JPH1156242A - 茶類の抽出方法 - Google Patents

茶類の抽出方法

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JPH1156242A
JPH1156242A JP22706397A JP22706397A JPH1156242A JP H1156242 A JPH1156242 A JP H1156242A JP 22706397 A JP22706397 A JP 22706397A JP 22706397 A JP22706397 A JP 22706397A JP H1156242 A JPH1156242 A JP H1156242A
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JP
Japan
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extraction
temperature
tea
water
low
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Pending
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JP22706397A
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English (en)
Inventor
Nobuo Watabe
伸夫 渡部
Tadaaki Wakayama
忠明 若山
Katsumi Yuasa
克己 湯浅
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NIPPON DERUMONTE KK
Nippon Del Monte Corp
Original Assignee
NIPPON DERUMONTE KK
Nippon Del Monte Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】茶類特有の成分を効率的に抽出する。 【解決手段】茶類を低温抽出水と高温抽出水の少なくと
も2種類の抽出水にて有用成分を抽出し、旨味及び香気
ともバランスのとれた製品を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、抽出水の温度を変え
て茶類から有用成分を抽出する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】抽出水の温度を変えて茶類から有用成分
を抽出する方法として、茶を低温水次いで加圧下で抽出
する「インスタント茶の製造方法」(特公平1−479
80)、茶を低温水次いで高温水で抽出し得られた抽出
液を逆浸透膜で処理する「濃縮茶抽出物の製造方法」
(特公平3−80457)等を挙げることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の技
術において、前者は加圧下での抽出操作であり、後者は
逆浸透膜により処理するものであって、何れの方法にお
いても製造手段が複雑で、かつ高価なものとなる。
【0004】そこで、本願発明者は、単純な抽出手段に
ついて研究したところ、抽出水の温度を変えて行う抽出
のみで、香りあるいは味のバランスがとれた茶類飲料を
製造することが可能であることを知見して、本願発明を
完成させた。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本願発明は、
茶類を低温抽出水と高温抽出水の少なくとも2種類の抽
出水にて有用成分を抽出することを特徴とする茶類の抽
出方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】本願発明において、原料として用
いられる茶類としては、緑茶、ウーロン茶、及び紅茶等
を挙げることができる。本願発明においては、低温抽出
水と高温抽出水の2種類の抽出水を用いて茶類から有用
成分を抽出する。まず低温抽出水について温度、茶類と
の接触時間、そして抽出水の重量比は、緑茶で40〜6
0℃、2〜10分間、20〜60倍、ウーロン茶で50
〜70℃、2〜10分間、20〜40倍、紅茶で40〜
60℃、2〜10分間、20〜40倍の範囲が好まし
い。この低温抽出水により茶類から、アミノ酸、カテキ
ン、カフェイン等の主に旨味あるいは渋み等の成分、さ
らには比較的沸点の低いヘキサナール等の香気成分を抽
出することができる。
【0007】一方、高温抽出水の場合は、温度、茶類と
の接触時間、そして抽出水の重量比は、緑茶で60〜8
0℃、2〜7分間、20〜40倍、ウーロン茶で70〜
100℃、2〜7分間、20〜40倍、紅茶で60〜1
00℃、2〜7分間、20〜40倍の範囲が好ましい。
この高温抽出水により茶類からカテキン等の渋味成分と
ジャスミンラクトン、リナロールオキシド等の香気成分
を抽出することができる。
【0008】そして、低温抽出水及び高温抽出水各々と
茶類との接触順序であるが、何れが先あるいは後でもよ
く、また各々独立に接触させてその後得られた抽出液を
混合してもよい。抽出手段としては、低温抽出水が流れ
ている低温抽出装置と高温抽出水が流れている高温抽出
装置を各々独立させて並列に配置し、抽出後有用成分を
含んだ低温抽出水と高温抽出水を混合して製品とする方
法がまず挙げられる。
【0009】次に、低温抽出装置と高温抽出装置を直列
に配列し、茶類をまず高温抽出水と接触させ、次いで低
温抽出水と接触させる方法が挙げられる。このとき、抽
出水は、低温抽出装置にまず供給され、次に高温抽出装
置に移される。そして高温抽出装置にて、ジャケット等
により加温され高温抽出水となるのである。
【0010】そしてさらに、低温抽出槽と高温抽出槽の
各々に各抽出水を入れておき、金網等で構成された原料
容器に茶類等を収納し、接触させるいわゆるバッチ方式
も挙げることができる。
【0011】次に、本願発明を実施するに好適な装置を
図に基づいて説明する。まず、図1〜2に抽出装置を並
列で配置した例を示す。抽出装置1は、低温抽出装置2
と高温抽出装置3より構成される。低温抽出装置2は、
U字溝状に形成された槽本体4、該本体4の端部の壁8
に回転自在に軸支されている被抽出物質すなわち茶類の
搬送機5、及び槽本体4を覆う蓋6より構成されてい
る。蓋6の一方の側には、茶類を投入する被抽出物入口
7が設けられている。そして、槽本体4において、茶類
の入口側の側壁には、抽出液出口9が、さらに他の端部
の側壁には、抽出液入口10及び抽出粕出口11がそれ
ぞれ設けられている。抽出液出口9は、図2に示すよう
に抽出液入口10より低く設けられており、抽出水は、
出口に向けてその高低差で流れるよう構成されている。
【0012】搬送機5は、駆動軸12、及び該駆動軸1
2に螺旋状に巻着されたスクリュー13より成り、茶類
は、抽出水の流れとは逆方向、すなわち抽出水の流れの
上流側に搬送機5により送られる。14は、駆動軸12
の端部に設置されたブレード15で構成される粕排出機
で、抽出粕出口11近辺に設けられ抽出粕を抽出粕出口
11へ導く作用を有する。16はジャケットで、抽出水
の温度を一定に保持する作用を有する。
【0013】また、高温抽出装置3は、低温抽出装置2
と対照的に構成されているが、機能的な構造は、該装置
2と全く同じである。本実施例においては、低温抽出装
置2及び高温抽出装置3で得られた抽出液をそれぞれ混
合して、製品とするのである。
【0014】次に図3に、低温抽出装置2と高温抽出装
置3をU字状の直列に配置した例を示し、17は、抽出
水及び茶類すなわち被抽出物の流通路である。その他、
引用番号は図1と同じである。本実施例においては、抽
出水の流れに関し上流側に低温抽出装置2、下流側に高
温抽出装置3を配置する。すなわち、抽出水は、まず低
温抽出水として低温抽出装置2に導入され、そこで被抽
出物と接触する。次に、流通路17を通り高温抽出装置
3に送られ、そこでジャッケット16により加熱され高
温抽出水に変化する。そして、被抽出物とさらに接触し
抽出し、有用成分を含んだ抽出液となり製品として回収
される。本実施例においては、被抽出物は、低温抽出物
を含んだ高温抽出液と最初に接触し、次に低温抽出液と
接触することになり、抽出液は、低温抽出液及び高温抽
出液の両液による抽出物が含んだものが、回収されるこ
とになる。
【0015】実施例1 本実施例は図1に示す装置で行い、機器の仕様は下記の
通りである。 (1) 低温抽出装置 被抽出移送機の長さ:2.2m スクリューの径:170mm (2) 高温抽出装置 低温抽出装置に同じ。 65℃に加熱された低温抽出水を低温の抽出液入口10
から120l/hrの割合で連続的に低温抽出装置2に
供給する。一方、被抽出物であるウーロン茶を4kg/
hrの割合で同様に連続的に被抽出物入口7から低温抽
出装置2に供給し、6分間低温抽出水と接触させ、Br
ix0.618、カテキン類139mg%、カフェイン
82mg%、アミノ酸134ppmの抽出液を得た。同
時に、95℃に加熱された高温抽出水を高温の抽出液入
口10から120l/hrの割合で連続的に高温抽出装
置3に供給する。一方、被抽出物であるウーロン茶を4
kg/hrの割合で同様に連続的に被抽出物入口7から
高温抽出装置3に供給し、3分間高温抽出水と接触さ
せ、Brix0.731、カテキン類172mg%、カ
フェイン98mg%、アミノ酸159ppmの抽出液を
得た。そして、低温抽出液による抽出液と高温抽出液に
よる抽出液の両者を1:1の割合で混合し、カテキン類
157mg%、カフェイン91mg%、アミノ酸148
ppmの抽出液を得、適宜調整して製品とした。
【0016】実施例2 本実施例は、図3に示す装置で行い、機器の仕様は下記
の通りである。 (1) 低温抽出装置 被抽出移送機の長さ:2.2m スクリューの径:170mm (2) 高温抽出装置 低温抽出装置に同じ。 65℃に加熱された低温抽出水を低温の抽出液入口10
から250l/hrの割合で連続的に低温抽出装置2に
供給する。この低温抽出水は流通路を通り高温抽出装置
3に流入し、そこでジャッケットにより加温されて、9
5℃の高温抽出水に変化する。一方、被抽出物すなわち
ウーロン茶を8kg/hrの割合で連続的に被抽出物入
口7から高温抽出装置3に供給し、まず2分間高温抽出
水と接触させる。次に、ウーロン茶を流通路を通過さ
せ、低温抽出装置に送りそこで低温抽出水と4分間接触
させ、Brix0.850、カテキン類240mg%、
カフェイン65mg%、アミノ酸106ppmの抽出液
を得、適宜調整して製品とした。
【0017】
【発明の効果】本願発明は、低温域で旨味成分を高温域
で香気成分をそれぞれ抽出するよう構成しているため、
茶類それぞれに特有の成分を有効に抽出でき、旨味及び
香気ともバランスのとれた製品を製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】抽出装置の斜視図
【図2】抽出装置の正面図
【図3】抽出装置の斜視図
【符号の説明】
1 抽出装置 2 低温抽出装置 3 高温抽出装置 4 槽本体 5 搬送機 7 被抽出物入口 9 抽出液出口 10 抽出液入口 11 抽出粕出口

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】茶類から低温抽出水と高温抽出水の少なく
    とも2種類の抽出水にて有用成分を抽出することを特徴
    とする茶類の抽出方法。
  2. 【請求項2】抽出水の流れの上流側に抽出水入口と抽出
    粕出口、下流側に抽出水出口と被抽出物入口をそれぞれ
    備えた槽本体、及び該本体内に設置された搬送機より成
    る低温抽出装置、並びに抽出水の流れの上流側に抽出水
    入口と抽出粕出口、下流側に抽出水出口と被抽出物入口
    をそれぞれ備えた槽本体、及び該本体内に設置された搬
    送機より成る高温抽出装置から構成された抽出装置で茶
    類を抽出することを特徴とする茶類の抽出方法。
  3. 【請求項3】抽出水の流れの上流側に抽出水入口と抽出
    粕出口、下流側に流通路を備えた槽本体、及び該本体内
    に設置された被抽出物の搬送機より成る低温抽出装置、
    並びに抽出水の流れの上流側に前記低温抽出装置の流通
    路と連通する流通路、下流側に抽出水出口と被抽出物入
    口をそれぞれ備えた槽本体、及び槽本体内に設置された
    被抽出物の搬送機より成る高温抽出装置から構成された
    抽出装置で茶類を抽出することを特徴とする茶類の抽出
    方法。
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