JPH115549A - ステアリング装置の組み付け方法 - Google Patents

ステアリング装置の組み付け方法

Info

Publication number
JPH115549A
JPH115549A JP16000797A JP16000797A JPH115549A JP H115549 A JPH115549 A JP H115549A JP 16000797 A JP16000797 A JP 16000797A JP 16000797 A JP16000797 A JP 16000797A JP H115549 A JPH115549 A JP H115549A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
groove
valve shaft
steering
spring
valve body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16000797A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaki Nakaoka
正樹 中岡
Mitsugi Kikuchi
貢 菊地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP16000797A priority Critical patent/JPH115549A/ja
Publication of JPH115549A publication Critical patent/JPH115549A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Power Steering Mechanism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、操舵力付与機構を備えるパワース
テアリング装置の組み付け方法に関し、操舵力付与機構
の同軸度を容易に確保すると共に、操舵力付与機構を確
実に反力中立位置を確実に組み付けることを目的とす
る。 【解決手段】 スプリングアッセンブリ96は、V溝9
9を有するV溝部材98、固定部材104、及びV溝部
材98と固定部材104とを連結するベローズスプリン
グ106を備える。V溝99に対向するV溝91は、埋
栓リング90に形成される。スプリングアッセンブリ9
6は固定部材104とV溝部材98との同軸度が確保さ
れた状態で組み立てられる。スプリングアッセンブリ9
6をバルブシャフト78に組み付ける際、V溝部材98
をボール100に向けて押圧することにより、V溝99
とV溝91との位相を一致させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステアリング装置
の組み付け方法に係り、特に、操舵力付与機構を備える
ステアリング装置を高精度に組み付けるのに好適なステ
アリング装置の組み付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平6−72347
号に開示されるパワーステアリング装置が公知である。
上記従来のパワーステアリング装置は、ステアリングホ
イールに連結されたバルブシャフトと、ピニオンギヤと
一体に回転するバルブボディとを備えている。バルブシ
ャフトとバルブボディとは、所定の捩れ剛性を有するト
ーションバーと、バルブシャフトとバルブボディとを所
定の中立位置に保持する中立プリセット機構とを介して
連結されている。
【0003】上記従来のパワーステアリング装置におい
て、バルブシャフトとバルブボディとは、両者の相対回
転角に応じた油圧を発生させるコントロールバルブを構
成している。コントロールバルブが発生する油圧は、ア
シスト圧として左右の操舵輪に付与される。また、ステ
アリングホイールに操舵トルクが付与されると、トーシ
ョンバーには操舵トルクに応じた大きさの捩れ変形が生
ずる。かかるトーションバーの捩れ変形に応じて、バル
ブシャフトとバルブボディとの間には相対回転が生ず
る。従って、上記従来のパワーステアリング装置によれ
ば、操舵輪には、操舵トルクと、操舵トルクに応じたア
シスト圧との双方が付与される。
【0004】また、上記従来のパワーステアリング装置
において、中立プリセット機構は、バルブシャフト側に
スプリングを介して連結された入力側力伝達部材と、バ
ルブボディ側に固定され、周方向に沿って形成された複
数のV溝を備える出力側力伝達部材と、入力側力伝達部
材に対して周方向に保持されると共に、出力側力伝達部
材の各V溝に係合する複数のボールとを備えている。上
記スプリングは入力側力伝達部材を出力側力伝達部材に
向けて付勢する。従って、ボールは出力側力伝達部材の
V溝の壁面に対して押圧される。
【0005】入力側力伝達部材と出力側力伝達部材と
が、ボールがV溝の両壁面に均等に押圧されるような相
対位置(以下、反力中立位置と称す)から相対回転する
と、V溝にはボールから入力側伝達部材及び出力側伝達
部材を反力中立位置へ復帰させる向きの反力が作用す
る。従って、入力側力伝達部材に操舵トルクが付与され
ない状態では、入力側力伝達部材と出力側力伝達部材と
は反力中立位置に保持される。
【0006】操舵トルクが所定トルク(以下、折れ点ト
ルクと称す)以下の場合は、入力側力伝達部材と出力側
力伝達部材との相対回転は、ボールがV溝に係合するこ
とによって阻止される。このため、バルブシャフトとバ
ルブボディとの相対回転に応じて、トーションバーと共
にスプリングにも捩れが生ずる。従って、操舵トルクが
折れ点トルク以下の領域では、バルブシャフトとバルブ
ボディとの間の相対回転角は、トーションバー及びスプ
リングの双方の捩れ剛性に支配される。このため、一定
の操舵トルクに対して生ずる相対回転角は小さく抑制さ
れ、コントロールバルブが発生するアシスト圧は抑制さ
れる。
【0007】操舵トルクが折れ点トルクを上回ると、出
力側力伝達部材のV溝が、ボールに傾斜面で乗り上げる
ように移動することで、入力側力伝達部材と出力側力伝
達部材とが相対回転するようになる。入力側力伝達部材
と出力側力伝達部材とが相対回転することで、操舵トル
クの変化に対するスプリングの捩れ角の変化率は小さく
なる。従って、操舵トルクが折れ点トルクを上回った領
域では、バルブシャフトとバルブボディとの間の相対回
転角の変化は、主にトーションバーの捩れ剛性に支配さ
れる。このため、一定の操舵トルクに対して生ずる相対
回転角は増加し、コントロールバルブは大きなアシスト
圧を発生するようになる。
【0008】このように、上記従来のパワーステアリン
グ装置において、中立プリセット機構は、操舵トルクが
折れ点トルクより小さな領域において、アシスト圧を抑
制することにより直線走行時における高いステアリング
剛性を実現する操舵力付与機構としての機能を有してい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
パワーステアリング装置において、コントロールバルブ
が発生するアシスト圧がゼロとなるようなバルブシャフ
トとバルブボディとの相対位置(以下、油圧中立位置と
称す)と、中立プリセット機構の反力中立位置とが一致
していなければ、操舵トルクの向きによって、操舵トル
クとアシスト圧との関係が変化する。この場合、ステア
リングホイールを左に切った場合と、右に切った場合と
で、発生するアシスト圧に差異が生ずることで、操舵フ
ィーリングに左右差が生じてしまう。かかる操舵フィー
リングの左右差を防止するために、中立プリセット機構
を、その反力中立位置が油圧中立位置と一致するように
組み付けなければならない。
【0010】上記従来のパワーステアリング装置におい
ては、中立プリセット機構の組み付けは、反力中立位置
と油圧中立位置とが一致するように中立プリセット機構
を位置合わせした後、出力側力伝達部材をバルブボディ
にかしめ固定することにより行われる。しかしながら、
出力側力伝達部材をバルブボディにかしめ固定する際、
出力側力伝達部材に回転方向の外力が作用することで、
反力中立位置と油圧中立位置とがずれてしまう可能性が
ある。
【0011】また、上記従来のパワーステアリング装置
において、入力側力伝達部材と出力側力伝達部材との同
軸度が確保されていなれば、出力側力伝達部材と入力側
力伝達部材との相対回転角に応じて、V溝毎にV溝とボ
ールとの相対位置関係が変化することになる。V溝のボ
ールに対する相対位置が変化すると、V溝がボールに乗
り上げ始める際の操舵トルクも変化する。この場合、複
数の折れ点トルクが生ずることで、操舵トルクの変化に
対してアシスト圧は階段状に変化する。その結果、操舵
トルクとアシスト圧との間の所期の関係を得ることがで
きず、運転者に違和感を与えてしまう。
【0012】しかしながら、上記従来のパワーステアリ
ング装置において、中立プリセット機構の組み付けは入
力側力伝達部材、出力側力伝達部材、スプリング、及び
ボールの各構成部品を個々に取り付けることにより行な
われており、中立プリセット機構の同軸度を確保するこ
とについては何ら考慮されていない。また、上述のかし
め固定の際に、径方向の力が作用した際にも、中立プリ
セット機構の同軸度が悪化する可能性がある。
【0013】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、中立プリセット機構を有する操舵力付与機構を
備えるパワーステアリング装置において、操舵力付与機
構の反力中立位置と油圧中立位置とを一致させることが
できると共に、中立プリセット機構の同軸度を確保する
ことが可能な、簡便なパワーステアリング装置の組み付
け方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、バルブボディ又はバルブシャフトの一
方に対して周方向に位置決めされた転動体と、前記転動
体と係合する溝を有する溝部材と、前記溝部材を前記転
動体に向けて付勢するバネ部材と、前記バネ部材をバル
ブボディ又はバルブシャフトの他方に連結する固定部材
とを有する操舵力付与機構を備えるステアリング装置の
組み付け方法であって、前記溝部材、前記バネ部材、及
び、前記固定部材を互いに組み付けることによりサブア
ッセンブリを組み立てる第1の段階と、前記固定部材を
前記他方に固定することにより前記サブアッセンブリを
ステアリング装置に組み付ける第2の段階と、を備える
ステアリング装置の組み付け方法により達成される。
【0015】本発明において、溝部材、バネ部材、及び
固定部材は、第2の段階でステアリング装置に組み付け
られる前に、第1の段階で予め互いに組み付けられる。
従って、溝部材と固定部材との同軸度を確保することが
容易となる。また、上記の目的は、請求項2に記載する
如く、請求項1記載のステアリング装置の組み付け方法
において、前記第2の段階は、前記固定部材が前記他方
に圧入されない状態で、前記固定部材を回転可能に保持
しつつ前記溝部材を前記転動体に対して押圧する第3の
段階と、前記固定部材が前記他方に圧入されるように前
記固定部材を押圧する第4の段階と、を備えるステアリ
ング装置の組み付け方法により達成される。
【0016】本発明において、第3の段階では、固定部
材が回転可能に保持された状態で、溝部材が転動体に対
して押圧される。従って、第3の段階では、溝部材が、
転動体から溝部材の溝に作用する回転方向の反力がゼロ
となる位置、すなわち、反力中立位置に達するまでサブ
アッセンブリ全体が回転する。これにより、サブアッセ
ンブリは反力中立位置に位置決めされる。サブアッセン
ブリの位置決めが終了すると、次に、第4の段階におい
て、固定部材が押圧されることにより、圧入される。こ
の際、固定部材に回転方向の外力が作用することはな
い。従って、サブアッセンブリは反力中立位置に保持さ
れた状態で固定される。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例である
パワーステアリング装置のシステム構成図を示す。本実
施例のパワーステアリング装置は、コントロールバルブ
20を備えている。コントロールバルブ20はハウジン
グ22を備えている。ハウジング22には、第1制御圧
孔24、第2制御圧孔26、液圧導入孔28、及び、液
圧開放孔30が形成されている。
【0018】また、パワーステアリング装置は、パワー
シリンダ32を備えている。パワーシリンダ32は、そ
の内部にピストン34を備えている。ピストン34に
は、出力軸36が固定されている。ピストン34は、パ
ワーシリンダ32の内部空間を第1液圧室38と第2液
圧室40とに区画している。パワーシリンダ32は、第
1液圧室38に開口する第1液圧導入孔42、及び、第
2液圧室40に開口する第2液圧導入孔44を備えてい
る。第1液圧導入孔42は図示しない液圧通路を介して
コントロールバルブ20の第1制御圧孔24に連通して
いる。また、第2液圧導入孔44は図示しない液圧通路
を介してコントロールバルブ20の第2制御圧穴26に
連通している。
【0019】更に、パワーステアリング装置は、パワー
ステアリングオイルポンプ46及びリザーバタンク48
を備えている。リザーバタンク48にはパワーステアリ
ングオイル(以下、単にオイルという)が貯留されてい
る。パワーステアリングオイルポンプ46は、車両の運
転中に、リザーバタンク48から汲み上げたオイルを、
その吐出口50から圧送する。パワーステアリングオイ
ルポンプ46の吐出口50は、コントロールバルブ20
の液圧導入孔28に連通している。また、リザーバタン
ク48はコントロールバルブ20の液圧開放孔30に連
通している。
【0020】コントロールバルブ20は、ハウジング2
2の内部に出力軸52を備えている。出力軸52は、そ
の下端部の周囲に配設されるニードルベアリング54、
及び、その上端部の周囲に配設されるベアリング56に
よって、ハウジング22の内部に回動可能に保持されて
いる。ベアリング56のインナレースは、ナット57に
より、出力軸52の外周に固定されている。また、ハウ
ジング22の内部には、出力軸52の周囲を取り巻くオ
イルシール58が配設されている。オイルシール58は
その上方側から下方側へ向けてオイルが漏出するのを防
止する。
【0021】出力軸52の、オイルシール58より上方
に位置する部位には、バルブボディ60が形成されてい
る。バルブボディ60は円筒状に成形された部材であ
り、その外周面に3つの環状溝61、62、63を備え
ている。環状溝61は、第1制御圧孔24に連通する位
置に、すなわち、パワーシリンダ32の第1液圧導入孔
42に連通する位置に形成されている。環状溝62は、
液圧導入孔28に連通する位置に、すなわち、パワース
テアリングポンプ46の吐出孔50に連通する位置に形
成されている。また、環状溝63は、第2制御圧孔26
に連通する位置に、すなわち、パワーシリンダ32の第
2液圧導入孔44に連通する位置に形成されている。環
状溝61、62、63は、それぞれ、貫通孔64、6
5、66を介して、バルブボディ60の内周側に連通し
ている。バルブボディ60の外周面の、環状溝61より
上側の部位、環状溝61と62との間の部位、環状溝6
2と63との間の部位、及び、環状溝63より下側の部
位には、それぞれシールリング67が装着されている。
【0022】出力軸52の、オイルシール58より下方
に位置する部位には、ピニオンギヤ68が形成されてい
る。ピニオンギヤ68は、その周囲に、螺旋状のギヤ歯
を備えている。ハウジング22は、ピニオンギヤ68と
係合するギヤ歯を有するラック70を把持している。ま
た、ハウジング22には、ラックガイド72、スプリン
グ74、及び、ストッパ76が組み付けられている。ラ
ック70は、ラックガイド72を介して伝達されるスプ
リング74の付勢力により、ピニオンギヤ68側へ付勢
されている。
【0023】ラック70は、図1の紙面に対してほぼ垂
直な方向を長手方向とする部材である。パワーシリンダ
32の出力軸36は、ラック70と直列に連結されてい
る。従って、ラック70には、ピニオンギヤ68を介し
て入力される操舵力と、パワーシリンダ32によって発
生されるアシスト圧との双方が伝達される。ラック70
は左右の操舵輪に連結されている。従って、左右の操舵
輪には、操舵力とアシスト圧との双方が伝達される。
【0024】バルブボディ60の内周側には、バルブシ
ャフト78が配設されている。バルブシャフト78は円
筒状の部材であり、その上端は図示しないステアリング
ホイールに連結されている。バルブシャフト78の外周
面には8本のポート溝80が周方向に等間隔で設けられ
ている。上述の如く、環状溝61、62、63はそれぞ
れ貫通孔64、65、66を介してバルブボディの内周
面所定の位置に開口している。ポート溝80は図1にお
ける上下方向に延在しており、そのうちの互いに隣接し
ない4本が貫通孔65に対向している。
【0025】また、バルブシャフト78には、上記貫通
孔65と対向するポート溝80とは異なる互いに隣接し
ない4本のポート溝80を、バルブシャフト78の内周
側へ連通するポート孔82が設けられている。更に、バ
ルブシャフト78には、その内周側と外周側とを連通す
る貫通孔84が形成されている。貫通孔84はバルブボ
ディ60の図1中上端部より更に上方に位置するように
設けられている。従って、バルブシャフト78の内部空
間は、貫通孔84を介して、バルブボディ60の外部の
空間に連通している。
【0026】バルブシャフト78の、ポート溝80より
上側及び下側には、それぞれ、ニードルベアリング86
及び88が配設されている。バルブボディ60の、ニー
ドルベアリング86に対向する部位には、埋栓リング9
0が圧入固定されている。バルブシャフト78は、ニー
ドルベアリング86によって、及び、埋栓リング90を
介してニードルベアリング88によって、出力軸52に
対して相対的に回転できるように保持されている。
【0027】埋栓リング90は、円筒状に形成された部
材であり、図1中下端部がバルブボディ60の内周に圧
入されることにより、埋栓リング90の下方側から上方
側へ、あるいは、後述するバルブボディ60内周面のポ
ート溝92相互の間で、オイルが流出するのを防止する
機能を有している。また、埋栓リング90の図1中上端
面には、複数(本実施例においては3つ)のV溝91が
周方向に等ピッチで形成されている。後述する如く、埋
栓リング90は、V溝91によりボール100を保持す
る機能を有している。従って、ボール100との係合に
よるV溝91の摩耗を防止するため、埋栓リング90
は、V溝91側の端部において十分に高い硬度を備えて
いなければならない。
【0028】そこで、本実施例においては、埋栓リング
90が、V溝91側において高い硬度を有する材料より
構成され、V溝91とは反対側において低い硬度を有す
る材料より構成されるように、埋栓リング90を2層の
焼結成形により形成することとしている。あるいは、埋
栓リング90を鋼材より構成し、V溝91以外の部位に
防炭処理を施した状態で浸炭焼き入れ処理を施すことと
してもよく、また、V溝91側の端部に高周波焼入れ処
理を行うこととしてもよい。更に、埋栓リング90を、
バルブボディ60に圧入される低硬度の部材と、V溝9
1を備える高硬度の部材とを接合することにより構成し
てもよい。
【0029】コントロールバルブ20において、出力軸
52のバルブボディ60と、バルブシャフト78とは、
両者が相対的に回転することにより流路の導通状態を変
化させるロータリーバルブを構成している。図2は、バ
ルブシャフト78とバルブボディ60とで構成されるロ
ータリバルブの構造を模式的に示す図である。なお、図
2には、バルブシャフト78とバルブボディ60との間
の相対回転角(以下、作動角θOPという)がゼロである
状態を示している。
【0030】上述の如く、バルブシャフト78は、その
外周に等ピッチで8本のポート溝80を備えていると共
に、互いに隣接しない4本のポート溝80に開口するポ
ート孔82を備えている。一方、バルブボディ60は、
パワーシリンダ32の第1液圧室38に連通する環状溝
61及び貫通孔64、パワーステアリングオイルポンプ
46に連通する環状溝62及び貫通孔65、及び、パワ
ーシリンダ32の第2液圧室40に連通する環状溝63
及び貫通孔66を備えている。図2に示す如く、貫通孔
64、65、66はそれぞれ4本ずつ設けられている。
【0031】図2に示す如く、バルブボディ60の内周
面には、8本のポート溝92が等ピッチで形成されてい
る。バルブシャフト78とバルブボディ60とは、両者
の作動角θOPがゼロである場合に、バルブボディ60が
備える8本のポート溝92のそれぞれが、互いに隣接す
る2本のポート溝80の中間部に対向するように組み付
けられている。
【0032】パワーステアリングオイルポンプ46に連
通する4本の貫通孔65は、バルブボディ60の内周面
の、ポート溝92が形成されていない部位に開口してい
る。バルブシャフト78とバルブボディ60とは、これ
らの貫通孔65とバルブシャフト78が備える貫通孔8
2とが互いに対向しないように組付けられている。パワ
ーシリンダ32に連通する4本の貫通孔64及び4本の
貫通孔66は、ポート溝92に開口するように形成され
ている。また、貫通孔64と貫通孔66とは、周方向に
交互に配列されている。
【0033】上記の構成において、バルブシャフト78
の外周面と、バルブボディ60の内周面とは、貫通孔
65と貫通孔64との間に介在する可変オリフィス、す
なわち、パワーステアリングオイルポンプ46とパワー
シリンダ32の第1液圧室38との間に介在する可変オ
リフィス(以下、第1増圧オリフィスと称す)、貫通
孔65と貫通孔66との間に介在する可変オリフィス、
すなわち、パワーステアリングオイルポンプ46とパワ
ーシリンダ32の第2液圧室40との間に介在する可変
オリフィス(以下、第2増圧オリフィスと称す)、貫
通孔64と貫通孔84との間に介在するオリフィス、す
なわち、パワーシリンダ32の第1液圧室38とリザー
バタンク48との間に介在する可変オリフィス(以下、
第1減圧オリフィスと称す)、及び、貫通孔66と貫
通孔84との間に介在する可変オリフィス、すなわち、
パワーシリンダ32の第2液圧室40とリザーバタンク
48との間に介在する可変オリフィス(以下、第2減圧
オリフィスと称す)を構成している。
【0034】バルブシャフト78とバルブボディ60と
の相対回転角度、すなわち作動角θ OPがゼロである場合
は、第1増圧オリフィスの有効開口面積と第2増圧オリ
フィスの有効開口面積とが互いに等しくなり、かつ、第
1減圧オリフィスの有効開口面積と第2減圧オリフィス
の有効開口面積とが互いに等しくなる。この場合、パワ
ーステアリングオイルポンプ46によって圧送されるオ
イルが、パワーシリンダ32の第1液圧室38及び第2
液圧室40に等しく導かれるため、第1液圧室38と第
2液圧室40とが等圧となる。従って、この場合は、パ
ワーシリンダ32の出力軸36にアシスト圧は作用しな
い。
【0035】バルブシャフト78に対して、例えば、図
2における半時計回り方向に操舵力が入力されると、バ
ルブシャフト78とバルブボディ60との間に作動角θ
OPが生じ、第1増圧オリフィスの有効開口面積及び第2
減圧オリフィスの有効開口面積が減少し、かつ、第2増
圧オリフィスの有効開口面積及び第1減圧オリフィスの
有効開口面積が増加する。この場合、パワーステアリン
グオイルポンプ46によって圧送されたオイルがパワー
シリンダ32の第2液圧室40に流入し易く、かつ、第
1液圧室38のオイルがリザーバタンク48に流出し易
い状態が形成される。この場合、第2液圧室40に第1
液圧室38に比して高圧の液圧が発生する。同様に、バ
ルブシャフト78に対して図2における時計回り方向に
操舵力が入力されると、第1液圧室38に第2液圧室4
0に比して高圧の液圧が発生する。
【0036】第1液圧室38と第2液圧室40との間に
液圧差が発生すると、パワーシリンダ32の出力軸36
には、その液圧差に応じたアシスト圧が作用する。ま
た、第1液圧室38と第2液圧室40との間の液圧差
は、バルブシャフト78とバルブボディ60との間の作
動角θOPが大きいほど大きな値となる。従って、コント
ロールバルブ20によれば、バルブシャフト78とバル
ブボディ60との間の作動角θOPが大きいほど、大きな
アシスト圧を発生させることができる。
【0037】再び図1を参照するに、バルブシャフト7
8の内部には、所定の捩れ剛性を有するトーションバー
94が挿入されている。トーションバー94は、その上
端部において、ピン95を介してバルブシャフト78に
固定されている。また、トーションバー94は、その下
端部において、出力軸52に圧入固定されている。従っ
て、ステアリングホイールを介してバルブシャフト78
に操舵トルクが付与されると、トーションバー94に捩
れが発生することで、バルブシャフト78とバルブボデ
ィ60との間には、操舵トルクに応じた作動角θOPが生
ずる。そして、この作動角に応じた、すなわち、操舵力
に応じたアシスト圧が、パワーシリンダ32の出力軸3
6に作用する。図3に、作動角θOPとアシスト圧P
ASIST との関係(以下、作動角−アシスト圧関係と称
す)を示す。図3に示す如く、アシスト圧PASIST は作
動角θOPがゼロのときにゼロとなり、θOPが大きくなる
につれて増加する。
【0038】バルブボディ60の外周面の、埋栓リング
90より上側の部位にはスプリングアッセンブリ96が
組み付けられている。スプリングアッセンブリ96の構
成については後述する。ハウジング22の内周面の上端
部には、キャップ110がスプリングアッセンブリ96
を上方から覆うように螺着されている。キャップ110
の上端部とバルブシャフト78との間にはオイルシール
112が介装されている。
【0039】図4は、スプリングアッセンブリ96の拡
大断面図である。図4に示す如く、スプリングアッセン
ブリ96は、V溝部材98を備えている。V溝部材98
は円筒状に形成された部材であり、その下端部にフラン
ジ98aを備えている。フランジ98aの下面には、埋
栓リング90のV溝91と同一ピッチで形成された3つ
のV溝99が設けられている。スプリングアッセンブリ
96は、V溝部材98のV溝99が、埋栓リング90の
V溝91と対向するように組み付けられている。図1に
示す如く、V溝部材98のV溝99と埋栓リング90の
V溝91との間には、ボール100が配設されている。
【0040】V溝部材98のフランジ98aの外周面に
は、スプリング保持部材102が固定されている。スプ
リング保持部材102は環状に形成された部材であり、
V溝部材98のV溝99に対応する部位に、内径側に延
びてボール100の径方向外向きの変位を阻止するボー
ル保持部102aを備えている。後述する如く、スプリ
ング保持部材102にはベローズスプリング106が溶
接される。かかる溶接を可能とするため、本実施例にお
いては、スプリング保持部材102を低カーボンの鋼材
より構成している。一方、V溝部材98はそのV溝99
によりボール100を保持する機能を有している。従っ
て、ボール100との係合によるV溝99の摩耗を抑制
するため、V溝部材98は高い硬度を有していなければ
ならない。そこで、本実施例においては、V溝部材98
を、例えば、焼入れ処理が施された鋼材より構成してい
る。
【0041】ただし、V溝部材98とスプリング保持部
材102とを低カーボン材料より一体に構成し、スプリ
ング保持部材102に相当する部位に防炭処理を施した
後、浸炭焼入れ処理を施すこととしてもよく、あるい
は、V溝部材98に相当する部位に高周波焼入れ処理を
施すこととしてもよい。スプリングアッセンブリ96
は、また、固定部材104を備えている。固定部材10
4は、その上端部に形成されたフランジ104aと、フ
ランジ104aより下方に延びるスリーブ104bとを
備える部材である。固定部材104と、V溝部材98及
びスプリング保持部材102とは、ベローズスプリング
106により連結されている。なお、V溝部材98の内
径は固定部材104の内径に比して僅かに大きく設けら
れている。このため、スプリングアッセンブリ96が組
み付けられた状態で、V溝部材98の内周面とバルブシ
ャフト78の外周面との間には僅かなクリアランスが形
成される。
【0042】ベローズスプリング106は、弾性変形部
106aと、その上部に形成された円筒部106bとを
備えている。ベローズスプリング106の弾性変形部1
06aは、軸方向及び捩れ方向について、それぞれ所定
の剛性を有している。ベローズスプリング106の弾性
変形部106aの下端部は、スプリング保持部材102
の上面に溶接されている。また、ベローズスプリング1
06の円筒部106bの内周面は固定部材104のスリ
ーブ104bの外周面に溶接されている。
【0043】なお、ベローズスプリング106の弾性変
形部106aの下端部を、スプリング保持部材102の
外周面など、スプリング保持部材102の任意の部位に
溶接することとしてもよく、また、円筒部106を、ス
リーブ104bの下端面あるいはフランジ104の下底
面など、固定部材104の任意の部位に溶接することし
てもよい。
【0044】スプリングアッセンブリ96は、固定部材
104のフランジ104aの内周面が、バルブシャフト
78の外周面に形成された圧入部78aに圧入固定され
ることにより、バルブシャフト78に対して組み付けら
れている。なお、スプリングアッセンブリ96が正規の
位置に組み付けられた状態で、ベローズスプリング10
6には軸方向の収縮変形が生じている。従って、ボール
100は、ベローズスプリング106の発する付勢力に
より、埋栓リング90のV溝91とV溝部材98のV溝
99との間に挟持される。
【0045】図5は、コントロールバルブ20のバルブ
ボディ60とバルブシャフト78との連結部を模式的に
示す図である。図5に示す状態は、バルブシャフト78
に入力される操舵力が比較的小さい場合に実現される。
上述の如く、ボール100はベローズスプリング106
の付勢力により、埋栓リング90のV溝91とV溝部材
98のV溝99との間に挟持されている。ボール100
は、埋栓リング90とV溝部材98との間に作用するト
ルクが所定トルクに満たない場合は、埋栓リング90と
V溝部材98との間に相対回転角が発生するのを阻止す
る。上記所定トルクは、埋栓リング90のV溝91とV
溝部材98のV溝99とがボール100を乗り越えるよ
うに相対変位を開始する際のトルクであり、ベローズス
プリング106の付勢力が大きいほど大きな値となる。
以下、上記所定トルクを折れ点トルクTC と称し、ま
た、埋栓リング90とV溝部材98との間に折れ点トル
クT C を発生させる操舵トルクを折れ点操舵トルクと称
す。
【0046】コントロールバルブ20において、バルブ
シャフト78に折れ点操舵トルクに満たない操舵トルク
が入力されると、折れ点トルクTC に満たないトルクが
ベローズスプリング106を介してV溝部材98に伝達
される。一方、V溝部材98と埋栓リング90との間に
は、相対回転角は発生しない。この場合、バルブシャフ
ト78とバルブボディ60との間に生ずる作動角θ
OPは、ベローズスプリング106の捩れ角θE に等しい
角度となる。ここで、ベローズスプリング106の捩れ
角θE は、ベローズスプリング106の捩れ剛性と、ベ
ローズスプリング106に作用するトルクの大きさに応
じた値となる。また、トーションバー94には作動角θ
OPに等しい捩れ角の捩れ変形が生ずる。従って、コント
ロールバルブ20において、図5に示す状態が形成され
ている場合は、バルブシャフト78とバルブボディ60
との間に、ベローズスプリング106の捩れ剛性とトー
ションバー94の捩れ剛性との和に応じた、操舵トルク
と作動角との関係(以下、作動角−操舵トルク関係と称
す)が形成される。
【0047】図6は、バルブシャフト78に対して折れ
線操舵トルクを越える操舵トルクが入力された場合の、
バルブシャフト78とバルブボディ60との連結部を模
式的に示す図である。バルブシャフト78に対して折れ
線操舵トルクを越える操舵トルクが入力されると、V溝
部材98のV溝99と埋栓リング90のV溝91とは、
ボール100を乗り越えるように相対回転を開始し、V
溝部材98とシールリング100との間に相対回転角θ
R が生ずる。この場合、ベローズスプリング106の捩
れ角θE は相対回転角θR の分だけ小さくなる。従っ
て、操舵トルクが折れ点トルクTC を越えると、操舵ト
ルクの変化に対するベローズスプリング106の捩れ角
θE の変化率は小さく抑制される。
【0048】図6に示す状態において、バルブシャフト
78とバルブボディ60との間に生ずる作動角θOPは、
相対回転角θR と、ベローズスプリング106の捩れ角
θEとの和に等しい角度となる。従って、操舵トルクの
変化に対するベローズスプリング106の捩れ角θE
変化率が小さく抑制されることで、図6に示す状態にお
いては、主に相対回転角θR が増減することにより作動
角θOPが変化する。この場合、バルブシャフト78から
バルブボディ60に伝達されるトルクの変化は主にトー
ションバー94の捩れ角の増減により支配される。従っ
て、コントロールバルブ20において、図6に示す状態
が形成されている場合は、すなわち、バルブシャフト7
8に対して折れ点操舵トルクを越える操舵トルクが入力
されている場合は、バルブシャフト78とバルブボディ
60との間には、主にトーションバー94の捩れ剛性に
応じた作動角−操舵トルク関係が形成される。
【0049】図7は、コントロールバルブ20によって
実現される作動角−操舵トルク関係の例を実線で示す。
上述の如く、コントロールバルブ20の作動角−操舵ト
ルク関係は、操舵トルクが折れ点操舵トルクに満たない
領域ではベローズスプリング106の捩れ剛性とトーシ
ョンバー94の捩れ剛性との和に、また、操舵トルクが
折れ点操舵トルクを越える領域では主にトーションバー
94の捩れ剛性に、それぞれ支配される。
【0050】上記図3に示す如く、コントロールバルブ
20は作動角θOPに応じたアシスト圧PASIST を発生さ
せる。従って、本実施例のパワーステアリング装置にお
いて、操舵トルクとアシスト圧PASIST との関係(以
下、操舵トルク−アシスト圧関係と称す)は、図7に示
す操舵トルクー作動角関係と、図3に示す作動角ーアシ
スト圧関係より、図8に示すものとなる。
【0051】図8に示す如く、操舵トルクが上記折れ点
トルクTC よりも小さな領域では、アシスト圧は比較的
小さく抑制される。一方、操舵トルクが上記折れ点トル
クT C よりも大きな領域では、比較的大きなアシスト圧
が発生される。従って、本実施例のパワーステアリング
装置によれば、直進走行時における操舵の安定性が確保
されることで、良好な操舵フィーリングを得ることが可
能となっている。
【0052】このように、本実施例において、スプリン
グアッセンブリ96、ボール100、及び、埋栓リング
90のV溝91は、中立プリセット機構を有し、ステア
リング中立位置近傍での操舵力を増大させる操舵力付与
機構を構成している。ところで、上記図7に実線で示す
作動角−操舵トルク関係は、図5に示す如く、V溝部材
98と埋栓リング90とが、V溝99とV溝91とが対
向し、かつ、ベローズスプリング106に捩れが生じな
いような相対位置、すなわち、ボール100からV溝部
材98のV溝99及び埋栓リング90のV溝91に作用
する反力がゼロとなるような相対位置(以下、反力中立
位置と称す)にある状態をを基準として得られたもので
ある。従って、作動角θOPがゼロとなるような、すなわ
ち、コントロールバルブ20の発生するアシスト圧がゼ
ロとなるようなバルブボディ60とバルブシャフト78
との相対位置(以下、油圧中立位置と称す)と、反力中
立位置とが一致しない状態でパワーステアリング装置が
組み付けられると、作動角−操舵トルク関係における作
動角θOPと操舵トルク−アシスト圧関係における作動角
θOPとは互いにオフセットすることになる。
【0053】この場合、操舵トルク−アシスト圧関係に
おける作動角θOPを基準とする作動角−操舵トルク関係
は、図7中に破線で示す如く、作動角θOPに関して非対
称なものとなる。上述の如く、図8に示す作動トルク−
アシスト圧関係は、図7に示す作動角−操舵トルク関係
と、図3に示す作動角−アシスト圧関係とより導かれ
る。従って、作動角−操舵トルク関係が作動角に関して
非対称になると、図8に破線で示す如く、操舵トルク−
アシスト圧関係は、操舵トルクに関して非対称なものと
なる。
【0054】図8に破線で示す操舵トルク−アシスト圧
関係によれば、ステアリングホイールを一定の操舵トル
クで左向きに切った場合と、右向きに切った場合とで、
アシスト圧の大きさが異なることになる。この場合、操
舵フィーリングに左右差が生じ、運転者に違和感を与え
てしまう。かかる不都合を回避するため、油圧中立位置
と反力中立位置とが正確に一致するように、パワーステ
アリング装置を組み付けることが必要である。
【0055】また、互いに対応するV溝部材98のV溝
99と埋栓リング90のV溝91との相対位置関係がV
溝毎に異なっていると、ボール100とV溝99及びV
溝91との接触状態がV溝毎に変化することで、ボール
100がV溝91、99を乗り越え始める相対回転角θ
R がボール100毎に異なることになる。その結果、作
動角−操舵トルク関係が階段状に変化することになっ
て、所期の特性が得られなくなってしまう。
【0056】図9は、V溝99とV溝91との相対位置
関係がV溝毎に変化している場合を例示している。な
お、図9において、V溝99及びV溝91を周方向を図
中左右方向に展開して示している。図9に示す例示する
状況において、図中中央に位置する埋栓リング90のV
溝91aとV溝部材98のV溝99aとは正確に対向し
ている。これに対して、図中左側に位置するV溝99b
は対応するV溝91bに対して図中右向きに相対変位し
ており、また、図中右側に位置するV溝99cは対応す
るV溝91cに対して図中右向きに更に大きく相対変位
している。かかる状況下で、バルブシャフト78に、V
溝部材98を図9中左向きに回転させる向きの操舵トル
クが付与された場合に得られる作動角−操舵トルク関係
を図10に示す。なお、図10には、全てのV溝99及
びV溝91が正確に対向している場合の作動角−操舵ト
ルク関係を破線で示している。
【0057】図9に示す状況において、操舵トルクが所
定値に満たない場合には、埋栓リング90とV溝部材9
8との相対回転はボール100aにより阻止される。こ
のため、操舵トルクが所定値T1 に満たない領域では、
作動角−操舵トルク関係はベローズスプリング106の
捩れ剛性とトーションバー94の捩れ剛性との和により
支配される(図10に示す領域I)。ここで所定値T1
は溝91a、99aが1個のボール100を乗り越えて
相対回転し始めるのに必要なトルクの値である。従っ
て、所定値T1 は、すべてのV溝が正確に対向している
場合の折れ点トルクT0 に比して小さな値である。
【0058】操舵トルクが所定値T1 を越えると、ボー
ル100aに対応する埋栓リング90のV溝91aとV
溝部材98のV溝99aとは、ボール100aを乗り越
えて相対回転を開始する。従って、操舵トルクが所定値
1 を越えると、作動角−操舵トルク関係はトーション
バー94の捩れ剛性のみに支配されるようになる(図1
0に示す領域II)。
【0059】埋栓リング90とV溝部材98とが、V溝
91bとV溝99bとが対向する位置まで相対回転する
と、両者の相対回転はボール100bにより阻止される
ようになる。このため、操舵トルクが所定値T2 に達す
るまで、作動角−操舵トルク関係は再びベローズスプリ
ング106の捩れ剛性とトーションバー94の捩れ剛性
との和により支配されるようになる(図10に示す領域
III )。操舵トルクが所定値T2 を越えると、埋栓リン
グ90とV溝部材98とは、V溝91bとV溝99bと
がボール100bを乗り越えて相対回転を開始し、作動
角−操舵トルク関係は再びトーションバー94の捩れ剛
性のみにより支配されるようになる(図10に示す領域
IV)。
【0060】更に、埋栓リング90とV溝部材98と
が、V溝91cとV溝99cとが対向する位置まで相対
回転すると、両者の相対回転はボール100cにより阻
止されることになる。このため、操舵トルクが所定値T
3 に達するまで、ベローズスプリング106の捩れ剛性
とトーションバー94の捩れ剛性との和により支配され
る(図10に示す領域V)。そして、操舵トルクが所定
値T3 に達すると、以後、V溝91c及びV溝99cが
ボール100を乗り越えて相対回転を開始し、以後、作
動角−操舵トルク関係は、主にトーションバー94の捩
れ剛性に支配されるようになる(図10に示す領域V
I)。
【0061】このように、図9に例示する如く、V溝毎
に異なる相対変位が生じていると、埋栓リング90とV
溝部材98との相対回転が、順次、ボール100a、1
00b、及び100cにより阻止されることによって、
作動角−操舵トルク関係に階段状の変化が生ずる。この
ため、操舵トルク−アシスト圧関係にも階段状の変化が
生じ、あるいは、平均的な特性が所望のものとならない
こととなって、運転者に違和感を与えてしまう。
【0062】上述の如きV溝91とV溝99との間の相
対位置関係のばらつきを防止するには、V溝91及びV
溝99を高い割り付け精度で形成することが必要であ
る。しかしながら、V溝91及びV溝99が高精度に割
り付けられていても、埋栓リング90とV溝部材98と
の間の同軸度が確保されていなれば、埋栓リング90と
V溝部材98との相対回転角に応じて、V溝99とV溝
91との相対位置関係は、V溝毎に変化してしまう。従
って、作動角−操舵トルク関係が段差状に変化するのを
防止するためには、埋栓リング90とV溝部材98とを
高い同軸度で組み付ける必要がある。
【0063】本実施例は、簡便なパワーステアリング装
置の組み付け方法によって、埋栓リング90とV溝部材
98との同軸度を確保しつつ、油圧中立位置と反力中立
位置とを正確に一致させることができる点に特徴を有し
ている。以下、本実施例のかかる特徴部について説明す
る。上述の如く、固定部材104はバルブシャフト78
の外周面に圧入固定されるため、固定部材104とバル
ブシャフト78との同軸度は確保されている。また、埋
栓リング90はバルブボディ60の内周面に圧入固定さ
れると共に、ニードルベアリング86を介してバルブシ
ャフト78を回転可能に支持している。このため、埋栓
リング90とバルブシャフト78との同軸度も確保され
ている。従って、V溝部材98と固定部材104との同
軸度が確保されれば、V溝部材98と埋栓リング90と
の同軸度が確保されることになる。
【0064】そこで、本実施例においては、上記図4に
示す如く、V溝部材98と固定部材104とをベローズ
スプリング106により連結することにより、予めスプ
リングアッセンブリ96を組み立てると共に、スプリン
グアッセンブリ96の組み立ての際に、V溝部材98と
固定部材104との同軸度を確保することとしている。
【0065】すなわち、スプリングアッセンブリ96の
組み立てにあたっては、まず、固定部材104にベロー
ズスプリング106を溶接すると共に、V溝部材98に
スプリング保持部材102を、接着や圧入等の任意の固
定手段により固定する。なお、上述の如く、V溝部材9
8とスプリング保持部材102とを一体に構成してもよ
い。この場合には、両部材を固定することは不要であ
る。
【0066】次に、V溝部材98及び固定部材104の
内周を、これら部材の内径よりも僅かに小さい外径を有
する円柱状の治具に嵌挿することにより、V溝部材98
と固定部材104とを同軸状態に位置合わせする。かか
る状態で、ベローズスプリング106をスプリング保持
部材102に溶接することにより、V溝部材98と固定
部材104との同軸度が確保された状態でスプリングア
ッセンブリ96の組み立てを完了する。この場合、ベロ
ーズスプリング106の円筒度に誤差があっても、かか
る誤差はベローズスプリング106をスプリング保持部
材102に溶接する際に吸収されるため、V溝部材98
と固定部材104との同軸度に影響を与えることはな
い。従って、本実施例において、ベローズスプリング1
06の形状を高精度に形成することは不要である。
【0067】このようにして、V溝部材98と固定部材
104との同軸度が確保されたスプリングアッセンブリ
96を、固定部材104の内周をバルブシャフト78の
外周に圧入することによりバルブシャフト78に組み付
けることで、V溝部材98と埋栓リング90との同軸度
を確保することができる。以下、本実施例のパワーステ
アリング装置の組み付け手順について説明する。先ず、
バルブボディ60の内周面に埋栓リング90を圧入固定
した後、バルブボデイ60及び埋栓リング90の内周面
に仕上げ加工を施す。次に、トーションバー94をバル
ブシャフト60の内側へ挿入し、更に、トーションバー
94の下端部をバルブシャフト60の内底面に圧入固定
する。トーションバー94の固定が終了した後、ベアリ
ング56をナット57によりバルブボディ60の外周面
に固定すると共に、3本のシールリング67をバルブボ
ディ60の外周面の所定の位置に装着する。次に、予め
ニードルベアリング86、88及びオイルシール112
が装着されたバルブシャフト78をバルブボディ60の
内側へ、トーションバー94を囲むように挿入する。
【0068】バルブボディ78がバルブボディ60の内
側へ挿入されると、コントロールバルブ20の基本的構
成が形成される。この状態で、油圧回路を構成し、バル
ブシャフト78を両方向に回転させることにより、コン
トロールバルブ20により発生されるアシスト圧がゼロ
となる位置、すなわち、油圧中立位置を見出す。次に、
バルブシャフト78を油圧中立位置にバルブシャフト7
8を保持した状態で、ピン95を圧入するための穴を、
バルブシャフト78及びトーションバー94を貫通する
ように加工する。そして、この貫通穴にピン95を圧入
することでバルブシャフト78とトーションバー94と
を互いに固定する。
【0069】以上の工程により、バルブシャフト78を
油圧中立位置に組み付けた後、次に、スプリングアッセ
ンブリ96の組み付けを行う。以下、スプリングアッセ
ンブリ96の組み付け手順について、図11〜図14を
参照して説明する。なお、図11〜図14において、ハ
ウジング22は省略して示している。図11は、スプリ
ングアッセンブリ96を組み付ける前のパワーステアリ
ング装置を示している。図11に示す如く、バルブシャ
フト78の外周面には、固定部材104の内周面に対し
て所定の締め代を形成するような外径を有する圧入部7
8aと、圧入部78aの上側に設けられ、スプリングア
ッセンブリ96の固定部材104の内周面との間に所定
のクリアランスを形成するような外径を有する小径部7
8bとが形成されている。また、バルブシャフト78の
外周面の、小径部78bより上側の部位は、小径部78
bに比して更に小径に形成されている。
【0070】スプリングアッセンブリ96の組み付けに
あたっては、まず、埋栓リング90の各V溝91にボー
ル100を設置しておく。あるいは、V溝部材98の角
V溝99にボールを保持することとしてもよい。そし
て、先ず、スプリングアッセンブリ96を、上方からバ
ルブシャフト78の外周面に嵌挿する。この際、V溝部
材98のV溝99の位置とボール100の位置とがほぼ
一致するように、スプリングアッセンブリ96を回転方
向に仮に位置合わせする。
【0071】図12は、スプリングアッセンブリ96が
仮に位置合わせされて、V溝部材98のV溝99がボー
ル100に係合した状態を示す。図12に示す状態にお
いて、固定部材104はバルブシャフト78のクリアラ
ンス部78bの周囲に位置しており、また、ベローズス
プリング106の軸方向の長さは自然長に維持されてい
る。上述の如く、固定部材104の内周面とクリアラン
ス部78bの外周面との間にはクリアランスが形成され
る。従って、図12に示す状態において、固定部材10
4は軸方向及び回転方向の何れの方向にも自由に運動す
ることができる。
【0072】次に、スプリングアッセンブリ96が自由
に回転できる状態を維持したまま、固定部材104に対
して軸方向下向きの荷重を付与する。かかる工程は、例
えば回転及び上下変位が自由なヘッドを用いること等に
より容易に行うことができる。図13は、固定部材10
4に下向きの荷重が付与されることにより固定部材10
4が図12に示す位置から下向きに変位し、ベローズス
プリング106に収縮変形が生じた状態を示す。図13
に示す状態においても、固定部材104はバルブシャフ
ト76のクリアランス部76aの周囲に位置しているた
め、スプリングアッセンブリ96は自由に回転すること
ができる。この場合、ボール100がV溝99の両壁面
に均等に当接していなければ、すなわち、V溝部材98
のV溝99と埋栓リング90のV溝91とが対向してい
なければ、固定部材104に軸方向の荷重が付与される
ことで、ボール100からV溝99に回転方向の反力が
作用する。かかる反力に応じて、スプリングアッセンブ
リ96は、V溝部材98のV溝99と埋栓リング90の
V溝91とが対向するまで回転する。この際、スプリン
グアッセンブリ96全体が自由に回転することで、ベロ
ーズスプリング106に捩れ変形が生ずることなはい。
従って、上記組み付け工程によって、スプリングアッセ
ンブリ96は、油圧中立位置と反力中立位置とが一致す
るように位置決めされることになる。
【0073】油圧中立位置と反力中立位置とが一致した
状態で、固定部材104がバルブシャフト78の圧入部
78aへ圧入されるように、固定部材104を更に軸方
向下向きに押圧する。そして、固定部材104が圧入部
78aに圧入固定されることで、スプリングアッセンブ
リ96の組み付けが完了する。このように、スプリング
アッセンブリ96のバルブシャフト78に対する固定
が、固定部材104を下向きに押圧することにより行わ
れることで、スプリングアッセンブリ96の固定時に、
V溝部材98に回転方向の外力が作用することが防止さ
れる。従って、本実施例によれば、スプリングアッセン
ブリ96のバルブシャフト78への組み付けの最終段階
において、油圧中立位置と反力中立位置とがずれること
が防止される。なお、固定部材104のバルブシャフト
78に対する固定をより確実なものとするため、固定部
材104を圧入固定した後、かしめ等の処理を施すこと
としてもよい。
【0074】スプリングアッセンブリ96の組み付けが
完了すると、次に、バルブボディ60及びピニオンギヤ
68、すなわち、出力軸52をハウジング22の内部に
挿入し、最後に、キャップ110をハウジング22に装
着することで、パワーステアリング装置の組み付けを終
了する。上述の如く、V溝部材98の内径は、スプリン
グアッセンブリ96が組み付けられた状態で、バルブシ
ャフト78の外周面との間のクリアランスが形成される
ように設けられている。従って、スプリングアッセンブ
リ96が組み付けられた状態で、V溝部材98はバルブ
シャフト78の周囲を自由に回転することができる。こ
の場合、上記クリアランスが僅かな値に抑制されている
ことで、V溝部材98に径方向の過大な変位が生ずるこ
とが防止される。このため、スプリングアッセンブリ9
6の組み付け後に、V溝部材98と埋栓リング90との
同軸度が悪化することが防止される。また、V溝部材9
8の内周面とバルブシャフト78の外周面との間にクリ
アランスが形成されることで、V溝部材98のV溝99
と埋栓リング90のV溝91との間に位置ずれが生じた
場合に、この位置ずれを吸収することが可能となってい
る。
【0075】上述の如く、本実施例のパワーステアリン
グ装置は、スプリングアッセンブリ96の組み付け時
に、固定部材104とV溝部材98との同軸度が確保さ
れれば、埋栓リング90とV溝部材98との同軸度が確
保される構成となっている。固定部材104とV溝部材
98との同軸合わせは、上記したように、円柱状の治具
を用いること等により容易に行うことができる。従っ
て、本実施例によれば、簡便な組み付け工程で、V溝部
材98と埋栓リング90との同軸度を確保することがで
きる。
【0076】また、上述の如く、本実施例においては、
固定部材104に対して、下向きの荷重を付与すること
のみで、油圧中立位置と反力中立位置とを一致させるこ
とができる。このため、油圧中立位置と反力中立位置と
を一致させるために、スプリングアッセンブリ96を正
確に位置決めするための煩雑な調整作業は不要であり、
また、位置決め用の特殊な装置を用いることも不要であ
る。すなわち、本実施例によれば、簡便な装置を用いた
簡便な組み付け手順によって、油圧中立位置と反力中立
位置とが一致するように、パワーステアリング装置を組
み付けることが可能となっている。
【0077】更に、上述の如く、スプリングアッセンブ
リ96の最終的な固定が、固定部材104を圧入部78
aへ圧入することにより行われることで、スプリングア
ッセンブリ96の固定時に油圧中立位置と反力中立位置
とがずれることが防止される。従って、本実施例によれ
ば、油圧中立位置と反力中立位置とを確実に一致させる
ことが可能となっている。
【0078】このように、本実施例によれば、簡易な組
み付け手順によって、V溝部材98と埋栓リング90の
同軸度を確保することができると共に、油圧中立位置と
反力中立位置とを確実に一致させることができる。従っ
て、本実施例によれば、操舵トルクの変化に応じた滑ら
かなアシスト圧の変化が得られ、かつ、操舵フィーリン
グに左右差が生ずることのないパワーステアリング装置
を簡便な組み付け手順で組み付けることができる。
【0079】なお、上記実施例においては、バルブボデ
ィ60側のV溝として、埋栓リング90にV溝91を形
成することとしたが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、スプリングアッセンブリ96が組み付けられる
時点で、バルブボディ60側のV溝の位置が固定されて
いれば、他の任意の部材に形成してもよい。例えば、埋
栓リング90とは別体の部材にV溝を形成し、この部材
をバルブボディ60側に固定することとしてもよく、あ
るいは、直接バルブボディ60にV溝を形成してもよ
い。
【0080】また、上記実施例においては、バルブボデ
ィ60側に固定のV溝91を形成し、スプリングアッセ
ンブリ96をバルブシャフト78側に組み付けることと
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、バル
ブシャフト78側に固定のV溝を形成し、スプリングア
ッセンブリをバルブボディ側に組み付ける構成としても
よい。この場合、スプリングアッセンブリが、上記実施
例のスプリングアッセンブリ96とは上下逆向きに、固
定部材がバルブボディ60の内周に圧入されるように組
み付けられる構成とすればよい。
【0081】更に、上記実施例においては、V溝91、
99の間にボール100を配設することとしたが、ボー
ルの他、ローラ等の任意の転動体を用いることができ
る。なお、上記実施例においては、V溝部材98が上記
した溝部材に、ボール100が上記した転動体に、ベロ
ーズスプリング106が上記したバネ部材に、スプリン
グアッセンブリ96が上記したサブアッセンブリに、ス
プリングアッセンブリ96、ボール100、及び、埋栓
リング90のV溝91が上記した操舵力付与機構に、そ
れぞれ相当している。
【0082】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、溝部材と固定部材との同軸合わせを簡便に行うこと
ができる。従って、本発明によれば、簡便な工程で操舵
力付与機構全体の同軸度を確保することができる。更
に、請求項2記載の発明によれば、操舵力付与機構を、
反力中立位置と油圧中立位置とが一致した状態で組み付
けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるパワーステアリング装
置の構成図である。
【図2】本実施例のパワーステアリング装置のコントロ
ールバルブの構成を模式的に示す図である。
【図3】本実施例のパワーステアリング装置のアシスト
圧−作動角関係を示す図である。
【図4】本実施例のパワーステアリング装置が備えるス
プリングアッセンブリの断面図である。
【図5】本実施例のパワーステアリング装置が備えるバ
ルブボディとバルブシャフトとの連結部の、V溝部材と
シールリングとの間に相対回転が生じていない状態を模
式的に示す図である。
【図6】本実施例のパワーステアリング装置が備えるバ
ルブボディとバルブシャフトとの連結部の、V溝部材と
シールリングとの間に相対回転が生じた状態を模式的に
示す図である。
【図7】本実施例のパワーステアリング装置の作動角−
操舵トルク関係を示す図である。
【図8】本実施例のパワーステアリング装置の操舵トル
ク−アシスト圧関係を示す図である。
【図9】V溝部材のV溝とシールリングのV溝との間
に、V溝毎に異なる相対変位が生じた状態を例示する図
である。
【図10】図9に示す状況において得られる作動角−操
舵トルク関係を示す図である。
【図11】スプリングアッセンブリが組み付けられる前
のパワーステアリング装置を示す図である。
【図12】スプリングアッセンブリが仮位置決めされた
状態を示す図である。
【図13】油圧中立位置と反力中立位置とが一致するよ
うにスプリングアッセンブリが位置決めされた状態を示
す図である。
【図14】固定部材を圧入部に固定することにより、ス
プリングアッセンブリのバルブシャフトへの組み付けが
完了した状態を示す図である。
【符号の説明】 60 バルブボディ 78 バルブシャフト 90 シールリング 91 V溝 96 スプリングアッセンブリ 98 V溝部材 99 V溝 100 ボール 104 固定部材 106 ベローズスプリング

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バルブボディ又はバルブシャフトの一方
    に対して周方向に位置決めされた転動体と、前記転動体
    と係合する溝を有する溝部材と、前記溝部材を前記転動
    体に向けて付勢するバネ部材と、前記バネ部材をバルブ
    ボディ又はバルブシャフトの他方に固定する固定部材と
    を有する操舵力付与機構を備えるステアリング装置の組
    み付け方法であって、 前記溝部材、前記バネ部材、及び、前記固定部材を互い
    に組み付けることによりサブアッセンブリを組み立てる
    第1の段階と、 前記固定部材を前記他方に固定することにより前記サブ
    アッセンブリをステアリング装置に組み付ける第2の段
    階と、を備えることを特徴とするステアリング装置の組
    み付け方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のステアリング装置の組み
    付け方法において、 前記第2の段階は、 前記固定部材が前記他方に圧入されない状態で、前記固
    定部材を回転可能に保持しつつ前記溝部材を前記転動体
    に対して押圧する第3の段階と、 前記固定部材が前記他方に圧入されるように前記固定部
    材を押圧する第4の段階と、を備えることを特徴とする
    ステアリング装置の組み付け方法。
JP16000797A 1997-06-17 1997-06-17 ステアリング装置の組み付け方法 Pending JPH115549A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16000797A JPH115549A (ja) 1997-06-17 1997-06-17 ステアリング装置の組み付け方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16000797A JPH115549A (ja) 1997-06-17 1997-06-17 ステアリング装置の組み付け方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH115549A true JPH115549A (ja) 1999-01-12

Family

ID=15705969

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16000797A Pending JPH115549A (ja) 1997-06-17 1997-06-17 ステアリング装置の組み付け方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH115549A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4793433A (en) Hydraulic reaction force apparatus for power steering system
KR100470318B1 (ko) 동력보조스티어링기어용서보밸브
JPH115549A (ja) ステアリング装置の組み付け方法
US6170599B1 (en) Power steering apparatus
US6052900A (en) Method of assembling a power steering control valve
JPH1178929A (ja) 動力舵取装置
US5964314A (en) Power steering device
JP3634014B2 (ja) 油圧パワーステアリング装置
JPH1159453A (ja) 動力舵取装置
JP3186615B2 (ja) パワーステアリング装置およびその組付方法
JP2927652B2 (ja) 油圧パワーステアリング装置
JPH051196B2 (ja)
JP2589451Y2 (ja) 油圧パワーステアリング装置
JP3345103B2 (ja) バルブ装置
JP4433178B2 (ja) 油圧パワーステアリング装置とその製造方法
KR100707002B1 (ko) 차량용 스티어링장치의 유압제어밸브
JP2005262929A (ja) 油圧パワーステアリング装置
JPH10175559A (ja) 動力舵取装置
JPH0634208Y2 (ja) 動力舵取装置の油圧反力装置
JP3532964B2 (ja) バルブ装置および油圧パワーステアリング装置
JPH0211250Y2 (ja)
JPH1178928A (ja) 動力舵取装置
JP2002264830A (ja) パワーステアリング装置
JPH1029552A (ja) 車両用操舵制御装置
JPH1016802A (ja) 車両用操舵制御装置