JP3186615B2 - パワーステアリング装置およびその組付方法 - Google Patents

パワーステアリング装置およびその組付方法

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JP3186615B2 JP32873596A JP32873596A JP3186615B2 JP 3186615 B2 JP3186615 B2 JP 3186615B2 JP 32873596 A JP32873596 A JP 32873596A JP 32873596 A JP32873596 A JP 32873596A JP 3186615 B2 JP3186615 B2 JP 3186615B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パワーステアリン
グ装置およびその組付方法に係り、特に、自動車の操舵
装置として好適なパワーステアリング装置、および、そ
の組付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平2−10646
7号に開示される如く、パワーステアリング装置が知ら
れている。上記従来のパワーステアリング装置は、ステ
アリングホイルに連結される入力軸、および、ピニオン
ギヤを介してラックに連結される出力軸を備えている。
【0003】ラックは、その両端において左右の操舵輪
に連結されている。また、ラックには、パワーシリンダ
が組み込まれている。パワーシリンダは、その内部にピ
ストンと、このピストンによって隔成される第1および
第2液圧室を備えている。パワーピストンは、第1液圧
室に供給される油圧と、第2液圧室に供給される油圧と
の差圧に応じた推力(以下、この推力をアシスト力と称
す)を発生する。従って、操舵輪には、ピニオンギヤを
介してラックに伝達される操舵力と、パワーシリンダに
よって発生されるアシスト力とが伝達される。
【0004】従来のパワーステアリング装置は、入力軸
と出力軸との相対回転角、および、その相対回転の方向
に応じた差圧をパワーシリンダの第1液圧室と第2液圧
室とに発生させる油圧制御機構を備えている。また、従
来のパワーステアリング装置において、入力軸と出力軸
とは、入力軸に入力された操舵力に応じた相対回転角が
生ずるように構成されている。このため、従来のパワー
ステアリング装置によれば、入力軸に入力した操舵力に
応じたアシスト力を発生させることができる。従って、
従来のパワーステアリング装置によれば、操舵輪に対し
て、操舵力に応じた力を伝達することができる。
【0005】ところで、パワーステアリング装置におい
て、入力軸に対して僅かな操舵力が入力された場合に、
その操舵力に応じたアシスト力が発生されると、ニュー
トラル位置近傍で剛性感のない操舵特性が形成される。
このため、良好な操舵を実現するためには、僅かな操舵
力に対しては、入力軸と出力軸とに相対回転角が生じな
いことが望ましい。
【0006】上記従来の装置は、出力軸に固定されたV
ノッチを備えている。このVノッチには、複数のV溝が
形成されている。また、上記従来の装置は、これらのV
溝に配設される複数のボールと、これらのボールの上部
に配設され、かつ、入力軸に連結されるVノッチとを備
えている。入力軸に固定されるVノッチには、出力軸に
固定されたVノッチと同様に、ボールと係合する複数の
V溝が設けられている。入力軸に連結されるVノッチ
は、入力軸に対して軸方向に変位することができる。ま
た、このVノッチは、入力軸の周囲に配設されるスプリ
ングによって、出力軸側へ付勢されている。
【0007】上記の構成によれば、入力軸に操舵力が入
力されていない場合は、入力軸側のVノッチと出力軸側
のVノッチとの間に挟持されるボールが、双方のVノッ
チに形成されるV溝の内部に、V溝を構成する2つの壁
面の双方に当接した状態で安定に保持される。そして、
この状態、すなわち、入力軸と出力軸との相対回転角が
“0”に維持される状態は、入力軸に入力される操舵力
が所定値を超えるまで維持される。
【0008】このため、上記従来のパワーステアリング
装置によれば、ステアリングホイルがニュートラル位置
近傍で操舵される場合に高い剛性感を確保し、かつ、ス
テアリングホイルが大きく操舵された場合は、その際に
入力された操舵力に応じたアシスト力を発生させること
ができる。従って、上記従来のパワーステアリング装置
によれば、優れた操舵特性を実現することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のパ
ワーステアリング装置において、入力軸側のVノッチ、
および、出力軸側のVノッチには、ある程度の加工誤差
が生ずる。このため、入力軸側のVノッチと、出力軸側
のVノッチとを、それらが備える全てのV溝が互いに正
確に対向するように加工することは、事実上困難であ
る。
【0010】入力軸側の全てのV溝と、出力軸側の全て
のV溝とが完全に対向していない場合は、Vノッチ間に
挟持される複数のボールの一部が当初から2つのV溝に
より適当に保持されない状態、すなわち、入力軸と出力
軸とに相対回転角が生じていないにも関わらず、一部の
ボールが、入力軸側のV溝および出力側のV溝の少なく
とも一方に、片当たりする状態が形成される。
【0011】このような状況下では、操舵力と相対回転
角との関係が不安定となり、操舵特性が段階的な変化を
示すことがある。この点、上記従来のパワーステアリン
グ装置が採用する構造は、良好な操舵特性を実現するう
えで、必ずしも最適な構造ではなかった。
【0012】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、ボールを保持する部材の加工誤差に影響される
ことなく、ボールとV溝との片当たりを防止するパワー
ステアリング装置を提供することを第1の目的とする。
また、本実施例は、上記の機能を実現するパワーステア
リング装置の組み付け方法を提供することを第2の目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した第1の目的は、
請求項1に記載する如く、入力軸と出力軸との相対回転
角に応じたアシスト力を発生するアシスト力発生機構
と、周方向に並設される3つの係止部を備え、かつ、前
記入力軸または前記出力軸の一方と共に回転する第1保
持部材と、前記係止部と同じピッチで周方向に並設され
る、径方向に形成した3つの溝を備え、かつ、前記入力
軸または前記出力軸の他方と共に回転する第2保持部材
と、前記係止部と前記溝とによって挟持される3つの被
挟持部材と、前記被挟持部材前記第2保持部材側へ
勢する付勢力発生機構と、を備えるパワーステアリング
装置において、前記第1保持部材および前記第2保持部
材の少なくとも一方が、それらと共に回転する前記入力
軸または前記出力軸に比して、所定長だけ大きな径を有
する軸部材把持部を備えると共に、前記軸部材把持部を
備える部材の、該部材と共に回転する前記入力軸または
前記出力軸に対する径方向の位置を、前記3つの係止部
の全てと、前記3つの溝の全てとが対向する状態で固定
されているパワーステアリング装置により達成される。
【0014】本発明において、第1保持部材および第2
保持部材の少なくとも一方は、入力軸または出力軸に対
して大きな径を有する軸部材把持部を介して、それら入
力軸または出力軸に連結されている。以下、このように
して入力軸または出力軸に連結されている部材を可動保
持部材と称す。可動保持部材は、径方向位置固定部材に
よってその径方向位置が固定されるまでは、入力軸また
は出力軸に対して、径方向に変位することができる。第
1保持部材および第2保持部材の双方が、入力軸および
出力軸に対して、径方向に変位することができない状況
下では、それらの加工誤差に起因して、第1保持部材に
形成される3つの係止部と、第2保持部材に形成される
3つの溝とを正確に対向させることができない事態が生
じ得る。これに対して、可動保持部材が入力軸または出
力軸に対して径方向に変位できると、3つの係止部と3
つの溝とを、正確に対向させることができる。本発明で
は、これら3つの係止部と3つの溝とが正確に対向した
状態で、可動保持部材の径方向位置が固定される。この
ため、入力軸と出力軸とに相対回転角が生じていない状
況下で、3つの係止部と3つの溝とによって挟持される
被挟持部材に片当たりが生ずることがない。
【0015】上述した第2の目的は、請求項2に記載す
る如く、入力軸と出力軸との相対回転角に応じたアシス
ト力を発生するアシスト力発生機構を備えるパワーステ
アリング装置の組付方法において、周方向に並設され
る、径方向に形成した複数の溝を備える第2保持部材
を、前記入力軸または前記出力軸の他方に組み付ける第
1組付ステップと、 前記溝と同じピッチで、周方向に並
設される複数の係止部を備える第1保持部材を、前記入
力軸または前記出力軸の一方に組み付ける第2組付ステ
ップと、前記複数の係止部と、前記複数の溝との間にそ
れぞれ被挟持部材を配設する第3組付ステップと、前記
第1乃至第3組付ステップが終了した後に、前記被挟持
部材前記第2保持部材側へ付勢する付勢ステップと、
前記第1保持部材と前記第2保持部材との径方向の位置
関係を、前記付勢ステップの実行中に実現された位置関
係に固定する位置関係固定ステップと、を備えるパワー
ステアリング装置の組付方法により達成される。
【0016】本発明において、第1保持部材と第2保持
部材との径方向の位置関係は、両者間に被挟持部材が配
設され、かつ、被挟持部材に所定の付勢力が付与された
状態で固定される。第1保持部材と第2保持部材との間
に被挟持部材を配設した状態で、被挟持部材に所定の付
勢力を付与すると、第1保持部材と第2保持部材との位
置関係を、複数の係止部と複数の溝とが正確に対向する
関係に修正することができる。このため、本発明の方法
によって組み付けが行われると、複数の係止部と複数の
溝部とが正確に対向する位置で、第1保持部材と第2保
持部材の位置関係が固定される。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例である
パワーステアリング装置のシステム構成図を示す。パワ
ーステアリング装置は、コントロールバルブ20を備え
ている。コントロールバルブ20は、ハウジング22を
備えている。ハウジング22には、第1制御圧孔24、
第2制御圧孔26、液圧導入孔28および液圧開放孔3
0が形成されている。
【0018】パワーステアリング装置は、パワーシリン
ダ32を備えている。パワーシリンダ32は、その内部
にピストン34を備えている。ピストン34には、出力
軸36が固定されている。ピストン34は、パワーシリ
ンダ32の内部空間を第1液圧室38と第2液圧室40
とに隔成している。パワーシリンダ32は、第1液圧室
38に開口する第1液圧導入孔42、および、第2液圧
室40に開口する第2液圧導入孔44を備えている。第
1液圧導入孔42は、図示しない液圧通路を介してコン
トロールバルブ20の第1制御圧孔24に連通してい
る。また、第2液圧導入孔44は、図示しない液圧通路
を介してコントロールバルブ20の第2制御圧孔26に
連通している。
【0019】パワーステアリング装置は、また、パワー
ステアリングポンプ46およびリザーバタンク48を備
えている。リザーバタンク48には、パワーステアリン
グオイルが貯留されている。パワーステアリングポンプ
46は、車両の運転中に、リザーバタンク48に貯留さ
れているパワーステアリングオイルを汲み上げて、その
吐出孔50から圧送する。パワーステアリングポンプ4
6の吐出孔50は、コントロールバルブ20の液圧導入
孔28に連通している。また、リザーバタンク48は、
コントロールバルブ20の液圧開放孔30に連通してい
る。
【0020】コントロールバルブ20は、ハウジング2
2の内部に出力軸52を備えている。出力軸52は、そ
の下端部の周囲に配設されるニードルベアリング54、
および、その上端部の周囲に配設されるベアリング56
によって、ハウジング22の内部に回動可能に保持され
ている。また、ハウジング22の内部には、出力軸52
の周囲を取り巻くオイルシール58が配設されている。
オイルシール58は、その上方側から下方側に向けて、
パワーステアリングオイルが漏出するのを防止する。
【0021】出力軸52の、オイルシール58の上方に
位置する部位には、バルブボディ60が形成されてい
る。バルブボディ60は、円筒状に成形された部材であ
り、その外周面に3つの環状溝61,62,63を備え
ている。環状溝61は、第1制御圧孔24に連通する位
置に、すなわち、パワーシリンダ32の第1液圧導入孔
42に連通する位置に形成されている。環状溝62は、
液圧導入孔28に連通する位置に、すなわち、パワース
テアリングポンプ46の吐出孔50に連通する位置に形
成されている。また、環状溝63は、第2制御圧孔26
に連通する位置に、すなわち、パワーシリンダ32の第
2液圧孔44に連通する位置に形成されている。環状溝
61,62,63は、それぞれ貫通孔64,65,66
を介して、バルブボディ60の内周側に連通している。
【0022】出力軸52の、オイルシール58の下方に
位置する部位には、ピニオンギヤ68が形成されてい
る。ピニオンギヤ68は、その周囲に、螺旋状のギヤ歯
を備えている。ハウジング22は、ピニオンギヤ68と
係合するギヤ歯を有するラック70を把持している。ま
た、ハウジング22には、ラックガイド72、スプリン
グ74およびストッパ76が組み付けられている。ラッ
ク70は、ラックガイド72を介して伝達されるスプリ
ング74の付勢力により、ピニオンギヤ68側へ付勢さ
れている。
【0023】ラック70は、図1の紙面に対して垂直な
方向を長手方向とする部材である。パワーシリンダ32
の出力軸36は、ラック70と直列に連結されている。
従って、ラック70には、ピニオンギア68を介して入
力される操舵力と、パワーシリンダ32によって発生さ
れるアシスト力との双方が伝達される。ラック70は、
左右の操舵輪に連結されている。従って、左右の操舵輪
には、操舵力とアシスト力との双方が伝達される。
【0024】出力軸52のバルブボディ60の内周側に
は、入力軸78が配設されている。入力軸78は、円筒
状の部材であり、その外周面に複数のポート溝80を備
えている。本実施例において、入力軸78は、その外周
面に等ピッチで8本のポート溝80を備えている。上述
の如く、環状溝61,62,63は貫通孔64,65,
66を介してバルブボディ60の内周面所定の位置に開
口している。ポート溝80は、貫通孔64,65,66
の開口部の全てと対向することができるように、図1に
おける上下方向を長手方向として形成されている。
【0025】また、入力軸78には、一部のポート溝8
0を、入力軸78の内周側に連通するためのポート穴8
2を備えている。本実施例においては、互いに隣接しな
い4本のポート溝80について、ポート穴82が形成さ
れている。入力軸78には、更に、その内周側と外周側
とを連通する貫通孔83を備えている。貫通孔83は、
出力軸52の上端部より更に上方に位置するように設け
られている。従って、入力軸78の内周側の空間は、貫
通孔83を介して、出力軸52の外部となる空間に連通
している。
【0026】入力軸78の、ポート溝80の上部および
下部には、それぞれニードルベアリング84,86が配
設されている。入力軸78は、これらのニードルベアリ
ング84,86によって、出力軸52に対して相対的に
回転することができるように保持されている。
【0027】入力軸78の内部には、トーションバー8
8が挿入されている。トーションバー88は、その上端
部において、ピン90を介して入力軸78に固定されて
いる。また、トーションバー88は、その下端部におい
て、出力軸52に固定されている。トーションバー88
には、所定の弾性が付与されている。入力軸78と出力
軸52とが相対的に回転すると、トーションバー88に
はその相対回転角に応じた捩れが発生する。
【0028】出力軸52の上端部には、Vノッチ92が
嵌挿されている。また、Vノッチ92の上部には、リテ
ーナ94が配設されている。図2は、Vノッチ92およ
びリテーナ94の斜視図を示す。図2に示す如く、Vノ
ッチ92はその上面に3つのV溝96,98,100を
備える環状の部材である。図2に示す如く、V溝96,
98,100のそれぞれは半径方向に形成され、これら
互いに120°づつ位相が異なる周方向位置に並設さ
れている
【0029】また、図2に示す如く、リテーナ94は、
Vノッチ92の上端面と対向する環状の保持部102
と、保持部102の内周側に設けられた筒状部104と
を備えている。保持部102には、所定長の直径を有す
る3つの貫通孔106,108,110が120°づつ
位相の異なる位置に形成されている。リテーナ94の筒
状部104は、入力軸78の外径に比して所定長だけ大
きな内径を有している。リテーナ94は、その筒状部1
04が入力軸78に固定されることにより、入力軸78
と一体化されている。
【0030】Vノッチ92が備える3つのV溝96,9
8,100には、それぞれボール112が配設されてい
る(図1参照)。リテーナ94は、これら3つのボール
112が、上述した3つの貫通孔106,108,11
0の内部に収まるように配設されている。
【0031】リテーナ94の上部には、3つのボール1
12の全てと接触するように、環状のワッシャ114が
配設されている。また、ワッシャ114の上部には、ス
プリング116が配設されている。スプリング116の
上端は、他のワッシャ118に当接している。ワッシャ
118の位置は、入力軸78に組み付けられたストッパ
120によって規制されている。上記の構造によれば、
ワッシャ114には、スプリング116の発する付勢力
が作用する。そのため、3つのボール112は、Vノッ
チ92が備えるV溝96,98,100の内部に向けて
押圧される。
【0032】ハウジング22の上部にはキャップ122
が配設されている。キャップ122は、その中央部にオ
イルシール124を備えている。オイルシール124
は、入力軸78の外周に配設されている。オイルシール
124は、キャップ122の内部から、その外部にパワ
ーステアリングオイルが漏出するのを防止する。
【0033】キャップ122は、その内部の空間を、ハ
ウジング22が備える液圧開放孔30に連通する貫通孔
126を備えている。キャップ122の内部空間は、入
力軸78の貫通孔83を介して、入力軸78の内周側の
空間に連通している。一方、ハウジング22の液圧開放
孔30は、上述の如くリザーバタンク48に連通してい
る。従って、コントロールバルブ20において、入力軸
78の内周側の空間は、常にリザーバタンク48と連通
している。
【0034】図3は、入力軸78と出力軸52との間に
作用する捩れ方向のトルク、すなわち、出力軸52に伝
達される操舵力が所定値に満たない場合に実現されるリ
テーナ94周辺の拡大図を示す。図3に示す如く、本実
施例のコントロールバルブ20によれば、入力軸78と
出力軸52との間に作用する捩れ方向のトルクが所定値
に満たない場合は、ボール112が、V溝96,98,
100の左右の壁面の双方に当接する状態、すなわち、
入力軸78と出力軸52との相対回転角が“0”となる
状態が維持される。
【0035】また、図4は、入力軸78と出力軸52と
の間に、所定値を超える捩れ方向のトルクが作用した場
合に、より具体的には、入力軸78に対して、平面視で
反時計回り方向となる所定値を超える操舵力が入力され
た場合に実現されるリテーナ94周辺の拡大図を示す。
図4に示す如く、本実施例のコントロールバルブ20に
よれば、入力軸78と出力軸52との間に所定値を超え
る捩れ方向トルクが作用した場合、ボール112が、V
溝96,98,100の左右の壁面の何れか一方にのみ
当接する状態、すなわち、入力軸78と出力軸52とに
“0”でない相対回転角が生ずる状態が実現される。
【0036】ところで、トーションバー88を介して入
力軸78から出力軸52に伝達されるトルクは、トーシ
ョンバー88の捩れ量が大きいほど、すなわち、入力軸
78と出力軸52との相対回転角が大きいほど、大きな
値となる。また、ボール112を介して伝達できるトル
クは、ボール112の変位に伴うスプリング116の縮
小量が大きいほど、大きな値となる。スプリング116
の縮小量は、ボール112の中心とV溝96,98,1
00の中心とのずれ量が大きいほど、すなわち、入力軸
78と出力軸52との相対回転角が大きいほど大きくな
値となる。従って、ボール12を介して伝達できるトル
クも、入力軸78と出力軸52との相対回転角が大きい
ほど、大きな値となる。
【0037】このため、トーションバー88およびボー
ル112を介して入力軸78から出力軸52に伝達され
る操舵力は、入力軸78と出力軸52との相対回転角が
大きくなるに連れて大きな値となる。つまり、コントロ
ールバルブ20においては、入力軸78に入力される操
舵力が所定値に満たない領域では、入力軸78と出力軸
52との相対回転角が“0”となり、また、入力軸78
に入力される操舵力が所定値を超える領域では、入力軸
78と出力軸52との間にその操舵力の大きさに応じた
相対回転角が形成される。
【0038】本実施例のコントロールバルブ20におい
て、入力軸78と出力軸52のバルブボディ60とは、
両者が相対的に回転することで流路の導通状態を変化さ
せるロータリバルブを構成している。図5は、入力軸7
8とバルブボディ60とで構成されるロータリバルブの
構造を模式的に表した図を示す。尚、図5は、入力軸7
8と出力軸52とに相対回転角が生じていない状態を表
している。
【0039】上述の如く、入力軸78は、その外周に等
ピッチで8本のポート溝80を備えていると共に、互い
に隣接しない4本のポート溝80に開口するポート穴8
2を備えている。一方、バルブボディ60は、パワーシ
リンダ32の第1液圧室38に連通する環状溝61およ
び貫通孔64、パワーステアリングポンプ46に連通す
る環状溝62および貫通孔65、および、パワーシリン
ダ32の第2液圧室40に連通する環状溝63および貫
通孔66を備えている。貫通孔64,65,66は、そ
れぞれ4本づつ設けられている。
【0040】また、図5に示す如く、バルブボディ60
の内周面には、等ピッチで8本のポート溝128が形成
されている。入力軸78と出力軸52とは、両者の相対
回転角が“0”である場合に、出力軸52が備える8本
のポート溝128のそれぞれが、隣接する2本のポート
溝80の中間部に対向するように組み付けられている。
【0041】パワーステアリングポンプ46に連通する
4本の貫通孔65は、バルブボディ60の内周面の、ポ
ート溝128が形成されていない部位に開口している。
入力軸78と出力軸52とは、これらの貫通孔65と、
入力軸78が備える貫通孔82とが互いに対向しない位
置関係となるように組み付けられている。パワーシリン
ダ32に連通する4本の貫通孔64および4本の貫通孔
66は、ポート溝128に開口するように形成されてい
る。また、貫通孔64と、貫通孔66とは、周方向に交
互に配列されている。
【0042】上記の構成において、入力軸78の外周面
と、バルブボディ60の内周面とは、貫通孔65と貫通
孔63との間に介在する可変オリフィス、すなわち、パ
ワーステアリングポンプ46とパワーシリンダ32の第
1液圧室38との間に介在する可変オリフィス(以下、
第1増圧オリフィスと称す)、貫通孔65と貫通孔66
との間に介在する可変オリフィス、すなわち、パワース
テアリングポンプ46とパワーシリンダ32の第2液圧
室40との間に介在する可変オリフィス(以下、第2増
圧オリフィスと称す)、貫通孔63と貫通孔82との間
に介在する可変オリフィス、すなわち、パワーシリンダ
32の第1液圧室38とリザーバタンク48との間に介
在する可変オリフィス(以下、第1減圧オリフィスと称
す)、および、貫通孔66と貫通孔82との間に介在す
る可変オリフィス、すなわち、パワーシリンダ32の第
2液圧室40とリザーバタンク48との間に介在する可
変オリフィス(以下、第2減圧オリフィスと称す)を構
成する。
【0043】入力軸78と出力軸52との相対回転角が
“0”である場合は、第1増圧オリフィスの有効開口面
積と第2増圧オリフィスの有効開口面積とが同等とな
り、かつ、第1減圧オリフィスの有効開口面積と第2減
圧オリフィスの有効開口面積とが同等となる。この場
合、パワーステアリングポンプ46によって圧送される
パワーステアリングオイルが、第1液圧室38および第
2液圧室40に等しく導かれた後リザーバタンク48に
流出する。第1液圧室38と第2液圧室40とに、等し
くパワーステアリングオイルが導かれる場合、パワーシ
リンダ32の出力軸には、アシスト力が生じない。従っ
て、入力軸78と出力軸52との相対回転角が“0”で
ある場合、アシスト力は発生しない。
【0044】入力軸78に対して、例えば図5における
反時計回り方向に所定値を超える操舵力が入力される
と、入力軸78と出力軸52とに相対回転角が生じ、第
1増圧オリフィスの有効開口面積および第2減圧オリフ
ィスの有効開口面積が減少し、かつ、第2増圧オリフィ
スの有効開口面積および第1減圧オリフィスの有効開口
面積が増加する。この場合、パワーステアリングポンプ
46によって圧送されたパワーステアリングオイルが第
2液圧室40に流入し易く、かつ、第1液圧室38のパ
ワーステアリングオイルがリザーバタンク48に流出し
易い状態が形成される。
【0045】パワーステアリングオイルが第2液圧室4
0に流入し易く、かつ、第1液圧室38から流出し易い
場合は、パワーシリンダ32の出力軸36に、第1液圧
室38の内圧と第2液圧室40の内圧との差圧に応じた
アシスト力が発生する。また、第1液圧室38と第2液
圧室40との差圧は、入力軸78と出力軸52との相対
回転角が大きいほど、すなわち、入力軸78に入力され
る操舵力が大きいほど、大きな値となる。従って、コン
トロールバルブ20によれば、入力軸78に対して所定
値を超える操舵力が入力される場合、その操舵力の大き
さに応じたアシスト力を発生させることができる。
【0046】このように、コントロールバルブ20によ
れば、入力軸78に入力される操舵力が所定値に比して
小さい場合にはアシスト力を発生させず、かつ、その操
舵力が所定値に比して大きい場合は、操舵力に応じたア
シスト力を発生させることができる。従って、コントロ
ールバルブ20によれば、ニュートラル位置近傍におい
て高い剛性感を示し、かつ、操舵輪に対して軽快に操舵
角を付与し得るパワーステアリング装置を実現すること
ができる。
【0047】以下、図6乃至図9を参照して、本実施例
の特徴部について説明する。図6は、コントロールバル
ブ20のリテーナ94と、入力軸78の一部との拡大図
を示す。本実施例において、入力軸78の外径およびリ
テーナ94の内径は、それぞれ図6に示す如く、“r”
および“R=r+δ”に設定されている。従って、リテ
ーナ94は、入力軸78の外周に嵌挿された状態で、所
定長“δ”だけ径方向に変位することができる。所定長
“δ”は、リテーナ94やVノッチ92の加工精度に基
づいて統計的に決定された値である。尚、δの物理的意
味については後述する。
【0048】図7は、コントロールバルブ20の組付手
順を表すフローチャートの一部を示す。本実施例におい
て、コントロールバルブ20は、図7に示す手順に従っ
て組み付けられる。すなわち、コントロールバルブ20
の組み付け工程では、ステップ200で、入力軸78と
出力軸52との組み付けが行われる。この際、入力軸7
8と出力軸52とは、上記図5に示すロータリバルブの
構成が適正に実現されるように組み付けられる。本ステ
ップ200の作業が終了すると、次にステップ202の
作業が実行される。
【0049】ステップ202では、出力軸52に、Vノ
ッチ92が組み付けられる。本実施例において、Vノッ
チ92は、圧入により出力軸52の外周に固定される。
本ステップ202の作業が終了すると、次にステップ2
04の作業が実行される。ステップ204では、入力軸
78に対して、リテーナ94が嵌挿される。リテーナ9
4は、V溝96,98,100上に配設されている3つ
のボール112が、貫通孔106,108,110の内
部に収納されるように組み付けられる。本ステップ20
4の作業が終了すると次にステップ208の作業が実行
される。
【0050】ステップ206では、ボール112の組み
付け作業、すなわち、Vノッチ92のV溝96,98,
100にボール112を配設する作業が実行される。本
ステップ206の作業が終了すると、次にステップ20
8の作業が実行される。ステップ208では、ワッシャ
114の組み付けが行われる。具体的には、ボール11
2の上部に当接するように、ワッシャ114が、入力軸
78の外周に嵌挿される。本ステップ208の作業が終
了すると、次にステップ210の作業が実行される。
【0051】ステップ210では、ワッシャ114に対
して、所定の押圧力を付与する作業が実行される。本ス
テップ210では、ワッシャ114が、ボール112側
へ押圧される。ワッシャ114に対して押圧力が加わっ
たら、次にステップ212の作業が開始される。
【0052】ステップ212では、入力軸78および出
力軸52に対して、所定エネルギの振動が加えられる。
本ステップ212の処理が実行されると、V溝96,9
8,100上に配設されている3つのボール112が、
リテーナ94の貫通孔106,108,110内に収ま
った状態で、片当たりすることなくV溝96,98,1
10の内部に適正に収納される。本ステップ212の作
業が終了すると、次にステップ214の作業が実行され
る。
【0053】ステップ214では、入力軸78とリテー
ナ102とが固定される。本ステップ214では、上記
ステップ212で実現された位置関係を保ったまま、例
えば、接着材等によりリテーナ102が入力軸78に固
定される。上記の手法によれば、Vノッチ92とリテー
ナ94との位置関係は、3つのV溝96,98,100
と、3つの貫通孔106,108,110とを正確に対
向させる位置関係に固定される。リテーナ94が入力軸
78に固定されると、次にステップ216の作業が実行
される。
【0054】ステップ216では、ワッシャ114の上
部に、スプリング116が組み付けられる。以後、ワッ
シャ118の組み付け、ストッパ120の組み付け等が
続行されることによりコントロールバルブ20が実現さ
れる。図8および図9は、3つのV溝96,98,10
0と、3つの貫通孔106,108,110との位置関
係を表す図を示す。図8に示す位置関係は、Vノッチ9
2の中心CV と、リテーナ94の中心CR とが一致する
ように、Vノッチ92とリテーナ94とを配置した場合
に実現される。
【0055】Vノッチ92にも、リテーナ94にも、あ
る程度の加工誤差が存在する。このため、3つのV溝9
6,98,100と、3つの貫通孔106,108,1
10とが、共に中心CV ,CR 回りに等ピッチで形成さ
れるように設計されていても、現実には、V溝96,9
8,100のピッチと、貫通孔106,108,110
のピッチとに僅かながら差異が発生する。
【0056】従って、Vノッチ92の中心CV とリテー
ナ94の中心CR とを図8に示す如く一致させると、3
つのV溝96,98,100と、3つの貫通孔106,
108,110とを正確に対向させることが困難とな
る。で形成されるように設計されていても、現実には、
V溝96,98,100のピッチと、貫通孔106,1
08,110のピッチとに僅かながら差異が発生する。
【0057】これに対して、図9に示す如く、Vノッチ
92の中心CV とリテーナの中心C R とが異なる位置と
なることが許容されれば、3つのV溝96,98,10
0と、3つの貫通孔106,108,110とを正確に
対向させることが可能である。本実施例においては、上
記の如く、リテーナ94の内径に、入力軸78の外径に
比して所定値“δ”だけ大きな径が与えられている。従
って、リテーナ94の中心CR とVノッチ92の中心C
V とは、所定値“δ”だけ離間することができる。
【0058】本実施例において、所定値“δ”は、リテ
ーナ94の加工精度、および、Vノッチ92の加工精度
に基づいて、図9に示す状態を実現するために、すなわ
ち、3つのV溝96,98,100と、3つの貫通孔1
06,108,110とが正確に対向する状態を実現す
るために最小限必要な値に設定されている。従って、本
実施例のコントロールバルブ20を、上記図7に示す手
順に従って組み付けることとすれば、リテーナ94の加
工精度、および、Vノッチ92の加工精度に影響される
ことなく、常に3つのV溝96,98,100と、3つ
の貫通孔106,108,110とを、正確に対向させ
ることができる。
【0059】3つのV溝96,98,100と、3つの
貫通孔106,108,110とが正確に対向する状態
では、全てのボール112が片当たりすることなく適正
にV溝96,98,100内部に収納される。また、こ
のような状況が形成されると、入力軸78と出力軸52
との間の相対回転角と、入力軸78に入力される操舵力
との関係が、段差のない適正な関係となる。更に、相対
回転角と操舵力との関係が、段差のない適正な関係とな
ると、パワーステアリング装置において、良好な操舵フ
ィーリングを実現することができる。従って、本実施例
のパワーステアリング装置によれば、Vノッチ92やリ
テーナ94の加工誤差に影響されることなく、常に良好
な操舵フィーリングを実現することができる。
【0060】尚、上記の実施例においては、入力軸78
および出力軸52により実現されるロータリバルブ、お
よび、パワーシリンダ32が前記請求項1および請求項
2記載の「アシスト力発生機構」に、リテーナ94が前
記請求項1および請求項2記載の「第1保持部材」に、
Vノッチ92が前記請求項1および請求項2記載の「第
2保持部材」に、ボール112が前記請求項1および請
求項2記載の「被挟持部材」に、スプリング116が前
記請求項1および請求項2記載の「付勢力発生機構」
に、それぞれ相当している。
【0061】また、上記の実施例においては、リテーナ
94の筒状部104が前記請求項1記載の「軸部材把持
部」に、所定値“δ”が前記請求項1記載の「所定長」
に、リテーナ94が前記請求項1記載の「軸部材把持部
を備える部材」に、それぞれ相当している。
【0062】更に、上記の実施例においては、上記ステ
ップ202が前記請求項2記載の「第1組付ステップ」
に、上記ステップ204が前記請求項2記載の「第2組
付ステップ」に、上記ステップ206が前記請求項2記
載の「第3組付ステップ」に、上記ステップ210が前
記請求項2記載の「付勢ステップ」に、上記ステップ2
14が前記請求項2記載の「位置関係固定ステップ」
に、それぞれ相当している。
【0063】ところで、上記の実施例は、油圧式のパワ
ーステアリング装置に限定されているが、本発明は、こ
れに限定されるものではなく、電気式のパワーステアリ
ング装置に適用することも可能である。
【0064】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、入力軸と出力軸とに相対回転角が生じていない場合
に、3つの係止部と3つの溝とに挟持される被挟持部材
に、片当たりが生ずるのを、確実に防止することができ
る。このため、本発明に係るパワーステアリング装置に
よれば、第1保持部材および第2保持部材の加工誤差等
に影響されることなく、常に優れた操舵特性を実現する
ことができる。
【0065】また、請求項2記載の発明によれば、第1
保持部材と第2保持部材との位置関係を、複数の係止部
と複数の溝とが正確に対向する位置関係に固定すること
ができる。このため、本発明に係る組付方法によれば、
第1保持部材および第2保持部材の加工誤差等に影響さ
れることなく、常に優れた操舵特性を実現するパワース
テアリング装置を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるパワーステアリング装
置の全体構成図である。
【図2】図1に示すコントロールバルブが備えるVノッ
チおよびリテーナの斜視図である。
【図3】図1に示すコントロールバルブにおいて入力軸
に入力される操舵力が所定値に満たない場合に実現され
る状態を説明するための図である。
【図4】図1に示すコントロールバルブにおいて入力軸
に入力される操舵力が所定値を超える場合に実現される
状態を説明するための図である。
【図5】図1に示すコントロールバルブにおいて入力軸
と出力軸とで実現されるロータリバルブの構造を表す図
である。
【図6】図1に示すコントロールバルブが備えるリテー
ナの内径と入力軸の外径との関係を表す図である。
【図7】図1に示すコントロールバルブの組み付け手順
の一部を表すフローチャートである。
【図8】Vノッチの中心CV とリテーナの中心CR とを
一致させた場合に溝と貫通孔とが対向しなくなる状態を
説明するための図である。
【図9】Vノッチの中心CV とリテーナの中心CR とに
所定長の離間を許容することにより溝と貫通孔とを対向
させ得ることを説明するための図である。
【符号の説明】
20 コントロールバルブ 32 パワーシリンダ 52 出力軸 60 バルブボディ 78 入力軸 88 トーションバー 92 Vノッチ 94 リテーナ 96,98,100 V溝 104 筒状部 106,108,110 貫通孔

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸と出力軸との相対回転角に応じた
    アシスト力を発生するアシスト力発生機構と、周方向に
    並設される3つの係止部を備え、かつ、前記入力軸また
    は前記出力軸の一方と共に回転する第1保持部材と、前
    記係止部と同じピッチで周方向に並設される、径方向に
    形成した3つの溝を備え、かつ、前記入力軸または前記
    出力軸の他方と共に回転する第2保持部材と、前記係止
    部と前記溝とによって挟持される3つの被挟持部材と、
    前記被挟持部材前記第2保持部材側へ付勢する付勢力
    発生機構と、を備えるパワーステアリング装置におい
    て、 前記第1保持部材および前記第2保持部材の少なくとも
    一方が、それらと共に回転する前記入力軸または前記出
    力軸に比して、所定長だけ大きな径を有する軸部材把持
    部を備えると共に、 前記軸部材把持部を備える部材の、該部材と共に回転す
    る前記入力軸または前記出力軸に対する径方向の位置
    を、前記3つの係止部の全てと、前記3つの溝の全てと
    が対向する状態で固定されていることを特徴とするパワ
    ーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 入力軸と出力軸との相対回転角に応じた
    アシスト力を発生するアシスト力発生機構を備えるパワ
    ーステアリング装置の組付方法において、周方向に並設される、径方向に形成した複数の溝を備え
    る第2保持部材を、前記入力軸または前記出力軸の他方
    に組み付ける第1組付ステップと、 前記溝と同じピッチで、周方向に並設される複数の係止
    部を備える第1保持部材を、前記入力軸または前記出力
    軸の一方に組み付ける第2組付ステップと、 前記複数の係止部と、前記複数の溝との間にそれぞれ被
    挟持部材を配設する第3組付ステップと、 前記第1乃至第3組付ステップが終了した後に、前記被
    挟持部材前記第2保持部材側へ付勢する付勢ステップ
    と、 前記第1保持部材と前記第2保持部材との径方向の位置
    関係を、前記付勢ステップの実行中に実現された位置関
    係に固定する位置関係固定ステップと、 を備えることを特徴とするパワーステアリング装置の組
    付方法。
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