JPH1152444A - ブレ検出装置及びブレ補正カメラ - Google Patents

ブレ検出装置及びブレ補正カメラ

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JPH1152444A
JPH1152444A JP9204253A JP20425397A JPH1152444A JP H1152444 A JPH1152444 A JP H1152444A JP 9204253 A JP9204253 A JP 9204253A JP 20425397 A JP20425397 A JP 20425397A JP H1152444 A JPH1152444 A JP H1152444A
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JP
Japan
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blur
time
shake
order polynomial
angular velocity
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Application number
JP9204253A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Tomita
博之 富田
Hideki Yamaguchi
秀樹 山口
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基準値であるオメガゼロの演算をデータ数が
少なくても早期に精度よく行うことができるとともに、
ブレ補正を高精度に行うことができるブレ検出装置及び
ブレ補正カメラを提供する。 【解決手段】 角速度センサによって検出された角速度
値ω(t1 ),ω(t2)に基づいて、ラクランジュの
1次の多項式P12(t)が演算される。この1次の多項
式P12(t3 )が将来の時刻t3 において予測される角
速度値ω(t3 )となる。1サンプリング進み、時刻t
3 において角速度値ω(t3 )が検出されると、角速度
値ω(t2 ),ω(t3 )に基づいて、1次の多項式P
23(t)が演算される。さらに、1次の多項式P
12(t),P23(t)に基づいて、2次の多項式P123
(t)が演算される。この2次の多項式P123 (t4
が将来の時刻t4 において予測される角速度値ω
(t4 )となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮影装置などにお
ける手ブレなどによる振動を検出するブレ検出装置及び
ブレ補正カメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種のブレ検出装置の利用
例として、スチルカメラなどの撮影装置や双眼鏡などの
光学装置に内蔵する例が提案されている。このような撮
影装置などは、カメラのブレをブレ検出装置が検出し、
撮影レンズの一部のレンズ(以下、ブレ補正レンズとい
う)を光軸と直交又は略直交する方向に、その検出信号
に基づいて移動している。そして、カメラが撮影時に振
動することにより生ずるブレを、ブレ補正レンズが補正
している。
【0003】従来のブレ補正を行う光学系の構造につい
ては、特開平4−76525号公報の第3図に開示され
ている。特開平4−76525号公報の防振手段を有す
るカメラは、光軸と直角方向の平面内で平行移動可能な
ブレ補正レンズと、このブレ補正レンズを保持する枠部
材と、この枠部材を保持する板部材と、この板部材に取
り付けられた4本のワイヤと、このワイヤを支持する本
体と、巻線コイル、ヨーク及び永久磁石からなり、ブレ
補正レンズを上下及び左右方向に駆動するアクチュエー
タと、発光素子と受光素子からなり、ブレ補正レンズの
位置を検出する位置検出装置などを備えている。
【0004】以下に、図10を参照して、従来のブレ補
正装置の動作について説明する。図10は、従来のブレ
補正装置のブロック線図である。角速度センサ10は、
例えば、コリオリ力を検出するための圧電振動式角速度
センサであり、カメラの振動をモニタするためのセンサ
である。角速度センサ10の出力信号は、積分部450
に入力し、積分部450は、この出力信号を時間積分す
る。積分部450は、角速度センサ10の出力信号をカ
メラのブレ角度に変換した後に、ブレ補正レンズの目標
駆動位置情報に変換し出力する。サーボ回路500は、
この目標駆動位置情報に応じてブレ補正レンズを駆動す
るために、目標駆動位置情報とブレ補正レンズの位置情
報との差を演算し、アクチュエータ510に信号を出力
する。アクチュエータ510は、光軸と直交又は略直交
する面内において、この信号に基づいてブレ補正レンズ
を駆動する。位置検出装置520は、ブレ補正レンズの
動きをモニタしサーボ回路500にフィードバックす
る。
【0005】従来のブレ補正装置では、角速度センサ1
0の出力信号を積分部450が一度積分し、角変位情報
に変換してから処理している。このために、角速度セン
サ10の出力信号を積分部が時間積分するときに、制御
の基準値となる積分定数(以下、基準値という)を決定
する必要がある。例えば、特開平4−211230号公
報の第17図及び第18図には、この基準値の演算方法
が開示されている。
【0006】特開平4−211230号公報に開示され
ている手振れ補正装置のブレセンサは、コリオリ力を検
出する角速度センサと、中央演算処理装置(CPU)と
メモリとからなり、現時点から所定の時間前までの間に
サンプリングした角速度センサの出力信号の平均値を移
動平均法により算出するドリフト成分検出部と、角速度
センサの出力信号から平均値を減算することによりドリ
フト成分を除去し、その減算値を出力する減算器とを備
えている。
【0007】ドリフト成分検出部には、角速度センサの
出力信号が10ms毎に入力され、0.5秒(10ms
×50)毎に50個分の出力信号が入力される。そし
て、ドリフト成分検出部のメモリには、算出された50
個分の平均値(以下、平均1とする)が格納され、10
秒(0.5秒×20)経過後には、さらに20個分の平
均1が入力される。したがって、スタートから10秒経
過後には、1000個分(50×20)の角速度センサ
の出力信号の平均値を算出することができる。
【0008】また、特開平5−204012号公報に開
示されている手ブレ信号予測装置は、手ブレ振動を検出
する手ブレ信号検出手段と、この手ブレ信号検出手段か
らの出力を記憶する手ブレ信号記憶手段と、手ブレ信号
を予測するための予測係数を記憶する予測係数記憶手段
と、手ブレ信号検出手段の出力信号及び予測係数記憶手
段の出力信号を乗算及び加算して、予測手ブレ信号を演
算する演算手段とを備えている。
【0009】手ブレ信号記憶部は、角速度センサの出力
を1ms毎に取り込んでおり、最新の手ブレデータを含
めて31個の記憶エリアを備えている。また、予測係数
記憶手段は、現在の最新の手ブレ信号のための係数と、
それぞれ10ms、20ms、30ms過去の手ブレ信
号データのための係数とを記憶している。演算手段は、
最新の手ブレ信号と、10ms、20ms、30ms過
去の手ブレ信号データと、10ms、20ms、30m
s過去の手ブレ信号データのための係数とに基づいて、
中間データを出力する。この中間データが加算されて、
この加算結果が予測手ブレデータとして用いられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来のブレ補
正装置は、一般的に、カメラが静止した状態の角速度セ
ンサ10の出力信号(以下、オメガゼロという)を、こ
の出力信号を積分するときの積分定数として用いてい
る。しかし、カメラなどの撮影装置を手持ちで撮影する
ときには、カメラは、撮影者の手ブレにより通常振動し
ている。このような状況下では、振動センサの静止時の
出力を直接測ることができないために、手ブレによる振
動がのった角速度センサの出力信号から、オメガゼロを
演算により求める必要がある。例えば、特開平4−21
1230号公報に開示されている手振れ補正装置は、移
動平均を計算する必要があるために、平均計算を行うた
めのデータの蓄積にある程度の時間を必要とする。この
手振れ補正装置は、10ms毎のデータ50個分の平均
1を計算し、さらに平均1の20個分の平均を計算する
ことにより、オメガゼロを演算している。この場合に、
演算開始からオメガゼロが出力されるまでの時間は、1
0秒(10ms×50個×20個)となる。したがっ
て、ブレ検出装置を作動してから最初の10秒間は、ブ
レ検出装置によりオメガゼロを出力することができない
ことになる。
【0011】例えば、カメラの半押しスイッチ(撮影動
作準備スイッチ)を撮影者がON動作し、オメガゼロの
演算をブレ検出装置が開始すると、演算を開始してから
最初の10秒間は、ブレ補正を行うことができないこと
になる。このためにブレ補正が行えるまでレリーズを待
っていると、シャッタチャンスをその間に逃がしてしま
うという問題があった。また、オメガゼロの出力を早く
行うために、平均演算のためのデータのサンプリングを
少なくすると、オメガゼロの検出を精度よく行うことが
できず、ブレ補正の効果が低下したり、ブレが悪化して
しまうという問題があった。
【0012】また、特開平5−204012号公報に開
示されている手ブレ信号予測装置は、最新の手ブレ信号
を含む31個のデータを手ブレ信号記憶手段が記憶する
必要があり、データの蓄積のための時間が必要であっ
た。このために、十分な数のデータを記憶していないと
きには、手ブレ信号の予測を正確に行えないという問題
があった。
【0013】本発明の課題は、基準値であるオメガゼロ
の演算をデータ数が少なくても早期に精度よく行うこと
ができるとともに、ブレ補正を高精度に行うことができ
るブレ検出装置及びブレ補正カメラを提供することであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下のような
解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容
易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付
して説明するが、これに限定されるものではない。すな
わち、請求項1の発明は、ブレを検出し、ブレ検出信号
を出力するブレ検出部(10)と、前記ブレ検出信号に
応じたブレ検出値に基づいて、将来のブレ検出値を予測
する予測演算部(40)とを含み、前記予測演算部は、
時刻tm-N から時刻tm までに検出したN+1個のブレ
検出値(ω(tm-N )〜ω(tm ))に基づいて、ラク
ランジュの多項式により将来のブレ検出値(ω
(tm+1 ))を予測することを特徴とするブレ検出装置
である。
【0015】請求項2の発明は、請求項1に記載のブレ
検出装置において、前記予測演算部は、時刻tm-N から
時刻tm-1 までに検出したN個のブレ検出値(ω(t
m-N )〜ω(tm-1 ))によるN−1次の多項式P
(m-N)(m-N+1)...(m-2)(m-1) (t)を演算し、前記N−
1次の多項式P(m-N)(m-N+1)...(m-2)(m-1) (t)に基
づいて、将来のブレ検出値を予測するためのN次の多項
式P(m-N)(m-N+1)...(m-1)m(t)を演算することを特
徴とするブレ検出装置である。
【0016】請求項3の発明は、ブレを検出し、ブレ検
出信号を出力するブレ検出部(10)と、前記ブレ検出
信号に応じたブレ検出値に基づいて、将来のブレ検出値
を予測する予測演算部(40)とを含み、前記予測演算
部は、時刻tm-N から時刻tm-1 までに検出したN個の
ブレ検出値(ω(tm-N )〜ω(tm-1 ))によるN−
1次の多項式P(m-N)(m-N+1)...(m-2)(m-1) (t)を演
算し、前記N−1次の多項式P
(m-N)(m-N+1)...(m-2)(m-1) (t)に基づいて、将来の
ブレ検出値を予測するためのN次の多項式P
(m-N)(m-N+1)...(m-1)m (t)を演算することを特徴と
するブレ検出装置である。
【0017】請求項4の発明は、請求項2又は請求項3
に記載のブレ検出装置において、前記予測演算部は、時
刻tm-N+1 から時刻tm までに検出したN個のブレ検出
値(ω(tm-N+1 )〜ω(tm ))によるN−1次の多
項式P(m-N+1)(m-N+2)...(m-1)m (t)を演算し、前記
N−1次の多項式P(m-N)(m-N+1)...(m-2)(m-1)(t)
及び前記N−1次の多項式P(m-N+1)(m-N+2)...(m-1)m
(t)に基づいて、前記N次の多項式P
(m-N)(m-N+1)...(m-1)m (t)を演算することを特徴と
するブレ検出装置である。
【0018】請求項5の発明は、請求項2から請求項4
までのいずれか1項に記載のブレ検出装置において、前
記予測演算部は、時刻tm-1 において演算した前記N次
の多項式P(m-N-1)(m-N)...(m-2)(m-1) (t)を記憶す
る記憶部(40b)を備え、前記記憶部は、前記予測演
算部が前記N次の多項式P
(m-N)(m-N+1)...(m-1)m (t)を演算した後に、前記N
次の多項式P(m-N-1)(m-N)...(m-2)(m-1) (t)を消去
することを特徴とするブレ検出装置である。
【0019】請求項6の発明は、請求項2から請求項5
までのいずれか1項に記載のブレ検出装置において、前
記予測演算部は、前記N次の多項式P
(m-N)(m-N+1)...(m-1)m (t)に基づいて、将来の時刻
t’の予測ブレ検出値P
(m-N)(m-N+1)...(m-1)m (t’)(ω’(t))を演算
することを特徴とするブレ検出装置である。
【0020】請求項7の発明は、請求項2又は請求項3
に記載のブレ検出装置において、前記予測演算部は、N
−1次の多項式P(m-N+1)(m-N+2)...(m-1)m (t)に基
づいて、将来のブレ検出値を予測するためのN次の多項
式P’(m-N+1)(m-N+2)...m(m+1) (t)を演算し、前記
N次の多項式P’(m-N+1)(m-N+2)...m(m+1) (t)に基
づいて、さらに将来のブレ検出値を予測することを特徴
とするブレ検出装置である。
【0021】請求項8の発明は、請求項7に記載のブレ
検出装置において、前記予測演算部は、時刻tm-1 にお
いて演算した前記N次の多項式P
(m-N-1)(m-N)...(m-2)(m-1) (t)を記憶する記憶部
(40b)を備え、前記記憶部は、前記予測演算部が前
記N次の多項式P’(m-N+1)(m-N+2)...m(m+1) (t)を
演算した後に、前記N次の多項式P
(m-N-1)(m-N)...(m-2)(m-1) (t)を消去することを特
徴とするブレ検出装置である。
【0022】請求項9の発明は、請求項7又は請求項8
に記載のブレ検出装置において、前記予測演算部は、前
記N次の多項式P’(m-N+1)(m-N+2)...m(m+1) (t)に
基づいて、将来の時刻t’の予測ブレ検出値P’
(m-N+1)(m-N+2)...m(m+1) (t’)(ω’(t))を演
算することを特徴とするブレ検出装置である。
【0023】請求項10の発明は、請求項6又は請求項
9に記載のブレ検出装置において、前記ブレ検出値(ω
(t))及び前記予測ブレ検出値(ω’(t))に基づ
いて、前記ブレ検出信号の基準値(ω0 (tm ))を演
算する基準値演算部(35)を備えることを特徴とする
ブレ検出装置である。
【0024】請求項11の発明は、請求項10に記載の
ブレ検出装置において、前記基準値演算部は、前記ブレ
検出信号の基準値を移動平均により演算することを特徴
とするブレ検出装置である。
【0025】請求項12の発明は、請求項1から請求項
11までのいずれか1項に記載のブレ検出装置におい
て、前記ブレ検出信号を増幅する増幅部(20)を備え
ることを特徴とするブレ検出装置である。
【0026】請求項13の発明は、請求項12に記載の
ブレ検出装置において、前記増幅部の出力信号から低域
周波数成分を抽出する低域通過フィルタ部(30)を備
えることを特徴とするブレ検出装置である。
【0027】請求項14の発明は、請求項1から請求項
12までのいずれか1項に記載のブレ検出装置におい
て、前記ブレ検出信号から高域成分を遮断する低域通過
フィルタ部を備えることを特徴とするブレ検出装置であ
る。
【0028】請求項15の発明は、請求項1から請求項
12までのいずれか1項に記載のブレ検出装置におい
て、前記基準値演算部は、前記ブレ検出信号から低域周
波数成分を抽出する低域通過フィルタ部を備えることを
特徴としているブレ検出装置である。
【0029】請求項16の発明は、請求項13から請求
項15までのいずれか1項に記載のブレ検出装置におい
て、前記低域通過フィルタ部は、ブレによらないノイズ
成分を除去する遮断周波数に設定されていることを特徴
としているブレ検出装置である。
【0030】請求項17の発明は、請求項1から請求項
16までのいずれか1項に記載のブレ検出装置におい
て、前記ブレ検出部は、加速度を検出する加速度検出器
であることを特徴とするブレ検出装置である。
【0031】請求項18の発明は、請求項1から請求項
16までのいずれか1項に記載のブレ検出装置におい
て、前記ブレ検出部は、速度又は角速度を検出する速度
検出器又は角速度検出器(10)であることを特徴とす
るブレ検出装置である。
【0032】請求項19の発明は、請求項10から請求
項18までのいずれか1項に記載のブレ検出装置と、ブ
レを補正するブレ補正光学系(60)と、前記ブレ補正
光学系を駆動する駆動部(50)と、前記ブレ検出装置
からの前記ブレ検出信号の基準値に基づいて、前記駆動
部を駆動制御する制御部(50)とを含むことを特徴と
するブレ補正カメラである。
【0033】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)以下、図面を参照して、本発明の第1
実施形態について、さらに詳しく説明する。まず、本発
明の第1実施形態に係るブレ検出装置が使用される一眼
レフカメラについて説明し、このブレ検出装置の概要を
説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るブレ検
出装置が搭載された一眼レフカメラのブロック図であ
る。
【0034】角速度センサ10は、カメラに印加する振
動を検出し、このカメラに作用するコリオリ力に比例す
る電圧値を出力するセンサである。角速度センサ10
は、2軸方向の角速度を検出するために、X軸まわりの
角速度を検出するピッチ角速度センサと、Y軸まわりの
角速度を検出するヨー角速度センサとからなる2つのセ
ンサを通常搭載している。図1において、1軸分の角速
度センサについては図示することを省略している。角速
度センサ10は、後述する半押しタイマ90がON動作
を維持している間は、角速度の検出が可能であり、検出
した角速度値(ブレ検出値)に応じたブレ検出信号を増
幅部20に出力する。
【0035】増幅部20は、角速度センサ10の出力信
号を増幅するものである。増幅部20は、角速度センサ
10からの出力電圧を増幅し、増幅した出力信号をロー
パスフィルタ30に出力する。
【0036】ローパスフィルタ(以下、LPFという)
30は、増幅部20からの出力信号から高域周波数成分
をカットし、低域周波数成分を抽出するためのフィルタ
である。人間の手ブレは、高周波側で約20Hzまでの
成分を含むために、その周波数よりも大きく、かつ、そ
の最大周波数よりも大きすぎない値にLPF30の遮断
周波数を設定する。その結果、ブレによらないノイズ成
分を効率的に除去し、必要なブレ検出信号を効果的に透
過することができる。LPF30は、その出力信号を、
基準値演算部35と、予測演算部40と、駆動信号演算
部45とに出力する。
【0037】予測演算部40は、LPF30の出力信号
に基づいて、将来のブレ波形を予測するための演算を行
うものである。予測演算部40は、角速度センサ10が
検出したブレ検出値に基づいて、将来のブレ検出値を予
測するための関数を演算し、この関数に基づいて将来に
おけるブレ検出値を予測する。予測演算部40は、角速
度データ記憶部40aと、関数データ記憶部40bとを
備えている。予測演算部40は、演算した将来のブレ検
出値(予測ブレ検出値)を基準値演算部35に出力す
る。
【0038】角速度データ記憶部40aは、LPF30
から出力されたブレ検出値を角速度データとして記憶す
るものである。角速度データ記憶部40aは、あるサン
プリング時(時刻tm )に検出した角速度値(角速度デ
ータ)ω(tm )と、このサンプリング時よりも1つ前
のサンプリング時(時刻tm-1 )に検出した角速度デー
タω(tm-1 )とを記憶する。角速度データ記憶部40
aは、角速度センサ10が時刻tm において検出した角
速度データω(tm )を記憶した後に、時刻tm-2 にお
いて検出した角速度データω(tm-2 )を破棄する。
【0039】関数記憶部40bは、将来のブレ検出値を
予測するために予測演算部40が演算した関数P
(t),P’(t)を関数データとして記憶するもので
ある。関数データ記憶部40bは、あるサンプリング時
(時刻tm )よりも1つ前のサンプリング時(時刻t
m-1 )に演算した関数P(t)を記憶する。関数データ
記憶部40bは、時刻tm において予測演算部40が関
数P(t)を演算した後に、時刻tm-1 において予測演
算部40が演算した関数P(t)を破棄する。また、関
数データ記憶部40bは、時刻tm+1 において予測演算
部40が関数P’(t)を演算した後に、時刻tm-1
おいて予測演算部40が演算した関数P(t)を破棄す
る。
【0040】基準値演算部35は、LPF30の出力信
号及び予測演算部40の出力信号に基づいて、角速度セ
ンサ10の出力値であるブレ補正制御の基準値(オメガ
ゼロ値)を演算するものである。基準値演算部35は、
ブレ検出値及び予測ブレ検出値に基づいて、ブレ検出信
号の基準値を演算し、演算した基準値を駆動信号演算部
45に出力する。
【0041】駆動信号演算部45は、LPF30により
高域周波数成分をカットされたブレ検出信号から基準値
演算部35により演算された基準値を減算し、積分演算
するものである。駆動信号演算部45は、積分演算によ
り、角速度信号を角変位信号に変換し、さらに、この角
変位信号に応じた信号に変換する。駆動信号演算部45
は、この信号を駆動部50に出力する。
【0042】駆動部50は、駆動信号演算部45からの
出力信号に基づいて、ブレ補正レンズ60を駆動するた
めの駆動信号を出力し、この駆動信号に基づいてブレ補
正レンズ60を駆動制御するものである。駆動部50
は、図10に示すように、制御用のサーボ回路500
と、ブレ補正レンズ60を駆動するアクチュエータ51
0と、ブレ補正レンズ60の駆動位置を検出する位置検
出装置520などを備えている。
【0043】ブレ補正レンズ60は、光軸I方向に対し
て直交又は略直交する方向(図中矢印方向)に駆動し、
ブレを補正するレンズである。ブレ補正レンズ60は、
撮影装置の結像光学系に内蔵されている。ブレ補正レン
ズ60は、駆動部50からの駆動信号に基づいて、光軸
Iと交差する方向に駆動し、撮影装置の結像光学系の光
軸を偏心してブレを補正する。
【0044】レンズ鏡筒80は、ブレ補正レンズ60を
含む撮影光学系を収納する。レンズ鏡筒80は、カメラ
ボディ70に着脱自在に取り付けられており、交換可能
である。
【0045】電源供給部130は、角速度センサ10に
電源を供給するためのものである。電源供給部130
は、半押しスイッチSW1のON動作と同時に角速度セ
ンサ10に電源を供給する。電源供給部130は、半押
しタイマ90がON状態にある間は、角速度センサ10
に電源を供給し続け、半押しタイマ90のOFF動作に
より、角速度センサ10への電源の供給を停止する。
【0046】半押しタイマ90は、半押しスイッチSW
1のON動作と同時にON動作するタイマである。半押
しタイマ90は、半押しスイッチSW1が押されている
間はON状態を維持し、半押しスイッチSW1がOFF
動作となってからも一定時間はON状態を維持する。
【0047】半押しスイッチSW1は、一連の撮影準備
動作を開始するためのスイッチである。半押しスイッチ
SW1は、図示しないレリーズボタンの半押し動作に連
動してON動作する。
【0048】全押しスイッチSW2は、カメラの露光動
作などの撮影動作を開始させるためのスイッチである。
全押しスイッチSW2は、レリーズボタンの全押し動作
に連動してON動作する。
【0049】つぎに、本発明の第1実施形態に係るブレ
検出装置の動作を説明する。図2は、本発明の第1実施
形態に係るブレ検出装置が使用される一眼レフカメラの
動作を説明するフローチャートである。図示しないカメ
ラボディの電源スイッチがON動作されることにより、
本フローがスタートする。
【0050】ステップ(以下、Sとする)100におい
て、半押しスイッチSW1がON動作しているか否かが
判断される。半押しスイッチSW1がON動作している
ときには、S200に進み、半押しスイッチSW1がO
N動作していないときには、半押しスイッチSW1がO
N動作されるまで繰り返し判断が続けられる。
【0051】S200において、半押しタイマ90がカ
ウンタリセット(m=1)する。半押しスイッチSW1
のON動作と同時に、半押しタイマ90は、カウンタを
リセットしm=1とする。
【0052】S300において、半押しタイマ90がO
N動作する。半押しスイッチSW1がON動作し、半押
しタイマ90がカウンタリセットするのと同時に、半押
しタイマ90がON動作する。
【0053】S400において、角速度センサ10がO
N動作する。電源供給部130は、半押しタイマ90の
ON動作に同期して、角速度センサ10に電源を供給
し、角速度センサ10がON動作する。角速度センサ1
0は、カメラボディ70及びレンズ鏡筒80に生じる角
速度の検出を開始し、ブレ検出信号を出力する。基準値
演算部35は、LPF30により高域周波数成分が除去
されたブレ検出信号(ブレ検出値)を角速度データ記憶
部40aに記憶する。
【0054】S500において、半押しタイマ90がカ
ウントをスタートする。半押しタイマ90は、半押しス
イッチSW1のON動作と同時に、カウントを開始す
る。本発明の実施形態では、サンプリングが一つ進むご
とにカウンタを1つづつインクリメントする。
【0055】S600において、予測演算部40が一連
の予測演算を開始する。予測演算部40は、LPF30
の出力信号に基づいて、将来のブレ検出値を予測するた
めの関数の演算を開始し、演算した関数を関数データ記
憶部40bに記憶する。予測演算部40は、この関数に
基づいて予測ブレ検出値を演算し、この予測ブレ検出値
を基準値演算部35に出力する。
【0056】S700において、基準値演算部35は、
予測演算部40から出力された予測ブレ検出値及びLP
Fから出力されたブレ検出値に基づいて、基準値の演算
を開始する。基準値演算部35は、移動平均法の一例と
して示す以下の数1により、基準値を演算する。
【0057】
【数1】
【0058】ここで、ω0 (tm )は、時刻tm におけ
る基準値である。右辺かっこ内の第1項は、時刻t
m-KO+1から時刻tm までに既に検出された角速度値(ブ
レ検出値)ω(t)の平均をとることに相当している。
また、右辺かっこ内の第2項は、時刻tm+1 から時刻t
m+K1の間に検出されると予測される角速度値(予測ブレ
検出値)ω’(t)の平均をとることに相当している。
駆動信号演算部45は、数1により演算した基準値ω0
(tm )に基づいて、ブレ補正レンズ60の駆動量に応
じた駆動信号を、一例として示す以下の数2により演算
する。
【0059】
【数2】
【0060】ここで、ω(tm )は、時刻tm における
角速度値(ブレ検出値)である。駆動信号演算部45
は、演算した駆動信号を駆動部50に出力する。
【0061】S800において、ブレ補正レンズ60が
駆動を開始する。駆動部50は、駆動信号演算部45が
出力した駆動信号に基づいて、ブレ補正レンズ60を駆
動制御する。
【0062】S900において、半押しタイマ90がO
N動作しているか否かが判断される。半押しタイマ90
がON動作しているときには、S1000に進み、半押
しタイマ90がON動作していないときには、S120
0に進む。
【0063】S1000において、全押しスイッチSW
2がON動作しているか否かが判断される。全押しスイ
ッチSW2がON動作しているときには、S1100に
進み、全押しスイッチSW2がON動作していないとき
には、S100に戻り、半押しスイッチSW1がON動
作しているか否かが判断される。
【0064】S1100において、撮影動作が行われ
る。図示しないシャッタ機構によりシャッタの開閉、フ
ィルム巻き上げ機構によるフィルムの巻き上げなどの一
連の撮影動作が行われ、一連の動作が終了される。
【0065】S1200において、予測演算部40及び
基準値演算部35は、それぞれ予測ブレ検出値ω’
(t)及び基準値ω0 (t)の演算を停止する。S12
00に進む時点において、予測ブレ検出値ω’(t)及
び基準値ω0 (t)の演算が行われていたときには、こ
れらの演算を全て停止する。
【0066】S1300において、角速度センサ10が
OFF動作する。S900において、半押しタイマ90
がON動作していないと判断されたときには、電源供給
部130は、半押しタイマ90のOFF動作に同期し
て、角速度センサ10への電源の供給を停止する。S1
300に進む時点において、角速度センサ10に電源が
供給されていたときには、角速度センサ10への電源の
供給が停止され、角速度センサ10がOFF動作され
る。
【0067】S1400において、半押しタイマ90が
カウントをストップする。半押しタイマ90は、半押し
スイッチSW1のOFF動作と同時にカウントを停止
し、一連の動作を終了する。
【0068】つぎに、本発明の第1実施形態に係るブレ
検出装置における予測演算方法について説明する。まず
最初に、本発明の第1実施形態に係るブレ検出装置にお
いて予測演算に利用するラクランジュの多項式について
説明する。本発明の第1実施形態に係るブレ検出装置に
おいて、ある不連続な時系列データω(t1 )、ω(t
2 )、ω(t3 )、・・・、ω(tN )、・・・を考え
ると、この時系列データω(t1 )、ω(t2 )、ω
(t3 )、・・・、ω(tN)、・・・は、ある種のブ
レセンサが検出するブレデータである。ここで、tのサ
フィックス1,2,3,・・・,N,・・・は、サンプ
リングのカウントであり、t1 、t2 、t3 、・・・、
N 、・・・は、そのカウントに対する時刻である。こ
の場合に、ω(t1 )からω(tN-1 )までが既知であ
るときに、任意の時刻tにおける関数形をP(t)とす
ると、P(t)は、以下の数3により求めることができ
る。
【0069】
【数3】
【0070】数3は、ω(t1 )からω(tN-1 )まで
の各点を通過する多項式であり、一般に、ラクランジュ
の多項式と呼ばれている。ここで、数3は、右辺にN個
の項を備えており、このN個の点を通過するN−1次の
多項式は、ただ一つ存在する。そして、時刻t’におけ
るP(t’)の値は、この時刻t’における予測値ω
(t’)となる。また、t’>tN の場合には、P
(t’)は、未来に生じるであろう波形ω(t’)の予
測値となる。
【0071】数3は、例えば、ω(t1 )からω
(tN )までのN項のデータを使うことによって、時刻
N+1 における将来のブレ検出値を予測することができ
る。しかし、この手法では、tN+1 、tN+2 、tN+3
・・・と時刻が進むと、予測のためのデータがそれぞれ
N+1、N+1、N+2、・・・と増加し、演算量が大
きくなってしまう。また、必要以上に大量のデータは、
ブレ波形の予測では必要ない。そこで、本発明の第1実
施形態に係るブレ検出装置は、以下に説明する移動型の
多項式によって演算を行う。
【0072】図3は、本発明の第1実施形態に係るブレ
検出装置における3次の多項式による予測演算を説明す
るための図である。まず、角速度センサ10による角速
度データの検出開始から2サンプリング時間を経過する
までの間に、最初のサンプリング時(時刻t1 )に角速
度データω(t1 )が検出され、2回目のサンプリング
時(時刻t2 )に角速度データω(t2 )が検出された
とする。この場合に、予測演算部40は、以下の数4に
示す1次の多項式P12(t)により、時刻t3 における
角速度データω(t3 )を予測する。
【0073】
【数4】
【0074】数4に示す1次の多項式P12(t)は、角
速度データω(t1 ),ω(t2 )の2点を通過する1
次の直線を表している。この1次の多項式P12(t)に
t=t3 を代入すると、時刻t3 における角速度データ
ω(t3 )を予測することができる。なお、図3に示す
ように、2サンプリング時間を経過した時点では、角速
度センサ10は、角速度データω(t1 ),ω(t2
の2つしか検出していない。このために、さらに次数を
進めて、2次の多項式P123 (t)によって予測演算す
ることは、この時点ではできない。
【0075】次に、1サンプリング進むと、角速度セン
サ10は、図3に示すように、時刻t3 における角速度
データω(t3 )を計測する。予測演算部40は、時刻
2における角速度データω(t2 )及び時刻t3 にお
ける角速度データω(t3 )に基づいて、以下の数5に
示す1次の多項式P23(t)を演算する。
【0076】
【数5】
【0077】図3に示すように、3サンプリング時間を
経過した時点では、角速度センサ10は、角速度データ
ω(t1 ),ω(t2 ),ω(t3 )を3つ検出してい
る。このために、予測演算部40は、時刻t1 から時刻
3 までに角速度センサ10が検出した角速度データω
(t1 ),ω(t2 ),ω(t3 )に基づいて、以下の
数6に示す2次の多項式P123 (t)を時刻t3 におい
て演算する。
【0078】
【数6】
【0079】ここで、数6は、数4及び数5を用いて以
下に示す数7に変形することができるために、実際に演
算するときには演算量を軽減することができる。
【0080】
【数7】
【0081】数7に示す2次の多項式P123 (t)にt
=t4 を代入すると、時刻t4 における角速度データω
(t4 )を予測することができる。図3に示すように、
1次の多項式P12(t)は、前回のサンプリング時(時
刻t2 )において既に演算している。このために、前回
のサンプリング時の演算結果を予測演算部40の関数デ
ータ記憶部40bに格納しておいて、時刻t3 における
予測演算時にこの値を利用することができる。また、数
7の演算が終了した後には、1次の多項式P12(t)を
その後(時刻t3 以降)に使用することはない。このた
めに、予測演算部40は、数7の演算終了後にこの多項
式P12(t)を関数データ記憶部40bから消去して、
メモリ容量の節約を図ることができる。
【0082】さらに、1サンプリング進むと、角速度セ
ンサ10は、時刻t4 における角速度データω(t4
を計測する。図3に示すように、角速度センサ10は、
4つの角速度データω(t1 ),ω(t2 ),ω
(t3 ),ω(t4 )を、4サンプリング時間を経過し
た時点で初めて検出している。予測演算部40は、時刻
1から時刻t4 までに角速度センサ10が検出した角
速度データω(t1 ),ω(t2 ),ω(t3 ),ω
(t4 )に基づいて、以下の数8、数9及び数10の順
に演算を実行する。
【0083】
【数8】
【0084】
【数9】
【0085】
【数10】
【0086】数10に示す3次の多項式P1234(t)に
t=t5 を代入すると、時刻t5 における角速度データ
ω(t5 )を予測することができる。3次の多項式P
1234(t)により角速度データの予測を行う場合には、
角速度データω(t1 ),ω(t2 ),ω(t3 ),ω
(t4 )が時刻t4 において4つ揃ったときに、次数の
すべてを生かした角速度データの予測を初めて行うこと
ができる。また、図3に示すように、予測演算部40
は、1次の多項式P23(t)及び2次の多項式P
123 (t)を、前回のサンプリング時(時刻t3 )に数
9及び数10によって既に演算済である。このために、
前回のサンプリング時の演算結果を予測演算部40の関
数データ記憶部40bに格納しておいて、時刻t4 にお
ける予測演算時にこの値を利用することができる。数8
から数10までの演算が終了した後(時刻t4 以降)
は、1次の多項式P23(t)及び2次の多項式P
123 (t)をその後に使用することはない。その結果、
予測演算部40は、数8から数10までの演算終了後
に、これらの多項式P23(t)及びP123 (t)を関数
データ記憶部40bから消去する。
【0087】角速度データの予測演算を3次の多項式に
よって時刻t4 以降も行うときには、4サンプリング時
間経過以降の任意の時刻tm では、予測演算部40は、
以下の数11、数12及び数13の順に演算を実行し、
ブレ波形の予測を行う。
【0088】
【数11】
【0089】
【数12】
【0090】
【数13】
【0091】数13に示す3次の多項式P
(m-3)(m-2)(m-1)m(t)にt=tm+1 を代入すると、時
刻tm+1 における角速度データω(tm+1 )を予測する
ことができる。予測演算部40は、1次の多項式P
(m-2)(m-1)(t)及び2次の多項式P(m-3)(m-2)(m-1)
(t)を、前回のサンプリング時(時刻tm-1 )に数1
1及び数12によって既に演算済である。このために、
前回のサンプリング時の演算結果を予測演算部40の関
数データ記憶部40bに格納しておいて、時刻tm にお
ける予測演算時にこの値を利用する。予測演算部40
は、数11から数13までの演算終了後に、これらの多
項式P(m-3)(m-2)(m-1) (t)及びP(m-2)(m-1)(t)
を関数データ記憶部40bから破棄する。
【0092】本発明の第1実施形態に係るブレ検出装置
は、図3に示すように、1サンプリング先(時刻
m+1 )のブレ波形(角速度データ)ω(tm+1 )を予
測している。そして、予測演算時(時刻tm )の次のサ
ンプリング時(時刻tm+1 )には、実際の角速度データ
ω(tm+1 )を得ることができる。このために、時刻t
m において予測演算を終了した後は、3次の多項式P
(m-3)(m-2)(m-1)m(t)を関数データ記憶部40bから
消去してもよい。例えば、サンプリング時刻tm におい
て、予測演算が全て終了したら、前回のサンプリング時
刻tm-1 にて演算した多項式P(m-2)(m-1)(t)、P
(m-3)(m-2)(m-1) (t)及びP
(m-4)(m-3)(m-2)(m-1)(t)は、全て破棄してもよい。
【0093】図4は、本発明の第1実施形態に係るブレ
検出装置における3次の多項式による予測演算の流れを
説明するフローチャートである。S6000において、
半押しタイマ90のカウントが4以上であるか否かを判
断する。S6000に進んだ時点において、半押しタイ
マ90のカウントが4以上であるときには、S6010
に進み、半押しタイマ90のカウントが4よりも小さい
ときには、S6070に進む。
【0094】S6010において、予測演算部40は、
角速度データω(tm )を格納する。予測演算部40
は、図3に示すサンプリング時(カウント時刻tm )に
角速度センサ10が検出した出力値ω(tm )を、角速
度データ記憶部40aに格納する。
【0095】S6020において、予測演算部40は、
1次の多項式P(m-1)m(t)を演算し格納する。予測演
算部40は、時刻tm-1 において検出した角速度データ
ω(tm-1 )を角速度データ記憶部40aから読み出
す。そして、予測演算部40は、図3に示すように、時
刻tm-1 における角速度データω(tm-1 )及び時刻t
m における角速度データω(tm )に基づいて、1次の
多項式P(m-1)m(t)を数11によって演算し、関数デ
ータ記憶部40bに格納する。
【0096】S6030において、予測演算部40は、
2次の多項式P(m-2)(m-1)m (t)を演算し格納する。
予測演算部40は、時刻tm-1 において演算した1次の
多項式P(m-2)(m-1)(t)を関数データ記憶部40bか
ら読み出す。そして、予測演算部40は、図3に示すよ
うに、1次の多項式P(m-2)(m-1)(t)及び1次の多項
式P(m-1)m(t)に基づいて、2次の多項式P
(m-2)(m-1)m (t)を数12によって演算し、関数デー
タ記憶部40bに格納する。
【0097】S6040において、予測演算部40は、
3次の多項式P(m-3)(m-2)(m-1)m(t)を演算し格納す
る。予測演算部40は、時刻tm-1 において演算した2
次の多項式P(m-3)(m-2)(m-1) (t)を関数データ記憶
部40bから読み出す。そして、予測演算部40は、図
3に示すように、2次の多項式P
(m-3)(m-2)(m-1) (t)及び2次の多項式P
(m-2)(m-1)m (t)に基づいて、3次の多項式P
(m-3)(m-2)(m-1)m(t)を数13によって演算し、関数
データ記憶部40bに格納する。予測演算部40は、こ
の3次の多項式P(m-3)(m-2)(m-1)m(t)にt=tm+1
を代入し、次のサンプリング時(時刻tm+1 )における
角速度値ω(tm+1 )を予測する。
【0098】S6050において、予測演算部40は、
前回のサンプリング時(時刻tm-1)に演算したP値を
全て破棄する。関数データ記憶部40bは、予測演算部
40が演算した3次の多項式P(m-3)(m-2)(m-1)m(t)
を記憶した後に、時刻tm-1において演算した1次の多
項式P(m-2)(m-1)(t)、2次の多項式P
(m-3)(m-2)(m-1) (t)及び3次の多項式P
(m-4)(m-3)(m-2)(m-1)(t)を破棄する。
【0099】S6060において、半押しタイマ90の
カウンタが1つ進む。S6060を通過した時点で半押
しタイマ90のカウンタが1つ進み、S6000に戻
る。
【0100】S6070において、半押しタイマ90の
カウントが3であるか否かを判断する。半押しタイマ9
0のカウントが3であるときには、S6080に進み、
半押しタイマ90のカウントが3ではないときには、S
6110に進む。
【0101】S6080において、予測演算部40は、
角速度データω(t3 )を格納する。S6070におい
て、半押しタイマ90のカウントが3であると判断され
たときには、角速度データω(t1 ),ω(t2 )は、
既に検出されており、角速度データ記憶部40aに格納
されている。角速度データ記憶部40aは、時刻t1
おいて検出された角速度データω(t1 )を破棄し、時
刻t3 において検出された角速度データω(t3 )を記
憶する。
【0102】S6090において、予測演算部40は、
1次の多項式P23(t)を演算し格納する。予測演算部
40は、図3に示すように、時刻t2 における角速度デ
ータω(t2 )及び時刻t3 における角速度データω
(t3 )に基づいて、1次の多項式P23(t)を数5に
よって演算し、関数データ記憶部40bに格納する。
【0103】S6100において、予測演算部40は、
2次の多項式P123 (t)を演算し格納する。予測演算
部40は、時刻t2 において演算した1次の多項式P12
(t)を関数データ記憶部40bから読み出す。予測演
算部40は、図3に示すように、1次の多項式P
12(t)及び1次の多項式P23(t)に基づいて、2次
の多項式P123 (t)を数7によって演算し、関数デー
タ記憶部40bに格納する。そして、S6050におい
て、前回のサンプリング時(時刻t2 )に演算された1
次の多項式P12(t)が関数データ記憶部40bから破
棄され、S6060において、半押しタイマ90のカウ
ンタがm=4に進められる。
【0104】S6110において、半押しタイマ90の
カウントが2であるか否かを判断する。半押しタイマ9
0のカウントが2であるときには、S6120に進み、
半押しタイマ90のカウントが2ではないときには、S
6140に進む。
【0105】S6120において、予測演算部40は、
角速度データω(t2 )を格納する。S6110におい
て、半押しタイマ90のカウントが2であると判断され
たときには、角速度データω(t1 )は、既に検出され
て角速度データ記憶部40aに格納されている。予測演
算部40は、時刻t2 において検出された角速度データ
ω(t2 )を角速度データ記憶部40aに格納する。
【0106】S6130において、予測演算部40は、
1次の多項式P12(t)を演算し格納する。予測演算部
40は、図3に示すように、時刻t1 における角速度デ
ータω(t1 )及び時刻t2 における角速度データω
(t2 )に基づいて、1次の多項式P12(t)を数4に
よって演算する。そして、この多項式P12(t)が関数
データ記憶部40bに格納され、S6060において、
半押しタイマ90のカウンタがm=3に進められる。
【0107】S6140において、予測演算部40は、
角速度データω(t1 )を格納する。S6140におい
て、半押しタイマ90のカウントが1である(2ではな
い)と判断されたときには、予測演算部40は、時刻t
1 において検出された角速度データω(t1 )を角速度
データ記憶部40aに格納する。そして、S6060に
おいて、半押しタイマ90のカウンタがm=2に進めら
れる。
【0108】本発明の第1実施形態に係るブレ検出装置
は、将来のブレ検出値(角速度データ)を予測演算部4
0が予測演算している。そして、角速度センサ10が検
出したブレ検出値(角速度データ)とこの予測値とに基
づいて、ブレ補正制御の基準値(オメガゼロ値)ω
0 (tm )を基準値演算部35が数1により演算してい
る。従来のブレ検出装置は、ブレ波形の予測を行わない
ために、数1に示す右辺かっこ内の第1項のみで基準値
ω0 (tm )を演算(この場合、かっこの外の1/2は
不要)する。その結果、従来のブレ検出装置は、特に、
演算開始後の初期段階において、演算用のデータ数が少
ないために、基準値ω0 (tm )の演算精度が上がらな
いという問題があった。本発明の第1実施形態に係るブ
レ検出装置は、数1に示すように、従来のブレ検出装置
に比べて、右辺かっこ内の第2項の分だけ基準値演算用
のデータ数を増やすことができる。その結果、本発明の
第1実施形態に係るブレ検出装置は、特に、演算開始後
の初期段階における演算精度が上がる。
【0109】また、従来のブレ検出装置は、角速度値の
検出を開始してから最初の一定時間は、基準値ω0 (t
m )を出力することができなかった。しかし、本発明の
第1実施形態に係るブレ検出装置は、角速度値の検出を
開始してから初期の段階で将来の角速度値を予測演算
し、かつ、基準値ω0 (tm )の演算にこの予測値を利
用することによって、検出開始直後から基準値ω0 (t
m )を出力することができる。このために、例えば、カ
メラの半押しスイッチSW1がON動作してから基準値
ω0 (tm )の演算を開始しても、従来のブレ検出装置
に比べて格段に速くブレを補正することができる。その
結果、ブレ補正を行えるまで待つ必要がないために、シ
ャッタチャンスを逃すようなことがなく、ブレ補正カメ
ラにより快適な撮影をすることができる。
【0110】さらに、従来のブレ検出装置は、基準値ω
0 (tm )を速く得るために移動平均の演算のためのデ
ータ数を少なくすると、基準値ω0 (tm )の演算を精
度良く行うことができず、ブレ補正の効果が低下した
り、ブレが悪化してしまうという問題があった。しか
し、本発明の第1実施形態に係るブレ検出装置は、従来
のブレ検出装置のように既に検出したデータだけではな
く予測データも利用して、基準値ω0 (tm )を演算し
ている。その結果、本発明の第1実施形態に係るブレ検
出装置は、基準値ω0 (tm )を演算するためのデータ
数が増加するために、基準値ω0 (tm )の演算精度が
向上し、効果的にブレを補正することができるブレ補正
カメラを提供することができる。
【0111】一般に、多項式による演算において数3や
数6を用いた場合には、例えば、3次の多項式のときに
は、数4、数5、数7、数8、数9及び数10の6つの
演算を各サンプリング毎に実行する必要がある。N次の
多項式で演算するときには、毎回N(N+1) /2個の
演算を実行する必要があり、次数を増大することによっ
て演算量が爆発的に増加してしまう。本発明の第1実施
形態に係るブレ検出装置は、前回演算した関数P(t)
を関数データ記憶部40bに保存しておくことにより、
演算量を減らすことができる。例えば、3次の多項式の
ときには、数11、数12及び数13の3つの演算を各
サンプリング毎に実行するだけでよい。また、N次の多
項式のときには、毎回N個の演算を実行するだけでよ
く、Nの2次のオーダから1次のオーダに演算量を極端
に減らすことができる。
【0112】本発明の第1実施形態に係るブレ検出装置
は、ブレ検出値を記憶する角速度データ記憶部40a
と、関数P(t)を記憶する関数データ記憶部40bと
を備えている。このために、ブレ波形の予測に最低限必
要な角速度データ及び関数P(t)だけを保存し、ブレ
波形の予測に必要ない過去のデータを随時破棄すること
によって、メモリ容量の節約を図ることができる。ま
た、本発明の第1実施形態に係るブレ検出装置は、LP
F30を備えているために、増幅部20の出力信号から
ノイズ成分を効果的に除去することができる。その結
果、予測演算部40は、ブレ波形を高精度に予測可能な
関数P(t)を演算することができる。
【0113】(第2実施形態)図5は、本発明の第2実
施形態に係るブレ検出装置における3次の多項式による
2サンプリング先の予測演算を説明するための図であ
り、図5(A)は、サンプリング時刻t2 における予測
演算の結果を示す図であり、図5(B)は、サンプリン
グ時刻t3 における予測演算の結果を示す図である。本
発明の第1実施形態に係るブレ検出装置における予測演
算は、過去のデータのみに依存して将来のブレ検出値を
予測している。しかし、本発明の第2実施形態に係るブ
レ検出装置における予測演算は、過去のデータのみでな
く、過去データから演算した将来のブレ検出値に基づい
て、さらに先のブレ検出値を予測可能なように演算形式
を変えている。以下では理解を容易にするために、3次
の線形演算により2点先の波形を予測するものと仮定し
て説明する。
【0114】図5(A)に示すように、角速度センサ1
0による角速度データの検出開始から2サンプリング時
間(時刻t2 )を経過するまでに、予測演算部40は、
数4に示す1次の多項式P12(t)により、時刻t3
おける角速度データω(t3)を予測する。数4に示す
1次の多項式P12(t)にt=t3 を代入した値が、時
刻t3 における角速度データω(t3 )の予測値とな
る。そして、予測演算部40は、以下の数14に示す1
次の多項式P’23(t)を演算する。
【0115】
【数14】
【0116】さらに、予測演算部40は、以下の数15
に示す2次の多項式P’123 (t)を演算する。
【0117】
【数15】
【0118】数15に示す2次の多項式P’123 (t)
にt=t4 を代入した値が、時刻t4 における角速度デ
ータω(t4 )の予測値となる。このように、予測演算
部40は、2サンプリング先の時刻t4 における角速度
データω(t4 )を、サンプリング時刻t2 において予
測することができる。
【0119】次に、図5(B)に示すように、1サンプ
リング進みサンプリング時間(時刻t3 )になると、角
速度センサ10は、角速度データω(t3 )を検出す
る。予測演算部40は、数5及び数7(数6)によっ
て、1次の多項式P23(t)及び2次の多項式P
123 (t)を演算する。関数データ記憶部40bは、前
回のサンプリング時(時刻t2 )において演算した1次
の多項式P’23(t)及び2次の多項式P’123 (t)
を破棄し、1次の多項式P23(t)及び2次の多項式P
123 (t)に置き換える。そして、予測演算部40は、
以下の数16、数17及び数18に示す1次の多項式
P’34(t)、2次の多項式P’234 (t)及び3次の
多項式P’1234(t)を演算する。
【0120】
【数16】
【0121】
【数17】
【0122】
【数18】
【0123】数7(数6)に示す2次の多項式P
123 (t)にt=t4 を代入した値が、時刻t4 におけ
る角速度データω(t4 )の予測値となる。また、数1
8に示す3次の多項式P’1234(t)にt=t5 を代入
した値が、時刻t5 における角速度データω(t5 )の
予測値となる。本発明の第2実施形態に係るブレ検出装
置における予測演算部40は、図5に示すように、時刻
1 ,t2 ,t3 における3つの角速度データω
(t1 ),ω(t2 ),ω(t3 )に基づいて、2点先
の角速度データω(t5 )を予測することができる。ま
た、サンプリング時刻t2 において演算した1次の多項
式P12(t)は、サンプリング時刻t3 における予測演
算において使用されない。このために、予測演算部40
が次のサンプリングに移る前に、1次の多項式P
12(t)を関数データ記憶部40bが破棄することによ
って、関数データ記憶部40bのメモリの節約を図るこ
とができる。
【0124】図6は、本発明の第2実施形態に係るブレ
検出装置における任意の時刻tm で2サンプリング先の
予測演算を説明するための図である。角速度データの予
測演算を3次の多項式によって時刻t4 以降も行うとき
には、4サンプリング時間経過以降の任意の時刻tm
おいて、図6に示すように、角速度センサ10が角速度
データω(tm )を検出する。関数データ記憶部40b
は、前回のサンプリング時(時刻tm-1 )において演算
した1次の多項式P’(m-1)m(t)、2次の多項式P’
(m-2)(m-1)m (t)及び3次の多項式P’
(m-3)(m-2)(m-1)m(t)を破棄し、メモリの節約を図
る。予測演算部40は、まず最初に、1次の多項式P
(m-1)m(t)、2次の多項式P(m-2)(m-1)m (t)及び
3次の多項式P(m-3)(m-2)(m-1)m(t)を数11、数1
2及び数13により演算する。そして、以下の数19、
数20及び数21の順に予測演算部40が演算を実行
し、2サンプリング先のブレ波形を常に予測することが
できる。
【0125】
【数19】
【0126】
【数20】
【0127】
【数21】
【0128】数21に示す3次の多項式P’
(m-2)(m-1)m(m+1)(t)にt=tm+2 を代入した値が、
時刻tm+2 における角速度データω(tm+2 )の予測値
となる。このように、予測演算部40は、2サンプリン
グ先の時刻tm+2 における角速度データω(tm+2
を、サンプリング時刻tm において予測することができ
る。
【0129】予測演算部40が時刻tm において全ての
演算を終了した後は、前回のサンプリング時(時刻t
m-1 )に演算した1次の多項式P(m-2)(m-1)(t)、2
次の多項式P(m-3)(m-2)(m-1) (t)及び3次の多項式
(m-4)(m-3)(m-2)(m-1)(t)は、それ以降の演算では
使用しない。関数データ記憶部40bは、1次の多項式
(m-2)(m-1)(t)、2次の多項式P(m-3)(m-2)(m-1)
(t)及び3次の多項式P(m-4)(m-3)(m-2)(m-1)(t)
を破棄し、メモリの節約を図る。予測演算部40は、同
様の演算を続けることによって、2サンプリング先のブ
レ波形を常に予測することができる。
【0130】図7は、本発明の第2実施形態に係るブレ
検出装置における3次の多項式による2サンプリング先
の予測演算の流れを説明するフローチャートである。な
お、以下の説明において、図4に示したフローチャート
におけるステップと同一のステップは、同一の番号を付
して説明し、特に必要のないかぎり説明を省略する。
【0131】S6005において、予測演算部40は、
前回のサンプリング時(時刻tm-1)に演算したP’値
を全て破棄する。関数データ記憶部40bは、時刻t
m-1 において演算した1次の多項式P’(m-1)m(t)、
2次の多項式P’(m-2)(m-1)m(t)及び3次の多項式
P’(m-3)(m-2)(m-1)m(t)を全て破棄する。
【0132】S6041において、予測演算部40は、
1次の多項式P’m(m+1)(t)を演算し格納する。予測
演算部40は、図6に示すように、時刻tm における角
速度データω(tm )及び時刻tm+1 において予測され
る角速度データω(tm+1 )に基づいて、1次の多項式
P’m(m+1)(t)を数19によって演算し、関数データ
記憶部40bに格納する。
【0133】S6042において、予測演算部40は、
2次の多項式P’(m-1)m(m+1) (t)を演算し格納す
る。予測演算部40は、時刻tm において演算した1次
の多項式P(m-1)m(t)を関数データ記憶部40bから
読み出す。予測演算部40は、図6に示すように、1次
の多項式P(m-1)m(t)及び1次の多項式P’
m(m+1)(t)に基づいて、2次の多項式P’
(m-1)m(m+1) (t)を数20によって演算し、関数デー
タ記憶部40bに格納する。
【0134】S6043において、予測演算部40は、
3次の多項式P’(m-2)(m-1)m(m+1)(t)を演算し格納
する。予測演算部40は、時刻tm-1 において演算した
2次の多項式P(m-2)(m-1)m (t)を関数データ記憶部
40bから読み出す。予測演算部40は、図6に示すよ
うに、2次の多項式P(m-2)(m-1)m (t)及び2次の多
項式P’(m-1)m(m+1) (t)に基づいて、3次の多項式
P’(m-2)(m-1)m(m+1)(t)を数21により演算し、関
数データ記憶部40bに格納する。予測演算部40は、
この3次の多項式P’(m-2)(m-1)m(m+1)(t)にt=t
m+2 を代入し、2サンプリング後(時刻tm+2 )の角速
度データω(tm+2 )を予測する。そして、関数データ
記憶部40bは、S6050において、前回のサンプリ
ング時(時刻tm-1 )に演算した1次の多項式P
(m-2)(m-1)(t)、2次の多項式P
(m-3)(m-2)(m-1) (t)及び3次の多項式P
(m-3)(m-2)(m-1)m(t)を破棄する。
【0135】S6071において、予測演算部40は、
P’12値を破棄する。予測演算部40は、前回のサンプ
リング時(時刻t2 )に演算した1次の多項式P’
12(t)を関数データ記憶部40bから破棄する。
【0136】S6101において、予測演算部40は、
1次の多項式P’34(t)を演算し格納する。予測演算
部40は、図5(B)に示すように、時刻t3 における
角速度データω(t3 )及び時刻t4 において予測され
る角速度データω(t4 )に基づいて、1次の多項式
P’34(t)を数16によって演算し、関数データ記憶
部40bに格納する。
【0137】S6102において、予測演算部40は、
2次の多項式P’234 (t)を演算し格納する。予測演
算部40は、時刻t3 において演算した1次の多項式P
23(t)を関数データ記憶部40bから読み出す。予測
演算部40は、図5(B)に示すように、1次の多項式
23(t)及び1次の多項式P’34(t)に基づいて、
2次の多項式P’234 (t)を数17によって演算し、
関数データ記憶部40bに格納する。
【0138】S6103において、予測演算部40は、
3次の多項式P’1234(t)を演算し格納する。予測演
算部40は、時刻t3 において演算した2次の多項式P
123(t)を関数データ記憶部40bから読み出す。予
測演算部40は、図5(B)に示すように、2次の多項
式P123 (t)及び2次の多項式P’234 (t)に基づ
いて、3次の多項式P’1234(t)を数18によって演
算し、関数データ記憶部40bに格納する。予測演算部
40は、この3次の多項式P’1234(t)にt=t5
代入し、2サンプリング後(時刻t5 )の角速度データ
ω(t5 )を予測する。そして、予測演算部40は、S
6050において、前回のサンプリング時(時刻t2
に演算した1次の多項式P12(t)を関数データ記憶部
40bから破棄する。
【0139】S6131において、予測演算部40は、
1次の多項式P’23(t)を演算し格納する。予測演算
部40は、図5(A)に示すように、時刻t2 における
角速度データω(t2 )及び時刻t3 において予測され
る角速度データω(t3 )に基づいて、1次の多項式
P’23(t)を数14によって演算し、関数データ記憶
部40bに格納する。
【0140】S6132において、予測演算部40は、
2次の多項式P’123 (t)を演算し格納する。予測演
算部40は、時刻t2 において演算した1次の多項式P
12(t)を関数データ記憶部40bから読み出す。予測
演算部40は、図5(B)に示すように、1次の多項式
12(t)及び1次の多項式P’23(t)に基づいて、
2次の多項式P’123 (t)を数15によって演算し、
関数データ記憶部40bに格納する。予測演算部40
は、この2次の多項式P’123 (t)にt=t4を代入
して、2サンプリング後(時刻t4 )の角速度データω
(t4 )を予測する。
【0141】本発明の第2実施形態に係るブレ検出装置
は、1サンプリング先の時刻tm+1における角速度デー
タω(tm+1 )を予測演算部40が精度よく予測してい
る。そして、予測演算部40は、この予測データω(t
m+1 )及び時刻tm における角速度データω(tm )に
基づいて関数P’(t)を演算し、時刻tm+2 における
角速度データω(tm+2 )をこの関数P’(t)に基づ
いて予測している。このために、本発明の第1実施形態
のように、時刻tm における関数P(t)にt=tm+2
を代入して、2サンプリング先の角速度データω(t
m+2 )を予測するのに比べ、本発明の第2実施形態は、
角速度データω(tm+2 )を高精度に予測することがで
きる。
【0142】(第3実施形態)図8は、本発明の第3実
施形態に係るブレ検出装置におけるN次の多項式による
予測演算を説明するための図である。本発明の第1実施
形態に係るブレ検出装置は、3次の多項式P
(m-3)(m-2)(m-1)m(t)により角速度データを予測演算
しているが、予測演算部40は、以下の数22に示すN
次の多項式により角速度データを予測演算することもで
きる。
【0143】
【数22】
【0144】数22において、P
(m-N)(m-N+1)...(m-1)m (tm+1 )は、時刻tm+1 にお
いて予測される角速度データω(tm+1 )となる。一般
に、N次の多項式の場合には、N×サンプリング時間以
降(tN )は、N次の係数をすべて利用してブレ波形の
予測演算をすることができる。
【0145】(第4実施形態)図9は、本発明の第4実
施形態に係るブレ検出装置におけるN次の多項式による
2サンプリング先の予測演算を説明するための図であ
る。本発明の第4実施形態に係るブレ検出装置は、3次
の多項式P(m-3)(m-2)(m-1)m(t)により角速度データ
を予測演算しているが、予測演算部40は、以下の数2
3に示すN次の多項式により角速度データを予測演算す
ることもできる。
【0146】
【数23】
【0147】(第5実施形態)角速度センサ10の出力
信号のようなアナログ信号をサンプリングするときに
は、サンプリングの時間間隔は、一般に一定値である。
このために、上記の予測演算をさらに簡略化することが
できる。ここで、サンプリング間隔がdtであるときに
は、以下の数式が成立する。
【0148】
【数24】
【0149】数22及び数23は、数24を代入するこ
とによって、以下に示すように、一定時間サンプリング
信号によりそれぞれ表すことができる。
【0150】
【数25】
【0151】
【数26】
【0152】数25及び数26にt=tm+X を代入する
ことによって、サンプリング時刻tm において、X点先
の角速度データω(tm+X )を予測することができる。
【0153】本発明の第5実施形態は、サンプリングの
時間間隔を一定値としているために、毎回減算のための
演算を行う必要がなくなり、演算速度の高速化を図るこ
とができる。
【0154】(他の実施形態)以上説明した実施形態に
限定されることはなく、種々の変形や変更が可能であっ
て、それらも本発明の均等の範囲内である。例えば、本
発明の実施形態に係るブレ検出装置は、基準値演算部3
5が数1に示す移動平均法により基準値ω0 (tm )を
演算しているが、例えば、遮断周波数を変えた複数のデ
ィジタルフィルタによって基準値を演算することもでき
る。また、例えば、ディジタルフィルタと移動平均法な
どの異なる演算方式のものを用意して、基準値を演算す
ることもできる。さらに、遮断周波数及び/又は演算方
法の異なる低域通過フィルタにより基準値を演算した
り、これらの低域通過フィルタは、移動平均法により基
準値を演算することもできる。LPF30は、CPUに
よってディジタル的に演算してもよいし、電気回路を利
用したアナログフィルタであってもよい。
【0155】本発明の実施形態に係るブレ検出装置にお
いて、基準値演算部35の演算方法は、移動平均法に限
るものではない。例えば、角速度センサ10から低域周
波数成分を抽出する低周波透過型のディジタルフィルタ
や最小自乗法などを使用することもできる。また、本発
明の実施形態に係るブレ検出装置は、ブレ補正制御の基
準値(オメガゼロ値)の演算だけではなく、例えば、予
測演算部40の演算結果をブレ補正レンズ60の予測駆
動に利用することもできる。さらに、予測演算は、ラグ
ランジュの多項式に限らず、その他の手法を用いること
もできる。
【0156】本発明の実施形態に係るブレ検出装置は、
基準値演算部35、予測演算部40及び駆動信号演算部
45にLPF30の出力信号が入力しているが、これに
限定するものではない。例えば、予測演算部40にのみ
LPF30の出力信号が入力し、基準値演算部35及び
駆動信号演算部45に増幅部20の出力信号が直接入力
するブロックとすることもできる。
【0157】本発明の第1及び第2実施形態では、理解
を容易なものとするために、3次の多項式による演算方
法を例に挙げて説明したが、基本的な演算方法は次数が
高くなっても変わるものではない。しかし、予測演算の
ための次数が2次以上になると、関数P(t)は、曲線
状に変化し、予測演算のための次数が高くなればなるほ
ど、関数P(t)の曲線は、急激に、かつ、複雑に変化
するようになる。一方、人間の手ブレ振動による周波数
は、一般に、最大20Hz程度であるが、実際の角速度
データのサンプリングは、数kHz程度であり、手ブレ
の周波数と比較すると一般的にかなり高い。このため
に、手ブレの波形は、数点から数十点程度のサンプリン
グ時間(数msから数十ms)のオーダでは、急激な曲
線状(高次の曲線状)とは見なせず、緩やかな曲線状
(低次の曲線状)と見なせることになる。その結果、多
項式により手ブレ波形を予測するときには、演算量の観
点からそれほど次数を高くする必要がなく、3次程度の
多項式にて予測演算を行うことが好ましい。
【0158】本発明の第1実施形態に係るブレ検出装置
は、現時点(時刻tm )の1つ先のサンプリング時(時
刻tm+1 )における角速度データを予測しているが、こ
れに限定するものではない。例えば、関数P(t) のtを
変えることにより、さらに先の時刻における角速度デー
タを予測することもできる。また、S6070とS61
10は、多項式の次数の全てを利用した予測演算が可能
な時間を経過したか否かを判定するものであり、次数に
よってこの判定の数は変わり、例えば、N次の多項式の
場合にはN−2個の判定が必要となる。
【0159】本発明の第2実施形態に係るブレ検出装置
は、2サンプリング先の角速度データを予測している
が、N点先の角速度データを予測することもできる。例
えば、3次の多項式P’1234(t)を演算した後に、3
次の多項式P’2345(t),P’3456(t),・・・と
演算を続けることによって、2点先にみならずN点先の
角速度データを予測することもできる。
【0160】本発明の第3実施形態に係るブレ検出装置
は、1サンプリング先の角速度データを予測演算してい
るが、数22を利用することによってN点先の角速度デ
ータを予測することもできる。なお、数22に示すN次
の多項式により予測演算をするときには、S6000に
おいて、半押しタイマ90のカウントがN以上であるか
否かを判断する。
【0161】本発明の実施形態に係るブレ検出装置で
は、ブレ検出部は、角速度センサ10などの角速度検出
器に限らず、速度検出器や、加速度センサなどの加速度
検出器やその他のセンサであっても本発明を適用するこ
とができる。また、本発明の実施形態では、一眼レフの
スチルカメラにブレ検出装置を搭載した例を挙げて説明
したが、これに限らず、ディジタルスチルカメラ、ビデ
オカメラなどの撮影装置や、双眼鏡、望遠鏡などの光学
装置に対しても本発明を適用することができる。また、
レンズ鏡筒の交換が不可能なコンパクトカメラについて
も本発明を適用することができる。
【0162】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
れば、ブレ検出値の検出を開始してから初期の段階であ
って、検出したブレ検出値の個数が少なくても、将来の
ブレ検出値を高精度に予測することができる。また、演
算量を増加することなく将来のブレ検出値を早期に予測
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るブレ検出装置が搭
載された一眼レフカメラを示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るブレ検出装置が使
用される一眼レフカメラの動作を説明するフローチャー
トである。
【図3】本発明の第1実施形態に係るブレ検出装置にお
ける3次の多項式による予測演算を説明するための図で
ある。
【図4】本発明の第1実施形態に係るブレ検出装置にお
ける3次の多項式による予測演算の流れを説明するフロ
ーチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態に係るブレ検出装置にお
ける3次の多項式による2サンプリング先の予測演算を
説明するための図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るブレ検出装置にお
ける任意の時刻tm で2サンプリング先の予測演算を説
明するための図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係るブレ検出装置にお
ける3次の多項式による2サンプリング先の予測演算の
流れを説明するフローチャートである。
【図8】本発明の第3実施形態に係るブレ検出装置にお
けるN次の多項式による予測演算を説明するための図で
ある。
【図9】本発明の第4実施形態に係るブレ検出装置にお
けるN次の多項式による2サンプリング先の予測演算を
説明するための図である。
【図10】従来のブレ補正装置のブロック線図である。
【符号の説明】
10 角速度センサ 20 増幅部 30 LPF 35 基準値演算部 40 予測演算部 40a 角速度データ記憶部 40b 関数データ記憶部 45 駆動信号演算部 50 駆動部 60 ブレ補正レンズ 70 カメラボディ 80 レンズ鏡筒 90 半押しタイマ 130 電源供給部 SW1 半押しスイッチ SW2 全押しスイッチ I 光軸

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレを検出し、ブレ検出信号を出力する
    ブレ検出部と、 前記ブレ検出信号に応じたブレ検出値に基づいて、将来
    のブレ検出値を予測する予測演算部とを含み、 前記予測演算部は、 時刻tm-N から時刻tm までに検出したN+1個のブレ
    検出値に基づいて、ラクランジュの多項式により将来の
    ブレ検出値を予測すること、 を特徴とするブレ検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のブレ検出装置におい
    て、 前記予測演算部は、 時刻tm-N から時刻tm-1 までに検出したN個のブレ検
    出値によるN−1次の多項式P
    (m-N)(m-N+1)...(m-2)(m-1) (t)を演算し、 前記N−1次の多項式P
    (m-N)(m-N+1)...(m-2)(m-1) (t)に基づいて、将来の
    ブレ検出値を予測するためのN次の多項式P
    (m-N)(m-N+1)...(m-1)m (t)を演算すること、 を特徴とするブレ検出装置。
  3. 【請求項3】 ブレを検出し、ブレ検出信号を出力する
    ブレ検出部と、 前記ブレ検出信号に応じたブレ検出値に基づいて、将来
    のブレ検出値を予測する予測演算部とを含み、 前記予測演算部は、 時刻tm-N から時刻tm-1 までに検出したN個のブレ検
    出値によるN−1次の多項式P
    (m-N)(m-N+1)...(m-2)(m-1) (t)を演算し、 前記N−1次の多項式P
    (m-N)(m-N+1)...(m-2)(m-1) (t)に基づいて、将来の
    ブレ検出値を予測するためのN次の多項式P
    (m-N)(m-N+1)...(m-1)m (t)を演算すること、 を特徴とするブレ検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3に記載のブレ検出
    装置において、 前記予測演算部は、 時刻tm-N+1 から時刻tm までに検出したN個のブレ検
    出値によるN−1次の多項式P
    (m-N+1)(m-N+2)...(m-1)m (t)を演算し、 前記N−1次の多項式P
    (m-N)(m-N+1)...(m-2)(m-1) (t)及び前記N−1次の
    多項式P(m-N+1)(m-N+2)...(m-1)m (t)に基づいて、
    前記N次の多項式P(m-N)(m-N+1)...(m-1)m (t)を演
    算すること、 を特徴とするブレ検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項2から請求項4までのいずれか1
    項に記載のブレ検出装置において、 前記予測演算部は、時刻tm-1 において演算した前記N
    次の多項式P(m-N-1)(m-N)...(m-2)(m-1) (t)を記憶
    する記憶部を備え、 前記記憶部は、前記予測演算部が前記N次の多項式P
    (m-N)(m-N+1)...(m-1)m(t)を演算した後に、前記N
    次の多項式P(m-N-1)(m-N)...(m-2)(m-1) (t)を消去
    すること、 を特徴とするブレ検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項2から請求項5までのいずれか1
    項に記載のブレ検出装置において、 前記予測演算部は、前記N次の多項式P
    (m-N)(m-N+1)...(m-1)m (t)に基づいて、将来の時刻
    t’の予測ブレ検出値P
    (m-N)(m-N+1)...(m-1)m (t’)を演算すること、 を特徴とするブレ検出装置。
  7. 【請求項7】 請求項2又は請求項3に記載のブレ検出
    装置において、 前記予測演算部は、 N−1次の多項式P(m-N+1)(m-N+2)...(m-1)m (t)に
    基づいて、将来のブレ検出値を予測するためのN次の多
    項式P’(m-N+1)(m-N+2)...m(m+1) (t)を演算し、 前記N次の多項式P’(m-N+1)(m-N+2)...m(m+1) (t)
    に基づいて、さらに将来のブレ検出値を予測すること、 を特徴とするブレ検出装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のブレ検出装置におい
    て、 前記予測演算部は、時刻tm-1 において演算した前記N
    次の多項式P(m-N-1)(m-N)...(m-2)(m-1) (t)を記憶
    する記憶部を備え、 前記記憶部は、前記予測演算部が前記N次の多項式P’
    (m-N+1)(m-N+2)...m(m+1) (t)を演算した後に、前記
    N次の多項式P(m-N-1)(m-N)...(m-2)(m-1) (t)を消
    去すること、 を特徴とするブレ検出装置。
  9. 【請求項9】 請求項7又は請求項8に記載のブレ検出
    装置において、 前記予測演算部は、前記N次の多項式P’
    (m-N+1)(m-N+2)...m(m+1) (t)に基づいて、将来の時
    刻t’の予測ブレ検出値P’(m-N+1)(m-N+2)...m(m+1)
    (t’)を演算すること、 を特徴とするブレ検出装置。
  10. 【請求項10】 請求項6又は請求項9に記載のブレ検
    出装置において、 前記ブレ検出値及び前記予測ブレ検出値に基づいて、前
    記ブレ検出信号の基準値を演算する基準値演算部を備え
    ること、 を特徴とするブレ検出装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載のブレ検出装置にお
    いて、 前記基準値演算部は、前記ブレ検出信号の基準値を移動
    平均により演算すること、 を特徴とするブレ検出装置。
  12. 【請求項12】 請求項1から請求項11までのいずれ
    か1項に記載のブレ検出装置において、 前記ブレ検出信号を増幅する増幅部を備えること、 を特徴とするブレ検出装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載のブレ検出装置にお
    いて、 前記増幅部の出力信号から低域周波数成分を抽出する低
    域通過フィルタ部を備えること、 を特徴とするブレ検出装置。
  14. 【請求項14】 請求項1から請求項12までのいずれ
    か1項に記載のブレ検出装置において、 前記ブレ検出信号から高域成分を遮断する低域通過フィ
    ルタ部を備えること、 を特徴とするブレ検出装置。
  15. 【請求項15】 請求項1から請求項12までのいずれ
    か1項に記載のブレ検出装置において、 前記基準値演算部は、前記ブレ検出信号から低域周波数
    成分を抽出する低域通過フィルタ部を備えること、 を特徴とするブレ検出装置。
  16. 【請求項16】 請求項13から請求項15までのいず
    れか1項に記載のブレ検出装置において、 前記低域通過フィルタ部は、ブレによらないノイズ成分
    を除去する遮断周波数に設定されていること、 を特徴とするブレ検出装置。
  17. 【請求項17】 請求項1から請求項16までのいずれ
    か1項に記載のブレ検出装置において、 前記ブレ検出部は、加速度を検出する加速度検出器であ
    ること、 を特徴とするブレ検出装置。
  18. 【請求項18】 請求項1から請求項16までのいずれ
    か1項に記載のブレ検出装置において、 前記ブレ検出部は、速度又は角速度を検出する速度検出
    器又は角速度検出器であること、 を特徴とするブレ検出装置。
  19. 【請求項19】 請求項10から請求項18までのいず
    れか1項に記載のブレ検出装置と、 ブレを補正するブレ補正光学系と、 前記ブレ補正光学系を駆動する駆動部と、 前記ブレ検出装置からの前記ブレ検出信号の基準値に基
    づいて、前記駆動部を駆動制御する制御部と、 を含むことを特徴とするブレ補正カメラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4706094B2 (ja) * 2000-09-26 2011-06-22 株式会社ニコン ブレ補正光学機器

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