JPH1152043A - 散乱断面積測定装置 - Google Patents

散乱断面積測定装置

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JPH1152043A
JPH1152043A JP9214426A JP21442697A JPH1152043A JP H1152043 A JPH1152043 A JP H1152043A JP 9214426 A JP9214426 A JP 9214426A JP 21442697 A JP21442697 A JP 21442697A JP H1152043 A JPH1152043 A JP H1152043A
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receiver
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Yoshio Inasawa
良夫 稲沢
Yonehiko Sunahara
米彦 砂原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送信機および受信機が遠方領域の異なる位置
にあるときの散乱断面積を得ることができる散乱断面積
測定装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 被測定物1内または近傍の一点を中心と
する円に沿った角度方向およびこの角度方向に垂直な縦
方向からなる有限円筒面走査を行うために、被測定物1
を乗せて角度方向に回転が可能な回転機構3と、被測定
物1から測定波長で決まる所望距離以上離れた角度方向
の異なる位置にある送信機4および受信機5をそれぞれ
搭載し、縦方向にかつ同一方向に同一距離だけ移動させ
る送信機用縦方向移動機構6aと受信機用縦方向移動機
構6bとを設け、測定波長で測定した有限円筒領域の散
乱界値をフレネル変換して得られる反射源分布を、所定
の領域で積算して、送信と受信の位置が異なる遠方の散
乱断面積を演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、被測定物に対し
て近傍領域における散乱界の測定値を用い、遠方の散乱
断面積を得る散乱断面積測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の散乱断面積測定装置として、例え
ば('96年電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエ
ティ大会C−22)「近傍円筒領域RCS測定値による
遠方RCS推定結果」で、近傍領域の散乱界の測定値を
用い、遠方の散乱断面積を得る散乱断面積測定装置が提
案されている。この散乱断面積測定装置について説明す
る。
【0003】上記の会報中で採用している測定座標系を
図12に示す。空間的に同じ位置にある送信機および受
信機をO'近傍で同時に円筒面走査し2次元有限領域の
散乱電界Es(ρ,φ,z')を測定する。円筒面走査は原点
Oからの距離ρが一定で、φおよびz'をそれぞれ角度
方向(φ)、Z軸方向に走査することにより行なわれる。
φおよびz'の測定範囲をそれぞれφwおよびz'w、測定
波長をλ、波数をk、電界強度を決める定数をE0とし
て、散乱体の反射量を決める反射源分布Oe(x,y)を(1)
式で得ることができる。
【0004】
【数1】
【0005】散乱体をXY面に投影した時のxおよびy
座標の範囲をそれぞれxw,ywとし、この反射源分布O
e(x,y)をxw,ywの範囲で積分して、送信機および受信
機がZ軸方向に無限遠方領域にあるときの散乱電界Es
を(2)式で得ることができる。
【0006】
【数2】
【0007】従って、送信機および受信機がZ軸方向に
無限遠方領域にあるときの散乱電界を表わす式を得るこ
とができ、容易にZ軸方向の散乱断面積を得ることがで
きる。
【0008】この方法に基づいた従来の散乱断面積測定
装置の例を図13に示す。図において、1は被測定物、
2は被測定物支持台、3は回転機構、4は送信機、5は
受信機、6は縦方向移動機構、7は送受信機支持機構で
ある。
【0009】被測定物1を測定物支持台2を介して回転
機構3に設置し、送信機4および受信機5は縦方向移動
機構6に設置する。この測定系で被測定物1を水平方向
(角度方向)に回転し、送信機4および受信機5を縦方向
に移動することにより、円筒面走査を行うことができ、
上述の方法により、送信機4および受信機5が同じ位置
にあるときの遠方の散乱断面積を測定することができ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のように構成され
た従来の散乱断面積測定装置では、送信機および受信機
が同じ位置にあるときの散乱断面積を得るものであり、
送信機と受信機が異なる位置にあるときの散乱断面積を
得ることができないという課題があった。
【0011】この発明は以上の課題を解決するためにな
されたもので、送信機および受信機が遠方領域の異なる
位置にあるときの散乱断面積を得ることができる散乱断
面積測定装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的に鑑み、この
発明の第1の発明は、送信手段と、この送信手段による
被測定物での散乱を受信する上記被測定物内または近傍
の一点を中心とする円に沿った角度方向の異なる位置に
設けられた受信手段と、被測定物から測定波長で決まる
所望距離以上離れ、上記被測定物に対して上記被測定物
の一点を中心とする角度方向およびこの角度方向に垂直
な縦方向からなる有限円筒面走査を行うように上記送信
手段および受信手段と上記被測定物との少なくともいず
れかを移動/回転させる移動/回転手段と、上記送信手
段、受信手段および移動/回転手段を用いて上記測定波
長で測定した有限円筒領域の散乱界値をフレネル変換し
て得られる反射源分布を、所定の領域で積算して、送信
と受信の位置が異なる遠方の散乱断面積を演算する演算
手段と、を備えたことを特徴とする散乱断面積測定装置
にある。
【0013】この発明の第2の発明は、上記送信手段が
1つの送信機からなり、上記受信手段が1つの受信機か
らなり、上記移動/回転手段が、上記被測定物を乗せて
回転が可能な回転機構、上記送信機および受信機をそれ
ぞれ搭載し、上記縦方向にかつ同一方向に同一距離だけ
移動させる送信機用縦方向移動機構と受信機用縦方向移
動機構からなることを特徴とする請求項1に記載の散乱
断面積測定装置にある。
【0014】この発明の第3の発明は、上記送信手段が
1つの固定された送信機からなり、上記受信手段が1つ
の固定された受信機からなり、上記移動/回転手段が、
上記被測定物を乗せて回転が可能な回転機構およびこの
回転機構を上記縦方向に移動させる被測定物用縦方向移
動機構からなることを特徴とする請求項1に記載の散乱
断面積測定装置にある。
【0015】この発明の第4の発明は、上記送信手段が
上記有限円筒面走査のための上記縦方向に沿った位置に
それぞれ固定された複数の送信機からなり、上記受信手
段が上記有限円筒面走査のための上記縦方向に沿った位
置にそれぞれ固定された複数の受信機からなり、上記移
動/回転手段が、上記被測定物を乗せて回転が可能な回
転機構からなることを特徴とする請求項1に記載の散乱
断面積測定装置にある。
【0016】この発明の第5の発明は、上記送信手段が
1つの送信機からなり、上記受信手段が1つの受信機か
らなり、上記移動/回転手段が、上記送信機および受信
機をそれぞれ搭載し、上記縦方向にかつ同一方向に同一
距離だけ移動させる送信機用縦方向移動機構と受信機用
縦方向移動機構、およびこれらの送信機用縦方向移動機
構および受信機用縦方向移動機構をそれぞれ搭載し、上
記被測定物に対して上記角度方向にかつ同一方向に同一
距離だけ移動可能な送信機用可動支持機構および受信機
用可動支持機構からなることを特徴とする請求項1に記
載の散乱断面積測定装置にある。
【0017】この発明の第6の発明は、上記送信手段が
上記有限円筒面走査のための上記縦方向に沿った位置に
それぞれ設けられた複数の送信機からなり、上記受信手
段が上記有限円筒面走査のための上記縦方向に沿った位
置にそれぞれ設けられた複数の受信機からなり、上記移
動/回転手段が、上記複数の送信機および受信機をそれ
ぞれ搭載し、上記角度方向に円弧状にかつ同一方向に同
一距離だけ移動可能な送信機用可動支持機構および受信
機用可動支持機構からなることを特徴とする請求項1に
記載の散乱断面積測定装置にある。
【0018】この発明の第7の発明は、上記送信手段が
上記有限円筒面走査のための上記角度方向に沿った円弧
状の位置にそれぞれ設けられた複数の送信機からなり、
上記受信手段が上記有限円筒面走査のための上記角度方
向に沿った円弧状の位置にそれぞれ設けられた複数の受
信機からなり、上記移動/回転手段が、上記複数の送信
機および受信機をそれぞれ搭載し、上記縦方向にかつ同
一方向に同一距離だけ移動させる送信機用縦方向移動機
構と受信機用縦方向移動機構からなることを特徴とする
請求項1に記載の散乱断面積測定装置にある。
【0019】この発明の第8の発明は、被測定物から測
定波長で決まる所望の距離以上離れ、上記被測定物に対
して上記被測定物内または近傍の一点を中心とする角度
方向およびこの角度方向に垂直な縦方向からなる有限円
筒面のための有限円筒面の上記角度方向および縦方向に
沿った位置にそれぞれ設けられた複数の送信機からなる
送信手段と、この送信手段と上記角度方向の異なる位置
に設けられ、同様に上記有限円筒面の角度方向および縦
方向に沿った位置にそれぞれ設けられた複数の受信機か
らなる受信手段と、上記送信手段および受信手段を用い
て上記測定波長で測定した有限円筒領域の散乱界値をフ
レネル変換して得られる反射源分布を、所定の領域で積
算して、送信と受信の位置が異なる遠方の散乱断面積を
演算する演算手段と、を備えたことを特徴とする散乱断
面積測定装置にある。
【0020】この発明の第9の発明は、上記送信手段お
よび受信手段が、上記被測定物に対して任意の距離が設
定可能な距離可変機構をそれぞれさらに含み、上記演算
手段が、上記被測定物との距離を変えて反射源分布を求
め、得られた反射源分布の平均値を、所定の領域で積算
して、散乱断面積を演算することを特徴とする請求項1
ないし8のいずれかに記載の散乱断面積測定装置にあ
る。
【0021】この発明の第10の発明は、上記被測定物
と上記送信手段および受信手段間に電波吸収体を敷いた
ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の
散乱断面積測定装置にある。
【0022】
【発明の実施の形態】この発明では課題を解決するた
め、被測定物を乗せ回転する回転機構と、送信機および
受信機は同じ位置ではなく、角度方向に異なる位置に配
置しそれらが上縦方向に移動する構造とし、あるいは被
測定物を乗せる回転機構の代わりに回転せず支持するの
みとして、送信および受信側で角度方向に円弧状に移動
する構造とし、あるいは被測定物を乗せる回転機構の代
わりに縦方向に移動可能でかつ回転可能な回転機構と縦
方向移動機構を組み合わせたものとし、送信機および受
信機は固定の構造とし、この構造で送信機および受信機
の位置が異なる遠方領域の散乱断面積が求まる座標系を
採用した。
【0023】図1はこの発明の散乱断面積測定に係る概
念の説明図である。図1の座標系の原点Oの近傍に被測
定物があり、この最大径をDとする。また送信位置を
P、受信位置をQ、PおよびQをXY面に投影した位置
をP'およびQ'、 P'およびQ'から原点Oまでの距離
をρとする。図1に示す座標系および角度を用いPおよ
びQの座標は直交座標系を用い(3)式で表わされる。
【0024】
【数3】
【0025】測定距離ρおよび角αが一定で角φおよび
角θを走査することは、異なる位置にある送信および受
信位置を、同時に同方向に円筒面上を移動させることに
相当する。円筒面走査する角φおよび角θの範囲をφw
およびθwとし、この領域で測定した散乱電界Es(ρ,
φ,θ)をフレネル変換し、YZ面上における被測定物固
有の反射源分布Se(y,z)を(4)式で求めることができ
る。
【0026】
【数4】
【0027】(4)式において、λは測定波長、kは波
数、E0は電界強度を決定する定数である。なお、S
e(y,z)は従来例のOe(x,y)に相当する反射源分布であ
る。反射源分布Se(y,z)は反射量を決定するものであ
り、被測定物が存在しない領域では0である。被測定物
をYZ面に投影した領域のyおよびz座標の範囲を
w、zwとおき、この領域相当を積分し送信位置が原点
OからP'方向に無限遠、受信位置が原点OからQ'方向
に無限遠にあるときの散乱界Es(∞,0,0)は,反射源分
布Se(y,z)をyz面のyw,zwの領域相当を積分して、
(5)式で表わされる。
【0028】
【数5】
【0029】(4)式および(5)式が成り立つためには、
送信および受信位置はフレネル領域に位置しなければな
らない。フレネル領域は測定波長をλとし、(6)式で定
義される。
【0030】
【数6】
【0031】(5)式および散乱断面積の定義から、送信
位置が原点OからP'方向に無限遠、受信位置が原点O
からQ'方向に無限遠にあるときの散乱断面積σは(7)
式で求めることができる。
【0032】
【数7】
【0033】以下この発明を各実施の形態に従って説明
する。 実施の形態1.図2はこの発明の実施の形態1による散
乱断面積測定装置の構成図である。図において1は被測
定物、2は被測定物支持台、3は回転機構、4は送信
機、5は受信機、6aは送信機用縦方向移動機構、6b
は受信機用縦方向移動機構、7aは送信機用支持機構、
7bは受信機用支持機構である。被測定物1は回転機構
3上に置かれ水平方向すなわち有限円筒面走査の角度方
向に回転することができ、送信機4および受信機5はそ
れぞれ縦方向移動機構6a、6bに設置され上下すなわ
ち有限円筒面走査の縦方向に移動することができる。そ
して送信機4と受信機5が角度方向において異なる位置
にあることが従来例と異なる点である。この測定装置に
より、上述の測定を行うことが可能となる。
【0034】また、図3には送信機4、受信機5からの
信号により散乱断面積を求める演算を行うと共に、縦方
向移動機構6a、6b、回転機構3による有限円筒面走
査の制御を行う、この発明による散乱断面積測定装置の
制御/演算装置の構成を示す。
【0035】図3において、100は例えばコンピュー
タからなる制御/演算装置、101はI/O(入出力
部)、102はCPU、103はCPU102で実行さ
れる制御および演算用のプログラム等が格納されている
主メモリ、104は一時記憶用メモリ、105は表示装
置、106は表示装置インタフェース、107は入力装
置、108は入力装置インタフェースである。
【0036】そして制御/演算装置100は送信機4、
受信機5、および縦方向移動機構6a、6b、回転機構
3等の機構駆動部30a、30b・・・に接続されて、
受信機5での受信信号や機構駆動部30a、30bから
の駆動位置を示すフィードバック信号等に基づいて、こ
れらの制御を行うと共に散乱断面積を求める上述の演算
を行う。なお、破線で示す送信機4a〜4nn、受信機
5a〜5nn、および機構駆動部30a〜30mの部分
は後述の実施の形態における送信機および受信機(図
5、7、9参照)、縦方向移動機構3a(図4参照)さら
には可動支持機構8a、8b(図6、7、10参照)等が
増えた場合のものを示す。
【0037】また、制御/演算装置100は送信機4が
送信手段を構成し、受信機5が受信手段を構成し、縦方
向移動機構6a、6b、回転機構3が移動/回転手段を
構成し、制御/演算装置100が演算手段を構成する。
【0038】次にこの測定装置を使用した送信と受信の
位置が異なる遠方散乱断面積の測定方法について説明す
る。まず、被測定物1が静止した状態で、送信機4およ
び受信機5を同時に、かつ同じ速さで縦方向に連続的あ
るいは断続的に移動させながら散乱界を測定する。次に
被測定物1をある角度だけ回転させ静止させる。この状
態で同様に送信機4および受信機5を同時に、かつ同じ
速さで縦方向に連続的あるいは断続的に移動させながら
散乱界を測定する。
【0039】この2つの手順を繰り返すことにより、等
価的に、送信位置および受信位置がそれぞれ円筒領域に
あるときの散乱界を測定することができる。従って、測
定した散乱界を上記(4)式に基づくフレネル変換を行
い、反射源分布Se(y,z)を求めることができる。そこで
被測定物をYZ面に投影した領域相当の反射源分布S
e(y,z)を求め、(7)式に基づきこれらを積分すること
で、送信と受信の位置が異なる遠方領域の散乱断面積を
求めることができる。
【0040】この測定系における測定方法として、次の
2つの手順を繰り返して測定するようにしてもよい。ま
ず、送信機4および受信機5が静止した状態で、被測定
物1を連続的あるいは断続的に回転させ散乱界を測定す
る。次に送信機4および受信機5をそれぞれ同じある高
さだけ縦方向に移動させる。この状態で同様に被測定物
1を連続的あるいは断続的に回転させ散乱界を測定す
る。この方法でも等価的に、送信位置および受信位置が
それぞれ円筒領域にあるときの散乱界を測定することが
でき、送信と受信の位置が異なる遠方領域の散乱断面積
を求めることができる。
【0041】さらにこの測定系における測定方法とし
て、被測定物1を回転させながら送信機4および受信機
5を縦方向に連続的あるいは断続的に移動させながら散
乱断面積を測定するようにしてもよい。
【0042】また、図4に示すように送信機用縦方向移
動機構6a、受信機用縦方向移動機構6bを設けず、代
わりに被測定物1を支持している回転機構3に縦方向に
移動可能な被測定物用縦方向移動機構3aを設け、送信
機4および受信機5は固定の構造としてもよい。
【0043】実施の形態2.図5はこの発明の実施の形
態2による散乱断面積測定装置の構成図である。図にお
いて、上記実施の形態と同一もしくは相当部分は同一符
号で示し、その説明は省略する。4a、4b・・・4n
は送信機、5a、5b・・・5nは受信機である。被測
定物1は回転機構3上に置かれ、横方向すなわち上記角
度方向に回転することができる。送信機4a〜4nおよ
び受信機5a〜5nは支持機構7a、7b上にそれぞれ
上記縦方向に沿って複数設置されている。
【0044】次にこの測定系における散乱断面積の測定
方法について説明する。被測定物1を連続的あるいは断
続的に角度方向に回転させながら、縦方向に複数設置さ
れた送信機4a〜4nおよび受信機5a〜5nで散乱界
を測定する。等価的に、送信位置および受信位置がそれ
ぞれ円筒領域にあるときの散乱界を測定することがで
き、従って、送信と受信の位置が異なる遠方領域の散乱
断面積を求めることができる。
【0045】この実施の形態は送信機および受信機をそ
れぞれ複数必要とするが、送信機4および受信機5ある
いは被測定物1を縦方向に移動する必要がないため、よ
り短い時間で散乱断面積を測定することができる。
【0046】実施の形態3.図6はこの発明の実施の形
態3による散乱断面積測定装置の構成図である。図にお
いて、上記実施の形態と同一もしくは相当部分は同一符
号で示し、その説明は省略する。8aは送信機用可動支
持機構、8bは受信機用可動支持機構、9は移動用レー
ルである。被測定物1は固定された被測定物支持台2上
に置かれる。送信機4および受信機5は縦方向移動機構
6a、6bにそれぞれ設置され、縦方向に移動する。
【0047】また、縦方向移動機構6a、6bが設置さ
れている可動支持機構8a、8bは、上記被測定物1内
あるいは近傍に中心軸をもつ円弧上を角度方向に移動用
レール9に沿って移動可能である。この実施の形態は被
測定物1を回転させる回転機構が不要である。
【0048】次にこの測定系における散乱断面積の測定
方法について説明する。被測定物1を被測定物支持台2
上に設置した後、まず、可動支持機構8a、8bが静止
した状態で送信機4および受信機5を縦方向に連続的あ
るいは断続的に、同時にかつ同じ速さで移動し、散乱界
を測定する。次に2つの可動支持機構8a、8bを同じ
ある距離だけ角度方向に移動後、同様に送信機4および
受信機5を縦方向に移動し散乱界を測定する。
【0049】この2つの手順を繰り返すことにより、等
価的に、送信位置および受信位置がそれぞれ円筒領域に
あるときの散乱界を測定することができ、従って、送信
と受信の位置が異なる遠方領域の散乱断面積を求めるこ
とができる。
【0050】この測定系における測定方法として、次の
手順を繰り返して測定することもできる。まず、送信機
4および受信機5が2つの可動支持機構8a、8bに対
して静止した状態で、2つの可動支持機構8a、8bを
連続的あるいは断続的に、同時にかつ同じ速さで角度方
向に移動し、散乱界を測定する。次に送信機4および受
信機5をそれぞれ同じある高さだけ縦方向に移動させ
る。この状態で同様に2つの可動支持機構8a、8bを
連続的あるいは断続的に、同時にかつ同じ速さで角度方
向に移動し、散乱界を測定する。
【0051】この方法でも等価的に、送信位置および受
信位置がそれぞれ円筒領域にあるときの散乱界を測定す
ることができ、送信と受信の位置が異なる遠方領域の散
乱断面積を求めることができる。
【0052】実施の形態4.図7はこの発明の実施の形
態4による散乱断面積測定装置の構成図である。図にお
いて、上記実施の形態と同一もしくは相当部分は同一符
号で示し、その説明は省略する。この実施の形態は実施
の形態2と実施の形態3を組み合わせたものである。被
測定物1は固定された被測定物支持台2上に置かれる。
送信機4a〜4nおよび受信機5a〜5nは可動支持機
構8a、8bの縦方向にそれぞれ複数設置されている。
また、可動支持機構8a、8bは被測定物1内あるいは
これの近傍に中心軸をもつ円弧上を可動方向に移動用レ
ール9に沿って移動することができる。この実施の形態
は、実施の形態2と実施の形態3の特徴を併せ持ってい
る。
【0053】次にこの測定系における散乱断面積の測定
方法について説明する。被測定物1を被測定物支持台2
上に設置後、可動支持機構8a、8bを連続的あるいは
断続的に、同時にかつ同じ速さで移動させ、縦方向に設
置された複数の送信機4a〜4nおよび受信機5a〜5
nで散乱界を測定する。等価的に、送信位置および受信
位置がそれぞれ円筒領域にあるときの散乱界を測定する
ことができ、従って、送信と受信の位置が異なる遠方領
域の散乱断面積を求めることができる。
【0054】実施の形態5.図8はこの発明の実施の形
態5による散乱断面積測定装置の構成図である。図にお
いて、上記実施の形態と同一もしくは相当部分は同一符
号で示し、その説明は省略する。被測定物1は固定され
た被測定物支持台2上に置かれる。送信機4a〜4nお
よび受信機5a〜5nはそれぞれ縦方向移動機構6a、
6bの角度方向に沿って複数設置されており、これらは
同時に縦方向に移動される。この実施の形態では、送信
機4a〜4nおよび受信機5a〜5nが数多く必要であ
るが、短時間で測定が可能である。
【0055】次にこの測定系における散乱断面積の測定
方法について説明する。まず、被測定物1を被測定物支
持台2上に設置した後、2つの縦方向移動機構6a、6
bを連続的あるいは断続的に、同じ速さで移動させ、円
弧上に配列された複数の送信機4a〜4nおよび受信機
5a〜5nで散乱界を測定する。等価的に、送信位置お
よび受信位置がそれぞれ円筒領域にあるときの散乱界を
測定することができ、従って、送信と受信の位置が異な
る遠方領域の散乱断面積を求めることができる。
【0056】実施の形態6.図9はこの発明の実施の形
態6による散乱断面積測定装置の構成図である。図にお
いて、上記実施の形態と同一もしくは相当部分は同一符
号で示し、その説明は省略する。この実施の形態6は上
記実施の形態2と実施の形態5を組み合わせたものであ
る。送信機4aa、4ab・・・4an、4ba・・・4na・・
・4nnおよび受信機5aa、5ab・・・5an、5ba・・・
5na・・・5nnは、支持機構7a、7bに縦方向および
角度方向のそれぞれに複数設置されている。この実施の
形態は送信機4aa、4ab・・・4an、4ba・・・4na・
・・4nnおよび受信機5aa、5ab・・・5an、5ba・・
・5na・・・5nnは最も多く必要であるが、短時間で測
定が可能である。
【0057】次にこの測定系における散乱断面積の測定
方法について説明する。まず、被測定物1を被測定物支
持台2上に設置した後、円筒面上に配置された送信機4
aa〜4nnおよび受信機5aa〜5nnで散乱界の測定を行
う。等価的に、送信位置および受信位置がそれぞれ円筒
領域にあるときの散乱界を測定することができ、従っ
て、送信と受信の位置が異なる遠方領域の散乱断面積を
求めることができる。
【0058】実施の形態7.実施の形態7は先の実施の
形態1〜6とそれぞれと組み合わせ可能なものである。
先に述べた各実施の形態では、地面の反射波などがない
理想的な状況を想定しているが、実際には測定される散
乱界には被測定物からの直接の散乱波の他に、誤差要因
となる地面からの反射波なども含めて測定される。ここ
に、被測定物と送信機および受信機までの距離ρをn回
変えて測定することにより、これらの誤差要因を低減す
る方法を説明する。ρ=ρl(l=1,・・・,n)のときの散乱界
s ll,φ,θ)は被測定物からの直接の散乱波E
sd ll,φ,θ)と地面などからのマルチパス波Esr l
l,φ,θ)の和で表される。
【0059】
【数8】
【0060】このとき、Es ll,φ,θ)、Esd ll,
φ,θ)およびEsr ll,φ,θ)を(4)式で変換したもの
を、それぞれSe l(y,z)、Sed l(y,z)およびSer l(y,z)
とすると(9)式が成り立つ。
【0061】
【数9】
【0062】ここで、Sed l(y,z)は散乱体からの直接の
散乱波から求めた反射源分布なので、すべて等しい。S
ed l(y,z)=Sed(y,z)(l=1,・・・,n)とし、n個のSe l(y,
z)を平均したものをSe a(y,z)とすると、(10)式が成
り立つ。
【0063】
【数10】
【0064】ここで、(4)式は被測定物による直接の散
乱波に対して、反射源分布を求める式であり、 S
er l(y,z)のような地面からの反射波などを変換したもの
はlによって位相が異なるため、ΣSer l(y,z)の各項ど
うし打ち消しあい、近似的に(11)式が成り立つ。
【0065】
【数11】
【0066】従って、ρ=ρlのときの散乱界Es ll,
φ,θ)から求めたSe l(y,z)よりも、n個のSe l(y,z)を
平均したSe a(y,z)の方が、理想的な反射源分布S
ed l(y,z)に近く、地面の反射などのマルチパスの影響を
低減し、高精度に散乱断面積を求めることができる。
【0067】図10はこの発明の実施の形態7による散
乱断面積測定装置の構成図であり、実施の形態1におい
て上述の距離ρlを変えられるようにした装置である。
図において、上記実施の形態と同一もしくは相当部分は
同一符号で示し、その説明は省略する。9aは距離方向
移動用レール、11a、11bは少なくとも距離方向に
移動可能なそれぞれ送信機用可動支持機構、受信機用可
動支持機構である。
【0068】なお、送信機用可動支持機構11a、受信
機用可動支持機構11bおよび距離方向移動用レール9
aが距離可変機構を構成する。
【0069】被測定物1は回転機構3上に置かれ角度方
向に回転することことができ、送信機4および受信機5
はそれぞれ縦方向移動機構6a、6bに設置され縦方向
に移動することができる。さらに送信機4および受信機
5は縦方向移動機構6a、6bを介して距離方向に移動
可能なそれぞれ可動支持機構11a、11bに設置され
ており、被測定物1内あるいは近傍を中心とし、径方向
に沿って延びるように設置されている距離方向移動用レ
ール9a上を移動することができる。この測定装置で複
数の距離で測定を行うことにより、上述の方法に従う、
高精度に散乱断面積が求められる。
【0070】例えば、マルチパスの影響が30%程度あ
るとき、6回の異なる距離での測定を行うと、(10)式
および(11)式より、マルチパスの影響を5%程度に抑
えることができる。
【0071】なお、この実施の形態は実施の形態1だけ
でなく上記実施の形態1〜6の全てに適用可能である。
【0072】実施の形態8.実施の形態8は先の実施の
形態1〜7とそれぞれと組み合わせ可能なものである。
実際に測定される散乱界には被測定物からの直接の散乱
波の他に、誤差要因となる地面からの反射波なども含め
て測定される。地面上に電波吸収体を設置することで、
この地面からの反射の影響を低減できる。被測定物から
の直接の散乱波をEsd(ρ,φ,θ)、電波吸収体がないと
きの地面からの反射波をEsr(ρ,φ,θ)、電波吸収体の
反射係数をRとすると、測定される散乱電界Es(ρ,φ,
θ)は次の(12)式で表される。
【0073】
【数12】
【0074】例えば、電波吸収体の反射係数Rを0.1
とすると、地面からの反射波を10%に低減できること
が分かる。従って、電波吸収体を設置することにより測
定される散乱界は被測定物からの直接の散乱波Esd(ρ,
φ,θ)に近づくため、より高精度に散乱断面積を測定で
きる。
【0075】図11はこの発明の実施の形態8による散
乱断面積測定装置の構成図であり、実施の形態1におい
て電波吸収体を併用した装置である。図において、上記
実施の形態と同一もしくは相当部分は同一符号で示し、
その説明は省略する。10は電波吸収体である。被測定
物1と送信機4および受信機5間の床あるいは大地上に
電波吸収体10を設置することで、床あるいは大地の反
射の影響を押さえ、より高精度に遠方の散乱断面積を決
定することができる。
【0076】なお、この実施の形態も実施の形態1だけ
でなく上記実施の形態1〜7の全てに適用可能である。
【0077】
【発明の効果】上記のように、この発明の第1の発明で
は、送信手段と、この送信手段による被測定物での散乱
を受信する上記被測定物内または近傍の一点を中心とす
る円に沿った角度方向の異なる位置に設けられた受信手
段と、被測定物から測定波長で決まる所望距離以上離
れ、上記被測定物に対して上記被測定物の一点を中心と
する角度方向およびこの角度方向に垂直な縦方向からな
る有限円筒面走査を行うように上記送信手段および受信
手段と上記被測定物との少なくともいずれかを移動/回
転させる移動/回転手段と、上記送信手段、受信手段お
よび移動/回転手段を用いて上記測定波長で測定した有
限円筒領域の散乱界値をフレネル変換して得られる反射
源分布を、所定の領域で積算して、送信と受信の位置が
異なる遠方の散乱断面積を演算する演算手段と、を備え
たので、送信機および受信機が遠方領域の異なる位置に
あるときの散乱断面積を求めることができる散乱断面積
測定装置を提供できる等の効果が得られる。
【0078】この発明の第2の発明では、特に上記送信
手段が1つの送信機からなり、上記受信手段が1つの受
信機からなり、上記移動/回転手段が、上記被測定物を
乗せて回転が可能な回転機構、上記送信機および受信機
をそれぞれ搭載し、上記縦方向にかつ同一方向に同一距
離だけ移動させる送信機用縦方向移動機構と受信機用縦
方向移動機構からなるようにしたので、被測定物を角度
方向に回転させ、送信機および受信機を縦方向に移動さ
せることで、送信機および受信機が遠方領域の異なる位
置にあるときの散乱断面積を求めることができる散乱断
面積測定装置を提供できる等の効果が得られる。
【0079】この発明の第3の発明では、上記送信手段
が1つの固定された送信機からなり、上記受信手段が1
つの固定された受信機からなり、上記移動/回転手段
が、上記被測定物を乗せて回転が可能な回転機構および
この回転機構を上記縦方向に移動させる被測定物用縦方
向移動機構からなるようにしたので、送信機および受信
機を動かすことなく、送信機および受信機が遠方領域の
異なる位置にあるときの散乱断面積を求めることができ
る散乱断面積測定装置を提供できる等の効果が得られ
る。
【0080】この発明の第4の発明では、上記送信手段
が上記有限円筒面走査のための上記縦方向に沿った位置
にそれぞれ固定された複数の送信機からなり、上記受信
手段が上記有限円筒面走査のための上記縦方向に沿った
位置にそれぞれ固定された複数の受信機からなり、上記
移動/回転手段が、上記被測定物を乗せて回転が可能な
回転機構からなるようにしたので、縦方向の走査が不要
で、より短時間で、送信機および受信機が遠方領域の異
なる位置にあるときの散乱断面積を求めることができる
散乱断面積測定装置を提供できる等の効果が得られる。
【0081】この発明の第5の発明では、上記送信手段
が1つの送信機からなり、上記受信手段が1つの受信機
からなり、上記移動/回転手段が、上記送信機および受
信機をそれぞれ搭載し、上記縦方向にかつ同一方向に同
一距離だけ移動させる送信機用縦方向移動機構と受信機
用縦方向移動機構、およびこれらの送信機用縦方向移動
機構および受信機用縦方向移動機構をそれぞれ搭載し、
上記被測定物に対して上記角度方向にかつ同一方向に同
一距離だけ移動可能な送信機用可動支持機構および受信
機用可動支持機構からなるようにしたので、被測定物を
固定したままで送信機および受信機を縦方向および角度
方向に移動させることで、送信機および受信機が遠方領
域の異なる位置にあるときの散乱断面積を求めることが
できる散乱断面積測定装置を提供できる等の効果が得ら
れる。
【0082】この発明の第6の発明では、上記送信手段
が上記有限円筒面走査のための上記縦方向に沿った位置
にそれぞれ設けられた複数の送信機からなり、上記受信
手段が上記有限円筒面走査のための上記縦方向に沿った
位置にそれぞれ設けられた複数の受信機からなり、上記
移動/回転手段が、上記複数の送信機および受信機をそ
れぞれ搭載し、上記角度方向に円弧状にかつ同一方向に
同一距離だけ移動可能な送信機用可動支持機構および受
信機用可動支持機構からなるようにしたので、被測定物
を固定したままで、かつ縦方向の走査が不要なので、よ
り短時間で、送信機および受信機が遠方領域の異なる位
置にあるときの散乱断面積を求めることができる散乱断
面積測定装置を提供できる等の効果が得られる。
【0083】この発明の第7の発明では、上記送信手段
が上記有限円筒面走査のための上記角度方向に沿った円
弧状の位置にそれぞれ設けられた複数の送信機からな
り、上記受信手段が上記有限円筒面走査のための上記角
度方向に沿った円弧状の位置にそれぞれ設けられた複数
の受信機からなり、上記移動/回転手段が、上記複数の
送信機および受信機をそれぞれ搭載し、上記縦方向にか
つ同一方向に同一距離だけ移動させる送信機用縦方向移
動機構と受信機用縦方向移動機構からなるようにしたの
で、被測定物を固定したままで、かつ角度方向の走査が
不要なので、より短時間で、送信機および受信機が遠方
領域の異なる位置にあるときの散乱断面積を求めること
ができる散乱断面積測定装置を提供できる等の効果が得
られる。
【0084】この発明の第8の発明では、被測定物から
測定波長で決まる所望の距離以上離れ、上記被測定物に
対して上記被測定物内または近傍の一点を中心とする角
度方向およびこの角度方向に垂直な縦方向からなる有限
円筒面のための有限円筒面の上記角度方向および縦方向
に沿った位置にそれぞれ設けられた複数の送信機からな
る送信手段と、この送信手段と上記角度方向の異なる位
置に設けられ、同様に上記有限円筒面の角度方向および
縦方向に沿った位置にそれぞれ設けられた複数の受信機
からなる受信手段と、上記送信手段および受信手段を用
いて上記測定波長で測定した有限円筒領域の散乱界値を
フレネル変換して得られる反射源分布を、所定の領域で
積算して、送信と受信の位置が異なる遠方の散乱断面積
を演算する演算手段と、を備えたので、被測定物と送信
機および受信機を移動させる走査が一斎不要なので、さ
らに短時間で、送信機および受信機が遠方領域の異なる
位置にあるときの散乱断面積を求めることができる散乱
断面積測定装置を提供できる等の効果が得られる。
【0085】この発明の第9の発明では、上記送信手段
および受信手段が、上記被測定物に対して任意の距離が
設定可能な距離可変機構をそれぞれさらに含み、上記演
算手段が、上記被測定物との距離を変えて反射源分布を
求め、得られた反射源分布の平均値を、所定の領域で積
算して、散乱断面積を演算するようにしたので、送信機
および受信機が遠方領域の異なる位置にあるときの散乱
断面積をより高精度に求めることができる散乱断面積測
定装置を提供できる等の効果が得られる。
【0086】この発明の第10の発明では、上記被測定
物と上記送信手段および受信手段間に電波吸収体を敷い
たことにより、送信機および受信機が遠方領域の異なる
位置にあるときの散乱断面積をより高精度に求めること
ができる散乱断面積測定装置を提供できる等の効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による散乱断面積測定装置の概念を
説明するための図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による散乱断面積測
定装置の構成図である。
【図3】 この発明による散乱断面積測定装置の制御/
演算装置の構成図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による別の散乱断面
積測定装置の構成図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による散乱断面積測
定装置の構成図である。
【図6】 この発明の実施の形態3による散乱断面積測
定装置の構成図である。
【図7】 この発明の実施の形態4による散乱断面積測
定装置の構成図である。
【図8】 この発明の実施の形態5による散乱断面積測
定装置の構成図である。
【図9】 この発明の実施の形態6による散乱断面積測
定装置の構成図である。
【図10】 この発明の実施の形態7による散乱断面積
測定装置の構成図である。
【図11】 この発明の実施の形態8による散乱断面積
測定装置の構成図である。
【図12】 従来の散乱断面積測定装置の概念を説明す
るための図である。
【図13】 従来の散乱断面積測定装置の構成図であ
る。
【符号の説明】
1 被測定物、2 被測定物支持台、3 回転機構、3
a 被測定物用縦方向移動機構、4,4a〜4nn 送信
機、5,5a〜5nn 受信機、6a 送信機用縦方向移
動機構、6b 受信機用縦方向移動機構、7a 送信機
用支持機構、7b 受信機用支持機構、8a,11a
送信機用可動支持機構、8b,11b受信機用可動支持
機構、9 移動用レール、9a,9b 距離方向移動用
レール、10 電波吸収体、30a〜30m 機構駆動
部、100 制御/演算装置。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信手段と、 この送信手段による被測定物での散乱を受信する上記被
    測定物内または近傍の一点を中心とする円に沿った角度
    方向の異なる位置に設けられた受信手段と、 被測定物から測定波長で決まる所望距離以上離れ、上記
    被測定物に対して上記被測定物の一点を中心とする角度
    方向およびこの角度方向に垂直な縦方向からなる有限円
    筒面走査を行うように上記送信手段および受信手段と上
    記被測定物との少なくともいずれかを移動/回転させる
    移動/回転手段と、 上記送信手段、受信手段および移動/回転手段を用いて
    上記測定波長で測定した有限円筒領域の散乱界値をフレ
    ネル変換して得られる反射源分布を、所定の領域で積算
    して、送信と受信の位置が異なる遠方の散乱断面積を演
    算する演算手段と、 を備えたことを特徴とする散乱断面積測定装置。
  2. 【請求項2】 上記送信手段が1つの送信機からなり、
    上記受信手段が1つの受信機からなり、上記移動/回転
    手段が、上記被測定物を乗せて回転が可能な回転機構、
    上記送信機および受信機をそれぞれ搭載し、上記縦方向
    にかつ同一方向に同一距離だけ移動させる送信機用縦方
    向移動機構と受信機用縦方向移動機構からなることを特
    徴とする請求項1に記載の散乱断面積測定装置。
  3. 【請求項3】 上記送信手段が1つの固定された送信機
    からなり、上記受信手段が1つの固定された受信機から
    なり、上記移動/回転手段が、上記被測定物を乗せて回
    転が可能な回転機構およびこの回転機構を上記縦方向に
    移動させる被測定物用縦方向移動機構からなることを特
    徴とする請求項1に記載の散乱断面積測定装置。
  4. 【請求項4】 上記送信手段が上記有限円筒面走査のた
    めの上記縦方向に沿った位置にそれぞれ固定された複数
    の送信機からなり、上記受信手段が上記有限円筒面走査
    のための上記縦方向に沿った位置にそれぞれ固定された
    複数の受信機からなり、上記移動/回転手段が、上記被
    測定物を乗せて回転が可能な回転機構からなることを特
    徴とする請求項1に記載の散乱断面積測定装置。
  5. 【請求項5】 上記送信手段が1つの送信機からなり、
    上記受信手段が1つの受信機からなり、上記移動/回転
    手段が、上記送信機および受信機をそれぞれ搭載し、上
    記縦方向にかつ同一方向に同一距離だけ移動させる送信
    機用縦方向移動機構と受信機用縦方向移動機構、および
    これらの送信機用縦方向移動機構および受信機用縦方向
    移動機構をそれぞれ搭載し、上記被測定物に対して上記
    角度方向にかつ同一方向に同一距離だけ移動可能な送信
    機用可動支持機構および受信機用可動支持機構からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の散乱断面積測定装
    置。
  6. 【請求項6】 上記送信手段が上記有限円筒面走査のた
    めの上記縦方向に沿った位置にそれぞれ設けられた複数
    の送信機からなり、上記受信手段が上記有限円筒面走査
    のための上記縦方向に沿った位置にそれぞれ設けられた
    複数の受信機からなり、上記移動/回転手段が、上記複
    数の送信機および受信機をそれぞれ搭載し、上記角度方
    向に円弧状にかつ同一方向に同一距離だけ移動可能な送
    信機用可動支持機構および受信機用可動支持機構からな
    ることを特徴とする請求項1に記載の散乱断面積測定装
    置。
  7. 【請求項7】 上記送信手段が上記有限円筒面走査のた
    めの上記角度方向に沿った円弧状の位置にそれぞれ設け
    られた複数の送信機からなり、上記受信手段が上記有限
    円筒面走査のための上記角度方向に沿った円弧状の位置
    にそれぞれ設けられた複数の受信機からなり、上記移動
    /回転手段が、上記複数の送信機および受信機をそれぞ
    れ搭載し、上記縦方向にかつ同一方向に同一距離だけ移
    動させる送信機用縦方向移動機構と受信機用縦方向移動
    機構からなることを特徴とする請求項1に記載の散乱断
    面積測定装置。
  8. 【請求項8】 被測定物から測定波長で決まる所望の距
    離以上離れ、上記被測定物に対して上記被測定物内また
    は近傍の一点を中心とする角度方向およびこの角度方向
    に垂直な縦方向からなる有限円筒面のための有限円筒面
    の上記角度方向および縦方向に沿った位置にそれぞれ設
    けられた複数の送信機からなる送信手段と、 この送信手段と上記角度方向の異なる位置に設けられ、
    同様に上記有限円筒面の角度方向および縦方向に沿った
    位置にそれぞれ設けられた複数の受信機からなる受信手
    段と、 上記送信手段および受信手段を用いて上記測定波長で測
    定した有限円筒領域の散乱界値をフレネル変換して得ら
    れる反射源分布を、所定の領域で積算して、送信と受信
    の位置が異なる遠方の散乱断面積を演算する演算手段
    と、 を備えたことを特徴とする散乱断面積測定装置。
  9. 【請求項9】 上記送信手段および受信手段が、上記被
    測定物に対して任意の距離が設定可能な距離可変機構を
    それぞれさらに含み、上記演算手段が、上記被測定物と
    の距離を変えて反射源分布を求め、得られた反射源分布
    の平均値を、所定の領域で積算して、散乱断面積を演算
    することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記
    載の散乱断面積測定装置。
  10. 【請求項10】 上記被測定物と上記送信手段および受
    信手段間に電波吸収体を敷いたことを特徴とする請求項
    1ないし9のいずれかに記載の散乱断面積測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009276187A (ja) * 2008-05-14 2009-11-26 Mitsubishi Electric Corp レーダ断面積測定方法および測定装置
JP2010019727A (ja) * 2008-07-11 2010-01-28 Mitsubishi Electric Corp レーダ断面積の測定装置及び方法並びにレーダ断面積の測定プログラム
JP2010266423A (ja) * 2009-04-14 2010-11-25 Mitsubishi Electric Corp レーダ断面積測定装置およびその方法並びにそのための制御プログラムを記録した記憶媒体
JP2013036969A (ja) * 2011-08-09 2013-02-21 Keycom Corp レーダークロスセクション(rcs)測定システム
JP2013160705A (ja) * 2012-02-08 2013-08-19 Mitsubishi Electric Corp レーダ断面積計測システム

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