JP3658148B2 - 散乱断面積測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、被測定物に対して近傍領域における散乱界の測定値を用い、遠方の散乱断面積を得る散乱断面積測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の散乱断面積測定装置として、例えば('96年電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエティ大会C−22)「近傍円筒領域RCS測定値による遠方RCS推定結果」で、近傍領域の散乱界の測定値を用い、遠方の散乱断面積を得る散乱断面積測定装置が提案されている。この散乱断面積測定装置について説明する。
【0003】
上記の会報中で採用している測定座標系を図12に示す。空間的に同じ位置にある送信機および受信機をO'近傍で同時に円筒面走査し2次元有限領域の散乱電界Es(ρ,φ,z')を測定する。円筒面走査は原点Oからの距離ρが一定で、φおよびz'をそれぞれ角度方向(φ)、Z軸方向に走査することにより行なわれる。φおよびz'の測定範囲をそれぞれφwおよびz'w、測定波長をλ、波数をk、電界強度を決める定数をE0として、散乱体の反射量を決める反射源分布Oe(x,y)を(1)式で得ることができる。
【0004】
【数1】
Figure 0003658148
【0005】
散乱体をXY面に投影した時のxおよびy座標の範囲をそれぞれxw,ywとし、この反射源分布Oe(x,y)をxw,ywの範囲で積分して、送信機および受信機がZ軸方向に無限遠方領域にあるときの散乱電界Es を(2)式で得ることができる。
【0006】
【数2】
Figure 0003658148
【0007】
従って、送信機および受信機がZ軸方向に無限遠方領域にあるときの散乱電界を表わす式を得ることができ、容易にZ軸方向の散乱断面積を得ることができる。
【0008】
この方法に基づいた従来の散乱断面積測定装置の例を図13に示す。図において、1は被測定物、2は被測定物支持台、3は回転機構、4は送信機、5は受信機、6は縦方向移動機構、7は送受信機支持機構である。
【0009】
被測定物1を測定物支持台2を介して回転機構3に設置し、送信機4および受信機5は縦方向移動機構6に設置する。この測定系で被測定物1を水平方向(角度方向)に回転し、送信機4および受信機5を縦方向に移動することにより、円筒面走査を行うことができ、上述の方法により、送信機4および受信機5が同じ位置にあるときの遠方の散乱断面積を測定することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように構成された従来の散乱断面積測定装置では、送信機および受信機が同じ位置にあるときの散乱断面積を得るものであり、送信機と受信機が異なる位置にあるときの散乱断面積を得ることができないという課題があった。
【0011】
この発明は以上の課題を解決するためになされたもので、送信機および受信機が遠方領域の異なる位置にあるときの散乱断面積を得ることができる散乱断面積測定装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的に鑑み、この発明の第1の発明は、送信手段と、この送信手段による被測定物での散乱を受信する上記被測定物内または近傍の一点を中心とする円に沿った角度方向の異なる位置に設けられた受信手段と、被測定物から測定波長で決まる所望距離以上離れ、上記被測定物に対して上記被測定物の一点を中心とする角度方向およびこの角度方向に垂直な縦方向からなる有限円筒面走査を行うように上記送信手段および受信手段と上記被測定物との少なくともいずれかを移動/回転させる移動/回転手段と、上記送信手段、受信手段および移動/回転手段を用いて上記測定波長で測定した上記被測定物内または近傍の一点を中心とする円を含む有限円筒領域の散乱電界をフレネル変換し上記被測定物の一点を中心とする角度方向に垂直な縦方向のかつ上記円内の上記送信手段と受信手段の中心方向に垂直な面上における上記被測定物固有の反射源分布を求め、上記反射源分布の上記垂直な面に上記被測定物を投影した領域相当を積算して得られた散乱界に基づき送信と受信の位置が異なる遠方の散乱断面積を演算する演算手段と、を備えたことを特徴とする散乱断面積測定装置にある。
【0013】
この発明の第2の発明は、上記送信手段が1つの送信機からなり、上記受信手段が1つの受信機からなり、上記移動/回転手段が、上記被測定物を乗せて回転が可能な回転機構、上記送信機および受信機をそれぞれ搭載し、上記縦方向にかつ同一方向に同一距離だけ移動させる送信機用縦方向移動機構と受信機用縦方向移動機構からなることを特徴とする請求項1に記載の散乱断面積測定装置にある。
【0014】
この発明の第3の発明は、上記送信手段が1つの固定された送信機からなり、上記受信手段が1つの固定された受信機からなり、上記移動/回転手段が、上記被測定物を乗せて回転が可能な回転機構およびこの回転機構を上記縦方向に移動させる被測定物用縦方向移動機構からなることを特徴とする請求項1に記載の散乱断面積測定装置にある。
【0015】
この発明の第4の発明は、上記送信手段が上記有限円筒面走査のための上記縦方向に沿った位置にそれぞれ固定された複数の送信機からなり、上記受信手段が上記有限円筒面走査のための上記縦方向に沿った位置にそれぞれ固定された複数の受信機からなり、上記移動/回転手段が、上記被測定物を乗せて回転が可能な回転機構からなることを特徴とする請求項1に記載の散乱断面積測定装置にある。
【0016】
この発明の第5の発明は、上記送信手段が1つの送信機からなり、上記受信手段が1つの受信機からなり、上記移動/回転手段が、上記送信機および受信機をそれぞれ搭載し、上記縦方向にかつ同一方向に同一距離だけ移動させる送信機用縦方向移動機構と受信機用縦方向移動機構、およびこれらの送信機用縦方向移動機構および受信機用縦方向移動機構をそれぞれ搭載し、上記被測定物に対して上記角度方向にかつ同一方向に同一距離だけ移動可能な送信機用可動支持機構および受信機用可動支持機構からなることを特徴とする請求項1に記載の散乱断面積測定装置にある。
【0017】
この発明の第6の発明は、上記送信手段が上記有限円筒面走査のための上記縦方向に沿った位置にそれぞれ設けられた複数の送信機からなり、上記受信手段が上記有限円筒面走査のための上記縦方向に沿った位置にそれぞれ設けられた複数の受信機からなり、上記移動/回転手段が、上記複数の送信機および受信機をそれぞれ搭載し、上記角度方向に円弧状にかつ同一方向に同一距離だけ移動可能な送信機用可動支持機構および受信機用可動支持機構からなることを特徴とする請求項1に記載の散乱断面積測定装置にある。
【0018】
この発明の第7の発明は、上記送信手段が上記有限円筒面走査のための上記角度方向に沿った円弧状の位置にそれぞれ設けられた複数の送信機からなり、上記受信手段が上記有限円筒面走査のための上記角度方向に沿った円弧状の位置にそれぞれ設けられた複数の受信機からなり、上記移動/回転手段が、上記複数の送信機および受信機をそれぞれ搭載し、上記縦方向にかつ同一方向に同一距離だけ移動させる送信機用縦方向移動機構と受信機用縦方向移動機構からなることを特徴とする請求項1に記載の散乱断面積測定装置にある。
【0019】
この発明の第8の発明は、被測定物から測定波長で決まる所望の距離以上離れ、上記被測定物に対して上記被測定物内または近傍の一点を中心とする角度方向およびこの角度方向に垂直な縦方向からなる有限円筒面のための有限円筒面の上記角度方向および縦方向に沿った位置にそれぞれ設けられた複数の送信機からなる送信手段と、この送信手段と上記角度方向の異なる位置に設けられ、同様に上記有限円筒面の角度方向および縦方向に沿った位置にそれぞれ設けられた複数の受信機からなる受信手段と、上記送信手段および受信手段を用いて上記測定波長で測定した上記被測定物内または近傍の一点を中心とする円を含む有限円筒領域の散乱電界をフレネル変換し上記被測定物の一点を中心とする角度方向に垂直な縦方向のかつ上記円内の上記送信手段と受信手段の中心方向に垂直な面上における上記被測定物固有の反射源分布を求め、上記反射源分布の上記垂直な面に上記被測定物を投影した領域相当を積算して得られた散乱界に基づき送信と受信の位置が異なる遠方の散乱断面積を演算する演算手段と、を備えたことを特徴とする散乱断面積測定装置にある。
【0020】
この発明の第9の発明は、上記送信手段および受信手段が、上記被測定物に対して任意の距離が設定可能な距離可変機構をそれぞれさらに含み、上記演算手段が、上記被測定物との距離を変えて反射源分布を求め、得られた反射源分布の平均値を、所定の領域で積算して、散乱断面積を演算することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の散乱断面積測定装置にある。
【0021】
この発明の第10の発明は、上記被測定物と上記送信手段および受信手段間に電波吸収体を敷いたことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の散乱断面積測定装置にある。
【0022】
【発明の実施の形態】
この発明では課題を解決するため、被測定物を乗せ回転する回転機構と、送信機および受信機は同じ位置ではなく、角度方向に異なる位置に配置しそれらが上縦方向に移動する構造とし、あるいは被測定物を乗せる回転機構の代わりに回転せず支持するのみとして、送信および受信側で角度方向に円弧状に移動する構造とし、あるいは被測定物を乗せる回転機構の代わりに縦方向に移動可能でかつ回転可能な回転機構と縦方向移動機構を組み合わせたものとし、送信機および受信機は固定の構造とし、この構造で送信機および受信機の位置が異なる遠方領域の散乱断面積が求まる座標系を採用した。
【0023】
図1はこの発明の散乱断面積測定に係る概念の説明図である。図1の座標系の原点Oの近傍に被測定物があり、この最大径をDとする。また送信位置をP、受信位置をQ、PおよびQをXY面に投影した位置をP'およびQ'、 P'およびQ'から原点Oまでの距離をρとする。図1に示す座標系および角度を用いPおよびQの座標は直交座標系を用い(3)式で表わされる。
【0024】
【数3】
Figure 0003658148
【0025】
測定距離ρおよび角αが一定で角φおよび角θを走査することは、異なる位置にある送信および受信位置を、同時に同方向に円筒面上を移動させることに相当する。円筒面走査する角φおよび角θの範囲をφwおよびθwとし、この領域で測定した散乱電界Es(ρ,φ,θ)をフレネル変換し、YZ面上における被測定物固有の反射源分布Se(y,z)を(4)式で求めることができる。
【0026】
【数4】
Figure 0003658148
【0027】
(4)式において、λは測定波長、kは波数、E0は電界強度を決定する定数である。なお、Se(y,z)は従来例のOe(x,y)に相当する反射源分布である。反射源分布Se(y,z)は反射量を決定するものであり、被測定物が存在しない領域では0である。被測定物をYZ面に投影した領域のyおよびz座標の範囲をyw、zwとおき、この領域相当を積分し送信位置が原点OからP'方向に無限遠、受信位置が原点OからQ'方向に無限遠にあるときの散乱界Es(∞,0,0)は,反射源分布Se(y,z)をyz面のyw,zwの領域相当を積分して、(5)式で表わされる。
【0028】
【数5】
Figure 0003658148
【0029】
(4)式および(5)式が成り立つためには、送信および受信位置はフレネル領域に位置しなければならない。フレネル領域は測定波長をλとし、(6)式で定義される。
【0030】
【数6】
Figure 0003658148
【0031】
(5)式および散乱断面積の定義から、送信位置が原点OからP'方向に無限遠、受信位置が原点OからQ'方向に無限遠にあるときの散乱断面積σは(7)式で求めることができる。
【0032】
【数7】
Figure 0003658148
【0033】
以下この発明を各実施の形態に従って説明する。
実施の形態1.
図2はこの発明の実施の形態1による散乱断面積測定装置の構成図である。図において1は被測定物、2は被測定物支持台、3は回転機構、4は送信機、5は受信機、6aは送信機用縦方向移動機構、6bは受信機用縦方向移動機構、7aは送信機用支持機構、7bは受信機用支持機構である。被測定物1は回転機構3上に置かれ水平方向すなわち有限円筒面走査の角度方向に回転することができ、送信機4および受信機5はそれぞれ縦方向移動機構6a、6bに設置され上下すなわち有限円筒面走査の縦方向に移動することができる。そして送信機4と受信機5が角度方向において異なる位置にあることが従来例と異なる点である。この測定装置により、上述の測定を行うことが可能となる。
【0034】
また、図3には送信機4、受信機5からの信号により散乱断面積を求める演算を行うと共に、縦方向移動機構6a、6b、回転機構3による有限円筒面走査の制御を行う、この発明による散乱断面積測定装置の制御/演算装置の構成を示す。
【0035】
図3において、100は例えばコンピュータからなる制御/演算装置、101はI/O(入出力部)、102はCPU、103はCPU102で実行される制御および演算用のプログラム等が格納されている主メモリ、104は一時記憶用メモリ、105は表示装置、106は表示装置インタフェース、107は入力装置、108は入力装置インタフェースである。
【0036】
そして制御/演算装置100は送信機4、受信機5、および縦方向移動機構6a、6b、回転機構3等の機構駆動部30a、30b・・・に接続されて、受信機5での受信信号や機構駆動部30a、30bからの駆動位置を示すフィードバック信号等に基づいて、これらの制御を行うと共に散乱断面積を求める上述の演算を行う。なお、破線で示す送信機4a〜4nn、受信機5a〜5nn、および機構駆動部30a〜30mの部分は後述の実施の形態における送信機および受信機(図5、7、9参照)、縦方向移動機構3a(図4参照)さらには可動支持機構8a、8b(図6、7、10参照)等が増えた場合のものを示す。
【0037】
また、制御/演算装置100は送信機4が送信手段を構成し、受信機5が受信手段を構成し、縦方向移動機構6a、6b、回転機構3が移動/回転手段を構成し、制御/演算装置100が演算手段を構成する。
【0038】
次にこの測定装置を使用した送信と受信の位置が異なる遠方散乱断面積の測定方法について説明する。
まず、被測定物1が静止した状態で、送信機4および受信機5を同時に、かつ同じ速さで縦方向に連続的あるいは断続的に移動させながら散乱界を測定する。次に被測定物1をある角度だけ回転させ静止させる。この状態で同様に送信機4および受信機5を同時に、かつ同じ速さで縦方向に連続的あるいは断続的に移動させながら散乱界を測定する。
【0039】
この2つの手順を繰り返すことにより、等価的に、送信位置および受信位置がそれぞれ円筒領域にあるときの散乱界を測定することができる。従って、測定した散乱界を上記(4)式に基づくフレネル変換を行い、反射源分布Se(y,z)を求めることができる。そこで被測定物をYZ面に投影した領域相当の反射源分布Se(y,z)を求め、(7)式に基づきこれらを積分することで、送信と受信の位置が異なる遠方領域の散乱断面積を求めることができる。
【0040】
この測定系における測定方法として、次の2つの手順を繰り返して測定するようにしてもよい。
まず、送信機4および受信機5が静止した状態で、被測定物1を連続的あるいは断続的に回転させ散乱界を測定する。次に送信機4および受信機5をそれぞれ同じある高さだけ縦方向に移動させる。この状態で同様に被測定物1を連続的あるいは断続的に回転させ散乱界を測定する。この方法でも等価的に、送信位置および受信位置がそれぞれ円筒領域にあるときの散乱界を測定することができ、送信と受信の位置が異なる遠方領域の散乱断面積を求めることができる。
【0041】
さらにこの測定系における測定方法として、被測定物1を回転させながら送信機4および受信機5を縦方向に連続的あるいは断続的に移動させながら散乱断面積を測定するようにしてもよい。
【0042】
また、図4に示すように送信機用縦方向移動機構6a、受信機用縦方向移動機構6bを設けず、代わりに被測定物1を支持している回転機構3に縦方向に移動可能な被測定物用縦方向移動機構3aを設け、送信機4および受信機5は固定の構造としてもよい。
【0043】
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2による散乱断面積測定装置の構成図である。図において、上記実施の形態と同一もしくは相当部分は同一符号で示し、その説明は省略する。4a、4b・・・4nは送信機、5a、5b・・・5nは受信機である。被測定物1は回転機構3上に置かれ、横方向すなわち上記角度方向に回転することができる。送信機4a〜4nおよび受信機5a〜5nは支持機構7a、7b上にそれぞれ上記縦方向に沿って複数設置されている。
【0044】
次にこの測定系における散乱断面積の測定方法について説明する。被測定物1を連続的あるいは断続的に角度方向に回転させながら、縦方向に複数設置された送信機4a〜4nおよび受信機5a〜5nで散乱界を測定する。等価的に、送信位置および受信位置がそれぞれ円筒領域にあるときの散乱界を測定することができ、従って、送信と受信の位置が異なる遠方領域の散乱断面積を求めることができる。
【0045】
この実施の形態は送信機および受信機をそれぞれ複数必要とするが、送信機4および受信機5あるいは被測定物1を縦方向に移動する必要がないため、より短い時間で散乱断面積を測定することができる。
【0046】
実施の形態3.
図6はこの発明の実施の形態3による散乱断面積測定装置の構成図である。図において、上記実施の形態と同一もしくは相当部分は同一符号で示し、その説明は省略する。8aは送信機用可動支持機構、8bは受信機用可動支持機構、9は移動用レールである。被測定物1は固定された被測定物支持台2上に置かれる。送信機4および受信機5は縦方向移動機構6a、6bにそれぞれ設置され、縦方向に移動する。
【0047】
また、縦方向移動機構6a、6bが設置されている可動支持機構8a、8bは、上記被測定物1内あるいは近傍に中心軸をもつ円弧上を角度方向に移動用レール9に沿って移動可能である。この実施の形態は被測定物1を回転させる回転機構が不要である。
【0048】
次にこの測定系における散乱断面積の測定方法について説明する。被測定物1を被測定物支持台2上に設置した後、まず、可動支持機構8a、8bが静止した状態で送信機4および受信機5を縦方向に連続的あるいは断続的に、同時にかつ同じ速さで移動し、散乱界を測定する。次に2つの可動支持機構8a、8bを同じある距離だけ角度方向に移動後、同様に送信機4および受信機5を縦方向に移動し散乱界を測定する。
【0049】
この2つの手順を繰り返すことにより、等価的に、送信位置および受信位置がそれぞれ円筒領域にあるときの散乱界を測定することができ、従って、送信と受信の位置が異なる遠方領域の散乱断面積を求めることができる。
【0050】
この測定系における測定方法として、次の手順を繰り返して測定することもできる。まず、送信機4および受信機5が2つの可動支持機構8a、8bに対して静止した状態で、2つの可動支持機構8a、8bを連続的あるいは断続的に、同時にかつ同じ速さで角度方向に移動し、散乱界を測定する。次に送信機4および受信機5をそれぞれ同じある高さだけ縦方向に移動させる。この状態で同様に2つの可動支持機構8a、8bを連続的あるいは断続的に、同時にかつ同じ速さで角度方向に移動し、散乱界を測定する。
【0051】
この方法でも等価的に、送信位置および受信位置がそれぞれ円筒領域にあるときの散乱界を測定することができ、送信と受信の位置が異なる遠方領域の散乱断面積を求めることができる。
【0052】
実施の形態4.
図7はこの発明の実施の形態4による散乱断面積測定装置の構成図である。図において、上記実施の形態と同一もしくは相当部分は同一符号で示し、その説明は省略する。この実施の形態は実施の形態2と実施の形態3を組み合わせたものである。被測定物1は固定された被測定物支持台2上に置かれる。送信機4a〜4nおよび受信機5a〜5nは可動支持機構8a、8bの縦方向にそれぞれ複数設置されている。また、可動支持機構8a、8bは被測定物1内あるいはこれの近傍に中心軸をもつ円弧上を可動方向に移動用レール9に沿って移動することができる。この実施の形態は、実施の形態2と実施の形態3の特徴を併せ持っている。
【0053】
次にこの測定系における散乱断面積の測定方法について説明する。被測定物1を被測定物支持台2上に設置後、可動支持機構8a、8bを連続的あるいは断続的に、同時にかつ同じ速さで移動させ、縦方向に設置された複数の送信機4a〜4nおよび受信機5a〜5nで散乱界を測定する。等価的に、送信位置および受信位置がそれぞれ円筒領域にあるときの散乱界を測定することができ、従って、送信と受信の位置が異なる遠方領域の散乱断面積を求めることができる。
【0054】
実施の形態5.
図8はこの発明の実施の形態5による散乱断面積測定装置の構成図である。図において、上記実施の形態と同一もしくは相当部分は同一符号で示し、その説明は省略する。被測定物1は固定された被測定物支持台2上に置かれる。送信機4a〜4nおよび受信機5a〜5nはそれぞれ縦方向移動機構6a、6bの角度方向に沿って複数設置されており、これらは同時に縦方向に移動される。この実施の形態では、送信機4a〜4nおよび受信機5a〜5nが数多く必要であるが、短時間で測定が可能である。
【0055】
次にこの測定系における散乱断面積の測定方法について説明する。まず、被測定物1を被測定物支持台2上に設置した後、2つの縦方向移動機構6a、6bを連続的あるいは断続的に、同じ速さで移動させ、円弧上に配列された複数の送信機4a〜4nおよび受信機5a〜5nで散乱界を測定する。等価的に、送信位置および受信位置がそれぞれ円筒領域にあるときの散乱界を測定することができ、従って、送信と受信の位置が異なる遠方領域の散乱断面積を求めることができる。
【0056】
実施の形態6.
図9はこの発明の実施の形態6による散乱断面積測定装置の構成図である。図において、上記実施の形態と同一もしくは相当部分は同一符号で示し、その説明は省略する。この実施の形態6は上記実施の形態2と実施の形態5を組み合わせたものである。送信機4aa、4ab・・・4an、4ba・・・4na・・・4nnおよび受信機5aa、5ab・・・5an、5ba・・・5na・・・5nnは、支持機構7a、7bに縦方向および角度方向のそれぞれに複数設置されている。この実施の形態は送信機4aa、4ab・・・4an、4ba・・・4na・・・4nnおよび受信機5aa、5ab・・・5an、5ba・・・5na・・・5nnは最も多く必要であるが、短時間で測定が可能である。
【0057】
次にこの測定系における散乱断面積の測定方法について説明する。まず、被測定物1を被測定物支持台2上に設置した後、円筒面上に配置された送信機4aa〜4nnおよび受信機5aa〜5nnで散乱界の測定を行う。等価的に、送信位置および受信位置がそれぞれ円筒領域にあるときの散乱界を測定することができ、従って、送信と受信の位置が異なる遠方領域の散乱断面積を求めることができる。
【0058】
実施の形態7.
実施の形態7は先の実施の形態1〜6とそれぞれと組み合わせ可能なものである。先に述べた各実施の形態では、地面の反射波などがない理想的な状況を想定しているが、実際には測定される散乱界には被測定物からの直接の散乱波の他に、誤差要因となる地面からの反射波なども含めて測定される。ここに、被測定物と送信機および受信機までの距離ρをn回変えて測定することにより、これらの誤差要因を低減する方法を説明する。ρ=ρl(l=1,・・・,n)のときの散乱界Es ll,φ,θ)は被測定物からの直接の散乱波Esd ll,φ,θ)と地面などからのマルチパス波Esr ll,φ,θ)の和で表される。
【0059】
【数8】
Figure 0003658148
【0060】
このとき、Es ll,φ,θ)、Esd ll,φ,θ)およびEsr ll,φ,θ)を(4)式で変換したものを、それぞれSe l(y,z)、Sed l(y,z)およびSer l(y,z)とすると(9)式が成り立つ。
【0061】
【数9】
Figure 0003658148
【0062】
ここで、Sed l(y,z)は散乱体からの直接の散乱波から求めた反射源分布なので、すべて等しい。Sed l(y,z)=Sed(y,z)(l=1,・・・,n)とし、n個のSe l(y,z)を平均したものをSe a(y,z)とすると、(10)式が成り立つ。
【0063】
【数10】
Figure 0003658148
【0064】
ここで、(4)式は被測定物による直接の散乱波に対して、反射源分布を求める式であり、 Ser l(y,z)のような地面からの反射波などを変換したものはlによって位相が異なるため、ΣSer l(y,z)の各項どうし打ち消しあい、近似的に(11)式が成り立つ。
【0065】
【数11】
Figure 0003658148
【0066】
従って、ρ=ρlのときの散乱界Es ll,φ,θ)から求めたSe l(y,z)よりも、n個のSe l(y,z)を平均したSe a(y,z)の方が、理想的な反射源分布Sed l(y,z)に近く、地面の反射などのマルチパスの影響を低減し、高精度に散乱断面積を求めることができる。
【0067】
図10はこの発明の実施の形態7による散乱断面積測定装置の構成図であり、実施の形態1において上述の距離ρlを変えられるようにした装置である。図において、上記実施の形態と同一もしくは相当部分は同一符号で示し、その説明は省略する。9aは距離方向移動用レール、11a、11bは少なくとも距離方向に移動可能なそれぞれ送信機用可動支持機構、受信機用可動支持機構である。
【0068】
なお、送信機用可動支持機構11a、受信機用可動支持機構11bおよび距離方向移動用レール9aが距離可変機構を構成する。
【0069】
被測定物1は回転機構3上に置かれ角度方向に回転することことができ、送信機4および受信機5はそれぞれ縦方向移動機構6a、6bに設置され縦方向に移動することができる。さらに送信機4および受信機5は縦方向移動機構6a、6bを介して距離方向に移動可能なそれぞれ可動支持機構11a、11bに設置されており、被測定物1内あるいは近傍を中心とし、径方向に沿って延びるように設置されている距離方向移動用レール9a上を移動することができる。この測定装置で複数の距離で測定を行うことにより、上述の方法に従う、高精度に散乱断面積が求められる。
【0070】
例えば、マルチパスの影響が30%程度あるとき、6回の異なる距離での測定を行うと、(10)式および(11)式より、マルチパスの影響を5%程度に抑えることができる。
【0071】
なお、この実施の形態は実施の形態1だけでなく上記実施の形態1〜6の全てに適用可能である。
【0072】
実施の形態8.
実施の形態8は先の実施の形態1〜7とそれぞれと組み合わせ可能なものである。実際に測定される散乱界には被測定物からの直接の散乱波の他に、誤差要因となる地面からの反射波なども含めて測定される。地面上に電波吸収体を設置することで、この地面からの反射の影響を低減できる。被測定物からの直接の散乱波をEsd(ρ,φ,θ)、電波吸収体がないときの地面からの反射波をEsr(ρ,φ,θ)、電波吸収体の反射係数をRとすると、測定される散乱電界Es(ρ,φ,θ)は次の(12)式で表される。
【0073】
【数12】
Figure 0003658148
【0074】
例えば、電波吸収体の反射係数Rを0.1とすると、地面からの反射波を10%に低減できることが分かる。従って、電波吸収体を設置することにより測定される散乱界は被測定物からの直接の散乱波Esd(ρ,φ,θ)に近づくため、より高精度に散乱断面積を測定できる。
【0075】
図11はこの発明の実施の形態8による散乱断面積測定装置の構成図であり、実施の形態1において電波吸収体を併用した装置である。図において、上記実施の形態と同一もしくは相当部分は同一符号で示し、その説明は省略する。10は電波吸収体である。被測定物1と送信機4および受信機5間の床あるいは大地上に電波吸収体10を設置することで、床あるいは大地の反射の影響を押さえ、より高精度に遠方の散乱断面積を決定することができる。
【0076】
なお、この実施の形態も実施の形態1だけでなく上記実施の形態1〜7の全てに適用可能である。
【0077】
【発明の効果】
上記のように、この発明の第1の発明では、送信手段と、この送信手段による被測定物での散乱を受信する上記被測定物内または近傍の一点を中心とする円に沿った角度方向の異なる位置に設けられた受信手段と、被測定物から測定波長で決まる所望距離以上離れ、上記被測定物に対して上記被測定物の一点を中心とする角度方向およびこの角度方向に垂直な縦方向からなる有限円筒面走査を行うように上記送信手段および受信手段と上記被測定物との少なくともいずれかを移動/回転させる移動/回転手段と、上記送信手段、受信手段および移動/回転手段を用いて上記測定波長で測定した上記被測定物内または近傍の一点を中心とする円を含む有限円筒領域の散乱電界をフレネル変換し上記被測定物の一点を中心とする角度方向に垂直な縦方向のかつ上記円内の上記送信手段と受信手段の中心方向に垂直な面上における上記被測定物固有の反射源分布を求め、上記反射源分布の上記垂直な面に上記被測定物を投影した領域相当を積算して得られた散乱界に基づき送信と受信の位置が異なる遠方の散乱断面積を演算する演算手段と、を備えたので、送信機および受信機が遠方領域の異なる位置にあるときの散乱断面積を求めることができる散乱断面積測定装置を提供できる等の効果が得られる。
【0078】
この発明の第2の発明では、特に上記送信手段が1つの送信機からなり、上記受信手段が1つの受信機からなり、上記移動/回転手段が、上記被測定物を乗せて回転が可能な回転機構、上記送信機および受信機をそれぞれ搭載し、上記縦方向にかつ同一方向に同一距離だけ移動させる送信機用縦方向移動機構と受信機用縦方向移動機構からなるようにしたので、被測定物を角度方向に回転させ、送信機および受信機を縦方向に移動させることで、送信機および受信機が遠方領域の異なる位置にあるときの散乱断面積を求めることができる散乱断面積測定装置を提供できる等の効果が得られる。
【0079】
この発明の第3の発明では、上記送信手段が1つの固定された送信機からなり、上記受信手段が1つの固定された受信機からなり、上記移動/回転手段が、上記被測定物を乗せて回転が可能な回転機構およびこの回転機構を上記縦方向に移動させる被測定物用縦方向移動機構からなるようにしたので、送信機および受信機を動かすことなく、送信機および受信機が遠方領域の異なる位置にあるときの散乱断面積を求めることができる散乱断面積測定装置を提供できる等の効果が得られる。
【0080】
この発明の第4の発明では、上記送信手段が上記有限円筒面走査のための上記縦方向に沿った位置にそれぞれ固定された複数の送信機からなり、上記受信手段が上記有限円筒面走査のための上記縦方向に沿った位置にそれぞれ固定された複数の受信機からなり、上記移動/回転手段が、上記被測定物を乗せて回転が可能な回転機構からなるようにしたので、縦方向の走査が不要で、より短時間で、送信機および受信機が遠方領域の異なる位置にあるときの散乱断面積を求めることができる散乱断面積測定装置を提供できる等の効果が得られる。
【0081】
この発明の第5の発明では、上記送信手段が1つの送信機からなり、上記受信手段が1つの受信機からなり、上記移動/回転手段が、上記送信機および受信機をそれぞれ搭載し、上記縦方向にかつ同一方向に同一距離だけ移動させる送信機用縦方向移動機構と受信機用縦方向移動機構、およびこれらの送信機用縦方向移動機構および受信機用縦方向移動機構をそれぞれ搭載し、上記被測定物に対して上記角度方向にかつ同一方向に同一距離だけ移動可能な送信機用可動支持機構および受信機用可動支持機構からなるようにしたので、被測定物を固定したままで送信機および受信機を縦方向および角度方向に移動させることで、送信機および受信機が遠方領域の異なる位置にあるときの散乱断面積を求めることができる散乱断面積測定装置を提供できる等の効果が得られる。
【0082】
この発明の第6の発明では、上記送信手段が上記有限円筒面走査のための上記縦方向に沿った位置にそれぞれ設けられた複数の送信機からなり、上記受信手段が上記有限円筒面走査のための上記縦方向に沿った位置にそれぞれ設けられた複数の受信機からなり、上記移動/回転手段が、上記複数の送信機および受信機をそれぞれ搭載し、上記角度方向に円弧状にかつ同一方向に同一距離だけ移動可能な送信機用可動支持機構および受信機用可動支持機構からなるようにしたので、被測定物を固定したままで、かつ縦方向の走査が不要なので、より短時間で、送信機および受信機が遠方領域の異なる位置にあるときの散乱断面積を求めることができる散乱断面積測定装置を提供できる等の効果が得られる。
【0083】
この発明の第7の発明では、上記送信手段が上記有限円筒面走査のための上記角度方向に沿った円弧状の位置にそれぞれ設けられた複数の送信機からなり、上記受信手段が上記有限円筒面走査のための上記角度方向に沿った円弧状の位置にそれぞれ設けられた複数の受信機からなり、上記移動/回転手段が、上記複数の送信機および受信機をそれぞれ搭載し、上記縦方向にかつ同一方向に同一距離だけ移動させる送信機用縦方向移動機構と受信機用縦方向移動機構からなるようにしたので、被測定物を固定したままで、かつ角度方向の走査が不要なので、より短時間で、送信機および受信機が遠方領域の異なる位置にあるときの散乱断面積を求めることができる散乱断面積測定装置を提供できる等の効果が得られる。
【0084】
この発明の第8の発明では、被測定物から測定波長で決まる所望の距離以上離れ、上記被測定物に対して上記被測定物内または近傍の一点を中心とする角度方向およびこの角度方向に垂直な縦方向からなる有限円筒面のための有限円筒面の上記角度方向および縦方向に沿った位置にそれぞれ設けられた複数の送信機からなる送信手段と、この送信手段と上記角度方向の異なる位置に設けられ、同様に上記有限円筒面の角度方向および縦方向に沿った位置にそれぞれ設けられた複数の受信機からなる受信手段と、上記送信手段および受信手段を用いて上記測定波長で測定した上記被測定物内または近傍の一点を中心とする円を含む有限円筒領域の散乱電界をフレネル変換し上記被測定物の一点を中心とする角度方向に垂直な縦方向のかつ上記円内の上記送信手段と受信手段の中心方向に垂直な面上における上記被測定物固有の反射源分布を求め、上記反射源分布の上記垂直な面に上記被測定物を投影した領域相当を積算して得られた散乱界に基づき送信と受信の位置が異なる遠方の散乱断面積を演算する演算手段と、を備えたので、被測定物と送信機および受信機を移動させる走査が一斎不要なので、さらに短時間で、送信機および受信機が遠方領域の異なる位置にあるときの散乱断面積を求めることができる散乱断面積測定装置を提供できる等の効果が得られる。
【0085】
この発明の第9の発明では、上記送信手段および受信手段が、上記被測定物に対して任意の距離が設定可能な距離可変機構をそれぞれさらに含み、上記演算手段が、上記被測定物との距離を変えて反射源分布を求め、得られた反射源分布の平均値を、所定の領域で積算して、散乱断面積を演算するようにしたので、送信機および受信機が遠方領域の異なる位置にあるときの散乱断面積をより高精度に求めることができる散乱断面積測定装置を提供できる等の効果が得られる。
【0086】
この発明の第10の発明では、上記被測定物と上記送信手段および受信手段間に電波吸収体を敷いたことにより、送信機および受信機が遠方領域の異なる位置にあるときの散乱断面積をより高精度に求めることができる散乱断面積測定装置を提供できる等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による散乱断面積測定装置の概念を説明するための図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による散乱断面積測定装置の構成図である。
【図3】 この発明による散乱断面積測定装置の制御/演算装置の構成図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による別の散乱断面積測定装置の構成図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による散乱断面積測定装置の構成図である。
【図6】 この発明の実施の形態3による散乱断面積測定装置の構成図である。
【図7】 この発明の実施の形態4による散乱断面積測定装置の構成図である。
【図8】 この発明の実施の形態5による散乱断面積測定装置の構成図である。
【図9】 この発明の実施の形態6による散乱断面積測定装置の構成図である。
【図10】 この発明の実施の形態7による散乱断面積測定装置の構成図である。
【図11】 この発明の実施の形態8による散乱断面積測定装置の構成図である。
【図12】 従来の散乱断面積測定装置の概念を説明するための図である。
【図13】 従来の散乱断面積測定装置の構成図である。
【符号の説明】
1 被測定物、2 被測定物支持台、3 回転機構、3a 被測定物用縦方向移動機構、4,4a〜4nn 送信機、5,5a〜5nn 受信機、6a 送信機用縦方向移動機構、6b 受信機用縦方向移動機構、7a 送信機用支持機構、7b 受信機用支持機構、8a,11a 送信機用可動支持機構、8b,11b 受信機用可動支持機構、9 移動用レール、9a,9b 距離方向移動用レール、10 電波吸収体、30a〜30m 機構駆動部、100 制御/演算装置。

Claims (10)

  1. 送信手段と、
    この送信手段による被測定物での散乱を受信する上記被測定物内または近傍の一点を中心とする円に沿った角度方向の異なる位置に設けられた受信手段と、
    被測定物から測定波長で決まる所望距離以上離れ、上記被測定物に対して上記被測定物の一点を中心とする角度方向およびこの角度方向に垂直な縦方向からなる有限円筒面走査を行うように上記送信手段および受信手段と上記被測定物との少なくともいずれかを移動/回転させる移動/回転手段と、
    上記送信手段、受信手段および移動/回転手段を用いて上記測定波長で測定した上記被測定物内または近傍の一点を中心とする円を含む有限円筒領域の散乱電界をフレネル変換し上記被測定物の一点を中心とする角度方向に垂直な縦方向のかつ上記円内の上記送信手段と受信手段の中心方向に垂直な面上における上記被測定物固有の反射源分布を求め、上記反射源分布の上記垂直な面に上記被測定物を投影した領域相当を積算して得られた散乱界に基づき送信と受信の位置が異なる遠方の散乱断面積を演算する演算手段と、
    を備えたことを特徴とする散乱断面積測定装置。
  2. 上記送信手段が1つの送信機からなり、上記受信手段が1つの受信機からなり、上記移動/回転手段が、上記被測定物を乗せて回転が可能な回転機構、上記送信機および受信機をそれぞれ搭載し、上記縦方向にかつ同一方向に同一距離だけ移動させる送信機用縦方向移動機構と受信機用縦方向移動機構からなることを特徴とする請求項1に記載の散乱断面積測定装置。
  3. 上記送信手段が1つの固定された送信機からなり、上記受信手段が1つの固定された受信機からなり、上記移動/回転手段が、上記被測定物を乗せて回転が可能な回転機構およびこの回転機構を上記縦方向に移動させる被測定物用縦方向移動機構からなることを特徴とする請求項1に記載の散乱断面積測定装置。
  4. 上記送信手段が上記有限円筒面走査のための上記縦方向に沿った位置にそれぞれ固定された複数の送信機からなり、上記受信手段が上記有限円筒面走査のための上記縦方向に沿った位置にそれぞれ固定された複数の受信機からなり、上記移動/回転手段が、上記被測定物を乗せて回転が可能な回転機構からなることを特徴とする請求項1に記載の散乱断面積測定装置。
  5. 上記送信手段が1つの送信機からなり、上記受信手段が1つの受信機からなり、上記移動/回転手段が、上記送信機および受信機をそれぞれ搭載し、上記縦方向にかつ同一方向に同一距離だけ移動させる送信機用縦方向移動機構と受信機用縦方向移動機構、およびこれらの送信機用縦方向移動機構および受信機用縦方向移動機構をそれぞれ搭載し、上記被測定物に対して上記角度方向にかつ同一方向に同一距離だけ移動可能な送信機用可動支持機構および受信機用可動支持機構からなることを特徴とする請求項1に記載の散乱断面積測定装置。
  6. 上記送信手段が上記有限円筒面走査のための上記縦方向に沿った位置にそれぞれ設けられた複数の送信機からなり、上記受信手段が上記有限円筒面走査のための上記縦方向に沿った位置にそれぞれ設けられた複数の受信機からなり、上記移動/回転手段が、上記複数の送信機および受信機をそれぞれ搭載し、上記角度方向に円弧状にかつ同一方向に同一距離だけ移動可能な送信機用可動支持機構および受信機用可動支持機構からなることを特徴とする請求項1に記載の散乱断面積測定装置。
  7. 上記送信手段が上記有限円筒面走査のための上記角度方向に沿った円弧状の位置にそれぞれ設けられた複数の送信機からなり、上記受信手段が上記有限円筒面走査のための上記角度方向に沿った円弧状の位置にそれぞれ設けられた複数の受信機からなり、上記移動/回転手段が、上記複数の送信機および受信機をそれぞれ搭載し、上記縦方向にかつ同一方向に同一距離だけ移動させる送信機用縦方向移動機構と受信機用縦方向移動機構からなることを特徴とする請求項1に記載の散乱断面積測定装置。
  8. 被測定物から測定波長で決まる所望の距離以上離れ、上記被測定物に対して上記被測定物内または近傍の一点を中心とする角度方向およびこの角度方向に垂直な縦方向からなる有限円筒面のための有限円筒面の上記角度方向および縦方向に沿った位置にそれぞれ設けられた複数の送信機からなる送信手段と、
    この送信手段と上記角度方向の異なる位置に設けられ、同様に上記有限円筒面の角度方向および縦方向に沿った位置にそれぞれ設けられた複数の受信機からなる受信手段と、
    上記送信手段および受信手段を用いて上記測定波長で測定した上記被測定物内または近傍の一点を中心とする円を含む有限円筒領域の散乱電界をフレネル変換し上記被測定物の一点を中心とする角度方向に垂直な縦方向のかつ上記円内の上記送信手段と受信手段の中心方向に垂直な面上における上記被測定物固有の反射源分布を求め、上記反射源分布の上記垂直な面に上記被測定物を投影した領域相当を積算して得られた散乱界に基づき送信と受信の位置が異なる遠方の散乱断面積を演算する演算手段と、
    を備えたことを特徴とする散乱断面積測定装置。
  9. 上記送信手段および受信手段が、上記被測定物に対して任意の距離が設定可能な距離可変機構をそれぞれさらに含み、上記演算手段が、上記被測定物との距離を変えて反射源分布を求め、得られた反射源分布の平均値を、所定の領域で積算して、散乱断面積を演算することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の散乱断面積測定装置。
  10. 上記被測定物と上記送信手段および受信手段間に電波吸収体を敷いたことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の散乱断面積測定装置。
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