JPH1151788A - 磁歪式トルクセンサ - Google Patents
磁歪式トルクセンサInfo
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- JPH1151788A JPH1151788A JP14910098A JP14910098A JPH1151788A JP H1151788 A JPH1151788 A JP H1151788A JP 14910098 A JP14910098 A JP 14910098A JP 14910098 A JP14910098 A JP 14910098A JP H1151788 A JPH1151788 A JP H1151788A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 磁歪部が設けられた磁歪材と、該磁歪材に対
して相対回動可能に支持されるとともに磁歪検出用コイ
ルが設けられた固定子との回動軸方向の位置関係を高い
位置精度で維持する。 【解決手段】 磁歪層14が設けられたスリーブ4の外
周面の両端部には位置決め用フランジ部15,17を設
ける。スリーブ4の各端部にはその外側からベアリング
5,6を圧入しフランジ部15,17に当接させて回動
軸方向に位置決めする。励磁コイル10,11及び検出
コイル12,13を備えたヨーク9は一対のベアリング
5,6にてスリーブ4に対して相対回動可能に支持す
る。スリーブ4の外周面の各端部においてフランジ部1
5,17よりも外側には雌ねじ部16,18を設ける。
各雌ねじ部16,18にはベアリング5,6をフランジ
部15,17に当接した状態で保持する丸ナット7,8
を螺合させる。
して相対回動可能に支持されるとともに磁歪検出用コイ
ルが設けられた固定子との回動軸方向の位置関係を高い
位置精度で維持する。 【解決手段】 磁歪層14が設けられたスリーブ4の外
周面の両端部には位置決め用フランジ部15,17を設
ける。スリーブ4の各端部にはその外側からベアリング
5,6を圧入しフランジ部15,17に当接させて回動
軸方向に位置決めする。励磁コイル10,11及び検出
コイル12,13を備えたヨーク9は一対のベアリング
5,6にてスリーブ4に対して相対回動可能に支持す
る。スリーブ4の外周面の各端部においてフランジ部1
5,17よりも外側には雌ねじ部16,18を設ける。
各雌ねじ部16,18にはベアリング5,6をフランジ
部15,17に当接した状態で保持する丸ナット7,8
を螺合させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁歪式トルクセン
サに関するものである。
サに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は、被検出軸であるシャフト80
に設けられた磁歪式トルクセンサ81の断面を示してい
る。この磁歪式トルクセンサ81は、シャフト80等の
トルクを検出する被検出軸への装着を容易とするため
に、該被検出軸に嵌合されるスリーブ(磁歪材)82上
に検出部が設けられている。
に設けられた磁歪式トルクセンサ81の断面を示してい
る。この磁歪式トルクセンサ81は、シャフト80等の
トルクを検出する被検出軸への装着を容易とするため
に、該被検出軸に嵌合されるスリーブ(磁歪材)82上
に検出部が設けられている。
【0003】スリーブ82の外周面には磁歪層83が形
成されている。この磁歪層(磁歪部)83には、その回
動軸方向の中心の両側に二つの磁歪領域83A,83B
が形成されている。各磁歪領域83A,83Bには、そ
れぞれ軸に対して+45°、−45°をなす複数の溝が
形成されている。
成されている。この磁歪層(磁歪部)83には、その回
動軸方向の中心の両側に二つの磁歪領域83A,83B
が形成されている。各磁歪領域83A,83Bには、そ
れぞれ軸に対して+45°、−45°をなす複数の溝が
形成されている。
【0004】一方、スリーブ82の両端に圧入された一
対のベアリング84にて同スリーブ82に対して相対回
動可能にヨーク(固定子)85が支持されている。該ヨ
ーク85の内周面には、磁歪領域83Aに相対向する位
置に励磁コイル86A及び検出コイル87Aが設けられ
るとともに、磁歪領域83Bに相対向する位置に励磁コ
イル86B及び検出コイル87Bが設けられている。
対のベアリング84にて同スリーブ82に対して相対回
動可能にヨーク(固定子)85が支持されている。該ヨ
ーク85の内周面には、磁歪領域83Aに相対向する位
置に励磁コイル86A及び検出コイル87Aが設けられ
るとともに、磁歪領域83Bに相対向する位置に励磁コ
イル86B及び検出コイル87Bが設けられている。
【0005】そして、シャフト80に加わったトルクに
応じて各磁歪領域83A,83Bが歪み、この歪みに応
じて各磁歪領域83A,83Bの透磁率が変化する。こ
の各磁歪領域83A,83Bの透磁率に基づいて各検出
コイル87A,87Bに誘起された出力電圧の差からト
ルクを検出するようにしている。従って、磁歪領域83
A,83Bと各励磁コイル86A,86B及び検出コイ
ル87A,87Bとの回動軸方向の位置関係がずれる
と、両磁歪領域83A,83B間に透磁率の差がない状
態、すなわち、シャフト80に加わっているトルクが0
であるときの各検出コイル87A,87Bの透磁率のバ
ランスがくずれる。その結果、トルクの大きさに応じて
各検出コイル87A,87Bから出力される出力電圧が
ずれるため、トルクの検出精度が低下する。
応じて各磁歪領域83A,83Bが歪み、この歪みに応
じて各磁歪領域83A,83Bの透磁率が変化する。こ
の各磁歪領域83A,83Bの透磁率に基づいて各検出
コイル87A,87Bに誘起された出力電圧の差からト
ルクを検出するようにしている。従って、磁歪領域83
A,83Bと各励磁コイル86A,86B及び検出コイ
ル87A,87Bとの回動軸方向の位置関係がずれる
と、両磁歪領域83A,83B間に透磁率の差がない状
態、すなわち、シャフト80に加わっているトルクが0
であるときの各検出コイル87A,87Bの透磁率のバ
ランスがくずれる。その結果、トルクの大きさに応じて
各検出コイル87A,87Bから出力される出力電圧が
ずれるため、トルクの検出精度が低下する。
【0006】そこで、この磁歪式トルクセンサ81で
は、各磁歪領域83A,83Bに対して各コイル対86
A,87A、86B,87Bを回動軸方向に精度良く位
置決めするために、スリーブ82の外周面にベアリング
84を回動軸方向に位置決めするための一対の環状凸部
88を設けている。この両環状凸部88にてスリーブ8
2に圧入された各ベアリング84を回動軸方向に位置決
めし、この位置決めされた一対のベアリング84にてヨ
ーク85を回動軸方向に挟持している。このようにし
て、スリーブ82の磁歪領域83A,83Bに対してヨ
ーク85の両コイル対86A,87A、86B,87B
を回動軸方向に位置決めしている。
は、各磁歪領域83A,83Bに対して各コイル対86
A,87A、86B,87Bを回動軸方向に精度良く位
置決めするために、スリーブ82の外周面にベアリング
84を回動軸方向に位置決めするための一対の環状凸部
88を設けている。この両環状凸部88にてスリーブ8
2に圧入された各ベアリング84を回動軸方向に位置決
めし、この位置決めされた一対のベアリング84にてヨ
ーク85を回動軸方向に挟持している。このようにし
て、スリーブ82の磁歪領域83A,83Bに対してヨ
ーク85の両コイル対86A,87A、86B,87B
を回動軸方向に位置決めしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、スリーブ8
2の外径及びベアリング84の内径の寸法ばらつきによ
りスリーブ82に対してベアリング84が圧入されない
場合がある。この場合には、各ベアリング84が環状凸
部88に当接する位置で回動軸方向に強固に位置決めさ
れず、各ベアリング84が経時的に環状凸部88から離
間する方向に移動することがあった。このため、各磁歪
領域83A,83Bと各コイル対86A,87A、86
B,87Bとの回動軸方向の位置関係が所定位置からず
れ、トルクセンサ81の検出精度が低下する問題があっ
た。
2の外径及びベアリング84の内径の寸法ばらつきによ
りスリーブ82に対してベアリング84が圧入されない
場合がある。この場合には、各ベアリング84が環状凸
部88に当接する位置で回動軸方向に強固に位置決めさ
れず、各ベアリング84が経時的に環状凸部88から離
間する方向に移動することがあった。このため、各磁歪
領域83A,83Bと各コイル対86A,87A、86
B,87Bとの回動軸方向の位置関係が所定位置からず
れ、トルクセンサ81の検出精度が低下する問題があっ
た。
【0008】このような問題を解消するため、スリーブ
82の外周面において各環状凸部88よりもその外側に
設けた周溝に止め輪を係止し、該止め輪にて各ベアリン
グ84を環状凸部88に当接する位置に保持することが
考えられる。しかしながら、周溝の幅や止め輪の厚さに
もばらつきがあるため、ベアリング84を環状凸部88
に当接する位置に精度良く保持することはできない。
82の外周面において各環状凸部88よりもその外側に
設けた周溝に止め輪を係止し、該止め輪にて各ベアリン
グ84を環状凸部88に当接する位置に保持することが
考えられる。しかしながら、周溝の幅や止め輪の厚さに
もばらつきがあるため、ベアリング84を環状凸部88
に当接する位置に精度良く保持することはできない。
【0009】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであって、その目的は、磁歪部が設けられた
磁歪材と、該磁歪材に対して相対回動可能に支持される
とともに磁歪検出用コイルが設けられた固定子との回動
軸方向における位置関係を高い位置精度で維持すること
ができる磁歪式トルクセンサを提供することにある。
されたものであって、その目的は、磁歪部が設けられた
磁歪材と、該磁歪材に対して相対回動可能に支持される
とともに磁歪検出用コイルが設けられた固定子との回動
軸方向における位置関係を高い位置精度で維持すること
ができる磁歪式トルクセンサを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、被検出軸の外周面に嵌着
され、外周面に前記被検出軸の捩じれの大きさに応じた
磁歪作用を発生する磁歪層を備えるとともに被検出軸の
回動軸方向に該磁歪層を挟んで一対の回動軸方向位置決
め用凸部が設けられた磁歪材と、前記磁歪材の各端部に
その外側から嵌合され前記各回動軸方向位置決め用凸部
に当接された一対のベアリングと、筒状に形成され、前
記一対のベアリングにて回動軸方向に位置決めされると
ともに前記磁歪材と同一回動軸線で該磁歪材に対してそ
の外周で相対回動可能に支持され、環状の励磁コイル及
び検出コイルを前記磁歪層に外嵌する状態で支持する固
定子とを備えた磁歪式トルクセンサにおいて、前記磁歪
材には、前記ベアリングを前記位置決め用凸部に当接さ
せた状態で保持する付勢手段を設けた。
め、請求項1に記載の発明は、被検出軸の外周面に嵌着
され、外周面に前記被検出軸の捩じれの大きさに応じた
磁歪作用を発生する磁歪層を備えるとともに被検出軸の
回動軸方向に該磁歪層を挟んで一対の回動軸方向位置決
め用凸部が設けられた磁歪材と、前記磁歪材の各端部に
その外側から嵌合され前記各回動軸方向位置決め用凸部
に当接された一対のベアリングと、筒状に形成され、前
記一対のベアリングにて回動軸方向に位置決めされると
ともに前記磁歪材と同一回動軸線で該磁歪材に対してそ
の外周で相対回動可能に支持され、環状の励磁コイル及
び検出コイルを前記磁歪層に外嵌する状態で支持する固
定子とを備えた磁歪式トルクセンサにおいて、前記磁歪
材には、前記ベアリングを前記位置決め用凸部に当接さ
せた状態で保持する付勢手段を設けた。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記付勢手段は、前記磁歪材の外周面
において前記位置決め用凸部よりも外側に形成された雄
ネジ部と、前記各雄ネジ部に螺合して前記ベアリングを
前記位置決め用凸部側に付勢するナットとからなる。
の発明において、前記付勢手段は、前記磁歪材の外周面
において前記位置決め用凸部よりも外側に形成された雄
ネジ部と、前記各雄ネジ部に螺合して前記ベアリングを
前記位置決め用凸部側に付勢するナットとからなる。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記付勢手段は、前記磁歪材の外周面
において前記位置決め用凸部よりも外側に設けられた係
止溝と、前記各係止溝に回動軸方向に移動不能に係止さ
れた係止部材と、前記係止部材と前記ベアリングの間に
介在され、該ベアリングを前記フランジ部側に付勢する
環状バネ部材とからなる。
の発明において、前記付勢手段は、前記磁歪材の外周面
において前記位置決め用凸部よりも外側に設けられた係
止溝と、前記各係止溝に回動軸方向に移動不能に係止さ
れた係止部材と、前記係止部材と前記ベアリングの間に
介在され、該ベアリングを前記フランジ部側に付勢する
環状バネ部材とからなる。
【0013】請求項4に記載の発明は、被検出軸に同一
回動軸で嵌着可能に形成され、外周面に前記被検出軸の
捩じれの大きさに応じた磁歪作用を発生する磁歪部を備
えた磁歪材と、前記磁歪材の第1端部に該磁歪材と同一
中心軸となるように嵌合された第1ラジアルベアリング
と、同じく第2端部に該磁歪材と同一中心軸となるよう
に嵌合された第2ラジアルベアリングと、筒状に形成さ
れ、前記第1及び第2ラジアルベアリングにて前記磁歪
材に対して該磁歪材の回動軸方向に挟持されて位置決め
され、その外周で相対回動可能に支持されるとともに、
前記被検出軸に対して相対回動不能に固定される固定子
と、前記磁歪部に外嵌する環状に形成され、前記固定子
により該磁歪部に対して外嵌する位置に支持される磁歪
検出用コイルとを備えた磁歪式トルクセンサにおいて、
前記第1端部には、前記磁歪材の回動軸を中心軸とする
第1雄ねじ部を設け、該第1雄ねじ部には、前記第1ベ
アリングの内輪を第2端部側に付勢する第1環状雌ねじ
部材を螺合させるとともに、前記第2端部には、前記磁
歪材の回動軸を中心軸とする第2雄ねじ部を設け、該第
2雄ねじ部には、前記第2ベアリングの内輪を第1端部
側に付勢する第2環状雌ねじ部材を螺合させた。
回動軸で嵌着可能に形成され、外周面に前記被検出軸の
捩じれの大きさに応じた磁歪作用を発生する磁歪部を備
えた磁歪材と、前記磁歪材の第1端部に該磁歪材と同一
中心軸となるように嵌合された第1ラジアルベアリング
と、同じく第2端部に該磁歪材と同一中心軸となるよう
に嵌合された第2ラジアルベアリングと、筒状に形成さ
れ、前記第1及び第2ラジアルベアリングにて前記磁歪
材に対して該磁歪材の回動軸方向に挟持されて位置決め
され、その外周で相対回動可能に支持されるとともに、
前記被検出軸に対して相対回動不能に固定される固定子
と、前記磁歪部に外嵌する環状に形成され、前記固定子
により該磁歪部に対して外嵌する位置に支持される磁歪
検出用コイルとを備えた磁歪式トルクセンサにおいて、
前記第1端部には、前記磁歪材の回動軸を中心軸とする
第1雄ねじ部を設け、該第1雄ねじ部には、前記第1ベ
アリングの内輪を第2端部側に付勢する第1環状雌ねじ
部材を螺合させるとともに、前記第2端部には、前記磁
歪材の回動軸を中心軸とする第2雄ねじ部を設け、該第
2雄ねじ部には、前記第2ベアリングの内輪を第1端部
側に付勢する第2環状雌ねじ部材を螺合させた。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の発明において、前記第1端部における第1雄ねじ部の
前記磁歪部側には、前記第1環状雌ねじ部材の前記第2
端部側への移動を規制する係止部を設け、該係止部にて
前記第1ラジアルベアリングを介して前記固定子を前記
磁歪材に対してその回転軸方向に位置決めした状態で、
前記第2環状雌ねじ部材にて前記第2ラジアルベアリン
グを介して前記固定子を前記磁歪材に対して前記回転軸
方向に固定した。
の発明において、前記第1端部における第1雄ねじ部の
前記磁歪部側には、前記第1環状雌ねじ部材の前記第2
端部側への移動を規制する係止部を設け、該係止部にて
前記第1ラジアルベアリングを介して前記固定子を前記
磁歪材に対してその回転軸方向に位置決めした状態で、
前記第2環状雌ねじ部材にて前記第2ラジアルベアリン
グを介して前記固定子を前記磁歪材に対して前記回転軸
方向に固定した。
【0015】請求項6に記載の発明は、請求項4又は請
求項5に記載の発明において、前記磁歪材は、円筒状に
形成され、前記磁歪部が設けられた胴部を備え、前記第
1端部は、前記胴部と同径に形成されるとともに該胴部
に隣接して設けられ、前記第1ラジアルベアリングが嵌
合された第1連結部と、該第1連結部よりも小径に形成
されるとともに該第1連結部に隣接して設けられ、前記
第1雄ねじ部が形成された第1軸部とを備え、前記第2
端部は、前記胴部と同径に形成されるとともに該胴部に
隣接して設けられ、前記第2ラジアルベアリングが嵌合
された第2連結部と、該第2連結部よりも小径に形成さ
れるとともに該第2連結部に隣接して設けられ、前記第
2雄ねじ部が形成された第2軸部とを備え、前記係止部
は、前記第1連結部と前記第1軸部との間に形成された
段差面であって、前記第1環状雌ねじ部材は、前記段差
面に当接するとともに前記第1ラジアルベアリングの内
輪に当接する当接面を備えた第1ナットであり、前記第
2環状雌ねじ部材は、前記第2ラジアルベアリングの内
輪に当接する当接面を備えた第2ナットである。
求項5に記載の発明において、前記磁歪材は、円筒状に
形成され、前記磁歪部が設けられた胴部を備え、前記第
1端部は、前記胴部と同径に形成されるとともに該胴部
に隣接して設けられ、前記第1ラジアルベアリングが嵌
合された第1連結部と、該第1連結部よりも小径に形成
されるとともに該第1連結部に隣接して設けられ、前記
第1雄ねじ部が形成された第1軸部とを備え、前記第2
端部は、前記胴部と同径に形成されるとともに該胴部に
隣接して設けられ、前記第2ラジアルベアリングが嵌合
された第2連結部と、該第2連結部よりも小径に形成さ
れるとともに該第2連結部に隣接して設けられ、前記第
2雄ねじ部が形成された第2軸部とを備え、前記係止部
は、前記第1連結部と前記第1軸部との間に形成された
段差面であって、前記第1環状雌ねじ部材は、前記段差
面に当接するとともに前記第1ラジアルベアリングの内
輪に当接する当接面を備えた第1ナットであり、前記第
2環状雌ねじ部材は、前記第2ラジアルベアリングの内
輪に当接する当接面を備えた第2ナットである。
【0016】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の発明において、前記第1ナット及び第2ナットは、ほ
ぼ同じ外径寸法及び厚さを備え、前記各当接面は前記第
1及び第2ベアリングの内輪の全周に当接する円環状に
形成された。
の発明において、前記第1ナット及び第2ナットは、ほ
ぼ同じ外径寸法及び厚さを備え、前記各当接面は前記第
1及び第2ベアリングの内輪の全周に当接する円環状に
形成された。
【0017】請求項8に記載の発明は、請求項4〜請求
項7のいずれか一項に記載の発明において、前記固定子
は、回転体状に形成され、該固定子の中心軸方向に互い
に嵌合して、前記各磁歪検出用コイルを収容する内側に
開口した一対の収容部を形成するとともに、前記中心軸
の中央に垂直に交差する平面に対して面対称な形状とな
る複数のヨーク形成体にて形成された。
項7のいずれか一項に記載の発明において、前記固定子
は、回転体状に形成され、該固定子の中心軸方向に互い
に嵌合して、前記各磁歪検出用コイルを収容する内側に
開口した一対の収容部を形成するとともに、前記中心軸
の中央に垂直に交差する平面に対して面対称な形状とな
る複数のヨーク形成体にて形成された。
【0018】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
被検出軸の外周面に嵌着され被検出軸の捩じれに応じた
磁歪作用を発生する磁歪層を備えた磁歪材に対して、該
磁歪材の外周面に嵌合された一対のベアリングが該外周
面において回動軸方向に磁歪層を挟んで一対で設けられ
た回動軸方向位置決め用凸部にて回動軸方向に位置決め
される。この一対のベアリングにて固定子が磁歪材に対
して回動軸方向に位置決めされるとともに相対回動可能
に支持される。各ベアリングは、磁歪材に設けられた付
勢手段にて各位置決め用凸部に当接された状態で保持さ
れる。従って、ベアリングが磁歪材に対して回動軸方向
にずれることが防止され、固定子と磁歪材との回動軸方
向の位置関係が変化しない状態で維持される。
被検出軸の外周面に嵌着され被検出軸の捩じれに応じた
磁歪作用を発生する磁歪層を備えた磁歪材に対して、該
磁歪材の外周面に嵌合された一対のベアリングが該外周
面において回動軸方向に磁歪層を挟んで一対で設けられ
た回動軸方向位置決め用凸部にて回動軸方向に位置決め
される。この一対のベアリングにて固定子が磁歪材に対
して回動軸方向に位置決めされるとともに相対回動可能
に支持される。各ベアリングは、磁歪材に設けられた付
勢手段にて各位置決め用凸部に当接された状態で保持さ
れる。従って、ベアリングが磁歪材に対して回動軸方向
にずれることが防止され、固定子と磁歪材との回動軸方
向の位置関係が変化しない状態で維持される。
【0019】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の作用に加えて、磁歪材に設けられた雄ネ
ジ部に螺合されたナットから受ける回動軸方向の力にて
ベアリングが環状凸部に当接した状態で保持される。
に記載の発明の作用に加えて、磁歪材に設けられた雄ネ
ジ部に螺合されたナットから受ける回動軸方向の力にて
ベアリングが環状凸部に当接した状態で保持される。
【0020】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の作用に加えて、磁歪材に設けた係止溝に
回動軸方向に移動不能に係止された係止部材とベアリン
グとの間に介在された環状バネ部材から受ける回動軸方
向の力にて該ベアリングが環状凸部に当接した状態で保
持される。
に記載の発明の作用に加えて、磁歪材に設けた係止溝に
回動軸方向に移動不能に係止された係止部材とベアリン
グとの間に介在された環状バネ部材から受ける回動軸方
向の力にて該ベアリングが環状凸部に当接した状態で保
持される。
【0021】請求項4に記載の発明によれば、それぞれ
磁歪材に螺合する第1環状雌ねじ部材及び第2環状雌ね
じ部材により、固定子を該磁歪材に対して相対回動可能
に支持する第1及び第2ラジアルベアリングを介して該
固定子が磁歪材の回動軸方向に位置決めされた状態で挟
持される。
磁歪材に螺合する第1環状雌ねじ部材及び第2環状雌ね
じ部材により、固定子を該磁歪材に対して相対回動可能
に支持する第1及び第2ラジアルベアリングを介して該
固定子が磁歪材の回動軸方向に位置決めされた状態で挟
持される。
【0022】請求項5に記載の発明によれば、請求項4
に記載の発明の作用に加えて、固定子が磁歪材に設けら
れた係止部を基準として、該磁歪材に対してその回動軸
方向で位置決めされる。
に記載の発明の作用に加えて、固定子が磁歪材に設けら
れた係止部を基準として、該磁歪材に対してその回動軸
方向で位置決めされる。
【0023】請求項6に記載の発明によれば、請求項4
又は請求項5に記載の発明の作用に加えて、磁歪部が設
けられ、磁歪材の回動軸方向の寸法の大きな部分を占め
る胴部の外径以下の大きさで固定子が形成される。
又は請求項5に記載の発明の作用に加えて、磁歪部が設
けられ、磁歪材の回動軸方向の寸法の大きな部分を占め
る胴部の外径以下の大きさで固定子が形成される。
【0024】請求項7に記載の発明によれば、請求項6
に記載の発明の作用に加えて、各磁歪検出用コイルの周
方向における各位置において、第1ナットあるいは第2
ナットを含む閉磁路を流れる磁束の大きさが各位置間で
均等化される。従って、磁歪材の回動軸と固定子の中心
軸とが偏心していても、第1及び第2ナットを原因とす
る周方向における各位置の磁束の差に起因した、固定子
に対する磁歪材の回転位置関係に対する各磁歪検出用コ
イルのインダクタンスの変動が抑制される。
に記載の発明の作用に加えて、各磁歪検出用コイルの周
方向における各位置において、第1ナットあるいは第2
ナットを含む閉磁路を流れる磁束の大きさが各位置間で
均等化される。従って、磁歪材の回動軸と固定子の中心
軸とが偏心していても、第1及び第2ナットを原因とす
る周方向における各位置の磁束の差に起因した、固定子
に対する磁歪材の回転位置関係に対する各磁歪検出用コ
イルのインダクタンスの変動が抑制される。
【0025】請求項8に記載の発明によれば、請求項4
〜請求項7のいずれか一項に記載の発明の作用に加え
て、各磁歪検出用コイルの周方向の各位置において、固
定子を含む閉磁路を流れる磁束の大きさが各位置間で均
等化される。従って、磁歪材の回動軸と固定子の中心軸
とが偏心していても、固定子を原因とする周方向におけ
る各位置の磁束の差に起因した、固定子に対する磁歪材
の回転位置関係に対する各磁歪検出用コイルのインダク
タンスの変動が抑制される。
〜請求項7のいずれか一項に記載の発明の作用に加え
て、各磁歪検出用コイルの周方向の各位置において、固
定子を含む閉磁路を流れる磁束の大きさが各位置間で均
等化される。従って、磁歪材の回動軸と固定子の中心軸
とが偏心していても、固定子を原因とする周方向におけ
る各位置の磁束の差に起因した、固定子に対する磁歪材
の回転位置関係に対する各磁歪検出用コイルのインダク
タンスの変動が抑制される。
【0026】
(第1の実施の形態)以下、本発明を具体化した第1の
実施の形態を図1及び図2に従って説明する。
実施の形態を図1及び図2に従って説明する。
【0027】図1は、被検出軸としてのシャフト1に装
着された磁歪式トルクセンサ2の断面図である。シャフ
トチューブ3内において、図示しないベアリングにて回
動可能に支持されたシャフト1には回動軸方向位置決め
用凸部としての環状凸部1aが設けられている。シャフ
ト1には磁歪式トルクセンサ2が該シャフト1を挿通し
た状態で装着されている。磁歪式トルクセンサ2は、環
状凸部1aに当接した状態でシャフト1に対して回動軸
方向の所定位置に位置決めされている。
着された磁歪式トルクセンサ2の断面図である。シャフ
トチューブ3内において、図示しないベアリングにて回
動可能に支持されたシャフト1には回動軸方向位置決め
用凸部としての環状凸部1aが設けられている。シャフ
ト1には磁歪式トルクセンサ2が該シャフト1を挿通し
た状態で装着されている。磁歪式トルクセンサ2は、環
状凸部1aに当接した状態でシャフト1に対して回動軸
方向の所定位置に位置決めされている。
【0028】磁歪式トルクセンサは2、磁歪材としての
スリーブ4、一対のベアリング5,6、ナットとしての
丸ナット7,8、固定子としてのヨーク9、励磁コイル
10,11及び検出コイル12,13を備えている。シ
ャフト1には、スリーブ4が嵌合されている。磁歪材4
は、その一方の端部がシャフト1に設けられた環状凸部
1aに当接されている。スリーブ4の外周面において、
その回動軸方向の中央部には、磁歪層14が形成されて
いる。この磁歪層14は、その回動軸方向の中心の左右
で一対の磁歪領域14a,14bにて形成されている。
この磁歪層14は、例えば、強磁性磁歪材料の溶射、電
気メッキ等の方法により形成する。
スリーブ4、一対のベアリング5,6、ナットとしての
丸ナット7,8、固定子としてのヨーク9、励磁コイル
10,11及び検出コイル12,13を備えている。シ
ャフト1には、スリーブ4が嵌合されている。磁歪材4
は、その一方の端部がシャフト1に設けられた環状凸部
1aに当接されている。スリーブ4の外周面において、
その回動軸方向の中央部には、磁歪層14が形成されて
いる。この磁歪層14は、その回動軸方向の中心の左右
で一対の磁歪領域14a,14bにて形成されている。
この磁歪層14は、例えば、強磁性磁歪材料の溶射、電
気メッキ等の方法により形成する。
【0029】スリーブ4の外周面において、その一方の
端部には環状凸部15が設けられている。又、スリーブ
4の外周面には、環状凸部15よりも外側にベアリング
支持部15aが設けられ、該ベアリング支持部15aの
外側には雄ネジ部16が設けられている。該雄ネジ部1
6は、その外径がベアリング5,6の内径よりも小さく
形成されている。
端部には環状凸部15が設けられている。又、スリーブ
4の外周面には、環状凸部15よりも外側にベアリング
支持部15aが設けられ、該ベアリング支持部15aの
外側には雄ネジ部16が設けられている。該雄ネジ部1
6は、その外径がベアリング5,6の内径よりも小さく
形成されている。
【0030】同様に、スリーブ4の外周面において、他
方の端部には環状凸部17が設けられ、該環状凸部17
の外側にはベアリング支持部17aが、該ベアリング支
持部17aの外側にはベアリング5,6の内径よりも小
さい外径の雄ネジ部18が設けられている。本実施の形
態では、環状凸部15,17にて、回動軸方向位置決め
用凸部が構成されている。
方の端部には環状凸部17が設けられ、該環状凸部17
の外側にはベアリング支持部17aが、該ベアリング支
持部17aの外側にはベアリング5,6の内径よりも小
さい外径の雄ネジ部18が設けられている。本実施の形
態では、環状凸部15,17にて、回動軸方向位置決め
用凸部が構成されている。
【0031】図2に示すように、スリーブ4の一方の端
部には、その外側からベアリング支持部15aに圧入さ
れたベアリング5が環状凸部15に当接する位置に配置
されている。同様に、スリーブ4の他方の端部には、そ
の外側からベアリング支持部17aに圧入されたベアリ
ング6が環状凸部17に当接する位置に配置されてい
る。
部には、その外側からベアリング支持部15aに圧入さ
れたベアリング5が環状凸部15に当接する位置に配置
されている。同様に、スリーブ4の他方の端部には、そ
の外側からベアリング支持部17aに圧入されたベアリ
ング6が環状凸部17に当接する位置に配置されてい
る。
【0032】雄ネジ部16には、ベアリング5を環状凸
部15側に付勢する丸ナット7が螺合されている。同様
に、雄ネジ部18には、ベアリング6を環状凸部17側
に付勢する丸ナット8が螺合されている。
部15側に付勢する丸ナット7が螺合されている。同様
に、雄ネジ部18には、ベアリング6を環状凸部17側
に付勢する丸ナット8が螺合されている。
【0033】スリーブ4の外周には、一対のベアリング
5,6にて固定子としての円筒形状のヨーク9がスリー
ブ4に対して相対回動可能に支持されている。ヨーク9
には、その各開口端に環状の段差部19,20がそれぞ
れ形成されている。段差部19はベアリング5に外嵌さ
れ、段差部20はベアリング6に外嵌されている。ヨー
ク9は、スリーブ4に対して回動軸方向に相対移動不能
なように両段差部19,20間が両ベアリング5,6に
て挟持されている。従って、ヨーク9は、両ベアリング
5,6を介して両ナット7,8にて挟持されている。
5,6にて固定子としての円筒形状のヨーク9がスリー
ブ4に対して相対回動可能に支持されている。ヨーク9
には、その各開口端に環状の段差部19,20がそれぞ
れ形成されている。段差部19はベアリング5に外嵌さ
れ、段差部20はベアリング6に外嵌されている。ヨー
ク9は、スリーブ4に対して回動軸方向に相対移動不能
なように両段差部19,20間が両ベアリング5,6に
て挟持されている。従って、ヨーク9は、両ベアリング
5,6を介して両ナット7,8にて挟持されている。
【0034】ヨーク9の内周面には、磁歪領域14aに
相対向する周溝21と、磁歪領域14bに相対向する周
溝22がそれぞれ設けられている。周溝21内には、そ
の外周側に励磁コイル10が収容され、その内周側に検
出コイル12が収容されている。同様に、周溝22内に
は、その外周側に励磁コイル11が、内側に検出コイル
13が収容されている。尚、ヨーク4はその中心軸線を
含む平面で2つの同一形状の部分に割れる状態で形成さ
れており、その2つの部分を合体するときに各コイル対
10,12、11,13を各周溝21,22にそれぞれ
収容するようになっている。
相対向する周溝21と、磁歪領域14bに相対向する周
溝22がそれぞれ設けられている。周溝21内には、そ
の外周側に励磁コイル10が収容され、その内周側に検
出コイル12が収容されている。同様に、周溝22内に
は、その外周側に励磁コイル11が、内側に検出コイル
13が収容されている。尚、ヨーク4はその中心軸線を
含む平面で2つの同一形状の部分に割れる状態で形成さ
れており、その2つの部分を合体するときに各コイル対
10,12、11,13を各周溝21,22にそれぞれ
収容するようになっている。
【0035】ヨーク9は、シャフトチューブ3に対して
相対回動不能に図示しない係止部材にて係止されてい
る。次に、以上のように構成された磁歪式トルクセンサ
2の作用について説明する。
相対回動不能に図示しない係止部材にて係止されてい
る。次に、以上のように構成された磁歪式トルクセンサ
2の作用について説明する。
【0036】磁歪層14が形成されたスリーブ4の両端
部にそれぞれ設けられた位置決め用環状凸部15,17
にて、一対のベアリング5,6がスリーブ4に対して回
動軸方向に位置決めされる。この一対のベアリング5,
6にてヨーク9がスリーブ4に対して相対回動可能に支
持されるとともに回動軸方向に位置決めされる。そし
て、各ベアリング5,6は、雄ネジ部16,18に螺合
された丸ナット7,8にて環状凸部15,17に当接し
た状態で保持される。従って、各ベアリング5,6がス
リーブ4に対して各環状凸部15,17から外側に離間
する向きに回動軸方向にずれることが防止され、ヨーク
9とスリーブ4との回動軸方向の位置関係が経時的に変
化しない状態で維持される。
部にそれぞれ設けられた位置決め用環状凸部15,17
にて、一対のベアリング5,6がスリーブ4に対して回
動軸方向に位置決めされる。この一対のベアリング5,
6にてヨーク9がスリーブ4に対して相対回動可能に支
持されるとともに回動軸方向に位置決めされる。そし
て、各ベアリング5,6は、雄ネジ部16,18に螺合
された丸ナット7,8にて環状凸部15,17に当接し
た状態で保持される。従って、各ベアリング5,6がス
リーブ4に対して各環状凸部15,17から外側に離間
する向きに回動軸方向にずれることが防止され、ヨーク
9とスリーブ4との回動軸方向の位置関係が経時的に変
化しない状態で維持される。
【0037】シャフト1にトルクが加わると、各磁歪領
域14a,14bの透磁率が変化する。従って、各励磁
コイル10,11からの磁界により各磁歪領域14a,
14bを介して各検出コイル12,13に誘起される出
力電圧に差が生じる。この出力電圧差から公知の検出回
路にてシャフト1に加わっているトルクが検出される。
このとき、各磁歪領域14a,14bに対して各コイル
対10,12、11,13が回動軸方向に所定の位置関
係で保持されるため、シャフト1にトルクが加わってい
ない状態での出力電圧差が正常な値である0から変動し
ない。従って、シャフト1に加わるトルクに応じて各検
出コイル12,13から出力される出力電圧が正規の電
圧値からずれないため、トルクの検出精度が高い状態の
ままで維持される。
域14a,14bの透磁率が変化する。従って、各励磁
コイル10,11からの磁界により各磁歪領域14a,
14bを介して各検出コイル12,13に誘起される出
力電圧に差が生じる。この出力電圧差から公知の検出回
路にてシャフト1に加わっているトルクが検出される。
このとき、各磁歪領域14a,14bに対して各コイル
対10,12、11,13が回動軸方向に所定の位置関
係で保持されるため、シャフト1にトルクが加わってい
ない状態での出力電圧差が正常な値である0から変動し
ない。従って、シャフト1に加わるトルクに応じて各検
出コイル12,13から出力される出力電圧が正規の電
圧値からずれないため、トルクの検出精度が高い状態の
ままで維持される。
【0038】以上詳述したように、本実施の形態の磁歪
式トルクセンサ2によれば、以下の効果を得ることがで
きる。 (1) 磁歪材(スリーブ4)の両端にそれぞれ設けら
れた位置決め用環状凸部15,17に当接して回動軸方
向に位置決めされた一対のベアリング5,6が、磁歪材
の各端部に設けられた付勢手段にて各環状凸部15,1
7に当接する位置で保持される。従って、磁歪材の外径
寸法やベアリング5,6の内径寸法にばらつきがあって
もベアリング5,6が磁歪材に対して経時的に回動軸方
向にずれることが防止され、固定子(ヨーク9)と磁歪
材との回動軸方向の位置関係が変化しない状態で維持さ
れる。その結果、磁歪材に設けられた各磁歪領域14
a,14bに対してコイル支持部材(ヨーク9)に設け
られたコイル10,11及び検出コイル12,13が回
動軸方向に所定位置で位置決めされた状態で保持される
ため、トルクセンサ2の検出精度が経時的に変化せずに
高い状態のままで維持される。
式トルクセンサ2によれば、以下の効果を得ることがで
きる。 (1) 磁歪材(スリーブ4)の両端にそれぞれ設けら
れた位置決め用環状凸部15,17に当接して回動軸方
向に位置決めされた一対のベアリング5,6が、磁歪材
の各端部に設けられた付勢手段にて各環状凸部15,1
7に当接する位置で保持される。従って、磁歪材の外径
寸法やベアリング5,6の内径寸法にばらつきがあって
もベアリング5,6が磁歪材に対して経時的に回動軸方
向にずれることが防止され、固定子(ヨーク9)と磁歪
材との回動軸方向の位置関係が変化しない状態で維持さ
れる。その結果、磁歪材に設けられた各磁歪領域14
a,14bに対してコイル支持部材(ヨーク9)に設け
られたコイル10,11及び検出コイル12,13が回
動軸方向に所定位置で位置決めされた状態で保持される
ため、トルクセンサ2の検出精度が経時的に変化せずに
高い状態のままで維持される。
【0039】(2) 一対のベアリング5,6が磁歪材
の両端部に設けられた雄ネジ部16,18に螺合された
ナット(丸ナット7,8)にて環状凸部15,17に当
接した状態で保持される。従って、付勢手段の組み付け
がナットの螺合だけですむため、組み付け工数の増加が
少なくてすむ。
の両端部に設けられた雄ネジ部16,18に螺合された
ナット(丸ナット7,8)にて環状凸部15,17に当
接した状態で保持される。従って、付勢手段の組み付け
がナットの螺合だけですむため、組み付け工数の増加が
少なくてすむ。
【0040】(第2の実施の形態)次に、本発明を具体
化した第2の実施の形態を図3及び図4に従って説明す
る。尚、本実施の形態は、前記第1の実施の形態におけ
る付勢手段である雄ネジ部16,18及びナット(丸ナ
ット7,8)を、係止溝(周溝23)に係止された係止
部材(止め輪24)と環状バネ部材(波形座金25)か
らなる付勢手段に代えたことのみが異なる。従って、そ
の他の同一の構成についてはその符号を同じにして説明
を省略する。
化した第2の実施の形態を図3及び図4に従って説明す
る。尚、本実施の形態は、前記第1の実施の形態におけ
る付勢手段である雄ネジ部16,18及びナット(丸ナ
ット7,8)を、係止溝(周溝23)に係止された係止
部材(止め輪24)と環状バネ部材(波形座金25)か
らなる付勢手段に代えたことのみが異なる。従って、そ
の他の同一の構成についてはその符号を同じにして説明
を省略する。
【0041】図3に示すように、スリーブ4には、その
外周面の一方の端部において環状凸部15よりも外側に
係止溝としての周溝23が設けられている。該周溝23
には、係止部材としての止め輪24が係止されている。
止め輪24としては、例えばC形止め輪を使用する。環
状凸部15に当接されたベアリング5と止め輪24との
間には、該ベアリング5を環状凸部15側に付勢する環
状バネ部材としての波形座金25が介在されている。
外周面の一方の端部において環状凸部15よりも外側に
係止溝としての周溝23が設けられている。該周溝23
には、係止部材としての止め輪24が係止されている。
止め輪24としては、例えばC形止め輪を使用する。環
状凸部15に当接されたベアリング5と止め輪24との
間には、該ベアリング5を環状凸部15側に付勢する環
状バネ部材としての波形座金25が介在されている。
【0042】波形座金25は、図4(a),(b)に示
すように、ばね性を備えた円環状の金属板材を波状に加
工したものであり、止め輪24及びベアリング5に対し
て表裏でそれぞれ複数の点で当接して回動軸方向の付勢
力を生じるようになっている。
すように、ばね性を備えた円環状の金属板材を波状に加
工したものであり、止め輪24及びベアリング5に対し
て表裏でそれぞれ複数の点で当接して回動軸方向の付勢
力を生じるようになっている。
【0043】同様に、スリーブ4の図示しないもう一方
の端部にも環状凸部17よりも外側に周溝が設けられ、
該周溝とベアリング6との間には該ベアリング6を環状
凸部17側に付勢する波形座金が介在されている。
の端部にも環状凸部17よりも外側に周溝が設けられ、
該周溝とベアリング6との間には該ベアリング6を環状
凸部17側に付勢する波形座金が介在されている。
【0044】以上のように構成された磁歪式トルクセン
サ2によれば、各ベアリング5,6が止め輪24との間
に介在された波形座金25にて環状凸部15,17に付
勢された状態で保持される。従って、ベアリング5,6
がスリーブ4に対して経時的に回動軸方向にずれること
が防止され、ヨーク9とスリーブ9との位置関係が変化
しない状態で維持される。
サ2によれば、各ベアリング5,6が止め輪24との間
に介在された波形座金25にて環状凸部15,17に付
勢された状態で保持される。従って、ベアリング5,6
がスリーブ4に対して経時的に回動軸方向にずれること
が防止され、ヨーク9とスリーブ9との位置関係が変化
しない状態で維持される。
【0045】以上詳述したように、本実施の形態の磁歪
式トルクセンサによれば、前記第1の実施の形態におけ
る(1)に記載の効果の外に以下の効果を得ることがで
きる。
式トルクセンサによれば、前記第1の実施の形態におけ
る(1)に記載の効果の外に以下の効果を得ることがで
きる。
【0046】(3) 磁歪材に設けた係止溝(周溝2
3)に係止された係止部材(止め輪24)とベアリング
5との間に介在された環状バネ部材(波型座金25)か
ら受ける回動軸方向の力にて該ベアリング5が環状凸部
15に当接した状態で保持される。従って、付勢手段の
ための加工が磁歪材に係止溝を形成するだけですむた
め、加工工数の増加が少なくてすむ。
3)に係止された係止部材(止め輪24)とベアリング
5との間に介在された環状バネ部材(波型座金25)か
ら受ける回動軸方向の力にて該ベアリング5が環状凸部
15に当接した状態で保持される。従って、付勢手段の
ための加工が磁歪材に係止溝を形成するだけですむた
め、加工工数の増加が少なくてすむ。
【0047】(4) 周溝23に止め輪24を係止する
とともに該止め輪24とベアリング5,6との間に波型
座金25を介在させた。従って、単なるばね座金を使用
する場合に対して、ベアリング5,6が波形坐金25の
複数の点で周方向にほぼ均等に環状凸部15,17側に
付勢される。その結果、前記第1の実施の形態と同様
に、ベアリング5,6が磁歪材の中心軸線に対して傾斜
することなく保持される。
とともに該止め輪24とベアリング5,6との間に波型
座金25を介在させた。従って、単なるばね座金を使用
する場合に対して、ベアリング5,6が波形坐金25の
複数の点で周方向にほぼ均等に環状凸部15,17側に
付勢される。その結果、前記第1の実施の形態と同様
に、ベアリング5,6が磁歪材の中心軸線に対して傾斜
することなく保持される。
【0048】(第3の実施の形態)次に、本発明を具体
化した第3の実施の形態を図5〜図7に従って説明す
る。図5は、被検出軸としてのシャフト1に嵌挿された
磁歪式トルクセンサ30の一部を破断した概略模式図で
ある。
化した第3の実施の形態を図5〜図7に従って説明す
る。図5は、被検出軸としてのシャフト1に嵌挿された
磁歪式トルクセンサ30の一部を破断した概略模式図で
ある。
【0049】磁歪式トルクセンサ30は、トルクが加え
られるシャフト1に対してその回動軸と同一回動軸で嵌
着される磁歪材31を備えている。磁歪材31は円筒状
に形成され、シャフト1に加わるトルクの大きさに応じ
て該シャフト1に生じる捩じれの大きさに応じた捩じれ
を生じ、その捩じれの大きさに応じた磁歪作用を発生す
る磁歪部としての磁歪層32をその外周面に備えてい
る。磁歪層32は高透磁率軟磁性材料にて形成され、回
動軸方向の中央で分割された磁歪領域32a及び磁歪領
域32bを備えている。各磁歪領域32a,32bの表
面には、磁歪材32の中心軸に対して45°と−45°
の角度を持った切り欠き溝33a,33bが、周方向に
等間隔に複数形成されている。各切り欠き溝33a,3
3bは、シャフト1に対しいずれかの向きに加わるトル
クにより該シャフト1及び磁歪材32に発生する捩じれ
を、一方が磁歪領域33a(33b)に対する引っ張り
力に変換し、他方が磁歪領域33b(33a)に対する
圧縮力に変換する。
られるシャフト1に対してその回動軸と同一回動軸で嵌
着される磁歪材31を備えている。磁歪材31は円筒状
に形成され、シャフト1に加わるトルクの大きさに応じ
て該シャフト1に生じる捩じれの大きさに応じた捩じれ
を生じ、その捩じれの大きさに応じた磁歪作用を発生す
る磁歪部としての磁歪層32をその外周面に備えてい
る。磁歪層32は高透磁率軟磁性材料にて形成され、回
動軸方向の中央で分割された磁歪領域32a及び磁歪領
域32bを備えている。各磁歪領域32a,32bの表
面には、磁歪材32の中心軸に対して45°と−45°
の角度を持った切り欠き溝33a,33bが、周方向に
等間隔に複数形成されている。各切り欠き溝33a,3
3bは、シャフト1に対しいずれかの向きに加わるトル
クにより該シャフト1及び磁歪材32に発生する捩じれ
を、一方が磁歪領域33a(33b)に対する引っ張り
力に変換し、他方が磁歪領域33b(33a)に対する
圧縮力に変換する。
【0050】磁歪材31は、その第1端部34に、磁歪
材31と同一中心軸となるように第1ラジアルベアリン
グ(以下、第1ベアリング)35が嵌合されている。同
じく、第2端部36には、磁歪材31と同一中心軸とな
るように第2ラジアルベアリング(以下、第2ベアリン
グ)37が嵌合されている。
材31と同一中心軸となるように第1ラジアルベアリン
グ(以下、第1ベアリング)35が嵌合されている。同
じく、第2端部36には、磁歪材31と同一中心軸とな
るように第2ラジアルベアリング(以下、第2ベアリン
グ)37が嵌合されている。
【0051】詳述すると、磁歪材31は、円筒状に形成
された胴部38を備え、該胴部38に磁歪層32が形成
されている。第1端部34は、胴部38と同径に形成さ
れるとともに該胴部38に隣接して設けられた第1連結
部39を備え、該第1連結部39に第1ベアリング35
が嵌合されている。又、第1端部34は、第1連結部3
9よりも小径に形成されるとともに該第1連結部39に
隣接して設けられた第1軸部40を備え、該第1軸部4
0には、磁歪材31の回動軸を中心軸とする第1雄ねじ
部41が設けられている。尚、第1連結部39と第1雄
ねじ部41との間には、ねじ山が形成されていない環状
の軸部40aが設けられている。
された胴部38を備え、該胴部38に磁歪層32が形成
されている。第1端部34は、胴部38と同径に形成さ
れるとともに該胴部38に隣接して設けられた第1連結
部39を備え、該第1連結部39に第1ベアリング35
が嵌合されている。又、第1端部34は、第1連結部3
9よりも小径に形成されるとともに該第1連結部39に
隣接して設けられた第1軸部40を備え、該第1軸部4
0には、磁歪材31の回動軸を中心軸とする第1雄ねじ
部41が設けられている。尚、第1連結部39と第1雄
ねじ部41との間には、ねじ山が形成されていない環状
の軸部40aが設けられている。
【0052】第1雄ねじ部41には、第1ベアリング3
5を磁歪材31の回動軸方向に第2端部36側に付勢す
るようにその内輪35aに当接する第1環状ねじ部材と
しての第1ナット42が螺合されている。
5を磁歪材31の回動軸方向に第2端部36側に付勢す
るようにその内輪35aに当接する第1環状ねじ部材と
しての第1ナット42が螺合されている。
【0053】第1ナット42は、図6に示すように、六
角形状に形成されたナット部43と、該ナット部43の
各角部が円弧状に落とされた環状部44を備えている。
環状部44は、第1ベアリング35の内輪35aの全周
に当接するほぼ円環状の当接面44aを備えている。
角形状に形成されたナット部43と、該ナット部43の
各角部が円弧状に落とされた環状部44を備えている。
環状部44は、第1ベアリング35の内輪35aの全周
に当接するほぼ円環状の当接面44aを備えている。
【0054】図5に示すように、胴部38と第1連結部
39との間には、第1ナット42の当接面44aに当接
して、該第1ナット42の第1端部34側から第2端部
36側への移動を規制する係止部としての段差面45が
設けられている。
39との間には、第1ナット42の当接面44aに当接
して、該第1ナット42の第1端部34側から第2端部
36側への移動を規制する係止部としての段差面45が
設けられている。
【0055】そして、第1ベアリング35は、段差面4
5に当接面44aが当接するように第1雄ねじ部41に
螺合された第1ナット42により、磁歪材31の回動軸
方向に位置決めされている。
5に当接面44aが当接するように第1雄ねじ部41に
螺合された第1ナット42により、磁歪材31の回動軸
方向に位置決めされている。
【0056】前記第2端部36は、胴部38と同径に形
成されるとともに該胴部38に隣接して設けられた第2
連結部46を備え、該第2連結部46に第2ベアリング
37が嵌合されている。又、第2端部35は、第2連結
部46よりも小径に形成されるとともに該第2連結部4
6に隣接して設けられた第2軸部47を備え、該第2軸
部47には、磁歪材31の回動軸を中心軸とする第2雄
ねじ部48が設けられている。第2雄ねじ部48は、ね
じ径が前記第1雄ねじ部41と等しく形成されている。
尚、第2連結部46と第2雄ねじ部48との間には、ね
じ山が形成されていない環状の軸部47aが設けられて
いる。
成されるとともに該胴部38に隣接して設けられた第2
連結部46を備え、該第2連結部46に第2ベアリング
37が嵌合されている。又、第2端部35は、第2連結
部46よりも小径に形成されるとともに該第2連結部4
6に隣接して設けられた第2軸部47を備え、該第2軸
部47には、磁歪材31の回動軸を中心軸とする第2雄
ねじ部48が設けられている。第2雄ねじ部48は、ね
じ径が前記第1雄ねじ部41と等しく形成されている。
尚、第2連結部46と第2雄ねじ部48との間には、ね
じ山が形成されていない環状の軸部47aが設けられて
いる。
【0057】第2雄ねじ部48には、第2ベアリング3
7を回動軸方向に第1端部34側に付勢するようにその
内輪37aに当接する第2環状ねじ部材としての第2ナ
ット49が螺合されている。
7を回動軸方向に第1端部34側に付勢するようにその
内輪37aに当接する第2環状ねじ部材としての第2ナ
ット49が螺合されている。
【0058】第2ナット49は、前記第1ナット42と
同じ外径寸法、及び、厚さを備えている。第2ナット4
9は、図7に示すように、六角形状に形成されたナット
部50と、該ナット部50の各角部が円弧状に落とされ
た形状に形成された環状部51とを備えている。環状部
51は、第2ベアリング37の内輪37aの全周に当接
する円環状の当接面51aを備えている。環状部51に
は、当接面51a側に、前記第2連結部46の外径より
も大きな内径を有する環状の大径部52が設けられてい
る。
同じ外径寸法、及び、厚さを備えている。第2ナット4
9は、図7に示すように、六角形状に形成されたナット
部50と、該ナット部50の各角部が円弧状に落とされ
た形状に形成された環状部51とを備えている。環状部
51は、第2ベアリング37の内輪37aの全周に当接
する円環状の当接面51aを備えている。環状部51に
は、当接面51a側に、前記第2連結部46の外径より
も大きな内径を有する環状の大径部52が設けられてい
る。
【0059】そして、第2ベアリング37は、第2雄ね
じ部48に螺合された第2ナット49により、回動軸方
向に第2端部36側に付勢されている。図5に示すよう
に、磁歪材31の外側には、筒状に形成され、第1ベア
リング35及び第2ベアリング37にて該磁歪材31に
対してその回動軸方向で挟持されて位置決めされ、該磁
歪材31の外周で相対回動可能に支持されるとともに、
前記シャフト1に対して相対回動不能に固定される固定
子53が設けられている。
じ部48に螺合された第2ナット49により、回動軸方
向に第2端部36側に付勢されている。図5に示すよう
に、磁歪材31の外側には、筒状に形成され、第1ベア
リング35及び第2ベアリング37にて該磁歪材31に
対してその回動軸方向で挟持されて位置決めされ、該磁
歪材31の外周で相対回動可能に支持されるとともに、
前記シャフト1に対して相対回動不能に固定される固定
子53が設けられている。
【0060】固定子53は、ほぼ円筒状の回転体に形成
された2つのヨーク54と、円筒状の回転体に形成され
た1つのヨークリング55とで構成されている。ヨーク
54は円筒材料から削り出し加工によって形成されてい
る。本実施の形態では、ヨーク54及びヨークリング5
5にてヨーク形成体が構成されている。
された2つのヨーク54と、円筒状の回転体に形成され
た1つのヨークリング55とで構成されている。ヨーク
54は円筒材料から削り出し加工によって形成されてい
る。本実施の形態では、ヨーク54及びヨークリング5
5にてヨーク形成体が構成されている。
【0061】ヨーク54は、その中心軸方向の一方の開
口部に、第1及び第2ベアリング35,37の外輪を嵌
合させるとともに同中心軸方向の移動を規制する第1大
径部56を備えている。又、ヨーク54は、その中心軸
方向の他方の開口部に、ヨークリング55を嵌合すると
ともに同中心軸方向の移動を規制する第2大径部57を
備えている。さらに、ヨーク54は、第2大径部57の
第1大径部56側に隣接して、円環状のボビン58に巻
回された励磁コイル59a及び検出コイル60a(励磁
コイル59b及び検出コイル60b)を収容するととも
に同中心軸方向の移動を規制する第3大径部61を備え
ている。本実施の形態では、各コイル対59a,60
a、59b,60bにてそれぞれ磁歪検出用コイルが構
成されている。
口部に、第1及び第2ベアリング35,37の外輪を嵌
合させるとともに同中心軸方向の移動を規制する第1大
径部56を備えている。又、ヨーク54は、その中心軸
方向の他方の開口部に、ヨークリング55を嵌合すると
ともに同中心軸方向の移動を規制する第2大径部57を
備えている。さらに、ヨーク54は、第2大径部57の
第1大径部56側に隣接して、円環状のボビン58に巻
回された励磁コイル59a及び検出コイル60a(励磁
コイル59b及び検出コイル60b)を収容するととも
に同中心軸方向の移動を規制する第3大径部61を備え
ている。本実施の形態では、各コイル対59a,60
a、59b,60bにてそれぞれ磁歪検出用コイルが構
成されている。
【0062】そして、固定子53は、それぞれの第3大
径部61にコイル対59a,60a、59b,60bを
収容した一対のヨーク54が、各第2大径部57に嵌合
したヨークリング55にて互いに連結されて形成されて
いる。つまり、固定子53は、回転体状に形成され、中
心軸方向に互いに嵌合して、各コイル対59a,60a
及び59b,60bを収容して内側に開口する収容部6
2を形成するとともに、同中心軸方向の中央において面
対称となる一対のヨーク54及びヨークリング55にて
形成されている。
径部61にコイル対59a,60a、59b,60bを
収容した一対のヨーク54が、各第2大径部57に嵌合
したヨークリング55にて互いに連結されて形成されて
いる。つまり、固定子53は、回転体状に形成され、中
心軸方向に互いに嵌合して、各コイル対59a,60a
及び59b,60bを収容して内側に開口する収容部6
2を形成するとともに、同中心軸方向の中央において面
対称となる一対のヨーク54及びヨークリング55にて
形成されている。
【0063】磁歪式トルクセンサ30には、シャフト1
に加わるトルクの検出時に、各励磁コイル59a,59
bに所定周波数及び振幅の交流電流が供給される。そし
て、このとき各検出コイル60a,60bに生成される
誘導起電力から差分が求められ、この差分の大きさから
トルクの大きさ及び向きが求められる。
に加わるトルクの検出時に、各励磁コイル59a,59
bに所定周波数及び振幅の交流電流が供給される。そし
て、このとき各検出コイル60a,60bに生成される
誘導起電力から差分が求められ、この差分の大きさから
トルクの大きさ及び向きが求められる。
【0064】以上のように構成された磁歪式トルクセン
サ30の作用について説明する。磁歪式トルクセンサ3
0を組み立てるには、磁歪材31に、固定子53を支持
した状態で第1ベアリング35及び第2ベアリング37
を嵌合させた後、先ず、第1ナット42を、第1雄ねじ
部41に螺合させる。このとき、第1ナット42の当接
面44aが段差面45に当接して、該第1ナット42の
第1端部34側から第2端部36側への移動が規制され
るまで螺合させる。ここで、第1ベアリング35が、段
差面45よりも第1端部34側に出ている場合には、第
1ナット42を螺合させることにより第1ベアリング3
5、さらには、固定子53及び第2ベアリング37を、
磁歪材31に対して第1端部34側から第2端部36側
に移動させる。
サ30の作用について説明する。磁歪式トルクセンサ3
0を組み立てるには、磁歪材31に、固定子53を支持
した状態で第1ベアリング35及び第2ベアリング37
を嵌合させた後、先ず、第1ナット42を、第1雄ねじ
部41に螺合させる。このとき、第1ナット42の当接
面44aが段差面45に当接して、該第1ナット42の
第1端部34側から第2端部36側への移動が規制され
るまで螺合させる。ここで、第1ベアリング35が、段
差面45よりも第1端部34側に出ている場合には、第
1ナット42を螺合させることにより第1ベアリング3
5、さらには、固定子53及び第2ベアリング37を、
磁歪材31に対して第1端部34側から第2端部36側
に移動させる。
【0065】次に、第2ナット49を第2雄ねじ部48
に螺合させる。このとき、第2ナット49を、磁歪材3
1に対してその回動軸方向に固定されている第1ナット
42と該第2ナット49との間で、第1ベアリング35
及び第2ベアリング37を介して両ヨーク54及びヨー
クリング55が回動軸方向に挟持されるまで螺合させ
る。ここで、第2ベアリング37が第2連結部46から
第2軸部47側に出ている場合には、第2ナット49を
螺合させることにより、第2ベアリング37、さらに
は、固定子53及び第1ベアリング35を、磁歪材31
に対して回動軸方向に第2端部36側から第1端部34
側に移動させ、第1ベアリング35の内輪35aを第1
ナット42の当接面44aに当接させる。
に螺合させる。このとき、第2ナット49を、磁歪材3
1に対してその回動軸方向に固定されている第1ナット
42と該第2ナット49との間で、第1ベアリング35
及び第2ベアリング37を介して両ヨーク54及びヨー
クリング55が回動軸方向に挟持されるまで螺合させ
る。ここで、第2ベアリング37が第2連結部46から
第2軸部47側に出ている場合には、第2ナット49を
螺合させることにより、第2ベアリング37、さらに
は、固定子53及び第1ベアリング35を、磁歪材31
に対して回動軸方向に第2端部36側から第1端部34
側に移動させ、第1ベアリング35の内輪35aを第1
ナット42の当接面44aに当接させる。
【0066】従って、固定子53が、磁歪材31に対
し、段差面45を基準として磁歪材31の回動軸方向で
位置決めされる。そして、磁歪材31の外径寸法、各ベ
アリング35,37の内輪35a,37aの内径寸法に
ばらつきにより、各ベアリング35,37が磁歪材31
に対して回動軸方向に相対移動不能に嵌合しない場合で
あっても、磁歪材31に対して固定子53が回動軸方向
に相対移動することがなく所定の位置関係で確実に保持
される。
し、段差面45を基準として磁歪材31の回動軸方向で
位置決めされる。そして、磁歪材31の外径寸法、各ベ
アリング35,37の内輪35a,37aの内径寸法に
ばらつきにより、各ベアリング35,37が磁歪材31
に対して回動軸方向に相対移動不能に嵌合しない場合で
あっても、磁歪材31に対して固定子53が回動軸方向
に相対移動することがなく所定の位置関係で確実に保持
される。
【0067】トルクの検出時に、各励磁コイル59a,
59bに所定周波数及び振幅の交流電流が供給される
と、励磁コイル59aが生成する磁束が、該励磁コイル
59aの周方向における各位置において、固定子53の
中心軸を含む平面内にヨーク54、磁歪層32、ヨーク
リング55にて形成される閉磁路を流れる。又、励磁コ
イル59aが生成する磁束は、該励磁コイル59aの周
方向における各位置において、固定子53の中心軸を含
む平面内にヨーク54、第1ベアリング35、第1ナッ
ト42、磁歪材31、ヨークリング55にて形成される
閉磁路をも流れる。この各磁路を流れる磁束により、検
出コイル60aに誘導起電力が誘起される。
59bに所定周波数及び振幅の交流電流が供給される
と、励磁コイル59aが生成する磁束が、該励磁コイル
59aの周方向における各位置において、固定子53の
中心軸を含む平面内にヨーク54、磁歪層32、ヨーク
リング55にて形成される閉磁路を流れる。又、励磁コ
イル59aが生成する磁束は、該励磁コイル59aの周
方向における各位置において、固定子53の中心軸を含
む平面内にヨーク54、第1ベアリング35、第1ナッ
ト42、磁歪材31、ヨークリング55にて形成される
閉磁路をも流れる。この各磁路を流れる磁束により、検
出コイル60aに誘導起電力が誘起される。
【0068】同様に、励磁コイル59bが生成する磁束
が、該励磁コイル59bの周方向における各位置におい
て、固定子53の中心軸を含む平面内にヨーク54、磁
歪層32、ヨークリング55にて形成される閉磁路を流
れる。又、励磁コイル59bが生成する磁束は、該励磁
コイル59bの周方向における各位置において、固定子
53の中心軸を含む平面内にヨーク54、第2ベアリン
グ37、第2ナット49、磁歪材31、ヨークリング5
5にて形成される閉磁路をも流れる。この各磁路を流れ
る磁束により、検出コイル60bに誘導起電力が誘起さ
れる。
が、該励磁コイル59bの周方向における各位置におい
て、固定子53の中心軸を含む平面内にヨーク54、磁
歪層32、ヨークリング55にて形成される閉磁路を流
れる。又、励磁コイル59bが生成する磁束は、該励磁
コイル59bの周方向における各位置において、固定子
53の中心軸を含む平面内にヨーク54、第2ベアリン
グ37、第2ナット49、磁歪材31、ヨークリング5
5にて形成される閉磁路をも流れる。この各磁路を流れ
る磁束により、検出コイル60bに誘導起電力が誘起さ
れる。
【0069】シャフト1にトルクが加わっていないとき
には、各検出コイル60a,60bに発生する誘導起電
力の大きさは等しく、その差分は0となることからトル
クの大きさが0であることが判断される。
には、各検出コイル60a,60bに発生する誘導起電
力の大きさは等しく、その差分は0となることからトル
クの大きさが0であることが判断される。
【0070】このとき、第1ナット42及び第2ナット
49が、ほぼ同じ外径寸法及び厚さを備えるとともに、
第1及び第2ベアリング35,37の内輪35a,37
aへの当接面44a,51aが円環状に形成されている
ため、各励磁コイル59の周方向における各位置におい
て、第1及び第2ナット42,49を含む閉磁路を流れ
る磁束の大きさが各位置間で均等化される。従って、磁
歪材31の回動軸と固定子53の中心軸とが偏心してい
ても、第1ナット42及び第2ナット49を原因とする
周方向における各位置の磁束の差が抑制され、固定子5
3に対する磁歪材31の回転位置関係に対する各励磁コ
イル59a,59bのインダクタンスの変動が抑制され
る。
49が、ほぼ同じ外径寸法及び厚さを備えるとともに、
第1及び第2ベアリング35,37の内輪35a,37
aへの当接面44a,51aが円環状に形成されている
ため、各励磁コイル59の周方向における各位置におい
て、第1及び第2ナット42,49を含む閉磁路を流れ
る磁束の大きさが各位置間で均等化される。従って、磁
歪材31の回動軸と固定子53の中心軸とが偏心してい
ても、第1ナット42及び第2ナット49を原因とする
周方向における各位置の磁束の差が抑制され、固定子5
3に対する磁歪材31の回転位置関係に対する各励磁コ
イル59a,59bのインダクタンスの変動が抑制され
る。
【0071】又、同じ理由で、検出用コイル60aと検
出用コイル60とで、インダクタンスに差が抑制され
る。さらに、各励磁コイル59a,59bの周方向の各
位置において、固定子53を含む閉磁路を流れる磁束の
大きさが各位置間で均等化される。従って、磁歪材31
の回動軸と固定子53の中心軸とが偏心していても、固
定子53を原因とする周方向における各位置の磁束の差
が抑制され、磁歪材31に対する固定子53の回転位置
関係に対する各励磁コイル59a,59bのインダクタ
ンスの変動が抑制される。
出用コイル60とで、インダクタンスに差が抑制され
る。さらに、各励磁コイル59a,59bの周方向の各
位置において、固定子53を含む閉磁路を流れる磁束の
大きさが各位置間で均等化される。従って、磁歪材31
の回動軸と固定子53の中心軸とが偏心していても、固
定子53を原因とする周方向における各位置の磁束の差
が抑制され、磁歪材31に対する固定子53の回転位置
関係に対する各励磁コイル59a,59bのインダクタ
ンスの変動が抑制される。
【0072】シャフト1に対しいずれかの向きのトルク
が加わると、磁歪領域32a,32bの一方には引っ張
り力が加わり、他方には圧縮力が加わる。すると、引っ
張り力が加わった磁歪領域32a(32b)の透磁率が
増大し、圧縮力が加わった磁歪領域32b(32a)の
透磁率が減少する。そして、検出コイル60a側のイン
ダクタンスが大きくなって該検出コイル60aに生じる
誘導起電力が大きくなり、検出コイル60b側のインダ
クタンスが小さくなって該検出コイル60bに生じる誘
導起電力が小さくなる。従って、両検出コイル60a,
60bの誘導起電力の差分の大きさ及び正負から、シャ
フト1に加わっているトルクの大きさと向きとが求めら
れる。
が加わると、磁歪領域32a,32bの一方には引っ張
り力が加わり、他方には圧縮力が加わる。すると、引っ
張り力が加わった磁歪領域32a(32b)の透磁率が
増大し、圧縮力が加わった磁歪領域32b(32a)の
透磁率が減少する。そして、検出コイル60a側のイン
ダクタンスが大きくなって該検出コイル60aに生じる
誘導起電力が大きくなり、検出コイル60b側のインダ
クタンスが小さくなって該検出コイル60bに生じる誘
導起電力が小さくなる。従って、両検出コイル60a,
60bの誘導起電力の差分の大きさ及び正負から、シャ
フト1に加わっているトルクの大きさと向きとが求めら
れる。
【0073】このとき、両検出コイル60a,60bの
誘導起電力の差分に入る、固定子53の周方向に各位置
における磁気抵抗の差を原因とする該固定子53に対す
る磁歪材31の回転位置関係に伴う両コイル対59a,
60a、59b,60bのインダクタンスの変動による
誤差分、第1及び第2ナット42,49の周方向の各位
置における形状の差を原因とする固定子53に対する磁
歪材31の回転位置関係に伴う両コイル対59a,60
a、59b,60bのインダクタンスの変動による誤差
分、及び、第1及び第2ナット42,49の全体の形状
の相違を原因とする両コイル対59a,60a、59
b,60bのインダクタンスの差による誤差分が抑制さ
れる。
誘導起電力の差分に入る、固定子53の周方向に各位置
における磁気抵抗の差を原因とする該固定子53に対す
る磁歪材31の回転位置関係に伴う両コイル対59a,
60a、59b,60bのインダクタンスの変動による
誤差分、第1及び第2ナット42,49の周方向の各位
置における形状の差を原因とする固定子53に対する磁
歪材31の回転位置関係に伴う両コイル対59a,60
a、59b,60bのインダクタンスの変動による誤差
分、及び、第1及び第2ナット42,49の全体の形状
の相違を原因とする両コイル対59a,60a、59
b,60bのインダクタンスの差による誤差分が抑制さ
れる。
【0074】以上詳述したように、本実施の形態の磁歪
式トルクセンサによれば、以下の効果を得ることができ
る。 (5) それぞれ磁歪材31に螺合する第1ナット42
及び第2ナット49により、固定子53を該磁歪材31
に対して同一回動軸で相対回動可能に支持する第1及び
第2ラジアルベアリング35,37を介して該固定子5
3を磁歪材31の回動軸方向に挟持するようにした。
式トルクセンサによれば、以下の効果を得ることができ
る。 (5) それぞれ磁歪材31に螺合する第1ナット42
及び第2ナット49により、固定子53を該磁歪材31
に対して同一回動軸で相対回動可能に支持する第1及び
第2ラジアルベアリング35,37を介して該固定子5
3を磁歪材31の回動軸方向に挟持するようにした。
【0075】従って、磁歪材31の外径寸法、各ベアリ
ング35,37の内径寸法に寸法ばらつきにより各ベア
リング35,37が磁歪材31に対して嵌合しない場合
であっても、固定子53を磁歪材31に対する回動軸方
向の所定の位置関係に確実に保持することができる。そ
の結果、各磁歪領域32a,32bに対する各励磁コイ
ル59及び検出コイル60の回動軸方向の位置ずれを防
止し、シャフト1にトルクが加わっていない状態での各
検出コイル60a,60bの出力感度に差が生じないよ
うにして、検出精度の低下を防止することができる。
ング35,37の内径寸法に寸法ばらつきにより各ベア
リング35,37が磁歪材31に対して嵌合しない場合
であっても、固定子53を磁歪材31に対する回動軸方
向の所定の位置関係に確実に保持することができる。そ
の結果、各磁歪領域32a,32bに対する各励磁コイ
ル59及び検出コイル60の回動軸方向の位置ずれを防
止し、シャフト1にトルクが加わっていない状態での各
検出コイル60a,60bの出力感度に差が生じないよ
うにして、検出精度の低下を防止することができる。
【0076】(6) 固定子53を、磁歪材31に設け
られた段差面45を基準として該磁歪材31に対してそ
の回動軸方向に位置決めするようにした。従って、組み
立て時に磁歪材31に対する固定子53の回動軸方向の
位置決めを容易に行うことができる。
られた段差面45を基準として該磁歪材31に対してそ
の回動軸方向に位置決めするようにした。従って、組み
立て時に磁歪材31に対する固定子53の回動軸方向の
位置決めを容易に行うことができる。
【0077】(7) 磁歪部(磁歪層32)が設けら
れ、回動軸方向の寸法の大きな部分を占める胴部38の
外径以下の大きさで磁歪材31を形成することができる
ようにした。従って、第1及び第2の実施の形態のよう
に環状凸部を備えた磁歪材4を円柱部材から削り出す場
合に比較して、磁歪材31を材料を無駄にする部分を少
なく削り出すことができる。
れ、回動軸方向の寸法の大きな部分を占める胴部38の
外径以下の大きさで磁歪材31を形成することができる
ようにした。従って、第1及び第2の実施の形態のよう
に環状凸部を備えた磁歪材4を円柱部材から削り出す場
合に比較して、磁歪材31を材料を無駄にする部分を少
なく削り出すことができる。
【0078】(8) 第1及び第2ナット42,49
は、同じ外径及び厚さを備え、第1及び第2ベアリング
35,37への当接面44a,51aが円環状に形成さ
れるので、励磁コイル59a,59bの周方向における
各位置において、第1及び第2ナット42,49を含む
閉磁路を流れる磁束の大きさが各位置間で均等化され
る。従って、磁歪材31の回動軸と固定子53の中心軸
とが偏心していても、第1及び第2ナット42,49を
原因とする周方向における各位置の磁束の差が抑制さ
れ、固定子53に対する磁歪材53の回転位置関係に対
する励磁コイル59a,59bのインダクタンスの変動
が抑制される。その結果、両検出コイル60a,60b
の誘導起電力の差分から求めたトルクの検出誤差を抑制
することができる。
は、同じ外径及び厚さを備え、第1及び第2ベアリング
35,37への当接面44a,51aが円環状に形成さ
れるので、励磁コイル59a,59bの周方向における
各位置において、第1及び第2ナット42,49を含む
閉磁路を流れる磁束の大きさが各位置間で均等化され
る。従って、磁歪材31の回動軸と固定子53の中心軸
とが偏心していても、第1及び第2ナット42,49を
原因とする周方向における各位置の磁束の差が抑制さ
れ、固定子53に対する磁歪材53の回転位置関係に対
する励磁コイル59a,59bのインダクタンスの変動
が抑制される。その結果、両検出コイル60a,60b
の誘導起電力の差分から求めたトルクの検出誤差を抑制
することができる。
【0079】(9) 各コイル対59a,60a、59
b,60bの周方向の各位置において、固定子53を含
む閉磁路を流れる磁束の大きさが各位置間で均等化され
る。従って、磁歪材31の回動軸と固定子53の中心軸
とが偏心していても、固定子53を原因とする周方向に
おける磁束の差に起因した、固定子53に対する磁歪材
31の回転位置関係に対する各コイル対59a,60
a、59b,60bのインダクタンスの変動が抑制され
る。その結果、両検出コイル60a,60bの誘導起電
力の差分から求めたトルクに、固定子53を原因とする
該固定子53に対する磁歪材31の回転位置関係に対す
るインダクタンスの変動による誤差分が入り難いように
することができる。
b,60bの周方向の各位置において、固定子53を含
む閉磁路を流れる磁束の大きさが各位置間で均等化され
る。従って、磁歪材31の回動軸と固定子53の中心軸
とが偏心していても、固定子53を原因とする周方向に
おける磁束の差に起因した、固定子53に対する磁歪材
31の回転位置関係に対する各コイル対59a,60
a、59b,60bのインダクタンスの変動が抑制され
る。その結果、両検出コイル60a,60bの誘導起電
力の差分から求めたトルクに、固定子53を原因とする
該固定子53に対する磁歪材31の回転位置関係に対す
るインダクタンスの変動による誤差分が入り難いように
することができる。
【0080】(10) 第1及び第2環状雌ねじ部材
を、六角形状のナット部43,50を備えた第1及び第
2ナット42,49としたので、組み立て時に各ナット
42,49をスパナ等で容易に強く締め付けることがで
きる。従って、組み付け性を向上させるとともに、使用
中に各ナット42,49が容易に緩まないようにするこ
とができる。
を、六角形状のナット部43,50を備えた第1及び第
2ナット42,49としたので、組み立て時に各ナット
42,49をスパナ等で容易に強く締め付けることがで
きる。従って、組み付け性を向上させるとともに、使用
中に各ナット42,49が容易に緩まないようにするこ
とができる。
【0081】尚、実施の形態は上記各実施の形態に限定
されず、以下のように変更して実施してもよい。 ○ 各実施の形態で、ヨーク9に設けた両段差部19,
20間を一対のベアリング5,6にて挟持した状態でス
リーブ4に対してヨーク9を回動軸方向に位置決めする
代わりに、ヨーク9の内周面の両端部にそれぞれ周溝を
形成し、該各周溝に各ベアリング5,6を嵌合させるこ
とよりヨーク9をスリーブ4に対して回動軸方向に位置
決めしてもよい。このような構成によっても、スリーブ
4に対して回動軸方向に位置決めされた一対のベアリン
グ5,6にてヨーク9を回動軸方向に位置決めした状態
で支持することができる。
されず、以下のように変更して実施してもよい。 ○ 各実施の形態で、ヨーク9に設けた両段差部19,
20間を一対のベアリング5,6にて挟持した状態でス
リーブ4に対してヨーク9を回動軸方向に位置決めする
代わりに、ヨーク9の内周面の両端部にそれぞれ周溝を
形成し、該各周溝に各ベアリング5,6を嵌合させるこ
とよりヨーク9をスリーブ4に対して回動軸方向に位置
決めしてもよい。このような構成によっても、スリーブ
4に対して回動軸方向に位置決めされた一対のベアリン
グ5,6にてヨーク9を回動軸方向に位置決めした状態
で支持することができる。
【0082】○ 各実施の形態で、一対のベアリング
5,6にて支持されるヨーク9を磁気回路を形成しない
コイル支持部材とし、該コイル支持部材の内周面に設け
た各周溝に各コイル対10,12、11,13をそれぞ
れ収容するとともに両コイル対10,12、11,13
の外周側に磁気回路を形成する環状の磁束案内部をそれ
ぞれ設けた構成としてもよい。
5,6にて支持されるヨーク9を磁気回路を形成しない
コイル支持部材とし、該コイル支持部材の内周面に設け
た各周溝に各コイル対10,12、11,13をそれぞ
れ収容するとともに両コイル対10,12、11,13
の外周側に磁気回路を形成する環状の磁束案内部をそれ
ぞれ設けた構成としてもよい。
【0083】○ 各実施の形態で、被検出軸(シャフト
1)において磁歪領域14a,14bに対向する部分の
外径をスリーブ4の内径よりも小さくしたトーションバ
ー構造としてもよい。このような構成によれば、磁歪式
トルクセンサ2の感度を向上することができる。
1)において磁歪領域14a,14bに対向する部分の
外径をスリーブ4の内径よりも小さくしたトーションバ
ー構造としてもよい。このような構成によれば、磁歪式
トルクセンサ2の感度を向上することができる。
【0084】○ 第1の実施の形態で、丸ナット7,8
の代わりに、六角ナット、回り止めナット等のナットを
使用してもよい。回り止めナット以外のナットを使用す
る場合には、ダブルナット、緩み止め剤等の手段でナッ
トが経時的に緩まないようにすることが望ましい。
の代わりに、六角ナット、回り止めナット等のナットを
使用してもよい。回り止めナット以外のナットを使用す
る場合には、ダブルナット、緩み止め剤等の手段でナッ
トが経時的に緩まないようにすることが望ましい。
【0085】○ 第2の実施の形態で、波型座金25の
代わりに、波型ばね座金、あるいは、ばね座金等の環状
バネ部材を使用してもよい。又、図8(a)に示す内歯
形座金63、図8(b)に示す外歯形座金64、あるい
は、さら座金、内外歯形座金等の歯付座金を使用しても
よい。
代わりに、波型ばね座金、あるいは、ばね座金等の環状
バネ部材を使用してもよい。又、図8(a)に示す内歯
形座金63、図8(b)に示す外歯形座金64、あるい
は、さら座金、内外歯形座金等の歯付座金を使用しても
よい。
【0086】○ 第2の実施の形態で、周溝23に係止
する係止する検出部材をC形止め輪に代えて、その他の
止め輪であるC形同心止め輪、E形止め輪としてもよ
い。又、止め輪に限らず、例えば、「コ」の字形状に形
成され、係止溝を挟持する状態で同溝に回動軸方向に移
動不能に係止されるクリップ状の係止部材としてもよ
い。この場合には、係止溝が周溝である必要はなく、同
一周上で分割された複数の溝からなる係止溝であっても
よい。
する係止する検出部材をC形止め輪に代えて、その他の
止め輪であるC形同心止め輪、E形止め輪としてもよ
い。又、止め輪に限らず、例えば、「コ」の字形状に形
成され、係止溝を挟持する状態で同溝に回動軸方向に移
動不能に係止されるクリップ状の係止部材としてもよ
い。この場合には、係止溝が周溝である必要はなく、同
一周上で分割された複数の溝からなる係止溝であっても
よい。
【0087】○ 第1及び第2の実施の形態で、各回動
軸方向位置決め用凸部を、環状凸部15,17の代わり
に、同一周上に離れた状態で設けられた複数の凸部から
なるものとしてもよい。
軸方向位置決め用凸部を、環状凸部15,17の代わり
に、同一周上に離れた状態で設けられた複数の凸部から
なるものとしてもよい。
【0088】○ 第3の実施の形態で、第1雄ねじ部4
2に、第1ナット42に代えて第2ナット49のように
大径部を備えたナットを螺合させ、第1ベアリング35
及び固定子53を段差面45によって磁歪材31に対し
て回動軸方向に位置決めしない構成としてもよい。第3
の実施の形態の場合には、固定子31が磁歪材53に対
して段差面45にて回動軸方向で位置決めされたとき
に、シャフト1にトルクが加わっていない状態での両検
出コイル60a,60bにおける出力感度が等しくなる
ようにするが、この場合には、第1ナット42と前記ナ
ットにより磁歪材31に対して回動軸方向に位置決めさ
れる固定子53の位置を調整して各検出コイル60a,
60bの出力感度が等しくなるようにする。
2に、第1ナット42に代えて第2ナット49のように
大径部を備えたナットを螺合させ、第1ベアリング35
及び固定子53を段差面45によって磁歪材31に対し
て回動軸方向に位置決めしない構成としてもよい。第3
の実施の形態の場合には、固定子31が磁歪材53に対
して段差面45にて回動軸方向で位置決めされたとき
に、シャフト1にトルクが加わっていない状態での両検
出コイル60a,60bにおける出力感度が等しくなる
ようにするが、この場合には、第1ナット42と前記ナ
ットにより磁歪材31に対して回動軸方向に位置決めさ
れる固定子53の位置を調整して各検出コイル60a,
60bの出力感度が等しくなるようにする。
【0089】○ 第3の実施の形態で、第1連結部39
の外周面に第1及び第2の実施の形態における環状凸部
15(17)を設ける。そして、第1雄ねじ部41に、
第1ナット42に代えて第2ナット49のような大径部
を備えたナットを螺合させ、該ナットによって第1ベア
リング35を環状凸部15(17)に当接させた状態で
保持するようにしてもよい。
の外周面に第1及び第2の実施の形態における環状凸部
15(17)を設ける。そして、第1雄ねじ部41に、
第1ナット42に代えて第2ナット49のような大径部
を備えたナットを螺合させ、該ナットによって第1ベア
リング35を環状凸部15(17)に当接させた状態で
保持するようにしてもよい。
【0090】○ 第3の実施の形態で、第1ナット42
に代えて図9(a)に示すナット65のように、全体が
第1ナット42における環状部44だけで形成されたよ
うな形状を備え、第1ベアリング35の内輪35aの全
周に当接する円環状の当接面65aを備えたものとして
もよい。同様に、第2ナット49に代えて図9(b)に
示すナット66のように、全体が第2ナット49の環状
部51だけで形成されたような形状を備え、第1ベアリ
ング37の内輪37aの全周に当接する円環状の当接面
66aを備えたものとしてもよい。この場合には、各ナ
ット65,68の全体がより円環状に形成されるため、
各励磁コイル59a,59bの周方向の各位置において
磁束方向に形成される各磁路の磁気抵抗を該各磁路でさ
らに均等化することがきる。その結果、固定子53に対
する磁歪材31の回転位置関係に伴う検出誤差を一層小
さくすることができる。
に代えて図9(a)に示すナット65のように、全体が
第1ナット42における環状部44だけで形成されたよ
うな形状を備え、第1ベアリング35の内輪35aの全
周に当接する円環状の当接面65aを備えたものとして
もよい。同様に、第2ナット49に代えて図9(b)に
示すナット66のように、全体が第2ナット49の環状
部51だけで形成されたような形状を備え、第1ベアリ
ング37の内輪37aの全周に当接する円環状の当接面
66aを備えたものとしてもよい。この場合には、各ナ
ット65,68の全体がより円環状に形成されるため、
各励磁コイル59a,59bの周方向の各位置において
磁束方向に形成される各磁路の磁気抵抗を該各磁路でさ
らに均等化することがきる。その結果、固定子53に対
する磁歪材31の回転位置関係に伴う検出誤差を一層小
さくすることができる。
【0091】○ 第3の実施の形態で、第1及び第2ナ
ット42,49に代えて、かぎスパナにて締め付けられ
る丸ナットを用いてもよい。この場合にも、固定子53
に対する磁歪材31の回転位置関係に対する検出誤差を
小さくすることができる。
ット42,49に代えて、かぎスパナにて締め付けられ
る丸ナットを用いてもよい。この場合にも、固定子53
に対する磁歪材31の回転位置関係に対する検出誤差を
小さくすることができる。
【0092】○ 第3の実施の形態で、固定子53を、
第1及び第2ベアリング35,37にて直接挟持せず、
固定子53と各ベアリング35,37との間に設けた支
持部材を介して挟持する構成としてもよい。
第1及び第2ベアリング35,37にて直接挟持せず、
固定子53と各ベアリング35,37との間に設けた支
持部材を介して挟持する構成としてもよい。
【0093】○ 第3の実施の形態で、図10に示す磁
歪式トルクセンサ70のように、固定子71が、回転体
状に形成されるとともにその中心軸の中央に垂直に交差
する平面に対して面対称に形成された1つのヨーク72
と、該ヨーク72の各開口部に設けられた大径部72
a,72bに嵌合する一対のヨークリング73a,73
bとからなり、両大径部72a,72bの間に、磁歪検
出用コイル74a,74bを収容し内側に開口する収容
部75を形成する磁歪式トルクセンサに実施してもよ
い。この場合にも、固定子を原因とする該固定子に対す
る磁歪材の回転位置関係に対するインダクタンスの変動
を抑制することができる。
歪式トルクセンサ70のように、固定子71が、回転体
状に形成されるとともにその中心軸の中央に垂直に交差
する平面に対して面対称に形成された1つのヨーク72
と、該ヨーク72の各開口部に設けられた大径部72
a,72bに嵌合する一対のヨークリング73a,73
bとからなり、両大径部72a,72bの間に、磁歪検
出用コイル74a,74bを収容し内側に開口する収容
部75を形成する磁歪式トルクセンサに実施してもよ
い。この場合にも、固定子を原因とする該固定子に対す
る磁歪材の回転位置関係に対するインダクタンスの変動
を抑制することができる。
【0094】○ 各実施の形態で、各磁歪領域14a,
14b(32a,32b)に対して、励磁コイル10、
11(59a,59b)及び検出コイル12、13(6
0a,60b)の組み合わせの代わりに、それぞれ1つ
の磁歪検出用コイルだけを設けてもよい。この場合に
は、各磁歪検出用コイルに交流電圧を印加したときに、
各磁歪検出用コイルに流れる電流との交流電圧との位相
差をそれぞれ検出し、この両位相差の差分からトルクの
大きさと向きとを検出することができる。これは、トル
クの大きさに基づくインダクタンスの変化に応じて、交
流電圧と電流との位相差が変化するためである。
14b(32a,32b)に対して、励磁コイル10、
11(59a,59b)及び検出コイル12、13(6
0a,60b)の組み合わせの代わりに、それぞれ1つ
の磁歪検出用コイルだけを設けてもよい。この場合に
は、各磁歪検出用コイルに交流電圧を印加したときに、
各磁歪検出用コイルに流れる電流との交流電圧との位相
差をそれぞれ検出し、この両位相差の差分からトルクの
大きさと向きとを検出することができる。これは、トル
クの大きさに基づくインダクタンスの変化に応じて、交
流電圧と電流との位相差が変化するためである。
【0095】あるいは、各磁歪検出用コイルに交流電圧
を印加したときの、該交流電圧と電流とを検出し、この
検出した交流電圧と電流とから電力をそれぞれ求め、こ
の両電力の差分からトルクの大きさと向きを求めること
ができる。これは、上記のように、トルクの大きさに基
づくインダクタンスの変化に応じて交流電圧と電流との
位相差が変化することから、電圧と電流とを積算した電
力も変化するからである。
を印加したときの、該交流電圧と電流とを検出し、この
検出した交流電圧と電流とから電力をそれぞれ求め、こ
の両電力の差分からトルクの大きさと向きを求めること
ができる。これは、上記のように、トルクの大きさに基
づくインダクタンスの変化に応じて交流電圧と電流との
位相差が変化することから、電圧と電流とを積算した電
力も変化するからである。
【0096】以下、特許請求の範囲に記載された技術的
思想の外に前述した各実施の形態から把握される技術的
思想をその効果とともに記載する。 (1) 請求項3に記載の磁歪式トルクセンサにおい
て、前記係止溝は周溝とし前記係止部材は止め輪とする
とともに前記付勢手段は波型座金とする。このような構
成によれば、ベアリングが環状凸部に周方向に均等に付
勢され同ベアリングが磁歪材の中心軸線に対して傾斜す
ることなく保持される。
思想の外に前述した各実施の形態から把握される技術的
思想をその効果とともに記載する。 (1) 請求項3に記載の磁歪式トルクセンサにおい
て、前記係止溝は周溝とし前記係止部材は止め輪とする
とともに前記付勢手段は波型座金とする。このような構
成によれば、ベアリングが環状凸部に周方向に均等に付
勢され同ベアリングが磁歪材の中心軸線に対して傾斜す
ることなく保持される。
【0097】尚、この明細書において、発明の構成に係
る手段及び部材は、以下のように定義されるものとす
る。 (1) 環状バネ部材とは、磁歪材の外周面に設けられ
た係止溝に回動軸方向に移動不能に係止された係止部材
とベアリングとの間に介在された状態で回動軸方向の付
勢力にてベアリングを環状凸部側に付勢することができ
る部材であればよく、波型座金、波型ばね座金、ばね座
金等の座金や、内歯形座金、外歯形座金、さら座金、内
外歯形座金等の歯付座金であってもよい。
る手段及び部材は、以下のように定義されるものとす
る。 (1) 環状バネ部材とは、磁歪材の外周面に設けられ
た係止溝に回動軸方向に移動不能に係止された係止部材
とベアリングとの間に介在された状態で回動軸方向の付
勢力にてベアリングを環状凸部側に付勢することができ
る部材であればよく、波型座金、波型ばね座金、ばね座
金等の座金や、内歯形座金、外歯形座金、さら座金、内
外歯形座金等の歯付座金であってもよい。
【0098】(2) 係止部材とは、磁歪材の外周面に
設けられた係止溝に回動軸方向に移動不能に係止され、
該係止部材とベアリングとの間に環状バネ部材を介在さ
せて同ベアリングを環状凸部側に付勢することができる
ものであればよく、C形止め輪、C形同心止め輪、E形
止め輪等の止め輪に限らず、その他、例えば、「コ」の
字形状に形成され、係止溝を挟持する状態で同溝に回動
軸方向に移動不能に係止されるクリップ状のものでもよ
い。
設けられた係止溝に回動軸方向に移動不能に係止され、
該係止部材とベアリングとの間に環状バネ部材を介在さ
せて同ベアリングを環状凸部側に付勢することができる
ものであればよく、C形止め輪、C形同心止め輪、E形
止め輪等の止め輪に限らず、その他、例えば、「コ」の
字形状に形成され、係止溝を挟持する状態で同溝に回動
軸方向に移動不能に係止されるクリップ状のものでもよ
い。
【0099】
【発明の効果】請求項1〜請求項3に記載の発明によれ
ば、磁歪層が設けられたスリーブと該スリーブに対して
相対回動可能に支持されるとともに励磁コイル及び検出
コイルが設けられたコイル支持部材との回動軸方向にお
ける位置関係を高い位置精度で維持することができる。
その結果、トルクセンサの検出精度を高い状態で維持す
ることができる。
ば、磁歪層が設けられたスリーブと該スリーブに対して
相対回動可能に支持されるとともに励磁コイル及び検出
コイルが設けられたコイル支持部材との回動軸方向にお
ける位置関係を高い位置精度で維持することができる。
その結果、トルクセンサの検出精度を高い状態で維持す
ることができる。
【0100】請求項2に記載の発明によれば、付勢手段
の組み付けがナットの螺合だけですむため、組み付け工
数の増加を少なくすることができる。請求項3に記載の
発明によれば、スリーブの加工が係止溝だけですむた
め、加工工数の増加を少なくすることができる。
の組み付けがナットの螺合だけですむため、組み付け工
数の増加を少なくすることができる。請求項3に記載の
発明によれば、スリーブの加工が係止溝だけですむた
め、加工工数の増加を少なくすることができる。
【0101】請求項4〜請求項8に記載の発明によれ
ば、磁歪部が設けられた磁歪材と該磁歪材に対して相対
回動可能に支持されるとともに磁歪検出用コイルが設け
られた固定子との回動軸方向における位置関係を高い位
置精度で維持することができる。
ば、磁歪部が設けられた磁歪材と該磁歪材に対して相対
回動可能に支持されるとともに磁歪検出用コイルが設け
られた固定子との回動軸方向における位置関係を高い位
置精度で維持することができる。
【0102】請求項5に記載の発明によれば、組み立て
時に磁歪材に対する固定子の該磁歪材の回動軸方向の位
置決めを容易に行うことができる。請求項6に記載の発
明によれば、係止部を環状凸部とする場合に比較して、
磁歪材を円柱材料から無駄にする部分を少なく削り出す
ことができる。
時に磁歪材に対する固定子の該磁歪材の回動軸方向の位
置決めを容易に行うことができる。請求項6に記載の発
明によれば、係止部を環状凸部とする場合に比較して、
磁歪材を円柱材料から無駄にする部分を少なく削り出す
ことができる。
【0103】請求項7に記載の発明によれば、第1及び
第2ナットを原因とした、固定子に対する磁歪材の回転
位置関係に伴うインダクタンスの変動による検出誤差を
小さくすることができる。
第2ナットを原因とした、固定子に対する磁歪材の回転
位置関係に伴うインダクタンスの変動による検出誤差を
小さくすることができる。
【0104】請求項8に記載の発明によれば、固定子を
原因とした、固定子に対する磁歪材の回転位置関係に伴
うインダクタンスの変動による検出誤差を小さくするこ
とができる。
原因とした、固定子に対する磁歪材の回転位置関係に伴
うインダクタンスの変動による検出誤差を小さくするこ
とができる。
【図1】 第1の実施の形態の磁歪式トルクセンサの断
面図。
面図。
【図2】 磁歪式トルクセンサの要部断面図。
【図3】 第2の実施の形態の磁歪式トルクセンサの要
部断面図。
部断面図。
【図4】 (a)波形座金の正面図、(b)同じく側面
図。
図。
【図5】 第3の実施の形態の磁歪式トルクセンサの一
部破断概略模式図。
部破断概略模式図。
【図6】 第1ナットを示す斜視図。
【図7】 第2ナットを示す斜視図。
【図8】 (a),(b)共に別例の歯付座金を示す正
面図。
面図。
【図9】 (a)は別例の第1ナット、(b)は別例の
第2ナットを示す斜視図。
第2ナットを示す斜視図。
【図10】 別例の磁歪式トルクセンサの一部を破断し
た概略模式図。
た概略模式図。
【図11】 従来例の磁歪式トルクセンサの断面図。
1…非検出軸としてのシャフト、4…磁歪材としてのス
リーブ、5,6…ベアリング、7,8…ナットとしての
丸ナット、9…コイル支持部材としてのヨーク、10,
11…励磁コイル、12,13…検出コイル、14…磁
歪層、15,17…回動軸方向位置決め用凸部としての
環状凸部、16,18…雄ネジ部、23…係止溝として
の周溝、24…係止部材としての止め輪、25…環状バ
ネ部材としての波型座金、31…磁歪材、35…第1ラ
ジアルベアリング、37…第2ラジアルベアリング、3
8…胴部、39…第1連結部、40…第1軸部、41…
第1雄ねじ部、42…第1環状雌ねじ部材としての第1
ナット、44a…当接面、45…係止部としての段差
面、46…第2連結部、47…第2軸部、48…第2雄
ねじ部、49…第2環状雌ねじ部材としての第2ナッ
ト、51a…当接面、53…固定子、54…ヨーク形成
体としてのヨーク、55…同じくヨークリング、59…
磁歪検出用コイルとしての励磁コイル、60…同じく検
出コイル、62…収容部、63…同じく内歯形座金、6
4…同じく外歯形座金、65…ナット、65a…当接
面、66…ナット、66a…当接面、71…固定子、7
2…ヨーク形成体としてのヨーク、73a,73b…同
じくヨークリング、74a,74b…磁歪検出用コイ
ル、75…収容部。
リーブ、5,6…ベアリング、7,8…ナットとしての
丸ナット、9…コイル支持部材としてのヨーク、10,
11…励磁コイル、12,13…検出コイル、14…磁
歪層、15,17…回動軸方向位置決め用凸部としての
環状凸部、16,18…雄ネジ部、23…係止溝として
の周溝、24…係止部材としての止め輪、25…環状バ
ネ部材としての波型座金、31…磁歪材、35…第1ラ
ジアルベアリング、37…第2ラジアルベアリング、3
8…胴部、39…第1連結部、40…第1軸部、41…
第1雄ねじ部、42…第1環状雌ねじ部材としての第1
ナット、44a…当接面、45…係止部としての段差
面、46…第2連結部、47…第2軸部、48…第2雄
ねじ部、49…第2環状雌ねじ部材としての第2ナッ
ト、51a…当接面、53…固定子、54…ヨーク形成
体としてのヨーク、55…同じくヨークリング、59…
磁歪検出用コイルとしての励磁コイル、60…同じく検
出コイル、62…収容部、63…同じく内歯形座金、6
4…同じく外歯形座金、65…ナット、65a…当接
面、66…ナット、66a…当接面、71…固定子、7
2…ヨーク形成体としてのヨーク、73a,73b…同
じくヨークリング、74a,74b…磁歪検出用コイ
ル、75…収容部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉岡 幸雄 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 深作 博史 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内
Claims (8)
- 【請求項1】 被検出軸の外周面に嵌着され、外周面に
前記被検出軸の捩じれの大きさに応じた磁歪作用を発生
する磁歪層を備えるとともに被検出軸の回動軸方向に該
磁歪層を挟んで一対の回動軸方向位置決め用凸部が設け
られた磁歪材と、 前記磁歪材の各端部にその外側から嵌合され前記各回動
軸方向位置決め用凸部に当接された一対のベアリング
と、 筒状に形成され、前記一対のベアリングにて回動軸方向
に位置決めされるとともに前記磁歪材と同一回動軸線で
該磁歪材に対してその外周で相対回動可能に支持され、
環状の励磁コイル及び検出コイルを前記磁歪層に外嵌す
る状態で支持する固定子とを備えた磁歪式トルクセンサ
において、 前記磁歪材には、前記ベアリングを前記位置決め用凸部
に当接させた状態で保持する付勢手段を設けた磁歪式ト
ルクセンサ。 - 【請求項2】 前記付勢手段は、 前記磁歪材の外周面において前記位置決め用凸部よりも
外側に形成された雄ネジ部と、 前記各雄ネジ部に螺合して前記ベアリングを前記位置決
め用凸部側に付勢するナットとからなる請求項1に記載
の磁歪式トルクセンサ。 - 【請求項3】 前記付勢手段は、 前記磁歪材の外周面において前記位置決め用凸部よりも
外側に設けられた係止溝と、 前記各係止溝に回動軸方向に移動不能に係止された係止
部材と、 前記係止部材と前記ベアリングの間に介在され、該ベア
リングを前記フランジ部側に付勢する環状バネ部材とか
らなる請求項1に記載の磁歪式トルクセンサ。 - 【請求項4】 被検出軸に同一回動軸で嵌着可能に形成
され、外周面に前記被検出軸の捩じれの大きさに応じた
磁歪作用を発生する磁歪部を備えた磁歪材と、 前記磁歪材の第1端部に該磁歪材と同一中心軸となるよ
うに嵌合された第1ラジアルベアリングと、同じく第2
端部に該磁歪材と同一中心軸となるように嵌合された第
2ラジアルベアリングと、 筒状に形成され、前記第1及び第2ラジアルベアリング
にて前記磁歪材に対して該磁歪材の回動軸方向に挟持さ
れて位置決めされ、その外周で相対回動可能に支持され
るとともに、前記被検出軸に対して相対回動不能に固定
される固定子と、 前記磁歪部に外嵌する環状に形成され、前記固定子によ
り該磁歪部に対して外嵌する位置に支持される磁歪検出
用コイルとを備えた磁歪式トルクセンサにおいて、 前記第1端部には、前記磁歪材の回動軸を中心軸とする
第1雄ねじ部を設け、該第1雄ねじ部には、前記第1ベ
アリングの内輪を第2端部側に付勢する第1環状雌ねじ
部材を螺合させるとともに、 前記第2端部には、前記磁歪材の回動軸を中心軸とする
第2雄ねじ部を設け、該第2雄ねじ部には、前記第2ベ
アリングの内輪を第1端部側に付勢する第2環状雌ねじ
部材を螺合させた磁歪式トルクセンサ。 - 【請求項5】 前記第1端部における第1雄ねじ部の前
記磁歪部側には、前記第1環状雌ねじ部材の前記第2端
部側への移動を規制する係止部を設け、該係止部にて前
記第1ラジアルベアリングを介して前記固定子を前記磁
歪材に対してその回転軸方向に位置決めした状態で、前
記第2環状雌ねじ部材にて前記第2ラジアルベアリング
を介して前記固定子を前記磁歪材に対して前記回転軸方
向に固定した請求項4に記載の磁歪式トルクセンサ。 - 【請求項6】 前記磁歪材は、円筒状に形成され、前記
磁歪部が設けられた胴部を備え、 前記第1端部は、前記胴部と同径に形成されるとともに
該胴部に隣接して設けられ、前記第1ラジアルベアリン
グが嵌合された第1連結部と、該第1連結部よりも小径
に形成されるとともに該第1連結部に隣接して設けら
れ、前記第1雄ねじ部が形成された第1軸部とを備え、 前記第2端部は、前記胴部と同径に形成されるとともに
該胴部に隣接して設けられ、前記第2ラジアルベアリン
グが嵌合された第2連結部と、該第2連結部よりも小径
に形成されるとともに該第2連結部に隣接して設けら
れ、前記第2雄ねじ部が形成された第2軸部とを備え、 前記係止部は、前記第1連結部と前記第1軸部との間に
形成された段差面であって、 前記第1環状雌ねじ部材は、前記段差面に当接するとと
もに前記第1ラジアルベアリングの内輪に当接する当接
面を備えた第1ナットであり、 前記第2環状雌ねじ部材は、前記第2ラジアルベアリン
グの内輪に当接する当接面を備えた第2ナットである請
求項4又は請求項5に記載の磁歪式トルクセンサ。 - 【請求項7】 前記第1ナット及び第2ナットは、ほぼ
同じ外径寸法及び厚さを備え、前記各当接面は前記第1
及び第2ベアリングの内輪の全周に当接する円環状に形
成された請求項6に記載の磁歪式トルクセンサ。 - 【請求項8】 前記固定子は、回転体状に形成され、該
固定子の中心軸方向に互いに嵌合して、前記各磁歪検出
用コイルを収容する内側に開口した一対の収容部を形成
するとともに、前記中心軸の中央に垂直に交差する平面
に対して面対称な形状となる複数のヨーク形成体にて形
成された請求項4〜請求項7のいずれか一項に記載の磁
歪式トルクセンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14910098A JPH1151788A (ja) | 1997-06-06 | 1998-05-29 | 磁歪式トルクセンサ |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9-149517 | 1997-06-06 | ||
JP14951797 | 1997-06-06 | ||
JP14910098A JPH1151788A (ja) | 1997-06-06 | 1998-05-29 | 磁歪式トルクセンサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1151788A true JPH1151788A (ja) | 1999-02-26 |
Family
ID=26479096
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14910098A Pending JPH1151788A (ja) | 1997-06-06 | 1998-05-29 | 磁歪式トルクセンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1151788A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003507700A (ja) * | 1999-08-12 | 2003-02-25 | ファースト テクノロジー アーゲー | トルクまたは力センサ用磁気変換素子 |
-
1998
- 1998-05-29 JP JP14910098A patent/JPH1151788A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003507700A (ja) * | 1999-08-12 | 2003-02-25 | ファースト テクノロジー アーゲー | トルクまたは力センサ用磁気変換素子 |
JP4671259B2 (ja) * | 1999-08-12 | 2011-04-13 | アバス,インコーポレイティド | トルクまたは力センサ用磁気変換素子 |
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