JP2014033588A - レゾルバ、モータ及びステータ - Google Patents

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崇 松本
Satoyuki Takei
智行 武井
Koji Kitahata
浩二 北畑
Toshiki Kumeno
俊貴 粂野
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Abstract

【課題】ケース15内にステータを嵌合することで固定した際に、ティース部46において生じる局部的な応力を緩和する。
【解決手段】ステータは、環状部45及び複数のティース部46を有するステータコア42を備えており、円筒状のケース15の内周面に環状部45の外周面が嵌合することによってステータコア42がケース15に取り付けられている。環状部45の外周面に、径方向外側に突出する突出部53が周方向に間隔をあけて形成されていると共に、これら突出部53の径方向内側に、欠損孔55が形成されている。ステータコア42の内の欠損孔55よりも径方向外側の部分60は、ケース15にステータコア42を突出部53の形成位置において嵌合により取り付けた際に、径方向内側へ弾性変形する弾性変形部となる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、角度検出装置であるレゾルバ、モータ、並びに、これらレゾルバ及びモータに用いられるステータに関する。
回転軸の回転角度(回転位置)を検出するために用いられる角度検出装置として、レゾルバが知られており、レゾルバは、レゾルバステータとレゾルバロータとを備えている。レゾルバステータは、円環状に形成されたステータコアを有しており、その内周側に複数のティース部が周方向に間隔をあけて設けられている。そして、各ティース部にコイルが巻かれている。レゾルバロータは、回転軸に一体回転可能として取り付けられており、レゾルバステータ(ティース部)の径方向内方に隙間をあけた状態で設けられる(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のレゾルバの場合、レゾルバステータ(ステータコア)の外周面を全周にわたってケースの内周面に嵌合させ、これにより、レゾルバステータをケースに固定している。このようにレゾルバステータをケースに固定するためには、ケースに対してレゾルバステータを圧入したり、ケースを熱してレゾルバステータを焼き嵌めしたりする手段が採用される。
特開2006−90511号公報
特許文献1に記載のレゾルバのように、レゾルバステータを全周にわたってケース内に嵌合させ、レゾルバステータをケースに固定した場合、図12に示すように、レゾルバステータのステータコア90はケース91から径方向の圧縮力Fcを受け、ステータコア90に応力(圧縮応力)が生じる。特に、ティース部92の基部92aの断面形状が急変する部分92bには、局部的に大きな応力が生じる。
ティース部92の基部92a(前記部分92b)はステータコア90の磁路に含まれており、このような磁路の一部に大きな応力が生じていると、透磁率の低下や鉄損の増加等により磁気性能が低下し角度検出の性能が低下するおそれがある。また、発生する応力によって、ステータコア90の形状(ティース部92の傾き、内径寸法)が設計値に比べて変化することがあり、この場合、所望の性能が得られなくなることがある。
また、このようにステータがケースに嵌合することにより取り付けられる機器として、モータがあり、このモータにおいても同様に、円筒状のケースにモータステータを圧入や焼き嵌めにより固定すると、モータステータの磁路の一部に応力(圧縮応力)が生じる。この場合、所望の磁束密度を得るために大きな巻線電流が必要となったり、損失が増加して回転効率が低下したりすることがある。
そこで、本発明は、ケース内にステータを嵌合することで固定した際に、ティース部において生じる局部的な応力を緩和することを目的とし、また、局部的な応力の発生を緩和することが可能なステータを有するレゾルバ、及び、このようなステータを有するモータを提供することを目的とする。
(1)本発明は、円環状の環状部及びこの環状部から径方向内側に向かって突出する複数のティース部を有するステータコアと、前記ティース部に巻き付けられているコイルとを備え、円筒状のケースの内周面に前記環状部の外周面が嵌合することによって前記ステータコアが当該ケースに取り付けられているステータであって、前記環状部の外周面に、径方向外側に突出する三個以上の突出部が周方向に間隔をあけて形成されていると共に、これら突出部それぞれの径方向内側に、欠損孔が形成され、前記ステータコアの内の前記欠損孔よりも径方向外側の部分は、前記ケースに当該ステータコアを前記突出部の形成位置において嵌合により取り付けた際に、径方向内側へ弾性変形する弾性変形部となることを特徴とする。
本発明のステータによれば、ケースにステータコアを突出部の形成位置において嵌合により取り付けた際に、ステータコアの内の欠損孔よりも径方向外側の部分(弾性変形部)が、径方向内側へ弾性変形することにより、ステータコアに生じる圧縮力がこの弾性変形部により吸収され、ティース部に生じる局部的な応力を緩和することが可能となる。
なお、欠損孔は、閉じた孔であってもよいが、ステータコアの外周面において一部が開いている孔(つまり、切り欠き状の孔)であってもよい。
(2)また、前記ステータコアは、複数枚の磁性鋼板を積層させて構成されており、前記欠損孔は、これら磁性鋼板それぞれに形成されている単体孔が重なることにより構成され、隣り合う前記磁性鋼板同士は、前記単体孔の内周面に形成されているかしめ部によって、連結されているのが好ましい。
この場合、欠損孔は、前記弾性変形部を形成するための他に、磁性鋼板同士を連結するためにも機能することができる。
(3)また、本発明のレゾルバは、回転軸に取り付けられるレゾルバロータと、このレゾルバロータの径方向外方に設けられ当該レゾルバロータの外周面に隙間をあけて対向する環状のレゾルバステータと、内輪、外輪及びこれらの間に転動自在に配置された転動体を有し前記回転軸を回転可能に支持する転がり軸受と、前記レゾルバステータの外周面及び前記外輪の外周面が嵌合することによって当該レゾルバステータ及び当該外輪を一体としている円筒状のケースとを有し、前記レゾルバステータは、前記(1)又は(2)のステータからなることを特徴とする。
本発明のレゾルバによれば、ケースにステータコアを突出部の形成位置において嵌合により取り付けた際に、ステータコアの内の欠損孔よりも径方向外側の部分(弾性変形部)が、径方向内側へ弾性変形することにより、ステータコアに生じる圧縮力はこの弾性変形部により吸収され、ティース部に生じる局部的な応力を緩和することが可能となる。この結果、ステータコアに生じる応力に起因して透磁率が低くなる等の不具合の発生を抑え、角度検出の性能が低下するのを防ぐことができる。
(4)また、本発明のモータは、回転軸に取り付けられるモータロータと、このモータロータの径方向外方に設けられ当該モータロータの外周面に隙間をあけて対向する環状のモータステータと、このモータステータの外周面が嵌合することによって当該モータステータが取り付けられているケースとを有し、前記モータステータは、前記(1)又は(2)のステータからなることを特徴とする。
本発明のモータによれば、ケースにステータコアを突出部の形成位置において嵌合により取り付けた際に、ステータコアの内の欠損孔よりも径方向外側の部分(弾性変形部)が、径方向内側へ弾性変形することにより、ステータコアに生じる圧縮力はこの弾性変形部により吸収され、ティース部に生じる局部的な応力を緩和することが可能となる。この結果、ステータコアに生じる応力に起因して透磁率が低くなる等の不具合の発生を抑え、モータの回転効率が低下するのを防ぐことができる。
本発明によれば、ステータ(レゾルバステータ、モータステータ)がケース内に嵌合することで固定された際に、ステータコアの内の欠損孔よりも径方向外側の部分(弾性変形部)が、径方向内側へ弾性変形することにより、ステータコアに生じる圧縮力は吸収され、ティース部において生じる局部的な応力を緩和することが可能となる。
この結果、このステータ(レゾルバステータ)を備えているレゾルバでは、ステータコアに生じる応力に起因して透磁率が低くなる等の不具合の発生を抑え、角度検出の性能が低下するのを防ぐことができる。
また、このステータ(モータステータ)を備えているモータでは、ステータコアに生じる応力に起因して透磁率が低くなる等の不具合の発生を抑え、回転効率が低下するのを防ぐことができる。
本発明のレゾルバの実施の一形態を示す側面断面図である。 ケースの斜視図である。 レゾルバステータ及びレゾルバロータを示す正面図である。 レゾルバステータの一部を拡大して示す正面図である。 レゾルバステータのステータコアを示す正面図である。 欠損孔及びその周囲の拡大図である。 ステータコアのうち、欠損孔が形成されている部分の断面図である。 ステータコアを分解した状態の一部を示す斜視図である。 欠損孔の変形例を示す説明図である。 本発明のモータを簡略化して示している断面図である。 モータのステータコアを示す正面図である。 従来のステータコアの一部を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明のレゾルバの実施の一形態を示す側面断面図である。このレゾルバ10は、例えば、ハイブリッド自動車に使用されるモータジェネレータの回転軸11の回転角度(回転位置)を検出するために用いられる。
レゾルバ10は、回転軸11に取り付けられている環状のレゾルバロータ13と、このレゾルバロータ13の径方向外方に設けられレゾルバロータ13の外周面に隙間をあけて対向する環状のレゾルバステータ12と、回転軸11を回転可能に支持するための転がり軸受14とを備えている。また、レゾルバステータ12及び転がり軸受14は、レゾルバ10が有するケース15によって、1つのユニットとして一体的に構成されている。
回転軸11には、径方向外側へ突出しているリング部16が一体に形成されている。レゾルバロータ13は、回転軸11に外嵌していると共に、リング部16に軸方向から当接しており、リング部16によって軸方向の位置決めがされている。そして、リング部16とは別のリング部材29を回転軸11に外嵌させ、このリング部材29とリング部16とによってレゾルバロータ13を挟んだ状態としている。
そして、レゾルバステータ12及び転がり軸受14を収容したケース15を、レゾルバロータ13が取り付けられている回転軸11の径方向外側に装着すると共に、このケース15を、モータジェネレータ等のハウジング35に取り付けることができる。
転がり軸受14は、外周面に軌道面を有する内輪19と、この内輪19の径方向外方に同心状に配置され内周面に軌道面を有する外輪21と、これら内輪19及び外輪21の間に転動自在に配置された複数の転動体(玉)22とを備えている。外輪21はケース15内に外嵌して固定されており、転がり軸受14はケース15内に装着された状態となっている。そして、この転がり軸受14の内輪19を、回転軸11に外嵌させ、また、リング部材29に軸方向から当接させた状態としている。
図2は、ケース15の斜視図である。図1と図2に示すように、ケース15は、筒部20とフランジ部31とを備えており、筒部20は軸方向に直線状の円筒体からなる。そして、この筒部20の軸方向端部から径方向外側に向かってフランジ部31が延びて形成されている。筒部20及びフランジ部31は、金属製の板材に対してプレス加工(絞り加工)等の塑性加工を施すことによって一体成形される。
筒部20は、外輪21を取り付ける第一筒部24と、レゾルバステータ12を取り付ける第二筒部25とを備えている。第一筒部24は、円筒形状に形成されており、その内周面に外輪21の外周面が圧入により嵌合して固定されている。また、第二筒部25も円筒形状に形成されており、レゾルバステータ12の外周面が圧入により嵌合して固定されている。このように、外輪21の外周面及びレゾルバステータ12の外周面が、ケース15の筒部24,25の内周面に嵌合することによって、これら外輪21及びレゾルバステータ12は一体化される。
ケース15の第一筒部24と第二筒部25とはほぼ同径である。本実施形態では、第一筒部24の外周面と第二筒部25の外周面とは同径である。これに対して、第一筒部24の内周面及び第二筒部25の内周面は、共に機械加工されており、筒部20の軸方向途中部には径方向内側へ突出する突起環20aが形成されている。この突起環20aには、レゾルバステータ12の側面が当接しており、突起環20aは、レゾルバステータ12の軸方向の位置決め部として機能している。
第一筒部24の軸方向端部に、径方向外側へ屈曲するフランジ部31が形成されている。フランジ部31は、ハウジング35(図1参照)にボルト30によって固定される。
図3は、レゾルバステータ12及びレゾルバロータ13を示す正面図であり、図4は、レゾルバステータ12の一部を拡大して示す正面図である。レゾルバステータ12は、環状のステータコア42と、コイル43と、インシュレータ44とを備えている。
図5は、ステータコア42を示す正面図である。ステータコア42は、磁性材料からなる鋼板(磁性鋼板)が複数枚積層されて構成されており(図1参照)、円環状の環状部45と、この環状部45の内周側部分から径方向内側へ向かって突出している複数(図示例では8個)のティース部46とを備えており、環状部45と複数のティース部46とは一体である。そして、この環状部45の外周面が、ケース15(図1参照)の円筒状である部分(第二筒部25)の内周面に嵌合することによって、このケース15にステータコア42が取り付けられる。
複数のティース部46は周方向に一定の間隔をあけて形成されている。また、各ティース部46は、基部46aと先端部46bとからなり、基部46aは先端部46bよりも周方向の幅が小さく、先端部46bは基部46aから周方向両側へ拡がった形状に形成されている。そして、各ティース部46の基部46aに、励磁用及び出力用のコイル43がインシュレータ44を介して巻き付けられている(図4参照)。
インシュレータ44は、合成樹脂等の絶縁材料によって形成されている。また、インシュレータ44は、図1に示すように、ステータコア42の軸方向両側の面にそれぞれ配置されている。そして、図4に示すように、インシュレータ44は、ステータコア42のティース部46を被覆する被覆部48を有しており、この被覆部48によって、ティース部46とコイル43とを絶縁している。
図3に示すように、レゾルバロータ13は、正面視(軸方向視)で略楕円形状に形成されており、その外周面が、レゾルバステータ12のティース部46に対して隙間をあけて対向している。回転軸11が回転すると、レゾルバロータ13も一体的に回転し、レゾルバステータ12の各ティース部46とレゾルバロータ13との隙間の大きさが変化する。
そして、レゾルバステータ12の励磁用のコイル43に交流電流を流しておくと、出力用のコイル43には、その隙間の大きさの変化に応じた出力が発生し、この出力に基づいて回転軸11の回転角度を検出することができる。励磁用のコイル43は全てのティース部46に対して設けられ、出力用のコイル43は、SIN出力用のコイル43とCOS出力用のコイル43とからなり、これらは複数のティース部46に対して周方向に交互に設けられる。SIN出力用のコイル43とCOS出力用のコイル43との出力電圧の振幅変化は90°位相がずれており、この出力電圧を信号処理することによって回転軸11の回転角度を検出することができる。
図5に示すように、ステータコア42の外周面には、複数の突出部53が周方向に一定の間隔(等間隔)をあけて形成されている。各突出部53は、突出部53を除くステータコア42の外周面の半径よりも小さい半径の円弧形状に形成されている。また、本実施形態のステータコア42には、ティース部46と同数である8個の突出部53が形成されており、各突出部53は、ティース部46の形成位置に相当する周方向位置に配置されている、つまり、各突出部53は、ティース部46の径方向外側に配置されている。
そして、前記のとおり、ステータコア42は、その外周面がケース15の第二筒部25の内周面に嵌合することによって取り付けられる。このステータコア42の外周面には、突出部53が形成されているので、この突出部53の形成位置においてステータコア42が第二筒部25にしまり嵌めの状態となって圧入されている。また、突出部53を除くステータコア42の外周面は、第二筒部25に対してすきま嵌めの状態にある。
さらに、図5に示すように、複数の突出部53それぞれの径方向内側に、欠損孔55が形成されている。本実施形態の欠損孔55は、周方向に沿って長い長孔からなり、この長孔は軸方向(図5の紙面方向)に貫通している。図6は、欠損孔55及びその周囲の拡大図である。欠損孔55は、ティース部46の基部46aと、突出部53との間の部分に形成されている。特に、本実施形態の欠損孔55は環状部45に形成されている。
この欠損孔55によれば、環状部45のうち、欠損孔55が形成されている部分の径方向の合計寸法(K1+K2)は、欠損孔55が形成されていない部分の径方向の寸法K3よりも小さくなる(K1+K2<K3)。なお、前記合計寸法(K1+K2)は、突出部53を除く寸法である。
そして、ステータコア42に欠損孔55を形成することで、この欠損孔55よりも径方向外側の部分60は、いわゆる両持ち梁を構成し、この部分60は、径方向内側(及び外側)へ弾性変形し易くなっている。そして、この両持ち梁を構成する部分60の径方向外側の面に突出部53が形成されている。
ここで、仮に、ステータコア42の外周面全体を第二筒部25の内周面に圧入した場合、例えば、第二筒部25の内周面の一部に歪や寸法誤差があると、その部分においてステータコア42のティース部46の径方向位置が設計値に対して変化する。この場合、レゾルバロータ13との隙間が周方向の一部において適切に設定されなくなり、回転軸11の回転角度の検出精度が低下することがある。つまり、第二筒部25の内周面の真円度は、回転角度の検出精度に大きく影響してしまう。
しかし、本実施形態のレゾルバステータ12では、前記のとおり、ステータコア42の環状部45の外周面に、径方向外側に突出する突出部53が周方向に間隔をあけて形成されている。このため、このステータコア42の外周面のうち、突出部53が形成された部分のみが第二筒部25に圧入される。したがって、上記のように、第二筒部25の内周面の真円度が、回転角度の検出精度に与える影響を小さくすることができる。
このように、突出部53によれば、第二筒部25の真円度が、回転角度の検出精度に与える影響を小さくすることができるが、この突出部53の形成位置から径方向内側の部分では、図6に示すように、ケース15から圧縮力Fcを受ける。この圧縮力Fcにより、ティース部46の基部46aのように断面形状が急変する部分46cには、局部的に大きな応力(圧縮応力)が生じることが考えられる。
そこで、本実施形態のレゾルバステータ12では、前記のとおり、各突出部53の径方向内側に欠損孔55が形成されており、この欠損孔55よりも径方向外側の部分60は、径方向内側へ弾性変形し易く構成されている。すなわち、ステータコア42の内の欠損孔55よりも径方向外側の部分60を、ケース15にステータコア42を突出部53の形成位置において嵌合により取り付けた際に、径方向内側へ弾性変形する弾性変形部としている。
この欠損孔55によれば、ケース15にステータコア42を突出部53の形成位置において嵌合により取り付けた際に、前記弾性変形部(60)が、径方向内側へ弾性変形することにより、ステータコア42に生じる圧縮力がこの弾性変形部(60)により吸収され、ティース部46において生じる局部的な応力を緩和することが可能となる。つまり、ステータコア42に生じる応力を、ティース部46の基部46a(特に図6の断面急変部46c)の他に、欠損孔55が形成されている領域に分散させることができる。
この結果、ステータコア42に生じている応力に起因して透磁率が低くなる等の不具合の発生を抑え、角度検出装置(レゾルバ)としての性能が低下するのを防ぐことができる。
また、本実施形態のレゾルバ10(図1参照)によれば、レゾルバステータ12及び転がり軸受14が、ケース15によって一体化(1ユニット化)されているので、これらが別体として構成されている場合に比べて、レゾルバ10の取り扱いや、ハウジング35や回転軸11に対するレゾルバ10の組付けを容易に行うことができる。
また、ケース15のフランジ部31は、ハウジング35の凹部35a(図1参照)に嵌合して取り付け可能であり、ハウジング35に対するケース15の取り付け性を向上させている。
また、レゾルバステータ12及び転がり軸受14を、精度よく製造されたケース15によって一体化することで、レゾルバステータ12と転がり軸受14との軸心合わせを正確に行うことができる。
さらに、ケース15が有するフランジ部31は、第一筒部24の軸方向端部から径方向外側へ屈曲する形状を有していることから、第一筒部24の剛性を高める補剛部材として機能する。そして、この第一筒部24に転がり軸受14は固定され、転がり軸受14は、レゾルバステータ12よりもハウジング35に近い位置に設けられた構成となる。この構成によれば、ハウジング35に対する回転軸11の支持剛性を高めることが可能となる。
また、ケース15は、フランジ部31と筒部20とからなる簡単な構成であり、ケース15の成形が容易である。そして、転がり軸受14の内径及び外径と、レゾルバステータ12の内径及び外径とを同じ(ほぼ同じ)としており、径方向寸法を小さくしている。このため、レゾルバ10を小型化することが可能となる。レゾルバ10を小型化することで、このレゾルバ10をモータに取り付けた場合に、例えば、モータのコイルとの距離を遠くすることが可能となり、コイルからの漏れ磁場によるノイズの影響を受けにくくすることができる。
図7は、ステータコア42のうち、欠損孔55が形成されている部分の断面図であり、図8は、ステータコア42を分解した状態の一部を示す斜視図である。前記のとおり、ステータコア42は、複数枚の磁性鋼板49を積層して構成されている(図7参照)。そして、ステータコア42に形成される欠損孔55それぞれは、これら磁性鋼板49それぞれに形成されている単体孔49a(図8参照)が重なることにより構成される。単体孔49aは、プレスを用いた打ち抜きにより磁性鋼板49に形成することができる。つまり、磁性鋼板49それぞれには、単体孔49aが同じ配置で形成されており、これら磁性鋼板49を重ねることで単体孔49aも重ねられ、これら単体孔49aにより欠損孔55が構成される。
そして、本実施形態では、1枚の磁性鋼板49に単体孔49aを形成する際、既に単体孔49aを形成した他の磁性鋼板49を重ねた状態として、プレスを用いて打ち抜きを行う。これにより、隣り合う磁性鋼板49,49同士は、プレスによる単体孔49aの形成の際にこの単体孔49aの内周面に形成されるかしめ部57(図7参照)によって、連結される。すなわち、ある磁性鋼板49に単体孔49aを形成すると、この単体孔49aの内周面の一部が、その隣りの磁性鋼板49の単体孔49aの一部へと食い込んだ状態となり、この食い込んだ部分(かしめ部57)により、これら磁性鋼板49,49は連結される。このように、単体孔49aを形成する対象とする磁性鋼板49を、既に単体孔49aが形成されている磁性鋼板49に重ね、対象となる磁性鋼板49に対して単体孔49aを形成する作業を、繰り返し行うことで、複数枚の磁性鋼板49からなるステータコア42が構成される。以上より、欠損孔55は、弾性変形部60(図6参照)を形成するための他に、磁性鋼板49同士を連結するためにも機能することができる。
図9は、欠損孔の変形例を示す説明図である。図6に示す実施形態では、欠損孔55は、閉じた孔であるが、図9に示す欠損孔56は、ステータコア42(環状部45)の外周面において一部が開いている孔、つまり、切り欠き状の孔である。
そして、この場合においても、ステータコア42の内の欠損孔56よりも径方向外側の部分60は、ケース15にこのステータコア42を突出部53の形成位置において嵌合により取り付けた際に、径方向内側へ弾性変形する弾性変形部となる。
そして、この欠損孔56よりも径方向外側の部分60(弾性変形部)の径方向外側の面に、突出部53が形成されている。
図9の実施形態の場合、ステータコア42に欠損孔56を形成することで、この欠損孔56よりも径方向外側の部分60は、いわゆる片持ち梁を構成し、この部分60は、径方向内側(及び外側)へ弾性変形し易くなる。これにより、図6の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
図10は、本発明のモータを簡略化して示している断面図である。このモータは、ケース70、モータステータ71、モータロータ72及び回転軸73を備えている。ケース70は、円筒形状の外筒部70aを有しており、モータステータ71はこの外筒部70aの内周面に嵌合することによりケース70に取り付けられている。モータロータ72は回転軸73に固定されており、回転軸73は図外の転がり軸受によってケース70に回転可能に支持されている。モータロータ72には、磁石が埋め込まれており、このモータロータ72の径方向外方にモータステータ71が設けられている。モータステータ71は、モータロータ72の外周面に隙間をあけて対向している。
そして、モータステータ71は、既に説明したレゾルバ10(図1)のレゾルバステータ12と同様の構成を備えている。すなわち、モータステータ71は、環状であるステータコア142と、コイル143とを備えている。ステータコア142は、複数枚の磁性鋼板を積層することにより構成されている。そして、図11に示すように、ステータコア142は、ケース70(外筒部70a)の内周面に嵌合することによってケース70に取り付けられる円環状の環状部145と、この環状部145から径方向内側に向かって突出する複数のティース部146とを有している。そして、各ティース部146にインシュレータ(図示せず)を介してコイル143(図10参照)が巻き付けられている。
そして、図1に示しているレゾルバ10のステータコア42と同様に、モータのステータコア142(図11)では、環状部145の外周面に、径方向外側に突出する複数の突出部153が周方向に間隔をあけて形成されている。さらに、これら突出部153それぞれの径方向内側に、欠損孔155が形成されている。そして、このステータコア142の内の欠損孔155よりも径方向外側の部分は、弾性変形部となり、ケース70にステータコア142を突出部153の形成位置において嵌合により取り付けた際に、径方向内側へ弾性変形する。
このようなモータステータ71を備えているモータによれば、ケース70にステータコア142を突出部153の形成位置において嵌合により取り付けた際に、ステータコア142の内の欠損孔155よりも径方向外側の部分(弾性変形部)が、径方向内側へ弾性変形することにより、ステータコア142に生じる圧縮力はこの弾性変形部により吸収され、ティース部146において生じる局部的な応力を緩和することが可能となる。この結果、応力に起因して透磁率が低くなる等の不具合の発生を抑え、モータの回転効率が低下するのを防ぐことができる。
また、このモータのステータコア142も、図7及び図8に示す方法で構成することができる。また、このステータコア142に形成する欠損孔155についても、図9に示したような切り欠き状の孔とすることが可能である。
また、本発明のレゾルバ、モータ、及び、これらに用いられるステータは、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において適宜変更することができる。
前記実施形態では、例えば図5において、突出部53及び欠損孔55を、ティース部46の径方向外側に設けた場合を説明したが、これ以外であってもよく、突出部53及び欠損孔55を、環状部45の内、周方向で隣り合うティース部46,46の間に対応する位置に設けてもよい。
また、上記の各実施形態では、ステータに形成する突出部は、ティース部と同数(8個)であったが、各ケースに対して適切に圧入することができれば、ティース部の数よりも少なく又は多くしてもよい。但し、ケースにレゾルバステータを安定して嵌合させるためには三個以上の突出部が必要である。そして、この突出部の径方向内側に欠損孔が形成される。また、欠損孔の形状も変更可能であり、欠損孔の形状(孔の幅、孔の長さ等)を変更することにより前記弾性変形部の剛性(弾性係数)を調整することが可能となる。
また、図1では、回転軸11に対して、レゾルバロータ13、転がり軸受14及びリング部材29を、直接外嵌させた場合について説明したが、図示しないが、回転軸11に円筒状のスリーブを一体回転可能な状態として外嵌させ、このスリーブにレゾルバロータ13、転がり軸受14及びリング部材29を外嵌させてもよい。この場合、転がり軸受14及びケース15により、レゾルバロータ13もレゾルバステータ12と一体化させることができ、扱いが容易となる。
10:レゾルバ 11:回転軸 12:レゾルバステータ(ステータ) 13:レゾルバロータ 14:転がり軸受 15:ケース 19:内輪 21:外輪
22:転動体(玉) 35:ハウジング 42:ステータコア 43:コイル
45:環状部 46:ティース部 49:磁性鋼板 49a:単体孔 53:突出部 55:欠損孔 56:欠損孔 57:かしめ部 60:欠損孔よりも径方向外側の部分(弾性変形部) 70:ケース 71:モータステータ 72:モータロータ 73:回転軸 142:ステータコア 143:コイル 145:環状部 146:ティース部 153:突出部 155:欠損孔

Claims (4)

  1. 円環状の環状部及びこの環状部から径方向内側に向かって突出する複数のティース部を有するステータコアと、前記ティース部に巻き付けられているコイルと、を備え、円筒状のケースの内周面に前記環状部の外周面が嵌合することによって前記ステータコアが当該ケースに取り付けられるステータであって、
    前記環状部の外周面に、径方向外側に突出する三個以上の突出部が周方向に間隔をあけて形成されていると共に、これら突出部それぞれの径方向内側に、欠損孔が形成され、
    前記ステータコアの内の前記欠損孔よりも径方向外側の部分は、前記ケースに当該ステータコアを前記突出部の形成位置において嵌合により取り付けた際に、径方向内側へ弾性変形する弾性変形部となることを特徴とするステータ。
  2. 前記ステータコアは、複数枚の磁性鋼板を積層させて構成されており、
    前記欠損孔は、これら磁性鋼板それぞれに形成されている単体孔が重なることにより構成され、
    隣り合う前記磁性鋼板同士は、前記単体孔の内周面に形成されているかしめ部によって、連結されている請求項1に記載のステータ。
  3. 回転軸に取り付けられるレゾルバロータと、
    このレゾルバロータの径方向外方に設けられ当該レゾルバロータの外周面に隙間をあけて対向する環状のレゾルバステータと、
    内輪、外輪及びこれらの間に転動自在に配置された転動体を有し前記回転軸を回転可能に支持する転がり軸受と、
    前記レゾルバステータの外周面及び前記外輪の外周面が嵌合することによって当該レゾルバステータ及び当該外輪を一体としている円筒状のケースと、
    を有し、
    前記レゾルバステータは、請求項1又は2に記載のステータからなることを特徴とするレゾルバ。
  4. 回転軸に取り付けられるモータロータと、
    このモータロータの径方向外方に設けられ当該モータロータの外周面に隙間をあけて対向する環状のモータステータと、
    このモータステータの外周面が嵌合することによって当該モータステータが取り付けられているケースと、
    を有し、
    前記モータステータは、請求項1又は2に記載のステータからなることを特徴とするモータ。
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