JPH1151582A - ランキンサイクルにおけるコンデンサ - Google Patents

ランキンサイクルにおけるコンデンサ

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JPH1151582A
JPH1151582A JP21550597A JP21550597A JPH1151582A JP H1151582 A JPH1151582 A JP H1151582A JP 21550597 A JP21550597 A JP 21550597A JP 21550597 A JP21550597 A JP 21550597A JP H1151582 A JPH1151582 A JP H1151582A
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Hideo Kawamura
英男 河村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は,ランキンサイクルにおけるコンデ
ンサの水蒸気と空気との間の熱交換効率を向上させる。 【解決手段】 本発明のコンデンサ14は,ランキンサ
イクルにおける蒸気タービンから排出される水蒸気Sを
水Wに復水させるものであり,水蒸気Sが流れる多孔部
材18が配置された流体通路35を形成し且つ回転子1
5を設けた内筒2,及び内筒2の外側に取り付けられた
スパイラル状に延びる多孔部材19を内包した空気通路
22を形成し且つ回転子15に対応したステータ16を
備えた外筒17から構成されている。内筒2を外筒17
に対して回転させ,内筒2の外側に空気流を形成して水
蒸気Sに対する空気Aの熱交換効率を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,例えば,エンジ
ンから排出される排気ガスが有する排気熱エネルギを回
収するため,エンジンの排気系に設けられた熱交換器を
備えたランキンサイクルにおけるコンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来,ランキンサイクルは,水を水蒸気
に変換する蒸気発生装置,前記蒸気発生装置で発生した
水蒸気で駆動される蒸気タービン,前記蒸気タービンか
ら排出される水蒸気を水に復水させるコンデンサ,及び
前記コンデンサから排出される水を前記蒸気発生装置へ
送還するポンプから構成されている。蒸気タービンは,
水蒸気によって駆動され,排気ガス等の熱エネルギを回
転力や電力として取り出すことができる。ランキンサイ
クルでは,コンデンサの役割が重要である。コンデンサ
の仕事は,水蒸気が蒸気タービンに対して仕事をし終わ
って,水蒸気の温度と気圧が低下するが,水になるまで
温度が下がれば気圧は0.01ataに低下し,有効仕
事量が増大する。従って,コンデンサにおいて,有効に
熱交換して水蒸気が水に戻らなければ,ランキンサイク
ルが作動しないことに成る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ランキンサイクルにお
けるコンデンサについては,熱交換する媒体が水蒸気と
大気とであり,一般的には,水蒸気の通る水路に空気の
通る孔を設けたラジエータ方式によって,水蒸気の熱を
奪って水に転化させている。しかしながら,コンデンサ
は,空気流を作るのにファンを使用する等の構造が二重
手間になると共に,熱交換効率よくないという問題があ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は,燃焼
室から排出される排気ガスの熱エネルギを排気通路に直
列に配置された熱交換器等の蒸気発生装置によって高温
の水蒸気を発生させ,該水蒸気で蒸気タービンを駆動し
て水蒸気エネルギを回転エネルギや電気エネルギとして
回収し,蒸気タービンで膨張した水蒸気を水に効率よく
変換して熱効率をアップさせるため,蒸気タービンから
の水蒸気と空気との熱交換を多孔質セラミックスを用い
て向上させたランキンサイクルにおけるコンデンサを提
供することである。
【0005】この発明は,水を水蒸気に変換する蒸気発
生装置,前記蒸気発生装置で発生した水蒸気で駆動され
る蒸気タービン,前記蒸気タービンから排出される水蒸
気を水に復水させるコンデンサ,及び前記コンデンサか
ら排出される水を前記蒸気発生装置へ送還するポンプか
ら成るランキンサイクルにおいて,前記蒸気タービンか
ら排出された水蒸気が流入する流体通路を形成し且つ永
久磁石から成る回転子を設けた内筒,前記内筒内の前記
流体通路に配置された第1多孔部材,前記内筒の外側に
取り付けられたスパイラル状に延びるフィン部から成る
第2多孔部材,及び前記第2多孔部材の前記フィン部と
前記フィン部に隣接した領域で形成される空気通路を形
成するように前記内筒を回転自在に支持し且つ前記回転
子に対応したステータを備えた外筒,から成ることを特
徴とするランキンサイクルにおけるコンデンサに関す
る。
【0006】前記蒸気発生装置は,エンジンの排気通路
に配置された排気ガスの熱エネルギで水を蒸気に熱交換
する熱交換器である。
【0007】前記空気通路に配置されたスパイラル状に
延びる前記第2多孔部材は,前記外筒が前記内筒に対し
て回転することによって前記入口から前記出口へ空気流
れを形成する。
【0008】前記空気通路に配置された前記第2多孔部
材は,前記空気通路を流れる空気を通過させると共に,
前記空気を前記第2多孔部材で形成されるスパイラル状
にガイドして流すものである。
【0009】前記内筒は緻密質セラミックスから作製さ
れ,前記内筒の一端部は前記蒸気タービンから排出され
る水蒸気を流す蒸気通路に回転自在に取り付けられ,前
記内筒の他端部は前記内筒から排出される水を流す水通
路に回転自在に且つ密封状態に取り付けられている。
【0010】前記内筒はその軸方向が上下方向に縦型に
配置され,水蒸気は前記内筒の上側から下側へ流れ,ま
た,空気は前記外筒の下部に設けた入口から上部に設け
た出口に向かって流れるものである。
【0011】このランキンサイクルにおけるコンデンサ
は,上記のように構成したので,回転子を設けた内筒が
ステータを備えた外筒に対して回転し,前記内筒と前記
外筒との間に形成された空気通路を空気がスパイラル状
に延びる第2多孔部材にガイドされてスムースに流れ,
前記内筒の外側に形成される空気流が水蒸気の熱エネル
ギを奪って水蒸気が水に変換され,しかも水蒸気は前記
多孔部材を通過するので,熱交換効率がアップする。即
ち,前記内筒内に配置された前記第1多孔部材は水蒸気
が通るオープンポアを有しており,また,前記内筒を回
転自在に支持する前記外筒内に配置された前記第2多孔
部材は空気を軸流方向に通すオープンポアを有すると共
にスパイラル状のフィンに構成されているので,前記内
筒が前記外筒に対して回転すれば,空気は前記第2多孔
部材を通過して軸流方向に流れると共に前記第2多孔部
材にガイドされてスパイラル状に流れ,空気は水蒸気か
ら有効に熱を奪って水に変換し,熱交換効率が向上す
る。
【0012】また,本発明は,前記コンデンサで水蒸気
が水に変化すれば,前記コンデンサ内の流体の体積が大
幅に減って前記コンデンサ内が負圧になり,前記コンデ
ンサの上流側の蒸気通路は負圧になり,前記蒸気タービ
ンから水蒸気を吸引することになり,前記コンデンサに
よる熱交換が仕事をすることになる。従って,本発明に
よるコンデンサでの熱交換をアップさせることができる
ので,前記蒸気タービンで仕事をした水蒸気を強力に吸
引し,ランキンサイクルの効率をアップさせることにな
る。また,ランキンサイクルに使用される水は,カルシ
ュウム,マグネシウムが排除された純水に近いものを使
用することによって,前記コンデンサの前記内筒に配置
した前記多孔部材が水の不純物で詰まることはない。
【0013】
【発明の実施の形態】以下,図面を参照して,この発明
によるランキンサイクルにおけるコンデンサの実施例を
説明する。図1はこの発明によるランキンサイクルにお
けるコンデンサの一実施例を示す概略断面図,図2はガ
スエンジンに図1のランキンサイクルにおけるコンデン
サを組み込んだ一例を示す概略説明図,及び図3はラン
キンサイクルに組み込まれた蒸気タービンを示す概略説
明図である。
【0014】この発明によるコンデンサ14は,図1に
示すように,熱交換する媒体が水蒸気と大気であり,主
として,蒸気タービン5から排出された水蒸気が流れる
流体通路35を形成し且つ永久磁石から成る回転子15
を設けた内筒2,水蒸気が水に変換される流体通路35
に配置された多孔部材18,内筒2を軸受33を介して
回転自在に支持し且つ回転子15に対応したステータ1
6を備えた外筒17,内筒2と外筒17との間に形成さ
れた空気通路22,外筒17に形成された入口28から
出口29へ向かってスパイラル状に延びるフィン部から
成る空気通路22に配置された多孔部材19から構成さ
れている。外筒17は,図示のように,多孔部材19を
内包させるため,横断方向に二分割にされ,それぞれに
形成されたフランジ部37で連結されてをいるが,軸方
向に二分割した構造にも形成できる。従って,空気通路
22は,多孔部材19のフィン部とフィン部に隣接した
領域で形成されることになり,空気はフィン部自体を通
過すると共に,フィン部間の空間を通って流れることに
なる。
【0015】また,内筒2は,その一端部が蒸気タービ
ン5から排出される水蒸気を流す蒸気通路27に軸受3
4を介して回転自在に取り付けられ,他端部がコンデン
サ14から排出される水を流す水通路26に軸受34を
介して回転自在に取り付けられている。また,蒸気通路
27及び流体通路35を流れる水蒸気Sが漏洩しないよ
うに蒸気通路27と内筒2との接続部にはシール部材3
6が設けられ,また,水通路26及び流体通路35を流
れる水Wが漏洩しないように水通路26と内筒2との接
続部にはシール部材36が設けられている。空気通路2
2に配置された多孔部材19は,外筒17が内筒2に対
して回転することによって,入口28から出口29へ空
気流れを形成する。また,空気通路22に配置された多
孔部材19は,オープンポアを有し,空気通路22を流
れる空気Aを通過させると共に,空気Aを多孔部材19
によってスパイラル状にガイドして流すことができる。
【0016】コンデンサ14は,上記の構成によって,
ステータ16のコイルに通電することによって内筒2が
外筒17に対して回転し,空気Aが外筒17の入口28
から出口29へ向かって多孔部材19を貫通して軸流方
向に流れると共に多孔部材19にガイドされてスパイラ
ルに流れることになる。一方,内筒2内には,水蒸気S
が多孔部材18を通って流体通路35を流れている。従
って,流体通路35を流れる水蒸気Sが有する熱エネル
ギは,空気通路22を流れる空気Aによって吸熱され,
水蒸気Sが水Wに変換されることになる。
【0017】図2に示すように,ランキンサイクルR
は,水を水蒸気に変換する蒸気発生装置である二段式の
熱交換器4,6,熱交換器4,6で発生した水蒸気で駆
動される蒸気タービン5,蒸気タービン5から排出され
る水蒸気を水に復水させるコンデンサ14,及びコンデ
ンサ14から排出される水を熱交換器6へ送還するポン
プ12から構成されている。熱交換器4,6で発生した
高温の水蒸気は,蒸気タービン5で水蒸気エネルギが電
気エネルギ又は回転力に変換されて仕事をし,水蒸気の
温度及び圧力が低下するが,水蒸気が水になるまで温度
が下がれば,圧力即ち気圧が0.01ataに低下し,
有効仕事量が増加することになる。従って,温度と気圧
が低下した水蒸気を有効に熱交換して水に戻してランキ
ンサイクルを良好に作動させるため,コンデンサ14は
次のように構成されている。
【0018】コンデンサ14における水蒸気の流れる内
筒2は,緻密質のSiC等のセラミックスや該セラミッ
クスで内包されたグラファイトで作製され,強度や耐食
性を向上させることができる。また,水蒸気の流れる多
孔部材18は,SiC等のセラミック繊維,或いはSi
C等の多孔質セラミックスで作製することができる。多
孔部材18の基材をSi3 4 で作製した場合には,そ
の表面をSiCでコーティングすることによって,水蒸
気や水による腐食を防止して劣化を防止することができ
る。また,空気の流れる多孔部材19は,Si3 4
SiC等から成るセラミック繊維,或いはSi3 4
の多孔質セラミックスで作製することができる。
【0019】図2には,ランキンサイクルRをガスエン
ジン1に組み込んだ一実施例が示されている。ガスエン
ジン1に組み込んだランキンサイクルRは,エンジン1
からの排気ガスで蒸気を加熱する排気通路8に設けられ
た熱交換器4,熱交換器4の後流に設けられ且つ熱交換
器4からの排気ガスで水を蒸気に加熱する熱交換器6,
及び熱交換器4から送り出される高温の水蒸気によって
作動される蒸気タービン5を具備している。熱交換器4
は,ケーシング内に配置された熱交換器6で加熱された
蒸気が流れる蒸気通路と,該蒸気通路に配置された排気
ガスが流れる排気ガス通路とから構成されている。熱交
換器6は,ケーシング内に配置された水を貯留できる水
・蒸気通路と該水・蒸気通路の周りに配置された熱交換
器4からの排気ガスが流れる多孔質セラミック部材が配
置された排気ガス通路とから構成されている。熱交換器
4,6は,エンジン1の排気通路8に配置された排気ガ
スの熱エネルギで水を蒸気に熱交換するため上流側熱交
換器4と下流側熱交換器6とから二段式に構成されてい
る。
【0020】蒸気タービン5は,図3に示すように,熱
交換器4で発生した高温で高圧の水蒸気によって駆動さ
れるタービン7,タービン7から通路23を通じて排出
される水蒸気によって駆動されるタービン24,及びタ
ービン7とタービン24とを連結したシャフト21に対
して設けられた発電機20から構成されている。従っ
て,蒸気エネルギは,タービン7,24を駆動し,その
回転力は発電機20によって電力として回収される。
【0021】ランキンサイクルRから成るエネルギ回収
装置を備えたガスエンジン1は,吸入行程,圧縮行程,
膨張行程及び排気行程の4つの行程を順次繰り返すこと
によって作動される多気筒或いは単気筒であり,定置式
のコージェネレーションシステムにおける負荷変動が小
さいエンジン1に適用することが好ましいものである。
ガスエンジン1は,天然ガス等のガス体を燃料とし,燃
焼室がシリンダに形成された主室1Aと,主室1Aに連
絡口を通じて連通するシリンダヘッド30に形成した副
室1Bとから副室式ガスエンジンに構成されている。ガ
スエンジン1は,燃焼室の主室1Aからの排気ガスを排
出するため排気マニホルド39と,吸気通路10を通じ
て主室1Aへ吸気を供給するため吸気マニホルド40が
設けられている。吸気通路10からの吸入空気は吸気マ
ニホルド40を通じて各気筒の主室1Aへ供給され,ま
た,各主室1Aからの排気ガスは排気マニホルド39に
よって集合して排気通路8へ排出される。また,副室1
Bへ供給される天然ガスは,燃料加圧ポンプ13の作動
によって燃料供給路9を通じて燃焼室の各副室1Bへ供
給される。
【0022】この実施例では,ガスエンジン1における
燃焼室の主室1Aと副室1Bは,セラミック部材,遮熱
層等によって遮熱構造に構成されている。ガスエンジン
1は,改質燃料が供給されるシリンダヘッド30に形成
された副室1Bを備えており,副室1Bは制御弁31に
よる連絡口の開放によって主室1Aに連通するように構
成されている。主室1Aには,ターボチャージャ3のコ
ンプレッサからの圧縮空気が吸気通路10を通じて供給
され,また,副室1Bには,燃料弁32が設けられ,燃
料弁32による燃料供給口の開放によって燃料供給路9
から副室1Bへガス燃料が供給される。
【0023】ガスエンジン1は,CH4 を主成分とする
天然ガス燃料を収容した燃料タンク11,ガス燃料を燃
焼室の副室1Bへ供給する燃料加圧ポンプ13,ターボ
チャージャ3の後流の排気通路8に設けられたランキン
サイクルを構成する熱交換器4,6を有している。ガス
エンジン1における燃焼室の主室1Aと副室1Bは,セ
ラミック部材及び遮熱層によって遮熱構造に構成されて
いるので,主室1Aから排気マニホルド39を通じて排
出される排気ガスは約900℃〜800℃の高温ガスで
ある。ガスエンジン1では,排気ガスの熱エネルギをタ
ーボチャージャ3,熱交換器4及び熱交換器6によって
回収するように構成されている。
【0024】ターボチャージャ3は,排気ガスによって
駆動されるタービン,タービンにシャフトによって連結
され且つタービンによって駆動されるコンプレッサ,及
びシャフトに対して設けた交流機即ち発電機から構成さ
れている。ターボチャージャ3のコンプレッサは,その
タービンによって駆動され,空気を加圧して圧縮空気と
し,該圧縮空気を吸気通路10を通じて吸気マニホルド
40からそれぞれの気筒の主室1Aへ供給する。ターボ
チャージャ3に設けた発電機は,タービンの回転力を電
力として取り出して排気ガスエネルギを電気エネルギと
して回収することができる。
【0025】また,排気通路8に設けられた熱交換器6
は,気相−液相熱交換器であり,排気ガスエネルギによ
って蒸気を発生させ,該蒸気は蒸気通路を通じて熱交換
器4へ送り込まれる。蒸気タービン5を駆動した水蒸気
Sは,水と低温蒸気との流体になって蒸気通路27を通
ってコンデンサ14へ放出され,コンデンサ14で高温
水となってポンプ12によって水通路26を通じて熱交
換器6へ再び送り込まれる。また,熱交換器6を通過し
た排気ガスは,熱エネルギをほとんど回収された状態の
低温の排気ガス(例えば,200℃程度)となって外部
に排出される。
【0026】ランキンサイクルRを備えたガスエンジン
1は,上記のように構成され,次のように作動する。制
御弁31が閉鎖した状態で,吸気弁(図示せず)の開放
によってターボチャージャ3のコンプレッサからの空気
が吸気通路10を通じて吸気マニホルド40から主室1
Aに供給される。主室1Aの空気は制御弁31の閉鎖状
態で圧縮行程において圧縮される。一方,制御弁31が
閉鎖した状態で燃料弁32が開放し,燃料加圧ポンプ1
3の作動によって天然ガス燃料が燃料タンク11からガ
ス燃料供給路9を通じて副室1Bに供給される。圧縮行
程上死点近傍で制御弁31が開放し,主室1Aの圧縮空
気が副室1Bに流入し,改質燃料が圧縮空気と混合して
着火燃焼し,膨張行程に移行してピストン43に仕事を
させる。
【0027】排気行程において,主室1Aと副室1Bの
排気ガスは,排気通路8を通じてターボチャージャ3へ
送り出される。ターボチャージャ3では,タービンを駆
動し,その回転力は発電機で電気エネルギに変換される
と共に,コンプレッサを駆動する。発電機で得られた電
力は,バッテリに蓄電されたり,補機を駆動するのに消
費される。また,コンプレッサは空気を吸気通路を通じ
て燃焼室へ過給する機能を果たす。ターボチャージャ3
のタービンを通過した排気ガスは,排気通路8を通じて
熱交換器4へ送り込まれる。
【0028】熱交換器4へ送り込まれた排気ガスは,多
孔質セラミック部材を配置した排気ガス通路を通過し,
次いで,排気通路8を通じて熱交換器6へ送り込まれ
る。排気ガスは,排気ガス通路を通過する際に,熱交換
器6から蒸気通路を通って蒸気通路に送り込まれた蒸気
と熱交換して高温に加熱する。熱交換器4で高温に加熱
された蒸気は,高温蒸気通路25を通って蒸気タービン
5へ送り込まれ,タービン7,24を駆動する。タービ
ン7,24の駆動によって発電機20が発電する。発電
機20が発電された電力は,バッテリに蓄電されたり,
補機を駆動するのに消費される。高温の水蒸気Sは蒸気
タービン5を駆動した後,低温水蒸気Sから成る流体に
変換され,該流体は蒸気通路27を通じてコンデンサ1
4へ送られて水Wになり,その水Wはポンプ12の駆動
によって水通路26を通じて熱交換器6の水・蒸気通路
へ送り込まれる。
【0029】熱交換器4から熱交換器6へ送り込まれた
排気ガスは,熱交換器6の排気ガス通路を通じて排気通
路8へ送り出される。排気ガスは,排気ガス通路を通過
する際,水・蒸気通路を通る水を熱交換して蒸気に変換
する。排気通路8へ送り出された排気ガスは,ターボチ
ャージャ3,熱交換器4及び熱交換器6によって熱エネ
ルギが回収されており,例えば,200℃程度にまで温
度低下している。
【0030】
【発明の効果】この発明によるランキンサイクルにおけ
るコンデンサは,上記のように構成されているので,僅
かな電流で内筒が外筒に対して回転され,内筒と外筒と
の間に形成された空気通路に空気流れが形成される。内
筒内を流れている水蒸気は,空気通路を流れる空気によ
って極めて効率的に冷却され,水に変換される。コンデ
ンサ自体は,ランキンサイクルにおいて縦形に配置され
ているので,水蒸気から水に変換された水は下方へ流
れ,ポンプで熱交換器へと送り込まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるランキンサイクルにおけるコン
デンサの一実施例を示す概略断面図である。
【図2】図1のコンデンサを備えたランキンサイクルを
組み込んだガスエンジンを示す概略説明図である。
【図3】ランキンサイクルに組み込まれた蒸気タービン
を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1 ガスエンジン 2 内筒 3 ターボチャージャ 4,6 熱交換器 5 蒸気タービン 8 排気通路 12 ポンプ 14 コンデンサ 15 回転子 16 ステータ 17 外筒 18,19 多孔部材 22 空気通路 26 水通路 27 蒸気通路 28 入口 29 出口 35 流体通路 R ランキンサイクル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水を水蒸気に変換する蒸気発生装置,前
    記蒸気発生装置で発生した水蒸気で駆動される蒸気ター
    ビン,前記蒸気タービンから排出される水蒸気を水に復
    水させるコンデンサ,及び前記コンデンサから排出され
    る水を前記蒸気発生装置へ送還するポンプから成るラン
    キンサイクルにおいて,前記蒸気タービンから排出され
    た水蒸気が流入する流体通路を形成し且つ永久磁石から
    成る回転子を設けた内筒,前記内筒内の前記流体通路に
    配置された第1多孔部材,前記内筒の外側に取り付けら
    れたスパイラル状に延びるフィン部から成る第2多孔部
    材,及び前記第2多孔部材の前記フィン部と前記フィン
    部に隣接した領域で形成される空気通路を形成するよう
    に前記内筒を回転自在に支持し且つ前記回転子に対応し
    たステータを備えた外筒,から成ることを特徴とするラ
    ンキンサイクルにおけるコンデンサ。
  2. 【請求項2】 前記蒸気発生装置は,エンジンの排気通
    路に配置された排気ガスの熱エネルギで水を蒸気に熱交
    換する熱交換器であることを特徴とする請求項1に記載
    のランキンサイクルにおけるコンデンサ。
  3. 【請求項3】 前記空気通路に配置された前記第2多孔
    部材は,前記外筒が前記内筒に対して回転することによ
    って前記外筒に形成された入口から出口へ空気流れを形
    成することを特徴とする請求項1に記載のランキンサイ
    クルにおけるコンデンサ。
  4. 【請求項4】 前記空気通路に配置された前記第2多孔
    部材は,前記空気通路を流れる空気を通過させると共
    に,前記空気を前記第2多孔部材で形成されるスパイラ
    ル状にガイドして流すことを特徴とする請求項1に記載
    のランキンサイクルにおけるコンデンサ。
  5. 【請求項5】 前記内筒は緻密質セラミックスから作製
    され,前記内筒の一端部は前記蒸気タービンから排出さ
    れる水蒸気を流す蒸気通路に回転自在に取り付けられ,
    前記内筒の他端部は前記内筒から排出される水を流す水
    通路に回転自在に且つ密封状態に取り付けられているこ
    とを特徴とする請求項1に記載のランキンサイクルにお
    けるコンデンサ。
  6. 【請求項6】 前記内筒はその軸方向が上下方向に縦型
    に配置され,水蒸気は前記内筒の上側から流入し,ま
    た,空気は前記外筒の下部に設けた入口から上部に設け
    た出口に向かって流れることを特徴とする請求項1に記
    載のランキンサイクルにおけるコンデンサ。
JP21550597A 1997-07-28 1997-07-28 ランキンサイクルにおけるコンデンサ Expired - Fee Related JP3580091B2 (ja)

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