JPH08193504A - 動力プラントの複合サイクル - Google Patents

動力プラントの複合サイクル

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JPH08193504A
JPH08193504A JP7021327A JP2132795A JPH08193504A JP H08193504 A JPH08193504 A JP H08193504A JP 7021327 A JP7021327 A JP 7021327A JP 2132795 A JP2132795 A JP 2132795A JP H08193504 A JPH08193504 A JP H08193504A
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JP
Japan
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steam
engine
positive displacement
combined cycle
displacement engine
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JP7021327A
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English (en)
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Nobuyuki Iketani
信之 池谷
Masaru Sakakida
勝 榊田
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Publication date
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    • F01KSTEAM ENGINE PLANTS; STEAM ACCUMULATORS; ENGINE PLANTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; ENGINES USING SPECIAL WORKING FLUIDS OR CYCLES
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    • F01K25/005Plants or engines characterised by use of special working fluids, not otherwise provided for; Plants operating in closed cycles and not otherwise provided for the working fluid being steam, created by combustion of hydrogen with oxygen
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 動力プラントの複合サイクルに関し、熱効率
の向上を図った装置を提供する。 【構成】 水素および酸素燃焼を行う往復動型エンジン
28から排気される水蒸気により同軸上の出力軸に電力
負荷35が接続された排気タービン34を駆動し、この
排気タービン34を駆動した水蒸気の熱を熱交換器36
により熱エネルギ利用系37に取り出す一方、熱交換器
36を通過した水蒸気を水タンク37により水に戻し、
水タンク37により戻された水を加圧ポンプ40により
加圧して熱交換器36を介して水蒸気にして往復動型エ
ンジン28に吸気として送り、水蒸気を作動流体とする
クローズドループ41を構成する。往復動型エンジン2
8を用いるために複合システム全体の熱効率が改善され
るとともに、電力負荷35により大量の電気エネルギを
取り出せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水素を燃料とするとと
もに水蒸気を作動流体とするクローズドループで発電機
等の負荷を駆動した後、温水や蒸気による熱エネルギ供
給を伴うコージェネシステムや地域冷暖房等の動力プラ
ントの複合サイクルに関し、複合サイクルの熱効率の向
上を図るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、エネルギ効率向上の観点から、従
来のガスタービンとこの排気エネルギを熱源とする蒸気
タービンとを組合せるとともに排熱を温水や水蒸気とし
て回収するコジェネシステムに替え、温水や水蒸気によ
る熱供給を伴うコジェネシステムや地域冷暖房等の動力
プラントについて水素および酸素を燃料とする水素燃焼
ガスタービンを用いるとともに水蒸気を作動流体とする
複合サイクルが検討されている。このような複合サイク
ルの一例を図7に示す。
【0003】同図に示すように、検討されている複合サ
イクル1では、圧縮機2と,同軸上のタービン3と,水
素を燃料とする燃料ライン4に接続されて水素および酸
素燃焼を行い燃焼用ガスである水蒸気を燃焼器5に供給
する圧縮機2とを備える水素燃焼ガスタービン6を運転
して発電機等の負荷(図示しない)を駆動することで燃
料の高温エネルギを取り出す。また、水素燃焼ガスター
ビン6の排気である水蒸気を排気タービン7に送って、
水素燃焼ガスタービン6で駆動する排気ガスタービン7
と同軸上の発電機8を駆動して電気エネルギとして取り
出す。
【0004】一方、排気タービン7でエネルギを取り出
した後の水蒸気は熱交換器(または復水器)9に送ら
れ、例えば熱交換器9により地域冷暖房等の熱エネルギ
利用系10へ熱エネルギを供給するとともに、排ガスた
る水蒸気を水に戻して一旦水タンク11に溜め、水ポン
プ12で加圧して熱交換器9を通して水蒸気としてから
水素燃焼ガスタービン6の圧縮機2に戻すクローズドル
ープ13を構成することが考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図7に示す複合サイク
ル1は、動力源として水素燃焼ガスタービン6を用いて
いるため、例えば燃焼器5等の高温部分は常時高温に晒
されており、材料の高温強度の点から複合サイクル1の
最高温度が制限される。現状の技術では図7に示す複合
サイクル1の最高温度は1500〜1600℃程度が限
界である。そのため、複合サイクル1の効率が制限され
てしまい、複合サイクル1の効率の著しい向上が望めな
いのが現状である。
【0006】本発明はこのような従来の技術が有する課
題に鑑みてなされたものであり、温水や水蒸気による熱
供給を伴うコージェネシステムや地域冷暖房用として現
在検討されている動力プラントの複合サイクルの熱効率
の向上を図ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明に
かかる動力プラントの複合サイクルは、水蒸気を作動流
体とするクローズドループで水素および酸素を燃料とし
て運転されるとともに負荷を駆動する容積型エンジン
と,当該容積型エンジンのクローズドループの下流に設
けられ前記容積型エンジンから排気される水蒸気で駆動
されて負荷を駆動する排気タービンと,当該排気タービ
ンのクローズドループの下流に設けられ前記水蒸気と熱
交換されて熱回収する熱エネルギ利用系とを組み合わせ
て備えることを特徴とするものである。
【0008】請求項2記載の本発明にかかる動力プラン
トの複合サイクルは、請求項1記載の本発明にかかる動
力プラントの複合サイクルにおいて、クローズドループ
は、水素および酸素を燃料として運転されるとともに負
荷を駆動する容積型エンジンと,前記容積型エンジンか
ら排気される水蒸気により駆動されるとともに同軸上の
出力軸に負荷が接続される排気タービンと,当該排気タ
ービンを駆動した前記水蒸気の熱を取り出し前記熱エネ
ルギ利用系に供給する熱交換器と,当該熱交換器を通過
して復水された水を加圧して前記熱交換器を介して水蒸
気にして前記容積型エンジンに吸気として送る加圧装置
とから構成されることを特徴とするものである。
【0009】さらに、請求項3記載の本発明にかかる動
力プラントの複合サイクルは、請求項1または請求項2
記載の動力プラントの複合サイクルにおいて、前記容積
型エンジンが、4サイクルまたは2サイクルの往復動エ
ンジン,ないしはロータリエンジンであることを特徴と
するものである。
【0010】
【作用】請求項1記載の本発明にかかる動力プラントの
複合サイクルでは、動力源として容積型エンジンを用い
ており、この容積型エンジンの燃焼部は瞬間的には最高
温度は2000℃を越えるものの吸入工程等により冷却
され容積型エンジンを構成する材料の平均温度を低下で
きるため、複合サイクルの最高温度を2000℃程度と
ガスタービンよりも高温にできるようになる。
【0011】請求項2記載の本発明にかかる動力プラン
トの複合サイクルでは、請求項1記載の本発明にかかる
動力プラントの複合サイクルと同様に複合サイクルの最
高温度を2000℃程度とガスタービンよりも高温にで
き、また排気タービンに送られた排ガスが有するエネル
ギの一部を、同軸上の出力軸に負荷として例えば発電機
を直結することで電気エネルギとして取り出せるように
なるとともに、残りを熱交換器を介して外部に熱エネル
ギとして供給できるようになる。
【0012】さらに、請求項3記載の本発明にかかる動
力プラントの複合サイクルでは、容積型エンジンとし
て、4サイクルまたは2サイクルの往復動エンジンのみ
ならずロータリエンジンをも適用できるため、必要とす
るエネルギ量に応じて最適な容積型エンジンを用いるこ
とができるようになる。
【0013】
【実施例】以下に、本発明にかかる動力プラントの複合
サイクルの一実施例を添付図面を参照しながら詳細に説
明する。
【0014】図1は、請求項1記載の本発明にかかる動
力プラントの複合サイクルの一実施例を模式的に示す説
明図である。この複合サイクル14は、概説すると、水
蒸気を作動流体とするクローズドループ16で水素およ
び酸素を燃料として運転されるとともに負荷20を駆動
する容積型エンジン15と,容積型エンジン15のクロ
ーズドループ16の下流に設けられ容積型エンジン15
から排気される水蒸気で駆動されて負荷を駆動する排気
タービン21と,排気タービン21のクローズドループ
16の下流に設けられ水蒸気と熱交換されて熱回収する
熱エネルギ利用系17とにより構成される。
【0015】容積型エンジン15は燃料供給装置18を
装着され、容積型エンジン15の出力軸には発電機等の
負荷20が接続されており、容積型エンジン15の作動
エネルギを有効利用する。燃料供給装置18には水素,
酸素を燃料とする燃料ライン19が接続される。
【0016】また、容積型エンジン15の吸気系には後
述する熱交換器23からの水蒸気供給系が、一方、容積
型エンジン15の排気系には排気タービン21がそれぞ
れ接続される。
【0017】図1に示す実施例では、水蒸気を作動流体
とするクローズドループ16は、容積型エンジン15
と,電力負荷22に接続された排気タービン21と,燃
料供給装置18および排気タービン21に接続され、例
えば地域冷暖房等の熱エネルギ利用系17に熱エネルギ
を供給するとともに水蒸気を水に戻す熱交換器23と,
熱交換器23からの水を一旦蓄える水タンク24と,水
タンク24に蓄えられた水を再度熱交換器23へ供給す
る加圧ポンプ26と,水タンク24内の余剰の水を排出
するドレン弁25とにより構成される。
【0018】図1に示す本発明にかかる動力プラントの
複合サイクル14では、燃料供給装置18へ、燃料ライ
ン19から水素および酸素が,一方熱交換器23から作
動流体としての水蒸気がそれぞれ送られ、燃料供給装置
18から容積型エンジン15の燃焼室(図示しない)へ
水素、酸素および水蒸気が供給されてクローズドループ
16が構成される。
【0019】容積型エンジン15の燃焼室内で圧縮され
た後着火し、水素および酸素燃焼が行われ、まず燃料の
高温エネルギが負荷20で電気エネルギとして取り出さ
れる。また、こうして負荷20を駆動した後、水素およ
び酸素燃焼反応により水蒸気が排ガスとして排気され
る。
【0020】排気された水蒸気は、まず排気タービン2
1に送られて排気タービン21を駆動する。排気タービ
ン21に接続された負荷の一例としての電力負荷22に
より電気エネルギが取り出される。一方、排気タービン
21を通過した水蒸気は熱交換器23に送られ、熱交換
器23で熱交換されて熱エネルギ利用系17に熱エネル
ギを供給するとともに温度を低下されて一部が水となり
水タンク24に送られる。なお、図1に示す実施例で
は、容積型エンジン15と熱交換器23との間に排気タ
ービン21を設けるように構成したが、容積型エンジン
15から排気される水蒸気の温度等によっては排気ター
ビン21を設けずに容積型エンジン15と熱交換器23
とを直結するようにしてもよい。
【0021】水タンク24により、クローズドループ1
6内の水蒸気が冷却されて完全に水にされた後、加圧ポ
ンプ26により加圧されて熱交換器23で加熱されて水
蒸気として容積型エンジン15に設けられた燃料供給装
置18に送られる。なお、クローズドループ16内では
容積型エンジン15に燃料として供給した水素および酸
素に相当する量の水をドレン弁25から排出する。
【0022】図1に示す動力プラントの複合サイクル1
4では、容積型エンジン15を用いているため、複合サ
イクルの最高温度は2000℃程度とガスタービンを用
いた場合よりも高温化が可能となり、複合サイクルの熱
効率を向上できる。また、容積型エンジン15では水素
および酸素を燃料とするとともに水蒸気を作動流体とす
るクローズドループ16を構成するため、容積型エンジ
ン15における燃焼に窒素を含む空気を吸入しないた
め、排ガスは水蒸気となりNOの排出を防止できる。
【0023】図2は、請求項2記載の本発明にかかる動
力プラントの複合サイクルの一実施例を示す説明図であ
る。
【0024】図2に示す本発明にかかる動力プラントの
複合サイクル27は、容積型エンジンとして4サイク
ル,多気筒の往復動型直噴式ディーゼルエンジン28を
用いる。各シリンダの吸気ポート(図示しない)には後
述する熱交換器36からの水蒸気供給系が接続されると
ともに、燃料ポンプ29に接続された燃料供給装置30
が往復動型エンジン28に装着されており、吸気ポート
を介して熱交換器36からの水蒸気が往復動型エンジン
28の燃焼室(図示しない)へ供給されるとともに燃料
ポンプ29によりそれぞれ独立して燃料供給装置30に
供給された水素および酸素が燃料供給装置30からそれ
ぞれ個別もしくは同時に燃焼室内へ噴射される。なお、
本実施例では、燃焼室の型式は直噴式としたが、これに
限定されるものではなく、例えば副室式であってもよ
い。
【0025】クランク軸31は例えば発電機等の負荷3
2に接続されるとともに燃料ポンプ29にも接続されて
おり、往復動型エンジン28の起動および停止に連動す
るように構成される。なお、燃料ポンプ29の駆動源は
往復動型エンジン28とは別のものとしてもよい。往復
動型エンジン28の燃焼室内で圧縮された後着火し、水
素および酸素燃焼が行われ、クランク軸31を介して負
荷32を駆動する。また、この水素および酸素燃焼反応
により水蒸気が排ガスとして排気される。
【0026】燃料である水素、酸素が液体で供給される
場合には、燃料ポンプ29と燃料供給装置30との間に
熱交換器を配置するとともに、往復動型エンジン28の
冷却水をこの熱交換器に導き、燃料を加熱する。
【0027】往復動型エンジン28の排気系は、同軸上
に配置された2段の排気タービン33,34に接続さ
れ、これらの排気タービン33,34と同軸上に発電機
等の電力負荷35が接続される。なお、本実施例では、
排気タービンは2段の場合を示したが、1段ないし3段
以上であってもよい。排気された水蒸気は、排気タービ
ン33に送られ同軸上の排気タービン34を駆動する。
そのため、発電機等の電力負荷35を駆動して電気エネ
ルギが取り出される。
【0028】排気タービン34は、例えば地域冷暖房等
の熱エネルギ利用系37に熱エネルギを供給する熱交換
器36に接続される。この熱交換器36は、熱交換器3
6からの水を一旦蓄えるとともに余剰の水を排出するド
レン弁39を備える復水器である水タンク38に接続さ
れる。排気タービン34を通過した排ガスたる水蒸気
は、復水器としての機能をも備える熱交換器36に送ら
れ、熱交換器36で、例えば地域冷暖房等の熱エネルギ
利用系37に熱エネルギを供給して熱として排ガスエネ
ルギが回収されるとともに、温度を低下されて一部が復
水し水タンク38に送られて一旦蓄えられる。
【0029】ここで、排気タービン34の出側例えば水
タンク38内の圧力を真空ポンプエジェクタ(図示しな
い)で真空吸引することにより排気タービン34を通過
した後の水蒸気の圧力を、−720mmHg程度に低下
できる。そのため、往復動型エンジン28の通常の排圧
(2〜3 kg/cm2 )との間で大きな膨脹比を確保でき、
この膨脹比から電力負荷35で多大な電気エネルギを確
保することができる。
【0030】さらに、この水タンク38には収容された
水を加圧し熱交換器36を介して往復動型エンジンの吸
気ポートに供給する加圧装置である加圧ポンプ40が接
続される。水タンク38に蓄えられた水は、往復動型エ
ンジン28に供給した燃料分の水をドレン弁39から温
水として排出されるとともに、加圧ポンプ40により加
圧して熱交換器36に送って再び水蒸気とし、往復動型
エンジン28の吸気ポートに送る。
【0031】このようにして、図2に示す本発明にかか
る動力プラントの複合サイクル27において水蒸気を作
動流体とするクローズドループ41が構成される。
【0032】図2に示す本発明にかかる動力プラントの
複合サイクル27では、動力源として容積型エンジンに
包含される往復動型直噴式ディーゼルエンジン28を用
いているため、複合サイクルの最高温度は2000℃程
度とガスタービンを用いた場合よりも高温化が可能とな
り、複合サイクルの熱効率を向上できる。この理由を図
3を参照しながら説明する。
【0033】図3は、図2に示す本発明にかかる動力プ
ラントの複合サイクルにおける作動流体たる水蒸気の温
度−エントロピ線図を示すグラフである。なお、図3中
の一点鎖線は水の飽和蒸気線図であり、この曲線の頂点
より左側は水であることを示し、この曲線の頂点より右
側で曲線より上側は蒸気であることを示し、下側は水蒸
気と水とが混在した状態であることを示す。また、図3
中のa点はシリンダ入口を,b点およびc点はシリンダ
上死点を,d点はシリンダ下死点を,e点は排気タービ
ン33入口を,f点は排気タービン34出口を,g点は
熱交換器36出口を,さらにh点は加圧ポンプ40出口
をそれぞれ示す。
【0034】図2に示す往復動型エンジン28のシリン
ダ内に吸入された水蒸気は図3のa点→b点に示すよう
に断熱圧縮されて急激に温度が上昇し、b点→c点に示
すように燃焼することによりさらに温度が上昇し、最高
温度は約2000℃程度となる。そして、c点→d点に
示すように膨脹によりシリンダから水蒸気として排出さ
れることにより急激に温度が低下し、d点→e点に示す
ように往復動型エンジン28の排気抵抗によりエントロ
ピが増加し、e点→f点に示すように排気タービン3
3,34を駆動して膨脹することにより温度が低下し、
f点→g点に至る途中で水に戻される。そして、g点→
g´点→h点→a点に示すように加圧ポンプ40により
熱交換器36を介して水蒸気とされて往復動型エンジン
28に送られる。
【0035】これに対し、図7に示す水素燃焼ガスター
ビン6を用いた複合サイクル1の作動流体たる水蒸気の
温度−エントロピ線図を図3に破線で示す。実線で囲ま
れた部分,破線で囲まれた部分それぞれの面積を比較す
ると、実線で囲まれた部分の面積が大きく、このことか
ら本発明にかかる動力プラントの複合サイクルは図7に
示す複合サイクルよりもより多くの仕事量を有し熱効率
が優れることがわかる。
【0036】なお、図3に示すグラフはいずれも計算に
より各計算点の状態量を求めることにより作成したが、
この計算に際しては、圧縮・膨脹工程では断熱を,圧縮
機2およびタービン3については断熱効率をそれぞれ仮
定するとともに、ガスタービンコンプレッサ効率:0.
80,タービン効率:0.92,復水タービン効率:
0.85と仮定する一方、各機械効率,熱損失および圧
力損失は無視することとした。また、図2に示す本発明
にかかる動力プラントの複合サイクルと図7に示す従来
の複合サイクルとを比較する目的から、初期蒸気温度・
圧力と供給酸素・水素量はともに一定とした。
【0037】さらに、図2に示す本発明にかかる動力プ
ラントの複合サイクルについての各計算点の状態量を表
1に,図7に示す従来の複合サイクルについての各計算
点の状態量を表2にそれぞれまとめて示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】以上の結果からサイクル熱効率を計算する
と、図2に示す本発明にかかる動力プラントの複合サイ
クル:0.67,図7に示す従来の複合サイクル:0.
48となり、本発明にかかる動力プラントの複合サイク
ルによればサイクル熱効率が改善されることがわかる。
【0041】また、図2に示す本発明にかかる動力プラ
ントの複合サイクル27は、往復動型エンジン28が水
素および酸素を燃料とするとともに水蒸気を作動流体と
するクローズドループ41を構成するため、往復動型エ
ンジン28における燃焼に窒素を含む空気を吸入しない
ため、排ガスは水蒸気となりNOの排出を防止でき
る。
【0042】図2に示す実施例では、容積型エンジンと
して4サイクルの往復動型直噴式ディーゼルエンジンを
用いた場合を例にとったが、本発明にかかる動力プラン
トの複合サイクルはかかる態様に限定されるものではな
く、例えば2サイクルの往復動型エンジンを用いれば小
型エンジンで大きな出力を得られる。また、往復動型エ
ンジンに限られるものでもなく、例えばロータリエンジ
ンを用いることもできる。図4は、図2に示す本発明に
かかる動力プラントの複合サイクルにおいて往復動型エ
ンジンの代わりにロータリエンジンを用いた場合を示す
説明図である。なお、図4の説明では図2の説明と重複
する部分は省略する。
【0043】同図に示すように熱交換器36により加熱
された水蒸気をロータリエンジン42の吸気ポート43
を介してハウジング44内に送り込むとともに、燃料供
給装置30から燃料である水素と酸素をハウジング44
内に個別に送り込み、ロータ45をエキセントリックシ
ャフト46に対して偏心させて回転させることにより混
合気を圧縮しプラグ47により着火してエキセントリッ
クシャフト46を回転させ、排気ポート48から水蒸気
である排ガスを排気タービン33に送る。
【0044】ロータリエンジン42は、排気バルブを装
着していないとともにロータ45の回転とともに作動室
の位置が移動するという構造的特長を有するため、往復
動型エンジンに比べて吸気室が低温となり水素の燃焼室
外での早期着火の解決には有利である。
【0045】容積型エンジンではいずれの種類のエンジ
ンであっても排気脈動が存在するため、排気脈動の程度
によっては図2または図4中の排気タービン33,34
の効率を低下させることが考えられる。そこで、排気脈
動流下における排気タービンの効率改善を図るために
は、排気タービンは通常用いられる軸流式のものだけで
なく、図5に示すように、特に初段にラジアル式または
斜流式の排気タービン51を用いそれ以降に軸流式の排
気タービン52を用いた排気タービン50を用いること
が望ましい。
【0046】図2または図4に示す本発明にかかる動力
プラントの複合サイクルでは、一つの燃料供給装置30
へ水素および酸素を別々に供給し燃焼室内へ個別に水素
および酸素を噴射するという燃料供給方式を採用した。
図2に示す往復動型エンジン28を用いた場合のこの燃
料供給方式を抽出して、図6(a)に模式的に示す。
【0047】図6(a)では燃料供給装置61に水素お
よび酸素を別々に送り燃料供給装置61からそれぞれ個
別に水素および酸素をシリンダ62内に噴射するもので
あるが、本発明にかかる動力プラントの複合サイクルは
このような燃料供給方式にのみ限定されるものではな
い。例えば、図6(b)に示すように水素,酸素をそれ
ぞれ独立した燃料供給装置61a,61bに個別に供給
する方式や,図6(c)に示すように水素を吸気ポート
63中に噴射するとともに酸素を燃料供給装置61から
シリンダ62内に噴射する方式や,図6(d)に示すよ
うに酸素を吸気ポート63中に噴射するとともに水素を
燃料供給装置61からシリンダ62内に噴射する方式等
が考えられる。
【0048】
【発明の効果】請求項1記載の本発明にかかる動力プラ
ントの複合サイクルでは、容積型エンジンを用いるため
に複合サイクルの最高温度を向上でき、複合サイクルの
熱効率を改善できる。
【0049】請求項2記載の本発明にかかる動力プラン
トの複合サイクルでは、往復動型エンジンを用いるため
に複合サイクルの熱効率を改善できるとともに、排気タ
ービンと同軸上に電力負荷を設けるために排ガスが有す
るエネルギの一部を、電気エネルギとして取り出せるよ
うになる。
【0050】さらに、請求項3記載の本発明にかかる動
力プラントの複合サイクルでは、容積型エンジンとし
て、4サイクルまたは2サイクルの往復動エンジンのみ
ならずロータリエンジンをも適用できるため、必要とす
るエネルギ量に応じて最適な容積型エンジンを用いるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の本発明にかかる動力プラントの
複合サイクルの一実施例を模式的に示す説明図である。
【図2】請求項2記載の本発明にかかる動力プラントの
複合サイクルの一実施例を示す説明図である。
【図3】図2に示す本発明にかかる動力プラントの複合
サイクルにおける作動流体たる水蒸気の温度−エントロ
ピ線図を示すグラフである。
【図4】図2に示す本発明にかかる動力プラントの複合
サイクルにおいて往復動型エンジンの代わりにロータリ
エンジンを用いた場合を示す説明図である。
【図5】本発明にかかる動力プラントの複合サイクルに
おいて用いる排気タービンの一例の構成を示す縦断面図
である。
【図6】本発明にかかる動力プラントの複合サイクルに
おける燃料供給方式を模式的に示すグラフである。
【図7】最近検討されている水素燃焼ガスタービンを用
いた動力プラントの複合サイクルの一例を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
14 複合サイクル 15 容積型エンジン 16 クローズドループ 17 熱エネルギ利用系 27 複合サイクル 28 往復動型直噴式ディーゼルエンジン 33,34 排気タービン 35 電力負荷 36 熱交換器 37 熱エネルギ利用系 38 水タンク 40 加圧ポンプ 41 クローズドループ 42 ロータリエンジン
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02G 5/02 Z F02M 21/02 G 25/032

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水蒸気を作動流体とするクローズドルー
    プで水素および酸素を燃料として運転されるとともに負
    荷を駆動する容積型エンジンと,当該容積型エンジンの
    クローズドループの下流に設けられ前記容積型エンジン
    から排気される水蒸気で駆動されて負荷を駆動する排気
    タービンと,当該排気タービンのクローズドループの下
    流に設けられ前記水蒸気と熱交換されて熱回収する熱エ
    ネルギ利用系とを組み合わせて備えることを特徴とする
    動力プラントの複合サイクル。
  2. 【請求項2】 前記クローズドループは、水素および酸
    素を燃料として運転されるとともに負荷を駆動する容積
    型エンジンと,前記容積型エンジンから排気される水蒸
    気により駆動されるとともに同軸上の出力軸に負荷が接
    続される排気タービンと,当該排気タービンを駆動した
    前記水蒸気の熱を取り出し前記熱エネルギ利用系に供給
    する熱交換器と,当該熱交換器を通過して復水された水
    を加圧して前記熱交換器を介して水蒸気にして前記容積
    型エンジンに吸気として送る加圧装置とから構成される
    請求項1記載の動力プラントの複合サイクル。
  3. 【請求項3】 前記容積型エンジンは、4サイクルまた
    は2サイクルの往復動エンジン,ないしはロータリエン
    ジンである請求項1または請求項2記載の動力プラント
    の複合サイクル。
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