JPH07279758A - コージェネレーション装置 - Google Patents

コージェネレーション装置

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JPH07279758A
JPH07279758A JP7453894A JP7453894A JPH07279758A JP H07279758 A JPH07279758 A JP H07279758A JP 7453894 A JP7453894 A JP 7453894A JP 7453894 A JP7453894 A JP 7453894A JP H07279758 A JPH07279758 A JP H07279758A
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heat
hydrogen
compressor
alloy
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JP7453894A
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Tsutomu Ishino
勉 石野
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02GHOT GAS OR COMBUSTION-PRODUCT POSITIVE-DISPLACEMENT ENGINE PLANTS; USE OF WASTE HEAT OF COMBUSTION ENGINES; NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02G1/00Hot gas positive-displacement engine plants
    • F02G1/04Hot gas positive-displacement engine plants of closed-cycle type
    • F02G1/043Hot gas positive-displacement engine plants of closed-cycle type the engine being operated by expansion and contraction of a mass of working gas which is heated and cooled in one of a plurality of constantly communicating expansible chambers, e.g. Stirling cycle type engines
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/14Combined heat and power generation [CHP]

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スターリングエンジン(A)を用いたコージ
ェネレーション装置において、エンジン冷却部(9)で
該エンジン(A)の作動ガスから取り出された温熱を熱
負荷(Ql)に供給する際に、蒸気の発生が可能な10
0℃以上のレベルまで供給温度を昇温できるようにし、
熱供給の高品位化を図る。 【構成】 水素吸蔵合金(11)が収容されかつ連通路
(12)により互いに連通された2つの合金筒(1
3),(14)を有する圧縮機(16)併用のヒートポ
ンプ装置(B)を、熱の供給先が切換可能な温熱供給機
構(15)を介してスターリングエンジン(A)の冷却
部(9)に連設し、供給機構(15)により温熱が供給
されて合金(11)が水素ガスを放出する側の筒(1
3),(14)内から圧縮機(16)で水素ガスを吸引
して他方の筒(13),(14)内に圧送し、該筒(1
3),(14)内の合金(11)に水素ガスを吸収させ
て発熱させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、スターリングエンジ
ンを用いた小型のコージェネレーション装置において該
スターリングエンジンの作動ガス冷却部にて取り出され
た温熱を高品位化する対策に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、コージェネレーション装置は、
例えば特開平4−334705号公報で知られているよ
うに、例えばエンジンの回転出力により動力発生機とし
ての発電機を作動させて電力を動力負荷としての電力負
荷に供給する一方、エンジン冷却水の温熱を熱負荷に供
給するようにしたものである。そして、特に、発電量が
100kW以下の小型のコージェネレーション装置とし
ては、ディーゼルエンジンやガスエンジンを用いたもの
が一般に普及しており、それらは、例えば山間部のリゾ
ート地やホテル等では実際に使用されている。
【0003】ところが、このようなエンジンを用いたコ
ージェネレーション装置では、発電効率が30%前後と
低く、加えて振動や騒音が大きいことや排気ガスによる
環境への悪影響等が問題視されている。
【0004】一方、例えば特開平4−311655号公
報において、スターリングエンジンのピストン軸力によ
り発電機を作動させることが開示されている。そこで、
小型のコージェネレーション装置に好ましいエンジンと
して、機関効率が高く、また環境特性に優れるとされて
いるスターリングエンジンが考えられる。
【0005】すなわち、上記スターリングエンジンで
は、有底筒状のシリンダ内にディスプレーサ及びピスト
ンがそれぞれ往復動可能に嵌挿されることにより、シリ
ンダ内が作動ガスの膨張空間及び圧縮空間に区画されて
いる。また、上記膨張空間及び圧縮空間を互いに連通す
る連通路には、バーナ等により作動ガスを加熱するため
の加熱部と、作動ガスとの間で熱の授受を行う再生器
と、作動ガスを冷却する冷却部とが膨張空間の側から順
に設けられている。そして、上記膨張空間の作動ガスを
加熱して膨張させる一方、圧縮空間の作動ガスを再生器
により冷却して収縮させることで、上記ディスプレーサ
及びピストンを往復動させ、その軸力をクランク機構等
を介して回転出力に変換するようになされている。
【0006】ここで、図10は、上記スターリングエン
ジンにおけるエネルギーフローを示したもので、100
%の熱入力に対し、ピストンの軸出力として40%程度
が見込める。したがって、発電ロスが4%であっても、
発電に36%程度のエネルギーを割り当てることができ
る。一方、作動ガスの冷却にて得られるエンジン放熱量
は45%程度である。このとき、高い機関効率を得るた
めには、膨張空間温度と圧縮空間温度との温度差を大き
くとることが必要であるが、その場合に、実用的には、
圧縮空間温度であるエンジン冷却水の温度を50〜60
℃に抑える必要があるとされている。
【0007】次に、図11は、上記スターリングエンジ
ン(A)を用いて構成したコージェネレーション装置の
一例を示し、上記回転力により発電機(a)を作動させ
て発生した電力は電力負荷(Wl)に供給される。一
方、作動ガスを冷却するための熱交換器(b)では該作
動ガスの温熱を冷却水に熱交換し、この冷却水を熱負荷
(Ql)との間で循環させる。このとき、加熱部におけ
るバーナ等の排熱を熱負荷(Ql)に供給することもで
きる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ス
ターリングエンジンを用いたコージェネレーション装置
では、スターリングエンジンの冷却部で取り出せる作動
ガスの温熱温度が、上記したように50〜60℃である
ことから、そのままでは、例えば水蒸気等の利用価値の
ある熱供給が困難であるという問題がある。
【0009】この発明は斯かる点に鑑みてなされたもの
であり、その主要な目的は、スターリングエンジンを用
いた小型のコージェネレーション装置を実用化する際
に、冷却部にて取り出された温熱を、水蒸気の発生が可
能な100℃以上のレベルまで昇温させることができる
ようにし、熱供給の高品位化を図ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、50〜60℃程度の低温熱
源で水蒸気を発生させることのできる温度レベルの発熱
が得られる水素吸蔵ヒートポンプ装置をスターリングエ
ンジンと組み合わせて、熱負荷に対する供給温度を昇温
させる。また、装置全体の大型化を回避するために、上
記ヒートポンプ装置としては、水素吸蔵合金を収容する
合金筒が2本で済む水素圧縮機併用のものとする。その
際に、圧縮器の駆動源としては、スターリングエンジン
におけるピストン軸力の一部を利用する。
【0011】すなわち、この発明では、図1に示すよう
に、有底筒状のシリンダ(1)と、各々、上記シリンダ
(1)内に往復動可能に嵌挿され、該シリンダ(1)内
を作動ガスの膨張空間(2)及び圧縮空間(3)に区画
するディスプレーサ(4)及びピストン(5)と、上記
膨張空間(2)及び圧縮空間(3)を互いに連通する連
通路(6)と、この連通路(6)を通過する作動ガスと
の間で熱の授受を行う再生器(7)と、上記膨張空間
(2)の作動ガスを加熱して膨張させる加熱部(8)
と、上記圧縮空間(3)の作動ガスを冷却して収縮させ
る一方、該冷却により熱負荷(Ql)への供給熱を作動
ガスから取り出す冷却部(9)と、上記ピストン(5)
に駆動連結された出力部(21)とを有してなるスター
リングエンジン(A)を備えるとともに、上記スターリ
ングエンジン(A)の出力部(21)により駆動されて
動力負荷(Wl)への供給動力を発生する動力発生手段
(10)を備えたコージェネレーション装置が前提であ
る。
【0012】そして、各々、加熱されて水素ガスを放出
する一方、昇圧された水素ガスを吸収して発熱する水素
吸蔵合金(11)が収容されかつ連通路(12)により
互いに連通された2つの容器(13),(14)と、こ
れら両容器(13),(14)に交互に切り換えて冷却
部(9)の熱を供給することにより該容器(13),
(14)内の水素吸蔵合金(11)を加熱して水素ガス
を放出させる温熱供給手段(15)と、上記連通路(1
2)に配設され、水素ガスを吸引して圧縮吐出する水素
圧縮機(16)と、上記温熱供給手段(15)により冷
却部(9)の熱が供給された一方の容器(13),(1
4)からの水素ガスが他方の容器(13),(14)に
圧送されて該他方の容器(13),(14)内の水素吸
蔵合金(11)に吸収されるように、上記温熱供給手段
(15)の供給先が切り換わるのに応じて上記圧縮機
(16)の水素ガス吸引圧送方向を切り換える水素切換
手段(23)と、上記各容器(13),(14)内の水
素吸蔵合金(11)が水素ガスの吸収により発生した熱
を熱負荷(Ql)に供給する発熱供給手段(18)とを
有してなる圧縮機併用水素吸蔵ヒートポンプ装置(B)
を備えるようにする。その上で、上記ヒートポンプ装置
(B)の水素圧縮機(16)を、上記スターリングエン
ジン(A)の出力部(21)に駆動連結する。
【0013】請求項2の発明では、上記請求項1の発明
において、動力発生手段(10)を、電力負荷(Wl)
への供給電力を発生する発電機(10)で構成する。
【0014】請求項3の発明では、上記請求項2の発明
において、図7に示すように、熱負荷(Ql)は、発熱
供給手段(17)にて供給された発熱により蒸気を発生
する蒸気発生手段(18)と、この蒸気発生手段(1
8)にて発生された蒸気により回転駆動される蒸気ター
ビン(19)と、この蒸気タービン(19)に回転駆動
されて電力を発生する補助発電機(20)とを有するも
のとする。
【0015】請求項4の発明では、上記請求項2の発明
において、図8に示すように、スターリングエンジン
(A)は、シリンダ(1)の開口端に接合されかつ内部
に出力部(21)が配置されたケーシング(22)を有
するものとする。その上で、発電機(10)及び水素圧
縮機(16)を、上記ケーシング(22)に一体に設け
るようにする。
【0016】請求項5の発明では、上記請求項4の発明
において、ケーシング(22)と該ケーシング(22)
を貫通して水素圧縮機(16)に駆動連結する出力部
(21)の部分との間に、ケーシング(22)の内部空
間と水素圧縮機(16)の内部空間とをシールするシー
ル手段(47)を介設する。
【0017】
【作用】以上の構成により、請求項1の発明では、スタ
ーリングエンジン(A)の冷却部(9)で作動ガスから
取り出された熱は、ヒートポンプ装置(B)の温熱供給
手段(15)により2つの容器(13),(14)に交
互に供給される。上記熱が供給された一方の容器(1
3),(14)内では、該熱により水素吸蔵合金(1
1)が加熱されて水素ガスを放出する。そして、上記温
熱供給手段(15)の供給先が切り換わるのに応じて、
切換手段(23)により水素圧縮機(16)の水素ガス
吸引圧縮方向が切り換わり、水素吸蔵合金(11)から
放出された水素ガスは水素圧縮機(16)に吸引されて
他方の容器(13),(14)内に圧送されて、該他方
の容器(13),(14)内の水素吸蔵合金(11)に
吸収される。すると、水素ガスを吸収した水素吸蔵合金
(11)では発熱反応が生じる。このとき、ヒートポン
プ装置(B)が圧縮機併用のものであって水素平衡圧を
圧縮機(16)の作動により高くすることができるの
で、50〜60℃程度の低熱源により100℃以上の高
熱を発生することができる。そして、この高温の熱は、
発熱供給手段(18)により熱負荷(Ql)に供給され
る。よって、熱負荷(Ql)に対し蒸気の発生が可能な
高品位の熱供給が行える。
【0018】請求項2の発明では、上記動力発生手段と
しての発電機(16)は、スターリングエンジン(A)
の出力部(21)により駆動されて動力としての電力を
発生する。そして、この電力は、動力負荷としての電力
負荷(Wl)に供給される。これにより、上記請求項1
の発明において、電力負荷(Wl)への電力供給と、熱
負荷(Ql)への熱供給とが行われる。
【0019】請求項3の発明では、上記熱負荷(Ql)
において、先ず、高温の熱を発熱供給手段(17)にて
供給された蒸気発生手段(18)では、この熱により蒸
気を発生する。すると、この蒸気により蒸気タービン
(19)が回転駆動され、補助発電機(20)により電
力が発生する。この補助発電機(20)の電力は発電機
(10)の電力と共に電力負荷(Wl)に供給される。
一方、蒸気タービン(19)の駆動に使用された蒸気
は、使用された分だけ降温した状態で本来の熱負荷(Q
l′)に供給される。つまり、熱負荷(Ql)に対する
熱供給が高品位化されていることから、その一部を使用
した発電が可能であるので、上記請求項2の発明におい
て、電力負荷(Wl)が大きくなった場合に、電力供給
量を増加させることができるようになる。
【0020】請求項4の発明では、上記スターリングエ
ンジン(A)が、シリンダ(1)の開口端に接合されか
つ内部に出力部(21)が配置されたケーシング(2
2)を有する場合に、上記発電機(10)及び水素圧縮
機(16)がケーシング(22)に一体に設けられてい
ることにより、これらが1つのユニットとなるので、上
記請求項3の発明において、装置全体のコンパクト化が
図れるようになる。
【0021】請求項5の発明では、上記ケーシング(2
2)の内部空間と水素圧縮機(16)の内部空間とが、
シール手段(47)によりシールされるので、上記請求
項4の発明において、ケーシング(22)と該ケーシン
グ(22)を貫通して水素圧縮機(16)に駆動連結す
る出力部(21)の部分との隙間を通って作動ガスや水
素ガスが洩れるのを防止することができる。
【0022】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。
【0023】(実施例1)図1は、この発明の実施例1
に係るコージェネレーション装置の全体構成を概略的に
示し、このコージェネレーション装置は、ヘリウム等の
作動ガスが用いられたスターリングエンジン(A)と、
該エンジン(A)により駆動されて動力としての電力を
発生させる動力発生手段としての発電機(10)と、ス
ターリングエンジン(A)の作動ガスを冷却水にて冷却
しかつ該冷却により作動ガスから温熱を取り出す冷却部
(9)と、この冷却部(9)で取り出された低温の熱を
熱源として高温の発熱を発生する圧縮機併用水素吸蔵ヒ
ートポンプ装置(B)とを備えている。
【0024】上記スターリングエンジン(A)は下端が
開口された有底状のシリンダ(1)を有し、その内部に
は奥側(図1の上側)から順にディスプレーサ(4)及
びピストン(5)がそれぞれ嵌挿され、これらはシリン
ダ(1)内で往復動可能とされている。上記シリンダ
(1)内の奥側にはディスプレーサ(4)によって区画
される膨張空間(2)が、また中間部にはディスプレー
サ(4)及びピストン(5)によって区画される圧縮空
間(3)がそれぞれ形成され、これら空間(2),
(3)に作動ガスが充填されている。そして、上記シリ
ンダ(1)の開口端にはケーシング(22)が気密状に
接合され、その内部には上記ディスプレーサ(4)及び
ピストン(5)を90°の位相差で互いに連結する出力
部としてのクランク機構(21)が配設されている。
【0025】上記クランク機構(21)は、ケーシング
(22)の周壁部により水平軸心回りに回転可能に支持
された回転軸(21a)と、この回転軸(21a)に回
転一体に連結された円板クランク(21b)とからなっ
ている。一方、ディスプレーサ(4)及びピストン
(5)は、各々、その下面中心から下方に向けて軸心方
向に延びるロッド(4a),(5a)を有する。このと
き、ディスプレーサロッド(4a)は、ピストン(5)
及びピストンロッド(5a)の軸心部を貫通してその下
端がピストンロッド(5a)の下端よりも常に下位に位
置するようになされている。そして、各ロッド(4
a),(5a)の下端と円板クランク(21b)とは、
各々、連結ロッド(4b),(5b)により連結されて
いる。尚、各連結ロッド(4b),(5b)の円板クラ
ンク(21b)への連結位置は約90℃だけ回転方向に
ずれている。また、このクランク機構(21)には上記
発電機(10)及び後述の水素圧縮機(16)がそれぞ
れ駆動連結されている。
【0026】上記膨張空間(2)及び圧縮空間(3)
は、シリンダ(1)周囲に形成された円筒状の周壁内空
間を一部とする複数の連通路(6)により互いに連通さ
れている。そして、上記連通路(6)には、蓄熱式熱交
換器からなるアニュラ形の再生器(7)と、該再生器
(7)の膨張空間(2)側に位置する加熱部としての複
数本のヒータ管(8)とが配設されている。また、再生
器(7)の圧縮空間(3)側には、シェルアンドチュー
ブ式の熱交換器からなる上記冷却部(9)が配設されて
いる。さらに、シリンダ(1)の上部には、略密閉状態
の燃焼空間(41a)を有する燃焼ケース(41)が一
体的に取り付けられている。また、この燃焼ケース(4
1)の上端壁中央には、燃料を燃焼させてヒータ管
(8)内の作動ガスを加熱するバーナ(42)が配設さ
れている。
【0027】以上のように構成されたスターリングエン
ジン(A)の基本サイクルを、図2の作動ガス圧(p)
と容積(V)との関係を示すp−V線図、及び図3の作
動ガス温度(T)とエントロピー(s)との関係を示す
T−s線図に基づいて説明する。先ず、ヒータ管(8)
がバーナ(42)で加熱されると、過程1→2で膨張空
間(2)の作動ガスが吸熱して膨張する。このとき、ピ
ストン(5)が下死点に向けて押し下げられるので、こ
の膨張は等温膨張となる。そして、過程2→3でディス
プレーサ(4)が上死点に向けて移動するため、膨張空
間(2)の作動ガスは連通路(12)を通って圧縮空間
(3)に流入する。その際、温熱が再生器(7)に蓄熱
されることにより等容冷却される。過程3→4では、ピ
ストン(5)が上死点に向けて引き上げられるため、作
動ガスは圧縮されるが、冷却部(9)から放熱して等温
圧縮される。そして、ディスプレーサ(4)が下死点に
向けて移動するのに伴い、過程4→1では、圧縮空間
(3)の作動ガスが連通路(12)を通って膨張空間
(2)に流入する。このとき、作動ガスは再生器(7)
の上記蓄熱により等容加熱される。これらの過程を繰り
返すことにより、ディスプレーサ(4)及びピストン
(5)がシリンダ(1)内を往復動し、クランク機構
(21)を介して発電機(10)及び水素圧縮機(1
6)を駆動するようになされている。
【0028】次に、上記水素吸蔵ヒートポンプ装置
(B)について説明する。このヒートポンプ装置(B)
は、各々、加熱されて水素ガスを放出する一方、昇圧さ
れた水素ガスを吸収して発熱する水素吸蔵合金(11)
が収容されかつ連通路(12)により互いに連通された
容器としての第1及び第2合金筒(13),(14)を
有する。また、上記連通路(12)の途中には、一方の
合金筒(13),(14)から水素ガスを吸引して他方
の合金筒(13),(14)に圧送する水素圧縮機(1
6)が設けられている。そして、上記各合金筒(1
3),(14)には、該筒(13),(14)内の水素
吸蔵合金(11)が水素ガスを吸収して発生した熱を熱
負荷(Ql)に供給する発熱供給手段としての発熱供給
機構(17)が連設されている。さらに、上記各合金筒
(13),(14)には、スターリングエンジン(A)
の冷却部(9)にて取り出された熱を両合金筒(1
3),(14)に交互に切り換えて供給し、該筒(1
3),(14)内の水素吸蔵合金(11)を加熱して水
素ガスを放出させる温熱供給手段としての温熱供給機構
(15)が連設されている。また、上記温熱供給機構
(15)により冷却部(9)の熱が供給された一方の合
金筒(13),(14)からの水素ガスが他方の合金筒
(13),(14)に圧送されて該他方の合金筒(1
3),(14)内の水素吸蔵合金(11)に吸収される
ように、該温熱供給機構(15)の供給先が切り換わる
のに応じて上記圧縮機(16)の水素ガス吸引圧送方向
を切り換える切換手段としての切換制御部(23)が設
けられている。
【0029】具体的には、上記水素吸蔵合金(11)
は、ZrMn2 ・MmNi5 やCaNi5 ・MmN
5 等をベースとした合金からなる。これら合金の特性
は、図4に示すとおりであり、例えばの合金では、9
0℃のときの平衡水素圧が2kgf/cm2 である一
方、平衡水素圧が20kgf/cm2 のときには200
℃を超える高温の発熱反応を生じる。つまり、90℃に
加熱されると、平衡水素圧が2kgf/cm2 に低下す
るまで水素ガスを吸収する一方、圧力が20kgf/c
2 に高められたときには200℃以上の発熱とともに
水素ガスを放出する。そして、上記各合金筒(13),
(14)内には同一種類の水素ガス合金(11)が収容
されている。また、各合金筒(13),(14)内に
は、各々、水素圧を検出する圧力センサ(24),(2
5)が配設されていて、各出力信号は切換制御部(2
3)に入力されている。
【0030】上記温熱供給機構(15)は、スターリン
グエンジン(A)の冷却部(9)と上記各合金筒(1
3),(14)との間で冷却水を循環させる温熱供給管
(32)と、該供給管(32)の途中に介設された各々
1対の第1三方弁(33),(33)及び第2三方弁
(34),(34)とで構成されている。上記温熱供給
管(32)の往路及び復路はそれぞれ2つに分岐して各
合金筒(13),(14)に連通接続されている。そし
て、第1合金筒(13)への往路及び復路の2本の分岐
管の各々に第1三方弁(33)が、また第2合金筒(1
3)への2本の分岐管の各々に第2三方弁(34)がそ
れぞれ配置されている。
【0031】上記水素圧縮機(16)は、スターリング
エンジン(A)のケーシング(22)下部に一体に設け
られている。つまり、上記ケーシング(22)の下方延
設部により水素圧縮機(16)における有底筒状のシリ
ンダ(16a)が形成され、該シリンダ(16a)内に
ピストン(16b)が上下方向に往復動可能に嵌挿され
ている。このピストン(16b)はスターリングエンジ
ン(A)のクランク機構(21)に連結ロッド(16
g)を介して駆動連結されている。また、ケーシング
(22)の底部には、各合金筒(13),(14)の内
部に連通する第1及び第2吸排ポート(16c),(1
6d)と、各吸排ポート(16c),(16d)を開閉
する第1及び第2吸排弁(16e),(16f)とが配
設されている。そして、ピストン(16b)が下死点に
向けて移動する際に、吸排弁(16e),(16f)の
一方が開弁しかつ他方が閉弁することにより開弁してい
る吸排弁(16e),(16f)側の合金筒(13),
(14)内の水素ガスが該圧縮機(16)に吸引され
る。一方、ピストン(16b)が上死点に向けて移動す
る際には、吸排弁(16e),(16f)の開閉作動が
切り換わり、このことで、上記吸引された水素ガスが圧
縮されつつ別の合金筒(13),(14)内に移送され
るようになっている。尚、図示はしないが、上記クラン
ク機構(21)の回転軸(21a)には該回転軸(21
a)の回転角を検出する回転角センサが連設されてい
て、その出力信号は上記切換制御部(23)に入力され
ている。
【0032】上記発熱供給機構(17)は、各合金筒
(13),(14)と熱負荷(Ql)との間で加熱水を
循環させる発熱供給管(35)と、上記第1三方弁(3
3),(33)及び第2三方弁(34),(34)とで
構成されている。上記発熱供給管(35)の往路及び復
路の合金筒(13),(14)側はそれぞれ2つに分岐
しており、第1合金筒(13)には第1三方弁(3
3),(33)を介して、また第2合金筒(14)には
第2三方弁(34),(34)を介してそれぞれ連通接
続されている。つまり、各三方弁(33),(34)
は、切換作動毎に合金筒(13),(14)内空間の連
通先を温熱供給管(32)と発熱供給管(35)とに交
互に切り換えるようになされている。また、図1に実線
で示すように第1三方弁(33),(33)が温熱供給
管(32)を介して第1合金筒(13)及び冷却部
(9)を互いに連通させているときには、第2三方弁
(34),(34)は発熱供給管(35)を介して第2
合金筒(14)を熱負荷(Ql)に連通させるようにな
っている。
【0033】上記切換制御部(23)は、クランク機構
(21)における回転軸(21a)の回転角、つまり圧
縮機(16)のピストン(16b)の作動と、圧力セン
サ(24),(25)の出力信号とに基づいて切換制御
を行う。例えば、温熱供給機構(15)において冷却部
(9)の熱を第1筒(13)に、また発熱供給機構(1
7)において第2筒(14)の熱を熱負荷(Ql)にそ
れぞれ供給するように第1及び第2三方弁(33),
(34)が切換制御部(23)により切り換えられてい
るときには、上記第1及び第2吸排弁(16e),(1
6f)は第1合金筒(13)内の水素ガスを吸引して第
2合金筒(14)内に圧送するように開閉作動が制御さ
れる。そして、第1合金筒(13)内の水素圧が所定値
まで降下又は第2合金筒(14)内の水素圧が所定値ま
で上昇したときには、先ず、温熱供給機構(15)では
冷却部(9)の熱を第2筒(14)に、また発熱供給機
構(17)では第1筒の熱を熱負荷(Ql)にそれぞれ
供給するように第1及び第2三方弁(33),(34)
が切り換えられる。そして、今度は、第2合金筒(1
4)内の水素ガスを吸引して第1合金筒(13)内に圧
送するように第1及び第2吸排弁(16e),(16
f)の開閉作動が制御される。
【0034】以上のように構成されたヒートポンプ装置
(B)の基本サイクルを、図5のp−c−T線図に基づ
いて説明する。先ず、第1合金筒(13)内の吸蔵合金
(11)が水素ガスを吸蔵して発熱し、高温(Th)に
なっているときの水素吸収量(c)がA点に、また第2
合金筒(14)内の吸蔵合金(11)が水素ガスを放出
して低温(Tl)になっているときの水素吸収量(c)
がC点にそれぞれあるとする。この状態で、第1合金筒
(13)内と第2合金筒(14)内とを互いに連通する
と、水素ガスは高圧の第1合金筒(13)から低圧の第
2合金筒(14)に移動し、各々、同図のA点からB点
に、またC点からD点にそれぞれ移り、B点及びD点で
同一の水素圧力(p)を示す。その後、第1合金筒(1
3)に冷却部(9)からの温熱を供給すると、第1合金
筒(13)内の合金(11)から水素ガスが放出され、
かつ該放出された水素ガスが圧縮機(16)により第2
合金筒(14)内に圧送されるため、上記合金(11)
の平衡水素圧(p)が低下し、温度が低下して低温(T
l)となり、同図破線で示す吸熱過程を辿ってB点から
C点に向かう。一方、同時に、第2合金筒(14)で
は、圧縮機(16)により昇圧されて送り込まれた水素
ガスを合金(11)が吸蔵して発熱し、温度が上昇して
高温(Th)となる。すなわち、同図実線で示す発熱過
程を辿り、D点からA点に向かう。これらの過程を繰り
返すことで、各合金筒(13),(14)内に交互に高
温の発熱が発生することとなる。
【0035】ここで、上記コージェネレーション装置の
エネルギーフローを、図6に基づいて説明する。100
%の熱入力に対し、スターリングエンジン(A)におけ
るピストン(5)の軸出力は40%、エンジン放熱量つ
まり冷却部(9)にて作動ガスから取り出される温熱量
は45%、そして、バーナ(31)の排熱量が15%で
あるとする。このとき、ヒートポンプ装置(B)におけ
る圧縮機(16)の駆動に軸出力の1/4、つまり10
%の出力を使用すると、例えば50〜60℃の温熱は1
20〜150℃に昇温される。一方、上記軸出力の残部
である30%のうちの3%が発電ロスの場合には、27
%が発電に使用されることになる。この27%の値はデ
ィーゼルエンジンやガスエンジンを用いた発電量が10
0kW以下の小型コージェネレーション装置の発電効率
(一般に30%前後)と略同じである。しかも、スター
リングエンジン(A)を用いていることから、低振動か
つ低騒音であり、さらに環境特性でも勝っている。
【0036】したがって、実施例1によれば、スターリ
ングエンジン(A)の冷却部(9)にて取り出された5
0〜60℃の温熱と、スターリングエンジン(A)のピ
ストン(5)の軸力の一部とにより水素吸蔵ヒートポン
プ装置(B)を駆動し、このことで、熱負荷(Ql)に
対し蒸気を発生させることの可能な120〜150℃の
熱供給が行えるので、熱供給の高品位化を図ることがで
きる。
【0037】尚、上記実施例1において、ヒートポンプ
装置(B)の発熱に加えて、バーナの排気ガスを熱負荷
(Ql)に供給するようにしてもよい。
【0038】また、上記実施例1では、ディスプレーサ
(4)をピストン(5)に連結しているが、フリーディ
スプレーサとしてもよい。
【0039】さらに、上記実施例1では、ヒータ管
(8)をバーナで加熱するようにしているが、その他の
加熱手段を用いてもよく、例えば太陽光線のエネルギー
等を用いてもよい。
【0040】(実施例2)図7は、実施例2に係るコー
ジェネレーション装置の全体構成を概略的に示し、上記
実施例1の場合と同じ部分には同じ符号を付して示し、
その説明は省略している。
【0041】上記コージェネレーション装置では、スタ
ーリングエンジン(A)のクランク機構(21)は、図
8に詳示するように、クランク軸(21a)と、このク
ランク軸(21a)に回転一体に設けられた長短2本ず
つのクランクアーム(21c)と、隣接するクランクア
ーム(21c)の端部間に配設された3つのクランクピ
ン(21d)とを有し、中央のクランクピン(21d)
にはディスプレーサ(4)の連結ロッド(4b)が、ま
た両側2つのクランクピン(21d)にはピストン
(5)が有する2本の連結ロッド(5b)の各々がそれ
ぞれ連結されている。一方、燃焼ケース(41)の上面
壁には、外部から導入された燃焼用空気をバーナ(4
2)の火炎口に向けて供給する空気供給路(43)が設
けられている。さらに、燃焼ケース(41)の側面壁に
は、燃焼空間(41a)内のバーナ(42)の排気ガス
を外部に排出する排出管(36)が接続されている。
【0042】そして、この発明の特徴として、発電機
(10)及び水素圧縮機(16)は、上記ケーシング
(22)の周壁部に一体に設けられている。具体的に
は、上記クランク軸(21a)の水平軸心方向に対向す
るケーシング(22)周壁部の2箇所の部分(図8の左
右2箇所の部分)には、内部に断面円筒状の空間を有す
る円筒部(44a),(44b)がそれぞれ側方に向け
て突設されている。また、右側の円筒部(44a)は左
側の円筒部(44b)よりも軸心方向寸法が大きくなっ
ている。そして、上記クランク軸(21a)は、その両
端部がケーシング(22)の周壁部を貫通して各円筒部
(44a),(44b)内空間を縱断する状態で該周壁
部により軸受(45)を介して回転可能に支持されてい
る。クランク軸(21a)の右端は右側円筒部(44
a)の外壁内面においても軸受(45)により軸支され
ている。そして、この右側円筒部(44a)内に発電機
(10)が、また左側円筒部内(44b)に水素圧縮機
(16)がそれぞれ円筒部(44a),(44b)をハ
ウジングに兼用する状態で構成されている。
【0043】上記発電機(10)は、右側円筒部(44
a)内のクランク軸(21a)部分に回転一体に外嵌合
された永久磁石からなるロータ(10a)と、このロー
タ(10b)周りの円筒部(44a)内周に固定された
導電コイルからなるステータ(10b)とで構成されて
いる。また、ロータ(10a)の右方に位置するクラン
ク軸(21a)部分にはフライホイール(46)が回転
一体に設けられている。
【0044】上記水素圧縮機(16)はロータリ式のも
ので、クランク軸(21a)に回転一体に設けられたロ
ータ(16a)と、該ロータ(16a)の回転方向に互
いにずれて円筒部(44b)の周壁に開設されかつヒー
トポンプ装置(B)の連通路(12)の一部を構成する
吸気ポート(16b)及び排気ポート(16c)とを有
する。また、ケーシング(22)の周壁部を貫通して水
素圧縮機(16)の側に延びているクランク軸(21
a)と該周壁部との間には、ケーシング(22)の内部
空間と水素圧縮機(16)の内部空間とをシールするシ
ール手段としてのメカニカルシール(47)が介設され
ている。そして、ロータ(16a)が円筒部(44b)
の内周面に沿って回転することで該ロータ(16a)外
周面と円筒部(44b)内周面との間の空間容積を変化
させ、このことで、上記吸排ポート(16b),(16
c)を介して水素ガスを吸引しかつ吸引した水素ガスを
圧縮しつつ排出するようになされている。尚、この場合
には、吸気ポート(16b)及び排気ポート(16c)
と各合金筒(13),(14)の内部空間との間の連通
路(12)の一部に四方弁(48)が介設されていて、
この四方弁(48)の切換作動が切換制御部(23)の
制御により、圧縮機(16)の第1及び第2合金筒(1
3),(14)への連通状態が切り換わるようになされ
ている。
【0045】さらに、この発明の特徴として、熱負荷
(Ql)は、発熱供給機構(17)にて供給された熱に
より蒸気を発生する蒸気発生手段としての蒸気発生器
(18)と、この蒸気発生器(18)にて発生された蒸
気により回転駆動される蒸気タービン(19)と、この
蒸気タービン(19)に回転駆動されて電力を発生する
補助発電機(20)と、本来の熱負荷(Ql′)とから
なっている。
【0046】上記蒸気発生器(18)の入力側には、水
素吸蔵合金(11)の発熱(例えば120〜150℃)
を供給する発熱供給機構(17)の発熱供給管(35)
が接続されている。また、この入力側には、スターリン
グエンジン(A)におけるバーナ(42)の排気ガスを
排出する排出管(36)の途中部分が接続されていて、
該蒸気発生器(18)に排気ガスの熱量の一部を付与す
ることで、蒸気の発生に寄与するとともに低温の排気ガ
スを外部に排出するようになされている。一方、蒸気発
生器(18)の出力側には、発生した蒸気を上記蒸気タ
ービン(19)に供給しかつ使用された蒸気を該発生器
(18)に戻す蒸気循環管(37)が接続されている。
また、出力側には他の熱負荷(Ql′)に熱供給を行う
ための熱供給管(38)が連設されている。
【0047】ここで、上記コージェネレーション装置の
エネルギーフローを、図9に基づいて説明する。ヒート
ポンプ装置(B)に入力されるエンジン放熱量が45%
であるのは上記実施例1と同じであるが、ヒートポンプ
装置(B)からは蒸気の状態で熱エネルギーが出力さ
れ、この蒸気により蒸気タービン(19)を駆動して4
5%のうちの13.5%が補助発電機(20)による発
電に使用される。これを発電機(10)への27%と合
わせると、約40%が発電に使用されることになり、発
電量が100kW以下の小型コージェネレーション装置
としては、極めて高い発電効率(一般には30%前後)
を発揮することが判る。また、45%の残りの31.5
%は上記実施例1の場合よりも降温した状態で熱負荷
(Ql)に供給されることになるが、それでも、80℃
以上の温水を供給することができ、50〜60℃のエン
ジン放熱温度よりも高品位な熱供給を行うことができ
る。
【0048】したがって、この実施例2によれば、上記
実施例1と略同じ効果を奏することができる他に、スタ
ーリングエンジン(A)のケーシング(22)周壁部に
発電機(10)及び水素圧縮機(16)が一体に設けら
れていて、これらが1つのユニットとなっているので、
コージェネレーション装置全体のコンパクト化が図れる
ようになっている。また、その際に、メカニカルシール
(47)により、ケーシング(22)の内部空間と水素
圧縮機(16)の内部空間とがシールされているので、
ケーシング(22)周壁部と圧縮機(16)側に延びる
クランク軸(21a)の部分との隙間を通って作動ガス
や水素ガスが洩れるのを防止することができる。
【0049】一方、ヒートポンプ装置(B)で発生した
高温の発熱を用いて蒸気発生器(18)により蒸気を発
生し、その蒸気により蒸気タービン(19)を回転駆動
して補助発電機(20)により電力を発生でき、発電機
(10)の電力と共に電力負荷(Wl)に供給すること
ができるので、電力負荷(Wl)が大きくなった場合
に、電力供給量を増加させることができる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、有底筒状のシリンダと、各々、上記シリンダ内
に往復動可能に嵌挿され、該シリンダ内を作動ガスの膨
張空間及び圧縮空間に区画するディスプレーサ及びピス
トンと、上記膨張空間及び圧縮空間を互いに連通する連
通路と、この連通路を通過する作動ガスとの間で熱の授
受を行う再生器と、上記膨張空間の作動ガスを加熱して
膨張させる加熱部と、上記圧縮空間の作動ガスを冷却し
て収縮させる一方、該冷却により熱負荷への供給熱を作
動ガスから取り出す冷却部と、上記ピストンに駆動連結
された出力部とを有してなるスターリングエンジンを備
えるとともに、このスターリングエンジンの出力部によ
り駆動されて動力負荷への供給動力を発生する動力発生
手段を備えたコージェネレーション装置に対し、各々、
加熱されて水素ガスを放出する一方、昇圧された水素ガ
スを吸収して発熱する水素吸蔵合金が収容されかつ連通
路により互いに連通された2つの容器と、これら両容器
に交互に切り換えて冷却部の熱を供給することにより該
容器内の水素吸蔵合金を加熱して水素ガスを放出させる
温熱供給手段と、上記連通路に配設され、水素ガスを吸
引して圧縮吐出する水素圧縮機と、上記温熱供給手段に
より冷却部からの熱が供給された一方の容器からの水素
ガスが他方の容器に圧送されて該他方の容器内の水素吸
蔵合金に吸収されるように上記温熱供給手段の供給先が
切り換わるのに応じて上記圧縮機の水素ガス吸引圧送方
向を切り換える切換手段と、上記各容器内の水素吸蔵合
金が水素ガスの吸収により発生した熱を熱負荷に供給す
る発熱供給手段とを有してなる圧縮機併用水素吸蔵ヒー
トポンプ装置を備えるようにし、さらに、上記ヒートポ
ンプ装置の水素圧縮機を、上記スターリングエンジンの
出力部に駆動連結したので、上記スターリングエンジン
の冷却部で取り出された熱を熱負荷に供給する際に、高
効率を維持しながら蒸気の発生が可能な100℃以上の
レベルまで供給熱温度を昇温させて熱供給の高品位化を
図ることができる。
【0051】請求項2の発明によれば、上記動力発生手
段を発電機により構成したので、電力負荷への電力供給
と、熱負荷への熱供給とを行うことができる。
【0052】請求項3の発明によれば、上記熱負荷が、
発熱供給手段にて供給された発熱により蒸気を発生する
蒸気発生手段と、この蒸気発生手段にて発生された蒸気
により回転駆動される蒸気タービンと、この蒸気タービ
ンに回転駆動されて電力を発生する補助発電機とを有す
るようにしたので、電力負荷が大きい場合に、電力供給
量を増加させるることができる。
【0053】請求項4の発明によれば、上記スターリン
グエンジンが、シリンダの開口端に接合されかつ内部に
出力部が配置されたケーシングを有する場合に、発電機
及び水素圧縮機を、上記ケーシングに一体に設けるよう
にしたので、これらを1つのユニットとすることがで
き、装置全体のコンパクト化を図ることができる。
【0054】請求項5の発明によれば、上記ケーシング
と該ケーシングを貫通して水素圧縮機に駆動連結する出
力部の部分との間に、ケーシングの内部空間と水素圧縮
機の内部空間とをシールするシール手段を介設したの
で、上記ケーシングと該ケーシングを貫通して水素圧縮
機に駆動連結する出力部の部分との隙間を通って作動ガ
スや水素ガスが洩れるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1に係るコージェネレーショ
ン装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】スターリングエンジンの基本サイクルを示すp
−V線図である。
【図3】スターリングエンジンの基本サイクルを示すT
−s線図である。
【図4】合金筒内での平衡水素圧と水素吸蔵合金の温度
との関係を示す合金特性図である。
【図5】圧縮器併用水素吸蔵ヒートポンプ装置の基本サ
イクルを示すp−c−T線図である。
【図6】コージェネレーション装置におけるエネルギー
フローを示す図である。
【図7】この発明の実施例2に係るコージェネレーショ
ン装置の全体構成を示す概略図である。
【図8】スターリングエンジンの構成を示す縱断面図で
ある。
【図9】コージェネレーション装置におけるエネルギー
フローを示す図である。
【図10】スターリングエンジンにおけるエネルギーフ
ローを示す図である。
【図11】スターリングエンジンを用いたコージェネレ
ーション装置の全体構成を例示する概略図である。
【符号の説明】
(A) スターリングエンジン (B) 圧縮機併用水素吸蔵ヒートポンプ装置 (1) シリンダ (2) 膨張空間 (3) 圧縮空間 (4) ディスプレーサ (5) ピストン (6) 連通路 (7) 再生器 (8) ヒータ管(加熱部) (9) 冷却部 (10) 発電機(動力発生手段) (11) 水素吸蔵合金 (12) 連通路 (13) 第1合金筒(容器) (14) 第2合金筒(容器) (15) 温熱供給機構(温熱供給手段) (16) 水素圧縮機 (17) 発熱供給機構(発熱供給手段) (18) 蒸気発生器(蒸気発生手段) (19) 蒸気タービン (20) 補助発電機 (21) クランク機構(出力部) (22) ケーシング (23) 切換制御部(切換手段) (Ql) 熱負荷 (Wl) 電力負荷(動力負荷)
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F28D 20/00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有底筒状のシリンダ(1)と、 各々、上記シリンダ(1)内に往復動可能に嵌挿され、
    該シリンダ(1)内を作動ガスの膨張空間(2)及び圧
    縮空間(3)に区画するディスプレーサ(4)及びピス
    トン(5)と、 上記膨張空間(2)及び圧縮空間(3)を互いに連通す
    る連通路(6)と、 上記連通路(6)を通過する作動ガスとの間で熱の授受
    を行う再生器(7)と、 上記膨張空間(2)の作動ガスを加熱して膨張させる加
    熱部(8)と、 上記圧縮空間(3)の作動ガスを冷却して収縮させる一
    方、該冷却により熱負荷(Ql)への供給熱を作動ガス
    から取り出す冷却部(9)と、 上記ピストン(5)に駆動連結された出力部(21)と
    を有してなるスターリングエンジン(A)を備えるとと
    もに、 上記スターリングエンジン(A)の出力部(21)によ
    り駆動されて動力負荷(Wl)への供給動力を発生する
    動力発生手段(10)を備えたコージェネレーション装
    置であって、 各々、加熱されて水素ガスを放出する一方、昇圧された
    水素ガスを吸収して発熱する水素吸蔵合金(11)が収
    容されかつ連通路(12)により互いに連通された2つ
    の容器(13),(14)と、 上記両容器(13),(14)に交互に切り換えて冷却
    部(9)の熱を供給することにより該容器(13),
    (14)内の水素吸蔵合金(11)を加熱して水素ガス
    を放出させる温熱供給手段(15)と、 上記連通路(12)に配設され、水素ガスを吸引して圧
    縮吐出する水素圧縮機(16)と、 上記温熱供給手段(15)により冷却部(9)の熱が供
    給された一方の容器(13),(14)からの水素ガス
    が他方の容器(13),(14)に圧送されて該他方の
    容器(13),(14)内の水素吸蔵合金(11)に吸
    収されるように上記温熱供給手段(15)の供給先が切
    り換わるのに応じて上記圧縮機(16)の水素ガス吸引
    圧送方向を切り換える切換手段(23)と、 上記各容器(13),(14)内の水素吸蔵合金(1
    1)が水素ガスの吸収により発生した熱を熱負荷(Q
    l)に供給する発熱供給手段(17)とを有してなる圧
    縮機併用水素吸蔵ヒートポンプ装置(B)を備え、 上記ヒートポンプ装置(B)の水素圧縮機(16)は、
    上記スターリングエンジン(A)の出力部(21)に駆
    動連結されていることを特徴とするコージェネレーショ
    ン装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のコージェネレーション装
    置において、 動力発生手段(10)は、電力負荷(Wl)への供給電
    力を発生する発電機(10)であることを特徴とするコ
    ージェネレーション装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のコージェネレーション装
    置において、 熱負荷(Ql)は、発熱供給手段(17)にて供給され
    た熱により蒸気を発生する蒸気発生手段(18)と、 上記蒸気発生手段(18)にて発生された蒸気により回
    転駆動される蒸気タービン(19)と、 上記蒸気タービン(19)に回転駆動されて電力負荷
    (Wl)への供給電力を発生する補助発電機(20)と
    を有するものであることを特徴とするコージェネレーシ
    ョン装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のコージェネレーション装
    置において、 スターリングエンジン(A)は、シリンダ(1)の開口
    端に接合されかつ内部に出力部(21)が配置されたケ
    ーシング(22)を有し、 発電機(10)及び水素圧縮機(16)は、上記ケーシ
    ング(22)に一体に設けられていることを特徴とする
    コージェネレーション装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のコージェネレーション装
    置において、 ケーシング(22)と該ケーシング(22)を貫通して
    水素圧縮機(16)に駆動連結する出力部(21)の部
    分との間に、ケーシング(22)の内部空間と水素圧縮
    機(16)の内部空間とをシールするシール手段(4
    7)が介設されていることを特徴とするコージェネレー
    ション装置。
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