JPH0719639A - スターリングサイクルヒートポンプ装置 - Google Patents

スターリングサイクルヒートポンプ装置

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JPH0719639A
JPH0719639A JP15849893A JP15849893A JPH0719639A JP H0719639 A JPH0719639 A JP H0719639A JP 15849893 A JP15849893 A JP 15849893A JP 15849893 A JP15849893 A JP 15849893A JP H0719639 A JPH0719639 A JP H0719639A
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JP
Japan
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refrigerator
heat pump
space
piston
crank member
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Withdrawn
Application number
JP15849893A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Ishino
勉 石野
Masahiro Kitamoto
正宏 北元
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
    • F02B2075/025Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02GHOT GAS OR COMBUSTION-PRODUCT POSITIVE-DISPLACEMENT ENGINE PLANTS; USE OF WASTE HEAT OF COMBUSTION ENGINES; NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02G2243/00Stirling type engines having closed regenerative thermodynamic cycles with flow controlled by volume changes
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02GHOT GAS OR COMBUSTION-PRODUCT POSITIVE-DISPLACEMENT ENGINE PLANTS; USE OF WASTE HEAT OF COMBUSTION ENGINES; NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02G2270/00Constructional features
    • F02G2270/85Crankshafts

Landscapes

  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 2サイクルエンジンによりスターリング冷凍
機を少ないエネルギーロスで駆動できるようにして、ス
ターリングヒートポンプ装置の効率向上が図れるように
し、もって空気調和機として十分に使用できるようにす
る。 【構成】 2サイクルエンジン(21)のピストン(2
3)と冷凍機(1)のパワーピストン(3)及びディス
プレーサ(4)とをクランク軸(42)を介して駆動連
結し、上記クランク軸(42)におけるエンジンピスト
ン用クランク部(43a)とディスプレーサ用クランク
部(44a)とを同じ半径方向に突出させ、かつエンジ
ンピストン用クランク部(43a)のクランク半径
(L)よりもパワーピストン用クランク部(44a)の
クランク半径(L′)を短くする一方、パワーピストン
用クランク部(44a)とディスプレーサ側クランク部
(45a)とを回転方向にずらして設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ディスプレーサ型の
スターリング冷凍機を用いたスターリングサイクルヒー
トポンプ装置に関し、特に冷凍機の駆動手段に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のスターリング冷凍機は、例えば
「Refrigerator for Cryogenic Sensors」(NASA Confer
encePublication,2287) で知られており、一般的には、
シリンダ内に往復動可能に嵌挿されたパワーピストン及
びディスプレーサにより、該シリンダ内を作動ガスが封
入された圧縮空間及び膨張空間に区画する一方、上記圧
縮空間及び膨張空間の間の連通路には該連通路を通過す
る作動ガスとの間で冷熱の授受を行う再生器を配設し、
上記パワーピストンに圧縮空間を圧縮する圧縮行程と膨
張空間を膨張させる膨張行程とを交互に行わせて圧縮空
間側には温熱を、また膨張空間側には冷熱をそれぞれ発
生させるようになされており、高い理論熱効率を示すも
のとされている。
【0003】そして、上記パワーピストンの駆動手段と
して、従来では、電動モータが用いられており、そのフ
ラットなトルク特性でパワーピストンを往復駆動するよ
うになされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記電動モ
ータを用いた場合の駆動源効率は33%程度と意外に低
く、ヒートポンプ装置全体としての実際のサイクル効率
では、理論熱効率の30〜40%程度に止どまっている
のが現状である。さらに、空気調和装置の温度レベルで
は、冷房COPが2.1、また暖房COPが3.1程度
の値にしかならず、逆ランキンサイクルを用いた現行の
蒸気圧縮式ヒートポンプ装置と比べると、サイクル効率
では約70%程度に止どまっている。
【0005】そこで、効率の高い駆動手段を用いれば、
その分だけヒートポンプ装置の効率向上を図ることがで
き、現行の蒸気圧縮式ヒートポンプ装置並のサイクル効
率を得ことができるようになると考えられる。具体的に
は、2サイクル内燃機関の場合では熱効率が40〜50
%であり、高トルク特性も備えている。
【0006】しかしながら、内燃機関のピストンをスタ
ーリング冷凍機のパワーピストンに単に駆動連結するだ
けでは、ヒートポンプ装置の効率を具体的に向上させる
ことにはならない。
【0007】この発明は斯かる点に鑑みてなされたもの
であり、その主要な目的は、2サイクル内燃機関により
スターリング冷凍機を効果的に駆動できるようにして、
スターリングヒートポンプ装置の効率向上が図れるよう
にし、もって現行の空気調和装置並のサイクル効率が得
られるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、冷凍機のパワーピストンに
最も軸力が必要とされるのは圧縮行程においてであると
いう点に着眼し、2サイクル内燃機関が最も大きな軸力
を生み出す膨張行程を、上記パワーピストンの圧縮行程
に同期させるようにした。
【0009】すなわち、この発明では、各々シリンダ
(2)内に往復動可能に嵌挿されたパワーピストン
(3)及びディスプレーサ(4)により、該シリンダ
(2)内を作動流体が封入された圧縮空間(5)及び膨
張空間(6)に区画する一方、上記圧縮空間(5)及び
膨張空間(6)の間の連通路(7)に配設された再生器
(8)により、該連通路(7)を通過する作動ガスとの
間で冷熱の授受を行わせ、上記パワーピストン(3)に
圧縮空間(5)を圧縮する圧縮行程と膨張空間(6)を
膨張させる膨張行程とを交互に行わせて圧縮空間(5)
側には温熱を、また膨張空間(6)側には冷熱をそれぞ
れ発生させる冷凍機(1)と、シリンダ(22)内に往
復動可能に嵌挿されたピストン(23)により燃焼空間
(24)及び大気圧空間(25)を区画形成し、上記ピ
ストン(23)が圧縮行程と膨張行程とを交互に行う2
サイクルの内燃機関(21)と、上記内燃機関(21)
の膨張行程と冷凍機(1)の圧縮行程とが同期するよう
に内燃機関(21)のピストン(23)及び冷凍機
(1)のパワーピストン(3)を互いに駆動連結し、該
ピストン(23)の往復動を受けてパワーピストン
(3)を往復動させる連結手段(26)とを備えるよう
にする。
【0010】請求項2の発明では、上記請求項1の発明
において、連結手段(26)は、回転可能に支持された
クランク部材(42)と、該クランク部材(42)及び
内燃機関(21)のピストン(23)を互いに駆動連結
し、該ピストン(23)の回転を受けてクランク部材
(42)を回転軸心周りに回転させる駆動ロッド(4
3)と、上記クランク部材(42)及び冷凍機(1)の
パワーピストン(3)を互いに駆動連結し、該クランク
部材(42)の回転を受けてパワーピストン(3)を往
復動させる従動ロッド(44)とを有するものとする。
そして、上記クランク部材(42)における駆動ロッド
(43)の連結部(43a)と回転軸心との間のクラン
ク半径(L)よりも、従動ロッド(44)の連結部(4
4a)と回転軸心との間のクランク半径(L′)の方を
短くする。
【0011】請求項3の発明では、上記請求項2の発明
において、連結手段(26)は、クランク部材(42)
及び冷凍機(1)のディスプレーサ(4)を互いに駆動
連結するサブ従動ロッド(45)を有し、該サブ従動ロ
ッド(45)はクランク部材(42)の回転を受けてデ
ィスプレーサ(4)を往復動させるものとする。そし
て、上記クランク部材(42)における従動ロッド(4
4)及びサブ従動ロッド(45)の両連結部(44
a),(45a)を、クランク部材(42)の回転方向
にずらす。
【0012】請求項4の発明では、上記請求項1の発明
において、連結手段(26)は、揺動可能に支持された
揺動アーム(46)と、該揺動アーム(46)及び内燃
機関(21)のピストン(23)を互いに駆動連結し、
該ピストン(23)の往復動を受けて揺動アーム(4
6)を揺動軸心周りに揺動させる駆動ロッド(47)
と、上記揺動アーム(46)及び冷凍機(1)のパワー
ピストン(3)を互いに駆動連結し、該揺動アーム(4
6)の揺動を受けてパワーピストン(3)を往復動させ
る従動ロッド(48)とを有するものとする。そして、
上記揺動アーム(46)における駆動ロッド(47)の
連結部(47a)と揺動軸心との間のアーム長さ(L)
よりも、従動ロッド(48)の連結部(48a)と揺動
軸心との間のアーム長さ(L′)の方を短くする。
【0013】請求項5の発明では、上記請求項4の発明
において、連結手段(26)は、回転可能に支持された
クランク部材(49)と、該クランク部材(49)及び
揺動アーム(46)を互いに駆動連結し、該揺動アーム
(46)の揺動を受けてクランク部材(49)を回転軸
心周りに回転させるサブ駆動ロッド(50)と、上記ク
ランク部材(49)及び冷凍機(1)のディスプレーサ
(4)を互いに駆動連結し、クランク部材(49)の回
転を受けてディスプレーサ(4)を往復動させるサブ従
動ロッド(51)とを有するものとする。そして、上記
クランク部材(49)におけるサブ駆動ロッド(50)
及びサブ従動ロッド(51)の両連結部(50a),
(51a)を、該クランク部材(49)の回転方向にず
らす。
【0014】請求項6の発明では、上記請求項1の発明
において、連結手段(26)は、内燃機関(21)及び
冷凍機(1)の両ピストン(23),(3)を互いに駆
動連結する直状の連結ロッド(53)を有し、該連結ロ
ッド(53)によりピストン(23)の往復動を受けて
パワーピストン(3)を往復動させるものとする。
【0015】請求項7の発明では、上記請求項6の発明
において、連結手段(26)は、連結ロッド(53)に
一体に設けられたスコッチヨーク(54)と、該スコッ
チヨーク(54)に係合する係合部(55a)が設けら
れる一方、回転可能に支持され、スコッチヨーク(5
4)の往復動を受けて回転軸心周りに回転するクランク
部材(55)と、該クランク部材(55)及び冷凍機
(1)のディスプレーサ(4)を互いに駆動連結し、ク
ランク部材(55)の回転を受けてディスプレーサ
(4)を往復動させるサブ従動ロッド(56)とを有す
るものとする。そして、上記クランク部材(55)にお
ける係合部(55a)とサブ従動ロッド(56)の連結
部(56a)とを、該クランク部材(55)の回転方向
にずらす。
【0016】請求項8の発明では、上記請求項4又は7
の発明において、冷凍機(1)のシリンダ(2)及びデ
ィスプレーサ(4)の間に、該ディスプレーサ(4)を
ストローク中間位置に向けて付勢しつつ往復動可能に支
持するばね部材(58)を設ける。そして、上記ディス
プレーサ(4)が、パワーピストン(3)の往復動に伴
う圧縮空間(5)及び膨張空間(6)における圧力変化
と上記ばね部材(58)の付勢力とにより、パワーピス
トン(3)との間に所定の位相差をもって往復動される
ように構成する。
【0017】請求項9の発明では、上記請求項1〜8の
発明において、内燃機関(21)及び冷凍機(1)の両
シリンダ(22),(2)間に配設されて連結手段(2
6)を収容するケーシング(27)と、該ケーシング
(27)の内部空間(27a)と冷凍機(1)の圧縮空
間(5)及び膨張空間(6)との間を気密状にシールす
るシール手段(28)とを備えるようにする。そして、
上記シール手段(28)を、潤滑流体(28a)が貯溜
される貯溜部(28b)の該潤滑流体(28a)を上記
圧縮空間(5)及び膨張空間(6)における作動ガスの
封入圧により加圧するように構成する。
【0018】請求項10の発明では、上記請求項1〜8
の発明において、内燃機関(21)及び冷凍機(1)の
両シリンダ(22),(2)間に配設されて連結手段
(26)を外部空間に対し気密状態で収容するケーシン
グ(27)と、該ケーシング(27)の内部空間(27
a)と内燃機関(21)の大気圧空間(25)との間を
気密状にシールするシール手段(28)とを備えるよう
にする。そして、上記シール手段(28)を、潤滑流体
(28a)が貯溜される貯溜部(28b)の該潤滑流体
(28a)を上記圧縮空間(5)及び膨張空間(6)に
おける作動ガスの封入圧により加圧するように構成す
る。
【0019】請求項11の発明では、上記請求項1〜1
0の発明において、冷凍機(1)のパワーピストン
(3)と内燃機関(21)のピストン(23)とを、同
一軸線上に対向配置する。
【0020】
【作用】以上の構成により、請求項1の発明では、冷凍
機(1)のパワーピストン(3)は内燃機関(21)の
ピストン(23)が膨張行程にあるときに駆動されて圧
縮行程を行うので、パワーピストン(3)に最も軸力が
必要なときに内燃機関(21)における燃焼ガスの膨張
力が直接に得られるようになる。このことで、駆動源の
エネルギーロスを低減することができ、ヒートポンプ装
置の効率を向上させることができる。
【0021】請求項2の発明では、内燃機関(21)の
ピストン(23)が往復動すると、駆動ロッド(43)
を介してクランク部材(42)が駆動されて回転する。
そして、該クランク部材(42)の回転を受けた従動ロ
ッド(44)により、冷凍機(1)のパワーピストン
(3)が往復動される。このとき、上記クランク部材
(42)における駆動ロッド(43)の連結部(42
a)のクランク半径(L)よりも、従動ロッド(44)
の連結部(42b)のクランク半径(L′)の方が短く
なされているので、てこの原理により、パワーピストン
(3)の軸力を増加させることができ、このことで冷凍
機(1)の圧縮比を高めて能力の向上を図ることができ
るようになる。
【0022】請求項3の発明では、上記クランク部材
(42)が駆動ロッド(43)を介して回転される際、
該クランク部材(42)の回転の回転を受けたサブ従動
ロッド(51)により、冷凍機(1)のディスプレーサ
(4)はパワーピストン(3)の往復動と同じ周期で往
復動される。このとき、クランク部材(42)における
従動ロッド(44)及びサブ従動ロッド(45)の両連
結部(42b),(42c)が、クランク部材(42)
の相異なる周方向位置に設けられていることから、ディ
スプレーサ(4)の往復動とパワーピストン(3)の往
復動との間に所定の位相差をもたせることができるよう
になる。
【0023】請求項4の発明では、内燃機関(21)の
ピストン(23)が往復動すると、駆動ロッド(47)
を介して揺動アーム(46)が駆動されて揺動する。そ
して、該揺動アーム(46)の揺動を受けた従動ロッド
(48)により、冷凍機(1)のパワーピストン(3)
が往復動される。このとき、上記揺動アーム(46)に
おける駆動ロッド(47)の連結部(46a)のアーム
長さ(L)よりも、従動ロッド(48)の連結部(46
b)のアーム長さ(L′)の方が短くなされているの
で、上記請求項2の発明と同じ作用を営むことができ
る。
【0024】請求項5の発明では、上記揺動アーム(4
7)が駆動ロッド(47)を介して揺動される際、該揺
動アーム(42)の揺動を受けたサブ駆動ロッド(5
0)によりクランク部材(49)が回転される。そし
て、該クランク部材(49)の移転を受けたサブ従動ロ
ッド(51)により、冷凍機(1)のディスプレーサ
(4)はパワーピストン(3)の往復動と同じ周期で往
復動される。このとき、上記クランク部材(49)にお
けるサブ駆動ロッド(50)及びサブ従動ロッド(5
1)の両連結部(49b),(49c)が、クランク部
材(49)の相異なる周方向位置に設けられていること
から、ディスプレーサ(4)の往復動とパワーピストン
(3)の往復動との間に所定の位相差をもたせることが
できるようになる。
【0025】請求項6の発明では、内燃機関(21)の
ピストン(23)と冷凍機(1)のパワーピストン
(3)とは直状の連結ロッド(26)で駆動連結されて
おり、このことで上記パワーピストン(3)は内燃機関
(21)のピストン(23)と同じストローク長で往復
動される。これにより、上記請求項1の発明での作用を
具体的に営むことができる。
【0026】請求項7の発明では、スコッチヨーク(5
3)が連結ロッド(26)を介して冷凍機(1)のパワ
ーピストン(3)と同一周期で往復動する際、クランク
部材(54)は係合部(54a)を介してスコッチヨー
ク(53)と同一周期で回転される。そして、該クラン
ク部材(54)の回転を受けたサブ従動ロッド(55)
により、冷凍機(1)のディスプレーサ(4)は上記パ
ワーピストン(3)と同一周期で往復動される。このと
き、上記クランク部材(55)における係合部(55
a)とサブ従動ロッド(56)の連結部(56a)とが
該クランク部材(55)の回転方向にずれていることか
ら、ディスプレーサ(4)の往復動とパワーピストン
(3)の往復動との間に所定の位相差をもたせることが
できるようになる。
【0027】請求項8の発明では、冷凍機(1)のパワ
ーピストン(3)が往復動を行うことにより、冷凍機
(1)のシリンダ(2)内では圧縮空間(5)及び膨張
空間(6)に圧力変動が生じ、ディスプレーサ(4)は
該圧力変動によりパワーピストン(3)と同じ周期で往
復動される。このとき、上記ディスプレーサ(4)は、
ばね部材(58)によりストローク中間位置に向けて常
に付勢されているので、パワーピストン(3)よりも常
に早い位相で往復動するようになり、このことでパワー
ピストン(3)及びディスプレーサ(4)は所定の位相
差をもって往復動する。
【0028】請求項9の発明では、内燃機関(21)及
び冷凍機(1)の間では、連結手段(26)はケーシン
グ(27)内に収容されている。そして、該ケーシング
(27)の内部空間(27a)と、冷凍機(1)の作動
ガスが封入されている圧縮空間(5)及び膨張空間
(6)とはシール手段(28)により気密状にシールさ
れている。これにより、該圧縮空間(5)及び膨張空間
(6)における作動ガスの封入圧が保持されるので、該
作動ガスのガスばね作用により内燃機関(21)のピス
トン(23)を圧縮行程時にフライホイール等の別部材
を用いることなく圧縮動作させることができる一方、上
記ケーシング(27)の内部空間(27a)を大気圧状
態とすることができるようになり、ケーシング(27)
の軽量化が図れるとともに、内燃機関(21)のピスト
ン(23)からの軸力の取出しが容易となる。また、上
記シール手段(28)は、潤滑流体(28a)が貯溜さ
れる貯溜部(28b)の該潤滑流体(28a)を上記圧
縮空間(5)及び膨張空間(6)における作動ガスの封
入圧を利用し、該封入圧により加圧するように構成され
ているので、専用の加圧手段を用いることなく、大気圧
と作動ガスの封入圧との間の大きな差圧にも拘らず気密
状にシールすることができ、冷凍機(1)の高圧縮比化
に対処できる。
【0029】請求項10の発明では、内燃機関(21)
及び冷凍機(1)の間では、連結手段(26)はケーシ
ング(27)内に外部空間に対し気密状態で収容されて
いる。また、上記内部空間(27a)と内燃機関(2
1)の大気圧空間(25)とはシール手段(28)によ
り気密状にシールされている。これらにより、上記ケー
シング(27)の内部空間(27a)は、冷凍機(1)
の圧縮空間(5)及び膨張空間(6)における作動ガス
の平均封入圧に保持されることができるようになり、該
封入圧を利用して上記シール手段(28)の潤滑流体
(28a)を加圧し、このことで、上記請求項9の発明
と同様に気密状にシールすることができる。また、この
場合には、内燃機関(21)のピストン(23)は圧縮
行程時に上記内部空間(27a)の封入圧により圧縮動
作を行うようになる。
【0030】請求項11の発明では、冷凍機(1)のパ
ワーピストン(3)と内燃機関(21)のピストン(2
3)とが同一軸線上に対向配置されていることにより、
両ピストン(3),(23)は同一軸線上で同一方向に
往復動するようになるので、ピストン慣性力を容易にキ
ャンセルできるようになる。
【0031】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。
【0032】(実施例1)図1はこの発明の実施例1に
係るスターリングサイクルヒートポンプ装置の全体構成
を示し、このヒートポンプ装置は空気調和機を構成して
いる。ヒートポンプ装置は、冷凍機(1)とそれを駆動
する内燃機関としての2サイクルレシプロエンジン(2
1)とを備えている。
【0033】上記冷凍機(1)は一端が開口された有底
状のシリンダ(2)を有し、その内部には開口側から順
にパワーピストン(3)及びディスプレーサ(4)がそ
れぞれ嵌挿され、これらはシリンダ(2)内で往復動可
能とされている。上記シリンダ(2)内の中間部にはパ
ワーピストン(3)及びディスプレーサ(4)によって
区画される圧縮空間(5)が、また底側にはディスプレ
ーサ(4)によって区画される膨張空間(6)がそれぞ
れ形成され、これら空間(5),(6)にはヘリウム等
の作動ガスが充填されている。
【0034】また、上記圧縮空間(5)と膨張空間
(6)とは、シリンダ(2)の壁部内に形成したシリン
ダ軸心と同心の断面環状の連通路(7)により連通され
ている。この連通路(7)の途中部には蓄冷式熱交換器
からなるアニュラ型の再生器(8)と、該再生器(8)
の圧縮空間(5)側に位置するシェルアンドチューブ型
の熱交換器からなるヒータ(9)と、上記再生器(8)
の膨張空間(6)側に位置する同様の熱交換器からなる
クーラ(10)とが配設されている。上記ヒータ(9)
及びクーラ(10)は内部に冷媒としての冷却水が流れ
る伝熱管(図示せず)を有し、この冷却水と、圧縮空間
(5)及び膨張空間(6)の間で往来する作動ガスとの
間で熱交換を行う。上記ヒータ(9)の伝熱管は配管
(11)を介して室内熱交換器(12)に、またクーラ
(10)の伝熱管は配管(13)を介して室外熱交換器
(14)にそれぞれ接続されている。両配管(11),
(13)の間には、上記冷却水の流路を切り替える四方
弁(15)が配設されている。
【0035】一方、上記エンジン(21)は周知構造の
もので、有底筒状のシリンダ(22)内にピストン(2
3)が往復動可能に嵌挿され、このピストン(23)の
頂面により燃焼室(24)が区画されている。上記燃焼
室(24)には、燃料供給装置のインジェクタ(21
a)及び点火プラグ(21b)が臨んでいる。上記シリ
ンダ(22)の側周壁内には、冷却水を流すウォータジ
ャケット(33)が形成されている。該シリンダ(2
2)の開口端には上下両方に開放されたケーシングとし
てのクランクケース(27)の上部開口端が気密状に組
み付けられ、このことで、クランクケース(27)の内
部空間(27a)はエンジン(21)におけるシリンダ
(22)の開口側に位置する大気圧空間(25)に連通
されている。一方、このクランクケース(27)の下部
開口端は上記冷凍機(1)のシリンダ(2)開口端に気
密状に組み付けられており、上記内部空間(27a)
は、冷凍機(1)におけるシリンダ(2)の開口端側空
間(膨張及び圧縮空間(5),(6)以外の空間)にも
連通されている。
【0036】そして、上記クランクケース(27)に
は、エンジン(21)への燃焼空気を吸入する吸気ポー
ト(28)が開口されている。また、シリンダ(22)
には、ピストン(23)が下死点付近にあるときに開か
れてクランクケース(27)の内部空間(27a)を燃
焼室(24)に連通させる掃気ポート(30)と、この
掃気ポート(30)の開時期と同じ時期に開かれる排気
ポート(31)とが形成されている。この排気ポート
(31)には排気管(32)が接続されている。そし
て、ピストン(23)が下死点から上死点に向かう圧縮
行程時には、吸気ポート(28)からクランクケース
(27)の内部空間(27a)に燃焼空気が吸入される
一方、燃焼室(24)内の燃焼空気が圧縮される。ま
た、ピストン(23)が上死点から下死点に向かう膨張
行程時には、内部空間(27a)の燃焼空気が掃気ポー
ト(30)を介して燃焼室(24)に吸入される一方、
燃焼室(24)の排気ガス(燃焼ガス)が排気ポート
(31)を介して排出されるようになっている。該排気
管(32)の途中には排気ガスと冷却水との間で熱交換
させる排気熱交換器(34)が配設されており、この冷
却水が受けとった熱は、上記ウォータジャケット(3
3)の冷却水の熱と共に給湯用に使用される。
【0037】上記クランクケース(27)内には、冷凍
機(1)のパワーピストン(3)及びディスプレーサ
(4)を、所定の位相差(例えば90°)で往復動する
ようにエンジン(21)のピストン(23)に対し連結
する連結機構(26)が設けられている。この連結機構
(26)は、図2に示すように、上記クランクケース
(27)に回転可能に支持されたクランク部材としての
クランク軸(42)を有し、該クランク軸(42)に
は、図2に示すように、その回転軸心に対しオフセット
されたエンジン用、パワーピストン用及びディスプレー
サ用の3種類の連結部としてのクランク部(43a)〜
(45a)が形成されている。
【0038】上記エンジン用クランク部(43a)には
駆動ロッド(43)を介して上記ピストン(23)が連
結されており、該ピストン(23)の往復動を受けてク
ランク軸(42)を1方向に回転させるようになされて
いる。また、上記パワーピストン用クランク部(44
a)はディスプレーサ用クランク部(45a)の両側
に、上記エンジン用クランク部(43a)と同じ半径方
向に向けて突出した状態に形成されている。そして、該
パワーピストン用クランク部(44a)の回転軸心から
のクランク半径(L′)は、エンジン用クランク部(4
3a)のクランク半径(L)の1/2になっている。
【0039】上記ディスプレーサ用クランク部(45
a)は、パワーピストン用クランク部(44a)に対し
パワーピストン(3)とディスプレーサ(4)との間の
位相差に対応した所定の位相角度(90°)だけ回転方
向にずれている。上記パワーピストン用クランク部(4
4a),(44a)はそれぞれ2本の従動ロッド(4
4),(44)を介して上記パワーピストン(3)に連
結されている。一方、上記ディスプレーサ用クランク部
(45a)はサブ従動ロッド(45)を介して、上記パ
ワーピストン(3)に形成された中心孔(3a)を摺動
可能に貫通するディスプレーサロッド(4a)に連結さ
れている。尚、クランク軸(42)の一端には起動用モ
ータ(57)が駆動連結されており、エンジン(21)
の始動時、該モータ(57)によりクランク軸(42)
を回転させてエンジン(21)を始動運転させる。
【0040】図3に示すように、上記パワーピストン
(3)の中心孔(3a)とディスプレーサロッド(4
a)との間には、シール手段としてのシール装置(2
8)が設けられている。該シール装置(28)は、貯溜
部としての凹溝(28b)に貯溜されている潤滑オイル
(28a)を上記圧縮空間(5)及び膨張空間(6)に
おける作動ガスの封入圧により加圧するようになされて
いる。すなわち、上記凹溝(28b)はパワーピストン
(3)の中心孔(3a)周壁に周方向に円環状に設けら
れている。そして、パワーピストン(3)には圧力導入
孔(28c)が設けられ、その一端が該凹溝(28b)
に、また他端が圧縮空間(5)にそれぞれ開放されてい
る。上記凹溝(28b)の両側縁には、凹溝(28b)
のオイル(28a)が圧縮空間(5)及びクランクケー
ス(27)の内部空間(27a)に漏出するのを防止す
るためのブッシュシール材(28d)がそれぞれ配設さ
れている。また、各ブッシュシール材(28d)の外側
にはロッドシール材(28e)がそれぞれ配設され、さ
らに、ブッシュシール材(28d)とロッドシール材
(28e)との間には、各々、オイルスクレーパ(28
f)が設置されている。上記と基本構成の同じシール装
置(28)はパワーピストン(3)の側周とシリンダ
(2)との間にも配設されており、これら2つのシール
装置(28),(28)により冷凍機(1)の圧縮空間
(5)及び膨張空間(6)とクランクケース(27)の
内部空間(27a)との間がシールされている。
【0041】次に、上記実施例の作用について説明す
る。エンジン(21)が運転され、そのピストン(2
3)がシリンダ(22)内で往復動すると、このピスト
ン(23)の往復動を受けた駆動ロッド(43)により
クランク軸(42)が回転される。このクランク軸(4
2)のパワーピストン側クランク部(44a)とディス
プレーサ側クランク部(45a)とが回転方向にずれて
いるので、該クランク軸(42)の回転によりパワーピ
ストン(3)及びディスプレーサ(4)は所定の位相差
をもってシリンダ(2)内で往復動する。このディスプ
レーサ(4)の往復動により作動ガスは圧縮空間(5)
と膨張空間(6)との間を連通路(7)を経由して移動
し、その間にヒータ(9)、再生器(8)及びクーラ
(10)で熱の受渡しをする。また、パワーピストン
(3)の往復動により作動ガスは圧縮及び膨張を繰り返
して自ら加熱冷却される。
【0042】すなわち、上記パワーピストン(3)及び
ディスプレーサ(4)が図4に示すように往復動すると
き、このスターリングサイクルのp−V線図は図5に、
またT−s線図は図6にそれぞれ示すようになる。先
ず、過程1→2の等温圧縮では、ガスはクーラ(10)
で放熱して等温圧縮し、次の過程2→3の等容冷却で
は、熱を再生器(8)に与えて等容冷却される。さら
に、過程3→4で、ヒータ(10)で吸熱して等温膨張
し、過程4→1では、上記再生器(8)に与えた熱によ
り等容加熱される。これらの過程を繰り返すことによ
り、室内熱交換器(12)で吸収した熱を室外熱交換器
(14)で放出して室内を冷房する。
【0043】この実施例1では、上記のように冷凍機
(1)をエンジン(21)により駆動する際に、図7に
示すように、冷凍機(1)のパワーピストン(3)は、
エンジン(21)のピストン(23)が上死点(T)か
ら下死点(B)に向かう膨張行程にあるときに駆動され
て下死点(B)から上死点(T)に向かう圧縮行程を行
うので、パワーピストン(3)に最も軸力が必要なとき
にエンジン(21)における燃焼ガスの膨張力が直接に
得られるようになる。このことで、駆動源のエネルギー
ロスを低減することができ、ヒートポンプ装置の効率を
向上させることができる。また、上記パワーピストン
(3)にエンジン(21)のピストン(23)を連結し
たことにより、該パワーピストン(3)の速度変動や慣
性力による振動を、フライホイールやカウンタウエイト
等の別部材を用いることなく低減できるというメリット
もある。そして、上記両ピストン(23),(3)は同
一軸線上に対向配置されていて同一軸線上で同一方向に
往復動する構造であることから、振動の低減化を図る上
で有利である。
【0044】さらに、エンジン(21)のピストン(2
3)が往復動してクランク軸(42)が回転する際、エ
ンジンピストン用クランク部(43a)のクランク半径
(L)よりも、パワーピストン用クランク部(44a)
のクランク半径(L′)の方が1/2に短くなされてい
るので、パワーピストン(3)の軸力が倍加される。よ
って、冷凍機(1)における作動ガスの圧縮比を高める
ことができるようになり、そのことで冷凍機(1)の高
出力化を図ることができる。尚、上記軸力の倍加でパワ
ーピストン(3)の作動速度は低速化するが、スターリ
ング冷凍機では、一般に、低速運転(600〜1800
rpm)が効率的に有利であり、このような低速−高軸
力化特性は好適である。
【0045】また、上記高圧縮比化を図った場合には圧
縮空間(5)の圧力変化幅が大きくなり、このことで、
上記シール装置(28)への負荷が大きくなる問題があ
る。例えば、圧縮比を1.7から2.0に引き上げた場
合には、圧力変化が9〜15MPaから8〜16MPa
に拡大する。これについては、冷凍機(1)の圧縮空間
(5)とクランクケース(27)の内部空間(27a)
との間をシールする際に、上記作動ガスの封入圧を利用
して凹溝(28b)のオイル(28a)を加圧している
ので、確実にシールすることができる。また、このこと
で、作動ガスのガスばね作用を利用して、エンジン(2
1)のピストン(23)に圧縮作動を行わせることがで
き、フライホイール等の部材が不要となる。さらに、上
記クランクケース(27)の内部空間(27a)を大気
圧空間とすることができるので、クランクケース(2
7)の軽量化が図れるとともに、エンジン(21)のピ
ストン(23)からの軸力の取出しが容易となる。
【0046】上記スターリングヒートポンプ装置では、
熱効率で30〜40%の増加が見込まれることから、排
熱を回収すれば冷房運転時のトータル熱利用効率とし
て、2.8が得られる。さらに、上記高圧縮比化による
能力の向上については、運転条件が、平均封入ガス圧
(Po )がPo =10MPa、圧縮空間温度(Ta )が
Ta =55℃、膨張空間温度(Tc )がTc =5℃、エ
ンジン(21)の回転数(N)がN=1800rpmで
あるときに、圧縮比を1.7から2.0に引き上げた場
合には、総合エネルギー効率は、2.8から3.3に増
加することが見込める。
【0047】(実施例2)図8及び図9は実施例2に係
るスターリングサイクルヒートポンプ装置を示し、上記
実施例1と同じ部分には同じ符号を付している。
【0048】この実施例2では、連結機構(26)は、
エンジン(21)及び冷凍機(1)の両ピストン(2
3),(3)を互いに駆動連結するために、揺動可能に
支持された揺動アーム(46)と、該揺動アーム(4
6)及びエンジン(21)のピストン(23)を互いに
駆動連結する駆動ロッド(47)と、上記揺動アーム
(46)及び冷凍機(1)のパワーピストン(3)を互
いに駆動連結する従動ロッド(48)とを有する。そし
て、上記揺動アーム(46)における駆動ロッド(4
7)の連結部(47a)と揺動軸心とのアーム長さ
(L)よりも、従動ロッド(48)の連結部(48a)
と揺動軸心とのアーム長さ(L′)の方が1/2に短く
なされている。
【0049】また、上記連結機構(26)は、冷凍機
(1)のディスプレーサ(4)を駆動するために、回転
可能に支持されたクランク部材としての円板クランク
(49)と、該円板クランク(49)及び揺動アーム
(46)を互いに駆動連結し、揺動アーム(46)の揺
動を受けて円板クランク(49)を回転させるサブ駆動
ロッド(50)と、上記円板クランク(49)及びディ
スプレーサ(4)を互いに駆動連結し、円板クランク
(49)の回転を受けてディスプレーサ(4)を往復動
させるサブ従動ロッド(51)とを有する。そして、円
板クランク(49)におけるサブ駆動ロッド(50)及
びサブ従動ロッド(51)の両連結部(50a),(5
1a)は、円板クランク(49)の回転方向にずれて設
けられている。
【0050】一方、上記エンジン(21)では、シリン
ダ(22)の開口端内周部が小径に狭められる一方、ピ
ストン(23)にはクロスヘッド(23a)が一体に設
けられ、該内周部とクロスヘッド(23a)との間に、
シール手段としてのシール装置(28)が配設されてい
る。そして、クランクケース(27)は上記連結機構
(26)を外部空間に対し気密状態で収容している。す
なわち、上記内部空間(27a)は、冷凍機(1)にお
ける作動ガスの平均封入圧である10MPaに保持さ
れ、上記シリンダ(22)内にピストン(23)とクロ
スヘッド(23a)とで区画形成された大気圧空間(2
5)との間を上記シール装置(28)によりシールされ
ている。上記シール装置(28)は上記実施例1と略同
じ構成であり、異なるのは、凹溝(28b)の潤滑オイ
ル(28a)を加圧するための圧力導入孔(28c)
が、クランクケース(27)の内部空間(27a)と凹
溝(28b)とを連通している点である。
【0051】したがって、この実施例2によれば、エン
ジン(21)のピストン(23)が往復動して揺動アー
ム(46)が揺動され、該揺動を受けてパワーピストン
(3)が往復動される際、上記揺動アーム(46)のエ
ンジン側ピストン(23)が連結されている連結部(4
7a)のアーム長さ(L)よりも、パワーピストン
(3)が連結されている連結部(48a)のアーム長さ
(L′)の方が短くなされているので、パワーピストン
(3)の軸力を容易に増加することができ、上記実施例
1と同様の効果を得ることができる。
【0052】一方、ディスプレーサ(4)については、
冷凍機(1)のディスプレーサ(4)が揺動アーム(4
6)の揺動により往復動される際、円板クランク(4
9)におけるサブ駆動ロッド(50)及びサブ従動ロッ
ド(51)の両連結部(50a),(51a)が回転方
向にずれていることから、上記実施例1と同様に、ディ
スプレーサ(4)をパワーピストン(3)と所定の位相
差をもって往復動させることができる。
【0053】さらに、上記クランクケース(27)の内
部空間(27a)が作動ガスの平均封入圧に保持されて
いることから、冷凍機(1)におけるパワーピストン
(3)とディスプレーサ(4)及びシリンダ(2)との
間に配設された各シール材にかかる差圧は変動圧のみ
で、上記実施例1の場合に比して負荷を大幅に軽減する
ことができる。尚、この実施例2の場合には、エンジン
(21)のピストン(23)は、上記内部空間(27
a)の封入圧により圧縮動作を行うことになる。
【0054】(実施例3)図10はこの実施例3に係る
スターリングサイクルヒートポンプ装置を示し、上記実
施例1と同じ部分には同じ符号を付している。
【0055】この実施例3では、エンジン(21)及び
冷凍機(1)の両ピストン(23),(3)を互いに駆
動連結する連結機構(26)の構成は上記実施例2と同
じであり、異なるのは、冷凍機(1)のディスプレーサ
(4)にパワーピストン(3)と所定の位相差をもたせ
て往復動させるために、冷凍機(1)のシリンダ(2)
とディスプレーサ(4)との間に、該ディスプレーサ
(4)を往復動可能に支持しかつディスプレーサ(4)
をストローク中間位置に向けて付勢するばね部材として
の圧縮コイルばね(58)を配設している点である。そ
して、上記ディスプレーサ(4)は、パワーピストン
(3)の往復動に伴う圧縮空間(5)における作動ガス
の圧力変化及び上記ばね部材(58)の付勢力により、
パワーピストン(3)との間に所定の位相差をもって往
復動するように構成されている。具体的には、上記シリ
ンダ(2)の圧縮空間(5)周壁に、半径方向内方に向
けて突出する内向きフランジ(2a)が設けられてい
る。そして、該内向きフランジ(2a)の下面に複数の
圧縮コイルばね(58)が垂設され、該圧縮コイルばね
(58)の下端に上記ディスプレーサ(4)が接続され
ることにより、該ディスプレーサ(4)は支持されてい
る。
【0056】この実施例3によっても、上記実施例1と
同様の効果を得ることができる。そして、冷凍機(1)
のパワーピストン(3)が往復動を行うことにより、冷
凍機(1)のシリンダ(2)内では圧縮空間(5)及び
膨張空間(6)に圧力変動が生じ、ディスプレーサ
(4)は該圧力変動によりパワーピストン(3)と同じ
周期で往復動される。このとき、上記ディスプレーサ
(4)は、圧縮コイルばね(58)によりストローク中
間位置に向けて常に付勢されているので、パワーピスト
ン(3)よりも常に早い位相で往復動するようになる。
したがって、この実施例3によっても、上記実施例1と
同様にパワーピストン(3)及びディスプレーサ(4)
を所定の位相差をもって往復動させることができる。
【0057】(実施例4)図11及び図12はこの実施
例4に係るスターリングサイクルヒートポンプ装置を示
し、上記実施例1と同じ部分には同じ符号を付してい
る。
【0058】この実施例4では、連結機構(26)は、
直状の連結ロッド(53)を有する。また、ディスプレ
ーサ(4)を駆動するために、上記連結ロッド(53)
に一体に設けられた矩形枠体状のスコッチヨーク(5
4)と、回転可能に支持されるとともに、上記スコッチ
ヨーク(54)に係合する係合部としてのスライダ(5
5a)が設けられ、該スコッチヨーク(54)の往復動
を受けて回転軸心周りに回転するクランク部材としての
クランク軸(55)と、該クランク軸(55)及び冷凍
機(1)のディスプレーサ(4)を互いに駆動連結し、
クランク軸(55)の回転を受けてディスプレーサ
(4)を往復動させるサブ従動ロッド(56)とを有す
る。そして、上記クランク部材(55)における係合部
(55a)とサブ従動ロッド(56)のクランク部(5
6a)とは、該クランク部材(55)の回転方向にずれ
ている。尚、上記スライダ(55a)はスコッチヨーク
(54)に対し軸線に直交する方向に摺動可能に係合
し、かつクランク軸(55)に回転可能に支持されてい
る。
【0059】したがって、この実施例4によれば、エン
ジン(21)のピストン(23)と冷凍機(1)のパワ
ーピストン(3)とは直状の連結ロッド(53)で駆動
連結されており、このことで上記パワーピストン(3)
はエンジン(21)のピストン(23)と同じストロー
クで往復動される。また、スコッチヨーク(54)が連
結ロッド(53)を介して冷凍機(1)のパワーピスト
ン(3)と同一周期で往復動する際、クランク軸(5
5)はスライダ(55a)を介してスコッチヨーク(5
4)と同一周期で回転される。そして、該回転力はサブ
従動ロッド(56)を介してディスプレーサ(4)に伝
達され、このことで該ディスプレーサ(4)は上記パワ
ーピストン(3)と同一周期で回転される。このとき、
上記スライダ(55a)とサブ従動ロッド(56)のク
ランク部(56a)とが回転方向にずれていることか
ら、ディスプレーサ(4)はパワーピストン(3)と所
定の位相差をもって往復動することになる。
【0060】尚、上記各実施例に示した冷凍機(1)の
パワーピストン(3)を駆動する機構とディスプレーサ
(4)を駆動する機構との組合わせは任意であり、例え
ば、上記実施例1におけるパワーピストン(3)の駆動
機構と、上記実施例3や実施例4におけるディスプレー
サ(4)の駆動機構とを組み合わせてもよい。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、2サイクル内燃機関のピストンを冷凍機のパワ
ーピストンに連結する際、冷凍機のパワーピストンによ
る圧縮行程と内燃機関のピストンによる膨張行程とを連
結手段により同期させ、上記パワーピストンに最も軸力
が必要なときに内燃機関における燃焼ガスの強力なエネ
ルギーを投入するようにしたので、冷凍機のパワーピス
トンを効率よく駆動して駆動力のエネルギロスを少なく
することができ、2サイクル内燃機関の駆動源としての
効率の高さと相俟って、現行の電動蒸気圧縮式空気調和
装置並の1次エネルギー換算COPの達成化を図ること
ができる。その上、上記パワーピストンの速度変動を内
燃機関側のピストンでキャンセルすることができ、振動
の低減化を図ることができる。
【0062】請求項2の発明によれば、内燃機関のピス
トンと冷凍機のパワーピストンとをクランク部材を介し
て駆動連結し、該揺動アームにおける駆動側連結部のク
ランク長さよりも従動側連結部のクランク長さの方を短
くしたことで、上記パワーピストンの軸力を容易に増幅
することができ、冷凍機の圧縮比を高めることによる冷
凍機の能力向上を容易に図ることができる。
【0063】請求項3の発明によれば、上記クランク部
材により冷凍機のディスプレーサをパワーピストンと同
じ周期で往復動させ、かつ該クランク部材におけるディ
スプレーサ及びパワーピストンの両連結部を回転方向に
ずらせて両者間に所定の位相差をもたせることができる
ようにしたので、上記請求項2の発明に係るスターリン
グサイクルヒートポンプ装置を具体的に得ることができ
る。
【0064】請求項4の発明によれば、内燃機関のピス
トンと冷凍機のパワーピストンとを揺動アームを介して
駆動連結し、該揺動アームにおける駆動側連結部のアー
ム長さよりも従動側連結部のアーム長さの方を短くした
ことで、上記パワーピストンの軸力を容易に増幅するこ
とができ、上記請求項2の発明と同じ効果を得ることが
できる。
【0065】請求項5の発明によれば、上記揺動アーム
により冷凍機のディスプレーサをパワーピストンと同じ
周期で往復動させ、かつ揺動アームとディスプレーサと
の間に介設したクランク部材によりディスプレーサとパ
ワーピストンとの間に所定の位相差をもたせることがで
きるようにしたので、上記請求項4の発明に係るスター
リングサイクルヒートポンプ装置を具体的に得ることが
できる。
【0066】請求項6の発明によれば、内燃機関のピス
トンと冷凍機のパワーピストンとを直状の連結ロッドを
介して駆動連結したので、上記請求項1の発明に係るス
ターリングサイクルヒートポンプ装置を具体的に得るこ
とができ、かつ構造の簡単化を図ることができる。
【0067】請求項7の発明によれば、上記連結ロッド
により冷凍機のディスプレーサをパワーピストンと同じ
周期で往復動させ、かつ該連結ロッドとディスプレーサ
との間に介設したスコッチヨーク及びクランク部材によ
りディスプレーサとパワーピストンとの間に所定の位相
差をもたせることができるようにしたので、上記請求項
6の発明に係るスターリングサイクルヒートポンプ装置
を具体的に得ることができる。
【0068】請求項8の発明によれば、揺動アームを介
して冷凍機のパワーピストンを往復動させる際、冷凍機
の圧縮空間及び膨張空間における圧力変動によりパワー
ピストンと同じ周期でディスプレーサを往復動させるよ
うにし、かつ該ディスプレーサをばね部材によりストロ
ーク中間位置に向けて常に付勢してパワーピストンより
も常に早い位相で往復動するようにしたので、パワーピ
ストンとディスプレーサとの間に所定の位相差をもたせ
ることができ、上記請求項4又は7の発明に係るスター
リングサイクルヒートポンプ装置を具体的に得ることが
できる。
【0069】請求項9の発明によれば、内燃機関及び冷
凍機の両シリンダ間をケーシングで覆うとともに、該ケ
ーシングの内部空間と冷凍機の圧縮空間及び膨張空間と
の間をシール手段により気密状にシールしたので、上記
ケーシングの内部空間を大気圧空間とすることができ、
該ケーシングの軽量化を図ることができるとともに、内
燃機関側ピストンからの軸力取出しが容易に行え、かつ
圧縮空間及び膨張空間における作動ガスのガスばね作用
によりフライホイール等の別部材を用いることなく内燃
機関側ピストンを下死点から上死点に向けて作動させる
ことができ、しかも、上記シール手段は作動ガスの封入
圧により潤滑流体を加圧してシールする構成としたの
で、冷凍機側が高圧縮比化されて大気圧と作動ガスの封
入圧との間の差圧が大きくなった場合でも、潤滑流体の
加圧手段を用いることなく確実にシールすることができ
る。
【0070】請求項10の発明によれば、内燃機関及び
冷凍機の両シリンダ間をケーシングにより外部空間に対
して気密状態に保持するとともに、該ケーシングの内部
空間並びに冷凍機の圧縮空間及び膨張空間と内燃機関側
シリンダの大気圧空間との間をシール手段により気密状
にシールしたので、内部空間の封入圧によりフライホイ
ール等の別部材を用いることなく内燃機関側ピストンを
下死点から上死点に向けて作動させることができ、しか
も、上記シール手段は封入圧により潤滑流体を加圧して
シールする構成としたので、冷凍機側が高圧縮比化され
て大気圧と封入圧との間の差圧が大きくなった場合で
も、潤滑流体の加圧手段を用いることなく確実にシール
することができる。
【0071】請求項11の発明によれば、冷凍機のパワ
ーピストンと内燃機関のピストンとが同一軸線上に対向
配置されていることにより、両ピストンが同一軸線上で
同一方向に往復動することになるので、ピストン慣性力
のキャンセルを容易に行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1に係るスターリングサイク
ルヒートポンプ装置の全体構成を示す縦断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】冷凍機におけるパワーピストンとディスプレー
サとの間におけるシール装置を示す断面図である。
【図4】冷凍機の各サイクル点におけるパワーピストン
及びディスプレーサの位置を示す概略図である。
【図5】スターリングサイクルのp−V線図である。
【図6】スターリングサイクルのT−s線図である。
【図7】エンジンのピストン並びに冷凍機のパワーピス
トン及びディスプレーサの行程図である。
【図8】この発明の実施例2に係るスターリングサイク
ルヒートポンプ装置の全体構成を示す図1相当図であ
る。
【図9】エンジンピストンの往復動に伴う連結機構並び
に冷凍機のパワーピストン及びディスプレーサの各作動
状態を示す概略図である。
【図10】この発明の実施例3に係るスターリングサイ
クルヒートポンプ装置の全体構成を示す図9相当図であ
る。
【図11】この発明の実施例4に係るスターリングサイ
クルヒートポンプ装置の全体構成を示す図9相当図であ
る。
【図12】図11のXII −XII 線断面図である。
【符号の説明】
(1) 冷凍機 (2) シリンダ (3) パワーピストン (3) ディスプレーサ (5) 圧縮空間 (6) 膨張空間 (7) 連通路 (8) 再生器 (21) 2サイクルエンジン(内燃機関) (22) シリンダ (23) ピストン (24) 燃焼室 (25) 大気圧空間 (27) クランクケース(ケーシング) (27a) 内部空間 (28) シール装置(シール手段) (28a) 潤滑オイル(潤滑流体) (28b) 凹溝(貯溜部) (26) 連結機構(連結手段) (42) クランク軸(クランク部材) (43) 駆動ロッド (43a) クランク部(連結部) (44) 従動ロッド (44a) クランク部(連結部) (45) サブ従動ロッド (45a) クランク部(連結部) (46) 揺動アーム (47) 駆動ロッド (47a) 連結部 (48) 従動ロッド (48a) 連結部 (49) 円板クランク(クランク部材) (50) サブ駆動ロッド (50a) クランク部(連結部) (51) サブ従動ロッド (51a) クランク部(連結部) (53) 連結ロッド (54) スコッチヨーク (55) 回転板(クランク部材) (55a) スライダ(係合部) (56) サブ従動ロッド (58) 圧縮コイルばね(ばね部材)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ(2)と、各々、該シリンダ
    (2)内に往復動可能に嵌挿され、シリンダ(2)内を
    作動ガスが封入された圧縮空間(5)及び膨張空間
    (6)に区画するパワーピストン(3)及びディスプレ
    ーサ(4)と、上記圧縮空間(5)及び膨張空間(6)
    の間の連通路(7)に配設され、該連通路(7)を通過
    する作動ガスとの間で冷熱の授受を行う再生器(8)と
    を有し、上記パワーピストン(3)に圧縮空間(5)を
    圧縮する圧縮行程と膨張空間(6)を膨張させる膨張行
    程とを交互に行わせて圧縮空間(5)側には温熱を、ま
    た膨張空間(6)側には冷熱をそれぞれ発生させる冷凍
    機(1)と、 シリンダ(22)と、該シリンダ(22)内に往復動可
    能に嵌挿され、燃焼空間(24)及び大気圧空間(2
    5)を区画形成するピストン(23)とを有し、上記ピ
    ストン(23)が圧縮行程と膨張行程とを交互に行う2
    サイクルの内燃機関(21)と、 上記内燃機関(21)の膨張行程と冷凍機(1)の圧縮
    行程とが同期するように内燃機関(21)のピストン
    (23)及び冷凍機(1)のパワーピストン(3)を互
    いに駆動連結し、該ピストン(23)の往復動を受けて
    パワーピストン(3)を往復動させる連結手段(26)
    とを備えていることを特徴とするスターリングサイクル
    ヒートポンプ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のスターリングサイクルヒ
    ートポンプ装置において、 連結手段(26)は、回転可能に支持されたクランク部
    材(42)と、 上記クランク部材(42)及び内燃機関(21)のピス
    トン(23)を互いに駆動連結し、該ピストン(23)
    の往復動を受けてクランク部材(42)を回転軸心周り
    に回転させる駆動ロッド(43)と、 上記クランク部材(42)及び冷凍機(1)のパワーピ
    ストン(3)を互いに駆動連結し、該クランク部材(4
    2)の回転を受けてパワーピストン(3)を往復動させ
    る従動ロッド(44)とを有し、 上記クランク部材(42)における駆動ロッド(43)
    の連結部(43a)と回転軸心との間のクランク半径
    (L)よりも、従動ロッド(44)の連結部(44a)
    と回転軸心との間のクランク半径(L′)の方が短くな
    されていることを特徴とするスターリングサイクルヒー
    トポンプ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のスターリングサイクルヒ
    ートポンプ装置において、 連結手段(26)は、クランク部材(42)及び冷凍機
    (1)のディスプレーサ(4)を互いに駆動連結するサ
    ブ従動ロッド(45)を有し、該サブ従動ロッド(4
    5)によりクランク部材(42)の回転を受けてディス
    プレーサ(4)を往復動させるように構成され、 上記クランク部材(42)における従動ロッド(44)
    及びサブ従動ロッド(45)の両連結部(44a),
    (45a)は、該クランク部材(42)の回転方向にず
    れていることを特徴とするスターリングサイクルヒート
    ポンプ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のスターリングサイクルヒ
    ートポンプ装置において、 連結手段(26)は、揺動可能に支持された揺動アーム
    (46)と、 上記揺動アーム(46)及び内燃機関(21)のピスト
    ン(23)を互いに駆動連結し、該ピストン(23)の
    往復動を受けて揺動アーム(46)を揺動軸心周りに揺
    動させる駆動ロッド(47)と、 上記揺動アーム(46)及び冷凍機(1)のパワーピス
    トン(3)を互いに駆動連結し、該揺動アーム(46)
    の揺動を受けてパワーピストン(3)を往復動させる従
    動ロッド(48)とを有し、 上記揺動アーム(46)における駆動ロッド(47)の
    連結部(47a)と揺動軸心との間のアーム長さ(L)
    よりも、従動ロッド(48)の連結部(48a)と揺動
    軸心との間のアーム長さ(L′)の方が短くなされてい
    ることを特徴とするスターリングサイクルヒートポンプ
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のスターリングサイクルヒ
    ートポンプ装置において、 連結手段(26)は、回転可能に支持されたクランク部
    材(49)と、 上記クランク部材(49)及び揺動アーム(46)を互
    いに駆動連結し、該揺動アーム(46)の揺動を受けて
    クランク部材(49)を回転軸心周りに回転させるサブ
    駆動ロッド(50)と、 上記クランク部材(49)及び冷凍機(1)のディスプ
    レーサ(4)を互いに駆動連結し、該クランク部材(4
    9)の回転を受けてディスプレーサ(4)を往復動させ
    るサブ従動ロッド(51)とを有し、 上記クランク部材(49)におけるサブ駆動ロッド(5
    0)及びサブ従動ロッド(51)の両連結部(50
    a),(51a)は、該クランク部材(49)の回転方
    向にずれていることを特徴とするスターリングサイクル
    ヒートポンプ装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のスターリングサイクルヒ
    ートポンプ装置において、 連結手段(26)は、内燃機関(21)のピストン(2
    3)及び冷凍機(1)のパワーピストン(3)を互いに
    駆動連結する直状の連結ロッド(53)を有し、該連結
    ロッド(53)によりピストン(23)の往復動を受け
    てパワーピストン(3)を往復動させるように構成され
    ていることを特徴とするスターリングサイクルヒートポ
    ンプ装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のスターリングサイクルヒ
    ートポンプ装置において、 連結手段(26)は、連結ロッド(53)に一体に設け
    られたスコッチヨーク(54)と、 上記スコッチヨーク(54)に係合する係合部(55
    a)が設けられる一方、回転可能に支持され、該スコッ
    チヨーク(54)の往復動を受けて回転軸心周りに回転
    するクランク部材(55)と、 上記クランク部材(55)及び冷凍機(1)のディスプ
    レーサ(4)を互いに駆動連結し、該クランク部材(5
    5)の回転を受けてディスプレーサ(4)を往復動させ
    るサブ従動ロッド(56)とを有し、 上記クランク部材(55)における係合部(55a)と
    サブ従動ロッド(56)の連結部(56a)とは、該ク
    ランク部材(55)の回転方向にずれていることを特徴
    とするスターリングサイクルヒートポンプ装置。
  8. 【請求項8】 請求項4又は7記載のスターリングサイ
    クルヒートポンプ装置において、 冷凍機(1)のシリンダ(2)及びディスプレーサ
    (4)の間に設けられ、該ディスプレーサ(4)をスト
    ローク中間位置に向けて付勢しつつ往復動可能に支持す
    るばね部材(58)を有し、 上記ディスプレーサ(4)は、パワーピストン(3)の
    往復動に伴う圧縮空間(5)及び膨張空間(6)での圧
    力変化と上記ばね部材(58)の付勢力とにより、パワ
    ーピストン(3)との間で所定の位相差をもって往復動
    されるように構成されていることを特徴とするスターリ
    ングサイクルヒートポンプ装置。
  9. 【請求項9】 請求項1,2,3,4,5,6,7又は
    8記載のスターリングサイクルヒートポンプ装置におい
    て、 内燃機関(21)及び冷凍機(1)の両シリンダ(2
    2),(2)間に配設されて連結手段(26)を収容す
    るケーシング(27)と、 上記ケーシング(27)の内部空間(27a)と冷凍機
    (1)の圧縮空間(5)及び膨張空間(6)との間を気
    密状にシールするシール手段(28)とを備え、 上記シール手段(28)は、潤滑流体(28a)が貯溜
    される貯溜部(28b)の該潤滑流体(28a)を上記
    圧縮空間(5)及び膨張空間(6)における作動ガスの
    封入圧により加圧するように構成されていることを特徴
    とするスターリングサイクルヒートポンプ装置。
  10. 【請求項10】 請求項1,2,3,4,5,6,7又
    は8記載のスターリングサイクルヒートポンプ装置にお
    いて、 内燃機関(21)及び冷凍機(1)の両シリンダ(2
    2),(2)間に配設されて連結手段(26)を外部空
    間に対し気密状態で収容するケーシング(27)と、 上記ケーシング(27)の内部空間(27a)及び内燃
    機関(21)の大気圧空間(25)の間を気密状にシー
    ルするシール手段(28)とを備え、 上記シール手段(28)は、潤滑流体(28a)が貯溜
    される貯溜部(28b)の該潤滑流体(28a)を上記
    圧縮空間(5)及び膨張空間(6)における作動ガスの
    封入圧により加圧するように構成されていることを特徴
    とするスターリングサイクルヒートポンプ装置。
  11. 【請求項11】 請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8,9又は10記載のスターリングサイクルヒートポン
    プ装置において、 冷凍機(1)のパワーピストン(3)と内燃機関(2
    1)のピストン(23)とは、同一軸線上に対向配置さ
    れていることを特徴とするスターリングサイクルヒート
    ポンプ装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8342303B2 (en) 2006-07-28 2013-01-01 Hitachi, Ltd. Valve apparatus
CN103388972A (zh) * 2013-07-17 2013-11-13 孔令斌 一种斯特林热泵烘干机
US9322271B2 (en) 2012-02-24 2016-04-26 Sumitomo Heavy Industries, Ltd. Cryogenic refrigerator
CN105952548A (zh) * 2016-06-13 2016-09-21 李宁 曲柄双摇杆卡诺循环动力及制冷装置
CN108361121A (zh) * 2018-05-25 2018-08-03 合肥双擎动力科技有限公司 摆动活塞缸式斯特林发电机和制冷机
JP2020165615A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 富士通株式会社 冷却装置

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