JPH11514327A - エストロゲン組成物及び神経保護の方法 - Google Patents

エストロゲン組成物及び神経保護の方法

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JPH11514327A JP7513454A JP51345494A JPH11514327A JP H11514327 A JPH11514327 A JP H11514327A JP 7513454 A JP7513454 A JP 7513454A JP 51345494 A JP51345494 A JP 51345494A JP H11514327 A JPH11514327 A JP H11514327A
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Abstract

(57)【要約】 神経細胞を死から保護するためのエストロゲン化合物の使用が記載されている。エストロゲン化合物は、ニューロン活性の損失を防ぐために、神経退行性変性症機能不全による影響を与えられる対象体の治療に用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】 エストロゲン組成物及び神経保護の方法 技術分野 本発明は、患者の中枢神経系における細胞を細胞死から保護し、増大された成 長因子生成を通してニューロンの生存を刺激する方法に関する。 発明の背景 神経退行性変性症は社会に重大な影響力を与える。例えば、約3,000,000 乃至 4,000,000人のアメリカ人は、アルツハイマー病として知られる慢性の神経退行 性変性症に悩まされている。末消の神経退行性変性症の他の例には、糖尿性末消 神経病、多発性硬化症、筋萎縮性脊髄側索硬化症、ハンチントン病及びパーキン ソン病が含まれる。すべての神経退行性変性症が慢性であるのではない。幾つか の神経退行性変性症には、脳、末消神経又は脊髄の損傷を生じる低血糖症及び創 傷と同様に、激しい発作、精神分裂病及び癲癇が含まれる。改良された治療剤及 び、それらの病気の各々に関連するニューロン損傷を後退させるか又は遅延させ る方法についての必要性がある。 神経退行性変性症及び老化は、個々に過酷さ及び範囲が異なる広範囲の症状に より特徴づけられる。例えば、アルツハイマー病は、機能低下、攻撃性、短期記 憶の障害、思考力の障害、振動、異常興奮性及び運動不安のような症状により特 徴づけられる。エストロゲンは、閉経後の女性において不十分になりそしてエス トロゲンは気分に影響を与えると考えられているので、アルツハイマー病に関連 する反応の症状の軽減を評価するためにいくつかの研究が企図されている。残念 なことに、アルツハイマー病におけるエストロゲンの有利な効果を確立するため に行われた臨床的な試みは、疾病経過又は症状において統計的に有意な改良は、 その治療から得られないことを結論づけた(フィレット(Fillet)らによるPsyc honeuroendocrinology、11巻、337-345頁;ホンジョーらによるSteroid Biochem istry、34巻、521-524頁)。1人の女性患者及び一人の男性患者について研究さ れ、統計値は得られなかった研究において、絨毛性ゴナドトロピン、血 管拡張剤、非ステロイド性抗炎症剤との混合として女性患者にエストロゲンを投 与したときに、1週間ほどの短い期間の後に、老人生痴呆の症状に迅速な低減が 見られた(Aroonsakul、米国特許4,897,389 号、1990年)。長期の意味深い、症 状の逆転をもたらすように、疾病を治療するのに有効な改良された治療のプロト コール及び有効な医薬がデザインされ得る根源的な方法のよりよい理解が必要で ある。 動物における神経退行性変性症機能不全及び老化の過程の通常の特徴は、ニュ ーロン活性及び細胞の死をもたらす、中枢神経系(CNS)の進行性細胞損傷で ある。この活性の損失は、記憶喪失及び認識力の欠損を含む、行動における悪い 症状と相関している。ニューロン活性の損失を遅延させるために開発されてきた 治療剤は、有害な副作用を有するか又は、血液脳関門を通ることができないので その目標部位に到達することが妨害される。血液脳関門は、大きな分子及び荷電 された小さな分子の両方の通過を遅延させ、それにより脳の細胞への接近を制限 する形態的及び酵素的成分の複合体である。血液脳関門を容易に通過する新規な 治療薬及び、損傷部位を直接標的とし、非毒性の、神経退行性変性症機能不全の 治療法の新規な方法に対する必要性がある。 神経退行性変性症症状を治療する伝統的な方法は、ニューロン間及びニューロ ンに沿って伝わる電気的インパルスを変えること及び神経伝達物質の解離又は解 体を変えることに焦点があてられている。現在、ニューロン細胞密度が機能に重 要な影響を与えることが認識されている。種々の病理学的状態において、細胞密 度の損失が、ニューロン細胞の促進された死滅から生じることが見出だされた。 ニューロンの変性の形態は、典型的には、神経末端から始まり、細胞体に逆行し て進行する(逆行性変性)。いくつかの系において、特定の脳領域に障害を起こ させることにより神経細胞軸索突起の代償性側芽形成が生じる。このニューロン の適応性は栄養上の成長因子の存在に少なくとも部分的には影響される。 これらの発見は、損傷を受けた領域の構造的完全性を改良するために、残存す る細胞の樹枝状突起及び神経細胞軸索突起の側芽形成を促進することによる、細 胞損失を保障する治療剤を特定する努力に拍車をかけた。しかし、最適のニュー ロンの密度及びニューロン伸長は、不足と過剰の間の精密なバランス、細胞の環 境により変化するバランスである。治療薬が正常な又は不適当な組織に作用する と、このバランスは崩れる。従って、治療薬を治療用量、要求される領域に特異 的に送るか又はその代わりとして、目標とする部位のみに天然の特異性を有する 薬剤を特定する必要がある。 現在までに、ニューロン活性の損失を治療する、安全で有効な方法は存在しな い。しかし、近年、ノイロトロープ因子(表1)とまとめて呼ばれる、中枢神経 系(CNS)の細胞及び、末消神経系の交感ニューロン及び知覚ニューロンの成 長及び維持を促進する、自然に生じる蛋白質にかなりの注目がされてきた。特に 、神経成長因子(NGF)、皮質から基底核へと同様に海馬から中隔の(septal )コリン刺激性ニューロンへと完全な脳において通常逆に輸送される蛋白質は、 コリン刺激性ニューロンに栄養上の支持を与えそして動物モデルにおいて創傷、 疾病又は老化による神経退行性変性症の影響を減ずることにおいて有用性がある ことが示されてきた。中隔(septum)及び基底核は、基底の前脳として知られて いる脳の領域の部分である。損傷に応じて神経成長因子を投与する有効性は、コ リン刺激性ニューロン中間の中隔(medial septum )におけるコリン刺激性ニュ ーロンは、外来性神経成長因子の長期にわたる輸注により、逆行性変性から防止 されることを示す実験により裏付けられている(Rosenberg らによる、Science 、242巻、1575-1578頁)。実際、神経成長因子の輸注は、采におけるコリン刺激 性ニューロンの連絡の横断の後のコリン刺激性ニューロンの逆行性変性を有意に 減弱することが示された(中隔−海馬通路)。 治療薬としてのNGFの使用において直面する主な問題は、適する目標とする 部位においてNGFの量を増大させる適当な方法を見出だすことである。NGF は大きな分子であり、通常、血液脳関門を通過することができず、従って、脳の 細胞には非常に限定された接近しかできない。外部から投与されたNGFを脳内 に入れるための侵入法が通常行われている。それらの方法は、要求される細胞に 特異的にNGFを送るのに十分ではない。非局所化到達法(non-localized targ geting)は、目標部位において有効な蛋白質の量を低減させるのみではなく、不 適切な部位においてニューロンの成長の促進をもたらしてしまい、患者に潜在的 に有害な影響を与えてしまう。 NGFを治療薬として投与する他の欠点は、この蛋白質に対する免疫反応の誘 導である。従って、そのもの自体が免疫応答をもたらさず、内生のNGFの生成 を促進することができる化合物に対する必要性がある。 血液脳関門を通過する神経成長因子を投与する最近の方法には、ポリマーの移 植組織片(polymeric implants)、浸透性ミニポンプ、脳内への移植のためのN GFを分泌する、遺伝子操作された自己移植の又は異質組織の細胞を用いる細胞 治療及び、血液脳関門の透過性を増大し、それによって、脳内の細胞にそれらの 分子を拡散させる方法が含まれる。外来性のNGFが用いられる場合には、比較 的多量の比較的高価な組み変え蛋白質が必要である。 蛋白質のデリバリーに対する上記の溶液ではなく、健康な組織を侵す技術を避 けること、最も必要とされる部位に神経組織栄養的蛋白質のデリバリーの量及び 部位を調節し、有毒な副作用を最小にすること及び、治療の健康保護のコストを 最小にすることが望ましい。 神経症状を治療するための、その他の試みは、特定のアミノ酸(グルタミン酸 及びアスパラギン酸)が、N-メチル-D- アスパラテート(NMDA)受容体に結 合する刺激性の神経伝達物質として作用する。それらのアミノ酸(EAA)の過 剰の放出は、低血糖症又は創傷の症状におけるのと同様に神経退行性変性症疾病 におけるニューロンの過度刺激をもたらし、ニューロンの損失及び行動の機能不 全をもたらす。N-メチル-D- アスパラテート(NMDA)は、強力なそして、頭 の損傷、低血糖、無酸素症、低酸素症及びその他の症状と関連する、多くのニュ ーロンの死を媒介することが動物研究において示されているグルタミン酸塩の毒 性類似物質であり、血液、酸素又はグルコースの中枢神経系への流れを危険にさ らす。 受容体の拮抗物質として作用する、いくつかの合成化合物が記載され、動物モ デルにおいて試験されている。それらの化合物はヒトにおいて毒性である可能性 が解決されないままである。臨床的研究の多くの年数にもかかわらず、それらの 拮抗物質は、患者を治療するための治療的生成物としてはまだ利用されていない 。 上記の理由のために、創傷又は疾病により又は老化現象により又はそれらの 原因の組み合わせにより生じた、促進された細胞の死滅からニューロンを保護 する方法に対する必要性が存在する。又、血液脳関門を通過することができ、副 作用が最小である小さな分子を用いて神経組織栄養的成長因子の生成を刺激する 方法に対する必要性が存在する。概略 本発明の好ましい態様は、細胞の死滅をもたらす進行性の又はそうでなくては 介入なしに発生する細胞損傷から神経細胞集団が保護されるのに十分な有効用量 のエストロゲン化合物を、動物対象における神経細胞集団に投与することを含み 、前記エストロゲンが一般構造、 互変異性体を有するか又はそれらの薬学的に認容される塩である、神経細胞の集 団を死滅から保護する方法を志向する。 本発明の他の態様は、神経細胞集団が細胞の死滅をもたらす進行性の又はそう でなくては介入なしに発生する細胞損傷から神経細胞集団が保護されるのに有効 な用量でエストロゲン化合物を投与することを含む、神経細胞集団を保護する方 法を志向する。 本発明の他の態様は、エストロゲン化合物にニューロン活性の損失を低減させ るのに有効な量、対象体にエストロゲン化合物を投与することを含む、対象体内 のある部位におけるニューロン活性の損失を受けている対象体を治療する、方法 である。 本発明の他の態様は、中枢神経系組織における神経退行性変性をする部位に利 用できる自然発生神経栄養因子の量の増大をもたらすのに十分な化合物の血漿量 を達成するように生理学的に適する用量で対象体のニューロンにエストロゲン化 合物を投与することを含む、中枢神経系組織における神経退行性変性をする部位 に利用できる自然発生神経栄養因子の量を増大する方法である。 本発明の他の態様は、そのような神経退行性変性症機能不全を患っている対象 体に有効量のエストロゲン化合物を投与することを含む、刺激性のアミノ酸受容 体の過度の刺激により誘因される神経退行性変性症機能不全を防ぐ方法である。図面の簡単な記載 上記のそして他の特徴は、下記の記載、請求の範囲及び図面に関連してより良 好に理解される。 図1は、第一期の皮質ニューロン培養物における乳酸デヒドロゲナーゼ(LD )の年齢相関放出における、17β- エストラジオール(E2)の効果の柱状グラ フを示している。 図2は、C6細胞における種々のレベルの低血糖症により誘因される細胞毒性 におけるE2の保護効果の柱状グラフを示している。 図3は、神経母細胞腫細胞におけるN-メチル-D- アスパラテート(NMDA) の細胞毒性効果にけるE2の保護効果の柱状グラフを示している。 図4は、無処置(intact)動物、卵巣摘出された動物及びE2で置換された動 物における卵巣摘出5週間後の活性回避性能を示している。 図5は、無処置動物、卵巣摘出された動物及びE2で置換された動物における 卵巣摘出28週間後の活性回避性能を示している。 図6は、行動的に過敏なラットの前頭皮質における高親和性コリンの取り込み における5週間の卵巣摘出及びE2置換の効果を示している。 図7は、行動的に実験を受けていない(behaviorally naive)ラットの、海馬 における高親和性コリンの取り込みにおける5週間の卵巣摘出及びE2置換の効 果を示している。 図8は、24時間における及び8(b)は48時間におけるSK−N−SH細胞の生存 力におけるα- E2の保護効果を示している。 図9は、神経保護物質として作用できるα- 及びβ- エストラジオールの分子 構造の例を示している。発明の詳細な記載 本発明は、対象体の神経細胞の集団を死滅から保護し、動物の対象体における 細胞を細胞死滅から保護する、神経栄養因子を刺激する方法に向けられている。 「エストロゲン化合物」は、Wilton N.H.によるSteraloids Inc.による “Steroids”の11版に記載されている構造であると本明細書及び請求の範囲に定 義されており、それらを参考として組み込む。この定義に含まれているものは、 上記の文献に記載されている非ステロイド系エストロゲンである。この定義に含 まれる他のエストロゲン化合物は、エストロゲン誘導体、エストロゲン代謝物質 及びエストロゲン前駆物質及び、細胞関連エストロゲン受容体及び、結合の結果 により、特徴付けられたエストロゲン効果が特異的に引き起こされる他の分子が 含まれる。又、1つより多いエストロゲンの混合物が含まれ、そのような混合物 は、表2に記載されている。単独または他の薬剤と組み合わせた有用性を有する α- エストロゲン構造の例は、図9に記載されている。 β- エストロゲンは、エストロゲン化合物のβ異性体である。用語「エストラ ジオール」は、特定していなければ、α- 又はβ- エストラジオールである。 用語「E2」は、β- エストラジオール、17β- エストラジオール及びβ- E2 と同意語である。αE2、α- E2及びα- エストラジオールは、β-E2エストラ ジオールの異性体である。 「動物対象体」は、本明細書及び請求の範囲において、進行性細胞損傷及び細 胞の死滅を生じる力に付されたニューロンを有するヒトを含む高級有機体として 定義されている。 「神経栄養成長因子」は、本明細書及び請求の範囲において、生存、成長、形 態的適応性又はニューロンの区別された機能のための蛋白質の合成を制御する内 生的な可溶性の蛋白質として定義される。 「神経退行性変性症機能不全」は、本明細書及び請求の範囲に、ニューロンの 神経成長因子損失が末消神経系又は中枢神経系に起こる、機能不全として定義さ れる。神経退行性変性症機能不全の例には、アルツハイマー病、パーキンソン病 、ハンチントン舞踏病、糖尿性末消神経病、多発性硬化症、筋萎縮性脊髄側索硬 化症のような慢性の神経退行性変性症、老化及び、激しい発作、創傷の脳の損傷 、神経分裂病、末消神経損傷、低血糖症、脊髄の損傷、癲癇及び無酸素症及び低 酸素症が含まれる急性の神経退行性変性症機能不全が含まれる。 それらの例は、包括的であると理解すべきではなく、用語「神経退行性変性症 機能不全」の単なる例として出されている。 * 記載された文献は、最近の再調査又は最近の主な刊行物に関する。 エストロゲンの特性 エストロゲンは、β- エストロゲン及びα- エストロゲンを含む少くとも2つ の異性体を生じる。β- エストロゲンは、多くの生物学的活性を有する多面栄養 性(treotrophic)分子である。臨床的用途には骨粗鬆症、閉経症状及び生殖能力 調節の治療が含まれる本発明の態様において、β- エストロゲンはニューロン損 失に対して対象体を保護することも示された。 β- エストロゲンに比べ、α- エストロゲンは、典型的には、少なくとも100 乃至1,000 分の1のエストロゲン力価しかないと考えられている。β- エストロ ゲンの生物学的効果は、α異性体により共有されないことを示す種々の例が文献 に報告されている。実際、本技術分野では、α- エストロゲンは典型的にはβ- エストロゲンに対する負の対照として用いられる。 本発明者らは、α- エストロゲンが神経保護に関してβ- エストロゲンの活性 に匹敵する活性を有することを最初に示した。α- エストロゲンについて確認さ れた新規な活性は、神経退行性変性症、創傷及び老化の治療に幾つかの利点を示 す。それらの利点は、女性の特徴の発生を避けるべき男性の治療及び、対象体が 子宮内膜癌、乳癌及び子宮頸癌の強い可能性を有する女性の治療を必要とする場 合に生ずる。 本発明の態様において、エストロゲンの、いわゆる、ニューロンの進行性退化 変性阻止及び/又は反転をもたらすための新規な使用が確認された。退化変性の 進行は、究極的には、観察されるニューロン密度の減少を伴う行動の欠陥をもた らす。本発明により、疾病、創傷又は老化又はそれらの組み合わせにより個々に 生じた神経退行性変性症機能不全を患っている対象体に対する、認識力、記憶力 及びその他の行動の症状の改善がエストロゲンの投与により生ずる。又、本発明 により、介入によるような神経退行性変性症の進行の阻止及び/又はニューロン 損失の阻止により、患者は、疾病の推移においてさらなる減退に発展したり又は さらなる減退を示したりしない。この効果の証拠は、実施例に示されており、生 体内で及び試験管内で確認された生化学的効果と関連付けられている。 実施例1では、試験管内研究により、比較的低濃度のα- E2及びβ- E2がニ ューロン細胞の生存力を増大する、エストロゲンの細胞保護特性が示された。 本発明の他の態様では、β- E2での細胞の予備処理により、グルコース低減又 は欠乏、低血糖症と呼ばれる症状によりもたらされる死滅から細胞が保護される ことが示された。E2での後処理により、増大する期間の低血糖症を消失させる ように細胞が低血糖症の影響から救われる(実施例2)。 これらの実施例は、生理学的に適当な用量におけるα- エストラジオール及び β- エストラジオールは、試験内での神経膠質セルライン及び神経母細胞腫セル ラインに細胞保護効果を発揮し、この細胞保護効果は、細胞分裂促進性作用とは 区別される。理論に縛られるべきではないが、エストロゲンは、ニューロン細胞 において直接の保護効果を発揮すると考える。 実施例3乃至6に記載された生体内研究により、エストロゲンは、非空間学習 (non-spatial learning)における障害を反転することが示された。この障害は 、前頭皮質及び海馬の両方においてコリンアセチルトランスフェラーゼ(ChAT) の時間依存性減少と相関しており、これは、エストラジオールで処理された動物 において弱められる。それらの2つの脳の領域におけるコリンアセチルトランス フェラーゼ含有神経末端は基底前脳(basal forebrain)に位置する細胞体を有す る。実施例3では、エストロゲン欠乏卵巣摘出動物へのエストロゲンの添加によ る活性回避試験(active avoidance test)により決定する行動性能における改善 を示した。まとめると、これらのデーターは、ニューロン損傷に関連した学習及 び記憶の喪失を低減させるために、エストロゲンで治療することによる、基底前 脳コリン作動性機能の調節により対象体を治療する方法を提供する。 実施例1乃至6は、エストロゲン化合物が中枢神経系の細胞において細胞保護 効果を発揮するいくつかの異なる経路を示している。これらには、低血糖症に対 しての保護(実施例2a、2b及び6)及び、EAAの過度刺激からの保護(実 施例2c及び5)及び神経栄養成長因子生成の刺激(実施例4a及び4b)が含 まれる。 実施例4aは、脳由来神経栄養因子(BDNF)mRNAの増加量により決定 された脳由来神経栄養因子の増加を示す実験であり、実施例4bには、NGFm RNAの増加量により決定された神経成長因子生成の刺激について記載されてい る。エストロゲンの他の細胞保護効果は、刺激性アミノ酸(EAA)受容体の 過度刺激の毒性効果の改善により示された(実施例2c及び5)。EAA受容体 の過度刺激は、癲癇を含むいくつかの神経退行性変性症機能不全の特徴として確 認された。本発明の他の態様において、エステロゲン化合物は、細胞の死滅をも たらす進行性細胞損傷の他の原因である低血糖症の毒性効果を改善する(実施例 2a、2b及び6)。 理論に縛られるべきではないが、エストロゲン化合物は、細胞の生存力及び損 傷及び死滅をもたらす悪い状況に対する細胞応答に影響を与える基礎的な経過に 作用すること及び、この経過は観察された現象の基礎となることが示唆されてい る。そのような機構の例には、細胞へのグルコースの調節が含まれる。 これらの観察は、従来技術の観察と対照をなす。年とった女性における閉経に 関連するホルモンの波動運動を伴なう行動の悪い症状を治療することに有用性を 有することが確認されたが、それらの効果に関する生化学的根拠はわかっていな い。そのように、ヒト対象体の行動におけるエストロゲンでの治療効果は、エス トロゲンの欠乏の徴候を示す女性の閉経の治療及び、エストロゲンの代替治療に より調整される閉経の続発症、いわゆる骨粗鬆症の防止に限定されている。 しかし、ヒトの臨床的研究により、外来的に投与されたエストロゲンは非毒性 であることが示されている。その他に、筋肉内に投与されたエストロゲンは、治 療の行動における効果により推断されるようにそして分子の構造から予測される ように、後に脳に到達することが示されている。 Sherwin によるPsychoneuroendocrinology、13巻、345-357 頁(1988 年)、Sh erwin 及びPhillips によるAnnals of the New York Academy of Sciences、592 巻474-475頁(1990年)には、エストロゲンの10mgの用量での筋肉内投与に続い て起こる卵巣摘出した女性の一般的な気分の高揚効果が示されているが、この効 果が起こった機構は明らかではない。 アルツハイマー病の女性の臨床的研究により、短期間のエストロゲン治療に応 答して気分の改善及び抑鬱症を低減させることによる、何人かの患者において急 性の利点を有することが示されている(Fillit らによるNeuroscience Abst.、1 2巻945 頁(1986年);Fillist らによる、Psychoneuroendocrinology、11巻、3 37-345 頁(1989年);Honjo らによる、Steroid Biochem.、34巻、521-525 頁)。少数の患者にしか用いられていないので、数人の患者に限定された効果し か有しないのでそして、短期のみにしか治療を行っていないので、これらの研究 からの結果は解釈するのが困難である。実際、研究は、どのエストロゲンであっ ても神経保護効果を評価し証明するのに十分な長い期間ではない。Aroonsakulに よる米国特許第4,897,389 号(1990年)におけるその他の研究には、ホルモン混 合物の短期投与を行う細胞の複製及びヒト成長ホルモン生成の刺激からもたらさ れる症状の軽減が提示された、1人の男性と1人の女性におけるエストロゲンを 含む同化ホルモンの効果が記載された。 生体内又は試験管内での中枢神経系の細胞におけるエストロゲンの作用におけ る生化学的研究は矛盾する報告をしている。いくつかの研究によりエストラジオ ールがニューロンの成形性(plasticiy)における効果を有することが示されてい る。モース(Mose)らによるExperimental Neurology、94巻、649-658 頁(1986年 )は、エストロゲン誘導体は、entorhinal皮質障害の結果として起こる歯列状の 海馬回における連合- 同化入力繊維(commissural-asociational afferentfiber s)の突起形成(sprouting)を増大することを報告した。その他に、海馬のCAl におけるシナップス密度における周期性の変化が、循環するE2レベルに関連し [ウーリー(Woolley)らによるJournal of Neuroscience(1992年)、12巻、2549 -2554 頁]、その変化が、外来性のE2投与により擬態され得る(Woolley らに よる、1992年)ことが示された。実際、卵巣摘出によりそしてE2の置換により 、ラットの前頭皮質における高親和性コリン取り込み(HACU)を標準化する ことが示された。 その他に、GiibbsらによるSociety for Neuroscience Abstract 、19:5(19 93年)には、その場でのChAT mRNAのハイブリッド形成を用いて1週間後 に効果が観察されなかったが、治療の2日後および2週間後の中膜中隔(medial septum)におけるエストラジオール治療によるコリンアセチルトランスフェラー ゼ(ChAT)の量の上昇調節(upregulation)が報告されている。Luine らによ るBrain Research、191 巻、273-277 頁(1980年)には、エストラジオールの治 療に応答してラットの脳の前四丘体及び視床下部領域における増加したChAT量 が報告されている。 本発明の態様において、生理学的用量のエストロゲンの投与により、卵巣摘出 された(OVX)メスのラットにおいて非空間性の学習の障害の反転が生じられ る。これらの短期のOVX及びE2置換の行動における効果は、脳の海馬及び前 頭皮質の生化学的変化、特に、OVX及びE2ペレットで処理されたラットにお いてそれぞれ高親和性のコリンの取り込み(HACU)の減少及び増加のそれぞ れに相関関係がある。短期のE2置換は海馬においてコリンアセチルトランスフ ェラーゼ活性(ChAT)に正の効果を有するが、前頭皮質においては有しない。 長期のE2置換は、前頭皮質におけるChATの時間依存性減少を防ぎ、その場に おけるChAT活性減少を弱めるようであった。まとめると、これらのデーターは 、エストロゲンは、中枢神経系における細胞において細胞保護効果を有し、大人 のメスのラットのエストロゲン環境は、学習及び、基底の前頭のコリン作動性ニ ューロンの活性に影響を与えることを示し、そしてメスのラットにおける基底前 頭コリン作動性ニューロンの維持及び適切な機能におけるエストロゲンの重要性 を示している。 1977年には、Perez-Poloらは、Life Sci、21巻、1535-1543 頁において“Ster oid Induction of Nerve Growth Factor Synthesis in Cell Culture”と題する 論文を公表した。試験管内で神経膠質細胞によるNGFの生成におけるステロイ ドの正の効果を示唆しているが、その論文をよく読むと、反対であることが明ら かになる。非特異的ポリクローナル抗体を用いることにより、多量のエストロゲ ンに応答して増加された量の高分子量分子が確認され、一方、β- NGFを含有 することが知られている、抗体生成により同様に認識される低分子量(MW)フ ラクションの量に増加はなかった。その実験に用いられたエストロゲンの用量は 、正常量より5,500 倍高かった。NGFに寄与し、培養基に分泌される低分子量 フラクションの量は、最近の方法を用いるNGF生成に対して予測された量より も1000倍高いことが見出だされた。この研究者達または他の者による、NGF生 成におけるエストロゲンの生体内効果を決定するための、さらなる研究は行われ ていない。その後のGibbs らによる生体内研究(1993年)により、ステロイド( 17- β- エストラジオール)が海馬において低減された量のNGFmRNAをも たらし、続いて中膜中隔及びブローカ氏対角帯(diagnal band of Broca)において低減された量をもたらすことが報告された。 上記の報告に反し、本発明の態様は、いかにエストロゲンが神経栄養成長因子 mRNAの生成を刺激するかを記載するものである。初めて、エストロゲン化合 物は、血液脳関門を通過して脳の組織に容易に接近するのみでなく、最も必要な 場合に、神経退行性変性の影響を反転し相殺するために、成長因子の入手性を刺 激することができること記載された。 本発明の好ましい態様では、エストロゲン化合物について、神経退行性変性症 の症状を単に治療するのではなく、神経退行性変性症機能不全の進行を阻止及び /又は反転させるためにエストロゲンを用いる方法を最初に提供する新規な特性 が確認された。 好ましい態様では、エストラジオールの両方の立体異性体、17- β- エストラ ジオール及び17- α- エストラジオールが神経退行性変性症を反転させるのに有 効であることが見出だされた。 好ましい態様では、エストロゲンがラットに及びヒトにも中枢神経系において 神経保護効果を発揮するのに十分な濃度で投与される。その用量は、個々の変数 、投与経路及び用いられるエストロゲン配合物により変化する。例えば、ラット においては、約50pg/ml の血漿量を達成するためにシラスチック・チューブ(sy lastic tube)を用いて皮下に投与される。ヒトニおいては、一日当り、0.2-10m g以上の、特に1-2mg の経口投与のエストラーゼ(estrase)(エストラジオール )が、閉経の後の一連の徴候に苦しむ患者に通常投与される。その量は、又、ヒ ト対象体における神経退行性変性症機能不全を治療することにおいても有効であ ると予測される。 エストロゲン化合物の投与の推奨できる経路には、経口、筋肉内、経皮、口腔 、静脈内及び皮下が含まれる。エストロゲンを投与する方法は、服用量により( by dose)または制御された放出の媒体物による。 エストロゲンの投与には、単一のエストロゲン化合物かまたはそれらの混合物 の使用が含まれる。 深刻な退化変性からのコリン作動性ニューロンの保護は、急性のまたは慢性の 神経退行性変性症機能不全の、例えば、慢性の疾患がアルツハイマー病である患 者に対する治療の重要な面である。アルツハイマー病の患者には、エストロゲン 置換又は補充は、重要な治療的使用であり得る。エストロゲン治療が効果的であ る他の疾病には、パーキンソン病、ハンチントン氏病,AIDS痴呆、ウエルニ ッケ−コルサコフ病様痴呆(アルコール誘因痴呆)、年齢による痴呆、年齢に関 係した記憶障害、頭の創傷、激しい発作、低血糖症、局所貧血、無酸素症、低酸 素症、大脳浮腫、動脈硬化症、血腫及び癲癇のいずれかによる脳細胞損失、脳細 胞損失で示された条件のいずれかによる脊髄細胞損失及び末消神経病が含まれる 。その細胞保護特性のために、エストロゲンに関する作用の1つの経路は、アポ プトシス(apoptpsis)の阻止である。実施例 実施例1a:試験管内研究により、エストロゲン化合物の存在下で神経細胞の増 大された生存力が示され、エストロゲンが細胞保護効果を発揮することが示され た。 実験デザイン 神経母細胞腫(SK−N−SH)セルラインは、アメリカン・タイプ・カルチ ャー・コレクション(ATCC)(メリーランド州、ロックビル)から入手した 。培養条件は、以前に記載されている(Kellerらによる、1976年;Kolbe らによ る1976年)。すべての実験は、パッセージ番号(passage number)3−6にある 細胞で行った。各実験を3つの治療グループに分けた:グループ1は、10%のウ シ胎児血清(FBS)を補充したRPMI培地、グループ2は、FBSなしのR PMI培地(血清がないグループ)そしてグループ3は、544pg E2/mlを補充 した、血清がないRPMI培地[ステラロイド(Steraloid )Inc.(ニューハ ンプシャー州ウィルトン)により提供されたE2]であり、FBSに通常見出だ されるエストロゲンの16pg/ml より非常に多い。E2は、最初に100 μlの無水 エタノール中に溶解させ、次に、培地で希釈した。他の2つのグループの培地を 、付加的な100 μlの無水エタノールを培地に添加して同様に作った。48時間で 培地を栄養補充物の標準の予定を維持するための実験に変えた。 各実験グループにおける細胞の集団の成長の速度を測定した。 細胞の生存力の定量 細胞生存力を、ブラックらによるトリパンブルー染色排除法(Exp.Cell Rese arch、35巻9乃至13頁)を用いて評価した。各試料について、総細胞数と死細胞 の2つの別々の計数をした。染色のトリパンブルー法の重要な制限はその時間依 存性である。従って、細胞の再懸濁液、染色剤の添加及び血球計における実際の 計数の間の時間を標準化するように注意をした。 データーの分析 すべてのデーターを、ml当り細胞の数として表わさせる希釈因子について矯正 後に平均±SEMとして表わす。データーを変動の分析により続いてシェッフェ (Scheffe's )F試験により分析した。有意性に対する基準はp<0.05であった 。 死滅した細胞(細胞の数/ml)を総数(細胞の数/ml)で割ることにより、有 糸分裂割合を計算した。この指数は、有糸分裂と実験デザインにおいて用いられ る治療の細胞保護効果との間を区別する手段を提供する。死滅/総細胞の割合を 用いて、有糸分裂を培地におけるE2の細胞保護効果と区別するのに用いた。 実験結果 総細胞数に対する死細胞数の割合が培地からのFBSの除去で2乃至3倍増加 した。(表3)。E2の添加により、この血清除去効果が防がれ、各試料採取時 間において、FBSグループにおいて観察されたものと同様の割合を生じた。48 時間の間、生細胞数に対する死細胞数の割合は、E2処理細胞に関しては一定の ままであったが、血清がない細胞については2倍近かった。96時間までに、3つ のすべてのグループにおいて、その割合は増大し、そのことは、時間とともに細 胞保護効果が減ずることを示唆している。 24時間及び48時間における、FBSグループにおける総SK−N−SH細胞数 は、E2で処理した細胞で見られた数の約2倍であったが、生細胞のフラクショ ンは類似であった。しかし、E2処理SK−N−SH総細胞は、FBSにおいて 増殖させた細胞に見られた指数相関数的な増殖パターンを示さなかった。総SK −N−SH処理細胞に対する死細胞の割合は、3つのすべてのグループにおいて 時間とともに増加した(表3)。しかし、各試料採取時間において、この割合は 、類似で、血清がない条件下のものよりもE2及びFBSグループの両方に おいて非常に低かった。 # P<0.05対E2及びFBSの両グループ* P<0.05対血清なし及びFBSの両グループ FBS補充培地における神経母細胞腫細胞の増殖パターンは、6乃至9日の倍 加時間を示した。5日間の評価の間、血清がない条件下では、死滅細胞の総数の 相当する増加とともに細胞の総数の低減が観察された。 まとめると、それらのデーターは、観察された増大した総細胞数と生細胞数は 、有糸分裂ではなく、用いた特異的試験管内E2の細胞保護効果に起因する。 実施例1b. 試験管内研究により、エストロゲンの存在下で神経細胞の増大した生存力が示 され、α- エストロゲンが細胞保護効果を発揮することが示された。 実験デザイン SK−N−SH細胞を2mlの0.02%のEDTA[シグマ・ケミカル・コーポレ ーション(Sigma Chemical Corporation)、ミズーリー州、セントルイス]で逆 培養(backcultured)し、37℃で30分間インキュベーションし、下記のようにml 当り1×105細胞の濃度で再懸濁した。各実験は3つの処理グループを有した。 グループ1は、10%のFBSを補充したRPMI培地(FBSグループ)であり 、グループ2は、FBSを有しないRPMI培地(血清がないグループ)であり 、グループ3は、544pg/mlの17- α- E2pg/ml を補充した、血清がないRPM I培地(α- E2グループ)(ステラロイド・インク、ニューハンプシャー州、 ウイルトン)であった。処理媒体を実験の日のために作った。α- E2を最初に1 00 μlの無水エタノールに溶解し、次に培地で希釈した。他の2つのグループ の培地は、添加して、100ml の無水エタノールで希釈をして同様に調製した。F BSを約16pg/ml の濃度を決定するβ- E2について検定した。RPMI 1640培 地は、β- E2の検知できない量しか有しなかった。しかし、FBSも培地もα- E2について検定しなかった。 細胞の生存力を実施例1aに記載したように評価した。細胞をそれぞれの処理 培地で24時間又は48時間インキュベーションした後、培地をデカントし、それぞ れのフラスコを0.02%のEDTA2mlで30分間インキュベーションすることによ り細胞懸濁液を調製した。続いて細胞を適する培地で再懸濁した。次に、5乃至 6つの異なるフラスコの2mlの部分試料を500 μgの0.4 %トリパンブルー染色 (シグマ・ケミカル・コーポレーション、ミズーリー州、セントルイス)で処理 した。死細胞と生細胞とを区別するためのトリパンブルー染色法の重要な制限は 、時間依存性である。従って、細胞の再懸濁と染色剤の添加と血球計における実 際の計数の間の時間を標準化するように注意をした。 実験結果 実施例1aにおけるように、培地からFBSを除去すると総細胞数に対する死 細胞の割合は、2乃至3倍に増加した(図8)。α- エストロゲンの添加により 、この血清除去効果は防止されそして各試料採取時間においFBSグループに見 られるものと同様の割合を生じた。 実施例1c. エストロゲンは、皮質ニューロン初代培養における細胞の時間依存性死滅を遅 延せるか又は防ぐ。 実験デザイン 原発性皮質ニューロンを、0乃至1日齢であるラットの脳からMonyerらによりBrain Research 、483 巻、347-354 頁に記載された一連の方法を用いて生成した 。分散された脳組織をDMEM/10%PDHS(妊娠給血馬血清)において3日 間増殖し、次にシトシンアラビノシド(ARC)で2日間処理してDMEM/10 %PDHSで置換した。ニューロン細胞をさらに4−7日間培養して用いた。 対照のニューロン初代培養物は、12日と18日の間の培養物における斬進性の細 胞の死滅を示す。DMEM及び10%のPDHS中に9日維持した6つの培養物に エストロゲンを添加し、残りの培養物を対照として維持した後に、酵素乳酸デヒ ドロゲナーゼ(LD)の量について12培養物を12日及び16日で評価した。Wroble wskiらによるProc .Soc.Exp.Bio.Med.、90巻、210-213 頁(1955年)に記載 された一連の方法を用いてLDを検定した。LDは、臨床研究及び基礎研究の両 方に通常用いられるサイトソル(cytosolic)酵素である。培地LDにおける増 加は細胞の死滅に直接関係する。 結果 エストロゲンの9日における単一の処理により、12日及び16日での6つのすべ ての複製物において観察されたLDにおける増加が有意に減少した(p<0.05) 。それらのデーターは、初代ニューロンにおいて、エストロゲン暴露により、少 なくとも7日間の培養物における時間依存性死滅を遅延又は防止すること(図1 )、光学顕微鏡による培養物の検査によりさらに支持される観察を示唆する。こ こでは、エストラジオールが老化退化変性(ニューロン伸長の退行)を防ぐこと 及び細胞体内のサイトソルの封入体(物質のクラスター)の外観 を低減させることが見出だされた。老化退化変性及び前記封入体の両方は、試験 管内においてニューロン初代培養物における老化によりそして生体内における退 行性変性症機能不全により通常観察される。 実施例2a.試験管内研究によりエストロゲン化合物は、低血糖症により誘発さ れる細胞毒性に対して細胞を保護する。 実験による試み ファルコン(Falcon)(登録商標)25cm2の組織培養フラスコ中でATCCか ら入手したC6神経膠腫細胞を1×106細胞/mlの濃度でFBSを有するRPM I培地中に置いた。低血糖症の始まり前の4時間、維持培地を捨て、単層(monol ayers)を適する培地で2回洗滌し、血清がない又は血清がなくそして544 pg/ml のE2を有するものを37℃で4時間インキュベーションした。クレブスリンゲル( Kreb's Ringer)リン酸緩衝液を用いて単層を2回洗滌し、その後に、適するグル コース処理の添加をした。RPMI培地は、2mgのグルコース/mlを含有する。 フラスコの内容物を各々が100 %のグルコース(2 mg/ml)、80%のグルコース(1 .6mg/ml)、60%のグルコース(1.2mg/ml)又は、ステロイドの添加がなく又は5 44pg/mlのE2を補充した0 %のグルコース(緩衝液)を入れた6つのグループに 分けた。すべてのフラスコを20時間インキュベーションをし、総細胞数、生細胞 数及び死細胞数を、先に記載したトリパンブルー法を用いて評価した。 結果 図2は、E2処理がされていない対照フラスコにおいて総C6細胞数及び生C 6細胞数の両方において低血糖症により注目される用量依存性低減がもたらされ た。対照してみると、試験された低血糖のレベルの各々において、E2暴露によ り、低血糖と関連する、総細胞及び生細胞の損失が防がれた。トリパンブルーは 、染色剤に対して透過性になった死につつある細胞を染色する。悪条件では、死 細胞の崩壊の結果として、測定された総細胞集団における細胞数は低減する。従 って、グルコースの最適度以下のレベルで20時間維持された試料中の細胞の総細 胞数は図2において総細胞数における減少を示している。しかし、多割合のこの 減少する集団は生細胞である。最適度以下のレベルのグルコース中に維持され た培養物へのエストロゲンの添加により、集団を細胞の死滅から防ぎ、全体にわ たる多数の生細胞を生じる。エストロゲンの存在下での試料と比較したときにエ ストロゲンの非存在下での総細胞及び生細胞における統計的に有意な減少を有す るそれらの試料にアステリスクを付ける。 実施例2b:エストロゲン化合物は、先在する低血糖により誘因される細胞毒性 から細胞を保護する。 実験デザイン C6細胞を実施例aに記載したように培養した。実験の当日に、フラスコ(処 理グループ当り5乃至6)を5つのグループに分けた。1つのグループは、標準 グルコース培地に維持された(常態血糖:RPMIにおいて2mg/mlグルコース )で維持され、残りの4グループは、80%の標準グルコースの濃度を有する(低 血糖)RPMI中に置いた。低血糖状態の開始後1時間又は4時間において、フ ラスコをRPMI(対照)で又はE2(544pg/mlRPMI)で処理した。低血糖 の開始後24時間において、生細胞と死細胞を上記のように計数した。この研究デ ザインにより、低血糖の細胞毒性効果から救われたC6細胞の時間−経過の決定 がされた。 結果 その結果は表4に示されており、先在する低血糖状態の細胞毒性効果からC6 細胞を救う能力を示している。低血糖の開始後1時間においてE2での処理後に 、生細胞の数が2倍より多く増加し、死滅細胞数は半分に減少した。対照してみ ると、低血糖の開始後4時間において、E2での処理により、生細胞数における 効果はなく、わずかに減少した死細胞数のみであった。 記載したのは、平均±SEM SF=血清がないRPMI培地* 1時間における血清がないグループからのP<0.05 実施例2c:エストロゲン化合物は、毒性促進アミノ酸により誘因される細胞毒 性に対して細胞を保護できる。 実験デザイン 上記のように、SK−N−SH神経母細胞腫細胞を含有する5つの培養皿をE2 (544pg/ml)で処理し、5つの培養皿をPRMI培地で処理した。4時間後、 すべての細胞をNMDA(500μM)で5分間処理した。次に総細胞数及び死滅細 胞数を決定した。 結果 細胞集団の生存力におけるエストロゲンの保護効果を図3に示している。エス トロラジオールでの予備処理により、NMDAでの処理を行った神経母細胞腫培 養物において生細胞数が増加し、神経細胞数が減少した。そのデーターは、E2 予備処理により、毒性促進アミノ酸に関連する神経毒性から細胞が保護されるこ とを示している。 実施例3:生体内研究により、エストロゲン化合物の神経保護効果により生じる 行動の改善が示される。 中枢神経系におけるコリン作動性機能を保護することにおけるエストラジール の役目及びこの効果の、学習及び記憶との関連が下記のように示された。 実施例3a:エストロゲンで処理された卵巣摘出ラットにおける学習及び記憶の 改善 実験デザイン 動物の3つのグループを標準両側性活性回避パラダイム(standard 2-way act ive avoidance paradigm)を用いて分析した。3つのグループの動物は、卵巣摘 出していない(無処置)動物、卵巣摘出した動物及びエストラジオール置換の卵 巣摘出した動物であった。 動物 若年の成長したメス(3−4月齢)のCD-Sprague-Dawley ラット[チャール ス・リバー・ブリーディング・ラボラトリース(Charles River Breeding Labor atories)、マサチュセッツ州ウイルミントン]を標準飼育状態に維持した。 動物の外科的操作 動物をメトキシフルラン[メトファーン(Metofane)ピットマン- ムーア(Pi tman-Moore)、ワシントン・クロッシング(ニュージャージー州)]を用いて麻 酔をかけた。ラットの2/3は、背部接近法(dorsal approach)を用いて両側の 卵巣を摘出した。卵巣摘出後3週間、卵巣摘出された動物の部分集合(E2置換 グループ)は、コレステロール(ステラロイド・インク、ニューハンプシャー州 ウィルトン)と17- βエストラジオールの1:1混合物を含有する、皮下に埋め 込められた5mmのシラスチック(登録商標名)(ダウ・コーニング、ミズーリー 州ミッドランド)ペレットを収容した。拡散から生じるシラスチック管によるエ ストラジオールのデリバリーは、高濃度勾配及び、シラスチックペレットのまわ りに時間に対して生じる繊維形成を下げ、拡散を低減させる。卵巣摘出後、E2 置換の管理を2又は25週間維持し、その後に3週間休止期間にした。卵巣摘出し て5週間及び28週間後、動物を行動上の試験をした。長期の処理管理におい て、シラスチック(登録商標)ペレットを2乃至3週間毎に除去し置き直し、シ ラスチックからのE2拡散を維持した。卵巣摘出グループは、2乃至3週間毎に 同様に置き換えた偽(sham)ペレットを受けた。埋め込みの前にE2及び偽ペレッ トを100 %のエタノールで2回洗滌し、次に室温でPBSにおいて48時間インキ ュベーションした。得られた実験グループは、卵巣が処理されていない(無処置 )(INTACT)、卵巣摘出された(OVX)(5又は28週間)及びエストラジオール置 換された(E2ペレット)であった。 行動試験;活性回避 学習を評価するために、Mounton らによるBrain Research、444 巻、104-108 頁(1988年)に記載された両側性活性回避パラダイムを用いた。動物の3つのす べてのグループを連続して14日間試験し、1日は15の試験から成っていた。各試 験は1分間続き、最初の5秒間条件刺激の刺激性授与そして7秒間の間隔、続い て1.4mA の電気の2秒継続時間、脚におけるショックから成った(光と音の合図 )。成功した学習を、正しい応答、すなわち「回避」の数により決定し、脚のシ ョック開始前に、各試験最初の12秒間内に移動箱の片側から他に移動すると定義 した。異なる処理グループにおける動物間での潜在的動機付け差異を評価するた めに、「移動しない」数も記録した。このパラメーターは、電気的ショックでの 刺激時に動物が移動箱の片側から他に移動しない試験の数を記載する。 統計的分析 行動データーは、Kruskal-Wallisの変動の片側分析(one-way analysis ovari ance)及びグループの差異の評価のためにMann WhitneyU試験を用いて非母数的 に分析した。 結果 OVX動物に比較して無処置動物及びE2ペレット動物は、両側性活性回避パ ラダイムにおいてより良好に行動した。図4及び5は、動物の3つのグループに おいて5週間及び28週間の終りに開始する14日の試験期間の間、各動物によりな された回避の総数の平均を示している。OVXラットは、無処置の動物に比べ、 回避の数において59%の低下を示したが、この差異は有意ではなかった。OVX ラットのE2置換は、OVXグループに比べて回避の数において8.5 倍の 増加をもたらした。それらの同じ動物がそれぞれの処理で維持され、28週間行動 において試験されたときに、5週間の試験期間に比べ、すべてのグループにおい て回避の総数は増加した。しかし、この28週間試験時点で、OVXは61%、回避 の総数を有意に低下させ、OVXラットに対して4.5 倍回避を増加させた。さら に、E2ペレットラットは、28週間での学習の割合において、試験の1.3 ±0.3 日による所定の日において可能な15回のうち11回、正しく行動する基準をなす注 目される促進を示した(表5)。完全な無処置ラットは、基準に達するために9 ±2.8 日を要し、学習における促進を示さなかった。OVX動物は、基準に達す るまで9±2.8 日を要し、学習において促進を示した。OVX動物は、割り当て られた14日において仕事を学習することに対する無能力を維持し、従って、15日 の値を指定された。 5週間及び28週間において、各グループにおけるラットは活性回避における進 歩の相対的順番を維持し、すべての動物は、第一試験よりも第二試験においてよ り良く遂行された(図4及び5)。パラダイムに対する第二暴露におけるこの増 大された性能は、第一試験中に学習した行動の想起を映すものであるようである 。この長期の記憶は特にE2ペレットグループにおいて明らかであり、28週間の 時点では、1.3 ±0.3 日において性能基準に達した(表5)。低用量のE2に対 する慢性暴露により、この活性回避パラダイムの刺激の他に長期の記憶が増大さ れたようである。 # P≦0.05対卵巣摘出された動物及び無処置の動物# Mann-Whitney U非母数的統計を用いたP≦0.05対卵巣摘出された動物 実施例3b:神経化学的評価は、エストラジオールの神経保護効果を示す。 細胞保護効果が生体内に検知され、行動改善と相関づけられるか否か確立する ために、通常、健康なコリン作動性ニューロンにより生成される酵素における生 化学的試験を行った。 実験デザイン ニューロンの生存力を測定するために2つの評価法が用いられた。それらの評 価法は、高親和性コリン取り込み(HACU)及びコリンアセチルトランスフェ ラーゼ(ChAT)活性であった。HACUをラットの前頭皮質及び海馬の両方か らの組織において行なった。卵巣摘出又はE2置換の結果として起こる行動(活 性回避行動)におけるそしてコリン作動性ニューロンの活性(HACU)及びコ リンアセチルトランスフェラーゼ(ChAT)活性における時間の異なる長さの効 果を測定した。 メスのSprague-Dawey ラットを卵巣摘出(OVX)するのみか又は卵巣摘出し て3週間の後、17- β- エストラジオール(E2ペレット)を含有するシラスチ ックペレット皮下埋め込みを行い、E2の生理的レベルまでの置換を生じさせた 。卵巣が完全な動物を正の対照とした。 前頭皮質及び海馬における活性回避行動及びコリンアセチルトランスフェラー ゼ(ChAT)活性を、卵巣摘出後5週間でそして28週間で評価し、一方、高親和 性コリン取り込み(HACU)を5週間時点でのみ測定した。 活性回避試験 この試験は、実施例3aに記載されたように行なわれた。 生化学的分析 (a) 血漿エストラジオール評価 行動試験の後又は、試験されない動物の場合は治療期間の後に、動物の首を切 り、血液幹(trunk blood)の血液を得た。その血液を13,500×gで1.5 分間遠 心分離し、得られた血漿を異なる管に入れて後日でのエストラジオール量決定の ための試料にした。E2の血漿濃度を、ダイアグノスチック・プロダクト・コー ポレーション(Diagnostic Product Corp.、カリフォルニア州ロスアンゼルス) により供給される市販のキットを用いて評価した。評価の検知性の範囲は、20乃 至3600pg/ml であった。すべての試料を単一の検定で定量した。 (b) 高親和性コリン取り込み(HACU) HACUを行動の実験を受けたことがない動物において評価した。首切りの後 に脳を頭葢から取り出し、氷で冷却した面においた。次に、前頭皮質と海馬を切 開し、氷で冷却した0.32Mのスクロース緩衝液(0.32Mのスクロース、1.0mM の EDTA、100 μMのTRIS-HCl、pH=4℃で7.4)中にすぐ入れた。切開 された組織領域に対する平均の湿重量は、前頭皮質及び海馬についてそれぞれ0 mgと100mg であった。次に、組織試料を400 rpmにおけるダンス型ホモジェナ イザーで均質化した。続いて均質化した試料を4℃において1000×gで8分間遠 心分離をした。この回転の後に、ろ液を捨て、得られたペレット(P2フラクシ ョン)を2mlの冷却された酸素化クレブス緩衝液(130mMのNaCl、5mMのKCl 、13mMのNaHCO3、1mMのMgCl2、1mM のNaH2PO4、10mMのグルコース、1mM のCaCl2 そして95%のO2/5%のCO2で15分間酸素化された)中に再懸濁させた。高親 和性コリン取り込みを1μMの[3H]- コリン(最終特異活性:4.5Ci/ミリモル、 ニューイングランド・ニュークリアー(New England Nuclear、マサチュセッツ 州、ケンブリッジ)の存在下で3つのもので決定し た。非特異性取り込みを5μgのヘミコリニウム-3[シグマ・ケミカル・コーポ レーション(ミズーリー州セントルイス)]を添加することにより見積もった。 それらのヘミコリニウム-3値を総計数から引いて高親和性値を出した。各反応管 は、200 μgのP2懸濁液を含有した。用いない組織を次のChAT活性及び蛋白 質量の決定のために−30℃で保存した。P2製剤における蛋白質の分析を、クー マシーブルー染色剤(5)を用いるBradford の方法により行った。 無処置対OVX及びOVX対E2処理について、2つの別の研究について各々 一度しか評価していないので、HACU差をt試験を用いて分析した。他の神経 化学的分析のために分散分析法(ANOVA)を用いた。シェッフェの因果関係 試験(Scheffe's post-hoc test)を用いてグループ間の多数の比較を行った。 (C) ChAT評価 行動について実験を行っていない動物(5週間グループ)と行動について試験 を行った動物(28週間グループ)の両方についてChAT活性を決定した。Fonnum によるJ .Neurochem.、24巻、407-409 頁(1975年)の変更版を行ってChATを 評価した。P2試料を溶かし、1%の1-ブタノールの存在下で超音波処理を行い そして13000 ×gにおいて5分間遠心分離を行った。得られたろ液20μlを各反 応管に用いた。この反応混合物は 0.28mM の[3H]-ACoA [特異活性:45μCi/モ ル、ニューイングランド・ニュクリアー(マサチュセッツ州ケンブリッジ)]、 7.8mM の塩化コリン及び0.2mM のフィゾスチグミン[シグマ・ケミカル・コーポ レーション(ミズーリー州セントルイス)]を含有した。[3H]-ACoAでのインキ ュベーションを30分間行った。pH8.6 における、氷で冷却したグリシル- グリ シン緩衝液(GLY-GLY)の添加により反応を停止させた。4℃での10分間インキュ ベーションの後に、ブチロニトリル(10mg/ml)中に溶解したテトラフェニルホウ 素を反応管に添加しアセチルコリン(ACh)の液体カチオン交換抽出をさせた。 試料を渦巻き運動及び、桶状遠心分離機で低速度(185 ×g)で5分間遠心分離 に付し、有機相及び水性相を沈降させ、分離した。次に100 μgの有機相を試料 として7ml容のシンチレーション瓶に入れ、4mlのシンチレーション流体[リク イシント(Lquiscint)(登録商標)、ナショナル・ダイアグノスチックス(Nat ional Diagnostics)、ジョージア州アトランタ]を添加した。次に 瓶をハウレット- パッカード(Hewlett-Packard)シンチレーションカウンター で各々5分間カウントし、dpmをピコモル(pmoles)に変換し、値を蛋白質含 量について標準化した。 結果 (a) エストラジオール濃度 血清E2濃度は、無処置グループ及びE2ペレットグループに関してそれぞれ43 ±10及び36±5pg/mlであった。卵巣摘出されたものは、試料にした、すべての しかし5匹の動物において血清E2濃度を用いたラジオイムノアッセイの感度(2 0pg/mg)未満に低減した。しかし、それらの5匹の動物は、ラジオイムノアッ セイの感度限界に非常に近い血清レベルを有していた。 (b) 高親和性コリン取り込み 卵巣摘出したものは、前頭皮質では24%(図6)、海馬では34%(図7)、H ACUを有意に低減した。E2置換は、前頭皮質では82%(図6)、海馬では46 %(図7)、HACUを増加させ、卵巣摘出されたもののこの影響の反転を生じ た。HACUは、コリン作動性活性の尺度であるので、これらの結果から、エス トラジオールが前頭皮質及び海馬におけるコリン作動性活性の低下を反転させる こと及び、これらの領域に対してコリン作動性の白色神経繊維(projections)を さらに刺激することが結論付けられた。 (c) コリンアセチルトランスフェラーゼ活性 前頭皮質において、卵巣摘出後5週間の時点でChATにおける有意な差は検知 されなかった。28週間の時点では、前頭皮質におけるChATレベルは、無処置グ ループ及びOVXグループにおいて、それぞれ61%及び56%低減させた。しかし 、E2ペレットグループでは、この減少は16%のみであった。海馬では、卵巣摘 出後5週間は、ChATにおいて有意な減少をさせるのに十分な期間であり、E2 置換の3週間でこの影響を反転させた(表7)。無処置動物及びOVX動物にお ける5乃至28週間での海馬ChAT活性における低減は、前頭皮質に見られるのに 匹敵した。E2動物において、海馬ChAT活性の損失は、前頭皮質において見ら れるものよりも大きかったが、OVXの動物又は無処置の動物に見られるよりも 少なかった。 5週期間に対する卵巣摘出されたグループ及びE2ペレットグループではn=6 5週期間に対する無処置グループではn=5 28週間に対するすべての処理グループでn=6* p≦0.05対無処置グループ及びOVXグループ 5週期間に対する卵巣摘出されたグループ及びE2ペレットグループではn=6 5週期間に対する無処置グループではn=5 28週間に対するすべての処理グループでn=6* p≦0.05対無処置グループ及びE2ペレット 実施例4a:その場での雑種形成は、脳由来神経栄養因子(BDNF)mRNA の増加量はエストラジオールにより刺激されることを示す。 本実施例は、エストロゲンは、BDNFのような神経栄養因子の生成を刺激す ることを示す。 実験デザイン 動物を12週間卵巣摘出し、一方、E2処理された動物を3週間卵巣摘出し、次 に9週間のE2処理を行った。第2組の動物を28週間卵巣摘出し、E2処理動物を 同様に3週間卵巣摘出し、25週間のE2置換を行った。無処置の対照動物につい て各組の動物と平行して実施した。ラットを、0.1 Mの燐酸緩衝液中4%のペン トバルビタールナトリウムで強く鎮静した。翌日、頭葢から脳を取り出し、一連 の溶液(4℃において冷4%パラホルムアルデヒド溶液に2日間続いて、20%( 重量/容量のスクロースを含有する4%パラホルムアルデヒド溶液)に浸した。 スクロース溶液から取り出した後に、脳を神経遮断(blocked)(臭球、脳幹及 び小脳を除去)し、ドライアイスで凍結し、使用するときまで−80℃においてす ぐに保存した。ミクロトームを用いて25μmの脳のスライスにし、4%のパラホ ルムアルデヒド溶液中に入れた。3週間以内に、そのスライスを、GellらによりScience 、245 巻、758-761 頁(1989年)に記載された方法により雑種形成した 。BDNFプローブは、全アミノ酸コード領域に相当する、750b.p.のラットB DNF cDNAであった。そのプローブを、T3ポリメラーゼキットを用いて35 Sで標識した。雑種形成したスライスをベクタボンド(Vectabond )処理戴物 ガラスにのせ、4日間、オートラジオグラフィーフィルムに暴露した。各スライ スにおける放射能信号(雑種形成信号)の変化する強度をフイルムにおいて異な る光学密度に変え、BRS2イメージングシステム(Imaging System)[イメー ジング・リサーチ・インク(Imaging Research Inc.)]を用いて分析 した。相対する光学密度及びバックグラウンドレベルを記録した。信号を、脳の スライスに隣接したフイルムの部分により評価した平均バックグラウンドレベル で割った。用いた映像系において、光学密度が高ければ高いほど、信号は低い。 それ自体、データーの提示を容易にするために、ノイズに対する信号の割合の逆 数にデーターを変換した。 結果 卵巣摘出された動物は、無処置の動物対照に比べ、皮質部分においてBDNF の有意な減少を生じた。卵巣摘出したラットのエストラジオール置換により、無 処置の対照に通常観察されるBDNF信号よりBDNF信号が増加された。表8 におけるデーターは、各処理グループにおける動物の大脳皮質の複数のスライス がBDNF合成においてエストロゲンの刺激効果を示すことを導いた。 * p≦0.05対無処置動物及びE2ペレット動物 実施例4b:生体内研究により、エストラジオールにより刺激されたNGFmR NAの増大したレベルが示される。 本実施例は、エストロゲンが、NGFのような神経栄養成長因子の生成を刺激 できることを示す。実施例4aにおけるのと同様に処理された動物を用いて、ド ットブロット技術を用いるNGF mRNAの量を測定した。動物を12週間卵巣 摘出し、一方、E2処理された動物を3週間卵巣摘出し、E2処理を9週間行っ た。RNAをチオシアン酸グアニジンを用いて、続いてフェノール/クロロホル ム抽出により前頭皮質及び海馬から単離した。ドットブロット技術の使用は、ノ ーザンブロットを行うことにより、最初に確認され、NGFの全プレープロ配列 を認識する771b.p.のNGFプローブでの雑種形成は、NGF mRNAの長さ に相当する単一のバンドを生じることを保証した。NGF mRNA信号を次の アクチン雑種形成により生成された信号の量により見積もられた充填れたRNA の量に対して標準化された。 卵巣摘出の3か月の後に、前頭皮質におけるNGF mRNA量は有意に低減 した(45%)(表9)。OVXグループとは非統計的に有意ではないが、E2処 理は部分的回復を生じた。この検知法を用いて、海馬NGF mRNAが対照と は異ならないことが見出だされた。しかし、E2処理は、NGF mRNA量の 有意な増加を生じた(表9)。 # p≦0.05対無処置* p≦0.05対卵巣摘出された 実施例5:刺激性アミノ酸神経毒性におけるエストロゲンの生体内効果について の提示された評価 成長したメスのラットを卵巣摘出し、2週間後に、コレステロール(対照)又 はエストラジオールを正常の範囲において血漿エストラジオール量を高めるのに 十分な量含有するシラスチックペレットで処理した。そのようなエストロゲン置 換治療の1乃至2週間後、ラットに、脳の神経の広範囲の毒性を引き起こす量の N-メチル-D- アスパラギン酸又は人工脳脊髄液の大脳内注射をした。 この研究の終りとして、海馬CAI領域におけるニューロンの数及び大脳皮質 におけるニューロンの数を決定した。その他に、コリンアセチルトランスフェラ ーゼ、コリン作動性ニューロンのマーカー酵素の検索のために両領域における神 経末端を染色した。 エストロゲン置換治療により海馬内及び大脳皮質内の神経細胞の損失を低減す るかなくすことが予測される。そのような結果により、生理学的エストロゲン置 換は、脳細胞を刺激性アミノ酸の神経毒性効果から保護することが教示される。 実施例6:エストロゲンが脳内における部位で大脳のグルコースを増加させる。 選ばれた動物モデルについて、種々の数のエステラジオールベンゾエート(E2 B)受容体を含有する種々の脳領域における大脳のグルコース取り込みにおけ るエストラジオールベンゾエートの効果を記載し、エストラジオールベンゾエー トの存在下で脳に輸送されたグルコースの量における増加に関する決定も記載す る。 メスのラットを両側の卵巣を摘出し、内生的なエストロゲンをなくし、2乃至 3週間後に、麻酔をかけていないラットにC14-2- デオキシグルコース(C14-2- DG)の静脈内投与のための心房カニューレを埋めこんだ。研究を開始する前に、 4乃至5日間、動物をカニューレ挿入から回復させた。 実験の当日、動物をランダムに、下記の用量及び時間で皮下内に投与される油 中E2B又は油のみ(対照)を受けるグループに割り当てた。初期の研究では、 動物を油又はE2B(10μ/kg体重)で処理し、2、4、8、12又は24時間にお いて殺した。付加的な研究では、ラットを、1、10、又は100 μ/kg体重の用量 で油又はE2Bで処理し、4時間後に殺した。殺す前に、45分間、すべてのラッ トに、C14-2- デオキシグルコース[25μCi/ml塩水/kg体重、特異活性49-53m Ci/ミリモル、ニューイングランド・ニュクレアー(New England Nuclear)、 マサチュセッツ州ボストン]の心房カニューレにより単一の注射をした。 血液脳関門を通過するグルコースの輸送におけるE2Bの効果を評価するため に、オルデンドルフ(Oldendorf)の技術[オルデンドルフによるブレイン・リ サーチ(Brain Res.)、24巻、37-46 頁(1970年)及びAm.J.Physiol.、221 巻、1629-1638 頁(1971年)]を用いた。1μCi/mlのC14-2-DG(特異活性49- 53Ci /ミリモル、ニューイングランド・ニュクリアー、マサチュセッツ州ボス トン)及び約5μCi/mlの32O(特異活性1mCi/ml、ニューイングランド・ ニュクリアー、マサチュセッツ州ボストン)を、10mMのHEPESでpH7.4 に 緩衝されたクレブスリンゲルホスフェート溶液と混合し、メスのラットの頸動脈 に注射した。 注射15秒後、動物を断頭により殺し、血管幹(trunk)血液を、E2B血清濃度 の後の評価のために回収し、内基底視床下部(medial basal hypothalamus)( MBH)、視束前領域(preoptic area)(POA)、皮質、海馬、線状体(str iatum)、小脳及び脳幹の領域の剖検のために、頭葢から取り出した。下垂体前 葉(AP)も頭葢から単離した。Growinski 及びIversen の方法[Glowinski ら による、J.Neurochem.、13巻、655-669 頁(1966年)]により脳組織の剖検を 行った。組織をすぐに秤量し、調査分析のためにシンチレーション瓶に入れた。 この研究において用いた組織のmg重量(平均±SEM)は、MBH=13.4±1.3 、POA=10.5±0.5、皮質=38.7±3、海馬=27.7±1.7、線状体=24.3±2、小 脳=32.5±1.9、脳幹=32.9±1.9 及び下垂体前葉=8.6 ±0.6 であった。 工程の間、末梢血漿グルコース値は、90-120mg%の正常範囲であった。 その代わりとして、脳の半分を中脳に対し嘴状にそして注射側に対して同側性 に切開し、組織を20ゲイジの針に通し、試料を通常の消化に付し、次に、上記の ように液体シンチレーションカウンティングのために調製した。もとのアイソト ープ混合物の試料は、注射の注射器における残存する混合物を回収することによ り得られた。次に部分試料及び組織試料を通常の液体シンチレーションカウンテ ィングによりH3及びC14を計数した。抽出(E)に関する下記の式を用いて有 効性をカウントするために矯正した後に脳取り込み指数(Brain Uptake Index) (BUI)により取り込みを計算した。 表9は、1つの実験から出たデーターの試料を提供する。グルコース取り込み におけるE2Bの時間又は用量効果の評価を片側性ANOVAを用いて行った。 因果関係比較をダンネット試験(Dunntt's tests)を用いて行った。dpmsを E2B処理グループについてその対照(油)グループと評価された各用量及び各 時点において比較することにより統計的分析を生のデーター(dms C14/mg )において行った。次に、提示を明らかにするために、生のデーターを平均対照 の%として表わした。各E2B処理された動物の応答の大きさを油で処理した対 照グループにおける2-DGの平均値に対する2-DGの増加割合を計算することに より決定した。BUIデーターを片側t試験により個々の試料について分析した 。統計的な差をすべての試験についてp<0.05に設定した。 グルコース取り込みについてのE2Bの10μg/kg体重用量の効果の時間経過 を表10に示す。全体的に、卵巣摘出したラットは検査した8領域のうち7領域に おいて20乃至120 %E2Bはグルコース取り込みを有意に増加させた。しかし、 有意な増加が観察された時間は領域間で変化した。8つの領域のうち5つ、PO A、海馬、線状体及び下垂体前葉では、ピークE2B効果は2乃至4時間で観察 され、2つの領域(中央基底視床下部及び大脳皮質)は、12時間でピーク効果を 示した。5つの領域は、E2Bにより引き起こされて増加の後のいくつかの時点 においてグルコース取り込みにおいて有意な減少を示した。それらの領域は、P OA、海馬、線状体、小脳及びAPであった。脳幹グルコース取り込みにおいて E2Bの有意な効果は観察されなかった。 E2B注射4時間後における脳グルコース取り込みにおけるE2B効果の用量 依存性が表11に示されている。対照的に、E2Bの10μ/kg用量は、4時間の時 点で、8領域のうちの6領域においてグルコース取り込みを増加させた。さらに 、2つの領域、MBHとPOAのみが、100 μg/kgにおいて取り込みを増加さ せた。検査した他のすべての領域は、低減したグループ取り込みを示し、線状体 、小脳及び脳幹は、有意な減少を示した。 E2B注射の4時間後の用量依存様式で増加させる血清E2濃度が見出だされた 。1μg/kgのE2B用量は、卵巣摘出されたラットに観察された量より血清E2 B量を増加させず、10μg/kg用量は血清E2B量を正常の範囲に増加させ、そ して100 μg/kg用量は血清E2B量を、交尾前駆期におけるピーク血清E2B濃 度の間に見られる量の12乃至30倍であった。E2Bの10μg/kg用量の投与後4 時間でピーク血清E2B量が観察された。 オルデンドルフ法を用いるBUIの評価は、E2Bに対する4時間暴露により 、約40%、血液脳関門を通過するグルコースの輸送を増加させることを示した。 BUIにおける40%の増加は、C14-2- DG抽出におけるE2Bによる増加によ り伴われ、血液脳関門を通過する32O抽出において変化はなかった(表12) エストロゲン置換治療により、海馬における及び大脳皮質における神経細胞の 損失を低減させるかなくすことが予測される。そのような結果は、生理学的エス トロゲン置換は、低血糖症の神経毒性効果から脳細胞を保護することを示してい る。 本発明の特定の好ましい態様を記載したが、本発明の精神及び範囲は、先に記 載したものに決して限定されない。例えば、実施例は、ラット及び培養された細 胞において成された実験を記載しているが、それらは、ヒトにおける化合物の活 性を予測するための正確なモデルであると考えられている。 * 脳領域内のp<0.05対対照。時間における効果の評価を片側性ANOVAにより行な った。分析後そして、表示の明白性のためにデーターを対照の平均値の%に変換 した。 * p<0.05対対照値。用量における効果の評価を片側性ANOVAにより行なった。ダ ンネット(Dunnett´s)試験により、時間との因果関係(post hoc)の比較を行なっ た。分析後そして、表示の明白性のためにデーターを対照の平均の%に変換した 。 * 油の対照と比較したときのp<0.05。 個々の試料についてのt-試験で分析、n=7、平均±SEM.
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AU,CA,JP,KR (72)発明者 シング、メハーヴァン アメリカ合衆国、フロリダ州 32608、ゲ インスヴィル、エスダブリュー・フォーテ ィーファースト・プレイス 3316 (72)発明者 ビショップ、ジーン アメリカ合衆国、フロリダ州 32239、ジ ャクソンヴィル、ピー・オー・ボックス 11678 3316

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.動物対象体における神経細胞集団に、神経細胞集団が、細胞の死をもたらす か又は、何の介入なしに起こる進行性の細胞損傷から保護されるのに有効な用量 の、一般構造、 を有するエストロゲン化合物、それらの互変異性体又は医薬的に認容されるそれ らの塩を投与することを含む、神経細胞集団を死から保護する方法。 2.C17位におけるR2基がα異性位置におけるヒドロキシルであり、C3にお けるR1が、β異性位置におけるヒドロキシルであることをさらに含む、請求項 1に記載の方法。 3.C17位におけるR2基がβ異性位置におけるヒドロキシルであり、C3にお けるR1が、β異性位置におけるヒドロキシルであることをさらに含む、請求項 1に記載の方法。 4.R1基及びR2基が、水素、ヒドロキシル、酸素、メチル、メチルエステル 、アセテート、エチルエーテル、3,3-ジメチルケタール、17,17-ジメチルケター ル、エチニル- α、ベンゾエート、ベンジルエーテル、グルクロニド、バレレー ト、シクロペンチルプロピオネート、プロピオネート、ヘミスクシネート、パル ミテート、エナンテート、ステアレート、シピオネートから成る群から個々に選 ばれる、請求項1に記載の方法。 5.R1基及びR2基が、グルクロニドナトリウム、亜硫酸ナトリウム塩、燐酸 ナトリウム及びトリメチルアンモニウム塩から成る群から個々に選ばれる、請求 項1に記載の方法。 6.細胞集団がニューロン細胞を含む、請求項6に記載の方法。 7.細胞集団がコリン作動性ニューロンを含む、請求項6に記載の方法。 8.細胞集団が海馬細胞を含む、請求項6に記載の方法。 9.細胞集団が皮質細胞を含む、請求項6に記載の方法。 10.細胞集団が神経膠質細胞を含む、請求項6に記載の方法。 11.対象体におけるニューロン活性の損失を低減させるために、対象体内の部位 にα- エストロゲン化合物を投与する工程が神経細胞集団にα- エストロゲン化 合物投与する工程に先行する、請求項1に記載の方法。 12.対象体におけるニューロン活性の損失の部位が、海馬、皮質及び基底前脳か ら成る群から選ばれる、請求項11に記載の方法。 13.ニューロン活性の損失がコリン作動性退化変性機能不全と関連している、請 求項11に記載の方法。 14.ニューロン活性の損失が急性退化変性機能不全と関連している、請求項11に 記載の方法。 15.ニューロン活性の損失が、その部位の創傷と関連している、請求項11に記載 の方法。 16.ニューロン活性の損失が、アミノ酸刺激性受容体の過度の刺激と関連してい る、請求項11に記載の方法。 17.経口、口腔、筋肉内、経皮、静脈内及び皮下から成る経路の群の1つにより エストロゲン化合物を投与することをさらに含む、請求項11に記載の方法。 18.制御された放出媒体におけるエストロゲン化合物を投与することをさらに含 む、請求項17に記載の方法。 19.エストロゲン化合物を経口的に投与することをさらに含む、請求項17に記載 の方法。 20.エストロゲン化合物を皮下に投与することをさらに含む、請求項17に記載の 方法。 21.記憶の喪失及び学習機能の損失の反転をもたらす工程をさらに含む、請求項 11に記載の方法。 22.対象体に、神経細胞集団が、細胞の死をもたらすか又は、何の介入なしに起 こる進行性の細胞損傷から保護されるのに十分な用量のエストロゲン化合物を投 与することを含む、対象体における細胞集団を細胞の死から保護する方法。 23.細胞の死をもたらす進行性の細胞損傷の原因が、神経退行性変性症機能不全 、創傷及び老化から成る群から選ばれる、請求項22に記載の方法。 24.進行性の細胞損傷がニューロン活性の損失に関連しており、エストロゲン化 合物の用量が、対象体におけるニューロン活性の損失をその化合物が低減させる のに十分である、請求項22乃至24のいずれか1請求項に記載の方法。 25.進行性の細胞損失の原因が、アミノ酸刺激性受容体の過度の刺激を含む、請 求項22乃至24のいずれか1請求項に記載の方法。 26.受容体活性を遮断するために、エストロゲン化合物をアミノ酸刺激性受容体 と反応させる工程をさらに含む、請求項25に記載の方法。 27.神経退行性変性症機能不全が慢性の神経退行性変性症機能不全である、請求 項22乃至26のいずれか1請求項に記載の方法。 28.神経退行性変性症機能不全が急性の神経退行性変性症機能不全である、請求 項22乃至26のいずれか1請求項に記載の方法。 29.対象体に投与されるエストロゲンの用量は、細胞の集団に利用される神経栄 養成長因子の量を増加させるのに十分である、請求項22乃至24及び請求項27及び 請求項28のいずれか1請求項に記載の方法。 30.神経栄養因子が神経成長因子である、請求項29に記載の方法。 31.神経栄養因子が脳由来神経栄養因子である、請求項29に記載の方法。 32.細胞集団がニューロン細胞であり、ニューロン細胞がエストロゲン化合物の 存在下で軸索の逆行性の退化変性から保護される、請求項22乃至31のいずれか1 請求項に記載の方法。 33.細胞集団がニューロンを含み、ニューロンがエストロゲンの存在下でアポプ トシス(apoptosis)から保護される、請求項22乃至31のいずれか1請求項に記 載の方法。 34.細胞集団が、海馬、皮質及び基底前脳から選ばれる、請求項22乃至33のいず れか1請求項に記載の方法。 35.細胞集団が、コリン作動性ニューロンである、請求項34に記載の方法。 36.経口、口腔、筋肉内、経皮、静脈内及び皮下から成る経路の群の1つにより エストロゲン化合物を投与することをさらに含む、請求項22乃至35に記載の方 法。 37.エストロゲン化合物を経口的に投与することをさらに含む、請求項22乃至35 のいずれか1請求項に記載の方法。 38.エストロゲン化合物を皮下に投与することをさらに含む、請求項22乃至35の いずれか1請求項に記載の方法。 39.エストロゲン化合物を筋肉内に投与することをさらに含む、請求項22乃至35 のいずれか1請求項に記載の方法。 40.ニューロンが対象体の脳内の第一部位内に位置し、ニューロンにエストロゲ ン化合物を投与する工程がさらにニューロンから離れた第二部位にエストロゲン を投与することをさらに含む、請求項22乃至39のいずれか1請求項に記載の方法 。 41.エストロゲン化合物がステロイドである、請求項22乃至40のいずれか1請求 項に記載の方法。 42.エストロゲン化合物が17- β- エストラジオールであり、17- β- エストラ ジオールが、17- エストラジオールの20pg/ml乃至250pg /mlの範囲での血漿レ ベルを与えるのに十分な量投与される、請求項22乃至41のいずれか1請求項に記 載の方法。 43.エストロゲン化合物が17- β- エストラジオールの異性体である、請求項41 に記載の方法。 44.コリン作動性ニューロンによる高親和性コリン取り込みの量をモニターする ことにより神経細胞の死の低減を測定する工程を含む、請求項22乃至43のいずれ か1請求項に記載の方法。 45.コリンアセチルトランスフェラーゼの量の増加をもたらすことを含む、請求 項44に記載の方法。 46.明細書に記載されそして示された発明から成る、対象体における細胞集団を 細胞の死から保護する方法。
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