JPH11513377A - 主要組織適合遺伝子複合体(mhc)クラスiiペプチドを使用する免疫反応を抑制するための組成物及び方法 - Google Patents

主要組織適合遺伝子複合体(mhc)クラスiiペプチドを使用する免疫反応を抑制するための組成物及び方法

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JPH11513377A JP9512976A JP51297697A JPH11513377A JP H11513377 A JPH11513377 A JP H11513377A JP 9512976 A JP9512976 A JP 9512976A JP 51297697 A JP51297697 A JP 51297697A JP H11513377 A JPH11513377 A JP H11513377A
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ティ マーフィ,バーバラ
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Abstract

(57)【要約】 高度に保護されたモチーフを含有し、下記の少なくとも一、好ましくは全ての抑制に効果的なクラスII主要組織適合遺伝子複合体のアルファ鎖のペプチドフラグメントを使用するまたは含む免疫反応を抑制するための組成物及び方法:混合リンパ球反応または他のT細胞同種認識反応;同種抗原を認識する細胞傷害性T細胞の発生;組織抗原に対抗するリンパ球増殖;及びリンパ球による刺激性サイトカイン生成。同種免疫及び自己免疫を含む免疫反応が軽減または抑制可能である。

Description

【発明の詳細な説明】 主要組織適合遺伝子複合体(MHC)クラスIIペプチドを使用する 免疫反応を抑制するための組成物及び方法 (発明の分野) 本発明は、(宿主)リンパ球の増殖を含むがこれに限定されるものではない: (a)組織適合抗原との遭遇(すなわち、同種免疫反応または異種移植に対する 反応);及び(b)身体の特定の組織または器官に存在する抗原に対する様々な 免疫反応(自己免疫反応を含むがこれに限定されない)を抑制するための組成物 及び方法に関する。 (発明の背景) 異常なまたは望ましからぬ免疫反応を抑制または軽減させることは、しばしば 必要とされる。こうした状況は、臓器移植において、移植片の生存を延長させ、 移植片の拒絶(急性または慢性または両方)の回避に努める際に起こる。主要組 織適合複合体(MHC)抗原は、同種移植の免疫反応の第一の標的である。現在 認められている仮説では、この反応は、主に直接の経路によって仲介される、す なわち、宿主T細胞と完全な同種MHC分子との直接反応である。しかし、別の 経路(間接的)では、自己抗原提示細胞(自己APC)によって提示される同種 MHCペプチドフラグメントの宿主T細胞による認識もまた、同種認識に含まれ 、重要な役割を担っているようである。 同種移植片をより長く生存させるため、移植受容者はこれまでに、様々な免疫 抑制及び細胞傷害性薬剤で治療されてきた。これらはすべて、非選択的であり( すなわち、自己免疫性を選択的に抑制しない)、次第に全体的な免疫抑制を起こ し、これにより移植受容者の感受性が増大して日和見感染を引き起こし、これは 悪性となり得る。さらに、これらの薬剤のうち数種は、腎臓及び肝臓毒性並びに 高血圧等の深刻な、危険でさえある副作用をもつ。 近年、本発明者らとその同僚は、MHC抗原とそのフラグメントの経口投与は 、未だ未知の機構によって“直接経路”もダウンレギュレートし、これにより同 種免疫反応を減少させる同種免疫性の“非直接経路”に対する耐性を誘発するこ とにより、同種免疫反応を耐性化することを見出した。これらの発見は、セイヤ ー(Sayegh)ら、Transplantation 57:9,1994 に報告され、また、米国特許出 願番号07/607,826及び07/977,737及びこれらに対応する国 際特許出願番号PCT/US91/08143(WO92/07581として1 992年5月に公開)及びPCT/US93/03708(WO93/2084 2として1993年10月に公開)の主題である。 他の、例えばクレンスキー(Krensky)及びその同僚は、同種免疫を減少させ るためのMHCのクラスIのα鎖から誘導される特定のペプチドの使用に注目し てきた。クレンスキーペプチドは、細胞傷害性T細胞の分化を阻害するといわれ ている。例えば、国際出願:PCT/US94/12985(WO95/132 88として公開);PCT/US93/1758(WO93/17699として 公開);PCT/US92/9440(WO93/08817として公開);及 びPCT/US88/0245(WO88/05784として公開)を参照のこ と。クレンスキーペプチドは、T細胞に結合することにより作用すると信じられ ている。これらは、細胞傷害性細胞機能(すなわち、プレフォームした細胞傷害 性T細胞)を阻害し、阻害効果を得るためにシクロスポリンの共存を要し、重要 なことに、ヘルパーT細胞機能を妨害しないようである。ヘルパーT細胞は、全 ての免疫反応の開始の原因となる。したがって、ヘルパーT細胞を妨害不能であ ることは、免疫反応の抑制のために使用される薬剤の欠点である。クレンスキー ペプチドは、非選択的阻害効果のみについて、原因となりがちである。 さらにまた、シック,R.M.(Chicz,R.M.)らは、クラスII MHC分子H LA-DR1に結合したクラスI及びクラスIIのMHC-誘導ペプチドについて、 さらに研究を行った(Nature,1992,358:764)。彼らはおおむね、多数のこうし たペプチドの結合の詳細について報告しており、及びこれらの生理学的役割を仮 定している:著者らは、非同種-特異的クラスII誘導ペプチドが、おそらく異質 抗原(非-MHC)の提示を調節し、胸腺発達の間にT細胞耐性を“自己”抗原 に広げることに役立っていると提案している。これらのクラスII-誘導ペプチド のいくつ かが、非常に免疫原性であるという事実により、著者等は、これらが同種反応性 においてある役割を担っていると仮定するに至ったが、それが如何なる役割であ るかは言及していない。シックらのグループは、免疫反応の阻害については何の 研究も行っておらず、免疫性を減少させる又は軽減するための如何なる薬剤も方 法も提示していない。 免疫反応に抑制を必要とする別の状況は、自己免疫(すなわち、自己免疫疾患 に関する異常免疫反応)である。これらの病理学的状態においては、患者は自身 の抗原に対して免疫反応を起こすが、これは彼らの免疫系が異種抗原と認識を誤 るためである。T細胞仲介またはT細胞依存自己免疫疾患においては、特に、患 者のT細胞は自己-APCに提示される自己抗原起源のペプチドと反応する。 自己免疫反応の抑制のための従来の取り組みはまた、非特異的免疫抑制剤と、 同種免疫性について上記したと同タイプの欠点をもつ細胞毒性剤との投与を含む 。 最近では、本発明者の同僚らにより、自己免疫疾患(特に、T細胞仲介による もの、またはその生理に少なくともT細胞成分を含むもの)に苦しむ個人におい て、バイスタンダー抗原(疾患組織に特異的な抗原であり、疾患哺乳類のT細胞 により認識されるが、必ずしも異常自己免疫反応の標的を構成しない)の経口投 与によって耐性を誘発する治療体制を開発している。この経口の耐性導入は、以 下の米国特許及び特許出願:米国特許出願番号08/472,017(元来19 90年10月15日に07/5596,936として出願され、WO92/06 708として公開されたPCT/US91/07542に対応)の主題であり、 これは一般的に自己抗原の経口投与による自己免疫疾患の治療を開示している。 米国特許出願番号08/472,017(元来1990年10月10日に07/ 595,468として出願され、WO92/06704として公開されたPCT /US91/07475に対応)は、タイプ1糖尿病に苦しむ、またはその恐れ のある哺乳類の治療のための、インスリンを含有する経口及びエアロゾル組成物 を開示している。米国特許出願番号08/419,505(元来1990年7月 10日に07/551,632として出願され、WO91/01333として公 開されたPCT/US90/03989に対応)には、例えば経口投与S-抗原 に よる自己免疫ブドウ膜網膜炎の治療または回避が記載されている。米国特許5, 399,347号には、例えば、経口タイプIIコラーゲンを使用する自己免疫関 節炎の治療が記載されている。米国特許出願番号08/419,502(元来1 989年12月20日に07/454,486として出願され、WO91/08 760として公開されたPCT/US90/07455に対応)には、自己抗原 のエアロゾル投与が記載されている。米国特許出願番号08/472,017( 元来02/28/92に07/843,732として出願され、WO93/16 724として公開されたPCT/US93/01705に対応)には、自己免疫 反応の抑制のために、自己免疫攻撃を受けている組織のその位置からとった“バ イスタンダー”抗原を経口投与することが記載されている。 移植及び自己免疫における研究を含むがこれらに限定されない、免疫学の様々 な系統における集中的な研究により、免疫反応には著しく複雑な生理学的及び生 物学的過程が含まれることが判明した。したがって、免疫過程の様々な特徴を利 用した、免疫反応を調整する様々な方法及び組成物が常に求められていた。 (本発明の目的) 本発明の目的の一つは、免疫反応を抑制する新規な化合物及び組成物を提供す ることであり、これらの物質をこの目的に使用する方法である。 本発明のさらに特定の目的は、同種認識を抑制する、したがって、同種免疫性 を減少させる化合物及び組成物、及びこれらの物質をこの目的に使用する方法を 提供することである。 本発明の別の特定の目的は、自己免疫反応を抑制する、したがって、自己免疫 性を減少させる化合物及び組成物、及びこれらの物質をこの目的に使用する方法 を提供することである。 本発明のさらにより特定的な目的は、 (a) (i)同種-MHCに対してリンパ球増殖を阻害する;及び/または (ii)同種抗原に対して細胞傷害性T細胞の生成を阻害する;及び/ま たは (iii)組織抗原に対してリンパ球増殖を阻害する;及び/または (iv)組織抗原に対して刺激性サイトカイン製造を阻害する化合物、及 び組成物、及び (b)(i)から(iv)の一以上を阻害するために、これらの化合物と組成物を 使用する方法、 を提供することである。 本発明の別の目的は、クラスII MHCのα鎖から誘導され、前記の一以上を 達成し、同種特異的でなく(また、任意に、種特異的でなく)、個体中で前記の 一以上の免疫反応の調整に使用可能な化合物及び組成物を提供することである。 本発明の更に別の目的は、従来の全体的な免疫抑制剤または細胞傷害性薬剤の 使用に伴う深刻な副作用を引き起こすことなく、上記のように免疫反応をダウン レギュレートする方法、化合物及び組成物を提供することである。 (本発明の概要) 本発明の一つの態様として、我々は、免疫反応を抑制するためにペプチド化合 物(クラスII 主要組織適合遺伝子複合体のα鎖)の使用を含む、こうした反応 を抑制するための方法を決定した。該ペプチドは、そのα鎖のフラグメントであ るのが典型的であり、対立遺伝子及び種を越えて維持されたアミノ酸残基の高度 に保護された領域又はモチーフを含む。高度に保護されたモチーフの他に、該ペ プチドは、こうしたモチーフに隣接するα鎖の一以上の部分を含有可能である。 好ましい実施態様においては、ペプチドは13−26のアミノ酸残基、最も好ま しくは16−23のアミノ酸残基からなる。高度に保護されたモチーフは好まし くは4つのアミノ酸からなり、ペプチドは少なくとも3つ、最も好ましくはこれ らのアミノ酸の4つ全てを含む。最も好ましくは、モチーフはヒトDQクラスII 主要組織適合遺伝子複合体のα鎖のアミノ酸残基70−73の4つ全てからなる (KHNL)。 本発明のペプチドの使用により、T細胞とAPCとの反応部位への分配、例え ば経口、粘膜、または経腸投与を、免疫反応の抑制を必要とする個体に行うこと が可能である。こうした個体には、限定するものではないが、移植受容者、予期 される移植受容者、異種移植受容者、及びT細胞仲介またはT細胞依存性自己免 疫疾患に苦しむ人、あるいはこうした疾患を発症する恐れがあると診断された人 (遺伝的スクリーニングによって、または進行性自己免疫反応、例えば膵臓ベー タ細胞に対する若年性糖尿病の前発症段階の確認によって)が含まれる。 別の態様においては、本発明は、前記のペプチド及び、これらを含有し、上記 の方法による経口または経腸の投与に適した組成物に関する。 (図面の簡単な説明) 図1Aは、ラットRT1.Bα1起源(上)、ラットRT1.Bαsd起源(中 )及びヒトHDA.DQα1*0101起源(下)のクラスII MHCのα鎖の最 初の95アミノ酸残基の全アミノ酸配列を示した;図1Bは、図1Aと同様のα 鎖フラグメントを示すが、中及び下の配列起源の相同残基は、排除した(hyp hensで置き換えた);図1A及び1Bは、下の配列のアミノ酸残基62−7 7及び上の配列のアミノ酸残基62−78(図1Bにおいて下線を付した)から なる本発明のペプチド配列を強調している。 図2は、図1Bと同様の方法で様々なヒトの個体から単離したHLA DQα 鎖の全長(アミノ酸残基1−232)のアミノ酸配列を示す。星印()は、未 解明の残基を示す。 図3は、図2と同様の方法で様々な個体から単離したHLA DQβ鎖のアミ ノ酸配列を示す。 図4は、本発明のペプチドの配列の例を示す:MHCクラスIIα鎖ペプチドD Qα1*0101、RT1.Dα及びRT1.Bα、及びMHC クラスIIβ鎖 ペプチドDQβ0501。 図5及び6は、ある方法で行われたラットの混合リンパ球反応(MLR)実験 (“LEW×WF”、“LEW×BN”、“BN×LEW”及び“BN×WF” )、EAE実験(“抗原/MBP”)、ミトゲン増殖実験(“補酵素A”)、及 び、DQα1*0101(“DQα”)ペプチドを使用したヒトのMLR実験( “ヒト”)における阻害をパーセント表示した表である。 図7は、RT1.Dαペプチドを使用した様々な実験において示された、様々 な免疫反応の阻害をパーセント表示した表である。 図8及び9は、図7の表と同様に、RT1.Bαペプチドを使用した実験にお いて示された阻害をパーセント表示した表である。 図10および11は、図7の表と同様に、DQβペプチドを使用した実験にお いて示された阻害をパーセント表示した表である。 図12は、DQα*0101ペプチドおよびDQβ*0501ペプチドの様々な 投与量によって達成されるラット(LEW×WF)のMLRの阻害をパーセント で示したグラフである。 図13は、ヒトのMLRについての図12と同様のグラフである。 図14は、DQαペプチドの存在の下で生成したLEWエフェクター細胞によ るWF芽球細胞の特異的溶菌をパーセント表示したグラフである。 図15及び16は、様々なペプチド(DQαまたはDQβ)の存在下、または ペプチドのない場合における、3日目の培地上澄み(ヒトのMLR)中のγ-イ ンターロイキン(図15)またはインターロイキン-2(図16)の濃度のグラ フである。 (本発明の詳細な説明) 本明細書中に言及した全ての特許出願、特許及び参考文献の内容は、完全な形 で参考のため、ここに取り込むものとする。矛盾のある場合は、本願の記載(そ の定義も含む)が優先する。 主要組織適合遺伝子複合体(MHC)は、免疫の多くの態様において中心的役 割を果たす。提供者の自己免疫組織適合(a/k/a 移植)抗原は、宿主T細 胞と直接反応する。自己免疫に含まれる異種抗原に対する通常の免疫反応におい て、宿主MHCは、宿主T細胞のみに対するこれら抗原のペプチドフラグメント を提示する。 MHCタンパク質分子には二つのタイプがある:クラスI及びクラスIIである 。クラスI MHCタンパク質は、事実上全ての組織に存在する。クラスII MH Cタンパク質は、所定の免疫系細胞の表面にのみ存在する。ヒトのMHC遺伝子 (すなわち、HLA遺伝株)は、ヒトの染色体6上に位置し、その一方でマウス のMHC遺伝子はマウスの染色体17上のH−2遺伝株中に位置する。対応する ラッ トMHC遺伝子は、“RT1”と呼称される。 クラスII MHC分子は、MHCの一部をなし、免疫反応の開始において最も 重要な膜糖タンパク質である。これらは主に、活性T細胞、B細胞、マクロファ ージ、脳アストロサイト、表皮ランゲルハンス細胞、樹状細胞及び胸腺上皮を含 む免疫系の細胞上にみられる。クラスII MHC分子は、組織移植拒絶反応、移 植片対宿主の反応、抗体生成の刺激において、及び他の免疫反応の中で“自己” (または自家)抗原の認識において中心的な役割を果たす。 CD4+T細胞(ヘルパーT細胞)は、抗原提示細胞のクラスII MHCに関し て提示される場合にのみ認識される(このため、用語が“クラスII-MHC制限 ”となっている)。次に、これらの細胞はあらゆる免疫反応の開始剤である。こ の理由により、免疫反応を抑制するあらゆる試みにおいて、CD4+T細胞を標 的とすることが最も有用である。 本発明によれば、本発明の一以上のペプチドを、反応する免疫系成分(例えば T細胞及びAPC)と接触させ、抑制を必要とする免疫反応を抑制する。該ペプ チドは、クラスII MHCのα鎖から誘導され(すなわち、そのフラグメントで あり)、少なくとも3、好ましくは4の連続したアミノ酸の高度に保護されたモ チーフを少なくとも一含む。 下記の議論においては、以下の用語は、これらに帰する下記の意味を有する。 “経口投与”とは、経口投与及び腸内投与(胃への直接分配)の両方を意味す る。 “粘膜投与”とは、頬、鼻、気管支及び肺の粘膜への分配による投与を意味す る。 “非経口投与”とは、静脈、皮下、または筋内経路による投与を意味する。 本発明者等は、クラスII MHCのα鎖起源の下記のペプチド:RT1.Dαu が、イン・ビトロで自己免疫反応を阻害することを見出した(MLR)。特に、 前記ラットペプチド(51−75)は、投与量-依存方式でLEW×WF MLR を阻害した(500μg/mL、n=9の場合、75±7%の阻害)。ラットペプチ ド51−75はまた、LEW×BNのMLRでも相当な阻害を達成し(500μ g/ mLで60±12%)、阻害効果が株特異的でないことを示す。さらに、ラットペ プチド51−75はまた、500μg/mL、n=11の場合に72±5%まで、ヒ トのMLRを阻害する(エッケルス,DD(Eckels,DD)ら、PNAS(USA),1988 ,85:8191に記載されるとおり、標準的な一方向ヒトMLRにおいて、レスポン ダー末梢血液分子細胞2×105及び同量の同種放射線照射刺激細胞を使用)。 これにより、このペプチドの阻害活性は、種特異的でないことが示された。ヒト HLA-DRα鎖の対応する配列との比較により、二つの残基を除いて同一であ ることが示された:ヒトの配列には、71番目の残基として(Lの代わりに)E 、74番目の残基として(Iの代わりに)Tがある。 ラットペプチド51−75はまた、細胞傷害性T細胞(CTL)の生成を阻害 する(ペプチド500μg/mLの場合に100%の阻害)が、プレフォームした細 胞傷害性T細胞の機能は阻害しない。同様のペプチドは、リンパ球のミトゲンへ の増殖を阻害せず(刺激剤細胞が存在しない状態)、MLR阻害がレスポンダー 細胞のT細胞受容体と刺激剤細胞のMHCとの相互作用に向けられ、T細胞への 非特異的毒性または阻害効果には向けられないことが示される。ラットペプチド 51−75で得られた前記の結果は、本発明者等により、Transplantation Proc eedings,1995(2月号)27:409に発表されている。 を有し、残基26−50からなる同様のα鎖起源の別のラットペプチドでは、前 記MLRのいずれも阻害せず、CTL生成も阻害しなかった。 本発明者等はまた、ヒトのHLA DQα鎖及び他のラットのα鎖起源の様々 な別のペプチドを試験した。 これらのペプチドは、下記の配列を有する: ヒトのペブチドDQα1*0101(62−77)は、ラットペプチド51− 7 5と同様の免疫反応を阻害したが、以下の実施例に記載するとおり、完全に阻害 したのは非常に低濃度の場合(5μg/mLから100μg/mLまで)であった。RT 1αu(51−75)の場合のように、DQα1*0101(62−77)の阻害 効果は、リンパ球傷害性、非特異的阻害またはプレフォームしたCTLの機能の 妨害によるものではない。 ヒトのペプチドDQα1*0101(62−77)の優れた阻害効果は、ヒト のペプチドの非種特異性を示すラットのMLRにまで及んでいた。 ラットRT1.Dα(61−75)及びラットRT1.Bα(62−78)の クラスII MHCのアルファ鎖起源の二つのペプチドは、ラットMLR反応LE W×WF、LEW×BN及びBN×WFも阻害したが、ヒトのMLRの阻害にお いては、効果が低かった。さらに、ペプチドRT1.Dα(61−75)は、ペ プチドRT1.Bα(62−78)よりも効果が低かった。 ヒトのHLAのベータ鎖起源の別のペプチド、ペプチド: は、上記のMLR及びCTL反応の全てを阻害できず、これはネガティブコント ロールとして使用した。 効果的なアルファ鎖ペプチドは、対立遺伝子間のみならず、種の間にも実質的 な相同性がある。これらの構造的相違を試験し、阻害活性との関係を下記に示し た。 高度に保護された4-アミノ酸モチーフK-NLを有するアルファペプチドは、 実質的に阻害活性を有するが、このモチーフを有しないものには阻害活性がなか った(ベータ鎖ヒトペプチドも、このモチーフを有していない)。モチーフがK ANLであるペプチドは、モチーフがKHNLであるペプチドよりも不活性であ った。このモチーフが種及び対立遺伝子の間で高度に保護されていることは、図 1及び2に示されている。 高い阻害活性のため、ヒトのペプチドDQα1*0101(61−77)は、 移植免疫(同種移植拒絶)の阻害において使用するのに好ましい。 MLRを阻害した前記ペプチドは、ミエリン塩基性タンパク質を用いた免疫化 によってEAEが誘発されたラットから取りだしたMBPを認識したT細胞の増 殖も阻害した。また、ヒトのペプチドDQα1*0101(62−77)は、有 力な阻害剤であるが、このラットモデルにおける自己免疫の場合では、ペプチド DQβ1.Bα(62−78)がより有力なようである。 自己免疫モデルにおける免疫反応の阻害は、本発明のペプチドの阻害活性が、 同種免疫を越えて、異種抗原に対する(“通常の”)免疫及び自己免疫に及ぶこ とを示している。 本発明に使用されるペプチドは、既知の固相合成技術(例えば、メリーフィー ルド,R.B.(Merrifield,R.B.)Fed.Proc.Am.Soc.Ex.Biol.,21:412, 1962及びJ.Am.Chem.Soc.85:2149,1963;ミッチェル,A.R.(Mitchel,A .R)ら、J.Am.Chem.Soc.98:7357,1976;タム,J.(Tam,J.)ら、J.Am. Chem.Soc.105:6442,1983)を使用し、好ましくは市販の自動ペプチド合成装置 において合成可能である。これらはまた、当業者にはよく知られた組換えDNA 技術を使用しても合成可能である。ここに記載した配列は別としても、クラスII MHCアルファ鎖抗原のアミノ酸配列は、遺伝子バンクデータベースから入手 可能である。これらは、様々な参考文献にも記載され、当業者には既知である。 免疫抑制のために選択されたペプチドは、KNLモチーフではないにしても、 高度に保護された領域(“モチーフ”)を有する。この意味においては、“高度 に保護された”は、モチーフが数個の対立遺伝子間に保護され、また、別の種に 渡っていると好ましい。ペプチドは、クラスII MHCのアルファ鎖から誘導さ れる。ペプチドは、13−26のアミノ酸の長さであるのが好ましいが、胃腸管 の通過等の分解にさらされるより長いペプチドは、これの長さよりも短いペプチ ドを与えることができる。したがって、経口投与されるペプチドはより長くても よく、身体内で自然に処理されて好ましい長さとなる。活性ペプチドもまた、接 合形態、すなわち、別のペプチドまたは担体と接合した形態でよい。 上記の基準により選択されたペプチドは、T細胞同種-増殖アッセイ(例えば MLR)において抑制可能であるかどうか、実験的に決定することにより操作性 を試験可能であり、抗原特異的T細胞増殖アッセイにおいては抑制可能であり、 同種抗原を認識する細胞傷害性T細胞の生成を抑制するか、または刺激性サイト カイン、特にIFN-ガンマ(ガンマ-インターフェロン)またはIL-2(イン ター ロイキン-2)の生成を抑制する(例えばMLRにおいて)。こうした抑制を決 定する実験的プロトコルは、以下の実施例に詳細に説明される。 本発明におけるスクリーニングのためのペプチドには、例えば、13−26の アミノ酸の長さであるものが含まれ、これらはテトラペプチドKHNLを含む図 2に示した配列を含む。こうしたペプチドの例には、 が含まれる。 自己免疫反応(移植拒絶、移植 v 宿主疾患または異種移植拒絶)の抑制に使 用される場合、該ペプチドを臓器移植等の同種移植を受けようとする個体または 、既に同種移植を受けた個体に投与可能である。本発明のペプチドは、移植後7 日までに行うと最も効果的であり、移植後1日未満が好ましい。該ペプチドを、 移植行程の約7日から約14日の間にまず投与することが好ましい。例えば、臓 器または組織の個体への移植等の後、約6ヶ月以上続けることが好ましい。 抗原特異性反応(自己免疫における反応等)を抑制するためにペプチドを使用 することが望ましい場合、自己免疫疾患の兆候が現れる前または現れた際、また はこうした兆候が現れた後に投与するとよい。タイプI糖尿病の場合は、例えば 、該ペプチドを、膵臓β細胞に対する自己免疫反応を示す(あるいはこうした反 応が生じる恐れの大きい)ことが判っているが、依然高グリシン血症または低イ ンスリン血症も示していない個体に投与するとよい。自己免疫反応の抑制は、こ うした反応が対向する組織の実質的な破壊の前に行うことが好ましい。本発明の ペプチドでの治療が有用である別の自己免疫疾患には、限定するものではないが 、多発性硬化症(EAEがモデルである)、リウマチ性関節炎(コラーゲン-誘 発性関節炎がモデルである)、ブドウ膜網膜症(EAU、すなわち、実験的自己 免疫)ブドウ膜網膜症がモデルである)、自己免疫甲状腺炎、全身性紅斑性狼瘡 、重症筋無力症、糸状体腎炎、自己免疫溶血性貧血、自己免疫特発性血小板減少 性紫斑病、尋常性天疱瘡、グレーヴス病、混合結合組織病、潰瘍性大腸炎、原発 性胆汁性肝硬変、筋炎、ヴェーゲナー肉芽腫症、男性不妊症(精子抗原免疫)、 タイプII糖尿病及びより一般的なインスリン耐性及び悪性貧血が含まれる。 本発明のペプチドが経口または経腸の経路で個体に摂取される場合、一日に、 体重1kgあたり約100μg/kgから体重1kgあたり約200mgの量で投与される ことが好ましい。これは、一日に一度の投与でも、多数回の投与であっても良い 。好ましくは、一日に体重1kgあたり約1mgから約50mg投与されるとよく、よ り好ましくは約10mgから約50mg、最も好ましくは約10mgから約50mgであ る。投与すべき厳密な量は、特定のペプチドの特定の活性並びに、患者の疾患の 深刻さと段階及び/または患者の身体的状態によって異なり、当業者にはよく知 られるように、最適化することができる。 本発明の経口製薬製剤は、当業者には既知の、製薬用として許容される担体、 希釈剤、充填剤、溶解剤または乳化剤及び塩を含む不活性成分を含有可能である 。例えば、当業者にはよく知られた、デンプン及びベントナイト等の固形担体を 用い、従来の操作によって、錠剤及びカプセル製剤を製剤可能である。固形担体 の例には、ベントナイト、シリカ、デキストロース及び他の一般的に使用される 担体が含まれる。本発明の製剤に使用可能な担体及び希釈剤のさらに非限定的な 例には、食塩水及び、pH7−8のリン酸緩衝食塩水等の生理学的に緩衝された あらゆる食塩水及び水が含まれる。 ペプチドを含有するカプセルは、製薬用として許容されるあらゆる物質、例え ば、ゼラチンまたはセルロース誘導体等から製造可能である。該ペプチドは、1 987年11月3日発行の米国特許4,704,292号、1982年1月5日 発行の米国特許4,309,404号、あるいは1982年1月5日発行の米国 特許4,309,406号に記載されるような、継続的放出経口分配システムの 形態及び/または、経腸用被覆された経口投薬形態において投与可能である。 効果的な必要量に達することが、一回以上の投与によって達成可能であるため 、個々の投与量に含有されるペプチドの量それ自体が、免疫反応抑制のために効 果的な量でなくともよい。 非経口投与の目的のためには、本発明の活性化合物を生理学的に許容される溶 液又は懸濁液に混入することが可能である。これらの調製物は、体重1kgに対し て活性化合物約100mgから約200mgを含有することが好ましい。本発明の好 ましい組成物及び調製物は、非経口投薬単位が体重1kgあたり活性化合物を約1 mgから約50mg含有するように調製される。最も好ましくは、体重1kgあたり、 活性化合物約10mgから約50mgである。 該溶液又は懸濁液はまた、以下の成分を含有可能である:例えば、注射用に水 、食塩水、固定化オイル、ポリエチレン=グリコール、グリセリン、プロピレン= グリコール、他の合成溶媒等の無菌希釈液;例えば、ベンジル=アルコール、メ チル=パラベン等の抗菌剤;例えば、アスコルビン酸、亜硫酸水素ナトリウム等 の抗酸化剤;例えば、エチレンジアミド=テトラ酢酸等のキレート剤;例えば酢 酸塩、クエン酸塩、リン酸塩等の緩衝剤;及び、例えば、塩化ナトリウム、デキ ストロース等の毒性を調整するための剤。 非経口の多数回投与用瓶としては、ガラスまたはプラスチック材料製のものが 可能である。 粘膜投与においては、活性タンパク質を、頬、鼻、気管支または肺の粘膜に接 触させる。粘膜投与に有用な製剤には、粘膜を通すポリペプチドの投与に適切な ものが含まれる。例えば、米国特許4,226,848号及び4,690,68 3号には、鼻腔への製薬剤の投与に有用なポリマーマトリックスが記載されてい る。米国特許4,952,560号には上皮障壁を越える薬剤の吸収を増大させ るため、本発明の投与に適切に使用可能な水溶性タンパク質及び一価アルコール を含む軟膏製剤が記載されている。物質の経皮吸収を増大させる方法が米国特許 4,272,516号に記載されている。これらと、当業者によく知られた他の 製剤は、いずれも、本発明に記載のようにバイスタンダー抗原の粘膜分配に使用 可能である。 別の適切な製剤には、吸収促進剤として界面活性剤及び他の皮膚浸透剤を含ん でも良いが必須ではない市販の媒体及び製剤が含まれる。特に、米国特許5,4 07,911号には、より大きな分子量のポリペプチドのための吸収促進剤とし ての、アキシアシクロアルカンの使用が記載されている。米国特許5,397, 771号には、粘膜を経る製薬組成物の投与の方法における、n-グルコフロー ルの使用が記載されている。さらに、米国特許4,548,922号には、吸収 を増大させるための、水溶性両性ステロイドの使用が記載されている。ゲル-ベ ースの組成物、例えばモリモト(Morimoto)ら(Chem.Pharm.Bull.35(7):3041 -3044)に記載されたものも本発明に適切である。 該ペプチドが、粘膜を通して投与される場合、投与されるペプチドの量、例え ば吸入によるエアロゾル投薬形態は、体重1kgあたり、約100μgから200m g、好ましくは、体重1kgあたり1−50mg/kg、最も好ましくは、体重1kgあた り10−50mg/kgである。本発明の付随的吸入形態は、一回の投薬形態または 多数回の投薬形態で患者に投与可能である。投与すべき厳密な量は、治療しよう とする疾患の状態及び深刻さ、患者の免疫系の活性及び患者の身体的状態によっ て異なる。 吸入可能なエアロゾルまたはスプレー製薬製剤は、任意の成分として、当業者 にはよく知られたタイプの製薬用として許容される担体、希釈剤、可溶化剤また は乳化剤及び塩を含有可能である。本発明のエアロゾル製薬製剤において有用な 担体及び/または希釈剤の特定の非限定的な例には、水、通常の塩水及び、リン 酸で緩衝された食塩水で、pH7.0−8.0のものなどの生理学的に許容され る緩衝された食塩水が含まれる。 有用な可溶化剤及び乳化剤の例は、生理学的に調整した塩溶液、リン酸緩衝食 塩水及び等張食塩水である。本発明の粘膜投薬形態の調製に利用可能な塩には、 ナトリウム及びカリウムの製薬用として許容される塩が含まれる。 エアロゾル組成物は、例えば、乾燥粉末として、または好ましくは水溶液とし て投与可能である。好ましいエアロゾル製薬製剤は、例えば、本発明のペプチド を約7mgから約700mg含有する生理学的に許容される緩衝食塩水を含有可能で ある。 液体中に溶解しても懸濁してもいない、細かく分割された固形粒子の形態をと る乾燥エアロゾルもまた、本発明の実施に有用である。本発明に使用される組成 物は、ちり状粉末(dusting powder)の形態であってよく、約1から5ミクロン 、好ましくは2から3ミクロンの平均粒径を有する微細に分割された粒子である とよい。微細に分割された粒子は、当業者にはよく知られた従来の技術を使用し 、粉砕とスクリーン濾過によって調製可能である。該粒子は、乾燥細分化粉末の 形態をとることができ、微細に分割された物質の予め決められた量を吸入するこ とによって投与可能である。 本発明はまた、獣医用医薬、研究に使用される動物、及び適切なヒトの患者に おける免疫反応を抑制するために使用可能である。 本発明を下記の実施例によって詳説するが、これらは本発明をその範囲を限定 することなく詳説することを意図したものである。 (実施例1:クラスIIMHCアルファ鎖起源のペプチドによるラットの混合リン パ球反応(MLR)の阻害) 実験が行われ、クラスIIMHCのアルファ鎖起源の三つのペプチド(二つはラ ット起源、一つはヒト起源)がラットのMLRsを阻害することが示された。β 鎖起源のペプチドはラットのMLRを阻害しなかった。試験した四つのペプチド を図4に示した。これらはクラスII MHCのアルファ鎖から誘導されたもので ある。二つはヒトのクラスIIMHC:DQα1*0101(アミノ酸62−77 )及びDQβ1*0501(アミノ酸62−77)から誘導され、二つはラット のクラスII MHC:RT1.Dα(アミノ酸62−78)及びRT1.Bα( アミノ酸62−77)から誘導されたものである。 リンパ節を、LEW(レスポンダーとして典型的に使用される)及びWFまた はBNラット(刺激剤として典型的に使用される)から取った。ルイス(LEW )、ウィスター・ファース(Wistar Furth)(WF)及びブラウン・ノルウェイ (BN)種のラットを使用した。切除した節をステンレススチールの網に押しつ けて濾し、L-グルタミン、10%牛の胎児の血漿、1M HEPES、ペニシリ ンとストレプトマイシン、及び2-ME(メルカプトエタノール)5×10-5M と共に、RPMIを含有する媒体中に懸濁させた。リンパ節細胞を二度洗浄し、 同様の媒体に3×106セル/mLで再懸濁させた。刺激剤細胞に放射線照射した (3000Rads)。レスポンダーと刺激剤の各100μl(3×105セル)を、 96-ウェル平底培地プレートに接種した。図4に示したペプチドの連続的希釈 液(0−10μg/mL)を別々のウェルに添加した。プレートを37℃で4日間イ ンキュベートした後、3Hチミジン(1ミクロCi/ウェル)で6時間パルスした。液体シ ンチレーション計数管を使用して測定したところ、3Hチミジンを混入するにつ れて細胞増殖が観察された。 ラットMLR実験の結果を、ラットのレスポンダー細胞及び刺激剤細胞の様々 な組み合わせに対して、図5、7、8及び10に示した。図5においては、例え ば、“LEW×WF”の結果は、ヒトのDQαペプチドに示されている(すなわ ち、図4に示される“DQα1 0101”ペプチド)。“LEW”はレスポン ダー細胞であり、一方で“WF”は刺激剤細胞である。この(レスポンダー)× (刺激剤)の組み合わせについての三つの実験の結果を示した。“LEW×BN ”、“BN×LEW”、“BN×WF”及び“LEW×BN”の組み合わせにつ いても結果を示した。DQαペプチドについては、LEW×WF及びBN×WF のMLR中、10μg mLにおいてMLRの阻害が100%達成された。これは、 非常に高い阻害活性であった。LEW×BN系中、100μg/mLを使用した際、 100%の阻害が達成された。このように、DQαペプチドを使用した阻害は強 く、株特異的ではなかった。 図7及び8に示されるように、クラスII MHCのα鎖から誘導されるラット のペプチド、RT1.Dα及びRT1BαもまたラットのMLRを阻害した。R T1.Bαペプチドでは、LEW×WF及びBN×WFのMLR中、10μg/mL において100%の阻害が達成された。RT1.Dαペプチドでは、幾分阻害が 弱かった。100μg/mLにおいてBN×WF MLRの100%の阻害が達成さ れたが、他のラットMLRにおいては阻害が弱かった。 図10には、DQβ(すなわち、“DQβ1 0501”ペプチド)を使用し てラットMRLにおいて得られた結果を示した。阻害は全く起こらなかった。 DQα及びDQβペプチドについてのLEW×WF MLRの結果を、図12 に図示した。グラフには、DQαペプチドの投与量が10μg/mLの時に完全な阻 害が起こり、DQβペプチドでは阻害が不十分であることが示されている。 (実施例2:クラスIIMHCアルファ鎖起源のペプチドによるヒト MLRの阻 害) ヒトMLRに用いるヒトの末梢血液単核細胞(PBMC)を下記の通り調製し た。血液20mLを“Nunc(商標)”試験管に入れ、RPMI、ペニシリン/ ストレプトマイシン及びHEPESを含有する媒体で、32mLまで希釈した。こ の下層にフィコール(商標)12mLを置き、遠心分離計中、2000RPMにて3 0 分間回転させた。細胞の“緩衝被覆(buffy coat)”に形成される境界層を除去 し、これらの細胞を別の“Nunc(商標)”試験管に入れた。これらの試験管 を上記の媒体50mLで満たし、1500RPMで10分間回転させた。その後試験 管から液体を除去し、二つの別々の試験管からの細胞を混合し、同一の媒体5mL 中にペレットを再懸濁させた。50mLとなるまで媒体を加えた。その後懸濁液を 1200RPMで10分間回転させた。液体を除去し、10%媒体(上記の媒体中 の血漿、比率10:1)4mL中に再懸濁させ、細胞を計測した。4×106セル/ml となるまで、さらに10%媒体を添加した。 ヒト MLRを下記の通り行った。刺激剤PBMCを3000radsで放射線照 射した。上記の10%媒体100μLを、96ウェルU底プレートの各ウェルに 添加した。実験群用を4通り準備した。最高濃度のペプチドが添加される各プレ ートの第一列には、さらに媒体60μLを添加した。これら4つのウェルには、 DQαペプチド40μlを添加し、1mg.mlの濃度とした。隣接する4つのウェル には、DQβペプチド40μlを添加し、1mg/mlの濃度とした。各ウェルの内容 物を、マルチチャネルピペットを用いて混合させた。各ウェルより100μlを 除去し、プレートの次の列の各ウェルにおいて、媒体100μlと混合した。こ れをプレートの各列について繰り返した。放射線照射された刺激剤細胞50μl (2×106セル)を、コントロールウェル(媒体のみを収容)以外の各ウェルに 添加した。この後、レスポンダー細胞50μl(2×106セル)を、コントロール ウェルを含む全てのウェルに添加した。プレートを37℃でインキュベートした 。インキュベートを開始してから5日目の夜、各プレートを3Hチミジンでパル スした。18時間後、プレートを回収した。 各ペプチドについて、様々なヒトの刺激剤/レスポンダー細胞を試験した。D Qαペプチドについて得られた結果を図6に示した(“ヒト”)。“MxC”の 結果は、個体“M”起源のレスポンダーPBMC及び個体“C”起源の刺激剤P BMCを使用して得られたものである。100μg/mLにおいて、100%の阻害 が観察された。 図4に列挙した他の(ラットの)ペプチドを使用して、同様にヒトMLRを行 ったところ、図7及び9に示されるように、幾分低量の阻害が得られた。 図13は、DQα及びDQβペプチドを使用したヒトMLRの完全な阻害を示 す組み合わせ結果のグラフである。100%の阻害は、DQαペプチド100μ gを使用した際に示される。したがって、ラットとヒトのMLRの両方を強く阻 害することから、DQαペプチドは種特異的ではない。DQβペプチドでは効果 がなかった。 (実施例3:細胞傷害性T細胞(CTL)生成の阻害) 細胞傷害性T細胞生成に関するDQα及びDQβペプチドの効果を試験した。 同数のレスポンダーLEWと放射線照射した刺激剤WF頸部リンパ節細胞とを、 大量培地中1×106セル/mLの濃度とし、様々な量のペプチドを培地に添加したも のを、7日間、37℃にてインキュベートした。これらLEW×WF培地からと った、下準備したLEWエフェクター細胞の51Cr標識標的WF芽球(10μg/ mL 補酵素Aと共に2日間インキュベートすることによって生成)を溶菌する能 力を、4時間に渡る細胞傷害性アッセイにおいて試験した。セイヤーら、Transp lantation 51:281,1991。 この実験の結果を、標的芽球が溶菌した割合として図14に図示した(様々な 媒体中に放出された51Crの量(自然な放出による)によって示され、標的調製 物50μL及びisotage洗剤150μLとで得られる洗剤中で培養されたコントロ ールの溶菌が最高である場合の51Crの量(自然な放出による)と比較した)。 エフェクター/標的比が50:1及び100:1において溶菌を測定した。DQ αペプチドは、投与量に依存した形式で細胞傷害性T細胞生成を阻害することが 判ったが、DQβペプチドは阻害しなかった。最大の阻害(溶菌5%かそれ以下 )は、DQαペプチドが5μgまたは10μgのとき得られた。 ラットペプチドにおいても同様の結果が得られた(結果は表示せず)。 (実施例4:プレフォームしたエフェクター細胞傷害性T細胞へのペプチドの効 果) CTL阻害が、T細胞へのペプチドによる傷害性効果(または別の、非特異的 な効果)に依存するとの可能性を除外するための試みの一環として、プレフォー ムしたエフェクター細胞傷害性T細胞に対するDQα及びDQβペプチドの効果 を試験した。大量培地中にペプチドが存在しないこと以外は、実施例3のように して、LEF×WF大量培地から生成させたプレフォームしたLEWエフェクタ ー細胞傷害性T細胞を生成させた。回収されたLEWエフェクター細胞を、ペプ チド10μg/mLと共に1時間、プレ-インキュベートした。エフェクター細胞を 、その51Cr標識WF標的芽球を溶菌する能力について、実施例3の4時間に渡 る細胞傷害性アッセイで試験した。いずれのペプチドも、10μg/mlでプレフォ ームしたエフェクターT細胞を阻害しないことが判った。 エフェクター:標的比が100:1及び50:1の場合の結果は、溶菌%とし て(図14に示される通り)下記の表Iに示した。 プレフォームした細胞仲介リンパ球(CML) これらの結果には、DQαが、CD4+T細胞に対しては選択性を有するが、 CD8+エフェクター細胞に対しては有しないことが示される。 (実施例5:ミトゲンの増殖に対する効果) 非特異的T細胞阻害または毒性の可能性を更に排除するために、LEW細胞の ミトゲン補酵素に対する反応(刺激剤細胞のない状態で)を試験した。96ウェ ル平底ミクロタイタープレート中で、レスポンダーLEWリンパ節細胞を補酵素 Aと共に、10μg/mLの濃度で、様々な投与量で培養した。コントロールについ ては、補酵素Aもペプチドもない状態で行った。図6に示される結果(“補酵素 A”)は、ミトゲンに対する増殖反応の著しい阻害を示してはいない。 この結果により、本発明のペプチドは毒性でも非特異的でもないことが確認さ れた。 (実施例6:サイトカインに対するペプチドの効果) ヒトのMLRにおけるアップレギュレーション的サイトカイン製造に対するD Qα及びDQβペプチドの効果を、細胞培地からの上澄み及びヒトのサイトカイ ンのためのENDOGENキットを使用して7日間インキュベートする間、日毎 にELISAによって測定した。投与量-反応実験及び経時的実験の両方を行っ た。3日目として図15及び16に示される投与量-反応の結果には、DQαに よれば、IFN-γ及びIL-2それぞれが完全に阻害されるが、DQβではそう ではないことが示される(これらサイトカインの存在は、免疫反応のアップレギ ュレーションと関連している)。経時的実験(データは表示せず)においては、 培地中、ペプチド100μg/mLを使用した。7日間に渡って、4通りの培地から 上澄みを毎日収集し、この期間の最後にアッセイを行った。この濃度でのヒトの DQαペプチドは、7日の期間中、IL-2及びIFN-γの両方を効果的に阻害 した。 (実施例7:自己免疫反応に対するペプチドの効果) 本発明のペプチドの、多発性硬化症の実験的アレルギー性脳脊髄炎(EAE) モデルにおけるラットのリンパ球の増殖に対する効果を研究した。EAEは、適 当なアジュバント中のミエリン塩基性タンパク質(MBP)の予防注射によって 、または、CD4+、MBP-反応性T細胞の注射による養子転移(adoptive tra nsfer)によって、小型哺乳類において容易に誘発される(アルボード Jr,E .C.(Alvord Jr,E.C.)ら編、in Experimental Allergic Encephalomyeliti s: A Useful Model for Multiple Sclerosis,A.R.Liss,N.Y.,1984; マカ タリアン(Makhtarian,D.E.)ら、Nature 305:356,1984;ベン・ナン,A(B en-Nun,A.)ら、J.Immunol.129:303,1982)。マウスとラットの両方におい てEAEを誘発するT細胞は、起脳炎細胞と呼ばれ、MBPの免疫支配領域を特 異的に認識する。α鎖MHCのペプチドが、EAEモデルにおいてT細胞増殖を 阻害し得るかを決定するために実験を行った。 LEWラットを、MBPと完全フロイントアジュバント(CFA)との混合物 100μlを用いて、肉球において皮下から免疫化した。該混合物は、MBP1m g/mL及びCFA4mg/mLを、1:1の体積比で含有する。免疫化の後7日間、ラ ットの膝窩リンパ節を回収した。リンパ節をステンレススチールの網に押しつけ て濾し、L-グルタミン、10%牛の胎児の血漿、1M Hepes、ペニシリン とストレプトマイシン、及び2-ME(メルカプトエタノール)5×10-5Mと 共に、RPMIを含有する媒体中に懸濁させた。リンパ球を二度洗浄し、細胞を 計数した後、10%FCSに2×106セル/mLの細胞濃度で再懸濁させた。 DQα、DQβ、RT1.Bα及びRT1Dαペプチドの半希釈液を収容した 平底ミクロチタープレートを準備した。MBP10μl(50μg/mL)を各ウェ ルに添加した。リンパ球2×105もまた各ウェルに添加した。二つのコントロ ールを用いた:一方は媒体と細胞を含有し、他方は媒体、細胞及びMBPを含有 する。プレートを、37℃にて4日間インキュベートした。3Hチミジンでプレ ートをパルスし、6時間後に回収し、シンチレーション計数管で測定した。 これらの実験の結果を、図5、7、8及び10に示した(“抗原/MBP”) 。結果からは、ペプチドから誘導されるα鎖により、100μg/mLにおいてリン パ球増殖を100%阻害する一方、β鎖ペプチドでは、250μg/mLでさえも増 殖の回避に効果をもたないことが示された。 (実施例8:クラスII MHC α鎖起源の付加的ペプチド) ラットのクラスII MHCの非多形RT1.Du(DRまたはIE様)α鎖より 誘導される二つの付加的なペプチドもまた、実施例1−4で上述したように試験 した。ペプチド1は残基26から50からなり、ペプチド2は残基51から75 からなる。ペプチド2は下記の配列を有する。 ペプチド2は、500μg/mLの場合にLEW×WF MLRを約75%阻害す ることが判った。500μg/mLでは、LEW×BN MLRも約60%、500 μg/mLでは、ヒトのMLRもまた約72%阻害された。したがって、ペプチド2 によ るMLR阻害は、株特異的でも種特異的でもなかった。ペプチド2は実質的な阻 害を達成するが、これは、実施例1及び2において試験したヒトのDQα、ラッ ト RT1.DQα及びラットRT1.Bαペプチドよりも5−50倍濃度が高 い場合であった。ペプチド1は、これらの系においては阻害しなかった。 ペプチド2は、投与量-反応方式において、細胞傷害性リンパ球の生成を阻害 した(ペプチド500μg/mLの場合に100%の阻害)。標的の添加に先立ち、 ペプチド2とプレフォームしたエフェクター細胞傷害性T細胞をインキュベート しても、溶菌は阻害されなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カーペンター,チャールズ ビー アメリカ合衆国 マサチューセッツ 02193 ウエストン グレン ロード 242

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.免疫反応抑制の方法であって、こうした抑制を必要とする個体に混合リンパ 球反応の抑制に効果的なクラスII主要組織適合複合体アルファ鎖またはそのフラ グメントを投与することを含む方法。 2.前記個体が、同種移植の受容者または予期される受容者であり、前記免疫反 応が同種移植の拒絶である請求項1に記載の方法。 3.免疫反応抑制の方法であって、こうした抑制を必要とする個体にペプチドを 投与することを含み、前記ペプチドが、クラスII主要組織適合遺伝子複合体アル ファ鎖のアミノ酸70−73の少なくとも3を含むクラスII MHCアルファ鎖 のフラグメントであり、前記ペプチドが混合リンパ球反応の抑制に効果的である 方法。 4.前記ペプチドが、アミノ酸70−73を含む請求項3の方法。 5.前記ペプチドが、KHNL配列を含む請求項3の方法。 6.前記ペプチドが、多くとも約23のアミノ酸残基からなる請求項3の方法。 7.前記ペプチドが、クラスII主要組織適合遺伝子複合体アルファ鎖の全配列を 有する請求項3の方法。 8.前記ペプチドが、アミノ酸約16−23の長さを有する請求項3の方法。 9.前記個体が同種移植の受容者である請求項3の方法。 10.前記ペプチドが、混合リンパ球反応の抑制に効果的な、下記: (A)図2の配列 (B)図1のアルファ配列 (C)(A)または(B)の配列のフラグメント からなる群より選択される配列を有する請求項7に記載の方法。 11.前記ペプチドが、ALRNMAVAKHNLNIMI配列を有する請求項 3の方法。 12.前記ペプチドが、GLQNIAIIKHNLEILMK配列を有する請求 項3の方法。 13.前記ペプチドが、ANIAVDKANLDIMIK配列を有する請求項3 の方法。 14.前記ペプチドが、経口的に投与される請求項3の方法。 15.前記ペプチドが、経腸的に投与される請求項3の方法。 16.アミノ酸70−73を含むクラスII主要組織適合複合体アルファ鎖のフラ グメントの配列を有する、約23のアミノ酸からなる長さのペプチド。 17.約10のアミノ酸よりも長い請求項16のペプチド。 18.約16のアミノ酸よりも長い請求項16のペプチド。 19.アミノ酸約62からアミノ酸約78に延びる請求項16のペプチド。 20.製薬品として許容される担体と共に請求項16のペプチドを含む製薬組成 物。 21.混合リンパ球反応の抑制に効果的なクラスII主要組織適合複合体アルファ 鎖またはそのフラグメントを、抗原提示細胞と反応するT細胞と接触した際に免 疫反応を抑制する効果的な量で含む製薬組成物。 22.自己免疫反応の抑制方法であって、こうした抑制を必要とする個体への抗 原特異的T細胞アッセイにおいて抑制を行うのに効果的なクラスII主要組織適合 複合体アルファ鎖またはそのフラグメントの投与を含む方法。 23.抗原特異的T細胞の増殖、同種に対向する細胞傷害性T細胞の生成及び、 同種MHCに対向するリンパ球増殖からなる群より選択される反応の抑制方法で あって、前記抗原特異的T細胞、細胞傷害性T細胞または同種MHCに対して増 殖するリンパ球を高度に保護された領域を含むクラスII主要組織適合複合体アル ファ鎖のペプチドにさらすことを含む方法。 24.前記反応が、ミエリン塩基性タンパク質に対向するT細胞増殖である請求 項23の方法。
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