JPH11509261A

JPH11509261A - 低温特性が改良された部分合成変速機液

Info

Publication number: JPH11509261A
Application number: JP9506774A
Authority: JP
Inventors: ブロック、リカード・アルフレド; タンドン、マノジ; ワッツ、レイモンド・フレドリク
Original assignee: エクソン・ケミカル・パテンツ・インク
Priority date: 1995-07-17
Filing date: 1996-07-12
Publication date: 1999-08-17
Also published as: AU6545496A; AU711941B2; EP0839176A1; CA2217862A1; WO1997004049A1

Abstract

(57)【要約】本発明は、組成物と、−４０℃におけるブルックフィールド粘度が１０，０００センチポイズ以下、好ましくは５，０００センチポイズ以下の部分合成変速機液を、高分子量の高分子粘度調整剤を粘度を変える量で配合する必要なく製造する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】低温特性が改良された部分合成変速機液本発明は、組成物及び変速機液の性質を改良する方法、特に、低温特性が改良された部分合成の自動式変速機液（オートマチック・トランスミッション・フルイド）を得ることに関する。自動車製造業者は、自動式変速機液（ＡＴＦ）についての技術の進歩を通じて、特に低温における自動式変速機の運転を改良するための手段の探索を続けている。低温における変速機の運転の改良は、−４０℃におけるＡＴＦに許容される粘度（ブルックフィールド粘度計によって測定）を低下させることによって成し遂げられる。歴史的には、−４０℃におけるＡＴＦの最大許容ブルックフィールド粘度は、５０，０００センチポイズ（ｃＰ）であった。この上限値は、１９９０年頃まで存在し、１９９０年頃、それは２０，０００ｃＰまで低下された。低温における粘度のこの劇的な低下は、変速機の運転を著しく改良し、それは、文献（ＳＡＥ論文８７０３５６（１９８７年））に十分に記載されている。より最近になり、−４０℃における粘度の限界値は、最大値で１５，０００ｃＰ（一部の用途においては、５，０００ｃＰ以下）までに、更に低下された。これらの非常に厳しい低温における要求への合致のために、多くの研究では、ベースストックの品質、合成基油及び流動性改良剤に焦点をあてている。本発明者等は、これまでに、単に合成基油を従来の鉱油に添加するだけでは、「流動性改良剤」を配合することなしに、５，０００〜１０，０００ｃＰの範囲内の粘度は達成され得ないことを見出している。時に流動点降下剤とも称される「流動性改良剤」は、温度が低下した際の、潤滑油中のワックス（蝋）の結晶化に影響を与える化合物である。より具体的には、「流動性改良剤」は、ワックスの結晶構造を修飾し、その結果、ワックスは、潤滑剤中において「ゲル構造」を形成できない。この現象は良く知られており、例えば、「高分子添加剤によるＮ− パラフィン・ワックスの結晶成長への悪影響、及びそのポリマー結晶化機構との関連」、ジー・エー・ホルダー（Ｇ.Ａ.Ｈolder）及びジェイ・ウィンクラー(Ｊ .Ｗinkler)、ネイチャー、２０７巻(４９９６号)、７１９〜２１頁中に説明されている。これまでに報告されていないのは、部分的に合成品を用いたＡＴＦの− ４０℃における粘度に対する、ワックスの劇的に不都合の影響である。本発明は、−４０℃において、ワックスを含まないＡＴＦ類、即ち、完全合成ＡＴＦ類、の理論粘度に匹敵する粘度を有する部分的に合成品を用いたＡＴＦ類の提供により、この低温における課題を克服するものである。発明の概要本発明は、下記（ａ）〜（ｅ）を含む変速機液であって：（ａ）１００℃において、２．０〜８．０ｍｍ²／ｓの動粘度を有する天然潤滑油；（ｂ）１００℃において、２〜１００ｍｍ²／ｓの動粘度を有する合成潤滑油；（ｃ）シール膨潤剤；（ｄ）０．００１〜５．０重量％の摩擦改質剤；及び（ｅ）０．０５〜２．０重量％の非ワックスゲル化流動性改良剤、１００℃において、少なくとも３．８ｍｍ²／ｓの動粘度と、−４０℃において、１０，０００センチポイズ以下のブルックフィールド粘度とを有する液に関する。本発明の有利な点は、製造された変速機液が、高分子量の高分子粘度調整剤に由来する著しい動粘度を示さないことにある。発明の詳細な説明本発明は、１０，０００ｃＰ未満（一部のケースにおいては５，０００ｃＰ未満）のブルックフィールド粘度を有する変速機液を、特有の形で生じる組合せに関する。加えて、これらの液は、粘度を変えるような量の、高分子量の高分子粘度改質剤を含まない。即ち、高分子増粘剤に由来する１００℃における著しい動粘度（即ち、１００℃において、２ｍｍ²／ｓ（ｃＳｔ）朱満、好ましくは１ｍｍ²／ｓ未満）を示さない。天然潤滑油天然潤滑油は、動物油類（例えば、ヒマシ油及びラード）、石油類、鉱油類、及び石炭又は頁岩に由来する油類を包含する。一般的には、これらの油は、１００℃において、２．０ｍｍ²／ｓ（ｃＳｔ）〜８．０ｍｍ²／ｓ（ｃＳｔ）の動粘度を有するであろう。より好ましくは、天然潤滑油は、１００℃において、約３．０ｍｍ²／ｓ（ｃＳｔ）〜５．０ｍｍ²／ｓ（ｃＳｔ）の動粘度を有するであろう。好ましい天然潤滑油は、鉱油である。これは、その化学構造がナフテン系又はパラフィン系の油類を包含する。酸、アルカリ、及びクレー又は塩化アルミニウム等の他の薬剤を用い、従来の方法で精製された油類、あるいは、それらは、例えば、フェノール、二酸化硫黄、フルフラール、ジクロロジエチルエーテル等の溶剤を用いる溶剤抽出法によって製造された抽出油類であってもよい。それらは、水素化処理又は水素精製されてもよいし、冷却又は触媒法によって脱蝋されてもよいし、あるいは水素化分解されてもよい。基油は、天然の精製されていないそれらの起源となる油類から製造されてもよいし、あるいは、異性化蝋物質又は他の精製法の残留物から成り立っていてもよい。一般的には、変速機液は、１〜８０、好ましくは１０〜７５、より好ましくは２０〜５０重量％の天然潤滑油を含むであろう。合成潤滑油本発明で用いられる合成潤滑油は、一般に使用されているかなり多くの合成炭化水素基油類の一つであり、それは、ポリ−α−オレフィン類、アルキル化芳香族類及びそれらの混合物類を包含する。しかし、これらに限定されない。これらの油の例には、重合された又は共重合されたオレフィン類（例えば、ポリブテン類、ポリプロピレン類、ポリプロピレン−イソブチレン共重合体類、ポリ（１− ヘキセン）類、ポリ（１−オクテン）類、ポリ（１−デセン）類）；アルキルベンゼン類（例えば、ドデシルベンゼン類、テトラデシルベンゼン類、ジノニルベンゼン類、ジ（２−エチルヘキシル）ベンゼン類）；ポリフェニル類（例えば、ビフェニル類、ターフェニル類、アルキル化ポリフェノール類）；アルキル化ジフェニルエーテル類及びそれらの誘導体類、類似体類及び同族体類がある。特に好ましい合成油は、ポリ−α−オレフィン類、とりわけ、１−オクテンと１−デセンをオリゴマー化することによって製造されたポリ−α−オレフィン類である。本発明で用いられる合成油は、一般的には、１００℃において、２ｍｍ²／ｓ（ｃＳｔ）と１００ｍｍ²／ｓ（ｃＳｔ）との間の動粘度を有するであろう。最も好ましい油は、１００℃において、２〜６ｍｍ²／ｓ（ｃＳｔ）の範囲内の粘度を有するであろう。一般的には、変速機液は、２〜８０重量％、好ましくは１０〜７５重量％、最も好ましくは３０〜６０重量％の合成潤滑油を含む。シール膨潤剤本発明で有用なシール膨潤剤は、エステル類、アルコール類、置換スルホラン類、又はエラストマー物質の膨潤を引き起こす鉱油類である。本発明のエステルに基づくシール膨潤剤は、一塩基酸及び二塩基酸と一価アルコールとのエステル類、あるいは、ポリオールと一塩基酸とのエステル類を包含する。エステル型のシール膨潤剤の例には、アジピン酸ジイソオクチル、セバシン酸ジオクチル、アゼライン酸ジイソオクチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジヘキシルがある。アルコール型のシール膨潤剤は、低揮発性の線状アルキルアルコール類である。適切なアルコール類の例は、デシルアルコール、トリデシルアルコール及びテトラデシルアルコールである。置換スルホラン類の例は、米国特許第４，０２９，５８８号に記載されている。シール膨潤剤として有用な鉱油は、一般的には、ナフテン系又は芳香族の含有量が高い、低粘度の鉱油類である。適切な鉱油の例は、Ｅxxon Ｎecton-37［エクソン・ネクトン−３７］(ＦＮ 1380)及びＥxxon Ｍi neral Ｓeal Ｏil［エクソン・ミネラル・シール・オイル］(ＦＮ 3200)である。本発明によって製造される一般的な流体は、シール膨潤剤を約１〜約３０重量％含有するであろう。シール膨潤剤の量の好ましい範囲は、約２〜約２０重量％であり、最も好ましい範囲は、約５〜約１５重量％である。非ワクッスゲル化流動性改良剤本発明の流動性改良剤は、潤滑油中に含まれるワックスの結晶化を修飾する油溶性ポリマー類であり、その修飾の結果、潤滑油の「ゲル化」が防止され且つ低温における粘度上昇が最小化される。従って、この議論のために、「非ワクッスゲル化流動性改良剤」という表現は、ワックス含有潤滑剤の−４０℃におけるブルックフィールド粘度を低下させるポリマーを言う。ポリマーが非ワクッスゲル化流動性改良剤であるか否かを決めるために、１．０質量（マス）％のポリマーが、ワックス含有潤滑剤ブレンドに添加される。その後、流動性改良剤を含む又は含まない潤滑剤の、−４０℃におけるブルックフィールド粘度が測定される。非ワクッスゲル化流動性改良剤であるポリマーでは、流動性改良剤を含む当該ブレンドの−４０℃における粘度が、流動性改良剤を含まない対応するブレンドよりも低いに違いない。非ワクッスゲル化流動性改良剤は、改良された低温での取り扱い性、ポンプでの汲み上げ性、及び／又は変速機の操作性を付与するように、潤滑油中のワックス結晶の大きさ、数及び成長を修飾することにより、役割を果たす。流動性改良剤として使用されるポリマーには、二つの一般的なタイプがある。一方は、その活性がその骨格から引き出されるものであり、他方は、その活性がその側鎖から引き出されるものである。活性な骨格を有するもの（エチレン−酢酸ビニル（ＥＶＡ）コポリマー類等）は、ポリマーの骨格中にランダムに分散された、様々な長さのメチレン・セグメントを有する。これらのエチレン性セグメント（これは、ワックス結晶に結合するかあるいは当該結晶と共に結晶化する）は、ポリマー中の分岐及び結晶化できないセグメントのために、更なる結晶成長を阻害する。活性側鎖タイプのポリマー（これは、本発明のための好ましい流動性改良剤である）は、側鎖中に、メチレン・セグメント、好ましくはノルマル・アルキル基を有する。これらのポリマーは、潤滑油中に見出されるｎ−パラフィンのみならずイソパラフィンの処理においても、側鎖がより有効であることが見出されていることを除いて、活性骨格タイプと同様に機能する。このタイプのポリマーの代表例は、フマル酸ジＣ₈〜Ｃ₁₈アルキル−酢酸ビニル・コポリマー類、ポリアクリレート類、ポリメタクリレート類、及びエステル化スチレン−マレイン酸無水物コポリマー類である。ポリアクリレート類、ポリメタクリレート類、及びスチレン−マレイン酸無水物類は、粘度調整剤（即ち、潤滑組成物の粘度指数を高めるために使用される高分子組成物）として作用することができるが、当業者には、これらの組成物が、その分子量及び処理割合によっては、流動性改良剤としても作用することが分かる。つまり、本発明のためには、非ワクッスゲル化流動性改良剤は、例えばゲル浸透クロマトグラフィで測定した場合に、平均分子量が５００，０００原子質量単位以下であるポリアクリレート類、ポリメタクリレート類、及びスチレン−マレイン酸無水物類を包含する。「原子質量単位」という用語は、質量が１２である炭素原子の質量の１／１２として定義される原子質量の基準である。一般的には、本発明の生成物は、０．０５〜約２．０重量％の流動性改良剤を含むであろう。流動性改良剤の好ましい濃度は、約０．１〜約２．０重量％であり、最も好ましいのは、、約０．２〜約２．０重量％である。摩擦改質剤本発明においては、次のものを含む種々様々の摩擦改質剤類が使用され得る：（ｉ）アルコキシル化アミンアルコキシル化アミンは、本発明での使用に特に適切な摩擦改質剤の一種である。摩擦改質剤の中のこれらの種類のものは、(Ｉ)、(ＩＩ)及びそれらの混合物からなる群から選択され得る。ここで、（Ｉ）及び（ＩＩ）は、下記の通りである：及びここで: Ｒは、Ｈ又はＣＨ₃であり；Ｒ₁は、飽和又は不飽和の、置換された又は未置換の、Ｃ₈〜Ｃ₂₈（好ましくはＣ₁₀〜Ｃ₂₀、最も好ましくはＣ₁₄〜Ｃ₁₈）脂肪族炭化水素基であり；Ｒ₂は、直鎖状又は分岐鎖状の、Ｃ₁〜Ｃ₆（好ましくはＣ₂〜Ｃ₃）アルキレン基であり；Ｒ₃、Ｒ₄及びＲ₅は、独立して、同じであるか又は異なる、直鎖状又は分岐鎖状の、Ｃ₂〜Ｃ₅（好ましくはＣ₂〜Ｃ₄）アルキレン基であり；Ｒ₆、Ｒ₇及びＲ₈は、独立して、Ｈ又はＣＨ₃であり；Ｒ₉は、直鎖状又は分岐鎖状の、Ｃ₁〜Ｃ₅（好ましくはＣ₂〜Ｃ₃）アルキレン基であり；Ｘは、酸素又は硫黄、好ましくは酸素であり；ｍは０又は１、好ましくは１であり；且つｎは、独立して、１〜４（好ましくは１）の整数である。特に好ましい態様においては、摩擦改質剤のこの種のものは、式（Ｉ）（ここで、Ｘは酸素を表し、Ｒ及びＲ₁は、合計で１８個の炭素原子を含み、Ｒ₂は、Ｃ₃ アルキレン基を表し、Ｒ₃及びＲ₄は、Ｃ₂アルキレン基を表し、Ｒ₆及びＲ₇は水素であり、ｍは１であり、且つ各ｎは１である）によって特徴付けられる。好ましいアミン化合物は、合計で約１８〜約３０個の炭素原子を含む。Ｘが酸素でｍが１のとき、アミン化合物の調製は、例えば、多段法（当該方法においては、先ず、触媒存在下にアルカノールがアクリロニトリル等の不飽和ニトリルと反応させられ、エーテルニトリル中間体を形成する）による。その後、好ましくは従来の水素化触媒（白金黒又はラネー・ニッケル等）の存在下において、中間体が水素化され、エーテルアミンを形成する。その後、約９０〜１５０ ℃の範囲内の温度において、従来の方法により、アルカリ触媒の存在下、エーテルアミンがエチレンオキシド等のアルキレンオキシドと反応させられる。Ｘが酸素でｍが１のときのアミン化合物の調製のための他の方法では、脂肪酸をアンモニア又はエタノールアミン等のアルカノールアミンと反応させ、中間体を形成する。当該中間体は、エチレンオキシドやプロピレンオキシド等のアルキレンオキシドとの反応により、更にオキシアルキル化され得る。この種の方法は、例えば、米国特許第４，２０１，６８４号中で論じられている。Ｘが硫黄でｍが１のとき、アミン摩擦改質化合物は、例えば、長鎖α−オレフィンと、β−ヒドロキシエチルメルカプタン等のヒドロキシアルキルメルカプタンとの間で、従来のフリーラジカル反応を行い、長鎖アルキルヒドロキシアルキルスルフィドを生じさせることにより、形成され得る。その後、長鎖アルキルヒドロキシアルキルスルフィドは、塩化チオニルと低温にて混合され、次いで、約４０℃まで加熱され、長鎖アルキルクロロアルキルスルフィドを形成する。その後、アルカリ触媒の存在下において、１００℃付近の温度にて、長鎖アルキルクロロアルキルスルフィドは、ジエタノールアミン等のジアルカノールアミン及び所望によりエチレンオキシド等のアルキレンオキシドと反応させられ、所望のアミン化合物を形成する。この種の方法は、当該技術分野において公知であり、且つ、例えば米国特許第３，７０５，１３９号中で論じられている。Ｘが酸素でｍが１である場合においては、本発明のアミン摩擦改質剤は、当該技術分野において良く知られており、且つ、例えば、米国特許第３，１８６，９４６号、同第４，１７０，５６０号、同第４，２３１，８８３号、同第４，４０９，０００号及び同第３，７１１，４０６号中に記載されている。適切なアミン化合物の例（但し、これらに限定されない）には、次のものがある：Ｎ，Ｎ−ビス（２−ヒドロキシエチル）−ｎ−ドデシルアミン；Ｎ，Ｎ−ビス（２−ヒドロキシエチル）−１−メチル−トリデセニルアミン；Ｎ，Ｎ−ビス（２−ヒドロキシエチル）−ヘキサデシルアミン；Ｎ，Ｎ−ビス（２−ヒドロキシエチル）−オクタデシルアミン；Ｎ，Ｎ−ビス（２−ヒドロキシエチル）−オクタデセニルアミン；Ｎ，Ｎ−ビス（２−ヒドロキシエチル）−オレイルアミン；Ｎ，Ｎ−ビス（２−ヒドロキシエチル）−ステアリルアミン；Ｎ，Ｎ−ビス（２−ヒドロキシエチル）−ウンデシルアミン；Ｎ−（２−ヒドロキシエチル）−Ｎ−（ヒドロキシエトキシエチル）−ｎ−ドデシルアミン；Ｎ，Ｎ−ビス（２−ヒドロキシエチル）−１−メチル−ウンデシルアミン；Ｎ，Ｎ−ビス（２−ヒドロキシエトキシエトキシエチル）−１−エチル−オクタデシルアミン；Ｎ，Ｎ−ビス（２−ヒドロキシエチル）−ヤシ油アミン；Ｎ，Ｎ−ビス（２−ヒドロキシエチル）−牛脂アミン；Ｎ，Ｎ−ビス（２−ヒドロキシエチル）−ｎ−ドデシルオキシエチルアミン；Ｎ，Ｎ−ビス（２−ヒドロキシエチル）−ラウリルオキシエチルアミン；Ｎ，Ｎ−ビス（２−ヒドロキシエチル）−ステアリルオキシエチルアミン；Ｎ，Ｎ−ビス（２−ヒドロキシエチル）−ドデシルチオエチルアミン；Ｎ，Ｎ−ビス（２−ヒドロキシエチル）−ドデシルチオプロピルアミン；Ｎ，Ｎ−ビス（２−ヒドロキシエチル）−ヘキサデシルオキシプロピルアミン；Ｎ，Ｎ−ビス（２−ヒドロキシエチル）−ヘキサデシルチオプロピルアミン；Ｎ−２−ヒドロキシエチル，Ｎ−［Ｎ′，Ｎ′−ビス（２−ヒドロキシエチル）エチルアミン］−オクタデシルアミン；及びＮ−２−ヒドロキシエチル，Ｎ−［Ｎ′，Ｎ′−ビス（２−ヒドロキシエチル）エチルアミン］−ステアリルアミン。最も好ましい添加剤は、Ｎ，Ｎ−ビス（２−ヒドロキシエチル）−ヘキサデシルオキシプロピルアミンである。この添加剤は、トマウ（Ｔｏｍａｈ）社より、ＴｏｍａｈＥ−２２−Ｓ−２の名称で入手可能である。アミンの炭化水素鎖長、炭化水素鎖の飽和状態、及びポリオキシアルキレン鎖の長さと位置は、具体的な要求に適合するように多様とされ得る。例えば、炭化水素基中の炭素原子の数が増すに従い、アミンの融点及び油溶性が高まる傾向にある。しかしながら、炭化水素基が長すぎると、当該アミンは溶液から結晶化するであろう。炭化水素鎖の炭素含有量が同じである場合、炭化水素基の飽和度が低下するに従い、当該アミンの融点は低下する傾向にある。ポリオキシアルキレン鎖を長くするためにアルキレンオキシドの量を増すに従い、当該アミンの水溶性は高まり、その油溶性は低下する傾向にある。アミン化合物は、そのまま使用され得る。しかしながら、それらは又、ホウ素化合物（三酸化二ホウ素、ホウ素ハロゲン化物、メタホウ酸エステル、ホウ酸、又はモノ−、ジ−、及びトリアルキルホウ酸エステル等）との付加物あるいは反応生成物の形態でも使用され得る。そのような付加物又は誘導体は、例えば、次の構造式によって例示され得る：ここで、Ｒ、Ｒ₁、Ｒ₂、Ｒ₃、Ｒ₄、Ｘ、ｍ及びｎは、以前に定義されたものと同様であり、且つ、Ｒ₁₀は、水素又はアルキル基である。（ｉｉ）ポリアミンを有するカルボン酸／無水物本発明で有用な摩擦改質剤の第二のタイプは、ポリアミンと、カルボン酸又はその無水物との反応生成物である。簡単に言えば、ポリアミン反応体は、合計で２〜６０個の炭素原子と３〜１５個の窒素原子とを含み、窒素原子の中の少なくとも一つは、一級アミン基の形態で存在し、且つ、残りの窒素原子の中の少なくとも二つは、一級又は二級アミン基の形態で存在する。適切なアミン化合物の非限定例は、ジエチレントリアミン（ＤＥＴＡ）、トリエチレンテトラミン（ＴＥＴＡ）、テトラエチレンペンタミン（ＴＥＰＡ）等のポリエチレンアミン類；ジ −（１，２−プロピレン）トリアミン、ジ（１，３−プロピレン）トリアミン等のポリプロピレンアミン類；及びそれらの混合物を包含する。追加の適切なアミンは、ポリオキシプロピレントリアミン類及びポリオキシエチレントリアミン類等のポリオキシアルキレンポリアミン類を包含する。好ましいアミンは、ＤＥＴＡ、ＴＥＴＡ、ＴＥＰＡ及びそれらの混合物（ＰＡＭ）を包含する。最も好ましいアミンは、ＴＥＴＡ、ＴＥＰＡ及びＰＡＭである。上記反応生成物のカルボン酸又は無水物反応体は、式(ＩＩＩ)、(ＩＶ)、(Ｖ) 、(ＶＩ)、及びそれらの混合物によって特徴付けられる：ここで、Ｒ″は、炭素原子を９〜２９個、好ましくは１１〜２３個含む、直鎖状又は分岐鎖状の、飽和又は不飽和の、脂肪族炭化水素基である。Ｒ″が分岐鎖状の基であるとき、炭素原子の２５％以下は、側鎖又はペンダント基中にある。Ｒ ″は、好ましくは直鎖状である。Ｒ″の炭化水素基は、純粋な炭化水素基のみならず、主として炭化水素である基も含む。主として炭化水素であるときのこれらの基の説明は、それらが、そのような基の炭化水素としての特徴又は性質であって、ここに記載のそれらの用途に密接な関係がある特徴又は性質に重大な影響を与える、非炭化水素置換基又は炭素原子以外の原子を含まないことを意味する。例えば、純粋な炭化水素であるＣ₂₀アルキル基と、メトキシ置換基で置換されているＣ₂₀アルキル基とは、それらの性質において実質的に同一であり、且つ、この開示の状況内では、炭化水素とみなされる。カルボン酸又はその無水物の炭化水素基の一般的な性質であるところの炭化水素の特徴又は性質を、著しく変えることはない置換基の非限定例は、次の通りである：エーテル基(特に、フェノキシ、ベンジロキシ、メトキシ、ｎ−イソトキシその他のヒドロカルビロキシ、とりわけ、炭素原子が１０個までのアルコキシ基) ；オキソ基(例えば、主炭素鎖中の−Ｏ−結合)；これらのタイプの摩擦改質剤は、約１２０〜２５０℃の温度にて、少なくとも一つのポリアミンと少なくとも一つのカルボン酸又はその無水物とを、アミン反応体１モルあたりカルボン酸又はその無水物を約２〜１０モル当量という割合で反応させることにより、作られ得る。（ｉｉｉ）他の摩擦改質剤所望の流体性能を達成するために、任意に、他の摩擦改質剤が、単独で又は前記の摩擦改質剤との組み合わせで使用され得る。これらの中には、カルボン酸及びその無水物と、アルカノールとのエステル類が含まれる。他の従来の摩擦改質剤は、一般的に、親油性炭化水素鎖に共有結合した極性末端基（カルボキシル、ヒドロキシル、アミノ等）を含む。特に好ましいカルボン酸及びその無水物と、アルカノールとのエステル類は、例えば、米国特許第４，７０２，８５０号に記載されている。この参照文献は、これらのエステル類の、詳しくはコハク酸及びその無水物とチオ−ビス−アルカノールとのエステル類、最も詳しくはコハク酸２−オクタデセニル無水物とチオジグリコールとのエステル類の、摩擦改質剤としての有用性を教示している。他の従来の摩擦改質剤（即ち、極性末端基＋親油性炭化水素鎖）の例は、例えば、「トリボロジー誌」(１９９２年)、１１４巻、６７５〜６８２頁にエム・ベルザー（Ｍ.Ｂelzer）により、且つ、「潤滑の科学」(１９８８年)、１巻、３〜２６頁にエム・ベルザーとエス・ヨハンミーアにより、記載されている。一般的には、摩擦改質剤は、最終的な変速機液組成物中に、０．０１〜５、好ましくは０．１〜３重量％の量で存在するであろう。他の添加剤当該技術分野で公知の他の添加剤が、変速機液に添加され得る。これらの添加剤は、分散剤類、摩耗防止剤類、抗酸化剤類、腐食防止剤類、洗浄剤類、極圧添加剤類等を包含する。それらは、例えば、シー・ブイ・スモルヒーア（Ｃ．ＶＳ malheer）及びアール・ケネディ・スミス（Ｒ．Ｋennedy Ｓmith）による「潤滑剤添加剤」、１９６７年、１〜１１頁、及び米国特許第４，１０５，５７１号に、一般的に開示されている。これらの添加剤の典型的な量は、次のように要約される：適切な分散剤は、ヒドロカルビルコハク酸イミド類、ヒドロカルビルコハク酸アミド類、炭化水素置換コハク酸の混合エステル／アミド類、炭化水素置換コハク酸のヒドロキシエステル類、及び炭化水素置換フェノールとホルムアルデヒドとポリアミンのマンニッヒ縮合生成物類を包含する。そのような分散剤の混合物類も、使用され得る。好ましい分散剤は、アルケニルコハク酸イミド類である。これらは、特許文献に広く開示されているような、種々のアミン類及びアミン誘導体類を用いて作られる、アクリル性炭化水素置換コハク酸イミド類を包含する。燐の無機酸（又はその無水物）とホウ素化剤とを用いて処理されているアルケニルコハク酸イミド類の使用も又、それらがフルオロ・エラストマー類及びケイ素含有エラストマー類のような物質から作られたエラストマー・シール類とまったく相溶性であるので、本発明の組成物中での使用に適切である。コハク酸ポリイソブテニル無水物と、トリエチレンテトラミン又はテトラエチレンペンタミン等のアルキレンポリアミンから作られたポリイソブテニルコハク酸イミド類（ここで、ポリイソブテニル置換基は、５００〜５０００（好ましくは８００〜２５００）の範囲内の数平均分子量を有するポリイソブテンから誘導される）は、特に適切である。分散剤は、当業者に知られている多くの試薬で後処理され得る。(例えば、米国特許第３，２５４，０２５号、同第３，５０２，６７７号及び同第４，８５７，２１４号参照)。適切な抗酸化剤は、アミン・タイプ及びフェノール性の抗酸化剤類である。アミン・タイプの抗酸化剤の例は、フェニル α−ナフチルアミン、フェニルβ− ナフチルアミン、ジフェニルアミン、ビス（アルキル化）ジフェニルアミン類（例えば、ｐ，ｐ′−ビス（アルキルフェニル）アミン類であって、アルキル基は、それぞれ８〜１２個の炭素原子を含むもの）を包含する。フェノール性の抗酸化剤は、立体的に障害されたフェノール類(例えば、２，６−ジ−ｔ−ブチルフェノール、４−メチル−２，６−ジ−ｔ−ブチルフェノール等)、ビスフェノール類（例えば、４，４′−メチレンビス（２，６−ジ−ｔ−ブチルフェノール）等）等を包含する。本発明の添加剤濃縮物は、天然及び／又は合成潤滑油中に、粘度調整剤、摩擦改質剤及び他の所望の添加剤類を、当該濃縮物をより多量の適切な天然及び／又は合成油に添加することにより、得られる流体が成分の各々を所望の濃度で含有するような相対的な割合で、含有するであろう。従って、当該濃縮物は、仮に所望の最終組成物が鉱油に比べてより少量の合成油を含有するのであれば、潤滑剤として合成油を含有することができる。当該濃縮物は、一般的に、２５〜１００、好ましくは６５〜９５、最も好ましくは７５〜９０重量％の、粘度調整剤、摩擦改質剤、他の所望の添加剤類、及び合成及び／又は天然油を含有するであろう。次の実施例は、請求（クレーム）された発明の特別の実例として与えられる。しかしながら、本発明は、当該実施例に記載された特別の詳細な記述に限定されないことが理解されるべきである。次の実施例は、自動式変速機液（ＡＴＦ）に向けられているが、本発明は、パワーシフト式変速機、手動式変速機、油圧式変速機、連続可変式変速機等にも、同様に適用可能である。実施例中におけるすべての部及び百分率は、明細書の他の部分及び請求の範囲と同様に、特に規定しない場合は重量基準である。実施例１表１は、１９種類の自動式変速機液（ブレンド１〜１９）であって、８．０質量％の添加剤パッケージ（流動性改良剤を含まないもの）を適切なＡＴＦ基油にブレンドすることによって製造された液を示す。当該添加剤パッケージは、従来の量の、コハク酸イミド分散剤、抗酸化剤類、摩耗防止剤類、摩擦改質剤類、腐食防止剤、消泡剤及び稀釈油を含んでいた。各ＡＴＦは、Ｅxxon solvent 100 neutral oil［エクソン・ソルベント１００ｍｍ²／ｓ(ｃＳｔ)）（１−デセンオリゴマー）を含んでいた。１００ neutral oilのＰＡＯ−４に対する割合は、適切に処理されたブレンドが、−４０℃にて１０，０００ｃＰ末満の粘度、及び、１００℃にて、少なくとも３．８ｍｍ²／ｓ（ｃＳｔ）の動粘度を達成できるように選択された。加えて、ブレンド１〜１９は、シール膨潤剤として、アジピン酸ジイソオクチルを含んでいた。ブレンドの組成と、それらの１００℃における測定動粘度及び−４０℃における測定ブルックフィールド粘度が、表１に示されている。使用された流動性改良剤は、表１中において、それらの商標名にて特定されている。ＰＡＲＡＦＬＯＷ［パラフロー］(登録商標)製品類は、側鎖の長さが多様なフマル酸エステル−酢酸ビニル・コポリマー類である。ＡＣＲＹＬＯＩＤ［アクリロイド］(登録商標)、ＴＬＡ［ティー・エル・エイ］(テキサコ)及びＶＩＳＣＯＰＬＥＸ［ビスコプレックス］(登録商標)製品類は、分子量及び側鎖の長さが多様なポリメタクリレート類である。表１中のブレンド１は、流動性改良剤を含まない「ブランク」である。明らかなように、このブレンドは、合成潤滑油、ＰＡＯ−４を４０％を超えて含有するＡＴＦでは総体的に予期されない、８７，０００ｃＰという非常に高い−４０℃でのブルックフィールド粘度を有する。加えて、ブレンド８及び９は、効果のない流動性改良剤が用いられる場合に得られる結果を示す。何らかの特定の理論に結び付けられることを望むわけではないが、ブレンド８及び９にて使用されたＰＡＲＡＦＬＯＷ３９４流動性改良剤は、中性潤滑油中に存在するワックスを用いて重合させ、−４０℃にて「ブランク」の粘度よりも高い粘度を生じる架橋ワックスゲルを形成することが、信じられる。しかしながら、表１中の他の「流動性改良剤」のすべては、−４０℃におけるブルックフィールド粘度に関し、「ブランク」と比べて著しい低減をもたらす。明らかなように、幾つかの流動性改良剤は、他のものよりもより有効である；ブレンド４と１０(両者共に、処理割合が１．００％)、及びブレンド３と５（両者共に、処理割合が０．２５％であり、１００ ℃における動粘度が本質的に等しい）を比べなさい。このように、表１は、ある種の流動性改良剤、とりわけ本発明の非ワックスゲル化流動性改良剤が有することが出来る、部分的に合成品を用いたＡＴＦの−４０℃におけるブルックフィールド粘度における劇的な効果を示している。実施例２ −４０℃における流体粘度は、流動性改良剤の種類の関数のみならず、流動性改良剤の濃度の関数でもある。表２は、この系に効果的な３種の流動性改良剤を用いた、一連のブレンドを示す。表２は、各流動性改良剤について、−４０℃における最も低いブルックフィールド粘度を得るための最適処理割合が存在することを示す(ブレンド２３、２７及び３１参照)。何らかの特定の理論に結び付けられることを望むわけではないが、流動性改良剤が非常に低濃度であることは、すべてのワックスの結晶化を阻止するのには十分ではなく、従って、ブルックフィールド粘度は、これらの系で得ることが出来る最小ブルックフィールド粘度と比べて高められているためにこの結果が生じていることが、信じられる(ブレンド２４、２８、２９及び３４参照)。流動性改良剤はそれ自体ポリマーであるので、流動性改良剤は、その濃度が高すぎると、−４０℃において単に粘度を加えるだけであることも、信じられる（ブレンド２１、２６及び３０参照）。それゆえ、各ＡＴＦ系につき、最も有効な流動性改良剤の種類及び濃度が決定されねばならない。実施例３表３は、非常に厳しい目標、即ち、１００℃における動粘度が３．８ｍｍ²／ｓ（ｃＳｔ）以上であり、且つ、−４０℃におけるブルックフィールド粘度が５，０００ｃＰ未満、に完全に合致する流体を生ずるＥxxon solvent 100 neutral oilを用いて作られた、多数のＡＴＦブレンドを示す。ブレンド３７、３９、４２、４３、４４、４５及び４６は、これらの厳しい要求に十分に合致しており、これは、非ワックスゲル化流動性改良剤の配合によってのみ可能である。実施例４本発明の組成物は、様々な潤滑油中において使用できる。表４は、実施例３に記載の厳しい要求に合致するブレンドであって、但し、種々の天然潤滑油:Ｅxxo n ＲＬＯＰ 100 neutral［シェブロン・アール・エル・オー・ピー・１００ニューしく水素処理を行い且つ触媒的に脱ワックスされたベースストック；及びＩmper ial ＭＸＴ-5［インペリアル・エム・エックス・ティー−５］−１００℃に化して製造されたベースストック、を使用しているものを示す。各ケースにおいて、組成物は、流動性改良剤なしで評価され(ブレンド４７、５２、５６、６０) 、すべてが、流動性改良剤を含まない鉱油と合成油との混合物で示された、予期されなかった−４０℃における高いブルックフィールド粘度を示している。表４は、これらの天然潤滑油中の２〜３のものは、合成成分及び流動性改良剤で処理されると、高温及び低温粘度についての最も限定的な要求に合致させられ得ることを示している。これは、ブレンド４９、５１、５３、５５、５７、５９、６１及び６３によって説明される。これらはすべて、１００℃における動粘度が少なくとも３．８ｍｍ²／ｓ（ｃＳｔ）であり、且つ、−４０℃におけるブルックフィールド粘度が５，０００ｃＰ未満である。表１〜４中の結果は予期されていない。当業者は、−４０℃におけるブルックフィールド粘度が２０，０００ｃＰである天然潤滑油に基づくＡＴＦを、−４０ ℃におけるブルックフィールド粘度が２，０００ｃＰである合成潤滑油で処理すると、単にそれらの間の粘度を有する流体が生じると予期したであろう。しかしながら、本発明者等は、天然潤滑油中に含まれているワックスの効果が、合成潤滑油の有益な効果に勝り、そして、合成潤滑油を含むブレンド（部分的に合成品）の予期される利益のすべてを得るためには、当該ワックスが非ゲル化流動性改良剤で処理されねばならないことを見出した。わずかに約２５％の鉱油潤滑油を含むブレンド（ブレンド４７）においてさえも、未処理ワックスが、−４０℃におけるブルックフィールド粘度に非常に大きな負の影響を与えることは明白である。本発明の原理、好適実施態様、及び実施方法は、前記明細書中に記載されている。しかしながら、ここで保護されることが意図される発明は、開示された詳細な形態（これらは、限定的にというよりはむしろ説明とみなされるべきであるから）に限定されると解釈されるべきではない。当業者により、本発明の趣旨から離れることなく、変形及び変化が為され得る。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号ＦＩＣ１０Ｍ 133/08 Ｃ１０Ｍ 133/08 145/10 145/10 // Ｃ１０Ｎ 20:02 40:04 (72)発明者ワッツ、レイモンド・フレドリクアメリカ合衆国、ニュー・ジャージー州 07853、ロング・バレー、オックスフォード・レーン７

Claims

【特許請求の範囲】１．下記（ａ）〜（ｅ）を含む変速機液組成物であって：（ａ）１００℃において、２．０〜８．０ｍｍ²／ｓの動粘度を有する天然潤滑油；（ｂ）１００℃において、２〜１００ｍｍ²／ｓの動粘度を有する合成潤滑油；（ｃ）シール膨潤剤；（ｄ）０．００１〜５．０重量％の摩擦改質剤；及び（ｅ）０．０５〜２．０重量％の非ワックスゲル化流動性改良剤、１００℃において、少なくとも３．８ｍｍ²／ｓの動粘度と、−４０℃において、１０，０００センチポイズ以下のブルックフィールド粘度とを有する組成物。２．合成油が、ポリ−α−オレフィン、モノエステル、ジエステル、ポリオールエステルに基づく油、又はそれらの混合物である、請求項１の組成物。３．油が鉱油とポリ−α−オレフィンとの混合物である、請求項２の組成物。４．流動性改良剤が、フマル酸ジＣ₈〜Ｃ₁₈アルキル−酢酸ビニル・コポリマー類、ポリメタクリレート類、ポリアクリレート類、スチレン−マレイン酸無水物コポリマー類、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項３の組成物。５．摩擦改質剤が、（Ｉ）、（ＩＩ）；ポリアミンと、（ＩＩＩ）、 (ＩＶ)、(Ｖ)、(ＶＩ)との反応生成物類；及びそれらの混合物からなる群から選択され、ここで、(Ｉ)、(ＩＩ)、(ＩＩＩ)、(ＩＶ)、(Ｖ)、(ＶＩ)は下記の通りである請求項４の組成物：及びここで：Ｒは、Ｈ又はＣＨ₃であり；Ｒ₁は、飽和又は不飽和の、置換された又は未置換の、Ｃ₂〜Ｃ₂₈脂肪族炭化水素基であり；Ｒ₂は、直鎖状又は分岐鎖状の、Ｃ₁〜Ｃ₆アルキレン基であり；Ｒ₃、Ｒ₄及びＲ₅は、独立して、同じであるか又は異なる、直鎖状又は分岐鎖状の、Ｃ₂〜Ｃ₅アルキレン基であり；Ｒ₆、Ｒ₇及びＲ₈は、独立して、Ｈ又はＣＨ₃であり；Ｒ₉は、直鎖状又は分岐鎖状の、Ｃ₁〜Ｃ₅アルキレン基であり；Ｘは、酸素又は硫黄であり；ｍは０又は１であり；ｎは、独立して、１〜４の整数であり；且つＲ″は、炭素原子を９〜２９個含む、直鎖状又は分岐鎖状の、飽和又は不飽和の、脂肪族炭化水素基であり、但し、Ｒ″が分岐鎖状の基であるとき、炭素原子の２５％以下が、側鎖又はペンダント基中にある。６．摩擦改質剤が、エトキシル化アミン、アルキルアミド、又はそれらの混合物である、請求項５の組成物。７．組成物が、ホウ酸エステル化又は非ホウ酸エステル化コハク酸イミド分散剤、フェノール性又はアミン抗酸化剤を更に含み、その結果、分散剤、抗酸化剤及び摩擦改質剤の合計が組成物の２．０〜１１重量％である、請求項６の組成物。８．組成物が自動変速機液である、請求項１の組成物。９．下記工程（ａ）及び（ｂ）を含む、請求項１の組成物の製造方法：（ａ）天然及び合成潤滑油の大部分の量を用意する；且つ（ｂ）潤滑油に、流動性改良剤、シール膨潤剤、及び０．０１〜５．０重量％の摩擦改質剤を添加する。