JPH11508510A - 調節装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ステアリングホイールがステアリングホイールを保持しているステアリングコラムに対してほぼ平行な方向で移動できるようにするステアリングホイールのための調節装置を提案する。

Description

【発明の詳細な説明】 調節装置 背景技術 本発明は、請求項１の上位概念部に記載した形式のステアリングホイールのた めの調節装置から出発する。自動車におけるステアリングホイールのための調節 装置で、旋回運動によってステアリングホイールを支持しているステアリングコ ラムと一緒にステアリングホイールの高さを調節することを可能にする形式のも のが公知である。それによって、自動車の運転手はステアリングホイールの高さ を自分の必要に合わせることができる。この場合、高さを調節するために、クラ ンクを介して手動で操作できるステアリングコラム内の旋回基部が用いられる。 乗車および降車のためにステアリングホイールを旋回させて遠ざけて、より多く の運動スペースを確保することも公知である。ここでもステアリングコラムはス テアリングホイールと一緒に旋回基部を中心にして移動する。 発明の利点 これに対し、請求項１の特徴部に記載の特徴を有する本発明による装置は、ス テアリングコラム方向で移動できるようになっているので、ステアリングホイー ルの調節のために必要とされる自動車内のスペースが 比較的少ないという利点を有しており、それにより自動車運転手にとって一層大 きい自由空間が生じる。さらに、このような形式で移動可能なステアリングホイ ールの機構は特に簡単に製造でき、ステアリングホイールを収容するためのケー シングはあまり高価ではない。 請求項２以下に記載の手段により、請求項１に記載のステアリングホイールの 有利な改良が可能になる。 ステアリングホイール錠止装置は、万一の自動車における盗難の企てが困難に なる、という利点を有する。 ステアリングホイールを移動させる際にステアリングホイール錠止装置により ステアリングホイールを施錠または解錠させることは、自動車に乗降する動作を し易くするためにステアリングホイールを移動させる作業と、自動車乗降する際 に通常望まれている自動的な施錠また解錠とを、有利な形式で統合するものであ り、したがって能動的な施錠また解錠は不要になる。 さらに、ステアリングホイール調節装置がステアリングホイールの後ろに配置 された表示装置のケーシングに配置されていると、スペースが節約され、かつ製 造コスト的に有利であることが分かった。 さらに、ステアリングホイール錠止装置によってステアリングホイールを解錠 または施錠するためのロックも同様にケーシングに配置されていてよい。そうす ることによって、ステアリングホイール錠止装置の解錠および施錠はロックと空 間的に良好に統合でき、ロックを操作する人員にとって好都合な近傍で行われる 。 ステアリングホイールと係合して操舵を妨げる錠止部材は信頼できる盗難防止 をなしており、また潜在的な自動車泥棒にとって明瞭に見えることにより、威嚇 効果も達成される。 ステアリングホイールが表示装置のケーシング内に少なくとも部分的に下降す ることは、有利な手段を提供する。なぜならば、表示装置ケーシングの空間はそ の位置および構造に基づき、ステアリングホイールのために特に簡単に到達でき る凹部をもともと有しているからである。 ケーシングの輪郭がステアリングホイールの外側輪郭に少なくとも部分的に合 致していれば、特にスペース節約型の配置構成が実現できる。 ステアリングホイールが調節装置によって追加的にステアリングコラムに対し てほぼ直角な方向で移動または旋回できれば、ステアリングホイールは最大の調 節可能性を有する。そうすることによって昇降の際にステアリングホイールを調 節するために、また運転手が所望する操舵位置を調整するために、運転手の大き い自由度が得られる。 図面 以下に、本発明の実施例を図面に基づき詳しく説明する。図１は、第１実施例 による、調節装置を有するステアリングホイールを走入若しくは押し込んだ状態 を示しており、図２は、図１に基づく調節装置を有するステアリングホイールを 走出若しくは引き出した状態を示しており、図３は、図１に基づく調節装置を有 するステアリングホイールの正面図を示しており、図４は、調節装置を有するス テアリングホイールの別の実施例を示している。 実施例の説明 図１には、たとえば自動車内部で、ステアリングコラム１１上に回転可能に保 持されたステアリングホイール１０の破断した概略的な側面図が示されている。 この場合、ステアリングホイール１０は部分的に、ケーシング１４内に配置され た表示装置１３の手前にある。ステアリングコラム１１も、同様に表示装置１３ のケーシング１４内に保持されている。さらに、ケーシング１４には錠止部材１ ５を有する錠止装置１２が取り付けられている。さらに、錠止装置１２を操作す るために、ケーシング１４にはロック１６が存在している。ステアリングホイー ル１０はステアリングコラム１１と一緒に、ステアリングコラム１１に対してほ ぼ平行な方向に移動できる。この目的のためにステアリングコラム１１は、たと えばテレスコープ式コラムとして形成されている。押し込んだ状態では、ステア リングホイール１０は部分的にケーシング１４内に突入している。このとき、錠 止部材１５がステアリングホイール１０の手前にあり、ロック１６を操作して錠 止部材１５を解錠した後でのみステアリングホイール１０とステアリングコラム １１を再び引き出すことができるようになっている。さらに、ステアリングコラ ム１１には、ケーシング１４内の凹部１９の内部にある係止突起１８が取り付け られている。錠止装置１２とステアリングホイール１０をステアリングコラム１ １の方向に調節するための機構が一緒になって、ステアリングホイール１０のた めの調節装置を形成する。 以下に、ステアリングホイール１０の調節装置の作用方式を、図２と関連して 説明する。図２において図１と異なるのは、ステアリングホイール１０がステア リングコラム１１と共に引き出されている点である。この目的のためにロック１ ６をキーで開けて、錠止部材１５がその施錠位置から出られるようにした。そう することによってステアリングホイール１０も解錠されて送出若しくは引き出す ことができる。走出の際に、係止突起１８と凹部１９は分離するので、正常な操 舵が可能である。さらにここでは、ステアリングコラム１１内にカルダンジョイ ント１７が設けられている。カルダンジョイント１７はテレスコープ部材が走出 すると自由になって、ステアリングコラム１１が追加的に旋回するのを可能にす る。 図示された配置構成は、たとえばテレスコープ部材がガスばねの一部であり、 ステアリングホイール１０がばね圧力に抗して押し込んだ位置もたらされること によって実現できる。この場合、ガスばねのばね圧力は、ロック１６を解錠した ときにステアリングホイール１０が自動的に走出するように作用する。しかしま た別の機構、たとえばステアリングホイール１１の空気圧または油圧による運動 、あるいはまたラチェット機構も可能である。ラチェット機構は、たとえば走出 は解錠後に初めて可能であるが、走入はロック操作なしでも可能であるようにロ ック１６と結合されていてよい。同様に、走行中はステアリングホイール１０の 走入を阻止する係止突起も設けるようになっている。さらに、走入および走出が 基本的にロック１６の操作と関連するようになっており、この際に、ロック１６ は自動車のイグニションスイッチと機能的に組み合わせて、もしくは一体的に形 成されていてもよい。 さらに、ステアリングホイール１０をケーシング１４に向かって押し入れるこ とによって、運転手にとってアクセス可能な自動車の室内空間が拡大する。これ は、運転手が自動車に乗降する際に特に有利である。同時に、ステアリングホイ ール１０をステアリングコラム１１と一緒にケーシング１４内に押し入れること によって錠止装置１２が施錠され、走入したステアリングホイール１０により自 動車に操舵運動が伝達され ないか、限られた操舵運動しか伝達されないことが係止突起１８と凹部１９とに よって確保される。係止突起１８と凹部１９の代わりに、たとえばテレスコープ 式コラム１１内でもステアリングホイール１０を走入することによって、ステア リングホイール１０と操舵したいホイールとの間の機械的作用による結合を解除 し、その結果としてステアリングホイール１０は回転可能であっても操舵作用は 発揮しないようにできる。 図１に示された配置構成の平面図が、図３に見ることができる。ステアリング ホイール１０の外側輪郭は、ケーシング１４の内側輪郭と合致している。これに よって最適なスペース利用が得られ、錠止部材１５によるステアリングホイール １０の錠止が理想的な形で実現できる。この互いに押し入れた状態における形状 接続（形状による束縛）による配置構成にとって有利なことは、公知の構造の表 示装置１３はもともとステアリングホイール１０の後ろに配置されているのが普 通であり、運転手が見やすいように相応に大きくデザインされたケーシング１４ を有しているという事実である。運転手は自動車の停止中または乗降の際はもと もと表示装置１３を見る必要がないので、表示装置１３の前およびケーシング１ ４の内部の空間は安全上の懸念なしにステアリングホイール１０の走入に利用で きる。より確実に固定するために、複数の係止突起１８および／または複数の凹 部１９を配置することも可 能である。 図４には、上掲の図と同じ参照符号を用いて、別の実施例が示されている。こ こでは、ステアリングホイール１０の直径はより大きいので、図１から図３に示 された実施形態とは異なり、ケーシング１４の外側輪郭の適合は有意義ではない 。これに対し、ケーシング１４の一部は、錠止装置１２のための錠止部材１５と して働くことができるように形成されている。さらに、ステアリングホイール１ ０が走入されると直ちにステアリングコラム１１内のへこみ部２１と係合する係 止突起２０が設けられている。 ステアリングホイール１０を押し入れると、縦長の錠止部材１５が自動的にス テアリングホイール１０のスポークの間に入り、それによって係止突起１８と凹 部１９の代用をする。ここでも、ロック１６を解錠することによって初めてステ アリングホイール１０をその運転位置に引き出すことが可能である。なぜならば 、係止突起２０はロック１６を解錠することによってのみへこみ部２１から出る からである。したがって、ここでもステアリングホイール１０の走入とステアリ ングホイール１０の施錠との組合せが生じる。同様に、ステアリングホイール１ ０の周囲におけるスペース配分に応じて、ステアリングホイール１０を一定の距 離だけ走出させることによって施錠することも可能である。なぜならば、ステア リングホイール１０は走出 することによって、特に昇降の際に、運転手により多くの運動の自由を提供する ことも可能だからである。ステアリングホイール１１に対して軸方向にステアリ ングホイール１０を錠止する機能および操舵を阻止する機能は、唯一の錠止部材 １５によっても、これが相応に形成されているならば、一緒に引き起こすことが できる。 さらに、ステアリングホイール１０をステアリングコラム１１と共にステアリ ングコラム１１に対して平行な方向に移動可能であるだけでなく、図２にカルダ ンジョイント１７によって例示されているように、他の方向にも旋回または移動 できるように形成するようになっている。そうすることによって、運転手にはス テアリングホイール１０を自分の必要に合わせて調節し、さらに乗降の際にスペ ースを最大利用度に高める自由が依然として残されている。 すべての錠止機構および／またはラッチ機構は、互いに組み合わせ、また複数 配置されていてもよい。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９７年８月５日 【補正内容】 請求の範囲 １．回転可能なステアリングコラム上に保持されている、自動車におけるステ アリングホイールのための調節装置において、該調節装置によってステアリング コラム（１１）に対してほぼ平行な方向で移動可能であって、ステアリングホイ ール（１０）の後ろにケーシング（１４）を備えた表示装置（１３）が配置され ており、ステアリングホイール（１０）が該調節装置によって表示装置（１３） のケーシング（１４）内で少なくとも部分的に下降可能であって、該調節装置が ステアリングホイール錠止装置（１２）を有しており、該ステアリングホイール 錠止装置（１２）はステアリングホイール（１０）をケーシング（１４）に向か って押し入れるとステアリングホイール（１０）を錠止させ、解錠後にステアリ ングホイール（１０）を引き出すことが可能であることを特徴とする、自動車に おけるステアリングホイールのための調節装置 ２．ステアリングホイール錠止装置（１２）がケーシング（１４）に配置され ている、請求項１記載の調節装置。 ３．ステアリングホイール錠止装置（１２）が少なくとも１つの錠止部材（１ ５）を有しており、該錠止部材（１５）はステアリングホイール（１０）を施錠 する状態でステアリングホイール（１０）が移動するのを妨げ、および／または ステアリングホイール（１ ０）による操舵を阻止する、請求項１または２記載の調節装置。 ４．ケーシング（１４）の輪郭がステアリングホイール（１０）の外側輪郭に 少なくとも部分的に合致している、請求項１から３のいずれか１項記載の調節装 置。 ５．ステアリングホイール（１０）が調節装置によって追加的にステアリング コラム（１１）に対してほぼ直角な方向で移動または旋回できる、請求項１から ４までのいずれか１項記載のステアリングホイール。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．回転可能なステアリングコラム上に保持されている、有利には自動車にお けるステアリングホイールのための調節装置において、該調節装置によってステ アリングホイール（１０）がステアリングコラム（１１）に対してほぼ平行な方 向で移動できることを特徴とする、ステアリングホイールのための調節装置。 ２．前記調節装置がステアリングホイール錠止装置（１２）を有しており、ス テアリングホイール（１０）を移動させると前記ステアリングホイール錠止装置 （１２）がステアリングホイール（１０）の施錠または解錠を作動させる、請求 項１記載の調節装置。 ３．ステアリングホイール（１０）の後ろにケーシング（１４）を備えた表示 装置（１３）が配置されており、前記ステアリングホイール錠止装置（１２）が ケーシング（１４）に配置されている、請求項２記載の調節装置。 ４．前記ステアリングホイール錠止装置（１２）が少なくとも１つの錠止部材 （１５）を有しており、該錠止部材（１５）がステアリングホイール（１０）を 施錠する状態ではステアリングホイール（１０）が移動するのを妨げ、および／ またはステアリングホイール（１０）による操舵を阻止する、請求項２または３ 記載の調節装置。 ５．調節装置によってステアリングホイール（１０）が前記表示装置（１３） のケーシング（１４）内で少なくとも部分的に下降できる、請求項１から４まで のいずれか１項記載の調節装置。 ６．ケーシング（１４）の輪郭がステアリングホイール（１０）の外側輪郭に 少なくとも部分的に合致している、請求項５記載の調節装置。 ７．ステアリングホイール（１０）が調節装置によって追加的にステアリング コラム（１１）に対してほぼ直角な方向で移動または旋回できる、請求項１から ６までのいずれか１項記載のステアリングホイール。