JPH11507352A - 新規カルバメート基本カチオン性脂質 - Google Patents

新規カルバメート基本カチオン性脂質

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JPH11507352A
JPH11507352A JP9501850A JP50185097A JPH11507352A JP H11507352 A JPH11507352 A JP H11507352A JP 9501850 A JP9501850 A JP 9501850A JP 50185097 A JP50185097 A JP 50185097A JP H11507352 A JPH11507352 A JP H11507352A
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ブラウン,ボブ・デイル
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ジンタ・インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は一般的構造: 〔式中、(a)R1は親油性部分;(b)R2は陽性電荷部分;(c)nは1から8の整数;(d)X-はアニオンまたはポリアニオン;および(e)mは0から脂質に存在する陽性電荷と同じ数までの整数〕の構造を有する新規カルバメート−基本カチオン性脂質を提供する。本発明は、更に、ポリアニオン性巨大分子および上記の脂質を含む組成物、これらの組成物を使用した細胞中のタンパク質の発現を妨害方法、それを調製するためのキットを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 新規カルバメート基本カチオン性脂質発明の属する技術分野 本発明はカチオン性脂質化合物および細胞内への巨大分子の輸送を含むその使 用の分野に関する。発明の背景 本発明の背景についての以下の記載は、これを本発明の先行技術と認めるもの ではない。 リポソームのような脂質凝集体(lipid aggregates)は、細胞内への(DNA、 RNA、オリゴヌクレオチド、タンパク質および医薬化合物のような)巨大分子 の輸送のための薬剤として有用であることが先に報告されている。特に、電荷お よび非電荷脂質を含む脂質凝集体は、ポリアニオン性分子の細胞への輸送に特に 有効であることが記載されている。カチオン性脂質の報告されている効果は、正 味の陰性電荷を有することが言われている細胞との電荷相互作用に由来し得る。 カチオン性脂質凝集体の正味の陽性電荷は、それが核酸のようなポリアニオンと 結合するのを可能にし得ることもまた仮定されている。例えば、DNAを含む脂 質凝集体は、細胞の優れたトランスフェクションの有効な薬剤であることが報告 されている。 脂質凝集体の構造は、脂質の組成および凝集体の形成法を含む因子に依存する 。脂質凝集体は、例えば、リポソーム、単薄層小胞、多薄層小胞、ミセル等を含 み、ナノメーターからマイクロメーター範囲の粒子サイズであり得る。脂質凝集 体の種々の合成法が当分野で報告されている。脂質凝集体の一つのタイプはリポ ソームを含むリン脂質を含む。このタイプの凝集体を、細胞輸送媒体として使用 する上での重要な欠点は、リポソームが陰性に電荷している細胞表面への結合効 力を減少させる陰性電荷を有することである。DNAに結合できる陽性電荷リポ ソームがカチオン性脂質化合物とリン脂質を組み合わせることにより形成し得る ことが報告されている。次いで、これらのリポソームをDNAを標的細胞に輸送 するのに使用する。(例えば、Felgner et al.,Proc.Nat.Acad.Sci.84 :741 3-7417,1987;Eppstein et al.米国特許第4,897,355号;Felgner et al.米国特許第5,264,618号;およびGebeyehu et al.米国特許第5, 334,761号参照)。 既知のカチオン性脂質はN[1−(2,3−ジオレオイルオキシ)プロピル]−N, N,N−トリメチル−アンモニウムクロリド(“DOTMA”)を含む。DOTM Aとジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(“DOPE”)の組み合わせ は商品として入手可能である。DOTMAの、それ自体またはDOPEとの1: 1の組み合わせでの、既知の技術によるリポソームへの調剤が報告されている。 しかしながら、DOTMAを含む組成物は細胞にある毒性を示すことが報告され ている。 他の商品として入手可能なカチオン性脂質である1,2−ビス(オレオイルオキ シ)−3,3−(トリメチルアンモニア)プロパン(“DOTAP”)は、オレオイル 分子が、エーテルよりむしろエステル結合により、プロピルアミンに結合してい ることで、DOTMAと構造が異なる。図参照。しかしながら、DOTAPは標 的細胞により、より容易に分解されることが報告されている。DOTMAおよび DOTAPの構造修飾を示す他のカチオン性脂質もまた報告されている。 他の報告されているカチオン性脂質化合物は、カルボキシスペルミンが二つの タイプの脂質の一つに結合するものを含み、5−カルボキシスペルミルグリシン ジオクタオレオイルアミド(“DOGS”)およびジパルミトイル−ホスファチジ ルエタノールアミン5−カルボキシスペルミル−アミド(“DPPES”)のよう な化合物を含む。(例えば、Behr et al.米国特許第5,171,678号参照) 。 他の報告されているカチオン性脂質組成物は、DOPEとの組み合わせでリポ ソームに調剤されるカチオン性コレステロール誘導体(“DC−Chor”)である 。(Gao,X.およびHuang,L.,Biochem.Biophys.Res.Commun.179:28 0,1991参照)。ある細胞系に関して、これらのリポソームは低い毒性を示し、D OTMA−含有組成物よりも有効なトランスフェクションを提供することが報告 されていた。 ポリリジンのDOPEへの結合により製造されるリポポリリジンが、血清存在 下でのトランスフェクションに有効であることが報告されている。(Zhou,X. et al.,Biochim.Biophys.Acta 1065:8 1991)。 しかしながら、細胞に巨大分子を輸送するための使用が提案されているカチオ ン性脂質に関して、特定のカチオン性脂質が広範囲のタイプの細胞に作用するこ とは報告されていない。細胞のタイプ毎に膜組成が異なるため、異なるカチオン 性脂質組成物および異なるタイプの脂質凝集体が、その標的細胞膜と直接接触お よび融合する能力、もしくは、細胞内膜または細胞内環境との異なる相互作用の ため異なるタイプの細胞に有効であり得る。これらおよび他の理由のため、有効 なカチオン性脂質の設計は非常に経験的なものである。内容物および輸送に加え て、他の重要と考えられる因子は、例えば、意図する目的に適した脂質凝集体を 形成する能力、標的細胞への組成物の毒性、輸送すべき巨大分子の担体としての 安定性、およびインビボ環境への機能を含む。従って、巨大分子を、高い効率で 広範囲の細胞形に輸送できる改善されたカチオン性脂質の必要性がまだある。発明の要約 本発明の一つの態様において、構造: 〔式中、(a)R1は親油性部分;(b)R2は陽性電荷部分;(c)nは1から8の整 数;(d)X-はアニオンまたはポリアニオン;および(e)mは0から脂質に存在 する陽性電荷と同じ数までの整数〕 を有する新規カルバメート−基本カチオン性脂質、またはその塩または溶媒和物 またはそのエナンチオマーが提供される。 一つの態様において、R1は、1から約24炭素原子の直鎖アルキル、2から 約24炭素原子の直鎖アルケニル、約10から約50(好ましくは25−40)炭 素原子の対称に分枝したアルキルまたはアルケニル、約10から約50炭素原子 の非対称に分枝したアルキルまたはアルケニル、ステロイジル部分、グリセリル 誘導体またはCH(R34)(式中、R3およびR4は独立して、約10から約30 炭素原子の直鎖アルキル部分または約10から約30炭素原子の分枝アルキル部 分)を含む種々の親油性部分から選択し得る。 好ましくは、R1がステロイジル部分である時、それはコレステリル基である か、または非コレステリル基である。 好ましい態様において、R1は3−(1,2−ジアシル)プロパン1,2−ジオー ル部分または3−(1,2−ジアルキル)プロパン1,2−ジオール部分である。特 に、R1が3−(1,2−ジアシル)プロパン1,2−ジオール部分である時、好ま しくはジアシル基が約10から約30炭素原子のアルカノン酸であるか、または 約10から約30炭素原子のアルケノン酸である。R1が3−(1,2−ジアルキ ル)プロパン1,2−ジオール部分である時、好ましくはアルキル部分が約10か ら約30炭素原子のアルキル基または約10から約30炭素原子のアルケニル基 である。 R1がグリセリル誘導体である時、好ましくは3−O−1,2−ジアシルグリセ リル部分または3−O−1,2−ジアルキルグリセリル部分である。特に、R1が 3−O−1,2−ジアシルグリセリル部分である時、好ましくはジアシル基が約 10から約30炭素原子のアルカノン酸または約10から約30炭素原子のアル ケノン酸である。 特に好ましくは、部分がアルカノン酸を含む時、酸がステアリン酸であり、部 分がアルカノン酸を含む時、酸がパルミトイン酸(palmitoic acid)またはオレイ ン酸である。 他の好ましいR1は、18−ペンタトリアコンタン、3−(3β)−コレスト− 5−エンまたは3−(1,2−ジステアリル)プロパン1,2−ジオールである。 他の態様において、R2は、側鎖に陽性電荷基を有するアミノ酸残基、約3か ら約10炭素原子のアルキルアミン部分、フルオロアルキルアミン部分または1 から約6炭素原子の過フルオロアルキルアミン部分、5から約10炭素原子のア ラルキルアミン部分、グアニジニウム部分、エナミン部分、芳香族、3から約9 炭素原子の非芳香族環状アミン部分、アミジン部分、イソチオウレア部分、ヘテ ロ環状アミン部分、ヘテロ環状部分もしくは、NH2、C(=O)NH2、NHR6 、C(=O)NHR6、NHR6、R7またはC(=O)NHR67(式中、R6および R7は1から約24の炭素原子のアルキル部分、2から約24炭素原子のアルケ ニル部分、約5から約20炭素原子のアリール部分、約6から約25炭素原子の アラルキル部分から独立して選択される)から選択される置換基で置換されてい る1から約6炭素原子のアルキルを含む、種々の陽性電荷部分から選択し得る。 好ましくは、R2がアミノ酸残基である場合、リジン、アルギニン、ヒスチジ ン、オルニチンまたはアミノ酸アナログである。特に、アミノ酸残基が3−カル ボキシスペルミジン、5−カルボキシスペルミジン、6−カルボキシスペルミジ ンまたはモノアルキル、ジアルキルまたは過アルキル置換誘導体(1から約6炭 素原子のアルキル基と共に1個またはそれ以上のアミン窒素で置換されている) である。 更に好ましくは、nが2から6の整数、より好ましくは2から4の整数であり 、X-が薬学的に許容されるアニオンまたはポリアニオンである。 特に好ましい態様において、カルバメート基本カチオン性脂質は、以下の構造 を有する 本発明の他の態様において、ポリアニオン性巨大分子および上記の脂質を含む 組成物が提供される。特に、巨大分子は細胞中でポリペプチドを発現できる発現 ベクターを含む種々のポリアニン性巨大分子であり得る。好ましいポリアニオン 性巨大分子は、オリゴヌクレオチドまたはオリゴマーおよび最も好ましくはDN Aである。 本発明の更に別の態様は、上記の組成物を細胞と接触させることによる、ポリ アニオン性巨大分子を細胞内に輸送する方法を提供する。特に、方法は、細胞中 のタンパク質の発現を、上記の組成物を細胞と接触させることにより妨害するた めに提供され、該組成物はタンパク質をコードする細胞中のRNA配列と実質的 に相補的な塩基配列を有するオリゴマーを含む。 本発明は、更に、上記組成物を含む、ポリアニオン性巨大分子を細胞内に輸送 させるためのキットを提供する。 発明の詳細な説明 本発明の残りの記載を発表する前に、最初に、以後使用する用語の定義を明ら かにするのは、理解の助けとなる。これらの用語は、特記しない限り、以下の意 味を有する。 “親油性部分”は、1個またはそれ以上の以下の特性を示す部分を意味する; A.水不溶性の傾向 B.非極性溶媒への溶解性の傾向 C.オクタノール/水分配測定においてオクタノールを選択する傾向、および D.脂質二重層形成と適合し、二重層を形成し得る傾向。 特に、オクタノール/水分配係数0.5またはそれ以下の親油性分子が好まし く、オクタノール/水分配係数は水中の濃度をオクタノールの濃度で割って測定 する。 “陽性電荷部分”は、pH範囲2から12で、カチオン性脂質と独立した、正 味の陽性または陰性電荷を有する置換基の部分を意味している“陽性電荷部分お よび陰性電荷部分”を意味する。カチオン性脂質の正味の電荷は、正味の電荷が 陽性、中性または陰性であり得るように、脂質に発生するすべての電荷部分の合 計である。 “アルキル”なる用語は、直鎖、分枝鎖および環状基を含む飽和脂肪族基を意 味する。適当なアルキル基は、シクロヘキシルおよびシクロヘキシルメチルのよ うなシクロアルキル基を含むが、これらに限定されない。“低級アルキル”は、 1から6炭素原子のアルキル基を意味する。フルオロアルキルまたは過フルオロ アルキルは、単独で、部分的に、または完全にフッ素化されたアルキル基を意味 する。 “アルケニル”なる用語は、少なくとも一つの二重結合を有する不飽和脂肪族 基を意味する。 “アリールアミン”なる用語は、結合パイ電子システムを有する少なくとも一 つの環を有する芳香族基を意味し、全てアミンで置換されている、炭素環式アリ ール、ヘテロ環式アリールおよびビアリール基を含む。 “アラルキルアミン”なる用語は、アリール基で置換されているアルキルアミ ンを意味する。適当なアラルキル基は、ベンジル、ピコリル等であり、全て所望 により置換されていてもよい。 “ヘテロ環式アミン”なる用語は、1から3個のヘテロ原子を環原子として芳 香族環中に有し、環原子の残りは炭素原子である基を意味する。適当なヘテロ原 子は、酸素、硫黄および窒素を含み、適当なヘテロ環式アリールはフラニル、チ エニル、ピリジル、ピロリル、ピリミジル、ピラジニル、イミダゾリル等を含む 。 “オリゴヌクレオシド”または“オリゴマー”なる用語は、一般に約4から約 100ヌクレオシド長さであるが、約100ヌクレオシド長さより長いこともあ る、ヌクレオシド間結合により結合しているヌクレオシドの鎖を意味する。通常 ヌクレオシドモノマーから製造されるが、また酵素的手段で得ることができる。 従って、“オリゴマー”なる用語は、ヌクレオシドモノマーに結合するヌクレオ シジル間結合を有するオリゴヌクレオシドの鎖を意味し、従ってオリゴヌクレオ チド、ホスホトリエステルのような非イオン性オリゴヌクレオシドアルキル−お よびアリールホスホネートアナログ、オリゴヌクレオチドのアルキル−およびア リール−ホスホノチオエート、ホスホロチオエートまたはホスホロジチオエート アナログ、オリゴヌクレオチドのホスホロアミデートアナログおよび他のオリゴ ヌクレオシドアナログおよび修飾オリゴヌクレオシドを含み、またヌクレオシド /非ヌクレオシドポリマーも含む。この用語は、モノマー単位間の1個またはそ れ以上のリン酸結合がホルムアセタール結合、チオホルムアセタール結合、モル ホリノ結合、スルファメート結合、シリル結合、カルバメート結合、アミド結合 、グアニジン結合、ニトロオキシド結合または置換ヒドラジン結合のような非リ ン酸結合に置換されているヌクレオシド/非ヌクレオシドポリマーも含む。モル ホリノ基本アナログまたはポリアミド基本アナログのような両方の糖およびリン 酸部分が置換されているかまたは修飾されているヌクレオシド/非ヌクレオシド ポリマーも含む。非ヌクレオシドの塩基、糖およびリン酸骨格が非ヌクレオシド 部分に置換されているか、または非ヌクレオシド部分がヌクレオシド/非ヌクレ オシドポリマーに挿入されているヌクレオシド/非ヌクレオシドポリマーも含む 。所望により、該非ヌクレオシド部分は、標的配列と相互作用し得るか、または 標的細胞への取り込みを変換する他の小分子と結合するために作用し得る。 脂質凝集体は、単薄層および多薄層のタイプのリポソームおよびミセルおよび カチオン性脂質のより無定形の凝集体またはリン脂質のような両親媒性脂質と混 合した脂質を含む。 標的細胞は、所望の化合物の担体として脂質凝集体を使用する、所望の化合物 を輸送させる細胞を意味する。 本明細書で使用するトランスフェクションは、標的細胞が核酸の発現をするよ うに、発現可能核酸を標的細胞に輸送させることを意味する。“核酸”なる用語 は、分子量に関係無くDNAおよびRNAの両方を含み、“発現”なる用語は、 一過性発現および安定発現を含むが、これに限定されない細胞中の核酸の機能的 発現の表明を意味する。 輸送は、所望の化合物が、標的細胞内部または、標的細胞膜内または上に最後 に位置するように、標的細胞に移される方法を意味するために使用する。本発明 の化合物の多くの使用において、所望の化合物は標的細胞に容易に取り込まれな いので、脂質凝集体を経由した輸送は所望の化合物を細胞内に入れる手段となる のである。ある使用において、特に、インビボ条件下で、具体的標的細胞形への 輸送が好ましく、本発明の化合物により促進される。 機能的に活性なカチオン性脂質の一般的構造は、3つの連続した部分、例えば 、カチオン性頭部基/リンカー/脂質尾部基が必要である。広範囲の構造が各3 つの部分に関して考えられるが、そのカチオン性脂質がアニオン性巨大分子を特 定の細胞系に十分トランスフェクトするか予測する先験的な手段はないことが証 明されている。次に、細胞系をトランスフェクトするように、アニオン性巨大分 子と組み合わせるべきカチオン性脂質の特性は、経験的である。我々は、化学的 に多重構造物と結合し、巨大分子の取り込みを促進する、新規カチオン性脂質の 能力を証明した。 本発明の新規カルバメート基本カチオン性脂質は、以下の一般式を有する: その塩、溶媒和物またはエナンチオマーを含む。記号R1、R2、X、nおよびm は下記の通りである。 R1は、カルバメート基本カチオン性脂質の脂質尾部基を示し、種々の親油性 部分、特に、例えば、1から約24炭素原子の直鎖アルキル、2から約24炭素 原子の直鎖アルケニル、約10から約50炭素原子の対称分枝アルキルまたはア ルケニル、約10から約50炭素原子の非対称分枝アルキルまたはアルケニル、 ステロイジル部分、グリセリル誘導体、アミン誘導体またはOCH(R45)(式 中、R4およびR5は、約10から約30炭素原子の直鎖または分枝鎖アルキル部 分)を含む。 R1がステロイダル部分である場合、例えば、プレグネノロン、プロゲステロ ン、コルチゾール、コルチコステロン、アルドステロン、アンドロステンジオン 、 テストステロンまたはコレステロールまたはこれらのアナログのような、このよ うな種々の分子を使用し得る。コレステリル部分が特に好ましい。 特に、R1は3−(1,2−ジアシル)プロパン1,2−ジオール部分、3−(1, 2−ジアルキル)プロパン1,2−ジオール部分、3−O−1,2−ジアシルグリ セリル部分、または3−O−1,2−ジアルキルグリセリル部分であり得る。R1 が3−(1,2−ジアシル)プロパン1,2−ジオール部分または3−O−1,2− ジアシルグリセリル部分である。ある場合において、ジアシル基は約10から約 30炭素原子のアルカン酸または約10から約30炭素原子のアルケン酸であり 得る。同様に、R1が3−(1,2−ジアルキル)プロパン1,2−ジオール部分ま たは3−O−1,2−ジアシルグリセリル部分である時、アルキル部分は約10 から約30炭素原子のアルキル基、または約10から約30炭素原子のアルケニ ル基であり得る。これらの基は直鎖、対称または非対称分枝鎖アルキルおよびア ルケニル基であり得る。 R1がアルカン酸を含むプロパンジオール部分またはグリセリル誘導体である 時のいずれの場合においても、酸は好ましくはステアリン酸である。同様に、こ れらの誘導体がアルケン酸を含む場合、酸は好ましくはパルミトイン酸またはオ レイン酸である。 R2は、カルバメート−基本カチオン性脂質のカチオン性頭部基を示し、例え ば、側鎖に陽性電荷基を有するアミノ酸残基、約3から約10炭素原子のアルキ ルアミン部分、1から約6炭素原子のフルオロアルキルアミン部分または過フル オロアルキルアミン部分、約5から約10炭素原子のアリールアミン部分または アラルキルアミン部分、グアニジニウム部分、エナミン部分、約5から約10炭 素原子の芳香族または非芳香族環状アミン部分、アミジン部分、イソチオウレア 部分、ヘテロ環式アミン部分、ヘテロ環式部分並びに、NH2、C(=O)NH2、 NHR6、C(=O)NHR6、NHR67またはC(=O)NHR67(式中、R6お よびR7は、1から約24炭素原子のアルキル部分、2から約24炭素原子のア ルケニル部分、約5か約20炭素原子つのアリール部分および約6から約25炭 素原子のアラルキル部分から独立して選択される)からなる群から選択される置 換基で置換されている1から約6炭素原子のアルキル部分種々の陽性電荷部分を 含み得る。 特に、R2がアミノ酸残基である時、例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジ ン、オルニチンまたはアミノ酸アナログであり得る。R2は種々の陽性電荷アミ ノ酸アナログであり得るが、具体的例は、3−カルボキシスペルミジン、5−カ ルボキシスペルミジン、6−カルボキシスペルミンおよびモノアルキル、ジアル キルまたは過アルキル置換誘導体(1から約6個の炭素原子と共に1個またはそ れ以上のアミン窒素で置換されている)を含む。 リンカーは、頭部基、R1と脂質尾部基、R2を結合する構造を含む。この構造 は、Y(酸素または窒素であり得る)および−CH2−基の連続(その数はnにより 示され、nは1から8の整数であり、具体例においてそれは2から6の範囲およ び具体的態様で2から4の整数である)を含む。 X-により示される逆イオンは、ホスホン酸基本カチオン性脂質に存在する陽 性電荷基と、電荷−電荷相互作用により結合するアニオンまたはポリアニオンで ある。これらのカチオン性脂質をインビボで使用する場合、アニオンまたはポリ アニオンは薬学的に許容されるものであるべきである。 mは、カチオン性脂質に関連するアニオンまたはポリアニオンの数を示す整数 である。特に、この整数の範囲は0から脂質に存在する陽性電荷と等価の数の範 囲である。 本発明のカチオン性脂質は、塩、溶媒和物または、脂質に存在する任意のまた は全ての不斉原子によりもたらされるエナンチオマー異性体を含む。本発明の範 囲に、ラセミ体混合物、ジアステレオマー混合物、光学異性体または単離され、 または他のエナンチオマーまたはジアステレオマー対を実質的に含まない合成光 学異性体が含まる。ラセミ混合物はその個々の、実質的に光学的に純粋な異性体 に、例えば、光学活性酸または塩基付加物と形成されたジアステレオマー塩の分 離、続いて光学活性物質へ変換して戻すような当分野で既知の技術により分離し 得る。ほとんどの場合、所望の光学異性体を、所望の出発物質の適当な立体異性 体で開始する、立体特異的反応の手段により合成する。異性体を富ませ、分析す る方法および理論は記載されている(J acques et al.,“Enantiomers,Race mates and Resolutions”Kreiger,Malabar,FL,1991)。 塩は、これらの化合物の薬学的にまたは生理学的に許容される非毒性塩を含む 。このような塩は、アルカリおよびアルカリ土類金属イオンまたはアンモニウム および第4級アミノイオンのような適当なカチオンと、ポリヌクレオチドに存在 するリン酸またはホスホロチオエート酸基の酸アニオン部分との組み合わせに由 来するものを含む。適当な塩は例えば、HCl、HBr、HF、HI、H2SO4 およびトリフルオロ酢酸のような酸付加塩を含む。塩は、ある有機および無機酸 、例えば、HCl、HBr、H2SO4、アミノ酸または有機スルホン酸のような ある有機または無機酸の塩基中心(例えばアミン)または酸性基への付加により形 成し得る。本明細書の組成物はまた非イオン化および双性イオン形の形の本発明 の化合物を含む。 模範的に、本発明のカチオン性脂質は、上記の発明の要約に示した構造を有す る。 カチオン性脂質は、オリゴヌクレオチド、オリゴマー、ペプチドまたはポリペ プチドのようなポリアニオン性巨大分子と、陽性電荷脂質および陰性電荷ポリア ニオン性巨大分子の間の誘因により凝集体を形成する。凝集体は多薄層または単 薄層リポソームまたは他の粒子を含み得る。カチオン性脂質および芳香族および アルキル部分のようなポリアニオン性巨大分子の間の疎水性相互作用は、凝集体 形成をまた促進し得る。カチオン性脂質は核酸およびペプチドを、血清存在下で 有効に輸送することが示され、従ってインビボまたはエキソビボでの使用に好適 である。 カチオン性脂質−ポリアニオン性巨大分子凝集体は、当分野で既知の種々の方 法で形成し得る。代表的な方法は、Felgner et al.前掲;Eppstein et al. 前掲;Behr et al.前掲;Bangham,A.et al.,M.Mol.Biol.23:238, 1965;Olson,F.et al.,Biochim.Biophys.Acta 557:9,1979;Szoka ,F.et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.75:4194,1978;Mayhew,E.et al.,Biochim.Biophys.Acta 775:169,1984;Kim,S.et al.,Bioch im.Biophys.Acta 728:339,1983;およびFukunaga,M.et al.,Endocri nol.115:757,1984に記載されている。運搬媒体として使用するのに適当なサイ ズの脂質凝集体の製造に一般的に使用されている方法は、超音波処理および凍結 融解+押し出しを含む。例えば、Mayer,L.et al.,Biochim.Biophys.A cta 858:161,1986参照。一貫して小さく(50から200nm)、相対的に均質な 凝集体が必要な時、微小流動化を使用する(Mayhew,E.前掲)。一般に、凝集 体は(1)本発明のカチオン性脂質または(2)共脂質と混合されたカチオン性脂質 のいずれかからなる粒子の製造、続く、ほぼ室温(約18から26℃)での脂質粒 子へのポリアニオン性巨大分子の添加により形成し得る。一般に、条件は、保護 基の脱保護の助けとならないように選択する。次いで、混合物を、約10分から 約20時間、凝集体を形成させ、約15分から60分が最も慣用的に使用される 。結合体を長時間にわたり形成させ得るが、トランスフェクション効率の更なる 増加は、結合体の長時間により通常増加しない。本発明のカチオン性脂質との脂 質凝集体の製造に適した共脂質は、ジミリストイルホスファチジルエタノールア ミン、ジパルミトイル−ホスファチジルエタノールアミン、パルミトイルオレオ イルホスファチジル−エタノールアミン、コレステロール、ジステアロイルホス ファチジル−エタノールアミン、ポリエチレングリコールに共有結合したホスフ ァチジルエタノールアミンおよびこれらの共脂質の混合物である。 あるカチオン性脂質のための最適カチオン性脂質:共脂質の比は、約1:0か ら1:10のカチオン性脂質:共脂質比を使用したポリアニオン性巨大分子との 凝集体のための脂質混合物の製造の混合実験により決定する。最適カチオン性脂 質:共脂質比を決定する方法は記載されている(Felgner,前掲、参照)。各脂質 混合物は、所望により、1個の以上の異なる核酸:脂質比を有するオリゴヌクレ オチド−脂質混合物を使用して試験し、オリゴヌクレオチド:脂質比を最適化す るために使用し得る。 カチオン性脂質:共脂質の適当な分子比は、約0.1:1から1:0.1、0. 2:1から1:0.2、0.4:1から1:0.4または0.6:1から1:0.6 である。共脂質の増加したモル比率を含む脂質粒子調製物は、共脂質濃度の増加 に従って、オリゴヌクレオチドの細胞へのトランスフェクションを増加させるこ とが判明した。 加えて、カチオン性脂質は共脂質との混合物、または混合物中の2個またはそ れ以上のカチオン性脂質の異なる濃度で、または共脂質無しで使用できる。 リポソームまたは凝集体は、最初に減圧下で(クロロホルムのような)溶媒中 の脂質を乾燥させることにより簡便には製造する。次いで、脂質を水和し、水ま たは低イオン強度緩衝液(通常、約200mM全イオン濃度より低い)を添加す ることによりリポソームまたは凝集体に変換し、続いて(ボルテックス処理およ び/または超音波処理のような)撹拌および/または凍結/融解処理をする。形 成された凝集体またはリポソームのサイズは、直径で約40nmから600nmの範 囲である。 少なくともあるカチオン性脂質により代表的細胞に輸送されるオリゴヌクレオ チドの量は、商品として入手可能な脂質により輸送される量より有意に多いこと が判明した。細胞に輸送されるオリゴヌクレオチドの量は、蛍光標識オリゴヌク レオチドを使用したトランスフェクション後のトランスフェクト細胞の蛍光強度 の観察をに基づいて、カチオン性脂質もより約2から100倍多いと計算された 。本明細書に記載のカチオン性脂質もまた、商品脂質により検出可能にトランス フェクトされないあるタイプの細胞をトランスフェクトする。カチオン性脂質− DNA凝集体の機能性は、外因性DNAの遺伝子製造の検定により証明された。 同様に、カチオン性脂質−オリゴヌクレオチド凝集体の機能性は、遺伝子生産物 のアンチセンス阻害により証明された。 本明細書に記載のカチオン性脂質はまた、約50から100%コンフルエント な細胞の組織培養物の細胞に、効率的にオリゴヌクレオチドを輸送することによ り、商品として入手できる脂質と異なった。ほとんどの商品として入手できる脂 質は、最適なトランスフェクション効率のために、相対的に狭いコンフルエント 範囲の細胞を必要とする。例えば、Lipofectin(登録商標)は、細胞集団の最も 高い比率をトランスフェクトするために、70−80%コンフルエントな細胞を 必要とする。本明細書に記載のカチオン性脂質はまた約10−50%コンフルエ ントな細胞のトランスフェクトに使用し得るが、脂質の毒性が、約50−100 %コンフルエントな細胞を使用して見られるより促進された。一般に、カチオン 性脂質は、約60−100%コンフルエント細胞を、最小の毒性および最適効率 でトランスフェクトした。従って、60−95%または60−90%のコンフル エント範囲が組織培養中のほとんどの細胞系のトランスフェクションプロトコー ルに簡便である。 カチオン性脂質凝集体は、組織培養中の細胞のトランスフェクトに使用され、 RNAおよびDNAコード遺伝子生産物が、トランスフェクト細胞中で発現され た。 カチオン性脂質凝集体は、オリゴヌクレオチドおよびオリゴマーのような種々 の巨大分子と形成し得る。凝集体形成に使用するオリゴヌクレオチドは、一本鎖 または二本鎖DNAまたはRNA、オリゴヌクレオチドアナログおよびプラスミ ドであり得る。 一般に、プラスミドまたはmRNAのような相対的に大きいオリゴヌクレオチ ドは、トランスフェクト細胞で発現すべき1個またはそれ以上の遺伝子を運搬し 得るが、相対的に小さいオリゴヌクレオチドは、(1)細胞に存在するDNAまた はRNAと相補的(ワトソン・クリックまたはHoogsteen結合を介して)な塩基配 列または(2)ペプチド、タンパク質または糖タンパク質のような細胞内の分子と オリゴヌクレオチドを結合させる塩基配列を含む。典型的に、RNAはリボザイ ムおよび細胞内の標的RNAと相補的なアンチセンスRNA配列を含む。 オリゴヌクレオチドは、(a)プリンまたはピリミジン塩基グアニン、アデニン 、シトシン、チミンおよび/またはウラシル:(b)リボースまたはデオキシリボ ース;および(c)隣接ヌクレオシド部分に結合するホスホジエステル基を含む一 本鎖非修飾DNAまたはRNAであり得る。オリゴヌクレオチドは、典型的に2 から約100結合ヌクレオシドを含む。典型的なオリゴヌクレオチドは、2−1 0、2−15、2−20、2−25、2−30、2−50、8−20、8−30 または2−100結合ヌクレオチドのサイズ範囲である。オリゴヌクレオチドは 、通常、均一極性の直線であり、逆極性の領域が存在する時、このような領域は 10 ヌクレオチド当たり1個以上の極性逆転を含まない。20ヌクレオチド当たり1 つの逆転があるのが典型である。オリゴヌクレオチドは環状、分枝鎖または二本 鎖であり得る。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、一般に、細胞中に存在する DNAまたはRNA塩基配列と実質的に相補的な約8−30塩基対または約8− 50塩基対を含む。細胞に輸送するオリゴヌクレオチドのサイズは、合理的に製 造できるポリアニオン性巨大分子のサイズによってのみ限定され、従って、0. 1から1キロ塩基対(Kb)、1から20Kb、20Kbから40Kbまたは40 Kbから1,000Kbの長さのDNAまたはRNAを細胞に輸送し得る。 オリゴヌクレオチドはまた、1個またはそれ以上の共有結合形修飾を含むDN AまたはRNAを含む。共有結合形修飾は、(a)ポリヌクレオチドのホスホジエ ステル結合の酸素原子の硫黄原子、メチル基等への置換、(b)ホスホジエステル 基の−O−CH2O−、−S−CH2O−または−O−CH2O−Sのような非リ ン部分への置換および(c)ホスホジエステル基の、−O−P(S)(O)−O、−O −P(S)(S)−O−、−O−P(CH3)(O)−Oまたは−O−P(NHR10)(O) −O−(式中、R10はアルキル(C1-6)またはアルキルエーテル(C1-6))のような リン酸アナログへの置換を含む。このような置換は、非修飾DNAまたはRNA のホスホジエステル基の約10%から約100%または約20から約80%を成 した。他の修飾は、モルホリノ、アラビノース2'−フルオロリボース、2'−フ ルオロアラビノース、2'−O−メチルリボースまたは2'−O−アリルリボース のような糖部分のまたは糖部分上の置換を含む。オリゴヌクレオチドおよびそれ らを合成する方法は記載されている(例えば、米国特許出願の1993年11月 16日出願の第08/154,014号、1993年6月6日出願の08/00 1,179号および1994年5月4日出願の08/233,778号、PCT/ US90/03138、PCT/US90/06128、PCT/US90/0 6090、PCT/US90/06110、PCT/US92/03385、P CT/US91/08811、PCT/US91/03680、PCT/US9 1/06855、PCT/US91/01141、PCT/US92/1011 5、PCT/US92/10793、PCT/US93/05110、PCT/ US93/05202、PCT/US92/04294、WP86/05518 、WO89/12060、WO91/08213、WO90/15065、WO 91/15500、WO92/02258、WO92/20702、WO92/ 20822、WO92/20823、米国特許第5,214,136号およびUhl mann Chem.Rev.90:543,1990参照)。オリゴヌクレオチドは、通常、均一極 性の直線であり、逆極性の領域が存在する時、このような領域は10ヌクレオチ ド当たり1個以上の極性逆転を含まない。20ヌクレオチド当たり1つの逆転があ るのが典型である。オリゴヌクレオチドは環状、分枝鎖または二本鎖であり得る 。 オリゴヌクレオチドのヌクレオチド間の結合は、リン含有部分およびホルムア セタール、チオホルムアセタール、リボアセタール等の非リン含有部分を含む種 々の部分であり得る。結合は通常ヌクレオチドの5'位および隣接ヌクレオチド の2'または3'位の間の2または3原子を含む。しかしながら、他の合成リンカ ーは3原子以上を含み得る。 オリゴヌクレオチドに含まれる塩基は、非修飾または修飾または天然または非 天然プリンまたはピリミジン塩基であり得、αまたはβアノマーであり得る。こ のような塩基は、天然DNAまたはRNAに見られる塩基と比較して、その相補 的配列へのオリゴヌクレオチド結合の親和性を促進するために選択し得る。しか しながら、修飾塩基が、相補的配列に結合して、検出可能な安定2重鎖または3 重鎖を製造できない程度オリゴヌクレオチドに含まれるのが好ましい。 模範的に、塩基はアデニン、シトシン、グアニン、ヒポキサンチン、イノシン 、チミン、ウラシル、キサンチン、2−アミノプリン、2,6−ジアミノプリン 、5−(4−メチルチアゾル−2−イル)ウラシル、5−(5−メチルチアゾル− 2−イル)ウラシル、5−(4−メチルチアゾル−2−イル)シトシン、5−(5− メチルチアゾル−2−イル)シトシン等を含む。他の模範的塩基は、例えば、ウ ラシル、チミンまたはシトシン以外のピリミジン塩基由来のピリミジンの5位に 置換基を有するアルキル化またはアルキニル化塩基を含む(即ち、5−メチルシ トシン、5−(1−プロピニル)シトシン、5−(1−ブチニル)シトシン、5−( 1−ブチニル)ウラシル、5−(1−プロピニル)ウラシル等)。オリゴヌクレオチ ド における修飾塩基または塩基アナログの使用は、先に記載されている(PCT/ US92/10115;PCT/US91/08811;PCT/US92/0 9195;WO92/09705;WO92/02258;Nikiforov et al. ,Tet.Lett.33:2379,1992;Clivio et al.,Tet.Lett.33:65,1992; Nikiforov et al.,Tet.Lett.32:2505,1991;Xu,et al.,Tet.Lett .32:2817,1991;Clivio,et al.,Tet.Lett.33:69,1992;Connolly,e t al.,Nucl.Acids Res.17:4957,1989参照)。 凝集体は、治療的または診断的ポリペプチドをコードするオリゴヌクレオチド またはオリゴマーを含み得る。このようなポリペプチドの例は、組織適合性抗原 、細胞接着分子、サイトカイン、抗体、抗体フラグメント、細胞受容体、細胞内 酵素および細胞外酵素またはこれらのフラグメントを含む。オリゴヌクレオチド はまた所望により発現制御配列を含み得、一般に転写プロモーター、エンハンサ ー、転写ターミネーター、オペレーターまたは他の発現制御配列を含む転写単位 を含み得る。 細胞をトランスフェクトするための凝集体を形成するために使用するオリゴヌ クレオチドは、1つ以上の発現ベクターとして存在し得る。従って、1、2また は3またはそれ以上の異なるベクターを、所望により細胞内に輸送し得る。発現 ベクターは、細胞にトランスフェクトした時に、典型的に1、2または3個の遺 伝子を発現するが、ヘルペスウイルスベクターまたは酵母人口染色体を細胞に輸 送する時のように多くの遺伝子が存在し得る。細胞に挿入する発現ベクターは、 選択可能マーカー(例えば、ネオマイシン、ホスホトランスフェラーゼ、チミジ ンキナーゼ、キサンチン−グアニンホスホリボシル−トランスフェラーゼ等)ま たは代謝酵素または機能的タンパク質のような生理学的活性タンパク質(例えば 、免疫グロブリン遺伝子、細胞受容体遺伝子、サイトカイン(例えば、IL−2 、IL−4、GM−CSF、γ−INF等)、またはプリンまたはピリミジン代 謝を媒介する酵素をコードする遺伝子)をコードできる。 興味の対象の具体的遺伝子をコードするオリゴヌクレオチドの核酸配列を、実 験成しに、EMBL DNAライブラリーのGenBankから回収し得る。このよ うな配列は、コード配列、例えば、構造タンパク質、ホルモン、受容体等のコー ド配列並びに興味の対象の他のDNA、例えば、転写および翻訳調節要素(プロ モーター、エンハンサー、ターミネーター、シグナル配列等)、ベクター(統合ま たは自律)等のDNA配列を含み得る。細胞に本発明の薬剤で挿入し得るDNA 配列の非限定的例は、線維芽成長因子(WO87/01728参照);繊毛神経栄 養因子(Lin et al.,Science,246:1023,1989);ヒトインターフェロン−α 受容体(Uze,et al.,Cell,60:225,1990);インターロイキンおよびその受 容体(Mizal,FASEB J.,3:2379,1989にレビュー);ハイブリッドインターフェ ロン(EPO 051,873参照);ヒト鼻ウイルスのRNAゲノム(Callahan ,Proc.Natl.Acad.Sci.,82:732,1985);キメラ抗体を含む抗体(米国特 許第4,816,567号参照);逆転写酵素(Molleing,et al.,J.Virol., 32:370,1979参照);ヒトCD4およびその可溶性形(Maddon et al.,Cell,4 7:333,1986,WO88/01304およびWO/01940参照)をコードする 配列;所望のタンパク質の多数をクローニングするのに有用な急速免疫選択クロ ーニング法を記載したEPO 330,191を含む。 凝集体は、アンチセンスオリゴヌクレオチドを細胞内に輸送することにより、 細胞内の遺伝子発現のアンチセンス阻害に使用できる(Wagner,Science 260:1 510,1993およびWO93/10820参照)。このようなオリゴヌクレオチドは 一般に、細胞により発現される標的RNAに相補的な塩基配列を含む。しかしな がら、オリゴヌクレオチドは細胞内遺伝子発現を、細胞内核酸結合タンパク質に 結合することにより(Clusel,Nucl.Acids Res.21:3405,1993参照)、また は核酸に結合することが知られていない細胞内タンパク質または細胞器官に結合 することにより(WO92/14843参照)調節し得る。特異的な遺伝子の発現 を阻止された細胞は、製造および治療的使用に有用である。模範的に、製造使用 は、細胞内のプロテアーゼ合成の阻害を含み、治療的または診断的使用のための タンパク質製造を増加させる(例えば、プロテアーゼによる標的タンパク質分解 を減少させる)。模範的に、治療的使用は、細胞表面抗原の合成阻害を含み、患 者に移植された後または細胞をインビボでトランスフェクトした時に、拒絶反応 を減少しおよび/または細胞の免疫学的耐性を増加させる(例えば、MHCクラ スII遺伝子のような組織適合抗原等)。 凝集体を細胞にインビトロおよびインビボで挿入する方法は、先に記載されて いる(米国特許第5,283,185号および第5,171,678号;WO94/ 00569;WO93/24640;WO91/16024;Felgner,J.B iol.Chem.269:2550,1994;Nabel,Proc.Natl.Acad.Sci.90:11307 ,1993;Nabel,Human Gene Ther.3:649,1992;Gershon,Biochem.32: 7143,1993;およびStrauss EMBO J.11:417,1992参照)。 リポソームまたは凝集体の細胞内への侵入は、エンドサイトシースまたはリポ ソームまたは凝集体と細胞膜の融合によるものであり得る。融合が行われる時、 リポソーム膜を細胞膜に統合し、リポソームの水性成分が細胞内液と溶け合う。 リポソームのエンドサイトーシスは限定されたクラスの細胞で起こる;貧食ま たは異物粒子を摂取できるものである。貧食細胞がリポソームまたは凝集物を取 り込んだ時、細胞はリソソームとして知られる細胞下細胞器官に球体を移動させ 、そこでリポソーム膜が分解されると考えられる。リソソームから、リポソーム 脂質成分が恐らく外に移動し、細胞膜の一部となり、リソソーム分解に耐性の他 のリポソーム成分(修飾オリゴヌクレオチドまたはオリゴマー)は細胞質に侵入し 得る。 脂質融合は、リポソームまたは凝集体由来の個々の脂質成分の細胞質膜への移 動(およびその逆)に関与する;リポソームの水性成分は次いで細胞に侵入し得る 。脂質交換が起こるために、リポソーム脂質は標的細胞に関連した特定の化学を 有しなければならない。リポソーム脂質が、細胞膜と結合すると、それは一定期 間膜内に残るか、種々の細胞内膜に再分散する。本発明の脂質は、製造および治 療的使用のための発現ベクターの細胞内への輸送に使用できる。発現ベクターは 、細胞に治療的に有用なタンパク質を輸送するための遺伝子治療プロトコール、 または治療的に有効なタンパク質または、宿主にワクチンまたは既知の方法に従 った他の免疫調節目的を製造できるタンパク質をコードする核酸コード分子の輸 送に使用できる(米国特許第5,399,346号および第5,336,615号、 W O94/21807およびWO94/12629参照)。ベクター形質転換細胞 は、治療的タンパク質または酵素(例えば、エリスロポエチン等)、成長因子(例 えば、ヒト成長ホルモン等)または他のタンパク質を製造する細胞系のような、 商品として有用な細胞系の製造に使用できる。凝集体は、ヒトまたはマウス、ネ コ、ウシ、ウマ、ヒツジまたは非ヒト霊長目種を含む他の種における遺伝子治療 法のための細胞系の開発に使用し得る。凝集体は血清存在下で使用し得、従って 、ポリアニオン性巨大分子を、インビトロの血清含有組織培養培地中の細胞また はインビボ動物に輸送する。 以下の実施例は、説明のために提供し、限定するものではない。図面の説明 図1は1−2の合成の合成経路を記載する。 図2は2−4の合成の合成経路を記載する。 図3は、3−3および3−4の合成の合成経路を記載する。 図4は4−1((3β−コレスト−5−エン−3−オール)、2−(ジメチルアミ ノ)エチルメチルホスホネート)、4−2の構造を記載する。4−1および4−2 の合成は、共通で譲渡され、同時に出願されている米国特許出願“新規メチルホ スホネートカチオン性脂質”に記載されている。 図5は、用量依存的タンパク質翻訳阻止で証明されたように、プラスミドおよ びオリゴデオキシヌクレオチドを細胞に輸送するカチオン性脂質1−2/4−1 の組み合わせを記載する。実施例 一般的方法 すべての反応は乾燥アルゴンの正圧下に行った。無水条件を必要とする反応は 、アルゴン下で冷却した火炎乾燥ガラス製品を使用した。テトラヒドロフラン( THF、Aldrich Milwaukee,WI)はカリウム/ベンゾフェノンケチルから、 使用直前に蒸留した。塩化メチレン、ピリジン、トルエン、ヘプタン、メタノー ルおよびエタノールは無水試薬として(<0.005%水)または試薬グレードで 得、更に精製せずに使用した。TLCは0.2mm E.Merck前コートシリカゲ ル6 0F254TLCプレート(20×20cmアルミニウムシート、Fisher,PA)で行 った。フラッシュクロマトグラフィーは、E.Merck230−400メッシュシ リカゲルを使用して行った。全ての1H、13Cおよび31P NMRスペクトルは 、300MHz Bruker ARXスペクトロメーター(Bruker,Boston,MA) で記録し、特記しない限り、CDCl2で得た。マススペクトルは、La Lolla ,CAのThe Scripps Research Institute Mass Spectrometry Facility により提供された。FABマススペクトルは、FISONG VG ZAB-VSE2焦点マスス ペクトロメーター(Fisons,Altrincham UK)装置で、セシウムイオンガンで 得た。ESIマススペクトルは、API III PE Sciex3−4極マススペクトロメー ター(Sciex,Tronto CA)で得た。 実施例1:コレスト−5−エン−3−オール(3β−),[2−[2,3−ジアミノ− 1−オキソペンチル)アミノ]エチル]カルバメート、ジヒドロクロリド(1−2) の合成 N−コレステリルオキシカルボニルエチレンジアミン(1−1)を下記のように 製造し、更に精製することなく使用した。ジクロロメタン(50mL)中のコレス テリルクロロホルメート(20mmol)を、ジクロロメタン(200mL)中のエチレ ンジアミン(400mmol)の冷却(氷水浴)溶液に滴下した。3時間後、溶媒を留去 し、残渣をエタノールから再結晶させた(収率50%)。ダイマー(N,N'−ジコ レステリルオキシカルボニル−エチレンジアミン)は熱エタノールに不溶性であ り、濾過して除去した。 Na−Nd−ビス−t−ブチルオキシカルボニル−L−オルニチンサクシンイ ミジルエステル(Boc−orn(Boc)−OSu)(1−3)を下記のように製造し、更に 精製することなく使用した。ジオキサン(100mL)中のNa−Nd−ビス−t −ブチルオキシカルボニル−L−オルニチン(4.98g、(15mmol))の溶液に 、N−ヒドロサクシンイミド(1.9g、(16.5))、続いてジシクロヘキシルカ ルボジイミド(3.56g、(16.5mmol))を添加した。反応混合物を一晩室温で 撹拌した。ジシクロヘキシルウレアを濾過して除去した後、溶媒を除去し、得ら れた残渣を酢酸エチル(75mL)に溶解した。有機相を5%炭酸水素ナトリウム 、水で洗浄し、次いで無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去し、白色固 体を得た(4.76g、収率74%)。 ジクロロメタン/ジオキサン1:1(50mL)中の1−3(4.4mmol)の溶液に 、1−1(4.4mmol)を添加した。反応を室温で18時間進行させた。生産物を シリカゲルクロマトグラフィーで精製した(ジクロロメタン中5%メタノール)。 1.5g、49%で得られた。生産物をHCl/ジオキサンを使用して1時間脱 保護した。 実施例2:N−(18−ペンタトリアコンチルオキシカルボニル)−2−アミノエ タノールトリフルオロアセテート(2−4)の合成 18−ヒドロキシペンタトリアコンタン(2−1)を下記のように製造し、更に 精製することなく使用した。アルゴンを満たした乾燥フラスコ中に、新たに蒸留 したテトラヒドロフラン(400mL)中の水素化アルミニウムリチウム(0.75 g、(19.8mmol))の溶液を製造した。この溶液に、ステアロン(5.0g、(9. 9mmol))を添加した。反応混合物をゆっくり還流にもって行った(そして一晩還 流して撹拌した)。室温に冷却後、残った水素化アルミニウムリチウムを水(0. 76mL)、続いて15%NaOH(0.76mL)および再び水(2.2mL)を滴下す ることにより停止させた。反応混合物を1時間撹拌した。溶媒を留去し、得られ た固体を熱トルエン(300mL)でトリチル化した。トルエンを留去し、所望の アルコールを得た(4.9g、収率97%)。 (18−ペンタトリアコンチル)クロロホルメート(2−2)を下記のように製造 し、更に精製することなく使用した。アルゴンを満たした乾燥フラスコ中に、新 たに蒸留したテトラヒドロフラン中の2−1(2g、(3.9mmol))の溶液を製造 した。これに、トリホスゲン(1.28g、(3.9mmol))、続いて触媒量の活性炭 素を添加した。コンデンサーおよびメタノール含有トラップフラスコを使用した 。反応物を、暖めたまま2時間還流して撹拌し、反応混合物をセライトで濾過し た。アルゴンで反応混合物を通気し、まだ存在するホスゲンおよびHClを除去 した。所望の生産物を含有する溶液を、更に精製することなく次工程に使用した 。 N−t−ブチルオキシカルボニルエチレンジアミン(2−3)を下記のように製 造し、更に精製することなく使用した。丸底フラスコにエチレンジアミン(61. 4mL、(920mmol))を入れ、−5℃に平衡化した。ジクロロメタン(150mL )中のジ−t−ブチル−ジカーボネート(10g、(46mmol))の溶液を次いで滴 下した。一度添加が終了すると、更にジクロロメタン(200mL)を添加した。 15分、−5℃で撹拌後、水(125mL)を添加した。有機相を水(3×75mL) で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去して僅かに着色した油 状物を得た(5.0g、収率68%)。 ジクロロメタン(350mL)中の2−2(2.24g、(3.9mmol))の溶液に、 トリエチルアミン(3.3mL、23.4mmol)、続いて無水テトラヒドロフラン(7 mL)中の2−3(0.94g、(5.9mmol))の溶液を添加した。反応混合物を1時 間還流撹拌し、不溶性物質を濾過して除去した。粗生産物(2.9g)をシリカゲ ルフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン、酢酸エチル4:1;Rf=0.18 )で精製した。白色固体を得た(1.4g、収率52%)。次いで、精製生産物(0. 2g、(0.3mmol))をトリフルオロ酢酸/ジクロロメタン1:1(2mL)で20 分脱保護した。1,2−ジクロロエタンとの共留去後、所望の生産物2−4(17 5mg、収率87%)を得た。 実施例3:カルバミン酸、[2−[(2,5−ジアミノ−1−オキソペンチル)アミ ノ]エチル−1−ヘプタドエシルオクタデシルエステル、ジヒドロクロライド、 ジヒドロクロライド、(S)-(3−4)の合成 カルバミン酸、[2−[(2,5−ジアミノ−1−オキソペンチル)アミノ]エチル −1−ヘプタドエシルオクタデシルエステル、ジヒドロクロライド、ジヒドロク ロライド、(S)-(3−3)。無水塩化メチレン(5mL)中に、3−1(0.190g 、(0.44mmol))の溶液を製造した。この溶液に、無水塩化メチレン(5mL)中 の1−3の溶液、続いてトリエチルアミン(0.154mL、(1.1mmol))を滴下 した。反応混合物を10分、加熱還流した。反応混合物を室温に冷却し、水(2 ×2mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。生産物をシリカゲルフラ ッシュクロマトグラフィーで得た(0.374g、94%)。次いで、精製生産物 をトリフルオロ酢酸/ジクロロメタン1:1(30mL)で20分脱保護した。1, 2−ジクロロエタンとの共留去後、所望の生産物3−3を得た(0.362g、収 率94%)。 実施例4:カルボキシスペルミン−N−(18−ペンタトリアコンチルオキシカ ルボニル)エチレンジアミン(3−4)の合成 N,N2,N3,N4−テトラキス−(tert−ブトキシカルボニル)スペルミン−カル ボン酸N−ヒドロキシサクシンイミジルエステル(3−2)を下記のように製造し 、更に精製することなく使用した。100mL丸底反応用フラスコをN,N2,N3, N4−テトラキス−(tert−ブトキシカルボニル)スペルミン−カルボン酸(Behr .J.P.Acc.Chem.Res.23,274,1993)(2.08g、(3.2mmol))、ジシ ク ロヘキシルカルボジイミド(0.73g、(3.5mmol))、1−ヒドロキシベンゾト リアゾール水和物(0.41g、(3.5mmol))および塩化メチレン(20mL)で満 たした。反応混合物を5時間撹拌し、次いで冷蔵庫(0−5℃)に一晩(15時間) 入れた。混合物を濾過し、塩化メチレンで洗浄し、濾液を回転エバポレーターで 留去した。粗生産物を1:1酢酸エチル−ヘプタンを使用したシリカゲルフラッ シュクロマトグラフィーで精製し、3−2 1.2g(収率50%)を白色固体と して得た。 無水ジクロロメタン(7mL)中の1−3(0.2g、(27mmol))の溶液に、トリ エチルアミン(75μl、(54mmol))を添加した。この溶液に、3−2(0.21 g、(30mmol))の溶液を添加した。反応混合物を還流にもって行き、10分撹 拌した。反応混合物を室温に冷却し、水(2×2mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリ ウムで乾燥させた。溶媒を留去し、粗物質をシリカゲルフラッシュクロマトグラ フィー(ヘプタン、酢酸エチル1:1;Rf=0.37)で精製した。白色泡状物 を得た(0.24g、収率74%)。次いで、精製生産物(0.245g、(0.2mmo l))をトリフルオロ酢酸/ジクロロメタン1:1(10mL)で20分脱保護した。 1,2−ジクロロエタンと共留去後、所望の生産物3−4を得た(0.2g、78 %収率)。 実施例5:細胞調整およびタンパク質翻訳阻止検定プロトコール COS7細胞(ATCC#CRL1651)を1.5×105細胞/ウェルで12ウェルプレー ト型にトランスフェクション開始前日に入れた。全培養を5%CO2中、37℃ に維持した。翌日、トランスフェクション混合物を下記の通り調整した:標的C ATプラスミド(実施例7参照)4μgをOpti−MEM(登録商標)(Gibco/BR L,Gaithersburg,MD)2mL中の10、50、100または400ナノモル 最終ホスホロチオエートオリゴマー(JBL Scientific,San Luis,Obispo ,CA)と合わせる。オリゴマー/プラスミド混合物を、脂質24マイクログラ ムと合わせ、穏やかにボルテックスにかけた。最終プラスミド濃度は2μg/mL であり、最終脂質濃度は12mg/mLであった。最終結果は、2つづつ試験した トランスフェクション混合物の4つのものであった: pG1040プラスミド+2519−1オリゴマー+リポフェクチン pG1040プラスミド+2520−1オリゴマー+リポフェクチン pG1040プラスミド+2519−1オリゴマー+GC-001/GC-003脂質混合物 pG1040プラスミド+2520−1オリゴマー+GC-001/GC-003脂質混合物 ホスホロチオエートオリゴマー2519−1(5'-tag-ctt-cct-tag-ctc-ctg-ca t)は、CAT mRNA上の+1から+21由来のpG1040に完全にアンチ センス合致する。 ホスホロチオエートオリゴマー2520−1(5'-tag-ctt-ccg-caa-ctc-ttg-ca t)は、4ミスマッチ対照ホスホロチオエートであり、またCAT mRNA上の +1から+21由来である。 培養培地を吸引し、細胞を2回、Opti−MEM(登録商標)1mL/ウェルで濯 ぎ、次いでトランスフェクション混合物1mLを各ウェルに添加した。細胞を、 16時間、トランスフェクション混合物で培養した。混合物を除去し、完全培養 培地(DMEM+10%ウシ胎児血清およびペニシリン/ストレプトマイシンス トックの1/100希釈、全てGobco/BRL,Gaithersburg,MD由来)1m Lと代え、細胞を更に5時間インキュベートした。 PBSで2回濯ぎ、1×Reporter Lysis Buffer(Promega,Madison,W I)0.5mLで処理して、細胞融解物を製造した。融解細胞を1.5mL試験管に ピペットで移し、CO2/EtOHで一度凍結し、融解させた。粗い融解物を次 いで14,000rpm、10分のマイクロ遠心によりペレット細胞残骸を浄化した 。上清を回収し、直接または−20℃に凍結させて検定した。 次いで、細胞融解物をCAT活性について検定し、全タンパク質濃度を下記の ように決定した。CAT活性は下記のように全タンパク質に関して標準化し、プ ロットした。 クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ検定 以下の反応混合物を各サンプルについて製造した: 0.23Mトリス65mL、pH8/0.5%BSA(Sigma,St.Louis,MO) 14C−クロラムフェニコール4μL、50nCi/μL(Dupont,Boston,M A)および n−ブチリルコエンザイムA 5μL/mL(Pharmacia,Piscataway,NJ) CAT活性標準曲線はCATストック(Promega,Madison,WI)を1:10 00、1:10,000および1:90,000に0.25Mトリス、pH8/0. 5%BSAで連続希釈して製造した。本来のストックCATは7000単位/m Lであった。次いで、CAT融解物をトリス/BASと共に標識試験管に、最終 量50μLで入れた。 約74μLの反応混合物を各試験管に入れ、それを次いで約1時間、37℃オ ーブンでインキュベートした。プリスタン/混合キシレン(2:1)(Sigma,St .Louis,MO)を各試験管に添加することにより、反応を停止させた。試験管 を次いで2分ボルテックスおよび5分回転させた。約400μLの上層を、5m L Scintiverse(Fisher,Pittsburgh,PA)含有シンチレーションバイアル に移した。次いで、サンプルをシンチレーションカンウターで計数した(Packar d)。クーマシータンパク質検定 浄化細胞融解物の全タンパク質含量を、非処理マイクロタイター検定プレート 中で、各細胞融解物6μLにクーマシータンパク質検定試薬(Pierce,Rorkfor d,MD)を混合することにより測定した。濃度標準曲線を4μLの0、75、1 00、200、250、400、500、1000および1500mg/mL B SAストック溶液および300μLのクーマシー試薬を使用して調製した。検定 サンプルを約30分放置し、その後マイクロプレートリーダー(Molecular Pro bes)で570nmの光学吸光度を読み取った。 結果は、1と4の組み合わせがリポフェクタミンより良好なオリゴ/プラスミ ド輸送を可能にしたことを示す。事実上、0.01から0.1マイクロモルのリポ フェクタミンで効果は見られなかった。1と4の組み合わせで、特異的阻害が0 .1μMオリゴマーで非常に明確であり、0.01から0.1の傾きが合理的用量 反応を示す。これらのデータから、1と4の組み合わせが、ホスホロチオエート オリゴヌクレオチドを、リポフェクチンまたはプラスミド単独よりも良好に輸送 できたことが見られる。 対照オリゴマー2520によるpG1040に対する活性の欠如が、これが実 際のアンチセンス効果であり、オリゴマーのプラスミド輸送の妨害のような人工 物によるものでないことを示す。 実施例6:FITC−オリゴヌクレオチド取り込み検定の方法 全細胞系試験でカチオン性脂質媒介オリゴヌクレオチド取り込みの測定に使用 するオリゴヌクレオチドは以下の通りであった: #3498-PS:5'FITC-ggt-ata-tcc-agt-gat-ctt-ctt-ctc、全ホスホロチオエ ート骨格。このオリゴヌクレオチドは骨格に23陰性電荷を有し、100%陰性 電荷と見なされる。 #3498:5'FITC-ggt-ata-tcc-agt-gat-ctt-ctt-ctc,キメラオリゴヌクレオ チド。下線塩基はホスホロチオエート骨格により結合しているが、オリゴマー中 の他の結合はメチルホスホネートおよびホスホジエステルの代わりと考えられる 。オリゴマーは11メチルホネート、7ジエステルおよび5ホスホロチオエート 結合を有する。全電荷密度は3498-PSの57%であった。 #3793-2:5'FITC-ggu-aua-ucc-agu-gau-cuu-cuu-cut、オリゴヌクレオチ ドの各リボースの全2'−O−メチル基のメチルホスホネートおよびジエステル 骨格への置換。全電荷密度は3498-PSの50%であった。 オリゴヌクレオチド3498-PSおよび3498ストックは300μmであったが、3793 -2ストックは440μmであった。 本試験で使用した商品として入手可能な脂質は以下の通りであった: 表のデータに記載のように、これらの評価に使用した各カルバメート基本脂質 は100%エタノール中1mg/mLであった。 組織培養細胞ストック、SNB−19(ヒト膠芽腫)、C8161(未確認組織 由来ヒト癌)、RD(ヒト横紋筋肉腫、ATCC#CCL-136)およびCOS−7(アフリカ ミドリザル腎臓細胞、ATCC#1651)を標準培養培地:Mediatech,Lot#150901126 由来DMEM/F12(1:1)混合物、Gemini Bioproducts,Lot#A1089K由 来10%ウシ胎児血清、Mediatech,Lot#30001044由来100単位/mLペニシ リンおよび100マイクログラム/mLストレプトマイシンおよび365マイク ログラム/mL L−グルタミンに維持した。細胞を標準条件下、37℃、5% CO2雰囲気に固定および顕微鏡試験前の全時間、維持した。 各FITC−標識オリゴヌクレオチド輸送測定は、データ表に記載のような適 当な細胞を16ウェルスライド(Nunc #178599、シリコンガスケットスライド表 面に結合した16個の除去可能プラスチックウェル付きガラス顕微鏡スライド) に、標準組織培養法に従い置くことにより開始した。各細胞系は、健康で、プレ ーティング後1から2日で60−80%コンフルエントになる、出発密度(約2, 000細胞/ウェル)でプレーティングした。細胞をガラスに接着させ、通常の 成育培地中で、トランスフェクション開始24から48時間前にプレーティング 工程から除去した。 オリゴヌクレオチドトランスフェクション混合物をOpti−MEM(登録商標) に、下記のように構成物質内で製造した:3498-PS、3498または3793-2 0.25 μm(オリゴヌクレオチド2μg)含有Opti−MEM(登録商標)500μLアリコ ートを1.5mLエッペンドルフ試験管にピペットで移動させた。次いで、各カチ オン性脂質または脂質混合物を、データ表に記載のように、カチオン性脂質対オ リゴヌクレオチドの重量で最終9:1または6:1比(全脂質18または12μg )の比率となるようにオリゴヌクレオチド溶液に添加した。試験管を脂質添加直 後ボルテックスにかけることにより撹拌した。 トランスフェクションを、Opti−MEM(登録商標)200μL中の細胞を濯 ぎ、次いで細胞をダルベッコリン酸緩衝食塩水(PBS)溶液で濯ぐことにより開 始した。次いで、各オリゴヌクレオチドトランスフェクション混合物200μL を各ウェルに直接添加し、各トランスフェクション反応を開始させた。トランス フェクションを4から6時間続けた。 次いで、細胞をPBSで濯ぎ、3.7%ホルムアミド(Sigma,St.Louis, MO)200μLで10分固定化し、トランスフェクションを終了させ、次いで 再びPBSで濯いだ。ホルムアルデヒドを50mMグリシン(Sigma,St.Loui s,MO)200μLで10分停止させた。最後に、ウェルをグリシン溶液を振っ て空にし、プラスチックチャンバーおよびシリコンガスケットを除去し、細胞を Fluoromount−Gマウンティング培地(Fisherから、光タンパク阻害剤と共に) およびカバースリップで覆った。 細胞内蛍光を200×倍率でNikon Labophot-2顕微鏡およびエピスコピック (episcopic)−蛍光付属品で測定した。この装置を使用して、我々は、核由来の 細胞外とエンドソーム蛍光を容易に区別できた。細胞を取り込みに関して下記の ように点数付した:核蛍光無し、0;20%までの蛍光核、1;40%までの蛍 光、2;60%までの蛍光核、3;80%までの蛍光核、4;100%までの蛍 光核、5。 結果は、異なるタイプの細胞、種々の電荷密度の種々のオリゴヌクレオチドの 輸送を証明する。 実施例7:プラスミド 以下のプラスミドをある実施例で使用した。 pG1035:スプライサーCAT、pRc/CMVベクター内に挿入 pG1036:野生型CAT、pRc/CMVベクター内に挿入 pG1040:UCAT、pRc/CMVベクター内に挿入 pGL2:ルシフェラーゼ発現プラスミド(Promega) pSVb:b−ガラクトシダーゼ発現プラスミド(Clonetech) プラスミドpG1035、pG1036およびpG1040の記載は下記の通 りである。 1.pG1035(スプライサーCAT)およびpG1036(野生型CAT)お よび合成スプライス部位の配列 A.プラスミドpG1036の製造に使用した野生型CAT遺伝子: B.スプライサーCATおよびプラスミドpG1035を製造するためのCA Tコード配列内のイントロン挿入の完全配列: イントロを挿入するCAT遺伝子の領域は、上記配列A内に示す。野生型CA T DNA(Pharmacia)をpRc/CMW(Invitrogen,San Diego,CA)に挿 入し、プラスミドpG1036を製造した。配列はmRNAとして示す。塩基4 09および410をpG1035と比較するために標識する。上記配列Bとして 示す合成イントロンをCAT DNAに挿入し、プラスミドpG1035を製造 した。成熟mRNA配列を大文字で示し、イントロン配列を小文字で示す。スプ ライスドナーのカノニカル(canonical)グアノシンは標識+409であり、CA T開放読み取り枠の塩基409に対応する。イントロンの最初の塩基は標識1で ある。カノニカル枝別れ点のアデノシンは塩基39であり、カノニカルイントロ ンスプライスアクセプターグアノシンはイントロンの塩基87である。塩基41 0はCAT開放読み取り枠の回復を示す。オリゴマーが標的とする配列は下線を 引く。コンセンサススプライス部位塩基は太字斜字で示す(Smith et al.,Ann .Rev.Genet.23:527,1989;Green,Ann.Rev.Genet.20:671,1986) 。 クローンpG1035を合成DNA PCRプライマーを使用して製造し、開 放読み取り枠の最初の2/3および合成イントロンの半分を含むHind III-Spe I 5'フラグメントおよびイントロンの残りの半分および開放読み取り枠の最後 の1/3を含むSpe I−Not Iフラグメントを製造した。これらを3方向ライ ゲーションでHind III−Not I切断pRc/CMWと結合し、最終プラスミド を合成した。イントロン含有人口CAT遺伝子をスプライサーCATと名付ける 。前記に使用可能な参考文献は、Smith et al.前掲およびGreen前掲である。 2.pG1040(UCAT)5'非翻訳領域およびアミノ末端:野生型CAT AUG開始コドンの回りの野生型およびpG1040 UCATの配列を示す 。オリゴマーの標的部位を名前を書き、下線を引き、各標的部位に対するキメラ オリゴマーの数を下に示す。 UCATを、合成DNA PCRプライマーを使用して野生型CAT DNA (Pharmacia,,Piscataway,NJ)から合成した。得られたフラグメントを、 Hind III(5'末端)、Not I(3'末端)としてベクターpRc/CMW(Invitro gen,San Diego,CA)にクローンした。開放読み取り枠の最初のアデノシン を+1と名付けた。野生型およびpG1040の間のアミノ酸変化は保存的であ る。 上記の本発明の要約は非限定的であり、本発明の他の性質および利点は以下好 ましい態様の記載および請求の範囲から明らかになる。 引用した全ての参考文献は、その全体を参考として本明細書に包含させる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ドワイヤー,ブライアン・パトリック アメリカ合衆国92064カリフォルニア州 ポウェイ、コムナ・ドライブ13639番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.構造: 〔式中、(a)R1は親油性部分;(b)R2は陽性電荷部分;(c)nは1から8の整 数;(d)X-はアニオンまたはポリアニオン;および(e)mは0から脂質に存在 する陽性電荷と同じ数までの整数〕 の構造を有する脂質。 2.R1が、1から約24炭素原子の直鎖アルキル、2から約24炭素原子の 直鎖アルケニル、約10から約50(好ましくは25−40)炭素原子の対称に分 枝したアルキルまたはアルケニル、約10から約50炭素原子の非対称に分枝し たアルキルまたはアルケニル、ステロイジル部分、グリセリル誘導体またはCH (R34)(式中、R3およびR4は独立して、約10から約30炭素原子の直鎖ア ルキル部分または約3から約30炭素原子の分枝アルキル部分)を含む種々の親 油性部分から選択し得る、請求項1記載の脂質。 3.R1が3−(1,2−ジアシル)プロパン1,2−ジオール部分または3−(1 ,2−ジアルキル)プロパン1,2−ジオール部分である、請求項1記載の脂質。 4.3−(1,2−ジアシル)プロパン1,2−ジオール部分が、約10から約3 0炭素原子のアルカノン酸であるか、または約10から約30炭素原子のアルケ ノン酸から選択されるジアシル基を有する、請求項3記載の脂質。 5.3−(1,2−ジアルキル)プロパン1,2−ジオール部分が、約10から約 30炭素原子のアルキル基または約10から約30炭素原子のアルケニル基から 選択されるアルキル部分を有する、請求項3記載の脂質。 6.R1が3−O−1,2−ジアシルグリレリル部分または3−O−1,2−ジ アルキルグリセリル部分である、請求項3記載の脂質。 7.3−O−1,2−ジアシルグリセリル部分が、約10から約30炭素原子 のアルカノン酸または約10から約30炭素原子のアルケノン酸から選択される ジアシル基を有する、請求項6記載の脂質。 8.アルカノン酸がステアリン酸である、請求項4または7記載の脂質。 9.アルカノン酸がパルミトイン酸(palmitoic acid)またはオレイン酸である 、請求項4または7記載の脂質。 10.R1が、18−メンタトリアコンタン、3−(3β)−コレスト−5−エ ンまたは3−(1,2−ジステアリル)プロパン1,2−ジオールである、請求項1 記載の脂質。 11.R2が、側鎖に陽性電荷基を有するアミノ酸残基、約3から約10炭素 原子のアルキルアミン部分、フルオロアルキルアミン部分または1から約6炭素 原子の過フルオロアルキルアミン部分、5から約10炭素原子のアラルキルアミ ン部分、グアニジニウム部分、エタミン部分、芳香族、3から約9炭素原子の非 芳香族環状アミン部分、アミジン部分、イソチオウレア部分、ヘテロ環状アミン 部分、ヘテロ環状部分もしくは、NH2、C(=O)NH2、NHR6、C(=O)N HR6、NHR6、R7またはC(=O)NHR67(式中、R6およびR7は1から約 24の炭素原子のアルキル部分、2から約24炭素原子のアルケニル部分、約5 から約20炭素原子のアリール部分、約6から約25炭素原子のアラルキル部分 から独立して選択される)から選択される置換基で置換されている1から約6炭 素原子のアルキルを含む、種々の陽性電荷部分から選択し得る、請求項1記載の 脂質。 12.R2が、リジン、アルギニン、ヒスチジン、オルニチンまたはアミノ酸 アナログから選択されうアミノ酸残基である、請求項11記載の脂質。 13.アミノ酸アナログが3−カルボキシスペルミジン、5−カルボキシスペ ルミジン、6−カルボキシスペルミジンまたはモノアルキル、ジアルキルまたは 過アルキル置換誘導体(1から約6炭素原子のアルキル基と共に1個またはそれ 以上のアミン窒素で置換されている)からなる群から選択される、請求項12記 載の脂質。 14.nが2から6の整数である、請求項1記載の脂質。 15.nが2から4の整数である、請求項1記載の脂質。 16.X-が薬学的に許容されるアニオンまたはポリアニオンである、請求項 1記載の脂質。 17.N−(18−ペンタトリアコンチルオキシカルボニル)−2−アミノエタ ノール。 18.カルボキシスペルミル−N−(18−ペンタトリアコンチルオキシカル ボニル)エチレンジアミン。 19.構造: を有するカルバミン酸エステル。 20.構造: を有するカルバミン酸エステル。 21.構造: を有するカルバミン酸エステル。 22.構造: を有するカルバミン酸エステル。 23.ポリアニオン巨大分子および請求項1記載の脂質を含む組成物。 24.ポリアニオン巨大分子が細胞内でポリペプチドを発現できる発現ベクタ ーを含む、請求項23記載の組成物。 25.ポリアニオン巨大分子がオリゴヌクレオチドまたはオリゴマーである、 請求項23記載の組成物。 26.ポリアニオン巨大分子がDNAである、請求項23記載の組成物。 27.請求項31記載の組成物を細胞と接触させることによる、ポリアニオン 性巨大分子を細胞に輸送する方法。 28.オリゴマーが、タンパク質をコードする細胞中のRNA配列と実質的に 相補的な塩基配列を有する、細胞中のタンパク質の発現を、請求項33組成物を 細胞と接触させることにより妨害する方法。 29.請求項23記載の組成物を含む、ポリアニオン性巨大分子を細胞内に輸 送させるためのキット。
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