JPH11506983A - 遠隔作動と遠隔作動解除機能を備えた選択的に後退可能な切り込み用刃機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 移動可能な切り込み用刃ホルダー（２４）及び切り込み用刃（２６）を支持する回転可能なホイール（２２）と、選択的に切り込み用刃（２６）を該切り込み用刃が突出した切り込み加工位置と後退した非加工位置との間を移動させるために共動するカム軌道（１７４）及び従節部（６）構造を含む、箱型箱素材の形成用の改良された切り込み用ホイール装置（２０）が提供される。オペレータは、作動／作動解除化動装置（３０）によって、カム軌道（１７４）を従節部（８８）から分離することができ、これによって、装置（２０）は従来の高速固定刃切り込み機として使用される。切り込み用刃ホルダー（２４）に操作可能に連結された橋梁部（１３８）および弾性パッド（１５２、１５４）を有する衝撃吸収装置（２７）が切り込み用刃ホルダー（２４）及び切り込み用刃（２６）の外方移動に際して生じる破壊的でもある機械的負荷を吸収する機能を果たす。

Description

【発明の詳細な説明】 遠隔作動と遠隔作動解除機能を備えた選択的に後退可能な切り込み用刃機構 技術分野 本発明は、箱を作る装置に用いる改良された切り込み用ホイール装置に関し、 この切り込み用ホイール装置は、完成した箱のフラップ部分を画定させるよう箱 素材の決められた位置に配される細長い切り込みを付ける目的で使用される。さ らに、本発明は後退自在な切り込み用刃を有す米国特許第５，２９７，４６２号 に開示の切り込み用ホイール装置の改良に関し、該改良された装置の刃は種々な 寸法の箱素材への使用を可能にするもので、即ち、該装置は切り込み用ホイール の回転中に切り込み用刃の後退を可能にさせ、標準型の切り込み用機械を用い刃 の実用上のいかなる長さをも作り得るものである。 本発明は、遠隔作動と遠隔作動解除をなす組立て体を設けることで改良してい る後退自在な切り込み用ホイール装置を提供するが、該装置は、切り込み用ホイ ールをして、切り込み用刃を通常の又は高速の回転モードで交互に運転可能とさ せ、あるいは、これとは別に、特別な箱素材を作る装置用に切り込み用刃を選択 的に突出させたり引っ込めたりするモードで運転可能とする。更に、この改善さ れた切り込み用ホイール装置は、切り込み用刃が後退位置と突出位置の間を移動 する時に生じる機械的衝撃を吸収するための衝撃吸収装置を備えている。 従来の技術 従来の箱体製造作業においては、初めに一般には波板の形をした箱素材を裁断 し、次いで該素材（blank）の側面および端部のフラップを限定するための折り 目付け（creasing）および切り込 み（slotting）加工がされる。一般に、折り目付け及び切り込み操作は、それぞ れ駆動軸に、隣接して、連続的に並べて取り付けられた折り目付けおよび切り込 み用ホイールを使用してなされる。箱素材が折り目付け／切り込み用装置を通し て送られてくると、回転する折り目付けおよび切り込み用ホイールが箱素材に作 用して、連続した折り目線（creases）で離間された一連の所定長さの切り込み を形成する。このようにして、目的とする箱の側壁やその端部蓋が形成される。 寸法の変化する箱素材を効果的に製作するために、切り込み及び折り目付けホ イールをその支持軸の長手方向に沿って横に動かし、更に、種々の長さの切り込 み用刃を切り込み用ホイールの任意位置に取り付けることで、フラップを定める 切り込み（flap-defining slots）の位置およびそのサイズに変化を持たせるこ とは可能である。 上記のタイプの折り目付け／切り込み用装置はよく知られているが、これらに は、処理し得る箱素材の大きさが制限されるという大きな難点がある。即ち、従 来の切り込み用ホイールで処理し得る箱素材の最大長さは、ホイールと切り込み 用刃の有効径によって定まる。大きな箱素材を製作しようとするならば、より大 きく、より高価な切り込み用装置を使用せざるを得ない。この間題は、従来の切 り込み用ホイールに付いている切り込み用削り刃が、その回転中に固定されてお り、したがって、ホイールの毎回転で一つの対応する切り込みが形成される、と いる事実に起因している。 米国特許第4,805,502号明細書には、ホイール支持軸に、非切り込み位置への支 持ホイールの選択的な移動を可能にする偏心輪を備えた切り込み用ホイール装置 が記載されている。 しかしながら、上記’502号特許明細書に記載の装置は、切り込み用ホイールの 回転中に切り込み用刃を突出した切り込み位置と、後退した非切り込み位置との 間で動かすことは不可能である。即ち、ホイールの作動を停止させ、偏心輪を操 作して切り込み用刃位置を変更し、しかる後に再作動させる必要がある。したが って、この特許に記載の装置は、オーバーサイズの箱素材に適用することができ ず、従来の切り込み機と同様な難点を有する。 発明の開示 本発明は、前記問題を解消するもので、切り込み用ホイールが一回あるいはそ れ以上連続して回転する間、切り込みを”スキップ”することを可能にする切り 込み用刃-移動機構を備えた、改善された切り込み用装置を提供する。このよう にすることで、更に大きな径の切り込み削りホイールを採用することを必要とせ ずに、任意の実質的必要サイズの箱素材を容易に処理することができる。 特に、本発明は、米国特許第5,297,462号明細書に記載されているタイプの後 退可能な切り込み用刃を有する切り込み用ホイール装置に属する。米国特許第5, 297,462号明細書は、当該技術に重要な進歩をもたらすものであり、切り込み用 ホイールの通常の回転時に、切り込み用刃が、突出した切り込み位置と後退した 非切り込み位置との間を容易に移動可能にされている切り込み用ホイール機構を 開示している。本発明は、この種の特徴を有する改善された装置を提供するもの で、本発明の装置は、固定状態の切り込み用刃での高速操作と選択的に可動な切 り込み用刃での操作とを交替させることを可能にする作動／作動解除構造を備え ている。 本発明の一形態においては、一定の軸長（即ち、厚さ）と一定 の周縁部分を有する回転可能なホイールあるいは本体が、該本体の軸長に実質的 に直角に向けた切り込み用刃を有する少なくとも一つの切り込み用刃を伴って、 備えられる。 また、該切り込み用刃を該本体に操作可能に連結する手段であって、該本体の 回転時に、該切り込み用刃を突出した切り込み位置と後退した非切り込み位置と の間で選択的に移動させる構造を含む手段を備えている。ここで、切り込み用刃 移動構造には該切り込み用刃と共に回転可能な第一構成部分と該第一構成部分の 近くに設けられた第二構成部分とを有し、該第一および第二構成部分が該切り込 み用刃の選択的移動を可能にするために相互に係合される。 また、第一および第二構成部分の相互連結をなくして該切り込み用刃と第一構 成部分の回転を可能にするために該第一および第二構成部分を選択的に分離させ 、また、所定の選択的な切り込み用刃移動をおこなわせるために該相互連結をさ せる作動／作動解除機構を備える。 このようにすることにより、切り込み用ホイール装置は、切り込み用刃移動部 分との間の相互連結による減速や干渉を生じることのない通常の高速スロッター として、あるいは特殊形状の箱素材のための切り込み用刃移動可能な装置として 、交互に作動させることができる。 好ましくは、第一構成部分は切り込み用刃と共に回転する従節の形態とされ、 第二構成部分はカム軌道の形態とされる。 該カム軌道は、好ましくは、固定カム軌道部分と近接していて連結相手となる 移動可能なカム軌道部分を備えたものとされる。 本発明の切り込み用刃移動部分には、回転中に切り込み用刃を突出あるいは後退 させるそれぞれの位置の間で可動カム軌道部分を 選択的に動かす手段が備えられている。 カム軌道組立体に操作可能に連結された短行程のピストンおよびシリンダ装置 の手段によって、前記第一および第二構成部分の交互の分離および連結がなされ る。これらのピストン／シリンダ装置は、選択的に作動されて、カム軌道を相手 の従節部から分離した位置と係合した位置との間で移動させる。 更に本発明では、切り込み用刃の後退位置から突出位置への転換時に生じる機 械的衝撃を吸収するための緩衝機構を含む切り込み用刃位置移動構造を備えた切 り込み用刃後退可能な切り込み用ホイール装置が提供される。この緩衝機構は、 切り込み用刃と共に移動する操作部材、および切り込み用刃が後退位置から突出 位置に移動される時に該操作部材と係合するように配置された弾性を有するバン パー構造とを備えている。 このような衝撃吸収機構の使用により、切り込み用ホイール装置のよりスムー ズで、静粛で、且つ長寿命の作動が確保される。 図面の簡単な説明 図１は、本発明に係る好ましい切り込み用ホイール装置の側面図であり、前面 ヨーク板を除去し、分割型切り込み用刃を突出させた箱素材切り込み位置に位値 させた状態を示す。 図２は、図１に示す装置の端面図であり、一部をその構造を示すために断面で 示し、従節部およびカム軌道部分が係合関係にある状態を示す。 図３は、本発明の切り込み用ホイール装置の一部を構成するホイール本体の側 面図である。 図４は、本発明の切り込み用ホイール装置の一部を構成するカム軌道組立体を 示す側面図であり、切り込み用刃を突出させる位置にカム軌道が位置している状 態を示す。 図５は、図２と同様な図である。ただし、従節部材とカム軌道構成部分とが分 離されていて選択的切り込み用刃移動がなされない状態を説明する。 図６は、本発明の切り込み用ホイール装置の一部を構成するカム軌道支持板と これに隣接する回転可能なホイールを示す側面図である。 図７は、図６の矢視７−７線からみた垂直断面図である。 図８は、ホイール部材とこれに保持された従節部材を説明する部分拡大断面図 である。 図９は、図１と同様な図である。ただし、一部を切欠き、分割型切り込み用刃 が後退していて非切り込み位置(blank-clearing position)にある状態を説明す る。 図１０は、図４と同様な側面図である。ただし、可動カム軌道の位置が切り込 み用刃の後退位置に対応する位置にある状態を説明する。 図１１は、切り込み用刃ホルダーを主ホイールの所定位置に係止するためのス プリング仕掛けの係止機構を詳細に説明する部分拡大断面図である。 発明を実施するための形態 図面、特に図１−６を参照して、切り込み用ホイール装置２０を説明する。概 要として、装置２０は、外側のヨーク部２１、主回転ホイール２２（図３）、分 割型切り込み用刃２６を保持する移動可能な切り込み用刃ホルダー２４、衝撃吸 収部２７、カム軌道部２８（図４）および作動化／作動解除化部３０を含む。 更に詳しくは、ヨーク部２１は、上部の橋渡し部材３６によって連結されてい る一対の下方に延びる略Ｕ−字状のヨーク板３２、３４を有している。該ヨーク 板の下方で二俣に別れた端部は中央 の駆動軸３８にまたがっており、軸３８に平行な上部案内棒（図示せず）に支持 されている。 更に、部材２１、したがって該切り込み用ホイール装置２０全体を、軸３８の 長手方向に沿って、横方向に移動させるための駆動手段が設けられている。この ようにして、装置２０を箱形箱素材形成操作に際して任意の所望位置に横方向に 移動させることができる。ホイール本体２２は、２個のホイール素片４０、４２ を連結して構成された環状体の形態をなしている。図１０を参照して、ホイール ２２は２片からなるハブ４４の手段によって軸３８上に配置されている（図８） 。 このハブ４４は第一環状部分４６と第二環状部分４８を有している。該部分４ ６、４８は、キーおよびキー切り込み構造（図示せず）を介して軸３８上で軸方 向に移動可能であり、ホイール素片４０、４２の内側縁部を挟持する。更に、各 ハブ部分には、外側耐摩環５０、５２がネジ５４によりそれぞれ固定されて設け られている。 再度、図３を参照して、ホイール素片４０は、一対の概ね長方形の窓部５６、 ５８を有している。同様に、素片４２も２つの長方形の窓６０、６２を有する。 それぞれ対応する窓部５６−６２を長手方向に横切って案内ピン５６ａ，５８ａ ，６０ａおよび６２ａが延び、ネジ６３によりホイールに固定されている。更に 、素片４２には、不定形の窓部６６とともに、幾分幅が広いが同様に略長方形の 窓部６４が設けられている。なお、この窓部５６−６６の目的については後述す る。最後に、ホイール２２の素片４２は、３個の摩耗パッド６７ａ，６７ｂ及び ６７ｃとともに、一対の横方向に離間して伸長された軌道ガイド６７を支持して いる。 図１は、図３に対比して、ホイール２２の反対側を示す。ホイ ール素片４０のこの面には円弧状の平衡錘６８がネジ６９により固定されている 。更に、切り込み用刃ホルダー２４が素片４２に支持され、衝撃吸収部２７が素 片４０に支持されている。 切り込み用刃ホルダー２４はホイール２２に、特にその素片４２に、移動可能 に取付けられている。該ホルダー２４は弓状体７０の形態をなしていて、窓部６ ０、６２内で案内ピン６０ａ、６２ａを受ける向きにある２個のスライドベアリ ング７４、７６を支持している。該ベアリング７４、７６は、ネジ７８により切 り込み用刃ホルダー本体７０に固定される。切り込み用刃ホルダー本体７０は、 また、その中央部でホイール窓６４の近くに位置する従節部支持体８０を支持し ており、従節部支持体８０はネジ８２により本体７０に固定され、２個のローラ 従節部８６を先端に有する突出ピン８４を有している。 図２に明示されているように、従節部８６は、切り込み用刃ホルダー２４及び 切り込み用刃２６からは離れたホイール２２の面の近傍に位置している。 本体 ７０は、また、窓部６６の近傍に８８で示す係止機構を支持している。特に図２ 、３、９および１１に示されているように、切り込み用刃ホルダー２４は、窪み 部９０を有し、一方、ホイール２２の素片４２も同様に一対の円弧状の係止窪み 部９４、９６と共に中央に近い窪み部９２を有している。この係止機構８８は、 切り込み用刃ホルダー７０にネジ１００により固定された本体９８を有する。 該係止機構８８は、更に、ピン１０４を介して本体９８に揺動可能に取付けら れた作動部分１０２を有する。該作動部分は、対応する窪み部９４、９６の一つ に嵌まり込むように作られた突出する係止タブ１１０を有すると共に、一対の回 転可能な係止車１０６、１０８を有している。図１１に明示されているように、 コ イルスプリング１１２が本体７０と作動部分１０２の間に、該作動部分をホイー ル２２に対してロックする位置に押し付けるように、設けられている。 本体７０は、また、留め金具１１８で留められた一対のガイドローラ１１４、 １１６を支持している。図９に明示されているように、ローラ１１４、１１６は 、軌道ガイド６７の間に位置している。このガイドローラは、後述するように、 切り込み用刃ホルダー２４および切り込み用刃２６の内外方向での往復動を容易 にする。 切り込み用刃ホルダー２４の対向する端部は、それぞれ延長部分１２０、１２ ２を有し、これらは衝撃吸収部材２７の対応する端部に連結されている。この延 長部分１２０、１２２と衝撃吸収部材との連結にはネジ１２４が採用されている 。 図示の切り込み用刃２６は、全体が３個のピボット結合された刃部分１２６、 １２８、１３０を含む。部分１２６と１３０の端部は、ホイール部材４２にコネ クタ１３６で揺動可能に取付けられているピボットリンク１３２、１３４に連結 されている。分割型切り込み用刃２６について説明するが、本発明はこれに限ら ず、例えば、通常はもっと短い、一体型切り込み用刃を採用することも可能であ る。 当業者が知るように、突出位置にある切り込み用刃２６は回転可能なアンビル １３７内に受け入れられる（図１）。 アンビル１３７はその周囲に、切り込み用刃２６の外周部を収容して切り込み 操作を容易にする切り込み用刃収容切り込みを有している。 衝撃吸収部２７は、一対の角度をもって設けられた脚部１４２、１４４と、中 央湾曲部１４０をなす橋梁部１３８とを含み、該脚 部はそれぞれ留め金具１５０で固定されているスライドベアリング１４６、１４ ８を備えている。図１および３に示すように、スライドベアリング１４６、１４ ８には、それぞれ対応する案内ピン５６ａおよび５８ａが挿通されている。脚部 １４２、１４４の端部は、前述の通り、切り込み用刃ホルダーの突出部１２０、 １２２に連結されている。 衝撃吸収部２７全体としては更に、橋梁部１３８が図１に示す位置にあるとき に該橋梁部の内側角部が当接するようにホイール２２の素片４０の位置に取付け られた一対の弾性環状バンパー即ち緩衝部材１５２、１５４を有している。 カム軌道部材２８は図４および１０に明示されている。カム軌道部材２８は、 ホイール２２とヨークプレート３４との間に位置する回転しない固定の、Ｕ−字 状の主プレート１５６を有する。この主プレート１５６は、直立した脚部１５８ を有し、この脚部１５８はネジ１６２を介して結合された二またブラケット１６ ０を支持している。 一方、ブラケット１６０には、前進および後退可能なピストンロッド１６６を 有する従来のピストン／シリンダ装置１６４がとりつけられている。 該プレート１５６は、一般に矩形状の窓部１６８を有し、この窓部１６８には 、その長手方向に延びる案内ピン１７０が、ネジ１７２によりプレート１５６に 取り付けられて設けられている（図６参照）。 主プレート１５６のホイール２２に近接する側の面には、２分割カム軌道１７ ４が取り付けられている。このカム軌道は、ネジ１７８により該プレートに取り 付けられていて比較的に広い入口部１８０と幾分狭い出口端部１８２を形成する 固定カム軌道部１ ７６を有し、該出口端部には、つまみ−収容切り込み部１８３が形成されている 。弓なりのカム軌道の反対側の壁面は比較的広いベアリング面１８４、１８６を 提供している。 全体のカム軌道１７４は、移動可能なカム軌道部分１８８をも有している。こ の場合、移動可能カム軌道部分１８８は、該軌道部分１８８が一方の位置に位置 する場合に切り込み部１８３内に受け入れられるつまみ形状をした入口端部１９ ０を備える。移動可能カム軌道部分１８８の出口部１９２は、前記入口開口部１ ８０からほぼ１８０°の位置に位置している。このカム軌道の側面も同様に面１ ９４、１９６を形成している。 カム軌道１７４の出口端部１９２近傍のプレート１５６の端部には、一般に長 方形の凹部１９８が形成されている。横方向に伸びる案内ピン２００が、図示の ように、ネジ２０２により支持され該凹部を横切って設けられている。 移動可能カム軌道部分１８８はベアリングブロック２０４、２０６の手段によ り内外方向に動かされるように支持される。ブロック２０４はカム軌道部１８８ の面１９４、１９６の反対側の面に固定されており、案内ピン２００を受けてい る。他方、ブロック２０６には案内ピン１７０が挿通され、且つ、直立した作動 アーム２０８が取り付けられている。図４に示すように、アーム２０８の下方端 はネジ２１０により移動可能カム軌道部分１８８に取り付けられ、一方、アーム ２０８の上端部はナット２１２を介してピストンロッド１６６に連結されている 。 また、カム軌道１７４を支持しているプレート１５６は、衝撃吸収部材２１４ 、２１６、２１８を備えている。各衝撃吸収部材は、カム軌道１７４を支持する プレート１５６の面の近傍に拡大ヘッド部２２２を有する案内ピン２２０を含む 。各ピン２２０の 反対側端部は固定のヨーク板３４にネジ留めされている（図２参照）。 第一の環状緩衝パッド２２４が各ヘッド部２２２の下側のプレートに設けられ た窪みに埋め込まれている。また、第二の環状緩衝パッド２２６が各ピン２２０ の回りに設けられプレート１５６に近接するヨーク板３４の面に対接する。 図２および図６を参照して、プレート１５６は、カム軌道１７４とは反対側の 面に一対の環状凹部２２８、２３０を備えている。これらの凹部は、作動／作動 解除装置３０の部品と共同して機能する。 該装置３０は、一対の短行程のピストン／シリンダの構成部分２３２、２３４ を有し、これらはそれぞれヨーク板３４の適当な穴部に取付けられている。各構 成部分２３２、２３４は、ネジ２３８によりプレート１５６に固定されたロッド ２３６を有している。 従って、構成部分２３２、２３４を作動すると、主カム軌道プレート１５６が ホイール２２に近づいたりホイール２２から遠ざかったりして横方向に移動させ る。 作用 本発明の切り込み用ホイール装置２０は、まったく従来通りの方法で、すなわ ち、切り込み用刃２６を間欠的に突出させたりあるいは後退させたりすることな く、作動させることができる。この操作モードの場合には、装置２０を普通の高 速切り込み用装置として使用することができる。 これに代って、装置２０は、実質的に任意の所望サイズおよびスロット形状の 空所を形成するために、回転中に切り込み用刃２６が選択的に突出あるいは後退 するように作動させることもでき る。 本発明の装置２０は、このような二重の能力を有するので、現今の箱型空所形 成工場の要求を満足させることができる。 特に、図２および５を交互に参照する。図２においては、切り込み用刃２６が 所望により選択的に突出あるいは後退される作動モードにある状態の装置２０が 示されている。 他方、図５は、作動解除されていて、切り込み用刃２６が突出した切り込み位 置に一定に保持されている状態を示している。 特に図２を参照すると、短行のピストン／シリンダ装置２３２、２３４は突出 状態にあり、従って、従節部８６は、軸３８（および従ってホイール２２、刃２ ６および刃ホルダー２４）の回転時に、カム軌道に受け入れられる位置にある。 また、この位置関係にあるときに、ピストン／シリンダ装置１６４は、図１に示 すように、完全に突出した位置にある。即ち、移動可能カム軌道部１８８は、図 ４に示されているように、右方向に移動されている。 ホイール２２および切り込み用刃２６が回転すると、従節部８６は連続的に入 口１８０に入り、カム軌道部１７６および１８８で構成されるカム軌道を移動す る。この動きは図４によく示されている。 係止機構の車輪１０６、１０８も、軌道１７４に沿って進む間、面１８４、１ ８６および１９４、１９６に乗り上げ、スプリング押圧作動片１０２およびタブ １１０を旋回させ、ホイール２２との係合関係を解除させる。 この状態は、車輪１０６、１０８が固定カム軌道部１８８の出口端１９２から 離れるまで維持され、該車輪が出口端部から離れると、係止機構８８は、スプリ ング１１２の作用により、タブ１１０が凹部９６に嵌まり込んでいてホイール２ ２と切り込み用刃 ホルダー２４とを係止関係にする図１１に示す位置に移動される。 この作動モードで装置２０が連続回転する間、切り込み用刃２６はその突出し た切り込み位置にある。 作動／作動解除化装置部３０がその作動位置にある場合（図２参照）には、切 り込み用刃２６を選択的にその非加工位置（blank-clearing position）に後退 させ、しかる後、所望時期に突出させることができる。例えば、装置２０の２回 転を切り込み用刃を後退状態でおこない、一回転を切り込み用刃突出状態でおこ なう、等である。 この選択的切り込み用刃突出（作動／作動解除化装置部３０が図２に示す位置 にあるとき）をおこなうには、ピストン／シリンダ装置１６４を作動させてピス トンロッド１６６を後退させ、移動可能カム軌道部分１８８を図１０において左 方向に移動さればよい。 このようにする場合、カム軌道は、係止機構８８がカム軌道１７４に入って切 り込み用刃ホルダー２４とホイール２２との間の係止関係を解除し、従節部８６ がカム軌道に入りそれに沿って移動する次の回転の間に、切り込み用刃２６を後 退させる形状とされる。従節部８６がカム軌道を通る間に、切り込み用刃ホルダ ー２４（および従って切り込み用刃２６）は内側に後退し、図９に示す非切り込 み位置（blank-clearing position）に位置する。図１と図９を比較して明らか なように、リンク１３２は、図１に示すほぼ水平な位置から図９に示す略垂直な 位置に旋回しており、これが切り込み用刃ホルダーおよび切り込み用刃の図９に 示す位置への移動を可能にしている。 切り込み用刃２６が完全に後退しているときに、係止機構がカム軌道１７４の 出口端部１９２を通過すると、スプリング１０２ がタブ１１０を凹部９４内に押し入れ、該切り込み用刃を後退位置に係止させる 。 切り込み用刃は装置１６４が再び作動されるまで後退位置に留まる。 切り込み用刃ホルダー２４および切り込み用刃２６のこのような移動は、ピン ６０ａ、６２ａおよびベアリングブロック７４、７６の手段で案内される。また 、この運動は、離間した軌道ガイド６７により画定される通路に沿って動くガイ ドローラ１１４、１１６によっても案内される。 切り込み用刃２６を、図９の後退位置から図１の突出位置に突出させようとす る場合には、上記の手順を逆に採用すればよい。即ち、装置２０の回転中の適当 な時に、ピストン／シリンダ装置１６４を作動させてピストンロッド１６６を突 出させる。これにより移動可能カム軌道部分１８８が図１０に示すように右方向 に動かされ、カム軌道１７４は再び切り込み用刃２６を突出位置に維持する位置 をとる。 軌道部分１８８がこのように移動した後、係止機構８８はその回転中、従節部 ８６と同様に、カム軌道１７４に沿って動く。これにより、係止機構は上記のよ うに作動して切り込み用刃ホルダー２４をホイール２２から解放し、カム軌道に 沿っての従節部８６の移動により、切り込み用刃ホルダー２４がピボットリンク １３２を介して突出される。 この場合においても、切り込み用刃ホルダーのこの外方向移動は、ピンおよび ベアリングブロック装置６０ａ、７４および６２ａ、７６により、また、中間の ローラ１１４、１１６および軌道ガイド６７を介して、案内される。 更に、切り込み用刃２６の切り込み位置への外方移動の間に、 衝撃吸収部２７が作動する。特に、切り込み用刃ホルダー２５および切り込み用 刃２６が、カム軌道と従節部の構造によって、その外方移動限に達すると、その 架橋部１３８がパッド１５２、１５４に接触して、移動時に生じる機械的衝撃を 吸収する。 架橋部１３８の内方および外方移動は、ピン５６ａ、５８ａおよび関連のベア リングブロック１４６、１４８により案内される。 装置２０を従来の切り込み用ホイールとして、例えば、切り込み用刃を一定に 突出させ高速回転で使用しようとする場合、作動／作動解除装置３０が作動され る。具体的には、短行程ピストン／シリンダ装置２３２、２３４を使用して、従 節部８６がカム軌道１７４から離れた位置関係となるまでカムプレート１５６を 図５において左方向に後退させる。その結果、ホイール２２、切り込み用刃ホル ダー２４および切り込み用刃２６は、カム軌道１７４に接触も係合もすることな く独立して作動し、これにより、切り込み用刃移動装置による干渉や減速なしに 、所望の高速切り込み作動を継続が可能となる。 再度、図５を参照する。衝撃吸収部２１４−２１８は作動／作動解除機構３０ の使用中に作動し、プレート１５４の従節部８６との係合あるいは離反する運動 を緩衝する。このようにして、カム軌道が係合位置から非係合位置に動くときに 、パッド２２６はカム軌道１７４とは反対側のプレート１５４の面に係合する。 プレートが反対方向に動く場合には、埋込まれたパッド２２４が、該パッドとヘ ッド部２２２とが当接することで、同様に機能する。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９６年１２月２日 【補正内容】 補正の特許請求の範囲 １． 箱素材をその進行路に沿い連続的に送りながら該素材の長手方向に沿って 選択的に変化し得る位置に箱素材の切り込み加工をおこなう切り込み用ホイール 装置であって、 軸方向長さと周縁部を提供する回転本体と、 刃先の接線が実質的に該本体の軸長に垂直に向けられた弓型の切り込み用 刃を有する少なくとも一個の切り込み用刃と、 該切り込み用刃を該本体と一体で回転させるために該切り込み用刃を該本 体に操作可能に連結するものであって、該切り込み用刃を、その刃先が該素材を 切り込み加工する突出位置と、該刃先が該素材に切り込み加工をすることなくこ れを通過する位置である後退した非加工位置との間で、該本体の回転中に選択的 に移動させる切り込み用刃移動構造を含む手段で、 該切り込み用刃移動構造が、該切り込み用刃とともに回転する第一部分と該第 一部分に隣接する第二部分であって、該第一および第二部部分とが該切り込み用 刃の選択的移動を可能にするように相互に係合し得るようにした手段と、および 、 該第一および第二部分の間の連結なしに該切り込み用刃と第一部分の回転 を可能にするために該第一および第二部分を選択的に分離させ、また、該選択的 な切り込み用刃の移動を可能にするために該第一および第二部分を連結させるた めの手段、とを備えた切り込み用ホイール装置。 １２． 箱素材をその進行路に沿って連続的に送りながら該素材の長手方向に沿 って選択的に変化し得る位置に箱素材の切り込み加工をおこなうための切り込み 用ホイール装置であって、 軸方向長さと周縁部を提供する回転本体と、 離間した端縁部を有し刃の接線が実質的に該本体の軸長に垂直に向けられ た弓型の切り込み用刃を有する少なくとも一個の切り込み用刃と、 該切り込み用刃を該本体と一体で回転させるために該切り込み用刃を該本 体に操作可能に連結するものであって、該切り込み用刃を、その刃先が該素材を 切り込み加工する突出位置と、該素材を切り込み加工をすることなくそれを通過 する位置である後退した非加工位置との間で、該本体の回転中に選択的に移動さ せる切り込み用刃移動構造を含む手段、を有していて、該切り込み用刃移動構造 が、切り込み用刃が前記後退位置から前記突出位置に移動するときに生じる機械 的衝撃を吸収する衝撃吸収装置を含み、該衝撃吸収装置が、該切り込み用刃とと もに移動可能な操作部材および該切り込み用刃が該後退位置から突出位置に移動 するときに該操作部材と係合するように配置された弾性バンパー構造、とを備え ている切り込み用ホイール装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 箱素材をその進行路に沿って連続的に送りながら該素材の長手方向に沿っ て選択的に変化し得る位置に箱素材の切り込み加工をおこなうための切り込み用 ホイール装置であって、 軸方向長さと周縁部を提供する回転本体と、 刃の接線が実質的に該本体の軸長に垂直に向けられた弓型の切り込み用刃を 有する少なくとも一個の切り込み用刃と、 該切り込み用刃を該本体と一体で回転させるために該切り込み用刃を該本体 に操作可能に連結するものであって、該切り込み用刃を、その刃先が該素材に切 り込み加工する突出位置と、該刃先が該素材に切り込み加工をすることなくこれ を通過する位置である後退した非加工位置との間で、該本体の回転中に選択的に 移動させる切り込み用刃移動構造を含む手段で、 該切り込み用刃移動構造が、該切り込み用刃とともに回転する第一部分と該 第一部分に隣接する第二部分であって、該第一および第二部分とが該切り込み用 刃の選択的移動を可能にするように相互に係合し得るようにされている、手段と 、および 該第一および第二部分の間の連結なしに該切り込み用刃と第一部分の回転を 可能にするために該第一および第二部分を選択的に分離させ、また、該選択的な 切り込み用刃の移動を可能にするために該第一および第二部分を連結させる手段 、とを有する切り込み用ホイール装置。 ２． 前記第一部分が、前記切り込み用刃とともに回転する従節部でなり、前記 第二部分がカム軌道でなる、請求項１に記載の切り込み用ホイール装置。 ３． 前記カム軌道が、固定カム軌道部分と移動可能なカム軌道部分を含み、前 記切り込み用刃移動構造が該移動可能カム軌道部 分を該切り込み用刃突出位置および切り込み用刃後退位置にそれぞれ対応する位 置の間で選択的に移動させる手段を更に含む、請求項２に記載の切り込み用ホイ ール装置。 ４． 前記カム軌道部分を移動させる手段が、前記移動可能カム軌道部分に操作 可能に連結された第一のピストン／シリンダ装置を含む、請求項３に記載の切り 込み用ホイール装置。 ５． 前記分離手段が、前記第一および第二部分の何れかに操作可能に連結され ていて該部分の一方を選択的に動かして他方部分と係合および係合解除させる駆 動手段である、請求項１に記載の切り込み用ホイール装置。 ６． 前記駆動手段が、移動可能な要素を有する第二のピストン／シリンダ装置 でなり、前記要素が該第二部分に連結されている、請求項５に記載の切り込み用 ホイール装置。 ７． 前記第一および第二の部分が選択的に分離されるときに生じる機械的衝撃 を吸収する弾力性バンパー手段を有する、請求項１に記載の切り込み用ホイール 装置。 ８． 前記立て掘り刃を前記突出位置および後退位置に係止する手段を有する、 請求項１に記載の切り込み用ホイール装置。 ９． 前記本体の近傍に、箱形素材がその進行路に沿って進むときに、該箱形素 材を受けるための領域を定めるアンビル手段を有する、請求項１に記載の切り込 み用ホイール装置。 １０．前記アンビル手段が、切り込み用刃が前記突出位置にあるときに該切り込 み用刃を受け入れる形状をしている、請求項９に記載の切り込み用ホイール装置 。 １１．前記連結手段が、切り込み用刃ホルダー、前記切り込み用刃を該ホルダー に緩めに取り付ける手段、および該ホルダーを前記本体に移動可能に連結する手 段とを含む、請求項１に記載の切 り込み用ホイール装置。 １２．箱素材をその進行路に沿い連続的に送りながら該素材の長手方向に沿って 選択的に変化し得る位置に箱素材の切り込み加工をおこなう切り込み用ホイール 装置であって、 軸方向長さと周縁部を提供する回転本体と、 離間して端縁を有し実質的に該本体の軸長に垂直に向けられた切り込み用刃 を有する少なくとも一個の切り込み用刃と、 該切り込み用刃を該本体と一体で回転させるために該切り込み用刃を該本体 に操作可能に連結するものであって、該切り込み用刃を、その刃先が該素材を切 り込み加工する突出した切り込み位置と、該刃先が該素材に切り込み加工をする ことなくそれを通過する位置である後退した非加工位置との間で、該本体の回転 中に選択的に移動させる切り込み用刃移動構造を含む手段で、該切り込み用刃移 動構造が、前記切り込み用刃が前記後退位置から前記突出位置に移動するときに 生じる機械的衝撃を吸収する衝撃吸収装置を含み、該衝撃吸収装置が、該切り込 み用刃とともに移動可能な操作部材および該切り込み用刃が該後退位置から突出 位置に移動するときに該作動部材と係合するように配置された弾性バンパー構造 とを有する、前記手段、とを備えている切り込み用ホイール装置。 １３．前記作動部材が、該切り込み用刃とともに該切り込み用刃の突出位置に対 応する内側位置と切り込み用刃の後退位置に対応する外側位置との間で移動可能 な架橋部分を有し、前記バンパー構造が、前記作動部材が該内側位置に動くとき に該作動部材と係合する位置に設けられている、請求項１２に記載の切り込み用 ホイール装置。 １４．前記バンパー構造が、前記本体に取付けられた一対の離間 した弾性合成樹脂製バンパーパッドでなる、請求項１３に記載の切り込み用ホイ ール装置。 １５．切り込み用刃とともに回転し得る第一部分と該第一部分の近傍の第二部分 とを有し、該第一および第二部分は該切り込み用刃の前記選択的移動を可能にす るために相互に係合し得るものであり、第一および第二部分の間の係合なしに該 切り込み用刃と第一部分との回転を可能にするために第一および第二部分を選択 的に分離し、また、切り込み用刃の前記選択的な移動を可能にするために該第一 部分と第二部分との間を連結する手段を備えている、請求項１２に記載の切り込 み用ホイール装置。 １６．前記第一部分が該切り込み用刃とともに回転する従節部でなり、前記第二 部分がカム軌道でなる、請求項１５に記載の切り込み用ホイール装置。 １７．前記カム軌道が、固定カム軌道部分と移動可能カム軌道部分を含み、前記 切り込み用刃移動構造が更に、該移動可能カム軌道部分を、切り込み用刃突出位 置と後退位置にそれぞれ対応する位置の間で選択的に移動させる手段を含んでい る、請求項１５に記載の切り込み用ホイール装置。 １８．前記カム軌道部分の移動手段が、該移動可能カム軌道部分に操作可能に連 結された第一のピストン／シリンダ装置を含む、請求項１７に記載の切り込み用 ホイール装置。 １９．前記分離手段が、前記第一および第二部分の一つに操作可能に連結されて いて一方部分を他方部分と係合させたり、係合解除させたりするするように該一 方部分を選択的に動かす駆動手段を有する、請求項１２に記載の切り込み用ホイ ール装置。 ２０．前記駆動手段が、移動可能な要素を有する第二のピストン／シリンダ装置 でなり、前記要素が、前記第二部分に連結されて いる、請求項１９に記載の切り込み用ホイール装置。 ２１．前記第一および第二部分が選択的に分離されるときに生じる機械的衝撃を 吸収する弾性バンパー手段を備える、請求項１２の切り込み用ホイール装置。 ２２．前記切り込み用刃をその突出位置および後退位置に係止する手段を備える 、請求項１２に記載の切り込み用ホイール装置。 ２３．前記本体近傍に、箱型加工素材が進路に沿って進むときに該素材を受ける 領域を定めるアンビル手段を備える、請求項１２に記載の切り込み用ホイール装 置。 ２４．前記アンビル手段が、切り込み用刃が突出位置にあるときに該切り込み用 刃を受け入れる形状をなしている、請求項２３に記載の切り込み用ホイール装置 。 ２５．前記連結手段が、切り込み用刃ホルダー、前記切り込み用刃を該ホルダー に緩めに取り付ける手段、および該ホルダーを前記本体に移動可能に連結する手 段を含む、請求項１２に記載の切り込み用ホイール装置。