【発明の詳細な説明】
皮膚損傷を予防し、矯正するための化粧品
発明の背景 発明の分野
本発明は、皮膚損傷の予防および矯正組成物を貯蔵する別々の容器で構成され
る化粧品に関する。関連技術
2つの目的を持った単一製剤形態の化粧品は非常に便利で人気がある。2イン
1の市販製剤の例は、クレンザー&モイスチャライザーおよびシャンプー&コン
ディショナー製品である。残念なことに、単一製剤はしばしば個々に組み合わさ
れた有効成分の機能を損なうことがある。
この問題に対する答えとして、皮膚トリートメント処方が開発されてきた。こ
れらの処方では2つ以上の異なる化粧品組成物を使用し、それらを連続的な順序
で皮膚に適用する。例証となる市販のトリートメント処方の組成物は、クレンザ
ー(洗顔料)、モイスチャライザー、トーナーおよびフェーシャルファンデーシ
ョンである。
本発明では、皮膚損傷の予防のための有効成分を供給送達し、
損傷を矯正するための系を探求した。本文中では、トリートメント処方中の別々
の組成物が皮膚損傷の予防と矯正のために配合されていることが述べられている
。これらの組成物はそれぞれ、皮膚に適用するための各々のタイミングを必要と
する。予防組成物は日焼け止め剤を有効成分として使用する昼間用に提示されて
いる。矯正組成物は夜間用であり、α−ヒドロキシカルボキシル酸を有効成分と
して含有する。矯正組成物中には比較的高いレベルのα−ヒドロキシカルボン酸
が存在しなければならない。これに対し、日のあたる昼間用の予防組成物中では
この物質はほとんどあるいは全く必要ない。
スキントリートメント処方が多くの組成物の使用を必要とする場合、消費者の
教育と訓練についての問題があった。教育は、化粧品知識のある販売スタッフが
一般にいない量販市場の販路において特に問題である。消費者がトリートメント
処方の1つの製品を購入することがあるが、必要な補足的処方の製品に関して知
らされない場合がある。少し教育を受けた消費者であっても、誤った補足製品を
選んでしまうこともある。最も欲求不満を生じさせるのは、きちんと完全な教育
を受けた消費者が、その店に補足製品が置いていないことあるいは一時的に品切
れ
になっているのを発見した時である。
消費者が教育を受け、適切な製品を供給された時でも、家庭で製品が別々に離
れてしまうことがある。さらに、処方に従った使用のための必要な補給品がもは
や存在しないこともある。
それ故、消費者が処方を維持するのを助ける、スキントリートメント処方のた
めの化粧品を提供することが本発明の目的である。
勧められる組成物を1回の販売ですべて消費者に供給することを保証する、ス
キントリートメント処方のための複数の組成物を含む化粧品を提供することが本
発明の別の目的である。
本発明のさらに別の目的は、成分組成物の適切な使用について毎日消費者に思
い出させる役割をする、スキントリートメント処方のための化粧品を提供するこ
とである。
本発明のさらに別の目的は、消費者の家庭の中で組成物の各々が離れ離れにな
ったり、置き忘れられたりするのを避けるためにそれらを1単位として一緒に保
持する、スキントリートメント処方のための化粧品を提供することである。
発明の要約
皮膚損傷を予防し、矯正するための化粧品は次のものを含ん
で提供される:紫外線照射が組成物を透過して使用者の皮膚に達するのを防ぐた
めに有効な用量で存在する日焼け止め剤を含む第一組成物;紫外線照射が誘発す
る皮膚損傷を矯正するために有効な用量で存在するC2−C30のα−ヒドロキシ
カルボン酸あるいはその塩を含む第二組成物;第一組成物を貯蔵するための第一
の容器;第二組成物を貯蔵するための第二の容器、但し第一と第二の容器は離す
こともできる形で連結されている。
好ましくは、第一と第二の容器は各々2つを連結するための機構を備えており
、好ましい連結はねじすじの仕組みによるものである。好都合には、第一と第二
の容器が、一方が他方の上に積み重ねられ、連結機構を通して離すこともできる
形で互いにロックされている広口びんである。
また、次の段階を含む、皮膚損傷を予防し、矯正するための方法を提供する:
紫外線照射が組成物を透過して使用者の皮膚に達するのを防ぐために有効な用
量で存在する日焼け止め剤を含む第一の組成物を提供する;
紫外線照射が誘発する皮膚損傷を矯正するために有効な用量で存在するC2−
C30α−ヒドロキシカルボン酸あるいはその
塩を含む第二の組成物を提供する;第一組成物を第一の容器中に貯蔵する;第二
組成物を第二の容器中に貯蔵する、但し第一と第二の容器は離すこともできる形
で連結されている;第一組成物を、昼の間皮膚に接触したままにして、紫外線照
射が誘発する皮膚損傷を防ぐように皮膚に適用する;第一組成物の適用後、第二
組成物を、紫外線照射による損傷を矯正するために夜の間皮膚に接触したままで
あるように皮膚に適用する。
図面の簡単な説明
本発明の上記の特徴、利点および目的を、以下の詳細な検討を通してより徹底
的に評価する。かかる図は、ねじによって離すこともできる形で結合されている
積み重ねられた第一と第二の容器の分割した概略図を示す。
詳細な説明
今、各々損傷の予防と矯正の組成物を含む昼と夜のスキントリートメント処方
が、1単位として消費者に販売することができ、組み合わせて使用するための想
起的役割を果たし、消費者にその適切な適用を教育することができることが認め
られた。これらの利点は、2つの容器が連結されている、各々の容器中の各々の
組成物の配備と販売を通して達成される。最も好まし
くは、連結は、各々の広口びんが離すこともできる形で一方が他方の上にロック
されるような、容器の積み重ね配置を通して達成される。
図は、第一の容器または広口びん2、第二の容器または広口びん4、および半
球形のふた6を含む配薬パッケージを例示している。第一の容器2はその開口部
に、かかる広口びんを閉じるためのふた6にかみ合ってロックすることができる
、ねじすじの付いた雄ねじ8を備えている。昼間の着用中の損傷予防製剤として
使用するための日焼け止め剤を含有する第一組成物が容器2の中に貯蔵されてい
る。
第二の容器4も、同様にその開口部にねじすじの付いた雄ねじ10を備えてい
る。α−ヒドロキシカルボン酸あるいはその塩を含有する第二組成物が第二の容
器中に貯蔵されている。ねじすじの付いた雄ねじ10は、第一の容器2の閉鎖さ
れた底端14の下に配置された、ねじすじの付いた雌ねじ12とロックするよう
に連結することができる。好ましい具体例では、予防組成物を貯蔵する第一の容
器2は、第二の容器4の外側の色とは異なる外側の色を有している。最も好まし
いのは、第一の容器2が主として白い色(昼用の製剤処方)で、第二の容器4が
主として黒い色(夜用の製剤処方)になっていることである。「主として」とい
う用語は、容器の外壁の表面積の50%以上を意味する。色分けは消費者に化粧
品の適切な使用のための教育的シグナルを与える。
パッケージの他に、本発明に従った化粧品の第一の必須要素は、日焼け止め剤
を含有する第一組成物である。「日焼け止め剤剤」という用語は、290nmか
ら420nmまでの波長域内の吸収を抑制する紫外線遮断化合物を表わすために
使用される。これらの化合物は有機あるいは無機のいずれでもよい。有機化合物
が好ましい。日焼け止め剤が無機であって、唯一の日焼け防止物質として働く時
には、5〜30%、好ましくは8〜15重量%の範囲のレベルで存在しなければ
ならない。
典型的な無機日焼け止め剤は、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、およびそれ
らの組合せを含む。最も好ましいのは二酸化チタンであり、特に平均粒子サイズ
が700nm以下、好ましくは200nm以下、最適には35nm未満のもので
ある。
本発明に適した有機日焼け止め剤は、それらの化学構造に基づいて5つのグル
ープに分類することができる:p−アミノベンゾエート;サリシレート;シンナ
メート;ベンゾフェノン;
クマリン;アゾールおよびメンチルアントラリネートを含む種々の化学物質。ま
た、ポリエチレンやポリアミドのようなボリマー粒子も有用と考えられる。FD
Aで承認されている日焼け止め剤を以下の表に列挙する。UV−A吸収剤
承認されている%
Uvinul M−40およびGafsorb 2−6
2H4Mとして市販されており、2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノンおよびベンゾフェ
ノン−3としても知られる、オキシベンゾン
Parsol 1789として市販されている、
ブチルメトキシジベンゾイルメタンN/A
2,2ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ 3
ンおよびベンゾフェノン−8としても知られる、
ジオキシベンゾン
Uvinul MS−40およびGafsorb 5−10
2H4MSとして市販されており、2−ヒドロキ
シ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン
酸およびベンゾフェノン−4としても知られる、
スリベンゾン
メンチル−O−アミノベンゾエートとしても知ら 3.5−5
れる、メンチルアントラリネートUV−B吸収剤
承認されている%
PABAとしても知られる、p−アミノ安息 5−15
香酸
Padimate Aとして市販されており、 1−5
アミル−p−ジメチルアンモニウムベンゾエー
トとしても知られる、アミルジメチルPABA
(NA)
CinoxateおよびGivtan−Fとし 1−3
て市販されている、2−エトキシエチルp−メ
トキシシンナメート(NA)
Parsol−Hydroとして市販されてお 8−10
り、DEAメトキシシンナメートとしても知ら
れる、ジエタノールアミンp−エトキシシンナ
メート
Solprotex Iの成分であるジガロイ 2−5
ルトリオレエート(NA)
Amerscreen Pとして市販されてお 1−5
り、エチルジヒドロキシプロピルPABAとし
ても知られる、エチル−4−ビス(ヒドロキシ
プロピル)アミノベンゾエート
Uvinul N−539として市販されてお 7−10
り、オクトクリレンとしても知られる、2−エ
チルヘキシル−2−シアノ−3,3ジフェニル
アクリレート
Parsol MCXとして市販されており、 2−7.5
オクチルメトキシシンナメートとしても知られ
る、エチルヘキシルp−メトキシシンナメート
サリチル酸オクチルとしても知られる、2−エ 3−5
チルヘキシルサリシレート
Escalol 106として市販されており、 2−3
グリセリルp−アミノベンゾエートおよびグリ
セリルPABAとしても知られる、グリセリル
アミノベンゾエート
3,3,5−トリメチルシクロヘキシルサリシ 4−15
レートとしても知られる、ホモメンチルサリシ
レート
ジヒドロキシアセトンを含むローソン(NA) 33と0.25
Padimate OおよびEscalol 1.4−8
507として市販されており、2−エチルヘキ
シルp−ジメチルp−アミノベンゾエートおよ
び2−エチルヘキシルジメチルPABAとして
も知られるオクチルジメチルPABA
2−フェニルベンゾイミダゾール5−スルホ 1.4
ン酸
サリチル酸トリエタノールアミン 5−12
有機日焼け止め剤化合物の量は、0.1〜25%、最適には1〜15%、最も
好ましくは5〜10重量%の範囲である。
本発明に従った化粧品のもうひとつの必須要素は、C2−C30α−ヒドロキシ
カルボン酸あるいはその塩を含有する第二組成物である。広い種類のα−ヒドロ
キシカルボン酸が使用でき、その適切な例は次のものを含む:
α−ヒドロキシ酢酸
α−ヒドロキシプロパン酸
α−ヒドロキシヘキサン酸
α−ヒドロキシオクタン酸
α−ヒドロキシデカン酸
α−ヒドロキシドデカン酸
α−ヒドロキシテトラデカン酸
α−ヒドロキシヘキサデカン酸
α−ヒドロキシオクタデカン酸
α−ヒドロキシエイコサン酸
α−ヒドロキシドコサン酸
α−ヒドロキシヘキサコサン酸、および
α−ヒドロキシオクタコサン酸
上記のリストから特に好ましいのはα−ヒドロキシ酢酸(一般にはグリコール
酸として知られる)、α−ヒドロキシプロパン酸(一般には乳酸として知られる
)、およびα−ヒドロキシオクタン酸(一般にはα−ヒドロキシカプリル酸また
はHCAとして知られる)である。
本発明のために、α−ヒドロキシカルボン酸という用語は酸形態だけでなくそ
の塩も含むことが意図されている。典型的な塩は、アルカリ金属、アンモニウム
およびそれらのC2−C60のアンモニウム塩である。特に好ましいのは、ナトリ
ウム、カリウム、トリエタノールアンモニウム、ポリエチレンイミンおよびアン
モニウム塩である。前記のすべての組合せが組成物中に存在しうる。α−ヒドロ
キシカルボン酸またはその塩の量は、約0.01〜約15%、好ましくは約0.
1〜約12%、最適には約0.5〜約9重量%の範囲をとりうる。
本発明の第一および第二組成物のいずれかあるいはその両方
が、固体あるいは液体、水性あるいは無水、ならびに不透明あるいは透明であり
うる。
製剤学的に許容される担体は、通常は第一および第二の組成物の日焼け止め剤
およびα−ヒドロキシカルボン酸の有効成分を供給送達するために使用される。
最も好ましくは、本発明の化粧品組成物は乳剤形態である。定義によると、乳剤
とは少なくとも2つの不混和性の液体相を含む分散系であって、そのうちの1つ
が他方の全体に微細な小滴の形で分散している。水と油が最も一般的な不混和相
である。油が水相全体に小滴として分散している乳剤は水中油型乳剤と呼ばれる
。水が分散相で、油が分散媒質である時には、油中水型乳剤が存在する。本発明
の範囲内で想定される乳剤は、両方のタイプの乳剤のローションおよびクリーム
の形態、水相が連続的であるもの、および油相が連続的であるものである。これ
らの相の量は、99:1〜1:99重量の範囲をとりうる。
本発明に従った「製剤学的に許容される担体」という用語は、皮膚軟化剤、界
面活性剤、湿潤剤および水を含む。かかる担体の総量は、30〜99.9%、好
ましくは50〜90%、最適には70〜85重量%の範囲をとりうる。
様々な油性皮膚軟化剤が本発明の組成物において使用できる。これらの皮膚軟
化剤は、次の分類の1つ以上から選択される:
1.炭化水素油およびろう。その例は、鉱油、ワセリン、パラフィン、セレシン
、オゾケライト、微晶質ろう、ポリエチレン、およびペルヒドロスクアレンであ
る。
2.植物性および動物性の脂肪および油のようなトリグリセリドエステル。例は
、ヒマシ油、ココアバター、ベニバナ油、綿実油、コーン油、オリーブ油、タラ
肝油、アーモンド油、アボカド油、パーム油、ゴマ油、スクアレン、およびダイ
ズ油を含む。
3.アセチル化モノグリセリドのようなアセトグリセリドエステル。
4.エトキシル化モノステアリン酸グリセリンのようなエトキシル化グリセリド
。
5.10〜22個の炭素原子を持つ脂肪酸のアルキルエステル。脂肪酸のメチル
、イソプロピルおよびブチルエステルは本発明において有用である。例は、ラウ
リン酸ヘキシル、ラウリン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソヘキシル、パルミ
チン酸イソプロピル、オレイン酸デシル、オレイン酸イソデシル、ステア
リン酸ヘキサデシル、ステアリン酸デシル、イソステアリン酸イソプロピル、ア
ジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソヘキシル、アジピン酸ジヘキシルデ
シル、ジイソプロピルセバケート、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、および乳酸
セチルを含む。
6.10〜22個の炭素原子を持つ脂肪酸のアルケニルエステル。その例は、ミ
リスチン酸オレイル、ステアリン酸オレイル、およびオレイン酸オレイルを含む
。
7.10〜22個の炭素原子を持つ脂肪酸。適切な例は、ペラルゴン酸、ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ヒドロ
キシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノール酸、アラキドン酸、ベ
ヘン酸、およびエルカ酸を含む。
8.10〜22個の炭素原子を持つ脂肪族アルコール。ラウリル、ミリスチル、
セチル、ヘキサデシル、ステアリル、イソステアリル、ヒドロキシステアリル、
オレイル、リシノレイル、ベヘニル、エルシル、および2−オクチルドデカニル
アルコールが満足しうる脂肪族アルコールの例である。
9.脂肪族アルコールのエーテル。ラウリル、セチル、ステア
リル、イソステアリル、オレイルおよびコレステロールアルコールを含む、10
〜22個の炭素原子のエトキシル化脂肪族アルコールに、1〜50個の酸化エチ
レン基あるいは1〜50個の酸化プロピレン基が結合しているもの。
10.エトキシル化脂肪族アルコールの脂肪酸エステルのようなエーテル−エス
テル。
11.ラノリンおよび誘導体。ラノリン、ラノリン油、ラノリンろう、ラノリン
アルコール、ラノリン脂肪酸、イソプロピルラノレート、エトキシル化ラノリン
、エトキシル化ラノリンアルコール、エトキシル化コレステロール、プロポキシ
ル化ラノリンアルコール、アセチル化ラノリンアルコール、リノール酸ラノリン
アルコール、リシノール酸ラノリンアルコール、リシノール酸ラノリンアルコー
ルのアセテート、エトキシル化アルコール−エステルのアセテート、ラノリンの
加水素分解物、エトキシル化水素化ラノリン、エトキシル化ソルビトールラノリ
ン、および液体と半固体のラノリン吸収塩基が、ラノリンから誘導される皮膚軟
化剤の例である。
12.多価アルコールエステル。エチレングリコールの一および二脂肪酸エステ
ル、ジエチレングリコールの一および二脂肪
酸エステル、ポリエチレングリコール(200〜6000)の一および二脂肪酸
エステル、プロピレングリコールの一および二脂肪酸エステル、ポリプロピレン
グリコール2000のモノオレエート、ポリプロピレングリコール2000のモ
ノステアレート、エトキシル化プロピレングリコールモノステアレート、グリセ
リル一および二脂肪酸エステル、ポリグリセロールの多脂肪酸エステル、エトキ
シル化グリセリルモノステアレート、1,3−ブチレングリコールモノステアレ
ート、1,3−ブチレングリコールジステアレート、ポリオキシエチレンポリオ
ール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、およびポリオキシエチレンソ
ルビタン脂肪酸エステルが、満足しうる多価アルコールエステルである。
13.蜜ろう、鯨ろう、ミリスチン酸ミリスチル、ステアリン酸ステアリルのよ
うなろうエステル。
14.蜜ろう誘導体、たとえばポリオキシエチレンソルビトール蜜ろう。これら
は、多様な酸化エチレン含量のエトキシル化ソルビトールと蜜ろうの反応産物で
、エーテルエステルの混合物を形成する。
15.カルナウバおよびカンデリラろうを含む植物ろう。
16.レシチンおよび誘導体のようなリン脂質。
17.ステロール。コレステロール、コレステロール脂肪酸エステルがその例で
ある。
18.脂肪酸アミド、エトキシル化脂肪酸アミド、固形脂肪酸アルカノールアミ
ドのようなアミド。
上記に列挙した皮膚軟化剤の量は、全組成物の約0.5〜約80重量%の範囲
をとりうる。好ましくはこれらの皮膚軟化剤の量は約1〜約25%、最適には約
5〜約15重量%の範囲である。
多価アルコール型の湿潤剤も本発明の組成物に含まれうる。湿潤剤は皮膚軟化
剤の有効性を高めるのを助け、落屑を減少させ、生じた落屑の除去を促進し、皮
膚の手触りを改善する。代表的な多価アルコールは、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールお
よびそれらの誘導体、ソルビトール、ヒドロキシプロピルソルビトール、ヘキシ
レングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオー
ル、エトキシル化グリセロール、プロポキシル化グリセロールおよびそれらの混
合物を含む、ポリアルキレングリコール、より好ましくはアル
キレンポリオールとその誘導体を含む。最良の結果を得るためには、湿潤剤はグ
リセロールが好ましい。湿潤剤の量は、組成物の0.1〜40%、好ましくは1
〜15重量%の範囲をとりうる。
滑らかさを改善するために、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシ
ロキサンおよびアルコール可溶性のシリコーングリコールコポリマーから選択さ
れる1つ以上のシリコーン油あるいはシリコーン流体も含みうる。好ましいシロ
キサンは、ジメチルポリシロキサン(CTFA名:ジメチコーン)、トリメチル
単位で末端遮断したポリシロキサンおよびポリジメチルシクロシロキサン(CT
FA名:シクロメチコーン)を含む。好ましいシロキサンは、25℃で約2〜5
0センチストークの粘度を示す。シリコーンの量は、好都合には組成物の0.1
〜80重量%、好ましくは1〜20重量%の範囲をとりうる。
本発明の組成物には界面活性剤も含まれうる。これらは非イオン性、陰イオン
性、陽イオン性あるいは両性の乳化剤から選択されうる。それらの量は適切には
0.1〜30重量%の範囲をとりうる。非イオン性界面活性剤の例は、C6−C2 2
の脂肪族アルコール、C8−C22の脂肪酸およびソルビタンに基づく
アルコキシル化化合物である。特に好ましいのはTween
ルビタン−モノオレエート)およびポリエトキシル化された
ステアレート)である。好ましい非エトキシル化非イオン性界
ノステアレート)である。
本発明の第一および第二組成物のいずれも、組成物の0.01〜10重量%の
量で濃厚剤/増粘剤を含みうる。当業者には周知のように、濃厚剤の正確な量は
、所望する組成物のねばりと濃厚さに応じて変化しうる。典型的な濃厚剤は、ケ
イ酸マグネ
ルセルロースナトリウム、ヒドロキシアルキルおよびアルキル
Goodrichによって販売されているもののような架橋アクリル酸ポリマー
である。
防水剤が、本発明の組成物を含有する日焼け止め剤と共に含まれうる。これら
の防水剤の量は、約0.5〜10重量%の範
囲をとりうる。一般的な防水剤は、PVPおよびアクリルまたはメタクリルエス
テルに基づくポリマーおよびコポリマーである。特定の例は、PVP/ヘキサデ
センコポリマー(Ganex
酸コポリマー、アンモニウムアクリレートコポリマー、およびポリオールプレポ
リマー−2(たとえばPenederm/Barnet)である。
防腐剤は、望ましくは、潜在的に有害な微生物の増殖に対して保護するために
本発明の第一および第二組成物の両方に含まれうる。微生物の増殖が起こりやす
いのは水相においてであるが、微生物は油相にも存在しうる。それ自体で、水と
油の両方に可溶性のある防腐剤を本発明の組成物中で用いることが好ましい。本
発明の組成物のための適切な伝統的な防腐剤は、p−ヒドロキシ安息香酸のアル
キルエステルである。最近使用されるようになった他の防腐剤には、ヒダントイ
ン誘導体、プロピオン酸塩、および様々な第四アンモニウム化合物が含まれる。
美容化学者は適切な防腐剤に精通しており、防腐剤誘発試験を満たし、製品安定
性を提供するためにそれらを常套的に選択し
ている。特に好ましい防腐剤は、メチルパラベン、イミダゾリジニル尿素、デヒ
ドロキシアセテートナトリウム、プロピルパラベンおよびベンジルアルコールで
ある。防腐剤は、組成物の用途および防腐剤と乳剤中の他の成分との配合禁忌の
可能性を考慮して選択すべきである。防腐剤は、好ましくは組成物の0.01%
〜2重量%の範囲の量で用いられる。
組成物中に水分が存在する時には、その量は1〜99%、好ましくは20〜9
0%、最適には40〜70重量%の範囲をとりうる。
微量の添加成分は、香料、消泡剤、ハーブ抽出物、不透明化剤および着色剤を
、各々の機能を達成するために有効な量で含みうる。
ビタミンも本発明の組成物に含まれうる。特に好ましいのは、パルミチン酸ビ
タミンA(レチニルパルミテート)およびリノール酸ビタミンE(トコフェリル
リノレート)である。ビタミンAおよびEの他のエステルも使用できる。
本発明の好ましい局面では、第一および第二の組成物は各々少なくとも10個
の共通する成分を持つ。さらに、10個の成分は第一および第二組成物中に基本
的に同じ濃度で存在する。
以下の実施例は本発明の組成物の具体例をより詳細に例示するものである。本
文中および添付の請求の範囲の中で言及されるすべての部分、パーセンテージお
よび比率は、特に記載がない限り重量ベースである。
実施例1
一対の予防および矯正組成物を以下の製剤処方に従って調製した。
実施例2
予防と矯正の2つの組成物から成る製品を、消費者パネルで毛剃りした脚の刺
痛試験において消費者の容認度を調べた。試験した製剤処方は、以下に示すよう
なα−ヒドロキシカルボン酸濃度の変化を除いて、実施例1で述べたものと同じ
であった。
各々適格であり、製品差に対して感受性を示すことが証明されている専門化パ
ネルの被験者を試験のために選択した。被験者に、各々2ccのサンプル組成物
が満たされた、左/右の指示を明瞭にラベル表示した2本の充填した注射器を渡
した。被験者はシャワーの際にぬれたかみそりを用いて脚を毛剃りし、ふきとっ
た直後にサンプル組成物を適用した。被験者は刺痛感に留意し、標準質問表に記
入した。試験の結果は以下に記録されている。
試験結果
予防および矯正組成物の連続的な使用は、SPF8を提供する日焼け止めレベ
ルを有する6%α−ヒドロキシカルボン酸の一日用量を供給送達した。予防と矯
正の製剤処方を1つの「オール・イン・ワン」組成物中に配合した比較製品も、
SPF8を提供する日焼け止めレベルを有する6%α−ヒドロキシカルボン酸を
含有した。
臨床試験は、α−ヒドロキシカルボン酸の供給送達が行われる別々の予防およ
び矯正組成物の使用は、両方の製剤処方を配合単一組成物として一緒に混合した
時に起こる刺痛/消費者の不快を低下させることを明らかにした。配合オール・
イン・ワン製品に対して予防処方と矯正処方を比較すると、それぞれ71%と5
2%の刺痛低下が得られた。
実施例3
本発明の例証となるもう一対の予防および矯正組成物を以下に概略する。本組
成物は少なくとも21のSPFを有する。
実施例4
本発明に従ったさらにもう一対の予防および矯正組成物が以下の成分から調製
される。
実施例5
本発明に従ったさらにもう一対の予防および矯正組成物が以下の成分から調製
される。
実施例6
本発明に従った一対の予防および矯正組成物のための無水製剤処方が以下の成
分から調製される。
本発明は特定の実施例とパッケージの具体例を参照して述べているが、本発明
の範囲内に属する種々の修正が為されうることは当業者には明白であろう。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】1997年6月3日
【補正内容】
皮膚損傷を予防し、矯正するための化粧品
発明の背景 発明の分野
本発明は、皮膚損傷の予防および矯正組成物を貯蔵する別々の容器で構成され
る化粧品に関する。関連技術
2つの目的を持った単一製剤形態の化粧品は非常に便利で人気がある。2イン
1の市販製剤の例は、クレンザー&モイスチャライザーおよびシャンプー&コン
ディショナー製品である。残念なことに、単一製剤はしばしば個々に組み合わさ
れた有効成分の機能を損なうことがある。
この問題に対する答えとして、皮膚トリートメント処方が開発されてきた。こ
れらの処方では2つ以上の異なる化粧品組成物を使用し、それらを連続的な順序
で皮膚に適用する。例証となる市販のトリートメント処方の組成物は、クレンザ
ー、モイスチャライザー、トーナーおよびフェーシャルファンデーションである
。
a.o.t.化粧品類および薬剤を配薬するための多区画に
分けられた容器がNL−A9 301 506およびCH−A−585 647
の中で述べられている。これらの容器は旅行に有用であり、化粧台の美観を改善
することが示唆されてきた。
本発明は、皮膚損傷の予防のための有効成分を供給送達し、同時に損傷を矯正
するためのシステムを探求した。本文中では、トリートメント処方中の別々の組
成物が皮膚損傷の予防と矯正のために配合されていることが述べられている。こ
れらの組成物はそれぞれ、皮膚に適用するための各々のタイミングを必要とする
。予防組成物は日焼け止め剤を有効成分として使用する昼間用に提示されている
。矯正組成物は夜間用であり、α−ヒドロキシカルボン酸を有効成分として含有
する。
かかる広口びんのふた6閉鎖部にロックするようにかみ合うことができる、ねじ
すじの付いた雄ねじ8を備えている。昼間の着用中の損傷予防製剤として使用す
るための日焼け止め剤を含有する第一組成物が容器2の中に貯蔵されている。
第二の容器4も、同様にその開口部にねじすじの付いた雄ねじ10を備えてい
る。α−ヒドロキシカルボン酸あるいはその塩を含有する第二組成物が第二の容
器中に貯蔵されている。ねじすじの付いた雄ねじ10は、第一の容器2の閉鎖さ
れた底端14の下に配置された、ねじすじの付いた雌ねじ12とロックするよう
に連結することができる。好ましい具体例では、予防組成物を貯蔵する第一の容
器2は、第二の容器4の外側の色とは異なる外側の色を有している。最も好まし
いのは、第一の容器2が主として白い色(昼用の製剤処方)で、第二の容器4が
主として黒い色(夜用の製剤処方)になっていることである。「主として」とい
う用語は、容器の外壁の表面積の50%以上を意味する。色分けは消費者に化粧
品の適切な使用のための教育的シグナルを与える。
パッケージの他に、本発明に従った化粧品の第一の必須要素は、日焼け止め剤
を含有する第一組成物である。「日焼け止め
剤剤」という用語は、290nmから420nmまでの波長域内の吸収を抑制す
る紫外線遮断化合物を表わすために使用される。これらの化合物は有機あるいは
無機のいずれでもよい。有機化合物が好ましい。日焼け止め剤が無機であって、
唯一の日焼け防止物質として働く時には、5〜30%、好ましくは8〜15重量
%の範囲のレベルで存在しなければならない。
典型的な無機日焼け止め剤は、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、およびそれ
らの組合せを含む。最も好ましいのは二酸化チタンであり、特に平均粒子サイズ
が
Solprotex Iの成分であるジガロイ 2−5
ルトリオレエート (NA)
Amerscreen Pとして市販されてお 1−5
り、エチルジヒドロキシプロピルPABAとし
ても知られる、エチル−4−ビス(ヒドロキシ
プロピル)アミノベンゾエート
Uvinul N−539として市販されてお 7−10
り、オクトクリレンとしても知られる、2−エ
チルヘキシル−2−シアノ−3,3ジフェニル
アクリレート
Parsol MCXとして市販されており、 2−7.5
オクチルメトキシシンナメートとしても知られ
る、エチルヘキシルp−メトキシシンナメート
サリチル酸オクチルとしても知られる、2− 3−5
エチルヘキシルサリシレート
Escalol 106として市販されており、 2−3
グリセリルp−アミノベンゾエートおよびグリ
セリルPABAとしても知られる、グリセリル
アミノベンゾエート
3,3,5−トリメチルシクロヘキシルサリシ 4−15
レートとしても知られる、ホモメンチルサリシ
レート
ジヒドロキシアセトンを含むローソン(NA) 33と0.25
Padimate OおよびEscalol 1−4.8
507として市販されており、2−エチルヘキ
シルp−ジメチルp−アミノベンゾエートおよ
び2−エチルヘキシルジメチルPABAとして
も知られるオクチルジメチルPABA
2−フェニルベンゾイミダゾール5−スルホン酸 1.4
サリチル酸トリエタノールアミン 5−12
有機日焼け止め剤化合物の量は、0.1〜25%、最適には1〜15%、最も
好ましくは5〜10重量%の範囲である。
本発明に従った化粧品のもうひとつの必須要素は、C2−C30α−ヒドロキシ
カルボン酸あるいはその塩を含有する第二組成物である。広い種類のα−ヒドロ
キシカルボン酸が使用でき、その適切な例は次のものを含む:
α−ヒドロキシ酢酸
α−ヒドロキシプロパン酸
α−ヒドロキシヘキサン酸
α−ヒドロキシオクタン酸
α−ヒドロキシデカン酸
α−ヒドロキシドデカン酸
α−ヒドロキシテトラデカン酸
α−ヒドロキシヘキサデカン酸
α−ヒドロキシオクタデカン酸
α−ヒドロキシエイコサン酸
α−ヒドロキシドコサン酸
α−ヒドロキシヘキサコサン酸、および
α−ヒドロキシオクタコサン酸
上記のリストから特に好ましいのはα−ヒドロキシ酢酸(一般にはグリコール
酸として知られる)、α−ヒドロキシプロパン酸(一般には乳酸として知られる
)、およびα−ヒドロキシオクタン酸(一般にはα−ヒドロキシカプリル酸また
はHCAとして知られる)である。
本発明のために、α−ヒドロキシカルボン酸という用語は酸形態だけでなくそ
の塩も含むことが意図されている。代表的な塩は、アルカリ金属、アンモニウム
およびそれらのC2−C60のアンモニウム塩である。特に好ましいのは、ナトリ
ウム、カリウム、トリエタノールアンモニウム、ポリエチレンイミンおよびアン
モニウム塩である。前記のすべての組合せが組成物中に存在しうる。α−ヒドロ
キシカルボン酸またはその塩の量は、
約0.01〜15%、好ましくは0.1〜12%、最適には0.5〜9重量%の
範囲をとりうる。
本発明の第一および第二組成物のいずれかあるいはその両方が、固体あるいは
液体、水性あるいは無水、ならびに不透明あるいは透明でありうる。
製剤学的に許容される担体は、通常は第一および第二の組成物の日焼け止め剤
およびα−ヒドロキシカルボン酸の有効成分を供給送達するために使用される。
最も好ましくは、本発明の化粧品組成物は乳剤形態である。定義によると、乳剤
とは少なくとも2つの不混和性の液体相を含む分散系であって、そのうちの1つ
が他方の全体に微細な小滴の形で分散している。水と油が最も一般的な不混和相
である。油が水相全体に小滴として分散している乳剤は水中油型乳剤と呼ばれる
。水が分散相で、油が分散媒質である時には、油中水型乳剤が存在する。本発明
の範囲内で想定される乳剤は、両方のタイプの乳剤のローションおよびクリーム
の形態、水相が連続的であるもの、および油相が連続的であるものである。これ
らの相の量は、99:1〜1:99重量の範囲をとりうる。
本発明に従った「製剤学的に許容される担体」という用語は、
皮膚軟化剤、界面活性剤、湿潤剤および水を含む。かかる担体の総量は、30〜
99.9%、好ましくは50〜90%、最適には70〜85重量%の範囲をとり
うる。
様々な油性皮膚軟化剤が本発明の組成物において使用できる。これらの皮膚軟
化剤は、次の分類の1つ以上から選択される:
1.炭化水素油およびろう。その例は
13.蜜ろう、鯨ろう、ミリスチン酸ミリスチル、ステアリン酸ステアリルのよ
うなろうエステル。
14.蜜ろう誘導体、たとえばポリオキシエチレンソルビトール蜜ろう。これら
は、多様な酸化エチレン含量のエトキシル化ソルビトールと蜜ろうの反応産物で
、エーテルエステルの混合物を形成する。
15.カルナウバおよびカンデリラろうを含む植物ろう。
16.レシチンおよび誘導体のようなリン脂質。
17.ステロール。コレステロール、コレステロール脂肪酸エステルがその例で
ある。
18.脂肪酸アミド、エトキシル化脂肪酸アミド、固形脂肪酸アルカノールアミ
ドのようなアミド。
上記に列挙した皮膚軟化剤の量は、全組成物の0.5〜80重量%の範囲をと
りうる。好ましくはこれらの皮膚軟化剤の量は1〜25%、最適には5〜15重
量%の範囲である。
多価アルコール型の湿潤剤も本発明の組成物に含まれうる。湿潤剤は皮膚軟化
剤の有効性を高めるのを助け、落屑を減少させ、生じた落屑の除去を促進し、皮
膚の手触りを改善する。代表的な多価アルコールは、プロピレングリコール、ジ
プロピレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、ボリエチレングリコールおよびそれ
らの誘導体、ソルビトール、ヒドロキシプロピルソルビトール、ヘキシレングリ
コール、1,3−ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、エト
キシル化グリセロール、プロポキシル化グリセロールおよびそれらの混合物を含
む、ポリアルキレングリコール、より好ましくはアルキレンポリオールとその誘
導体を含む。最良の結果を得るためには、湿潤剤はグリセロールが好ましい。湿
潤剤の量は、組成物の0.1〜40%、好ましくは1〜15重量%の範囲をとり
うる。
滑らかさを改善するために、ジメチルボリシロキサン、メチルフェニルポリシ
ロキサンおよびアルコール可溶性のシリコーングリコールコポリマーから選択さ
れる1つ以上のシリコーン油あるいはシリコーン流体も含みうる。好ましいシロ
キサンは、ジメチルポリシロキサン(CTFA名:ジメチコーン)、トリメチル
単位で末端遮断したポリシロキサンおよびポリジメチルシクロシロキサン(CT
FA名:シクロメチコーン)を含む。好ましいシロキサンは、25℃で2〜50
センチストークの粘度を示す。シリコーンの量は、組成物の0.1〜80重量%
、
好ましくは1〜20重量%の範囲をとりうる。
本発明の組成物には界面活性剤も含まれうる。これらは非イオン性、陰イオン
性、陽イオン性あるいは両性の乳化剤から選択されうる。それらの量は0.1〜
30重量%の範囲をとりうる。非イオン性界面活性剤の例は、C8−C22の脂肪
族アルコール、C8−C22の脂肪酸およびソルビタンに基づくアルコキ
トキシル化ソルビタン(CTFA名:POE(2)ソルビタンモノオレエート)
およびポリエトキシル化されたC18脂肪酸で
レート)である。好ましい非エトキシル化非イオン性界面活性剤
レート)である。
本発明の第一および第二組成物のいずれも、組成物の0.01〜10重量%の
量で濃厚剤/増粘剤を含みうる。当業者には周知のように、濃厚剤の正確な量は
、所望する組成物のねばりと濃厚さに応じて変化しうる。典型的な濃厚剤は、ケ
イ酸マグネ
ルセルロースナトリウム、ヒドロキシアルキルおよびアルキル
Goodrichによって販売されているもののような架橋アクリル酸ポリマー
である。
防水剤が、本発明の組成物を含有する日焼け止め剤と共に含まれうる。これら
の防水剤の量は、0.5〜10重量%の範囲をとりうる。一般的な防水剤は、P
VPおよびアクリルまたはメタクリルエステルに基づくポリマーおよびコポリマ
ーである。特定の例は、PVP/ヘキサデセンコポリマー(Ganex V
コポリマー、アンモニウムアクリレートコポリマー、およびポリオールプレポリ
マー−2(たとえばPenederm/Barnet)である。
防腐剤は、望ましくは、潜在的に有害な微生物の増殖に対して保護するために
本発明の第一および第二組成物の両方に含まれうる。微生物の増殖が起こりやす
いのは水相においてであるが、微生物は油相にも存在しうる。それ自体で、水と
油の両方に可溶性のある防腐剤を本発明の組成物中で用いることが好ま
しい。本発明の組成物のための適切な伝統的防腐剤は、p−ヒドロキシ安息香酸
のアルキルエステルである。最近使用されるようになった他の防腐剤には、ヒダ
ントイン誘導体、プロピオン酸塩、および様々な第四アンモニウム化合物が含ま
れる。美容化学者は適切な防腐剤に精通しており、防腐剤誘発試験を満たし、製
品安定性を提供するためにそれらを常套的に選択している。特に好ましい防腐剤
は、メチルパラベン、イミダゾリジニル尿素、デヒドロキシアセテートナトリウ
ム、プロピルパラベンおよびベンジルアルコールである。防腐剤は、組成物の用
途および防腐剤と乳剤中の他の成分との配合禁忌の可能性を考慮して選択すべき
である。防腐剤は、好ましくは組成物の0.01%〜2重量%の範囲の量で用い
られる。
組成物中に水分が存在する時には、その量は1〜99%、好ましくは20〜9
0%、最適には40〜70重量%の範囲をとりうる。
微量の添加成分は、香料、消泡剤、ハーブ抽出物、不透明化剤および着色剤を
、各々の機能を達成するために有効な量で含みうる。
ビタミンも本発明の組成物に含まれうる。特に好ましいのは、
パルミチン酸ビタミンA(レチニルパルミテート)およびリノール酸ビタミンE
(トコフェリルリノレート)である。ビタミンAおよびEの他のエステルも使用
できる。
本発明の好ましい局面では、第一および第二の組成物は各々少なくとも10個
の共通する成分を持つ。さらに、10個の成分は第一および第二組成物中に基本
的に同じ濃度で存在する。
以下の実施例は本発明の組成物の具体例をより詳細に例示するものである。本
文中および添付の請求の範囲の中で言及されるすべての部分、パーセンテージお
よび比率は、特に記載がない限り重量ベースである。
実施例1
一対の予防および矯正組成物を以下の製剤処方に従って調製した。
13.皮膚損傷を予防し、矯正するための美容方法であって、紫外線照射が組成
物を透過して使用者の皮膚に達するのを防ぐために有効な用量で存在する日焼け
止め剤を含む第一組成物、および紫外線照射が誘発する皮膚損傷を矯正するため
に有効な用量で存在するC2−C30α−ヒドロキシカルボン酸あるいはその塩を
含む第二組成物を使用し、第一組成物が第一の容器中に貯蔵され、第二組成物が
第二の容器中に貯蔵されており、第一と第二の容器が離すことができる形で連結
されており、第一組成物を、昼の間皮膚に接触したままであって、紫外線照射が
誘発する皮膚損傷を防ぐように皮膚に適用し、第一組成物の適用後に、第二組成
物を、紫外線照射による損傷を矯正するために夜の間皮膚に接触したままである
ように適用することを含む方法。
14.第一と第二の容器が、一方が他方の上に積み重ねられ、ねじすじの付いた
ねじ結合によって離すことができるようにロックされている、請求項13に記載
の方法。
【手続補正書】
【提出日】1997年12月9日
【補正内容】
【図1】
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
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DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
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MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S
D,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT
,UA,UG,UZ,VN
(72)発明者 ネツトシーム,スーザン
アメリカ合衆国、ニユー・ヨーク・10023、
ニユー・ヨーク、ウエスト・シツクステ
イ・セカンド・ストリート・61、アパート
メント・4・デイ
(72)発明者 インダースキー,マイクル
アメリカ合衆国、コネチカツト・06430、
フエアフイールド、バーチフイールド・ド
ライブ・104、
(72)発明者 ベルトリーニ,ピーター
アメリカ合衆国、コネチカツト・06484、
シエルトン、カントリー・リツジ・ドライ
ブ・51