JP2003113018A - 化粧料 - Google Patents

化粧料

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JP2003113018A
JP2003113018A JP2001304421A JP2001304421A JP2003113018A JP 2003113018 A JP2003113018 A JP 2003113018A JP 2001304421 A JP2001304421 A JP 2001304421A JP 2001304421 A JP2001304421 A JP 2001304421A JP 2003113018 A JP2003113018 A JP 2003113018A
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cosmetic
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JP2001304421A
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Hiroyuki Hagiwara
宏行 萩原
Yoichi Mizudori
洋一 水鳥
Jiro Nakabayashi
治郎 中林
Shigesada Momose
重禎 百瀬
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Kose Corp
Original Assignee
Kose Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽い使用感を有し、化粧膜のベタつきの少な
い、塗布部への密着性や化粧持ち等の付着性、経時安定
性に優れ、特に固型状ないしペースト状の剤型において
は形状保持性に優れた化粧料に関するものである。 【解決手段】 成分(a)固形状ジアルキルケトン、成
分(b)シリコーン油を含有することを特徴とする化粧
料を提供するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成分(a)固形状
ジアルキルケトン、成分(b)シリコーン油を含有する
化粧料に関し、さらに詳細には、軽い使用感を有し、化
粧膜のベタつきが少なく、塗布部への密着性や化粧持ち
等の付着性、経時安定性に優れ、特に固型状ないしペー
スト状の剤型においては形状保持性に優れた化粧料に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の化粧料においては、軽い使用感を
演出したり、化粧膜のベタつきを抑えるために、低極性
油、特にシリコーン油を配合することにより効果を得る
ことが多い。また、化粧膜の肌への付着性を向上させ、
衣類等の二次付着を軽減するために揮発性成分を配合す
る技術があるが、このような際に揮発性シリコーン油を
配合することが多くある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シリコ
ーン油と相溶する油性成分は限られており,化粧料中の
油性成分の組成によっては、シリコーン油の配合が困難
な場合もあった。また、シリコーン油の配合量が多くな
ると、油性成分の組成にかかわらず、系の形状保持性、
経時安定性が著しく低下するという欠点があった。特に
固型状の化粧料においては、シリコーン油を効果的にゲ
ル化(固化)させるゲル化剤やワックスが少ないため、
シリコーン油を多量に配合した系では、成型時の形状保
持性及び経時安定性の確保が困難であるという欠点があ
った。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究した結果、成分(a)の固形
状ジアルキルケトンは、高極性油の固形油でありなが
ら、成分(b)のシリコーン油との相溶性が良好で、且
つ、高いゲル化能を有することを見出した。これは、従
来の高極性固形油、すなわち高級脂肪酸、高級アルコー
ル、固形油脂、ロウ等には見られない特性である。本発
明は、成分(b)のシリコーン油を好適にゲル化(固
化)し得る高極性固形油として、特定の物質である成分
(a)の固形状ジアルキルケトンを組み合わせる技術で
あり、両者の組み合わせによって、始めて、従来成し得
なかったシリコーン油の持つ軽い使用感、化粧膜へのべ
たつきの無さ、固形状ジアルキルケトンの持つ付着性、
形状保持性、経時安定性の両立がはかれたのである。す
なわち本発明は成分(a)の固形状ジアルキルケトン及
び成分(b)シリコーン油とを含有することにより、軽
い使用感を有し、化粧膜のベタつきが少なく、塗布部へ
の密着性や化粧持ち等の付着性、形状保持性、経時安定
性に優れた化粧料を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明に使用される固形状ジアルキルケトンとは、下記一
般式(1)で表されるものである。 RCOR …(1) (式中、R及びRは同一又は異なってもよく、C1
0〜20のアルキル基を示す。) 本発明に使用される上記固形状ジアルキルケトンは、ア
ルキル鎖がC10〜20であることが必要である。すな
わち、アルキル鎖長が10未満であると、成分(b)の
シリコーン油のゲル化能が不充分になることより、形状
保持性、経時安定性に劣る化粧料となり易く、塗布部へ
の密着性や化粧持ち等の付着性も不足する傾向になる。
また、アルキル鎖が20を超えると付着性、形状保持性
は向上するものの、成分(b)のシリコーン油の特徴で
ある軽い使用感、化粧膜のベタつきの無さが消失する傾
向になるため好ましくない。更に、形状保持性、使用感
及び経時安定性の点において、R及びRは同一の方
が好ましく、中でもヘプタデシル基及びウンデシル基が
好ましい。また、融点は60〜90℃程度のものが好ま
しい。上記固形状ジアルキルケトンは、例えば、高級脂
肪酸のカルシウム塩を乾留して得ることができる。市販
品としては、ワックスKM、ワックスKS(共に日本化
成社製)、花王ワックスT−1(花王社製)などが挙げ
られる。また、これらは必要に応じて1種または2種以
上を用いることができる。本発明に使用される成分
(a)固形状ジアルキルケトンの配合量は、全成分中
0.1〜30質量%(以下単に「%」と示す。)が好ま
しく、更に、0.3〜25%がより好ましい。この範囲
であれば使用感、付着性、形状保持性及び経時安定性の
点において優れたものが得られる。
【0006】本発明に使用される成分(b)シリコーン
油は、常温で液状のシリコーン化合物であり、通常化粧
料に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、
ジメチルポリシロキサン、環状オルガノポリシロキサ
ン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジ
ェンポリシロキサン、高級脂肪酸変性オルガノポリシロ
キサン、高級アルコール変性オルガノポリシロキサン、
アルキル変性オルガノポリシロキサン、アルコキシ変性
オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン変性オ
ルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキ
ル共変性オルガノポリシロキサン、グリセリン変性オル
ガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサ
ン等が挙げられ、また、これらは必要に応じて1種また
は2種以上を用いることができる。本発明に使用される
成分(b)シリコーン油の配合量は、全成分中0.1〜
90%が好ましく、更に、0.5〜70%がより好まし
い。この範囲であれば使用感、付着性、形状保持性及び
経時安定性の点において優れたものが得られる。
【0007】本発明の化粧料には、本発明の効果を損な
わない程度で、必要に応じて、前記必須成分以外の各種
成分、例えば、粉体、油性成分、紫外線吸収剤、保湿
剤、皮膜形成剤、褪色防止剤、酸化防止剤、消泡剤、美
容成分、防腐剤、香料などを各種の効果を付与するため
に適宜配合することができる。経時安定性を確保する目
的として粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙
霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の
粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性
粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉
体類等が挙げられる。具体的に例示すれば、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無
機顔料、酸化鉄、カーボンブラック、チタンブラック、
酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青等の有色無機顔
料、タルク、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲
母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、カオリ
ン、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、無水ケイ
酸、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコ
ニウム、酸化アンチモン、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウ
ム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カル
シウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、
窒化ホウ素等の無機体質粉体、二酸化チタン被覆雲母、
二酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタ
ン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、オ
キシ塩化ビスマス、魚鱗箔等の光輝性粉体、ポリアミド
系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポ
リエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、
ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂等
のコポリマー樹脂、ポリプロピレン系樹脂、シリコーン
樹脂、ウレタン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、ステアリ
ン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機低分子性粉体、澱
粉、シルク粉末、セルロース粉末等の天然有機粉体、赤
色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226
号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色
404号、黄色401号等の有機顔料粉体、赤色3号、
赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4
号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、
バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体、ポ
リエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィル
ム末、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エ
ポキシ積層フィルム末等のラメ剤、更にアルミニウム
粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲
母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウ
ム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜
鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等が挙げられ、これら粉
体はその1種又は2種以上を用いることができ、更に複
合化したものを用いても良い。尚、これら粉体は、フッ
素系化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、レシチ
ン、水素添加レシチン、コラーゲン、炭化水素、高級脂
肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、界
面活性剤、アミノ酸系化合物、水溶性高分子等の1種又
は2種以上を用いて表面処理を施してあっても良い。
【0008】様々な感触を演出したり、経時安定性を確
保する目的で用いる油性成分としては、動物油、植物
油、合成油等の起源、及び、固形油、半固形油、液体
油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、
ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アル
コール類、必須成分以外のシリコーン類、フッ素系油
類、ラノリン誘導体類、油性ゲル化剤類等が挙げられ
る。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリ
ン、ポリエチレンワックス、エチレン・プロピレンコポ
リマー、パラフィンワックス、モンタンワックス、フィ
ッシャートロプシュワックス等の炭化水素類、モクロ
ウ、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカ
デミアンナッツ油等の油脂類、ミツロウ、ゲイロウ、カ
ルナウバワックス、キャンデリラワックス等のロウ類、
セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、
パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデ
シル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジイソステアリン酸
ポリグリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステ
ル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロ
ール脂肪酸エステル、トリグリセライド等のエステル
類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニ
ン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、12−ヒドロキ
システアリン酸等の脂肪酸類、ステアリルアルコール、
セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアル
コール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコー
ル等の高級アルコール類、高重合度ジメチルポリシロキ
サン、長鎖アルキル変性オルガノポリシロキサン、長鎖
アルコキシ変性ポリシロキサン、脂肪酸変性オルガノポ
リシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素
変性ポリシロキサン等の常温で液状以外のシリコーン
類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パー
フルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、ラノリン、
酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリン
アルコール等のラノリン誘導体、蔗糖脂肪酸エステル、
デンプン脂肪酸エステル、イソステアリン酸アルミニウ
ム等の油性ゲル化剤類等が挙げられる。
【0009】粉体の分散性向上を目的とする界面活性剤
としては、化粧品一般に用いられている界面活性剤であ
ればよく、ノニオン界面活性剤、アニオン性界面活性
剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げら
れる。ノニオン界面活性剤としては、例えば、グリセリ
ン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加
物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレン
グリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステ
ル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂
肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソ
ルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコ
ール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステ
ル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキ
ルエーテル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ン硬化ヒマシ油、ラノリンのアルキレングリコール付加
物、ポリオキシアルキレン変性シリコーン、ポリオキシ
アルキレンアルキル共変性シリコーン等が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸、
ラウリン酸のような脂肪酸及びそれらの無機及び有機
塩、アルキルベンゼン硫酸酸塩、アルキルスルホン酸
塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコ
ハク酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、アシルメチルタウ
リン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、
アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル
燐酸塩、N−アシルアミノ酸塩、ο−アルキル置換リン
ゴ酸塩、アルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。カ
チオン界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン
塩、ポリアミン及びアルカノールアミン脂肪酸誘導体、
アルキル四級アンモニウム塩、環式四級アンモニウム塩
等が挙げられる。両性界面活性剤としては、アミノ酸タ
イプやベタインタイプのカルボン酸型、硫酸エステル
型、スルホン酸型、リン酸エステル型のものがあり、人
体に対して安全とされるものが使用できる。例えば、大
豆リン脂質、N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カ
ルボキシルメチルアンモニウムベタイン、N,N−ジア
ルキルアミノアルキレンカルボン酸、N,N,N−トリ
アルキル−N−スルフォアルキレンアンモニウムベタイ
ン、N,N−ジアルキル−N,N−ビス(ポリオキシエ
チレン硫酸)アンモニウムベタイン、2−アルキル−1
−ヒドロキシエチル−1−カルボキシメチルイミダゾリ
ニウムベタイン等が挙げられる。
【0010】モイスチャー効果を付与する目的で用いる
水性成分としては、水及び水に可溶な成分であれば何れ
でもよく、水の他に、例えば、エタノール等のアルコー
ル類、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリ
グリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ウイッチ
ヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダ
ー、ローズ等の植物抽出液が挙げられる。
【0011】経時安定性の確保を目的とする水溶性高分
子としては、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウ
ム、ヒアルロン酸、アラビアガム、アルギン酸ナトリウ
ム、カラギーナン等の天然系のもの、メチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース等の半合成系のもの、カルボキシビニルポリマ
ー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リアクリル酸ナトリウム等の合成系のものを挙げること
ができる。
【0012】紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフ
ェノン系としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベン
ゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシ
ベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム、2,2’
−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノ
ン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベ
ンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム、2,4−ジ
ヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テト
ラヒドロキシベンゾフェノン等が挙げられ、PABA系
としては、p−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸エ
チル、p−アミノ安息香酸グリセリル、p−ジメチルア
ミノ安息香酸アミル、p−ジメチルアミノ安息香酸−2
−エチルヘキシル、p−ジヒドロキシプロピル安息香酸
エチル等が挙げられ、ケイ皮酸としては、p−メトキシ
ケイ皮酸−2−エチルヘキシル、4−メトキシケイ皮酸
−2−エトキシエチル等が挙げられ、サリチル酸系とし
てはサリチル酸−2−エチルヘキシル、サリチル酸フェ
ニル、サリチル酸ホモメンチル等が挙げられ、その他、
2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、4−tert−ブチル−4’−メトキシジ
ベンゾイルメタン、オキシベンゾン等が挙げられる。
【0013】保湿剤としては、例えばタンパク質、ムコ
多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等が挙げられ
る。酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、
アスコルビン酸等が挙げられる。美容成分としては、例
えばビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例
えばp−オキシ安息香酸アルキル、フェノキシエタノー
ル等が挙げられる。
【0014】本発明の化粧料は、油系、水系、乳化系等
の剤型を問わず、メイクアップ、スキンケア、頭髪製品
等種々の化粧料とすることができるが、形状としてステ
ィック状、ゲル状、液状、流し込みタイプのものが挙げ
られ、また、口紅、リップグロス、下地用のリップベー
ス、口紅オーバーコート、リップクリーム、アイカラ
ー、フェイスカラー、ファンデーション、オイルクレン
ジング、アイクリーム、チック等とすることによりその
効果が最大限に発揮され、固型状化粧料であることが好
適である。
【0015】
【実施例】以下に実施例及び比較例をあげて本発明を更
に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するもので
はない。
【0016】実施例1〜6、比較例1〜3 スティック
状口紅 表1に示す処方及び下記の製造方法により実施例1〜6
及び比較例1〜3のスティック状口紅を製造し、軽い使
用感、化粧膜のベタつきのなさ、付着性、形状保持性及
び経時安定性について下記の方法により評価を行い判定
した。その結果も併せて表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】*1:ジヘプタデシルケトン *2:EP−700(Baker Petrolite
社製) *3:ジメチルポリシロキサン(20cs) *4:KF−56(信越化学工業社製) *5:AEROSIL300(日本アエロジール社製)
【0019】(製造方法) A.成分(1)〜(9)を100℃で加熱溶解する。 B.「A」に成分(10)〜(14)を添加して混合攪
拌する。 C.「B」を型に溶融充填して、スティック状口紅を得
た。
【0020】下記評価項目について各々評価を行った。 (評価項目) イ.軽い使用感 ロ.化粧膜のベタつきのなさ ハ.付着性 ニ.形状保持性 ホ.経時安定性
【0021】イの項目の軽い使用感、ロの項目の化粧膜
のベタつきのなさ、ハの項目の付着性及びニの項目の形
状保持性については、各試料について専門評価パネル2
0名による使用テストを行い、パネル各人が下記絶対評
価基準にて7段階に評価し評点を付け、各試料ごとにパ
ネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記4
段階判定基準により判定した。尚、ハの項目の付着性に
ついては、各試料を唇部に塗布し、パネルに通常の生活
をしてもらい、6時間後の化粧効果について評価した。
また、ニの項目の形状保持性については、使用後の各試
料の状態を観察して、スティック形状の崩れや使用部位
の油分の離しょう及びスティック全体のブルーミング等
の外観の変化を評価した。ホの項目の経時安定性の評価
については、各試料の40℃で一ヶ月保存の状態を観察
し25℃保存品と比較して、スティック表面の油分の離
しょうやファットブルーミング、スティック形状の変化
等を評価し、下記4段階判定基準により判定した。
【0022】(軽い使用感)、(化粧膜のベタつきのな
さ)、(付着性)、(形状保持性) 4段階判定基準 (平均点) :(判定) 5点を超える :非常に良好:◎ 3点を超えて5点以下:良好 :○ 1点を超えて3点以下:やや不良 :△ 1点以下 :不良 :× (経時安定性)の判定 非常に良好:◎ 良好 :○ やや不良 :△ 不良 :×
【0023】表1の結果から明らかなように、本発明の
実施例1〜6のスティック状口紅は、軽い使用感、化粧
膜のベタつきのなさ、付着性、形状保持性、経時安定性
に優れたものが得られた。一方、成分(a)の固形状ジ
アルキルケトンを配合しない比較例1、2では、付着
性、形状保持性、経時安定性において、また、成分
(b)のシリコーン油を配合しない比較例3では、軽い
使用感、化粧膜のベタつきのなさにおいて満足のいく結
果が得られなかった。
【0024】実施例7:皿状固型リップグロス (成分) (%) 1.デキストリン脂肪酸エステル *6 10 2.固形状ジアルキルケトン *7 0.5 3.ロジン酸ペンタエリスリット 30 4.シリコーン油 *8 5 5.リンゴ酸ジイソステアリル 20 6.流動パラフィン 残量 7.酢酸ラノリン 10 8.無水ケイ酸 *9 0.5 9.雲母チタン 5 10.赤色104号 2 11.黄色4号 4 12.黒酸化鉄 1.5 13.群青 0.5 14.酸化防止剤(天然ビタミンE) 適量 15.香料 適量 *6:パルミチン酸デキストリン *7:ヘプタデシル・ウンデシルケトン *8:ジメチルポリシロキサン(100cs) *9:AEROSIL200(日本アエロジール社製) (製造方法) A.成分(1)〜(7)を80〜100℃で均一に溶解
する。 B.「A」に成分(8)〜(15)を添加し、均一に混
合攪拌する。 C.「B」を型に流し込み、皿状固型リップグロスを得
た。 本発明の皿状固型リップグロスは、軽い使用感、化粧膜
のベタつきのなさ、付着性、形状保持性、経時安定性に
優れたものであった。
【0025】 実施例8:油性固型ファンデーション (成分) (%) 1.セレシンワックス 2 2.固形状ジアルキルケトン *10 12 3.シリコーン樹脂 *11 3 4.シリコーン油 *12 25 5.オクタン酸セチル 7 6.スクワラン 5 7.トリ(カプリル・カプリン酸)グリセライド 残量 8.N−ラウロイル−L−グルタミン酸 ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル) 2 9.レシチン 0.05 10.シリル化処理無水ケイ酸 *13 0.5 11.微粒子酸化チタン 1 12.微粒子酸化亜鉛 1 13.酸化チタン 15 14.硫酸バリウム 2 15.セリサイト 10 16.ベンガラ 1 17.黄酸化鉄 2 18.黒酸化鉄 0.5 19.美容成分(アロエエキス) 適量 20.香料 適量 *10:ジウンデシルケトン *11:トリメチルシロキシケイ酸 *12:オクタメチルシクロテトラシロキサン *13:AEROSIL R972(日本アエロジール社製) (製造方法) A:成分(1)〜(3)、(5)〜(9)を100℃で
均一溶解する。 B:「A」に成分(4)、(10)〜(20)を添加
し、均一に混合攪拌する。 C:「B」を容器に充填して、油性固型ファンデーショ
ンを得た。 本発明の油性固型ファンデーションは、軽い使用感、化
粧膜のベタつきのなさ、付着性、形状保持性、経時安定
性に優れたものであった。
【0026】 実施例9:ゲル状アイカラー (成分) (%) 1.12−ヒドロキシステアリン酸 0.2 2.固形状ジアルキルケトン *1 2 3.ロジン酸ペンタエリスリット 0.1 4.シリコーン油 *14 65 5.イソノナン酸イソトリデシル 8 6.ジイソステアリン酸ジグリセリル 6 7.流動パラフィン 残量 8.無水ケイ酸 *5 4 9.紫外線吸収剤(p−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル) 0.1 10.赤色202号 0.4 11.群青 0.6 12.合成雲母 5 13.酸化チタン処理合成金雲母 0.2 *14:フッ素変性ポリシロキサン (製造方法) A:成分(1)〜(7)を100℃で均一溶解する。 B:「A」に成分(8)〜(13)を加え、均一に混合
分散する。 C:「B」を容器に充填し、ゲル状アイカラーを得た。 本発明のゲル状アイカラーは、軽い使用感、化粧膜のベ
タつきのなさ、付着性、形状保持性、経時安定性に優れ
たものであった。
【0027】実施例10 ペースト状整髪料 (成分) (%) 1.固形状ジアルキルケトン *10 20 2.精製モクロウ 5 3.シリコーン油 *8 60 4.重質流動イソパラフィン *15 5 5.香料 2 6.染料 適量 7.酸化防止剤(dl−α−トコフェロール) 適量 *15:パールリーム18(日本油脂社製) (製造方法) A.成分(1)〜(7)を均一に加熱混合し、均一に混
合する。 B.Aを容器に充填し、ペースト状整髪料を得た。 本発明のペースト状整髪料は、軽い使用感、化粧膜のベ
タつきのなさ、付着性、形状保持性、経時安定性に優れ
たものであった。
【0028】実施例11 液状メイクアップリムーバー (成分) (%) 1.固形状ジアルキルケトン *1 0.1 2.シリコーン油 *16 55 3.シリコーン油 *17 5 4.流動パラフィン 残量 5.サフラワー油 0.1 *16:ジメチルポリシロキサン(6cs) *17:デカメチルシクロペンタシロキサン (製造方法) A:成分(1)、(2)を100℃で均一溶解する。 B:「A」に成分(3)〜(5)を加え、均一に混合分
散する。 C:Bを容器に充填し、液状メイクアップリムーバーを
得た。 本発明の液状メイクアップリムーバーは、軽い使用感、
化粧膜のベタつきのなさ、化粧料への付着性、経時安定
性に優れたものであった。
【0029】 実施例12 水中油系乳化型肌色乳液 (成分) (%) 1.N−ステアロイル−L−グルタミン酸 0.5 2.セタノール 0.5 3.ポリオキシエチレン(10モル)モノステアレート 0.8 4.デカグリセリルモノイソステアレート 1 5.セスキオレイン酸ソルビタン 0.4 6.固形状ジアルキルケトン *10 5 7.シリコーン油 *8 5 8.グリセリン 3 9.1,3−ブチレングリコール 5 10.キサンタンガム 0.1 11.カラギーナン 0.05 12.トリエタノールアミン 0.4 13.p−オキシ安息香酸メチル 0.2 14.精製水 残量 15.酸化チタン 2 16.タルク 2 17.ベンガラ 0.5 18.黄酸化鉄 1 19.黒酸化鉄 0.1 20.美容成分(リン酸L−アスコルビルマグネシウム) 0.1 21.香料 適量 (製造方法) A:成分(1)〜(7)を加熱溶解する。 B:成分(8)〜(20)を均一分散し、加熱混合す
る。 C:AにBを添加して、乳化する。 D:Cを冷却後、成分(21)を加え、均一に混合分散
する。 E:Dを容器に充填して、水中油系乳化型肌色乳液を得
た。 実施例12の水中油系乳化型肌色乳液は、軽い使用感、
化粧膜のベタつきのなさ、付着性、経時安定性に優れた
ものであった。
【0030】 実施例13:水中油系乳化型リキッドファンデーション (成分) (%) 1.セタノール 2 2.固形状ジアルキルケトン *1 1 3.モノステアリン酸グリセリン 0.5 4.流動パラフィン 6 5.タルク 16 6.ベンガラ 1 7.黄酸化鉄 3 8.モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン 1 9.カルボキシルビニルポリマー *16 0.1 10.トリエタノールアミン 0.2 11.プロピレングリコール 10 12.p−オキシ安息香酸エステル 0.2 13.香料 適量 14.精製水 残量 15.美容成分(緑茶抽出液) 適量 *16:CARBOPOL940(B.F.グッドリッチケミカル社製) (製造方法) A:成分(1)〜(4)を75℃に加熱し、均一に混合
溶解する。 B:成分(8)〜(12)、(14)を75℃に加熱
し、均一に混合溶解する。 C:Aに(5)〜(7)を添加し、均一に分散する。 D:BにCを添加して混合分散し、75℃に加熱する。 E:AにDを添加し、乳化する。 F:Eを冷却し、成分(13)、(15)を添加し、水
中油系乳化型リキッドファンデーションを得た。 実施例13の水中油系乳化型リキッドファンデーション
は、軽い使用感、化粧膜のベタつきのなさ、付着性、経
時安定性に優れたものであった。
【0031】 実施例14:油中水系乳化型ハンドクリーム (成分) (%) 1.トリメチルシロキシケイ酸 3 2.ジメチルポリシロキサン *3 10 3.セチルイソオクタネート 10 4.スクワラン 10 5.マイクロクリスタリンワックス 3 6.セレシンワックス 2 7.固形状ジアルキルケトン *1 5 8.固形状ジアルキルケトン *10 5 9.ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン *17 2.5 10.フッ素化合物処理ナイロン末 *18 3 11.精製水 残量 12.美容成分(尿素) 3 13.ジグリセリン 1 14.プロピレングリコール 5 15.p−オキシ安息香酸メチル 0.3 *17:シリコンKF6017(信越化学工業社製) *18:FKD−ナイロンSP−500(大東化成工業社製) (製造方法) A:成分(1)〜(9)を加熱混合する。 B:Aに成分(10)を添加して、混合分散する。 C:成分(11)〜(15)を混合溶解する。 D:Bを攪拌しながら、Cを添加し、乳化する。 E:Dを容器に充填し、油中水系乳化型ハンドクリーム
を得た。 実施例14の油中水系乳化型ハンドクリームは、軽い使
用感、化粧膜のベタつきのなさ、付着性、形状保持性、
経時安定性に優れたものであった。
【0032】 実施例15:粉末状白粉 (成分) (%) 1.タルク 70 2.セリサイト 残量 3.パーフルオロポリエーテル処理雲母チタン(3%処理) 2 4.ステアリン酸マグネシウム 2 5.固形状ジアルキルケトン *7 0.3 6.シリコーン油 *3 2 7.群青 0.2 8.ベンガラ 0.1 9.p−オキシ安息香酸エステル 適量 10.炭酸カルシウム 5 11.香料 適量 (製造方法) A:成分(5)、(6)を75℃に加熱し、均一に混合
溶解する。 B:成分(10)、(11)を混合する。 C:成分(1)〜(4)、(7)〜(9)にA、Bを均
一に分散する。 D:Cを粉砕し、容器に充填して粉末状白粉を得た。 実施例15の粉末状白粉は、軽い使用感、化粧膜のベタ
つきのなさ、付着性、経時安定性に優れたものであっ
た。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明の化粧料は、軽い
使用感で化粧膜のベタつきの少ない、塗布部への密着性
や化粧持ち等の付着性、経時安定性に優れ、特に固型状
ないしペースト状の剤型においては形状保持性に優れた
ものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/027 A61K 7/027 7/032 7/032 7/11 7/11 (72)発明者 百瀬 重禎 東京都北区栄町48番18号 株式会社コーセ ー研究本部内 Fターム(参考) 4C083 AA112 AA122 AB172 AB232 AB242 AB352 AB432 AC022 AC072 AC122 AC211 AC212 AC302 AC342 AC392 AC402 AC422 AC442 AC482 AC542 AC582 AC662 AC792 AC852 AD022 AD072 AD151 AD152 AD162 AD172 AD242 AD352 AD512 AD572 CC01 CC05 CC11 CC12 CC13 CC14 CC32 DD11 DD21 DD22 DD30 DD33 DD41 EE01 EE06 EE07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(a)及び(b):成分(a)
    下記一般式(1)で表される固形状ジアルキルケトン RCOR …(1) (式中、R及びRは、同一でも異なっても良く、C
    10〜C20のアルキル基を示す。) 成分(b)シリコーン油 を含有することを特徴とする化粧料。
  2. 【請求項2】 成分(a)の含有量が0.1〜30質量
    %、成分(b)の含有量が0.1〜90質量%であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の化粧料。
  3. 【請求項3】 前記化粧料が固型状であることを特徴と
    する請求項1又は2記載の化粧料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2010173947A (ja) * 2009-01-28 2010-08-12 Pola Chem Ind Inc オイルゲル化粧料

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