JPH11505470A - フィルタ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は２分割形のフィルタハウジングを備えたフィルタ装置であって、フィルタハウジング内に、濾過すべき媒体により通流されるフィルタエレメント（５）が配置されており、このフィルタエレメントが継合わせ面（９）の平面内でほぼフィルタハウジングの輪郭を有している。継合わせ面（９）の領域内にはフィルタエレメントのための締付装置が設けられており、この締付装置が継合わせ面（９）全体にわたり所定間隔で分配されたほぞ（１１）を備えており、このほぞ（１１）がハウジング部分（２，３）の継ぎ合わせ時にフィルタエレメント（５）としてのフリース板を固定的に締め付ける。付加的にフィルタハウジングの内部に、例えば円錐形又はピラミッド形のほぞ（１１）を備えた中間リブ（６）も配置されている。別の実施例では、フィルタエレメント（５）がシーブ織物から成り、このシーブ織物が例えば超音波溶着によりハウジング部分（２，３）の間に固定され、かつハウジング（１）内の支持体（２５）を介しても固定可能である。

Description

【発明の詳細な説明】 フィルタ装置 本発明は請求項１の上位概念にもとづく２分割形のフィルタハウジングを備え たフィルタ装置に関する。 従来の技術 ヨーロッパ特許公開第０３９６３８５号明細書からは、プラスチック製の２つ のハウジング部分が摩擦溶着法又は振動溶着法により互いに結合され、その際フ ィルタエレメントを締め付ける上述した形式のフィルタ装置が公知である。この フィルタエレメントは環状の固定縁により両方のハウジング部分の間に締付けら れる。その場合、若干箇所でフィルタエレメントが種々異なる厚さを有している ため、両方のハウジング部分の確実な固定もしくはフィルタエレメントの確実な 締付けが行われないことがある。若干箇所でフィルタエレメントの厚さが大きす ぎると、両方のハウジング部分の間の溶着継目が破裂することがある。 さらに、アメリカ合衆国特許第４８２８６９４号明細書からは同様に２分割形 のフィルタハウジングの内部にフィルタエレメントを配置したフィルタ装置であ って、フィルタエレメント内に不所望な残滓を残留せしめるように、濾過すべき 液体をフィルタエレメントの壁を通して通流せしめる形式のものが公知である。 液体のための入口は下部分に位置しており、かつ中空状のフィルタエレメントの 内室内へ直に通じている。 この場合、フィルタエレメントは部分的にのみ両方のハウジング部分の間に締 付けられており、他面において出口領域では、最後に引用した文献から公知であ るフィルタエレメントが継合わせ箇所の領域内に位置していない。フィルタ装置 の内部の中空状の輪郭及び安定な位置を保証するために、比較的高価な格子状の スペーサが中空状のフィルタエレメントの内部に配置されていて下のハウジング 部分に固定されている。 課題 本発明の課題とするところは、フィルタエレメントが簡単かつ確実にフィルタ ハウジング内に組み込まれることができるように冒頭に記載した形式のフィルタ 装置を改良することにある。 発明の利点 本発明にもとづくフィルタ装置は冒頭に記載した形式から出発して、設定した 課題を請求項１の特徴要件により解決するのに有利に適している。特に有利には 、本発明により両方のハウジング部分の継合わせ面に形成されたほぞにより確実 な製作プロセスが保証されると共に比較的簡単な形状のフィルタエレメントの確 実な取付けが可能となる。このことのために、フィルタエレメントは一方のハウ ジング部分に取り付ける前に簡単な押抜装置により所要の輪郭を付与され、かつ 継ぎ合わせ時に本発明にもとづくほぞにより保持される。濾過すべき媒体は組立 状態でフィルタハウジングの全領域内でフィルタエレメントを通流する。 両方のハウジング部分を固定的に互いに結合せしめるのに役立つ接触面は有利 には継合わせ面のところで外側に位置しており、これにより、フィルタハウジン グの良好なシールも達成される。接触面の寸法決めの際には継合わせプロセスに より場合により生じる不具合も考慮されるが、この寸法決めが適当であることに より、継合わせの後に申し分のない接触圧がほぞを介してフリース板を固定的に 保持することができる。高すぎる面圧が生じないように、狭すぎない相互間隔で ほぞが配置されると有利である。従属請求項３にもとづき、一面においてはハウ ジング内での濾過すべき媒体の流れ及び分布を促進せしめ、他面においてはフィ ルタエレメントの締付けをさらに改善する中間リブをも両方のハウジング部分に 設けた場合には、フリース板の固定が特に有利である。 プラスチックから成る予め製作されたハウジング部分が振動溶着法又は超音波 溶着法により継ぎ合わされることができると有利であり、その場合、正確な位置 決め及び場合によりハウジング部分及び又は中間リブへのフリース板の付加的な 溶着が実施可能である。その場合、フィルタエレメントのための材料としては有 利には自体公知の自動車技術で応用されるフリース板 が使用される。 本発明にもとづくフィルタ装置の別の実施例によれば請求項９に記載のように 、有利な形式で、シーブ織物(Siebgewebe)がハウジング部分の間へ締付けられ、 その際、シーブ織物は比較的大きなシーブ織物面から切り出し可能であり、かつ ハウジング部分の継ぎ合わせにより面状に締付けられる。請求項１４による本発 明にもとづく製法によれば、フィルタ装置の製作は簡単にフリースバンドの組付 けと一体化されることができ、その際、例えば接触面における両方のハウジング 部分の超音波溶着の際にシーブ織物が帯状の面から打ち抜かれる。 図面 本発明にもとづくフィルタ装置の実施例が図面につき説明される。ここに、 第１図は自動車のギヤオイルのためのフィルタ装置を縦断面した図、 第２図は中間リブと入口とを備えた下のハウジング部分の端面図、 第３図は両方のハウジング部分の継合わせ箇所とフィルタの保持のためのほぞ を備えた中間リブとの断面の第１の詳細図、 第４図は変更された継合わせ箇所を備えた別の実施例を示す図面、 第５図はフィルタエレメントとしてのシーブ織物を 備えたさらに別の実施例を断面した図、 第６図は第５図にもとづく下のハウジング部分の端面図、 第７図は第６図にもとづく両方のハウジング部分の継合わせ箇所の断面の詳細 図、及び 第８図はフィルタエレメントのための支持体を備えた１実施例の断面図を示す 。 実施例の記載 第１図には上のハウジング部分２と下のハウジング部分３とを備えたフィルタ 装置が断面して示されている。両方のハウジング部分２，３の間にはフィルタエ レメントとしてのフリース板５が保持されており、このフィルタエレメントは、 以下に第３図ないし第６図につき説明するように両方のハウジング部分の間に締 付けられている。さらに、第１図に概略的に示すように中間リブ６と、濾過すべ き媒体のための出口７及び入口（吸込開口）８とが設けられている。 第１図及び第２図につき機能を説明する。第２図には下からの端面図で、濾過 すべき媒体のための入口８が見られるが、この入口を通して例えば自動車の駆動 のための濾過すべきギヤオイルが下のハウジング部分３内へ中間リブ６に沿って 流入する。入口８にはここには図示されていない付加的な粗目フィルタ、例えば 金属又はプラスチック製のシーブが配置されることができる。フリース板５が固 定的にかつシール下で両方 のハウジング部分２，３の間の継合わせ箇所９のところで、場合により中間リブ ６のところでも保持されているので、濾過すべきギヤオイルはフリース板５を通 過して上のハウジング部分２のところの出口７へ達する。この場合、ギヤオイル は一般に若干の圧力によりフィルタ装置１を通流しつつ押圧する。 継合わせ面９には接触面１０（第２図の上方部分を参照）が設けられており、 この接触面のところでハウジング部分が互いに結合され／溶接されており、かつ 、フィルタエレメント５を固定的に締付けるようにほぞ１１が配置されている。 第３図は継合わせ箇所９の形状の第１実施例を示し、これによれば、ハウジング 部分２，３として予め形成されたプラスチック部分が、両方のハウジング部分の 固定的な結合のための接触面１０と、フリース板５の締付けのための円錐形のほ ぞ１１とを備えている。この場合、ほぞ１１は縁のところの継合わせ箇所９と中 間リブ６とにおいてフリース板５を刺し通していて、フリース板５を値ａだけ圧 縮している。円錐形のほぞ１１は（図示のように）上部分２に又は下部分３に配 置されることができる。 接触面１０の別の形状は第４図に見られる通りであり、この接触面ではハウジ ング部分２，３の固定が別の円錐形のほぞ１３により行われる。接触面１０の構 成のこの形式は特に超音波溶着によりハウジング部分２，３とフリース板５とを 結合させるのに適している 。この実施例のその他の特徴は既に記載した例に相応している。 フィルタエレメント５の別の実施例は第５図によれば、この場合には著しく薄 い層としとてハウジング部分２，３の室の間に認められる。第６図はハウジング 部分２，３とシーブ織物５との固定のために適したこの場合にはなめらかな継合 わせ箇所９の図示のために役立っている。 第７図は予め形成されたプラスチック部分がハウジング部分として接触面１０ 及び場合により付加的な溶着ほぞ２０を備えた、継合わせ箇所９の形状の１実施 例を示す。鈍い丸みを備えた締付装置２１が、ハウジング部分２，３の継ぎ合わ せの際にシーブ織物５を緩みなく締付けるように接触面１０を越えて突起してい る。この場合、シーブ織物５は縁のところの接触箇所１０のところと中間リブ６ のところとで保持される。次いで接触箇所１０のところで行われるハウジング部 分２，３の溶着の際にシーブ織物５が熱作用により製作上の条件下で挿入された 織物面からいわば打ち抜かれる。 第８図による断面図は、シーブ織物５が支持体２５を備えたフィルタエレメン トを示す。継合わせ箇所のところでのシーブ織物５の締付けはこれまの実施例に 記載されたように行われる。フィルタエレメントの最適な支持のために、支持体 ２５は、フィルタ装置のハ ウジング１内でのシーブ織物５の位置を固定するウエブ２６を備えている。フィ ルタエレメントのこの実施例の製作のために、シーブ織物５が射出成形工具内に 引き入れられ、次いでウエブ２６を備えた支持体２５が片側でシーブ織物５上へ 射出成形される。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 ＦＩ Ｂ０１Ｄ 35/02 Ｅ (72)発明者 アルトゥール クロッツ ドイツ連邦共和国 Ｄ−71686 レムゼッ ク ルートヴィッヒスブルガーシュトラー セ 45 (72)発明者 ルードルフ ライペルト ドイツ連邦共和国 Ｄ−71672 マールバ ッハ フォーレンベルガーシュトラーセ ７−１ (72)発明者 ヘルベルト ヤイネック ドイツ連邦共和国 Ｄ−74074 ハイルブ ロン エーバハルト−グメーリーン−シュ トラーセ ４

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．フィルタ装置であって、 ２分割形のフィルタハウジングを備えており、濾過すべき媒体のために、一 方の部分（３）に入口（８）のための開口が設けられていて、他方の部分に出口 （７）のための開口が設けられており、 濾過すべき媒体により通流されるフィルタエレメント（５）がフィルタハウ ジング内に設けられており、このフィルタエレメントが継合わせ面（９）の平面 内でほぼフィルタハウジングの輪郭を有しており、継合わせ面（９）の領域内に フィルタエレメントのための締付装置が設けられている形式のものにおいて、 締付装置が、少なくとも一方のハウジング（２，３）内で継合わせ面（９） 全体にわたり所定間隔で分配されていてハウジング部分（２，３）の継ぎ合わせ 時にフィルタエレメントを固定的に締め付けるほぞ（１１）から成っていること を特徴とするフィルタ装置。 ２．接触面（１０）の相互の継ぎ合わせの後に、フィルタエレメント（５）がほ ぞ（１１）の領域内で所定の値だけ圧縮されるまでほぞ（１１）がハウジング部 分（２，３）の内室内へ突入していることを特徴とする請求項１記載のフィルタ 装置。 ３．ハウジング部分（２、３）が所定の領域内に中間リブ（６）を備えており、 これらの中間リブが、両方のハウジング部分（２，３）の相互の継ぎ合わせの後 にフィルタエレメント（５）が付加的に締付けられるまで内室内に突入している ことを特徴とする請求項１又は２項記載のフィルタ装置。 ４．ほぞ（１１）が中間リブ（６）にも配置されていることを特徴とする請求項 ３記載のフィルタ装置。 ５．ほぞ（１１）がフィルタエレメント（５）に面した側で丸みを付されている ことを特徴とする請求項１から４までのいずれか１項記載のフィルタ装置。 ６．ほぞ（１１）がフィルタエレメント（５）に面した側で円錐形又はピラミッ ド形であることを特徴とする請求項１から５までのいずれか１項記載のフィルタ 装置。 ７．フィルタエレメント（５）がフリース板から成っており、 ハウジング部分（２，３）がプラスチックから成っていて、かつその接触面 （１０）のところで振動溶着又は超音波溶着されていることを特徴とする請求項 １から６までのいずれか１項記載のフィルタ装置。 ８．フリース板（５）がほぞ（１１）のところでハウジング部分に同様に溶着さ れていることを特徴とする請求項７記載のフィルタ装置。 ９．フィルタ装置であって、 ２分割形のフィルタハウジングを備えており、その場合、濾過すべき媒体の ために、一方の部分（３）に入口（８）のための開口が設けられていて、他方の 部分に出口（７）のための開口が設けられており、 濾過すべき媒体により通流されるフィルタエレメント（５）がフィルタハウ ジング内に設けられており、このフィルタエレメントが継合わせ面（９）の平面 内でほぼフィルタハウジングの輪郭を有しており、継合わせ面（９）の領域内に フィルタエレメントのための締付装置が設けられている形式のものにおいて、 両方のハウジング部分（２，３）の継合わせ面（９）が、両方のハウジング 部分を互いに結合せしめるところのそれぞれ１つの接触面（１０）と、フィルタ エレメント（５）のための側方内向きにずれた締付装置とから成っており、 フィルタエレメント（５）が、両方のハウジング部分（２，３）の継ぎ合わ せ中に比較的大きなシーブ織物面から切り取られるシーブ織物から成ることを特 徴とするフィルタ装置。 10．締付装置が継合わせ箇所において一方のハウジング部分（２．３）の台形状 の表面により両方のハウジング部分（２，３）の分割線を越えて突出してお り、その結果、フィルタ装置の内部のシーブ織物が継合わせの後に予め規定され る圧力により面状に締付られていることを特徴とする請求項９記載のフィルタ装 置。 11．シーブ織物（５）がフィルタ装置の内部の中間リブ（６）の間でも締付けら れていることを特徴とする請求項９又は１０記載のフィルタ装置。 12．ハウジング部分（２，３）が接触面（１０）のところでシーブ織物を貫通し て超音波溶着可能であり、その場合、両方のハウジング部分（２，３）の室の間 の所要のシール性が、特に間断のない環状の溶着継目により形成されることを特 徴とする請求項９から１１までのいずれか１項記載のフィルタ装置。 13．シーブ織物（５）が、組立られていないハウジング部分（２，３）の間に帯 状に案内された織物面から切り取り可能であり、 溶着される接触面（１０）のところでのハウジング部分（２，３）の継合わ せ中に、シーブ織物（５）の、フィルタエレメントとして残される部分が打ち抜 かれることを特徴とする請求項９から１２までのいずれか１項記載のフィルタ装 置。 14．請求項９から１３までのいずれか１項にもとづくフィルタ装置の製法におい て、 第１の製作工程で、シーブ織物から成るバンド状の織物表面を下のハウジン グ部分（３）の上方に引 き入れ、 第２の製作工程で、上のハウジング部分（２）を継合わせ位置で織物面上へ 圧着し、その際まず、シーブ織物を接触面の輪郭に合わせて保持し、かつ溶着装 置により圧縮時に内部で張設し、 第３の製作工程で、ハウジング部分（２，３）を接触面（１０）のところで 溶着し、かつ、溶着継目のところで熱作用によりシーブ織物の押抜を行うことを 特徴とするフィルタ装置の製法。 15．フィルタ装置であって、 ２分割形のフィルタハウジングを備えており、濾過すべき媒体のために、一 方の部分（３）に入口（８）のための開口が設けられていて、他方の部分に出口 （７）のための開口が設けられており、 濾過すべき媒体により通流されるフィルタエレメント（５）がフィルタハウ ジング内に設けられており、このフィルタエレメントが継合わせ面（９）の平面 内でほぼフィルタハウジングの輪郭を有しており、その場合、継合わせ面（９） の領域内にフィルタエレメントのための締付装置が設けられている形式のものに おいて、 両方のハウジング部分（２，３）の継合わせ面（９）が、両方のハウジング 部分を互いに結合せしめるところのそれぞれ１つの接触面（１０）と、フィルタ エレメント（５）のための側方内向きにずれた 締付装置とから成っており、 フィルタエレメントがシーブ織物（５）から成り、このシーブ織物が支持体 （２５）を備えており、この支持体が少なくとも１つのウエブ（２６）を備えて おり、このウエブが内部でフィルタハウジングの少なくとも一部（２，３）へ延 びていてフィルタエレメントの位置をフィルタハウジングの継合わせ状態で固定 することを特徴とするフィルタ装置。 16．請求項１５にもとづくフィルタ装置の製法において、 第１の製作工程で、シーブ織物（５）から成るバンド状の織物表面を射出成 形工具内に引き入れ、 第２の製作工程で、支持体を片側でシーブ織物（５）上へウエブ（２６）と 一緒に射出成形し、 第３の製作工程で、シーブ織物をも含めてハウジング部分（２，３）を接触 面（１０）のところで溶着することを特徴とするフィルタ装置の製法。 17．両方のハウジング部分（２，３）及び／又は支持体（２５）がガラス繊維強 化されたポリアミドから成り、かつシーブ織物が有利にはポリエステル又はポリ アミドから成ることを特徴とする請求項１から１３までのいずれか１項記載のフ ィルタ装置。