JPH115031A - ナフタレンの気相接触酸化用触媒 - Google Patents

ナフタレンの気相接触酸化用触媒

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JPH115031A
JPH115031A JP9159533A JP15953397A JPH115031A JP H115031 A JPH115031 A JP H115031A JP 9159533 A JP9159533 A JP 9159533A JP 15953397 A JP15953397 A JP 15953397A JP H115031 A JPH115031 A JP H115031A
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compound
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vanadium
naphthalene
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JP9159533A
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Tatsuya Nobusawa
達也 信澤
Toshihide Suzuki
利英 鈴木
Hitoshi Saima
等 齋間
Toshinao Aono
利直 青野
Susumu Fujii
進 藤井
Hiroshi Fujishima
浩 藤島
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JFE Steel Corp
JGC Catalysts and Chemicals Ltd
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Catalysts and Chemicals Industries Co Ltd
Kawasaki Steel Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Furan Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高活性で、耐劣化性にすぐれ、流動層で用いる
のに最適であるナフタレンの気相接触酸化用触媒の提
供。 【解決手段】ナフタレンを気相接触酸化して無水フタル
酸を製造するための触媒であって、バナジウム化合物、
アルカリ金属化合物、イオウ化合物、アンチモン化合
物、およびシリカを含有することを特徴とするナフタレ
ンの気相接触酸化用触媒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ナフタレンを空気
酸化して無水フタル酸を製造する触媒に関する。さらに
詳しくは、高活性で、耐劣化性にすぐれ、流動層で用い
るのに最適であるナフタレンの気相接触酸化用触媒に関
する。
【0002】
【従来の技術】ナフタレンを空気酸化して無水フタル酸
を製造する方法には、チタニア系触媒を用いて固定床で
行なう方法と、シリカ系触媒を用いて流動層で行なう方
法が挙げられる。流動層で行なう方法には、(1)層内
温度を均一にできる、(2)原料ナフタレンを液体のま
ま反応器に供給できる、(3)反応ガスの爆発の危険性
がないため反応ガス中のナフタレン濃度を高めることが
可能であり、空気流量が少なくて済み生産性にすぐれ
る、(4)反応中に容易に触媒の補充や抜出しができる
ので、触媒の劣化による活性や選択性の変化に対して容
易に対応可能である等の利点がある。流動層で用いられ
る触媒は、例えば特開平3−229636号公報に示さ
れるような組成や製法に従ったもの、すなわちバナジウ
ム酸化物、カリウム硫酸塩、セシウム硫酸塩、硫酸がシ
リカに担持されているもの等が挙げられる。これらの触
媒は活性成分が反応温度下では融液を形成し、溶融状態
で作用することが知られている。
【0003】ところがこれらの触媒は使用中における物
性変化による劣化が生じるため、安定で経済的な操業が
達成し難かった。特に表面積の低下は反応界面の減少を
引き起こし、活性低下の原因となるばかりでなく、融液
の保持能力の低下をきたすので、融液の粒子外表面への
融出、成分飛散や流動性の悪化を引き起こす。また、飛
散した成分は熱交換器などの設備の閉塞の原因となる。
さらに、活性成分の減少にともなう活性低下も生じる。
したがってこうした問題を解決すべく使用中の表面積低
下が少ない触媒の開発が待たれていた。
【0004】多孔質シリカは数10〜数100Åの一次
粒子の集合体であり、一次粒子の粒径が小さいほど高表
面積となる。多孔質シリカは高温で水蒸気雰囲気下にあ
ると、一次粒子同士の会合が生じ、表面積が低下する。
有機化合物の部分酸化反応では、反応の過程で必ず反応
生成水が生じる。ナフタレンを気相酸化して無水フタル
酸を生成する反応においても反応中に水が生じ、触媒は
反応温度で水蒸気雰囲気下にさらされることになる。こ
のことが使用中に表面積が低下する原因と考えられる。
表面積の低下を防止するには触媒が水蒸気雰囲気下にさ
らされないようにすればよいが、反応によって生じる水
を触媒から遮断することは困難である。いまひとつ考え
うる表面積低下の防止策として、シリカの一次粒子同士
の会合を防止する何らかの添加物を触媒中に混合する方
法が挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高活性で、
耐劣化性にすぐれ、流動層で用いるのに最適であるナフ
タレンの気相接触酸化用触媒を提供しようとする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは多孔質シリ
カ触媒の、反応中における表面積の低下を防止する目的
で鋭意探索検討を行なったところ、触媒中にアンチモン
を添加することによって前記問題点が解決できることを
見出した。
【0007】すなわち、本発明は、ナフタレンを気相接
触酸化して無水フタル酸を製造するための触媒であっ
て、バナジウム化合物、アルカリ金属化合物、イオウ化
合物、アンチモン化合物、およびシリカを含有すること
を特徴とするナフタレンの気相接触酸化用触媒を提供す
る。好ましくは、バナジウム化合物をV2 5 として
0.5〜10wt%、アンチモン化合物をSbとして
0.5〜5wt%含有し、かつバナジウム化合物、アル
カリ金属化合物、イオウ化合物、アンチモン化合物の含
有率の合計が、それぞれ以下の化合物であるとして10
〜55wt%である。 バナジウム化合物:V2 5 アルカリ金属化合物:M2 SO4 (Mはアルカリ金属) イオウ化合物:SO3 アンチモン化合物:Sb2 3 本発明により見出された知見は、本発明と同じ組成の触
媒を異なる気相接触酸化反応に用いた場合にも適用可能
である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明は、バナジウム化合物、アルカリ金属化合
物、イオウ化合物、シリカを含んだ触媒に適用される。
該触媒はナフタレンを気相接触酸化して無水フタル酸を
製造する流動層のプロセスに好適である。本発明に用い
られるバナジウム化合物としては、水に可溶であり空気
中焼成により酸化バナジウムとなるもの、例えばメタバ
ナジン酸アンモニウム、硫酸バナジル(オキシ硫酸バナ
ジウム)、酢酸バナジウム、シュウ酸バナジウム、シュ
ウ酸バナジウムアンモニウム、オキシハロゲン化バナジ
ウムなどを挙げることができる。
【0009】アルカリ金属化合物のアルカリ金属として
はカリウム、ルビジウム、およびセシウムから選ばれる
1種または2種以上が用いられるが、特にカリウムとセ
シウムが好適に使用される。カリウム化合物としては、
水酸化カリウム、硫酸カリウム、塩化カリウム、オキシ
ハロゲン化カリウム、チオ硫酸カリウム、亜硝酸カリウ
ム、亜硫酸カリウム、亜硫酸水素カリウム、硫酸水素カ
リウムなどを挙げることができるが、このうち焼成後の
残存部分が活性成分となるカリウムの硫酸塩が特に好適
である。セシウム化合物としては、水酸化セシウム、硫
酸セシウム、塩化セシウム、オキシハロゲン化セシウ
ム、硫酸水素セシウム、炭酸水素セシウム、酢酸セシウ
ム、シュウ酸セシウムなどの可溶性塩や酸化セシウムを
酸で溶解して得られる溶液などを挙げることができる
が、硫酸セシウムや硫酸水素セシウムが好適である。そ
の他のアルカリ金属についても同様に、水酸化物、硫酸
塩、塩化物、硝酸塩、亜硝酸塩、シュウ酸塩、炭酸塩な
どを用いることができる。アンチモン化合物としては、
三酸化二アンチモン(Sb2 3 )、酒石酸水に溶解し
た三酸化二アンチモン、アンチモンゾル、三硫化アンチ
モン(Sb2 3)などを挙げることができる。本発明
でアンチモン化合物が果たす役割は、高温の水蒸気雰囲
気下でシリカの一次粒子同士の会合を防止することであ
ると考えられる。イオウ化合物としては硫酸、硫酸アン
モニウムなどが挙げられる。
【0010】本発明の触媒100wt%におけるバナジ
ウム化合物の含有量は、V2 5 として0.5〜10w
t%である。好ましくは、1〜5wt%である。バナジ
ウム化合物の含有量が低すぎるとナフタレンの酸化に必
要な活性が得られず、高すぎると無水フタル酸以外の生
成物、例えば一酸化炭素、二酸化炭素、安息香酸、無水
マレイン酸等の副生物を与える過剰酸化反応が進行し、
無水フタル酸収率の低下を生じる。アンチモン化合物の
含有量は、Sbとして0.5〜5wt%である。好まし
くは、0.7〜3wt%である。アンチモン化合物の含
有量が低すぎると表面積低下抑制に対する十分な効果が
得られず、高すぎると初期活性の低下を来たす。バナジ
ウム化合物、アルカリ金属化合物、イオウ化合物、アン
チモン化合物の含有率の合計は、それぞれV2 5 、M
2 SO4 (Mはアルカリ金属)、SO3、およびSb2
3 であるとして10〜55wt%であるが、15〜3
5wt%が好ましい。なお、これら化合物は配合量を規
定するために用いられたものであり、本発明で用いられ
るバナジウム化合物、アルカリ金属化合物、イオウ化合
物、アンチモン化合物は上記化合物に限定されない。バ
ナジウム酸化物、アルカリ金属化合物、イオウ化合物、
アンチモン化合物の含有率の合計が低すぎると活性融液
の全体量が低下して活性が低くなる。高すぎると融液成
分が触媒粒子の外表面に析出して粒子同士の融着を引き
起こし、流動に悪影響をおよぼすばかりでなく、担持さ
れた成分の系外への飛散が生じる。
【0011】カリウム化合物の好適範囲はK2 SO4
して3〜12wt%、セシウム化合物の好適範囲はCs
2 SO4 として0.1〜12wt%、イオウ化合物の好
適範囲はSO3 として2〜15wt%である。シリカの
含有量は45〜90wt%が好ましい。特に好ましくは
65〜85wt%である。なお、前記wt%はバナジウ
ム化合物、アルカリ金属化合物、イオウ化合物、アンチ
モン化合物、シリカを含む触媒全体の重量を100wt
%としたときの値を示す。また、本発明においては、前
記シリカ系流動層触媒に上述した活性成分以外の元素が
流動性・反応性に影響のない範囲において添加されてい
てもよい。
【0012】触媒は含浸法、噴霧乾燥法いずれの製造法
に従って製造してもよいが、粒子の均一性、粒子形状を
考慮すると噴霧乾燥法の方が好ましい。噴霧乾燥法で製
造する場合は例えばコロイダルシリカにバナジウム化合
物、アルカリ金属化合物、イオウ化合物、アンチモン化
合物またはそれらの前駆体となる化合物を添加して噴霧
乾燥する。コロイダルシリカの平均粒子径は4〜25n
mの範囲のものが好ましい。平均粒子径が小さいと粒子
形状が悪くなり、大きいと触媒の表面積が小さくなり触
媒活性が低くなる。コロイダルシリカの使用にあたって
は、安定剤として一般に含有されているNaの濃度をN
2 O/SiO2重量比として0.015以下となるよ
うにし、触媒中のNa2 O量が1.0wt%以下で、好
ましくは0.3wt%以下にする。触媒中のNa2 O濃
度が高いと触媒活性が低くなるからである。
【0013】含浸法で製造する場合は比表面積が20〜
600m2 /gで平均粒径が20〜200μmのシリカ
ゲルにバナジウム化合物、アルカリ金属化合物、イオウ
化合物、アンチモン化合物またはそれらの前駆体を水溶
液などの形で含浸担持すればよい。本発明の触媒は、平
均粒径が20〜200μm、BET法により測定した比
表面積が15〜400m2 /gであるものが好ましい。
平均粒径は流動性の良否に影響する。また、一般的にB
ET比表面積が低すぎると初期における活性が低くな
り、高すぎると使用中の表面積低下が大きくなる傾向が
ある。しかし表面積範囲にかかわらず、本発明によれば
使用中の表面積低下を小さくすることができる。
【0014】本発明の触媒はナフタレンを気相接触酸化
して無水フタル酸を製造する流動層のプロセスに好適で
ある。好ましい反応条件は、以下の通りである。 反応温度:300〜390℃、 W/F:10〜50t触媒・h/t−ナフタレン・h 圧力:常圧〜3kgf/cm2 ・G、 反応温度が300℃未満の場合、十分な触媒活性が得ら
れず、未反応の原料が多く残存する。390℃超の場
合、過剰酸化による無水マレイン酸や二酸化炭素が生成
する。W/Fが10未満の場合、未反応原料の増加やナ
フトキノンなどの副生成物が生成する。W/Fが50超
の場合、過剰酸化による無水マレイン酸や二酸化炭素が
生成する。
【0015】
【実施例】次に本発明を実施例を用いて説明するが、本
発明はこれにより何ら限定されるものではない。なお、
耐劣化性の評価を行なうにあたり、ここでは強制劣化方
法としてスチーミング法を採用している。すなわち、ス
チーミング前後の活性・物性変化が小さいものほど安定
性の高い触媒とみなされる。
【0016】(実施例1)コロイダルシリカの平均粒径
が5nmであるカタロイドSI−550(触媒化成工業
(株)製品)300kgにイオン交換水を加え、濃度が
10%となるように希釈した。本液を予め水素型に再生
された50Lの陽イオン交換樹脂(ダイヤイオンSK−
1B、三菱化学(株)製品)層を通過させ、脱Naシリ
カゾル580kgを得た。このシリカゾルの性状は表1
に示すようであった。
【0017】120Lのスチームジャケットを備えたス
テンレス製容器に上記の脱Naシリカゾル75.2kg
を取り、攪拌しながら硫酸アンモニウム結晶(純度99
wt%)1.17kg、硫酸バナジル溶液(V2 5
して19.9wt%)2.0kg、硫酸カリウム結晶
(純度99wt%)0.77kgおよび硫酸セシウム水
溶液(Cs2 SO4 として50.0wt%)1.53k
gを添加してよく混合する。次いで1.0μm以下の三
酸化二アンチモン粉末(純度99wt%)324gを添
加してよく混合すると同時にジャケットにスチームを通
じて濃縮した。得られた混合スラリーは固形分(V2
5 、K2 SO4 、Cs2 SO4 、SO3 、Sb2 3
およびSiO2 )として濃度が22.5wt%であり、
25℃におけるpHは3.4であった。このスラリーを
ホモジナイザーで処理して、よく分散した後、噴霧乾燥
機により乾燥温度150℃で噴霧乾燥して粉末を得たの
ち、さらにマッフル炉にて空気中500℃で2時間焼成
して触媒を得た。この触媒を触媒Aとした。触媒Aの化
学組成と物理的性状を表2に示す。なお比表面積はBE
T法で、平均粒径はレーザー式粒度分布計で測定した。
【0018】触媒Aを8gと不活性シリカ希釈剤(BE
T表面積=2.5m2 /g)を16gを混合して内径2
1mmのステンレス製固定床反応器に充填した。ここで
不活性シリカ希釈剤は単位触媒体積あたりの発熱量を下
げ温度コントロールをしやすくするために添加した。反
応器を350℃に昇温して常圧で空気を150Nml/
min.、ナフタレンを2g/hの速度で供給して酸化
反応を行ない、反応器の入り口、出口のナフタレン、無
水フタル酸の量を測定した。なお、実施例および比較例
のW/Fは活性の差の観察を容易にするために、意図的
に好適な範囲より低い値で行なった。反応成績を表3に
示す。なお、表3におけるナフタレン転化率、無水フタ
ル酸選択率、無水フタル酸収率の定義は以下に示す通り
である。
【0019】
【数1】 A:反応器出口におけるナフタレン流出速度(mol/
h) B:反応器入口におけるナフタレン供給速度(mol/
h) C:反応器出口における無水フタル酸流出速度(mol
/h)
【0020】触媒A24gをG1ガラスフィルターで支
持されたガラス製反応管に充填し、470℃で空気を3
00Nml/min.、水を4ml/hの速度で供給し
て168時間スチーミングを行なった。スチーミング後
の触媒を触媒Bとする。触媒Bの化学組成と物理的性状
を表2に示す。また、触媒Bおよび前述と同一の不活性
シリカ希釈剤を用い、触媒Aと同一の方法で酸化反応を
行なった。そのときの反応成績を表3に示す。
【0021】(実施例2)実施例1において硫酸カリウ
ム・硫酸セシウム・アンチモンの混合溶液を調製する際
に添加する三酸化二アンチモン粉末を162gとした以
外は全く同様の方法で触媒を得た。この触媒を触媒Cと
した。触媒Cを実施例1と同様の方法でスチーミングに
処して得られた触媒を触媒Dとした。触媒Cおよび触媒
Dの化学組成と物理的性状を表2に示す。触媒Cおよび
触媒Dを実施例1と同一の不活性シリカ希釈剤を用い、
実施例1と同一の方法で酸化反応を行なった。そのとき
の反応成績を表3に示す。
【0022】(比較例1)実施例1において硫酸カリウ
ム・硫酸セシウム・アンチモンの混合溶液に三酸化二ア
ンチモンを加えずに、それ以外は実施例1と同一の方法
で触媒を調製した。この触媒を触媒Eとする。触媒Eを
実施例1に示したのと同様な方法でスチーミングを行な
い、得られた触媒を触媒Fとする。触媒Eおよび触媒F
の化学組成と物理的性状を表2に示す。また、触媒Eお
よび触媒Fを実施例1と同一の不活性シリカ希釈剤を用
い、実施例1と同一の方法で酸化反応を行なった。その
ときの反応成績を表3に示す。
【0023】
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】以上の結果から本発明の触媒は、スチーミ
ング処理を行なっても、比表面積の低下が少ないことが
わかる。従って本発明の触媒を用いると、スチーミング
による劣化が少ないため、ナフタレン転化率、無水フタ
ル酸選択率、無水フタル酸収率の低下も小さく、長時間
安定した操業を行なうことができる。
【0027】
【発明の効果】本発明により、ナフタレンを気相酸化し
て無水フタル酸を製造する触媒の耐劣化性が大幅に改善
された。このことによって、無水フタル酸の製造に際
し、高活性・高収率な状態を長期的かつ安定的に持続さ
せることが可能になった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 利英 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 齋間 等 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 青野 利直 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 藤井 進 福岡県北九州市若松区北湊町13−2 触媒 化成工業(株)若松工場内 (72)発明者 藤島 浩 福岡県北九州市若松区北湊町13−2 触媒 化成工業(株)若松工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ナフタレンを気相接触酸化して無水フタル
    酸を製造するための触媒であって、バナジウム化合物、
    アルカリ金属化合物、イオウ化合物、アンチモン化合
    物、およびシリカを含有することを特徴とするナフタレ
    ンの気相接触酸化用触媒。
  2. 【請求項2】前記バナジウム化合物をV2 5 として
    0.5〜10wt%、前記アンチモン化合物をSbとし
    て0.5〜5wt%含有し、かつ前記バナジウム化合
    物、アルカリ金属化合物、イオウ化合物、およびアンチ
    モン化合物の含有率の合計が、それぞれ以下の化合物で
    あるとして10〜55wt%であることを特徴とする請
    求項1に記載のナフタレンの気相接触酸化用触媒。 バナジウム化合物:V2 5 アルカリ金属化合物:M2 SO4 (Mはアルカリ金属) イオウ化合物:SO3 アンチモン化合物:Sb2 3
JP9159533A 1997-06-17 1997-06-17 ナフタレンの気相接触酸化用触媒 Withdrawn JPH115031A (ja)

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