JPH11503059A - 改良された汚れ除去装置 - Google Patents

改良された汚れ除去装置

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JPH11503059A
JPH11503059A JP9527014A JP52701497A JPH11503059A JP H11503059 A JPH11503059 A JP H11503059A JP 9527014 A JP9527014 A JP 9527014A JP 52701497 A JP52701497 A JP 52701497A JP H11503059 A JPH11503059 A JP H11503059A
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Abstract

(57)【要約】 繊維に損傷を与えずに布地を染み抜きするための装置を提供する。凸状の面(301)を備えた、手で保持する装置は、繊維の様な処理手段を含んでなる。使用の際、染みの付いた布地を洗浄組成物で湿らせ、本装置を染みの付いた区域の上で転がすか、または揺り運動させる。繊維が染みを機械的に追い出す。本装置はドライクリーニング操作における予備染み抜き手段として特に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 改良された汚れ除去装置 発明の分野 本発明は、布地から汚れを除去するために使用できる装置に関する。本装置は 、ドライクリーニング操作の一部として特に効果的であるが、布地から染みを除 去するのが望ましいすべての状況下でも使用することができる。 発明の背景 古典的な定義では、「ドライクリーニング」は、非水性溶剤を使用して織物を 洗浄する方法の説明に使用されている。ドライクリーニングは昔からある技術で あり、溶剤洗浄は1860年代に英国で初めて記録されている。一般的にドライ クリーニング法は、水性洗濯浴中で縮みを起こすウールの様な衣類またはあまり にも貴重であるか、またはあまりにも敏感であるために、水性洗濯法にはかけら れないと判断される衣類に使用されている。浸漬ドライクリーニング法には、様 々な炭化水素および炭化水素溶剤が伝統的に使用されており、その様な溶剤を取 り扱い、再生利用する必要があるために、従来のドライクリーニングは商業的な 事業所に限られている。 溶剤系のドライクリーニングは油性の汚れや染みを除去するのに極めて有効で あるが、粘土汚れの様な粒子状物質を除去するには最適ではなく、タンパク質系 の染みを除去するには特殊な処理条件を必要とすることがある。理想的には、粒 子状物質やタンパク質系の染みは、従来のドライクリーニングよりも水性洗濯法 に適した洗剤成分および操作条件を使用して布地から除去する。 ドライクリーニングは、洗浄機能に加えて、重要な「回復」効果も与える。例 えば、ドライクリーニングにより好ましくない臭気および毛髪や糸屑の様な異物 を衣類から除去し、次いでそれらの衣類を一般的に折り畳むか、またはプレスし てしわを除き、それらの本来の形状を回復する。無論、その様な回復効果は水性 洗濯法によっても与えられる。 上記のことから分かる様に、例えばウールの様な特定の布地に対する効果は別 として、布地の洗浄または回復に関して、溶剤をベースとする浸漬ドライクリー ニングの水性洗浄法に対する特別な、固有の優位性は無い。その上、衣類1着あ たり、商業的なドライクリーニングは水性洗浄法よりもはるかに高価である。そ のため、家庭で使用できる非浸漬ドライクリーニング法を提供することは消費者 にとって非常に大きな利益となろう。 家庭用ドライクリーニング方式の一形態は、様々な洗浄剤を含むキャリヤーシ ートおよびプラスチック袋を含んでなる。洗浄すべき衣類をこのシートと共に袋 に入れ、従来の布地乾燥機の中で混転させる。商業用の実施態様では、複数の使 い捨ての平らなシートおよび単一の繰返し使用プラスチック袋をパッケージで提 供する。残念ながらその様な方法は、ドライクリーニングしている布地の酷く汚 れた、または「染みの付いた」区域から染みを十分に除去ことはできない。 良 く知られている様に、酷い染みの付いた衣類は、いわゆる「染み抜き」組成物を 使用して「予備染み抜き」をしてから洗浄するとよい。しかし、その様な方法で は、洗浄組成物およびタオル、スポンジまたは他の道具で衣類を前後に強く摩擦 するのが一般的である。さらに、その様な摩擦は布地の損傷および過度の消耗を 引き起こすことも分かっている。 本発明により、使用者が摩擦せずに布地から予備染み抜きすることができる装 置を提供する。本発明の装置は、調整された機械的な動作により染みを浮き上が らせ、除去することにより、布地の損傷を回避する。以下に説明する様に、本発 明の装置は、処理している布地に対してZ軸方向にのみ機械的作用を穏やかに及 ぼす様にデザインしてある。 背景技術 過酸含有ドライクリーニング組成物は米国特許第4,013,575号明細書 、1977年3月22日、H.Castrantas,et al.に公布、に開示されている。 ドライクリーニング方法は、米国特許第5,547,476号明細書、Siklosi およびRoetker に公布、ヨーロッパ特許出願第429,172A1号明細書、1 991年5月29日公開、Leigh,et al.および米国特許第5,238,587 号明細書、1993年8月24日公布、Smith,et al.に開示されている。ドラ イクリーニング組成物および方法ならびに布地のしわ処理に関する他の文献とし ては、英国特許第1,598,911号明細書、および米国特許第4,126, 563号明細書、第3,949,137号明細書、第3,593,544号明細 書、第3,647,354号明細書、第3,432,253号明細書および第1 ,747,324号明細書、および独国特許出願第2,021,561号明細書 および第2,460,239号明細書、第0,208,989号明細書および第 4,007,362号明細書がある。洗浄/予備染み抜き組成物および方法は、 例えば米国特許第5,102,573号明細書、第5,041,230号明細書 、第4,909,962号明細書、第4,115,061号明細書、第4,88 6,615号明細書、第4,139,475号明細書、第4,849,257号 明細書、第5,112,358号明細書、第4,659,496号明細書、第4 ,806,254号明細書、第5,213,624号明細書、第4,130,3 92号明細書、および第4,395,261号明細書に記載されている。洗濯物 乾燥器で使用するシート基材は、カナダ特許第1,005,204号明細書に開 示されている。米国特許第3,956,556号明細書および第4,007,3 00号明細書は、布地乾燥機中で布地調整するための穴の開いたシートに関する 。米国特許第4,692,277号明細書は、液体クリーナー中の1,2−オク タンジオールの使用を開示している。米国特許第3,591,510号明細書、 特許 第3,737,387号明細書、第3,764,544号明細書、第3,882 ,038号明細書、第3,907,496号明細書、第4,097,397号明 細書、第4,102,824号明細書、第4,336,024号明細書、第4, 594,362号明細書、第4,606,842号明細書、第4,758,64 1号明細書、第4,797,310号明細書、第4,802,997号明細書、 第4,943,392号明細書、第4,966,724号明細書、第4,983 ,317号明細書、第5,004,557号明細書、第5,062,973号明 細書、第5,080,822号明細書、第5,173,200号明細書、ヨーロ ッパ特許第0213500号明細書、ヨーロッパ特許第第0261718号明細 書、英国特許第1,397,475号明細書、WO91/09104号明細書、 WO91/13145号明細書、WO93/25654号明細書、およびHunt, D.G.およびN.H.Morris 、「PnBおよびDPnBグリコールエーテル」、HAPP I 、1989年4月、78−82頁も参照。 発明の概要 本発明は、下記(a)〜(b)を含んでなることを特徴とする、布地洗浄装置 に関する。 (a)凸状の前方処理面および該処理面と反対側に配置された後面を有する基 礎部材、 (b)該処理面から外方向に伸びる1個または2個以上の処理部材、および (c)所望により該後面に取り付けたハンドグリップ。 ここで好ましい装置は手で保持して使用することを意図しているが、本装置は 、所望により、商業的な機械装置に使用することもできる。 一実施態様では、装置の基礎部材の周辺部は実質的に円形である。この種の装 置の一態様では、凸状の前方処理面は実質的に半球形であるか、または半球の凸 状部分である。 本装置の別の態様では、基礎部材は弓状であり、凸状の前方処理面は弓状であ る。 本装置に使用する処理部材は、例えばスポンジの様な吸収材でよい。好ましく は、本装置のいずれかで、処理部材は例えば剛毛の様な複数の突起を含んでなる 。最も好ましくは、処理部材は、該凸状処理面に取り付けたスポンジ層を含んで なり、該スポンジ層はそこから外に伸びる複数の突起を有する。 好ましい実施態様では、ハンドグリップ(c)は、該基礎部材の後面から外方 向に伸びるシャフトを含んでなる。所望により、シャフトは実質的に後面の中央 から伸びる。最も好ましくは、シャフトは後面に対して実質的に直角である。都 合の良い態様では、該シャフトの末端は球になっており、ユーザーの手に掴み手 段を与える。 本発明の装置を使用して布地の染みの付いた区域から染みを除去するための方 法であって、下記(a)〜(c)の各工程を含んでなる方法を提供する。 (a)該染みの付いた区域に染み抜き洗浄組成物を塗布する工程、 (b)工程(a)と同時に、または工程(a)に続いて、布地の染みの付いた 区域を該装置の処理部材と接触させる工程、および (c)該装置に、好ましくは該装置に揺り動かす、または転がす動作をかける ことにより、力を作用させる工程。 本発明の方法は、布地の染みの付いた区域の下に容器を置いて行ない、それに よって飽和した、または部分的に飽和した環境を達成することができる。別の態 様では、吸収性の染み受容体(特に、以下に詳細に説明する様なFAM発泡材料 )を布地の染みの付いた区域の下に置き、その区域と接触させて行なう。 本発明は、染みの付いた布地を処理するための、総合的な非浸漬洗浄/回復方 法であって、本発明の装置を使用する予備染み抜き操作を含んでなり、総合的な 下記(a)〜(f)の各工程を含んでなる方法を提供する。 (a)該染みの付いた区域に染み抜き洗浄組成物を塗布する工程、 (b)工程(a)と同時に、または工程(a)に続いて、布地の染みの付いた 区域を該装置の処理部材と接触させる工程、 (c)該装置に力を作用させる工程、 (d)予備染み抜きした布地を、水性洗浄/回復組成物を含有するキャリヤー と共に収容袋の中に入れる工程、 (e)袋を熱風布地乾燥機の中に入れ、乾燥器を熱をかけて運転し、混転させ る工程、および (f)袋から布地を取り出す工程。 非常に好ましい態様では、本方法を、工程(e)の際に蒸気を袋から発散する様 に行なう。 本発明の装置は、染みの付いた布地を処理することを含んでなる総合的な洗浄 方法にも使用できるが、この方法は、本発明の装置を使用する予備染み抜きを含 んでなり、および総合的な下記(a)〜(d)の各工程を含んでなる。 (a)該染みの付いた区域に染み抜き洗浄組成物を塗布する工程、 (b)工程(a)と同時に、または工程(a)に続いて、布地の染みの付いた 区域を該装置の処理部材と接触させる工程、 (c)該装置に力を作用させる工程、および (d)布地を従来の水性洗浄方法で洗浄する工程。 本発明は、下記(a)〜(e)の各工程を含んでなるドライクリーニングキッ トも提供する。 (a)本発明の装置、 (b)再使用可能な収納袋、 (c)複数の、洗浄/回復組成物を含む使い捨てシート、 (d)所望により、再使用可能な保持トレー、および (e)所望により、1個または2個以上の、以下に説明する吸収性の染み受け 。 好ましい態様では、本発明は、該装置を左右に摩擦して使用しない様にさせる ための、使用注意書きを該装置の上に有する装置も提供する。 本発明のこれらの、および他の実施態様を以下に説明する。 百分率、比率および割合は、他に指示がない限り、すべて重量で表示する。記 載するすべての書類は、関連する部分で、ここに参考として含める。 図面の簡単な説明 図1は、周辺部が実質的に円形である凸状の基礎(301)を有する本発明の 洗浄装置の全体図である。 図2は、双葉型または全体的にダンベル型の、本発明の装置を示す。この型の 装置には、異なった型の処理部材を取り付け、それによって穏やかな洗浄および 通常の洗浄の二重の選択を行なうことができる。 図3は、組み立てた本発明の弓状洗浄装置(201)の全体図である。 図4は、洗浄機能を果たすスポンジ層(205)および繊維状突起層(206 )から分離された、ハンドグリップ機構を構成する弓状基礎部(202)、シャ フト(203)および球状部(204)を示す、装置の分解組立図である。 図5は、手で圧力をかけて染み(207)を染み抜き処理する本発明の装置の 全体図である。この図は、処理している布地の下に配置した保持トレーを示す。 図6は、本発明の弓状(「揺り木馬」)作動基礎部(208)、染み抜き洗浄 組成物を貯蔵するために中空になっているハンドグリップ(209)、および閉 じた状態の、ハンドグリップ中に収容された配量手段(210)を含む洗浄装置 を示す。 図7は、染み抜き洗浄組成物を配量するために開いた配量手段(210)を示 す。 図8は、弓状の洗浄基礎部、および使用の際に染みの付いた布地上に置き、配 量する開いた配置を示す配量手段(211)を含むハンドグリップ/貯蔵体の装 置の別の実施態様を示す。 図9は、貯蔵体装置のもう一つの実施態様である。 図10は、弓状洗浄装置上の人間工学的に有用なハンドグリップ(212)を 示す別の実施態様である。 図11は、本発明で使用する種類の洗浄/回復シート(1)の全体図である。 図12は、折り曲げる前の状態にある、ノッチ付の切込のある蒸気発散性収納 袋上に載せたシートの全体図である。 図13は、熱風布地乾燥機中で処理すべき布地をすぐに受け入れることができ る袋中のシートを示す図である。 図14は、袋のノッチのある壁およびその閉鎖フラップに対する配置を示す部 分図である。 図15は、洗浄/回復シートを含む、ノッチの無い蒸気発散性袋の全体図であ る。 図16は、蒸気発散性閉鎖部を有する蒸気発散性「封筒」形袋から、標準袋、 すなわち発散性閉鎖部を含まない密封袋(比較用の基準として)から、および各 末端に蒸気発散性閉鎖部を含む「封筒袋(2)」からの水の発散を示すグラフで ある。 図17は、図16に示す水の発散をグラムで示すグラフである。 図18は、布地に対する本方法の、しわになっている、しわになっていない、 しわが除去された、およびしわが除去されない、領域間の関係を示すグラフであ る。 図19は、洗浄突起(401)、スポンジ層(402)、弓状基礎部(403 )、シャフト(404)および球状ハンドグリップ(405)を含んでなる特に 好ましい弓状装置の全体図である。 本説明から本発明が、簡単で、容易に入手できる装置、例えば従来の熱風布地 乾燥機、で布地、特に衣類、を洗浄する、および回復させるための様々な選択性 をユーザーに与えることは明らかである。好ましい実施態様では、放出可能な洗 浄/回復組成物を含む吸収材コアを含んでなる製品をユーザーに提供する。この コアは、液体組成物を装填した状態で、好ましくは外側カバーシート、最も好ま しくは開口部を有する「成形フィルム」、中に実質的に包まれており、その開口 部を通して組成物は蒸気状態で透過し得るが、バリヤーを構成し、そのバリヤー を通して液体は流入できるが、外方向への流れに対してはコア中に保持される。 液体を満たしたコアを収容するケースは、例えばナイロン、ポリエステル、ポリ プロピレン、等の非吸水性繊維の低密度圧綿(batting)からなることもできる 。さらに、所望により、染み抜き(「予備染み抜き」)組成物を別にユーザーに 提供することもできる。 布地(汚れた、しわがよった、または悪臭を放つ衣類の様な)を本発明の様式 で処理する場合、布地の酷い染みの付いた区域を先ず検査する。酷い染みの付い た区域が発見されたら、それらの区域を個別に処理してから、総合的な方法の「 乾燥機中」工程を行なうのが好ましい。この予備染み抜き工程を行なうために、 ユーザーには次の様な幾つかの選択肢がある。 (A)例えばブラシ、スポンジ、等の従来の道具を使用し、従来の染み抜き剤 で染みを個別に処理することは可能である。しかしこれは、従来の溶剤系染み抜 き剤は染料を損ない、布地上に残留物を残すことがあるので好ましくない。その 上、従来の左右(X−Y面)の運動によるブラシ処理は、布地の損傷を引き起こ すことがある。 (B)布地の染みの付いた区域を本発明の製品の上に置き、以下により詳細に 説明する本発明の凸状装置で下方(Z方向)に圧力をかけることにより、染みを 個別に処理することができる。この布地に対する圧力により、液体洗浄/回復組 成物がその圧力点で布地の中に入り込み、それによって染みを局所的に除去する 。次いで布地および洗浄/回復製品を収納袋の中に入れ、乾燥器中で処理する。 (C)第三の選択肢では、予備染み抜き組成物を個別にユーザーに提供する。 使用の際、これを布地の染みの付いた区域の上に置き、本発明の凸状洗浄装置を 使用して作用させる。所望により、この工程の際に、処理している布地を染み受 容体または他の吸収材の上に置いてこれと接触させる。この選択肢には、予備染 み抜き工程で使用する液体組成物を、乾燥器中工程で使用する組成物とは異なっ た処方にすることができるという利点がある。例えば、予備染み抜き組成物は、 所望により乾燥器中組成物よりも大量の溶剤を含むことができる。あるいは、予 備染み抜き組成物は、乾燥器中工程で使用するには最適とはいえない過酸化物、 界面活性剤レベル、等を含むことができる。あるいは、予備染み抜きおよび乾燥 器中組成物は同じものでもよい。しかし、処方者は、この様式で操作する場合、 より大きな自由度を有する。この予備染み抜き工程の後、布地および洗浄/回復 製品を収納袋の中に入れ、好ましくは熱風布地乾燥器の中で一緒に混転させる。 発明の詳しい説明 本発明の装置の構成部品およびそれらの使用方法を以下により詳細に説明する 。この説明は例示のためであって、本装置およびそれらの使用を限定するもので はない。 ここで使用する「突起」とは、処理部材の表面から外方向に伸びるノブ、繊維 、剛毛、または類似の構造を意味する。本装置のその様な部品は、染み洗浄(「 予備染み抜き」)している布地と接触し、機械的な洗浄作用を与える。 「染みの付いた区域との接触」とは、処理部材を構成する突起、パッド、スポ ンジ、等と染みの付いた区域の衝突によりもたらされる接触を意味する。上記の 様に、この接触により、XおよびY方向における左右の摩擦動作ではなく、実質 的に下方に、すなわち染みの表面に対して実質的に直角方向に向けられた力が生 じるのが非常に好ましい。接触が、装置による揺れまたは混転運動に関連し、そ の際、装置の湾曲した表面がZ方向における力を与えるのが好ましい。洗浄装置 −図3、4および19に示す様に、本発明の染み抜き方法に使用する好 ましい洗浄装置の一形態は、その基礎部品として、曲線的な、すなわち一般的に 凸状で弓状の形状を有する洗浄面を有する。別の実施態様では、装置は図1およ び2に示す円形で凸状の基礎部を有することができる。全体的に、弓状装置は、 旧式の、側部が平らな弓状の事務用吸取紙装置を連想させるが、その作用面から は複数の突起(以下により詳細に説明する様な)が外方向に伸びている。本装置 の処理面の弓状で凸状の形状は、凸状円形の洗浄装置に対して幾つかの優位性を 与えている。第一に、弓状の形状は、布地の染みの付いた区域に下方の(Z方向 の)力を効率的および効果的に加えることができる。第二に、弓状の形状により 、ユーザーは、この装置で左右(X−Y方向)の不利な摩擦運動を採用しなくて 済む。第三に、円形で凸状の装置よりも弓状で凸状の装置の方が、複数の突起を 含む好ましい型の洗浄部品をより簡単に付け、密着させることができる。これは 、部品を弓状装置の凸状の表面上により容易に載せることができ、接着剤または 他の手段により、より簡単にそこに固定することができる。したがって、本発明 の凸状で弓状の装置は、商業的規模で製造するのが容易であることから、凸状で 円形の装置よりも優れている。しかし、本方法の予備染み抜き工程には、どちら の型の装置でも使用できる。 装置の後面は、手で装置を掴むための手段を与えるどの様な形状でも、例えば 凹状、凸状、平面、アーチ型、等でもよい。好ましい実施態様では、ハンドグリ ップは該基礎部材の後面から、好ましくは後面の中央から外方向に伸びるシャフ トを含んでなり、該シャフトが後面に対して実質的に直角であるのが最も好まし い。取り扱い易くするために、シャフトの末端は、ユーザーの手の中に適合する 大きさの球状部を有する。 作動する凸状の基礎部材に対して実質的に直角であるシャフト形態のハンドグ リップを使用することにより、ユーザーはさらに装置を、装置の作動する弓状処 理面に対してシャフトが直角であるために不便な摩擦運動ではなく、望ましい揺 り運動で敢えて使用する様になる。この様に、凸状基礎部およびハンドグリップ シャフトを含む装置の全体的な形状により、装置はただちに適切に使用される様 になる。所望により、「擦らずに、揺り動かして下さい」の様な簡単な注意書き を装置に添付するとよい。 別の一態様では、基礎部および/またはハンドグリップを含む装置本体の全部 または一部を中空にし、繰り返し使用する染み洗浄(予備染み抜き)組成物を使 用の時まで貯蔵するためのキャビティを備えることができる。本発明のこの態様 では、装置は組成物を布地の染みの付いた区域に放出するための好適な手段を装 置に備えることができる。そのため、穴、通路、等を基礎部材中に通して貯蔵体 キャビティと連絡させ、装置から染み抜き洗浄組成物が処理面を通して、染み抜 き処理している布地の染みの付いた区域の上に配送させる様にすることができる 。別の態様では、装置に好適なオリフィスを取り付け、そこを通して組成物を装 置から布地の染みの付いた区域の上に注ぐ、絞り出す、滴下させる、または他の 様式で配量することができる。 一実施態様では、処理部材は複数の突起、例えば剛毛状のフィラメント、を含 んでなる。好ましくは、該処理部材の下に弾性のスポンジベースを置き、そのス ポンジベースを弓状基礎部材の凸状面に取り付ける。この弾性ベースは、クッシ ョンとしても作用し、布地の表面に対する剛毛の衝撃を緩和し、それによって布 地表面に対する悪影響を最少に抑え、機械的な力をより一様に配分する。 装置の寸法−本発明の洗浄装置は、所望のどの様な大きさを有していてもよい 。図4に示す装置は、手で保持して使用するのに都合の良い大きさを有する。こ の実施態様では、凸状で全体的に長方形の弓状基礎部材(202)の長さは、約 2.25インチ(57.15mm)であり、その幅は約1.25インチ(31.7 5mm)であり、その厚さは約0.625インチ(15.8mm)である。弓状基礎 部の後部から球状部(204)の基底に向かって外方向に直角に伸びる円筒形の シャフト(203)の長さは約1.4インチ(35.6mm)であり、その直径は 約0.75インチ(19mm)である。シャフト(203)の末端にある手(また は掌)で掴む球状部(204)の周囲は、その最も広い点で約5.25インチ( 133mm)である。この様に、シャフトと球状部の組合せが装置のハンドグリッ プを構成する。球状部(204)の上部の中心から凸状基礎部の前面の中心点ま で測定した全高は約2と 7/8インチ(7.3cm)である。スポンジ層(205) の圧縮しない状態の厚さは変えることができ、典型的には約0.1インチ(2. 54mm)である。フィラメント状突起(206)の層の圧縮しない状態の厚さも 同様に変えることができ、典型的には約0.1インチ(2.54mm)である。図 1の凸状装置にも類似の寸法が一般的であり、円形基礎部材(301)は直径が 典型的には約0.75〜3インチ(1.91〜7.62cm)である。 図19に示す弓状装置の好ましい実施態様では、凸状で一般的に長方形の弓状 基礎部材(403)の長さは、約2インチ(5cm)であり、その幅は約1.25 インチ(3.2cm)であり、その厚さは約5/16インチ(0.8cm)である。シャ フト(404)の幅は、その中間点で約1インチ(2.54cm)であり、その厚 さはその中間点で約0.75インチ(1.9cm)である。弓状基礎部の後部から 球状部(405)の基底に向かって外方向に直角に伸びるシャフト(404)の 長さは約1.25インチ(3.2cm)である。手(または掌)で掴む球状部(4 05)の周囲は、その最も広い点で約5.75インチ(14.6cm)である。こ の様に、シャフトと球状部の組合せが装置のハンドグリップを構成する。球状部 (405)の上部の中心から凸状基礎部の前面の中心点まで測定した全高は約3 インチ(7.6cm)である。スポンジ層(402)および突起(401)の寸法 は上記の通りである。 本発明の総合的な方法の予備染み抜き操作に使用するために本発明により提供 される布地洗浄装置の弓状基礎部、シャフト、およびハンドグリップは、例えば 低および高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン−6、ナイロン−6, 6、アクリル樹脂、アセタール樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、等の重合 体を使用し、射出成形または他の好適な方法により製造することができる。高密 度ポリエチレンおよびポリプロピレンがこの範囲内にあり、本発明で使用するの に好ましい。光沢剤を含まない材料を使用するのが好ましい。 本発明の装置上の処理部材は、天然または合成の剛毛、天然または合成のスポ ンジ、例えば綿、レーヨン、再生セルロース、等の吸収材パッド、ならびにここ で説明するHYDRASPUN (商品名)布地、およびそれらの組合せを含むことができ る。各種の有用な材料はすべて、洗浄技術分野で、通常のブラシおよび歯ブラシ (米国特許第4,637,660号明細書参照)および各種の洗浄用具で良く知 られている。スポンジ、パッド、等は典型的には厚さが約1mm〜約1.25cmで あり、装置の凸状前方処理面に接着することができる。好ましくは、スポンジ、 パッド、剛毛パッド、等は光沢剤を含まず、典型的には処理面の実質的に全体に わたって広がっている。 装置の基礎部の処理面から外方向に突き出ている突起は、尖っていない、また は丸くなった剛毛の形態でよく、処理面全体を横切って一様に、または群として 備えることができる。突起は、円形、卵形または細長くてよいモノフィラメント ループまたはカットループの形態でよい。突起は、捩じれた繊維束、押し出した かたまり、成形した指状付加物、動物の毛髪、網目状発泡材料、部材の面の中に 成形した隆起部、等を含むことができる。モノフィラメント繊維からなる突起は 、直線的でも、捩じれていても、またはもつれていてもよい。これらの突起もや はり光沢剤を含まないのが好ましい。 一実施態様では、処理部材は複数の部品を含むことができる。特に、処理部材 は、例えば天然または合成スポンジ、吸収性セルロースシートまたはパッド、な どでよい吸収性基礎材料を含むことができる。上記の複数の突起がこの基礎材料 と接触し、そこから外に伸びている。この実施態様の具体的な例は、スポンジの 基層から突き出たモノフィラメント繊維からなる複数のループ状突起を含んでな る処理部材である。この実施態様では、吸収性基層は、染み抜き洗浄組成物を突 起に、およびそこから処理している布地に供給する貯蔵体として作用する。 様々な所望による態様では、本発明の装置の凸状面の上に存在する処理部材は 、多数の繊維状部品が外方向に伸びている繊維層に対するスポンジ状の弾性裏張 り材料を含んでなる多層複合材料を含むことができる。その様な複合材料は、接 着剤、感圧接着剤、または他の便利な手段を使用して処理部材に永久的または半 永久的に固定することができ、典型的には、装置の弓状面全体に実質的に伸びて いる。その様な複合材料は、従来の材料から、例えば厚さ約0.5〜20mmのス ポンジ、発泡材料または他の吸収性基礎パッド材料、および長さ約0.05mm〜 約20mmの繊維を含む通常の塗装用パッドの様な繊維層を使用して製造すること ができる。 本発明の突起は、Z方向に伸びる複数のストランドまたはループを含んでなる 床またはマットとして典型的には与えられる。好都合で良く知られている供給源 としては、パイルカーペット型材料、塗装パッド型材料、などがある。その様な 実施態様では、処理部材は1cm2あたり数千個の突起を含んでなる。ループ状突 起では、典型的には1cm2あたり10〜500、好ましくは約60〜150個の ループがある。突起の供給源、型式および数は、製造業者が判断する問題であり 、上記の説明は本発明を制限するものではない。 突起は処理部材の面から外方向に少なくとも約0.1mm、好ましくは約0.1 インチ(2.54mm)の距離だけ伸びているべきである。長さに上限は無いが、 突起が約1.25cmを超えて伸びる機能的な理由は実質的にない。 突起は、洗浄組成物の存在下で安定しているプラスチック、ゴムまたは他の都 合の良い弾性材料から製造することができる。繊維状突起は、天然または合成繊 維から製造できる。繊維の直径は典型的には0.1ミル(0.0025mm)〜2 0ミル(0.5mm)でよい。これもやはり選択の問題であり、本発明を制限する ものではない。 好ましい実施態様は、厚さが約1.5mm〜約7.0mmで、外方向に伸びる複数 の繊維状突起を有するスポンジ層を含んでなり、該突起は、長さが約0.10イ ンチ(2.54mm)で、デニールが約45+、すなわち約2.7ミル(約76マ イクロメートル)である、光沢剤を含まないナイロン6,6繊維を含んでなる。 このような繊維は、フロッキング(flocking)または他の技術を用いてスポンジ ベースに接着することができる。 別の実施態様では、突起は、処理面から外方向に伸びる、多数の剛性を持たせ た卵形のループ状繊維の形態にある。その様なループ状繊維は、例えば裏張り材 料の面から外方向に少なくとも約0.03インチ(0.76mm)、典型的には約 2.0mm〜約1.5cm伸びているポリプロピレンの7ミル(0.18mm)のモノ フィラメントループを含むことができる。ループの直径は、その最も広い点で約 1.3mmである。。該ループ状突起に好都合な材料は、Aplix Inc.から市販のNu mber 200,Unshaved Loop,Part No.DM32M000-QY である。この材料はナイロン 裏張りを含んでなり、その表面から1平方インチあたり約420個のループ(6 5ループ/cm2)が伸びている。 本発明の装置は、製造業者の所望により、様々なプラスチック、ガラス、木、 等の材料から、様々な全体的な形状、装飾、等で製造することができる。所望に より、本装置は透明または半透明材料から製造することができる。これは、装置 が中空であり、予備染み抜き組成物の貯蔵体を備える場合に、どの程度入ってい るかをユーザーが視覚的に判断できるので、便利である。無論、装置は、洗浄組 成物中に使用する各種の成分により影響を受けない材料から製造するのが好まし い。装置の大きさは自由に選択できる。商業的なクリーニング店に取り付けて使 用するにはかなり大型の装置(例えば200〜1000cm2の凸状処理面)が適 していよう。家庭では、装置を手に保持して使用することを意図しているので、 その寸法は典型的にはある程度小さい。典型的には、家庭用の凸状処理面の表面 積は約4cm2〜約200cm2の範囲である。これは製造業者の所望により変えるこ とができる。 処理部材の表面積は製造業者の希望に応じて調節できるが、手で保持して使用 する家庭用装置には、処理面の表面積は約5cm2〜約70cm2の範囲であるのが好 都合である。 染み受容体−上記の様に、本発明の予備染み抜き操作に所望により使用する染 み受容体は、予備染み抜き操作に使用する液体組成物を吸収するすべての吸収性 材料でよい。使い捨ての紙タオル、BOUNTY(商品名)タオルの様な布タオル、清 掃用ぼろ、等を使用することができる。しかし、好ましい実施態様では、染み受 容体は、液体組成物を染みの付いた区域から特に「吸い上げる」または「吸引す る」様に設計する。好ましい染み受容体は不織パッドからなる。好ましい実施態 様では、不織布全体は、約72%の木材パルプおよび約28%のポリエチレン− ポリプロピレン(PE/PP)の2成分ステープルファイバーからなる吸収性構 造である。その厚さは約60ミルである。染み受容体は、所望により、ただし好 ましくは、その後面上にバリヤーフィルムを有し、予備染み抜き操作を行なって いる表面上に洗浄液体が通過するのを阻止する。染み受容体の構造はその上側の 液体を受ける層から、その下側の層に毛管勾配を形成させる。この勾配は、材料 全体の密度を調整することにより、および上側層の毛管吸引がより低くなり、下 側層中の毛管吸引力が大きくなる様に各成分を層形成することにより、達成する ことができる。毛管吸引をより低くするには、下側層よりも上側層の合成ステー プルファイバー(これらの繊維は、木材パルプよりも、表面の接触角度がより大 きく、それに応じて水に対する親和力が低い)の含有量を大きくする。 より具体的には、本発明の吸収性染み受容体製品は、この分野で不織の、熱的 に接合したエアレイド構造(「TBAL」)の製造に公知の製法を使用して効果 的に製造することができる。TBAL製造方法では典型的には、比較的短い(4 〜5mm)木材パルプ繊維の様な吸収性繊維のウェブを置き、その中に、熱の作用 により僅かに融解し、サーマルボンディングを達成する比較的長い(30〜50 mm)2成分繊維を混合する。木材パルプ繊維全体にわたって混合された2成分繊 維は、マット全体を「接着する」様に作用する。通常のTBAL構造とは異なり 、染み受容体の上側および下側層の中の2成分繊維の配置は一様ではない。むし ろ、染み受容体を構成する繊維の上側(流体を受ける)層は、木材パルプ(また は他のセルロース系)繊維よりも2成分繊維の濃度が高い。2成分繊維は比較的 疎水性である合成重合体から製造されるので、染み受容体中の繊維の上側層は疎 水性が高く、繊維の下側層は、高比率の木材パルプを含むので、親水性がより高 い傾向がある。染み受容体中の上側および下側繊維層間の疎水性/親水性のこの 差により、水(例えば本発明の水性組成物)および染み物質を、ここに開示する 様式で処理している布地から吸引し易くなる。 上記のことをより詳細に説明するために、一態様では、本染み受容体は、最上 (流体を受ける)層(汚れた衣類に対して配置する)は、約50重量%が2成分 繊維で、約50重量%が木材パルプであり、坪量が約50グラム/m2(gsm)であ る。下側層は木材パルプと2成分ステープルファイバーの80/20(重量)混 合物であり、坪量が約150 gsmである。これらの比率は、上側層が下側層より も疎水性である限り、変えることができる。例えば、2成分/木材が60/40 、70/30、等である上側層を使用できる。木材/2成分が90/10、65 / 35、70/30等の下側層を使用できる。 リント抑制結合剤スプレー−所望により熱架橋性のラテックス結合剤を染み受 容体製品の上側層上にスプレーし、リントを抑制し、強度を増加させることがで きる。この目的には、様々な樹脂を代用することができる。例えば、最上層の表 面に架橋性ラテックス結合剤(Air Products から供給されるAirflex 124)を濃度 約3〜6グラム/平方メートルでスプレーすることができる。この結合剤は木材 パルプに対する水に大きな親和力を持たないので、上側層の相対的な疎水性に重 要な影響を及ぼさない。染み受容体のすべての縁部に沿って冷間または熱間クリ ンピング、音波結合、熱結合および/または縫い合わせを行ない、リント発生傾 向をさらに抑制することができる。 裏張りシート−この様にして製造した時、染み受容体を構成する2層吸収性構 造は、そのまま使用できる程十分な強度を有する。しかし、ユーザーが選択する テーブル表面または他の処理表面上に液体が染み透るのを阻止するために、流体 に対して不透過性のバリヤーシートを下側層の最も下の表面に付けるのが好まし い。この裏張りシートは、染み受容体製品全体の一体性も改善する。下側層の最 も下の表面に、通常の手順を使用して0.5〜2.0ミル、好ましくは0.75 ミルのPEまたはPPフィルム層で押出し被覆することができる。フィルム層は 、染み受容体を越える液体組成物の好ましくない漏れを阻止するために、ピンホ ールが無い様に形成する。この裏張りシートは、使用上の注意書きを印刷し、処 方者の希望によりエンボス加工および/または装飾することができる。染み受容 体は、乾燥器の外で使用することを意図している。しかし、染み受容体は不注意 により乾燥器の中に入れられ、高温にさらされることがあるので、裏張りシート は、ポリプロピレンやナイロンの様な耐熱性のフィルムで製造するのが好ましい 。 坪量−これは、与えられる/吸収が予想される洗浄/回復溶液の量により変え ることができる。好ましい染み受容体構造は、不織布1グラムあたり約4〜15 グラムの水平吸水性を示す。代表的な90mmx140mmの染み受容体は約10〜 20グラムの水を吸収する。代表的な染み抜き工程では非常に僅かな流体を使用 するので、実際に必要な容量ははるかに小さい。したがって実用的な範囲は約1 0g〜約50gである。 サイズ−好ましい染み受容体のサイズは約90mmx140mmであるが、他のサ イズも使用できる。形状は変えることができる。 繊維−好ましい染み受容体の構築には、入手し易い2〜3デニール(0.00 75〜0.021mm)のポリエチレン/ポリプロピレンPE/PP2成分ステー プルおよび標準的な木材パルプ(ハンマーミル加工した)繊維を使用する。他の 一般的なステープルファイバー、例えばポリエステル、アクリル、ナイロン、お よびこれらの2成分、を合成成分として使用することができる。これらの繊維お よびそれらのサイズやデニールを選択する際、やはり毛管吸引条件も考慮する必 要がある。デニールが大きい程、表面疎水性と同様に毛管吸引が小さくなる。吸 収性木材パルプ繊維は、綿、麻、レーヨン、その他で置き換えることができる。 所望により、下側層は、おむつや生理用品分野における使用で公知のいわゆる「 超吸収材」の吸収性ゲル化材(AGM)を含んでなることもできる。その様なA GMは下側層の1〜20重量%を占めることができる。 厚さ−染み受容体の総厚(不抑制測定)は約60ミルであるが、広く変えるこ とができる。吸収性の印象を与えるために下限を決める必要があろう。25ミル 〜200ミル(0.6mm〜5.1mm)が妥当な範囲である。 毛管吸引/密度−染み受容体の全体的な密度は、吸収速度および流体容量の両 方に影響する。代表的な木材パルプを含む吸収材製品は、密度が約0.12〜0 .15g/cc±0.05である。本発明の好ましい2層染み受容体も同じ範囲の密 度を有するが、この範囲外でも調節できる。密度が高い程、剛性が高くなり、密 度が低い程、全体的な強度が低下し、リント発生がより顕著になる。毛管吸引は 繊 維の種類、繊維のサイズ、および構造の密度により決定される。布地は非常に様 々であり、それぞれ広範囲の毛管吸引を示す。処理している染みの付いた衣類よ りも大きな表面毛管吸引力を有する染み受容体を構築するのが望ましい。 色−処理している布地から染みを除去した時に染みを最も良く示すので、白色 が好ましい色である。しかし、色に対する他の機能的な制限は無い。 エンボス加工−好ましい染み受容体構造は、所望のあらゆるパターンまたはロ ゴでエンボス加工することができる。 所望により使用する不織布(NW)の種類−密度調整、良好な厚さの関知、良 好な吸収性、および良好な弾性を得るには、TBAL染み受容体構造が好ましい が、問題なく使用できる他の種類のNWは、ハイドロエンタングル加工した、カ ーデッドサーマル、カレンダー結合した、および他の良好なワイプ基材製法(サ ーマルボンド加工したウェット−レイド、その他)である。 製造−2層染み受容体の製造は、従来のTBAL製法で行なう。一態様では、 下側の木材バルブ濃度の高い層を先ず敷き、上側の、合成繊維濃度の高い層をそ の上に敷く。何時でも都合の良い時に、所望により使用する結合剤スプレーを上 側層に塗布する。得られた2層構造をロールに巻き取る(これによって全体的な 構造がある程度圧縮される)。全体的な、2層構造(抑制されていない)は厚さ が約60ミルで、密度が約0.13〜0.15g/ccである。密度は、結合剤スプ レーの使用率に応じて僅かに変化してもよい。シート形態の構造を裏張りフィル ムのシートと共にニップローラーに通すことにより、所望により使用する裏張り シートを付ける。やはり通常の手順を使用する。所望により、およびコスト節約 として、下側および上側層の相対的な厚さを変えることができる。例えば、木材 パルプは2成分繊維よりも安価であるので、製造業者は、比較的厚い下側層、お よび比較的薄い上側層を敷くことができる。この様に、上側/下側層の厚さの比 が約1:1である構造ではなく、0.2:1、0.3:1、0.5:1、等の範 囲を選択することができる。より高い吸収性が必要である場合、この比率を逆転 させることができる。その様な考慮は製造業者の裁量範囲内である。 2層染み受容体は、1回使用した後は廃棄できる様に安価に製造することを意 図している。しかし、この構造は十分に頑丈なので、多数回使用することも可能 である。いずれの場合もユーザーは、処理している布地の染みの付いた区域の下 に「清浄」な区域が来る様に製品を配置し、染み受容体から古い染みが布地に戻 されるのを防止するべきである。 本発明の組成物および方法は、布地の洗浄/回復が望ましいすべての状況下で 使用できるが、これらは、以下により詳細に説明する様に、非浸漬式の家庭用「 ドライ」洗浄/布地回復方法に特に効果的である。 ここで使用する別の型の染み受容体は、調整された毛管サイズを有する吸水性 発泡材料の形態にある機能的吸収材(“FAM”)を含んでなる。FAM型発泡 材料の物理的構造およびその結果得られる高い毛管作用は、非常に効果的な吸水 性を与えるが、同時に、FAMの化学的組成がFAMに典型的には高度の親油性 を与える。このため、FAMは実質的に親水性および親油性を同時に与えること ができる。(FAM発泡材料はそれ自身を親水性にすることができる。ここでは 疎水性または親水性FAMの両方を使用できる) 予備染み抜きには、衣類または布地見本の染みの付いた区域をFAMの一部の 上に置き、続いて水性または非水性洗浄溶液で処理するが、その際、本発明の洗 浄装置を併用して機械的な攪拌を行なう。本装置で繰り返し揺り運動させること 、および溶液の洗剤効果により、汚れが浮き上がり、FAMに移行する。染み抜 き洗浄が進むにつれ、FAM毛管の吸引効果により、洗浄溶液および染みの残渣 がFAMの中に入り、そこで染みの残渣が保持される。この工程の後、染みなら びに洗浄溶液のほとんどすべてが処理している布地から除去され、FAMに移行 しているのが分かる。これによって、布地の表面には湿り気だけが残り、布地上 の 好ましくないリングを生じることがある洗浄溶液/染みの残渣はほとんど残らな い。 本発明で染み受容体として使用するFAM型発泡材料は本発明をまったく構成 しない。FAM発泡材料の製造は、特許文献中に非常に広範囲に開示されており 、例えば米国特許第5,260,345号明細書、1993年11月9日にDesM arais,Stone,Thompson,Young,LaVonおよびDyerに公布、米国特許第5,26 8,224号明細書、1993年12月7日にDesMarais,Stone,Thompson,Yo ung,LaVonおよびDyerに公布、米国特許第5,147,345号明細書、199 2年9月15日にYoung,LaVonおよびTaylorに公布、および関連特許米国特許第 5,318,554号明細書、1994年6月7日公布、米国特許第5,149 ,720号明細書、1992年9月22日にDesMarais,Dick,およびShiveley に公布、および関連特許米国特許第5,198,472号明細書、1993年3 月30日公布および米国特許第5,250,576号明細書、1993年10月 5日公布、米国特許第5,352,711号明細書、1994年10月4日にDe sMarais に公布、PCT出願93/04115号明細書、1993年3月4日公 開、および米国特許第5,292,777号明細書、1994年3月8日にDesM arais,およびStone に公布、米国特許第5,387,207号明細書、1995 年2月7日にDyer,DesMarais,LaVon,Stone,Taylor およびYoung に公布、米 国特許第5,500,451号明細書、1996年3月19日にGoldman および Scheibelに公布、米国特許第5,550,167号明細書、1996年8月27 日にDesMarais に公布を参照。 組成物−公知の布地予備染み抜き組成物に関連する一つの問題点は、布地表面 上に目に見える残留物を残す傾向があることである。本発明の方法には従来の浸 漬または濯ぎ工程が関与しないので、その様な残留物は問題があり、ここでは好 ましくは避けるべきである。したがって、本発明の予備染み抜き組成物は、最終 組成物の約0.1%〜0.3%、好ましくは0%の低い水準は除いて、各種のポ リアクリレート系乳化剤、重合体帯電防止剤、無機ビルダー塩および他の残留物 を形成させる物質を実質的に含まないのが最も好ましい。言い換えれば、本発明 の組成物は、本発明の実施により処理している布地上に目に見える残留物を実質 的に残さない様に処方すべきである。 そこで、本発明の好ましい態様では、処理する布地上に目に見える残留物を残 す物質を実質的に含まない予備染み抜き(すなわち染み抜き洗浄)組成物を提供 する。これは必然的に、好ましい予備染み抜き組成物は、できるだけ高い水準の 、典型的には約95%、好ましくは約97.7%、の揮発性物質、好ましくは水 、低いが有効な水準の、典型的には約1%〜約4%の、好ましくは約2%の、B PPの様な洗浄溶剤、および約0.1〜約0.7%の界面活性剤を含む様に処方 する。この様に処方した場合、その様な組成物は、懸濁液または乳化剤ではなく 、水溶液として存在するのが有利である。したがって、その様な組成物は、布地 上に好ましくない、目に見える残留物を形成させることがある乳化剤、増粘剤、 懸濁材、等を別に使用する必要がない。 無論、本発明の予備染み抜き組成物は、それらの染み抜き機能を効率的および 効果的に果たすことが必要である。ここで、本洗浄装置を使用し、ここに開示す る様式で下方(Z方向)の力を作用させることにより、上記の高含水予備染み抜 き組成物溶液でも、良好な染みおよび汚れ除去性能が得られることが分かった。 その様な予備染み抜き組成物は、例IおよびIVにさらに詳細に説明する。 実際に、本発明の予備染み抜きおよび総合的な洗浄および/または回復機能を 得るために使用する化学的組成物は、それらの意図する使用にとって安全で効果 的であり、上記の様に布地上に許容できない量の目に見える残留物を残さない成 分を含んでなる。従来の洗濯洗剤は、綿および綿/ポリエステル混紡布地に良好 な洗浄作用を与える様に典型的には処方されているが、本発明の組成物も、例え ばウール、絹、レーヨン、レーヨンアセテート、などの布地を安全、且つ効果的 に洗浄し、回復させる様に処方しなければならない。さらに、本発明の組成物は 、洗浄している布地の染みの付いた場所から、浮遊している、固定されていない 染料が除去されるか、または移行するのを最少に抑える様に特に選択し、処方す る。これに関して、浸漬ドライクリーニング法に典型的には使用する溶剤は、あ る種の布地からある種の染料の一部を除去できることが分かっている。しかし、 染料は布地の表面を横切って比較的一様に除去されるので、その様な除去は浸漬 法でも許容される。対照的に、布地表面上の特定箇所に高濃度の特定洗浄成分が 存在する場合、許容できない局所的な染料除去を引き起こすことが確認されてい る。本発明の好ましい組成物は、この問題を最少に抑えるか、または回避する様 に処方される。 本組成物の染料除去特性を、写真または光測定を使用して、または簡単である が、有効な目視等級判定試験により、先行技術の洗浄剤と比較することができる 。所望により、数値採点単位を使用して目視等級判定を行ない、データを統計的 に処理することができる。その様な一試験では、着色した衣類(典型的には、ほ とんどのウールやレーヨン布地よりも染料損失に敏感な絹)を、吸収性の白色紙 ハンドタオルを使用し、パッド式洗浄剤/回復剤で処理する。手で圧力をかけ、 白色タオル上に移行した染料の量を目視で評価する。(1)「タオル上に染料が ほとんど見られない」から、(2)「タオル上にいくらか染料がある」、(3) 「タオル上に大量の染料がある」、(4)「タオル上にかなり大量の染料がある 」までにわたる数値単位を判定者が指定する。 上記の注意に加えて、ここで使用する組成物は、容易に配量することができる 様に、および染み抜き洗浄装置の取扱いまたは使用が困難になる程粘性が高くな らない様に処方するのが好ましい。しかし、ここに開示する好ましい組成物は、 ここに開示する様式の装置で使用した場合、効果的で、美観的にも好ましい染み 抜き洗浄方法を提供する。水性染み抜き洗浄組成物 (a)漂白剤−本発明の組成物は、約0.25〜約7重量%の過酸化水素を含ん でなることができる。好ましい染み抜き洗浄剤は、0.5〜約3%の過酸化水素 を含んでなる。ここで無論、H22以外の過酸化物供給源も使用することができ る。例えば、洗剤分野で公知の各種の過酸、過酸塩、過漂白剤、等を使用するこ とができる。しかし、その様な物質は高価であり、液体製品に処方するのが困難 であり、布地上に残留物を残すことがあり、本方法で使用した時にH22を超え る利点がまったく無い。 (b)溶剤−本発明の組成物は約0〜約10重量%のブトキシプロポキシプロパ ノール(BPP)溶剤を含むことができる。好ましい染み抜き洗浄剤は1〜4% のBPPを含んでなる。 (c)水−本発明の好ましい低残留物組成物は、約90〜、好ましくは約95. 5〜約99重量%の水を含むことができる。 (d)界面活性剤−本発明の組成物は、所望により約0.05〜約2重量%の界 面活性剤、例えばMgAES、NH4AES、アミンオキシド、エトキシル化ア ルコールまたはアルキルフェノール、アルキルサルフェート、およびそれらの混 合物、を含むことができる。上記の様に、ある種の染料や布地には、界面活性剤 を範囲の下限量で使用するのが好ましい。典型的には、BPP溶剤:界面活性剤 の重量比は約10:1〜約1:1の範囲である。好ましい組成物は2%BPP/ 0.25%Neodol 23 6.5 を含んでなる。別の好ましい組成物は4%BPP/0 .4%ASを含んでなる。 (e)所望により使用する成分−本発明の組成物は、漂白安定剤、香料、保存剤 、等を含む、少量の各種の所望により使用する成分を含むことができる。使用す る場合、その様な成分は、洗浄した布地上の残留物を考慮して、典型的には組成 物 の約0.05〜約2重量%を構成する。 (f)キレート化剤−キレート化剤は、それ自体、H22水溶液中で安定してお り、浮遊金属イオンをキレート化することによりH22を安定化する物質から選 択する。その様なキレート化剤は、市販の過酸化水素供給源の中に低い、過酸化 物安定化量(0.01〜1%)ですでに存在しているのが一般的である。 予備染み抜き組成物のpH領域は、過酸化水素に対する安定性を与えるのに役 立ち、典型的には、約3〜約8、好ましくは約6の酸性〜弱塩基性領域にある。 有機溶剤−ここで好ましい洗浄(特に染み抜き洗浄を含む)溶剤はブトキシプ ロポキシプロパノール(BPP)であり、ほぼ等量の異性体の混合物として商業 的な量で市販されている。異性体、およびそれらの混合物がここで有用である。 異性体の構造は下記の式に示される通りである。 本発明の染み抜き洗浄組成物は、BPP、水および界面活性剤だけでも極めて 良く機能するが、それらの安定性をさらに強化するために所望により他の成分を 含むこともできる。例えばトルエンスルホン酸ナトリウムおよびクメンスルホン 酸ナトリウム、エタノールおよびイソプロパノールの様な短鎖アルコール、など のヒドロトロピー剤が組成物中に存在できる。使用する場合、その様な成分は本 発明の安定化された組成物の約0.05〜約5重量%を含んでなる。 界面活性剤−エトキシル化C10〜C16アルコールの様な非イオン系物質、例え ばNEODOL 23-6.5 、を組成物中に使用できる。ここで洗浄剤として、および水性 組成物を安定化させるために使用できるアルキルサルフェート界面活性剤は、C8 〜C18第1級(「AS」、好ましいC10〜C14、ナトリウム塩)、ならびに分 枝鎖状および不規則C10〜C20アルキルサルフェート、および下記式 CH3(CH2x(CHOSO3 -+)CH3および CH3(CH2y(CHOSO3 -+)CH2CH3 (式中、xおよび(y+1)は少なくとも約7、好ましくは少なくとも約9の整 数であり、Mは水可溶化陽イオン、特にナトリウムである) のC10〜C18第2級(2,3)アルキルサルフェート、ならびにオレイノサルフ ェートの様な不飽和サルフェートである。ここで使用するアルキルエトキシサル フェート(AES)界面活性剤は、従来、式R(EO)xSO3Zで表され、式中 、RはC10〜C16アルキルであり、EOは−CH2CH2−O−であり、xは1〜 10であり、通常平均として表される混合物、例えば(EO)2.5、(EO)6.5 、等を含むことができ、Zは例えばナトリウム、アンモニウム、またはマグネシ ウム(MgAES)の様な陽イオンである。C12〜C16アルキルジメチルアミン オキシド界面活性剤も使用できる。好ましい混合物はMgAE1S/C12ジメチ ルアミンオキシドを重量比約10:1で含む。相安定性を改良し、ここで所望に より使用できる他の界面活性剤には、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、例えばC12 〜C14N−メチルグルカミドがある。AS安定化組成物は、好ましくは本組成物 の0.1〜0.5重量%を構成する。MgAESおよびアミンオキシドは、使用 する場合、本組成物の0.01〜2重量%を構成することができる。他の界面活 性剤も同様の量で使用することができる。 上記のことに関連して、本発明の液体組成物に使用できる他の各種の成分を以 下に例示するが、これらに限定するものではない。典型的には、染み抜き洗浄組 成物は、洗浄/回復組成物よりも洗浄力が幾分「強く」なる様に処方するが、こ れは処方者の所望により変えることができる。 他の任意の成分−上記の水、好ましいBPP溶剤、およびAS界面活性剤溶剤 に加えて、ここで使用する相安定性液体組成物は、様々な所望により使用する成 分、例えば香料、保存剤、光沢剤、粘度調整用の塩、pH調整剤または緩衝液、 などを含むことができる。本発明で使用する洗浄組成物に好ましい範囲を以下に 示すが、これらに限定するものではない。 成分 重量% BPP 0.05〜5 AS 0.05〜2 香料 0.01〜1.5 水 残り pH範囲約6〜約8 ここで所望により使用できる他の溶剤または共溶剤には、例えばカルビトール 、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピルカルビトール、およびヘ キシルセロソルブの様な商品名で市販されている物質を含む各種のグリコールエ ーテル、および特にメトキシプロポキシプロパノール(MPP)、エポキシプロ ポキシプロパノール(EPP)、プロポキシプロポキシプロパノール(PPP) 、およびMPP、EPP、およびBPP、ならびにブトキシプロパノール(BP )、等、のそれぞれのすべての異性体および混合物、およびそれらの混合物があ る。使用する場合、その様な溶剤または共溶剤は、本発明の水性組成物の約0. 5〜約2.5重量%を占める。予備染み抜き工程で所望により使用できる非水性 (水50%未満)組成物は、同じ溶剤を含むことができる。 ここで好ましい他の組成物は下記の通りである。 キレート化剤−本発明の組成物は、所望により、ただし好ましくは、H22を 安定化させるための1種または2種以上のキレート化剤を含むことができる。上 記の様に、キレート化剤の選択は、ここで使用するH22水溶液の製造業者の管 理内にあるのが典型的である。H22の安定化には、様々なホスホン酸塩キレー ト化剤が公知である。この目的には、アミノホスホン酸塩が特に有用である。各 種のアミノホスホン酸塩が、Monsanto Company,St.Louis,Missouri からDEQU EST (商品名)として市販されている。代表的な例としてはエチレンジアミンテ トラキス(メチレンホスホン)酸、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホス ホン)酸、およびそれらの水溶性塩がある。アミノトリス(メチレンホスホン) 酸またはその水溶性塩[DEQUEST 2000(商品名)]が好ましいキレート化剤であ る。 収容袋−ドライクリーニングに代わるもの、または「布地回復」工程として、 高含水量組成物を布地または織った、または不織タオルの様なキャリヤー基材の 上に装填し、袋に入れて加熱運転する布地乾燥機、等に入れ、布地から悪臭を除 去できることが分かった。この袋中に形成される温かい、湿った環境が悪臭成分 を「蒸気蒸留」工程の様式で揮発させ、布地およびその上の汚れに湿気を与える 。この布地に湿気を与えることにより、すでに生じているしわを弛緩させること ができるが、過度に湿った布地は、乾燥器サイクルの最後に向かう乾燥工程の際 に新しいしわを形成し得ることが分かった。この工程に使用する水の量を適切に 選択することにより、およびこれが重要であるが、本発明の様式で袋からの適切 な発散により、しわ形成を最少に抑えることができる。その上、袋からの発散が されないと、布地から除去され揮発した悪臭物質が、不利なことに布地上に再堆 積することがある。しかし、布地のしわ形成が問題ではない場合、密封した袋も 使用できる。 そこで本発明は、好ましくは布地洗浄/回復操作に使用するための発散性の収 納袋を使用する。この袋は好ましくは繰り返し使用および再使用できる様に、特 に消費者により、家庭または商業的洗濯/クリーニング事業所に見られる様な通 常の熱風式布地乾燥器で使用できる様に設計する。本発明の袋は、ここに記載す る様式で使用した場合に袋の中で発生する水蒸気および他の蒸気を発散する様に 特別に設計されている。袋から放出された蒸気は乾燥器の通気孔を通して発散さ れる。 以下により詳細に説明する様に、袋は1個または2個以上の隙間を与える蒸気 発散性閉鎖部を備えており、使用中に、それらの隙間を通して蒸気が袋から放出 される。好ましい実施態様では、この隙間の大きさは、指定された操作条件下で 袋から蒸気が適切に放出される様に選択する。他の隙間サイズおよび操作条件も 使用できるが、洗浄/回復機能を果たすために袋内に含まれる蒸気と、袋からの 蒸気放出の間の好ましいバランスが、以下に説明する原理を使用して決定された 。 あるいは、袋に通気性を与えるための一連の穴または他の窓を設けることもで きる。しかし、その様な発散は、蒸気発散性閉鎖部程効果的ではない。 一実施態様では、本発明は、開放末端、閉鎖末端および内側および外側表面を 有するたわみ性の側壁を含んでなる蒸気発散性収納袋を使用し、該袋の開放末端 は、該開放末端を越えて伸び、たわみ性のフラップを与える側壁部分を有し、該 フラップはそこに取り付けた第一の締結具を有し、該フラップを折り曲げて対向 する側壁の外側表面の一部の上に伸ばすことができ、該フラップは、フラップの 内側面上の該第一締結具を、該対向する側壁の外側面上に存在する第二締結具と 噛み合わせることにより、袋の対向する壁の外側表面に取り付けることができ、 該第一および第二締結具は、この様に噛み合わせた時、ファスナーを形成し、そ れによって袋の開放末端のための閉鎖部を与える。該第一および第二締結具は、 噛み合わせた時、該閉鎖部に沿って特に閉鎖部の横縁部で蒸気発散を行なう。本 発明の袋は、少なくとも約204℃〜260℃までの耐熱性を有するフィルムか ら形成させるのが最も好ましい。袋の形成にはナイロンが好ましいフィルム材料 である。別の実施態様では、袋の壁の縁部はその幅のかなりの部分に沿ってノッ チがあり、蒸気を発散し易くしている。 別の態様では、フラップを折り曲げて閉鎖部を与え、対向する側壁の内側に押 し込み、ファスナーでそこに固定することができる。この態様では、蒸気は閉鎖 部に沿って、特に閉鎖部の横縁部で発散される。さらに別の態様では、側壁が同 じ大きさを有し、フラップを備えていない。側壁のリップ同士を押し付けた時に 、側壁の内側表面の一部に沿って配置された締結具同士が噛み合い、閉鎖部を与 える。閉鎖部の、締結具が無い区域に、1個または2種以上の蒸気発散隙間が形 成される。 本発明の締結具は化学的接着剤を含むこともできるが、袋は繰り返し使用でき る様に設計するのが好ましい。したがって、再使用可能な機械的ファスナーがこ こでは好ましい。袋を閉じ、ファスナーを噛み合わせた時に蒸気発散性の閉鎖部 が与えられるのであれば、再使用可能などの様な機械的ファスナーでも使用でき る。限定しない例としては、該第一および第二締結具が、共に、フックおよびル ープ[VELCRO(商品名)型]ファスナー、米国特許第5,058,247号明細 書、1991年10月22日にThomas & Blaney に公布、に開示されている様な ファスナーを含んでなる袋、該第一および第二締結具が、共に、フックおよびス トリング型のファスナーを含んでなる袋、該第一および第二締結具が、共に、接 着剤ファスナーを含んでなる袋、該第一および第二締結具が、共に、トグル型フ ァスナーを含んでなる袋、該第一および第二締結具が、共に、スナップ型ファス ナーを形成する袋、ならびに蒸気発散が達成される様にファスナーが配置される 限り、フックおよび目ファスナー、ZIP LOK (商品名)型ファスナー、ジッパー 型ファスナー、等がある。袋を閉じた時に蒸気発散が維持され、袋およびその中 身を布地乾燥器中で混転させた時にフラップが開かない様にファスナーが十分に 頑丈であれば、他のファスナーも使用できる。締結具は、閉鎖部に沿って、また は横縁部に複数の蒸気発散隙間が形成されるか、または隙間が閉鎖部の一端にず れる様に配置することができる。さらに別の態様では、袋の両端が蒸気発散性閉 鎖部を備える。この型の袋は、図16、17および18で「封筒形袋」と呼ぶ。 通常の米国型の家庭用自動熱風式布地乾燥器で使用する様に設計された上記の 型の好ましい袋は、容積が約10,000cm3〜約25,000cm3である。 本発明は、上記の蒸気発散性収納袋中で該布地を、含水布地洗浄/回復組成物 と接触させることにより、布地を洗浄するか、または回復させる方法にも関する 。この方法は、熱風式布地乾燥器中で、乾燥器運転温度約40℃〜約150℃で 効果的に行なわれ、該布地上に存在する悪臭物質を蒸気発散性閉鎖部を使用して 袋から発散する。 袋の通気能力の設計は、上記の効果の適切なバランスを達成する上で非常に重 要である。きつく密封した、蒸気不透過性の「閉鎖された」袋は、悪臭物質を放 出せず、布地を過度に湿らせる結果、しわを形成する。過度に「開いた」袋設計 は、酷い悪臭物質を動かす、またはすでに存在する布地のしわを除去する程、布 地または汚れを十分に湿らさない。さらに、袋は、水蒸気圧下で膨らみ、空隙を 形成し、布地が袋内で自由に混転し、蒸気に露出される様に、十分に「閉じて」 いなければならない。 袋は、水蒸気の一部を(特に乾燥器サイクルの初期で)閉じ込めるが、サイク ル終了までには水の大部分を逃がす様に、十分な発散性を有する様に設計しなけ ればならない。蒸気放出速度は、発散される蒸気と閉じ込められる蒸気のバラン スが確保される様に最適化するのが好ましい。好ましい袋の設計では、ナイロン の様な水蒸気を通さないフィルムを使用し、大きな封筒の様な閉鎖部フラップ( 好ましくはフックおよびループのVELCRO(商品名)型ファスナー)を備える。閉 鎖部フラップの折り重ね部分における弛緩程度を変えて、袋から発散される蒸気 の速度を制御する蒸気発散空隙または部分的な開きを与えることができる。別の 態様では、フラップに対向する側壁の縁部に沿ってノッチを設け、通気をさらに 調節する。図に示すファスナー装置は、閉鎖部に沿って部分的にのみ走っており 、それによって閉鎖部の横縁部でも通気させることができる。 図18から分かる様に、本発明の目的は、グラフ上で「しわになっている」/ 「しわが除去された」区域内で操作することである。この区域は布地の種類によ り変化し得る。しかし、典型的には、ここに開示する様式で本方法を行なうこと により、新しいしわの形成が最少に抑えられ、処理の前にすでに衣類の中に存在 するしわが除去される。さらに、悪臭に関して、悪臭を実質的に除去するために は、十分な水(基材上の水のグラム)を与えるのが好ましい。実際には、これは 、本発明の通気下袋による操作を、曲線の右側の部分に向かう条件下で、すなわ ち約15.2〜約31グラムの液体洗浄/回復組成物の範囲内で行なうことを意 味する。グラフに関してより少ない液体を使用できるが、布地からしわが効果的 に除去されず、悪臭の除去が妨げられる。60%通気(以下に説明する様に60 VVE)の袋に対して液体が多過ぎる、例えばこのグラフ上で約38グラムであ る 場合、布地中にしわ形成が始まる。VVEがより高い袋は、より高い水分で理想 的な範囲内で操作できる(例えば「封筒形袋2」)。これらの内容に関して、使 用するキャリヤー基材は、本発明の液体組成物で「滴り落ちる」程飽和している べきではないことが観察されている。過剰に濡れている(「滴り落ちる」)場合 、局所的な水が洗浄および回復処理している布地に移行し、しわを引き起こすこ とがある。液体容量を大きくするには、より大きなキャリヤー基材を使用すれば よいと考えられようが、これには自ずから限界がある。大き過ぎるキャリヤーシ ートは、洗浄/回復している布地とからまり、やはり布地を局所的に過剰に濡ら すことがある。したがって、ここで使用するキャリヤーシートは袋および乾燥機 のサイズに最適である限り、キャリヤーシートのサイズは、過度の実験をせずに 、より大きな、およびより小さな袋および/または乾燥機ドラム容量に比例して 調節することができる。 布地は、袋から取り出した時、典型的にはある程度の水分を含んでいる。これ は布地の種類により異なる。例えば、グラフに示す最適範囲内で処理した絹は、 約0.5〜約2.5重量%の水分を含む。ウールは約4重量%までの水分を含む ことがある。レーヨンも約4%までの水分を含むことがある。これは、布地が必 然的にまったく「湿っぽい」感触を有するということではない。むしろ、布地は 水の蒸発損失のために涼しく、またはひんやりと湿っていると感じられる。この 様にして得られた布地は吊してさらに空気乾燥させ、しわが再形成されるのを阻 止することができる。ユーザーの所望により、布地にアイロン掛け、または他の 仕上げ工程を行なうことができる。 下記の内容は、本発明の様式で蒸気発散性袋を製造および使用する上で処方者 の役に立つと考えられるが、これらに限定するものではない。 袋の寸法−図13は、ノッチ付き袋の全体的な寸法、すなわち折り線までの長 さ(7)は27と 5/8インチ、袋の幅(8)26インチ、フラップから折り線の 基底部まで2と 3/8インチを示す。以下に記載する試験では、この袋は、その開 いた寸法「26インチx30インチ」(66.04cmx76.20cm)で示して ある。 図14は、ノッチ付き袋の各部品の配置をより詳細に示す。この実施態様では 、寸法はすべて、袋の左側および右側で同じである。ここに示す寸法は、全長( フラップを含む)が約30インチで、幅が約26インチの開いた袋に関するもの である。袋の横縁部から、フラップ(5)の内側にある締結具(3)の最も外側 の縁部までの距離(9)は約2インチである。この実施態様では、締結具(3) はVELCRO(商品名)型細片のループ部分を含んでなり、その細片の幅(13)は 約0.75インチであり、その全長は約22インチである。締結具(6)は壁2 (b)の外側に同様に配置され、3/4 インチVELCRO(商品名)型細片のフック部 分を含む。袋を閉じ、ファスナーを噛み合わせた時のフラップの縁部における通 気を減少または増加するために、距離(9)を減少または増加することができる 。フラップの最上縁部と切込の基底部の間の距離(10)は約2と 7/8インチで ある。袋の横縁部と切込の横縁部の間の距離(14)は約0.25インチである 。フラップの最上縁部と折り目(11)の間の距離(15)は約2と 3/8インチ である。フラップの最上縁部と、フラップに取り付けたVELCRO(商品名)型細片 (3)の前縁部の間の距離(16)は約 3/8インチである。折り目(11)と切 込の最下縁部の間の距離(17)は約 1/2インチである。この距離も、蒸気発散 を減少または増加するために変えることができる。0.25〜1.5インチの範 囲が代表的である。VELCRO(商品名)型細片(6)の最上縁部とノッチの基底縁 部の間の距離(18)は約 3/4インチである。VELCRO(商品名)型細片(3)の 最下縁部と折り目(11)の間の距離(19)は約1と 1/4インチである。 図15は、上記の全体的な大きさを有する壁(2a)および(2b)を含んで なるノッチの無い封筒形袋の詳細図である。やはり、各VELCRO(商品名)型細片 (3)および(6)は、幅が約3/4 インチであり、長さが約22インチである。 各細片は、完成した袋壁およびフラップの横縁部のそれぞれから約2インチ内側 になる様に配置する。側壁(2b)の前縁部から袋のフラップ部分上のファスナ ー細片(3)の基底縁部までの距離(12)は約2と 1/2インチである。ファス ナー細片(6)の基底縁部から側壁(2b)の前縁部までの距離(20)は約2 .25インチである。ファスナー細片(6)の前縁部から側壁の前縁部までの距 離(21)は約1と 3/8インチである。折り目(11)とファスナー細片(3) の基底縁部の間の距離(22)は約2インチである。ファスナー細片(3)の前 縁部とフラップの最上縁部の間の距離(23)は約0.25インチである。距離 (24)は約3と 5/8インチである。上記のノッチ付き袋と同様に、ファスナー の配置および長さは、通気を減少または増加するために変えることができる。 熱風式洗濯物乾燥器または類似の装置中で布地を収容するためにここで使用す る好ましい耐熱性蒸気発散袋の構造は、過熱した布地乾燥器により引き起こされ ることがある内側の自己密封および外側の表面変形を防止するために必要な耐熱 性を与えるために、耐熱性のフィルムを使用するのが好ましい。さらに、袋は本 発明の洗浄または回復組成物に使用する化学薬品に耐性を有する。袋材料の適切 な選択により、袋の融解、袋中の融解した穴、および袋の壁同士の密封の様な好 ましくない結果が避けられる。好ましい態様では、ファスナーも耐熱性材料で構 築する。図13および15に示す様に、一実施態様では、1〜3ミル(0.02 5〜0.076mm)の耐熱性ナイロン−6フィルムを折り曲げ、シールして収納 袋を形成させる。シール加工は、標準的なインパルス加熱装置を使用して行なう ことができる。別の態様では、ナイロンのシートを単に半分に折り、その2つの 縁部に沿ってシールする。さらに別の態様では、空気吹き込み操作により袋を製 造することができる。袋の組立方法は、製造業者が使用できる装置によって異な り、本発明の実施にとって重要ではない。 収納袋の寸法は、意図する最終的な用途に応じて変えることができる。例えば 、1または2着の絹のブラウスを入れるには比較的小さな袋で十分である。ある いは、紳士用のスーツを処理するには大型の袋が適している。典型的には、本発 明の袋は内容積が約10,000cm3〜約25,000cm3である。このサイズ範 囲の袋は、ほとんどの米国型家庭用乾燥機で通気を妨害する程大きくはなく、妥 当な量の布地(例えば0.2〜5kg)を収容するのに十分である。比較的小型の ヨーロッパ製または日本製の乾燥機には、幾分小さな袋を使用することができる 。 本発明の袋は好ましくはたわみ性であり、繰り返し使用に耐えられる十分な耐 久性を有するのが好ましい。袋は、使用中に膨らみ、中身が袋の中で自由に混転 できる様に十分な剛性を有するのが好ましい。典型的には、その様な袋は、厚さ 0.025mm〜0.076mm(1〜3ミル)の重合体シートから製造する。より 大きな剛性が袋に望ましい場合、やや厚いシートを使用できる。 熱的に安定した「ナイロンのみ」の袋に加えて、本発明の収納袋は、ポリプロ ピレンの様な熱的安定性が低い内側コアを包み込む、共押出ししたナイロンおよ び/またはポリエステルまたはナイロンおよび/またはポリエステルの外側およ び/または内側層からなるシートを使用して製造することもできる。別の態様で は、ナイロンまたはポリエチレンテレフタレートの様な耐熱性材料を含んでなる 不織外側「シェル」、および蒸気バリヤーを形成させる重合体の内側シートを使 用して袋を構築する。不織外側シェルは袋を融解から保護し、より優れた感触を ユーザーに与える。構造が何であれ、目的は少なくとも約400〜500°F( 204℃〜260℃)までの温度における熱的応力の条件下で袋の一体性を保護 することである。過度の加熱が問題にならない状況下では、袋はポリエステル、 ポリプロピレンまたは都合の良いすべての重合体で製造することができる。 蒸気発散性評価−最も広い意味で、本発明で使用する好ましい蒸気発散性収納 袋は、本方法で使用する布地乾燥機または他の熱風式装置の運転サイクル中で袋 の中に導入される総水分の少なくとも約40重量%、好ましくは少なくとも約6 0重量%、から約90重量%までを発散できる様に設計する。(無論、すべてで はなくても、大部分の有機洗浄溶剤は、存在するとしても、水と共に発散される 。しかし、水は本発明の洗浄/回復組成物のほとんどの部分を占めるので、発散 を水蒸気発散として測定し、報告するのが有利である。) 熱風式布地乾燥機および類似の装置に詳しい者には明らかな様に、発散速度は 通常、運転サイクル全体にわたって一定ではない。すべての乾燥機は運転サイク ルの開始時にウォームアップ期間があり、これは製造業者の規格により異なって いる。ほとんどの乾燥機は、運転サイクルの最後に冷却期間がある。これらのウ ォームアップおよび冷却期間中に収納袋からある程度の発散が起こり得るが、そ の速度は、乾燥サイクルの主要期間全体にわたる発散速度よりも典型的には小さ い。その上、乾燥サイクルの主要期間中でも、多くの最新型の乾燥機にはサーモ スタット設定機構が組み込まれており、乾燥機中の空気温度を上昇または低下さ せ、それによって過熱を防止している。そのため、一定ではなく、平均の、典型 的には約50℃〜約85℃の目標範囲内にある乾燥機運転温度が達成される。 その上、本収納袋のユーザーは、サイクルが完了する前に、乾燥装置の運転を 停止する様に選択することができる。容易にアイロン掛けする、吊して乾燥させ る、または他の仕上げ操作を行なうことができる様に、まだ僅かに湿っている間 に布地を取り出そうとするユーザーもいる。 採用する時間とは別に、特定の型の蒸気発散閉鎖部に対する蒸気発散平衡(「 VVE」)は、主として乾燥機中で達成される温度により異なり、この温度は、 上記の様に平均「乾燥機空気温度」として報告するのが一般的である。これに関 しては、収納袋中で到達する温度がより重要であるが、正確に測定するのが困難 である。袋の壁を通る熱伝達は、壁の薄さおよび通常の布地乾燥機により与えら れる混転作用のためにかなり効率的であるので、VVEを平均乾燥機空気温 度を基準にして測定するのが妥当な近似である。 その上、収納袋からの蒸気発散は、水性洗浄/回復組成物が処理している布地 を湿らせ、そこから汚れ/悪臭を移動させる、および除去する機会がない程速く 起こるべきでないことは明らかである。しかし、装置の混転作用により、組成物 はそのキャリヤー基材から布地上に迅速に送られ、蒸発が早過ぎるために組成物 が早期に失われることが重大なファクターにはならないので、これは実際的な問 題にはならない。事実、本発明の好ましい袋は、その様な早過ぎる発散を阻止し 、洗浄/回復組成物の液体および蒸気が、処理している布地に意図する機能を果 たすのに十分長い時間、袋中に滞留できる様に設計されている。 下記の蒸気発散評価試験(VVET)は、上記の点をより詳細に説明している 。乾燥機ドラムの容積、装填する布地のサイズ、等に応じて、より大きな、また はより小さな袋を使用できる。上記の様に、それぞれの場合に収納袋は、少なく とも約40%(40VVE)、好ましくは少なくとも約60%(60VVE)か ら、約90%(90VVE)まで、好ましくは約80%(80VVE)以下の発 散程度、またはVVE「採点」を達成する様に設計する。 蒸気発散評価試験 材料 封筒または「標準」、すなわちVVEを評価するための比較収納袋、 キャリヤー基材(15”x11”)Dexterから入手した、結合剤を含む(10444) および含まない(10244)HYDRASPUN (商品名)キャリヤー基材シート ウールブラウス、RN77390 、スタイル12288 、重量約224グラム 絹ブラウス、RN40787 、スタイル0161、重量約81グラム レーヨン製材料見本、45”x17”、重量約60グラム キャリヤー基材および水を含むための小袋(5”x6.375”) 脱イオン水、重量はVVEを確保するために可変布地の前処理 1.ウール、絹、およびレーヨン材料をWhirlpool 乾燥機(モデルLEC7646DQO) 中に高温設定、加熱サイクル範囲約140°F〜165°Fで10分間入れ、周 囲条件で吸収した湿分を除去する。 2.次いで乾燥機から布地を取り出し、密封ナイロンまたはプラスチック袋(最 小3ミル厚)の中に入れ、大気からの湿分吸収を最少に抑える。試験手順 1.発散袋試験を行なう少なくとも30分前に、0〜約40グラムの様々な計量 した水をキャリヤー基材に塗布する。 2.各布地を個別に計量し、乾燥重量を記録する。乾燥したキャリヤー基材、基 材を含む乾燥した小袋、および評価する乾燥収納袋の重量も記録する。 3.各衣類を、含水基材(その小袋から取り出し、折り畳まずに)と共に、蒸気 発散に関して評価する袋の中に入れる。 4.袋を、空気を絞り出さずに閉じ、Whirlpool 乾燥機中に入れ、高温設定で乾 燥機の標準運転モードで30分間混転させる。 5.30分後、乾燥機から袋を取り出し、各布地、キャリヤー基材、袋および小 袋を乾燥状態に対する水重量獲得を計量する(乾燥機の熱により起こり得る僅か な重量損失は計算上無視する)。 6.各衣類の重量獲得を、キャリヤー基材に付けた総水分の百分率として記録す る。 7.残りの計量していない水分を総水分で割り、乾燥機袋からの発散百分率とし て記録する。 8.一連の塗布した総水分を評価すると、約15〜20グラムを超える水で、発 散%は実質的に一定になり、これが特定の袋発散設計に対する蒸気発散平衡値ま たはVVEである。 様々な初期水分水準で一連のVVET結果から、低初期水準における水は装填 された衣類、上部空間およびナイロン袋により不均衡に捕獲されるので、水およ び揮発性悪臭の発散は、VVE値が達成された後にのみ開始する。これは約15 〜20グラム以上の水を最初に装填した時にのみ起こるので、ここに考察する様 な好ましくない湿り気によるしわ形成につながる衣類の過剰の湿りを避けるには 、約40を超えるVVEが必要であることが分かる。 悪臭およびしわの除去 総合的な方法は、本発明の弓状洗浄装置を使用して布地の孤立した、染みの付 いた区域に行なう染み抜き工程を含む。この染み抜き工程に続いて、好ましくは 蒸気発散性収納袋中で行なう工程で、布地全体を洗浄/回復することができる。 この後の工程により、処理しない布地と比較して、特に悪臭およびしわがほとん ど存在しないことに関して、布地の全体的な外観および回復が著しく改善される 。 本発明の方法のこの工程の悪臭に関する一評価方法では、大量の煙草の煙を含 む雰囲気に供試布地をさらす。別の態様では、煙りと共に、IFF,Inc.から市販 されている組成物の様な、人工汗の化学成分にさらす。次いで熟練した嗅覚器官 判定者を使用し、臭気を都合の良い尺度で判定する。例えば、0(感知できる臭 気なし)〜10(酷い悪臭)の尺度を設定し、等級付けに使用する。その様な試 験の設定は日常作業の問題であり、処方者の希望により様々な他の報告書を工夫 することができる。 例えば、「煙に当てる」衣類を、空気流を停止し、通気を遮断した燻煙フード 中の衣類ハンガーに吊す。6本の紙巻きタバコに火を付け、衣類の下に置いた灰 皿にの中に置く。フードを閉鎖し、煙草が半分燃えるまで放置する。次いで衣類 を180°混転させてすへての表面に煙を一様に配分する。次いですべての煙草 が消費されるまで燻煙を続ける。次いで衣類をプラスチック袋に入れて密封し、 一晩放置する。 約1日熟成させた後、発散袋を使用して衣類を洗浄/回復方法で処理する。乾 燥機サイクルが終了したら、衣類を収納袋から直ちに取り出し、悪臭の強度に関 して等級付けする。等級つけは熟練した判定者により、通常2人の訓練した臭気 および芳香判定者により行なう。悪臭強度は、完全な初期強度を表す10から、 悪臭が検出されない0までの等級を付ける。等級1は、微量の悪臭感知であり、 この等級を、ほとんどのユーザーにとって許容できる低い悪臭と見なす。 布地 洗浄組成物中に芳香成分が存在しない場合、残留悪臭強度の等級付けは、悪臭を 発生する化学物質の洗浄または除去程度を直接示している。香料を加えた組成物 を使用する場合、等級判定者は、香料強度および特性の採点(やはり0〜10の 尺度)も決定でき、この場合、悪臭強度等級は、残留香料の、残留する悪臭発生 化学物質を覆い隠す、ならびにそれらの軽減または除去する能力を示す。 洗浄 /回復工程の直後に衣類の臭気等級判定を行なった後、衣類を開いた室の中に1 時間吊し、再度等級付けする。この1時間の読みにより、衣類による冷却および 乾燥機のサイクル処理で獲得した湿分の乾燥に続く最終効果の評価を行なうこと ができる。初期の袋外等級判定は、湿った布地の臭気および袋からのより高い強 度の高温揮発成分を反映しており、これらは1時間等級におけるファクターでは ない。その後の衣類等級付けは、24時間で、および所望により試験が必要とす る後の特定の時間で行なう。 同様に、布地のしわを、熟練した等級判定者が目視で評価することができる。 例えば、かなり容易にしわがよる絹布地を使用し、蒸気発散袋を使用する本発明 の方法により達成されるしわ除去程度を目視で評価することができる。他の単一 または複数の布地を所望により使用することができる。実験室試験を以下に説明 する。 しわ除去試験 材料 VVETに関して上に記載した材料。 脱イオン水、重量範囲(0〜38グラム)布地の前処理 絹の布地を籠、バスケットまたはドラムの中に入れ、着用後に観察される条件 を模擬する。これらの保存条件により、酷いしわがよった(折り目のはっきりし た)、しわを延ばすために湿った環境を必要とする衣類が形成される。試験手順 1.1枚の絹布地を供試収納袋の中に入れる。 2.試験を行なう少なくとも30分前に、水(0〜38グラム)をキャリヤー基 材に塗布し、小袋に入れ、密封する。 3.絹の衣類を、水を含む基材(その小袋から取り出し、折り畳まずに)と共に 、試験収納袋中に入れる。 4.袋を閉じ、Whirlpool 乾燥機(モデルLEC7646DQO)中に、高温設定(48〜 74Cサイクル)で30分間入れる。 5.30分後、乾燥機から袋を直ちに取り出し、絹の衣類をハンガーにかける。 6.絹の衣類を、同じ布地の前処理から得た比較衣類に対して目視で等級付けす る。 上記の種類の実験室試験では、本発明の乾燥機中、非浸漬洗浄/回復方法によ り、典型的には煙に対して0〜1、汗に対してはやや高い悪臭等級(煙草の煙お よび/または汗)を与え、布地から容易に「蒸発」しない十分に高い分子量を有 する物質以外の悪臭成分の除去が良好であることを示している。同様に、布地( 絹)は、アイロン掛けをほとんど、またはまったくせずに着用するのに適してい ると判定するのに十分な程度にしわが除去されている。香料 −上記の様に、高分子量で高沸点の悪臭を生じる化学物質は、布地上に少な くともある程度保持される。悪臭は、香料により克服または「マスクする」こと ができる。しかし、上記のことから明らかな様に、香料メーカーは、揮発性の悪 臭と共に袋から完全に発散されない、十分に高い沸点を有する少なくともある種 の香料化学物質を選択すべきである。沸点が約50℃より高い、広範囲なアルデ ヒド、ケトン、エステル、アセタール、等の芳香性化学物質が公知である。その 様な成分は、本発明のキャリヤー基材を使用して配送し、本発明の方法の際に収 納袋の中身に浸透させ、それによってユーザーの悪臭の知覚をさらに下げること ができる。比較的高い沸騰成分を有する芳香性物質の例としては、各種の精油、 レジノイド、およびオレンジ油、レモン油、パチョリ油、ペルーバルサムオリバ ヌムレジノイド、スチラックス、ラブダナム樹脂、ナツメグ、カッシア油、ベン ゾイン樹脂、コリアンダー、ラバンジンおよびラベンダーを含む様々な供給源か ら得られる樹脂があるが、これらに限定するものではない。さらに他の香料化学 物質としては、フェニルエチルアルコール、テルピネオール、および混合パイン 油テルペン、リナロール、リナリルアセテート、ゲラニオール、ネロール、2− (1,1−ジメチルエチル)−シクロヘキサノールアセテート、オレンジテルペ ンおよびオイゲノールがある。無論、低沸点物質も含むことができるが、通気に よりある程度の損失が起こる。 構成部品 本発明の装置、組成物および方法の使用を以下により詳細に説明する。その様 な説明は例示のためであって、本発明を限定するものではない。ここで使用する 用語は下記の意味を有する。 「相安定性の」とは、ここでは意図する使用範囲(約50°F〜95°F、1 0℃〜35℃)で均質な液体組成物、または相分離を引き起こす温度(約40° F〜110°F、4.4℃から43.3℃で保存した場合に、意図する使用範囲 の温度に戻した時に均質な状態に戻る液体組成物を意味する。 「有効量」とは、ここでは、上記の様な相安定性の液体組成物を形成させるの に十分な、アルキルサルフェートおよび/またはアルキルエトキシサルフェート または他の界面活性剤の量を意味する。 「水性」組成物とは、ここでは大部分が水で、所望によりブトキシプロポキシ プロパノール(BPP)または他の洗浄溶剤、上記の界面活性剤または界面活性 剤混合物、ヒドロトロピー剤、香料、および類似の、特に以下に記載する物質を 含んでなる組成物を意味する。 「洗浄」とは、ここでは布地から汚れや染みを除去することを意味する。(「 染み抜き」は、過酸化物を含む、好ましくは無残留物組成物に使用する本発明の 装置により与えられる局所的な洗浄である。)「回復」とは、ここでは、主とし て汚れや染みを除去すること以外の、布地全体から悪臭および/またはしわを除 去すること、またはそれらの全体的な外観の改良を意味するが、回復と同時にあ る程度の汚れや染みの除去が起こり得る。本発明の代表的な布地洗浄回復/組成 物は、従来の洗浄または予備染み抜き組成物より多くの水(95〜99.9%、 好ましくは95%を超え、約99%まで)およびより少ない洗浄成分を含むこと ができる。 「突起」とは、ここでは処理装置の表面から外方向に伸びるノブ、繊維、剛毛 または類似の構造を意味する。本装置のその様な部品は、染み抜き(予備染み抜 き)する布地と接触し、機械的な洗浄作用を与える。 洗浄装置に関する「染みの付いた区域との接触」とは、装置の処理手段を構成 する突起、刃と、スポンジ、等が、染みの付いた区域の片側と衝突することによ り与えられる接触を意味する。上記の様に、この接触により、XおよびY方向に おける左右に摩擦する運動ではなく、実質的に下方に、すなわち染みの表面に対 して実質的に直角なZ方向に向けられる力が生じ、布地の損傷または「摩耗」を 最少に抑えるのが非常に好ましい。好ましくは、この接触は、本発明の凸状装置 による揺り運動に関連し、その際、装置の湾曲した表面がZ方向における力を与 える。染み受容体に対する「染みの付いた区域との接触」とは、布地の染みの付 いた区域の洗浄装置に対向する側が染み受容体上に直接衝突し、染み受容体と密 接な連絡を持つことを意味する。 図面に示す様に、図11は、洗浄/回復組成物で放出できる様に含浸した一体 的なキャリヤー基材を示す。図12は、固定していないキャリヤー基材(1)、 第一側壁(2a)、第二側壁(2b)、第一締結具(3)、サイドシール(4) およびたわみ性のフラップ(5)を含む、開いた形状にある、予め形成したノッ チ付き収納袋の一形態を示す。使用の際、たわみ性フラップ(5)を折り線(1 1)に沿って折り曲げ、袋に蒸気発散性閉鎖部を与える。 図13は、最終的な形状にある、固定していないキャリヤー基材シート(1) を含む「封筒型」ノッチ付き袋を示す。使用の際、洗浄/回復すべき布地を基材 シート(1)と共に袋の中に入れ、フラップ(5)を折り線(11)に沿って折 り曲げ、第一締結具(3)を対向する第二締結具(6)と噛み合わせ、フラップ を固定し、熱風布地乾燥機または類似の装置における混転に十分に耐えられる安 定した蒸気発散性閉鎖部を形成させる。 図14は、第一側壁(2a)および第二側壁(2b)の内側、第一締結具(3 )、第二締結具(6)、フラップ(5)、および折り線(11)を示す、ノッチ 付き収納袋の隅部を切り取った図を示す。袋(9)の縁部環の距離および第二側 壁(2B)にあるノッチ(11)の深さは、上記の寸法である。 上記の寸法は、ドラム容積が約170〜210リットル(ホームサイズ)であ る通常の米国型の家庭用熱風布地乾燥機のドラム内で自由に混転する様に設計し た収納袋に関するものである。上記の寸法を有する袋は、1回の使用に約5kgま での布地を装填して処理する様に設計されている。これらの寸法は、より大きな 、 またはより小さな袋に比例して調整し、所望のVVEを達成し、より大きな、ま たはより小さなドラムを有する乾燥機で効率的に使用することができる。例えば 、平均的なヨーロッパ型家庭用衣類乾燥機(または米国の「アパート」サイズ、 ドラム容積約90リットル)に使用する様に構築された収納袋の総容積は、平均 的な米国乾燥機用容積の約60%である。 本発明の蒸気発散袋は、水を含むすべての所望の布地処理組成物、特に以下に より詳細に説明する様な相安定性の、および/または「真の溶液」の液体布地洗 浄/回復組成物で使用できる。本発明の総合的な方法は、布地をその様な組成物 と接触させることにより、局所的な、および全体的な染み、汚れおよび悪臭を該 布地から除去し、布地を回復させるための方法を提供する。 キャリヤー−本方法の乾燥機中工程で使用する場合、洗浄および/または回復 組成物は、キャリヤー基材との組合せで使用し、布地の表面がキャリヤーの表面 と接触する時に組成物がその機能を果たす様にするのが有利である。キャリヤー は組成物を放出できる様に含む。「放出できる様に含む」とは、本発明の非浸漬 洗浄および/または布地回復工程の一部として、組成物がキャリヤーから汚れた 布地の上に効果的に放出されることを意味する。この放出は、布地とキャリヤー の直接接触により、キャリヤー基材から組成物が揮発することにより、またはそ れらの組合せにより起こり得る。 キャリヤーは、粉末、フレーク、細片、等のいずれかの望ましい形態でよい。 しかし、その様な細かくしたキャリヤーは、工程の最後に布地から分離しなけれ ばならない。したがって、キャリヤーは、工程全体を通してその構造的一体性を 実質的に維持する一体化されたパッドまたはシートの形態にあるのが非常に好ま しい。その様なパッドまたはシートは、例えば不織シート、紙タオル、繊維状の 綿、包帯用コア、おむつおよび生理用品、等を製造するための良く知られている 方法により、木材パルプ、綿、レーヨン、ポリエステル繊維、およびそれらの混 合物を使用して製造することができる。織り上げた布パッドも使用できるが、コ ストの点で不織パッドより好ましいとは言えない。一体的なキャリヤーパッドま たはシートは、天然または合成スポンジ、発泡材料、等からも製造できる。 キャリヤーは、本方法の意図する操作条件下で、安全、且つ効果的である様に 設計する。キャリヤーは工程中に燃焼してはならず、洗浄または回復組成物と、 または洗浄している布地と有害な相互作用を起こしてもいけない。典型的には、 不織ポリエステル系のパッドまたはシートが、本発明のキャリヤーとして極めて 好適である。 ここで使用するキャリヤーは、リントを発生しないのが最も好ましい。「リン トを発生しない」とは、目に見える繊維または微小繊維を洗浄している布地の上 に落とさない、すなわち一般的な用語で「リント」と呼ばれるものが堆積しにく いキャリヤーを意味する。キャリヤーは、暗青色のウール布片の上に擦り付け、 リント残留物を目視で検査することにより、そのリントを発生しない品質に関す る適性を簡単に、適切に判定することができる。 ここで使用するシートまたはパッドキャリヤーのリントを発生しない品質は、 不織材料に典型的には使用されている公知の結合技術、例えばポイントボンディ ング、プリントボンディング、接着剤/樹脂飽和ボンディング、接着剤/樹脂ス プレーボンディング、縫い合わせボンディングおよび結合剤繊維によるボンディ ング、を使用し、キャリヤーを繊維のシングルストランドから製造することを始 めとする幾つかの手段により達成できるが、これらに限定するものではない。別 の態様では、キャリヤーは吸収性コアを使用して製造することができ、該コアは それ自体はリントを発生する材料から製造する。次いでコアを、多孔質のリント を発生しない材料のシートで包むが、この多孔質シートは、洗浄または回復組成 物を通すが、コアから発生したリントは通さない細孔径を有する。その様なキャ リヤーの例としては、不織ポリエステルスクリム中に収容したセルロースまたは ポリエステル繊維コアがある。 キャリヤーは、キャリヤーの表面と、処理している布地の表面が効果的に接触 するのに十分な表面積を与える大きさにすべきである。無論、キャリヤーのサイ ズは、ユーザーが取り扱いにくい程大きくすべきではない。典型的には、キャリ ヤーは、少なくとも約360cm2、好ましくは約360cm2〜約3000cm2の範 囲内の巨視的な表面積を与えるのに十分な寸法を有する。例えば、全体的に長方 形のキャリヤーの寸法は、X方向で約20cm〜約35cm、Y方向で約18cm〜約 45cmでよい。大きな表面積が望ましい(または必要である)場合、2個または 3個以上の小さなキャリヤー単位を使用することができる。 キャリヤーは、それらの意図する目的に有効であるために十分な量の洗浄/回 復組成物を含む。その様な組成物に対するキャリヤーの容量は、意図する用途に より異なる。例えば、使い捨て用のパッドまたはシートは、繰り返し使用するパ ッドまたはシートより容量が小さくて済む。特定の型のキャリヤーに対して、洗 浄または回復組成物の容量は、主としてシートまたはパッドの厚さまたは「カリ パー」(乾燥状態でZ方向)により異なる。例示目的で、ここで使用する代表的 な使い捨てポリエステルシートは、厚さが約0.1mm〜約0.7mmであり、坪量 が約30 g/m2〜約100 g/m2である。代表的な繰り返し使用ポリエステルパッ ドは厚さが約0.2mm〜約1.0mmであり、坪量が約40 g/m2〜約150 g/m2 である。オープンセルスポンジシートは厚さが約0.1mm〜約1.0mmである。 無論、上記の寸法は、そのキャリヤーを使用して所望量の洗浄または回復組成物 が効果的に与えられるのであれば、変えることができる。 ここで好ましいキャリヤーは、結合剤を含まない(または所望により少量の結 合剤を含む)、ハイドロエンタングル加工した吸収性材料、特にセルロース、レ ーヨン、ポリエステルおよび所望により2成分繊維の混合物から形成された材料 を含む。その様な材料は、Dexter,Non-Wovens Division,The Dexter Corporat ion から、HYDRASPUN (商品名)、特にGrade 10244 および10444 として市販さ れている。その様な材料の製造は本発明をまったく構成せず、文献中にすでに開 示されている。例えば、ここに参考として含める米国特許第5,009,747 号明細書、Viazmensky,et al.1991年4月23日および第5,292,58 1号明細書、Viazmensky,et al.1994年3月8日参照ここで使用するのに好 ましい材料は下記の物理特性を有する。 米国特許第5,009,747号明細書および第5,292,281号明細書 に記載されている様に、ハイドロエンタングル法は、セルロース系繊維、および 好ましくは少なくとも約5重量%の合成繊維を含んでなり、湿潤強度および湿潤 強靭性を改良するために2%未満の湿潤強度剤を必要とする不織材料を製造する 。 驚くべきことに、このハイドロエンタングル加工したキャリヤーは、本発明の 洗浄/回復組成物に対する単なる受動的吸収材ではなく、洗浄性能を実際に最適 化する。理論に拘泥すべきではないが、このキャリヤーは組成物を汚れた布地に 配送する上でより効果的であると考えられる。あるいは、この特定のキャリヤー は、その繊維の混合物のために、汚れた布地との接触により汚れを除去すること に優れているのかも知れない。理由は何であれ、洗浄性能が確実に向上する。性 能の向上に加えて、このハイドロエンタングル加工したキャリヤー材料は、その 弾性のために、さらに、予期せぬ利点をもたらすことが分かった。使用の際、本 発明のシートは実質的に開いた形状で機能する様に設計されている。しかし、シ ートは折り畳んだ形状で包装され、消費者に販売される。従来の材料から製造し たキャリヤーシートは、不利なことに、使用中にそれらの折り畳まれた形状に戻 る傾向があることが分かった。この好ましくない性質は、その様なシートに穴を 開けることにより解決されるが、これには追加の加工工程が必要である。ここで キャリヤーシートの形成に使用するハイドロエンタングル加工した材料は、使用 中に再び折れ曲がる傾向が無く、したがってその様な穴開け加工を必要としない ことが分かった(無論、所望により穴開け加工を使用することもできる)。した がって、このハイドロエンタングル加工したキャリヤー材料の性質は、本発明の 様式で使用するのに最適である。 徐放性キャリヤー−本発明で使用できる他のキャリヤーは、液体組成物を吸収 し、それを調整された様式で放出する能力を特徴とする。その様なキャリヤーは 、単層でも、多層ラミネートでもよい。一実施態様では、その様な徐放性キャリ ヤ ーは、ここに参考として含める、The Procter & Gamble Companyに譲渡された、 1991年4月23日にT.W.Osborn III に公布された、「薄いたわみ性衛生ナ プキン」と題する米国特許第5,009,653号明細書に記載されている。徐 放性キャリヤーの別の例は、(上記の様な)ハイドロエンタングル加工した繊維 のウェブを含んでなり、そのウェブ中に重合体ゲル化物質の粒子を均質または不 均質に分散させてある。好適なゲル化物質としては、Osborn特許明細書の第5お よび6段落に記載されている物質、ならびに米国特許第4,654,039号、 1987年3月31日にBrandt、Goldman およびInglinに公布、に記載されてい る物質がある。ここで有用な他のキャリヤーには、Grain Processing Corporati on of Muscatin,Iowaから市販されているWATER-LOCK(商品名)L-535 がある。 日本国、東大阪のCholi Company からLANSEAL F の商品名で市販されている繊維 状材料の様な非粒子状超吸収材およびDelaware、WilmingtonのHercules,Inc.か ら商品名AQUALON C で市販されているカルボキシメチルセルロース繊維状材料も ここで使用できる。これらの繊維状超吸収材は、ハイドロエンタングル加工型ウ ェブに使用するにも都合が良い。 別の実施態様では、徐放性キャリヤーは、セルロース系繊維の綿または上記の HYDRASPUN シートの様なハイドロエンタングル加工した繊維の複数の層を含むこ とができる。この実施態様では、所望によりスポットボンディングまたはスポッ ト接着し、一体性のある多層構造を形成できる、通常2〜約5シートのHYDRASPU N が、ここで使用する吸収性キャリヤーを形成させ、吸収性ゲル化材料を必要と しないが、その様なゲル化材料を所望により使用することもできる。他の有用な 徐放性キャリヤーとしては、天然または合成のスポンジ、特にオープンセルポリ ウレタンスポンジおよび/または発泡材料がある。どの様な徐放性キャリヤーを 選択するにしても、本発明の液体組成物を完全に吸収し、圧力または熱の作用に よりそれらの組成物を放出する材料にすべきである。典型的には、ここで使用す る徐放性キャリヤーは、10〜30gの洗浄組成物を吸収した時に、湿った、ま たは好ましくはやや湿った〜ほとんど乾いた感触を与える。 カバーシート−所望により使用する実施態様では、液体透過性のカバーシート をキャリヤーの上に重ねる。一実施態様では、キャリヤーの表面にカバーシート をスプレー接着することにより、カバーシートをキャリヤーに付ける。カバーシ ートは、しなやかで、感触が柔らかい材料が好ましい。さらに、カバーシートは 液体および/または蒸気に対して透過性であり、その厚さを通して水性洗浄/回 復組成物を移動させる。好適なカバーシートは、重合体材料、成形した熱可塑性 フィルム、穴の開いたプラスチックフィルム、多孔質フィルム、網目状発泡材料 、天然繊維(例えば木材または綿繊維)、織り上げた、または不織合成繊維(例 えばポリエステルまたはポリプロピレン繊維)の様な広範囲の材料から、または 天然または合成繊維の組合せから製造できるが、穴の開いた成形フィルムが好ま しい。穴の開いた成形フィルムは、液体洗浄および/または回復組成物(または 蒸気)に対して透過性であるが、吸収性ではないので、カバーシートに好ましい 。そのため、布地と接触する成形フィルムの表面は比較的乾燥しており、それに よって水の付着および染料移動がさらに低減される。その上、穴の開いた成形フ ィルムは、処理している布地からリント、ペットの毛の様な繊維状物質、などを 除去し、それによって本発明の方法により提供される洗浄/回復特性をさらに強 化することも分かった。好適な成形フィルムは、すべてここに参考として含める 「テーパーの付いた毛管を有する吸収性構造」と題する米国特許第3,929, 135号明細書、1975年12月30日にThompsonに公布、「染みが付きにく いカバーシートを有する使い捨て吸収性製品」と題する米国特許第4,324, 246号明細書、1982年4月13日にMullane およびSmith に公布、「繊維 の様な特性を示す弾性プラスチックウェブ」と題する米国特許第4,342,3 14号明細書、1982年8月3日にRadel およびThompsonに公布、および「非 光沢性に見える表面および布の様な感触を示す巨視的に膨脹させた3次元プラス チックウェブ」と題する米国特許第4,463,045号明細書、1984年7 月31日にAhr 、Louis 、Mullane およびOuelleteに公布、米国特許第4,63 7,819号明細書、1987年1月20日にOuellete、Alcombright およびCu rro に公布、米国特許第4,609,518号明細書、1986年9月2日にCu rro 、Baird 、Gerth 、VernonおよびLinmanに公布、米国特許第4,629,6 42号明細書、1986年12月16日にKernstock に公布、およびOsbornのE PO特許第0,165,807号明細書、1989年8が30日公開、に記載さ れている。使用する場合、テーパーの付いた毛管開口部を含むその様な成形フィ ルムカバーシートは、毛管の小さい方の末端がキャリヤーシートに面し、毛管の 大きい方の末端が外に向く様にキャリヤーシート上に配置する。 さらにここで使用するカバーシートに関して、透過性の不織または織り上げた 布地を使用してキャリヤーと洗浄/回復組成物を覆うこともできる。特定の状況 下では、その様な不織または織った繊維状カバーシートは、成形フィルムカバー シートに対して幾つかの優位性を示すことができる。例えば、成形フィルムカバ ーシートはポリエチレンの様な重合体フィルムに特に適したハイドロホーミング 法で製造されることが多い。ポリエチレンをここで使用できるが、その融点が低 いために、乾燥機の高温が使用中にその軟化および/または融解を引き起こすこ とがある。これは、製品が収納袋かせ放出され、高温の乾燥機ドラムの中に落下 した場合に特に当てはまる。ナイロン、ポリエステルまたは他の耐熱性重合体を シートを使用して成形フィルムトップシートを製造することは可能であるが、そ の様な製造はある程度困難になり、したがってより高価になる。 繊維状カバーシートは、ポリエチレンの様な非耐熱性繊維からも製造できる。 しかし、好ましい繊維状カバーシートは、ナイロン(特にナイロン−6)、ポリ エステル、などの、本発明の方法における不注意な誤使用にも耐えられる耐熱性 の繊維を使用して製造できることが確認された。これらの物質から製造した、た わみ性で布状の透過性トップシートは、不織布および織布製造の分野で公知の材 料であり、それらの製造は本発明のどの部分も構成しない。その様な不織布はDe xter Corporationの様な会社から市販されている。その様な不織または織った繊 維状カバーシートの製造に使用する繊維の疎水性により、本発明の方法の際に水 が付着する機会が少なくなる。その様なカバーシートは、本発明の方法で処理し ている布地から浮浪しているリントおよび他の繊維も取り上げ、それによって全 体的な洗浄された/回復した外観を向上させる。 その様な不織または織り上げた繊維状シート材料は、ここでカバーシートとし て単層でも多層でも使用することができる。一実施態様では、洗浄/回復組成物 を含む吸収性コアは、リング状に巻いて、または波形を付けて立体的なかさを持 たせたポリエステルまたはポリアミドの繊維状カバーシートの中に収容する。所 望により、このカバーシートを、波形を付けていない第二のカバーシートでさら に覆うことができる。あるいは、コアを1層以上の波形を付けていない繊維状カ バーシートの中に収容することができる。あるいは、テーパーの付いた毛管を含 む、非耐熱性材料から製造した成形フィルムカバーシートを、耐熱性繊維を含ん でなる織り上げた、または不織の繊維状カバーシートの保護性スクリムで覆うこ ともできる。 そこで、その様な繊維状の、好ましくは耐熱性の、最も好ましくは疎水性のカ バーシートは、本発明の製品の別の実施態様を提供する。メーカーの所望により 、本発明の精神および範囲から離れることなく、様々な組合せを使用することが できる。それぞれの場合における目的は、製品の湿ったキャリヤーコアが、処理 している布地と長時間、直接接触するのを阻止し、水の付着を避けることにある 。所望により、カバーシートに巨視的な穴を開け、そこを通してリント、繊維ま たは粒子状の汚れを通過させ、その様な異物を製品自体の内側に捕獲し易くする こ とができる。 カバーシートの外側表面は、好ましくは疎水性である。しかし、所望により、 カバーシートの外側および/または内側表面を、界面活性剤で処理し、カバーシ ートの表面全体に界面活性剤を一様に、完全に配分することにより、親水性にす ることもできる。これは、当業者には良く知られている一般的な技術のいずれか により達成できる。例えば、界面活性剤は、スプレー、パッド処理、または転写 ロールを使用してカバーシートに塗布することができる。さらに、界面活性剤を 成形フィルムカバーシートの重合体材料の中に配合することもできる。その様な 方法は上記の米国特許第5,009,653号明細書に記載されている。 総合的な方法 布地の染みの付いた区域から染みを除去するための好ましい予備染み抜き手順 では、染み抜き洗浄組成物(好ましくは、上記の様に目に見える残留物を実質的 に含まない)を該染みの付いた区域に塗布し、本発明の弓状装置を染みの上で手 の圧力で揺り動かし、染みを除去する。好ましい態様では、本発明の方法の予備 染み抜き工程で、染み抜き洗浄組成物を、例えばスプレーする、塗り付ける、注 ぐ、などのいずれかの都合の良い手段で布地に塗布する。別の態様では、予備染 み抜きを、揺り動かし工程の際に染みの付いた区域を、染み抜き洗浄組成物で飽 和させたキャリヤーシートと接触させることにより、実行することができる。布 地およびキャリヤーシートは、洗浄組成物の収容機構として保持トレーまたは他 の好適な容器の中に置くのが有利である。 より詳しくは、本発明の総合的な方法は、下記の様式で行なうことができる。 この方法の変形は、本発明の精神および範囲から離れることなく、実行すること ができる。 1.テーブル面の様な適当な表面上、トレーの中、等で、通常の折り畳んだ紙タ オル(例えば、タオルからの染料移動を避けるために、好ましくは白色または印 刷していないBOUNTY(商品名))またはここに記載する染み受容体の上に、布地 の染みの付いた区域を置き、これと接触させる。 2.十分な過酸化物含有染み抜き洗浄組成物をビンから細い口を通して染みの上 に塗布し、(布地の周辺区域を不必要に飽和させずに)局所的な染みの付いた区 域を飽和させる−約10滴、より大きな染みにはより多く使用できる。 3.所望により、組成物を3〜5分間、染みに浸透させる。(これはより優れた 洗浄結果を得るための前処理または予備水和工程である。) 4.所望により、追加の組成物を塗布する−約10滴、より大きな染みにはより 多く使用できる。 5.染み抜き装置を使用し、染みを完全に浮き上がらせる。装置を染みに対して (Z方向の力で)しっかりと、典型的には20〜120秒間、しつこい染みには より長く、揺り動かす。布地を痛めるので、装置で布地を(X−Y方向の力で) 擦ってはならない。 6.所望により、例えば紙タオルの間に布地を挟み、過剰の組成物を除去する。 あるいは、処理した区域を湿らせた染み抜き洗浄組成物または他の吸収性媒体で ぬぐい、繊維を流し、過剰の組成物を除去する。 7.蒸気発散性袋を使用し、布地全体にここに開示する乾燥機中の洗浄/回復工 程を行なう。 8.工程1〜7の直後に、僅かに湿った布地を吊し、しわの再形成を避け、完全 に乾燥させる。あるいは、布地にアイロン掛けを行なうことができる。 したがって、本発明による予備染み抜きを含む、布地表面の全域を処理するた めの総合的方法は、下記(i)〜(iii)の総合的な工程を含んでなる。 (i) 布地の局所的な染みの付いた区域に、上記の染み抜き工程を行なう工程、 (ii)工程(i) から得た布地全体を、水性布地洗浄/回復組成物を放出できる様に 含むキャリヤーと共に蒸気発散性収納袋の中に入れる工程、 (iii) 攪拌を行なう装置、例えば熱風布地乾燥機、の中に袋を入れ、乾燥機を加 熱して運転し、混転させ、布地を湿らせ、蒸気発散を行なう工程、および (iv)袋から布地を取り出す工程。 やはり、布地を直ちに吊し、完全に乾燥させる、および/またはしわの再形成 を阻止する。 都合の良い態様では、液体組成物の一部をビンから布地の染みの付いた区域に 向ける。図5に示す様に、例えば、典型的には手の圧力を使用し、染み上で弓状 装置を揺り動かすことにより、洗浄装置上の突起を染み(207)と密に接触さ せる。繊維を損傷する可能性を最少に抑えるために、装置で左右に擦ることは避 けるのが好ましい。軽い染みに対しては1〜60秒間、より酷い、またはしつこ い染みには、1〜5分間以上、接触を維持するとよい。 総合的な方法の第二工程は、混転装置中で、好ましくは熱の存在下で行なうの が有利である。キャリヤーおよび洗浄/回復組成物を含むナイロン製または他の 耐熱性の蒸気発散性袋に、洗浄および回復処理する予備染み抜きした布地を入れ て閉じ、40℃〜150℃の自動熱風布地乾燥機のドラムの中に入れる。ドラム を混転させ、袋に混転運動を与え、その中身を混転と同時に攪拌する。この攪拌 により、布地は、組成物を含むキャリヤーと接触する。混転および加熱は、少な くとも約10分間、典型的にはは約20分間〜約60分間行なう。この工程は、 布地の汚れの程度および種類、汚れの性質、布地の性質、布地の装填量、作用さ せる熱の量、等のファクターに応じて、ユーザーのニーズにしたがって、より長 い、またはより短い期間行なうことができる。この工程中に、約40%を超える 水分が袋から発散される。 本発明の方法および組成物のしわ除去機能に関して、しわ形成は、布地の種類 、布地の織り方、布地の仕上げ、等により影響されることが分かる。しわのより 易い布地に対しては、ここで使用する袋に過剰装填しないことが好ましい。例え ば、 運転容量が布地約5kgまでである袋には、しわ形成を最少に抑えるためには、容 量の約60%まで(すなわち約3kgまで)の布地だけを処理するのが最良である 。下記の例により本発明を説明するが、これらの例は本発明を限定するものでは ない。 例I 本発明の凸状装置で予備染み抜き工程に使用するための好ましい高含水量低残 留物組成物の例は下記の通りである。これらの組成物は、そこに使用する界面活 性剤の種類により、「非イオン系」または「陰イオン系」として記載する。これ らの組成物は、以下に記載する例IIまたはVに記載する様式で使用する。 好ましくは、下記に開示するように損傷する可能性を最少に抑えるために、こ の様な組成物には、H22の量よりも少ない量のアニオン系またはカチオン系界 面活性剤を含んでなる。好ましくは界面活性剤:H22の重量比は約1:10〜 約1:15の範囲内で、もっとも好ましくは約1:4〜約1:3の範囲内である 。 例II 通気乾燥機袋で使用する低残留物液体布地洗浄/回復製品を下記の様に製造す る。 成分 重量% 水 99.3 乳化剤(TWEEN 20)* 0.3 香料 0.4* ICI Surfactants から市販のポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウ レート この製品23グラムを11インチx15インチ(28cmx38cm)の不織布キ ャリヤーシート、好ましくはHYDRASPUN (商品名)、に塗布する。簡単ではある が、効果的な態様では、キャリヤーシートを小袋に入れ、この製品で飽和させる 。基材の毛管作用および所望により操作および/または小袋を横に置くことによ り、シート全体に製品を染み込ませる。好ましくは、このシートは、液体が「滴 り落ちる」程濡れない種類、大きさおよび吸収性を有する。液体組成物が使用ま で安定して貯蔵される様に小袋を密封する。 工程1 洗浄し、回復させる布地を選択する。布地の局所的に染みの付いた区 域を吸収性染み受容体の上に置き、約0.5〜5ml(染みの大きさにより)の例 Iの液体製品を直接塗布し、本発明の凸状装置を使用して穏やかに布地の中に作 用させる。処理した染みを乾燥紙タオルで拭う。別の態様では、製品をキャリヤ ーに放出できる様に吸収させ、染みに塗布し、次いで本発明の装置を手の圧力で 揺り動かすことにより処理する。 工程2 予備染み抜きに続き、布地を、例IIの洗浄/回復製品を放出できる様 に含むシート(その貯蔵小袋から取り出し、折り畳まずに)と共に、蒸気発散性 ナイロン袋(上記の様な)の中に入れる。袋の口を閉じて蒸気発散口を形成し、 袋およびその中身を通常の熱風布地乾燥機のドラムの中に入れる。乾燥機を標準 的な様式で、高温設定(空気温度範囲約140〜170°F、60〜70℃)で 運転する。乾燥機の混転動作が停止した後、洗浄され、回復した布地を袋から取 り出す。使用したシートは廃棄する。 例III 本発明の方法で乾燥機中で使用する、高含水(「スイートウォーター」)、低 残留物洗浄/回復組成物は下記の通りである。この組成物は、上記の様式で使用 し、布地を洗浄し、回復させる。 20〜30グラム、好ましくは約23グラムのスイートウォーター組成物を、 キャリヤーシートの表面と、洗浄し、回復させる布地の表面の間の効果的な接触 を達成するのに十分な表面積を与える大きさである、28cmx38cmHYDRASPUN (商品名)キャリヤーシート(このシートは好ましくは「滴り落ちる」程濡れて いない)中に吸収させる。これらの布地を本発明の装置を使用して予備染み抜き する。シートを上記の様式で使用し、熱風布地乾燥機中で布地を洗浄し、回復さ せる。 例IV 下記の成分を混合して液体予備染み抜き組成物を処方する。 成分 重量% BPP 4.0 C12〜C14AS、Na塩 0.25 H22 1.0 水および少量成分* 残り* KATHON(商品名)の様な保存剤を0.00001〜1重量%の両で含む。 処理する布地を吸収性染み受容体の上に平らに置き、0.5ml〜4mlの組成物 を染みに直接塗布し、本発明の弓状洗浄装置を使用し、揺り動かし運動で作用さ せる。 この工程で使用できる他の有効な組成物は下記の通りである。 上記は、AS界面活性剤を使用する予備染み抜き組成物を例示する。洗浄性能 は、MgAESおよびアミンオキシド界面活性剤を使用することにより改良でき るが、相安定性がある程度低下する可能性がある。そのため、約2〜3%BPP を含む水性組成物は、MgAES界面活性剤を使用して安定化させることができ る。しかし、4%またはそれよりよいBPPを含む組成物には、処方者はAS界 面活性剤を使用したい場合があろう。界面活性剤の量および混合は、処方者が希 望する、温度に依存する相安定性の程度により異なる。ジメチルドデシルアミン オキシドの様なアミンオキシド界面活性剤も組成物に使用できる。 次いで予備染み抜きした布地を、上記開示のいずれかによる高含水洗浄/回復 組成物約20〜30グラムを放出できる様に含み、所望により他の洗浄溶剤中に 0.5%〜6%の量でBPPを含むシートと共に、たわみ性の通気性「封筒」型 袋の中に入れる。袋をVELCRO(商品名)型ファスナーを使用して閉鎖する。閉鎖 部は、袋の口に沿って蒸気発散隙間を与えるが、処理中に布地を袋中に保持する のに十分に頑丈である。代表的な様式では、袋は容積が約25,000cm3であ り、約2kgの乾燥布地を収容する。布地およびシートを袋中に入れた時、閉鎖す る前に袋から空気を絞り出さないのが好ましい。閉鎖した袋を通常の熱風布地乾 燥機の中に入れる。乾燥機を始動させ、約40℃〜約150℃の乾燥機空気温度 で20〜30分間、袋を混転させる。この間、シートは布地と密接に接触する。 水蒸気および悪臭、揮発性物質は、袋の口にある通気口を通して袋から乾燥機の 外に放出される。乾燥機のサイクルが完了した後、布地を袋から取り出し、吊り 下げて完全に乾燥させ、しわ形成を防止し、使用済みのシートを廃棄する。袋は 再使用のために保存しておく。布地は洗浄され、回復し、実質的にしわが無い。 処理する布地1kgあたり約8g〜約200gの好ましい組成物を使用した場合、 優れた全体的な洗浄、回復およびしわ除去が確実に行われる。 この開示から分かる様に、本発明は、好ましくは通常の衣類乾燥機の様な熱風 装置で布地を洗浄/回復する総合的な方法において、布地の局所的な染みの付い た区域を洗浄するための染み抜き工程で、染み抜き洗浄組成物を該区域に塗布し 、該区域を本発明の凸状装置と、好ましくは手の圧力を使用する揺り運動により 接 触させ、それによって該布地に摩擦による損傷を与えずに、布地から汚れを除去 するという改良点を提供する。別の改良点では、染み抜き洗浄組成物は約90重 量%を超える、好ましくは約95重量%を超える水を含む。さらに別の改良点で は、上記の水性組成物が、布地上に目に見える残留物を許容できない量で(また はまったく)残さない、ここに開示する様な成分から製造される。 図面に示す様な本発明の好ましい、手で操作する装置の使用を以下に説明する 。これらの装置は、処方者の所望により、通常の材料、剛毛、スポンジ、パッド 、等を使用して構築する。 例V この例は、本発明の予備染み抜きに使用するためのFAM発泡材料型の染み受 容体を例示する。FAMの液体予備染み抜き組成物を獲得し、吸収する能力は、 他のほとんどの種類の吸収性材料よりも優れている。例えば、FAMは、水10 0cmの吸引圧で発泡材料1グラムあたり約6g(H2O)の容量を有する。対照 的に、セルロース木材繊維構造は、水約80cmを超えると実質的に容量がまった く無い。本発明の方法で、使用する液体予備染み抜きの体積は比較的小さい(典 型的には数ミリリットル)ので、使用するFAMの量は少なくてよい。つまり、 布地の染みの付いた区域の下に置くFAMのパッドは極めて薄くてよく、それで も効果的である。しかし、薄すぎると、パッドは使用中に崩れる傾向がある。( 上記の様に、FAMに裏張りシートを付け、その一体性を維持することができる 。) FAM発泡材料から製造した染み受容体パッドは、2種類の態様のいずれかで 使用することができる。一態様では、圧縮していない発泡材料を使用する。厚さ が約0.3mm〜約15mmの未圧縮FAMパッドが効果的である。別の態様では、 FAM発泡材料を圧縮した状態で使用することができ、その発泡材料は、染み物 質を取り入れた液体予備染み抜き組成物が吸収されるにつれて膨潤する。ここで は厚さ約0.02インチ(0.5mm)〜約0.135インチ(3.4mm)の圧縮 したFAM発泡材料が適している。 FAM発泡材料(文献中では「HIPE」、すなわち高内部相エマルション、 とも呼ばれることがある)の製造は、上記の特許明細書中に開示されている。下 記の例は、ここで使用する厚さ約0.025インチ(0.063cm)の圧縮発泡 材料の製造を説明する。0.025インチ〜0.027インチ(0.063cm〜 0.068cm)の範囲内にあるその様な圧縮発泡材料が本発明の染み受容体とし て特に有用である。 エマルションおよびそこからFAM発泡材料の製造 A)エマルションの製造 無水塩化カルシウム(36.32kg)および過硫酸カリウム(189g)を水 378リットル中に溶解させる。これは、エマルションを形成するための連続製 法で使用する水相流を与える。 蒸留したジビニルベンゼン(42.4%ジビニルベンゼンおよび57.6%エ チルスチレン)(1980g)、アクリル酸2−エチルヘキシル(3300g) 、およびヘキサンジオールジアクリレート(720g)を含んでなるモノマーの 組合せに、モノオレイン酸ジグリセロール乳化剤(360g)、ジタロウジメチ ルアンモニウムメチルサルフェート(60g)、およびTinuvin 765(15g) を加える。モノオレイン酸ジグリセロール乳化剤(Grindsted Products,Brabran d, Denmark)は、約81%のモノオレイン酸ジグリセロール、1%の他のジグリ セロールモノエステル、3%のポリオール、および15%の他のポリグリセロー ルエステルを含み、約2.7ダイン/cmの最小油/水界面張力値を与え、約2. 8重量%の油/水臨界凝集濃度を有する。混合後、この物質の組合せを一晩沈降 させる。目に見える残留物は形成されず、混合物の全体を取り出し、エマルショ ンを形成するための連続製法に置ける油相として使用する。 油相(25℃)および水相(53〜55℃)の別々の流れを動的混合装置中に 供給する。組み合わせた流れを、動的混合装置中でピンインペラーを使用して十 分に混合する。ピンインペラーは、長さ約36.8cm、直径約2.5cmの円筒形 のシャフトを含む。シャフトは、6列のピンを保持し、3列は33本のピンを有 し、3列は32本のピンを有し、各ピンは直径が0.5cmであり、シャフトの中 央軸から外方向に2.5cmの長さに伸びている。ピンインペラーは、動的混合装 置を形成させる円筒形のスリーブの中に取り付けてあり、ピンは円筒形スリーブ の壁から1.5mmの隙間を有する。 動的混合装置から少量の流出液を取り出し、再循環区域に入れる(1996年 7月18日公開のPCT U.S. 96/00082および1996年1月1 1日提出のEPO 96/905110.1参照)。再循環区域中のWaukeshaポ ンプがこの少量部分を、動的混合区域への油相および水相流の入り口点に戻す。 組み合わせた混合および再循環装置を、油1部に対して水4部の比率の油相お よび水相で満たす。動的混合装置を完全に満たす間、装置を通気して空気を逃が す。満たしている間の流量は、油相7.6g/秒、水相30.3cc/秒である。 組み立てた装置が満たされたら、通気口を閉鎖する。次いで動的ミキサー中で 、インペラーの混転1450 RPMWで撹拌を開始し、約30cc/秒の速度で再循 環を開始する。次いで水相の流量を約1分間かけて151cc/秒の速度に一様に 増加し、油相の流量を約3分間かけて3g/秒に下げる。この間に再循環速度を 約150cc/秒に一様に増加する。動的ミキサーおよび静止混合区域(TAH Indus tries Model Number 101-212)によりこの時点で造り出される背圧は約14.7 PSI(101.4 kPa)であり、これはシステムの総背圧を表す。次いでWaukesh aポンプ速度を一様に下げ、再循環速度を約75cc/秒にする。次いでインペラ ー速度を約10秒間かけて1550 RPMに一様に増加させる。背圧は約16.3 PSI(112 kPa)に増加する。 B)エマルションの重合 静止ミキサーから流出するエマルションを、直径17インチ(43cm)、高さ 7.5インチ(10cm)の、Celconプラスチック製の同心円状挿入物を備えた丸 いポリプロピレン容器に集める。挿入物は、その基底部の直径が5インチ(12 .7cm)、その上部の直径が4.75インチ(12cm)、高さが6.75インチ (17.1cm)である。エマルションを含む容器を65℃に維持した室内で18 時間保持し、重合させ、発泡材料を形成させる。 C)発泡材料の洗浄および脱水 硬化したFAM発泡材料を硬化容器から取り出す。この時点の発泡材料は、重 合したモノマーの重量の約45〜55倍(45〜55X)の残留水相(溶解した 乳化剤、電解質、開始剤残留物、および開始剤を含む)を有する。発泡材料を鋭 い往復運動する鋸刃で厚さ0.185インチ(0.47cm)のシートにスライス する。次いでこれらのシートを、真空装置を備えた一連の2本多孔質ニップロー ルで圧縮し、発泡材料の残留水相含有量を重合した物質の約6倍(6X)に下げ る。この時点で、シートを1.5%CaCl2溶液で60℃で再度飽和させ、真 空装置を備えた一連の3本多孔質ニップロールで絞り、水相含有量を約4Xにす る。発泡材料のCaCl2含有量は8〜10%である。 発泡材料は、最終ニップの後、厚さ約0.025インチ(0.063cm)で圧 縮されたままである。次いで発泡材料を空気中で約16時間乾燥させる。その様 な乾燥により、含水量は重合した物質の約9〜17重量%に減少する。この時点 で、発泡材料シートは非常にしなやかである。この潰れた状態で、発泡材料の密 度は約0.14g/ccである。 上記の様に、本発明の予備染み抜き操作における染み受容体として使用するた めに、FAMのシートを布地の染みの付いた区域の裏側の下に置き、それと密に 接触させる。少量の予備染み抜き組成物を布地の表側に配量し、凸状洗浄装置を 使用し、上記の様にZ方向の力をかけて染みの中に作用させる。それによって、 過剰の予備染み抜き組成物およびそこに含まれる染みが布地を通して下にある発 泡材料刃との中に移動する。(TBAL型の染み受容体を同じ様式で使用した場 合も、同じことが当てはまる) ここで例Vの様式で使用する非常に好ましい非過酸化物液体予備染み抜き組成 物は下記の通りである。 例VI 成分 重量% ブトキシプロポキシプロパノール(BPP) 2.000 NH4ココナッツE1S 0.285 ドデシルジメチルアミンオキシド 0.031 MgCl2 0.018 MgSO4 0.019 ヒドロトロピー剤、香料、他の少量成分 0.101 Kathon保存剤 0.0003 水 97.547 目標pH=7、範囲6〜8
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),BR,CA,CN,J P,MX (72)発明者 ブルース、アルバート、イェーツェル アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 ウィンステッド、レイン、10115 (72)発明者 アラム、ジェシー、アーウィン アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 リバティー、ヒル、529

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 下記(a)〜(b)を含んでなることを特徴とする布地洗浄装置。 (a)凸状の前方処理面および前記処理面と反対側に配置された後面を有する 基礎部材、 (b)前記処理面から外方向に伸びる1個または2個以上の処理部材、および (c)所望により前記後面に取り付けたハンドグリップ。 2. 手で保持して使用する、請求項1に記載の装置。 3. 基礎部材の周辺部が実質的に円形である、請求項1に記載の装置。 4. 凸状の前方処理面が実質的に半球形である、請求項3に記載の装置。 5. 凸状の前方処理面が半球の凸状部分である、請求項3に記載の装置。 6. 基礎部材が弓状である、請求項1に記載の装置。 7. 凸状の前方処理面が弓状である、請求項6に記載の装置。 8. 処理部材がスポンジである、請求項1に記載の装置。 9. 処理部材が複数の突起を含んでなる、請求項1〜8のいずれか1項に記 載の装置。 10. 処理部材が、前記凸状処理面に取り付けたスポンジ層を含んでなり、 前記スポンジ層がそこから外に伸びる複数の突起を有する、請求項1〜9のいず れか1項に記載の装置。 11. 前記ハンドグリップ(c)が、前記基礎部材の後面から外方向に伸び るシャフトを含んでなる、請求項1に記載の装置。 12. 前記シャフトが実質的に前記後面の中央から伸び、前記後面に対して 実質的に直角であり、好ましくは前記シャフトの末端が球になっている、請求項 11に記載の装置。 13. 請求項1に記載の装置を使用して布地の染みの付いた区域から染みを 除去するための方法であって、下記(a)〜(c)の各工程を含んでなる方法。 (a)前記染みの付いた区域に染み抜き洗浄組成物を塗布する工程、 (b)工程(a)と同時に、または工程(a)に続いて、布地の染みの付いた 区域を前記装置の処理部材と接触させる工程、および (c)前記装置に力を作用させる工程。 14. 工程(c)で装置に揺り動かす、または転がす動作をかける、請求項 13に記載の方法。 15. 布地の染みの付いた区域の下に置いたFAM発泡材料の様な吸収性の 染み受容体を併用して行なう、請求項13に記載の方法。 16. 請求項1に記載の装置を使用する予備染み抜き操作を含んでなる、染 みの付いた布地を処理するための、非浸漬洗浄/回復方法であって、下記(a) 〜(f)の総合的な各工程を含んでなる方法。 (a)前記染みの付いた区域に染み抜き洗浄組成物を塗布する工程、 (b)工程(a)と同時に、または工程(a)に続いて、布地の染みの付いた 区域を前記装置の処理部材と接触させる工程、 (c)前記装置に力を作用させる工程、 (d)予備染み抜きした布地を、水性洗浄/回復組成物を含むキャリヤーと共 に、好ましくは蒸気を発散する収納袋の中に入れる工程、 (e)袋を熱風布地乾燥機の中に入れ、乾燥器を熱をかけて運転し、混転させ る工程、および (f)袋から布地を取り出す工程。 17. 請求項1に記載の装置を使用する予備染み抜き操作を含んでなる、布 地の染みの付いた区域を処理する総合的な洗浄方法であって、下記(a)〜(d )の総合的な各工程を含んでなる方法。 (a)前記染みの付いた区域に染み抜き洗浄組成物を塗布する工程、 (b)工程(a)と同時に、または工程(a)に続いて、布地の染みの付いた 区域を前記装置の処理部材と接触させる工程、 (c)前記装置に力を作用させる工程、および (d)布地を従来の水性洗浄方法で洗浄する工程。 18. 下記(a)〜(e)を含んでなるドライクリーニングキット。 (a)請求項1に記載の装置、 (b)再使用可能な収納袋、 (c)複数の、洗浄/回復組成物を含む使い捨てシート、 (d)所望により、再使用可能な保持トレー、および (e)所望により、1個以上の吸収性の染み受容体。 19. 前記装置を左右に摩擦して使用しない様にさせるための、使用注意書 きを前記装置の上に有する、請求項1に記載の装置。
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