JPH1150070A - 2サイクルエンジン用燃料組成物 - Google Patents
2サイクルエンジン用燃料組成物Info
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- JPH1150070A JPH1150070A JP22317397A JP22317397A JPH1150070A JP H1150070 A JPH1150070 A JP H1150070A JP 22317397 A JP22317397 A JP 22317397A JP 22317397 A JP22317397 A JP 22317397A JP H1150070 A JPH1150070 A JP H1150070A
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- oil
- fuel
- liquefied petroleum
- petroleum gas
- engine
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】(A)ブタンを主成分とする液化石油ガ
ス、(B)40℃における動粘度が10〜150mm2/s
の基油、及び(C)塩基価30〜500mgKOH/g のアル
カリ土類金属塩、の混合物であって、(C)の配合量が
(B)の0.1〜20質量%、(A)と(B)及び
(C)の容量比が20:1〜100:1である、容器に
封入された2サイクルエンジン用燃料組成物。 【効果】エンジン油と液化石油ガスを分離給油すること
なく一括して供給できるため、燃料及びエンジン油の供
給側及び使用者側共に保管、管理等が容易である。ま
た、使用中はエンジン油量の確認を必要とすることがな
く、燃料供給の利便性及び作業性を大幅に向上させるこ
とができる。また、清浄性にも優れる。
ス、(B)40℃における動粘度が10〜150mm2/s
の基油、及び(C)塩基価30〜500mgKOH/g のアル
カリ土類金属塩、の混合物であって、(C)の配合量が
(B)の0.1〜20質量%、(A)と(B)及び
(C)の容量比が20:1〜100:1である、容器に
封入された2サイクルエンジン用燃料組成物。 【効果】エンジン油と液化石油ガスを分離給油すること
なく一括して供給できるため、燃料及びエンジン油の供
給側及び使用者側共に保管、管理等が容易である。ま
た、使用中はエンジン油量の確認を必要とすることがな
く、燃料供給の利便性及び作業性を大幅に向上させるこ
とができる。また、清浄性にも優れる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2サイクルエンジ
ン用燃料組成物に関し、詳しくは、エンジン油と液化石
油ガスを一括して供給できる清浄性に優れた2サイクル
エンジン用燃料組成物に関するものである。
ン用燃料組成物に関し、詳しくは、エンジン油と液化石
油ガスを一括して供給できる清浄性に優れた2サイクル
エンジン用燃料組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、刈払機、チェンソー、発電機など
には、エンジンを軽量化、小型化するために、2サイク
ルエンジンが多く用いられている。これらの2サイクル
エンジンは、一般的に燃料の液化石油ガス(LPガス)
と、2サイクルエンジン油を別個に供給する分離給油方
式のものが使用されている。しかしながら、前記分離給
油方式では、燃料及びエンジン油の供給側及び使用者側
共に別個の保管、管理等が必要であり、煩雑であった。
また、使用中は、絶えず燃料量とエンジン油量を確認し
なければならず、特に、エンジン油の使用量は、燃料と
比べて少ないため、エンジン油の消費時期が明確に把握
しずらく、作業中にエンジン油量を確認しながら行うと
いう難点を有していた。また、2サイクルエンジンで
は、液化石油ガスとエンジン油が混合燃焼されることに
なり、ピストン周囲や排気ポートの汚れが促進される傾
向があることから、優れた清浄性が要求されていた。
には、エンジンを軽量化、小型化するために、2サイク
ルエンジンが多く用いられている。これらの2サイクル
エンジンは、一般的に燃料の液化石油ガス(LPガス)
と、2サイクルエンジン油を別個に供給する分離給油方
式のものが使用されている。しかしながら、前記分離給
油方式では、燃料及びエンジン油の供給側及び使用者側
共に別個の保管、管理等が必要であり、煩雑であった。
また、使用中は、絶えず燃料量とエンジン油量を確認し
なければならず、特に、エンジン油の使用量は、燃料と
比べて少ないため、エンジン油の消費時期が明確に把握
しずらく、作業中にエンジン油量を確認しながら行うと
いう難点を有していた。また、2サイクルエンジンで
は、液化石油ガスとエンジン油が混合燃焼されることに
なり、ピストン周囲や排気ポートの汚れが促進される傾
向があることから、優れた清浄性が要求されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、燃料及びエンジン油の供給側及び使用者側共に保
管、管理等が容易であり、エンジン稼働中はエンジン油
量の確認を必要とすることがなく、且つ、清浄性に優れ
た2サイクルエンジン用混合液化ガスを提供することに
ある。
は、燃料及びエンジン油の供給側及び使用者側共に保
管、管理等が容易であり、エンジン稼働中はエンジン油
量の確認を必要とすることがなく、且つ、清浄性に優れ
た2サイクルエンジン用混合液化ガスを提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者等は鋭意検討を行った結果、液化石油ガス、特定
の清浄剤及び潤滑油基油を特定の範囲で配合した混合ガ
スを容器に封入して用いれば、燃料及びエンジン油の供
給側及び使用者側共に保管、管理等が容易になること、
また、該容器をそのままエンジンの燃料タンクとしてセ
ットすれば、液化石油ガスとエンジン油を分離給油する
ことなく供給でき、燃料供給の利便性を大幅に向上させ
ることができること、更に、燃焼によって生じるピスト
ン等の汚れを有効に抑制できることを見出し、本発明を
完成するに至った。
発明者等は鋭意検討を行った結果、液化石油ガス、特定
の清浄剤及び潤滑油基油を特定の範囲で配合した混合ガ
スを容器に封入して用いれば、燃料及びエンジン油の供
給側及び使用者側共に保管、管理等が容易になること、
また、該容器をそのままエンジンの燃料タンクとしてセ
ットすれば、液化石油ガスとエンジン油を分離給油する
ことなく供給でき、燃料供給の利便性を大幅に向上させ
ることができること、更に、燃焼によって生じるピスト
ン等の汚れを有効に抑制できることを見出し、本発明を
完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、(A)ブタンを主成
分とする液化石油ガス、(B)40℃における動粘度が
10〜150mm2/s の基油、及び(C)塩基価30〜5
00mgKOH/g のアルカリ土類金属塩、の混合物であっ
て、(C)の配合量が(B)の0.1〜20質量%、
(A)と(B)及び(C)の容量比が20:1〜10
0:1である、容器に封入された2サイクルエンジン用
燃料組成物を提供するものである。
分とする液化石油ガス、(B)40℃における動粘度が
10〜150mm2/s の基油、及び(C)塩基価30〜5
00mgKOH/g のアルカリ土類金属塩、の混合物であっ
て、(C)の配合量が(B)の0.1〜20質量%、
(A)と(B)及び(C)の容量比が20:1〜10
0:1である、容器に封入された2サイクルエンジン用
燃料組成物を提供するものである。
【0006】また、本発明は、前記容器が、カセットボ
ンベである前記2サイクルエンジン用燃料組成物を提供
するものである。
ンベである前記2サイクルエンジン用燃料組成物を提供
するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の2サイクルエンジン用燃
料組成物で使用するブタンを主成分とする液化石油ガス
(A)は、石油精製、石油化学の副生ガスあるいは油井
からの随伴ガスに含まれる炭素数3及び4の炭化水素成
分を蒸留によって分離したもの等を使用することができ
る。
料組成物で使用するブタンを主成分とする液化石油ガス
(A)は、石油精製、石油化学の副生ガスあるいは油井
からの随伴ガスに含まれる炭素数3及び4の炭化水素成
分を蒸留によって分離したもの等を使用することができ
る。
【0008】該液化石油ガスの組成としては、プロパン
が1〜3モル%、iso-ブタンが16〜35モル%、n-ブ
タンが60〜80モル%、ブチレンが0.1〜1モル%
含有するものが好ましい。また、iso-ブタンとn-ブタン
の和が全体に対して95モル%以上であり、C5分が1
モル%以下であることが特に好ましい。プロパンの含有
量が少なすぎると蒸気圧が低下し低温始動の点で好まし
くなく、不飽和分のブチレンが多すぎると燃料系で使用
されている材料を腐食するおそれがあり好ましくない。
が1〜3モル%、iso-ブタンが16〜35モル%、n-ブ
タンが60〜80モル%、ブチレンが0.1〜1モル%
含有するものが好ましい。また、iso-ブタンとn-ブタン
の和が全体に対して95モル%以上であり、C5分が1
モル%以下であることが特に好ましい。プロパンの含有
量が少なすぎると蒸気圧が低下し低温始動の点で好まし
くなく、不飽和分のブチレンが多すぎると燃料系で使用
されている材料を腐食するおそれがあり好ましくない。
【0009】本発明で使用される基油(B)としては、
40℃における動粘度が10〜150mm2/s の鉱油系潤
滑油又は合成系潤滑油が挙げられ、これらは単独又は両
者の混合物を使用することができる。
40℃における動粘度が10〜150mm2/s の鉱油系潤
滑油又は合成系潤滑油が挙げられ、これらは単独又は両
者の混合物を使用することができる。
【0010】鉱油系潤滑油は、例えば、原油の蒸留によ
り得られる潤滑油留分を溶剤精製、水素化精製等適宜組
み合わせて精製したものを用いればよく、これらは単独
で又は2種以上を混合して使用することができる。合成
系潤滑油としては、例えば、炭素数3〜12のα−オレ
フィンの重合体であるα−オレフィンオリゴマー、ジオ
クチルセバケート等のセバケート、アゼレート、アジペ
ート等の炭素数4〜12のジアルキルジエステル類、1
−トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールと炭
素数3〜12の一塩基酸から得られるエステル等のポリ
オールエステル類、炭素数9〜40のアルキル基を有す
るアルキルベンゼン類等が挙げられ、これらは、単独又
は2種以上を混合して使用することができる。
り得られる潤滑油留分を溶剤精製、水素化精製等適宜組
み合わせて精製したものを用いればよく、これらは単独
で又は2種以上を混合して使用することができる。合成
系潤滑油としては、例えば、炭素数3〜12のα−オレ
フィンの重合体であるα−オレフィンオリゴマー、ジオ
クチルセバケート等のセバケート、アゼレート、アジペ
ート等の炭素数4〜12のジアルキルジエステル類、1
−トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールと炭
素数3〜12の一塩基酸から得られるエステル等のポリ
オールエステル類、炭素数9〜40のアルキル基を有す
るアルキルベンゼン類等が挙げられ、これらは、単独又
は2種以上を混合して使用することができる。
【0011】また、基油の40℃における動粘度は、1
0〜150mm2/s であり、好ましくは、20〜120mm
2/s である。粘度が150mm2/s を越えるとミスト化が
困難になり、10mm2/s 未満であると耐焼き付き性が低
下するため好ましくない。
0〜150mm2/s であり、好ましくは、20〜120mm
2/s である。粘度が150mm2/s を越えるとミスト化が
困難になり、10mm2/s 未満であると耐焼き付き性が低
下するため好ましくない。
【0012】本発明で使用されるアルカリ土類金属塩
(C)は、いわゆる金属型清浄剤であり、塩基価が30
〜500mgKOH/g のものであり、好ましい塩基価は、1
00〜500mgKOH/g である。使用できるアルカリ土類
金属塩としては、カルシウムスルフォネート、マグネシ
ウムスルフォネート、カルシウムフェネート、カルシウ
ムサリシレート等が挙げられ、好ましくはカルシウムス
ルフォネート、カルシウムフェネート、カルシウムサリ
シレートが挙げられる。これらのアルカリ土類金属塩
は、1種単独又は2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
(C)は、いわゆる金属型清浄剤であり、塩基価が30
〜500mgKOH/g のものであり、好ましい塩基価は、1
00〜500mgKOH/g である。使用できるアルカリ土類
金属塩としては、カルシウムスルフォネート、マグネシ
ウムスルフォネート、カルシウムフェネート、カルシウ
ムサリシレート等が挙げられ、好ましくはカルシウムス
ルフォネート、カルシウムフェネート、カルシウムサリ
シレートが挙げられる。これらのアルカリ土類金属塩
は、1種単独又は2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
【0013】カルシウムスルフォネートは、塩基価が3
0mgKOH/g 以上のものであれば特に制限されず、塩基価
の好ましい範囲は200mgKOH/g 以上であり、特に好ま
しくは200〜300mgKOH/g である。これらのスルフ
ォネートとしては、特に制限されないが、石油留分に由
来する天然のスルフォネート、芳香族化合物のアルキル
化に由来する合成スルフォネート及び天然又は合成スル
フォネートの混合物が挙げられる。また、その製造法と
しては、例えば、スルフォン酸又はカルボン酸、アルコ
ール、無機ハライド及びアルカリ土類金属塩基の混合物
を25℃ないし混合物の沸点の温度で炭酸塩化する方法
が挙げられる。また、さらに高塩基価品を得るためにス
ルフォネートをカルシウム化合物、アンモニウム化合物
及びメタノールと接触させ、得られた混合物を加熱する
こともある。これらのカルシウムスルフォネートは、1
種単独又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
0mgKOH/g 以上のものであれば特に制限されず、塩基価
の好ましい範囲は200mgKOH/g 以上であり、特に好ま
しくは200〜300mgKOH/g である。これらのスルフ
ォネートとしては、特に制限されないが、石油留分に由
来する天然のスルフォネート、芳香族化合物のアルキル
化に由来する合成スルフォネート及び天然又は合成スル
フォネートの混合物が挙げられる。また、その製造法と
しては、例えば、スルフォン酸又はカルボン酸、アルコ
ール、無機ハライド及びアルカリ土類金属塩基の混合物
を25℃ないし混合物の沸点の温度で炭酸塩化する方法
が挙げられる。また、さらに高塩基価品を得るためにス
ルフォネートをカルシウム化合物、アンモニウム化合物
及びメタノールと接触させ、得られた混合物を加熱する
こともある。これらのカルシウムスルフォネートは、1
種単独又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0014】マグネシウムスルフォネートは、塩基価が
30mgKOH/g 以上のものであれば特に制限されず、塩基
価の好ましい範囲は200mgKOH/g 以上であり、特に好
ましくは200〜500mgKOH/g である。これらのスル
フォネートとしては、特に制限されないが、石油留分に
由来する天然のスルフォネート、芳香族化合物のアルキ
ル化に由来する合成スルフォネート及び天然又は合成ス
ルフォネートの混合物が挙げられる。また、その製造法
はカルシウムスルフォネートと同様である。これらのマ
グネシウムスルフォネートは、1種単独又は2種以上を
組み合わせて用いてもよい。
30mgKOH/g 以上のものであれば特に制限されず、塩基
価の好ましい範囲は200mgKOH/g 以上であり、特に好
ましくは200〜500mgKOH/g である。これらのスル
フォネートとしては、特に制限されないが、石油留分に
由来する天然のスルフォネート、芳香族化合物のアルキ
ル化に由来する合成スルフォネート及び天然又は合成ス
ルフォネートの混合物が挙げられる。また、その製造法
はカルシウムスルフォネートと同様である。これらのマ
グネシウムスルフォネートは、1種単独又は2種以上を
組み合わせて用いてもよい。
【0015】カルシウムフェネートは、塩基価が30mg
KOH/g 以上のものであれば特に制限されず、塩基価の好
ましい範囲は200mgKOH/g 以上であり、特に好ましく
は200〜500mgKOH/g である。このカルシウムフェ
ネートとしては、特に、過塩基性(硫化)カルシウムフ
ェネートが好ましい。該過塩基性(硫化)カルシウムフ
ェネートは、フェノール類、二価アルコール及びカルシ
ウム酸化物あるいは水酸化物を(又は、これらに硫黄を
加えたものを)反応させて、フェノール類の金属付加を
(又は、金属付加と硫化とを同時に)行い、必要に応じ
てさらに二酸化炭素処理を行うことにより得られる。こ
れらのカルシウムフェネートは、1種単独又は2種以上
を組み合わせて用いてもよい。
KOH/g 以上のものであれば特に制限されず、塩基価の好
ましい範囲は200mgKOH/g 以上であり、特に好ましく
は200〜500mgKOH/g である。このカルシウムフェ
ネートとしては、特に、過塩基性(硫化)カルシウムフ
ェネートが好ましい。該過塩基性(硫化)カルシウムフ
ェネートは、フェノール類、二価アルコール及びカルシ
ウム酸化物あるいは水酸化物を(又は、これらに硫黄を
加えたものを)反応させて、フェノール類の金属付加を
(又は、金属付加と硫化とを同時に)行い、必要に応じ
てさらに二酸化炭素処理を行うことにより得られる。こ
れらのカルシウムフェネートは、1種単独又は2種以上
を組み合わせて用いてもよい。
【0016】カルシウムサリシレートは、塩基価が30
mgKOH/g 以上のものであれば特に制限されず、塩基価の
好ましい範囲は100〜400mgKOH/g であり、特に好
ましくは150〜300mgKOH/g である。このカルシウ
ムサリシレートとしては、例えば、炭素数10〜18の
α−オレフィンでフェノールをアルキル化し、次いでコ
ルベーシュミット反応でカルボキシル基を導入した後、
複分解などによりカルシウム塩としたものが使用され
る。これらのカルシウムサリシレートは、1種単独又は
2種以上を組み合わせて用いてもよい。
mgKOH/g 以上のものであれば特に制限されず、塩基価の
好ましい範囲は100〜400mgKOH/g であり、特に好
ましくは150〜300mgKOH/g である。このカルシウ
ムサリシレートとしては、例えば、炭素数10〜18の
α−オレフィンでフェノールをアルキル化し、次いでコ
ルベーシュミット反応でカルボキシル基を導入した後、
複分解などによりカルシウム塩としたものが使用され
る。これらのカルシウムサリシレートは、1種単独又は
2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0017】本発明の2サイクルエンジン用燃料組成物
は、上記(A)、(B)及び(C)成分の混合物であっ
て、容器に封入されたものである。上記(A)、(B)
及び(C)成分を混合する方法としては、特に制限され
ないが、予め、基油(B)にアルカリ土類金属(C)の
所定量を混合して潤滑油組成物を調製しておき、これの
所定量を液化石油ガス(A)に混合し、容器に封入する
方法が好ましい。
は、上記(A)、(B)及び(C)成分の混合物であっ
て、容器に封入されたものである。上記(A)、(B)
及び(C)成分を混合する方法としては、特に制限され
ないが、予め、基油(B)にアルカリ土類金属(C)の
所定量を混合して潤滑油組成物を調製しておき、これの
所定量を液化石油ガス(A)に混合し、容器に封入する
方法が好ましい。
【0018】前記アルカリ土類金属塩(C)の混合割合
としては、基油(B)に対して0.1〜20質量%、好
ましくは1〜10質量%である。混合割合が少なすぎる
とエンジン部品等の腐食磨耗の抑制効果が小さく、多す
ぎると熱劣化した場合、生成した熱分解生成物がピスト
ンリング周辺に詰まる等の現象が生じやすく高い清浄効
果を得ることができない。また、前記液化石油ガス
(A)と、前記基油(B)及び前記アルカリ土類金属
(C)の合計量との混合比は、容量比で20:1〜10
0:1の範囲で、好ましくは30:1〜60:1の範囲
である。基油(B)及び清浄剤(C)の合計量の混合割
合が少な過ぎると潤滑性が低下し、逆に混合割合が多過
ぎると燃焼性が低下するため好ましくない。
としては、基油(B)に対して0.1〜20質量%、好
ましくは1〜10質量%である。混合割合が少なすぎる
とエンジン部品等の腐食磨耗の抑制効果が小さく、多す
ぎると熱劣化した場合、生成した熱分解生成物がピスト
ンリング周辺に詰まる等の現象が生じやすく高い清浄効
果を得ることができない。また、前記液化石油ガス
(A)と、前記基油(B)及び前記アルカリ土類金属
(C)の合計量との混合比は、容量比で20:1〜10
0:1の範囲で、好ましくは30:1〜60:1の範囲
である。基油(B)及び清浄剤(C)の合計量の混合割
合が少な過ぎると潤滑性が低下し、逆に混合割合が多過
ぎると燃焼性が低下するため好ましくない。
【0019】本発明の2サイクルエンジン用燃料組成物
においては、上記の必須の混合成分の他に、例えば、ポ
リブテン等の消煙剤、灯油等の助燃剤、無灰型分散剤及
び流動点降下剤並びに他の種々の効果を得るため、他の
種々の添加剤を配合することもできる。無灰型分散剤と
しては、アルキル基又はアルケニル基の分子量が約70
0〜3000のものが付加されたコハク酸イミド、コハ
ク酸エステル、ベンジルアミン等及びホウ酸化されたコ
ハク酸イミド等が挙げられる。また、流動点降下剤とし
ては、ポリメタクリレート等が挙げられる。これら添加
剤の配合量としては、基油に対して各々約20質量%以
下、好ましくは各々約0.5〜10質量%である。
においては、上記の必須の混合成分の他に、例えば、ポ
リブテン等の消煙剤、灯油等の助燃剤、無灰型分散剤及
び流動点降下剤並びに他の種々の効果を得るため、他の
種々の添加剤を配合することもできる。無灰型分散剤と
しては、アルキル基又はアルケニル基の分子量が約70
0〜3000のものが付加されたコハク酸イミド、コハ
ク酸エステル、ベンジルアミン等及びホウ酸化されたコ
ハク酸イミド等が挙げられる。また、流動点降下剤とし
ては、ポリメタクリレート等が挙げられる。これら添加
剤の配合量としては、基油に対して各々約20質量%以
下、好ましくは各々約0.5〜10質量%である。
【0020】また、前記混合物を封入する容器として
は、特に制限されないが、カセットボンベが特に好まし
い。このカセットボンベとしては、家庭用の卓上ガスコ
ンロ等で使用される着脱可能なカセットボンベと同様の
ものでよく、また、混合ガスの取り出し機構についても
同様で、装着によりガス噴出弁が開き、脱着によりガス
噴出弁が閉じる機構である。従って、該容器を2サイク
ルエンジンを起動させるためにセットすれば、該エンジ
ンの燃料タンクとして機能する。
は、特に制限されないが、カセットボンベが特に好まし
い。このカセットボンベとしては、家庭用の卓上ガスコ
ンロ等で使用される着脱可能なカセットボンベと同様の
ものでよく、また、混合ガスの取り出し機構についても
同様で、装着によりガス噴出弁が開き、脱着によりガス
噴出弁が閉じる機構である。従って、該容器を2サイク
ルエンジンを起動させるためにセットすれば、該エンジ
ンの燃料タンクとして機能する。
【0021】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するが、これは単に例示であって、本発明を限定す
るものではない。
説明するが、これは単に例示であって、本発明を限定す
るものではない。
【0022】実施例1〜5、比較例1〜3 表1上段及び表2上段に示す成分及び混合割合で潤滑油
組成物(以下、潤滑油と略す)を調製し、次いで、液化
石油ガスと該潤滑油を表1中段及び表2中段に示す割合
で混合して2サイクルエンジン用燃料組成物を調製し、
実充填量250g をカセットガスボンベに充填した。得
られた燃料組成物のピストン清浄性試験の結果を表1下
段及び表2下段に示す。なお、表中、バランスとは、上
記潤滑油に配合されている各成分の合計量が100質量
%になるように、基油の量を選定する意味である。ま
た、各実施例及び各比較例の2サイクルエンジン用燃料
組成物の調製に用いた基油、清浄剤、各種添加剤の種類
及び液化ガス組成並びに評価試験は以下の通りである。
組成物(以下、潤滑油と略す)を調製し、次いで、液化
石油ガスと該潤滑油を表1中段及び表2中段に示す割合
で混合して2サイクルエンジン用燃料組成物を調製し、
実充填量250g をカセットガスボンベに充填した。得
られた燃料組成物のピストン清浄性試験の結果を表1下
段及び表2下段に示す。なお、表中、バランスとは、上
記潤滑油に配合されている各成分の合計量が100質量
%になるように、基油の量を選定する意味である。ま
た、各実施例及び各比較例の2サイクルエンジン用燃料
組成物の調製に用いた基油、清浄剤、各種添加剤の種類
及び液化ガス組成並びに評価試験は以下の通りである。
【0023】基油:40℃の粘度が35mm2/s で、粘度
指数105の精製鉱油。 カルシウムサリシレート:炭素数16のα−オレフィン
でフェノールをアルキル化し、次いでコルベーシュミッ
ト反応でカルボキシル基を導入した後、複分解などによ
りカルシウム塩としたものである。この時の塩基価は、
170mgKOH/g である。 カルシウムフェネート(A):塩基価250mgKOH/g 。 カルシウムフェネート(B):塩基価444mgKOH/g カルシウムスルフォネート:塩基価300mgKOH/g 。な
お、塩基価は、JIS-K-2501-6により測定した。 無灰型分散剤:アルケニルコハク酸イミド。 流動点降下剤:ポリメタクリレート。
指数105の精製鉱油。 カルシウムサリシレート:炭素数16のα−オレフィン
でフェノールをアルキル化し、次いでコルベーシュミッ
ト反応でカルボキシル基を導入した後、複分解などによ
りカルシウム塩としたものである。この時の塩基価は、
170mgKOH/g である。 カルシウムフェネート(A):塩基価250mgKOH/g 。 カルシウムフェネート(B):塩基価444mgKOH/g カルシウムスルフォネート:塩基価300mgKOH/g 。な
お、塩基価は、JIS-K-2501-6により測定した。 無灰型分散剤:アルケニルコハク酸イミド。 流動点降下剤:ポリメタクリレート。
【0024】液化石油ガス:組成はプロパン1.6モル
%、イソブタン30.8モル%、n−(LPガス) ブ
タン67.1モル%、イソブテン0.2モル%、trans-
ブテン0.1モル%、cis-ブテン0.1モル%、iso-ペ
ンテン0.1モル%で、15℃の密度は0.577g /
cm3 。
%、イソブタン30.8モル%、n−(LPガス) ブ
タン67.1モル%、イソブテン0.2モル%、trans-
ブテン0.1モル%、cis-ブテン0.1モル%、iso-ペ
ンテン0.1モル%で、15℃の密度は0.577g /
cm3 。
【0025】(評価試験) ピストン清浄性試験 市販の23cm3 2サイクルエンジン(液化石油ガス仕
様)を使用し、全負荷の運転条件で20分間運転し、1
0分間休止するパターンを5回繰り返し、ピストンの清
浄性をメリットレーティング(加点評価)(10:最
良、0:最悪)で評価した。
様)を使用し、全負荷の運転条件で20分間運転し、1
0分間休止するパターンを5回繰り返し、ピストンの清
浄性をメリットレーティング(加点評価)(10:最
良、0:最悪)で評価した。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】表1から明らかなように、実施例1〜5の
燃料組成物は、表2に示す比較例1〜3の潤滑油を混合
した混合液化石油ガスと比較して、清浄性に優れてい
る。
燃料組成物は、表2に示す比較例1〜3の潤滑油を混合
した混合液化石油ガスと比較して、清浄性に優れてい
る。
【0029】
【発明の効果】本発明のカセットボンベに詰めた2サイ
クルエンジン用燃料組成物を用いれば、エンジン油と燃
料の液化石油ガスを分離給油することなく一括して供給
できるため、燃料及びエンジン油の供給側及び使用者側
共に保管、管理等が容易である。また、使用中はエンジ
ン油量の確認を必要とすることがなく、燃料供給の利便
性及び作業性を大幅に向上させることができる。また、
エンジン側からはエンジン油専用のタンク及び配管等が
不要となり、軽量化及び小型化が可能となる。また、清
浄性に優れるためピストン回りの堆積物の生成を抑制で
き、安定したエンジン性能を長期間に亘たり維持するこ
とができる。
クルエンジン用燃料組成物を用いれば、エンジン油と燃
料の液化石油ガスを分離給油することなく一括して供給
できるため、燃料及びエンジン油の供給側及び使用者側
共に保管、管理等が容易である。また、使用中はエンジ
ン油量の確認を必要とすることがなく、燃料供給の利便
性及び作業性を大幅に向上させることができる。また、
エンジン側からはエンジン油専用のタンク及び配管等が
不要となり、軽量化及び小型化が可能となる。また、清
浄性に優れるためピストン回りの堆積物の生成を抑制で
き、安定したエンジン性能を長期間に亘たり維持するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂本 一男 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 コスモペトロテック内
Claims (2)
- 【請求項1】 (A)ブタンを主成分とする液化石油ガ
ス、(B)40℃における動粘度が10〜150mm2/s
の基油、及び(C)塩基価30〜500mgKOH/g のアル
カリ土類金属塩、の混合物であって、(C)の配合量が
(B)の0.1〜20質量%、(A)と(B)及び
(C)の容量比が20:1〜100:1である、容器に
封入された2サイクルエンジン用燃料組成物。 - 【請求項2】 前記容器が、カセットボンベである請求
項1記載の2サイクルエンジン用燃料組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22317397A JPH1150070A (ja) | 1997-08-05 | 1997-08-05 | 2サイクルエンジン用燃料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22317397A JPH1150070A (ja) | 1997-08-05 | 1997-08-05 | 2サイクルエンジン用燃料組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1150070A true JPH1150070A (ja) | 1999-02-23 |
Family
ID=16793956
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22317397A Pending JPH1150070A (ja) | 1997-08-05 | 1997-08-05 | 2サイクルエンジン用燃料組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1150070A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002000813A1 (fr) * | 2000-06-29 | 2002-01-03 | Nippon Oil Corporation | Combustible pour dispositif de pile à combustible |
WO2002000814A1 (fr) * | 2000-06-29 | 2002-01-03 | Nippon Oil Corporation | Combustible pour cellule electrochimique |
US6837909B2 (en) | 2000-04-10 | 2005-01-04 | Nippon Oil Corporation | Fuel for use in a fuel cell system |
JP2005015771A (ja) * | 2003-04-25 | 2005-01-20 | Hilti Ag | 燃焼力駆動工具に用いる燃料ガスおよび燃焼ガス内で使用すべき残留物のない潤滑剤として少なくともイソパラフィン油および/または可燃性合成油の用途 |
-
1997
- 1997-08-05 JP JP22317397A patent/JPH1150070A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6837909B2 (en) | 2000-04-10 | 2005-01-04 | Nippon Oil Corporation | Fuel for use in a fuel cell system |
WO2002000813A1 (fr) * | 2000-06-29 | 2002-01-03 | Nippon Oil Corporation | Combustible pour dispositif de pile à combustible |
WO2002000814A1 (fr) * | 2000-06-29 | 2002-01-03 | Nippon Oil Corporation | Combustible pour cellule electrochimique |
JP2005015771A (ja) * | 2003-04-25 | 2005-01-20 | Hilti Ag | 燃焼力駆動工具に用いる燃料ガスおよび燃焼ガス内で使用すべき残留物のない潤滑剤として少なくともイソパラフィン油および/または可燃性合成油の用途 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Effective date: 20040430 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Effective date: 20040517 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20040617 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |