JPH1149804A - 重合設備および重合方法 - Google Patents

重合設備および重合方法

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JPH1149804A
JPH1149804A JP20507097A JP20507097A JPH1149804A JP H1149804 A JPH1149804 A JP H1149804A JP 20507097 A JP20507097 A JP 20507097A JP 20507097 A JP20507097 A JP 20507097A JP H1149804 A JPH1149804 A JP H1149804A
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JP
Japan
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polymerization
ethylene
gas
liquid
gas phase
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JP20507097A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Hosomi
泰弘 細見
Yoshio Maejima
佳夫 前嶋
Atsuo Obata
敦生 小畑
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】重合に際してエチレン組成の高い不溶解ポリマ
ーの発生を防ぎ、重合器内の重合反応を均一にし重合反
応を効率よく行う重合設備を提供する。 【解決手段】エチレン、αオレフィン及び重合触媒共存
下、気液共存状態でエチレン、αオレフィン共重合体を
重合する重合器1と、この重合器1の気相を重合器1外
部に抜き出す抜き出し配管4と、この抜き出した気相を
冷却して重合熱を除去する熱交換器5と、前記抜き出し
た気相を熱交換器5によって凝縮する凝縮液と凝縮しな
い気相とを分離する気液分離装置6と、この気液分離装
置6から前記凝縮液と凝縮しなかった気相を重合器1に
再供給する供給装置9a,7を有する重合設備におい
て、重合器1に新たに供給するエチレンAの供給口10
の1つを抜き出し配管4から気液分離装置6までの間に
設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エチレン、αオレ
フィン及び重合触媒共存下、気液共存状態でエチレン、
αオレフィン共重合体を重合する重合器を有する重合設
備および重合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エチレン、αオレフィン及び重合触媒共
存下、気液共存状態でエチレン、αオレフィン共重合体
を重合する重合器と、この重合器の気相を重合器外部に
抜き出す抜き出し配管と、この抜き出した気相を冷却し
て重合熱を除去する熱交換器と、この熱交換器によって
凝縮する凝縮液と凝縮しなかった気相とを分離する気液
分離装置と、この気液分離装置から前記凝縮液と前記凝
縮しなかった気相を前記重合器に再供給する供給装置を
有する重合設備がある。
【0003】例えば、図2に示す重合設備は、重合器3
を有しエチレン−αオレフィン共重合体を溶液状態で重
合する重合器1と、原料のエチレンAとプロピレンB等
の気体を重合器1へ供給するガス吹き込みノズル2と、
重合器1の気相を重合器1から外部へ導く配管装置4
と、この抜き出した気相(混合ガス)を冷却して重合反
応熱を除去する熱交換器5と、冷却によって生じた凝縮
液と凝縮しなかった混合ガス(非凝縮ガス)とに前記混
合ガスを分配する分離設備(例えば、ドラム)6と、非
凝縮ガスを重合器1に戻す供給配管9a及び送風機7
と、凝縮液を重合器1に戻す供給配管9b及びポンプ8
とを備えている。
【0004】また、供給配管9aは原料のエチレン(気
体)Aを供給する供給管10aと接続している。更に、
配管装置4は原料のプロピレン(液体)Bを供給する供
給管12aと接続している。なお、ポンプ13は、プロ
ピレンBを配管装置4に圧送している。また更に、供給
配管9bは触媒(例えば、チーグラー触媒)Cを供給す
る供給管11aと接続している。また更に、重合器1は
溶媒(例えば、ヘキサン溶媒)Dを供給する供給管14
aと接続している。
【0005】次に、図2に示す重合設備を用いて、原料
としてエチレンAとプロピレンBを使用し、重合器1の
液相にてチーグラー触媒Cおよびヘキサン溶媒Dにより
均一重合を実施する場合を説明する。
【0006】重合器1は、原料のエチレンAとプロピレ
ンBとを供給されると、撹拌機3を用いてエチレンAと
プロピレンBを撹拌して重合し、気液共存下、エチレン
−αオレフィン共重合体(ポリマー溶液)Eを生成す
る。なお、重合に際して、ヘキサン溶媒Dが供給管14
aから、また、重合触媒Cが供給管11aから、重合器
1へ連続して供給される。
【0007】重合反応では、通常重合熱が発生するた
め、これを除去する冷却手段としての熱交換器5が必要
となる。この重合熱の除去は重合器1の気相(混合ガ
ス)を抜き出し、これを熱交換器5によって冷却し、冷
却された混合ガス(一部が凝縮した場合は、凝縮液も)
を重合器1に循環させることにより実施している場合が
多い。
【0008】この様な方法を用いる場合には、重合器1
から混合ガスを配管装置4によって抜き出し、熱交換器
5によって冷却し、冷却によって生じた凝縮液と残りの
非凝縮ガスをドラム6を用いて分離する。
【0009】そこで、供給配管9aは、送風機7の負圧
により非凝縮ガスをドラム6の上部から抜き取るととも
に、送風機7の圧風で非凝縮ガスをガス吹き込みノズル
2を介して重合器1へ圧送する。
【0010】一方、供給配管9bは、ポンプ8の負圧に
より凝縮液(重合溶液、ヘキサン溶媒Dの他、原料のプ
ロピレンBを含む)をドラム6の底部から抜き取るとと
もに、ポンプ8の吐出圧で凝縮液を重合器1へ圧送す
る。
【0011】この様に混合ガスを重合器1外部に抜き出
し冷却して循環することによって、重合器1で発生した
重合熱を除去しつつ連続的に重合を実施する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、重合器1の
ガス吹き込みノズル2から供給されるエチレンA(気
体)は、撹拌等により気泡として分散しつつ液相に吸収
溶解され、液相中に拡散されつつ活性種である触媒に接
触することにより重合に供され消費されていく。
【0013】このとき、重合器1のいずれの位置でもそ
の液中のエチレン濃度は一定であることが望ましい。し
かし、気泡として存在するエチレンの拡散速度は、液中
に溶解したエチレンの拡散速度と比較して遅く、ガス吹
き込みノズル2近傍においては、液相中にエチレンが高
濃度に存在する状況が発生しがちであった。
【0014】この様なエチレンの高濃度部分において
は、エチレン組成の高いポリマー(例えば、ホモポリマ
ー)が発生し、このエチレン組成の高いポリマーは目的
製品であるエチレン−αオレフィンの共重合体との相溶
性が悪く、このためゲル分と呼称される製品中の異物に
なりがちであった。
【0015】特に触媒として高活性のメタロセン触媒を
用いた場合には、ガス吹き込みノズル2から圧送される
エチレンガスの泡の界面において、エチレンのホモポリ
マーが急激に発生して不溶解ポリマーが大量に生成さ
れ、フィッシュアイの原因となっていた。
【0016】そして、不溶解ポリマーの生成を抑制する
ためには、重合器1の生産量を下げてエチレンの拡散を
向上させる方法が知られている。しかし、これでは生産
量が減少するといった問題が生じた。
【0017】本発明は、上記の事項に鑑みて創案された
ものであり、重合に際してエチレン組成の高い不溶解ポ
リマーの発生を防ぎ、重合器内の重合反応を均一にし重
合反応を効率よく行う重合設備および重合方法を提供す
ることを課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の重合設備は、エチレン、αオレフィン及び
重合触媒共存下、気液共存状態でエチレン、αオレフィ
ン共重合体を重合する重合器と、この重合器の気相を重
合器外部に抜き出す抜き出し配管と、この抜き出した気
相を冷却して重合熱を除去する熱交換器と、前記抜き出
した気相を前記熱交換器によって凝縮する凝縮液と凝縮
しない気相とを分離する気液分離装置と、この気液分離
装置から前記凝縮液と前記凝縮しなかった気相を前記重
合器に再供給する供給装置を有する重合設備において、
前記重合器に新たに供給するエチレンの供給口の1つを
前記抜き出し配管から前記気液分離装置までの間に設け
たことを特徴とする。
【0019】また、本発明の重合方法は、エチレン、α
オレフィン及び重合触媒共存下、気液共存状態でエチレ
ン、αオレフィン共重合体を重合器内で重合し、前記重
合器内の未重合の気相を前記重合器内より抜き出すとと
もにこの抜き出した気相を冷却し、この冷却により前記
抜き出した気相を凝縮する凝縮液と凝縮しない気相とに
分離し、前記凝縮する凝縮液と前記凝縮しない気相とを
それぞれ前記重合器に再供給する重合方法において、前
記抜き出した気相が前記凝縮液と前記凝縮しない気相と
に分離されるまでの間に、前記重合器に新たに供給され
るエチレンの少なくとも一部を、前記抜き出した気相と
混合する混合工程を備えたことを特徴とする。
【0020】以上のように構成したことにより、本発明
は、原料のエチレンを前記気相と混入して前記熱交換器
の冷却作用により冷却した後に前記凝縮液と接触させ、
あるいは原料のエチレンを前記凝縮液に混入して前記凝
縮液と部分溶解させることによって、前記重合器内で
は、エチレン濃度の高い状態の発生を抑制する。従っ
て、本発明は、前記重合器内でのエチレン濃度の不均一
性を低減し、前記重合器内の重合反応の不均一性を減少
させ、エチレン組成の高い不溶解ポリマーの生成を防止
する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
重合設備を図1を参照して説明する。まず、本発明の重
合設備の構成を説明する。
【0022】本発明の重合設備は、図1に示すように、
エチレン、αオレフィン及び重合触媒共存下、気液共存
状態でエチレン、αオレフィン共重合体を重合する重合
器1と、重合器1の気相を重合器1外部に抜き出す配管
装置4と、この抜き出した気相(混合ガス)を冷却して
重合熱を除去する熱交換器5と、熱交換器5の重合熱除
去により凝縮する凝縮液と凝縮しなかった混合ガス(非
凝縮ガス)とに前記混合ガスを分配する分離設備(例え
ば、ドラム)6と、前記凝縮液と前記非凝縮ガスを重合
器1に再供給する供給装置とを備えている。
【0023】そして、重合器1は原料のエチレンA(気
体)を含む非凝縮ガスを槽内に供給するガス吹き込みノ
ズル2と、槽内の液相を撹拌する撹拌機3とを有してい
る。なお、ガス吹き込みノズル2の供給先端は、重合器
1内の底近くの液相に設けられている。
【0024】また、重合器1は、底部に供給口11およ
び供給口14を設け、中部側壁に排出口15を設け、上
部に排出口16を設けている。なお、供給口11は、触
媒(例えば、メタロセン触媒)Cを供給する供給管11
aと接続している。また、供給口14は、溶媒(例え
ば、ヘキサン溶媒)Dを供給する供給管14aと接続し
ている。更に、排出口15は、溶液状の重合液(エチレ
ン−αオレフィン共重合体)Eを排出する排出管15a
と接続している。また更に、排出口16は、混合ガスを
排出する配管装置4の配管と接続している。
【0025】そして、撹拌機3は、モーター3aとこの
モーター3aの回転軸に連結する撹拌羽根(インペラ
ー)3bを有している。そして、配管装置4は重合器1
の排出口16から熱交換器5を経由してドラム6に接続
する配管を有している。
【0026】また、前記排出口16から熱交換器5を経
由してドラム6に接続する配管には供給口10と供給口
12が設けられている。この供給口10は、原料のエチ
レンAを供給する供給管10aと接続している。そし
て、この供給口10から供給管10aを介して、重合器
1に新たに供給されるエチレンAの少なくとも一部が供
給される。なお、この供給口10から供給されるエチレ
ンAの供給量は、重合器1に新たに供給されるエチレン
Aの全供給量の内50%以上であることが望ましい。
【0027】また、この供給口12は、原料のプロピレ
ンB(液体)を供給する供給管12aと接続している。
そして、熱交換器5は通過する気体から重合熱を除去す
る装置であり、例えば冷却器である。この熱交換器5は
必要熱量を除去でき、長期間の使用に耐えればいずれで
もよいが、多管型熱交換器を用いて説明する。
【0028】この熱交換器5は冷媒(例えば、冷却水)
CCWを通じさせた槽5aとこの槽5a内を通過する多
数の細管5bとを備えている。そして、熱交換器5の細
管5bは配管装置4の配管と接続している。
【0029】そして、ドラム6は原料及び混合ガスを一
時貯溜する槽からなる。この槽内はフィルター6aを有
していてもよい。そして、フィルター6aは通過する原
料及び混合ガスから不純物を除去する繊維層を有してい
る。
【0030】また、ドラム6は、槽の側壁に供給口6b
を設け、底部に排出口6cを設け、上部に排出口6dを
設けている。そして、この供給口6bは、ドラム6の液
レベルよりも下位に位置している。また、供給口6bは
配管装置4の配管と接続している。
【0031】また、この排出口6cは、凝縮液を移送す
る供給装置の配管9bと接続している。更に、この排出
口6dは、非凝縮ガスを移送する供給装置の配管9aと
接続している。
【0032】そして、供給装置は、ドラム6の排出口6
dから送風機7を経由してガス吹き込みノズル2に接続
する供給配管9aと、ドラム6の排出口6cからポンプ
8を経由して重合器1の供給口11に接続する供給配管
9bとを備える。また、供給配管9bは、メタロセン触
媒Cの供給管11aとも接続している。
【0033】そして、送風機7は、気体(非凝縮ガス)
にファンで圧力を与えて送り出す機械である。この送風
機7の吸気側及び排気側は、供給配管9aと接続してい
る。そして、ポンプ8は、液体(凝縮液)をインペラー
により外周部の渦形室へ急速に送り出す機械であり、例
えば遠心ポンプである。このポンプ8の吸入側及び吐出
側は供給配管9bと接続している。
【0034】次に、本発明の重合設備を用いた重合方法
を説明する。なお、この重合設備において、原料はエチ
レンAとプロピレンBを使用し、重合器1の液相にてメ
タロセン型触媒Cとヘキサン溶媒Dを供給して均一重合
を実施する場合を説明する。
【0035】まず、原料のエチレンAを供給管10aか
ら配管装置4の供給口10に供給するとともに、原料の
プロピレンBをポンプ13で圧送し供給管12aから配
管装置4の供給口12に供給する。
【0036】すると、エチレンAとプロピレンBは、供
給口6bからドラム6内に移送され、ドラム6で一部溶
解しながら一時貯溜される。そして、エチレンAとプロ
ピレンBは、ドラム6において液相(プロピレンBと重
合液)と気体相(エチレンA)に分配される。
【0037】エチレンAを主成分とする非凝縮ガスは、
送風機7の負圧により排出口6dから供給配管9aへ排
出され、供給配管9aを経由し、更に、送風機7に圧送
されてガス吹き込みノズル2から重合器1に供給され
る。
【0038】プロピレンBを主成分とする凝縮液は、排
出口6cから供給配管9bへ排出される。供給配管9b
内の凝縮液はポンプ8に圧送されて供給口11から重合
器1の液相に供給される。なお、メタロセン触媒Cとヘ
キサン溶媒Dは、それぞれの供給管11a,14aから
重合器1の供給口11,14へ連続して供給される。こ
こでヘキサン溶媒Dは、重合器1から抜き出された、未
反応のエチレンAやプロピレンBを含んでもよい。
【0039】そこで、撹拌機3は、非凝縮ガス、凝縮液
をメタロセン触媒Cおよびヘキサン溶媒Dとともに撹拌
羽根3bで撹拌する。なお、メタロセン触媒Cは重合を
促進し、ヘキサン溶媒Dは溶液化を促進する。すると、
エチレンAとプロピレンBが重合し、重合器1の液相に
溶液状態のエチレン−αオレフィン共重合体Eが生成さ
れる。
【0040】一方、重合器1内の上部には、重合による
発熱により溶液状態とならずに蒸発する気体(蒸気相)
が発生する。この蒸気相は、エチレンAと、気化したプ
ロピレンBと、気化したヘキサン溶媒Dとが含まれた混
合ガスである。
【0041】そして、この蒸気相(混合ガス)は排出口
16から配管装置4の配管へ排出される。排出された混
合ガスは、配管装置4の配管内を熱交換器5へ移送さ
れ、熱交換器5の細管5b内を通過する。すると、熱交
換器5は、細管5b内を通過する混合ガスから冷媒CC
Wとの熱交換作用で重合反応熱を除去する。これによっ
て、混合ガスは一部凝縮され、凝縮液と非凝縮ガスとの
気液混合物となる。
【0042】そして、冷却された混合ガス(気液混合
物)は、供給口10から供給されるエチレンAおよび供
給口12から供給されるプロピレンBと混合され供給口
6bよりドラム6内に一時貯溜される(混合工程)。な
お、この混合工程は、混合ガスが冷却により凝縮する凝
縮液と凝縮しないガスとに分離されるまでの間に行われ
る。そして、供給口10から供給されるエチレンAは、
冷却された混合ガスと混合され冷却されると共に、ドラ
ム6で凝縮液中に一部溶解(重合)する。
【0043】従って、ドラム6は、混合ガスを一時貯溜
している間に、冷却により凝縮した凝縮液(プロピレン
Bを主成分とする液)と凝縮しなかった非凝縮ガス(エ
チレンAを主に含む混合ガス)とに分配される。
【0044】そして、非凝縮ガスは、送風機7の負圧に
より排出口6dから供給配管9aへ排出される。そし
て、供給配管9a内の非凝縮ガスは、送風機7に圧送さ
れてガス吹き込みノズル2から重合器1に供給される。
なお、重合器1に新たに供給されるエチレンの全供給量
の内50%以上が冷却された混合ガスと混合し、ドラム
6で凝縮液中に一部溶解した後、ガス吹き込みノズル2
から重合器1に供給される。
【0045】一方、プロピレンBを主成分とする凝縮液
は、排出口6cから供給配管9bへ排出される。供給配
管9b内の凝縮液はポンプ8に圧送されて供給口11か
ら重合器1の液相に供給される。
【0046】従って、ガス吹き込みノズル2から重合器
1に供給される非凝縮ガスは、原料のエチレンAと混合
ガスが混入したものであり、原料のエチレンAに比して
エチレン濃度が低いものである。
【0047】そこで、比較的濃度が低いエチレン(すな
わち混合ガス)をプロピレンBに接触させて撹拌する
と、重合液中におけるエチレン濃度の高い領域を減少さ
せ、エチレン組成の高い不溶解ポリマーが発生する要因
を除去できるので、重合器内で均一な重合反応を得るこ
とができる。
【0048】上述の実施の形態では、原料のエチレンA
の供給口10を配管装置4と接続し、原料のエチレンA
を配管装置4の配管内の混合ガスと混合して供給した
が、別の実施の形態として、原料のエチレンAの供給口
をドラム6の液レベルよりも下側に設けて、原料のエチ
レンAをドラム6内の凝縮液と混合して供給してもよ
い。
【0049】
【実施例】以下本発明の実施例を示して、本発明をより
具体的に説明するが、本発明はこれらに制限されるもの
ではない。なお、この重合設備の実施例では、原料はエ
チレンとプロピレンを使用し、メタロセン触媒とヘキサ
ン溶媒を供給する。
【0050】(実施例1)図1の重合設備において、供
給モノマー量[kg/h]は、エチレンが3330[kg/h]、プ
ロピレンが1170[kg/h]とした。
【0051】すると、3330[kg/h]のエチレン重合量を
得ることができた。この場合、エチレン組成の高い不溶
解ポリマーは発生しなかった。そして、重合器でのエチ
レン吸収量は、1360[kg/h]で全エチレン重合量の4
0.84%であった。また、ドラムでのエチレン吸収量
は、1970[kg/h]で全エチレン重合量の59.16%で
あった。
【0052】(比較例1)図2の従来の重合設備におい
て、供給モノマー量[kg/h]を実施例1と同一にして実
施した。
【0053】すると、3330[kg/h]のエチレン重合量が
得られたが、この場合、エチレン組成の高い不溶解ポリ
マーが発生した。そして、重合器でのエチレン吸収量
は、1710[kg/h]で全エチレン重合量の51.35%で
あった。また、ドラムでのエチレン吸収量は、1620[kg
/h]で全エチレン重合量の48.65%であった。
【0054】以上のように、実施例1は、原料のエチレ
ンを配管装置4の配管内の混合ガスと混入することによ
って、エチレンの濃度を低くおさえているので、エチレ
ン組成の高い不溶解ポリマーは発生しない。また、実施
例1はエチレンの濃度を低くおさえているので、実施例
1の重合器1での重合量は比較例1のものより少なくな
るが、実施例1は原料のエチレンの一部をドラム6の凝
縮液中に予め溶解させているので、実施例1のドラム6
での重合量は、比較例1のものより多くなり、総重合量
は実施例1も比較例1も同量となる。
【0055】
【発明の効果】以上のように構成したことにより、本発
明は、原料のエチレンを前記混合ガスに混合して前記熱
交換器の熱交換作用により冷却した後に前記凝縮液と接
触させ、あるいは原料のエチレンを前記凝縮液に混合し
て前記凝縮液と部分溶解させることによって、前記重合
器では、原料のエチレンに比してエチレン濃度の低い混
合ガスと、前記αオレフィン組成物とを接触させて撹拌
することができる。
【0056】従って、本発明は、前記重合器では原料の
エチレンに比してエチレン濃度を低く押さえ、重合器内
の重合反応の不均一性を減少させ、エチレン組成の高い
不溶解ポリマーの生成を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の重合設備の機器配置図
【図2】従来の重合設備の機器配置図
【符号の説明】
1…重合器 2…ガス吹き込みノズル 3…撹拌機 4…配管装置 5…熱交換器 6…分離設備(ドラム) 9a,9b…供給装置(供給配管) 10…供給口

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン、αオレフィン及び重合触媒共存
    下、気液共存状態でエチレン、αオレフィン共重合体を
    重合する重合器と、この重合器の気相を重合器外部に抜
    き出す抜き出し配管と、この抜き出した気相を冷却して
    重合熱を除去する熱交換器と、前記抜き出した気相を前
    記熱交換器によって凝縮する凝縮液と凝縮しない気相と
    に分離する気液分離装置と、この気液分離装置から前記
    凝縮液と前記凝縮しない気相とを前記重合器に再供給す
    る供給装置と、を有する重合設備において、 前記重合器に新たに供給するエチレンの供給口の1つを
    前記抜き出し配管から前記気液分離装置までの間に設け
    たことを特徴とする重合設備。
  2. 【請求項2】前記重合器に新たに供給するエチレンの供
    給口が前記気液分離装置の液レベルよりも下に位置する
    ことを特徴とする請求項1記載の重合設備。
  3. 【請求項3】前記重合器に新たに供給されるエチレンの
    全供給量の内50%以上が前記エチレン供給口から供給
    されることを特徴とする請求項2記載の重合設備。
  4. 【請求項4】エチレン、αオレフィン及び重合触媒共存
    下、気液共存状態でエチレン、αオレフィン共重合体を
    重合器内で重合し、前記重合器内の未重合の気相を前記
    重合器内より抜き出すとともにこの抜き出した気相を冷
    却し、この冷却により前記抜き出した気相を凝縮する凝
    縮液と凝縮しない気相とに分離し、前記凝縮する凝縮液
    と前記凝縮しない気相とをそれぞれ前記重合器に再供給
    する重合方法において、 前記抜き出した気相が前記凝縮液と前記凝縮しない気相
    とに分離されるまでの間に、前記重合器に新たに供給さ
    れるエチレンの少なくとも一部を、前記抜き出した気相
    と混合する混合工程を備えたことを特徴とする重合方
    法。
  5. 【請求項5】前記混合工程において、前記重合器に新た
    に供給されるエチレンの少なくとも一部は、前記重合器
    に新たに供給されるエチレンの全供給量の内50%以上
    であることを特徴とする請求項4記載の重合方法。
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