JPH1149750A - ピロリジン−2,4−ジオン誘導体の製法 - Google Patents

ピロリジン−2,4−ジオン誘導体の製法

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JPH1149750A
JPH1149750A JP9206213A JP20621397A JPH1149750A JP H1149750 A JPH1149750 A JP H1149750A JP 9206213 A JP9206213 A JP 9206213A JP 20621397 A JP20621397 A JP 20621397A JP H1149750 A JPH1149750 A JP H1149750A
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aralkyloxycarbonyl
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Kazuaki Kanai
和昭 金井
Makoto Muto
真 武藤
Koji Sato
耕司 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抗菌剤化合物の合成原料として有用な中間体
およびその製造方法を提供する。 【構成】 下記式で示される化合物(III)の製造
法。また、その製造中間体。 【化1】 [式中、R22はアミノ基の保護基を意味し、R4 および
5 は各々独立して水素原子または炭素数1から6のア
ルキル基を意味するか(ただし、R4 およびR5が同時
に水素原子となる場合を除く。)、または一緒になって
ポリメチレン鎖を形成し、次の構造となってもよい。 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗菌化合物の合成原料
として有用な化合物およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】式(III)
【0003】
【化29】
【0004】[式中、R22はアミノ基の保護基を意味
し、R4 およびR5 は各々独立して水素原子または炭素
数1から6のアルキル基を意味するか(ただし、R4
よびR5が同時に水素原子となる場合を除く。)、また
は一緒になってポリメチレン鎖を形成し、次の構造とな
ってもよい。
【0005】
【化30】 (式中、nは2から5の整数を意味する。)]で表され
る化合物(以下、化合物(III)として表し、他の番
号の式で表される化合物も同様とする。)は抗菌性化合
物の製造中間体として有用である(特開平5―1073
号公報および特開平5―221947号公報参照)。
【0006】その製法としては、アセト酢酸エチルエス
テルを原料とする方法(特開平3―95176号公報)
があるが低収率であり、工業的製法としては不向きであ
った。また、ジケテンを原料とする方法(特開平5―2
21947号公報)があるが多くの工程を要する等の問
題点があり、その工業的製造には未だ改良の余地があっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、これら従
来の技術の問題点を解決し、簡便に化合物(III)を
得る製法を見い出すべく鋭意研究を行った。その結果、
化合物(II)
【0008】
【化31】 [式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
ル基を意味し、R22はアミノ基の保護基を意味し、R4
およびR5 は各々独立して水素原子または炭素数1から
6のアルキル基を意味するか(ただし、R4 およびR5
が同時に水素原子となる場合を除く。)、または一緒に
なってポリメチレン鎖を形成し、次の構造となってもよ
い。
【0009】
【化32】 (式中、nは2から5の整数を意味する。)]を製造中
間体として用いることにより、化合物(III)が簡便
に得られることを見い出し、本発明を完成させた。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(I)
【0011】
【化33】 [式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
ル基を意味し、R2 およびR3 は各々独立して水素原子
またはアミノ基の保護基を意味し、R4 およびR5 は各
々独立して水素原子または炭素数1から6のアルキル基
を意味するか(ただし、R4 およびR5 が同時に水素原
子となる場合を除く。)、または一緒になってポリメチ
レン鎖を形成し、次の構造となってもよい。
【0012】
【化34】 (式中、nは2から5の整数を意味する。)]で表され
る化合物および式(III−1)
【0013】
【化35】 [式中、R21はアルコキシカルボニル基、アラルキルオ
キシカルボニル基またはアシル基を意味し、R4 および
5 は各々独立して水素原子または炭素数1から6のア
ルキル基を意味するか(ただし、R4 およびR5 が同時
に水素原子となる場合を除く。)、または一緒になって
ポリメチレン鎖を形成し、次の構造となってもよい。
【0014】
【化36】 (式中、nは2から5の整数を意味する。)]で表され
る化合物に関する。
【0015】また、式(IV)
【0016】
【化37】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
ル基を意味し、R21はアルコキシカルボニル基、アラル
キルオキシカルボニル基またはアシル基を意味し、R31
は水素原子、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、
アラルキルオキシカルボニル基またはアシル基を意味す
る。)で表される化合物と式(V)
【0017】
【化38】X1 ―(CH2n ―X2 (V) (式中、nは2から5の整数を意味し、X1 およびX2
は各々独立して求核置換反応において脱離する原子また
は基を意味する。)で表される化合物を塩基の存在下に
処理することを特徴とする式(I−1)
【0018】
【化39】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
ル基を意味し、R21はアルコキシカルボニル基、アラル
キルオキシカルボニル基またはアシル基を意味し、R31
は水素原子、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、
アラルキルオキシカルボニル基またはアシル基を意味
し、nは2から5の整数を意味する。)で表される化合
物の製造法に関する。
【0019】さらに、式(IV)
【0020】
【化40】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
ル基を意味し、R21はアルコキシカルボニル基、アラル
キルオキシカルボニル基またはアシル基を意味し、R31
は水素原子、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、
アラルキルオキシカルボニル基またはアシル基を意味す
る。)で表される化合物と式(VI)
【0021】
【化41】R41―X3 (VI) (式中、R41は炭素数1から6のアルキル基を意味し、
3 は求核置換反応において脱離する原子または基を意
味する。)で表される化合物を塩基の存在下に処理する
ことを特徴とする式(I−2)および/または式(I−
3)
【0022】
【化42】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
ル基を意味し、R21はアルコキシカルボニル基、アラル
キルオキシカルボニル基またはアシル基を意味し、R31
は水素原子、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、
アラルキルオキシカルボニル基またはアシル基を意味
し、R41は炭素数1から6のアルキル基を意味する。)
で表される化合物の製造法に関する。
【0023】そして、式(IV)
【0024】
【化43】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
ル基を意味し、R21はアルコキシカルボニル基、アラル
キルオキシカルボニル基またはアシル基を意味し、R31
は水素原子、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、
アラルキルオキシカルボニル基またはアシル基を意味す
る。)で表される化合物と式(VI)
【0025】
【化44】R41―X3 (VI) (式中、R41は炭素数1から6のアルキル基を意味し、
3 は求核置換反応において脱離する原子または基を意
味する。)で表される化合物を塩基の存在下に処理する
ことを特徴とする式(I−3)
【0026】
【化45】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
ル基を意味し、R21はアルコキシカルボニル基、アラル
キルオキシカルボニル基またはアシル基を意味し、R31
は水素原子、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、
アラルキルオキシカルボニル基またはアシル基を意味
し、R41は炭素数1から6のアルキル基を意味する。)
で表される化合物の製造法に関する。
【0027】また、式(IV)
【0028】
【化46】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
ル基を意味し、R21はアルコキシカルボニル基、アラル
キルオキシカルボニル基またはアシル基を意味し、R31
は水素原子、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、
アラルキルオキシカルボニル基またはアシル基を意味す
る。)で表される化合物と式(VI)
【0029】
【化47】R41―X3 (VI) (式中、R41は炭素数1から6のアルキル基を意味し、
3 は求核置換反応において脱離する原子または基を意
味する。)で表される化合物を塩基の存在下に処理する
ことを特徴とする式(I−2)
【0030】
【化48】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
ル基を意味し、R21はアルコキシカルボニル基、アラル
キルオキシカルボニル基またはアシル基を意味し、R31
は水素原子、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、
アラルキルオキシカルボニル基またはアシル基を意味
し、R41は炭素数1から6のアルキル基を意味する。)
で表される化合物の製造法に関する。
【0031】さらに、式(IV)
【0032】
【化49】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
ル基を意味し、R21はアルコキシカルボニル基、アラル
キルオキシカルボニル基またはアシル基を意味し、R31
は水素原子、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、
アラルキルオキシカルボニル基またはアシル基を意味す
る。)で表される化合物と式(IV)の化合物に対して
1当量の式(VI)
【0033】
【化50】R41―X3 (VI) (式中、R41は炭素数1から6の整数を意味し、X3
求核置換反応において脱離する原子または基を意味す
る。)で表される化合物を塩基の存在下に処理し、続い
て式(VII)
【0034】
【化51】R51―X4 (VII) (式中、R51は炭素数1から6のアルキル基を意味し、
4 は求核置換反応において脱離する原子または基を意
味する。)で表される化合物を塩基の存在下に処理する
ことを特徴とする式(I−4)
【0035】
【化52】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
ル基を意味し、R21はアルコキシカルボニル基、アラル
キルオキシカルボニル基またはアシル基を意味し、R31
は水素原子、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、
アラルキルオキシカルボニル基またはアシル基を意味
し、R41は炭素数1から6のアルキル基を意味し、R51
は炭素数1から6のアルキル基を意味する。)で表され
る化合物の製造法に関する。
【0036】あるいは、式(II)
【0037】
【化53】 [式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
ル基を意味し、R22はアミノ基の保護基を意味し、R4
およびR5 は各々独立して水素原子または炭素数1から
6のアルキル基を意味するか(ただし、R4 およびR5
が同時に水素原子となる場合を除く。)、または一緒に
なってポリメチレン鎖を形成し、次の構造となってもよ
い。
【0038】
【化54】 (式中、nは2から5の整数を意味する。)]で表され
る化合物を、塩基またはアルキルアルミニウム試薬の存
在下処理することを特徴とする式(III)
【0039】
【化55】 [式中、R22はアミノ基の保護基を意味し、R4 および
5 は各々独立して水素原子または炭素数1から6のア
ルキル基を意味するか(ただし、R4 およびRが同時
に水素原子となる場合を除く。)、または一緒になって
ポリメチレン鎖を形成し、次の構造となってもよい。
【0040】
【化56】 (式中、nは2から5の整数を意味する。)]で表され
る化合物の製造法に関する。
【0041】さらに、式(II)
【0042】
【化57】 [式中、R は水素原子または炭素数1から6のアル
キル基を意味し、R22はアミノ基の保護基を意味し、R
4 およびR5 は各々独立して水素原子または炭素数1か
ら6のアルキル基を意味するか(ただし、R4 およびR
5 が同時に水素原子となる場合を除く。)、または一緒
になってポリメチレン鎖を形成し、次の構造となっても
よい。
【0043】
【化58】 (式中、nは2から5の整数を意味する。)]で表され
る化合物を、加熱下処理することを特徴とする式(II
I)
【0044】
【化59】 [式中、R22はアミノ基の保護基を意味し、R4 および
5 は各々独立して水素原子または炭素数1から6のア
ルキル基を意味するか(ただし、R4 およびR5が同時
に水素原子となる場合を除く。)、または一緒になって
ポリメチレン鎖を形成し、次の構造となってもよい。
【0045】
【化60】 (式中、nは2から5の整数を意味する。)]で表され
る化合物の製造法に関する。
【0046】本発明で用いる置換基等を以下に説明す
る。
【0047】アミノ基の保護基としては、アシル基、ア
ルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル
基、アラルキル基等を挙げることができる。
【0048】アシル基としては、例えば、ホルミル基、
アセチル基、プロパノイル基、ブチロイル基、t―ブチ
ロイル基、メトキシアセチル基、フルオロアセチル基、
ジフルオロアセチル基、トリフルオロアセチル基、クロ
ロアセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等の脂肪族
若しくは芳香族アシル基を挙げることができる。
【0049】アルコキシカルボニル基としては、例え
ば、t―ブトキシカルボニル基、メトキシカルボニル
基、エトキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエ
トキシカルボニル基を挙げることができる。
【0050】アラルキルオキシカルボニル基としては、
ベンジルオキシカルボニル基等を挙げることができ、該
フェニル基部分には、メチル基、エチル基等の低級アル
キル基、メトキシ基、エトキシ基等の低級アルコキシル
基、ニトロ基、ハロゲン原子等が置換していてもよく、
例えば、パラメトキシベンジルオキシカルボニル基、パ
ラニトロベンジルオキシカルボニル基を挙げることがで
きる。
【0051】アラルキル基としては、ベンジル基、α−
メチルベンジル基、トリチル基、ベンズヒドリル基等を
挙げることができ、該フェニル基部分には、メチル基、
エチル基等の低級アルキル基、メトキシ基、エトキシ基
等の低級アルコキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子等が
置換していてもよく、例えば、パラニトロベンジル基、
パラメトキシベンジル基を挙げることができる。
【0052】求核置換反応において脱離する原子または
基としては、例えば、塩素、臭素もしくはヨウ素等のハ
ロゲン原子、p−トルエンスルホニルオキシ、メタンス
ルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシ
等のスルホニルオキシ基、またはジメチルスルホニウム
等のジアルキルスルホニウム基を挙げることができる。
なお、ジアルキルスルホニウム基の場合は、カウンター
アニオンとしてハロゲンの陰イオンを伴うことがある。
【0053】本願明細書中の化合物の置換基について以
下に詳しく説明する。
【0054】まず、本発明化合物(I)の置換基R1
しては炭素数1から6のアルキル基が好ましく、特にメ
チル基およびエチル基が好ましい。置換基R2 およびR
3 のアミノ基の保護基としては、アラルキル基、アルコ
キシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基およ
びアシル基が好ましく、特にホルミル基、アセチル基、
ベンジル基、t−ブトキシカルボニル基およびベンジル
オキシカルボニル基が好ましい。置換基R4 およびR5
としては、R4 およびR5 が一緒になってポリメチレン
鎖を形成し、次の構造
【0055】
【化61】 (式中、nは2から5の整数を意味する。)を形成した
ものが好ましく、特にnが2または3であるもの、さら
にはnが2であるものが好ましい。
【0056】本発明化合物(III−1)の置換基R21
としては、ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、
ブチロイル基、t―ブチロイル基、メトキシアセチル
基、フルオロアセチル基、ジフルオロアセチル基、トリ
フルオロアセチル基、クロロアセチル基、ピバロイル
基、ベンゾイル基、t―ブトキシカルボニル基、メトキ
シカルボニル基、エトキシカルボニル基、2,2,2−
トリクロロエトキシカルボニル基、ベンジルオキシカル
ボニル基、パラメトキシベンジルオキシカルボニル基お
よびパラニトロベンジルオキシカルボニル基が好まし
く、特にホルミル基、アセチル基、t−ブトキシカルボ
ニル基およびベンジルオキシカルボニル基が好ましい。
置換基R4 およびR5 としては、R4 およびR5 が一緒
になってポリメチレン鎖を形成し、次の構造
【0057】
【化62】 (式中、nは2から5の整数を意味する。)を形成した
ものが好ましく、特にnが2または3であるもの、さら
にはnが2であるものが好ましい。
【0058】化合物(IV)の置換基R1 としては炭素
数1から6のアルキル基が好ましく、特にメチル基およ
びエチル基が好ましい。置換基R21としては、アルコキ
シカルボニル基およびアラルキルオキシカルボニル基が
好ましく、特にt−ブトキシカルボニル基およびベンジ
ルオキシカルボニル基が好ましい。置換基R31として
は、水素原子およびアラルキル基が好ましく、特に水素
原子およびベンジル基が好ましい。
【0059】化合物(V)のnとしては2または3、特
に2が好ましく、求核置換反応において脱離する原子ま
たは基を意味するX1 およびX2 としては、ハロゲン原
子が好ましく、特に臭素原子が好ましい。
【0060】化合物(VI)のR41としては、メチル基
またはエチル基が好ましく、求核置換反応において脱離
する原子または基を意味するX3 としては、ハロゲン原
子が好ましく、特に臭素原子が好ましい。
【0061】化合物(VII)のR51としては、メチル
基またはエチル基が好ましく、求核置換反応において脱
離する原子または基を意味するX4 としては、ハロゲン
原子が好ましく、特に臭素原子が好ましい。
【0062】化合物(II)の置換基R1 としては炭素
数1から6のアルキル基が好ましく、特にメチル基およ
びエチル基が好ましい。置換基R22としては、アラルキ
ル基、アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカル
ボニル基およびアシル基が好ましく、特にホルミル基、
アセチル基、ベンジル基、t−ブトキシカルボニル基お
よびベンジルオキシカルボニル基が好ましい。置換基R
4 およびR5 としては、R4 およびR5 がポリメチレン
鎖を形成し、次の構造
【0063】
【化63】 (式中、nは2から5の整数を意味する。)を形成した
ものが好ましく、特にnが2または3であるもの、さら
にはnが2であるものが好ましい。
【0064】次に本発明の製造方法を各工程ごとに説明
する。
【0065】まず、化合物(IV)と化合物(V)を反
応させ、化合物(I−1)を製造する工程について説明
する。
【0066】化合物(I−1)は、化合物(IV)およ
び化合物(V)を溶媒中、塩基存在下で処理することに
よって得ることができる。
【0067】反応溶媒としては、反応に不活性なもので
あれば特に制限はないが、用いる塩基に応じて、好まし
いものを選択すればよく、アルコール系、エーテル系、
ハロゲン化炭化水素系、アミド系、その他、ジメチルス
ルホキシド、アセトニトリル、アセトン、酢酸エステ
ル、水等を用いることができる。また、これらを混合溶
媒として使用することもできる。
【0068】これらの溶媒のうち、ジメチルホルムアミ
ド等のアミド系およびアセトンが好ましい。
【0069】反応温度は塩基の種類や使用する溶媒によ
り異なるが、−78℃から溶媒の沸点の範囲で行えばよ
く、好ましくは室温から溶媒の沸点の範囲である。
【0070】塩基としては、有機または無機のいずれで
あってもよく、アルカリ金属またはアルカリ土類金属、
例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウ
ム、カルシウム等の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩およ
びアルコキサイド等、水素化ナトリウム、水素化カリウ
ム、水素化リチウム等の金属水素化物、n−ブチルリチ
ウム、メチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド
等のアルキルリチウム試薬、トリエチルアミン、N,N
―ジイソプロピルエチルアミン等の三級アミン類、その
他、1,8―ジアザビシクロ[5.4.0] ウンデセ―
7―エン(DBU)、1,8―ジアザビシクロ[4.
3.0] ノン―5―エン(DBN)、ジメチルアニリ
ン、N−メチルモルフォリン等の複素環化合物を用いる
ことができる。
【0071】また、反応を促進させるためにテトラブチ
ルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニ
ウムクロリド等の四級アンモニウム塩やヨウ化カリウ
ム、ヨウ化ナトリウム等のアルカリ金属またはアルカリ
土類金属のヨウ化物およびクラウンエーテル等の存在下
で行うこともある。
【0072】これらの塩基のうち、炭酸カリウム、炭酸
ナトリウム等の金属炭酸塩や水素化ナトリウム、水素化
カリウム等の金属水素化物が好ましい。
【0073】塩基の使用量は通常、化合物(IV)に対
して1から30当量の範囲でよいが、過剰量を使用する
方が反応効率が高く、好ましくは2から16当量程度で
ある。
【0074】化合物(IV)は、市販のものあるいは、
アミノ基を保護したグリシンから導くことができる。
【0075】次に、化合物(IV)と化合物(VI)を
反応させ、化合物(I−2)および/または(I−3)
を製造する工程について説明する。
【0076】化合物(I−2)および/または化合物
(I−3)は、化合物(IV)および化合物(VI)を
溶媒中、塩基存在下で処理することによって得ることが
できる。
【0077】反応溶媒としては、反応に不活性なもので
あれば特に制限はないが、用いる塩基に応じて、好まし
いものを選択すればよく、アルコール系、エーテル系、
ハロゲン化炭化水素系、アミド系、その他、ジメチルス
ルホキシド、アセトニトリル、アセトン、酢酸エステ
ル、水等を用いることができる。また、これらを混合溶
媒として使用することもできる。
【0078】反応温度は塩基の種類や使用する溶媒によ
り異なるが、−78℃から溶媒の沸点の範囲で行えばよ
く、好ましくは室温から溶媒の沸点の範囲である。
【0079】塩基としては、有機または無機のいずれで
あってもよく、アルカリ金属またはアルカリ土類金属、
例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウ
ム、カルシウム等の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩およ
びアルコキサイド等、水素化ナトリウム、水素化カリウ
ム、水素化リチウム等の金属水素化物、n−ブチルリチ
ウム、メチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド
等のアルキルリチウム試薬、トリエチルアミン、N,N
―ジイソプロピルエチルアミン等の三級アミン類、その
他、1,8―ジアザビシクロ[5.4.0] ウンデセ―
7―エン(DBU)、1,8―ジアザビシクロ[4.
3.0] ノン―5―エン(DBN)、ジメチルアニリ
ン、N−メチルモルフォリン等の複素環化合物を用いる
ことができる。
【0080】また、反応を促進させるためにテトラブチ
ルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニ
ウムクロリド等の四級アンモニウム塩やヨウ化カリウ
ム、ヨウ化ナトリウム等のアルカリ金属またはアルカリ
土類金属のヨウ化物およびクラウンエーテル等の存在下
で行うこともある。
【0081】これらの塩基のうち、炭酸カリウム、炭酸
ナトリウム等の金属炭酸塩や水素化ナトリウム、水素化
カリウム等の金属水素化物が好ましい。
【0082】本工程では、目的とする化合物により、化
合物(VI)の使用量および/または塩基の使用量が異
なってくる。
【0083】すなわち、目的とする化合物が(I−3)
の場合は、化合物(VI)を1当量を使用して反応させ
るか、または塩基1から1.2当量の存在下で反応させ
ればよい。化合物(VI)を1当量使用する場合(理論
上は1当量でよいが、実際に反応を行う場合は、やや過
剰に用いてもよい。)は、塩基の量は1当量以上であれ
ばよいが、1から1.2当量が好ましい。塩基を1から
1.2当量使用する場合は、化合物(VI)の量は1当
量以上であればよいが、1当量(理論上は1当量でよい
が、実際に反応を行う場合は、やや過剰に用いてもよ
い。)が好ましい。
【0084】目的とする化合物が(I−2)の場合は、
化合物(VI)および塩基を2当量以上使用すればよ
い。
【0085】次に、化合物(IV)と化合物(IV)に
対して1当量の化合物(VI)を反応させた後、化合物
(VII)を反応させ化合物(I−4)を製造する工程
について説明する。なお、化合物(VI)の量は理論上
は1当量でよいが、実際に反応を行う場合は、やや過剰
に用いてもよい。
【0086】化合物(I−4)は、化合物(IV)およ
び化合物(IV)に対して1当量の化合物(VI)を溶
媒中、塩基存在下で処理し、その後、化合物(VII)
を加え、塩基存在下で処理することによって得ることが
できる。
【0087】反応溶媒としては、反応に不活性なもので
あれば特に制限はないが、用いる塩基に応じて、好まし
いものを選択すればよく、アルコール系、エーテル系、
ハロゲン化炭化水素系、アミド系、その他、ジメチルス
ルホキシド、アセトニトリル、アセトン、酢酸エステ
ル、水等を用いることができる。また、これらを混合溶
媒として使用することもできる。
【0088】反応温度は塩基の種類や使用する溶媒によ
り異なるが、−78℃から溶媒の沸点の範囲で行えばよ
く、好ましくは室温から溶媒の沸点の範囲である。
【0089】塩基としては、有機または無機のいずれで
あってもよく、アルカリ金属またはアルカリ土類金属、
例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウ
ム、カルシウム等の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩およ
びアルコキサイド等、水素化ナトリウム、水素化カリウ
ム、水素化リチウム等の金属水素化物、n−ブチルリチ
ウム、メチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド
等のアルキルリチウム試薬、トリエチルアミン、N,N
―ジイソプロピルエチルアミン等の三級アミン類、その
他、1,8―ジアザビシクロ[5.4.0] ウンデセ―
7―エン(DBU)、1,8―ジアザビシクロ[4.
3.0] ノン―5―エン(DBN)、ジメチルアニリ
ン、N−メチルモルフォリン等の複素環化合物を用いる
ことができる。
【0090】また、反応を促進させるためにテトラブチ
ルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニ
ウムクロリド等の四級アンモニウム塩やヨウ化カリウ
ム、ヨウ化ナトリウム等のアルカリ金属またはアルカリ
土類金属のヨウ化物およびクラウンエーテル等の存在下
で行うこともある。
【0091】これらの塩基のうち、炭酸カリウム、炭酸
ナトリウム等の金属炭酸塩や水素化ナトリウム、水素化
カリウム等の金属水素化物が好ましい。
【0092】塩基は化合物(IV)に対して2から30
当量、好ましくは2から16当量程度を反応の始めから
使用してもよいが、化合物(VI)を反応させる段階と
化合物(VII)を反応させる段階の2回に分けて使用
してもよい。化合物(VI)を反応させる段階では1当
量以上、好ましくは1から1.2当量の塩基を使用し、
化合物(VII)を反応させる段階では1当量以上の塩
基を使用すればよい。
【0093】この化合物(I−4)を得る反応では、化
合物(VI)を溶媒中、塩基存在下で処理して得られた
化合物を一度単離した後、該化合物と化合物(VII)
を溶媒中、塩基存在下で処理することによっても得るこ
とができる。
【0094】この反応でR41とR51が異なる化合物を製
造する場合、炭素数が多い方(同じ場合は、分枝状の
方)をR41として反応させ、その後炭素数が小さい方
(同じ場合は、直鎖状の方)をR51として反応させるの
が好ましい。
【0095】化合物(III)は、化合物(II)を閉
環することにより得ることができる。具体的には、化合
物(II)を溶媒中、塩基存在下で処理することによっ
て得ることができる。また、化合物(III)は、化合
物(II)を溶媒中、アルキルアルミニウム試薬存在下
で処理することによっても得ることができる。
【0096】溶媒としては、反応に不活性なものであれ
ば特に制限はないが、用いる塩基、アルキルアルミニウ
ム試薬に応じて、好ましいものを選択すればよく、アル
コール系、エーテル系、ハロゲン化炭化水素系、アミド
系、芳香族炭化水素系、その他、アセトニトリル、アセ
トン、酢酸エステル、水等を用いることができる。ま
た、これらを混合溶媒として使用することもできる。
【0097】これらの溶媒のうち、テトラヒドロフラン
(THF)等のエーテル系、塩化メチレン等のハロゲン
化炭素系およびトルエン等の芳香族炭化水素系が好まし
い。
【0098】反応温度は塩基の種類や使用する溶媒によ
り異なるが、−78℃から溶媒の沸点の範囲で行えばよ
く、好ましくは0℃から溶媒の沸点の範囲である。反応
は室温でも進行するが、加熱して反応を促進させてもよ
い。
【0099】塩基の使用量は通常、化合物(II)に対
して1から15当量の範囲でよく、好ましくは1から5
当量程度である。
【0100】アルキルアルミニウム試薬としては、トリ
メチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイ
ソブチルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリ
ド、ジエチルアルミニウムクロリド、メチルアルミニウ
ムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド等が例示
でき、特にトリメチルアルミニウムが好ましい。
【0101】アルキルアルミニウム試薬の使用量は通
常、化合物(II)に対して1から15当量の範囲でよ
く、好ましくは1から5当量程度である。
【0102】さらに、化合物(III)は、化合物(I
I)を溶媒中、加熱下で処理することによっても得るこ
とができる。
【0103】溶媒としては、反応に不活性なものであれ
ば特に制限はないが、アルコール系、エーテル系、ハロ
ゲン化炭化水素系、アミド系、芳香族炭化水素系、その
他、アセトニトリル、アセトン、酢酸エステル、水等を
用いることができる。また、これらを混合溶媒として使
用することもできる。
【0104】これらの溶媒のうち、テトラヒドロフラン
(THF)等のエーテル系、塩化メチレン等のハロゲン
化炭素系およびトルエン等の芳香族炭化水素系が好まし
い。
【0105】反応温度は使用する溶媒により異なるが、
40℃から溶媒の沸点の範囲で行えばよく、加熱還流下
で行うのが好ましい。
【0106】反応原料である化合物(II)は、化合物
(I)のうちR2 がアミノ基の保護基でR3 が水素原子
のものを使用すればよいが、R2 およびR3 が共にアミ
ノ基の保護基である化合物(I)のアミノ基の保護基R
3 を常法(ティー.ダブリュウ.グリーン(T.W.Green)
等の「プロテクティブ グループ イン オルガニック
シンセシス(Protective Group in Organic Synthesi
s)」 ウィリイ(Wiley), 1991等を参照。)にて脱保護
することによっても得られる。例えば、R3 が、アシル
基である場合には加水分解により、アルコキシカルボニ
ル基またはアラルキルオキシカルボニル基である場合に
は無溶媒あるいは溶媒中カチオンスカベンジャーの存在
下あるいは非存在下、酸で処理することにより、また、
フェニル基部分がメチル、エチル等の低級アルキル、メ
トキシ、エトキシ等の低級アルコキシ、ニトロ、場合に
よってはハロゲンが置換していても良いベンジル基類で
は、溶媒中、触媒を用いて酸またはアルカリ存在下ある
いは非存在下、水素化分解することにより脱保護するこ
とができる。
【0107】アミノ基の保護基がアシル基である場合に
は、酸またはアルカリを用いて行われ、酸性加水分解に
は塩酸、硫酸等の酸を、アルカリ性加水分解には水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムアルコラート
等のアルカリを用い、これら酸またはアルカリの水溶
液、もしくは、メタノール、エタノール等のアルコール
系有機溶媒、あるいは含水有機溶媒による溶液として脱
保護の反応に用いることができ、反応温度は室温から溶
媒の沸点において行われる。
【0108】アミノ基の保護基がアルコキシカルボニル
基またはアラルキルオキシカルボニル基の場合には、溶
媒として脱保護の反応に不活性なものであれば特に制限
はないが、アルコール系、エーテル系、ハロゲン化炭化
水素系、芳香族炭化水素系、その他、アセトニトリル、
アセトン、酢酸エステル、水、酢酸等あるいはこれらを
混合溶媒等を用いることができ、カチオンスカベンジャ
ーとしては、たとえば、アニソール、チオアニソール等
が挙げられ、酸としては、たとえば、p―トルエンスル
ホン酸、メタンスルホン酸、塩酸、臭化水素酸、トリフ
ルオロ酢酸等が挙げられる。反応温度は氷冷下から溶媒
の沸点において行われる。
【0109】また、フェニル基部分がメチル、エチル等
の低級アルキル、メトキシ、エトキシ等の低級アルコキ
シ、ニトロ、場合によってはハロゲンが置換していても
良いベンジル基類の水素化分解では、溶媒として反応に
不活性なものであれば特に制限はないが、アルコール
系、アミド系、芳香族炭化水素系、その他、アセトニト
リル、ギ酸、酢酸等を用いることができる。また、触媒
としては、5%パラジウム炭素、10%パラジウム炭
素、20%パラジウム炭素、ラネーニッケル等の含金属
化合物が挙げられ、酸またはアルカリとしては、塩酸、
臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の鉱
酸あるいは、p―トルエンスルホン酸、メタンスルホン
酸等の有機酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
酸化カルシウム、アンモニア水等の無機塩基が挙げられ
る。反応温度は室温から200℃の範囲で行えばよく、
水素圧は常圧から150気圧の範囲において行われる。
【0110】本発明の各工程で用いられる溶媒について
説明する。
【0111】芳香族炭化水素系としては、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等が挙げられる。アルコール系として
は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロ
パノール(IPA)、ブタノール、t―ブタノール等が
挙げられる。エーテル系としては、ジエチルエーテル、
テトラヒドロフラン(THF)、ジメトキシエタン、
1、4―ジオキサン等が挙げられる。アミド系としては
ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミ
ド(DMAc)等が挙げられる。ハロゲン化炭化水素系
としては、クロロホルム、塩化メチレン、1、2―ジク
ロロエタン(EDC)等が挙げられる。
【0112】ここで得られた化合物(III)は、特開
平3―95176号公報、特開平4―149174号公
報記載の方法により抗菌剤の合成中間体へ導くことがで
きる。以下、実施例および参考例を挙げて本発明をさら
に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
【0113】
【実施例】実施例1:エチル 4−[ (tert−ブト
キシカルボニル)アミノ] −2−シクロプロピル−3−
オクソブチレート エチル 4−[ (tert−ブトキシカルボニル)アミ
ノ] −3−オクソブチレート(822.0mg)および
1,2−ジブロモエタン(1.86g)をアセトン(3
3ml)に溶解した。室温にて、攪拌しながら炭酸カリ
ウム(2.74g)を加え、反応液を9時間加熱還流し
た。溶媒を減圧留去し、残留物に水を加え、酢酸エチル
で抽出した。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液、飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶
媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(酢酸エチル−トルエン=1:3)に付し、粗生成
物653.8mgを得た。さらに、この粗生成物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ノルマ
ルヘキサン=1:3)に付し、標題化合物547.4m
gを無色油状物として得た。
【0114】1H−NMR(CDCl3 )δ:1.29
(3H,t,J=7.0Hz),1.45(9H,
s),1.57(4H,s),4.21(2H,q,J
=7.0Hz),4.49(2H,d,J=5.0H
z),5.30(1H,brs) MS(m/z):272,216,172,170,5
【0115】実施例2:エチル 4−[ (ベンジルオキ
シカルボニル)アミノ] −2−シクロプロピル−3−オ
クソブチレート エチル 4−[ (ベンジルオキシカルボニル)アミノ]
−3−オクソブチレート(558.6mg)および1,
2−ジブロモエタン(1.10g)をアセトン(20m
l)に溶解した。室温にて、攪拌しながら炭酸カリウム
(1.66g)を加え、反応液を9時間加熱還流した。
溶媒を減圧留去し、残留物に水を加え、酢酸エチルで抽
出した。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を
留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル−トルエン=1:3)に付し、粗生成物2
27.7mgを得た。さらに、この粗生成物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ノルマルヘ
キサン=1:3)に付し、標題化合物189.9mgを
無色油状物として得た。
【0116】1H−NMR(CDCl3 )δ:1.29
(3H,t,J=7.0Hz),1.58(4H,
s),4.21(2H,q,J=7.0Hz),4.5
9(2H,d,J=5.0Hz),5.12(2H,
s),5.46(1H,brs),7.46〜7.39
(5H,m) MS(m/z):306,262,91
【0117】実施例3:エチル 4−[ ベンジル(te
rt−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−シクロプロ
ピル−3−オクソブチレート エチル 4−[ ベンジル(tert−ブトキシカルボニ
ル)アミノ] −3−オクソブチレート(100.0m
g)および1,2−ジブロモエタン(69.8mg)を
N,N−ジメチルホルムアミド(6ml)に溶解した。
室温にて、攪拌しながら炭酸カリウム(98.6mg)
を加え、そのままの温度で15時間30分攪拌した。反
応液に氷水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽
和塩化アンモニウム水溶液、水および飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチ
ル−トルエン=1:3)に付し、粗生成物75.2mg
を得た。さらに、この粗生成物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(酢酸エチル−ノルマルヘキサン=1:
3)に付し、標題化合物55.7mgを無色油状物とし
て得た。
【0118】1H−NMR(CDCl3 )δ:1.19
(3H,t,J=7.2Hz),1.38〜1.60
(4H,m),1.46(9H,s),4.13(2
H,q,J=7.2Hz),4.40,4.45(2
H,s×2),4.48(2H,s),7.20〜7.
38(5H,m)
【0119】実施例4:エチル 4−[ ベンジル(te
rt−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−シクロプロ
ピル−3−オクソブチレート エチル 4−[ ベンジル(tert−ブトキシカルボニ
ル)アミノ] −3−オクソブチレート(100.0m
g)および1,2−ジブロモエタン(167.5mg)
をアセトン(6ml)に溶解した。室温にて、攪拌しな
がら炭酸カリウム(246.5mg)を加え、反応液を
6時間加熱還流した。溶媒を減圧留去し、残留物に水を
加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化アンモ
ニウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(酢酸エチル−トルエン=1:
3)に付し、粗生成物84.3mgを得た。さらに、こ
の粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢
酸エチル−ノルマルヘキサン=1:3)に付し、標題化
合物75.8mgを無色油状物として得た。NMRスペ
クトルは実施例3で得たものと一致した。
【0120】実施例5:5−t−ブトキシカルボニル−
4,7−ジオキソ−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン エチル 4−[ (tert−ブトキシカルボニル)アミ
ノ] −2−シクロプロピル−3−オクソブチレート(2
00.0mg)をテトラヒドロフラン(30ml)に溶
解した。氷冷下攪拌しながら、60%水素化ナトリウム
(43.8mg)を加え、そのままの温度で3時間攪拌
した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機
層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(酢酸エチル−ノルマルヘキサン=1:3)
に付し、標題化合物23.4mgを白色結晶として得
た。
【0121】融点 103〜105℃1 H−NMR(CDCl3 )δ: 1.57(9H,
s),1.75〜1.87(4H,m),4.29(2
H,s) 元素分析値: C1115NO4 として 理論値(%): C 58.66; H 6.71; N 6.22 分析値(%): C 58.39; H 6.58; N 6.06
【0122】実施例6:5−t−ブトキシカルボニル−
4,7−ジオキソ−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン アルゴン気流下、エチル 4−[ (tert−ブトキシ
カルボニル)アミノ]−2−シクロプロピル−3−オク
ソブチレート(137.1mg)をトルエン(10.1
ml)に溶解した。氷冷下攪拌しながら、1.01Mト
リメチルアルミニウムノルマルヘキサン溶液(1.10
ml)を加え、そのままの温度で21時間攪拌した。反
応液に1規定塩酸を加え、室温にて30分間攪拌した
後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチ
ル−ノルマルヘキサン=1:3)に付し、標題化合物4
6.0mgを白色結晶として得た。各種スペクトルデー
タは、実施例5で得たものと一致した。
【0123】実施例7:5−ベンジルオキシカルボニル
−4,7−ジオキソ−5−アザスピロ[2.4]ヘプタ
アルゴン気流下、エチル 4−[ (ベンジルオキシカル
ボニル)アミノ] −2−シクロプロピル−3−オクソブ
チレート(200.0mg)をトルエン(13.1m
l)に溶解した。氷冷下攪拌しながら、1.01Mトリ
メチルアルミニウム ノルマルヘキサン溶液(1.30
ml)を加え、そのままの温度で21時間攪拌した。反
応液に1規定塩酸を加え、室温にて30分間攪拌した
後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチ
ル−ノルマルヘキサン=1:3)に付し、標題化合物3
5.7mgを白色結晶として得た。
【0124】融点 126〜128℃1 H−NMR(CDCl3 )δ: 1.76〜1.88
(4H,m),4.35(2H,s),5.34(2
H,s),7.28〜7.36(5H,m) 元素分析値: C1413NO4 として 理論値(%): C 64.86; H 5.05; N 5.40 分析値(%): C 64.66; H 5.05; N 5.37
【0125】実施例8:エチル 4−ベンジルアミノ−
2−シクロプロピル−3−オクソブチレート アルゴン気流下、エチル 4−[ (ベンジルオキシカル
ボニル)アミノ] −2−シクロプロピル−3−オクソブ
チレート(131.5mg)を塩化メチレン(1ml)
に溶解した。氷冷下攪拌しながら、トリフルオロ酢酸
(1.82ml)を加えた。反応液を室温で1時間30
分攪拌した。反応液を留去し、残渣に1規定水酸化ナト
リウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機
層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した。溶媒を留去後、標題化合物84.9mgを無色油
状物質として得た。本品は精製することなく、次の工程
に用いた。
【0126】1H−NMR(CDCl3 )δ: 1.2
4(3H,t,J=7.2Hz),1.51(4H,
s),3.77(2H,s),4.01(2H,s),
4.16(2H,q,J=7.2Hz),7.20〜
7.43(5H,m)
【0127】実施例9:5−ベンジル−4,7−ジオキ
ソ−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン エチル 4−ベンジルアミノ−2−シクロプロピル−3
−オクソブチレートの粗体(84.9mg)をトルエン
(5ml)に溶解し、反応液を30分間加熱還流した。
反応液を留去後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(酢酸エチル−トルエン=1:4)に付
し、標題化合物56.3mgを白色結晶として得た。
【0128】融点 92〜94℃1 H−NMR(CDCl3 )δ: 1.60〜1.79
(4H,m),3.79(2H,s),4.68(2
H,s),7.26〜7.42(5H,m) 元素分析値:C1313NO2 として 理論値(%):C 72.54; H 6.09; N 6.51 分析値(%):C 72.41; H 6.03; N 6.46
【0129】参考例1:エチル 4−[ (tert−ブ
トキシカルボニル)アミノ] −3−オクソブチレート アルゴン気流下、N−t−ブトキシカルボニルグリシン
350mgをテトラヒドロフラン(10ml)に溶解し
た。氷冷攪拌下、反応液に1,1’−カルボニルジイミ
ダゾール(356.7mg)を加えた後、室温にて1時
間攪拌した。−78℃にてこの反応液に別途、酢酸エチ
ル(0.78ml)、1.6M n−ブチルリチウム
ノルマルヘキサン溶液(5ml)およびジイソプロピル
アミン(1.12ml)より調製したリチウムエノレー
トのテトラヒドロフラン溶液(10ml)を滴下し、そ
のままの温度で1時間攪拌した。反応液に飽和塩化アン
モニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層
を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(酢酸エチル−ノルマルヘキサン=1:1)に
付し、標題化合物185.6mgを無色油状物として得
た。
【0130】1H−NMR(CDCl3 )δ:1.28
(3H,t,J=7.2Hz),1.45(9H,
s),3.49(2H,s),4.13(2H,d,J
=5.0Hz),4.21(2H,q,J=7.2H
z),5.30 (1H,brs)MS(m/z):2
46,190,146,144,57
【0131】参考例2:エチル 4−[ (tert−ブ
トキシカルボニル)アミノ] −3−オクソブチレート アルゴン気流下、N−t−ブトキシカルボニルグリシン
(1.75g)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶
解した。氷冷攪拌下、反応液に1,1’−カルボニルジ
イミダゾール(1.95g)を加えた後、室温にて1時
間攪拌した。この反応液を別途、カリウムマロン酸エチ
ル(2.55g)および塩化マグネシウム(920m
g)により調製したマグネシウムマロネートのテトラヒ
ドロフラン懸濁液(15ml)へ室温にて滴下し、その
ままの温度で20時間攪拌した。反応液に飽和硫酸水素
カリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層
を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去後、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−
ノルマルヘキサン=1:1)に付し、標題化合物1.8
6gを無色油状物として得た。各種スペクトルデータは
参考例1で得られたものと一致した。
【0132】参考例3:エチル 4−[ (ベンジルオキ
シカルボニル)アミノ] −3−オクソブチレート アルゴン気流下、N−ベンジルオキシカルボニルグリシ
ン(418.4mg)をテトラヒドロフラン(10m
l)に溶解した。氷冷攪拌下、反応液に1,1’−カル
ボニルジイミダゾール(356.7mg)を加えた後、
室温にて1時間攪拌した。−78℃にてこの反応液に別
途、酢酸エチル(0.78ml)、1.6M n−ブチ
ルリチウム ノルマルヘキサン溶液(5ml)およびジ
イソプロピルアミン(1.12ml)より調製したリチ
ウムエノレートのテトラヒドロフラン溶液(10ml)
を滴下し、そのままの温度で1時間攪拌した。反応液に
飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出
した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ノルマルヘキサン
=1:1)に付し、標題化合物216mgを無色油状物
として得た。
【0133】融点:22〜23℃1 H−NMR(CDCl3 )δ:1.28(3H,t,
J=7.2Hz),3.48(2H,s),4.20
(2H,q,J=7.2Hz),4.22(2H,d,
J=5.0Hz),5.12(2H,s),5.44
(1H,brs),7.31〜7.38(5H,m)
【0134】参考例4:エチル 4−[ (ベンジルオキ
シカルボニル)アミノ] −3−オクソブチレート アルゴン気流下、N−ベンジルオキシカルボニルグリシ
ン(2.09g)をテトラヒドロフラン(20ml)に
溶解した。氷冷攪拌下、反応液に1,1’−カルボニル
ジイミダゾール(1.95g)を加えた後、室温にて2
時間攪拌した。この反応液を別途、カリウムマロン酸エ
チル(2.55g)および塩化マグネシウム(920m
g)により調製したマグネシウムマロネートのテトラヒ
ドロフラン懸濁液(15ml)へ室温にて滴下し、その
ままの温度で20時間攪拌した。反応液に飽和硫酸水素
カリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層
を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去後、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−
ノルマルヘキサン=1:1)に付し、標題化合物2.4
2gを無色油状物として得た。各種スペクトルデータは
参考例3で得られたものと一致した。
【0135】参考例5:N−ベンジル−N−(tert
−ブトキシカルボニル)グリシン ベンジルグリシン(606mg)をメタノール(60m
l)に溶解した。室温にて、反応液にトリエチルアミン
(8.36ml)およびジtert−ブチルジカルボネ
ート(1.31g)のテトラヒドロフラン溶液(10m
l)を加えた。そのままの温度で、反応液を20時間攪
拌した。反応液を留去後、残渣に飽和硫酸水素カリウム
水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽
和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒
を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム−メタノール=20:1)に付し、標準
化合物1.04gを白色結晶として得た。
【0136】融点:100〜102℃1 H−NMR(CDCl3 )δ:1.48(9H,
s),3.81,3.97(2H,s×2),4.53
(2H,d,J=8.9Hz),7.20〜7.39
(5H,m),10.59(1H,brs)
【0137】参考例6:エチル 4−[ベンジル(te
rt−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−オクソブチ
レート アルゴン気流下、N−ベンジル−N−(tert−ブト
キシカルボニル)グリシン(500.0mg)をテトラ
ヒドロフラン(5ml)に溶解した。氷冷攪拌下、反応
液に1,1’−カルボニルジイミダゾール(458.9
mg)を加えた後、室温にて2時間攪拌した。この反応
液を別途、カリウムマロン酸エチル(481.1mg)
および塩化マグネシウム(173.3mg)により調製
したマグネシウムマロネートのテトラヒドロフラン懸濁
液(7ml)へ室温にて滴下し、そのままの温度で16
時間攪拌した。反応液に飽和硫酸水素カリウム水溶液を
加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(酢酸エチル−ノルマルヘキサン=
1:3)に付し、標題化合物530.8mgを無色油状
物として得た。
【0138】1H−NMR(CDCl3 )δ:1.25
(3H,t,J=7.2Hz),1.46,1.47
(9H,s×2),3.34,3.41(2H,s×
2),3.93,4.07(2H,s×2),4.16
(2H,q,J=7.2Hz),4.46,4.51
(2H,s×2),7.26〜7.38(5H,m)

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 [式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
    ル基を意味し、R2 およびR3 は各々独立して水素原子
    またはアミノ基の保護基を意味し、R4 およびR5 は各
    々独立して水素原子または炭素数1から6のアルキル基
    を意味するか(ただし、R4 およびR5 が同時に水素原
    子となる場合を除く。)、または一緒になってポリメチ
    レン鎖を形成し、次の構造となってもよい。 【化2】 (式中、nは2から5の整数を意味する。)]で表され
    る化合物
  2. 【請求項2】 式(I)中、R2 およびR3 のアミノ基
    の保護基がアラルキル基、アルコキシカルボニル基、ア
    ラルキルオキシカルボニル基またはアシル基である請求
    項1に記載の化合物
  3. 【請求項3】 アラルキル基がベンジル基、α−メチル
    ベンジル基、トリチル基、ベンズヒドリル基、パラニト
    ロベンジル基およびパラメトキシベンジル基、アルコキ
    シカルボニル基がt―ブトキシカルボニル基、メトキシ
    カルボニル基、エトキシカルボニル基および2,2,2
    −トリクロロエトキシカルボニル基、アラルキルオキシ
    カルボニル基がベンジルオキシカルボニル基、パラメト
    キシベンジルオキシカルボニル基およびパラニトロベン
    ジルオキシカルボニル基、アシル基がホルミル基、アセ
    チル基、プロパノイル基、ブチロイル基、t―ブチロイ
    ル基、メトキシアセチル基、フルオロアセチル基、ジフ
    ルオロアセチル基、トリフルオロアセチル基、クロロア
    セチル基、ピバロイル基およびベンゾイル基である請求
    項2に記載の化合物
  4. 【請求項4】 式(I)中、R1 がエチル基、R2 がベ
    ンジル基、R3 がt-ブトキシカルボニル基であり、R4
    およびR5 が一緒になって、nが2であるエチレン鎖
    を形成したものである請求項1に記載の化合物
  5. 【請求項5】 式(I)中、R1 がエチル基、R2 がt
    - ブトキシカルボニル基、R3 が水素原子であり、R4
    およびR5 が一緒になって、nが2であるエチレン鎖を
    形成したものである請求項1に記載の化合物
  6. 【請求項6】 式(I)中、R1 がエチル基、R2 がベ
    ンジルオキシカルボニル基、R3 が水素原子であり、R
    4 およびR5 が一緒になって、nが2であるエチレン鎖
    を形成したものである請求項1に記載の化合物
  7. 【請求項7】 式(I)中、R1 がエチル基、R2 がベ
    ンジル基、R3 が水素原子であり、R4 およびR5 が一
    緒になって、nが2であるエチレン鎖を形成したもので
    ある請求項1に記載の化合物
  8. 【請求項8】 式(III−1) 【化3】 [式中、R21はアルコキシカルボニル基、アラルキルオ
    キシカルボニル基またはアシル基を意味し、R4 および
    5 は各々独立して水素原子または炭素数1から6のア
    ルキル基を意味するか(ただし、R4 およびR5 が同時
    に水素原子となる場合を除く。)、または一緒になって
    ポリメチレン鎖を形成し、次の構造となってもよい。 【化4】 (式中、nは2から5の整数を意味する。)]で表され
    る化合物
  9. 【請求項9】 式(III−1)中、R21がホルミル
    基、アセチル基、プロパノイル基、ブチロイル基、t―
    ブチロイル基、メトキシアセチル基、フルオロアセチル
    基、ジフルオロアセチル基、トリフルオロアセチル基、
    クロロアセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、t―
    ブトキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、エトキ
    シカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカル
    ボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、パラメトキシ
    ベンジルオキシカルボニル基またはパラニトロベンジル
    オキシカルボニル基である請求項8に記載の化合物
  10. 【請求項10】 式(III−1)中、R21がt- ブト
    キシカルボニル基であり、R4 およびR5 が一緒になっ
    て、nが2であるエチレン鎖を形成したものである請求
    項8に記載の化合物
  11. 【請求項11】 式(III−1)中、R21がベンジル
    オキシカルボニル基であり、R4 およびR5 が一緒にな
    って、nが2であるエチレン鎖を形成したものである請
    求項8に記載の化合物
  12. 【請求項12】 式(IV) 【化5】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
    ル基を意味し、R21はアルコキシカルボニル基、アラル
    キルオキシカルボニル基またはアシル基を意味し、R31
    は水素原子、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、
    アラルキルオキシカルボニル基またはアシル基を意味す
    る。)で表される化合物と式(V) 【化6】 X1 ―(CH2n ―X2 (V) (式中、nは2から5の整数を意味し、X1 およびX2
    は各々独立して求核置換反応において脱離する原子また
    は基を意味する。)で表される化合物を塩基の存在下に
    処理することを特徴とする式(I−1) 【化7】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
    ル基を意味し、R21はアルコキシカルボニル基、アラル
    キルオキシカルボニル基またはアシル基を意味し、R31
    は水素原子、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、
    アラルキルオキシカルボニル基またはアシル基を意味
    し、nは2から5の整数を意味する。)で表される化合
    物の製造法
  13. 【請求項13】 X1 およびX2 がハロゲン原子である
    請求項12に記載の製造法
  14. 【請求項14】 R1 がエチル基、R21がt- ブトキシ
    カルボニル基、R31がベンジル基、nが2、X1 および
    2 が臭素原子である請求項12に記載の製造法
  15. 【請求項15】 R1 がエチル基、R21がt- ブトキシ
    カルボニル基、R31が水素原子、nが2、X1 およびX
    2 が臭素原子である請求項12に記載の製造法
  16. 【請求項16】 R1 がエチル基、R21がベンジルオキ
    シカルボニル基、R31が水素原子、nが2、X1 および
    2 が臭素原子である請求項12に記載の製造法
  17. 【請求項17】 式(IV) 【化8】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
    ル基を意味し、R21はアルコキシカルボニル基、アラル
    キルオキシカルボニル基またはアシル基を意味し、R31
    は水素原子、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、
    アラルキルオキシカルボニル基またはアシル基を意味す
    る。)で表される化合物と式(VI) 【化9】R41―X3 (VI) (式中、R41は炭素数1から6のアルキル基を意味し、
    3 は求核置換反応において脱離する原子または基を意
    味する。)で表される化合物を塩基の存在下に処理する
    ことを特徴とする式(I−2)および/または式(I−
    3) 【化10】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
    ル基を意味し、R21はアルコキシカルボニル基、アラル
    キルオキシカルボニル基またはアシル基を意味し、R31
    は水素原子、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、
    アラルキルオキシカルボニル基またはアシル基を意味
    し、R41は炭素数1から6のアルキル基を意味する。)
    で表される化合物の製造法
  18. 【請求項18】 式(IV) 【化11】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
    ル基を意味し、R21はアルコキシカルボニル基、アラル
    キルオキシカルボニル基またはアシル基を意味し、R31
    は水素原子、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、
    アラルキルオキシカルボニル基またはアシル基を意味す
    る。)で表される化合物と式(VI) 【化12】R41―X3 (VI) (式中、R41は炭素数1から6のアルキル基を意味し、
    3 は求核置換反応において脱離する原子または基を意
    味する。)で表される化合物を塩基の存在下に処理する
    ことを特徴とする式(I−3) 【化13】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
    ル基を意味し、R21はアルコキシカルボニル基、アラル
    キルオキシカルボニル基またはアシル基を意味し、R31
    は水素原子、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、
    アラルキルオキシカルボニル基またはアシル基を意味
    し、R41は炭素数1から6のアルキル基を意味する。)
    で表される化合物の製造法
  19. 【請求項19】 式(VI)の化合物の量が、式(I
    V)の化合物に対して1当量である請求項18に記載の
    製造法
  20. 【請求項20】 式(IV) 【化14】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
    ル基を意味し、R21はアルコキシカルボニル基、アラル
    キルオキシカルボニル基またはアシル基を意味し、R31
    は水素原子、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、
    アラルキルオキシカルボニル基またはアシル基を意味す
    る。)で表される化合物と式(VI) 【化15】R41―X3 (VI) (式中、R41は炭素数1から6のアルキル基を意味し、
    3 は求核置換反応において脱離する原子または基を意
    味する。)で表される化合物を塩基の存在下に処理する
    ことを特徴とする式(I−2) 【化16】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
    ル基を意味し、R21はアルコキシカルボニル基、アラル
    キルオキシカルボニル基またはアシル基を意味し、R31
    は水素原子、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、
    アラルキルオキシカルボニル基またはアシル基を意味
    し、R41は炭素数1から6のアルキル基を意味する。)
    で表される化合物の製造法
  21. 【請求項21】 式(VI)の化合物の量が、式(I
    V)の化合物に対して2当量以上である請求項20に記
    載の製造法
  22. 【請求項22】 式(IV) 【化17】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
    ル基を意味し、R21はアルコキシカルボニル基、アラル
    キルオキシカルボニル基またはアシル基を意味し、R31
    は水素原子、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、
    アラルキルオキシカルボニル基またはアシル基を意味す
    る。)で表される化合物と式(IV)の化合物に対して
    1当量の式(VI) 【化18】R41―X3 (VI) (式中、R41は炭素数1から6の整数を意味し、X3
    求核置換反応において脱離する原子または基を意味す
    る。)で表される化合物を塩基の存在下に処理し、続い
    て式(VII) 【化19】R51―X4 (VII) (式中、R51は炭素数1から6のアルキル基を意味し、
    4 は求核置換反応において脱離する原子または基を意
    味する。)で表される化合物を塩基の存在下に処理する
    ことを特徴とする式(I−4) 【化20】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
    ル基を意味し、R21はアルコキシカルボニル基、アラル
    キルオキシカルボニル基またはアシル基を意味し、R31
    は水素原子、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、
    アラルキルオキシカルボニル基またはアシル基を意味
    し、R41は炭素数1から6のアルキル基を意味し、R51
    は炭素数1から6のアルキル基を意味する。)で表され
    る化合物の製造法
  23. 【請求項23】 式(IV)の化合物と式(VI)の化
    合物を処理する際、塩基の使用量が式(IV)の化合物
    に対して1から1.2当量である請求項22に記載の製
    造法
  24. 【請求項24】 式(II) 【化21】 [式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
    ル基を意味し、R22はアミノ基の保護基を意味し、R4
    およびR5 は各々独立して水素原子または炭素数1から
    6のアルキル基を意味するか(ただし、R4 およびR5
    が同時に水素原子となる場合を除く。)、または一緒に
    なってポリメチレン鎖を形成し、次の構造となってもよ
    い。 【化22】 (式中、nは2から5の整数を意味する。)]で表され
    る化合物を、塩基またはアルキルアルミニウム試薬の存
    在下処理することを特徴とする式(III) 【化23】 [式中、R22はアミノ基の保護基を意味し、R4 および
    5 は各々独立して水素原子または炭素数1から6のア
    ルキル基を意味するか(ただし、R4 およびR5が同時
    に水素原子となる場合を除く。)、または一緒になって
    ポリメチレン鎖を形成し、次の構造となってもよい。 【化24】 (式中、nは2から5の整数を意味する。)]で表され
    る化合物の製造法
  25. 【請求項25】 式(II)中、R22のアミノ基の保護
    基がアラルキル基、アルコキシカルボニル基、アラルキ
    ルオキシカルボニル基またはアシル基である請求項24
    に記載の製造法
  26. 【請求項26】 アラルキル基がベンジル基、α−メチ
    ルベンジル基、トリチル基、ベンズヒドリル基、パラニ
    トロベンジル基およびパラメトキシベンジル基、アルコ
    キシカルボニル基がt―ブトキシカルボニル基、メトキ
    シカルボニル基、エトキシカルボニル基および2,2,
    2−トリクロロエトキシカルボニル基、アラルキルオキ
    シカルボニル基がベンジルオキシカルボニル基、パラメ
    トキシベンジルオキシカルボニル基およびパラニトロベ
    ンジルオキシカルボニル基、アシル基がホルミル基、ア
    セチル基、プロパノイル基、ブチロイル基、t―ブチロ
    イル基、メトキシアセチル基、フルオロアセチル基、ジ
    フルオロアセチル基、トリフルオロアセチル基、クロロ
    アセチル基、ピバロイル基およびベンゾイル基である請
    求項25に記載の化合物
  27. 【請求項27】 式(II)中、R22のアミノ基の保護
    基がアルコキシカルボニル基またはアラルキルオキシカ
    ルボニル基である請求項24に記載の製造法
  28. 【請求項28】 R1 がエチル基、R22がt―ブトキシ
    カルボニル基であり、R4 およびR5 が一緒になって、
    nが2であるエチレン鎖を形成したものである化合物
    を、塩基の存在下に処理する請求項24に記載の製造法
  29. 【請求項29】 R1 がエチル基、R22がt―ブトキシ
    カルボニル基であり、R4 およびR5 が一緒になって、
    nが2であるエチレン鎖を形成したものである化合物
    を、アルキルアルミニウム試薬の存在下に処理する請求
    項24に記載の製造法
  30. 【請求項30】 R1 がエチル基、R22がベンジルオキ
    シカルボニル基であり、R4 およびR5 が一緒になっ
    て、nが2であるエチレン鎖を形成したものである化合
    物を、アルキルアルミニウム試薬の存在下に処理する請
    求項24に記載の製造法
  31. 【請求項31】 式(II) 【化25】 [式中、R1 は水素原子または炭素数1から6のアルキ
    ル基を意味し、R22はアミノ基の保護基を意味し、R4
    およびR5 は各々独立して水素原子または炭素数1から
    6のアルキル基を意味するか(ただし、R4 およびR5
    が同時に水素原子となる場合を除く。)、または一緒に
    なってポリメチレン鎖を形成し、次の構造となってもよ
    い。 【化26】 (式中、nは2から5の整数を意味する。)]で表され
    る化合物を、加熱下処理することを特徴とする式(II
    I) 【化27】 [式中、R22はアミノ基の保護基を意味し、R4 および
    5 は各々独立して水素原子または炭素数1から6のア
    ルキル基を意味するか(ただし、R4 およびR5が同時
    に水素原子となる場合を除く。)、または一緒になって
    ポリメチレン鎖を形成し、次の構造となってもよい。 【化28】 (式中、nは2から5の整数を意味する。)]で表され
    る化合物の製造法
  32. 【請求項32】 式(II)中、R22のアミノ基の保護
    基がアラルキル基、アルコキシカルボニル基、アラルキ
    ルオキシカルボニル基またはアシル基である請求項31
    に記載の製造法
  33. 【請求項33】 アラルキル基がベンジル基、α−メチ
    ルベンジル基、トリチル基、ベンズヒドリル基、パラニ
    トロベンジル基およびパラメトキシベンジル基、アルコ
    キシカルボニル基がt―ブトキシカルボニル基、メトキ
    シカルボニル基、エトキシカルボニル基および2,2,
    2−トリクロロエトキシカルボニル基、アラルキルオキ
    シカルボニル基がベンジルオキシカルボニル基、パラメ
    トキシベンジルオキシカルボニル基およびパラニトロベ
    ンジルオキシカルボニル基、アシル基がホルミル基、ア
    セチル基、プロパノイル基、ブチロイル基、t―ブチロ
    イル基、メトキシアセチル基、フルオロアセチル基、ジ
    フルオロアセチル基、トリフルオロアセチル基、クロロ
    アセチル基、ピバロイル基およびベンゾイル基である請
    求項32に記載の化合物
  34. 【請求項34】 式(II)中、R22のアミノ基の保護
    基がアラルキル基である請求項31に記載の製造法
  35. 【請求項35】 R1 がエチル基、R22がベンジル基で
    あり、R4 およびR5が一緒になって、nが2であるエ
    チレン鎖を形成したものである請求項31に記載の製造
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