JPH1149726A - エステル化物の連続製造法 - Google Patents
エステル化物の連続製造法Info
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- JPH1149726A JPH1149726A JP21353097A JP21353097A JPH1149726A JP H1149726 A JPH1149726 A JP H1149726A JP 21353097 A JP21353097 A JP 21353097A JP 21353097 A JP21353097 A JP 21353097A JP H1149726 A JPH1149726 A JP H1149726A
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- alcohol
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 水等の縮合生成物の系外への除去を良好にな
し得て、エステル化物を少い熱源でかつ短時間に連続し
て生産し得る、エステル化物の連続製造法を提供する。 【解決手段】 上段の反応缶1に供給したエステル化物
とするための酸およびアルコ−ルが、上段より下段に配
置した複数の反応缶11を順次経て連続的にエステル化
物を製造するに際し、下段の反応缶11より発生する蒸
気を上段の反応缶1に直接導入し、上段の反応缶1の冷
却器6にて縮合生成物を除いたアルコ−ルを上段の反応
缶1に戻す。
し得て、エステル化物を少い熱源でかつ短時間に連続し
て生産し得る、エステル化物の連続製造法を提供する。 【解決手段】 上段の反応缶1に供給したエステル化物
とするための酸およびアルコ−ルが、上段より下段に配
置した複数の反応缶11を順次経て連続的にエステル化
物を製造するに際し、下段の反応缶11より発生する蒸
気を上段の反応缶1に直接導入し、上段の反応缶1の冷
却器6にて縮合生成物を除いたアルコ−ルを上段の反応
缶1に戻す。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はエステル化物の連
続製造法に関し、たとえば無水フタル酸とジオクチルア
ルコ−ルを連続的にエステル化反応させてジオクチルフ
タレ−トを連続して製造する方法に係わる技術である。
続製造法に関し、たとえば無水フタル酸とジオクチルア
ルコ−ルを連続的にエステル化反応させてジオクチルフ
タレ−トを連続して製造する方法に係わる技術である。
【0002】
【従来の技術】従来、エステル化物を連続して製造する
場合は、たとえば図2に示すように、カスケ−ド方式に
配置した複数(図2では2個)の反応缶110,120
の上段の反応缶110にエステル化のための原料(液)
100を仕込み、上段の反応缶110にて、部分エステ
ル化させた反応液100Aを液送管118を経て下段の
反応缶120に送り、さらにエステル化反応を行ない反
応液100Bとする。なお、各反応缶110,120は
加熱手段(図示せず。)にて加熱され、反応液100
A,100Bは攪拌手段(図示せず。)にて攪拌され
る。各反応缶110,120より発生する蒸気は導管1
11,121を介して反応缶110,120毎にコンデ
ンサ112,122にて冷却し、縮合生成物である水1
13,123を分離器114,124より系外に除去す
るとともに分離したアルコ−ルを戻し管115,125
にて反応缶110,120に返し、エステル化反応が続
けられる。最下段の反応缶120の反応液100Bは反
応生成物すなわちエステル化物130として取出され
る。
場合は、たとえば図2に示すように、カスケ−ド方式に
配置した複数(図2では2個)の反応缶110,120
の上段の反応缶110にエステル化のための原料(液)
100を仕込み、上段の反応缶110にて、部分エステ
ル化させた反応液100Aを液送管118を経て下段の
反応缶120に送り、さらにエステル化反応を行ない反
応液100Bとする。なお、各反応缶110,120は
加熱手段(図示せず。)にて加熱され、反応液100
A,100Bは攪拌手段(図示せず。)にて攪拌され
る。各反応缶110,120より発生する蒸気は導管1
11,121を介して反応缶110,120毎にコンデ
ンサ112,122にて冷却し、縮合生成物である水1
13,123を分離器114,124より系外に除去す
るとともに分離したアルコ−ルを戻し管115,125
にて反応缶110,120に返し、エステル化反応が続
けられる。最下段の反応缶120の反応液100Bは反
応生成物すなわちエステル化物130として取出され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、前述した
従来のエステル化物の連続製造法は、各反応缶110,
120における縮合生成物(以下、水という。)を系外
に除去する工程において、多量の揮発成分の蒸発が必要
であり、従って、各反応缶に多量の熱を加える必要があ
った。
従来のエステル化物の連続製造法は、各反応缶110,
120における縮合生成物(以下、水という。)を系外
に除去する工程において、多量の揮発成分の蒸発が必要
であり、従って、各反応缶に多量の熱を加える必要があ
った。
【0004】本発明の課題は、水等の縮合生成物の系外
への除去を良好になし得て、エステル化物を少い熱源
で、かつ、短時間に連続して生産し得る、エステル化物
の連続製造法を提供することにある。
への除去を良好になし得て、エステル化物を少い熱源
で、かつ、短時間に連続して生産し得る、エステル化物
の連続製造法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上段
の反応缶に供給したエステル化物とするための酸および
アルコ−ルが、上段より下段に配置した複数の反応缶を
順次経て連続的にエステル化物を製造するに際し、下段
の反応缶より発生する蒸気を上段の反応缶に直接導入
し、上段の反応缶の冷却器にて縮合生成物を除いたアル
コ−ルを上段の反応缶に戻すことを特徴とする。
の反応缶に供給したエステル化物とするための酸および
アルコ−ルが、上段より下段に配置した複数の反応缶を
順次経て連続的にエステル化物を製造するに際し、下段
の反応缶より発生する蒸気を上段の反応缶に直接導入
し、上段の反応缶の冷却器にて縮合生成物を除いたアル
コ−ルを上段の反応缶に戻すことを特徴とする。
【0006】この請求項1の発明によれば、下段の反応
缶の蒸気は同反応缶に係わる冷却器にてアルコ−ルと縮
合成生物に分離せず、上段の反応缶に導入することによ
り、下段の反応缶より導入される蒸気の有する熱量を上
段反応液の加熱に利用できると共に上段の反応缶に係わ
る冷却器にてアルコ−ルと水に分離し、その含水アルコ
−ルを上段の反応缶に返すため、下段の反応缶では冷却
器にて分離した冷却された含水アルコ−ルが加わらない
効果がある。
缶の蒸気は同反応缶に係わる冷却器にてアルコ−ルと縮
合成生物に分離せず、上段の反応缶に導入することによ
り、下段の反応缶より導入される蒸気の有する熱量を上
段反応液の加熱に利用できると共に上段の反応缶に係わ
る冷却器にてアルコ−ルと水に分離し、その含水アルコ
−ルを上段の反応缶に返すため、下段の反応缶では冷却
器にて分離した冷却された含水アルコ−ルが加わらない
効果がある。
【0007】なお、前記エステル化反応は酸とアルコ−
ルの反応、エステルとアルコ−ルまたは酸とのエステル
交換反応、およびこれに類する縮合反応であってもよ
い。又、エントレ−ナ−が存在していてもよい。生成さ
れるエステル化反応物はモノマ−に限らずポリマ−でも
よい。原料は酸として一価および/または多価の脂肪
酸、芳香族酸、アルコ−ルとして一価および/または多
価の脂肪族アルコ−ル、芳香族アルコ−ルを用い得る。
ルの反応、エステルとアルコ−ルまたは酸とのエステル
交換反応、およびこれに類する縮合反応であってもよ
い。又、エントレ−ナ−が存在していてもよい。生成さ
れるエステル化反応物はモノマ−に限らずポリマ−でも
よい。原料は酸として一価および/または多価の脂肪
酸、芳香族酸、アルコ−ルとして一価および/または多
価の脂肪族アルコ−ル、芳香族アルコ−ルを用い得る。
【0008】請求項2の発明は、請求項1において、上
段の反応缶には同反応缶の蒸気より分離したアルコ−ル
を同反応缶に戻し、かつ蒸気を上段の反応缶に導入する
下段の反応缶にはエステル化反応のためのアルコ−ルを
供給することを特徴とする。
段の反応缶には同反応缶の蒸気より分離したアルコ−ル
を同反応缶に戻し、かつ蒸気を上段の反応缶に導入する
下段の反応缶にはエステル化反応のためのアルコ−ルを
供給することを特徴とする。
【0009】この請求項2の発明によれば、上段の反応
缶には縮合成生物を除去した含水アルコ−ルが戻され、
下段の反応缶には別途にアルコ−ルが供給される。この
ため、各反応缶においてエステル化反応が良好に続けら
れる。
缶には縮合成生物を除去した含水アルコ−ルが戻され、
下段の反応缶には別途にアルコ−ルが供給される。この
ため、各反応缶においてエステル化反応が良好に続けら
れる。
【0010】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2において、複数の反応缶には上段の反応缶のアルコ−
ル分離経路より下段の反応缶に接続した経路、及び下段
の反応缶の発生蒸気を上段の反応缶に導入する経路を経
てイナ−トガスを循環させることを特徴とする。
2において、複数の反応缶には上段の反応缶のアルコ−
ル分離経路より下段の反応缶に接続した経路、及び下段
の反応缶の発生蒸気を上段の反応缶に導入する経路を経
てイナ−トガスを循環させることを特徴とする。
【0011】この請求項3の発明においては、イナ−ト
ガスが各反応缶内を経て循環されるため、各反応缶内に
おける蒸気が流れ易く、このため各反応缶におけるエス
テル化反応も良好に行ない得る。
ガスが各反応缶内を経て循環されるため、各反応缶内に
おける蒸気が流れ易く、このため各反応缶におけるエス
テル化反応も良好に行ない得る。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図1
に基づいて説明する。図1は第1の反応缶1および第2
の反応缶11よりなる二基の反応缶1,11をカスケ−
ド方式で高低に組付けてエステル化物を連続的に製造す
る場合の装置を示している。
に基づいて説明する。図1は第1の反応缶1および第2
の反応缶11よりなる二基の反応缶1,11をカスケ−
ド方式で高低に組付けてエステル化物を連続的に製造す
る場合の装置を示している。
【0013】すなわち、図1の反応缶1,11は缶内の
反応液L1,L2の加熱手段2と攪拌装置3を各々備え
ている。第1の反応缶1の上部には原料供給管4が取付
けられている。また、この反応缶1の上方には反応缶1
内の発生蒸気を蒸気導管5によりコンデンサ(冷却器)
6に導びき、冷却、凝縮した上で導管8Aを介して分離
器7に至り、分離器7においてアルコ−ルと水に分離
し、分離したアルコ−ルは導管8Bにより元の反応缶1
に戻し、水は系外に排出するアルコ−ル回収管路9が設
けられている。第1の反応缶1と第2の反応缶11には
第1の反応缶1の反応液L1を第2の反応缶11に送る
ための液送管10が介装されている。
反応液L1,L2の加熱手段2と攪拌装置3を各々備え
ている。第1の反応缶1の上部には原料供給管4が取付
けられている。また、この反応缶1の上方には反応缶1
内の発生蒸気を蒸気導管5によりコンデンサ(冷却器)
6に導びき、冷却、凝縮した上で導管8Aを介して分離
器7に至り、分離器7においてアルコ−ルと水に分離
し、分離したアルコ−ルは導管8Bにより元の反応缶1
に戻し、水は系外に排出するアルコ−ル回収管路9が設
けられている。第1の反応缶1と第2の反応缶11には
第1の反応缶1の反応液L1を第2の反応缶11に送る
ための液送管10が介装されている。
【0014】第2の反応缶11の上部には同反応缶11
の発生蒸気を第1の反応缶1に導びく蒸気導管12が配
管されている。なお、蒸気導管12の第1の反応缶1側
は反応液L1内に導びかれている。また、第2の反応缶
11には缶内にアルコ−ルを新規に供給するためのアル
コ−ル供給管13が設けられている。そして、第2の反
応缶11には生成したエステル化物を取出すための生成
物取出し管14が設けられている。
の発生蒸気を第1の反応缶1に導びく蒸気導管12が配
管されている。なお、蒸気導管12の第1の反応缶1側
は反応液L1内に導びかれている。また、第2の反応缶
11には缶内にアルコ−ルを新規に供給するためのアル
コ−ル供給管13が設けられている。そして、第2の反
応缶11には生成したエステル化物を取出すための生成
物取出し管14が設けられている。
【0015】一方、第1の反応缶1のアルコ−ル回収管
路9のコンデンサ6上部と、第2の反応缶11の間に
は、コンデンサ6側より、第2の反応缶11側にイナ−
トガスを送るためのイナ−トガス送り管15が設けられ
ている。なお、イナ−トガス送り管15にはブロワ−1
5Aが介装され、イナ−トガスが所定方向(図1の矢印
方向)へ送られる。イナ−トガス送り管15の第2の反
応缶11側は反応液L2内に導かれている。すなわち、
ブロワ−15Aが駆動されると、第1の反応缶1側の発
生蒸気を除いたイナ−トガスはイナ−トガス送り管15
を経て第2の反応缶11に入り、蒸気導管12を経て第
1の反応缶1に導びかれ、蒸気導管5及びコンデンサ6
を介して循環される。
路9のコンデンサ6上部と、第2の反応缶11の間に
は、コンデンサ6側より、第2の反応缶11側にイナ−
トガスを送るためのイナ−トガス送り管15が設けられ
ている。なお、イナ−トガス送り管15にはブロワ−1
5Aが介装され、イナ−トガスが所定方向(図1の矢印
方向)へ送られる。イナ−トガス送り管15の第2の反
応缶11側は反応液L2内に導かれている。すなわち、
ブロワ−15Aが駆動されると、第1の反応缶1側の発
生蒸気を除いたイナ−トガスはイナ−トガス送り管15
を経て第2の反応缶11に入り、蒸気導管12を経て第
1の反応缶1に導びかれ、蒸気導管5及びコンデンサ6
を介して循環される。
【0016】しかして、前記した装置によりエステル化
物を連続的に製造する方法を説明する。なお、本実施例
の形態は無水フタル酸とオクチルアルコ−ルから、エス
テル化反応によりジオクチルフタレ−ト(エステル化
物)を得る場合である。
物を連続的に製造する方法を説明する。なお、本実施例
の形態は無水フタル酸とオクチルアルコ−ルから、エス
テル化反応によりジオクチルフタレ−ト(エステル化
物)を得る場合である。
【0017】第1の反応缶1には原料供給管4より原料
として無水フタル酸とオクチルアルコ−ル、及び金属系
触媒が供給される。いま、第1の反応缶1には反応液L
1が所定量貯留され、第2の反応缶11には第1の反応
缶1にて一部反応処理された反応液L2が所定量貯留さ
れた状態にある。第1の反応缶1の反応液L1および第
2の反応缶11の反応液L2は加熱手段2により約20
0℃に保つとともに、攪拌装置3の作動により攪拌され
る。一方、イナ−トガス送り管15のブロワ−15Aが
作動され、窒素ガス(炭酸ガス等の反応しないガスでも
よい。)が第2の反応缶11から第1の反応缶1へ少量
循環される。なお、系内は常圧、加圧、減圧いずれでも
よい。
として無水フタル酸とオクチルアルコ−ル、及び金属系
触媒が供給される。いま、第1の反応缶1には反応液L
1が所定量貯留され、第2の反応缶11には第1の反応
缶1にて一部反応処理された反応液L2が所定量貯留さ
れた状態にある。第1の反応缶1の反応液L1および第
2の反応缶11の反応液L2は加熱手段2により約20
0℃に保つとともに、攪拌装置3の作動により攪拌され
る。一方、イナ−トガス送り管15のブロワ−15Aが
作動され、窒素ガス(炭酸ガス等の反応しないガスでも
よい。)が第2の反応缶11から第1の反応缶1へ少量
循環される。なお、系内は常圧、加圧、減圧いずれでも
よい。
【0018】反応缶1には酸とアルコ−ルは当量比とし
て酸1に対してアルコ−ル0.8 〜1.0 が供給され、触媒
は酸に対して、0.1 〜1.0 wt%供給する。
て酸1に対してアルコ−ル0.8 〜1.0 が供給され、触媒
は酸に対して、0.1 〜1.0 wt%供給する。
【0019】反応缶1で発生する蒸気は蒸気導管5を経
てコンデンサ6に送り、冷却、凝縮した上で分離器7に
おいてアルコ−ルと縮合生成物の水に分離し、含水アル
コ−ルは導管8Bより反応缶1に戻し、水は系外へ排出
する。
てコンデンサ6に送り、冷却、凝縮した上で分離器7に
おいてアルコ−ルと縮合生成物の水に分離し、含水アル
コ−ルは導管8Bより反応缶1に戻し、水は系外へ排出
する。
【0020】反応缶1において一部エステル化された反
応液L1は、液送管10にて第2の反応缶11に移され
る。第2の反応缶11においても反応液L2が約200
℃に加熱されていてエステル化反応が進められる。反応
缶11で発生する蒸気は冷却、凝縮することなく、すな
わち蒸気の状態で蒸気導管12により反応缶1の反応液
L1中に導入する。反応缶11にはアルコ−ル供給管1
3より缶内にアルコ−ルが供給される。反応液L2のア
ルコ−ル供給量は最終的に当量比として1.0 〜1.5 に調
節される。
応液L1は、液送管10にて第2の反応缶11に移され
る。第2の反応缶11においても反応液L2が約200
℃に加熱されていてエステル化反応が進められる。反応
缶11で発生する蒸気は冷却、凝縮することなく、すな
わち蒸気の状態で蒸気導管12により反応缶1の反応液
L1中に導入する。反応缶11にはアルコ−ル供給管1
3より缶内にアルコ−ルが供給される。反応液L2のア
ルコ−ル供給量は最終的に当量比として1.0 〜1.5 に調
節される。
【0021】しかして、第2の反応缶11の反応液L2
を、生成物取り出し管14よりエステル化された生成物
すなわちジオクチルフタレ−トとして取出される。
を、生成物取り出し管14よりエステル化された生成物
すなわちジオクチルフタレ−トとして取出される。
【0022】この実施の形態によると、反応缶11で発
生するアルコ−ル蒸気が冷却されて、反応缶11内に戻
ることなく、熱を持って反応缶1に移行していくので、
反応缶1の加熱には、反応缶11からのアルコ−ル蒸気
の潜熱が利用でき、従来法より系全体として燃料を30
%節約できた。また、反応缶11に、従来法のように、
溶解度分の水を含んだアルコ−ルが入ることなく、結果
的にエステル化反応の進行が進みやすくなり、反応時間
は、従来の場合に較べ、約20%短縮できた。
生するアルコ−ル蒸気が冷却されて、反応缶11内に戻
ることなく、熱を持って反応缶1に移行していくので、
反応缶1の加熱には、反応缶11からのアルコ−ル蒸気
の潜熱が利用でき、従来法より系全体として燃料を30
%節約できた。また、反応缶11に、従来法のように、
溶解度分の水を含んだアルコ−ルが入ることなく、結果
的にエステル化反応の進行が進みやすくなり、反応時間
は、従来の場合に較べ、約20%短縮できた。
【0023】前記した図1の装置は二つの反応缶を用い
た場合であったが、反応缶の数は二つに限るものではな
く、二つ以上となし得る。
た場合であったが、反応缶の数は二つに限るものではな
く、二つ以上となし得る。
【0024】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、下段反応缶で
発生させた蒸気の潜熱を上段反応缶の熱源として利用す
ることができるため、少ない熱量で水等の縮合生成物の
系外への除去を良好になしうる。
発生させた蒸気の潜熱を上段反応缶の熱源として利用す
ることができるため、少ない熱量で水等の縮合生成物の
系外への除去を良好になしうる。
【0025】請求項2の発明によれば、上段の反応缶に
は縮合生成物を除去した含水アルコ−ルが戻され、下段
の反応缶には別途にアルコ−ルが供給されるため、各反
応缶においてエステル化反応が良好に続けられる。
は縮合生成物を除去した含水アルコ−ルが戻され、下段
の反応缶には別途にアルコ−ルが供給されるため、各反
応缶においてエステル化反応が良好に続けられる。
【0026】請求項3の発明によれば、イナ−トガスが
各反応缶内を経て循環されるため、各反応缶内における
蒸気が流れ易く、かつ各反応缶におけるエステル化反応
も良好に行ない得る。
各反応缶内を経て循環されるため、各反応缶内における
蒸気が流れ易く、かつ各反応缶におけるエステル化反応
も良好に行ない得る。
【図1】本発明の実施の形態において実施する装置の略
体図である。
体図である。
【図2】エステル化物を連続製造する従来装置の略体図
である。
である。
1,11 反応缶 4 原料供給管 5,12 蒸気導管 6 コンデンサ− 7 分離器 8A,8B アルコ−ル導管 10 液送管 13 アルコ−ル供給管 14 反応生成物取出し管 15 イナ−トガス送り管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 晃 愛知県名古屋市港区河口町1番11号 東邦 理化工業株式会社港工場内 (72)発明者 横川 昌司 愛知県名古屋市港区河口町1番11号 東邦 理化工業株式会社港工場内
Claims (3)
- 【請求項1】 上段の反応缶に供給したエステル化物と
するための酸およびアルコ−ルが、上段より下段に配置
した複数の反応缶を順次経て連続的にエステル化物を製
造するに際し、下段の反応缶より発生する蒸気を上段の
反応缶に直接導入し、上段の反応缶の冷却器にて縮合生
成物を除いたアルコ−ルを上段の反応缶に戻すことを特
徴としたエステル化物の連続製造法。 - 【請求項2】 上段の反応缶には同反応缶の蒸気より分
離したアルコ−ルを同反応缶に戻し、かつ蒸気を上段の
反応缶に導入する下段の反応缶にはエステル化反応のた
めのアルコ−ルを供給することを特徴とした請求項1に
記載のエステル化物の連続製造法。 - 【請求項3】 複数の反応缶には上段の反応缶のアルコ
−ル分離経路より下段の反応缶に接続した経路、及び下
段の反応缶の発生蒸気を上段の反応缶に導入する経路を
経てイナ−トガスを循環させることを特徴とした請求項
1または請求項2に記載のエステル化物の連続製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21353097A JPH1149726A (ja) | 1997-08-07 | 1997-08-07 | エステル化物の連続製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21353097A JPH1149726A (ja) | 1997-08-07 | 1997-08-07 | エステル化物の連続製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1149726A true JPH1149726A (ja) | 1999-02-23 |
Family
ID=16640724
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21353097A Pending JPH1149726A (ja) | 1997-08-07 | 1997-08-07 | エステル化物の連続製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1149726A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102162204B1 (ko) * | 2019-04-04 | 2020-10-06 | 주식회사 엘지화학 | 에스터계 조성물의 제조방법 및 제조 시스템 |
KR102162205B1 (ko) * | 2019-04-04 | 2020-10-06 | 주식회사 엘지화학 | 에스터화 반응 생성물의 연속 정제 시스템 |
JP2022530520A (ja) * | 2019-09-25 | 2022-06-29 | エルジー・ケム・リミテッド | ジエステル系組成物の製造システム及び製造方法 |
JP2022530782A (ja) * | 2019-07-04 | 2022-07-01 | エルジー・ケム・リミテッド | ジエステル系物質の連続式製造方法 |
JP2023507541A (ja) * | 2020-11-17 | 2023-02-24 | エルジー・ケム・リミテッド | ジエステル系物質の製造方法 |
-
1997
- 1997-08-07 JP JP21353097A patent/JPH1149726A/ja active Pending
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