JPH1149507A - シリコン粒子の製造方法及びシリコン膜の形成方法 - Google Patents

シリコン粒子の製造方法及びシリコン膜の形成方法

Info

Publication number
JPH1149507A
JPH1149507A JP9205984A JP20598497A JPH1149507A JP H1149507 A JPH1149507 A JP H1149507A JP 9205984 A JP9205984 A JP 9205984A JP 20598497 A JP20598497 A JP 20598497A JP H1149507 A JPH1149507 A JP H1149507A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
silicon
silane
alkoxysilane
silicon particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9205984A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3462976B2 (ja
Inventor
Keiichi Fukuyama
恵一 福山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP20598497A priority Critical patent/JP3462976B2/ja
Publication of JPH1149507A publication Critical patent/JPH1149507A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3462976B2 publication Critical patent/JP3462976B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic Table or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
    • H01L21/22Diffusion of impurity materials, e.g. doping materials, electrode materials, into or out of a semiconductor body, or between semiconductor regions; Interactions between two or more impurities; Redistribution of impurities
    • H01L21/228Diffusion of impurity materials, e.g. doping materials, electrode materials, into or out of a semiconductor body, or between semiconductor regions; Interactions between two or more impurities; Redistribution of impurities using diffusion into or out of a solid from or into a liquid phase, e.g. alloy diffusion processes

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Silicon Compounds (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
  • Silicon Polymers (AREA)
  • Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 液体状高次シランからシリコン膜を形成する
際、Ni等の、不純物となりうる物質を用いることなし
に低コスト、簡便でかつ低温形成が可能となるpoly-Si
膜の形成方法を提供する。 【解決手段】 シリコン粒子の製造、シリコン膜の形成
ともに共通の原料として、爆発性、発火性のより低い液
体状高次シランと、それよりも蒸気圧の低いアルコキシ
シラン或いはアルコキシシロキサンとの混合液体を用い
る。この混合液体をスピンコータ8により基体9に塗布
し、ゲージ圧50kPa以上に加圧して原料の一部から
シリコン粒子を得る。さらに、多結晶シリコン膜を得る
には、昇温して残留アルコキシシラン又は残留アルコキ
シシロキサンを蒸発させ、さらに加熱して前記方法で得
たシリコン粒子を核として高次シランを重合させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LSI、薄膜トラ
ンジスタ、光電変換装置、及び感光体に用いるシリコン
膜形成法、及び、シリコン粒子の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、多結晶シリコン(以下poly-Si)
膜や、アモルフアスシリコン(以下a-Si)膜の形成方法
としては、シランガスを用いた熱CVD(Chemical Vap
or Deposition)法、プラズマCVD法、光CVD法等
が利用されており、一般にはpoly-Si膜では熱CVD
法、a-Si膜ではプラズマCVD法が量産用に広く用いら
れている。
【0003】高次シランガスを用いたCVD法として
は、高次シランガスを大気圧以上の圧力下で熱分解する
方法、環状シランガスを熱分解する方法、分岐シランガ
スを用いる方法、トリシラン以上の高次のシランガスを
480℃以下で熱CVDを行う方法等が提案されてい
る。
【0004】しかし、これら高次シランのガスを用いた
CVD法で形成できる膜はいずれもa-Si膜であり、ま
た、これらのCVD法には以下のような問題点がある。
【0005】気相反応を用いるため気相で粒子が発生
し装置の汚染やデバイスの歩留まり低下等の問題を生じ
る。 原料をガス状で用いるため、表面に凹凸のある基体上
には良好なステップカバレジを持つ膜が得られにくい。 膜形成速度が遅くスループットが低い。 プラズマCVD法においては高周波発生装置等の複雑
で高価な装置が必要となる。 高価な高真空装置が必要となる。
【0006】そこで、これら〜の問題を回避するた
めに、気相反応ではなく液体状の高次シランを用いる方
法が特開平7−267621号公報に提案されている。
同公報に記載の方法は、液体状高次シランを基体上に塗
布した後、昇温し、昇温過程を含む熱履歴を経させて塗
布膜内で分解反応させ、基体上にシリコン膜を形成する
ものである。
【0007】この方法でa-Si膜を得るには、到達温度を
約550℃以下にすればよいが、電子デバイスや光電変
換素子に用い得る特性のpoly-Si膜を得るには700℃
以上の高温が必要である。
【0008】そこで、この形成温度を下げるために、例
えば、特開平6−296020号公報には、Ni触媒を
用いる方法が提案されている。具体的には、基板にNi
薄膜を蒸着後Ni上にa-Siを堆積させ、熱処理して、N
iを核としてpoly-Siを形成することにより、温度を約
600℃以下にまで下げることが可能である。
【0009】また、最近、シリコン基板製造用の原料と
して粉末シリコンが用いられるようになってきたが、こ
の場合には流動層法による600℃以上の高温が必要で
ある。
【0010】なお、流動層法以外でシリコン粒子を得る
方法としては、特開平6−219724号公報に提案さ
れるように、一般式SiHx(OR)4-x(x=0、1、
2、3、RはCH3、C25、C37、C49)で表さ
れるアルコキシシランと一般式Siy2y+2(y=1、
2、3)で表されるシランとを混ぜて加圧し非加熱でシ
リコンを形成するものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コスト
低減に有効な安価なガラスや、デバイスの応用範囲が広
がる可撓性を有する高分子フィルム等は、600℃以上
の温度では軟化あるいは溶解してしまうため、これらの
材質では従来方法(600℃以上の温度が必要)による
poly-Si膜形成時には基体としては使えないという問題
がある。
【0012】また、Ni触媒を用いれば、従来の技術で
述べたように熱処理温度の低温化が図れるが、この場合
は膜中のNiの残留、プロセスの複雑化が問題となる。
【0013】本発明は、液体状高次シランからシリコン
膜を形成する際、Ni等の、不純物となりうる物質を用
いることなしに上記問題点を解決するものであり、その
目的とするところは低コスト、簡便でかつ低温形成が可
能となるpoly-Si膜の形成方法を提供することにある。
【0014】また、本発明は、爆発性、発火性の点か
ら、常温で気体である一般式Siy2y+2(y=1、
2、3)で表されるシランよりも取り扱いの簡単な、一
般式Sin2n+2或いはSin2n(nはn≧4の整数)
で表される液体状高次シランを用いた高温を必要とせ
ず、粒子性に優れたシリコン粒子の製造法を提供するも
のである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明によるシリコン粒
子の製造方法は、一般式Sin2n+2(nはn≧4の整
数)で表される液体状高次シランと、一般式SiR
1 m(OR24-m、(なお、m=0〜3の整数、R1は水
素または有機基、R2は有機基、但しm≧2のとき複数
個のR1 はそれぞれ異なる基であってもよくm≦2のと
き複数個のR2 はそれぞれ異なる基であってもよい)、
或いは、一般式(R2O)3-m1 m Si(SiR3 2j
iR1 k(OR23-k、(なお、m、k=0〜2の整数、
jはj≧0の整数、R1、R3は水素または有機基、R2
は有機基、但しR3はそれぞれ異なる基であってもよく
1が複数個あるときはそれぞれ異なる基であってもよ
くR2が複数個あるときはそれぞれ異なる基であっても
よい)で表されるアルコキシシラン或いは一般式(R2
O)3-x1 xSi(Siy3 2y)O(Siz3 2z)Si
1 w(OR23-w{なお、w、x=0〜3の整数(但し
w、xは同特に3とはならない)、y、zはy、z≧0
の整数、R1、R3は水素または有機基、R2は有機基、
但しR3はそれぞれ異なる基であってもよくR1が複数個
あるときはそれぞれ異なる基であってもよくR2が複数
個あるときはそれぞれ異なる基であってもよい}で表さ
れるアルコキシシロキサンとを混合或いは接触させた
後、加圧してシリコン粒子を形成する。
【0016】シリコン粒子の形成の際、特開平6−21
9724号公報では、一般式Siy2y+2(y=1、
2、3)で表されるシランを用いているのに対し、本発
明では、一般式Sin2n+2(nはn≧4の整数)で表
される液体状の高次シランを用いる。
【0017】本発明によるシリコン膜の形成方法は、高
次シランとアルコキシシランまたはアルコキシシロキサ
ンの原料の一部からシリコン粒子を形成した後、残った
アルコキシシランまたは残ったアルコキシシロキサンを
蒸発させた後、未反応で残った高次シランが分解するよ
うなエネルギーを与えて、前記シリコン粒子を核として
poly-Si膜を成長させる。
【0018】本発明のシリコン膜の形成方法において
は、高次シランの分解、シリコン膜成長を原子状水素の
存在下で行ってもよい。その場合、得られるpoly-Si膜
の電子材料としての特性をより優れたものにできる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明のシリコン粒子の製
造方法及びシリコン膜の形成方法の実施の形態について
説明する。
【0020】本発明に使用する液体状高次シランは、一
般式Sin2n+2或いはSin2n(nはn≧4の整数)
で表されるものである。代表的な高次シランの沸点およ
び融点を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】なお、表1では記載を省略したが、Sin
2n+2、Sin2n(nはn≧8の整数)の高次シラン
は室温以下の温度では凝固するために塗布が困難にな
る。したがって、室温以下の温度で塗布液に使用する高
次シランは、Sin2n+2(nは4≦n≦7の整数)で
表されるものを用いる。具体的には、ノルマルテトラシ
ラン(n-Si410)、ノルマルペンタシラン(n-S
512)、ノルマルヘキサシラン(n-Si614)、
ノルマルペプタシラン(n-Si716)、或いはこれら
の異性体を用いることができる。
【0023】室温以下の温度で塗布液に使用する高次シ
ランは、Sin2n(nは4≦n≦7の整数)で表され
るものを用いてもよい。具体的には、シクロテトラシラ
ン(Si48)、シクロペンタシラン(Si510)、
シクロヘキサシラン(Si612)、シクロヘプタシラ
ン(Si714)、或いはこれらの異性体を用いること
もできる。
【0024】もちろん、雰囲気の温度を上げれば、Si
n2n+2、Sin2n(nはn≧8の整数)の高次シラン
が液体となる温度であれば、塗布可能なことはいうまで
もない。また、図2〜図5に示すように、本発明に使用
する装置の構成から、雰囲気温度は容易に上げることが
できる。
【0025】本発明に使用するアルコキシシランは、一
般式SiR1 m (OR24-mで表される。なお、前記一
般式において、m=0〜3の整数、R1は水素または有
機基、R2は有機基、但しm≧2のとき複数個のR1はそ
れぞれ異なる基であってもよくm≦2のとき複数個のR
2はそれぞれ異なる基であってもよい。
【0026】或いは、本発明に使用するアルコキシシラ
ンは、一般式(R2O)3-k1 kSi(Sij3 2j)Si
1 h(OR23-hで表される。なお、前記一般式におい
て、h、k=0〜3の整数(但しh、kは同時に3とは
ならない)、jはj≧0の整数、R1、R3は水素または
有機基、R2は有機基、但しR3はそれぞれ異なる基であ
ってもよくR1が複数個あるときはそれぞれ異なる基で
あってもよくR2が複数個あるときはそれぞれ異なる基
であってもよい。ただし、前記二つの一般式で表される
アルコキシシランは、蒸気圧が混合或いは接触させる高
次シランの蒸気圧未満であるものが良い。
【0027】例えば、図1に示すように、テトラシラン
を用いる場合にはジメチルジメトキシシランを用い、ノ
ルマルペンタシランを用いる場合にはテトラメトキシシ
ラン(TMOS)を用い、ノルマルヘキサシランを用い
る場合にはテトラエトキシシラン(TEOS)を用いる
と良い。
【0028】本発明に使用するアルコキシシロキサン
は、一般式(R2O)3-x1 xSi(Siy3 2y)O(S
z3 2z)SiR1 w(OR23-wで表される。なお、前
記一般式において、w、x=0〜3の整数(但しw、x
は同時に3とはならない)、y、zはy、z≧0の整
数、R1、R3は水素または有機基、R2は有機基、但し
はそれぞれ異なる基であってもよくRが複数個あ
るときはそれぞれ異なる基であってもよくR2が複数個
あるときはそれぞれ異なる基であってもよい。前記アル
コキシシロサンは、その蒸気圧が混合或いは接触させる
高次シランの蒸気圧未満であることが望ましい。例え
ば、高次シランとしてノルマルヘキサシランを用いる場
合には、アルコキシシロサンとしては1,1,3,3−
テトラメチル−1,3−ジエトキシジシロキサンを用い
ると良い。
【0029】本発明によりシリコン粒子を形成する際に
は、まず、不活性ガス雰囲気中の基体表面に、高次シラ
ンと、アルコキシシラン又はアルコキシシロキサンとの
混合液を塗布する。この際、高次シランとアルコキシシ
ラン又はアルコキシシロキサンとはあらかじめ混合して
おいてもよいが、導入管中もしくは基体上で混合させて
も良い。或いは、基体上にまず高次シラン(またはアル
コキシシラン又はアルコキシシロキサン)を塗布してお
き、その後アルコキシシラン又はアルコキシシロキサン
(若しくは高次シラン)を塗布してもよい。
【0030】なお、基体上に高次シラン、アルコキシシ
ラン、アルコキシシロキサンを塗布するには、スピンコ
ート法、デイップコート法、スプレーコート法、バーコ
ート法、カーテンコート法を用いて行うことができる。
一般に用いられているスピンコート法の場合には、スピ
ナーの回転数は一般には100〜10000rpm、好
ましくは、300〜6000rpmが用いられる。
【0031】次に、この塗布液を加圧、好ましくはゲー
ジ圧50kPa以上の圧力にすることにより、液体中に
シリコン粒子が形成される。このとき得られるシリコン
粒子は、粒子径がきわめて均一となる。
【0032】本発明によりシリコン膜を形成する際に
は、まず、原料の一部から原料液体中にシリコン粒子を
形成し、その後、残った原料からこのシリコン粒子を核
としてシリコン膜を形成する。
【0033】シリコン膜の形成には、まず、前記方法で
液体中にシリコン粒子を形成した後、その圧力でのアル
コキシシラン又はアルコキシシロキサンの沸点以上、か
つ、高次シランの沸点以下の温度まで基体を昇温して、
アルコキシシラン又はアルコキシシロキサンを蒸発させ
る。例えば、図1からノルマルペンタシランとTMOS
を用い、100kPa下で蒸発させるには130℃に昇
温すればよいことがわかる。
【0034】次に紫外光照射による光重合、或いは加熱
による熱重合等の方法により、前記シリコン粒子の生成
の際、未反応で残った高次シランから所定のシリコン膜
を得る。このとき、加圧により形成されたシリコン粒子
が核となり結晶成長を誘起させるため、従来より低温か
つ高速に成膜することができる。すなわち、基板温度を
約450℃以上、好ましくは500℃以上にすることに
よりpoly-Siを得ることができる。それ以下の温度ではa
-Siが形成される。なお、得られるシリコン膜の膜厚は
塗布法を選択することにより、5nm〜50μm程度ま
で自由に選択することができる。
【0035】さらに、高温での成膜時には、昇温特に
0.001〜1kPa程度まで減圧を行い、原子状水素
を供給することにより重合の促進および膜質の向上を図
ることができる。なお、原子状水素は、水素ガスへのマ
イクロ波放電、水素ガスへの紫外線照射、水素ガスと加
熱した金属表面との接触の何れかの方法により生成でき
る。
【0036】
【実施例】以下、本発明の各実施例を具体的に説明す
る。なお、各実施例において成膜されたシリコン膜の物
性については、膜厚、光導電率(A.M.1.5,100mW/cm2
射)、暗導電率、光学ギャップのそれぞれについて測定
を行い、測定結果を表2にまとめた。
【0037】
【表2】
【0038】<実施例1>実験装置として図2に示す装
置を使用した。塗布室1には、高次シランの滴下ライン
3と、アルコキシシランの滴下ライン4と、排気ライン
6とを接続し、塗布室1内には、スピンコーター8を設
置する。さらに、成膜室2には、ガス供給ライン5と、
排気ライン6とが接続され、成膜室2内には加熱ヒータ
ー7が設置されている。塗布室1と成膜室2とは、ゲー
トバルブ14を介して接続されている。液体状高次シラ
ンとしては、ノルマルペンタシラン、アルコキシシラン
としてはTMOSを使用し、以下に示す手順で成膜を行
った。
【0039】まず、ゲートバルブ14を開の状態で、塗
布室1及び成膜室2を2×10-4Paまで真空排気後、
ガス供給ライン5からヘリウムガスを10kPaまで導
入した後、高次シラン滴下ライン3からガラス基板9上
にペンタシランを0.5cm3滴下し、スピンコーター
8を用いて塗布した。
【0040】次にアルコキシシラン導入ライン4からT
MOSを、先に塗布したペンタシラン上に0.5cm3
滴下し、スピンコータ8を用いて塗布後、再度ガス供給
ライン5からヘリウムガスを導入し1MPaになるまで
加圧した。次に、塗布室1及び成膜室2内のヘリウムガ
スを0.01kPaまで排気ライン6から排気し、残っ
たTMOS及び残ったノルマルペンタシランを蒸発させ
た。その後、基板9上を観察するとシリコン粒子が形成
されていた。
【0041】<実施例2>実施例2では、高次シランと
してイソペンタシラン(i-Si512)を使用した以外
は、実施例1と同様にしてシリコン粒子の生成を行っ
た。残ったTMOS及び残ったイソペンタシランの蒸発
後は基板上にシリコン粒子が形成されていた。
【0042】<実施例3>実施例3では、高次シランと
してシクロペンタシラン、アルコキシシランとしてジメ
チルジメトキシシランを使用した以外は、実施例1と同
様にしてシリコン粒子の生成を行った。残ったシクロペ
ンタシラン及び残ったジメチルジメトキシシランの蒸発
後は基板上にシリコン粒子が形成されていた。
【0043】<実施例4>実施例4では、ノルマルヘキ
サシラン、アルコキシシランのかわりにアルコキシシロ
キサンとして1,1,3,3−テトラメチル−1,3−
ジエトキシジシロキサンを使用した以外は実施例1と同
様にしてシリコン粒子の生成を行った。残ったノルマル
ヘキサシラン及び残った1,1,3,3−テトラメチル
−1,3−ジエトキシジシロキサンの蒸発後は基板上に
シリコン粒子が形成されていた。
【0044】<実施例5>実施例5では、実施例1と同
様にして基板9上にシリコン粒子を形成させた後、残っ
たTMOSのみを蒸発後、加熱して基板9上にシリコン
膜を形成させた。すなわち、以下の手順で行った。
【0045】実験装置としては、実施例1(図2に示
す)で用いた装置を使用した。液体状高次シランとして
ノルマルペンタシラン、アルコキシシランとしてTMO
Sを使用し次に示す手順で成膜を行った。
【0046】まず、ゲートバルブ14を開の状態で、塗
布室1及び成膜室2を2×10-4Paまで真空排気後、
ガス供給ライン5からヘリウムガスを10kPaまで導
入した後、高次シラン滴下ライン3からガラス基板9上
にペンタシランを0.5cm3滴下し、スピンコーター
8を用いて塗布した。次にアルコキシシラン導入ライン
4からTMOSを、先に塗布したペンタシラン上に0.
5cm3滴下し、スピンコーター8を用いて塗布後、再
度ガス供給ライン5からヘリウムガスを導入し1MPa
になるまで加圧した。次に、塗布室1及び成膜室2内の
ヘリウムガスを100kPaまで排気ライン6から排気
し、基板9を加熱ヒーター7上に移動、ゲートバルブ1
4を閉じた。
【0047】その後、基板9を130℃まで昇温し残っ
たTMOSを蒸発させた。TMOS蒸発後、基板9上に
はシリコンと思われる粒子の混じったノルマルペンタシ
ランと思われる液体が残っていた。その後、ガス供給ラ
イン5からヘリウムガスを500cm3/分で導入し成
膜室2内の圧力を100kPaに保ちながら、基板9を
毎分100℃で500℃まで昇温した後、60分間基板
温度を保持して基板9上にシリコン膜を形成させた。
【0048】<実施例6>実施例6では、実施例5にお
ける基板温度を毎分100℃で200℃に昇温し、20
分間加熱して成膜を行った。
【0049】<実施例7>実施例7では、高次シランと
してイソペンタシラン(i-Si512)を使用した以外
は実施例5と同様にして成膜を行った。
【0050】<実施例8>実施例8では、高次シランと
してシクロペンタシラン、アルコキシシランとしてジメ
チルジメトキシシランを使用し、残ったジメチルジメト
キシシランの蒸発温度を100℃とした以外は実施例5
と同様にして成膜を行った。
【0051】<実施例9>実施例9では、高次シランと
してノルマルヘキサシラン、アルコキシシランのかわり
にアルコキシシロキサンとして1,1,3,3−テトラ
メチル−1,3−ジエトキシジシロキサンを使用し、残
った1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジエトキ
シジシロキサンの蒸発温度を180℃とした以外は実施
例5と同様にして成膜を行った。
【0052】<実施例10>実施例10では、実験装置
として図3に示す装置を使用した。図3の実験装置と図
2の実験装置との違いは、図3の実験装置が成膜室2の
天井部に低圧水銀ランプ10を備える点である。実施例
5と同条件において、残ったTMOSを蒸発させた後、
低圧水銀ランプ10を用いて波長400nm以下の光を
照射して成膜を行った。
【0053】<実施例11>実施例11では、実験装置
として図4に示す装置を使用した。図4の実験装置と図
2の実験装置との違いは、図4の実験装置が成膜室2の
天井部にマイクロ波発生室11を備え、水素ガス導入口
12から導入される水素ガスはマイクロ波発生室11に
よって原子状水素として成膜室2に導入される。
【0054】実施例5と同条件において、残ったTMO
S蒸発後の昇温の際に0.1kPaまで減圧を行い、マ
イクロ波発生室11で発生させた原子状水素を基板9上
に供給して成膜を行った。
【0055】<実施例12>実施例12では、実験装置
として図5に示す装置を使用した。図5の実験装置と図
2の実験装置との違いは、図5の実験装置が塗布室1へ
の滴下ラインにスプレーガン13を備えている点であ
る。実施例5と同条件において、スプレーガン13を用
いてスプレーコート法によって塗布し、成膜を行った。
【0056】<比較例1>比較例1では、実施例5と同
様の条件でTMOSを用いないで成膜を行った。具体的
には、ゲートバルブ14を開の状態で、塗布室1及び成
膜室2を2×10-4Paまで真空排気後、ガス供給ライ
ン5からヘリウムガスを10kPaまで導入した後、高
次シラン滴下ライン3からガラス基板9上にペンタシラ
ンを0.5cm3滴下し、スピンコーター8を用いて塗
布した。
【0057】次に基板9を加熱ヒーター7上に移動、ゲ
ートバルブ14を閉じた後、ガス供給ライン5からヘリ
ウムガスを500cm3/分で導入し、成膜室2内の圧
力を100kPaに保ちながら、基板9を毎分100℃
で500℃まで昇温、60分間基板温度を保持して基板
9上にシリコン膜を形成させた。
【0058】<比較例2>比較例2では、比較例1と同
様の条件で、基板温度を毎分100℃で200℃に昇温
し、20分間加熱して成膜を行った。
【0059】
【発明の効果】本発明のシリコン粒子の製造方法は上記
のように構成するものであるため、請求項1によれば、
従来よりも簡便かつ低温で、しかも、粒子性に優れたシ
リコン粒子を得ることができる。
【0060】請求項2によれば、高次シランは常温で気
体ではないため、爆発の危険性が低下し取り扱いが容易
となる。請求項3によれば、アルコキシシラン又はアル
コキシシロサンが、常温で液体となるため、液体状高次
シランとの混合或は接触が容易となる。
【0061】請求項4によれば、アルコキシシラン又は
アルコキシシロサンのみを蒸発させることができる。
【0062】また、本発明のシリコン膜の形成方法は上
記のように構成するものでありるため、請求項5によれ
ば、デバイスとして使用できる特性を有するシリコン膜
を、従来より低温かつ高速で簡便に作製することができ
る。したがって、安価なガラス基板や可撓性のある高分
子フィルム上にも形成でき、デバイスの低コスト化が図
れ、かつ、応用範囲が広がる。しかも、結晶核となるシ
リコン粒子の原料を、シリコン膜形成の際にも使用でき
るため、1回の原料供給で、シリコン粒子の形成とシリ
コン膜の形成を行うことが可能となり、工程が簡略化で
きる。この点からも、デバイスの低コスト化が図れる。
【0063】請求項6によれば、高次シランを確実に分
解してシリコン膜を生成することができる。
【0064】請求項7によれば、原子状水素によって、
高次シランの重合を促進でき、生成するシリコン膜の膜
質の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる高次シラン及びアルコキシシラ
ンの蒸気圧曲線である。
【図2】本発明の実施例1及び実施例5に用いる実験装
置の横断面図である。
【図3】本発明の実施例10に用いる実験装置の横断面
図である。
【図4】本発明の実施例11に用いる実験装置の横断面
図である。
【図5】本発明の実施例12に用いる実験装置の横断面
図である。
【符号の説明】
1 塗布室 2 成膜室 3 高次シランの滴下ライン 4 アルコキシシラン又はアルコキシシロキサンの滴下
ライン 5 ガス供給ライン 6 排気ライン 7 加熱ヒーター 8 スピンコーター 9 ガラス基板 10 水銀ランプ 11 マイクロ波発生室 12 水素ガス導入口 13 スプレーガン 14 ゲートバルブ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体状高次シランと、液体状アルコキシ
    シラン又は液体状アルコキシシロキサンとを混合或いは
    接触させた後、加圧することによりシリコン粒子を得る
    ことを特徴とするシリコン粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記高次シランは、一般式Sin2n+2
    或いはSin2n(nはn≧4の整数)で表されること
    を特徴とする請求項1に記載のシリコン粒子の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 上記アルコキシシランは、一般式SiR
    1 m(OR24-m、(なお、m=0〜3の整数、R1は水
    素または有機基、R2は有機基、但しm≧2のとき複数
    個のR1はそれぞれ異なる基であってもよく、m≦2の
    とき複数個のR2はそれぞれ異なる基であってもよい)
    で表されるか、若しくは、一般式(R4O)3-k3 kSi
    (Sij5 2j)SiR3 h(OR43-h、{なお、h、k
    =0〜3の整数(但しh、kは同時に3とはならな
    い)、jはj≧0の整数、R3、R5は水素または有機
    基、R4は有機基、但しR5はそれぞれ異なる基であって
    もよくR3が複数個あるときはそれぞれ異なる基であっ
    てもよくR4が複数個あるときはそれぞれ異なる基であ
    ってもよい}で表され、 上記アルコキシシロキサンは、一般式(R7O)3-x6 x
    Si(Siy8 2y)O(Siz8 2z)SiR6 w(O
    73-w、{なお、w、x=0〜3の整数(但しw、x
    は同時に3とはならない)、y,zはy、z≧0の整
    数、R6、R8は水素または有機基、R7は有機基、但し
    8はそれぞれ異なる基であってもよくR6が複数個ある
    ときはそれぞれ異なる基であってもよくR7が複数個あ
    るときはそれぞれ異なる基であってもよい}で表される
    ことを特徴とする請求項1に記載のシリコン粒子の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 上記アルコキシシラン又は上記アルコキ
    シシロキサンの蒸気圧が上記高次シランの蒸気圧未満で
    あることを特徴とする請求項1記載のシリコン粒子の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の何れか一つに記載の方
    法によってシリコン粒子を生成させた後、残留している
    上記アルコキシシラン又は上記アルコキシシロキサンを
    蒸発させた後、残留している上記高次シランを分解して
    シリコン膜を形成することを特徴とするシリコン膜の形
    成方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の方法において、残留し
    ている上記高次シランを分解は、所定温度への昇温又は
    紫外線の照射により行うことを特徴とするシリコン膜の
    形成方法。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の方法において、残留し
    ている上記高次シランの分解を原子状水素の存在下で行
    うことを特徴とするシリコン膜の形成方法。
JP20598497A 1997-07-31 1997-07-31 シリコン粒子の製造方法及びシリコン膜の形成方法 Expired - Fee Related JP3462976B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20598497A JP3462976B2 (ja) 1997-07-31 1997-07-31 シリコン粒子の製造方法及びシリコン膜の形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20598497A JP3462976B2 (ja) 1997-07-31 1997-07-31 シリコン粒子の製造方法及びシリコン膜の形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1149507A true JPH1149507A (ja) 1999-02-23
JP3462976B2 JP3462976B2 (ja) 2003-11-05

Family

ID=16515978

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20598497A Expired - Fee Related JP3462976B2 (ja) 1997-07-31 1997-07-31 シリコン粒子の製造方法及びシリコン膜の形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3462976B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001253706A (ja) * 2000-03-13 2001-09-18 Jsr Corp シリルシクロペンタシランおよびその用途
EP1284306A2 (en) 2001-08-14 2003-02-19 JSR Corporation Silane composition, silicon film forming method and solar cell production method
JP2004186320A (ja) * 2002-12-02 2004-07-02 Jsr Corp シリコン膜形成用組成物および太陽電池
EP2040310A2 (en) * 2007-09-18 2009-03-25 LG Electronics Inc. Solar cell manufactured using amorphous and nanocrystalline silicon composite thin film, and process for manufacturing the same
KR101144366B1 (ko) * 2002-10-18 2012-05-21 어플라이드 머티어리얼스, 인코포레이티드 실리콘 화합물로 실리콘 함유층을 증착시키는 방법
WO2016052535A1 (ja) * 2014-10-01 2016-04-07 国立研究開発法人産業技術総合研究所 酸化物薄膜素子、その製造方法及び製造装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001253706A (ja) * 2000-03-13 2001-09-18 Jsr Corp シリルシクロペンタシランおよびその用途
JP4518222B2 (ja) * 2000-03-13 2010-08-04 Jsr株式会社 シリルシクロペンタシランおよびその用途
EP1284306A2 (en) 2001-08-14 2003-02-19 JSR Corporation Silane composition, silicon film forming method and solar cell production method
US7067069B2 (en) * 2001-08-14 2006-06-27 Jsr Corporation Silane composition, silicon film forming method and solar cell production method
US7173180B2 (en) 2001-08-14 2007-02-06 Jsr Corporation Silane composition, silicon film forming method and solar cell production method
KR101144366B1 (ko) * 2002-10-18 2012-05-21 어플라이드 머티어리얼스, 인코포레이티드 실리콘 화합물로 실리콘 함유층을 증착시키는 방법
JP2004186320A (ja) * 2002-12-02 2004-07-02 Jsr Corp シリコン膜形成用組成物および太陽電池
EP2040310A2 (en) * 2007-09-18 2009-03-25 LG Electronics Inc. Solar cell manufactured using amorphous and nanocrystalline silicon composite thin film, and process for manufacturing the same
EP2040310A3 (en) * 2007-09-18 2013-01-16 LG Electronics Inc. Solar cell manufactured using amorphous and nanocrystalline silicon composite thin film, and process for manufacturing the same
WO2016052535A1 (ja) * 2014-10-01 2016-04-07 国立研究開発法人産業技術総合研究所 酸化物薄膜素子、その製造方法及び製造装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3462976B2 (ja) 2003-11-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3517934B2 (ja) シリコン膜の形成方法
JP3926987B2 (ja) シリコン膜の形成方法
US6638839B2 (en) Hot-filament chemical vapor deposition chamber and process with multiple gas inlets
JPH05211127A (ja) プラズマ強化化学気相成長法
KR20010052442A (ko) 실리콘 산화막의 형성 방법
JP2000031066A (ja) シリコン膜の形成方法及び太陽電池の製造方法
JP2003332333A (ja) 絶縁膜の低温蒸着法
JPH03286531A (ja) シリコン酸化膜の形成方法
JP6012469B2 (ja) シリコン層の製造方法
JP3408399B2 (ja) シリコン膜の形成方法
JP3462976B2 (ja) シリコン粒子の製造方法及びシリコン膜の形成方法
JP3484815B2 (ja) 薄膜トランジスタの製造方法
JP4518284B2 (ja) ポリシラン修飾シリコン細線の製造方法およびシリコン膜の形成方法
JPH02258689A (ja) 結晶質薄膜の形成方法
JP4462394B2 (ja) シリコン膜のパターン形成方法
JP2000012465A (ja) シリコン膜の形成方法及び太陽電池の製造方法
JP2007254593A (ja) ゲルマニウムポリマー、その製造法およびゲルマニウム膜の形成方法
JP4518222B2 (ja) シリルシクロペンタシランおよびその用途
JPH1179727A (ja) シリコン膜の形成方法
JP2000007317A (ja) シリコン膜の形成方法
JPH05144741A (ja) アモルフアスシリコン膜の形成方法
JP2002110551A (ja) 半導体薄膜の形成方法及び装置
JPH07221026A (ja) 高品質半導体薄膜の形成方法
RU2398913C1 (ru) Способ получения пленки диоксида кремния
JPH03139824A (ja) 半導体薄膜の堆積方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030805

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees