JPH1179727A - シリコン膜の形成方法 - Google Patents

シリコン膜の形成方法

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JPH1179727A
JPH1179727A JP23361797A JP23361797A JPH1179727A JP H1179727 A JPH1179727 A JP H1179727A JP 23361797 A JP23361797 A JP 23361797A JP 23361797 A JP23361797 A JP 23361797A JP H1179727 A JPH1179727 A JP H1179727A
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JP
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film
silane
order silane
substrate
silicon
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JP23361797A
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Takashi Ouchida
敬 大内田
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高次シランを塗布することにより液相からシ
リコン膜を成長する方法においては、気相からの成長方
法とより高速に成膜が可能だが、高次シランを結晶化さ
せるには600℃以上の高温が必要であり、600℃以
上の温度では軟化あるいは溶融するガラスや高分子フィ
ルム等の安価な材料を、基板として用いることができな
かった。 【解決手段】 一般式Sin2n+2(但し、nは4≦n
≦7の整数)で表される液体高次シランとシリコン微粒
子との混合液を基板上に予め塗布した後、液体高次シラ
ンを熱分解することでシリコン膜を形成する。これによ
って、取り扱いが容易な液体高次シランを用い、シリコ
ン微粒子を結晶核として用いることにより、各種デバイ
スとして使用できる品質を維持しつつ、従来より低温か
つ短時間で結晶シリコン膜を形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LSI、TFT、
太陽電池及び感光体等の電子デバイス全般に応用される
シリコン膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、多結晶シリコン(以下、poly-Si
と略す)膜や非晶質シリコン(以下、a-Siと略す)膜の
形成方法としては、シランガスを用いた熱CVD法、プ
ラズマCVD法、光CVD法が利用されており、一般に
poly-Si膜では熱CVD法、a-Sin膜ではプラズマCV
D法が用いられている。
【0003】また、これらのCVD法には以下の問題点
がある。気相反応を用いるため、気相で粒子が発生
し、成膜装置の汚染やデバイスの歩留まり低下等の問題
を生じる。原料がガス状で用いるため、表面に凹凸の
ある基体上には良好なステップカバレージを持つ膜が得
られにくい。膜形成速度が遅く、スループットが低
い。プラズマCVD法においては高周波発生装置等複
雑で高価な装置が必要。高価な高真空装置が必要であ
る。
【0004】特にpoly-Si膜の形成には、特開平7−6
6132号公報に開示されるように、シリコン微粒子を
核としてシランガス(SiH4,Si26,Si38)を
用いたプラズマCVD法や、CVD法でa-Si膜を形成し
た後、高温で熱処理をして固相成長させる方法がある。
【0005】また、気相反応ではなく液体高次シランを
用いる方法も各種提案されている。すなわち、特開平7
−267621号公報に開示されるように、液体状高次
シランを基体上に塗布した後、昇温し、昇温過程を含む
熱履歴を経させて塗布膜内で分解反応させ、基体上にシ
リコン膜を形成するものである。
【0006】さらに、特開平3−185817号公報に
開示されるように、高次シランを用いた熱分解法、光分
解法、あるいはプラズマCVD法によってpoly-Si膜を
形成するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】CVD法などによる気
相成長もしくはa-Siからの固相成長の結晶化速度は一般
的に遅いもので、固相成長では600℃以上の高温が必
要であった。また、液体高次シランを塗布することによ
り液相から成長する方法においても、気相からの成長方
法と比較して短時間で成膜することができるが、高次シ
ランを結晶化させるには600℃以上の高温が必要であ
り、安価なガラスや高分子フィルム等は600℃以上の
温度では軟化あるいは溶融してしまうため、これらを基
板材料として用いることができなかった。
【0008】また、表1に示すように、結晶化に高温が
必要であるのに高次シランの沸点が低く、成膜時に高次
シランの重合が完了する前に急激にこの高次シランが蒸
発するため、1μm以上の任意の膜厚を有するシリコン
膜を形成することが困難であった。したがって、低温で
の反応性を向上させ、反応速度を高速にすることが必要
となっていた。
【0009】
【表1】
【0010】本発明は上記問題点を解決するものであ
り、デバイスとして使用できる品質を維持しつつ低温か
つ高速な結晶シリコン膜の形成方法を提供することを目
的としている。また、膜厚が1μm以上の結晶シリコン
膜の簡便な形成方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】一般式Sin2n+2(但
し、は4≦n≦7の整数)で表わされる液体高次シラ
ン、Sinlm(但し、Yはハロゲン、具体的にはフ
ツ素、臭素、ヨウ素の何れかであり、l+n=2n+
2、nは1≦n≦7の整数)で表わされるハロゲン化高
次シラン、あるいはこれらにnが1≦n≦3である気体
の高次シランが若干溶解した液を基板上に塗布して分解
することにより結晶シリコン膜を形成する際に、シリコ
ン微粒子を結晶核として用いることにより、従来より低
温かつ短時間でpoly-Si膜を形成するものである。
【0012】つまり、シリコン微粒子を用いることによ
り、高次シランを従来より低エネルギーで分解および結
晶成長させることができる。本発明のシリコン膜の形成
方法において、高次シランの分解、シリコン膜成長を水
素の存在下で行った場合は、得られるpoly-Si膜の電子
材料としての特性をより優れたものにできる。
【0013】また、直径1μm以上のシリコン微粒子を
用いることにより、従来では不可能であった膜厚1μm
以上のpoly-Si膜を形成することができ、シリコン微粒
子の形状を反映した表面形状のpoly-Si膜を形成するこ
とができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は上記の目標を達成するた
めに、液体高次シランの塗布法による成膜方法におい
て、シリコン微粒子を核として用いた。また、シリコン
微粒子の大きさを膜厚に応じて変化させることにより従
来では不可能であった膜厚が1μm以上のpoly-Si膜を
形成するものである。
【0015】以下に本発明のシリコン膜の形成方法を詳
細に説明する。表1には記載していないがSin2n+2
(nはn≧8の整数)の高次シランは室温以下の温度で
は凝固するために塗布が困難になる可能性がある。した
がって塗布液に使用する高次シランとしては、Sin
2n+2(nは4≦n≦7の整数)が適切である。
【0016】具体的には、Sin2n+2(nは4≦n≦
7の整数)で表される高次シランとしては、テトラシラ
ン、ペンタシラン、ヘキサシラン、ペプタシランのいず
れかを用いることができる。
【0017】また、Sin2n+2(nは4≦n≦7の整
数)の液体高次シランには、通常不純物として、nが1
≦n≦3である常温常圧で気体である気体高次シランが
若干溶解しているが、液体高次シランに不純物として若
干の気体高次シランが含まれたものであっても、液体高
次シランのみの場合と同様に塗布し成膜できる。
【0018】また、Sin2n+2(nは4≦n≦7の整
数)の代わりに、ハロゲン化高次シランを用いることも
できる。ハロゲン化高次シランとしては、一般式Sin
lm(但し、Yはハロゲンで、フッ素、塩素、臭素、
ヨウ素の何れかであり、l+m=2n+2、nは4≦n
≦7の整数)で表されるものを用いる。また、ハロゲン
化高次シランにも、気体高次シランが若干不純物として
含まれているが、液体高次シランの場合と同様に塗布し
成膜できる。
【0019】なお、ハロゲン化高次シランは、同一のシ
リコン原子を有するハロゲン化されていない高次シラン
と比べて、より低いエネルギーで分解するため、ハロゲ
ン化高次シランを用いることにより、さらに反応性を高
めることができ、低温で短時間での成膜が可能となる。
【0020】本発明において、結晶シリコン膜を形成す
る際にはまず、基板上に結晶核として働くシリコン微粒
子を均一に供給する。予め、シリコン微粒子は、炭化水
素類、エーテル類、ケトン類、アルコール類などの有機
溶媒に分散したシリコン微粒子混合液を調整しておく。
そして、このシリコン微粒子混合液を基板上に滴下し、
スピンコート法に基板表面に均一に塗布した後、この基
板を有機溶媒の沸点以上に加熱することにより有機溶剤
を蒸発させ除去する。このときのシリコン微粒子の付着
密度は有機溶媒中の分散密度やスピンコートの回転数な
どにより適切な値に決められる。
【0021】次に、シリコン微粒子が付着した基板上
に、液体の高次シランを滴下し塗布する。高次シランの
塗布方法には、スピンコート法、デイップコート法、ス
プレーコート法などがあるが、一般的に用いられている
スピンコート法の場合にはスピーナーの回転数は100
〜10000rpm、好ましくは300〜6000rp
mで用いられる。
【0022】また、液体の高次シランとシリコン微粒子
混合液を予め混ぜた状態で基板上に滴下して、スピンコ
ート等により塗布することもできる。この場合はシリコ
ン微粒子が塗布膜全体に分布することになるため、ここ
でのシリコン微粒子の量は上記の付着密度と同等の割合
で塗布膜内に分散するように設定する必要がある。
【0023】次に不活性ガス中で加熱による高次シラン
の熱重合、若しくは、高次シランへの400nm以下の
波長の紫外線を照射することによる光重合等の方法によ
りpoly-Si膜を得る。この重合時に、予め加えておいた
シリコン微粒子により、通常より低温かつ短時間でpoly
-Si膜を成膜することができる。
【0024】なお、高次シランの熱重合は、poly-Si膜
を基板温度が、450℃から550℃の範囲で、より適
切には450℃で成膜することができる。なお、基板温
度を400℃程度で成膜した場合には、a-Siに近い性質
の結晶性の悪いpoly-Siが生成されてしまう。さらに、基
板温度を550℃程度で成膜した場合には、結晶成長時
に必要な一定量以上の水素が高次シランから離脱するた
め、poly-Siの膜質が悪化する。
【0025】この重合時にシリコン微粒子は結晶核とし
て働き、結晶成長を促進させるものであるが、シリコン
微粒子の直径が1μm以上のものを用いた場合は、膜厚
がその大きさに対応した1μm以上のpoly-Si膜が形成
されることになり、このときシリコン微粒子の形状が形
成されるpoly-Si膜の表面形状に反映される。したがっ
てシリコン微粒子の大きさと形状を選ぶことにより、厚
膜でしかも様々な表面形状のpoly-Si膜を形成すること
ができる。
【0026】なお、結晶核として用いるシリコン微粒子
の直径は、1μm以上10μm以下が適切である。シリ
コン微粒子を結晶核とするためには、シリコン微粒子の
直径は少なくとも1μm以上が必要である。一方、ペン
タシラン等の高次シランの粘性は低く、10μm以上の
塗布膜を形成することは困難であるため、シリコン微粒
子の直径は最大値が10μm程度となる。
【0027】さらに、高温での成膜時には水素の脱離に
よりシリコン膜に欠陥が生じるため、昇温時に0.01
〜100Torr程度まで減圧を行うと同時に、マイク
ロ波によりエネルギーを与えられた水素を供給すること
により重合を促進して膜質の向上を図ることができる。
【0028】
【実施例】以下に本発明の各実施例を具体的に説明す
る。また、各実施例において成膜された膜の物性につい
ては以下の測定を行い、これらを表2にまとめた。
【0029】
【表2】
【0030】<実施例1>実施例1に用いる実験装置を
図1に示す。図1において、シリコン微粒子の塗布室1
の天井には、それぞれシリコン微粒子混合液するための
滴下ライン4、ガス供給ライン6を設けており、塗布室
1の底部には、塗布室1内を排気する排気ライン7を設
けている。また、塗布室1内の滴下ライン4の下方には
スピンコーター9を設置し、スピンコーター9の下面側
に加熱ヒーター8を配設している。
【0031】また、塗布室1の側面には液滴下室2を設
けており、この液滴下室2の天井には、それぞれ液体高
次シランをスピンコータ9上に滴下する滴下ライン5、
液滴下室2にガスを供給するガス供給ライン6を設けて
おり、液滴下室2の底部には、液滴下室2内を排気する
排気ライン7を設けている。
【0032】さらに、液滴下室2内の滴下ライン5下方
にはスピンコーター9を設置している。また、液滴下室
2の側面にはシリコン膜形成室3を設けており、このシ
リコン膜形成室3の天井には、シリコン膜形成室3内に
ガスを供給するガス供給ライン6を設けており、シリコ
ン膜形成室3下部にはシリコン膜形成室3内を排気する
排気ライン7を設けており、シリコン膜形成室3内には
基板13を加熱する加熱ヒーター8を配置している。
【0033】なお、塗布室1、液滴下室2、シリコン膜
形成室3それぞれの間には、基板13を搬送するための
ゲートバルブ(図示せず)を配設しており、このゲートバ
ルブを通してそれぞれを接続している。
【0034】実施例1では、液体高次シランとしてはペ
ンタシラン0.5cm3を用い、シリコン微粒子混合液
としては直径10nmのシリコン微粒子0.1gをジエ
チルエーテル0.5cm3に分散させたものを使用し
た。
【0035】以下、実施例1におけるシリコン膜の形成
方法の手順を説明する。始めに、塗布室1内を1×10
-6Torrまで真空排気後、ガス供給ライン6からヘリ
ウムガスを760Torrになるまで塗布室1内に導入
する。ガラス製の基板13上に、滴下ライン4からシリ
コン微粒子混合液を0.5cm3滴下後、スピンコータ
ー9で500rpmで2秒、2000rpmで5秒回転
して、基板13の表面に均一に塗布した。続いてこの基
板を100℃に加熱することによりジエチルエーテルを
蒸発させて基板13上にシリコン微粒子を付着させた。
【0036】次に、基板13を同じくヘリウムガスが7
60Torrで満たされている液滴下室2内に搬送設置
した後、基板13上にペンタシランを0.5cm3滴下
後、スピンコーター9で500rpmで3秒回転した
後、2000rpmで10秒回転して塗布膜を形成し
た。
【0037】この時の塗布概念図を図5に示す。図5に
おいて、基板13の表面にシリコン微粒子14が均一に
付着しており、さらにペンタシランがこの基板13の表
面でシリコン微粒子14を覆っている。
【0038】次に、図5に示した状態の基板13を同じ
くヘリウムガスが760Torrで満たされているシリ
コン膜形成室3に搬送設置して、ヘリウムガスを0.5
l/minで導入しながら、この基板13を毎分100
℃の割合で450℃まで昇温した後、基板温度450℃
を40分間保持して、基板13上にpoly-Si膜を形成し
た。
【0039】<実施例2>実施例2に用いる実験装置を
図2に示す。液滴下室2の天井には、シリコン微粒子混
合液の滴下ライン4、液体高次シランの滴下ライン5、
ガス供給ライン6を設けており、滴下ライン4と滴下ラ
イン5とを合流させた後、合流した滴下ラインを液滴下
室2内に導いている。また、液滴下室2の底部には、液
滴下室2内を排気する排気ライン7を接続している。液
滴下室2内の滴下ライン下方には、基板13を載置する
スピンコーター9を配置している。
【0040】また、液滴下室2の側面にはシリコン膜形
成室3を配置しており、シリコン膜形成室3の天井に
は、ガス供給ライン6を設けており、シリコン膜形成室
3の底部には、シリコン膜形成室3内を排気する排気ラ
イン7を設けている。また、シリコン膜形成室3内には
基板13を加熱するための加熱ヒーター8を設置してい
る。
【0041】実施例2では、液体高次シランとして実施
例1と同等にペンタシランを使用した。また、シリコン
微粒子混合液は実施例1における基板13上でのシリコ
ン微粒子の付着密度と本実施例2での塗布膜内での体積
密度が同等になるような割合の液を用いた。具体的に
は、直径10nmのシリコン微粒子0.5gをジエチル
エーテル0.5cm3に分散させた液を使用した。
【0042】なお、液滴下室2とシリコン膜形成室3と
の間には、基板13を搬送するためのゲートバルブ(図
示せず)を配設しており、このゲートバルブを通して液
滴下室2内とシリコン膜形成室3内とを接続している。
【0043】以下、実施例2におけるシリコン膜の形成
方法の手順を説明する。始めに、液滴下室2内を1×1
-6Torrまで真空排気後、ヘリウムガスをガス供給
ライン6から760Torrになるまで導入した。次に
ガラス製の基板13上にシリコン微粒子混合液0.5c
3と液体高次シラン0.5cm3をそれぞれシリコン微
粒子混合液の滴下ライン4、液体高次シランの滴下ライ
ン5から混合させて1cm3滴下する。そして、シリコ
ン微粒子混合液と液体高次シランとが混合されて滴下さ
れた基板13を、スピンコーター9で500rpmで3
秒、その後2000rpmで10秒回転して塗布膜を形
成した。
【0044】この時の塗布概念図を図6に示す。図6に
おいて、基板13の表面にペンタシランとシリコン微粒
子混合液との混合層15が形成され、この混合層15内
部に均一にシリコン微粒子14が分散している。
【0045】次に基板13を同じくヘリウムガスが76
0Torrで満たされているシリコン膜形成室3に搬送
設置して、ヘリウムガスをガス供給ライン6から0.5
l/min導入しながら基板13を毎分100℃で45
0℃まで昇温し、20分基板温度を保持して基板13上
にpoly-Si膜を形成した。
【0046】<実施例3>実施例2においては、液体高
次シランとして、高次シランを構成する水素の一部を塩
素で置換した構造を有する塩化ペンタシランを用いた。
具体的には、Si511Clを使用して成膜を行った。
なお、Si511Fを用いることもできる。図2に示し
た実験装置で、実施例2と同一の手順で成膜を行った。
【0047】<実施例4>実施例4に用いる実験装置を
図3に示す。図3の実験装置は、図2に示す実験装置と
基本的に同一構造であるが、図3の実験装置がシリコン
膜形成室3の天井に、シリコン膜形成室3に紫外線を照
射する低圧水銀ランプ10を備えている点が異なってい
る。
【0048】以下、実施例4におけるシリコン膜の形成
方法の手順を説明する。図3に示した実験装置を用い
て、実施例2と同条件でペンタシラン塗布膜を形成した
後、ヘリウムガスが760Torrで満たされているシ
リコン膜形成室3に搬送設置する。その後、ヘリウムガ
スをガス供給ライン6から0.5l/min導入しなが
ら低圧水銀ランプ10を用いて波長400nm以下の光
を、強度100mW/cm2で20分照射して、基板1
3上にpoly-Si膜を形成した。
【0049】<実施例5>実施例5に用いる実験装置を
図4に示す。図4の実験装置は、図2に示す実験装置と
基本的に同一構造であるが、図4の実験装置がシリコン
膜形成室3の天井に、シリコン膜形成室3に水素ガス導
入ライン12と、水素ガス導入ライン12を通過する水
素ガスにマイクロ波を照射するマイクロ波発生装置11
とを備えている点が異なっている。
【0050】以下、実施例5におけるシリコン膜の形成
方法の手順を説明する。図4に示した実験装置を用い
て、実施例2と同条件においてペンタシラン塗布膜を形
成した後、ヘリウムガスが760Torrで満たされて
いるシリコン膜形成室3に搬送設置した。その後、ヘリ
ウムガスを0.5l/min導入すると共にマイクロ波
発生装置11で発生させたマイクロ波でエネルギーを与
えた水素を基板直上に供給しながら1Torrまで減圧
を行い、基板13を毎分100℃で450℃まで昇温
し、20分基板温度を保持して基板13上にpoly-Si膜
を形成した。
【0051】<実施例6>実施例6では、図1に示す実
験装置を用いた。実施例6におけるシリコン膜の形成方
法は、用いるシリコン微粒子を直径10μmのものを用
いた以外は、実施例1と同一の条件で成膜を行った。
【0052】この時の塗布概念図を図7に示す。図7に
おいて、基板13の表面にシリコン微粒子14が均一に
付着しており、さらにペンタシランがこの基板13の表
面でシリコン微粒子14を覆っている。
【0053】
【発明の効果】本発明は上記問題点を解決するものであ
り、本発明のシリコン膜の形成方法によれば、液体高次
シランからpoly-Si膜を形成するのにシリコン微粒子を
結晶核として用いることにより、各種デバイスとして使
用できる品質を維持しつつ従来より低温かつ高速で結晶
シリコン膜を形成することができる。また、シリコン微
粒子の直径に対応した膜厚のシリコン膜が得られるた
め、任意の膜厚のシリコン膜を容易に成膜することがで
きる。
【0054】請求項1によれば、シリコン微粒子を基板
表面に任意の適切な間隔で配置できるため、均一な結晶
シリコン膜を形成することができる。
【0055】請求項2によれば、基板上にシリコン微粒
子と高次シランとを一度に塗布できるため、少ない工程
でシリコン膜を形成することができる。
【0056】請求項3によれば、常温で液体の高次シラ
ンを用いるため、高次シランの基板上への塗布が容易と
なる。
【0057】請求項4によれば、ハロゲン化高次シラン
を用いるため、同一のシリコン原子を有するハロゲン化
されていない高次シランと比べて、より低いエネルギー
で分解するため、ハロゲン化した高次シランを用いるこ
とにより、さらに反応性を高めることができ、低温で短
時間での成膜を可能にする。
【0058】請求項5によれば、気体高次シランが液体
高次シランに溶解したものであっても、十分に基板に塗
布し成膜することができる。
【0059】請求項6によれば、高次シランを加熱する
ことなく成膜が可能となるため、加熱による高次シラン
の蒸発するを防止しつつ、基板表面で効率よく高次シラ
ンを分解することができる。
【0060】請求項7によれば、高温での成膜時には水
素の脱離によりシリコン膜に欠陥が生じるため、マイク
ロ波でエネルギーを与えられた水素を供給することによ
り重合を促進して膜質の向上を図ることができる。
【0061】請求項8によれば、高次シランを450℃
乃至550℃での熱分解による成膜が可能となるため、
安価ガラスや高分子フィルムを基板として用いることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に用いる実験装置の横断面図
である。
【図2】本発明の実施例2に用いる実験装置の横断面図
である。
【図3】本発明の実施例4に用いる実験装置の横断面図
である。
【図4】本発明の実施例5に用いる実験装置の横断面図
である。
【図5】本発明の実施例1のpoly-Si成膜に用いる塗布
膜の断面図である。
【図6】本発明の実施例2のpoly-Si成膜に用いる塗布
膜の断面図である。
【図7】本発明の実施例6のpoly-Si成膜に用いる塗布
概念図である。
【符号の説明】
1 シリコン微粒子塗布室 2 液滴下室 3 シリコン膜形成室 4 滴下ライン(シリコン微粒子混合液) 5 滴下ライン(液体高次シラン) 6 ガス供給ライン 7 排気ライン 8 加熱ヒーター 9 スピンコーター 10 水銀ランプ 11 マイクロ波発生装置 12 水素ガス導入ライン 13 基板 14 シリコン微粒子 15 poly-Si膜

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にシリコン微粒子を供給した後、
    液体高次シランを該基板上に塗布し、該基板上に塗布さ
    れた該高次シランを分解することによりシリコン膜を形
    成すること特徴とするシリコン膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 基板上に液体高次シランとシリコン微粒
    子との混合液を塗布した後、該基板上に塗布された該液
    体高次シランを分解することを特徴とするシリコン膜の
    形成方法。
  3. 【請求項3】 上記液体高次シランは、一般式Sin
    2n+2で表され、nは4≦n≦7の整数であることを特徴
    とする請求項1又は2に記載のシリコン膜の形成方法。
  4. 【請求項4】 上記液体高次シランは、一般式Sinl
    mで表されるハロゲン化高次シランであり、Yはハロ
    ゲン、l+m=2n+2、であることを特徴とする請求
    項1又は2に記載のシリコン膜の形成方法。
  5. 【請求項5】 上記液体高次シランは、一般式Sin
    2n+2で表され、nは1≦n≦3の整数である気体高次シ
    ランが、一般式Sin2n+2で表され、nは4≦n≦7
    の整数である液体高次シランに溶解したものであること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のシリコン膜の形成
    方法。
  6. 【請求項6】 上記液体高次シランの分解を、紫外光の
    照射により行うことを特徴とする請求項1乃至5の何れ
    か一つに記載のシリコン膜の形成方法。
  7. 【請求項7】 上記液体高次シランの分解時に、上記基
    板上にマイクロ波でエネルギーを与えた水素を供給する
    ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一つに記載の
    シリコン膜の形成方法。
  8. 【請求項8】 上記液体高次シランの分解を、450℃
    乃至550℃の熱分解により行うことを特徴とする請求
    項1乃至5の何れか一つに記載のシリコン膜の形成方
    法。
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