JPH1148817A - 前後輪デフロック装置 - Google Patents

前後輪デフロック装置

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JPH1148817A
JPH1148817A JP21477097A JP21477097A JPH1148817A JP H1148817 A JPH1148817 A JP H1148817A JP 21477097 A JP21477097 A JP 21477097A JP 21477097 A JP21477097 A JP 21477097A JP H1148817 A JPH1148817 A JP H1148817A
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Yozo Oya
要造 大家
Kazuhisa Yamamoto
和央 山本
Susumu Akashima
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の、単一の操作部材を操作することで共
に作動されるように構成した前後輪デフロック装置で
は、前後輪のデフロック装置が同時に作動するように構
成しているので、作業状態に応じた前後輪のデフロック
装置の作動タイミングに変化させることができなかっ
た。 【解決手段】 前輪デフロック装置25を油圧作動式に
構成するとともに、後輪デフロック装置を機械作動式に
構成し、該前輪デフロック装置25を作動させる前輪デ
フロック作動装置4を、取付け位置変更可能に取付け
て、該前輪デフロック装置25と後輪デフロック装置と
の作動タイミングを調節可能に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、前後輪デフ装置に
各々備えたデフロック装置であって、単一の操作部材を
操作することで共に作動されるように構成した前後輪デ
フロック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、前後輪に設けたデフ装置に各
々備えられ、該デフ装置を解除自在にデフロックするデ
フロック装置であって、複数の操作部材を同時に操作し
たり、単一の操作部材を操作したりすることで共に作動
されるように構成した前後輪デフロック装置は公知とな
っている。例えば、実公昭53−17238号公報、実
公昭62−31310号公報、及び実公昭62−236
36に記載の如くである。このような前後輪デフロック
操作装置の内、単一の操作部材で前後輪のデフロック装
置を共に作動させるものにおいては、前後輪のデフロッ
ク装置は同時に作動され、この場合、前後輪のデフ装置
は、共に機械作動式に構成されていた。また、前後輪の
デフ装置をデフロックするデフロック装置が、共に油圧
作動式に構成されているものもあり、例えば、特公昭6
2−45096号公報に記載の如くである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の如く、
単一の操作部材を操作することで共に作動されるように
構成した前後輪デフロック装置では、前後輪のデフロッ
ク装置が同時に作動するように構成しているので、例え
ば、前輪のデフロック装置を後輪のデフロック装置より
先に作動させたり、また、後輪のデフロック装置を前輪
のデフロック装置より先に作動させたりといったよう
に、作業状態に応じた前後輪のデフロック装置の作動タ
イミングに変化させることができなかった。また、前輪
側と後輪側とが共に油圧作動式に構成されたデフロック
装置においては、前輪側と後輪側との両方に作動油を圧
送する必要があるので、回路や配管が複雑になってい
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するため
の手段を説明する。即ち、前後輪に設けたデフ装置に各
々備えられ、該デフ装置を解除自在にデフロックするデ
フロック装置が、単一の操作部材を操作することで共に
作動されるように構成した前後輪デフロック装置におい
て、前輪デフロック装置を油圧作動式に構成するととも
に、後輪デフロック装置を機械作動式に構成し、該前輪
デフロック装置を作動させる前輪デフロック作動装置
を、取付け位置変更可能に取付けて、該前輪デフロック
装置と後輪デフロック装置との作動タイミングを調節可
能に構成した。
【0005】また、前後輪に設けたデフ装置に各々備え
られ、該デフ装置を解除自在にデフロックするデフロッ
ク装置が、単一の操作部材を操作することで共に作動さ
れるように構成した前後輪デフロック装置において、該
操作部材を、キャビンフレームへ上下移動可能に取り付
けたデフロックペダル、及び、該デフロックペダルの下
方に配設したデフロックアームにて構成し、該デフロッ
クペダルを上方付勢して、デフロックペダルの踏み込み
時以外は、該デフロックペダルとデフロックアームとが
接触しないように構成した。
【0006】また、前後輪に設けたデフ装置に各々備え
られ、該デフ装置を解除自在にデフロックするデフロッ
ク装置において、前輪デフロック装置を油圧作動式に構
成し、該前輪デフロック装置はパワーステアリング装置
からの戻し油により作動されるように構成した。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を説明
する。図1は本発明の前後輪デフロック装置を有したト
ラクタを示す全体側面図、図2は同じく前後輪デフロッ
ク操作装置を示す側面図、図3は同じくデフロック装置
の油圧回路を示す回路図である。
【0008】まず、本発明のトラクタの全体構成につい
て、図1により説明する。前後に前輪FW、後輪RWを
懸架する本機の前部にボンネットBを配設し、該ボンネ
ットBにはエンジンEを内蔵している。ボンネットBの
後方にはステアリングハンドルSTを設けて、該ステア
リングハンドルSTの後方にはシートSEを配設してい
る。ステアリングハンドルST及びシートSEは、キャ
ビンCBによって覆われている。エンジンEの後方には
クラッチハウジングCHを、該クラッチハウジングCH
の後方にはミッションケースMを連結し、エンジンEか
らの動力を後輪RWに伝達して駆動している。また、エ
ンジンEの駆動力は、ミッションケースM後端から突出
した動力取出し軸Pに伝達されて該動力取出し軸Pを駆
動し、機体後端に接続した作業機を駆動するように構成
している。
【0009】そして、後輪RW・RWの車軸には後輪デ
フ装置が装着され、この後輪デフ装置には、該後輪デフ
装置をデフロックする後輪デフロック装置が備えられて
いる。また、前輪FW・FWの車軸には前輪デフ装置が
装着され、この前輪デフ装置には、該前輪デフ装置をデ
フロックする前輪デフロック装置が備えられている。
【0010】次に、前記前後輪デフロック装置を操作す
る前後輪デフロック操作装置について説明する。図2に
おいて、前記クラッチハウジングCH及びミッションケ
ースMの上方には、キャビンCBを支持するキャビンフ
レーム11が配設されている。該キャビンフレーム11
は、例えば防震ゴム等の弾性部材を介して機体に固定さ
れており、機体の振動がキャビンフレーム11に伝達さ
れにくく、また、キャビンフレーム11内の騒音を低減
するように構成されている。
【0011】前記シートSEの前方において、キャビン
フレーム11にはデフロックペダル1が、ブラケット6
及び支持ピン6aを介して上下移動自在に取付けられて
いる。ブラケット6はキャビンフレーム11に固設さ
れ、該ブラケット6には、支持ピン6aが上下摺動自在
に取付けられている。そして、デフロックペダル1の下
端部に前記支持ピン6aが嵌入して、該デフロックペダ
ル1を支持しており、該デフロックペダル1は、スプリ
ング7によって上方に付勢されている。また、デフロッ
クペダル1の下端部には弾性部材8を固設して、下方に
踏み下げられたデフロックペダル1がスプリング7の付
勢力により上昇した際の衝撃を緩和するよう構成してい
る。
【0012】キャビンフレーム11の下方におけるミッ
ションケースM側方には、デフロックアーム2が配設さ
れ、該デフロックアーム2は回動支点3により上下回動
自在に支持されている。該デフロックアーム2の前端部
はデフロックペダル1の下方に位置し、該デフロックペ
ダル1が踏み下げられた場合に、デフロックペダル1の
下端に当接するよう構成している。尚、通常デフロック
ペダル1が踏み下げられていない場合は、該デフロック
ペダル1はスプリング7によって上方に付勢されて、デ
フロックペダル1の下端とデフロックアーム2の上面と
の間には間隙Dが形成されるように構成している。
【0013】デフロックアーム2の回動支点3より後方
側における、該デフロックアーム2の上方には、前輪デ
フロック作動装置である前輪デフロック作動スイッチ4
が配設され、ブラケット9を介して機体に固定されてい
る。前輪デフロック作動スイッチ4のブラケット9への
取付け部には、雄螺子が形成され、該ブラケット9への
取付け部に形成された雌螺子部と螺合しており、この螺
合部分を調節することによって、前輪デフロック作動ス
イッチ4の上下位置を調節できるようにしている。ま
た、デフロックアーム2の後端部は、車軸ケース10内
に構成された後輪デフロック装置を作動させるフォーク
軸12と、リンク機構5を介して連結されており、デフ
ロックアーム2後端部の上下回動動作によって、後輪デ
フロック装置が作動するように構成している。即ち、後
輪デフロック装置は機械作動式に構成されているのであ
る。
【0014】一方、前記前輪デフロック装置25は、油
圧により作動されるように構成されている。図3に示す
油圧回路において、ステアリングハンドルSTを回転操
作すると、パワーステアリングユニット21からパワー
シリンダー22へ作動油が圧送され、ステアリングハン
ドルSTの回転方向に応じて前輪FW・FWを左右に旋
回する。また、パワーステアリングユニット21から
は、油路27を通じて戻し油が前輪デフロック作動ユニ
ット26へ流入するように構成している。油路27を通
じて前輪デフロック作動ユニット26へ流入した作動油
は、前輪デフロック作動スイッチ4がONすると、電磁
切換弁26aが作動するとともに切換弁26bが切り換
わって、前記前輪デフロック装置25へ圧送される。こ
れにより、前輪デフロック装置25が作動して、前輪デ
フ装置がデフロックされるのである。
【0015】以上のように前後輪デフ装置及び前後輪デ
フロック装置を構成して、デフロックペダル1を踏み下
げると、該デフロックペダル1の下端部がデフロックア
ーム2先端部に当接し、押し下げる。そして、デフロッ
クアーム2は回動支点3を中心にして回動し、該デフロ
ックアーム2の回動支点3より後方部分は、上方に回動
して前輪デフロック作動スイッチ4の当接部4aに当接
して、該前輪デフロック作動スイッチ4をONさせる。
すると、前記電磁切換弁26aが作動し、前輪デフロッ
ク装置25が油圧により作動されて、前輪デフ装置をロ
ックするのである。一方、デフロックペダル1を踏み下
げに伴って、デフロックアーム2の後端部が上方に回動
し、前記フォーク軸12がリンク機構5を介して操作さ
れ、これにより後輪デフロック装置が作動されて後輪デ
フ装置をロックする。
【0016】このように、デフロックペダル1を踏み下
げると、前輪デフロック装置25及び後輪デフロック装
置が共に作動されるようの構成している。そして、前輪
デフロック装置25の作動を開始させる前輪デフロック
作動スイッチ4は、ブラケット9に上下位置調節可能に
螺合して取付けられているので、該前輪デフロック作動
スイッチ4の上下位置を変化させることで、前輪デフロ
ック作動スイッチ4がONするまでのデフロックペダル
1の踏み下げ量を変化させることができる。
【0017】これにより、デフロックペダル1を踏み下
げたときの前後輪デフロック装置の作動タイミングを調
節することができる。例えば、デフロックペダル1を踏
み込んでいくと、まず前輪デフロック装置25が作動し
て、その後後輪デフロック装置が作動するように調節し
たり、逆に、まず後輪デフロック装置が作動して、その
後前輪デフロック装置が作動するように調節したりする
ことができる。また、前後輪デフロック装置を同時に作
動させることも可能である。
【0018】また、キャビンフレーム11に取付けられ
たデフロックペダル1は、通常の踏み下げられていない
状態では、機体側へ取付けられたデフロックアーム2と
の間に間隙を設けて、接触しないように構成しているの
で、機体の振動がデフロックペダル1を通じてキャビン
CB内へ伝達されることがなく、該キャビンCB内の騒
音が低減される。更に、デフロックペダル1の操作具合
も良くなるのである。
【0019】また、後輪デフロック装置は機械作動式に
構成しているが、前輪デフロック装置は油圧作動式に構
成している。これは、フロントアクスルは左右にスイン
グするので、リンク機構等による機械作動式に構成する
と構造が複雑となるためであり、油圧作動式に構成する
ことで、構造を簡単にしている。そして、油圧作動式に
構成することで、デフロック装置の作動力が、油圧の圧
力を調節することで簡単に調整することができる。更
に、前輪デフロック装置25を作動させる油圧は、該前
輪デフロック装置25の近傍に位置している、ステアリ
ングハンドルSTのパワーステアリング機構からの戻し
油を使用しているので、油圧の取出しが容易で、配管を
短く、簡単な構成にすることができる。
【0020】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するのである。即ち、請求項1記載の如
く、前輪デフロック装置を油圧作動式に構成するととも
に、後輪デフロック装置を機械作動式に構成し、該前輪
デフロック装置を作動させる前輪デフロック作動装置
を、取付け位置変更可能に取付けて、該前輪デフロック
装置と後輪デフロック装置との作動タイミングを調節可
能に構成したので、前輪デフロック装置の構成や、作動
力の調節を簡単にすることができた。また、前輪デフロ
ック装置と後輪デフロック装置とが作動するタイミング
を適宜調節することができ、作業に応じた前後輪のデフ
ロックタイミングに調節することができた。
【0021】さらに、請求項2記載の如く、操作部材を
ステップへ上下移動可能に取り付けたデフロックペダ
ル、及び、該デフロックペダルの下方に配設したデフロ
ックアームにて構成し、該デフロックペダルを上方付勢
して、デフロックペダルの踏み込み時以外は、該デフロ
ックペダルとデフロックアームとが接触しないように構
成したので、機体の振動がデフロックペダルを通じてキ
ャビン内へ伝達されることがなく、該キャビン内の騒音
を低減することができた。更に、デフロックペダルの操
作具合を向上することができた。
【0022】さらに、請求項3記載の如く、前後輪に設
けたデフ装置に各々備えられ、該デフ装置を解除自在に
デフロックするデフロック装置において、前輪デフロッ
ク装置を油圧作動式に構成し、該前輪デフロック装置は
パワーステアリング装置からの戻し油により作動される
ように構成したので、前輪デフロック装置への油圧の取
出しが容易となり、また、配管を短く、簡単な構成にす
ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の前後輪デフロック装置を有したトラク
タを示す全体側面図である。
【図2】同じく前後輪デフロック操作装置を示す側面図
である。
【図3】同じくデフロック装置の油圧回路を示す回路図
である。
【符号の説明】
E エンジン M ミッションケース CB キャビン CH クラッチハウジング FW 前輪 RW 後輪 ST ステアリングハンドル 1 デフロックペダル 2 デフロックアーム 3 回動支点 4 前輪デフロック作動スイッチ 5 リンク機構 6 ブラケット 6a 支持ピン 7 スプリング 8 弾性部材 9 ブラケット 11 キャビンフレーム 21 パワーステアリングユニット 26 前輪デフロック作動ユニット 26a 電磁切換弁 26b 切換弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後輪に設けたデフ装置に各々備えら
    れ、該デフ装置を解除自在にデフロックするデフロック
    装置が、単一の操作部材を操作することで共に作動され
    るように構成した前後輪デフロック装置において、前輪
    デフロック装置を油圧作動式に構成するとともに、後輪
    デフロック装置を機械作動式に構成し、該前輪デフロッ
    ク装置を作動させる前輪デフロック作動装置を、取付け
    位置変更可能に取付けて、該前輪デフロック装置と後輪
    デフロック装置との作動タイミングを調節可能に構成し
    たことを特徴とする前後輪デフロック装置。
  2. 【請求項2】 前後輪に設けたデフ装置に各々備えら
    れ、該デフ装置を解除自在にデフロックするデフロック
    装置が、単一の操作部材を操作することで共に作動され
    るように構成した前後輪デフロック装置において、該操
    作部材を、キャビンフレームへ上下移動可能に取り付け
    たデフロックペダル、及び、該デフロックペダルの下方
    に配設したデフロックアームにて構成し、該デフロック
    ペダルを上方付勢して、デフロックペダルの踏み込み時
    以外は、該デフロックペダルとデフロックアームとが接
    触しないように構成したことを特徴とする前後輪デフロ
    ック装置。
  3. 【請求項3】 前後輪に設けたデフ装置に各々備えら
    れ、該デフ装置を解除自在にデフロックするデフロック
    装置において、前輪デフロック装置を油圧作動式に構成
    し、該前輪デフロック装置はパワーステアリング装置か
    らの戻し油により作動されるように構成したことを特徴
    とする前後輪デフロック装置。
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