JPH1147140A - 回収物回収具 - Google Patents

回収物回収具

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JPH1147140A
JPH1147140A JP9203018A JP20301897A JPH1147140A JP H1147140 A JPH1147140 A JP H1147140A JP 9203018 A JP9203018 A JP 9203018A JP 20301897 A JP20301897 A JP 20301897A JP H1147140 A JPH1147140 A JP H1147140A
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JP9203018A
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English (en)
Inventor
Masahiro Ishikawa
石川  正宏
Takayuki Suzuki
孝之 鈴木
Koichi Kawashima
晃一 川島
Tsutomu Okada
勉 岡田
Akito Sadamasa
明人 定政
Hiroki Hibino
浩樹 日比野
Kazuhiro Yoshida
和博 吉田
Ryuta Sekine
竜太 関根
Hiroki Moriyama
宏樹 森山
Kunihide Kaji
国英 梶
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、体腔内の複数の異物を簡単な操作に
より、一度に回収することができ、複数の回収物を回収
する作業の作業性に優れた回収物回収具を提供すること
を最も主要な特徴とする。 【解決手段】自己拡張性を備えた拡張ネット14と、挿
入部1の先端に突没自在で、かつ拡張自在に設けられた
アーム部10とを設け、操作部2の各操作ハンドル7,
8の操作により、拡張ネット14とアーム部10とをそ
れぞれ独立して作動させ、アーム部10によって回収し
た複数のポリープ16,17を拡張ネット14内に収納
してまとめて回収するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は患者の体内、例えば
胃や、大腸などの体腔内に発生した胆石や、ポリープを
回収するための回収物回収具に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、胃や、大腸などの体腔内に発生
した胆石や、ポリープを回収するために、従来から実公
昭61−9601号公報に示されているようなバスケッ
ト鉗子が使用されている。これは、図8(A)に示すよ
うな構成になっている。すなわち、可撓管a内に進退操
作可能に挿入された操作ワイヤbの先端部に複数本の弾
性ワイヤcからなるバスケット部材dが連結されてい
る。このバスケット部材dは操作ワイヤbの進退操作に
ともない可撓管a内に出し入れ可能に収納されている。
この場合、可撓管a内から外部にバスケット部材dが引
き出された状態ではこのバスケット部材d全体が籠状に
膨らむように各弾性ワイヤcに曲がり癖が付けられてい
る。
【0003】そして、このバスケット鉗子の使用時には
可撓管a内から外部に引き出されたバスケット部材d内
に胆石や、ポリープ等の回収物を捕獲して回収するよう
になっている。
【0004】また、USP3,108,593号には図
8(C)に示すように複数本の弾性ワイヤeからなるバ
スケット部材fを図8(B)に示すように操作ワイヤg
の先端部に複数個直列に連結し、各バスケット部材f内
に連続して胆石や、血栓を回収する構成が示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8
(A)に示す構成のバスケット鉗子では回収物を1つ回
収するごとに、内視鏡を体外に引き出さなければならな
いので、複数の回収物を回収する作業に手間が掛かる問
題がある。
【0006】また、図8(B),(C)に示す構成のバ
スケット鉗子ではこのバスケット鉗子の使用時には複数
のバスケット部材fが各々同時に作動してしまう問題が
ある。このため、1つのバスケット部材fで第1の胆石
を把持した後、第1の胆石を把持していない他の何れか
のバスケット部材fで第2の胆石を連続して把持しよう
としてバスケット部材fを拡開すると、全てのバスケッ
ト部材fが同時に拡開してしまい、第1の胆石を離して
しまうおそれがある。したがって、複数の胆石を連続し
て回収する作業が難しい問題がある。
【0007】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、体腔内の複数の異物を簡単な操作によ
り、一度に回収することができ、複数の回収物を回収す
る作業の作業性に優れた回収物回収具を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、内視鏡のチャ
ンネル内に挿入可能な、可撓性を有する挿入部と、自己
拡張性を備え、前記挿入部の先端部側に収納された状態
で収縮し、前記挿入部の外部に引き出された状態で拡張
する回収物収納部と、前記挿入部の先端に突没自在で、
かつ拡張自在に設けられた回収物の回収手段と、前記挿
入部の手元端に設けられた操作部と、この操作部に設け
られ、前記回収物収納部と前記回収手段とをそれぞれ独
立して作動させ、前記回収手段によって回収した複数の
回収物を前記回収物収納部内に収納してまとめて回収す
るそれぞれの操作ハンドルとを具備したことを特徴とす
る回収物回収具である。そして、このような構成の回収
具によれば、回収手段で回収した複数のポリープ等の回
収物を自己拡張性により拡開した回収物収納部内に収納
でき、体腔内から複数の回収物をまとめて回収すること
ができるようにしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を図1(A)〜図4(C)を参照して説明する。図1
(A)〜(C)は本実施の形態の回収物回収具を示すも
のである。本実施の形態の回収物回収具には内視鏡のチ
ャンネル内に挿入可能な、可撓性を有する細長い挿入部
1の基端部に手元側の操作部2が設けられている。
【0010】ここで、挿入部1には細長い可撓性シース
3が設けられている。この可撓性シース3内には管状の
操作カニューラ4が進退自在に挿通されている。さら
に、操作カニューラ4内には操作ワイヤ5が進退自在に
挿通されている。
【0011】また、手元側の操作部2には図1(C)に
示すようにシース3の基端部に連結された手元操作部本
体6と、操作カニューラ4の基端部に連結された第1の
操作ハンドル7と、操作ワイヤ5の基端部に連結された
第2の操作ハンドル8とがそれぞれ設けられている。こ
こで、手元操作部本体6の軸心部には操作カニューラ4
の挿通孔6aが形成されている。また、第1の操作ハン
ドル7の軸心部には操作ワイヤ5の挿通孔7aが形成さ
れている。さらに、第2の操作ハンドル8にはリング状
の1つの指掛け部9が設けられている。
【0012】そして、第1の操作ハンドル7を手元操作
部本体6に対して挿入部1の軸心方向に沿って進退させ
ることにより、シース3内で操作カニューラ4を進退操
作できるようになっている。さらに、第2の操作ハンド
ル8を挿入部1の軸心方向に沿って進退させることによ
り、操作カニューラ4内で操作ワイヤ5を進退操作でき
るようになっている。
【0013】また、操作ワイヤ5の先端には、図1
(A),(B)に示すように回収手段としてのバスケッ
ト状のアーム部10が設けられている。このアーム部1
0はチタンや、ステンレス等の金属材料、又は、ナイロ
ンや、テフロン等の樹脂材料よりなる複数の弾性ワイヤ
11によって構成されている。
【0014】また、各弾性ワイヤ11の先端部は接合部
としての先端チップ12によって操作ワイヤ5の先端部
に束ねられて連結されている。さらに、各弾性ワイヤ1
1の基端部は先端チップ12による連結位置よりも後方
の連結位置で手元側接合部としての接合部材13によっ
て操作ワイヤ5に束ねられて連結されている。
【0015】また、各弾性ワイヤ11には、先端チップ
12による連結位置と接合部材13による連結位置との
中間点に屈曲部11aが形成されている。そして、この
屈曲部11aによって弾性ワイヤ11が開き、アーム部
10全体としてはバスケット状に拡開するように曲り癖
が付けられている。
【0016】また、操作カニューラ4の先端には、回収
物収納部としての拡張ネット14が設けられている。こ
の拡張ネット14はチタンや、ステンレスなどの金属材
料、又は、ナイロンや、テフロン等の樹脂材料より成る
繊維状のワイヤによって構成されている。
【0017】また、この拡張ネット14の先端側には前
方に開放する開口端部14aが形成されている。さら
に、この拡張ネット14の手元側には手元接合部として
の接合部材15によって操作カニューラ4の先端部に接
合されている。
【0018】また、この拡張ネット14は自己拡張性を
備え、図2に示すように収縮された状態でシース3内に
出し入れ可能に収納されている。そして、この拡張ネッ
ト14はシース3の外部に引き出された状態で、図1
(A),(B)に示すように操作カニューラ4の径方向
に向けて外側に拡張するように曲り癖が付けられてい
る。
【0019】なお、拡開した拡張ネット14の外径寸法
はバスケット状に拡開したアーム部10の外径寸法と略
同寸法、或いは若干大径に設定されており、拡開した拡
張ネット14内にはバスケット状のアーム部10が進退
自在になっている。
【0020】次に、上記構成の作用について説明する。
ここでは、バスケット状のアーム部10と拡張ネット1
4とを備えた本実施の形態の内視鏡用の回収物回収具を
用いて体腔内の複数の異物を回収する場合について説明
する。
【0021】本実施の形態の内視鏡用の回収物回収具の
使用時には予め操作部2の第2の操作ハンドル8を手元
側(図1(C)中で右側)に引張り操作して操作ワイヤ
5を後退させ、図2に示すようにバスケット状のアーム
部10を操作カニューラ4内に収納する。続いて、第1
の操作ハンドル7および第2の操作ハンドル8をさらに
手元側に引張り操作して操作カニューラ4および操作ワ
イヤ5を後退させ、拡張ネット14及び操作カニューラ
4をシース3内に各々収納する。
【0022】その後、この状態で、あらかじめ体腔内に
導入した図示しない内視鏡の挿通チャンネルを介して本
実施の形態の回収物回収具の挿入部1の先端を体腔内に
突き出す。このとき、内視鏡の挿通チャンネルの先端開
口から突き出した挿入部1のシース3の先端部を体腔内
の粘膜に平行に突き出す。
【0023】続いて、操作部2の第1の操作ハンドル7
および第2の操作ハンドル8を手元操作部本体6に対し
て前進させる。これにより、シース3の先端から操作カ
ニューラ4が前方に突き出し、図1(A),(B)に示
すように先端の収納用拡張ネット14が拡開するととも
に、操作カニューラ4の先端からアーム部10が前方に
突き出して先端がバスケット状に拡開する。
【0024】その後、拡開したアーム部10をさらに前
方に突き出し、図3に示すようにアーム部10の屈曲部
11aの手元側に第1のポリープ(回収物)16を押し
当てる。
【0025】続いて、操作部2の第2の操作ハンドル8
を手元操作部本体6に対して後退させて手元側に引き込
むと、図4(A)に示すように操作ワイヤ5の先端のア
ーム部10が拡張ネット14内に引き込まれ、アーム部
10の屈曲部11aの手元側に位置した第1のポリープ
16が拡張ネット14内に収納される。
【0026】その後、第2の操作ハンドル8を同様に操
作して図4(B)に示すように第2のポリープ(回収
物)17をアーム部10に押し当てたのち、拡張ネット
14内に引き込み、図4(C)に示すように拡張ネット
14内に収容させる。さらに、この第2の操作ハンドル
8の操作を繰り返すことで、体腔内の複数のポリープが
拡張ネット14内に収納される。
【0027】続いて、操作部2の第2の操作ハンドル8
を手元操作部本体6に対して後退させて手元側に引き込
むと、図4(C)に示すように操作ワイヤ5の先端のア
ーム部10により拡張ネット14の前方の開口端部14
aに蓋がされる。その後、拡張ネット14に収納した複
数のポリープを内視鏡とともに体腔内から抜き取って体
外に回収する。
【0028】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態の回収物回収具の
使用時には第1のポリープ16を捕捉して拡張ネット1
4内に収納した後、第1のポリープ16を収納した状態
のままで連続して第2のポリープ17を捕捉してバスケ
ット状のアーム部10及び拡張ネット14内に収納する
ことができる。そのため、本実施の形態の回収物回収具
では複数のポリープの回収を行う状況において、回収物
回収具を一回だけ内視鏡的に体内に挿入するのみで複数
のポリープの回収が完了するため、従来のように第1の
ポリープ16を収納した回収具の本体を第2のポリープ
17を回収する前に一旦体外に回収する面倒な作業が不
要となる。その結果、複数の回収物を回収する作業の作
業性を高めることができるので、治療時間が短縮され、
患者の負担が軽減される。
【0029】また、バスケット状のアーム部10が拡張
ネット14の蓋をするため、ポリープの捕捉後に内視鏡
とともに回収物回収具を体腔内から抜き取るときに、拡
張ネット14からポリープが逸脱することがなく、確実
に複数のポリープの回収が行える。
【0030】また、図5(A)〜(D)は本発明の第2
の実施の形態を示すものである。本実施の形態の回収具
には第1の実施の形態(図1(A)〜図4(C)参照)
と同様に細長い挿入部21の基端部に手元側の操作部2
2が設けられている。
【0031】ここで、挿入部21には細長い可撓性シー
ス23が設けられている。この可撓性シース23内には
管状の操作カニューラ24と第1の操作ワイヤ25とが
それぞれ進退自在に挿通されている。さらに、操作カニ
ューラ24内には第2の操作ワイヤ26が進退自在に挿
通されている。
【0032】また、手元側の操作部22には図5(B)
に示すようにシース23の基端部に連結された手元操作
部本体27と、3つの(第1〜第3の)操作ハンドル2
8,29,30とがそれぞれ設けられている。ここで、
手元操作部本体27には第1の操作ワイヤ25の挿通孔
27aと、第2の操作ハンドル29の一部が挿入される
ハンドル挿入孔27bとが形成されている。
【0033】また、第1の操作ハンドル28には第1の
操作ワイヤ25の基端部が連結されている。さらに、こ
の第1の操作ハンドル28には第2の操作ハンドル29
の一部が挿入されるハンドル挿入孔28aが形成されて
いる。
【0034】また、第2の操作ハンドル29には略筒状
の延出部29aが形成されている。この延出部29aは
第1の操作ハンドル28のハンドル挿入孔28aおよび
手元操作部本体27のハンドル挿入孔27bをそれぞれ
介してシース23内に延出されている。そして、この延
出部29aの先端部には操作カニューラ24の基端部が
連結されている。さらに、この第2の操作ハンドル29
には第2の操作ワイヤ26の挿通孔29bが形成されて
いる。
【0035】また、第3の操作ハンドル30には第2の
操作ワイヤ26の基端部が連結されている。さらに、こ
の第3の操作ハンドル30にはリング状の1つの指掛け
部30aが設けられている。
【0036】これにより、3つの(第1〜第3の)操作
ハンドル28,29,30は手元操作部本体27に対し
てそれぞれ挿入部21の軸方向にスライド自在に支持さ
れている。そして、第1の操作ハンドル28を進退させ
ることにより、第1の操作ワイヤ25をシース23内で
進退操作できるようになっている。同様に、第2の操作
ハンドル29を進退させることにより、操作カニューラ
24をシース23内で進退操作できるようになってい
る。さらに、第3の操作ハンドル30を進退させること
により、第2の操作ワイヤ26を操作カニューラ24内
で進退操作できるようになっている。
【0037】また、第1の操作ワイヤ25の先端には、
図5(A)に示すように異物収納用の拡張収納部31が
設けられている。この拡張収納部31は、チタンや、ス
テンレス等の金属材料より成る複数の弾性ワイヤ32に
よって構成されている。
【0038】この拡張収納部31の先端部には前方に開
放する開口端部31aが形成されている。さらに、この
拡張収納部31の各弾性ワイヤ32の先端部には各弾性
ワイヤ32の径より大きな球体33が形成されている。
【0039】また、この拡張収納部31の手元端側は束
ねられて接合部材34によって第1の操作ワイヤ25の
先端に連結されている。さらに、この拡張収納部31は
自己拡張性を備え、収縮された状態でシース23内に出
し入れ可能に収納されている。そして、この拡張収納部
31はシース23内を挿通自在であり、シース23の外
部に引き出された状態で、図5(A),(D)に示すよ
うに径方向に向けて外側に拡開するように曲り癖が付け
られている。
【0040】また、第2の操作ワイヤ26の先端には、
回収手段としての多数脚のアーム部35が設けられてい
る。このアーム部35はチタンや、ステンレス等の金属
材料より成る複数の弾性ワイヤ36によって構成されて
いる。
【0041】ここで、各弾性ワイヤ36の手元側は束ね
られて図5(A)に示すように接合部材37によって第
2の操作ワイヤ26の先端に連結されている。さらに、
各弾性ワイヤ36の先端側は図5(A),(C)に示す
ように第2の操作ワイヤ26との連結部を中心に径方向
の外側に放射状に拡開し、その先端部には内方向に向け
て略L字状に屈曲された屈曲部38が形成されている。
なお、各弾性ワイヤ36の屈曲部38は図5(C)に示
すように略円形状に配置されている。そして、各弾性ワ
イヤ36は第2の操作ワイヤ26との連結部を中心に径
方向の外側に放射状に拡開するように曲り癖が付けられ
ている。
【0042】次に、上記構成の作用について説明する。
ここでは、本実施の形態の内視鏡用の回収物回収具を用
いて体腔内の複数のポリープ片を捕捉して回収する場合
について説明する。
【0043】本実施の形態の内視鏡用の回収物回収具の
使用時には予め操作部22の第3の操作ハンドル30を
手元側(図5(B)中で右側)に引張り操作して第2の
操作ワイヤ26を後退させ、アーム部35を操作カニュ
ーラ24内に収納する。続いて、第1の操作ハンドル2
8および第2,第3の操作ハンドル29,30をさらに
手元側に引張り操作して操作カニューラ24および第
1,第2の操作ワイヤ25,26を後退させ、拡張ネッ
ト14及びアーム部35が収納された操作カニューラ2
4をシース23内に各々収納する。
【0044】その後、この状態で、第1の実施の形態と
同様にあらかじめ体腔内に導入した図示しない内視鏡の
挿通チャンネルを介して本実施の形態の回収物回収具の
挿入部21の先端を体腔内に突き出す。
【0045】続いて、操作部22の第1,第2の操作ハ
ンドル28,29を手元操作部本体27に対して前進さ
せる。これにより、シース23の先端から、操作カニュ
ーラ24が突き出すとともに、シース23から拡張収納
部31が突き出して拡開する。
【0046】その後、操作カニューラ24をさらに突き
出し、第1のポリープ16(図3参照)に接近する。こ
こで、第3の操作ハンドル30を前進させると、操作カ
ニューラ24の先端からアーム部35が突き出して拡開
する。さらに、拡開したアーム部35の先端の屈曲部3
8に、第1のポリープ16を押し当てる。
【0047】続いて、操作部22の第3の操作ハンドル
30を手元操作部本体27に対して後退させて手元側に
引き込むと、第2の操作ワイヤ26を通じてアーム部3
5が拡張収納部31内に引き込まれる。これにより、ア
ーム部35の先端の屈曲部38に押し当てられた第1の
ポリープ16が拡張収納部31内に収納される。
【0048】この操作を繰り返し、複数のポリープ片を
拡張収納部31内に収納する。また、複数のポリープ片
の収納が完了した後、第2,第3の操作ハンドル29,
30を手元側に引き込むと、拡開したアーム部35によ
り拡張収納部31の前方の開口端部31aが蓋される。
その後、拡張収納部31に収納した複数のポリープを内
視鏡とともに体腔内から抜き取って体外に回収する。
【0049】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態では第1の実施の
形態の効果に加えて操作カニューラ24が拡張収納部3
1と独立して作動するため、アーム部35が拡張収納部
31の外でも拡開、縮小が自在にできる。このことによ
り、アーム部35を拡開させない状態でポリープの近隣
部位までアプローチできるため、狭い体腔内に位置する
ポリープでも容易に回収できる利点を有する。
【0050】また、図6(A)〜(D)および図7
(A)〜(C)は本発明の第3の実施の形態を示すもの
である。本実施の形態は第1の実施の形態(図1(A)
〜図4(C)参照)の回収物回収具の一部を次の通り変
更したものである。
【0051】すなわち、本実施の形態では操作ワイヤ5
の先端には、図6(A),(C)に示すように回収手段
としての渦巻状のアーム部41が設けられている。この
アーム部41は弾性を有し、操作ワイヤ5の先端から前
方に突き出る方向に渦状に巻回するように曲り癖が付け
られている。
【0052】また、操作カニューラ4の先端に連結され
た拡張ネット14の開口端部14aには、複数のリング
42が適宜の間隔を存して周方向に並設されている。さ
らに、各リング42の1つの始点リング42aには綴じ
込みワイヤ43の一端部が固定されている。この綴じ込
みワイヤ43は他の各リング42内を順次通じて拡張ネ
ット14の開口端部14aを一周し、終点位置の終点リ
ング42bから操作カニューラ4内に導入され、この操
作カニューラ4内を通じて手元操作部2側に延出されて
いる。なお、この綴じ込みワイヤ43は、チタンや、ス
テンレス等の金属材料もしくは、テフロンや、ナイロン
などの樹脂材料より成り、操作カニューラ4内を進退自
在である。
【0053】また、手元側の操作部2には第1の実施の
形態の第1の操作ハンドル7および第2の操作ハンドル
8とともに、第3の操作ハンドル44がさらに設けられ
ている。この第3の操作ハンドル44には綴じ込みワイ
ヤ43の他端部が固定されている。
【0054】なお、これ以外の部分の構成は第1の実施
の形態と同じであり、本実施の形態では第1の実施の形
態と同一部分には同一の符号を付してここではその説明
を省略する。
【0055】次に、上記構成の作用について説明する。
ここでは、本実施の形態の内視鏡用の回収物回収具を用
いて体腔内の複数のポリープ片を捕捉して回収する場合
について説明する。
【0056】本実施の形態の内視鏡用の回収物回収具の
使用時には予め操作部2の第2の操作ハンドル8を手元
側(図6(B)中で右側)に引張り操作して操作ワイヤ
5を後退させ、図7(A)に示すように渦巻状のアーム
部41を操作カニューラ4内に収納する。続いて、第1
の操作ハンドル7および第2の操作ハンドル8をさらに
手元側に引張り操作して操作カニューラ4および操作ワ
イヤ5を後退させ、拡張ネット14及び操作カニューラ
4をシース3内に各々収納する。
【0057】その後、この状態で、第1の実施の形態と
同様にあらかじめ体腔内に導入した図示しない内視鏡の
挿通チャンネルを介して本実施の形態の回収物回収具の
挿入部1の先端を体腔内に突き出す。
【0058】続いて、操作部2の第1の操作ハンドル7
および第2の操作ハンドル8を手元操作部本体6に対し
て前進させると、シース3の先端から拡張ネット14及
びアーム部41がそれぞれ前方に突き出して拡開する。
【0059】その後、アーム部41をさらに前方に突き
出し、図7(B)に示すように拡開したアーム部41の
先端部に、第1のポリープ16を押し当てる。続いて、
操作部2の第2の操作ハンドル8を手元側に引き込む
と、アーム部41が拡張ネット14内に引き込まれ、こ
のアーム部41によって第1のポリープ16が拡張ネッ
ト14内に収納される。
【0060】その後、操作部2の第1の操作ハンドル7
および第2の操作ハンドル8を同様に操作することで、
第2のポリープ17が拡張ネット14内に収納される。
さらに、体腔内の複数のポリープが拡張ネット14内に
収納されたのち、操作部2の第3の操作ハンドル44を
手元側に引き込むと、綴じ込みワイヤ20が手元側に引
き込まれる。これにより、図7(C)に示すように拡張
ネット14の開口端部14aにおいて、各リング42間
が互いに接近し、拡張ネット14の開口端部14aが閉
じられる。その後、拡張ネット14に収納した複数のポ
リープを内視鏡とともに体腔内から抜き取って体外に回
収する。
【0061】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態では第1の実施の
形態の効果に加えて拡張ネット14の前方開口端部14
aが完全に閉じられるため、体腔内から内視鏡を抜き取
るときに拡張ネット14からのポリープの逸脱が完全に
なくなる利点を有する。
【0062】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
変形実施できることは勿論である。次に、本出願の他の
特徴的な技術事項を下記の通り付記する。 記 (付記項1) 内視鏡のチャンネル内に挿入可能な、可
撓性を有する挿入部と、挿入部先端付近に設けられた、
挿入部に収納可能で自己拡張性を有する収納部と、収納
部と独立して作動し、挿入部先端に突没自在かつ拡張自
在な回収部と、挿入部手元端に設けられた、収納部と回
収部を独立して作動させるハンドルを有する操作部と、
各ハンドルと各々の回収部を繋いでいる、挿入部に対し
て摺動自在に挿入部内に挿通された力伝達部材と、から
なることを特徴とする連続回収具。
【0063】(付記項1の従来技術) 胃や大腸などの
体腔内に発生した胆石やポリープを回収するために、従
来は図17に示すようなバスケット鉗子が使用されてい
た。この種のバスケット鉗子としては実公昭61−96
01号公報がある。
【0064】しかし、この種のバスケット鉗子は1つ回
収するごとに、内視鏡を体外に引き出さなければならな
かった。このような煩わしさを解消し、連続して胆石や
血栓を回収するために、複数のバスケットを設けたUS
P3,108,593号のようなものもあるが、各々の
バスケットが同時に作動してしまう。このため、第1の
胆石を把持した後、第1の胆石を把持していない他の何
れかの把持バスケットで第2の胆石を連続して把持しよ
うとして把持バスケットを拡開すると、全ての把持バス
ケットが拡開してしまい、第1の胆石を離してしまうた
め複数の胆石を連続して回収できなかった。(図15、
図16) (付記項1の目的) 付記項1の目的は、体腔内の複数
の異物を一度に回収できる内視鏡回収具を提供すること
にある。
【0065】(付記項1の課題を解決するための手段)
上記課題を解決するために本付記項1は、内視鏡のチ
ャンネル内に挿通可能な可撓性を有する挿入部と、挿入
部先端付近に設けられ、挿入部に収納可能で自己拡張性
を有する収納部と、収納部と独立して作動し、挿入部先
端に突没自在かつ拡張自在な回収部と、挿入部手元端に
設けられた、収納部と回収部を独立して作動させるハン
ドルを有する操作部と、各ハンドルと各々の回収部を繋
いでいる、操作部に対して摺動自在に挿入部内に挿通さ
れた力伝達部材と、からなるものである。しかして、こ
のような構成の回収具によれば、回収部で回収した複数
のポリープを自己拡張性により拡開した収納部内に収納
でき、体腔内から異物をまとめて回収することが可能と
なる。
【0066】(付記項1の効果) 本付記項1の内視鏡
用連続回収具は、体腔内の複数の異物を自己拡張性を有
する収納部に収納でき、まとめて回収が行えるというす
ぐれた効果がある。
【0067】(付記項2) 付記項1における収納部が
ネット状であることを特徴とする連続回収具。 (付記項3) 付記項1における回収部が拡張時に、拡
張した収納部に蓋をする構成を有していることを特徴と
する連続回収具。
【0068】(付記項4) 収納部が先端側に開口する
ことを特徴とする付記項1記載の連続回収具。 (付記項5) 回収部が、収納部の内部を伸張し、且つ
収納部を越えた位置まで突出可能な付記項1記載の連続
回収具。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば回収手段で回収した複数
のポリープ等の回収物を自己拡張性により拡開した回収
物収納部内に収納でき、体腔内から複数の回収物をまと
めて回収することができるので、体腔内の複数の異物を
簡単な操作により、一度に回収することができ、複数の
回収物を回収する作業の作業性に優れた回収物回収具を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示すもので、
(A)は回収物回収具の先端部の正面図、(B)は回収
物回収具の先端部の縦断面図、(C)は回収物回収具の
手元側の操作部を示す縦断面図。
【図2】 第1の実施の形態の回収物回収具の先端部の
拡張ネットおよびアーム部をシース内に収容した収容状
態を示す縦断面図。
【図3】 第1の実施の形態の回収物回収具の先端部の
拡張ネットおよびアーム部をシース外に引き出した状態
を示す縦断面図。
【図4】 第1の実施の形態の回収物回収具の作用を説
明するもので、(A)は回収物回収具の先端部の拡張ネ
ット内に第1のポリープを収納した状態を示す要部の縦
断面図、(B)は回収物回収具の先端部の拡張ネット内
に第2のポリープを回収する動作を示す要部の縦断面
図、(C)は回収物回収具の先端部の拡張ネット内に第
2のポリープを収納した状態を示す要部の縦断面図。
【図5】 本発明の第2の実施の形態を示すもので、
(A)は回収物回収具の先端部の縦断面図、(B)は回
収物回収具の手元側の操作部を示す縦断面図、(C)は
回収物回収具のアーム部の正面図、(D)は(A)のD
−D線断面図。
【図6】 本発明の第3の実施の形態を示すもので、
(A)は回収物回収具の先端部の縦断面図、(B)は回
収物回収具の手元側の操作部を示す縦断面図、(C)は
回収物回収具のアーム部の正面図、(D)は回収物回収
具の拡張ネットの正面図。
【図7】 第3の実施の形態の回収物回収具の作用を説
明するもので、(A)は回収物回収具の先端部の拡張ネ
ットおよびアーム部をシース内に収容した収容状態を示
す縦断面図、(B)は回収物回収具の先端部の拡張ネッ
ト内に第1のポリープを回収する状態を示す要部の縦断
面図、(C)は回収物回収具の先端部の拡張ネット内に
第2のポリープを収納した状態を示す要部の縦断面図。
【図8】 従来例を示すもので、(A)はバスケット鉗
子の先端部を示す要部の縦断面図、(B)は他のバスケ
ット鉗子の使用状態を示す斜視図、(C)は(B)のバ
スケット鉗子の要部の側面図。
【符号の説明】
1、21 挿入部 2、22 操作部 7、28 第1の操作ハンドル 8、29 第2の操作ハンドル 10、35 アーム部(回収手段) 14 拡張ネット(回収物収納部) 16 第1のポリープ(回収物) 17 第2のポリープ(回収物) 30、44 第3の操作ハンドル 31 拡張収納部(回収物収納部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 勉 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 定政 明人 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 日比野 浩樹 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 吉田 和博 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 関根 竜太 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 森山 宏樹 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 梶 国英 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内視鏡のチャンネル内に挿入可能な、可
    撓性を有する挿入部と、 自己拡張性を備え、前記挿入部の先端部側に収納された
    状態で収縮し、前記挿入部の外部に引き出された状態で
    拡張する回収物収納部と、 前記挿入部の先端に突没自在で、かつ拡張自在に設けら
    れた回収物の回収手段と、 前記挿入部の手元端に設けられた操作部と、 この操作部に設けられ、前記回収物収納部と前記回収手
    段とをそれぞれ独立して作動させ、前記回収手段によっ
    て回収した複数の回収物を前記回収物収納部内に収納し
    てまとめて回収するそれぞれの操作ハンドルとを具備し
    たことを特徴とする回収物回収具。
JP9203018A 1997-07-29 1997-07-29 回収物回収具 Withdrawn JPH1147140A (ja)

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Effective date: 20041005