JPH1146708A - 麺類の製造方法 - Google Patents

麺類の製造方法

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JPH1146708A
JPH1146708A JP9235317A JP23531797A JPH1146708A JP H1146708 A JPH1146708 A JP H1146708A JP 9235317 A JP9235317 A JP 9235317A JP 23531797 A JP23531797 A JP 23531797A JP H1146708 A JPH1146708 A JP H1146708A
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noodles
noodle
pectin
raw
boiled
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JP9235317A
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Mizuo Yajima
瑞夫 矢嶋
Ryota Katahira
亮太 片平
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Asama Chemical Co Ltd
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Asama Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱処理をを行った麺類の老化を抑制し、L
L麺類の湯で戻しを向上するとともに、通常の茹で麺な
ど熱処理を行った麺類の食感を茹で直後に近い食感とす
る麺類の製造方法を提供すること。 【解決手段】 麺類にペクチン及びペクチン分解物を
含有させるか、さらにグルテン、グリアジン、グルテニ
ンと併用含有させることにより、熱処理された麺類の老
化を抑制させることができる方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は麺類の製造方法に関
する。
【0002】茹で麺やロングライフ(LL)麺におい
て、一度加熱処理をした麺類は時間とともに麺類に含ま
れる澱粉の老化が起こり、喫食時に加熱を伴わない麺類
(盛り蕎麦や冷やし中華麺など)においては時間経過と
ともに、その麺質はぼそぼそし、茹で直後の食感を再現
することができない。
【0003】また、長期保存が可能なLL麺のように、
多水分系の麺類においても同様に、麺類に含まれる澱粉
の老化が起こり、喫食時に行う、熱水による復元条件で
は十分に老化した麺類を復元するだけに必要な熱量を与
えることができず、硬く、ぼそぼそとした食感の麺質と
なり、茹で直後のような粘弾性のある麺質に復元するこ
とができない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明において
は、加熱処理された麺類の老化を抑制または、老化した
麺類を容易に復元でき、生麺を茹でたような食感を有す
る麺類の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【本発明が解決するための手段】本発明者らは上記目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、麺類を製造する
際、麺類にペクチン類を含有させることにより、加熱処
理された麺類の老化を抑制できることと、僅かな熱量で
老化した麺類を復元できることを見出だし、本発明に達
した。
【0006】すなわち、本発明は麺類にペクチン又は/
及びペクチン分解物を含有することを特徴とする麺類の
製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いるペクチンはその起
源、メチルエステル化度などに限定されない。例えば、
起源としてリンゴ、レンモ等があげられる。また、メチ
ルエステル化度(DE)としては50以下のローメトキ
シ(LM)ペクチン、50以上のハイメトキシ(HM)
ペクチンを挙げることができる。麺質に硬さを強調した
い場合にはHMペクチンであり、粘弾性を強調したい場
合にはLMペクチンを使い分けることができる。さらに
組み合わせることにより麺質をコントロールすることが
できる。
【0008】また、ペクチン分解物の分解度合い、方法
には限定されない。例えば、分解方法として酸分解法、
ペクチナーゼやセルラーゼ、ヘミセルラーゼ等による酵
素分解法などを挙げることができる。また、分解度合い
としては完全分解したガラクツロン酸やその一歩手前の
ポリガラクツロン酸などを挙げることができる。また、
溶解性を向上した軽度分解度合いなどを挙げることがで
きる。好ましくは我々が提案した特公昭62−5314
1号公報実施例1記載の方法をあげることができる。
【0009】ペクチン及びペクチン分解物はその水溶液
のpHが3以下と低いため、麺類に多く添加した場合
に、麺類のpHを低下させ、グルテン形成を阻害する場
合があるので、アルカリでpHを上げることが好まし
い。例えば、0.5〜3重量%のペクチン水溶液のpH
を3.5〜7.0に炭酸ナトリウムや炭酸カリウム等の
かんん粉で調製する方法を挙げることができる。
【0010】ペクチン及びペクチン分解物を麺類に含ま
せる方法には限定されない。例えば、原料の小麦粉に混
合する方法、捏ね水に予め溶解させる方法、麺を茹でた
後にペクチン水溶液に含浸させる方法などを挙げること
ができる。好ましくは、捏ね水に予め溶解させる方法と
小麦粉など粉原料に混合する方法である。
【0011】ペクチン及びペクチン分解物の麺への含有
量には限定されない。例えば、対粉原料(小麦粉及び澱
粉の総量)に対し、ペクチンであれば0.2重量%以上
添加すれば効果を発現できる。また、ポリガラクツロン
酸程度に分解したペクチン分解物であれば0.1重量%
以上添加すれば効果を発現できる。好ましくは、ペクチ
ンでは0.3〜1重量%であり、ペクチン分解物であれ
ば0.2〜1重量%である。
【0012】本発明に用いるグリアジン及びグルテニン
を主成分とする成分、グルテンのいずれか1種以上をペ
クチン類と併用することにより、老化したロングライフ
(LL)麺などの復元効果を相乗的に向上することがで
きる。また、これらの成分の抽出方法、乾燥方法やその
純度に限定されるものではない。例えば、グリアジン及
びグルテニンを主成分とする成分の抽出方法には我々が
提案した(特開平3−49795号公報)酸性エタノー
ル抽出法、通常の70%エタノール抽出法、酸抽出法な
どを挙げることができる。また、乾燥方法としてフラッ
シュドライ法、スプレイドライ法などを挙げることがで
きる。好ましくは、グリアジン及びグルテニンを主成分
とする成分においては酸性エタノール抽出法、酸抽出法
などにより、蛋白質中にグリアジンまたはグルテニンが
50重量%以上含まれるものであり、グルテンにおいて
は蛋白質量として70重量%以上を含むものである。ま
た、乾燥方法においてはスプレードライ法である。
【0013】また、これらの麺への添加方法、添加量に
は限定されない。例えば、添加方法として原料粉に混合
する方法、捏ね水に分散させる方法を挙げることができ
る。好ましくは、原料粉に混合する方法である。また、
添加量は粉原料に対し、0.5〜5重量%である。
【0014】また、グリアジン及びグルテニンを主成分
とする成分、グルテンのいずれか1種以上とペクチン類
を予め混合した製剤とすることでも同様の効果を発現す
ることができる。
【0015】本発明において対象となる麺類の製造方法
には限定されるものではない。例えば通常の製麺方法、
三層構造麺の製造方法(特開平6−27697、6−2
09731号公報)などをあげることができる。好まし
くは、LL麺類などにおいては我々の提案した三層構造
麺の製造法(特開平 号公報)を併用する製麺方法
である。
【0016】本発明においては、小麦原料以外にタピオ
カ澱粉、馬鈴薯澱粉、コーン澱粉、小麦澱粉及びそれら
の澱粉の有機酸エステル化、架橋化、酸化等の化工を施
した化工澱粉などの澱粉類:そば粉、米粉などの穀粉
類:油脂類:庶糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エ
ステル、ソルビタン脂肪酸エステル、レシチン、酵素処
理レシチン等の乳化剤類:卵白、カゼイン、大豆蛋白な
どの動植物性蛋白質類:キサンタンガム、グアガム、ロ
ーカストビンガム、寒天、ゼラチン、カラゲーナン、コ
ンニャク、タマリンド種子ガム等の増粘多糖類:クエン
酸、リンゴ酸、酒石酸、酢酸、乳酸、リン酸、炭酸及び
これらの酸のナトリウム、カリウム、カルシウム、マグ
ネシュウ等の塩類などの酸及びその塩類等の成分の1種
以上を添加することができる。
【0017】また、上記成分の添加方法、添加量には限
定されない。例えば、添加方法として、原料粉に混合す
る方法、捏ね水に溶解分散させる方法などを挙げること
ができる。好ましくは水不溶性成分は原料粉に混合する
方法であり、水に溶解する成分は捏ね水に溶解する方法
である。また、含有量は対粉原料当たり穀粉類以前の成
分では5〜20重量%であり、生麺の段階では0.1〜
5重量%である。
【0018】本発明における麺類には限定はない。例え
ば、生うどん、日本そば、中華麺、パスタ、ギョウザ、
シュウマイの皮等であり、またこれら麺類を加熱処理方
法として茹で、蒸し、油揚げを行ったもの、保存方法と
して乾燥、油揚げ、袋詰め後殺菌、pH調製後袋詰め殺
菌などの方法を組み合わせた麺類を挙げることができ
る。好ましくは茹でまたは蒸しなどの熱処理を行った麺
類と、これら熱処理を行ったのち、保存性向上のため、
酸処理後袋詰め殺菌をおこなったLL麺類である。
【0019】
【実施例】以下に実施例をあげ、本発明をさらに詳細に
説明する。実施例中、特に断らないかぎり、%は重量基
準である。
【0020】参考例1(ペクチン分解物の調製) 水1リットルに盛進ペクトリナーゼ(盛進製薬株式会社
製)0.3gを溶解した酵素液に、HMペクチン50g
を添加し、37℃、20時間の酵素反応を行い、反応液
を80℃30分間加熱し、酵素を失活させた後、真空濃
縮機で固形量が50%になるまで濃縮し、ペクチン分解
物を得た。
【0021】このペクチン分解物の分子量はセファデッ
クスカラム(Pharmacia社製)を用いて分析を
行った結果、大部分が600〜5000の範囲の分子量
のものであった。また、これらは平均重合度が3〜10
程度のオリゴガラクツロン酸からなるものと推定され
た。
【0022】実施例1、2 比較例1 中力小麦粉10Kgに、食塩300gとHMペクチン
(DE78)30gを3.7Kgの水に溶解させた水溶
液を加え、20分間混捏した後、製麺機で厚さ8〜10
mmの麺帯とした後、麺帯が乾燥しないようにビニール
袋に包み、室温で約1時間麺帯熟成を行った。その後、
圧延ローラーの間隙を狭くしながら、厚さ約3mmにな
るまで麺帯を圧延した。この麺帯を切歯10番で麺線と
し、生うどんを得た。(実施例1)また、参考例1で調
製したペクチン分解液60gをHMペクチンの代わりに
同様に添加し、同様にして生うどんを得た。(実施例
2)、またこれらペクチンを添加しない生うどんを同様
にして得た。(比較例1)
【0023】各生うどんを沸騰したお湯で20分間茹で
たもの(生うどん)の食感、茹で後水洗し冷蔵庫(5
℃)に一晩放置したもの(茹でうどん1)の食感、茹で
後水洗し冷蔵庫(5℃)に一晩放置したものを沸騰水で
40秒間湯がいたもの(茹でうどん2)の食感、水洗後
冷凍した麺を沸騰水で40秒間湯がいたもの(冷凍うど
ん)の食感を硬さと粘弾性の強度で評価した。また、捏
ね水と加熱処理前の生うどんのpHを測定した。
【0024】食感の評価とpHの測定結果を表1に示
す。結果からわかるように、本発明のうどんは老化で起
こる粘弾性の低下を抑制するとともに冷凍うどん等冷凍
時の老化を抑制し、再加熱後の戻りを容易にし、生うど
んを茹でた時に近い食感を再現できるものである。
【0025】
【表1】 但し、−:ない ±:僅かにある +:ある ++〜+
+++:多くなるほどその度合いが強くなる。
【0026】実施例3、4 比較例2 強力小麦粉7Kgとそば粉3Kgを均一に混合した粉
に、食塩100gと実施例1で使用したHMペクチン3
0gを3.4Kgの水に溶解させた水溶液を加え、20
分間混捏した後、製麺機で厚さ8〜10mmの麺帯とし
た後、麺帯が乾燥しないようにビニール袋に包み、室温
で約1時間麺帯熟成を行った。その後、圧延ローラーの
間隙を狭くしながら、厚さ約1.5mmになるまで麺帯
を圧延した。この麺帯を玉取機で切歯20番で麺線と
し、生そばを得た。(実施例3)また、HMペクチンの
代わりに、実施例2で用いたペクチン分解物120gと
かん粉14gを使用し同様にして、生そばを得た。(実
施例4)さらに、これらペクチンを使用しない生そばを
得た。(比較例2)
【0027】各生そばを沸騰したお湯で2分30秒間茹
でたもの(生そば)の食感、茹で後水洗し冷蔵庫(5
℃)に一晩放置したもの(茹でそば1)の食感、さらに
沸騰水で40秒間湯がいたもの(茹でそば2)の食感、
水洗後冷凍した麺を沸騰水で40秒間湯がいたもの(冷
凍そば)の食感を硬さと粘弾性の強度で評価した。ま
た、捏ね水と加熱処理前後の麺線のpHを測定した。
【0028】食感の評価とpHの測定結果を表2に示
す。結果からわかるように、本発明の日本そばは老化で
起こる粘弾性の低下を抑制するとともに冷凍そば等冷凍
時の老化を抑制し、再加熱後の戻りを容易にし、生そば
を茹でた時に近い食感を再現できるものである。
【0029】
【表2】 但し、−:ない ±:僅かにある +:ある ++〜+
++:多くなるほどその度合いが強くなる。
【0030】実施例5、6 比較例3 準強力小麦粉10Kgに食塩100gとかん粉150
g、実施例1で使用したHMペクチン30gを3.6K
gの水に溶解させた水溶液を加え、20分間混捏した
後、製麺機で厚さ8〜10mmの麺帯とした後、麺帯が
乾燥しないようにビニール袋に包み、室温で約1時間麺
帯熟成を行った。その後、圧延ローラーの間隙を狭くし
ながら、厚さ約1.5mmになるまで麺帯を圧延した。
この麺帯を玉取機で切歯20番で麺線とし、生中華麺を
得た。(実施例5)また、HMペクチンの代わりに実施
例2で使用したペクチン分解物60gとさらにかん粉1
0gを追加し、同様にした生中華麺を得た。(実施例
6)さらに、これらペクチンと追加のかん粉を使用しな
い生中華麺を得た。(比較例3)
【0031】各生中華麺を沸騰したお湯で2分45秒間
茹でたもの(生中華)の食感、茹で後水洗し冷蔵庫(5
℃)に一晩放置したもの(冷やし中華)の食感、さらに
生中華麺の伸びに付いてもその食感を硬さと粘弾性の強
度で評価した。また、捏ね水と加熱処理前の麺線のpH
を測定した。
【0032】食感の評価とpHの測定結果を表3に示
す。結果からわかるように、本発明の中華麺は澱粉の老
化で起こる粘弾性の低下を抑制するとともに中華麺の茹
で伸びも抑制するものであった。
【0033】
【表3】 但し、−:ない ±:僅かにある +:ある ++〜+
++:多くなるほどその度合いが強くなる。
【0034】実施例7、8 比較例4 準強力小麦粉8KgとMT01H(日本食品化工(株)
製:化工澱粉)2Kgを均一に混合した粉に、食塩30
0gと実施例1で使用したHMペクチン40gを3.6
Kgの水に溶解させた水溶液を加え、20分間混捏した
後、製麺機で厚さ7〜10mmの麺帯とした後、麺帯が
乾燥しないようにビニール袋に包み、室温で約1時間麺
帯熟成を行った。その後、圧延ローラーの間隙を狭くし
ながら、厚さ約3mmになるまで麺帯を圧延した。この
麺帯を切り歯10番で麺線とし生うどんを得た。この生
うどんを沸騰水で16分間茹でた後、麺線を水洗し、よ
く水を切った後、0.3%乳酸水溶液に1分間浸漬し、
よく水切りをしてから少量の油をまぶし、耐熱性の樹脂
袋に約180g入れ、85℃〜90℃の湯槽に1時間浸
漬殺菌を行いLLうどんを得た。(実施例7)また、実
施例の小麦粉のうち300gをグリアA(アサマ化成
(株)製:グリアジン製剤)と置き換え同様にしてLL
うどんを得た。(実施例8)さらに、ペクチンもグリア
Aも使用しないで、同様にしてLLうどんを得た。(比
較例4)
【0035】各LLうどんを5℃の冷蔵庫に3週間保存
し、老化を促進させた後、保温性のある発泡容器に麺を
入れ、沸騰水を麺重量の倍を注ぎ、麺をほぐした後、お
湯を捨て、新たに沸騰水を同量入れ、実施例1と同様に
試食評価方法を行った。また、生のうどんと、LLうど
んのpHを同時に測定した。
【0036】食感の評価とpHの測定結果を表4に示
す。結果からわかるように、本発明のLLうどんは長期
保存中の老化を抑制し、お湯での復元性をよくするもの
であった。また、グリアジンを主成分とする成分とペク
チンを併用することにより、相乗的な効果を発揮するも
のであった。
【0037】
【表4】 但し、−:ない ±:僅かにある +:ある ++〜+
++:多くなるほどその度合いが強くなる。
【0038】実施例9、10 比較例5 準強力小麦粉10Kgに、食塩100g、かん粉10g
とDE28のLMペクチン30gを3.6Kgの水に溶
解させた水溶液を加え、20分間混捏した後、製麺機で
厚さ6〜8mmの麺帯とした後、麺帯が乾燥しないよう
にビニール袋に包み、室温で約1時間麺帯熟成を行っ
た。その後、圧延ローラーの間隙を狭くしながら、厚さ
約1.5mmになるまで麺帯を圧延した。この麺帯を切
歯20番で麺線とし、生中華麺を得た。この生中華麺を
沸騰水で1分40秒間茹でた後、麺線を水洗し、よく水
を切った後、0.4%乳酸水溶液に1分間浸漬し、よく
水切りをしてから少量の油をまぶし、耐熱性の樹脂袋に
約180g入れ、85℃〜90℃の湯槽に1時間浸漬殺
菌を行いLL中華麺を得た。(実施例9)また、実施例
の小麦粉のうち300gをグリアA(アサマ化成(株)
製:グリアジン)と置き換え同様にしてLL中華麺を得
た。(実施例10)さらに、ペクチンもグリアAも使用
しないで、同様にしてLL中華麺を得た。(比較例5)
【0039】各LL中華麺を5℃の冷蔵庫に4週間保存
し、老化を促進させた後、保温性のある発泡容器に麺を
入れ、沸騰水を麺重量の倍を注ぎ、麺をほぐした後、お
湯を捨て、新たに沸騰水を同量入れ、実施例1と同様に
試食評価を行った。また、生の中華麺と、LL中華麺の
pHを同時に測定した。
【0040】食感の評価とpHの測定結果を表5に示
す。結果からわかるように、本発明のLL中華麺は長期
保存中の老化を抑制し、お湯での復元性をよくするもの
であった。また、グリアジンを主成分とする成分とペク
チンを併用することにより、相乗的な効果を発揮するも
のであり、従来ではできなかった、生麺に近い食感であ
った。
【0041】
【表5】 但し、−:ない ±:僅かにある +:ある ++〜+
++:多くなるほどその度合いが強くなる。
【0042】実施例11〜13 比較例6 準強力小麦粉10Kgに、実施例1で使用したHMペク
チン18g、グリアA(アサマ化成(株)製:グリアジ
ン製剤)300gを混合した粉にかん粉10gを3.6
Kgの水に溶解させた水溶液を加え、20分間混捏した
後、製麺機で厚さ6〜8mmの麺帯とした後、麺帯が乾
燥しないようにビニール袋に包み、室温で約1時間麺帯
熟成を行った。その後、圧延ローラーの間隙を狭くしな
がら、厚さ約1.5mmになるまで麺帯を圧延した。こ
の麺帯を切歯20番で麺線とし、生中華麺を得た。この
生中華麺を沸騰水で1分間茹でた後、麺線を水洗し、よ
く水を切った後、0.4%乳酸水溶液に1分間浸漬し、
よく水切りをしてから少量の油をまぶし、耐熱性の樹脂
袋に約180g入れ、85℃〜90℃の湯槽に1時間浸
漬殺菌を行いLL中華麺を得た。(実施例11)また、
実施例のグリアAをグルテン(実施例12)、アサマグ
ルテニン(アサマ化成(株)製:グルテニン)(実施例
13)と置き換え同様にしてLL中華麺を得た。さら
に、ペクチンもグリアA、アサマグルテニン、グルテン
も使用しないで、同様にしてLL中華麺を得た。(比較
例6)
【0043】各LL中華麺を5℃の冷蔵庫に4週間保存
し、老化を促進させた後、保温性のある丼型の発泡容器
に麺を入れ、沸騰水を麺重量の倍を注ぎ、麺をほぐした
後、お湯を捨て、新たに沸騰水を同量入れ、実施例1と
同様に試食評価を行った。
【0044】食感の評価を表6に示す。結果からわかる
ように、本発明のLL中華麺は長期保存中の老化を抑制
し、お湯での復元性をよくするものであった。また、グ
リアジン、グルテニンを主成分とする成分、グルテンと
ペクチンを併用することにより、相乗的な効果を発する
ものであり、従来ではできなかった、生麺に近い食感で
あり、さらにこれら小麦蛋白質を変えることにより麺質
を色々と変化させることができる。
【0045】
【表6】 但し、−:ない ±:僅かにある +:ある ++〜+
+++:多くなるほどその度合いが強くなる。
【0046】実施例14 比較例7 準強力小麦粉10Kgに、実施例9で使用したLMペク
チン18g、グリアA(アサマ化成(株)製:グリアジ
ン製剤)300gを混合した粉にかん粉10gを3.6
Kgの水に溶解させた水溶液を加え、20分間混捏した
後、製麺機で厚さ2〜3mmの外層用麺帯とし、別に準
強力小麦粉10Kgに、実施例1で使用したHMペクチ
ン18g、アサマグルテニン(アサマ化成(株)製:グ
ルテニン)300gを混合した粉にかん粉10gを3.
6Kgの水に溶解させた水溶液を加え、20分間混捏し
た後、製麺機で厚さ4〜6mmの内層用麺帯とした。さ
らに、前記外層用麺帯で内層用麺帯を挟み圧延ロールで
8mmの麺帯とし、麺帯が乾燥しないようにビニール袋
に包み、室温で約1時間麺帯熟成を行った。その後、圧
延ローラーの間隙を狭くしながら、厚さ約1.5mmに
なるまで麺帯を圧延した。この麺帯を玉取機で切歯20
番で麺線とし、三層構造の生中華麺を得た。この生中華
麺を常圧で2分間蒸した後、麺線を水洗し、よく水を切
った後、0.4%乳酸水溶液に30秒間浸漬し、よく水
切りをしてから少量の油をまぶし、耐熱性の樹脂袋に約
180g入れ、約98℃の蒸気で30分間加熱殺菌を行
いLL中華麺を得た。また、ペクチンを使用しないもの
を同様に試作した。(比較例7)
【0047】各LL中華麺を5℃の冷蔵庫に4週間保存
し、老化を促進させた後、保温性のある丼型の発泡容器
に麺を入れ、沸騰水を麺重量の倍を注ぎ、麺をほぐした
後、お湯を捨て、新たに沸騰水を同量入れ、実施例1と
同様に試食評価方法を行った。
【0048】食感の評価を表7に示す。結果からわかる
ように、本発明のLL中華麺は長期保存中の老化を抑制
し、お湯での復元性をよくするものであると同時に非常
に腰のある中華麺であった。
【0049】
【表7】 但し、−:ない ±:僅かにある +:ある ++〜+
+++:多くなるほどその度合いが強くなる。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、加熱調理を施した麺類
の老化を抑制するとともに、LL麺類などのお湯による
復元性に優れた麺類を製造することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 麺類にペクチン又は/及びペクチン分解
    物を含有することを特徴とする麺類の製造方法。
  2. 【請求項2】 小麦グルテンの抽出成分であるグリアジ
    ン及びグルテニンを主成分とする成分、グルテンのいず
    れか1種以上を含有させる請求項1記載の麺類の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 ペクチン及びペクチン分解物の水溶液の
    pHが3以上になるように調製されたペクチン類である
    請求項1記載の麺類の製造方法。
  4. 【請求項4】 麺類が生麺、茹で麺、蒸し麺、ロングラ
    イフ麺、冷凍麺の形態である日本そば、中華麺、うど
    ん、パスタである請求項1,2記載のいずれか1項記載
    の麺類の製造方法。
JP9235317A 1997-07-29 1997-07-29 麺類の製造方法 Pending JPH1146708A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010004798A (ja) * 2008-06-26 2010-01-14 Japan Tobacco Inc 手作り感のある小籠包の製造方法
JP2012105561A (ja) * 2010-11-15 2012-06-07 Riken Vitamin Co Ltd 茹で麺類および該茹で麺類の品質改良方法
JP2018166430A (ja) * 2017-03-29 2018-11-01 理研ビタミン株式会社 即席麺用品質改良剤

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