JPH1146280A - 画像形成装置、画像形成方法、及び記憶媒体 - Google Patents

画像形成装置、画像形成方法、及び記憶媒体

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JPH1146280A
JPH1146280A JP9213946A JP21394697A JPH1146280A JP H1146280 A JPH1146280 A JP H1146280A JP 9213946 A JP9213946 A JP 9213946A JP 21394697 A JP21394697 A JP 21394697A JP H1146280 A JPH1146280 A JP H1146280A
Authority
JP
Japan
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image
image data
timing
delay
routine
Prior art date
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Pending
Application number
JP9213946A
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English (en)
Inventor
Hiroyoshi Yoshida
廣義 吉田
Akito Mori
昭人 森
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像データの転送エラーが発生した場合に
も、各原稿画像に基づいて連続的に行う画像形成処理を
確実、かつ可及的に高速に実行できるようにする。 【解決手段】 複数の原稿を搬送手段により1枚ずつ搬
送して読取位置を通過させ、光電変換手段を用いて読取
位置を通過中の原稿から原稿画像を読取り、光電変換手
段により得られた原稿画像データを第1の記憶手段に記
憶し、第1の記憶手段上で記憶に係る原稿画像データに
対して画像処理を施した後に第2の記憶手段に転送し、
第2の記憶手段に記憶された原稿画像データに基づいて
記録紙上に画像を形成すると共に、第2の記憶手段へ正
常に転送できなかった画像データについては再送処理を
行う場合において、再送処理を行ったことによるデータ
転送の遅延に起因して、第1の記憶手段内の未だ正常に
転送されていない原稿画像データが次の原稿の原稿画像
データにより書換えられる可能性が生じた場合には、読
取位置への次の原稿の給紙タイミングを正規のタイミン
グより遅延させる(3901→3902)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機などに代表
される画像形成装置、画像形成方法、及び記憶媒体に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数の原稿を原稿給送装置により
1枚ずつ順次搬送して読取位置を通過させ、CCD等の
光電変換素子を用いて読取位置を通過中の原稿から原稿
画像を順次読取り、CCDにより得られた原稿画像デー
タをページメモリに順次記憶し、このページメモリ上で
記憶に係る原稿画像データに対して画像処理を施した後
にプリントバッファメモリに転送し、このプリントバッ
ファメモリに記憶された原稿画像データに基づいて記録
紙上に画像を順次形成すると共に、ページメモリからプ
リントバッファメモリへ正常に転送できなかった画像デ
ータについては再送処理を行う画像形成装置が知られて
いる。
【0003】また、プリントバッファメモリの空き容量
に応じて原稿搬送時の原稿間隔を制御することにより、
各原稿画像に基づいて連続的に行う画像形成処理を確
実、かつ可及的に高速に実行できるように構成した画像
形成装置が実現されている(特願平8−92467
号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の画
像形成装置は、プリントバッファメモリへの画像データ
の転送処理が完全であり、転送エラーを無視できること
を前提にしているため、転送エラーが発生してその転送
処理が予定の時間内に完了せず、更に、次の原稿画像デ
ータを格納するだけの空き容量がページメモリに内に残
っていない場合には、次の原稿画像に基づく画像形成が
確実になされる保証はなかった。
【0005】本発明は、このような背景の下になされた
もので、その目的は、画像データの転送エラーが発生し
た場合にも、各原稿画像に基づいて連続的に行う画像形
成処理を確実、かつ可及的に高速に実行できるようにす
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、複数の原稿を搬送手段によ
り1枚ずつ搬送して読取位置を通過させ、光電変換手段
を用いて該読取位置を通過中の原稿から原稿画像を読取
り、該光電変換手段により得られた原稿画像データを第
1の記憶手段に記憶し、該第1の記憶手段上で記憶に係
る原稿画像データに対して画像処理を施した後に第2の
記憶手段に転送し、該第2の記憶手段に記憶された原稿
画像データに基づいて記録紙上に画像を形成すると共
に、前記第2の記憶手段へ正常に転送できなかった画像
データについては再送処理を行う画像形成装置におい
て、前記再送処理を行ったことによるデータ転送の遅延
に起因して、前記第1の記憶手段内の未だ正常に転送さ
れていない原稿画像データが次の原稿の原稿画像データ
により書換えられる可能性が生じたか否かを判定する判
定手段と、前記判定手段により書換えられる可能性が生
じたと判定された場合は、前記読取位置への次の原稿の
給紙タイミングを正規のタイミングより遅延させる遅延
手段とを備えている。
【0007】また、請求項2記載の発明では、面の原稿
画像を読取るモードの下で前記遅延手段は、前記再送処
理に要した時間だけ前記給紙タイミングを遅延させてい
る。
【0008】また、請求項3記載の発明では、両面の原
稿画像を読取るモードの下で前記搬送手段が2枚の原稿
を1組として反転搬送路で反転処理しながら搬送する場
合は、前記遅延手段は、該反転搬送路内に2枚の原稿が
同時に存在するのを回避するように前記給紙タイミング
を遅延させている。
【0009】また、請求項4記載の発明では、前記遅延
手段は、搬送速度は変更せずに搬送開始タイミングを遅
延させることにより前記給紙タイミングを遅延させてい
る。
【0010】また、請求項5記載の発明では、前記遅延
手段は、搬送開始タイミングは変更せずに搬送速度を低
減させることにより前記給紙タイミングを遅延させてい
る。
【0011】また、請求項6記載の発明では、前記判定
手段は、前記再送処理を行ったことによるデータ転送の
遅延時間を累積する累積手段を含み、該累積手段にて累
積された累積遅延時間が、前記書換えが実際に発生する
限界のデータ転送の遅延時間より短い所定値に達した場
合に、前記書換えの可能性が生じたものと判定してい
る。
【0012】また、請求項7記載の発明では、前記判定
手段は、前記累積手段にて累積された累積遅延時間が、
前記書換えが実際に発生する限界のデータ転送の遅延時
間に達した場合に、現在実行中の一連の画像形成処理を
停止する停止手段を含んでいる。
【0013】また、請求項8記載の発明は、前記遅延手
段により遅延された前記給紙タイミングの遅延時間を前
記累積手段にて累積された累積遅延時間から減算する減
算手段を有している。
【0014】また、請求項9記載の発明は、前記減算手
段による減算結果がマイナスになった場合に前記累積手
段をゼロクリアするゼロクリア手段を有している。
【0015】また、請求項10記載の発明は、前記第2
の記憶手段の残容量が所定量以上の場合は前記判定手
段、及び遅延手段による遅延処理を行い、該残容量が所
定量より少なくなった場合は該残容量が所定量以上にな
るまでの間、前記正規のタイミングそのものを遅延させ
るように制御する制御手段を有している。
【0016】また、請求項11記載の発明では、前記制
御手段は、前記第2の記憶手段の残容量が所定量より少
なくなった場合に前記累積手段をゼロクリアするゼロク
リア手段を含んでいる。
【0017】また、請求項12記載の発明は、複数の原
稿を搬送手段により1枚ずつ搬送して読取位置を通過さ
せ、光電変換手段を用いて該読取位置を通過中の原稿か
ら原稿画像を読取り、該光電変換手段により得られた原
稿画像データを第1の記憶手段に記憶し、該第1の記憶
手段上で記憶に係る原稿画像データに対して画像処理を
施した後に第2の記憶手段に転送し、該第2の記憶手段
に記憶された原稿画像データに基づいて記録紙上に画像
を形成すると共に、前記第2の記憶手段へ正常に転送で
きなかった画像データについては再送処理を行う画像形
成方法において、前記再送処理を行ったことによるデー
タ転送の遅延に起因して、前記第1の記憶手段内の未だ
正常に転送されていない原稿画像データが次の原稿の原
稿画像データにより書換えられる可能性が生じたか否か
を判定する判定工程と、前記判定工程にて書換えられる
可能性が生じたと判定された場合は、前記読取位置への
次の原稿の給紙タイミングを正規のタイミングより遅延
させる遅延工程とを備えている。
【0018】また、請求項13記載の発明では、片面の
原稿画像を読取るモードの下で前記遅延工程は、前記再
送処理に要した時間だけ前記給紙タイミングを遅延させ
ている。
【0019】また、請求項14記載の発明では、両面の
原稿画像を読取るモードの下で前記搬送手段が2枚の原
稿を1組として反転搬送路で反転処理しながら搬送する
場合は、前記遅延工程は、該反転搬送路内に2枚の原稿
が同時に存在するのを回避するように前記給紙タイミン
グを遅延させている。
【0020】また、請求項15記載の発明では、前記遅
延工程は、搬送速度は変更せずに搬送開始タイミングを
遅延させることにより前記給紙タイミングを遅延させて
いる。
【0021】また、請求項16記載の発明では、前記遅
延工程は、搬送開始タイミングは変更せずに搬送速度を
低減させることにより前記給紙タイミングを遅延させて
いる。
【0022】また、請求項17記載の発明では、前記判
定工程は、前記再送処理を行ったことによるデータ読出
しの遅延時間を累積する累積工程を含み、該累積工程に
て累積された累積遅延時間が、前記書換えが実際に発生
する限界のデータ転送の遅延時間より短い所定値に達し
た場合に、前記書換えの可能性が生じたものと判定して
いる。
【0023】また、請求項18記載の発明は、前記判定
工程は、前記累積工程にて累積された累積遅延時間が、
前記書換えが実際に発生する限界のデータ転送の遅延時
間に達した場合に、現在実行中の一連の画像形成処理を
停止する停止工程を含んでいる。
【0024】また、請求項19記載の発明は、前記遅延
工程にて遅延された前記給紙タイミングの遅延時間を前
記累積手段にて累積された累積遅延時間から減算する減
算工程を有している。
【0025】また、請求項20記載の発明は、前記減算
工程での減算結果がマイナスになった場合に前記累積工
程での演算内容をゼロクリアするゼロクリア工程を有し
ている。
【0026】また、請求項21記載の発明は、前記第2
の記憶手段の残容量が所定量以上の場合は前記判定工
程、及び遅延工程による遅延処理を行い、該残容量が所
定量より少なくなった場合は該残容量が所定量以上にな
るまでの間、前記正規のタイミングそのものを遅延させ
るように制御する制御工程を有している。
【0027】また、請求項22記載の発明では、前記制
御工程は、前記第2の記憶手段の残容量が所定量より少
なくなった場合に前記累積工程での演算内容をゼロクリ
アするゼロクリア工程を含んでいる。
【0028】また、請求項23記載の発明は、複数の原
稿を搬送手段により1枚ずつ搬送して読取位置を通過さ
せ、光電変換手段を用いて該読取位置を通過中の原稿か
ら原稿画像を読取り、該光電変換手段により得られた原
稿画像データを第1の記憶手段に記憶し、該第1の記憶
手段上で記憶に係る原稿画像データに対して画像処理を
施した後に第2の記憶手段に転送し、該第2の記憶手段
に記憶された原稿画像データに基づいて記録紙上に画像
を形成すると共に、前記第2の記憶手段へ正常に転送で
きなかった画像データについては再送処理を行うための
プログラムを記憶する記憶媒体であって、前記再送処理
を行ったことによるデータ転送の遅延に起因して、前記
第1の記憶手段内の未だ正常に転送されていない原稿画
像データが次の原稿の原稿画像データにより書換えられ
る可能性が生じたか否かを判定する判定ルーチンと、前
記判定ルーチンにより書換えられる可能性が生じたと判
定された場合は、前記読取位置への次の原稿の給紙タイ
ミングを正規のタイミングより遅延させる遅延ルーチン
とを有するプログラムを記憶している。
【0029】また、請求項24記載の発明では、片面の
原稿画像を読取るモードの下で前記遅延ルーチンは、前
記再送処理に要した時間だけ前記給紙タイミングを遅延
させている。
【0030】また、請求項25記載の発明では、両面の
原稿画像を読取るモードの下で前記搬送手段が2枚の原
稿を1組として反転搬送路で反転処理しながら搬送する
場合は、前記遅延ルーチンは、該反転搬送路内に2枚の
原稿が同時に存在するのを回避するように前記給紙タイ
ミングを遅延させている。
【0031】また、請求項26記載の発明では、前記遅
延ルーチンは、搬送速度は変更せずに搬送開始タイミン
グを遅延させることにより前記給紙タイミングを遅延さ
せている。
【0032】また、請求項27記載の発明では、前記遅
延ルーチンは、搬送開始タイミングは変更せずに搬送速
度を低減させることにより前記給紙タイミングを遅延さ
せている。
【0033】また、請求項28記載の発明では、前記判
定ルーチンは、前記再送処理を行ったことによるデータ
読出しの遅延時間を累積する累積ルーチンを含み、該累
積ルーチンにて累積された累積遅延時間が、前記書換え
が実際に発生する限界のデータ転送の遅延時間より短い
所定値に達した場合に、前記書換えの可能性が生じたも
のと判定している。
【0034】また、請求項29記載の発明では、前記判
定ルーチンは、前記累積ルーチンにて累積された累積遅
延時間が、前記書換えが実際に発生する限界のデータ転
送の遅延時間に達した場合に、現在実行中の一連の画像
形成処理を停止する停止ルーチンを含むことを特徴とす
る請求項28記載の記憶媒体。
【0035】また、請求項30記載の発明は、前記遅延
ルーチンにより遅延された前記給紙タイミングの遅延時
間を前記累積ルーチンにて累積された累積遅延時間から
減算する減算ルーチンを有している。
【0036】また、請求項31記載の発明は、前記減算
ルーチンによる減算結果がマイナスになった場合に前記
累積ルーチンでの演算内容をゼロクリアするゼロクリア
ルーチンを有している。
【0037】また、請求項32記載の発明は、前記第2
の記憶手段の残容量が所定量以上の場合は前記判定ルー
チン、及び遅延ルーチンによる遅延処理を行い、該残容
量が所定量より少なくなった場合は該残容量が所定量以
上になるまでの間、前記正規のタイミングそのものを遅
延させるように制御する制御ルーチンを有している。
【0038】また、請求項33記載の発明では、前記制
御ルーチンは、前記第2の記憶手段の残容量が所定量よ
り少なくなった場合に前記累積ルーチンでの演算内容を
ゼロクリアするゼロクリアルーチンを含んでいる。
【0039】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態例を図
面を参照しながら説明する。
【0040】図1は、本発明の実施の形態例に係る画像
形成装置を適用した複写機の概略構成を示した図であ
り、画像記録部(以下、プリンタ部という)1、画像読
取部(以下、リーダ部という)2、操作部(以下、OC
U:オペレータ・コントロール・ユニットという)3、
およびフィニッシング装置4により構成されている。リ
ーダ部2は、原稿を読取位置へ給送する原稿給送装置
(以下、ADFという)200と、原稿画像を光学的に
読取るスキャナ250により構成されている。プリンタ
部1は、リーダ部2により読取られた画像データ、或い
はコンピュータ端末、ファクシミリ等の外部機器(図示
せず)から送られてくる画像データを可視像化して転写
紙などの記録媒体に印刷する。このプリンタ部1には図
8に示した大容量のプリントバッファメモリ(以下、P
BMという)15を備えており、リーダ部2から入力さ
れた画像データや外部機器から送られてきた画像データ
を蓄積し、データ入れ替えなどのソーティングを行う。
【0041】OCU3は、ディスプレイおよび操作用キ
ーボード(あるいはタッチパネル式ディスプレイ)で構
成されており、枚数設定、部数設定、画像の編集・加工
などユーザーが行う様々な設定の入力と、選択されたモ
ードや、マシンの状態を示す表示が行われる。フィニッ
シング装置4は、プリンタ部1で画像記録がなされた記
録紙に対して仕分け、ステープル、製本等を行う。
【0042】装置全体の動作を説明すると、ユーザーが
リーダ部2のADF200上に原稿をセットし、OCU
3により各種のモードを選択・設定して複写開始を指示
すると、ADF200により1枚づつ給送された原稿の
画像は、順次、スキャナ250により読取られる。な
お、スキャナ250は、露光された原稿画像をCCDラ
インセンサ111(図2参照)で光電変換し電気信号と
して読取る。読取られた画像信号は、後述する画像処理
部11(図4参照)で各種の処理が施された後、圧縮処
理されてプリンタ部1のPBM15に転送される。プリ
ンタ部1では、OCU3によるユーザー設定に応じてP
BM15から画像信号が順次読出され、読出された画像
信号は感光体露光のための光信号に変換される。それ以
降は、通常の電子写真プロセスにおける帯電、露光、潜
像、現像、転写、分離、定着の各工程を経て記録媒体上
に記録される。
【0043】次に、図2を用いてリーダ部2を詳細に説
明する。図2は、リーダ部2のADF200とスキャナ
250の構成を示した図である。
【0044】図2において201は原稿を積載する原稿
トレー、202a,202bは原稿露光を行ってその反
射光を受取る第1ミラー台,第2ミラー台、203は流
し読み時の原稿読取位置(以下、流し読み位置とい
う)、204はブック読み時の原稿読取位置(以下、ブ
ック読み位置という)、205は給紙部、206は流し
読み位置203までの搬送路、207は流し読み位置2
03で読取った片面原稿を排出する搬送路、208は流
し読み位置203で読取った原稿を、表裏反転して再び
流し読み位置203に搬送するための搬送路(以下、反
転パスともいう)、209は原稿の裏面を流し読み位置
203読取った後に排出する搬送路、230は読取済み
の原稿を戻りトレー231に戻すための搬送路である。
【0045】211は搬送路206内の待機ポジショ
ン、212は反転パス208内の待機ポジションであ
り、これら待機ポジションは、プリンタ部1のPBM1
5の残容量に応じて搬送路内に原稿を停止させるときの
位置である。なお、上記説明から明らかなように、AD
F200は、非循環式であり、原稿トレー201から給
紙された原稿は再び原稿トレー201に戻されることは
なく、戻りトレー231に排紙される。また、給紙部2
05、搬送路206,207,208,209は、個別
に原稿給送制御が行われる。これらADF200、スキ
ャナ250は、OCU3による指定、およびマシンの状
態に基づいて、画像処理部11内のコントローラー12
3(図4参照)により制御される。
【0046】ここで流し読みとは、第1ミラー台202
aを流し読み位置203に固定し、その流し読み位置2
03上で原稿を移動させながらスキャンする方式のこと
である。なお、図2中の搬送路207,208,209
の部分に記した実線矢印は片面原稿の流し読み時、点線
矢印は両面原稿の流し読み時の搬送方向を示している。
一方、ブック読みとは、ブック読み位置204上に置か
れた原稿を動かさず、第1ミラー台202a、第2ミラ
ー台202b等の光学系を移動させながらスキャンする
方式のことであり、いずれの方式も原稿に対して光学系
を相対的に移動させることによりスキャンする。原稿露
光による反射光は、レンズ210を介してCCD111
上に投影されて光電変換され、画像処理部11にて各種
の画像処理が施されて、プリンタ部1に出力される。
【0047】搬送路206,208は共に原稿の短い辺
の方向へ送る縱送り(ポートレート送り)時に2枚のA
4サイズの原稿が入る長さ、すなわち原稿の長い辺の方
向へ送る横送り(ランドスケープ送り)時にはA3サイ
ズの原稿が1枚入る長さとなっている。また、原稿トレ
イ201には、フェースアップ先頭ページ処理を行うべ
く、表面を上側にして先頭ページが一番上になるように
原稿を積載する。なお、ポートレート送りを行って両面
流し読みを行う場合は、ランドスケープ送りを行って片
面流し読みを行う場合に比べて副走査長さが半分になる
ので、2ページ単位で表裏反転し、1ページ目表、2ペ
ージ目表、1ページ目裏、2ページ目裏、3ページ目
表、4ページ目表、3ページ目裏、…という順序で読取
るように搬送制御する(図3参照)。なお、図3におい
て、1A、2A、3A、4Aは、それぞれ1枚目の表、
2枚目の表、3枚目の表、4枚目の表の原稿画像であ
り、1B、2B、3B、4Bは、それぞれ1枚目の裏、
2枚目の裏、3枚目の裏、4枚目の裏の原稿画像であ
る。また、両面流し読み時には、表面と裏面とで原稿搬
送方向が逆方向となるように双方向原稿フィードが行わ
れる。
【0048】次に、スキャナ250により読取った画像
データを処理する画像処理部11を図4に基づいて詳細
に説明する。
【0049】原稿読取位置に達した原稿からの反射光1
10は、CCD111により光電変換されて、RGB
(赤、緑、青)のアナログの画像データとして出力され
る。このアナログの画像データは、A/D変換回路11
2によりデジタル画像信号に変換され、デジタル化され
たRGB信号はシエーディング/色空間変換回路113
により黒補正、白補正(シェーディング補正),色補正
(マスキング)の処理が施されることによって正規化お
よび標準化される。標準化されたRGB信号は、2色分
離回路114により輝度/濃度変換および黒赤2色分離
処理が行われ、黒画像信号115と赤画像信号116が
生成される。
【0050】2色分離回路114以降の処理回路は、黒
画像信号用と赤画像信号用とで各々独立した回路構成に
なっており、黒色と赤色の画像信号に対する処理が並列
して行われる。すなわち、2色分離回路114から出力
された黒画像信号115、赤画像信号116は、セレク
タ165,166に各々入力され、外部からの黒画像信
号167、赤画像信号168との間で選択処理が行われ
る。次のフィルタ回路117,118では,画像読取時
のMTF低下を回復させ、また網点原稿読取時に発生す
るモアレパターンを弱めるためのフィルタリングが行わ
れる。
【0051】ページメモリ119,120は、最大A3
サイズまでの原稿画像データの1ページ分を記憶できる
だけの容量を持ち、次のような処理を行うために利用さ
れる。すなわち、双方向原稿フィードにより両面流し読
みを行う場合、正方向読取りによる画像に対して逆方向
読取りによる画像は鏡像画像となるので、鏡像として読
取られた画像をさらに鏡像処理を行うことで正像に変換
する必要があり、この正像への変換処理がページメモリ
119,120で行われる。また、例えば図5(a)に
示した画像の特定エリア(四角で囲った部分)を図5
(b)に示したように他の場所に移動するCut&Pa
Ste機能を実現するための処理や、図6(a)に示し
たような複数枚の入力原稿画像を、図6(b)に示した
ように縮小して1枚の原稿上に配置する際の縮小レイア
ウト処理等も、コントローラー123からのメモリ制御
信号124によってページメモリ119,120上で行
われる。
【0052】変倍/解像度変換回路125,126で
は、通常の画像サイズ変換や縮小レイアウト等を行う際
に変倍/解像度変換処理を行う。画像装飾回路127,
128では、図7(a)に示したような原稿画像620
から図7(b)に示したようなネガボジ反転画像72
1、網掛画像722、網乗画像723等を得るための各
種の装飾処理を行う。濃度変換回路129,130で
は、プリンタのリニアリティ特性を補正するためのガン
マ変換と、OCU3から使用者が入力した濃度調整レベ
ルを画像データに反映させるための処理を行う。ここま
での画像データは8ビットの256階調信号であるが、
誤差拡散処理回路131,132では、プリンタで表現
できる4ビットの16階調の画像信号に変換すると共
に、この階調数変換時に生じる濃度むらを所定の面積で
みたときにキャンセルせるための誤差拡散処理をも行
う。
【0053】圧縮率予測回路160では、PBM15内
の後述する圧縮回路150,153(図8参照)にて圧
縮されてメモリ部151,154に今後記憶されるべき
ページメモリ119,120内の画像データの圧縮率を
予測する。この圧縮処理について詳細に説明すると、圧
縮回路150,153による圧縮率は、画像データの
量、内容及び画像データに対する各種処理によって異な
る。そこで、圧縮率予測回路160では、コントローラ
ー123からバス161を介して得た画像の装飾惰報
(図7(b)の網かけ、図5の部分的な移動等)、変倍
惰報(図6の縮小レイアウト等)、更には、選択された
濃度変換回路129,130や、階調変換回路131,
132に基づいて、ページメモリ119,120に一旦
格納された後に、各種処理が施されてPBM15に圧縮
状態で記憶されるべき画像の圧縮率を予測している。
【0054】コントローラ123は、CPU1231、
ROM1232、RAM1233を有しており、CPU
1231は、RAM1233をワークエリアとして利用
しながら、ROM1232にプリセットされたプログラ
ムに従って、図10、図11、図36、図40のフロー
に対応する処理等を行う。すなわち、コントローラ12
3は、PBM15(メモリ部151,154)の残容量
が圧縮率予測回路160で予測された予測値に対応する
データ量に近付いてきたときは、原稿搬送速度を低減さ
せ、PBM15(メモリ部151,154)の残容量が
ほとんど無くなってきたときは、原稿搬送を一時停止す
る等の制御を行うことにより、PBM15がオーバーフ
ローしない範囲で高速読取りを行うようにする。
【0055】また、コントローラ123は、画像処理部
11(ページメモリ119,120)からPBM15へ
の画像データ送転送に転送エラーが発生し、その転送エ
ラーに基づく再送信処理を行う必要があるために、通常
規定されている原稿搬送タイミングで次の原稿を搬送す
るとページメモリ119,120内で原稿画像データが
破壊されてしまうような場合は、原稿搬送タイミングを
通常より遅らせることにより、データ破壊を回避し、全
ての原稿画像を正常に読取って、これら原稿画像に基づ
いて画像形成が行われるようにしている。
【0056】次に、圧縮率予測回路160での圧縮処理
を詳細に説明する。圧縮率予測回路160では、画像情
報の統計量(圧縮率との相関が高い画像の濃度平均値、
エントロピー等)に簡単な演算を施して予測値を求め
る。ここで用いる演算或は係数は、画像データに対して
施される各種処理の内容を示す処理情報に応じて変え
る。例えば、予測のために画像の濃度平均値を使い、更
に予測値に変換するため、下記の数式(1)を使用す
る。
【0057】 圧縮予測値=画像の濃度平均値率×a+b …(1) 但し、a,bは画像の処理内容に応じて決まる係数であ
る。これら係数a,bは、図示省略したRAMテーブル
を参照することにより決定し、これをバス161を介し
て圧縮率予測回路160に伝える。例として、画像の領
域の濃度平均値が40、処理に応じた係数aが0.0
1、係数bが0.1であったとすると、予測値は下記の
数式(2)により求められる。
【0058】 圧縮予測値=40×0.01+0.1=0.5 …(2) この0.5という圧縮予測値は、圧縮後のデータ量が圧
縮前のデータ量の1/2であることを示している。この
ように、圧縮率予測回路160は、ページメモリ11
9,120内の画像データをPBM15に圧縮して記憶
する際の圧縮率を予測する。
【0059】次に、プリント対象の多数ページの画像デ
ータを記憶するPBM15を図8に基づいて説明する。
PBM15に入力される黒画像信号133,赤画像信号
134は、可変長可逆圧縮方式の圧縮回路150,15
3によりコード化される。ここで、可変長可逆とは、圧
縮時のデータ量はその入力画像によって異なるが、伸張
処理後には入力画像と全く同じものに復元できる性質を
持ち、JPEG等の固定長非可逆圧縮方式と対比される
処理である。この可変長可逆圧縮方式としては、MH、
Q−CODER、Lempel、Ziv等のいずれの方
式を採用してもよい。
【0060】メモリ部151,154は、半導体メモ
リ、またはハードディスクと、それらのアドレッシング
を行うコントロール部で構成されている。パンフレット
モード(1ページ目とNページ目、2ページとN−1ペ
ージ目、…を夫々1ページ内に構成する)等においてペ
ージ入れ替えを行うときは、このメモリ部151,15
4内のアドレッシングをコントロールすることにより実
現する。メモリ部151,154には、基本的に全ての
ジョブに係る画像データが記憶される。そしてプリント
アウトするときは、メモリ部151,154から画像デ
ータを読出し、伸張回路152,156で再び元の画像
データに復元する。このPBM15からの黒画像データ
135、赤画像データ136の読出しは、各色の画像形
成に必要なタイミングで独立して行われる。残量検知回
路157,158は、それぞれメモリ部151,154
の現在の記憶可能エリアの容量を検知し、その検知結果
を黒メモリ残量検知信号198,赤メモリ残量検知信号
199として出力する。なお、メモリ部151,154
内の上記コントロール部は、黒画像データ135、赤画
像データ136を正常に受信することができず、通信エ
ラーが発生したときは、1ライン単位で黒画像再送要求
信号801、赤画像再送要求信号802をコントローラ
123に出力する。
【0061】次に、メモリ部151,154のデータ内
容を説明する。図9は、メモリ部151,154のデー
タ内容を示す概念図である。図9(a)において、50
02は規在プリント中のコピージョブに係る画像デー
タ、すなわちCCD111により読取られた画像データ
であり、150ページの原稿を100部コピーするジョ
ブに係るものである。1〜150ページまでを1部づつ
順番に読出した後にプリントアウトし、その後フィニッ
シング処理を行っている。5003は次に行うジョブと
して待機しているジョブに係る画像データ、例えばPC
等の外部機器から要求されたプリントジョブに係る画像
データ、すなわちPC等から入力した画像データであ
り、50ページの原稿を60部フィニッシングするプリ
ントジョブに対応するものである。また、5004は2
00ページ分を50部コピーするというコピージョブに
対応する原稿画像データであり、200ページ分のうち
Nページまでが読取られた状態を示している。
【0062】図9(a)の状態では、200ページ分の
画像データの記憶完了前に、すなわちNページまでが読
取られた時点でPBM15(メモリ部151,154)
がフル状態になっており、この状態では、読取り動作は
一時的に中断することになる。原稿画像データ5002
に対するコピージョブは、その間継続して行われて最終
部の100部目を1〜150ページまでプリントすると
同時に、出力済みの画像データは記憶しておく必要が無
くなるので、待機中(読取中)のジョブに係る画像デー
タ5004に順次書換えていく。また、画像データ50
02に対するジョブが終了した時点で、順番を待ってい
た画像データ5003に対するプリントジョブが開始さ
れる。
【0063】図9(b)において、5005は空きエリ
アを示しており、空きエリアのメモリ容量(残存容量)
の範囲内で更に他のジョブに係る画像データを格納し得
る状態となっている。
【0064】次に、ADF200の動作モードについ
て、図10を用いて説明する。図10は、ADF200
の動作の状態の遷移を示すSTD(状態遷移図)であ
る。図10において、ステップS1001にて電源投入
に応答して初期化を行った後、本装置はステップS10
02で通常動作モードに遷移する。この通常動作モード
では、残量検知信号198、199(図8参照)と圧縮
率予測回路160の予測値とに基づいて、ページメモリ
119,120内の画像データをPBM15に格納し得
るか否かを判断している。その結果、PBM15に空き
エリアは若干あるが、圧縮率を予測した画像データを格
納する余裕がないと判断した場合は、ステップS100
3で、後述するAlmost Fullモードをセット
する。このAlmost Fullモードにおいて、残
量検知信号198,199に基づきPBM15に空きエ
リアが全くなくなったと判断した場合は、ステップS1
004で後述するPBM Fullモードをセットす
る。このPBM Fullモードにおいて、残量検知信
号198,199に基づきPBM15に空きエリアがで
きたと判断した場合には、Almost Fullモー
ドに戻る。このAlmost Fullモードにおい
て、残量検知信号198,199に基づいて圧縮率を予
測した画像データをPBM15に格納する余裕ができた
と判断した場合は、通常動作モードに戻る。
【0065】また、ステップS1002の通常動作モー
ドでは、ページメモリ119,120内の画像データを
PBM15に転送する際の転送エラーの有無を監視して
おり、転送エラーが発生した場合は、ページメモリ11
9,120内の画像データが破壊されてしまうのを回避
するための給紙タイミング補正モード(ステップS10
05)、Fatal VB Errorモード(ステッ
プS1006)等に遷移する。
【0066】次に、上記の各モードにおける動作を詳細
に説明する。
【0067】[通常動作モード]まず、通常勤作モード
の場合について、図11のフローチャートを用いて詳細
に説明する。図10のステップS1002の通常勤作モ
ードでは、図11のステップS1101において、常
に、圧縮率を予測した画像データ(上記の画像処理が施
されたもの)をPBM15に格納する余裕があるか否か
を残量検知信号198,199に基づいて判断する。そ
の結果、余裕がなければ後述する遅延時間(累積遅延時
間β)をゼロクリアして(ステップS1103)、図1
0のステップS1003のAlmost Fullモー
ドに遷移する。また、前記ステップS1101にて余裕
があると判断されたときは、ページメモリ119,12
0内の画像データをPBM15に転送する際に転送(通
信)エラーが発生したか否かを判断する(ステップS1
102)。その結果、転送エラーが発生していなけれ
ば、その都度、ステップS1101に戻り、画像データ
をPBM15に格納する余裕があるか否かを判断する。
一方、転送エラーが発生した場合には、図10のステッ
プS1005の給紙タイミング補正モードに遷移する。
【0068】このように、通常動作モードでは、PBM
15に圧縮予測した画像データを格納する余裕があるか
否か、および通信エラーが発生したか否かを常時監視
し、転送エラーが発生した場合には、たとえページメモ
リ119,120内の画像データを予測した圧縮率で圧
縮してPBM15に格納することが可能であっても、転
送エラーに基づく再送処理によってページメモリ11
9,120内の画像データの転送処理が通常より遅れて
しまい、未だ転送されていない画像データが破壊されて
しまう虞れがあるので、このデータ破壊を未然に防止す
るための給紙タイミング補正モードに遷移するようにし
ている。
【0069】この通常動作モードにおけるページメモリ
119,120への画像入力信号と、ページメモリ11
9,120からの画像出力信号の動作タイミングについ
て、図12のタイミングチャート等を用いて説明する。
画像入力信号1205は原稿給送と連動している。図1
2において、1,2,n−1,n,n+1,n−2等
は、読込んだ原稿の順番を表している。原稿スキャンス
タート(1207)から、前述したようにADF200
により1枚ずつ給紙された原稿は、スキャナ部250に
より順次読取られ、CCD111からの画像信号はフィ
ルタ117,118を通り、ページメモリ119,12
0へ順次格納され始める。その後、1ページ分の格納が
終了する(1201)。この状態では、原稿がA3サイ
ズの場合は、図13に示したように、ページメモリ11
9,120の全領域を1ページ目の原稿画像データが占
有している。
【0070】1ページ分の画像入力が終了したこと(1
208)を受けて、コントローラ123は、ページメモ
リ119,120からPBM15に向けての画像信号の
出力を開始する。この画像出力が開始したこと(120
9)を受けて、コントローラ123は、ADF200に
対して、次の原稿を流し読み位置203へ搬送するよう
に指示する。こうして2ページ目の原稿画像データのペ
ージメモリ119,200への格納が開始する(120
3)。この開始時点では、図14に示したように、ペー
ジメモリ119,120の既に転送された画像データの
領域が、上書き可能な開放領域1401として開放され
ている。
【0071】そして、2ページ目の原稿画像データがこ
の開放領域1401に上書きされていくと、図12の1
204の時点等で、ページメモリ119,120には、
図15に示したように、1ページ目の未出力の原稿画像
データと2ページ目の新規入力の原稿画像データとが共
存することになる。一般に、画像入出力のスピードが同
一であれば、(n−1)ページ目の画像出力と(n)ペ
ージ目の画像入力とを同時に行っている期間中は、ペー
ジメモリ119,120では、図16に示すように、
(n−1)ページ目(すなわち前ページの未出力の原稿
画像データ)と(n)ページ目(すなわち次ページの新
規入力の原稿画像データ)とが正常な状態で共存するこ
となり、換言すれば、図4等における開放領域1401
が無くなってしまい、前ページの未出力の原稿画像デー
タのエリアに次ページの新規入力の原稿画像データが上
書きされてしまうことが回避され、全ページの原稿画像
データを確実に出力してプリントすることが可能とな
る。
【0072】[通常動作モードからAlmost Fu
llモードヘの遷移]前述の如く、コントローラ123
は、図11のステップS1101において、予測した圧
縮率に対応する圧縮後の画像データ量、及び残量検知信
号198,199に基づいてPBM15がFull状態
になる可能性があると判断した場合には、それまで累積
していた画像出力(転送)の累積遅延時間βをクリアし
て(ステップS1103)、Almost Fullモ
ードヘ遷移する(ステップS1003)。この画像出力
の累積遅延時間βは、画像データの転送エラーに基づく
再送信により発生するものであるが、Almost F
ullモードでは、原稿搬送速度が低減されることによ
り、開放領域1401が無くなってしまうことが回避さ
れるので、Almost Fullモードヘ遷移する際
にはクリアし、給紙タイミング補正モードで専ら利用す
るようにしている。
【0073】通常動作モードからAlmost Ful
lモードヘの遷移動作を図17のタイミングチャートを
用いて説明する。同図において、n−1,n,n+1,
n−2は、読込んだ原稿の順番を表わしている。また、
1701と1702は、それぞれページメモリ119,
120に対する原稿画像データの入力と出力を表わして
いる。図17において、原稿1ページ分の原稿画像デー
タをPBM15に格納する余裕がなくなる(1704)
までは、通常動作モードで動作している。図17の(1
704)以降は、現在、ページメモリ119,120に
格納されている原稿画像データを予測した圧縮率で圧縮
してPBM15に格納できるか否かは、実際にPBM1
5に格納してみて初めて判ることになる。この状態をA
lmost Fullモードという。このAlmost
Fullモードでは、開放領域1401の消失を回避
するためには、実際にn番目の原稿画像データの全てを
PBM15に格納し終えたか否かを確認する必要があ
り、この確認処理がなされるまでの間は、ページメモリ
119,120への次ページの原稿画像データの格納処
理が制限される。この格納制限処理は、流し読み位置2
03への単位時間あたりの原稿給送枚数を制限すること
により行う。すなわち、通常動作モード時の原稿間隔よ
りも原稿間隔を長くとり(スキップ動作、或はステップ
送りという)、いつでも停止できる状態をとる。Alm
ost Fullモードに移行した時点で、コントロ−
ラ123は、ADF200に上記のステップ送り動作を
指示し、Almost Fullモードが解除されるま
で、このステップ送り動作のシーケンスを継続する。
【0074】なお、Almost Fullモードでの
搬送制御は、上記のように、原稿間隔を長くとるステッ
プ送りの他に、搬送路206での搬送速度を減速するこ
とにより、流し読み位置203への単位時間あたりの原
稿給送枚数を制限するようにしてもよい。
【0075】[Almost Fullモード]次に、
Almost Fullモード時の動作について、図1
8のフローチャートを用いて説明する。図10のステッ
プS1003のAlmost Fullモードでは、常
に、残量検知信号198,199に基づいて、予測に係
る圧縮率で圧縮された画像データをPBM15に格納す
る余裕があるか否かを残量検知信号198,199に基
づいて監視し、余裕があれば通常動作モードに戻り、ま
た、残量検知信号198,199に基づいて、PBM1
5に空き容量が存在するか否かの監視をも行ない、空き
容量が全く無くなった場合には、既に述べたようにPB
M Fullモードへ遷移する。
【0076】すなわち、通常勤作モードからAlmos
t Fullモードに移行すると、予測に係る圧縮率で
圧縮された画像データをPMB15に格納する余裕があ
るか否かを監視し(ステップS1801)、余裕があれ
ば通常動作モードに戻り、余裕がなければステップS1
802へ進む。ステップS1802では、PBM15に
空き容量(予測値分より少容量でよい)があるか否かを
判別し、多少とも空き容量があればステップS1801
へ戻り、空き容量が全くなければPBM Fullモー
ドへ遷移する。
【0077】このように、図10のステップS1003
のAlmost Fullモードでは、図18のステッ
プS1801とステップS1802の判断を交互に行う
ことにより、通常勤作モードに戻るべきタイミング、或
いはPBM Fullモードへ遷移すべきタイミングが
到来するのを監視している。
【0078】次に、Almost Fullモードでの
原稿搬送動作を、前述の図17のタイミングチャートを
用いて説明する。図10のステップS1002の通常動
作モードでは、前ページの原稿nの画像データがページ
メモリ119、120から出力開始された時点で(図1
7の1708)、次の原稿(n+1)の搬送を開始して
いるが、図10のステップS1003にけるAlmos
t Fullモードでは、原稿nの画像データをPBM
15に格納し得るか否かが不明なので、既に読込んだ原
稿nの画像データが確実にPBM15に格納されたこと
を確かめてからでなければ、次の原稿(n+1)を読込
むことができない。従って、Almost Fullモ
ードでは、原稿nの画像データの出力開始がなされても
原稿(n+1)の搬送は開始しないようにしている。
【0079】すなわち、nページの画像入力が終了した
ことを受けて(1709)、コントローラ123はペー
ジメモリ119,120からnページの画像データをP
BM15に向けて出力開始する。この画像出力が完了し
たことを受けて(1710)、初めて、コントローラ1
23はページメモリ119,120の領域を開放すると
共に、ADF200に次の原稿(n+1)を流し読み位
置203へ搬送するように指示する。こうして(n+
1)ページ目の原稿画像データのページメモリ119,
120への格納が開始される。
【0080】以降、同様に、原稿読込みの終了後に当該
原稿画像の出力を開始し、当該原稿画像の出力完了後に
次の原稿の搬送を開始するという動作を繰り返すため、
図10のステップS1003におけるAlmost F
ullモードでは、ADF200での原稿の紙間隔が空
き、プロダクティビティーが図10のステップS100
2における通常動作モードの約半分になるが、前ページ
の原稿画像データの出力が完了した後に次ページの原稿
画像データが入力されるので、入力された画像データが
未送信のまま破壊されるのを防止することができる。
【0081】[Almost FullモードからPB
M Fullモードへの遷移]次に、Almost F
ullモードからPBM Fullモードへの遷移動作
を、前述の図18のフローチャートを用いて説明する。
コントローラ123は、図18のステップS1802に
おいて、残量検知信号198,199に基づいてPBM
15がFullであると判断すると、最後にPBM15
に格納しようとしていたページの画像データとその菅理
惰報をPBM15から破棄するようにPBM15に指示
した後に、図10のステップS1004のPBMF F
ullモードへ遷移する。
【0082】この遷移動作を図19のタイミンダチャー
トを用いて説明する。同図において、n−1、n、n+
1は、読込んだ原稿の順番を表わしている。また、19
01、1902は、それぞれページメモリ119、12
0に対する原稿データの入力と出力とを表わしている。
1903は原稿nの画像データをPBM15に出力して
いる途中でPBM15に空き容量が全く無くなった時点
を示している。PBM15に空き容量が全く無くなるま
では(1903)、既に述べた図10のステップS10
03におけるAlmost Fullモードの動作を行
なっている。また、図19における(1903)以降
は、PBM15に原稿画像データを格納するスペースが
全く無いため、PBM15への画像出力を中断する。こ
の状熊をPBM Fullモードという。なお、ページ
メモリ119、120内の原稿nの画像データは全て保
持しておき、Almost Fullモードに戻った際
に改めてPBM15へ出力できるようにしておく。
【0083】このPBM Fullモードでは、PBM
15への画像出力を中断しているので、ページメモリ1
19、120内の画像データを保護するためには、実際
にPBM15に格納する空き容量ができるまで原稿の読
取りを停止する必要がある。そこで、PBM Full
モードでは、図2に示すADF200は給紙部205に
よる給紙を停止し、図4のコントロ−ラ123からの開
始命令を待つ。つまり、PBMFullモードに移行し
た時点で、コントローラ123はADF200に対して
流し読み画像読取りシーケンス動作の停止を指示する。
【0084】このPBM Fullモードヘの移行時に
撤送路内を既に搬送されている原稿(n+1)について
は、流し読み位置203に到達する前の位置(待機ポジ
ション211,または212)で停止する。ただし、搬
送中の原稿であっても、読取りが終了していて排紙でき
る位置にあるものは搬送を停止させずに排紙する。すな
わち、図2において、片面流し読み時には、給紙部20
5及び搬送路206上の原稿は待機させ、搬送路207
上の原稿は排紙する。また、両面流し読み時には、給紙
部205及び搬送路206,208上の原稿は待機さ
せ、搬送路209上の原稿は排紙する。
【0085】前述した通り、各々の搬送路は独立的に駆
動、停止及び速度制御することができるので、この独立
的な制御を利用して、図2に示すように、給紙部205
或は搬送路206,208にそれぞれ独立した待機ポジ
ション211,212を持たせ、PBM Fullモー
ドでの原稿待機を実規することが可能となる。
【0086】[PBM Fullモード]次に、PBM
Fullモードでの動作について図20フローチャー
ト、及び前述の図19のタイミングチャートを用いて説
明する。図10のステップS1004のPBM Ful
lモードでは、PBM15に空き容量が発生するのを待
ち続ける(図19の1903から1904の期間)。す
なわち、PBM Fullモードでは、常に残量検知信
号198,199に基づきPBM15に空き容量が存在
するか否かの監視を行ない(図19のステップS200
1)、依然として空き容量が全く無い場合には、このス
テップS2001へ戻り、再びPBM15に空き容量が
存在するか否かの監視を行なう。そして、PBM15に
空き容量が存在すると判断された場合には、図10のス
テップS1003のAlmost Fullモードに戻
る。なお、PBM Fullモード時には、ADF20
0の動作は停止され、コントローラ123からの再開命
令待ち状態となっている。
【0087】[PBM Fullモードからの回復]次
に、PBMFullモードからの回復について、再び図
20のタイミングチャートを用いて説明する。図20の
ステップS2001にて残量検知信号198,199に
基づきPBM15に空き容量が発生したと判断される
と、コントローラ123は、ページメモリ119,12
0に格納されている原稿画像データ(PBM Full
状態の発生時にPBM15に出力していた原稿画像n)
の先頭から出力を開始する。既に述べたように、この画
像出力開始からコントローラ123の制御モードは、図
10のステップS1003におけるAlmost Fu
llモードになっている。仮に、このAlmost F
ullモード時に、空き容量が減少してきて空き容量な
しと判断されたときは、PBM Fullモードの前記
ステップS2001へ戻り、PBM15に空き容量が発
生するのを待つ。
【0088】図4のコントローラ123は、PBM15
に空き容量が発生してAlmostFullモードに戻
り、更に、ページメモリ119,120からPBM15
への画像出力が完了した時点で、ADF200に対して
動作再開命令を出す。ADF200は、この命令を受け
て図2の持機ポジション211,212で待機中の原稿
(n+1)、および原稿トレー201上の原稿の給紙を
再開し、流し読み位置203での原稿読取りを再開す
る。
【0089】[Almost Fullモードからの回
復]以上述べたように、Almost Fullモード
時に図18のステップS1801において、残量検知信
号198,199と予測した圧縮率とに基づいて、ペー
ジメモリ119,120内の画像データをPBM15に
格納し得ると判断された場合は、図10のステップS1
003のAlmost FullモードからステップS
1002の通常動作モードに戻る。
【0090】次に、このAlmost Fullモード
からの回復動作について、図21、図22のタイミング
チャートを用いて説明する。
【0091】図21は、n番目の原稿をページメモリ1
19,120に低速度で読込んた直後に、PBM15か
らの画像出力等により、PBM15にn番目の原稿画像
データの記憶スペースが生じた状態を表している。同図
において、n−1,n,n+1,n+2は読込んだ原稿
の順番を表している。2101、2102は、それぞれ
ページメモリ119,120に対する原稿画像データの
入力、出力を表している。圧縮予測した1ページ分の画
像データを格納可能な空き容量がPBM15にない状態
では、既に述べた図10のステップS1003にてAl
most Fullモードの動作を行なっている。n番
目の原稿を読取っている間に、例えば他のジョブに係る
大容量の画像データの出力が完了したり、PBM15に
同居していた別のジョブに係るデータが破棄された等の
理由により、圧縮予測した1ページ分の画像データを格
納可能な空き容量がPBM15に発生したことが判断さ
れた後は(2103)、Almost Fullモード
は解消して通常動作モードに戻ることにより、n番目の
原稿画像データの出力が完了するのを待たずに、(n+
1)番目の原稿を読込むことが可能となる。
【0092】図22は、n番目の原稿画像データを出力
中(2203)にAlmost Fullモードが解消
した状態を表わしている。n−1,n,n+1,n+2
は、読込んだ原稿の順番を表わしている。2201、2
202は、それぞれページメモリ119,120に対す
る原稿画像データの入力、出力とを表している。
【0093】図23に、OCU3の概略構成を示す。同
図において、2301はCRT画面であり、タッチ式入
力でユーザーからの指定情報が入力される。CRT画面
2301は、LCD及びFLCでも同様である。タッチ
式入力以外にもマウス或は入力ペン等のポインティング
デバイスを用いて入力する構成でもよい。2302はキ
ーパッド、2303は数字のテンキー、2304はタリ
アキー、2305はエンターキー、2306はストップ
キー、2307はリセットキー、2308はスタートキ
ーである。
【0094】図24は、CRT画面2301に表示され
た標準的なメニュー画面2401を示している。このメ
ニュー画面2401には、タッチ入力を行うためのタッ
チキーとして、ブック読みキー2402、片面流し読み
キー2403、両面流し読みキー2404が形成されて
いる。なお、2405はコピー部数指定エリア、240
6はコピー倍率指定エリア、2407は複写機本体に付
随する機能デバイス(給紙段、ステープラ、サドルステ
ィッチャー、グルーバインダー、メールボックスソータ
等)の選択・指定エリア、2408はコピーモードにお
ける詳細な設定を行う場合の詳細コピーモード選択・指
定エリアである。
【0095】図25は、図24の機能デバイスの選択・
指定エリア2407でデバイス選択が指定された場合の
画面2501を示す図であり、この画面では複写機本体
及び本体に付随する全てのアクセサリーが表示され(図
中の2502〜2513)、どの機能を使用するかを選
択可能となっている。すなわち、2502は複写後の画
像の仕上がりを確認するために実際の転写紙に試し刷り
したシートを排出するプルーフトレー、2503はステ
ープラ、2504はステープル処理された出力紙を収納
するスタッカ、2505はサドルスティッチャー、25
06はサドルスティッチャー2505によりサドルステ
ィッチされた出力紙を収納するスタッカ、2514はグ
ルーバインダ、2507及び2508はグルーバインダ
2514で処理された製本のスタッカ、2509はメー
ルボックスソータ、2510はメールボックスソータ2
509で仕分けする出力仕分けビン、2511は図24
の画面2401へのターンを指定する部分である。25
12、2513、2517、2515はそれぞれ第1、
第2、第3、第4の給紙段である。これら第1〜第4の
給紙段には、それぞれユーザがセットした転写紙が入っ
ている。また、2516は各機能デバイスに出力紙が送
られていく流れをリアルタイムで表示する部分である。
【0096】図26は、図24の詳細コピーモードの選
択・指定エリア2408が指定された際の画面をを示す
図である。ここでは、階調数、解像度、連写、ツインカ
ラー等の画像処理における複写機能指定が行われる。
【0097】図27は、Almost Fullモード
時に図24のメニュー画面を表示させた状態を示す図で
ある。この状態では、前述したようにPBM15の空き
容量を確認しながらPBM15に画像が転送されるた
め、原稿読取りの処理速度が低下する。図27の270
1は、その状態をユーザに知らせるためのガイダンス情
報であり、2702はユーザが設定したジョブをAlm
ost Full状態で中止させるための指定部分であ
る。
【0098】図28は、PBM Fullモード時に図
24のメニュー画面を表示させた状態を示す図である。
この状態では、前述したように画像読取りは一時停止さ
れており、PBM15に空き容量が発生するまで読取り
処理は待たされる。図28の2801は、その状態をユ
ーザに知らせるためのガイダンス情報であり、2804
はその待ち時間を表示する部分、2802はユ−ザーが
設定したジョブをPBM Full状態で中止させるた
めの指定部分、2803はPBM Full状態のまま
原稿読取りが再開されるのを待つ旨を指定する部分であ
る。
【0099】次に、PBM15のメモリ領域管理につい
て図面を用いて説明する。図29はPBM15に複数ジ
ョブに係る画像データ2901が記憶された状熊を示す
概念図である。このような各ジョブに対応する画像デー
タ2901のPBM15上のメモリ領域は、図30に示
すファイルアロケーションテーブル(FAT)、および
図31に示す管理テーブルにより管理されている。
【0100】図31において、3101はPBM15内
の画像データに対する管理情報を示し、これら管理情報
はジョブ1D3102、画像属性3103、画像データ
格納開始アドレス3104、画像データ格納終了アドレ
ス3105により構成されている。ジョブ1D3102
は、PBM15を共用する複数のジョブを識別すること
を目的として、各ジョブに固有の番号が与えられてい
る。画像属性3103は、例えば、読取った原稿のペー
ジ番号や画像データのbit深さなど、画像データをP
BM15からら出力する際に必要となる情報を含んでい
る。画像データ格納開始アドレス3104と画像データ
格納終了アドレス3105は、図30のFAT上のアド
レスを指し示している。
【0101】画像データをPBM15から出力する際に
は、画像データ格納開始アドレス3104に書かれたF
ATアドレスから画像データ格納開始ブロックアドレス
を読込む。また、このFATには次のFATアドレス3
002が示されており、画像データ格納終了アドレス3
105に到達するまで順次FATから管理データを読出
すことにより画像データを再構築する。
【0102】[通常動作モードから給紙タイミング補正
モードヘの遷移]次に、本発明に特有な給紙タイミング
補正モードについて詳細に説明する。前述のように、図
11のステップS1102にて、ページメモリ119,
120内の画像データをPBM15へ転送中に転送(通
信)エラーが発生したか否かを判断し、転送エラーが発
生した場合には、給紙タイミング補正モードヘ遷移する
(ステップS1005)。すなわち、コントローラ12
3は、PBM15から画像データの再送要求を受ける
と、制御状態を給紙タイミング補正モードに切換え、最
後に送信した1ライン分の画像データをPBM15に再
送し、給紙タイミング補正モードになっている旨をCR
T2301に表示する。
【0103】〔給紙タイミング補正モードの第1の形態
例〕給紙タイミング補正モードでは、コントローラ12
3は、所定時間以内の短いインターバルで再送要求を受
け続ける限り最後に送信した1ライン分の画像データを
繰返し再送する。そして、所定時間以上の長いインター
バルで再送要求を受けた場合にのみ次のラインの画像デ
ータを再送する。
【0104】今、(n−1)ページの原稿画像の転送中
に、黒画像データ信号133や赤画像データ信号134
をPBM15に転送するためのVideo Bus(以
下、VBと表す)に障害が発生し、PBM15から原稿
画像データの再送要求が発生したものとする。
【0105】図32は、片面流し読みモードの下で、
(n−1)ページ目の原稿画像データを転送中に転送エ
ラーが発生した場合のページメモリ119,120への
原稿画像データの入出力例を示すタイミングチャートで
ある。
【0106】図32に示した最初の通信エラーb1が発
生する前のページメモリ119,120は、図16のよ
うになっており、この原稿(n−1)の画像データ量が
ページメモリ119,120の容量と同一である場合、
図16中の斜線部の開放領域1601は、原稿(n−
1)の画像出力開始から原稿nの画像入力開始までの出
入力遅延時間Dn-1に依存する。原稿(n−1)の理想
的な画像出力完了と実際の画像出力完了との時間のずれ
(b1+b2+b3),つまり出力遅延時間Bn-1が、
画像出力間隔Anと出入力遅延時間Dn-1の和より小さい
場合、原稿(n−1)の画像データも原稿nの画像デー
タも損なうことなく動作を継続可能であり、その限界条
件は、下記の数式(3)となる。
【0107】 限界条件:(An+Dn-1)−Bn-1>0 …(3) この限界条件を図で説明する。図16の状態で再送要求
があると、結果的に開放領域1601を再送処理用のバ
ッファとして利用することになるため、ページメモリ1
19,120内の原稿(n−1)と原稿nとの画像デー
タの距離が縮まり、図33のような状態になる。すなわ
ち、図33の3301は原稿(n−1)の画像データで
あり、既にPBM15に対して転送を完了しており、か
つ、原稿nの画像データも上書きされていない領域(す
なわち開放領域)である。3302は図16の斜線部分
の開放領域1601が原稿(n−1)の再送要求に基づ
く出力遅延により原稿nの画像データで上書きされた領
域を示す。この状態から更に原稿(n−1)の再送要求
があり、出力(転送)遅延時間Bn-1が長くなっていく
と、ついには、図34の3401のように、図16の開
放領域1601(すなわち図33の開放領域3301)
の全てが原稿nの画像データで上書きされてしまう。
【0108】この図34の状態になるまでの間は、原稿
(n−1)の画像デ−タも原稿nの画像データも損なう
ことなく動作を継続可能である。しかし、現実には原稿
(n−1)の画像送信完了後に次の原稿nの画像送信を
開始するためには、一定の前処理を必要とすることがあ
る。この前処理時間をCとすると、実際に許容可能な遅
延時間は下記の数式(4)で与えられる。
【0109】 限界条件:{(An−C)+Dn-1}−Bn-1>0 …(4) また、原稿(n−1)の画像出力を開始してから、原稿
nの画像入力を関始するためにも、一定の前処理を必要
とすることがある。この前処理時間をFとすると、実際
に許容可能な遅延時間は下記の数式(5)で与えられ
る。
【0110】 限界条件:{(An−C)+(Dn-1−F)}−Bn-1>0 …(5) さらに、画像nの出力を考えると、既に画像(n−1)
の出力時に遅延が発生しているので、この遅延時間が画
像出力間隔An、もしくは出入力遅延時間Dnに影響す
る。画像出力間隔An、出入力遅延時間Dnのどちらに影
響を及ぼすか、もしくは画像出力間隔An、出入力遅延
時間Dnの両方に影響を及ぼすかは設計要件で変わって
くるが、画像出力間隔An+1と出入力遅延時間Dnは、画
像出力間隔Anと出入力遅延時間Dn-1と下記の数式
(6)のような関係になる。
【0111】 (An+1−C)+(Dn−F)=(An−C)+(Dn-1−F)−Bn-1 …(6) 本形態例は、原稿(n−1)の画像転送時の通信エラー
により給紙タイミング補正モードに遷移した例である
が、仮に画像0転送時から転送エラーが発生し、原稿n
の送信まで後で述べる原稿給紙タイミングによる補正を
行わなかった場合、画像出力間隔An+1と出入力遅延時
間Dnは下記の数式(7)で与えられることになる。
【0112】
【数1】 なお、数式(7)における最終項は、原稿(n−1)の
画像を転送するまでに累積された画像転送の累積遅延時
間であり、以下、この累積遅延時間をβで表す。
【0113】次に、図35を用いて原稿給紙タイミング
による補正について説明する。
【0114】ここでは、原稿(n+1)は画像(n−
1)の転送時には既に給紙されて搬送を開始しているも
のとすると、図35の画像(n−1)の転送時に発生し
た転送エラーによる出力遅延時間がBn-1、画像(n)
の転送時に発生した転送エラーによる出力遅延時間がB
nであった場合、次に給紙すべき原稿(n+2)の給紙
タイミング、すなわち流し読み位置203上を原稿が通
過する通過タイミングを正規のタイミングから遅らせる
ことで、前記の限界条件に達するのを防ぐこととしてお
り、このように給紙タイミングを遅らせることを、給紙
タイミング補正と呼ぶ。仮に原稿(n+2)の給紙タイ
ミングを時間Eだけ遅らせた場合(図35参照)、画像
(n+1)の限界条件は下記の数式(8)で示される。
【0115】 限界条件:{(An−C)+(Dn−F)}+E−Bn-1−Bn>0…(8) 上記の数式(8)から明らかなように、給紙タイミング
を補正量Eだけ遅らせることにより、限界条件を補正量
Eだけ緩和するのと同等の効果が得られる。ただし、実
際には1ライン分の画像の再送に要する時間はμsec
単位であり、−方、給紙の制御はmsec単位である場
合が多く、その場合は補正を行う最小単位(補正最小単
位)として、上記限界条件を満足するデータ転送の遅延
時間より短い時間を設定する必要がある。いまその補正
最小単位をεとすると、補正量Eは下記の数式(9)の
ようになる。
【0116】 E=ε×[E/ε]([]は内部の数値を整数化する) …(9) 次に、図36を用いて、給紙タイミング補正モード時の
第1の形態例における制御動作を説明する。
【0117】通常動作モードから給紙タイミング補正モ
ードに遷移すると、まず転送エラーが発生した画像デー
タの1ラインを再送し(ステップS3601)、その再
送に要する時間を累積遅延時間βに加算する(ステップ
S3602)。そして、累積遅延時間βが補正最小単位
εに達したか否かを判別し(ステップS3603)、達
していない場合は、PBM15に予測値分の空き容量が
あるか否かを判別し(ステップS3604)、空き容量
がない場合は累積遅延時間βをゼロクリアして(ステッ
プS3605)、Amost Fullモード(図10
のステップS1003)に遷移する。一方、予測値分の
空き容量がある場合には、転送エラーが発生したか否か
を判別し(ステップS3606)、転送エラーが発生し
ていた場合には、ステップS3601に戻り、転送エラ
ーが発生していなかった場合には、ステップS360
1、ステップS3602をスキップしてステップS36
03に戻り、累積遅延時間βが補正最小単位εに達した
か否かを判別する。
【0118】ステップS3603にて、累積遅延時間β
が補正最小単位εに達したと判別された場合には、更に
累積遅延時問βが限界条件に達しているか否かを判別し
(ステップS3607)、限界条件に達していた場合
は、Fatal VB Errorモード(図10のス
テップS1006)に遷移する。
【0119】一方、限界条件に達してない場合は、正規
の給紙タイミングが到来したか否かを判別し(ステップ
S3608)、正規の給紙タイミングが到来していない
場合には、上記のステップS3604に進む。正規の給
紙タイミングが到来していた場合は、補正量Eだけ給紙
タイミングを遅らせ(ステップS3609)、累積遅延
時間βから補正量Eを減算し(ステップS3610)、
通常動作モードに遷移する。
【0120】このように、転送エラーが発生した場合に
は、転送エラーの補償に要した時間分だけ給紙タイミン
グを遅らせることにより、ページメモリ199,120
でのデータ破壊が回避され、画像の正常な読出しが保証
されるので、画像転送品質の悪い状況においても、最低
限のプロダクティビティーの劣化で画像を確実に形成す
ることが可能となる。
【0121】[給紙タイミング補正モードからFata
l VB Errorモードへの遷移]上記のように、
ステップS3607にて、累積遅延時間βが限界条件に
達していると判別された場合には、Fatal VB
Errorモードに遷移する。
【0122】[Fatal VB Errorモード]
説明の簡単のために前処理時間C、Fを無視可能だとす
ると、累積遅延時間βが限界条件に達してしまった場合
には、そのまま放置しておくと、図37の3701に示
すように、画像(n−1)の未転送のデータエリアに画
像nが上書きされて画像(n−1)が破壊されてしま
い、正常な画像形成ができなくなってしまう。実際の系
において前処理時間C、Fを無視できない場合には、図
37のようなデータ破壊は生じないが、画像の正常な入
出力に必要な前処理時間C、Fを確保できないため、や
はり正常な画像形成ができなくなってしまう。
【0123】このため、Fatal VB Error
モードでは現在実行中の一連の画像形成処理(ジョブ)
を停止し、Fatal VB Errorが発生し処理
が停止している旨をCRT2301に表示する。
【0124】[給紙タイミング補正モードの第2の形態
例]第2の形態例は、図3に示したように、ポートレー
ト送りで両面流し読みを行うに当たり、原稿の1枚目の
表、2枚目の表、1枚目の裏、2枚目の裏、3枚目の
表、4枚目の表、3枚目の裏、4枚目の裏、…というよ
うなシーケンスで読取られるように原稿を搬送する場合
に対応した例である。なお、搬送路208(反転パス)
は、第1の形態例と同様に、ポートレート送り時に2枚
のA4サイズの原稿が入る長さとなっている。また、図
38に示すように、搬送路208は、流し読み位置20
3を通過する原稿が常に一定のタイミングで読取られる
ように、2枚分の片面の読取時間3802に搬送速度を
掛けて得られる距離に設計されている。
【0125】このような搬送系でA4の両面流し読みを
行う場合、搬送路208に入る2枚目の原稿(2A/
B)は、1枚目の原稿(1A/B)に対して所定の距離
内に位置する必要がある。なぜなら、原稿2A/Bが原
稿1A/Bに対して所定の距離より離れた位置に存在す
る場合、原稿2Aの後端が流し読み位置203を通過し
た後(原稿2Aの読込みが完了した後)、原稿1Bの先
端が流し読み位置203に突入するまで(原稿1Bの読
込みを開始するまで)の時間が短くなり、正常に画像を
読取れなくなってしまうからである。
【0126】いま、原稿2Aの画像出力が図38の38
01に示すタイミングで転送エラーになり、ついに累積
遅延時間βが最小補正時間εに達した場合には、第1の
形態では、次に給紙すべき原稿4A/Bの給紙を遅らせ
ることになる。ところが、それでは、上記の理由により
正常に画像を読取れなくなってしまう。
【0127】このような条件下では、正常に画像を読取
れるようにするためには、図39に示すように、原稿4
A/Bの給紙は正規のタイミング3901から3902
のタイミングまで遅らせなければならない。換言すれ
ば、次に搬送すべき原稿が搬送路208に入る2枚目の
原稿である場合には、図38に示した2枚分の片面の読
取時間3802程度の時間だけ、次の原稿給紙のタイミ
ングを遅らせることにより、搬送路208(反転パス)
に2枚の原稿が同時に入らず1枚の原稿だけが入るよう
にして、正常に画像を読取れるようにする必要がある。
【0128】次に、第2の形態例における給紙タイミン
グ補正処理を図40のフローチャートに従って説明す
る。第2の形態例における給紙タイミング補正処理は、
図36のフローチャートのステップS3609の処理を
図40のように変更することにより、実現される。
【0129】すなわち、第2の形態例では、図36のテ
ップS3608にて、正規の給紙タイミングに到達した
と判断されると、次に、図40のステップS4001に
進んで、その正規の給紙タイミングに到達したと判断さ
れた原稿が搬送路208に入る2枚目の原稿であるか否
か、すなわち、搬送路208に同時に入る2枚の原稿の
うち、後ろの方に位置すべき原稿であるか否かを判別す
る。
【0130】その結果、2枚目の原稿でない場合(例え
ば、搬送路208に入る1枚目の原稿や、搬送路208
を使用しない片面流し読み動作モード等の場合)は、第
1の形態例と同様に補正量Eだけ正規の給紙タイミング
から遅らせる(ステップS4002)。一方、2枚目の
原稿であった場合は、先に説明したように原稿給紙タイ
ミングを正規のタイミングから規定時間だけ遅らせるこ
とにより、搬送路208に2枚の原稿が同時に入らない
ようにする(ステップS4003)。なお、遅延させる
ための規定時間は、給紙する原稿のサイズはもちろん、
搬送系や搬送スピード等により規定される。
【0131】そして、ステップS4002、S4003
のどちらの処理を行ったかに拘らず、同様に図36のス
テップS3610に進み、正規の給紙タイミングから遅
らせた規定時間を累積遅延時間βから減算し、その結
果、累積遅延時間βがマイナスになった場合には、累積
遅延時間βをゼロクリアする。なお、以上説明した処理
以外の第2の形態例の他の処理は、第1の形態例と全く
同様なので、その説明を省略する。
【0132】このように、第2の形態例では、転送エラ
ーが発生した場合において、次に搬送すべき原稿が搬送
路208に入る2枚目の原稿である場合には、その原稿
の搬送タイミングを正規の搬送タイミングから規定時間
だけ遅らせて、搬送路208に2枚の原稿が同時に入ら
ないようにすることにより、正常に画像を形成できるよ
うにしたので、画像転送品質の悪い状況においても、最
低限のプロダクティビティーの劣化で確実に画像を形成
することが可能となる。
【0133】なお、給紙タイミングを遅延させる方式と
しては、搬送スピードは変更せずに搬送開始タイミング
を遅延させる方式と、搬送開始タイミングは変更せずに
搬送スピードを低減する方式とが考えられるが、いずれ
の方式で行ってもよい。
【0134】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、複
数の原稿を搬送手段により1枚ずつ搬送して読取位置を
通過させ、光電変換手段を用いて該読取位置を通過中の
原稿から原稿画像を読取り、該光電変換手段により得ら
れた原稿画像データを第1の記憶手段に記憶し、該第1
の記憶手段上で記憶に係る原稿画像データに対して画像
処理を施した後に第2の記憶手段に転送し、該第2の記
憶手段に記憶された原稿画像データに基づいて記録紙上
に画像を形成すると共に、前記第2の記憶手段へ正常に
転送できなかった画像データについては再送処理を行う
画像形成装置において、前記再送処理を行ったことによ
るデータ転送の遅延に起因して、前記第1の記憶手段内
の未だ正常に転送されていない原稿画像データが次の原
稿の原稿画像データにより書換えられる可能性が生じた
場合は、前記読取位置への次の原稿の給紙タイミングを
正規のタイミングより遅延させるようにしたので、画像
データの転送エラーが発生した場合にも、各原稿画像に
基づいて連続的に行う画像形成処理を確実、かつ可及的
に高速に実行することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の概略
構成を示す側面図である。
【図2】上記画像形成装置における自動原稿給送装置の
構成を示す縦断側面図である。
【図3】上記自動原稿給送装置の原稿給送動作を説明す
るための説明図である。
【図4】上記画像形成装置図における画像処理部の内部
構成を示すブロック図である。
【図5】上記画像処理部によるCut&Paste処理
を示す概念図である。
【図6】上記画像処理部による縮小レイアウト処理を示
す概念図である。
【図7】上記画像処理部による各種装飾処理を示す概念
図である。
【図8】上記画像形成装置におけるプリントバッファメ
モリ(PBM)の構成を示ブロック図である。
【図9】上記PBMのデータ内容を示す概念図である。
【図10】上記画像形成装置図の動作概要を示すフロー
チャートである。
【図11】図10の通常動作モードにおける動作を示す
フローチャートである。
【図12】通常動作モード時におけるページメモリに対
する画像の入出力タイミングを示すタイムチャートであ
る。
【図13】1ページ目の原稿画像データがページメモリ
を占有している状態を示す概念図である。
【図14】1ページ目の原稿画像データの出力により開
放領域が形成された状態を示す概念図である。
【図15】1ページ目の原稿画像データと2ページ目の
原稿画像データが開放領域を挟んで正常に格納された状
態を示す概念図である。
【図16】(n−1)ページ目の原稿画像データとnペ
ージ目の原稿画像データが開放領域を挟んで正常に格納
された状態を示す概念図である。
【図17】通常動作モードからAlmost Full
モードへ遷移する際のページメモリに対する画像の入出
力タイミングを示すタイムチャートである。
【図18】Almost Fullモード時の動作を示
すタイムチャートである。
【図19】Almost FullモードとPBM F
ullモードとの間で遷移する際のページメモリに対す
る画像の入出力タイミングを示すタイムチャートであ
る。
【図20】PBM Fullモード時の動作を示すタイ
ムチャートである。
【図21】Almost Fullモードから通常動作
モードへ回復する際のページメモリに対する画像の入出
力タイミングを示すタイムチャートである。
【図22】Almost Fullモードから通常動作
モードへ回復する際のページメモリに対する画像の入出
力タイミングの他の例を示すタイムチャートである。
【図23】上記画像形成装置における操作部の構成示す
構成図である。
【図24】上記操作部におけるメニュー画面を示す図で
ある。
【図25】上記操作部におけるデバイス選択画面を示す
図である。
【図26】上記操作部における詳細コピーモードの選択
画面を示す図である。
【図27】Almost Fullモード時の上記操作
部におけるメニュー画面を示す図である。
【図28】PBM Fullモード時の上記操作部にお
けるメニュー画面を示す図である。
【図29】PBMでの画像データの格納状態を示す概念
図である。
【図30】PBMを管理するためのファイルアロケーシ
ョンテーブルを示す概念図である。
【図31】PBMを管理するための管理テーブルを示す
概念図である。
【図32】片面流し読み時に転送エラーが発生した場合
のページメモリに対する画像の入出力タイミングを示す
タイムチャートである。
【図33】転送エラーが発生した場合のページメモリに
対する画像の入出力状況を示す概念図である。
【図34】図33からの状況変化を示す概念図である。
【図35】転送エラーによる弊害を未然に防止した場合
のページメモリに対する画像の入出力タイミングを示す
タイムチャートである。
【図36】片面流し読み時に発生した転送エラーによる
弊害を未然に防止するための給紙タイミング補正処理を
示すフローチャートである。
【図37】図34から更に状況が変化して弊害が生じた
状況を示す概念図である。
【図38】両面流し読み時の原稿給紙とページメモリに
対する画像の入出力タイミングを示すタイムチャートで
ある。
【図39】両面流し読み時に発生した転送エラーによる
弊害を未然に防止するための給紙タイミング補正処理を
行った場合の原稿給紙とページメモリに対する画像の入
出力タイミングを示すタイムチャートである。
【図40】両面流し読み時に発生した転送エラーによる
弊害を未然に防止するための他の給紙タイミング補正処
理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…画像形成装置(複写機) 2…画像読取部 11…画像処理部 15…PBM(第2の記憶手段) 111…CCD(光電変換手段) 119,120…ページメモリ(第1の記憶手段) 123…コントローラ(判定手段、遅延手段、累積手
段、停止手段、減算手段、ゼロクリア手段、制御手段) 150,153…圧縮回路 157,158…残量検知回銘(判定手段) 200…自動原稿給送装置(搬送手段) 203…流し読み位置 204…ブック読み位置 206,207,209…搬送路 208…搬送路(反転パス:反転搬送路) 250…スキャナ 1231…CPU(判定手段、遅延手段、累積手段、停
止手段、減算手段、ゼロクリア手段、制御手段) 1232…ROM(記憶媒体) 1233…RAM

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の原稿を搬送手段により1枚ずつ搬
    送して読取位置を通過させ、光電変換手段を用いて該読
    取位置を通過中の原稿から原稿画像を読取り、該光電変
    換手段により得られた原稿画像データを第1の記憶手段
    に記憶し、該第1の記憶手段上で記憶に係る原稿画像デ
    ータに対して画像処理を施した後に第2の記憶手段に転
    送し、該第2の記憶手段に記憶された原稿画像データに
    基づいて記録紙上に画像を形成すると共に、前記第2の
    記憶手段へ正常に転送できなかった画像データについて
    は再送処理を行う画像形成装置において、 前記再送処理を行ったことによるデータ転送の遅延に起
    因して、前記第1の記憶手段内の未だ正常に転送されて
    いない原稿画像データが次の原稿の原稿画像データによ
    り書換えられる可能性が生じたか否かを判定する判定手
    段と、 前記判定手段により書換えられる可能性が生じたと判定
    された場合は、前記読取位置への次の原稿の給紙タイミ
    ングを正規のタイミングより遅延させる遅延手段と、 を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 片面の原稿画像を読取るモードの下で前
    記遅延手段は、前記再送処理に要した時間だけ前記給紙
    タイミングを遅延させることを特徴とする請求項1記載
    の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 両面の原稿画像を読取るモードの下で前
    記搬送手段が2枚の原稿を1組として反転搬送路で反転
    処理しながら搬送する場合は、前記遅延手段は、該反転
    搬送路内に2枚の原稿が同時に存在するのを回避するよ
    うに前記給紙タイミングを遅延させることを特徴とする
    請求項1記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記遅延手段は、搬送速度は変更せずに
    搬送開始タイミングを遅延させることにより前記給紙タ
    イミングを遅延させることを特徴とする請求項1記載の
    画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記遅延手段は、搬送開始タイミングは
    変更せずに搬送速度を低減させることにより前記給紙タ
    イミングを遅延させることを特徴とする請求項1記載の
    画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記判定手段は、前記再送処理を行った
    ことによるデータ転送の遅延時間を累積する累積手段を
    含み、該累積手段にて累積された累積遅延時間が、前記
    書換えが実際に発生する限界のデータ転送の遅延時間よ
    り短い所定値に達した場合に、前記書換えの可能性が生
    じたものと判定することを特徴とする請求項1記載の画
    像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記判定手段は、前記累積手段にて累積
    された累積遅延時間が、前記書換えが実際に発生する限
    界のデータ転送の遅延時間に達した場合に、現在実行中
    の一連の画像形成処理を停止する停止手段を含むことを
    特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記遅延手段により遅延された前記給紙
    タイミングの遅延時間を前記累積手段にて累積された累
    積遅延時間から減算する減算手段を有することを特徴と
    する請求項6記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記減算手段による減算結果がマイナス
    になった場合に前記累積手段をゼロクリアするゼロクリ
    ア手段を有することを特徴とする請求項8記載の画像形
    成装置。
  10. 【請求項10】 前記第2の記憶手段の残容量が所定量
    以上の場合は前記判定手段、及び遅延手段による遅延処
    理を行い、該残容量が所定量より少なくなった場合は該
    残容量が所定量以上になるまでの間、前記正規のタイミ
    ングそのものを遅延させるように制御する制御手段を有
    することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記制御手段は、前記第2の記憶手段
    の残容量が所定量より少なくなった場合に前記累積手段
    をゼロクリアするゼロクリア手段を含むことを特徴とす
    る請求項10記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 複数の原稿を搬送手段により1枚ずつ
    搬送して読取位置を通過させ、光電変換手段を用いて該
    読取位置を通過中の原稿から原稿画像を読取り、該光電
    変換手段により得られた原稿画像データを第1の記憶手
    段に記憶し、該第1の記憶手段上で記憶に係る原稿画像
    データに対して画像処理を施した後に第2の記憶手段に
    転送し、該第2の記憶手段に記憶された原稿画像データ
    に基づいて記録紙上に画像を形成すると共に、前記第2
    の記憶手段へ正常に転送できなかった画像データについ
    ては再送処理を行う画像形成方法において、 前記再送処理を行ったことによるデータ転送の遅延に起
    因して、前記第1の記憶手段内の未だ正常に転送されて
    いない原稿画像データが次の原稿の原稿画像データによ
    り書換えられる可能性が生じたか否かを判定する判定工
    程と、 前記判定工程にて書換えられる可能性が生じたと判定さ
    れた場合は、前記読取位置への次の原稿の給紙タイミン
    グを正規のタイミングより遅延させる遅延工程と、 を備えたことを特徴とする画像形成方法。
  13. 【請求項13】 片面の原稿画像を読取るモードの下で
    前記遅延工程は、前記再送処理に要した時間だけ前記給
    紙タイミングを遅延させることを特徴とする請求項12
    記載の画像形成方法。
  14. 【請求項14】 両面の原稿画像を読取るモードの下で
    前記搬送手段が2枚の原稿を1組として反転搬送路で反
    転処理しながら搬送する場合は、前記遅延工程は、該反
    転搬送路内に2枚の原稿が同時に存在するのを回避する
    ように前記給紙タイミングを遅延させることを特徴とす
    る請求項12記載の画像形成方法。
  15. 【請求項15】 前記遅延工程は、搬送速度は変更せず
    に搬送開始タイミングを遅延させることにより前記給紙
    タイミングを遅延させることを特徴とする請求項12記
    載の画像形成方法。
  16. 【請求項16】 前記遅延工程は、搬送開始タイミング
    は変更せずに搬送速度を低減させることにより前記給紙
    タイミングを遅延させることを特徴とする請求項12記
    載の画像形成方法。
  17. 【請求項17】 前記判定工程は、前記再送処理を行っ
    たことによるデータ読出しの遅延時間を累積する累積工
    程を含み、該累積工程にて累積された累積遅延時間が、
    前記書換えが実際に発生する限界のデータ転送の遅延時
    間より短い所定値に達した場合に、前記書換えの可能性
    が生じたものと判定することを特徴とする請求項12記
    載の画像形成方法。
  18. 【請求項18】 前記判定工程は、前記累積工程にて累
    積された累積遅延時間が、前記書換えが実際に発生する
    限界のデータ転送の遅延時間に達した場合に、現在実行
    中の一連の画像形成処理を停止する停止工程を含むこと
    を特徴とする請求項17記載の画像形成方法。
  19. 【請求項19】 前記遅延工程にて遅延された前記給紙
    タイミングの遅延時間を前記累積手段にて累積された累
    積遅延時間から減算する減算工程を有することを特徴と
    する請求項17記載の画像形成方法。
  20. 【請求項20】 前記減算工程での減算結果がマイナス
    になった場合に前記累積工程での演算内容をゼロクリア
    するゼロクリア工程を有することを特徴とする請求項1
    9記載の画像形成方法。
  21. 【請求項21】 前記第2の記憶手段の残容量が所定量
    以上の場合は前記判定工程、及び遅延工程による遅延処
    理を行い、該残容量が所定量より少なくなった場合は該
    残容量が所定量以上になるまでの間、前記正規のタイミ
    ングそのものを遅延させるように制御する制御工程を有
    することを特徴とする請求項12記載の画像形成方法。
  22. 【請求項22】 前記制御工程は、前記第2の記憶手段
    の残容量が所定量より少なくなった場合に前記累積工程
    での演算内容をゼロクリアするゼロクリア工程を含むこ
    とを特徴とする請求項21記載の画像形成方法。
  23. 【請求項23】 複数の原稿を搬送手段により1枚ずつ
    搬送して読取位置を通過させ、光電変換手段を用いて該
    読取位置を通過中の原稿から原稿画像を読取り、該光電
    変換手段により得られた原稿画像データを第1の記憶手
    段に記憶し、該第1の記憶手段上で記憶に係る原稿画像
    データに対して画像処理を施した後に第2の記憶手段に
    転送し、該第2の記憶手段に記憶された原稿画像データ
    に基づいて記録紙上に画像を形成すると共に、前記第2
    の記憶手段へ正常に転送できなかった画像データについ
    ては再送処理を行うためのプログラムを記憶する記憶媒
    体であって、 前記再送処理を行ったことによるデータ転送の遅延に起
    因して、前記第1の記憶手段内の未だ正常に転送されて
    いない原稿画像データが次の原稿の原稿画像データによ
    り書換えられる可能性が生じたか否かを判定する判定ル
    ーチンと、 前記判定ルーチンにより書換えられる可能性が生じたと
    判定された場合は、前記読取位置への次の原稿の給紙タ
    イミングを正規のタイミングより遅延させる遅延ルーチ
    ンと、 を有するプログラムを記憶したことを特徴とする記憶媒
    体。
  24. 【請求項24】 片面の原稿画像を読取るモードの下で
    前記遅延ルーチンは、前記再送処理に要した時間だけ前
    記給紙タイミングを遅延させることを特徴とする請求項
    23記載の記憶媒体。
  25. 【請求項25】 両面の原稿画像を読取るモードの下で
    前記搬送手段が2枚の原稿を1組として反転搬送路で反
    転処理しながら搬送する場合は、前記遅延ルーチンは、
    該反転搬送路内に2枚の原稿が同時に存在するのを回避
    するように前記給紙タイミングを遅延させることを特徴
    とする請求項23記載の記憶媒体。
  26. 【請求項26】 前記遅延ルーチンは、搬送速度は変更
    せずに搬送開始タイミングを遅延させることにより前記
    給紙タイミングを遅延させることを特徴とする請求項2
    3記載の記憶媒体。
  27. 【請求項27】 前記遅延ルーチンは、搬送開始タイミ
    ングは変更せずに搬送速度を低減させることにより前記
    給紙タイミングを遅延させることを特徴とする請求項2
    3記載の記憶媒体。
  28. 【請求項28】 前記判定ルーチンは、前記再送処理を
    行ったことによるデータ読出しの遅延時間を累積する累
    積ルーチンを含み、該累積ルーチンにて累積された累積
    遅延時間が、前記書換えが実際に発生する限界のデータ
    転送の遅延時間より短い所定値に達した場合に、前記書
    換えの可能性が生じたものと判定することを特徴とする
    請求項23記載の記憶媒体。
  29. 【請求項29】 前記判定ルーチンは、前記累積ルーチ
    ンにて累積された累積遅延時間が、前記書換えが実際に
    発生する限界のデータ転送の遅延時間に達した場合に、
    現在実行中の一連の画像形成処理を停止する停止ルーチ
    ンを含むことを特徴とする請求項28記載の記憶媒体。
  30. 【請求項30】 前記遅延ルーチンにより遅延された前
    記給紙タイミングの遅延時間を前記累積ルーチンにて累
    積された累積遅延時間から減算する減算ルーチンを有す
    ることを特徴とする請求項28記載の記憶媒体。
  31. 【請求項31】 前記減算ルーチンによる減算結果がマ
    イナスになった場合に前記累積ルーチンでの演算内容を
    ゼロクリアするゼロクリアルーチンを有することを特徴
    とする請求項30記載の記憶媒体。
  32. 【請求項32】 前記第2の記憶手段の残容量が所定量
    以上の場合は前記判定ルーチン、及び遅延ルーチンによ
    る遅延処理を行い、該残容量が所定量より少なくなった
    場合は該残容量が所定量以上になるまでの間、前記正規
    のタイミングそのものを遅延させるように制御する制御
    ルーチンを有することを特徴とする請求項23記載の記
    憶媒体。
  33. 【請求項33】 前記制御ルーチンは、前記第2の記憶
    手段の残容量が所定量より少なくなった場合に前記累積
    ルーチンでの演算内容をゼロクリアするゼロクリアルー
    チンを含むことを特徴とする請求項32記載の記憶媒
    体。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008096845A (ja) * 2006-10-13 2008-04-24 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
WO2012056896A1 (ja) * 2010-10-29 2012-05-03 株式会社Jvcケンウッド 撮像装置および撮像方法
JP2012099878A (ja) * 2010-10-29 2012-05-24 Jvc Kenwood Corp 撮像装置および撮像方法
JP2012165268A (ja) * 2011-02-08 2012-08-30 Jvc Kenwood Corp 撮像装置および撮像方法

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