JPH114535A - 保護用回路及び複合型保護用デバイス - Google Patents

保護用回路及び複合型保護用デバイス

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JPH114535A
JPH114535A JP9173279A JP17327997A JPH114535A JP H114535 A JPH114535 A JP H114535A JP 9173279 A JP9173279 A JP 9173279A JP 17327997 A JP17327997 A JP 17327997A JP H114535 A JPH114535 A JP H114535A
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varistor
fuse function
circuit
ceramic
function element
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JP9173279A
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Shinichi Osada
慎一 長田
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01CRESISTORS
    • H01C7/00Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material
    • H01C7/10Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material voltage responsive, i.e. varistors

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒューズ機能素子の一過性的過電圧への過剰
反応による不測断線防止と被保護回路の過電圧保護を図
る。 【解決手段】 電源Eと被保護回路Pの間に配設される
過電流保護用のヒューズ機能素子5の入力側をバリスタ
素子7を介してコモン4の側に接続し、サージ電圧が入
力2に到来したときに、バリスタ素子7が直ちに導通
し、サージ電圧による電流がヒューズ機能素子5を殆ど
流れることなく入力からコモンへ流れるようにして、ヒ
ューズ機能素子5がサージ電圧に過剰反応して断線する
ことを阻止するとともに、バリスタ素子7による過電圧
の吸収により被保護回路Pを過電圧から保護する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、電子回路を過電
圧から保護するための保護用回路及び複合型保護用デバ
イスに関し、詳しくは、電子機器の基板等に設けられた
電子回路を過電圧から保護するための保護用回路及び複
合型保護用デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】電子機
器や回路基板でときとして発生する不慮の回路ショート
(電気的短絡現象)などに伴う過電流(過大電流)は、
そのまま放置されると正常な電子回路を破壊・損傷した
り、あるいは、火災発生の原因となったりする。そこ
で、これを防止するために過電流保護用の素子が用いら
れている。なお、過電流保護用の素子としては、バイメ
タル型素子やPTCサーミスタの他、ヒューズ、ヒュー
ズ抵抗、ICP(ICプロテクタ)などのように、過電
流により断線するヒューズ機能素子がある。
【0003】バイメタル型素子は、熱膨張係数の異なる
2種の金属を貼り合わせた金属接合体と接点開閉機構を
備え、過電流により金属接合体が昇温する際に、熱膨張
係数の相違に起因して生じる金属接合体のたわみで接点
が開放されて過電流を断つことにより過電流保護機能を
発揮する。しかし、バイメタル型素子は、小型化やチッ
プ化等が困難であることから、主に大電流用途に使用が
限定されて、利用範囲が狭い。
【0004】また、PTCサーミスタは、例えば、チタ
ン酸バリウムを主成分とするセラミック体やカーボン有
機抵抗体のPTC特性を利用したものである。すなわち
過電流がPTCサーミスタを流れてPTCサーミスタの
温度が上昇し、キュリー点に達するとPTCサーミスタ
の抵抗値が急激に増大(通常は3桁増大)して過電流を
自動的に低減させることにより、過電流保護機能を発揮
するものである。しかし、PTCサーミスタは設置箇所
の温度環境変化により過電流抑制ポイントが変動するた
め、温度環境安定性が必ずしも十分ではなく、また電流
を完全に断てないので、過電流保護能力が不十分であ
る。
【0005】ヒューズ機能素子は、過電流によるジュー
ル熱で金属体や抵抗体が溶断し、自らが断線して過電流
を遮断することにより過電流保護機能を発揮するもので
あり、小電流用途から大電流用途まで広く用いられてい
る。また、このヒューズ機能素子は、設置箇所の温度環
境変化の影響を受けにくく、温度環境安定性に優れ、過
電流を完全に断つことができるため、過電流保護能力に
も優れている。なお、ヒューズ抵抗は、例えば図8に示
すように、セラミック基体51に形成された抵抗パター
ン52に、易溶断域として狭幅部53を設け、過電流が
流れた場合に狭幅部53が急激に温度上昇して溶断する
ようにしたものである。なお、抵抗パターン52は、通
常、樹脂材料やガラス系材料で被覆されており、全体が
角形チップ形状のものもある。また、ICPもヒューズ
用の金属体やヒューズ抵抗用の抵抗パターンを利用して
いる。
【0006】ところで、上述のように、ヒューズ機能素
子は優れた過電流保護機能を有してはいるが、一過性の
過電圧に過剰反応して不測の断線を起こす(誤動作す
る)場合がある。すなわち、ヒューズ機能素子には、モ
ータやリレーの起動時や、ノイズの誘導、誘導雷等によ
り生じるサージ電圧(過電圧)が短時間加わることがあ
るが、このような一過性のサージ電圧にヒューズ機能素
子が過剰反応し断線してしまう場合がある。火災等の事
故の起こる可能性のない一過性のサージ電圧でヒューズ
機能素子が断線してしまうと、稼働中、停止の必要がな
いにもかかわらず、ヒューズ機能素子による保護対策が
とられている電子機器やシステムが動作を停止してしま
うという不都合が生じる。
【0007】本願発明は、上記問題点を解決するもので
あり、過電流保護用のヒューズ機能素子が一過性の過電
圧に過剰反応して不測の断線を引き起こすことを阻止す
るとともに、被保護回路を過電圧から保護することが可
能な保護用回路、及び、複合型保護用デバイスを提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願発明の保護用回路は、入力が電源の給電ライン
とつながり、出力が被保護回路の受電ラインとつながる
とともに、入・出力間に過電流により断線するヒューズ
機能素子が接続されている保護用回路において、前記ヒ
ューズ機能素子の入力側が、過電圧を吸収するバリスタ
素子を介して、電源あるいは被保護回路の共通ラインと
つながるコモン側に接続されていることを特徴としてい
る。
【0009】また、本願発明の複合型保護用デバイス
は、電源の給電ラインに接続される入力端子と、被保護
回路の受電ラインに接続される出力端子と、電源あるい
は被保護回路の共通ラインに接続されるコモン端子の3
つの外部接続用端子を備えており、かつ、入力端子と出
力端子の間に接続され、過電流により断線するヒューズ
機能素子と、入力端子とコモン端子の間に接続され、過
電圧を吸収するバリスタ素子とを具備することを特徴と
している。
【0010】また、ヒューズ機能素子用の可溶体が、バ
リスタ素子用のバリスタ特性を有するセラミック体に形
成されていることを特徴としている。
【0011】また、ヒューズ機能素子用の可溶体が形成
されたセラミック体と、バリスタ素子用のバリスタ特性
を有するセラミック体が積層一体化されているセラミッ
クチップの表面に、バリスタ特性を有するセラミック体
の一方側と可溶体の一方側の両方にコンタクトする入力
端子と、可溶体の他方側にコンタクトする出力端子と、
バリスタ特性を有するセラミック体の他方側にコンタク
トしているが、可溶体にはコンタクトしていないコモン
端子がそれぞれ形成されていることを特徴としている。
【0012】また、ヒューズ機能素子用の可溶体が形成
されたセラミック体の表面側及び裏面側に、バリスタ素
子用のバリスタ特性を有するセラミック体がそれぞれ配
設されていることを特徴としている。
【0013】また、バリスタ特性を有するセラミック体
が、少なくとも酸化亜鉛及びチタン酸ストロンチウムを
主成分とするセラミックからなるものであることを特徴
としている。
【0014】
【作用】本願発明が、被保護回路に対する保護機能を発
揮する際の作用を図面を参照しながら説明する。図1,
図2に示すように、本願発明(請求項1)の保護用回路
1により被保護回路Pの保護を行う場合、回路の入力2
を電源Eの給電ラインEaに接続し、回路の出力3を被
保護回路Pの受電ラインPaと接続するとともに、回路
のコモン4を電源E又は被保護回路Pの共通ラインE
e,Peと接続する。この保護用回路1の入力2と出力
3の間にはヒューズ機能素子5(又はヒューズ機能素子
6)が接続されているとともに、ヒューズ機能素子5,
6の入力側が、過電圧を吸収するバリスタ素子7を介し
て、回路のコモン4の側に接続されている。なお、図1
の保護用回路1の場合、ヒューズ機能素子5はヒューズ
記号Fのみで示されるようにヒューズであるのに対し、
図2の保護用回路1の場合、ヒューズ機能素子6はヒュ
ーズ記号Fと抵抗記号Rの両方で示されるヒューズ抵抗
である。ヒューズ機能素子6におけるヒューズ記号Fが
抵抗パターンにおける易溶断域に相当している。図1の
回路も図2の回路も回路動作に特別の差異はない。
【0015】平常時は、ヒューズ機能素子5,6を経
て、電源Eから被保護回路Pへの給電が適当範囲の電流
量で行われる。しかし、被保護回路Pの回路ショートな
どにより過電流(大電流)が流れる異常事態が発生する
と、保護用回路1のヒューズ機能素子5,6にも過電流
が流れ、ヒューズ機能素子5,6はジュール熱で溶断し
て断線する。そして、ヒューズ機能素子5,6が断線す
ると、電源Eから被保護回路Pへの給電がストップし、
過電流状態が解消される。
【0016】また、保護用回路1の入力にサージ電圧
(一過性の過電圧)が到来した場合は、一時的に大きな
電流が流れる。しかし、保護用回路1では、サージ電圧
が到来すると、バリスタ素子7が直ちに導通してサージ
電圧による一時的な過電流がヒューズ機能素子5,6に
は流れず、入力2からコモン4に流れる。すなわち、バ
リスタ素子7がサージ電圧を吸収する。このように、保
護用回路1においては、サージ電圧が到来してもヒュー
ズ機能素子5,6に大きな電流が流れることはなく、ヒ
ューズ機能素子5,6が一過性の過電圧に過剰反応して
断線することを防止することができる。また、バリスタ
素子7がサージ電圧を吸収することにより、被保護回路
Pを過電圧から保護することができる。
【0017】なお、この保護用回路1においては、バリ
スタ素子7がヒューズ機能素子5,6の入力側とコモン
4の間に接続されているので上記の効果を得ることがで
きるが、仮に、図7に示すように、バリスタ素子7がヒ
ューズ機能素子5の出力側とコモン4の間に接続されて
いる場合には、サージ電圧の到来と同時にバリスタ素子
7は導通するが、電流はヒューズ機能素子5を経由して
コモン4へ流れるため、場合によってはヒューズ機能素
子5の断線が発生する。
【0018】さらに、本願発明(請求項2)の複合型保
護用デバイスは、図1,図2に示す等価回路を有してい
るので、上述の保護用回路1と同様に作用して保護機能
を発揮する。また、複合型保護用デバイスにより被保護
回路の保護を行うにあたっては、3つの外部接続用端子
を電源あるいは被保護回路と接続するだけで足りるた
め、複雑な構成を必要とせず、被保護回路を、過電流及
び過電圧から確実に保護することができる。
【0019】また、本願発明(請求項3)の複合型保護
用デバイスのように、ヒューズ機能素子用の可溶体を、
バリスタ素子用のバリスタ特性を有するセラミック体に
形成した場合、ヒューズ機能素子用の基板が不要とな
り、回路保護のための構成を簡略化することが可能にな
る。
【0020】また、本願発明(請求項4)の複合型保護
用デバイスのように、ヒューズ機能素子用の可溶体が形
成されたセラミック体とバリスタ素子用のバリスタ特性
を有するセラミック体を積層することにより形成される
セラミックチップの表面に、入力端子、出力端子及びコ
モン端子を形成するようにした場合、積層構造により小
型化を図ることが可能になるとともに、セラミックチッ
プを多数個、同時に製造することが可能になり、生産性
を向上させることができる。
【0021】また、本願発明(請求項5)の複合型保護
用デバイスのように、ヒューズ機能素子用の可溶体が形
成されたセラミック体の両面側に、バリスタ素子用のバ
リスタ特性を有するセラミック体を配設するようにした
場合、バリスタ素子を構成するセラミック部分の厚みや
体積の微調整を行うことが可能になり、バリスタ電圧や
電流容量の精密なコントロールを行うことが可能にな
る。
【0022】また、本願発明(請求項6)の複合型保護
用デバイスのように、バリスタ特性を有するセラミック
体として、酸化亜鉛及びチタン酸ストロンチウムを少な
くとも主成分とするセラミックを用いた場合、バリスタ
特性を向上させ、本願発明をより実効あらしめることが
できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施形態を示し
て、その特徴とするところをさらに詳しく説明する。 [実施形態1]図3は、本願発明の一実施形態にかかる
複合型保護用デバイス(以下、適宜「デバイス」と略
記)を示す斜視図、図4はデバイスを分解して示す分解
斜視図である。なお、この実施形態のデバイスの等価回
路は、図1あるいは図2に示す回路と同じである。
【0024】図3及び図4に示すように、デバイス10
は、セラミックチップ11と、セラミックチップ11の
表面に配設された入力端子14と、出力端子15と、コ
モン端子(アース端子)16とを備えて構成されてい
る。そして、上記のセラミックチップ11は、アルミナ
等の化学的安定性、機械的強度及び耐熱性などに優れた
絶縁性のセラミック基板(セラミック体)12と酸化亜
鉛及びチタン酸ストロンチウムを少なくとも主成分とす
るバリスタ素子用のセラミック体13とを積層して一体
化することにより形成されている。また、絶縁性セラミ
ック基板12の表面には、ヒューズ機能素子5,6(図
1,図2)用の可溶体パターン17が形成されており、
入力端子14は、可溶体パターン17の一方側(一端
側)17aと、セラミック体13の一方側(一端側)1
3aの両方にコンタクトするよう形成されている。出力
端子15は、可溶体パターン17の他方側(他端側)1
7bにコンタクトするよう形成され、またコモン端子1
6はセラミック体13の他方側(他端側)13bにはコ
ンタクトしているが、可溶体パターン17にはコンタク
トしないように形成されている。
【0025】ヒューズ機能素子5が、図1に示すよう
に、ヒューズ記号Fのみで示されるヒューズである場
合、可溶体パターン17は、例えばAu,Ni,Cu又
はこれらの金属の合金からなる抵抗値1Ω以下の金属パ
ターンである。また、ヒューズ機能素子6が、図2に示
すように、ヒューズ記号Fと抵抗記号Rの両方で示され
るヒューズ抵抗である場合、可溶体パターン17は、例
えば抵抗値0.1Ω〜1kΩの抵抗パターンであって、
サーメット,カーボン等からなり、パターンの少なくと
も一部に、一定以上の電流が流れた際にジュール熱で速
やかに溶断することになる易溶断域が設けられた構成を
有している。易溶断域は、パターンの一部又は全部を、
幅狭化(細線化)したり、鉛などの良溶断材で形成した
りすることにより設けられる。
【0026】また、デバイス10は、例えば、以下のよ
うな方法により製造される。まず、セラミック基板12
の表面に、可溶体パターン17をフォトリソグラフィ技
術等を利用したパターン形成方法により形成する。すな
わち、スクリーン印刷や、選択メッキ、あるいはスパッ
タリング等の薄膜技術を利用して可溶体パターン17を
形成する。次に、セラミック基板12の可溶体パターン
形成面に、少なくとも酸化亜鉛及びチタン酸ストロンチ
ウムを主成分とするバリスタ特性を有するセラミック体
用の原料スラリを上塗りし、焼成してセラミックチップ
11を得る。
【0027】なお、焼成前のセラミック基板12がグリ
ーンシートであれば、焼成することにより、セラミック
基板12とバリスタ特性を有するセラミック体13との
接合が強固で、密着性が十分なセラミックチップ11を
得ることができる。また、通常は、数インチ角の大きな
シート状セラミック基板を用い、これを焼成した後、ダ
イシング等の手法で切断、分割し、個々のセラミックチ
ップ11を得た後、セラミックチップ11の表面に、適
当な導電材料で入力端子14、出力端子15、コモン端
子(アース端子)16を形成することにより、一度に数
百個のデバイス10を同時に得ることができる。
【0028】次に、以上の構成のデバイス10による被
保護回路Pの過電流過電圧保護動作を説明する。デバイ
ス10により被保護回路Pの保護を行う場合、図1〜図
4に示すように、入力2としての入力端子14を電源E
の給電ラインEaに接続し、出力3としての出力端子1
5を被保護回路Pの受電ラインPaに接続するととも
に、コモン4としてのコモン端子16を電源Eあるいは
被保護回路Pの共通ラインEe,Peに接続する。
【0029】このようにして、デバイス10を電源Eと
被保護回路Pの間に設けた場合、被保護回路Pの回路シ
ョートなどにより異常な過電流が流れると、可溶体パタ
ーン17がジュール熱で溶断し、ヒューズ機能素子5,
6が断線して、電源Eから被保護回路Pへの給電が停止
し、過電流状態が解消される。
【0030】また、デバイス10の入力端子14にサー
ジ電圧(一過性の過電圧)が到来した場合は、バリスタ
素子7が直ちに導通し、サージ電圧による一時的な過電
流は、可溶体パターン17を通らずに入力端子14から
コモン端子16に流れる。このように、サージ電圧が到
来しても可溶体パターン17に電流が流れることはな
く、可溶体パターン17がサージ電圧に過剰反応して断
線することを防止することができる。また、バリスタ素
子7がサージ電圧を吸収することにより、被保護回路P
を過電圧から保護することができる。
【0031】また、このデバイス10によれば、3つの
端子(入力端子14、出力端子15、コモン端子(アー
ス端子)16)を電源Eあるいは被保護回路Pと接続す
るだけでよいので、被保護回路の十分な過電流・過電圧
保護を、容易かつ確実に実現することができる。また、
セラミックチップ11が積層タイプであることから、デ
バイス10の小型化を図ることが可能になり、しかも、
セラミックチップ11を多数個同時に製造することが可
能で、コストダウンを図ることができる。
【0032】[実施形態2]次に、本願発明の他の実施
形態について説明する。図5は、本願発明の他の実施形
態にかかる複合型保護用デバイス20を示す斜視図であ
る。このデバイス20は、ヒューズ機能素子用の可溶体
パターン17をバリスタ素子用のバリスタ特性を有する
セラミック体に形成するとともに、可溶体パターンが形
成されたセラミック体の両面側にバリスタ素子用のバリ
スタ特性を有するセラミック体を配設することにより形
成されている。なお、その他の構成は、等価回路や過電
流・過電圧保護機能なども含めて前述の実施形態1と実
質的に同様であるから、構成の異なる部分だけを説明
し、他の部分の説明は省略する。
【0033】図5及び図6を参照しつつ、デバイス20
を構成するセラミックチップ21の製造方法及び構成を
以下に説明する。酸化亜鉛及びチタン酸ストロンチウム
を少なくとも主成分とする厚み数μm〜数十μmのバリ
スタ特性を有するセラミックグリーンシートを複数枚準
備する。そして、図6に示すように、その中の1枚のセ
ラミックグリーンシート22の表面に、上記実施形態1
の場合と同様に、ヒューズ機能素子用の可溶体パターン
17を形成した後、上下両側に、可溶体パターンを形成
していないセラミックグリーンシート23を配設して圧
着し、焼成することにより、接合が強固で密着性の良好
なセラミックチップ21(図5)が得られる。
【0034】そして、このセラミックチップ21に、3
つの端子(入力端子14、出力端子15、コモン端子
(アース端子)16)を形成することにより、デバイス
20(図5)が完成する。なお、実際に製造する場合に
は、実施形態1の場合と同様に、数百個分のセラミック
チップを同時に製造することができる。なお、可溶体パ
ターンを形成していないセラミックグリーンシート23
には、必要に応じて内部電極を形成して低バリスタ電圧
特性の内部電極型のバリスタ素子とすることも可能であ
る。
【0035】このデバイス20においては、バリスタ素
子用のセラミック体が可溶体パターンの基板を兼ねてい
るので、コスト低減及び製品の小型化を図ることができ
る。また、バリスタ特性を有するセラミック体を多数積
層することにより、セラミックチップを形成するように
した場合、積層数の調整や内部電極の形成等によって、
バリスタ素子のバリスタ特性を有するセラミック部分の
厚みや体積の微調整を行うことが可能になるので、バリ
スタ電圧や電流容量の精密なコントロールを行うことが
可能になる。
【0036】なお、実施形態1では、ヒューズ機能素子
用の可溶体パターンが非バリスタ特性を有するセラミッ
ク体に形成されている場合について説明したが、可溶体
パターンがバリスタ特性を有するセラミック体に形成さ
れた構成とすることも可能である。また、実施形態2で
は、ヒューズ機能素子用の可溶体パターンがバリスタ特
性を有するセラミック体に形成されていたが、可溶体パ
ターンが非バリスタ特性を有するセラミック体に形成さ
れた構成とすることも可能である。
【0037】本発明はさらにその他の点においても上記
実施形態に限定されるものではなく、セラミック体の成
分、可溶体パターン形成材料、デバイスの製造工程など
に関し、発明の要旨の範囲内において、種々の応用、変
形を加えることが可能である。
【0038】
【発明の効果】上述したように、本願発明(請求項1)
の保護用回路は、ヒューズ機能素子の入力側がバリスタ
素子を介してコモン側に接続されており、一過性の過電
圧が入力に到来した場合に、バリスタ素子が直ちに導通
し、一過性の過電圧による電流がヒューズ機能素子を殆
ど流れることなく、入力からコモンへ流れるので、ヒュ
ーズ機能素子が一過性の過電圧に過剰反応して断線する
ことを防止することができる。また、バリスタ素子によ
る過電圧の吸収により、被保護回路を過電圧から十分に
保護することができる。
【0039】さらに、本願発明(請求項2)の複合型保
護用デバイスは、上の本願発明の保護用回路と同様の等
価回路を有しているので、ヒューズ機能素子が一過性の
過電圧に過剰反応して断線することを阻止することがで
きるとともに、複合型保護用デバイスにより被保護回路
の保護を行うにあたっては、3つの外部接続用端子を電
源あるいは被保護回路と接続するだけで足りるため、複
雑な構成を必要とせずに、被保護回路を、過電流、過電
圧から確実に保護することができる。
【0040】また、本願発明(請求項3)の複合型保護
用デバイスのように、ヒューズ機能素子用の可溶体を、
バリスタ素子用のバリスタ特性を有するセラミック体に
形成した場合、ヒューズ機能素子用の基板が不要とな
り、コストダウンや製品の小型化を図ることができる。
【0041】また、本願発明(請求項4)の複合型保護
用デバイスのように、ヒューズ機能素子用の可溶体が形
成されたセラミック体とバリスタ素子用のバリスタ特性
を有するセラミック体が積層一体化されてなるセラミッ
クチップの表面に、入力端子、出力端子及びコモン端子
を形成するようにした場合、積層構造により小型化を図
ることが可能になるとともに、セラミックチップを多数
個、同時に製造することが可能になり、生産性を向上さ
せることができる。
【0042】また、本願発明(請求項5)の複合型保護
用デバイスのように、ヒューズ機能素子用の可溶体が形
成されたセラミック体の両面側に、バリスタ素子用のバ
リスタ特性を有するセラミック体を配設するようにした
場合、バリスタ素子を構成するセラミック部分の厚みや
体積の微調整を行うことが可能になり、バリスタ電圧や
電流容量の精密なコントロールを行うことができる。
【0043】また、本願発明(請求項6)の複合型保護
用デバイスのように、バリスタ特性を有するセラミック
体として、少なくとも酸化亜鉛及びチタン酸ストロンチ
ウムを主成分とするセラミックを用いた場合、バリスタ
特性を向上させ、本願発明をより実効あらしめることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態にかかる保護用回路を示
す電気回路図である。
【図2】本願発明の他の実施形態にかかる保護用回路を
示す電気回路図である。
【図3】本願発明の一実施形態にかかる複合型保護用デ
バイスを示す斜視図である。
【図4】本願発明の一実施形態にかかる複合型保護用デ
バイスを分解して示す斜視図である。
【図5】本願発明の他の実施形態にかかる複合型保護用
デバイスの全体を示す斜視図である。
【図6】本願発明の他の実施形態にかかる複合型保護用
デバイスを構成するセラミックチップの製造工程を示す
斜視図である。
【図7】保護用回路の参考例を示す図である。
【図8】ヒューズ抵抗の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 保護用回路 2 入力 3 出力 4 コモン 5,6 ヒューズ機能素子 7 バリスタ素子 10,20 複合型保護用デバイス(デバイス) 11,21 セラミックチップ 12 セラミック基板 13 セラミック体 13a セラミック体の一方側(一端側) 13b セラミック体の他方側(他端側) 14 入力端子 15 出力端子 16 コモン端子(アース端子) 17 可溶体パターン 17a 可溶体パターンの一方側(一端側) 17b 可溶体パターンの他方側(他端側) 22 可溶体パターンを形成したセラミックグ
リーンシート 23 可溶体パターンを形成していないセラミ
ックグリーンシート E 電源 P 被保護回路 Ea 給電ライン Pa 受電ライン Ee,Pe 共通ライン F ヒューズ記号 R 抵抗記号

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力が電源の給電ラインとつながり、出力
    が被保護回路の受電ラインとつながるとともに、入・出
    力間に過電流により断線するヒューズ機能素子が接続さ
    れている保護用回路において、 前記ヒューズ機能素子の入力側が、過電圧を吸収するバ
    リスタ素子を介して、電源あるいは被保護回路の共通ラ
    インとつながるコモン側に接続されていることを特徴と
    する保護用回路。
  2. 【請求項2】電源の給電ラインに接続される入力端子
    と、被保護回路の受電ラインに接続される出力端子と、
    電源あるいは被保護回路の共通ラインに接続されるコモ
    ン端子の3つの外部接続用端子を備えており、かつ、 入力端子と出力端子の間に接続され、過電流により断線
    するヒューズ機能素子と、 入力端子とコモン端子の間に接続され、過電圧を吸収す
    るバリスタ素子とを具備することを特徴とする複合型保
    護用デバイス。
  3. 【請求項3】ヒューズ機能素子用の可溶体が、バリスタ
    素子用のバリスタ特性を有するセラミック体に形成され
    ていることを特徴とする請求項2記載の複合型保護用デ
    バイス。
  4. 【請求項4】ヒューズ機能素子用の可溶体が形成された
    セラミック体と、バリスタ素子用のバリスタ特性を有す
    るセラミック体が積層一体化されているセラミックチッ
    プの表面に、バリスタ特性を有するセラミック体の一方
    側と可溶体の一方側の両方にコンタクトする入力端子
    と、可溶体の他方側にコンタクトする出力端子と、バリ
    スタ特性を有するセラミック体の他方側にコンタクトし
    ているが、可溶体にはコンタクトしていないコモン端子
    がそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項2又
    は3記載の複合型保護用デバイス。
  5. 【請求項5】ヒューズ機能素子用の可溶体が形成された
    セラミック体の表面側及び裏面側に、バリスタ素子用の
    バリスタ特性を有するセラミック体がそれぞれ配設され
    ていることを特徴とする請求項3又は4記載の複合型保
    護用デバイス。
  6. 【請求項6】バリスタ特性を有するセラミック体が、少
    なくとも酸化亜鉛及びチタン酸ストロンチウムを主成分
    とするセラミックからなるものであることを特徴とする
    請求項3,4及び5のいずれかに記載の複合型保護用デ
    バイス。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005244220A (ja) * 2004-02-25 2005-09-08 Lumileds Lighting Us Llc 基体にesd保護を組み入れた発光ダイオード用基体
CN114172115A (zh) * 2021-11-24 2022-03-11 上海宝宫实业有限公司 一种基于叠层技术的电路保护元件

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