JPH114511A - 張線装置 - Google Patents

張線装置

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JPH114511A
JPH114511A JP15213997A JP15213997A JPH114511A JP H114511 A JPH114511 A JP H114511A JP 15213997 A JP15213997 A JP 15213997A JP 15213997 A JP15213997 A JP 15213997A JP H114511 A JPH114511 A JP H114511A
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Kenji Yoshida
賢至 吉田
Minoru Yamakawa
稔 山川
Keisuke Wagamitsu
圭祐 我満
Mitsuharu Honma
光春 本間
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Nagaki Seiki Co Ltd
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Nagaki Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電線を所要の張力が生じるまで引っ張った場合
にも棒状の装置本体に撓みが生じることがなく、しか
も、マニピュレータでも容易に取り扱うことのできる安
定した形態となった張線装置を提供する。 【解決手段】伸縮自在となった棒状の装置本体11の両
端部に、互いに接離される一対の掴線部34,37によ
り線状体7を把持する線状体把持器13を、それぞれ連
結具12を介して連結する。連結具12を、装置本体1
1の端部に固着された固定部材22と、基端部が固定部
材22に支軸23を支点に回動自在に連結され、且つ他
端部が線状体把持器13に連結された可動部材24と、
可動部材24を一方向に回動付勢して固定部材22の係
止部22aに当接する所定状態に保持するばね体27と
により構成する。装置本体11の縮小により線状体7を
引っ張り、線状体把持器13に加わる線状体13の張力
がばね体27のばね定数を越えたときに、可動部材24
がばね体27の付勢力に抗して他方向に回動するよう構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、電線振分
装置のように、電線などの線状体の2箇所を掴持して互
いに近接する方向に引っ張るための張線装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来から、電線の振り分け工事などを行
うに際しては、図6に示すように、伸縮自在の棒状とな
った装置本体2の両端部に電線把持器3を固定した電線
振分装置1を用いている。この電線振分装置1は、同図
(a)に示すように、両側の電線把持器3にそれぞれ設
けた一対の掴線部4により電線7を掴持させたのちに、
同図(b)に示すように、装置本体1を、これの内部に
設けた伸縮機構を作動させて縮小させる。それにより、
両電線把持器3が互いに近接する方向に移動されて、電
線7が両電線把持器3により両側から引き寄せられて両
電線把持器3の間に弛ませられる。このように、電線7
の所要部分を弛ませることにより、その後の作業、例え
ば電線7の弛ませた箇所を切断したのちに振り分ける作
業などを容易に行えるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の電線
振分装置を用いて電線7の振り分け工事を行う場合、一
般に電線7を700kg程度の張力が生じる程度にまで
引っ張る必要があり、この張力は両側の電線把持器3を
介して装置本体2で直接受ける。しかし、上記の電線振
分装置1では、図6に示すように電線7への取り付け時
に、電線7を掴持した両側の電線把持器3の間に装置本
体2が吊り下げられた状態となり、両側の電線把持器3
の各々の一対の掴線部4が必然的に装置本体2に対し上
方に位置する。したがって、電線7を引っ張ったとき
に、電線把持器3には、その上部が電線の張力により一
方向に引っ張られ、且つ下部が措置本体2の縮小により
他方向に引っ張れるので、回動力が付与される。この回
動力が装置本体2を撓ませるよう作用するので、装置本
体2は、図6(b)に示すように、上方に湾曲する形状
に撓んでしまい、折損するおそれがある。
【0004】そこで、装置本体2の両端部にリング状の
絶縁ロープを介在して電線把持器3を取り付けた電線振
分装置も存在する。この電線振分装置は、電線7の張力
を絶縁ロープの変位により吸収して装置本体2へ直接作
用するのを阻止することができるから、装置本体1が殆
ど撓まない効果を得られる。その反面、電線把持器3
は、絶縁ロープの介在により装置本体2の両端部に固定
されず、垂れ下がった不安定な状態で取り付けられるか
ら、これら電線把持器3を電線7に仮取り付けする作業
が困難となる問題が生じる。
【0005】特に、近年では、電線振り分け工事などを
無停電で行う目的から、電線7を通電状態の活線のまま
引っ張って切断したりしている。この場合、上述の電線
把持器が絶縁ロープで装置本体に取り付けられた電線振
分装置を用いると、電線7への困難な取付作業時に、作
業員が感電するおそれが全くないわけではないので、好
ましい作業とは言いがたい。そこで、電線振分装置をマ
ニピュレータ(ロボット)の遠隔操作により電線7に仮
取り付けすることが考えられるが、絶縁ロープを介して
電線把持器3を装置本体2に不安定に取り付けた電線振
分装置では、マニピュレータにより取り扱うことが到底
無理である。
【0006】そこで本発明は、電線を所要の張力が生じ
るまで引っ張った場合にも棒状の装置本体に撓みが生じ
ることがなく、しかも、マニピュレータでも容易に取り
扱うことのできる安定した形態となった張線装置を提供
することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、伸縮自在となった棒状の装置本体と、この
装置本体の両端部にそれぞれ配置され、連結部材に対す
る作動部材の相対変位によって互いに接離される一対の
掴線部により線状体を把持する線状体把持器と、この両
線状体把持器の前記装置本体への連結具とを備え、この
連結具が、前記装置本体の端部に固着された固定部材
と、基端部が前記固定部材に支軸を支点に回動自在に連
結され、且つ他端部が前記連結部材に連結された可動部
材と、この可動部材を一方向に回動付勢して前記固定部
材の係止部に当接する所定状態に保持するばね体とによ
り構成され、一対の前記掴線部で線状体をそれぞれ把持
した両側の前記線状体把持器を前記装置本体の縮小によ
り互いに近接する方向に引き寄せて線状体を引っ張り、
前記線状体把持器に加わる線状体の張力が前記ばね体の
ばね定数を越えたときに、前記可動部材が前記ばね体の
付勢力に抗して他方向に回動されるよう構成されている
張線装置を提供する。
【0008】上記張線装置によれば、連結具は、通常時
において可動部材がばね体の付勢力により固定部材の係
止部に当接する所定状態に保持されており、この可動部
材に電線把持器の連結部材が連結されている。したがっ
て、電線把持器は、連結具を介して装置本体にほぼ固定
に近い状態で支持されているため、この張線装置は、電
線などの線状体に対し線状体把持器の一対の掴線部で挟
む状態に仮取り付けする作業を、マニピュレータにより
装置本体を掴持しながら遠隔操作して容易に行うことが
できる。
【0009】また、一対の掴線部により線状体を掴持し
て仮取り付けしたのちに、装置本体を縮小させて線状体
を所定の張力が生じるまで引っ張ったとき、線状体把持
器には、一対の掴線部を介して線状体の張力を受けるこ
とにより回動力が作用するが、この回動力つまり線状体
の張力がばね体のばね定数を越えたときに、線状体把持
器が連結された連結具の可動部材がばね体を撓ませなが
ら固定部材に対し回動されることにより、上記の回動力
が吸収されて装置本体には直接伝達されない。
【0010】それにより、装置本体には、電線を所要の
張力が生じるまで引っ張った場合にも、撓みが生じるこ
とがない。
【0011】上記発明において、ばね体として、U字状
の中間部の両側にそれぞれコイルばね部が連設され、こ
の両コイルばね部の端部に掛止めフック部をそれぞれ有
したねじりコイルばねを設け、このねじりコイルばね
が、前記コイルばね部に挿通した支軸に支持されるとと
もに、前記中間部が可動部材に係合され、且つ両端部の
前記掛止めフック部が、前記中間部が前記可動部材を一
方向に回動付勢するよう前記コイルばね部を撓ませた状
態でそれぞれ固定部材に掛け止めされている構成とする
ことが好ましい。
【0012】上記構成とすることにより、通常時には可
動部材により線状体把持器を所定状態に安定に保持する
とともに、電線の過大な張力を可動部材が固定部材に対
して回動することにより吸収する手段を、簡単な構成に
より得ることができる。
【0013】また、上記発明において、連結具の可動部
材と線状体把持器の連結部材とを回動自在に連結すると
ともに、前記可動部材に、前記線状体把持器を回動させ
て連結具との相対位置を可変する調節部材を設けてなる
構成とすることもできる。
【0014】上記構成とすることにより、調節部材の操
作により線状体把持器の連結具に対する相対位置を変え
て、線状体把持器を、その一対の掴線部が装置本体に対
し平行に位置するよう調整できる。これにより、マニピ
ュレータにより電線に仮取り付けする作業がさらに容易
となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について図面を参照しながら説明する。
【0016】図1は本発明の一実施形態に係る張線装置
10を示し、この実施形態では電線振分装置に適用した
場合を例示してある。同図において、棒状の装置本体1
1の両端部には連結具12を介して線状体把持器13が
それぞれ取り付けられている。左右の両線状体把持器1
3は、所要部材の位置関係を左側用および右側用に適す
るように前後入れ換えて互いに左右対称に配置したもの
であって、実質的に同一のものである。
【0017】装置本体11の内部には、既存装置と同様
の構成であることから図示していないが、送りねじ部材
などからなる伸縮機構が長手方向に配置されて軸受で支
持されている。この装置本体11は、送りねじ部材に螺
合する傘歯車に外部の回転動力源が接続されると、送り
ねじ部材が正方向または逆方向に回転して伸縮するよう
になっている。この装置本体11には、中央部にマニピ
ュレータで掴持することのできる直方体形状となった把
持部14が設けられ、この把持部14の両側に、テフロ
ンチューブなどの絶縁部材17を介して絶縁鍔部18が
設けられている。
【0018】さらに、装置本体11には、各絶縁鍔部1
8の外方箇所に電線などの線状体7を挿通させて支持す
るための棒状の線状体支持具19が取り付けられてい
る。左側の線状体支持具58の外方箇所には、前述の傘
歯車と一体回転するハンドル軸(図示せず)に回転動力
源を外部から接続して回転力を伝達するための動力接続
部20が設けられている。
【0019】図2は、装置本体11の両端部に線状体把
持器13をそれぞれ連結するための連結具12を拡大し
て詳細に示した正面図で、図3は図2の平面図を示す。
また、図4は線状体7に仮取り付けした状態の要部の正
面図、図5は線状体7を把持した状態の要部の正面図を
それぞれ示す。図2および図3において、連結具12
は、装置本体11の端部に固定ねじ21により連結され
た平面視でU字形状の固定部材22と、この固定部材2
2に基端部が支軸23を介して回転自在に連結された可
動部材24と、この可動部材24と固定部材22との間
に介設されて可動部材24を固定部材22に対し回動付
勢するねじりコイルばねからなるばね体27とを主構成
要素として構成されている。
【0020】上記可動部材24は、図2に明示するよう
に、基端部を除く部分がほぼ三角形状となった2枚の板
部材24aを所定間隔で対向させるとともに、これら板
部材24aを2本の連結軸24b,24cで相互に連結
して構成されている。なお、両板部材24aは、図4お
よび図5に示すように、線状体把持器13の連結部材3
1を回動自在に挿入することのできる間隔に対置されて
いる。この可動部材24は、基端部が固定部材22に対
しボルトからなる支軸23を支点に回動自在に連結され
ているとともに、両板部材24aにおける上記三角形状
の中間部に線状体把持器13における連結部材31が連
結軸28により回動自在に連結されている。
【0021】固定部材22と可動部材24との間にはば
ね体27が介在されており、この実施形態において、ば
ね体27として用いられているねじりコイルばねは、図
3に示すように、U字形状となった中間部27bの両側
にそれぞれコイルばね部27aが延設され、この両コイ
ルばね部27aの端部に掛止めフック部27cを有した
形状になっている。このばね体27は、コイルばね体2
7aに挿通した支軸23に支持されているとともに、中
間部27bが可動部材24の下面に当接され、両端部の
掛止めフック部27cが、中間部27bが可動部材を反
時計方向に回動付勢するようコイルばね部27aを撓ま
せた状態で、それぞれ固定部材22の係止孔に挿入され
て掛け止めされている。可動部材24は、ばね体27の
回動付勢力を受けて基端部の係合部24dが固定部材2
2の係止部22aに当接されて、所定状態に保持されて
いる。
【0022】また、可動部材24の先端部における両板
部材24a間にはナット部材29が固定されているとと
もに、このナット部材29には、調節部材30における
ねじ部30bが螺合されており、このねじ部30bは操
作つまみ30aにより回転操作される。可動部材24に
回動自在に連結された線状体把持器13は、図4および
図5に示すように、連結部材31の下面をねじ部30b
の先端が当接して支持されている。したがって、操作つ
まみ30aを回転操作してねじ部30bの可動部材24
からの突出長さを可変することにより、線状体把持器1
3の連結具12に対する位置を調節できるようになって
いる。
【0023】一方、線状体把持器3は、図4および図5
に示すように、先端部に上述の連結具12の可動部材2
4への連結部32を有する連結部材31と、所定の間隔
で並設されて各々の一端部を連結部材31の基端部に回
動自在に連結された略く字形状の一対の作動部材33
A,33Bと、この両作動部材33A,33Bの各々の
他端部に対しまたがるように位置してそれぞれ支軸40
を介して回動自在に連結された固定側掴線部34と、両
作動部材33A,33Bの各々の折曲部位に対しまたが
るように位置してそれぞれ支軸40を介して回動自在に
連結された可動側掴線部37と、一方向クラッチ38お
よび切換機構部39とを主構成要素として構成されてい
る。
【0024】また、一方の作動部材33Bと連結部材3
1とは枢軸41を介して回動自在に連結されているが、
他方の作動部材33Aと連結部材31とは一方向クラッ
チ38および切換機構部39を介して回動可能に連結さ
れている。切換機構部39は、この実施形態ではラチェ
ット機構が用いられており、六角頭ボルト42により一
方向クラッチ38の軸体(図示せず)に連結されたラチ
ェットホィール39aと、連結部材31に固定された取
付板43に回動自在に設けられた操作レバー39cと、
この操作レバー39cの回動操作によりラチエットホィ
ール39aの歯部に係脱する係止爪39bとにより構成
されている。ラチェットホィール39aは、その歯部に
係止爪39bが係合されると、係止爪39bを介して連
結部材31に固定され、何れの方向への回動も阻止され
る。このとき、一方向クラッチ38は、作動状態に切り
換えられて、作動部材33Aのラチェットホィール29
aつまり連結部材31に対する図4のA矢印方向への回
動を許容し、且つ同図のB矢印方向への回動を阻止する
よう機能する。
【0025】なお、固定側掴線部34における各作動部
材33A,33Bの取付面とは反対側の面には、脱落防
止カバー44が枢ピン47を支点として回動自在に取り
付けられている。この脱落防止カバー44は、操作片4
8を操作することにより、固定側掴線部34に固設され
てガイド孔49の孔縁部に摺接するガイドピン50に案
内されて枢ピン47を支点に回動する。
【0026】次に、上記張線装置の作用について説明す
る。先ず、マニピュレータのチャッキング部により図1
の把持部14を掴ませて、両側の線状体把持部13を線
状体(この場合は活線)7に吊り下げ状態に仮取り付け
するのであるが、それに先立って、以下の準備をする。
すなわち、図4に示すように、両線状体把持器13にお
いて、操作レバー39cの回動操作により係止爪39b
をラチェットホィール39aから離間させて相互の係合
を解除することにより、一方向クラッチ38を作動解除
状態とする。そののちに、作動部材33Aを連結部材3
1に対して図4のB矢印方向に回動させることにより、
両掴線部34,37を離間させて開いた状態とする。こ
のとき、調節部材30の操作つまみ30aを回転操作し
てねじ部30bを連結部材31の方向に対し進退させ、
各掴線部34,35が装置本体11と平行に位置するよ
うに線状体把持器3の装置本体1に対する位置を調節す
る。
【0027】図4の状態において、各線状体把持器13
の各々の両掴線部34,37間に線状体7を挿通させて
固定側掴線部34を線状体7の上に載置し、各線状体把
持器20を線状体7に吊り下げ状態に仮取り付ける。こ
のとき、連結具12の可動部材24に枢着された線状体
把持器13の連結部材31は、調節部材31のねじ部3
0bの先端で受け止められて支持されており、この調節
部材30が設けられた可動部材24は、その係合部24
dがばね体27により固定部材22の係止部22aに当
接されて、所定状態に固定的に保持されている。
【0028】すなわち、連結具12の可動部材24に取
り付けられた線状体把持器13は連結具12に対しほぼ
固定的に支持されている。そのため、この張線装置10
は、電線などの線状体7に両側の線状体把持器13の各
々の一対の掴線部34,37で挟む状態に仮取り付けす
る作業を、マニピュレータにより装置本体11の把持部
14を掴持しながら容易に行うことができる。また、上
記の線状体把持器13は、両掴線部34,37と両側の
作動部材33A,33Bとで囲まれる矩形空間が常に平
行四辺形を形作る構成になっているので、両掴線部3
4,37は常に相互に平行に対向する。この点からも、
線状体把持器20をマニピュレータによって線状体7に
吊り下げ状態に取り付ける作業がさらに容易となる。
【0029】続いて、図5に示すように、線状体把持器
13の操作片48を同図の矢印方向に押圧操作して、脱
落防止カバー44を枢ピン47を支点に下方に回動させ
て両掴線部34,37の間に位置させる。これにより、
上下に位置する両掴線部34,37と、前後に位置する
脱落防止カバー44および両作動部材33A,33Bと
により、線状体7の周囲を取り囲む状態となるので、線
状体把持器13は、以後の作業時に線状体7から脱落す
ることのない状態に取り付けられたことになる。
【0030】また、上述の線状体把持器13を線状体7
へ取り付ける以前に、または取り付けた後に、切換機構
部39の操作レバー39cを図4の矢印方向に回動操作
して、係止爪39bを図5に示すようにラチェットホィ
ール39aの歯部に係合させる。それにより、一方向ク
ラッチ38は、軸体がラチェットホィール39aおよび
係止爪39bを介して連結部材31に固定されて、作動
状態となる。すなわち、一方向クラッチ38は、作動部
材33Aを連結部材31に対し図4のA矢印方向へは自
由に回動できるよう許容し、且つ同図のB矢印方向への
回動を阻止するよう機能する。また、脱落防止カバー4
1および切換機構部29は、それぞれ操作片43および
操作レバー29cを介して操作するので、マニピュレー
タでも極めて容易に遠隔操作できる。
【0031】次に、マニピュレータが動力接続部20に
回転動力源を接続して装置本体11の伸縮機構が作動さ
れると、装置本体51が縮小して、両側の線状体把持器
13が互いに近接する方向に引き寄せられる。ここで、
一方向クラッチ38は、上述のように作動部材33Aを
連結部材31に対してA矢印方向のみに回動できるよう
規制しているので、両作動部材33A,33Bは、連結
部材21が装置本体11の縮小により移動されていくの
に伴って、固定側掴線部34の支軸40を支点として装
置本体11側に回動される。その結果、図5に示すよう
に、両作動部材33A,33Bの折曲部位にまたがって
枢着されている可動側掴線部37は、斜め上方に向けて
変位して、固定側掴線部34と共に線状体7を上下から
挟み付けて掴持する。
【0032】その後に、装置本体11がさらに縮小して
両側の各線状体把持器13を互いに近接する方向に引っ
張ると、各線状体把持器13の各々の一対の掴線部3
4,37で掴持された線状体7が装置本体11の両側か
ら中央部に向け引っ張られる。
【0033】このとき、各線状体把持器13には、上方
部が一対の掴線部34,37で掴持している線状体7の
張力で一方向に引っ張られ、且つ下方部が縮小する装置
本体11により他方向に引っ張られることから、回動力
が作用する。さらに、線状体把持器13に付与される回
動力により、装置本体11には上方に撓ませようとする
力が作用する。しかし、上記の回動力がばね体27のば
ね定数を越えたときに、線状体把持器13を連結した連
結具12の可動部材24が、図5に2点鎖線で示すよう
に、ばね体27の回動付勢力にら抗して固定部材22に
対し回動されることにより、上記の回動力は、ばね体2
7に吸収されて装置本体11には直接伝達されない。そ
れにより、装置本体11には、線状体7を所要の張力が
かかるまで引っ張った場合にも撓みが生じることがな
い。
【0034】なお、上記の実施形態では、電線振分装置
に適用した場合について説明したが、本発明の張線装置
10は、電線のような線状体を掴んだのちに引っ張る種
々の張線装置に適用することができる。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明の張線装置によれ
ば、線状体把持器の装置本体への連結具が、通常時にお
いてばね体により所定状態に保持されて線状体把持器を
ほぼ固定的に支持する構成を備えているので、電線など
の線状体に線状体把持器の一対の掴線部を挟ませて仮取
り付けする作業を、マニピュレータにより装置本体を掴
持しながら容易に行うことができる。また、線状体把持
器の一対の掴線部により線状体を掴持したのちに装置本
体を縮小させて線状体を引っ張った時に、線状体の張力
により線状体把持器に作用する回動力は、この回動力が
ばね体のばね定数を越えたときに、線状体把持器を連結
した連結具の可動部材がばね体の回動付勢力に抗して回
動されることにより吸収されて、装置本体には直接的に
伝達されない。それにより、装置本体には、電線を所要
の張力が生じるまで引っ張った場合にも撓みが生じるこ
とがない。
【0036】上記発明において、ばね体として、U字状
の中間部の両側にそれぞれコイルばね部が連設され、こ
の両コイルばね部の端部に掛止めフック部をそれぞれ有
したねじりコイルばねを設け、このねじりコイルばねに
より可動部材を固定部材の係止部に当接させて所定状態
に保持する構成とすれば、通常時には可動部材により線
状体把持器を所定位置に安定に保持するとともに、線状
体の張力を線状体把持器を介して受けた時に可動部材を
固定部材に対し回動させる構成を、簡単な構成で容易に
実現できる。
【0037】さらに、連結具の可動部材と線状体把持器
の連結部とを回動自在に連結するとともに、可動部材
に、線状体把持器を回動させて連結具との相対位置を可
変する調節部材を設けた構成とすれば、調節部材の操作
により線状体把持器の連結具に対する相対位置を変え
て、線状体把持器を、その一対の掴線部が装置本体に対
し平行に位置するよう調整することができるので、マニ
ピュレータにより線状体に仮取り付けする作業がさらに
容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る張線装置を示す正面
図。
【図2】同上張線装置における連結具の拡大正面図。
【図3】図2の平面図。
【図4】同上張線装置における要部の線状体への仮取り
付け状態の正面図。
【図5】同上張線装置における要部の線状体を掴持した
状態の正面図。
【図6】(a)は従来の電線振分装置の電線への取り付
け状態の正面図、(b)は同装置の電線を引っ張った状
態の正面図。
【符号の説明】
7 電線(線状体) 10 張線装置 11 装置本体 12 連結具 13 線状体把持器 22 固定部材 22a 係止部 23 支軸 24 可動部材 27 ばね体 27a コイルばね部 27b 中間部 27c 掛止めフック部 30 調節部材 31 連結部材 33A、33B 作動部材 34,35 掴線部
フロントページの続き (72)発明者 本間 光春 大阪府大東市太子田3丁目4番31号 株式 会社永木精機内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伸縮自在となった棒状の装置本体と、 この装置本体の両端部にそれぞれ配置され、連結部材に
    対する作動部材の相対変位によって互いに接離される一
    対の掴線部により線状体を把持する線状体把持器と、 この両線状体把持器の前記装置本体への連結具とを備
    え、 この連結具が、前記装置本体の端部に固着された固定部
    材と、基端部が前記固定部材に支軸を支点に回動自在に
    連結され、且つ他端部が前記連結部材に連結された可動
    部材と、この可動部材を一方向に回動付勢して前記固定
    部材の係止部に当接する所定状態に保持するばね体とに
    より構成され、 一対の前記掴線部で線状体をそれぞれ把持した両側の前
    記線状体把持器を前記装置本体の縮小により互いに近接
    する方向に引き寄せて線状体を引っ張り、前記線状体把
    持器に加わる線状体の張力が前記ばね体のばね定数を越
    えたときに、前記可動部材が前記ばね体の付勢力に抗し
    て他方向に回動されるよう構成したことを特徴とする張
    線装置。
  2. 【請求項2】 ばね体として、U字状の中間部の両側に
    それぞれコイルばね部が連設され、この両コイルばね部
    の端部に掛止めフック部をそれぞれ有したねじりコイル
    ばねを設け、このねじりコイルばねが、前記コイルばね
    部に挿通した支軸に支持されるとともに、前記中間部が
    可動部材に係合され、且つ両端部の前記掛止めフック部
    が、前記中間部が前記可動部材を一方向に回動付勢する
    よう前記コイルばね部を撓ませた状態でそれぞれ固定部
    材に掛け止めされている請求項1記載の張線装置。
  3. 【請求項3】 連結具の可動部材と線状体把持器の連結
    部材とを回動自在に連結するとともに、前記可動部材
    に、前記線状体把持器を回動させて連結具との相対位置
    を可変する調節部材を設けてなる請求項1記載の張線装
    置。
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