JPH1144727A - 回路基板検査装置 - Google Patents
回路基板検査装置Info
- Publication number
- JPH1144727A JPH1144727A JP9215792A JP21579297A JPH1144727A JP H1144727 A JPH1144727 A JP H1144727A JP 9215792 A JP9215792 A JP 9215792A JP 21579297 A JP21579297 A JP 21579297A JP H1144727 A JPH1144727 A JP H1144727A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- integrated circuit
- temperature
- terminal
- circuit board
- circuit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Tests Of Electronic Circuits (AREA)
- Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 集積回路の端子浮きを検査する際の検査時間
の短縮化を図る。 【解決手段】 集積回路2における信号入出力用端子3
並びに集積回路2における電源用端子3pおよびグラン
ド端子3gのいずれか一方の端子に接続されるべき各回
路パターン4に接触可能な検査用プローブ5と、信号入
出力用端子3と一方の端子3との間に介在する集積回路
内の内部ダイオードが導通可能な電流を供給する電流供
給部と、その導通状態を示す電気的パラメータを測定す
るパラメータ測定部と、集積回路2に対して上下動可能
に構成され下動時に集積回路2に接触してその内部温度
を所定温度に制御する温度制御手段6とを備え、その内
部温度が所定温度に制御された後に測定された電気的パ
ラメータに基づいて端子浮きを判別可能に構成された回
路基板検査装置1であって、温度制御手段6は検査時に
おいて上方に位置させられているときにも所定温度に定
温制御されている。
の短縮化を図る。 【解決手段】 集積回路2における信号入出力用端子3
並びに集積回路2における電源用端子3pおよびグラン
ド端子3gのいずれか一方の端子に接続されるべき各回
路パターン4に接触可能な検査用プローブ5と、信号入
出力用端子3と一方の端子3との間に介在する集積回路
内の内部ダイオードが導通可能な電流を供給する電流供
給部と、その導通状態を示す電気的パラメータを測定す
るパラメータ測定部と、集積回路2に対して上下動可能
に構成され下動時に集積回路2に接触してその内部温度
を所定温度に制御する温度制御手段6とを備え、その内
部温度が所定温度に制御された後に測定された電気的パ
ラメータに基づいて端子浮きを判別可能に構成された回
路基板検査装置1であって、温度制御手段6は検査時に
おいて上方に位置させられているときにも所定温度に定
温制御されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント基板やI
Cパッケージ、ハイブリッド用基板およびMCM(Mult
i Chip Module )などの回路基板における集積回路の端
子浮きを検査する集積回路の端子浮き検査方法、およ
び、この集積回路の端子浮き検査方法を実行可能に構成
された回路基板検査装置に関するものである。
Cパッケージ、ハイブリッド用基板およびMCM(Mult
i Chip Module )などの回路基板における集積回路の端
子浮きを検査する集積回路の端子浮き検査方法、およ
び、この集積回路の端子浮き検査方法を実行可能に構成
された回路基板検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】回路基板に実装された集積回路の端子が
回路パターンに確実に半田付けされているか否かを検査
する集積回路の端子浮き検査方法として、出願人は、集
積回路内の寄生ダイオードを導通する導通電流の電流値
に基づいて端子浮きを検査する回路基板検査装置を開発
している。この回路基板検査装置は、集積回路の信号入
出力端子、グランド端子および電源端子に接続されてい
る回路パターンにそれぞれ接触可能な複数の検査用プロ
ーブと、1対の検査用プローブを介して回路パターンに
所定電圧を供給する電圧供給部と、集積回路内の寄生ダ
イオードを導通する導通電流の電流値を測定する電流測
定部と、検査対象の集積回路に対して上下動可能に構成
され下動時に集積回路の表面に接触して、その集積回路
の内部温度を所定温度に加熱するヒータ部とを備え、電
流測定部によって測定された導通電流の電流値に基づい
て集積回路の端子浮きの有無を判別するように構成され
ている。
回路パターンに確実に半田付けされているか否かを検査
する集積回路の端子浮き検査方法として、出願人は、集
積回路内の寄生ダイオードを導通する導通電流の電流値
に基づいて端子浮きを検査する回路基板検査装置を開発
している。この回路基板検査装置は、集積回路の信号入
出力端子、グランド端子および電源端子に接続されてい
る回路パターンにそれぞれ接触可能な複数の検査用プロ
ーブと、1対の検査用プローブを介して回路パターンに
所定電圧を供給する電圧供給部と、集積回路内の寄生ダ
イオードを導通する導通電流の電流値を測定する電流測
定部と、検査対象の集積回路に対して上下動可能に構成
され下動時に集積回路の表面に接触して、その集積回路
の内部温度を所定温度に加熱するヒータ部とを備え、電
流測定部によって測定された導通電流の電流値に基づい
て集積回路の端子浮きの有無を判別するように構成され
ている。
【0003】この回路基板検査装置では、集積回路内に
存在する寄生ダイオードの順方向電圧が温度変化に応じ
て変化することを利用して端子浮きを検査している。具
体的には、例えば、この回路基板検査装置では、検査対
象の集積回路における信号入出力用端子およびグランド
端子に接続されるべき各回路パターンに検査用プローブ
をそれぞれ接触させる。次いで、上方に位置させられて
いるヒータ部を下動させて検査対象の集積回路の表面に
接触させると共にヒータ部にヒータ電流を供給すること
により発熱させ、集積回路の内部温度を所定温度まで加
熱する。次に、電圧供給部が、信号入出力用端子とグラ
ンド端子との間に介在する集積回路内の寄生ダイオード
が導通可能な電圧を両検査用プローブを介して供給し、
電流測定部が、その際に寄生ダイオードの導通状態を示
す導通電流の電流値を測定する。この後、測定した電流
値に基づいて回路パターンに対する信号入出力用端子の
端子浮きの有無を検査する。この場合、信号入出力用端
子が回路パターンに半田付けされていないときには、内
部温度が変化したとしても、測定した導通電流の電流値
は、温度変化前の導通電流の電流値とほぼ同じ値にな
る。一方、信号入出力用端子が半田付けされているとき
には、温度変化後に測定した導通電流の電流値は、温度
変化前の導通電流の電流値とは明らかに相違する。した
がって、温度変化後における導通電流の電流値に基づい
て、信号入出力用端子の端子浮きを確実に検査すること
ができる。
存在する寄生ダイオードの順方向電圧が温度変化に応じ
て変化することを利用して端子浮きを検査している。具
体的には、例えば、この回路基板検査装置では、検査対
象の集積回路における信号入出力用端子およびグランド
端子に接続されるべき各回路パターンに検査用プローブ
をそれぞれ接触させる。次いで、上方に位置させられて
いるヒータ部を下動させて検査対象の集積回路の表面に
接触させると共にヒータ部にヒータ電流を供給すること
により発熱させ、集積回路の内部温度を所定温度まで加
熱する。次に、電圧供給部が、信号入出力用端子とグラ
ンド端子との間に介在する集積回路内の寄生ダイオード
が導通可能な電圧を両検査用プローブを介して供給し、
電流測定部が、その際に寄生ダイオードの導通状態を示
す導通電流の電流値を測定する。この後、測定した電流
値に基づいて回路パターンに対する信号入出力用端子の
端子浮きの有無を検査する。この場合、信号入出力用端
子が回路パターンに半田付けされていないときには、内
部温度が変化したとしても、測定した導通電流の電流値
は、温度変化前の導通電流の電流値とほぼ同じ値にな
る。一方、信号入出力用端子が半田付けされているとき
には、温度変化後に測定した導通電流の電流値は、温度
変化前の導通電流の電流値とは明らかに相違する。した
がって、温度変化後における導通電流の電流値に基づい
て、信号入出力用端子の端子浮きを確実に検査すること
ができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この出願人
が開発した回路基板検査装置には、以下の改善すべき点
がある。すなわち、この回路基板検査装置では、検査対
象の集積回路に接触させる時にのみヒータ部を発熱させ
ている。このため、ヒータ部を集積回路に接触させてか
ら、集積回路の内部温度が所定の温度に達するまでに
は、ある程度の加熱時間が必要となる。したがって、数
多くの集積回路が搭載されている回路基板の端子浮きを
検査する場合には、個々の集積回路を加熱する時間が積
算される結果、回路基板1枚当たりの検査に必要とされ
る加熱時間は、かなりの時間となる。このため、出願人
の開発した回路基板検査装置には、検査時間を短縮化す
べく加熱時間の短縮化が要望されているという改善点が
ある。
が開発した回路基板検査装置には、以下の改善すべき点
がある。すなわち、この回路基板検査装置では、検査対
象の集積回路に接触させる時にのみヒータ部を発熱させ
ている。このため、ヒータ部を集積回路に接触させてか
ら、集積回路の内部温度が所定の温度に達するまでに
は、ある程度の加熱時間が必要となる。したがって、数
多くの集積回路が搭載されている回路基板の端子浮きを
検査する場合には、個々の集積回路を加熱する時間が積
算される結果、回路基板1枚当たりの検査に必要とされ
る加熱時間は、かなりの時間となる。このため、出願人
の開発した回路基板検査装置には、検査時間を短縮化す
べく加熱時間の短縮化が要望されているという改善点が
ある。
【0005】本発明は、かかる改善点に鑑みてなされた
ものであり、集積回路の端子浮きを検査する際の検査時
間の短縮化を図ることが可能な回路基板検査装置を提供
することを主目的とする。
ものであり、集積回路の端子浮きを検査する際の検査時
間の短縮化を図ることが可能な回路基板検査装置を提供
することを主目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項1記載の回路基板検査装置は、検査対象の集積回路
における信号入力用端子または信号出力用端子を含む信
号入出力用端子並びに集積回路における電源用端子およ
びグランド端子のいずれか一方の端子に接続されるべき
各回路パターンにそれぞれ接触可能な検査用プローブ
と、信号入出力用端子と一方の端子との間に介在する集
積回路内の内部ダイオードが導通可能な電流を両検査用
プローブを介して供給する電流供給部と、内部ダイオー
ドの導通状態を示す電気的パラメータを測定するパラメ
ータ測定部と、検査対象の集積回路に対して上下動可能
に構成され下動時に集積回路の表面に接触して集積回路
の内部温度を所定温度に制御する温度制御手段とを備
え、温度制御手段によって集積回路の内部温度が所定温
度に制御された後にパラメータ測定部によって測定され
た電気的パラメータに基づいて集積回路の端子浮きの有
無を判別可能に構成されている回路基板検査装置であっ
て、温度制御手段は、検査時において上方に位置させら
れているときにも所定温度に定温制御されていることを
特徴とする。
求項1記載の回路基板検査装置は、検査対象の集積回路
における信号入力用端子または信号出力用端子を含む信
号入出力用端子並びに集積回路における電源用端子およ
びグランド端子のいずれか一方の端子に接続されるべき
各回路パターンにそれぞれ接触可能な検査用プローブ
と、信号入出力用端子と一方の端子との間に介在する集
積回路内の内部ダイオードが導通可能な電流を両検査用
プローブを介して供給する電流供給部と、内部ダイオー
ドの導通状態を示す電気的パラメータを測定するパラメ
ータ測定部と、検査対象の集積回路に対して上下動可能
に構成され下動時に集積回路の表面に接触して集積回路
の内部温度を所定温度に制御する温度制御手段とを備
え、温度制御手段によって集積回路の内部温度が所定温
度に制御された後にパラメータ測定部によって測定され
た電気的パラメータに基づいて集積回路の端子浮きの有
無を判別可能に構成されている回路基板検査装置であっ
て、温度制御手段は、検査時において上方に位置させら
れているときにも所定温度に定温制御されていることを
特徴とする。
【0007】この回路基板検査装置では、検査時におい
て、温度制御手段は、上方に位置させられているときで
あっても常時所定温度に定温制御されている。したがっ
て、下動させられて検査対象集積回路の表面に接触する
際には、温度制御手段は、集積回路の内部温度を直ちに
変化させることが可能となる。したがって、出願人が既
に開発した回路基板検査装置と比較して、集積回路の内
部温度を短時間で所定温度に制御することが可能となる
結果、検査時間の短縮化を図ることが可能となる。
て、温度制御手段は、上方に位置させられているときで
あっても常時所定温度に定温制御されている。したがっ
て、下動させられて検査対象集積回路の表面に接触する
際には、温度制御手段は、集積回路の内部温度を直ちに
変化させることが可能となる。したがって、出願人が既
に開発した回路基板検査装置と比較して、集積回路の内
部温度を短時間で所定温度に制御することが可能となる
結果、検査時間の短縮化を図ることが可能となる。
【0008】請求項2記載の回路基板検査装置は、請求
項1記載の回路基板検査装置において、温度制御手段
は、発熱体と、発熱体に熱的結合可能に構成され集積回
路の表面に面的接触が可能な熱伝導体とを備えているこ
とを特徴とする。
項1記載の回路基板検査装置において、温度制御手段
は、発熱体と、発熱体に熱的結合可能に構成され集積回
路の表面に面的接触が可能な熱伝導体とを備えているこ
とを特徴とする。
【0009】この回路基板検査装置では、集積回路の端
子浮きを検査する際に集積回路の内部温度を所定温度ま
で加熱する。この場合、温度制御手段として、発熱体自
身を集積回路の表面に接触させるように構成することも
可能ではある。一方、発熱体として例えばサーミスタな
どを用いた場合には、集積回路の表面とサーミスタの表
面とが確実に接触しないことがあり、かかる場合には、
熱伝導の効率が低下する。この回路基板検査装置では、
発熱体に熱的結合された熱伝導体が集積回路の表面に面
的に接触させられる。これにより、集積回路は、熱伝導
体によって短時間で所定温度まで加熱させられる。
子浮きを検査する際に集積回路の内部温度を所定温度ま
で加熱する。この場合、温度制御手段として、発熱体自
身を集積回路の表面に接触させるように構成することも
可能ではある。一方、発熱体として例えばサーミスタな
どを用いた場合には、集積回路の表面とサーミスタの表
面とが確実に接触しないことがあり、かかる場合には、
熱伝導の効率が低下する。この回路基板検査装置では、
発熱体に熱的結合された熱伝導体が集積回路の表面に面
的に接触させられる。これにより、集積回路は、熱伝導
体によって短時間で所定温度まで加熱させられる。
【0010】請求項3記載の回路基板検査装置は、請求
項2記載の回路基板検査装置において、熱伝導体は、発
熱体の熱容量と比較して大熱容量に構成されていること
を特徴とする。
項2記載の回路基板検査装置において、熱伝導体は、発
熱体の熱容量と比較して大熱容量に構成されていること
を特徴とする。
【0011】この回路基板検査装置では、熱伝導体が発
熱体の熱容量と比較して大熱容量に構成されている。し
たがって、熱伝導体は、集積回路の表面に接触させられ
る際には、大容量の熱を集積回路に一時的に加えること
が可能となる。このため、集積回路の加熱時間を短縮化
することができると共に、小型の発熱体を用いることが
できる結果、回路基板検査装置の小型化を図ることが可
能となる。
熱体の熱容量と比較して大熱容量に構成されている。し
たがって、熱伝導体は、集積回路の表面に接触させられ
る際には、大容量の熱を集積回路に一時的に加えること
が可能となる。このため、集積回路の加熱時間を短縮化
することができると共に、小型の発熱体を用いることが
できる結果、回路基板検査装置の小型化を図ることが可
能となる。
【0012】請求項4記載の回路基板検査装置は、請求
項2または3記載の回路基板検査装置において、発熱体
は、定温発熱体によって構成されていることを特徴とす
る。
項2または3記載の回路基板検査装置において、発熱体
は、定温発熱体によって構成されていることを特徴とす
る。
【0013】発熱体は、金属部内にニクロム線を埋め込
むと共に、ニクロム線の発熱時間を制御するための温度
センサを金属部内に埋設する構成を採用することもでき
る。一方、このように構成した場合には、ニクロム線の
発熱時間の制御が煩雑になると共に、省配線化および小
型化の要望に応えることができない。この回路基板検査
装置では、例えば、PTC型またはNTC型のサーミス
タや白金抵抗体などを用いることにより、何ら外部から
の加熱時間制御を必要とすることなく、発熱体自身で一
定温度を維持するように動作する。したがって、省配線
化および小型化を図ることが可能となると共に、部品数
の低減により低コスト化を図ることも可能となる。
むと共に、ニクロム線の発熱時間を制御するための温度
センサを金属部内に埋設する構成を採用することもでき
る。一方、このように構成した場合には、ニクロム線の
発熱時間の制御が煩雑になると共に、省配線化および小
型化の要望に応えることができない。この回路基板検査
装置では、例えば、PTC型またはNTC型のサーミス
タや白金抵抗体などを用いることにより、何ら外部から
の加熱時間制御を必要とすることなく、発熱体自身で一
定温度を維持するように動作する。したがって、省配線
化および小型化を図ることが可能となると共に、部品数
の低減により低コスト化を図ることも可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係る回路基板検査装置の好適な実施の形態について
説明する。
明に係る回路基板検査装置の好適な実施の形態について
説明する。
【0015】図1は、本発明に係る回路基板検査装置に
相当するピンボード方式のインサーキットテスタ1にお
ける主要部の斜視図である。同図に示すように、インサ
ーキットテスタ1は、検査対象のプリント基板P上に搭
載された集積回路(以下、「IC」ともいう)2におけ
る信号入力端子または信号出力端子(以下、総称して、
「信号入出力用端子」という)3,3・・、グランド端
子3g、および電源端子3pに接続されるべき回路パタ
ーン4,4・・,4g,4p(以下、他の回路パターン
を含めて総称して、「回路パターン4」ともいう)にそ
れぞれ接触可能な検査用プローブ5,5・・,5g,5
p(以下、他の検査用プローブを含めて総称して、「検
査用プローブ5」ともいう)と、各IC2に対して上下
動可能に構成された接触式のヒータ部6とを備えてい
る。また、インサーキットテスタ1は、上下動可能なピ
ンボード11と、所定距離分上方に離間させられてピン
ボード11に固定された図外のヒータ部固定用ボードと
を備えており、ピンボード11には検査用プローブ5,
5・・のすべてがそれぞれ固定され、ヒータ部固定用ボ
ードには、ヒータ部6に連結されヒータ部6を上下動さ
せるためのエアシリンダ12が固定されている。
相当するピンボード方式のインサーキットテスタ1にお
ける主要部の斜視図である。同図に示すように、インサ
ーキットテスタ1は、検査対象のプリント基板P上に搭
載された集積回路(以下、「IC」ともいう)2におけ
る信号入力端子または信号出力端子(以下、総称して、
「信号入出力用端子」という)3,3・・、グランド端
子3g、および電源端子3pに接続されるべき回路パタ
ーン4,4・・,4g,4p(以下、他の回路パターン
を含めて総称して、「回路パターン4」ともいう)にそ
れぞれ接触可能な検査用プローブ5,5・・,5g,5
p(以下、他の検査用プローブを含めて総称して、「検
査用プローブ5」ともいう)と、各IC2に対して上下
動可能に構成された接触式のヒータ部6とを備えてい
る。また、インサーキットテスタ1は、上下動可能なピ
ンボード11と、所定距離分上方に離間させられてピン
ボード11に固定された図外のヒータ部固定用ボードと
を備えており、ピンボード11には検査用プローブ5,
5・・のすべてがそれぞれ固定され、ヒータ部固定用ボ
ードには、ヒータ部6に連結されヒータ部6を上下動さ
せるためのエアシリンダ12が固定されている。
【0016】なお、このインサーキットテスタ1では、
独立した各回路パターン4には1つの検査用プローブ5
が接触するように対応配置させられており、検査時にピ
ンボード11が同図の矢印A方向に下動させられると、
各検査用プローブ5,5・・は、一点鎖線で示すよう
に、対応する各回路パターン4,4・・にそれぞれ接触
させられる。なお、同図では、1つの信号入出力用端子
3および電源端子3pのみを一点鎖線で示している。ま
た、各IC2には1つヒータ部6が接触可能に対応配置
させられており、ヒータ部6は、ピンボード11が下動
させられた際には、ピンボード11の下面と回路基板P
の上面との中間位置に位置させられ、その状態において
エアシリンダ12にエアが供給されると下動させられ、
一点鎖線で示すように、IC2のパッケージの表面2a
に接触する。これにより、IC2の内部温度は所定温度
まで上昇させられる。
独立した各回路パターン4には1つの検査用プローブ5
が接触するように対応配置させられており、検査時にピ
ンボード11が同図の矢印A方向に下動させられると、
各検査用プローブ5,5・・は、一点鎖線で示すよう
に、対応する各回路パターン4,4・・にそれぞれ接触
させられる。なお、同図では、1つの信号入出力用端子
3および電源端子3pのみを一点鎖線で示している。ま
た、各IC2には1つヒータ部6が接触可能に対応配置
させられており、ヒータ部6は、ピンボード11が下動
させられた際には、ピンボード11の下面と回路基板P
の上面との中間位置に位置させられ、その状態において
エアシリンダ12にエアが供給されると下動させられ、
一点鎖線で示すように、IC2のパッケージの表面2a
に接触する。これにより、IC2の内部温度は所定温度
まで上昇させられる。
【0017】次に、図2,3を参照してヒータ部6の内
部構造について説明する。両図に示すように、ヒータ部
6は、耐熱樹脂製の保持部21と、ネジ26,26によ
って保持部21に連結され中央部に切欠部22を有する
直方体状の金属板23と、切欠部22にはめ込まれた発
熱体24とを備えている。この場合、発熱体24と金属
板23とは、熱伝導性の良いシリコンゴム25などで互
いに接着されることにより熱的および機械的に結合され
ている。なお、比熱の大きいゴムやプラスチック樹脂に
よって保持部21を構成することにより、ヒータ部6の
下面における接触面23aによってIC2を効率よく加
熱することができ、かつ、IC2に接触する部分以外の
外周面では、必要とする方向以外への熱の放射、伝導が
抑えられる結果、熱効率を上げることができると共に、
加熱対象のIC2以外の周囲部品に対する熱の影響を抑
えることができる。さらに、保持部21としてプラスチ
ック樹脂などを用いることにより、エアシリンダ12や
電源供給ピン13a,13bとの結合が容易になる。
部構造について説明する。両図に示すように、ヒータ部
6は、耐熱樹脂製の保持部21と、ネジ26,26によ
って保持部21に連結され中央部に切欠部22を有する
直方体状の金属板23と、切欠部22にはめ込まれた発
熱体24とを備えている。この場合、発熱体24と金属
板23とは、熱伝導性の良いシリコンゴム25などで互
いに接着されることにより熱的および機械的に結合され
ている。なお、比熱の大きいゴムやプラスチック樹脂に
よって保持部21を構成することにより、ヒータ部6の
下面における接触面23aによってIC2を効率よく加
熱することができ、かつ、IC2に接触する部分以外の
外周面では、必要とする方向以外への熱の放射、伝導が
抑えられる結果、熱効率を上げることができると共に、
加熱対象のIC2以外の周囲部品に対する熱の影響を抑
えることができる。さらに、保持部21としてプラスチ
ック樹脂などを用いることにより、エアシリンダ12や
電源供給ピン13a,13bとの結合が容易になる。
【0018】金属板23は、加熱対象のIC2を効率よ
く加熱するものであって、接触面23aは平坦に形成さ
れると共に、発熱体24の熱容量よりも十分に大熱容量
となるように構成されている。このように、金属板23
を発熱体24の熱容量よりも十分に大熱容量となるよう
に構成することにより、小発熱量の発熱体24を用いた
としても、大容量の熱をIC2に一時的に加えることが
でき、加熱時間の短縮化および発熱体24の小型化ひい
てはインサーキットテスタ1の小型化を図ることができ
る。なお、金属板23としては、熱伝導率が良く、比熱
の小さい銅やアルミニウムなどの金属によって構成する
のが好ましく、加熱対象であるIC2の材質や形状に応
じて確実に接触できるように、金属板23の接触面23
aを研磨したり、下面に熱伝導性ゴムを張り付けたりす
ることが、より好ましい。この場合、接触面23aが自
在に傾くようにエアシリンダ12にヒータ部6を取り付
けることにより、接触面23aとIC2の上面との接触
を確実にすることができる。
く加熱するものであって、接触面23aは平坦に形成さ
れると共に、発熱体24の熱容量よりも十分に大熱容量
となるように構成されている。このように、金属板23
を発熱体24の熱容量よりも十分に大熱容量となるよう
に構成することにより、小発熱量の発熱体24を用いた
としても、大容量の熱をIC2に一時的に加えることが
でき、加熱時間の短縮化および発熱体24の小型化ひい
てはインサーキットテスタ1の小型化を図ることができ
る。なお、金属板23としては、熱伝導率が良く、比熱
の小さい銅やアルミニウムなどの金属によって構成する
のが好ましく、加熱対象であるIC2の材質や形状に応
じて確実に接触できるように、金属板23の接触面23
aを研磨したり、下面に熱伝導性ゴムを張り付けたりす
ることが、より好ましい。この場合、接触面23aが自
在に傾くようにエアシリンダ12にヒータ部6を取り付
けることにより、接触面23aとIC2の上面との接触
を確実にすることができる。
【0019】発熱体24は、金属板23を加熱するもの
であって、温度に応じて抵抗値が変化するPTC型やN
TC型のサーミスタ、白金抵抗体などが用いられてい
る。発熱体24は、そのリード24a,24bが電源供
給ピン13a,13bに接続されており、検査時には、
IC2の上方に位置しているときであっても、後述する
電力供給部38から電源供給ピン13a,13bを介し
て加熱用電流が供給されることにより発熱して常に定温
を維持する。この結果、IC2の加熱時にのみ定温に制
御される場合と比較して、加熱に要する時間を短縮する
ことができるため、端子浮き検査に要する時間を短縮化
することができる。なお、発熱体24として、正の抵抗
−温度特性を有するPTC型サーミスタや白金抵抗体を
用いると共に電力供給源として定電圧電源を用いること
により、発熱体24は、外部から温度制御を行わなくと
も、それ自身で一定温度を維持するように動作する。ま
た、負の抵抗−温度特性を有するNTC型のサーミスタ
を用いると共に電力供給源として定電流電源を用いるこ
とにより、発熱体24は、同様にして一定温度を維持す
るように動作する。これらの場合には、温度センサなど
を使用すると共にPWM制御などによって発熱体24を
一定温度に維持するという煩雑制御を伴うフィードバッ
ク制御方法と比較し、装置の簡略化、省配線化、部品の
低減化を図ることができる。なお、抵抗値Rを有するP
TC型のサーミスタを定電圧VC で駆動した場合には、
下記の式によって定まる電流値IP の電流が導通し、
抵抗値Rを有するNTC型のサーミスタを定電流IC で
駆動した場合には、下記の式によって定まる電圧値V
N の電圧が発熱体24の両端に発生する。 IP =VC /R・・・・・・式 VN =IC ×R・・・・・・式 このため、これらの電流値IP や電圧値VN を監視する
ことにより、発熱体24および金属板23の温度異状を
容易に検出することができる。
であって、温度に応じて抵抗値が変化するPTC型やN
TC型のサーミスタ、白金抵抗体などが用いられてい
る。発熱体24は、そのリード24a,24bが電源供
給ピン13a,13bに接続されており、検査時には、
IC2の上方に位置しているときであっても、後述する
電力供給部38から電源供給ピン13a,13bを介し
て加熱用電流が供給されることにより発熱して常に定温
を維持する。この結果、IC2の加熱時にのみ定温に制
御される場合と比較して、加熱に要する時間を短縮する
ことができるため、端子浮き検査に要する時間を短縮化
することができる。なお、発熱体24として、正の抵抗
−温度特性を有するPTC型サーミスタや白金抵抗体を
用いると共に電力供給源として定電圧電源を用いること
により、発熱体24は、外部から温度制御を行わなくと
も、それ自身で一定温度を維持するように動作する。ま
た、負の抵抗−温度特性を有するNTC型のサーミスタ
を用いると共に電力供給源として定電流電源を用いるこ
とにより、発熱体24は、同様にして一定温度を維持す
るように動作する。これらの場合には、温度センサなど
を使用すると共にPWM制御などによって発熱体24を
一定温度に維持するという煩雑制御を伴うフィードバッ
ク制御方法と比較し、装置の簡略化、省配線化、部品の
低減化を図ることができる。なお、抵抗値Rを有するP
TC型のサーミスタを定電圧VC で駆動した場合には、
下記の式によって定まる電流値IP の電流が導通し、
抵抗値Rを有するNTC型のサーミスタを定電流IC で
駆動した場合には、下記の式によって定まる電圧値V
N の電圧が発熱体24の両端に発生する。 IP =VC /R・・・・・・式 VN =IC ×R・・・・・・式 このため、これらの電流値IP や電圧値VN を監視する
ことにより、発熱体24および金属板23の温度異状を
容易に検出することができる。
【0020】次に、インサーキットテスタ1の電気的な
構成について、図4を参照して説明する。
構成について、図4を参照して説明する。
【0021】同図に示すように、インサーキットテスタ
1は、各種検査処理を実行するCPU31と、CPU3
1の制御に従い複数の検査用プローブ5,5・・から1
対の検査用プローブ5,5を選択するスキャナ部32
と、選択された1対の検査用プローブ5,5を介して所
定の1対の回路パターン4,4に定電圧を供給する定電
圧源(本発明における電流供給部に相当する)33およ
びその際に検査用プローブ5,5間を導通する導通電流
の電流値を測定する電流測定回路(本発明におけるパラ
メータ測定部に相当する)34を有する計測部35と、
IC2の端子浮きを判別する際の基準データおよび測定
値に基づく演算結果などを一時的に記憶するRAM36
と、各種部品の良否やCPU31の動作プログラムなど
を記憶するROM37と、電源供給ピン13a,13b
を介してヒータ部6に電力を供給する電力供給部38
と、圧縮エアを供給するエア供給部39とを備えてい
る。また、インサーキットテスタ1には、複数の電磁弁
40,40・・,41が配設されている。各電磁弁40
は、各エアシリンダ12とエア供給部39との間にそれ
ぞれ接続されており、CPU31の開閉信号に従って開
閉することにより、エア供給用パイプ42を介しての圧
縮エアの各エアシリンダ12への供給および供給停止を
制御する。この場合、電磁弁40が作動して圧縮エアを
供給することにより、エアシリンダ12は、ヒータ部6
をIC2の上面に接触させる。一方、電磁弁41は、エ
ア供給部39とピンボード11を上下動させるための図
示しないエアシリンダとの間に接続されており、CPU
31の開閉信号に従って開閉することにより、エア供給
パイプ43を介しての圧縮エアのエアシリンダへの供給
および供給停止を制御する。この場合、電磁弁41が作
動して圧縮エアを供給することにより、エアシリンダ
は、ピンボード11を下動させる。
1は、各種検査処理を実行するCPU31と、CPU3
1の制御に従い複数の検査用プローブ5,5・・から1
対の検査用プローブ5,5を選択するスキャナ部32
と、選択された1対の検査用プローブ5,5を介して所
定の1対の回路パターン4,4に定電圧を供給する定電
圧源(本発明における電流供給部に相当する)33およ
びその際に検査用プローブ5,5間を導通する導通電流
の電流値を測定する電流測定回路(本発明におけるパラ
メータ測定部に相当する)34を有する計測部35と、
IC2の端子浮きを判別する際の基準データおよび測定
値に基づく演算結果などを一時的に記憶するRAM36
と、各種部品の良否やCPU31の動作プログラムなど
を記憶するROM37と、電源供給ピン13a,13b
を介してヒータ部6に電力を供給する電力供給部38
と、圧縮エアを供給するエア供給部39とを備えてい
る。また、インサーキットテスタ1には、複数の電磁弁
40,40・・,41が配設されている。各電磁弁40
は、各エアシリンダ12とエア供給部39との間にそれ
ぞれ接続されており、CPU31の開閉信号に従って開
閉することにより、エア供給用パイプ42を介しての圧
縮エアの各エアシリンダ12への供給および供給停止を
制御する。この場合、電磁弁40が作動して圧縮エアを
供給することにより、エアシリンダ12は、ヒータ部6
をIC2の上面に接触させる。一方、電磁弁41は、エ
ア供給部39とピンボード11を上下動させるための図
示しないエアシリンダとの間に接続されており、CPU
31の開閉信号に従って開閉することにより、エア供給
パイプ43を介しての圧縮エアのエアシリンダへの供給
および供給停止を制御する。この場合、電磁弁41が作
動して圧縮エアを供給することにより、エアシリンダ
は、ピンボード11を下動させる。
【0022】次いで、IC2における信号入出力用端子
3の端子浮き検査の基本的な検査原理について、図5,
6を参照して説明する、
3の端子浮き検査の基本的な検査原理について、図5,
6を参照して説明する、
【0023】図5に示すように、IC2の信号入出力用
端子3とグランド端子3gとの間、および信号入出力用
端子3と電源端子3pとの間には、寄生ダイオード(本
発明における内部ダイオードに相当する)が存在する。
このインサーキットテスタ1では、信号入出力用端子3
の端子浮きを検査する際には、まず、信号入出力用端子
3に接続されるべき回路パターン4と、グランド端子3
gに接続されるべき回路パターン4gに検査用プローブ
5,5gをそれぞれ接触させ、信号入出力用端子3とグ
ランド端子3gとの間に介在する寄生ダイオード52が
導通可能な電流を検査用プローブ5,5gを介して定電
圧源33から供給する。次いで、その状態において、電
流測定回路34が、寄生ダイオード52を導通する導通
電流の電流値I21を測定する。次に、ヒータ部6を下動
させて金属板23をIC2の上面に接触させることによ
り、IC2の内部温度を所定温度まで上昇させる。内部
温度が所定温度に達した際には、電流測定回路34が、
寄生ダイオード52を導通する導通電流I22を再度測定
する。この温度変化させた前後における導通電流の電流
値Iは、一般的には、下記の式で表される。なお、
式において、IS 、q、V、K、tjは、それぞれ、逆
方向飽和電流、電子の電荷量、寄生ダイオード52の印
加電圧、ボルツマン定数、接合部温度を意味する。 I=IS ・(exp (q・V/(K・tj)−1)・・・・・式
端子3とグランド端子3gとの間、および信号入出力用
端子3と電源端子3pとの間には、寄生ダイオード(本
発明における内部ダイオードに相当する)が存在する。
このインサーキットテスタ1では、信号入出力用端子3
の端子浮きを検査する際には、まず、信号入出力用端子
3に接続されるべき回路パターン4と、グランド端子3
gに接続されるべき回路パターン4gに検査用プローブ
5,5gをそれぞれ接触させ、信号入出力用端子3とグ
ランド端子3gとの間に介在する寄生ダイオード52が
導通可能な電流を検査用プローブ5,5gを介して定電
圧源33から供給する。次いで、その状態において、電
流測定回路34が、寄生ダイオード52を導通する導通
電流の電流値I21を測定する。次に、ヒータ部6を下動
させて金属板23をIC2の上面に接触させることによ
り、IC2の内部温度を所定温度まで上昇させる。内部
温度が所定温度に達した際には、電流測定回路34が、
寄生ダイオード52を導通する導通電流I22を再度測定
する。この温度変化させた前後における導通電流の電流
値Iは、一般的には、下記の式で表される。なお、
式において、IS 、q、V、K、tjは、それぞれ、逆
方向飽和電流、電子の電荷量、寄生ダイオード52の印
加電圧、ボルツマン定数、接合部温度を意味する。 I=IS ・(exp (q・V/(K・tj)−1)・・・・・式
【0024】上記した式によれば、導通電流の電流値
Iは寄生ダイオード52の周囲温度tjに応じて変化
し、周囲温度tjが所定温度に設定されると、その導通
電流の電流値もほぼ所定値に定まる。したがって、所定
温度に温度変化させた後の導通電流の電流値と、良品の
回路基板Pから吸収した温度変化後の導通電流の電流値
である基準データとを比較すれば、検査対象信号入出力
用端子3の端子浮きを検出することができる。これは、
信号入出力用端子3が回路パターン4に半田付けされて
いないときには、IC2の内部温度が所定温度に変化し
たとしても、導通電流の電流値I21は、導通電流の電流
値I21とほぼ同じで変化しないのに対し、信号入出力用
端子3が半田付けされているときには、所定温度に変化
した後に測定した導通電流の電流値I22は、導通電流の
電流値I21とは明らかに相違するからである。したがっ
て、図6に示すように、検査対象のIC2aにおける信
号入出力用端子3が他のIC2の信号入出力用端子3に
並列接続されることにより、導通電流の電流値が電流値
i1 〜i3 の合計値であったとしても、IC2aのみを
加熱することによって電流値i1 が増加すれば、電流値
i1 〜i3 の合計値も必ず増加する。このため、加熱し
ない状態における導通電流の合計値と比較することによ
り、IC2aの端子浮きを検出することができる。この
場合、寄生ダイオード52に導通させる電流値は大電流
でなくてもよいため、IC2を破壊することなく検査す
ることができる。さらに、寄生ダイオード52を導通す
る導通電流は、IC2の種類が異なってもほぼ一定値で
ある。このため、IC2の種類に応じて導通電流の電流
値を個別的に設定変更する必要がなく、これにより、迅
速かつ容易に検査することができる。なお、基準データ
は、良品のIC2から吸収したデータのみならず、設計
段階において予測される電流値を用いることもできる。
Iは寄生ダイオード52の周囲温度tjに応じて変化
し、周囲温度tjが所定温度に設定されると、その導通
電流の電流値もほぼ所定値に定まる。したがって、所定
温度に温度変化させた後の導通電流の電流値と、良品の
回路基板Pから吸収した温度変化後の導通電流の電流値
である基準データとを比較すれば、検査対象信号入出力
用端子3の端子浮きを検出することができる。これは、
信号入出力用端子3が回路パターン4に半田付けされて
いないときには、IC2の内部温度が所定温度に変化し
たとしても、導通電流の電流値I21は、導通電流の電流
値I21とほぼ同じで変化しないのに対し、信号入出力用
端子3が半田付けされているときには、所定温度に変化
した後に測定した導通電流の電流値I22は、導通電流の
電流値I21とは明らかに相違するからである。したがっ
て、図6に示すように、検査対象のIC2aにおける信
号入出力用端子3が他のIC2の信号入出力用端子3に
並列接続されることにより、導通電流の電流値が電流値
i1 〜i3 の合計値であったとしても、IC2aのみを
加熱することによって電流値i1 が増加すれば、電流値
i1 〜i3 の合計値も必ず増加する。このため、加熱し
ない状態における導通電流の合計値と比較することによ
り、IC2aの端子浮きを検出することができる。この
場合、寄生ダイオード52に導通させる電流値は大電流
でなくてもよいため、IC2を破壊することなく検査す
ることができる。さらに、寄生ダイオード52を導通す
る導通電流は、IC2の種類が異なってもほぼ一定値で
ある。このため、IC2の種類に応じて導通電流の電流
値を個別的に設定変更する必要がなく、これにより、迅
速かつ容易に検査することができる。なお、基準データ
は、良品のIC2から吸収したデータのみならず、設計
段階において予測される電流値を用いることもできる。
【0025】次に、図7〜9を参照して、実際の端子浮
き検査方法の具体的な手順について、IC2の端子浮き
を検査する際の基準データを作成する基準データ作成処
理、および実際の検査処理に分けて具体的に説明する。
き検査方法の具体的な手順について、IC2の端子浮き
を検査する際の基準データを作成する基準データ作成処
理、および実際の検査処理に分けて具体的に説明する。
【0026】図7に示すように、基準データ作成処理で
は、CPU31は、最初に、データ吸収処理Aを実行す
る(ステップ61)。この処理では、良品の回路基板P
から、その信号入出力用端子3について端子浮きしてい
ると判別するための基準となるデータΔI1 を吸収す
る。ここで、データΔI1 を求めるのは以下の理由から
である。すなわち、データ吸収対象の信号入出力用端子
3に導通電流を供給すると、その信号入出力用端子3に
並列接続されている他のIC2内の寄生ダイオード52
も導通する。したがって、その導通によって寄生ダイオ
ード52の内部温度が上昇するため、他のIC2内の寄
生ダイオード52を導通する電流値も増加する。この結
果、検査対象の信号入出力用端子3についての温度上昇
前後における導通電流の電流値は同一ではなく若干増加
してしまう。このため、より確実に端子浮きしていると
判別するためには、温度上昇前後における他のIC2内
の寄生ダイオード52に導通する導通電流の差異値を相
殺することにより、検査対象のIC2における信号入出
力用端子3のみについての温度上昇前後における差異値
をデータΔI1 とする必要があるからである。
は、CPU31は、最初に、データ吸収処理Aを実行す
る(ステップ61)。この処理では、良品の回路基板P
から、その信号入出力用端子3について端子浮きしてい
ると判別するための基準となるデータΔI1 を吸収す
る。ここで、データΔI1 を求めるのは以下の理由から
である。すなわち、データ吸収対象の信号入出力用端子
3に導通電流を供給すると、その信号入出力用端子3に
並列接続されている他のIC2内の寄生ダイオード52
も導通する。したがって、その導通によって寄生ダイオ
ード52の内部温度が上昇するため、他のIC2内の寄
生ダイオード52を導通する電流値も増加する。この結
果、検査対象の信号入出力用端子3についての温度上昇
前後における導通電流の電流値は同一ではなく若干増加
してしまう。このため、より確実に端子浮きしていると
判別するためには、温度上昇前後における他のIC2内
の寄生ダイオード52に導通する導通電流の差異値を相
殺することにより、検査対象のIC2における信号入出
力用端子3のみについての温度上昇前後における差異値
をデータΔI1 とする必要があるからである。
【0027】具体的には、図9(a)に示すように、C
PU31は、良品回路基板Pの検査対象信号入出力用端
子3に対して、検査用プローブ5,5gを介して定電圧
源33の定電圧を供給すると共に電流測定回路34に対
して、その際の導通電流の電流値I1 を測定させる(ス
テップ71)。次いで、検査対象以外の他のIC2にお
ける寄生ダイオード52の電流増加分を確実に相殺する
ために、実際の検査時においてIC2を所定温度まで加
熱するのと等しい時間分ウェイトする(ステップ7
2)。この後、導通電流の電流値I2 を再度測定する
(ステップ73)。次に、導通電流I2 から導通電流I
1 を減算することによりデータΔI1 を演算する(ステ
ップ74)。この後、CPU31は、演算したデータΔ
I1 をRAM36に記憶させて(ステップ75)、この
処理を終了する。なお、この処理では、検査対象のすべ
ての信号入出力用端子3についてデータΔI1 を個別的
に吸収する。
PU31は、良品回路基板Pの検査対象信号入出力用端
子3に対して、検査用プローブ5,5gを介して定電圧
源33の定電圧を供給すると共に電流測定回路34に対
して、その際の導通電流の電流値I1 を測定させる(ス
テップ71)。次いで、検査対象以外の他のIC2にお
ける寄生ダイオード52の電流増加分を確実に相殺する
ために、実際の検査時においてIC2を所定温度まで加
熱するのと等しい時間分ウェイトする(ステップ7
2)。この後、導通電流の電流値I2 を再度測定する
(ステップ73)。次に、導通電流I2 から導通電流I
1 を減算することによりデータΔI1 を演算する(ステ
ップ74)。この後、CPU31は、演算したデータΔ
I1 をRAM36に記憶させて(ステップ75)、この
処理を終了する。なお、この処理では、検査対象のすべ
ての信号入出力用端子3についてデータΔI1 を個別的
に吸収する。
【0028】次に、CPU31は、データ吸収処理Bを
実行する(ステップ62)。この処理では、良品の回路
基板Pから、端子浮きしていないと判別するための基準
となる正常データΔI11を吸収する。具体的には、図9
(b)に示すように、CPU31は、良品回路基板Pの
信号入出力用端子3に対して、検査用プローブ5,5g
を介して定電圧源33の定電圧を供給すると共に電流測
定回路34に対して、その際の導通電流の電流値I11を
測定させる(ステップ81)。次いで、そのIC2を所
定温度まで加熱した(ステップ82)後に、導通電流の
電流値I12を測定する(ステップ83)。次に、導通電
流I12から導通電流I11を減算することにより正常デー
タΔI11を演算する(ステップ84)。
実行する(ステップ62)。この処理では、良品の回路
基板Pから、端子浮きしていないと判別するための基準
となる正常データΔI11を吸収する。具体的には、図9
(b)に示すように、CPU31は、良品回路基板Pの
信号入出力用端子3に対して、検査用プローブ5,5g
を介して定電圧源33の定電圧を供給すると共に電流測
定回路34に対して、その際の導通電流の電流値I11を
測定させる(ステップ81)。次いで、そのIC2を所
定温度まで加熱した(ステップ82)後に、導通電流の
電流値I12を測定する(ステップ83)。次に、導通電
流I12から導通電流I11を減算することにより正常デー
タΔI11を演算する(ステップ84)。
【0029】この場合、両電流値I12とI11との差異値
を正常データΔI11とするのは、以下の理由からであ
る。すなわち、図6において、検査対象がIC2aとす
れば、導通電流の合計値i0 は下記の式で表される。 i0 =i1 +i2 +i3 ・・・・・・・・・・式 一方、温度上昇後における合計値i01は、温度上昇後に
おけるIC2aの増加電流値をΔi1 とすれば、下記の
式で表される。 i01=(i1 +Δi1 )+i2 +i3 ・・・・式 したがって、合計値i01と合計値i0 との差異値である
正常データΔI11は、下記の式で表される。この式に
よれば、他のIC2内の寄生ダイオード52の導通電流
のばらつきが相殺されるため、検査対象の信号入出力用
端子3についての寄生ダイオード52の導通電流のみの
温度上昇前後における差異値を求めることができる。 この後、CPU31は、演算した正常データΔI11をR
AM36に記憶させて(ステップ85)、この処理を終
了する。このようにして正常データΔI11を求めること
により、より正確な端子浮き検査を行うことができる。
なお、この処理でも、検査対象のすべての信号入出力用
端子3について正常データΔI11を個別的に吸収する。
を正常データΔI11とするのは、以下の理由からであ
る。すなわち、図6において、検査対象がIC2aとす
れば、導通電流の合計値i0 は下記の式で表される。 i0 =i1 +i2 +i3 ・・・・・・・・・・式 一方、温度上昇後における合計値i01は、温度上昇後に
おけるIC2aの増加電流値をΔi1 とすれば、下記の
式で表される。 i01=(i1 +Δi1 )+i2 +i3 ・・・・式 したがって、合計値i01と合計値i0 との差異値である
正常データΔI11は、下記の式で表される。この式に
よれば、他のIC2内の寄生ダイオード52の導通電流
のばらつきが相殺されるため、検査対象の信号入出力用
端子3についての寄生ダイオード52の導通電流のみの
温度上昇前後における差異値を求めることができる。 この後、CPU31は、演算した正常データΔI11をR
AM36に記憶させて(ステップ85)、この処理を終
了する。このようにして正常データΔI11を求めること
により、より正確な端子浮き検査を行うことができる。
なお、この処理でも、検査対象のすべての信号入出力用
端子3について正常データΔI11を個別的に吸収する。
【0030】次いで、CPU31は、基準データを作成
する(ステップ63)。この処理では、CPU31は、
正常データΔI11に対して例えば値1.2および0.8
をそれぞれ乗算することにより、正常と判別するための
上限値Aおよび下限値Bを演算する。次いで、データΔ
I1 に対して例えば値1.5を乗算することにより、端
子浮きと判別するための上限値Cを演算する。この場
合、上限値Cが、正常と判別するための下限値Bを超え
ない場合には、上限値Aから下限値Bまでの範囲を基準
データとする。一方、超える場合には、上限値Aから上
限値Cまでの範囲を基準データとする。この結果、正常
データΔI11のみに基づいて作成した基準データによっ
て端子浮きを判別するのと比較して、より正確な端子浮
きを判別することができる。これにより、基準データの
作成処理を終了する。
する(ステップ63)。この処理では、CPU31は、
正常データΔI11に対して例えば値1.2および0.8
をそれぞれ乗算することにより、正常と判別するための
上限値Aおよび下限値Bを演算する。次いで、データΔ
I1 に対して例えば値1.5を乗算することにより、端
子浮きと判別するための上限値Cを演算する。この場
合、上限値Cが、正常と判別するための下限値Bを超え
ない場合には、上限値Aから下限値Bまでの範囲を基準
データとする。一方、超える場合には、上限値Aから上
限値Cまでの範囲を基準データとする。この結果、正常
データΔI11のみに基づいて作成した基準データによっ
て端子浮きを判別するのと比較して、より正確な端子浮
きを判別することができる。これにより、基準データの
作成処理を終了する。
【0031】次に、実際の検査処理について、図8を参
照して説明する。
照して説明する。
【0032】最初に、CPU31は、ROM37に記憶
されている動作プログラムに従い、スキャナ部32の設
定を実行する(ステップ91)。次いで、CPU31
は、選択した検査用プローブ5,5gを介して定電圧を
供給した状態で導通電流の電流値I21を測定する(ステ
ップ92)。その後、CPU31は、電磁弁40を制御
することにより、ヒータ部6を下動させて検査対象のI
C2に接触させる。これにより、検査対象のIC2は所
定温度まで加熱される(ステップ93)。所定時間が経
過して所定温度まで達したと判別したときに、CPU3
1は、再度定電圧を供給した状態で、導通電流の電流値
I22を測定する(ステップ94)。次いで、CPU31
は、電流値I22から電流値I21を減算することにより、
温度上昇の前後における導通電流の差異値を演算する。
次いで、その検査対象の信号入出力用端子3が端子浮き
しているか否かを判別する(ステップ96)。この場
合、CPU31は、差異値が、上記した基準データ作成
処理において作成した基準データの範囲内にある場合に
は、端子浮きしていないと判別し、基準データよりも小
さいときには、端子浮きと判別する。次いで、すべての
IC2の各信号入出力用端子3について端子浮きを検査
したか否かを判別し(ステップ97)、検査していない
ときには、ステップ91〜ステップ97を繰り返し実行
し、すべてを検査したと判別したときには、この処理を
終了する。
されている動作プログラムに従い、スキャナ部32の設
定を実行する(ステップ91)。次いで、CPU31
は、選択した検査用プローブ5,5gを介して定電圧を
供給した状態で導通電流の電流値I21を測定する(ステ
ップ92)。その後、CPU31は、電磁弁40を制御
することにより、ヒータ部6を下動させて検査対象のI
C2に接触させる。これにより、検査対象のIC2は所
定温度まで加熱される(ステップ93)。所定時間が経
過して所定温度まで達したと判別したときに、CPU3
1は、再度定電圧を供給した状態で、導通電流の電流値
I22を測定する(ステップ94)。次いで、CPU31
は、電流値I22から電流値I21を減算することにより、
温度上昇の前後における導通電流の差異値を演算する。
次いで、その検査対象の信号入出力用端子3が端子浮き
しているか否かを判別する(ステップ96)。この場
合、CPU31は、差異値が、上記した基準データ作成
処理において作成した基準データの範囲内にある場合に
は、端子浮きしていないと判別し、基準データよりも小
さいときには、端子浮きと判別する。次いで、すべての
IC2の各信号入出力用端子3について端子浮きを検査
したか否かを判別し(ステップ97)、検査していない
ときには、ステップ91〜ステップ97を繰り返し実行
し、すべてを検査したと判別したときには、この処理を
終了する。
【0033】なお、本発明は、上記した実施形態に限定
されない。例えば、本実施形態では、温度制御手段とし
てのヒータ部6によって検査対象IC2を所定温度まで
加熱することにより端子浮きを検査しているが、温度制
御手段として冷却装置を用いることもできる。図10,
11は、接触式の冷却装置の一例を示しており、この冷
却装置101は、冷却部としてのペルチェ素子102、
ヒートシンク103、熱電対、またはサーミスタや白金
測温体などの測温抵抗体で構成された温度センサ10
4、および電力供給部105を備えて構成されている。
ここで、電力供給部105は、温度センサ104のセン
サ信号を増幅する差動増幅回路106と、直流電流を供
給する直流電源107と、差動増幅回路106の増幅信
号に基づいてペルチェ素子102の接触面側の温度を定
温に維持するために直流電源107から出力される直流
電流の供給および供給停止を制御する電力供給制御回路
108とを備えている。この冷却装置101では、ペル
チェ素子102の接触面(ヒートシンク103が取り付
けられた面と逆側の面)を所定温度に冷却することがで
き、接触面を検査対象のIC2に接触させることによ
り、簡易な構成でありながら、IC2を所定温度まで容
易に冷却することができる。この構成を採用した場合に
も、冷却装置101全体を容易に上下動させることがで
きると共に、検査時においては、ペルチェ素子102の
接触面を所定温度に常時維持させておくことができる。
されない。例えば、本実施形態では、温度制御手段とし
てのヒータ部6によって検査対象IC2を所定温度まで
加熱することにより端子浮きを検査しているが、温度制
御手段として冷却装置を用いることもできる。図10,
11は、接触式の冷却装置の一例を示しており、この冷
却装置101は、冷却部としてのペルチェ素子102、
ヒートシンク103、熱電対、またはサーミスタや白金
測温体などの測温抵抗体で構成された温度センサ10
4、および電力供給部105を備えて構成されている。
ここで、電力供給部105は、温度センサ104のセン
サ信号を増幅する差動増幅回路106と、直流電流を供
給する直流電源107と、差動増幅回路106の増幅信
号に基づいてペルチェ素子102の接触面側の温度を定
温に維持するために直流電源107から出力される直流
電流の供給および供給停止を制御する電力供給制御回路
108とを備えている。この冷却装置101では、ペル
チェ素子102の接触面(ヒートシンク103が取り付
けられた面と逆側の面)を所定温度に冷却することがで
き、接触面を検査対象のIC2に接触させることによ
り、簡易な構成でありながら、IC2を所定温度まで容
易に冷却することができる。この構成を採用した場合に
も、冷却装置101全体を容易に上下動させることがで
きると共に、検査時においては、ペルチェ素子102の
接触面を所定温度に常時維持させておくことができる。
【0034】また、検査対象IC2を加熱する加熱装置
にも種々の構成を採用することができる。例えば、ペル
チェ素子や、電力をジュール熱に変換する抵抗発熱体な
どを用いることが可能である。この場合、PID演算に
よるリニア制御やPWM制御などで定温制御するここと
ができる。さらに、加熱装置としては、IC2に接触さ
せる熱伝導体内にヒートパイプを埋め込み、そのヒート
パイプ内に、水または混合液などの液体や、シリコンオ
イル、またはホットエアなどの高温の媒体を循環させる
ことにより熱伝導体を加熱してもよい。このような接触
式の構成を採用する場合には、発熱部の温度を正確に制
御できるため、加熱対象IC2に熱的ダメージを与えな
いという利点がある。
にも種々の構成を採用することができる。例えば、ペル
チェ素子や、電力をジュール熱に変換する抵抗発熱体な
どを用いることが可能である。この場合、PID演算に
よるリニア制御やPWM制御などで定温制御するここと
ができる。さらに、加熱装置としては、IC2に接触さ
せる熱伝導体内にヒートパイプを埋め込み、そのヒート
パイプ内に、水または混合液などの液体や、シリコンオ
イル、またはホットエアなどの高温の媒体を循環させる
ことにより熱伝導体を加熱してもよい。このような接触
式の構成を採用する場合には、発熱部の温度を正確に制
御できるため、加熱対象IC2に熱的ダメージを与えな
いという利点がある。
【0035】さらに、検査対象IC2を冷却する冷却装
置にも種々の構成を採用することができる。例えば、接
触式冷却装置として、IC2に接触させる熱伝導体内に
パイプを埋め込み、水または混合液などの液体、低温エ
ア、液体窒素、液体ヘリウムなどの液化ガスからなる冷
媒を、そのパイプ内に循環させることによって熱伝導体
を定温に冷却することもできる。この構成の場合にも、
熱伝導体に温度センサを取り付け、冷媒の温度あるいは
流量を制御して温度を制御することができる。
置にも種々の構成を採用することができる。例えば、接
触式冷却装置として、IC2に接触させる熱伝導体内に
パイプを埋め込み、水または混合液などの液体、低温エ
ア、液体窒素、液体ヘリウムなどの液化ガスからなる冷
媒を、そのパイプ内に循環させることによって熱伝導体
を定温に冷却することもできる。この構成の場合にも、
熱伝導体に温度センサを取り付け、冷媒の温度あるいは
流量を制御して温度を制御することができる。
【0036】また、本実施形態では、導通電流の変化に
基づいて端子浮きを検査する例について説明したが、信
号入出力用端子3およびグランド端子3g(または電源
端子3p)間に定電流源と電圧測定回路とを並列接続す
ることにより、加熱または冷却の前後における寄生ダイ
オード52の順方向電圧を測定した後、両測定値の差異
値に基づいて端子浮きを検査してもよい。
基づいて端子浮きを検査する例について説明したが、信
号入出力用端子3およびグランド端子3g(または電源
端子3p)間に定電流源と電圧測定回路とを並列接続す
ることにより、加熱または冷却の前後における寄生ダイ
オード52の順方向電圧を測定した後、両測定値の差異
値に基づいて端子浮きを検査してもよい。
【0037】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の回路基板
検査装置によれば、検査時において上方に位置させられ
ているときにも温度制御手段を所定温度に定温制御する
ことにより、温度制御手段が検査対象集積回路の表面に
接触する際に、その内部温度を直ちに変化させることが
できる。これにより、出願人が既に開発した回路基板検
査装置と比較して、集積回路の内部温度を短時間で所定
温度に制御することができる結果、検査時間の短縮化を
図ることができる。
検査装置によれば、検査時において上方に位置させられ
ているときにも温度制御手段を所定温度に定温制御する
ことにより、温度制御手段が検査対象集積回路の表面に
接触する際に、その内部温度を直ちに変化させることが
できる。これにより、出願人が既に開発した回路基板検
査装置と比較して、集積回路の内部温度を短時間で所定
温度に制御することができる結果、検査時間の短縮化を
図ることができる。
【0038】また、請求項2記載の回路基板検査装置に
よれば、発熱体と、発熱体に熱的結合する熱伝導体とで
温度制御手段を構成したことにより、集積回路を短時間
で所定温度まで加熱するこができる。
よれば、発熱体と、発熱体に熱的結合する熱伝導体とで
温度制御手段を構成したことにより、集積回路を短時間
で所定温度まで加熱するこができる。
【0039】さらに、請求項3記載の回路基板検査装置
によれば、発熱体の熱容量と比較して大熱容量に熱伝導
体を構成したことにより、熱伝導体が、集積回路の表面
に接触させられる際に、大容量の熱を集積回路に一時的
に加えることができる結果、集積回路の加熱時間を短縮
化することができると共に、小型の発熱体を用いること
ができるため、回路基板検査装置の小型化を図ることが
できる。
によれば、発熱体の熱容量と比較して大熱容量に熱伝導
体を構成したことにより、熱伝導体が、集積回路の表面
に接触させられる際に、大容量の熱を集積回路に一時的
に加えることができる結果、集積回路の加熱時間を短縮
化することができると共に、小型の発熱体を用いること
ができるため、回路基板検査装置の小型化を図ることが
できる。
【0040】また、請求項4記載の回路基板検査装置に
よれば、定温発熱体によって発熱体を構成したことによ
り、発熱体自身が一定温度を維持するため、省配線化お
よび小型化を図ることができると共に、部品数の低減に
より低コスト化を図ることができる。
よれば、定温発熱体によって発熱体を構成したことによ
り、発熱体自身が一定温度を維持するため、省配線化お
よび小型化を図ることができると共に、部品数の低減に
より低コスト化を図ることができる。
【図1】本発明の実施の形態に係るインサーキットテス
タの主要部の斜視図である。
タの主要部の斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るヒータ部の分解斜視
図である。
図である。
【図3】ヒータ部の一部を切り欠いた側面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るインサーキットテス
タのブロック図である。
タのブロック図である。
【図5】検査対象の集積回路の等価回路を含めた測定系
の概略を示す接続図である。
の概略を示す接続図である。
【図6】回路基板上の複数の集積回路における各信号入
出力用端子の接続状態および導通電流の経路を示す説明
図である。
出力用端子の接続状態および導通電流の経路を示す説明
図である。
【図7】基準データ作成処理のフローチャートである。
【図8】検査処理のフローチャートである。
【図9】(a)はデータ吸収処理Aのフローチャートで
あり、(b)はデータ吸収処理Bのフローチャートであ
る。
あり、(b)はデータ吸収処理Bのフローチャートであ
る。
【図10】他の実施形態に係る冷却装置の斜視図であ
る。
る。
【図11】他の実施形態に係る冷却装置のブロック図で
ある。
ある。
1 インサーキットテスタ 2 IC 3 信号入出力用端子 3g グランド端子 3p 電源端子 4 回路パターン 5 検査用プローブ 6 ヒータ部 33 定電圧源 34 電流測定回路
Claims (4)
- 【請求項1】 検査対象の集積回路における信号入力用
端子または信号出力用端子を含む信号入出力用端子並び
に当該集積回路における電源用端子およびグランド端子
のいずれか一方の端子に接続されるべき各回路パターン
にそれぞれ接触可能な検査用プローブと、前記信号入出
力用端子と前記一方の端子との間に介在する集積回路内
の内部ダイオードが導通可能な電流を前記両検査用プロ
ーブを介して供給する電流供給部と、前記内部ダイオー
ドの導通状態を示す電気的パラメータを測定するパラメ
ータ測定部と、前記検査対象の集積回路に対して上下動
可能に構成され下動時に当該集積回路の表面に接触して
当該集積回路の内部温度を所定温度に制御する温度制御
手段とを備え、当該温度制御手段によって前記集積回路
の内部温度が所定温度に制御された後に前記パラメータ
測定部によって測定された前記電気的パラメータに基づ
いて当該集積回路の端子浮きの有無を判別可能に構成さ
れている回路基板検査装置であって、 前記温度制御手段は、検査時において上方に位置させら
れているときにも所定温度に定温制御されていることを
特徴とする回路基板検査装置。 - 【請求項2】 前記温度制御手段は、発熱体と、当該発
熱体に熱的結合可能に構成され前記集積回路の表面に面
的接触が可能な熱伝導体とを備えていることを特徴とす
る請求項1記載の回路基板検査装置。 - 【請求項3】 前記熱伝導体は、前記発熱体の熱容量と
比較して大熱容量に構成されていることを特徴とする請
求項2記載の回路基板検査装置。 - 【請求項4】 前記発熱体は、定温発熱体によって構成
されていることを特徴とする請求項2または3記載の回
路基板検査装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9215792A JPH1144727A (ja) | 1997-07-24 | 1997-07-24 | 回路基板検査装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9215792A JPH1144727A (ja) | 1997-07-24 | 1997-07-24 | 回路基板検査装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1144727A true JPH1144727A (ja) | 1999-02-16 |
Family
ID=16678326
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9215792A Pending JPH1144727A (ja) | 1997-07-24 | 1997-07-24 | 回路基板検査装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1144727A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007024702A (ja) * | 2005-07-19 | 2007-02-01 | Syswave Corp | ヒータ機構を備える半導体検査用ソケット |
JP2007057444A (ja) * | 2005-08-25 | 2007-03-08 | Nidec-Read Corp | 基板検査装置、及び基板検査装置の温度維持機構 |
WO2012036922A1 (en) * | 2010-09-13 | 2012-03-22 | Microprobe, Inc. | Multiple contact probes |
USRE43503E1 (en) | 2006-06-29 | 2012-07-10 | Microprobe, Inc. | Probe skates for electrical testing of convex pad topologies |
EP2559489A1 (de) * | 2010-11-24 | 2013-02-20 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. | Mikrofluidisches System mit Temperierung und Verfahren zur Temperierung in einem mikrofluidischen System |
US8907689B2 (en) | 2006-10-11 | 2014-12-09 | Microprobe, Inc. | Probe retention arrangement |
US9097740B2 (en) | 2004-05-21 | 2015-08-04 | Formfactor, Inc. | Layered probes with core |
US9274143B2 (en) | 2007-04-10 | 2016-03-01 | Formfactor, Inc. | Vertical probe array arranged to provide space transformation |
US9476911B2 (en) | 2004-05-21 | 2016-10-25 | Microprobe, Inc. | Probes with high current carrying capability and laser machining methods |
-
1997
- 1997-07-24 JP JP9215792A patent/JPH1144727A/ja active Pending
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9476911B2 (en) | 2004-05-21 | 2016-10-25 | Microprobe, Inc. | Probes with high current carrying capability and laser machining methods |
US9316670B2 (en) | 2004-05-21 | 2016-04-19 | Formfactor, Inc. | Multiple contact probes |
US8988091B2 (en) | 2004-05-21 | 2015-03-24 | Microprobe, Inc. | Multiple contact probes |
US9097740B2 (en) | 2004-05-21 | 2015-08-04 | Formfactor, Inc. | Layered probes with core |
JP4602181B2 (ja) * | 2005-07-19 | 2010-12-22 | 株式会社シスウェーブ | 半導体検査用ソケット |
JP2007024702A (ja) * | 2005-07-19 | 2007-02-01 | Syswave Corp | ヒータ機構を備える半導体検査用ソケット |
JP2007057444A (ja) * | 2005-08-25 | 2007-03-08 | Nidec-Read Corp | 基板検査装置、及び基板検査装置の温度維持機構 |
USRE43503E1 (en) | 2006-06-29 | 2012-07-10 | Microprobe, Inc. | Probe skates for electrical testing of convex pad topologies |
US9310428B2 (en) | 2006-10-11 | 2016-04-12 | Formfactor, Inc. | Probe retention arrangement |
US8907689B2 (en) | 2006-10-11 | 2014-12-09 | Microprobe, Inc. | Probe retention arrangement |
US9274143B2 (en) | 2007-04-10 | 2016-03-01 | Formfactor, Inc. | Vertical probe array arranged to provide space transformation |
WO2012036922A1 (en) * | 2010-09-13 | 2012-03-22 | Microprobe, Inc. | Multiple contact probes |
EP2559489A1 (de) * | 2010-11-24 | 2013-02-20 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. | Mikrofluidisches System mit Temperierung und Verfahren zur Temperierung in einem mikrofluidischen System |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR960003987B1 (ko) | 번-인장치 및 방법 | |
US7394271B2 (en) | Temperature sensing and prediction in IC sockets | |
TWI797267B (zh) | 檢查裝置 | |
EP3799111B1 (en) | Inspection device and temperature control method | |
US6552561B2 (en) | Apparatus and method for controlling temperature in a device under test using integrated temperature sensitive diode | |
WO2006096543A2 (en) | Temperature sensing and prediction in ic sockets | |
JP2008118149A (ja) | 電子機械的アセンブリ、および電子装置を熱交換部材に熱結合する方法 | |
JPH1144727A (ja) | 回路基板検査装置 | |
EP3757559B1 (en) | Substrate evaluation chip and substrate evaluation device | |
JP4514787B2 (ja) | 電子部品試験装置および電子部品試験装置における温度制御方法 | |
JP3652479B2 (ja) | 集積回路の端子浮き検査方法および回路基板検査装置 | |
JP2005347612A (ja) | ウェハトレイ及びウェハバーンインユニット、それを用いたウェハレベルバーンイン装置並びに半導体ウェハの温度制御方法 | |
JPH1144726A (ja) | 集積回路の端子浮き検査方法および回路基板検査装置 | |
CN114630454A (zh) | 加热装置和led的控制方法 | |
CN114496838A (zh) | 载置台、检查装置和检查方法 | |
JP4040741B2 (ja) | 集積回路の端子浮き検査方法および回路基板検査装置 | |
KR950014680B1 (ko) | 번-인장치 및 방법 | |
JP4040740B2 (ja) | 集積回路の端子浮き検査方法および回路基板検査装置 | |
JP4911954B2 (ja) | プローバ | |
EP3882644B1 (en) | Substrate support, test device, and method of adjusting temperature of substrate support | |
JP3595128B2 (ja) | 回路基板検査装置 | |
O'Flaherty et al. | Thermal resistance measurement protocols | |
JPH1183955A (ja) | 回路基板検査装置 | |
JPH1183953A (ja) | 回路基板検査装置 | |
JP2005326217A (ja) | 温度制御システムおよび半導体試験装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040108 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040120 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20040413 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040810 |