JPH1144317A - 導電性発泡ゴムチューブ及びその製造方法、並びに、導電性弾性ローラ - Google Patents

導電性発泡ゴムチューブ及びその製造方法、並びに、導電性弾性ローラ

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JPH1144317A
JPH1144317A JP20286697A JP20286697A JPH1144317A JP H1144317 A JPH1144317 A JP H1144317A JP 20286697 A JP20286697 A JP 20286697A JP 20286697 A JP20286697 A JP 20286697A JP H1144317 A JPH1144317 A JP H1144317A
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tube
conductive
inner diameter
rubber tube
rubber
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JP20286697A
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Yuji Yamazaki
裕司 山崎
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性発泡ゴムチューブの内径部に一定の外
径の芯金を嵌入するだけで、軸方向の電気抵抗ムラの極
めて小さい導電性弾性ローラが得られるようにする。 【解決手段】 導電性ゴム組成物のチューブ状押出成形
物をカットして最終製品(導電性発泡ゴムチューブ)よ
りもチューブ長が長いチューブを作成し、該チューブに
発泡及び加硫を施した後、該チューブの両端部をカット
することにより下記式(1)を満たす最終製品の導電性発
泡ゴムチューブとする。 dmax /dmin ≦1.15 ・・・・・・・・・ (1)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、複写機、
レーザープリンタ、ファクシミリ等の画像形装置におけ
る転写ローラ、帯電ローラ、給送りローラ、現像ローラ
等に使用される導電性発泡ゴムチューブ及びその製造方
法に関し、詳しくは、内径部に導電性シャフトを嵌入し
て導電性弾性ローラとした時に長さ方向の抵抗ムラを軽
減できるようにするものである。
【0002】
【従来の技術】複写機、レーザープリンタ、ファクシミ
リ等の種々の画像形装置の画像形成プロセスでは、導電
性弾性ローラを例えば感光体ドラム等の被帯電体に接触
させて被帯電体を帯電させる工程がある。また、被帯電
体に形成した静電潜像をトナーにより顕像化した後、被
帯電体の表面に紙等の転写材を供給し、転写材をその裏
面から導電性弾性ローラにより被帯電体の表面に圧接し
て、被帯電体表面に形成したトナー画像を転写材上に転
写する工程がある。
【0003】上記導電性弾性ローラとしては、導電性充
填剤を配合することにより導電性を付与したゴムチュー
ブの内部に芯金を嵌入したものが多く用いられている。
例えば、特開平5−331307号公報には、エチレン
−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDMゴム)にカ
ーボンブラックを配合したゴム組成物をチューブに成形
し、発泡加硫を施した後、チューブの内径部に芯金を嵌
入した導電性弾性ローラが開示されている。
【0004】しかるに、上記のようなゴムにカーボンブ
ラック等の導電性充填剤を配合したチューブでは、必要
な導電性(電気抵抗)を得るために、比較的多量の導電
性充填剤を混入する必要があり、導電性充填剤が均一に
分散しにくい。このため、チューブの電気抵抗が不均一
になり、ローラの電気抵抗にムラが生じてしまうという
問題があった。
【0005】そこで、特開平6−249234号公報で
は、導電性発泡ゴムチューブの内径の少なくとも一部を
芯金外径の50〜90%にし、チューブの内径部に芯金
を圧入する構成とすることにより、ローラの円周方向ひ
いては軸方向の抵抗ムラを改善できるとしている。しか
しながら、この提案を実際にトレースしてみたが、ロー
ラの軸方向の抵抗のバラツキを改善するには殆ど効果が
なかった。すなわち、チューブの内径の少なくとも一部
を芯金外径の50〜90%となるように小さくしても、
軸方向の内径のバラツキがあるとこれがそのまま軸方向
の抵抗のバラツキになってしまう。
【0006】また、当該公報では、ローラの軸方向の抵
抗バラツキの対策として、芯金の外径を変化させて、発
泡ゴムチューブの圧縮量をコントロールすることにも言
及している。しかしながら、通常、この種のローラで
は、ローラの適用箇所や仕様に応じてゴムチューブの抵
抗値設計を行い、芯金は異なる仕様やグレードのローラ
間においても共通化している。よって、上記のように、
ゴムチューブの抵抗値のバラツキに応じて芯金の形状を
その都度変更することは多大な労力とコストアップをま
ねき、実際のローラの生産には適用しがたい。
【0007】本発明は上記のような事情に鑑みてなされ
たものであり、導電性発泡ゴムチューブの内径部に一定
の外径の芯金を嵌入するだけで、軸方向の電気抵抗ムラ
の極めて小さい導電性弾性ローラが得られるようにする
ことを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明者は鋭意研究を重ねた結果、チューブの軸方
向の内径のバラツキを極力小さくすることにより、内径
部に芯金を嵌入してローラとした時にローラ軸方向の抵
抗のバラツキを軽減できることを見出だし、本発明を完
成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、請求項1で、導電性
充填剤を分散したゴム組成物からなる導電性発泡ゴムチ
ューブであって、チューブの最大内径部の内径をdmax
、チューブの最小内径部の内径をdmin とした時、下
記式(1)を満たしていることを特徴とする導電性発泡ゴ
ムチューブを提供している。 dmax /dmin ≦1.15 ・・・・・・・・・ (1)
【0010】上記本発明の導電性発泡ゴムチューブで
は、チューブの内径のバラツキが小さいので、導電性シ
ャフトを内径部に嵌入してローラにすると、内径のバラ
ツキが影響することなく、チューブの内周面と導電性シ
ャフトとを一様に密着させることができ、よって、ロー
ラの軸方向(長さ方向)における抵抗値の均一化を図る
ことができる。
【0011】通常、混練したゴム組成物をチューブ状に
押出成形し、該成形体をカットしてチューブを作成した
場合、カット後のチューブはその両端から長さ方向の中
央部に向かって伸縮し、周壁の厚みがチューブの終端に
いくほど薄くなる。従って、チューブの内径はチューブ
の終端ほど大きく、中央部に近いほど小さくなる傾向を
示す。チューブの終端と中央部間においても内径はばら
つくが、かかる終端と中央部間での内径の変化量は終端
と中央部との内径差の範囲内に入る。従って、概ね、上
記チューブの最大内径部の内径(dmax )はチューブの
両終端のいすれか一方の内径となり、チューブの最小内
径部の内径(dmin )はチューブの中央部付近の内径と
なる。このような傾向は導電性充填剤を配合したゴム組
成物をチューブ状に押出成形し、該成形体をカットした
場合も同様であり、また、カットしたチューブに加硫
(発泡)を施すと、加硫(発泡)後のチューブでは更に
上記内径変化の程度が大きくなる。
【0012】よって、上記チューブの内径変化の傾向を
考慮し、予め、所定の製造条件におけるチューブ状押出
成形物をカットしたチューブの内径変化の程度を測定し
ておき、導電性ゴム組成物のチューブ状押出物を目的と
する最終製品(チューブ)よりも長いチューブ長となる
ようにカットし、該カットして得たチューブを加硫及び
発泡した後、該チューブの両端部をカットして最終製品
のチューブ長となるようにすれば、チューブ状押出成形
物をカットして得たチューブの内径変化の少ない部分に
よって最終製品の発泡ゴムチューブを構成でき、再現性
良く、かつ、簡単に、上記式 (1)を満たす導電性発泡ゴ
ムチューブを作成することができる(請求項2)。
【0013】また、図4に示すように、上記加硫(発
泡)後のチューブの最小内径部の内径をDmin 、外径を
ODとし、該チューブの上記両端のカット長をl1 、l
2 とした時、下記式(2)の関係を満たすように、材料
の選択、押出し条件、加硫条件、カット長等を調整する
ようにするのが好ましい(請求項3)。 30≧(l1 +l2 )/(OD−Dmin )≧6 ・・・・・・・(2)
【0014】なお、図4において、Lはカット前の加硫
(発泡)したチューブのチューブ長、lはカット後の加
硫(発泡)したチューブのチューブ長、Dmax1、Dmax2
はカット前の加硫(発泡)したチューブの両終端の内径
である。
【0015】チューブの寸法変化はチューブの肉厚が大
きい程大きく、上記(2) を満足する場合、加硫後チュー
ブの両端部のカット長を余り大きくすることなく、カッ
ト後の最終製品(チューブ)の内径差(dmax /dmin
)をより小さくできる。よって、加硫後のカットする
チューブの長さを短くでき、製品コストを削減できる。
なお、(l1 +l2 )/(OD−Dmin )が20以下、
好ましく15以下であると、更に好ましい結果が得られ
る。
【0016】なお、上記チューブは通常その中央部を境
にした一方の側と他方の側でほぼ同程度に終端に向けて
内径が大きくなるので、多くの場合、上記カット長l1
、l2 は同一長さ(l1 =l2 )とする。しかし、押
出機や押出時の圧力、温度等により、チューブの中央部
を境にした一方の側と他方の側で内径変化の程度が相違
する場合もある。よって、この場合は、内径変化の程度
が大きい側の端部のカット長を大きくし、内径変化の程
度が小さい側の端部のカット長を小さくする。
【0017】以下、本発明の導電性発泡ゴムチューブの
使用材料及び製造方法について詳しく説明する。
【0018】ゴム材料としては、従来からこの種のゴム
チューブに用いているゴムを使用することができる。例
えば、アクリルニトリルーブタジエンゴム(NBR)、
エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレ−プロピ
レンージエン共重合ゴム(EPDM)、アクリルニトリ
ルーブ夕ジエン共重合ゴムの水素化物、天然ゴム(N
R)、ブタジエンゴム(BR)、ブチルゴム(II
R)、ハロゲン化IIR、クロロプレンゴム(CR)、
クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、エピク
ロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム(CII
C)、エピクロルヒドリン単独重合ゴム(CHR)、ニ
トリルゴム(NBR)の水素化物、塩素化ポリエチレ
ン、ウレタンゴム、シリコーン−エチレンプロピレン混
合ゴム等を挙げることができる。これらは一種または二
種以上を混合して使用することができる。
【0019】導電性充填剤としては、通常、カーボンブ
ラックを用いる。カーボンブラックとしては、チャンネ
ルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック
等が挙げられる。また、補助的に、金属微粉末、金属酸
化物の粉末、グラファイト等を用いることもできる。こ
れら導電性充填剤はゴム材料100重量部当たり5〜1
00重量部、好ましく10〜40重量部の範囲で用い
る。
【0020】本発明では、先ず、ゴム材料、導電性充填
剤、加硫剤(硫黄)、発泡剤及び必要に応じて配合する
他の添加剤を混練し、得られたゴム組成物をチューブ状
に押出す。
【0021】加硫剤とともに加硫促進剤を配合すること
もでき、加硫促進剤としては、例えば、消石灰、マグネ
シア(MgO)、リサージ(PbO)等の無機促進剤
や、以下に記す有機促進剤を使用することができる。有
機促進剤としては、例えば、2−メルカプトベンゾチア
ゾール、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールス
ルフェン等のチアゾール系加硫促進剤や、n−ブチルア
ミン、tert−ブチルアミン、プロピルアミン等の脂
肪族第1アミンと2−メルカプトベンゾチアゾールとの
酸化縮合物、ジシクロヘキシルアミン、ピロリジン、ピ
ペリジン等の脂肪族第2アミンと2−メルカプトベンゾ
チアゾールとの酸化縮合物、脂環式第1アミンと2−メ
ルカプトベンゾチアゾールとの酸化縮合物、モリフォリ
ン系化合物と2−メルカプトベンゾチアゾールとの酸化
縮合物等のスルフェンアミド系加硫促進剤や、テトラメ
チルチウラムモノスルフィド(TMTM)、テトラメチ
ルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラエチルチ
ウラムジモノスルフィド(TETD)、テトラブチルチ
ウラムジモノスルフィド(TBTD)、ジペンタメチレ
ンチウラムテトラスルフィド(DPTT)等のチウラム
系加硫促進剤や、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛(Z
nMDC)、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛(ZnE
DC)、ジ−n−ブチルカルバミン酸亜鉛(ZnBD
C)等のジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤などを挙げ
ることができる。これらは1種または2種以上を混合し
て使用することができる。
【0022】発泡剤としては、炭酸ガス、プロパン、メ
チルエーテル、三塩化フッ化メタン、ブタン等の気体、
エチルエーテル、石油エーテル、アセトン、ベンゼン等
の揮発性液体、炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム等
の無機化合部物、2、2´−アゾビスイソブチロニトリ
ル、ジアゾアミノベンゼン等のアゾ化合物、ベンゼンス
ルホニルヒドラジド、p−トルエンスルホニルヒドラジ
ド等のスルホニルヒドラジド化合物、N、N´−ジニト
ロソペンタンメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、
テレフタルアジド、p−tertブチルベンズアジド等
のアジド化合物などの各種発泡剤を挙げることができ
る。これらの発泡剤は1種または2種以上の物質を混合
して使用することができる。
【0023】また、上記の配合剤以外にも老化防止剤、
補強剤、充填剤等を必要に応じて配合することができ
る。
【0024】ゴム材料、導電性充填剤、加硫剤、発泡剤
等を含む混練物をチューブ状に押出し成形した後、該チ
ューブ状に成形した混練物を所要位置にてカット(切
断)して、目的とする最終製品(チューブ)のよりもチ
ューブ長が長いチューブを作成する。通常、連続して押
出されるチューブ状の成形物をその所要位置にてカット
して、上記最終製品(チューブ)よりも長いチューブ長
のチューブを連続的に作成する。ここでのチューブの平
均の外径は8〜50mm、好ましくは12〜30mmの
範囲とし、平均の内径は3〜12mm、好ましくは4〜
7mmの範囲とし、チューブ長を200〜350mm、
好ましくは200〜320mmの範囲とする。
【0025】上記チューブ状押出物をカットして作成し
たチューブに加硫および2次加硫を行う。加硫方法とし
ては缶加硫が好適であるが、無圧オーブン加硫等の他の
加硫方法であっても良い。加硫条件は、使用するゴム材
料の材質、配合量等に応じて異なるが、通常、140℃
〜170℃で0.5〜6時間程度行うのがよい。2次加
疏は、例えば、熱風オーブン中、約140〜200℃で
0.5〜4時間程度行うのがよい。なお、加硫は加硫過
程でのチューブの変形を抑制するために例えばステンレ
スからなる仮芯をチューブの内径部に挿入した状態で行
うのが好ましい。
【0026】上記加硫工程で同時に発泡がなされ、チュ
ーブは発泡体となる。そして、この加硫及び発泡がなさ
れたチューブの両端をカットして、目的のチューブ長を
有する最終製品のチューブとする。この後、例えば銅、
アルミニウム、炭素銅、ステンレス等の金属からなる導
電性シャフトをチューブの内径部に嵌入し、必要に応じ
て、導電性シャフトの嵌入により若干長くなったチュー
ブの両端をカットして寸法調整を行った後、チューブの
外周表面を研磨仕上げする。このようにして、導電性シ
ャフト2をゴムチューブ1に嵌入した図1に示す導電性
弾性ローラ10が得られる。なお、加硫及び発泡がなさ
れたチューブの内径部に導電性シャフトを嵌入した後、
チューブの両端をカットして、目的のチューブ長を有す
る最終製品のチューブとしてもよい。
【0027】本発明の導電性弾性ローラは、複写機、レ
ーザープリンタ、ファクシミリ等の画像形装置における
転写ローラ、帯電ローラ、給送りローラ、現像ローラ等
に好適に使用される。よって、導電性シャフトからロー
ラ外表表面までの電気抵抗Rは103 〜1010Ω、好ま
しくは106 〜109 Ωの範囲とするのがよい。
【0028】ここでの電気抵抗は図2の測定方法で測定
した値である。すなわち、導電性弾性ローラ10をゴム
チューブ1の外周表面1aがアルミ板3の表面に接触す
るようにアルミ板3板上に設置し、さらに導電性シャフ
ト2の両端に500gづつの荷重Wを加え、導電性シャ
フト2の一方の端部より1000Vの電圧を印加したと
きの電流値(A)を測定し、オームの法則により、電気
抵抗R (Ω) を求めたものである。電気抵抗Rが上記範
囲より小さくなると、該導電性弾性ローラを画像形成装
置の転写ローラに使用した場合に電流のリークや、紙汚
れなどの画像上の問題が発生する。一方、電気抵抗Rが
上記範囲より大きくなると転写効率が悪く、実用に適さ
なくなる。
【0029】導電性弾性ローラ(ゴムチューブ)の硬度
はアスカー硬度Cで20〜40、好ましくは25〜40
の範囲いあるのがよい。硬度がこの範囲より小さくなる
と、ローラのヘタリが生じやすくなり、磨耗が激しく、
十分な耐久性が得られなくなる。一方、硬度が上記範囲
より大きくなると、画像形成装置の転写ローラに使用し
た場合に、被帯電体上で十分な接触状態が得られず、中
抜け現象等の画像問題が生じやすくなる。なお、硬度
(アスカ−硬度C)は、高分子計器製のゴム硬度計「D
D2型 形式C」を用いて測定した値である。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、実施例及び比較例により本
発明を更に詳細に説明する。実施例1〜5及び比較例の
ゴムチューブの処方を下記の処方とした。
【0031】NBRゴム(日本ゼオン製、NIPOL
DN401LL)70重量部 EPDMゴム(三井石油化学製、EPT4021)30
重量部 カーボンブラック(三菱化学製、ダイヤブラックH)3
2重量部 亜鉛華(三井金属鉱業製、酸化亜鉛2種)5重量部 ステアリン酸1重量部 ポリエチレングリコール(日本油脂製、PEG#400
0)1重量部 粉末硫黄1.5重量部 加硫促進剤(三新化学製、サンセラーCM)1重量部 発泡剤(永和化成製、ビニホールAC#3)7.5重量
部 発泡助剤(永和化成製、セルペースト101)7.5重
量部
【0032】上記材料を混練した後、チューブ状に押出
成形し、チューブ状の押出成形物をカットしてチューブ
を作成した。比較例では、最終製品のチューブ長(29
7mm)よりも、導電性弾性ローラの組立ての最終段階
でチューブの両端を微少量カットして最終長に調整する
ためのマージン分(通常、20〜60mm程度)だけ長
いチューブを作成し、実施例1〜5では最終製品のチュ
ーブのチューブ長(297mm)よりも上記マージン分
を越えて更に長くしたチューブを作成した。実施例1〜
5及び比較例におけるチューブの寸法(チューブ長、内
径、外径)は下記表1の通りである。
【0033】
【表1】
【0034】次に、上記作成したチューブの内径部に加
硫用の仮芯(実施例1〜3及び比較例は外径5mmの仮
芯、実施例4は外径6mmの仮芯、実施例5は外径7m
mの仮芯)を挿入し、加硫缶に入れて160℃で30分
加硫し、さらに熱風オーブンで2次加硫(180℃×1
時間)した。この加硫後の実施例1〜5及び比較例のチ
ューブの寸法(最大内径Dmax 、最小内径Dmin 、最小
内径部の外径OD、チューブ長L、(OD−Dmin )/
2)は下記表2の通りである。
【0035】
【表2】
【0036】上記加硫後のゴムチューブにアルミ製の直
径が8mmの導電性シャフトを嵌入し、その両端部を同
一長さカットしてチューブ長を297mmにし、次い
で、チューブの外径が18.7mmとなるように研磨仕
上げを施し、導電性弾性ローラを得た。実施例1〜5及
び比較例のチューブのカット長及びカット後のチューブ
の寸法(最大内径dmax 、最小内径dmin 、dmax /d
min 、l1 (=l2 )、(l1 +l2 )/(OD−Dmi
n ))は下記表3の通りである。
【0037】
【表3】
【0038】上記実施例および比較例で作成した導電性
弾性ローラについて、それぞれ、電気抵抗とゴム硬度と
抵抗ムラを測定した。電気抵抗、ゴム硬度は前述に測定
方法で測定した。なお、電気抵抗は1000Vを電圧印
加した場合の値とした。また、抵抗ムラは図3に示すよ
うに、弾性ローラ(ゴムチューブ)表面にボールベアリ
ング20で回転可能に支持した幅4mm×直径(φ)1
2mmのピックアップ電極21を荷重14gで接触させ
て、ローラ回転動作時のローラ回転方向360度とロー
ラ長手方向 (両端部10mmを除く) について、それぞ
れ1000Vの電圧を印加したときの電流値(A) をスキ
ャンそ、オームの法則により電気抵抗R(Ω) を求め
た。電気抵抗及び抵抗ムラは対数値(LogR)で示し
た。硬度は硬度計を荷重500gでローラに押し当てた
場合の値で示した。また、上記実施例及び比較例で作成
した導電性弾性ローラを富士ゼロックス製複写機、Ab
le3321の転写ローラに適用して画像評価を行っ
た。これらの結果が下記表4である。
【0039】
【表4】
【0040】上記表1〜4から分かるように、比較例の
最大内径dmax と最小内径dmin との比(dmax /dmi
n )が1.36のゴムチューブを用いて作成した弾性ロ
ーラに比して、実施例1〜5の最大内径dmax と最小内
径dmin との比(dmax /dmin )が1.15以下にで
あるゴムチューブを用いて作成した弾性ローラはローラ
の長手方向の抵抗ムラが減少していた。
【0041】また、複写機の転写ローラに比較例の弾性
ローラを使用した場合、転写ムラによる画像乱れが生じ
たのに対し、実施例の1〜5の弾性ローラを使用した場
合は転写ムラのない良好な画像が得られた。
【0042】
【発明の効果】以上の説明より明かなように、本発明に
よれば、導電性発泡ゴムチューブの長手方向の内径ムラ
を小さくし、これに一定の外径の導電性シャフトを嵌入
することにより、軸方向の電気抵抗のムラが極めて少な
い導電性弾性ローラを得ることができる。よって、例え
ば、該導電性弾性ローラを複写機等の画像形成装置の転
写ローラや帯電ローラに使用すると、転写ムラや帯電ム
ラを防止して、良好な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の導電性発泡ゴムチューブを用いた導
電性弾性ローラの側面図である。
【図2】 導電性弾性ローラの電気抵抗を測定する方法
を示す概略図である。
【図3】 導電性弾性ローラの抵抗ムラを測定する方法
を示す概略図である。
【図4】 加硫後チューブの両端部をカットする前後の
チューブの内径部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ゴムチューブ 2 アルミ板 3 導電性シャフト 10 導電性弾性ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03G 15/16 103 G03G 15/16 103

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性充填剤を分散したゴム組成物から
    なる導電性発泡ゴムチューブであって、チューブの最大
    内径部の内径をdmax 、チューブの最小内径部の内径を
    dmin とした時、下記式(1)を満たしていることを特徴
    とする導電性発泡ゴムチューブ。 dmax /dmin ≦1.15 ・・・・・・・・・ (1)
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の導電性発泡ゴムチュー
    ブの製造方法であって、導電性充填剤を分散したゴム組
    成物をチューブ状に押出成形し、該成形体をカットして
    最終製品のチューブよりもチューブ長が長いゴムチュー
    ブを作成した後、該ゴムチューブを加硫及び発泡し、次
    いで、チューブの両端部をカットすることにより上記式
    (1)を満たす最終製品の導電性発泡ゴムチューブを得る
    ことを特徴とする導電性発泡ゴムチューブの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記加硫及び発泡したゴムチューブの最
    小内径部の内径をDmin 、外径をODとし、該ゴムチュ
    ーブの上記両端部のカット長をl1 、l2 とした時、下
    記式(2) を満たしていることを特徴とする請求項2に記
    載の導電性発泡ゴムチューブの製造方法。 30≧(l1 +l2 )/(OD−Dmin )≧6 ・・・・・・・(2)
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の導電性発泡ゴムチュー
    ブの内径部に導線性シャフトを嵌入してなる導電性弾性
    ローラ。
JP20286697A 1997-07-29 1997-07-29 導電性発泡ゴムチューブ及びその製造方法、並びに、導電性弾性ローラ Withdrawn JPH1144317A (ja)

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