JPH11190929A - 導電性弾性ローラ - Google Patents

導電性弾性ローラ

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JPH11190929A
JPH11190929A JP35914397A JP35914397A JPH11190929A JP H11190929 A JPH11190929 A JP H11190929A JP 35914397 A JP35914397 A JP 35914397A JP 35914397 A JP35914397 A JP 35914397A JP H11190929 A JPH11190929 A JP H11190929A
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roller
conductive elastic
resistance
layer
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JP35914397A
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Masaya Satoyama
雅也 里山
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 抵抗値が環境変化によっても大きく変動せ
ず、しかも、ローラに加える電圧を変化させた時のロー
ラの周方向や幅方向での抵抗値のバラツキを低減でき、
ほぼ均一な抵抗値が得られるようにする。 【解決手段】 導電性芯金2上にカーボンブラックを配
合した導電性弾性層3を設け、更に導電性弾性層3の外
周面に抵抗調整層4を設けて、導電性弾性層3の体積固
有抵抗値(h)の常用対数値(log10h)をHとし、
抵抗調整層4の体積固有抵抗値(t)の常用対数値(l
og10t)をTとしたときに、T/H≦1.0を満たす
ようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は導電性弾性ローラに
関し、詳しくは、電子写真複写機、レーザープリンタ
ー、ファクシミリ等の画像形成装置内の転写ローラ、帯
電ローラ等に使用される導電性弾性ローラに関する。
【0002】
【従来の技術】上記画像形成装置内で使用される導電性
弾性ローラには、良好な画像形成を達成するために、適
度の柔軟性と導電性が必要とされる。このため、従来か
ら導電性芯金上に導電性発泡ゴムからなる弾性層を形成
したローラが用いられている。導電性発泡ゴムからなる
弾性層に導電性を付与する方法は、極性の高いウレタン
ゴム、アクリルニトリルーブタジエンゴム(NBR)、
エピクロルヒドリンゴム等からなる発泡ゴム組成物を使
用したり、発泡ゴム組成物中に多量のカーボンブラック
を配合することにより行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記前
者の方法で発泡ゴムからなる弾性層に導電性を付与した
場合、温度や湿度の環境変化により上記ゴム組成物中の
イオン化合物の移動性が大きく変化することにより、ロ
ーラの抵抗値が環境変化によって大きく変化してしまう
という問題を生じてしまう。一方、後者の方法では、多
量のカーボンブラックを配合すると、ゴム組成物中でカ
ーボンブラックが均一に分散せず、ローラに加える電圧
を変化させた時にローラの周方向や幅方向での抵抗値が
ばらつくといった問題点を生じてしまう。
【0004】本発明は上記問題を解消するためになされ
たもので、ローラの抵抗値が環境変化によっても大きく
変動せず、しかも、ローラに加える電圧を変化させた時
のローラの周方向や幅方向での抵抗値のバラツキを低減
でき、ほぼ均一な抵抗値が得られるようにすることを課
題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、本発明では、請求項1で、導電性芯金上にカーボン
ブラックを配合した導電性弾性層を設け、該導電性弾性
層の外周面に抵抗調整層を設けた導電性弾性ローラであ
って、上記導電性弾性層の体積固有抵抗値(h)の常用
対数値(log10h)をHとし、上記抵抗調整層の体積
固有抵抗値(t)の常用対数値(log10t)をTとし
たときに、T/H≦1.0を満たしていることを特徴と
する導電性弾性ローラを提供している。
【0006】ここでの導電性弾性層の体積固有抵抗値
(h)及び抵抗調整層の体積固有抵抗値(t)は、JI
S K6911の手法にて、各層のシートサンプルの体
積固有抵抗値(Ω・cm)を測定したものである。
【0007】上記において、導電性弾性層はカーボンブ
ラックの配合により導電性を付与したゴム組成物または
発泡ゴム組成物で構成している。よって、前述の極性の
高いゴムを用いて導電性を付与した時のような環境変化
によってローラの抵抗値が変動するという不具合の発生
を防止している。さらに、本発明では抵抗調整層を設け
ることにより、前述のカーボンブラックを配合したゴム
組成物を導電性弾性層に用いた時にローラの周方向及び
幅方向での抵抗値がばらつくという欠点を解消してい
る。すなわち、抵抗調整層はその抵抗値を導電性弾性層
のそれと同等または導電性弾性層のそれよりも小さくし
ているため(T/H≦1.0)、ローラに電圧を印加す
ると、電流は先ず低抵抗の抵抗調整層に流れ、低抵抗の
抵抗調整層全体から導電性弾性層を介して導電性芯金に
流れることとなり、よって、ローラの周方向及び幅方向
における抵抗値のバラツキを極めて小さくすることがで
きる。
【0008】なお、導電性弾性層は、厚みを3〜50m
m、好ましくは5〜30mmの範囲にし、抵抗調整層は
厚みを30〜700μm、好ましくは50〜500μm
の範囲にする。これは、導電性弾性層はローラに適切な
弾性を付与する上で比較的大きな厚みにする一方、抵抗
調整層は導電性弾性層の弾性を低下させない程度の薄厚
にするためである。また、抵抗調整層は、通常、熱可塑
性樹脂または熱可塑性エラストマーにカーボンブラック
等の導電性付与剤を配合した組成物をシート状、チュー
ブ状に成形することにより形成する。この場合、樹脂ま
たはエラストマー組成物中の導電性付与剤の占める割合
が導電性弾性層を構成するゴム組成物中のカーボンブラ
ックのそれよりもかなり大きく、導電性付与剤の分散性
が層の周方向や幅方向におかる抵抗値のバラツキに与え
る影響は小さい。
【0009】導電性弾性層の体積固有抵抗値の常用対数
値Hは一般に3〜11、好ましくは5〜10、より好ま
しくは7〜10の範囲にあるのがよい。導電性弾性層の
体積固有抵抗値が小さくなり過ぎると、感光体帯電用の
帯電ローラとして使用した場合に電流リークを発生して
帯電不良を生じやすい傾向となり、また、転写ローラと
して使用した場合にはローラ表面に電荷を溜めることが
困難になって転写不良を生じやすい傾向となる。また、
導電性弾性層の体積固有抵抗値が大きくなり過ぎると、
トナー帯電用の帯電ローラとして使用した場合にローラ
に電流が流れにくく、トナーの帯電不良を生じやすい傾
向となり、転写ローラとして使用した場合には転写電界
がかかりにくく、転写不良を生じやすい傾向となる。
【0010】上記のように導電性弾性層の体積固有抵抗
値の常用対数値Hと、抵抗調整層の体積固有抵抗値の常
用対数値Tの比であるT/Hは1.0以下とするが、
0.25≦T/H≦0.75を満たすようにするのが好
ましい(請求項2)。これは、T/Hはローラの周方向
及び幅方向における抵抗値のバラツキを無くす上ではで
きるだけ小さい方が好ましいが、余り小さくしすぎる
と、抵抗調整層を構成する樹脂またはエラストマー組成
物中に大量の導電性付与剤を配合する必要を生じること
から、抵抗調整層の硬度が大きくなり過ぎて、導電性弾
性層に抵抗調整層を装着するのが困難となる問題や、ま
た、ローラ表面に過大な電流が流れて、ローラと接触す
る部品との間にリークが発生して部品損傷や画像不良の
問題が生じるおそれがあるためである。よって、上記範
囲とすることにより、かかる不具合を生じることなく、
ローラの周方向及び幅方向における抵抗値のバラツキを
極めて小さくすることができる。
【0011】導電性芯金としては、従来よりこの種のロ
ーラに用いられているものが使用可能であり、例えば、
銅、アルミニウム、ステンレス製の棒状体又は筒状(パ
イプ状)体のものが使用できる。または、金属製ドラム
の両端面の中心に短寸の棒状体を取り付けた導電性ドラ
ムを上記導電性芯金部材として使用することもできる。
なお、このようなタイプの発泡導電性ゴムローラは導電
性ドラムと呼ぶこともある。
【0012】上記本発明の導電性弾性ローラにおける導
電性芯金とローラ外周面(抵抗調整層表面)間の抵抗値
(r)は、該抵抗値(r)の常用対数値(log10r)
をRとしたときに2≦R≦10を満たしているのが好ま
しい(請求項2)。かかる抵抗値の常用対数値Rが2よ
り小さいとローラに多量の電流が流れすぎ、帯電ローラ
として使用する場合は電流リークを生じやすい傾向とな
り、転写ローラとして使用する場合はローラ表面に必要
とされる電荷が溜まりにくく、転写不良を生じやすい傾
向となる。逆に抵抗値の常用対数値Rが10より大きく
なると、ローラ中に電流が流れにくくなり、トナー帯電
用の帯電ローラとして使用する場合はトナーの帯電不良
を生じやすい傾向となり、転写ローラとして使用する場
合はトナーを担持させる性能が低下して画像不良が生じ
やすい傾向となる。よって、抵抗値の常用対数値Rは、
好ましくは3≦R≦9、より好ましくは4≦R≦8、更
に好ましくは5≦R≦8の範囲にあるのがよい。
【0013】上記導電性弾性層に用いるゴム材料として
は、従来からこの種のローラに使用しているゴム材料を
用いることができ、例えば、アクリルニトリルーブタジ
エンゴム(NBR)、エチレン−プロピレンゴム(EP
M)、エチレ−プロピレンージエン共重合ゴム(EPD
M)、アクリルニトリルーブ夕ジエン共重合ゴムの水素
化物、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、ブ
チルゴム(IIR)、ハロゲン化IIR、クロロプレン
ゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(C
SM)、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合
ゴム(CIIC)、エピクロルヒドリン単独重合ゴム
(CHR)、ニトリルゴム(NBR)の水素化物、塩素
化ポリエチレン、ウレタンゴム、シリコーン−エチレン
プロピレン混合ゴム等を挙げることができる。これらは
1種または2種以上を混合して用いることができる。特
に、極性の異なる少なくとも2種類以上のゴムを用いる
のが電圧依存性と環境依存性の点から望ましい。
【0014】導電性弾性層にはカーボンブラックをゴム
材料100重量部に対して20〜45重量部、好ましく
は25〜35重量部配合するのが好ましい。これは、カ
ーボンブラックの配合量が20重量部より少ないと、ゴ
ム材料の種類によるが導電性弾性層の抵抗値を上記所定
の抵抗値の範囲内に設定することが困難になり、逆に、
カーボンブラックの配合量が45重量部より多くなる
と、導電性弾性層の抵抗値が上記所定の抵抗値の範囲を
外れて小さくなりすぎるおそれがあるためである。な
お、導電性弾性層には導電性付与剤としてカーボンブラ
ック以外に、金属微粉末、金属酸化物の粉末、グラファ
イト等を補助的に使用してもよい。
【0015】導電性弾性層の硬度はアスカーC硬度で、
5〜40°、好ましくは5〜30°の範囲にとする。ア
スカ−C硬度が5°より小さい場合には充分な圧接力が
得難くなり、40°より大きい場合には必要なニップ巾
が得難くなる。
【0016】抵抗調整層は前記したように熱可塑性樹脂
または熱可塑性エラストマーに導電性付与剤を配合した
組成物からなる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリ
エイチレンテレフタレート(PET)等のポリエステ
ル、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、テトラフルオ
ロエチレンパーフルオロアルキルエーテルコポリマー
(PFA)等のフッ素樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニ
ル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリエチレン等が挙げら
れる。これらは1種または2種以上を混合して用いるこ
とができる。また、熱可塑性エラストマーとしては、ポ
リオレフィン系エラストマー、ポリウレタン系エラスト
マー、ポリエステル系エラストマー、フッ素樹脂エラス
トマー、ポリ塩化ビニル系エラストマー等が挙げられ
る。これらは1種または2種以上を混合して用いること
ができる。導電性付与剤はカーボンブラック、金属微粉
末、金属酸化物の粉末、グラファイト等を用いることが
できるが、比較的少量の配合で高い導電性を得るために
は、カーボンブラックを用いるのが好ましい。
【0017】抵抗調整層の体積固有抵抗値の常用対数値
Tは一般に1〜10、好ましくは2〜10、より好まし
くは4〜8の範囲にあるのがよい。これは、かかる体積
固有抵抗値の常用対数値Tが10より大きい場合、本発
明の効果が得られにくくなり、逆に、1より小さくする
と、抵抗調整層の組成物中に大量の導電付与剤(カーボ
ンブラック等)を配合する必要があり、抵抗調整層の硬
度が大きくなりすぎ、発泡導電層に抵抗調整層を装着す
るのが困難となったり、ローラ表面に過大な電流が流
れ、ローラと対向する部品との間にリークが発生して部
品損傷や画像不良の問題が生じるおそれがある。
【0018】本発明において導電性弾性層は加硫及び発
泡を施したゴム組成物を用いて構成するのが好ましい。
加硫及び発泡はゴム組成物の混練り時、または、ゴム組
成物を成形時のいずれで行ってもよい。また、ゴム組成
物には必要に応じて老化防止剤、補強剤、充填剤等を必
要に応じて配合することができる。
【0019】加硫剤としては、例えば硫黄、有機含硫黄
化合物の他、過酸化物なども使用可能である。有機含硫
黄化合物としては、例えば、テトラメチルチウラムジス
ルフィド、N,N−ジチオビスモルホリン等が挙げられ
る。過酸化物としてはべンゾイルペルオキシド、ジクミ
ルペルオキシド等を挙げることができる。加硫とともに
発泡を行う場合は、加硫速度と発泡速度のバランスが良
くなる点から硫黄を用いるのが好ましい。また、加硫剤
とともに加硫促進剤を配合するの好ましく、加硫促進剤
としては、例えば、消石灰、マグネシア(MgO)、リ
サージ(PbO)等の無機促進剤や、以下に記す有機促
進剤を使用することができる。有機促進剤としては、例
えば、2−メルカプトベンゾチアゾール、N−シクロヘ
キシル−2−ベンゾチアゾールスルフェン等のチアゾー
ル系加硫促進剤や、n−ブチルアミン、tert−ブチ
ルアミン、プロピルアミン等の脂肪族第1アミンと2−
メルカプトベンゾチアゾールとの酸化縮合物、ジシクロ
ヘキシルアミン、ピロリジン、ピペリジン等の脂肪族第
2アミンと2−メルカプトベンゾチアゾールとの酸化縮
合物、脂環式第1アミンと2−メルカプトペンゾチアゾ
ールとの酸化縮合物、モリフォリン系化合物と2−メル
カプトベンゾチアゾールとの酸化縮合物等のスルフェン
アミド系加硫促進剤や、テトラメチルチウラムモノスル
フィド(TMTM)、テトラメチルチウラムジスルフィ
ド(TMTD)、テトラエチルチウラムジモノスルフィ
ド(TETD)、テトラブチルチウラムジモノスルフィ
ド(TBTD)、ジペンタメチレンチウラムテトラスル
フィド(DPTT)等のチウラム系加硫促進剤や、ジメ
チルジチオカルバミン酸亜鉛 (ΖnMDC) 、ジエチル
ジチオカルバミン酸亜鉛(ZnEDC)、ジ−n−ブチ
ルカルバミン酸亜鉛(ΖnBDC)等のジチオカルバミ
ン酸塩系加硫促進剤などを使用することができる。ま
た、加硫促進助剤を配合することもでき、例えば、亜鉛
華などの金属化合物やステアリン酸、オレイン酸、綿実
脂肪酸等の脂肪酸を用いることができる。
【0020】発泡剤としては、例えば、アゾジカルボン
アミド、N.N−ジニトロソペンタメチレンテトラミン
などの有機系発泡剤が用いられる。発泡剤の配合量は組
成物のゴム成分100重量部に対して5〜11重量部程
度とする。これは5重量部未満では発泡が不十分にな
り、11重量部よりも多くなると発泡剤が加硫を阻害し
て、加硫が不十分になるためである。組成物を発泡体と
した場合、柔軟性が向上する。
【0021】充填剤としては、例えば、シリカ、クレ
ー、タルク、炭酸カルシウム、二塩基性亜リン酸塩(D
LP)、塩基性炭酸マグネシウム、アルミナ等の粉体を
挙げることができる。充填剤を配合するとゴム組成物の
強度が向上する。
【0022】図1は本発明の導電性弾性ローラの一具体
例を示す斜視図である。導電性ローラ1は丸棒状の導電
性芯金2の外周面に導電性弾性層3を固設し、さらに導
電性弾性層3の外周面に抵抗調整層4を固設している。
導電性芯金2の外周面に導電性弾性層3を固設する方法
は特に限定されないが、作業性の点から、熱可塑性のホ
ットメルト系接着剤を用いて接着するのが好ましい。ま
た、導電性弾性層3の外周面に抵抗調整層4を設ける方
法は特に限定されないが、熱可塑性の接着剤を用いて接
着させるのが好ましい。
【0023】上記導電性弾性ローラにおける導電性芯金
とローラ外周面(抵抗調整層表面)間の抵抗値(r)の
常用対数値(R)は、図2の測定方法で測定している。
すなわち、導電性弾性ローラ1をローラの外周表面1a
がアルミ板30の表面に接触するようにアルミ板30上
に設置し、さらに導電性芯金2の両端に500gづつの
荷重Wを加え、導電性芯金2一方の端部より1000V
電圧を印加したときの電流値(A)を測定し、オームの
法則により電気抵抗r(Ω)を求め、その常用対数lo
gr=Rを算出する。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例(実施形
態)及び比較例により更に詳細に説明する。下記表1に
示される各組成の原料を混練した後、チューブ状に押し
出し、加硫缶で、加硫温度150〜180℃、加硫時間
5〜30分で加硫、発泡させて、チューブ状の発泡体を
作製し、該チューブ状の発泡体を長さ32.5cmに切
断した。
【0025】
【表1】
【0026】表中、NBR(アクリルニトリル−ブタジ
エンゴム)はNipol DN401LL、日本ゼオン
(株)製、EPDM(エチレ−プロピレンージエン共重
合ゴム)はEPT4021、三井石油化学(株)製、C
R(クロロプレンゴム)はネオプレンWRT、昭和電工
デュポン(株)製、カーボンブラックはMA−100
B、三菱化学(株)製、発泡剤はビニホールAC#3、
永和化成(株)製、発泡助剤はセルペースト101、永
和化成(株)製である。また、表中の数値は重量部であ
る。
【0027】導電性芯金2として、外径15mm、幅
(長さ)400mmの、ステンレスからなる丸棒体を用
意し、この芯金の外周面にTR3(和薬ペイント社製、
ナイロン系ホットメルト接着剤)を塗布して、上記所定
長さに切断したチューブ状発泡体の中空内に嵌め込み、
上記TR3(和薬ペイント社製、ナイロン系ホットメル
ト接着剤)を120℃で20分間硬化反応させた。
【0028】次に、上記チューブ状の発泡体の外周面を
研磨してその厚みを6.5mmとすることにより導電性
弾性層3とし、更に、この導電性弾性層3の外周表面上
にTR3(和薬ペイント社製、ナイロン系ホットメルト
接着剤)を塗布して、乾燥させた。次に、厚さ50μm
の抵抗調整層4を導電性弾性層3の外周表面上に被覆し
た後、120℃で20分間加熱して接着させて、各実施
例及び比較例の導電性弾性ローラ1を完成させた。な
お、比較例1、3、4は抵抗調整層4を用いず、導電性
弾性層3の外周面をそのままローラの外周面とした。
【0029】抵抗調整層4としては、グンゼ社製のPA
(ポリアミド)にカーボンブラックを配合したもの、グ
ンゼ社製のPFA(テトラフルオロエチレンパーフルオ
ロアルキルエーテルコポリマー)にカーボンブラックを
配合したものを使用し、カーボンブラックの配合量で抵
抗値を調整した。
【0030】上記作製した各実施例及び比較例の導電性
弾性ローラについて、以下の評価試験を行った。 (導電性導電層及び抵抗調整層の体積固有抵抗値(常用
対数値)の測定)各導電性弾性ローラを構成する導電性
導電層及び抵抗調整層のそれぞれのシートサンプルに作
成し、JIS K6911の手法にて、それぞれのシー
トサンプルの体積固有抵抗値h、t(Ω・cm)を測定
し、これらの常用対数値(logh=H(logt=
T)を各々算出した。
【0031】(導電性芯金とローラ外周面間の抵抗値
(常用対数値)の測定)前記図2に示すた測定装置方
で、導電性芯金とローラ外周面間の抵抗値r(Ω)を測
定し、その常用対数(logr=R)を算出した。
【0032】(環境依存性の評価)前記図2に示した測
定装置で、10℃、湿度15%の環境条件で、電圧10
0Vを印加時の導電性芯金とローラ外周面間の抵抗値
(r1)を測定して、その常用対数値(logr1=R
1)を算出し、更に、32.5℃、湿度90%の環境条
件で、導電性芯金とローラ外周面間の抵抗値(r2)を
測定して、その常用対数(logr2=R2)を算出
し、R1からR2を差し引いた値(R1−R2)を比較
して、環境依存性の評価を行なった。
【0033】(電圧依存性の評価)前記図2に示した測
定装置で、23.5℃、湿度55%の環境条件で、電圧
100Vを印可時の導電性芯金とローラ外周面間の抵抗
値(r3)を測定して、その常用対数値(logr3=
R3)を算出し、更に、23.5℃、湿度55%の同じ
環境条件で電圧1000Vを印可時の導電性芯金とロー
ラ外周面間の抵抗値(r4)を測定して、その常用対数
(logr4=R4)を算出し、R3からR4を引いた
値(R3−R4)を比較して、電圧依存性の評価を行な
った。
【0034】(抵抗ムラの評価)図3に示す測定装置
で、23.5℃、湿度55%の条件下で、導電性弾性ロ
ーラを作業台31上に載置し、導電性芯金2の一端とロ
ーラ外周面1a間に1000Vの電圧を印加し、ローラ
外周面1aに接触させる電極(ピックアップ)をローラ
の長手方向に沿って位置を移動させてローラ外周面1a
の任意の70か所の抵抗値を測定し、そのうちの最大値
max と最小値rmin の常用対数値(logrmax =R
max 、及び、logrmin =Rmim )を算出し、Rmax
からRmim を引いた値を比較して、抵抗ムラの評価を行
なった。
【0035】上記作成した各実施例及び比較例の導電性
弾性ローラの物性と評価試験結果を下記表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】表3中の導電性弾性層とローラの硬度はア
スカーC硬度である。導電性弾性層の抵抗ムラ、環境依
存性及び電圧依存性の評価値は抵抗調整層を設ける前
に、導電性弾性層の外周面をローラ外周面として上記と
同様の評価試験を行って得られた値である。
【0038】比較例1のローラに抵抗調整層を更に付加
したものが実施例1のローラであり、これらの評価値か
ら、抵抗調整層(PFAにカーボンブラックを配合)を
設けたことによりローラの抵抗ムラ(抵抗のバラツキ)
が大きく減少していることがわかる。
【0039】比較例3のローラは導電性弾性層のゴム成
分を極性の高いNBR(アクリルニトリル−ブタジエン
ゴム)のみとしており、導電性弾性層がゴム組成物中の
イオン化合物の移動により良好な導電性を示してローラ
の抵抗ムラや電圧依存性については良好な結果が得られ
ているが、環境依存性が著しく悪い結果になっている。
【0040】実施例2のローラは抵抗調整層のベースポ
リマーをPAにしている点が上記実施例1と相違してい
る。該実施例2のローラも実施例1のローラと同様にロ
ーラの抵抗ムラ(抵抗のバラツキ)が大きく減少してい
る。
【0041】実施例3のローラは導電性弾性層の体積固
有抵抗値の常用対数値Hと抵抗調整層の体積固有抵抗値
の常用対数値Tの比であるT/Hが1であり、抵抗調整
層による抵抗ムラの減少効果が得られているものの、実
施例1のローラのそれよりも小さい。
【0042】実施例4のローラはローラの硬度を実施例
1のローラのそれよりも高くしているが、実施例1と同
等の良好な結果を得ている。
【0043】比較例2のローラは抵抗調整層を設けてい
るが、抵抗調整層の体積固有抵抗値が大きすぎ、導電性
弾性層の体積固有抵抗値の常用対数値Hと抵抗調整層の
体積固有抵抗値の常用対数値Tの比であるT/Hが1.
5と高いため、抵抗調整層による抵抗ムラの減少効果が
得られていない。
【0044】実施例5、6のローラは抵抗調整層の体積
固有抵抗値を実施例1のローラのそれよりも大きくまた
は小さくし、実施例7、8、9のローラは導電性弾性層
の体積固有抵抗値を実施例1のローラのそれよりも大き
くまたは小さくして、導電性弾性層の体積固有抵抗値の
常用対数値Hと抵抗調整層の体積固有抵抗値の常用対数
値Tの比であるT/Hを実施例1のローラのそれ(0.
5)から変動させているが、実施例1のローラとほぼ同
等の好ましい結果が得られている。なお、実施例9のロ
ーラは導電性弾性層中のカーボンブラックの量がかなり
多く、導電性芯金とローラ外周面間の抵抗値(常用対数
値)がかなり小さめの4になっているため、実施例1の
ローラに比べて抵抗ムラ、電圧依存性が若干悪くなって
いる。
【0045】
【発明の効果】以上の説明より明かなように、本発明に
よれば、抵抗値が環境変化によっても大きく変動せず、
しかも、ローラの周方向や幅方向での抵抗値ムラが軽減
した導電性弾性ローラを得ることができる。よって、電
子写真複写機等の画像形成装置の転写ローラ、帯電ロー
ラとして使用すると、長期に亘って優れた性能を維持す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の導電性弾性ローラの一具体例を示
し、(A)は正面図、(B)は断面図であり。
【図2】 導電性弾性ローラの電気抵抗の測定方法(測
定装置)を示す概略図である。
【図3】 導電性弾性ローラの抵抗ムラの測定方法(測
定装置)を示す概略図である。
【符号の説明】
1 導電性弾性ローラ 2 導電性芯金 3 導電性弾性層 4 抵抗調整層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年1月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】
【表2】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性芯金上にカーボンブラックを配合
    した導電性弾性層を設け、該導電性弾性層の外周面に抵
    抗調整層を設けた導電性弾性ローラであって、 上記導電性弾性層の体積固有抵抗値(h)の常用対数値
    (log10h)をHとし、上記抵抗調整層の体積固有抵
    抗値(t)の常用対数値(log10t)をTとしたとき
    に、T/H≦1.0を満たしていることを特徴とする導
    電性弾性ローラ。
  2. 【請求項2】 0.25≦T/H≦0.75を満たし、
    かつ、導電性芯金とローラ外周面(抵抗調整層表面)間
    の抵抗値(r)の常用対数値(log10r)をRとした
    ときに2≦R≦10を満たしている請求項1に記載の導
    電性弾性ローラ。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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