JPH1143454A - ポリエンアルコール誘導体、スルホン誘導体およびそれらの製造法 - Google Patents

ポリエンアルコール誘導体、スルホン誘導体およびそれらの製造法

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JPH1143454A
JPH1143454A JP10111978A JP11197898A JPH1143454A JP H1143454 A JPH1143454 A JP H1143454A JP 10111978 A JP10111978 A JP 10111978A JP 11197898 A JP11197898 A JP 11197898A JP H1143454 A JPH1143454 A JP H1143454A
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formula
compound
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JP10111978A
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English (en)
Inventor
Toshiya Takahashi
寿也 高橋
Yasunobu Miyamoto
泰延 宮本
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH1143454A publication Critical patent/JPH1143454A/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レチノール等の中間体およびその製造法を提
供すること。 【解決手段】 一般式(1) (式中、Rは水素原子または水酸基の保護基を示し、Y
は、下記基を示す。 (R1、R2およびR3は、同一または相異なり、水素原
子または炭素数1〜3のアルキル基を示す。))で示さ
れるポリエンアルコール誘導体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬の中間体、例
えばレチノール(ビタミンA)の中間体として有用なポ
リエンアルコール誘導体、スルホン誘導体およびそれら
の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、本発明のポリエンアルコール誘導
体、スルホン誘導体は知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、新規なポリ
エンアルコール誘導体、スルホン誘導体およびそれらの
製造法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討した結果本発明に至った。すな
わち、本発明は、一般式(1) (式中、Rは水素原子または水酸基の保護基を示し、Y
は、下記基を示す。 (R1、R2およびR3は、同一または相異なり、水素原
子または炭素数1〜3のアルキル基を示す。))で示さ
れるポリエンアルコール誘導体と一般式(2) (式中、RおよびYは、前記と同じ意味を表わし、Ar
は、置換基を有していてもよいアリール基を示す。)で
示されるスルホン誘導体およびそれらの製造法を提供す
るものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の一般式(1)で示されるポリエンアルコ
ール誘導体は、一般式(2)で示されるスルホン誘導体
と塩基とを反応させることによって得ることができる。
【0006】本発明の一般式(1)および(2)で示さ
れる化合物においてRの水酸基の保護基としては、例え
ばアセチル、ピバロイル、ベンゾイル、p−ニトロベン
ゾイルなどのアシル基、トリメチルシリル、t−ブチル
ジメチルシリル、t−ブチルジフェニルシリルなどのシ
リル基、テトラヒドロピラニル、メトキシメチル、メト
キシエトキシメチル、1−エトキシエチルなどのアルコ
キシメチル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、
t−ブチル基、トリチル基、メチル基、トリクロロエト
キシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基等が挙げ
られる。
【0007】スルホン誘導体(2)のArは置換基を有
していてもよいアリール基を示し、例えばフェニル基、
ナフチル基等が挙げられ、置換基としては、C1からC
5のアルキル基、C1からC5のアルコキシ基、ハロゲ
ン原子、ニトロ基等が挙げられる。Arの具体例として
は、フェニル、ナフチル、o−トリル,m−トリル,p
−トリル、o−メトキシフェニル、m−メトキシフェニ
ル、p−メトキシフェニル、o−クロロフェニル、m−
クロロフェニル、p−クロロフェニル、o−ブロモフェ
ニル、m−ブロモフェニル、p−ブロモフェニル、o−
ヨードフェニル、m−ヨードフェニル、p−ヨードフェ
ニル、o−フルオロフェニル、m−フルオロフェニル、
p−フルオロフェニル、o−ニトロフェニル、m−ニト
ロフェニル、p−ニトロフェニル等が挙げられる。
【0008】本反応に用いる塩基としては、アルカリ金
属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ
金属の水素化物、アルカリ土類金属の水素化物、アルカ
リ金属のアルコキサイド、アルカリ土類金属のアルコキ
サイドであり、具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリ
ウムメトキサイド、カリウムメトキサイド、カリウムt
−ブトキサイド等が挙げられる。かかる塩基の使用量は
スルホン誘導体(2)に対して通常、2〜20モル倍程度
である。
【0009】上記反応には、通常、有機溶媒が用いら
れ、かかる溶媒としては、n−ヘキサン、シクロヘキサ
ン、n−ペンタン、トルエン、キシレン等の炭化水素系
溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アニソ
ール等のエーテル系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタ
ン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、o−ジクロ
ロベンゼン等のハロゲン系溶媒、またはN,N−ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメ
チルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミ
ド等の非プロトン性極性溶媒が挙げられる。
【0010】反応温度は、通常、-78℃から使用する溶
媒の沸点の範囲である。反応初期は低温の方が好まし
く、その後、反応を促進させるために40℃〜50℃に
昇温するのが好ましい。また、反応時間は、反応で用い
る塩基の種類ならびに反応温度によって異なるが、通常
1時間から24時間程度の範囲である。反応で用いる塩
基の種類、保護基の種類、反応条件によっては、本反応
と同時に脱保護することも可能である。反応後、通常の
後処理、例えば抽出、蒸留、各種クロマトグラフィーな
どの操作をすることによりポリエンアルコール誘導体
(1)を単離、精製することができる。
【0011】原料化合物であるスルホン誘導体(2)
は、EまたはZ幾何異性体、光学活性体、ラセミ体のい
ずれであっても、またその混合物であってもよい。
【0012】一般式(2)で示されるスルホン誘導体
は、一般式(3) (式中、ArおよびYは前記と同じ意味を表わす。)で
示される化合物に塩基性化合物を作用させ、次いで一般
式(4) (式中、Rは前記と同じ意味を表わし、Xはハロゲン原
子を示す。)で示されるアリルハライド類を反応させる
ことによって得ることができる。
【0013】一般式(3)で示される化合物において、
Arは、前記スルホン誘導体(2)におけるArと同様
のものが挙げられる。また、一般式(4)で示されるア
リルハライド類のRとしては、前記一般式(1)及び
(2)のRとして例示したものと同様のものが挙げられ
る。また、Xのハロゲン原子としては、塩素原子、臭素
原子、沃素原子等が挙げられる。
【0014】上記反応においては、反応で用いる塩基性
化合物の種類、保護基の種類、反応条件によっては、カ
ップリングと同時に、脱保護することも可能である。上
記反応に用いられる塩基性化合物としては、例えばアル
キルリチウム、グリニヤール試薬、アルカリ金属の水酸
化物、アルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属の水
素化物、アルカリ土類金属の水素化物、アルカリ金属の
アルコキサイド、アルカリ土類金属のアルコキサイド等
が挙げられ、具体的には、例えばn−ブチルリチウム、
s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、エチルマグ
ネシウムブロマイド、エチルマグネシウムクロライド、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウ
ム、水素化カリウム、ナトリウムメトキサイド、カリウ
ムメトキサイド、カリウムt−ブトキサイド等が挙げら
れる。特にアルキルリチウムやアルキルマグネシウムハ
ライド等に代表されるグリニャール試薬が好ましく用い
られる。かかる塩基性化合物の使用量は、化合物(3)
に対して通常、1〜3モル倍程度の範囲である。
【0015】上記反応には、通常、有機溶媒が用いら
れ、かかる溶媒としては、例えばジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、アニソール等のエーテル系溶媒、n
−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ペンタン、トルエ
ン、キシレン等の炭化水素系溶媒、クロロホルム、ジク
ロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、o
−ジクロロベンゼン等のハロゲン系溶媒、N,N−ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N,N−ジ
メチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリア
ミド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。
【0016】上記反応に用いられる塩基性化合物は、化
合物(3)にアニオンを発生させることができるもので
ある。アニオン発生時の反応温度は、通常、−78℃〜
50℃程度の範囲、好ましくは、アルキルリチウムを用
いる場合には、通常、−78℃〜0℃程度の範囲であ
り、その他の試薬を用いる場合には、通常、−30℃〜
50℃程度の範囲である。熟成時間は通常、10分〜3
時間程度である。
【0017】また、化合物(3)に塩基性化合物を作用
させた後、反応性を向上させるために、亜鉛化合物を作
用させてメタル交換させることが好ましい。亜鉛化合物
としては例えば、ハロゲン化物、酸化物、硫化物、水酸
化物、カルボン酸塩、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、スルホ
ン酸塩、リン酸塩、チオシアン酸塩、クロム酸塩、過塩
素酸塩、アルコキシド、シアン化物、アセチルアセトネ
ート等が挙げられ、好ましくは塩化亜鉛(ZnC
2)、臭化亜鉛(ZnBr2)、沃化亜鉛(ZnI2
等のハロゲン化物が用いられる。かかるメタル交換と
は、例えば次の反応が生じているものと推定される(R
M+ZnCl2→RZnCl+MCl)。メタル交換の
反応温度は、通常、−78℃〜20℃程度の範囲、好ま
しくは、−20℃〜0℃程度の範囲である。熟成時間は
通常、30分から3時間程度である。亜鉛化合物の使用
量は、塩基性化合物に対して、通常、0.1〜2モル倍
程度の範囲である。
【0018】上記反応には金属触媒を用いることがで
き、かかる金属触媒としては、例えば銅、マンガン、
鉄、ニッケル、コバルト、銀、クロム、亜鉛などの各種
金属化合物が使用され、金属化合物としては、上記の各
種金属のハロゲン化物、酸化物、硫化物、水酸化物、カ
ルボン酸塩、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、スルホン酸塩、
リン酸塩、チオシアン酸塩、クロム酸塩、過塩素酸塩、
アルコキシド、シアン化物、アセチルアセトネート、リ
ン配位子を有する錯体(トリアリールホスフィノ錯体)
などが挙げられる。具体的には塩化第一銅、塩化第二
銅、臭化第一銅、臭化第二銅、沃化第一銅、酸化第一
銅、酸化第二銅、硫化銅、酢酸銅、硝酸銅、硫酸銅、炭
酸銅、水酸化銅、シアン化銅、銅アセチルアセトネー
ト、りん酸銅、チオシアン酸銅、クロム酸銅、過塩素酸
銅、銅メトキシド、塩化マンガン、酢酸マンガン、炭酸
マンガン、硝酸マンガン、硫酸マンガン、マンガンアセ
チルアセトネート、塩化コバルト、塩化ニッケル、塩化
第一鉄、塩化第二鉄、各種酸化鉄、酸化銀などが挙げら
れるが、とりわけ銅化合物が好ましく使用される。
【0019】その使用量は、化合物(3)に対して、通
常、0.01〜1当量倍程度、好ましくは、0.05〜
0.2当量倍程度である。金属触媒との反応温度は通
常、−78℃〜20℃程度の範囲、好ましくは、−20
℃〜0℃程度の範囲である。熟成時間は通常、30分か
ら2時間程度である。
【0020】アリルハライド類(4)との反応温度は、
通常、−10℃〜70℃程度の範囲であり、低温で反応
後、反応を促進させるために、昇温するのが好ましい場
合もある。反応時間は、特に限定されないが、通常、1
〜24時間程度の範囲である。反応後、通常の後処理、
例えば、抽出、蒸留、各種クロマトグラフィーなどの操
作により容易にスルホン誘導体(2)を単離、精製する
ことができる。
【0021】本発明において原料化合物である化合物
(3)、アリルハライド類(4)は、公知の方法により
容易に合成することができる。
【0022】アリルハライド類(4)は、水酸基がフリ
ーの状態(R=H)または、保護基が導入されている状
態のいずれでもよいが、次工程以降の反応、精製時の安
定性からは保護基が導入されている方が好ましい。例え
ば、保護基がアセチル基の場合、無水酢酸中室温もしく
は、塩化亜鉛存在下、無水酢酸と室温以下で反応させる
ことにより、容易にアセチル基が導入された化合物へと
導くことができる。
【0023】
【発明の効果】本発明のポリエンアルコール誘導体およ
びスルホン誘導体は、医薬、例えばビタミンAの中間体
として有用であり、本発明の製造法によりこれらの中間
体を工業的有利に製造することができる。
【0024】
【実施例】以下、実施例により、本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらにより限定されるものでは
ない。
【0025】(参考例1)酢酸ゲラニル40g(0.2
04モル)をヘキサン200mlに溶解し、トリクロロ
イソシアヌール酸17.1g(0.071モル)を徐々
に添加し、−10℃〜0℃で6時間保温した。反応後、
過剰のトリクロロイソシアヌール酸および副生するイソ
シアヌール酸は濾過により系外に除去した。濾液は炭酸
水素ナトリウム及び水で順次洗浄して、無水硫酸マグネ
シウムで脱水した後、溶媒を留去することにより粗製物
を得た。得られた粗製物は、シリカゲルカラムクロマト
グラフィーで精製し、目的の6−クロロ−3,7−ジメ
チルオクタ−2,7−ジエン−1−アセテート(アリル
ハライド類(4))を収率85.5%で得た。
【0026】(実施例1)β―シクロゲラニル−p−ト
リルスルホン5.85g(20ミリモル)をTHF60
mlに溶解して、−60℃以下に冷却した後、n−ブチ
ルリチウム12.5ml(20ミリモル)をシリンジよ
り窒素雰囲気下、ゆっくりと滴下し、滴下後、0℃にな
る迄自然昇温し、同温で3時間攪拌した。次いで、−1
5℃に冷却して、塩化亜鉛2.05g(15ミリモル)
をすばやく加えて、2時間攪拌した。続いて、同温で、
臭化第一銅ジメチルサルファイド錯体(Me2S・Cu
Br)0.4g(2ミリモル)を加えて1時間攪拌し
た。参考例1で得られたアリルハライド類(4)3.4
6g(15ミリモル)を−10℃〜0℃で滴下し、同温
で2時間攪拌後、60℃で6時間攪拌した。原料の消失
をTLCにて確認して、常法により後処理を行い、粗製
物を得た。得られた粗製物はシリカゲルクロマトグラフ
ィーにより精製でき、目的のカップリング体[1−アセ
トキシー3,7−ジメチル−9−(p−トルエンスルホ
ニル)−9−(2,6,6−トリメチル−シクロヘキセ
ン−1―イル)−ノナ−2,6−ジエン]を淡黄色オイ
ルとして収率85%で得た。1 H-NMR δ(CDCl3) 85(3H ,s) , 1.08(3H ,s) , 1.20(3H ,s) , 1.22-1.62
(4H ,m) , 1.68(3H ,s) 97(2H ,s) ,2.02(2H ,s) , 2.06(3H ,s) , 2.43(3H ,s)
, 2.55-2.98(2H ,m) 3.89(1H ,t , J=9Hz) , 4.59(2H , d , J=9Hz) , 5.12
(1H , Br ) 5.31(1H ,t , J=9Hz) , 7.29(2H , d , J=8Hz) , 7.75
(2H , d , J=8Hz)13 C-NMR δ(CDCl3) , 16.3 , 18.9 , 20.9 , 21.4 , 22.8 , 26.0 , 28.1 ,
29.0 , 34.4 , 35.4 ,39.0 , 39.6 , 40.9 , 61.1 ,
65.5 , 118.3 , 127.9 , 129.2 , 130.1 130.8 , 137.3 , 138.7 , 141.6 , 143.8 , 170.9
【0027】(実施例2)ゲラニル−p−トリルスルホ
ン5.85g(20ミリモル)をTHF60mlに溶解
して、−60℃以下に冷却した後、n−ブチルリチウム
12.5ml(20ミリモル)をシリンジより窒素雰囲
気下、ゆっくりと滴下し、滴下後、0℃になる迄自然昇
温し、同温で1時間攪拌した。次いで、−15℃に冷却
して、塩化亜鉛2.05g(15ミリモル)をすばやく
加えて、2時間攪拌した。続いて、同温で、臭化第一銅
ジメチルサルファイド錯体(Me2S・CuBr)0.
4g(2ミリモル)を加えて1時間攪拌した。参考例1
で得られたアリルハライド類(4)3.46g(15ミ
リモル)を−10℃〜0℃で滴下し、同温で2時間攪拌
後、60℃で6時間攪拌した。原料の消失をTLCにて
確認して、常法により後処理を行い、粗製物を得た。得
られた粗製物はシリカゲルクロマトグラフィーにより精
製することにより、目的のカップリング体[1−アセト
キシ−3,7,11,15−テトラメチル−9−(p−
トルエンスルホニル)−ヘキサデカ−2,6,10,1
4−テトラエン]を淡黄色オイルとして収率71%で得
た。1 H-NMR δ(CDCl3) 1.14(3H ,s) , 1.52(3H ,s) , 1.56(3H ,s) , 1.62(3H
,s) , 1.64(3H ,s) 95(4H ,s) ,2.03(4H ,s) , 2.43(3H ,s) , 2.17-2.89
(2H ,m) 3.87(1H ,d t , J= 4,10Hz) , 4.56(2H , d , J=9Hz) ,
4.89(1H , d , J=9Hz) 5.02(1H ,s) ,5.12 (1H , d , J=9Hz) , 5.30(1H , d ,
J=9Hz) , 7.29(2H , d, J=8Hz) , 7.75(2H , d , J=8
Hz)13 C-NMR δ(CDCl3) 15.8 , 16.1 , 17.5 , 20.9 , 21.5 , 22.8 , 25.5 , 2
6.0 , 37.4 , 39.5 39.6 , 61.1 , 63.3 , 117.3 , 118.3 , 123.4 ,127.9
, 129.5 ,130.3 , 131.7 ,134.8 , 141.5 , 144.1 ,144.8 , 170.9
【0028】(実施例3)実施例1で得られたカップリ
ング体16.54g(34ミリモル)をDMF100
mlに溶解し、80℃に昇温した。そこへ28%ソジ
ウムメチラート32.8ml(170ミリモル)を滴下
し、同温で8時間攪拌した。原料の消失をTLCにて確
認後、常法により後処理を施し、粗製物を得た。得られ
た粗製物をシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、
11,12―ジヒドロレチノール[1−ヒドロキシ−
3,8−ジメチル−10−(2,6,6−トリメチル−
シクロヘキセニル)−デカ−2,7,9−トリエン]を
淡黄色オイルとして収率76%で得た。1 H-NMR δ(CDCl3) 1.02(6H ,s) , 1.41-1.48(2H ,m) , 1.52-1.59(2H ,m)
, 1.60(3H ,s) 75(3H ,s) ,2.03(2H ,t , J=9Hz) , 2.11(2H ,t , J=9
Hz) , 2.21-2.29(2H ,m) 4.12(2H ,d , J=9Hz) , 5.31-5.45(4H , m) , 5.97(2H
,s)13 C-NMR δ(CDCl3) 12.3 , 16.2 , 19.2 , 21.6 , 22.8 , 26.4 , 32.7 , 3
4.1 , 39.5 39.6 , 58.9 , 123.4 , 124.2 , 128.2 ,129.6 , 134.
0 , 137.6 , 139.0
【0029】(実施例4)実施例1で得られたカップリ
ング体16.54g(34ミリモル)をシクロヘキサン
100mlに溶解し、40℃に昇温した。そこへカリウ
ムメチラート11.92 g(170ミリモル)を添加
し、同温で6時間攪拌した。原料の消失をTLCにて確
認後、常法により後処理を施し、粗製物を得た。得られ
た粗製物をシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、
11,12−ジヒドロレチノール[1−ヒドロキシー
3,8−ジメチル−10−(2,6,6−トリメチル−
シクロヘキセニル)−デカ−2,7,9−トリエン]を
淡黄色オイルとして収率90%で得た。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年5月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】(実施例1)β―シクロゲラニル−p−ト
リルスルホン5.85g(20ミリモル)をTHF60
mlに溶解して、−60℃以下に冷却した後、n−ブチ
ルリチウム12.5ml(20ミリモル)をシリンジよ
り窒素雰囲気下、ゆっくりと滴下し、滴下後、0℃にな
る迄自然昇温し、同温で3時間攪拌した。次いで、−1
5℃に冷却して、塩化亜鉛2.05g(15ミリモル)
をすばやく加えて、2時間攪拌した。続いて、同温で、
臭化第一銅ジメチルサルファイド錯体(Me2S・Cu
Br)0.4g(2ミリモル)を加えて1時間攪拌し
た。参考例1で得られたアリルハライド類(4)3.4
6g(15ミリモル)を−10℃〜0℃で滴下し、同温
で2時間攪拌後、60℃で6時間攪拌した。原料の消失
をTLCにて確認して、常法により後処理を行い、粗製
物を得た。得られた粗製物はシリカゲルクロマトグラフ
ィーにより精製でき、目的のカップリング体[1−アセ
トキシー3,7−ジメチル−9−(p−トルエンスルホ
ニル)−9−(2,6,6−トリメチル−シクロヘキセ
ン−1―イル)−ノナ−2,6−ジエン]を淡黄色オイ
ルとして収率85%で得た。1 H-NMR δ(CDCl30. 85(3H ,s) , 1.08(3H ,s) , 1.20(3H ,s) , 1.22-1.
62(4H ,m) , 1.68(3H ,s)1. 97(2H ,s) ,2.02(2H ,s) , 2.06(3H ,s) , 2.43(3H ,
s) , 2.55-2.98(2H ,m) 3.89(1H ,t , J=9Hz) , 4.59(2H , d , J=9Hz) , 5.12
(1H , Br ) 5.31(1H ,t , J=9Hz) , 7.29(2H , d , J=8Hz) , 7.75
(2H , d , J=8Hz)13 C-NMR δ(CDCl315.4 , 16.3 , 18.9 , 20.9 , 21.4 , 22.8 , 26.0 , 2
8.1 , 29.0 , 34.4 , 35.4 , 39.0 , 39.6 , 40.9 , 6
1.1 , 65.5 , 118.3 , 127.9 , 129.2 , 130.1 130.8 , 137.3 , 138.7 , 141.6 , 143.8 , 170.9
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】(実施例2)ゲラニル−p−トリルスルホ
ン5.85g(20ミリモル)をTHF60mlに溶解
して、−60℃以下に冷却した後、n−ブチルリチウム
12.5ml(20ミリモル)をシリンジより窒素雰囲
気下、ゆっくりと滴下し、滴下後、0℃になる迄自然昇
温し、同温で1時間攪拌した。次いで、−15℃に冷却
して、塩化亜鉛2.05g(15ミリモル)をすばやく
加えて、2時間攪拌した。続いて、同温で、臭化第一銅
ジメチルサルファイド錯体(Me2S・CuBr)0.
4g(2ミリモル)を加えて1時間攪拌した。参考例1
で得られたアリルハライド類(4)3.46g(15ミ
リモル)を−10℃〜0℃で滴下し、同温で2時間攪拌
後、60℃で6時間攪拌した。原料の消失をTLCにて
確認して、常法により後処理を行い、粗製物を得た。得
られた粗製物はシリカゲルクロマトグラフィーにより精
製することにより、目的のカップリング体[1−アセト
キシ−3,7,11,15−テトラメチル−9−(p−
トルエンスルホニル)−ヘキサデカ−2,6,10,1
4−テトラエン]を淡黄色オイルとして収率71%で得
た。1 H-NMR δ(CDCl3) 1.14(3H ,s) , 1.52(3H ,s) , 1.56(3H ,s) , 1.62(3H
,s) , 1.64(3H ,s)1. 95(4H ,s) ,2.03(4H ,s) , 2.43(3H ,s) , 2.17-2.8
9(2H ,m) 3.87(1H ,d t , J= 4,10Hz) , 4.56(2H , d , J=9Hz) ,
4.89(1H , d , J=9Hz) 5.02(1H ,s) ,5.12 (1H , d , J=9Hz) , 5.30(1H , d ,
J=9Hz) , 7.29(2H , d, J=8Hz) , 7.75(2H , d , J=8
Hz)13 C-NMR δ(CDCl3) 15.8 , 16.1 , 17.5 , 20.9 , 21.5 , 22.8 , 25.5 , 2
6.0 , 37.4 , 39.5 39.6 , 61.1 , 63.3 , 117.3 , 118.3 , 123.4 ,127.9
, 129.5 ,130.3 ,131.7 ,134.8 , 141.5 , 144.1 ,14
4.8 , 170.9
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】(実施例3)実施例1で得られたカップリ
ング体16.54g(34ミリモル)をDMF100
mlに溶解し、80℃に昇温した。そこへ28%ソジ
ウムメチラート32.8ml(170ミリモル)を滴下
し、同温で8時間攪拌した。原料の消失をTLCにて確
認後、常法により後処理を施し、粗製物を得た。得られ
た粗製物をシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、
11,12―ジヒドロレチノール[1−ヒドロキシ−
3,8−ジメチル−10−(2,6,6−トリメチル−
シクロヘキセニル)−デカ−2,7,9−トリエン]を
淡黄色オイルとして収率76%で得た。1 H-NMR δ(CDCl3) 1.02(6H ,s) , 1.41-1.48(2H ,m) , 1.52-1.59(2H ,m)
, 1.60(3H ,s)1. 75(3H ,s) ,2.03(2H ,t , J=9Hz) , 2.11(2H ,t , J
=9Hz) , 2.21-2.29(2H ,m) 4.12(2H ,d , J=9Hz) , 5.31-5.45(4H , m) , 5.97(2H
,s)13 C-NMR δ(CDCl3) 12.3 , 16.2 , 19.2 , 21.6 , 22.8 , 26.4 , 32.7 , 3
4.1 , 39.5 39.6 , 58.9 , 123.4 , 124.2 , 128.2 ,129.6 , 134.
0 , 137.6 , 139.0
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 315/04 C07C 315/04 317/18 317/18 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) (式中、Rは水素原子または水酸基の保護基を示し、Y
    は、下記基を示す。 (R1、R2およびR3は、同一または相異なり、水素原
    子または炭素数1〜3のアルキル基を示す。))で示さ
    れるポリエンアルコール誘導体。
  2. 【請求項2】一般式(2) (式中、RおよびYは、前記と同じ意味を表わし、Ar
    は、置換基を有していてもよいアリール基を示す。)で
    示されるスルホン誘導体。
  3. 【請求項3】一般式(2) (式中、R、ArおよびYは、前記と同じ意味を表わ
    す。)で示されるスルホン誘導体と塩基とを反応させる
    ことを特徴とする一般式(1)で示されるポリエンアル
    コール誘導体の製造法。
  4. 【請求項4】塩基が、アルカリ金属の水酸化物、アルカ
    リ土類金属の水酸化物、アルカリ金属の水素化物、アル
    カリ土類金属の水素化物、アルカリ金属のアルコキサイ
    ド、またはアルカリ土類金属のアルコキサイドである請
    求項3に記載の製造法。
  5. 【請求項5】一般式(3) (式中、ArおよびYは前記と同じ意味を表わす。)で
    示される化合物と一般式(4) (式中、Rは前記と同じ意味を表わし、Xはハロゲン原
    子を示す。)で示されるアリルハライド類とを塩基性化
    合物存在下に反応させることを特徴とする一般式(2)
    で示されるスルホン誘導体の製造法。
  6. 【請求項6】金属触媒を共存させることを特徴とする請
    求項5に記載の製造法。
  7. 【請求項7】金属触媒が銅触媒である請求項6に記載の
    製造法。
  8. 【請求項8】一般式(3)で示される化合物と一般式
    (4)で示されるアリルハライド類とを塩基性化合物存
    在下に反応させて一般式(2)で示されるスルホン誘導
    体を得、ついで該スルホン誘導体と塩基とを反応させる
    ことを特徴とする一般式(1)で示されるポリエンアル
    コール誘導体の製造法。
  9. 【請求項9】金属触媒を共存させることを特徴とする請
    求項8に記載の製造法。
  10. 【請求項10】金属触媒が銅触媒である請求項9に記載
    の製造法。
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