JPH1142445A - エレベータ用塗装ライン - Google Patents

エレベータ用塗装ライン

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JPH1142445A
JPH1142445A JP9201405A JP20140597A JPH1142445A JP H1142445 A JPH1142445 A JP H1142445A JP 9201405 A JP9201405 A JP 9201405A JP 20140597 A JP20140597 A JP 20140597A JP H1142445 A JPH1142445 A JP H1142445A
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JP
Japan
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coating
paint
elevator
hot air
line
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JP9201405A
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Naoki Mine
直 樹 峰
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 標準塗装と高級塗装のいずれにも対応するこ
とができ、熟練した技術者を要せず高度な塗装品質を保
証するとともに塗装時間、乾燥時間を短縮したエレベー
タ用塗装ラインを提供すること。 【解決手段】 塗料をエレベータ部材に塗布する静電塗
装装置1と、熱風によって塗料塗布後のエレベータ部材
を乾燥させる熱風乾燥装置2と、エレベータ部材を前記
各装置に搬入あるいは搬出する搬送装置53とを備え
る。静電塗装装置1は、塗料を微粒子化する塗料微粒子
化手段1aと、塗料微粒子化手段1aによって微粒子化
された塗料を塗布する塗布手段1bとを有する。また熱
風乾燥装置2は、エレベータ部材に近赤外線を放射する
近赤外線放射手段2aを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレベータ用塗装
ラインに係り、とりわけエレベータ部材について高度な
塗装品質を得ることができるエレベータ用塗装ラインに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のエレベータ用塗装ラインは、図7
および図8に示すように、標準塗装の場合と高級塗装の
場合とでその構造が異なっている。これは、従来の標準
塗装に適する標準塗装ラインでは高級塗装としての塗装
品質が満たされず、一方、従来の高級塗装に適する高級
塗装ラインでは工程に要する時間が長いため、それぞれ
を別個のラインとして設計、製造、運用した方が全体の
コストにおいて有利だからである。
【0003】従来の標準塗装ライン50は、図7に示す
ように、塗料をエレベータ部材に塗布する静電塗装装置
51と、熱風によって塗料塗布後のエレベータ部材を乾
燥させる熱風乾燥装置52と、エレベータ部材を前記各
装置に搬入あるいは搬出する搬送装置53によって構成
されている。
【0004】このように構成された従来の標準塗装ライ
ン50は、前処理ライン10に連続に設けられている
(図7参照)。この場合、前処理ライン10は、連続的
に配置された面清掃装置11と、脱脂装置12と、化成
皮膜処理装置13と、下塗り装置14とを有し、各装置
間にエレベータ部材の搬送のための搬送装置が配置され
ている。
【0005】次に、図7に示す従来の標準塗装ラインの
作用について説明する。前処理ライン10に搬送された
エレベータ部材は、面清掃装置11で塗装面の汚れが除
去され、脱脂装置12で塗装面が脱脂される。次にエレ
ベータ部材は、化成皮膜処理装置13で塗装面に化成皮
膜処理がなされ、下塗り装置14で塗装面が下塗りされ
る。
【0006】下塗りされたエレベータ部材は標準塗装ラ
イン50に搬送され、静電塗装装置51で塗装面に塗料
が塗布され、熱風乾燥装置52により塗装面が乾燥す
る。熱風乾燥装置52での塗装面の乾燥工程は、120
℃で20分間行われる。
【0007】一方、従来の高級塗装ライン60は、図8
に示すように、塗料をエレベータ部材に塗布する手吹き
塗装装置61と、蒸気によって塗料塗布後のエレベータ
部材を乾燥させる蒸気乾燥装置62と、エレベータ部材
を前記各装置に搬入あるいは搬出する搬送装置63によ
って構成されている。
【0008】このように構成された従来の高級塗装ライ
ン60は、前処理ライン10および付加前処理ライン2
0に連続に設けられている(図8参照)。この場合、前
処理ライン10は、連続的に配置された面清掃装置11
と、脱脂装置12と、化成皮膜処理装置13と、下塗り
装置14とを有し、各装置間にエレベータ部材の搬送の
ための搬送装置が配置されている。また付加前処理ライ
ン20は、連続的に配置されたパテ付け装置21と、第
1研磨装置22と、中塗り装置23と、第2研磨装置2
4とを有し、各装置間にエレベータ部材の搬送のための
搬送装置が配置されている。また一般に高級塗装ライン
60の後方には、仕上げ研磨装置70が配置される。
【0009】次に、図8に示す高級塗装ラインの作用に
ついて説明する。前処理ライン10に搬送されたエレベ
ータ部材は、面清掃装置11で塗装面の汚れが除去さ
れ、脱脂装置12で塗装面が脱脂される。エレベータ部
材は、その後化成皮膜処理装置13で塗装面に化成皮膜
処理がなされ、下塗り装置14で塗装面が下塗りされ
る。
【0010】下塗りされたエレベータ部材はさらに付加
前処理ライン20に搬送され、パテ付け装置21で塗装
面にパテ付けがなされる。次にエレベータ部材は第1研
磨装置22で塗装面が研磨され、中塗り装置23で塗装
面が中塗りされ、第2研磨装置24で再び塗装面が研磨
される。
【0011】その後エレベータ部材は高級塗装ライン6
0に搬送され、手吹き塗装装置61で手吹きによって塗
装面に塗料が塗布され、蒸気乾燥装置62で塗装面が乾
燥される。蒸気乾燥装置52での塗装面の乾燥は、80
℃で120分間行われる。乾燥されたエレベータ部材は
仕上げ研磨装置70に搬送され、塗装面が仕上げ研磨さ
れる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の高級塗装ライン
60では、手吹き塗装装置61による手吹き塗装作業に
よってエレベータ部材の塗装を行っている。しかしなが
ら手吹き塗装作業は、熟練した技術を要し、塗装時間が
長いという問題を有している。また従来の熱風乾燥装置
52、蒸気乾燥装置62による乾燥は塗膜表面から始ま
るため、高温で乾燥すると塗膜表面に気泡が発生してし
まう。このため低温で長時間の乾燥が必要であり、乾燥
時間が長いという問題を有している。
【0013】このような場合、標準塗装ライン50と高
級塗装ライン60とを同一の塗装ラインとして構成する
ことができれば、生産ライン全体のフレキシビリティが
向上し、コスト上からも大変有利である。
【0014】本発明は、このような点を考慮してなされ
たものであり、標準塗装と高級塗装のいずれにも対応す
ることができ、熟練した技術を要せず高度な塗装品質を
保証するとともに、塗装時間、乾燥時間を短縮したエレ
ベータ用塗装ラインを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、塗料をエレベ
ータ部材に塗布する静電塗装装置と、熱風によって塗料
塗布後のエレベータ部材を乾燥させる熱風乾燥装置と、
エレベータ部材を前記静電塗装装置および前記熱風乾燥
装置に搬入あるいは搬出する搬送装置と、を備え、前記
静電塗装装置は、塗料を微粒子化する塗料微粒子化手段
と、前記塗料微粒子化手段によって微粒子化された塗料
をエレベータ部材に噴出して塗布する塗布手段と、を有
することを特徴とするエレベータ用塗装ラインである。
【0016】本発明によれば、塗料微粒子化手段によっ
て微粒子化された塗料がエレベータ用部材に塗布される
ため、手吹き塗装に匹敵する高度な塗装品質が得られる
一方、塗装時間は手吹き塗装と比較して著しく短縮され
る。
【0017】また本発明は、塗料をエレベータ部材に塗
布する静電塗装装置と、熱風によって塗料塗布後のエレ
ベータ部材を乾燥させる熱風乾燥装置と、エレベータ部
材を前記静電塗装装置および前記熱風乾燥装置に搬入あ
るいは搬出する搬送装置と、を備え、前記熱風乾燥装置
は、エレベータ部材に近赤外線を放射する近赤外線放射
手段を有することを特徴とするエレベータ用塗装ライン
である。
【0018】本発明によれば、塗装されたエレベータ用
部材は近赤外線放射手段によって放射される近赤外線に
よって乾燥されるため、高温状態でも塗装面に気泡が発
生することがない。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。
【0020】図1は、本発明によるエレベータ用塗装ラ
インの一実施の形態を示す構成図である。図1に示すよ
うに、エレベータ用塗装ライン30は、塗料をエレベー
タ部材に塗布する静電塗装装置1と、静電塗装装置1の
後方に配置され熱風によって塗料塗布後のエレベータ部
材を乾燥させる熱風乾燥装置52と、静電塗装装置1と
熱風乾燥装置52にエレベータ部材を搬入し、そこから
搬出する搬送装置53とを備えている。
【0021】このうち静電塗装装置1は、塗料を微粒子
化する塗料微粒子化手段1aと、塗料微粒子化手段1a
によって微粒子化された塗料をエレベータ部材に噴出し
て塗布する塗布手段1bとを有するツインヘッド型静電
装置1として構成されている。本実施の形態において塗
料微粒子化手段1aは、塗料吐出量が300cc/mi
nで吐出圧力が3kgf/cm2 の条件で、塗料の粒子
直径を22μmにまで微粒子化できるようになってい
る。また塗布手段1bは、微粒子化された塗料を外方略
全方向に噴出することによって塗料を塗布する散乱型塗
布手段1bとして構成されている。
【0022】図1に示すように、本実施の形態のエレベ
ータ用塗装ライン30の前段には、標準塗装用としての
前処理ライン10が設けられている。前処理ライン10
は、連続して配置された面清掃装置11と、脱脂装置1
2と、化成皮膜処理装置13と、下塗り装置14とを有
している。面清掃装置11、脱脂装置12、化成皮膜処
理装置13および下塗り装置14は、搬送装置53によ
り接続されている。また図1に示すように、本実施の形
態のエレベータ用塗装ライン30の前段には、高級塗装
用として前処理ライン10および付加前処理ライン20
が連続に設けられ、さらにエレベータ用塗装ライン30
の後段には仕上げ研磨装置70が設けられている。高級
塗装用の前処理ライン10は、標準塗装用の前処理ライ
ン10と同様に構成されているので詳細な説明は省略す
る。
【0023】付加前処理ライン20は、連続して配置さ
れたパテ付け装置21と、第1研磨装置22と、中塗り
装置23と、第2研磨装置24とを有している。パテ付
け装置21、第1研磨装置22、中塗り装置23および
第2研磨装置24は、搬送装置53により接続されてい
る。
【0024】前処理ライン10は、図1に示すように標
準塗装用と高級塗装用とにそれぞれ分けて設けられてい
るが、単一の前処理ライン10と付加前処理ライン20
とを連続して設け、高級塗装時にのみ付加前処理ライン
20を用いてもよい。
【0025】次に、このような構成からなる本実施の形
態の作用について説明する。まず標準塗装の場合の作用
について説明する。前処理ライン10に搬送されたエレ
ベータ部材は、面清掃装置11で塗装面の汚れが除去さ
れ、脱脂装置12で塗装面が脱脂される。次にエレベー
タ部材は、化成皮膜処理装置13で塗装面に化成皮膜処
理がなされ、下塗り装置14で塗装面が下塗りされる。
この間、エレベータ部材は搬送装置53により装置1
1、12、13、14間を搬送される。
【0026】次に下塗りされたエレベータ部材は搬送装
置53によりエレベータ用塗装ライン30に搬送され、
ツインヘッド型静電塗装装置1で塗装面に塗料が塗布さ
れる。ツインヘッド型静電塗装装置1の塗料微粒子化手
段1aは、塗料吐出量が300cc/minおよび吐出
圧力が3kgf/cm2 の条件で塗料の粒子直径を22
μmにまで微粒子化し、塗布手段1bが微粒子化された
塗料を外方略全方向に噴出することによってエレベータ
部材に塗料とを塗布する。このため図2に示すように、
エレベータ部材Xの凹凸部Yへの塗料の入り込み性が向
上し、高度な塗装品質が保証される。塗料が塗布された
エレベータ部材は、その後搬送装置53によって熱風乾
燥装置52に搬送されて塗装面が乾燥される。熱風乾燥
装置52での塗装面の乾燥は、120℃で20分間行わ
れる。
【0027】次に、高級塗装の場合の作用について図1
により説明する。前処理ライン10に搬送されたエレベ
ータ部材が下塗り装置14で塗装面を下塗りされるまで
は標準塗装の場合と同様である。下塗りされたエレベー
タ部材はさらに付加前処理ライン20に搬送され、パテ
付け装置21で塗装面にパテ付けがなされ、第1研磨装
置22で塗装面が研磨される。エレベータ部材は、その
後中塗り装置23で塗装面が中塗りされ、第2研磨装置
24で再び塗装面が研磨される。
【0028】その後エレベータ部材は搬送装置53によ
り、エレベータ用塗装ライン30に搬送され、ツインヘ
ッド型静電塗装装置1で塗装面に塗料が塗布される。ツ
インヘッド型静電塗装装置1の塗料微粒子化手段1a
は、塗料吐出量が300cc/minおよび吐出圧力が
3kgf/cm2 の条件で塗料の粒子直径を22μmに
まで微粒子化し、塗布手段1bが微粒子化された塗料を
外方略全方向に噴出することによってエレベータ部材に
塗料を塗布する。このため図2に示すように、エレベー
タ部材Xの凹凸部Yへの塗料の入り込み性が向上し、手
吹き塗装と同程度にまで高度な塗装品質が保証される。
塗料が塗布されたエレベータ部材は、その後熱風乾燥装
置52に搬送されて塗装面が乾燥される。熱風乾燥装置
52での塗装面の乾燥は、80℃で120分間行われ
る。乾燥されたエレベータ部材は仕上げ研磨装置70に
搬送され、塗装面が仕上げ研磨される。
【0029】以上のように本実施の形態によれば、ツイ
ンヘッド型静電塗装装置1の塗料微粒子化手段1aが塗
料吐出量300cc/minおよび吐出圧力3kgf/
cm2 の条件で塗料の粒子直径を22μmにまで微粒子
化し、塗布手段1bが微粒子化された塗料を外方略全方
向に噴出することによってエレベータ部材に塗料を塗布
するため、エレベータ部材Xの凹凸部Yへの塗料の入り
込み性が向上し、短い塗装時間でも手吹き塗装と同程度
にまで高度な塗装品質が保証される。従って本実施の形
態は、標準塗装と高級塗装のいずれにも対応することが
でき、短時間で高度な塗装品質を得ることができる。
【0030】尚、本発明によれば、塗料吐出量300c
c/minおよび吐出圧力3kgf/cm2 の条件で塗
料の粒子直径が27μm未満の場合に適度な塗装を行う
ことができるが、塗料の粒子直径が22μmとなる場合
に塗装品質が最も良好となる。次に図3により、本発明
によるエレベータ用塗装ラインの他の実施の形態につい
て説明する。図3に示すように、エレベータ用塗装ライ
ン31が、塗料をエレベータ部材に塗布する静電塗装装
置51と、静電塗装装置51の後段に配置され熱風によ
って塗料塗布後のエレベータ部材を乾燥させる熱風乾燥
装置2とを備え、この熱風乾燥装置2が更にエレベータ
部材に近赤外線を放射する近赤外線放射手段2aと、エ
レベータ部材に放射する熱風を循環させる熱風循環手段
2bとを有する熱風循環併用近赤外線乾燥装置2を構成
する点が異なるのみであり、その他の構成は図1に示す
実施の形態と略同様である。
【0031】図3において、図1に示す実施の形態と同
一の部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略す
る。
【0032】次に、図3に示す実施の形態の作用を説明
する。標準塗装の場合と高級塗装の場合のそれぞれにつ
いて、エレベータ部材が静電塗装装置に搬送されるまで
の作用は図1に示した実施の形態のそれらと同様であ
る。本実施の形態の静電塗装装置51は、搬送されてき
たエレベータ部材に対して標準塗装の場合と高級塗装の
場合とで特に区別なく塗料を塗布する。静電塗装装置5
1は、微粒子化手段を有するツインヘッド型静電塗装装
置ではない。
【0033】次に静電塗装装置51によって塗料を塗布
されたエレベータ部材は、搬送装置53によって熱風循
環併用近赤外線乾燥装置2に搬送される。熱風循環併用
近赤外線乾燥装置2では、熱風循環手段2bによって塗
料塗布後のエレベータ部材に熱風をあてると同時に、近
赤外線放射手段2aによってエレベータ部材に近赤外線
を放射する。近赤外線放射手段2aからの近赤外線は塗
膜に対する透過性が高く素材表面に達しやすいので、素
材表面に達した近赤外線はその界面で発熱し、乾燥は主
として塗膜と素材表面の界面から始まる。従って、高温
で乾燥しても塗膜表面に気泡が発生することがないた
め、高温で短時間の乾燥が可能である。また、この間熱
風を熱風循環手段2bによって循環させているため、乾
燥効率が良い。実際、本実施の形態の熱風循環併用近赤
外線乾燥装置2では、標準塗装と高級塗装のいずれの場
合であっても、120℃で8分という短時間の乾燥で十
分に塗布面の乾燥がなされる。
【0034】なお、高級塗装の場合には、乾燥後仕上げ
研磨装置70によってエレベータ部材の塗装面に仕上げ
研磨がなされる。
【0035】以上のように本実施の形態によれば、標準
塗装の場合であっても高級塗装の場合であっても、12
0℃で8分という短時間の乾燥で十分に塗布面の乾燥が
なされるため、エレベータ用塗装ライン全体の工程時間
を大幅に短縮することができる。
【0036】次に図4は、本発明によるエレベータ用塗
装ラインの他の実施の形態を示す構成図である。本実施
の形態によるエレベータ用塗装ライン32が、近赤外線
放出手段2aと、熱風循環手段2bとを有する近赤外線
乾燥装置2を備えていることが異なるのみであり、その
他の構成は、図1に示す実施の形態と略同様である。図
4において、図1に示す実施の形態と同一の部分には同
一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0037】図4に示す実施の形態の作用は、標準塗装
の場合と高級塗装の場合それぞれについて、ツインヘッ
ド型静電塗装装置1によってエレベータ部材に塗料が塗
布されるまでは図1に示す実施の形態の作用と同様であ
り、その後エレベータ部材が熱風循環併用近赤外線乾燥
装置2に搬送されてからは図3に示す実施の形態の作用
と同様である。
【0038】すなわち、標準塗装の場合、前処理ライン
10に搬送されたエレベータ部材は、面清掃装置11で
塗装面の汚れが除去され、脱脂装置12で塗装面が脱脂
される。次にエレベータ部材は、化成皮膜処理装置13
で塗装面に化成皮膜処理がなされ、下塗り装置14で塗
装面が下塗りされる。この間、エレベータ部材は搬送装
置53により装置11、12、13、14間を搬送され
る。
【0039】次に下塗りされたエレベータ部材は搬送装
置53によりエレベータ用塗装ライン32に搬送され、
ツインヘッド型静電塗装装置1で塗装面に塗料が塗布さ
れる。ツインヘッド型静電塗装装置1の塗料微粒子化手
段1aは、塗料吐出量が300cc/minおよび吐出
圧力が3kgf/cm2 の条件で塗料の粒子直径を22
μmにまで微粒子化し、塗布手段1bが微粒子化された
塗料を外方略全方向に噴出することによってエレベータ
部材に塗料とを塗布する。このため図2に示すようにエ
レベータ部材Xの凹凸部Yへの塗料の入り込み性が向上
し、高度な塗装品質が保証される。
【0040】塗料が塗布されたエレベータ部材は、搬送
装置53によって熱風循環併用近赤外線乾燥装置2に搬
送される。熱風循環併用近赤外線乾燥装置2では、熱風
循環手段2bによって塗料塗布後のエレベータ部材に熱
風をあてると同時に、近赤外線放射手段2aによってエ
レベータ部材に近赤外線を放射する。近赤外線放射手段
2aからの近赤外線は塗膜に対する透過性が高く素材表
面に達しやすいので、素材表面に達した近赤外線はその
界面で発熱し、乾燥は主として塗膜と素材表面の界面か
ら始まる。従って、高温で乾燥しても塗膜表面に気泡が
発生することがないため、高温で短時間の乾燥が可能で
ある。また、この間熱風を熱風循環手段2bによって循
環させているため、乾燥効率が良い。実際、本実施の形
態の熱風循環併用近赤外線乾燥装置2では、標準塗装と
高級塗装のいずれの場合であっても、120℃で8分と
いう短時間の乾燥で十分に塗布面の乾燥がなされる。
【0041】次に、高級塗装の場合、前処理ライン10
に搬送されたエレベータ部材が下塗り装置14で塗装面
を下塗りされるまでは標準塗装の場合と同様である。下
塗りされたエレベータ部材はさらに付加前処理ライン2
0に搬送され、パテ付け装置21で塗装面にパテ付けが
なされ、第1研磨装置22で塗装面が研磨される。エレ
ベータ部材は、その後中塗り装置23で塗装面が中塗り
され、第2研磨装置24で再び塗装面が研磨される。
【0042】その後エレベータ部材は搬送装置53によ
り、エレベータ用塗装ライン32に搬送される。以後熱
風循環併用近赤外線乾燥装置2で乾燥されるまでは標準
塗装の場合の作用と同様である。乾燥されたエレベータ
部材は仕上げ研磨装置70に搬送され、塗装面が仕上げ
研磨される。
【0043】従って、図4に示す実施の形態によれば、
短い塗装時間でも手吹き塗装と同程度にまで高度な塗装
品質が保証されるため、標準塗装と高級塗装のいずれに
も対応することができ、短時間で高度な塗装品質を得る
ことができるという効果と、短時間の乾燥で十分に塗布
面の乾燥がなされるため、エレベータ用塗装ライン全体
の工程時間を大幅に短縮することができるという効果の
両方を得ることができる。
【0044】図5は、本発明によるエレベータ用塗装ラ
インの他の実施の形態を示す構成図である。図5におい
て、ツインヘッド型静電塗装装置1に手動塗料切換装置
3が接続されていることが異なるのみであり、その他の
構成は、図4に示す実施の形態と略同様である。
【0045】図5において、図4に示す実施の形態と同
一の部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略す
る。
【0046】図5に示す実施の形態によれば、手動塗料
切換装置3によって塗料の種類や塗布状態の切換を容易
に行えるため、塗料の切換作業についても省力化が図れ
る。図6は、本発明によるエレベータ用塗装ラインの他
の実施の形態を示す構成図である。本実施の形態では、
ツインヘッド型静電塗装装置1に自動塗料切換装置4が
接続され、さらに自動塗料切換装置4に塗料指定入力装
置5が接続されている点が異なるのみであり、その他の
構成は図4に示す実施の形態と略同様である。
【0047】図6において、図4に示す実施の形態と同
一の部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略す
る。
【0048】図5に示す実施の形態によれば、塗料指定
入力装置5によって塗料指定を行うことにより、自動塗
料切換装置3を介して塗料の種類や塗布状態の切換が自
動で行われるため、塗料の切換作業についてより省力化
が図れる。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ツインヘ
ッド型静電塗装装置の塗料微粒子化手段が塗料を微粒子
化し、塗布手段が微粒子化された塗料を外方略全方向に
噴出することによってエレベータ部材に塗料を塗布する
ため、エレベータ部材の凹凸部への塗料の入り込み性が
向上し、短い塗装時間でも手吹き塗装と同程度にまで高
度な塗装品質が保証される。また、本発明は一つのライ
ンで標準塗装と高級塗装のいずれにも対応することがで
きる。
【0050】また本発明によれば、標準塗装の場合であ
っても高級塗装の場合であっても、短時間の乾燥で十分
に塗布面の乾燥がなされるため、エレベータ用塗装ライ
ン全体の工程時間を大幅に短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるエレベータ用塗装ラインの一実施
の形態を示す構成図。
【図2】散乱型塗布手段によるエレベータ部材の凹凸部
への塗料の噴出状態を示す概略図。
【図3】本発明によるエレベータ用塗装ラインの他の実
施の形態を示す構成図。
【図4】本発明によるエレベータ用塗装ラインの他の実
施の形態を示す構成図。
【図5】本発明によるエレベータ用塗装ラインの他の実
施の形態を示す構成図。
【図6】本発明によるエレベータ用塗装ラインの他の実
施の形態を示す構成図。
【図7】従来の標準塗装用のエレベータ用塗装ラインを
示す構成図。
【図8】従来の高級塗装用のエレベータ用塗装ラインを
示す構成図。
【符号の説明】
1 ツインヘッド型静電塗装装置 1a 塗料微粒子化手段 1b 散乱型塗布手段 2 熱風循環併用近赤外線乾燥装置 2a 近赤外線放射手段 2b 熱風循環手段 3 手動塗料切換装置 4 自動塗料切換装置 5 塗料指定入力装置 10 前処理ライン 11 面清掃装置 12 脱脂装置 13 化成皮膜処理装置 14 下塗り装置 20 付加前処理ライン 21 パテ付け装置 22 第1研磨装置 23 中塗り装置 24 第2研磨装置 30〜34 エレベータ用塗装ライン 50 エレベータ用標準塗装ライン 51 静電塗装装置 52 熱風乾燥装置 60 エレベータ用高級塗装ライン 61 手吹き塗装装置 62 蒸気乾燥装置 70 仕上げ研磨装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塗料をエレベータ部材に塗布する静電塗装
    装置と、 熱風によって塗料塗布後のエレベータ部材を乾燥させる
    熱風乾燥装置と、 エレベータ部材を前記静電塗装装置および前記熱風乾燥
    装置に搬入あるいは搬出する搬送装置と、を備え、 前記静電塗装装置は、 塗料を微粒子化する塗料微粒子化手段と、 前記塗料微粒子化手段によって微粒子化された塗料をエ
    レベータ部材に噴出して塗布する塗布手段と、を有する
    ことを特徴とするエレベータ用塗装ライン。
  2. 【請求項2】前記静電塗装装置の塗布手段は、 塗料を外方略全方向に噴出することによって塗料を塗布
    する散乱型塗布手段であることを特徴とする請求項1に
    記載のエレベータ用塗装ライン。
  3. 【請求項3】前記熱風乾燥装置は、エレベータ部材に近
    赤外線を放射する近赤外線放射手段を有することを特徴
    とする請求項1または2に記載のエレベータ用塗装ライ
    ン。
  4. 【請求項4】塗料をエレベータ部材に塗布する静電塗装
    装置と、 熱風によって塗料塗布後のエレベータ部材を乾燥させる
    熱風乾燥装置と、 エレベータ部材を前記静電塗装装置および前記熱風乾燥
    装置に搬入あるいは搬出する搬送装置と、を備え、 前記熱風乾燥装置は、 エレベータ部材に近赤外線を放射する近赤外線放射手段
    を有することを特徴とするエレベータ用塗装ライン。
  5. 【請求項5】前記熱風乾燥装置はさらに、エレベータ部
    材に放射する熱風を循環させる熱風循環手段を有するこ
    とを特徴とする請求項3または4に記載のエレベータ用
    塗装ライン。
  6. 【請求項6】前記静電塗装装置はさらに、塗料の種類や
    塗布状態を切換える塗料切換装置を有することを特徴と
    する請求項1から5のいずれかに記載のエレベータ用塗
    装ライン。
  7. 【請求項7】前記静電塗装装置はさらに、塗料情報を入
    力して指定できるようになっている塗料指定入力装置を
    有し、 前記塗料指定入力装置は、前記塗料切換装置に接続さ
    れ、指定された塗料情報に基づいて自動的に前記塗料切
    換装置を切換えるようになっていることを特徴とする請
    求項6に記載のエレベータ用塗装ライン。
JP9201405A 1997-07-28 1997-07-28 エレベータ用塗装ライン Pending JPH1142445A (ja)

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