JPH1142181A - 電気掃除機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の電気掃除機は、吸口体から発生する騒音
を低減するために、吸口体の被掃除面に密接する吸込口
開口部の面積を小さくしてしまうと、吸口体の吸塵性能
が低下してしまう問題があった。 【解決手段】上下方向に回動自在で吸込流路を有する吸
口継手と、下面に吸込口を有し吸込口から吸口継手まで
の吸込流路下側を有する下ケースと、吸込流路上側を有
する上ケースによって構成した吸口体を有する電気掃除
機において、ほぼ吸込流路幅一杯に渡り、前記吸込流路
の一部を塞ぐ遮蔽リブを吸込流路の気密を保持するため
のリブとは別体に、少なくとも上ケース，下ケースどち
らか一方に設けるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は電気掃除機に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】電気掃除機は電動送風機を備えた掃除機
本体から発生する吸込力を掃除機本体と吸込流路によっ
て接続した吸口体に伝え、吸口体から被掃除面の塵埃等
を吸塵している。

【０００３】近年、電気掃除機は吸込力が増加し吸口体
の吸塵性能も向上しているが、吸込力を増加すると掃除
機本体及び吸口体から発生する騒音も増加する傾向にあ
り、特に掃除機本体の下部に吸口体を接続した縦型掃除
機や吸口体近傍の吸込流路が複雑な流路を有する電気掃
除機等は吸口体から発生する騒音が大きくなる。

【０００４】従来、吸口体から発生する騒音を低減する
ためには、吸口体の被掃除面に密接する吸込口開口部の
面積を小さくする必要があった。また、吸口体内部の吸
込流路の吸込口開口部側の入口面積を小さくするか、吸
込流路全体の面積を小さくして吸口体から発生する騒音
を低減する必要があった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術で述べた構造において、吸口体から発生する騒音を
低減するために、吸口体の被掃除面に密接する吸込口開
口部の面積を小さくすると吸口体の吸塵性能が低下して
しまう問題があった。

【０００６】また、掃除機本体の下部に吸口体を接続し
た縦型掃除機や吸口体近傍の吸込流路が複雑な流路を有
する電気掃除機等は、吸口体開口部からの吸込風による
騒音の他に掃除機本体内部の電動送風機から発生する騒
音や複雑な流路部分から発生する騒音が吸口体から外部
へ漏れ、吸口体の騒音の一部になっており、吸口体内部
の吸込流路の吸込口開口部側の入口面積を小さくした吸
口体の場合、このような掃除機本体内部の電動送風機か
ら発生する騒音や複雑な流路部分から発生する騒音を低
減するためには有効な手段であるが、吸込風による騒音
が増加してしまう問題があった。

【０００７】また、縦型掃除機のような吸口体の上ケー
スと掃除機本体下部の形状をほぼ一致させるように上ケ
ースの表面に凸部を設けた吸口体や吸口継手の回動角度
を大きくした時に、吸口流路面積を確保するため吸口継
手のケーシング部分を大きくした吸口体においては、吸
込流路全体の面積を小さくして吸口体から発生する騒音
を低減する構造が困難であった。

【０００８】本発明の目的は、上記問題を解決し、掃除
機の吸口体から発生する騒音を低減することにあり、特
に、掃除機本体の下部に吸口体を接続した縦型掃除機や
吸口体近傍の吸込流路が複雑な流路を有する吸口体から
発生する騒音を低減した電気掃除機を提供することにあ
る。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の特徴とするところは、上下方向に回動自在で
吸込流路を有する吸口継手と、下面に吸込口を有し吸込
口から吸口継手までの吸込流路下側を有する下ケース
と、吸込流路上側を有する上ケースによって構成した吸
口体において、ほぼ吸込流路幅一杯に渡り、前記吸込流
路の一部を塞ぐ遮蔽リブを吸込流路の気密を保持するた
めのリブとは別体に、少なくとも上ケース，下ケースど
ちらか一方に設けたことにある。

【００１０】また本発明の特徴とするところは、上記第
１手段に加え、吸込流路の一部を塞ぐ遮蔽リブの形状
を、吸込流路の吸込口側に向かって遮蔽リブの中心部分
が凸となるように湾曲させ、円弧状に設けたことにあ
る。

【００１１】さらに本発明の特徴とするところは、上記
第１手段または第２の手段に加え、吸込流路の一部を塞
ぐ遮蔽リブを、上ケース，下ケースによって形成した吸
込流路幅が、吸込口から吸口継手の間で縮小の変化をし
ている吸込流路部分に設けたことにある。

【００１２】さらにまた本発明の特徴とするところは、
上記第１手段，第２の手段，第３の手段に加え、上ケー
スは外観部分に段差等の表面が変化する形状を有し、吸
込流路の一部を塞ぐ遮蔽リブを上ケースの段差等の表面
が変化する形状と一致もしくはオフセットの形状に設け
たことにある。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施例を添付
の図面を参照して説明する。

【００１４】図１は、本発明の一実施例に係る電気掃除
機の外観を示す図である。

【００１５】図１において、掃除機本体１内部には電動
送風機（図示せず）が内蔵され吸引力を発生し、掃除機
本体１下部に設けた吸口体５によって被掃除面の塵埃を
集塵室２へ吸引している。掃除機本体１上部に掃除機を
操作するハンドル３を設け、掃除機本体１には電源スイ
ッチ４を設けている。

【００１６】図２は吸口体５の上面外観を示す図であ
る。

【００１７】図２において、吸口体５の周囲に家具の傷
付き等を防止するバンパー１１を設け、２個の吸口後輪
６の間には上下に回動可能な吸口継手９を設けている。
また、上ケース１３の両端には吸込口と接続した空気取
り入れ口８が設けてある。

【００１８】図３は吸口体５の側面外観を示す図であ
る。

【００１９】図３において、吸口体５は上下２個に分割
で下ケース１２と上ケース１３から構成している。ま
た、下ケース１２には吸口体５の前後移動を容易にする
ための吸口前輪７と吸口後輪６が備えられ、上ケース１
３には掃除機本体１の下部形状に合わせて表面を突出さ
せた段差部分１０が設けられており、本実施例の縦型掃
除機を直立させたときに上ケース１３の段差部分１０が
掃除機本体１の下部と形状がほぼ一致する構造になって
いる。

【００２０】図４は吸口体５の下ケース１２と上ケース
１３のほぼ中心を切断した構造断面図である。

【００２１】図４において、下ケース１２の下面には被
掃除面と密接する吸込口開口部１８を設け吸塵された塵
埃は吸込流路入口１９を通過し吸込流路２０，吸口継手
流路２３を通り集塵室へ集塵される。また、吸口継手流
路２３よりも下ケースの吸込流路２０の方が幅が広く、
下ケース１２の吸込流路２０よりも吸込流路入口１９の
方が幅が広く、面積縮小部分１４によって滑らかに面積
が変化し、吸込風によって発生する騒音を低減してい
る。

【００２２】しかし、吸口継手よりも掃除機本体側で発
生している騒音に対しては、面積縮小部分１４の効果は
なく、上ケース１３に設けた遮蔽リブ１５によって吸口
継手よりも掃除機本体側で発生している騒音を低減して
いる。また、遮蔽リブ１５は下ケース１２に設けても同
様の効果がある。

【００２３】更に、遮蔽リブ１５は吸込流路の吸込口側
に向かって遮蔽リブの中心部分が凸となるように湾曲さ
せ、円弧状に設けているので球面効果により、吸口継手
よりも掃除機本体側で発生している騒音を、より効果的
に低減している。

【００２４】図５は上ケース１３単品の展開図である。

【００２５】図５において、遮蔽リブ１５は吸込流路２
０の幅が、吸込流路入口１９から吸口継手９の間で縮小
の変化をしている吸込流路部分に、ほぼ吸込流路幅一杯
に渡り、吸込流路２０の一部を塞ぐように設けている。

【００２６】図６は吸口体５の中心断面図である。

【００２７】図６において、下ケース１２には吸込特性
を向上させる床面拭きブラシ１６と吸込口開口部１８の
圧力を均一に保つための遮蔽板１７が設けてある。吸込
流路２０は上ケース吸込流路２１と下ケース吸込流路２
２から構成しているが、遮蔽リブ１５は吸込流路２０の
内側にあるため、吸込流路２０が上下どこの位置で分割
されても必要な面積分は延長することが可能である。

【００２８】また、上ケース１３の掃除機本体１の下部
形状に合わせて表面を突出させた段差部分１０の形状と
一致した形状に遮蔽リブ１５を設けているので、上ケー
ス１３の表面が遮蔽リブ１５の付根の肉厚によって歪む
こと（ヒケ）を防止できる。

【００２９】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、吸
口体の被掃除面に密接する吸込口開口部の面積を小さく
することなく、吸口体から発生する騒音を低減すること
ができる。

【００３０】また、本発明によれば、掃除機本体の下部
に吸口体を接続した縦型掃除機や吸口体近傍の吸込流路
が複雑な流路を有する電気掃除機等は、吸口体開口部か
らの吸込風による騒音の他に掃除機本体内部の電動送風
機から発生する騒音や複雑な流路部分から発生する騒音
が吸口体から外部へ漏れ、吸口体の騒音の一部になって
おり、吸口体内部の吸込流路の吸込口開口部側の入口面
積を小さくすることなく吸口体から発生する騒音を低減
することができる。

【００３１】さらに、本発明によれば、縦型掃除機のよ
うな吸口体の上ケースと掃除機本体下部の形状をほぼ一
致させるように上ケースの表面に凸部を設けた吸口体や
吸口継手の回動角度を大きくした時に、吸口流路面積を
確保するため吸口継手のケーシング部分を大きくした吸
口体においては、吸込流路全体の面積を小さくすること
なく、吸口体から発生する騒音を低減することができ
る。

【００３２】以上のように従来の問題点を変更すること
なく、掃除機の吸口体から発生する騒音を低減すること
ができるので、遮音効果に優れた、吸口体を接続した電
気掃除機を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る電気掃除機の外観図で
ある。

【図２】本発明の一実施例に係る吸口体の上面外観図で
ある。

【図３】本発明の一実施例に係る吸口体の側面外観図で
ある。

【図４】本発明の一実施例に係る吸口体の下ケースと上
ケースのほぼ中心を切断した構造断面図である。

【図５】本発明の一実施例に係る上ケース単品の展開図
である。

【図６】本発明の一実施例に係る吸口体の中心断面図で
ある。

【符号の説明】

１…掃除機本体、２…集塵室、３…ハンドル、４…電源
スイッチ、５…吸口体、６…吸口後輪、７…吸口前輪、
８…空気取り入れ口、９…吸口継手、１０…段差部分、
１１…バンパー、１２…下ケース、１３…上ケース、１
４…面積縮小部分、１５…遮蔽リブ、１６…床面拭きブ
ラシ、１７…遮蔽板、１８…吸込口開口部、１９…吸込
流路入口、２０…吸込流路、２１…上ケース吸込流路、
２２…下ケース吸込流路、２３…吸口継手流路。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】上下方向に回動自在で吸込流路を有する吸
   口継手と、下面に吸込口を有し吸込口から吸口継手まで
   の吸込流路下側を有する下ケースと、吸込流路上側を有
   する上ケースによって構成した吸口体を有する電気掃除
   機において、 ほぼ吸込流路幅一杯に渡り、前記吸込流路の一部を塞ぐ
   遮蔽リブを吸込流路の気密を保持するためのリブとは別
   体に、少なくとも上ケース，下ケースどちらか一方に設
   けた吸口体を有することを特徴とする電気掃除機。
2. 【請求項２】請求項１において、 吸込流路の一部を塞ぐ遮蔽リブの形状を、吸込流路の吸
   込口側に向かって遮蔽リブの中心部分が凸となるように
   湾曲させ、円弧状に設けたことを特徴とする吸口体を備
   えた電気掃除機。
3. 【請求項３】請求項１または請求項２において、 吸込流路の一部を塞ぐ遮蔽リブを、上ケース，下ケース
   によって形成した吸込流路幅が、吸込口から吸口継手の
   間で縮小の変化をしている吸込流路部分に設けたことを
   特徴とする吸口体を備えた電気掃除機。
4. 【請求項４】請求項乃至請求項３のいずれかにおいて、 上ケースは外観部分に段差等の表面が変化する形状を有
   し、吸込流路の一部を塞ぐ遮蔽リブを上ケースの段差等
   の表面が変化する形状と一致もしくはオフセットの形状
   に設けたことを特徴とする吸口体を備えた電気掃除機。