JPH1141979A - インバータの制御方法 - Google Patents
インバータの制御方法Info
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- JPH1141979A JPH1141979A JP9186235A JP18623597A JPH1141979A JP H1141979 A JPH1141979 A JP H1141979A JP 9186235 A JP9186235 A JP 9186235A JP 18623597 A JP18623597 A JP 18623597A JP H1141979 A JPH1141979 A JP H1141979A
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Abstract
ータの制御方法を提供する。 【解決手段】インバータ入力電流検出値Idcからトル
ク電流Itを求める。次に、このItによる1次抵抗r
1の電圧降下量を求め、これとV/f一定電圧Etと加
算した出力を電圧ベクトルVtとして出力する。一方、
誘導電動機の励磁電流による1次抵抗電圧降下分を補償
した電圧ベクトルをVmとして出力する。そこで電圧ベ
クトルVtとVmのベクトル和からモータ出力電圧指令
V1を求める。 【効果】中低速領域において高精度のトルクブースト制
御が可能になる。
Description
速駆動するインバータの制御方法に係り、特に中低周波
領域での高トルク化を図る自動トルクブーストの制御方
法に関する。
の制御方法として、インバータの1次周波数f1に比例
してインバータの出力電圧V1を制御するV/f一定制
御が知られている。これは誘導電動機の励磁電流をほぼ
一定に保つことができるが、負荷が加わるとモータの1
次抵抗r1による電圧降下が大きくなり、モータの誘起
電圧が小さくなる。この結果、モータの励磁電流が小さ
くなりモータ出力トルクが減少すると言う問題がある。
これは誘起電圧が小さい中低周波領域で特に問題とな
る。そこで、特に中低周波領域でのトルクアップを図る
自動トルクブーストの制御方法が多数提案されている。
一般的にはモータ電流を検出し、これに応じた1次抵抗
電圧降下分をV/f一定電圧(誘起電圧)に加算して電
圧指令を出力している。この場合、モータ電流検出器が
2相分必要となり高価な装置となる。そこで、インバー
タ入力側の電流をシャント抵抗等で検出してこれを基に
誘導電動機の自動トルクブースト制御を行う方式が公開
されている。この従来例としては、特開平1−252193 号
に記載されている。これは、インバータの入力電流から
誘導電動機の発生トルクを求めている。求めたトルク信
号を基にトルクブースト設定値を可変し、このトルクブ
ースト信号とV/f一定電圧値とを加算し、加算信号に
基づいてインバータの出力電圧を制御している。これに
より、負荷トルクが大きくなるとインバータ出力電圧を
大きくし、中低速時の高トルク化を図っている。
の発生トルク信号の求め方については具体的に記載され
ていないが、インバータ入力電流からモータの発生トル
ク相当の電流を求め、この電流による1次抵抗の電圧降
下量とV/f一定電圧値(誘起電圧)とを加算し、加算
信号に基づいてインバータの出力電圧を制御していると
考えられる。しかし、インバータの出力電圧は励磁電流
ベクトル方向の電圧とトルク電流ベクトル方向の電圧の
ベクトル和となる。そこで、従来例は励磁電流ベクトル
方向の電圧は考慮されていないため、最適な電圧補償量
にならない可能性がある。このため自動トルクブースト
の効果はあると思われるが、誘導電動機の励磁電流を一
定に制御するベクトル制御に近い高トルク化に対しては
十分でない可能性がある。
用いてモータ電流による1次抵抗電圧降下を精度良く補
償し、誘導電動機の励磁電流をほぼ一定に制御すること
でベクトル制御に近い高トルク化が可能なインバータの
制御方法を提供することにある。
の手段として、インバータ入力電流からモータ1次電流
の誘起電圧ベクトル方向成分であるトルク分電流Itを
求めた後、このItによる1次抵抗r1による電圧降下
量を求め、これに補償ゲインKtを乗じてトルク分電流
軸(t軸)の電圧補償量ΔVtとしている。次に、電圧
補償量ΔVtと、1次周波数指令に比例したV/f一定
電圧(誘起電圧)Etを加算した出力をt軸の電圧ベク
トルVtとして出力する。一方、このVtより位相がπ
/2遅れた誘導電動機の励磁電流による1次抵抗電圧降
下分を補償した電圧ベクトルをVmとして、電圧ベクト
ルVtとVmのベクトル和からモータ出力電圧指令(1
次電圧指令)V1を求め、これを基にインバータの出力
電圧を制御するようにした。
下補償量ΔVtと、励磁電流による1次抵抗電圧降下補
償量Vmを外部から微調整できるように補償ゲインKt
とKmを外部設定により可変できるようにしてもよい。
ては、インバータ入力電流検出値Idcから誘導電動機
の無負荷運転時におけるインバータ入力電流検出値Idc0
を減じた出力に、インバータの入力電圧検出値又は指令
値を乗じた後、インバータ出力電圧指令の大きさV1で
除算することでトルク電流Itを求めるようにすること
が好ましい。これにより、無負荷時は(Idc−Idc
0)が零になりトルク電流Itも零になる。
づいて説明する。図1において、交流電源1から交流電
力が整流回路2を介して平滑コンデンサ3に供給されて
おり、直流電力に変換される。又、直流電力はインバー
タ4により、可変周波数で可変電圧に変換され誘導電動
機5を可変速駆動する。
ンバータ入力電流を検出し、フィルタ7を介して平滑し
直流電流Idcを検出している。又、トルク電流検出手
段8では直流電流Idcと1次電圧指令V1を基に、ト
ルク電流Itを算出し、1次抵抗設定値r1を乗じてト
ルク電流による1次抵抗の電圧降下量It・r1を算出
している。更に、補償ゲイン9を乗じてt軸の電圧補償
量ΔVtとしている。又、1次周波数指令f1にゲイン
K1を乗じて出力したV/f一定電圧(誘起電圧)Et
と電圧補償量ΔVtを加算してt軸の電圧ベクトル指令
Vtとしている。
値10の出力Vxを補償ゲイン11を介してm軸の電圧
ベクトルVmを出力し、ベクトル演算手段12により電
圧ベクトルVtとVmのベクトル和から1次電圧指令V
1を求めている。また、この1次電圧指令V1と周波数
指令f1を基にPWM信号発生手段13によりインバー
タのパルス幅変調(PWM)信号を作成し、これにより
インバータ4の出力電圧の大きさと周波数を制御してい
る。
に述べる。インバータの入出力パワーの関係は次式で与
えられる。
dcはインバータ入力電流の平均値、V1はインバータ
出力電圧(相電圧の大きさ)、I1はインバータ出力電
流(相電流の大きさ)、ψは図2に示すようにV1とI
1の力率角である。又、I1・cosψ は有効分電流Iq
となる。なお、Pinvはインバータ損失である。次
に、図2に誘導電動機を無負荷で運転した時のモータ電
圧,電流ベクトル図を示す。誘起電圧ベクトルEtと、
モータ電流による1次抵抗の電圧降下I1・r1と漏れ
インダクタンスによる電圧降下VLをベクトル的に加算
したベクトルが1次電圧ベクトルV1となる。又、誘起
電圧ベクトルEtの方向をt軸とし、これよりπ/2遅
れの軸をm軸としている。そこで、モータ電流I1のm
軸成分が励磁電流Imでt軸成分がトルク電流Itとな
る。図2においては無負荷運転時なのでIt=0にな
り、I1=Imとなる。一方、有効分電流IqはI1の
V1方向成分であり、無負荷時でも零にならない。この
ことから上式において無負荷運転時においては、Idc
は零にならない。なお、無負荷運転時のIdcの値をI
dc0としている。
ク図を図3に示す。フィルタ7の出力である直流電流I
dcから誘導電動機の無負荷運転時におけるインバータ
入力電流検出値Idc0を減じている。このIdc0は
あらかじめ無負荷運転時で測定した値を設定している。
なお、Idc0は1次周波数により多少は変わるが平均
的な値を設定している。次に、(Idc−Idc0)に
インバータの入力電圧指令値Vdc* を乗じた後、イン
バータ出力電圧指令の大きさV1の3倍で除算すること
でトルク電流Itを求めている。なお、インバータの入
力電圧指令値Vdc* は受電電圧により決まり、例えば
200V受電電圧の場合直流電圧Vdcは約280Vとな
る。又、無負荷時は(Idc−Idc0)が零になるの
でトルク電流Itも零になる。
ク電流Itとの違いを図4に示す。図4は1次周波数f
1=3Hzで2.2kWの誘導電動機を定格の励磁電流
Im=5A一定になるように1次電圧V1を与え、その
時のモータ電圧,電流ベクトル図等からIq,Imを求
めた時のシミュレーション結果である。Im=5A一定
にすることで、ベクトル制御と同様な条件となり高トル
ク化ができる。逆に言えば図4の1次電圧V1を負荷に
応じて与えることで、励磁電流Imが一定となり、高ト
ルク制御が可能となる。又、図4の特性から低周波領域
ではIqとItが異なることがわかる。又、Iq,It
共に負荷トルクにほぼ比例していることがわかる。この
結果、数1と図4の特性から数1を数2で近似できる。
いことを示した式である。又、Idc0は無負荷時のI
dcでありこれによりインバータ損失PinvやIqと
Itの誤差を補償しており、負荷=0の時(Idc−I
dc0)=0となるのでIt=0となる。そこで、数2
からItを求めると図3の構成となる。次に、図3に示
すトルク電流算出手段8の他の実施例を図5に示す。I
dc0は1次周波数f1により多少変化する。そこで、
図5においてはf1に応じて無負荷時のIdc検出値を
関数テーブル14として記憶しておき、f1に応じてI
dc0を出力している。又、インバータ入力電圧は実際
の検出値Vdcを用いている。これにより、更に正確な
トルク電流Itが算出できる。
する。図2のベクトル図において誘起電圧Etは1次周
波数に比例する。そこで、モータ電流I1による1次抵
抗の電圧降下により生じるモータ発生トルクの低下は低
周波数ほど大きくなる。そこで、自動トルクブーストの
主な目的は中低速領域でのトルクアップを図るものであ
る。なお、図2の漏れインダクタンスによる電圧降下Δ
VLは、1次周波数に比例するため低周波領域では小さ
く省略することができる。図6に実施例におけるモータ
電圧,電流のベクトル図を示す。図1の補償ゲインKt
とKmが1の時のベクトル図である。t軸の電圧は誘起
電圧Etと補償電圧It・r1を加算した電圧ベクトル
Vtとしている。一方m軸の電圧は補償電圧ベクトルV
m=Im・r1となり、これはモータの仕様等から定格
の励磁電流Imと1次抵抗値r1を乗じた設定値であ
る。又、VmとVtのベクトル和を1次電圧指令V1と
している。なお、図1の補償ゲインKtとKmは外部設
定により可変できt軸とm軸の補償電圧を調整すること
ができるものである。
力電流からトルク分電流Itを求め、このItによる1
次抵抗r1による電圧降下補償分と励磁電流による1次
抵抗電圧降下補償分をベクトル的に補償しており、精度
良い1次電圧指令V1が出力できる。この結果、ベクト
ル制御と同様に励磁電流をほぼ一定に制御できるので特
に中低速領域で、モータ発生トルクを大きくできると言
う効果がある。
手段として、インバータ入力電流検出値Idcから誘導
電動機の無負荷運転時におけるインバータ入力電流検出
値Idc0を減じた出力に、インバータの入力電圧検出
値又は指令値を乗じた後、インバータ出力電圧指令の大
きさV1で除算することで正確なトルク電流Itが算出
できると言う効果もある。
より可変でき、補償ゲインKtを可変することでトルク
ブーストの補償量が簡単に調整できる。又、補償ゲイン
Kmを可変することで励磁電流の大きさが簡単に調整で
きると言う効果がある。
なる部分はトルク電流検出手段8の代わりに有効分電流
検出手段15から構成したものである。なお、有効分電
流検出手段15の詳細構成を図8に示す。この構成は数
1からIqを求めたものである。これは図4のIq,I
t特性からわかるようにIqの方がItより大きいため
Iqで1次抵抗の電圧降下を補償すると過補償となる。
しかし補償ゲインKtを小さくすることでトルク電流I
tで補償した場合とほぼ同様な効果がある。
を用いたインバータ入力電流検出値から精度良くトルク
電流を検出し、この電流による1次抵抗電圧降下補償分
と、励磁電流による1次抵抗電圧降下補償分をベクトル
的に補償しており、精度良い1次電圧指令V1が出力で
きる。この結果、ベクトル制御と同様に励磁電流をほぼ
一定に制御できるので特に中低周波数領域においてモー
タ発生トルクを大きくできると言う効果がある。
トル図。
性図。
示す詳細ブロック図。
図。
…インバータ、5…誘導電動機、6…シャント抵抗、7
…フィルタ、8…トルク電流検出手段、9,11…補償
ゲイン、10…励磁電流による1次抵抗電圧降下設定手
段、12…ベクトル演算部、13…PWM信号発生手
段、14…関数テーブル、15…有効分電流検出手段。
Claims (5)
- 【請求項1】直流電力を可変周波数,可変電圧の交流電
力に変換して誘導電動機を可変速駆動するインバータの
制御方法において、 インバータ入力電流からトルク電流(It)を算出し、 該トルク電流による誘導電動機の1次抵抗による電圧降
下を補償した電圧補償量(ΔVt)と、1次周波数指令
に比例した誘起電圧指令とを加算した電圧ベクトル(V
t)を求め、 誘導電動機の励磁電流による1次抵抗電圧降下分を補償
した電圧ベクトル(Vm)を求め、 前記各電圧ベクトル(Vt,Vm)のベクトル和からイ
ンバータの出力電圧指令(V1)を求め、 該出力電圧指令を基にインバータの出力電圧を制御する
ことを特徴とするインバータの制御方法。 - 【請求項2】請求項1において、インバータ入力電流検
出値(Idc)から誘導電動機の無負荷運転時における
インバータ入力電流検出値(Idc0)を減じた出力
に、インバータの入力電圧検出値又は指令値を乗じて、
インバータ出力電圧指令(V1)で除算することによりト
ルク電流を算出することを特徴とするインバータの制御
方法。 - 【請求項3】請求項1において、トルク電流による1次
抵抗の電圧降下補償量(ΔVt)と、励磁電流による1
次抵抗電圧降下補償量(Vm)は、外部設定により可変
調整できることを特徴とするインバータの制御方法。 - 【請求項4】直流電力を可変周波数,可変電圧の交流電
力に変換して誘導電動機を可変速駆動するインバータの
制御方法において、 インバータ入力電流から有効分電流(Iq)を算出し、
該有効分電流による誘導電動機の1次抵抗による電圧降
下を補償した電圧補償量(ΔVt)と、1次周波数指令
に比例した誘起電圧指令とを加算した電圧ベクトル(V
t)を求め、 誘導電動機の励磁電流による1次抵抗電圧降下分を補償
した電圧ベクトル(Vm)を求め、 前記各電圧ベクトル(Vt,Vm)のベクトル和からイ
ンバータの出力電圧指令(V1)を求め、 該出力電圧指令を基にインバータの出力電圧を制御する
ことを特徴とするインバータの制御方法。 - 【請求項5】請求項4において、有効分電流による1次
抵抗の電圧降下補償量(ΔVt)と、励磁電流による1
次抵抗電圧降下補償量(Vm)は、外部設定により可変
調整できることを特徴とするインバータの制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18623597A JP3646480B2 (ja) | 1997-07-11 | 1997-07-11 | インバータの制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1141979A true JPH1141979A (ja) | 1999-02-12 |
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ID=16184728
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18623597A Expired - Lifetime JP3646480B2 (ja) | 1997-07-11 | 1997-07-11 | インバータの制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3646480B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009033913A (ja) * | 2007-07-30 | 2009-02-12 | Panasonic Corp | モータ駆動装置 |
JP2017123720A (ja) * | 2016-01-06 | 2017-07-13 | 株式会社リコー | 電流検出装置、モータ制御システム、画像処理装置及びシート搬送装置 |
JP2017147793A (ja) * | 2016-02-15 | 2017-08-24 | 富士電機株式会社 | 交流電動機の制御装置および交流電動機の制御方法 |
KR20170122050A (ko) * | 2016-04-26 | 2017-11-03 | 엘에스산전 주식회사 | 모터 제어용 인버터의 전압보상 방법 |
-
1997
- 1997-07-11 JP JP18623597A patent/JP3646480B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017123720A (ja) * | 2016-01-06 | 2017-07-13 | 株式会社リコー | 電流検出装置、モータ制御システム、画像処理装置及びシート搬送装置 |
JP2017147793A (ja) * | 2016-02-15 | 2017-08-24 | 富士電機株式会社 | 交流電動機の制御装置および交流電動機の制御方法 |
KR20170122050A (ko) * | 2016-04-26 | 2017-11-03 | 엘에스산전 주식회사 | 모터 제어용 인버터의 전압보상 방법 |
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