JPH1139973A - 真空バルブ用接点材料 - Google Patents
真空バルブ用接点材料Info
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- JPH1139973A JPH1139973A JP9192966A JP19296697A JPH1139973A JP H1139973 A JPH1139973 A JP H1139973A JP 9192966 A JP9192966 A JP 9192966A JP 19296697 A JP19296697 A JP 19296697A JP H1139973 A JPH1139973 A JP H1139973A
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- Japan
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- component
- contact material
- contact
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 再点弧発生確率を抑制し、安定した耐電圧特
性が得られる真空バルブ用接点材料を提供する。 【解決手段】 電極7、8のそれぞれに固着される固定
側接点13a及び可動側接点13bの少なくとも一方の
接点材料は、Cu及びAgのうちの少なくとも1種から
成る導電成分と、15重量%〜80重量%であってC
r、W、Mo及びTiのうち少なくとも1種から成る耐
弧成分とで主成分が構成されると共に、導電成分の原子
量以下であって導電成分に固溶する金属元素及び反金属
元素のうちの少なくとも一方を有する補助成分が、0.
2重量%以下とした酸素含有量の0.5倍以上含有され
たものである。
性が得られる真空バルブ用接点材料を提供する。 【解決手段】 電極7、8のそれぞれに固着される固定
側接点13a及び可動側接点13bの少なくとも一方の
接点材料は、Cu及びAgのうちの少なくとも1種から
成る導電成分と、15重量%〜80重量%であってC
r、W、Mo及びTiのうち少なくとも1種から成る耐
弧成分とで主成分が構成されると共に、導電成分の原子
量以下であって導電成分に固溶する金属元素及び反金属
元素のうちの少なくとも一方を有する補助成分が、0.
2重量%以下とした酸素含有量の0.5倍以上含有され
たものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空バルブ用接点
材料に係り、特に再点弧発生に係わる耐電圧特性を改良
した真空バルブ用接点材料に関する。
材料に係り、特に再点弧発生に係わる耐電圧特性を改良
した真空バルブ用接点材料に関する。
【0002】
【従来の技術】真空バルブ用接点材料に要求される特性
としては、耐溶着・耐電圧・遮断に対する各性能で示さ
れる基本三要件と、この他に温度上昇・接触抵抗が低く
安定していることが重要な要件となっている。しかしな
がら、これらの要件のなかには相反するものがある関係
上、単一の金属種によって全ての要件を満足させること
は不可能である。このため、実用化されている多くの接
点材料においては、不足する性能を相互に補えるような
2種以上の元素を組合せ、かつ、大電流用または高電圧
用等のように特定の用途に合った接点材料の開発が行わ
れ、それなりに優れた特性を有するものが開発されてい
たが、更に強まる高耐圧化・大電流遮断化を満足する真
空バルブ用接点材料は未だ得られていないのが実状であ
る。
としては、耐溶着・耐電圧・遮断に対する各性能で示さ
れる基本三要件と、この他に温度上昇・接触抵抗が低く
安定していることが重要な要件となっている。しかしな
がら、これらの要件のなかには相反するものがある関係
上、単一の金属種によって全ての要件を満足させること
は不可能である。このため、実用化されている多くの接
点材料においては、不足する性能を相互に補えるような
2種以上の元素を組合せ、かつ、大電流用または高電圧
用等のように特定の用途に合った接点材料の開発が行わ
れ、それなりに優れた特性を有するものが開発されてい
たが、更に強まる高耐圧化・大電流遮断化を満足する真
空バルブ用接点材料は未だ得られていないのが実状であ
る。
【0003】近年では、この要求を満たすために、耐電
圧特性に優れた例えばCuCr接点が汎用遮断器の主流
になっており、更に第3元素の添加によって例えば遮断
性能が向上した接点も使用されている。
圧特性に優れた例えばCuCr接点が汎用遮断器の主流
になっており、更に第3元素の添加によって例えば遮断
性能が向上した接点も使用されている。
【0004】ここで、耐電圧特性に関与する再点弧発生
に関し、接点表面からの微粒子の放出や突発的なガス放
出が、その原因として挙げられている。前者の原因を低
減する目的で、耐弧成分と導電成分界面を強固にした
り、耐弧成分の粒子を破壊しにくいものにすることが試
みられている。一方、後者に関しては、ガス低減が試み
られており、耐弧成分と導電成分から構成される接点材
料に於いては、酸素含有量が少ない方が良好な特性を得
られるような傾向にある。
に関し、接点表面からの微粒子の放出や突発的なガス放
出が、その原因として挙げられている。前者の原因を低
減する目的で、耐弧成分と導電成分界面を強固にした
り、耐弧成分の粒子を破壊しにくいものにすることが試
みられている。一方、後者に関しては、ガス低減が試み
られており、耐弧成分と導電成分から構成される接点材
料に於いては、酸素含有量が少ない方が良好な特性を得
られるような傾向にある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ガス成
分をゼロにすることは不可能に近く、例えば市販の無酸
素銅でさえ数ppmの酸素を含有している。また、溶浸
法や固相焼結法にて製造した接点材料の場合には、少な
くとも数十〜数百ppmオーダーの酸素含有量を有して
いる。
分をゼロにすることは不可能に近く、例えば市販の無酸
素銅でさえ数ppmの酸素を含有している。また、溶浸
法や固相焼結法にて製造した接点材料の場合には、少な
くとも数十〜数百ppmオーダーの酸素含有量を有して
いる。
【0006】特に、導電成分よりも原子量が小さく、且
つ導電成分に固溶するような元素は、一般に活性である
ため、これらの元素を第3元素として添加した場合に
は、製造工程中においてガス成分をより一層含有し易く
なる。
つ導電成分に固溶するような元素は、一般に活性である
ため、これらの元素を第3元素として添加した場合に
は、製造工程中においてガス成分をより一層含有し易く
なる。
【0007】従って、第3元素を添加して所定の接点特
性の向上を図る場合でも、十分に再点弧発生確率を抑制
できないことから、耐電圧特性を必ずしも改善すること
ができなかった。本発明の目的は、十分に再点弧発生確
率を抑制し、安定した耐電圧特性が得られる真空バルブ
用接点材料を提供することにある。
性の向上を図る場合でも、十分に再点弧発生確率を抑制
できないことから、耐電圧特性を必ずしも改善すること
ができなかった。本発明の目的は、十分に再点弧発生確
率を抑制し、安定した耐電圧特性が得られる真空バルブ
用接点材料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、Cu及びAgのうちの少なくとも1種から
成る導電成分と、15重量%〜80重量%であってC
r、W、Mo及びTiのうちの少なくとも1種から成る
耐弧成分とで主成分が構成されると共に、導電成分の原
子量以下であって導電成分に固溶する金属元素及び半金
属元素のうちの少なくとも一方を有する補助成分が、
0.2重量%以下とした全体の酸素含有量の0.5%以
上含有されたことを要旨とする。
に本発明は、Cu及びAgのうちの少なくとも1種から
成る導電成分と、15重量%〜80重量%であってC
r、W、Mo及びTiのうちの少なくとも1種から成る
耐弧成分とで主成分が構成されると共に、導電成分の原
子量以下であって導電成分に固溶する金属元素及び半金
属元素のうちの少なくとも一方を有する補助成分が、
0.2重量%以下とした全体の酸素含有量の0.5%以
上含有されたことを要旨とする。
【0009】このような構成において、酸素等のガス成
分が多くなっても、補助成分の添加量を制御することに
よって、再点弧発生率を抑制することができる。この原
因として考えられることは、補助成分の添加が酸素等の
ガス成分を瞬時に捕獲し、耐電圧を維持するためと思わ
れる。従って、酸素量に見合うだけの補助成分の添加が
必要になると思われたが、酸素含有量の半分程度であれ
ば充分な効果を発揮することが判明した。これは、酸素
原子が、電流遮断時のアーク中にだけ存在するのではな
く、周囲に拡散する可能性もあるからと推定できる。逆
に、多寡の補助成分の添加は、導電率を低下させ、通電
容量の妨げになる傾向にあった。従って、再点弧発生頻
度を抑制するには、補助成分を過不足なく、即ち酸素含
有量の1/2以上で且つ導電率が25IACS%以上を
保つ量だけ添加するのが好ましい。また、開閉器の引き
外し力の低減の観点から、若干の溶着防止成分を添加す
ることも効果的であることを見出した。
分が多くなっても、補助成分の添加量を制御することに
よって、再点弧発生率を抑制することができる。この原
因として考えられることは、補助成分の添加が酸素等の
ガス成分を瞬時に捕獲し、耐電圧を維持するためと思わ
れる。従って、酸素量に見合うだけの補助成分の添加が
必要になると思われたが、酸素含有量の半分程度であれ
ば充分な効果を発揮することが判明した。これは、酸素
原子が、電流遮断時のアーク中にだけ存在するのではな
く、周囲に拡散する可能性もあるからと推定できる。逆
に、多寡の補助成分の添加は、導電率を低下させ、通電
容量の妨げになる傾向にあった。従って、再点弧発生頻
度を抑制するには、補助成分を過不足なく、即ち酸素含
有量の1/2以上で且つ導電率が25IACS%以上を
保つ量だけ添加するのが好ましい。また、開閉器の引き
外し力の低減の観点から、若干の溶着防止成分を添加す
ることも効果的であることを見出した。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を具体的実
施態様に基づいて説明する。まず、本発明の実施の形態
を示す真空バルブ用接点材料が適用される真空バルブの
構成について、図1及び図2を参照して説明する。
施態様に基づいて説明する。まず、本発明の実施の形態
を示す真空バルブ用接点材料が適用される真空バルブの
構成について、図1及び図2を参照して説明する。
【0011】図1は、本発明の真空バルブ用接点材料を
適用する真空バルブの構成図である。同図に於て、1は
遮断室を示し、この遮断室1は、絶縁材料によりほぼ円
筒状に形成された絶縁容器2と、この両端に封止金具3
a,3bを介して設けた金属性の蓋体4a,4bとで真
空気密に構成されている。しかして、上記遮断室1内に
は、導電棒5,6の対向する端部に取り付けられた一対
の電極7,8が配設され、上部の電極7を固定電極、下
部の電極8を可動電極としている。また、この可動電極
8の導電棒6には、ベローズ9が取り付けられ遮断室1
内を真空気密に保持しながら電極8の軸方向の移動を可
能にし、このベローズ9上部には金属性のアークシール
ド10が設けられ、ベローズ9がアーク蒸気で覆われる
ことを防止している。11は、上記電極7,8を覆うよ
うにして遮断室1内に設けられた金属性のアークシール
ドで、絶縁容器2がアーク蒸気で覆われることを防止し
ている。さらに、電極7は、図2に拡大して示すよう
に、導電棒5にロウ付け部12によって固定されるか、
また、かしめによって圧着接続されている。固定側接点
13aは、固定電極7にロウ付け14で固着されてい
る。なお、図1における13bは可動側接点である。
適用する真空バルブの構成図である。同図に於て、1は
遮断室を示し、この遮断室1は、絶縁材料によりほぼ円
筒状に形成された絶縁容器2と、この両端に封止金具3
a,3bを介して設けた金属性の蓋体4a,4bとで真
空気密に構成されている。しかして、上記遮断室1内に
は、導電棒5,6の対向する端部に取り付けられた一対
の電極7,8が配設され、上部の電極7を固定電極、下
部の電極8を可動電極としている。また、この可動電極
8の導電棒6には、ベローズ9が取り付けられ遮断室1
内を真空気密に保持しながら電極8の軸方向の移動を可
能にし、このベローズ9上部には金属性のアークシール
ド10が設けられ、ベローズ9がアーク蒸気で覆われる
ことを防止している。11は、上記電極7,8を覆うよ
うにして遮断室1内に設けられた金属性のアークシール
ドで、絶縁容器2がアーク蒸気で覆われることを防止し
ている。さらに、電極7は、図2に拡大して示すよう
に、導電棒5にロウ付け部12によって固定されるか、
また、かしめによって圧着接続されている。固定側接点
13aは、固定電極7にロウ付け14で固着されてい
る。なお、図1における13bは可動側接点である。
【0012】本発明に係わる真空バルブ用接点材料は、
上記したような接点13a,13bの双方または何れか
一方を構成するのに適したものである。一方、本実施の
形態における真空バルブ用接点材料の評価方法、特に耐
電圧特性の評価方法は次の通りである。すなわち、固相
焼結法にて製作した接点をφ45mmx5mmの所定の
接点形状に加工した後、所定の真空バルブに組み込み、
進み小電流試験にて再点弧発生率にて評価した。電流
は、500Aであり、回復電圧は、12.5kVであ
る。試験回数は2000回である。 (比較例1,実施例1〜4)平均粒径が100μmのC
r粉末と平均粒径が44μm以下のCu粉末と平均粒径
が44μm以下のMg粉末を混合し、成形、焼結して、
Cu−50%Cr−0.1%Mg(重量%,Cuは残
部)を製作した。焼結に当たって、真空雰囲気を制御す
ることによって、O,N,Hの合量が、0.3%,0.
15%,0.08%,0.03%,0.01%の5種類
の接点を製作した。(各々比較例1,実施例1,2,
3,4)これを、所定の形状に加工し、真空バルブに組
み込み再点弧特性を評価した。この評価結果を表1に示
す。
上記したような接点13a,13bの双方または何れか
一方を構成するのに適したものである。一方、本実施の
形態における真空バルブ用接点材料の評価方法、特に耐
電圧特性の評価方法は次の通りである。すなわち、固相
焼結法にて製作した接点をφ45mmx5mmの所定の
接点形状に加工した後、所定の真空バルブに組み込み、
進み小電流試験にて再点弧発生率にて評価した。電流
は、500Aであり、回復電圧は、12.5kVであ
る。試験回数は2000回である。 (比較例1,実施例1〜4)平均粒径が100μmのC
r粉末と平均粒径が44μm以下のCu粉末と平均粒径
が44μm以下のMg粉末を混合し、成形、焼結して、
Cu−50%Cr−0.1%Mg(重量%,Cuは残
部)を製作した。焼結に当たって、真空雰囲気を制御す
ることによって、O,N,Hの合量が、0.3%,0.
15%,0.08%,0.03%,0.01%の5種類
の接点を製作した。(各々比較例1,実施例1,2,
3,4)これを、所定の形状に加工し、真空バルブに組
み込み再点弧特性を評価した。この評価結果を表1に示
す。
【0013】
【表1】
【0014】この結果から、0.15〜0.3%の酸素
含有量の領域に、再点弧特性を改善できる酸素量が存在
することが判る。更に、この第3成分(補助成分)量
は、酸素量の1/2以上であることも判る。 (実施例5,6,7,比較例2)実施例1と同様の原料
を使用し、Mg添加量を変化させ、Mg含有量が、0.
05,0.1,0.2,0.5%の接点を製作し、導電
率との相関について検討した(各々実施例5,6,7,
比較例2)。この評価結果を表2に示す。
含有量の領域に、再点弧特性を改善できる酸素量が存在
することが判る。更に、この第3成分(補助成分)量
は、酸素量の1/2以上であることも判る。 (実施例5,6,7,比較例2)実施例1と同様の原料
を使用し、Mg添加量を変化させ、Mg含有量が、0.
05,0.1,0.2,0.5%の接点を製作し、導電
率との相関について検討した(各々実施例5,6,7,
比較例2)。この評価結果を表2に示す。
【0015】
【表2】
【0016】この結果に示すように、導電率は、直接再
点弧発生には影響を及ぼさないが、大電流通電特性に対
しては不向きであり、用途が限られることが判った。換
言すれば、導電率を25IACS%以上とすれば、再点
弧発生率も大電流通電特性も満足したものが得られる。 (比較例3,実施例8,9,10,11,比較例4)実
施例1と同様の原料を使用し、耐弧成分量を変化させ、
耐弧成分量が8%,20%,50%,65%,85%の
接点を製作し、再点弧特性を評価した(各々比較例3,
実施例8,9,10,比較例4)。この結果を表3に示
す。
点弧発生には影響を及ぼさないが、大電流通電特性に対
しては不向きであり、用途が限られることが判った。換
言すれば、導電率を25IACS%以上とすれば、再点
弧発生率も大電流通電特性も満足したものが得られる。 (比較例3,実施例8,9,10,11,比較例4)実
施例1と同様の原料を使用し、耐弧成分量を変化させ、
耐弧成分量が8%,20%,50%,65%,85%の
接点を製作し、再点弧特性を評価した(各々比較例3,
実施例8,9,10,比較例4)。この結果を表3に示
す。
【0017】
【表3】
【0018】この結果から判るように、耐弧成分量が8
%と少なくても、また、85%と多くても、再点弧特性
が低下する傾向にあった。前者は接点自体の耐電圧特性
が低下し、後者は、耐弧成分同士の密着力が低下したた
めと思われる。 (実施例11,12,13,14,15)金属間化合物
粉末(実施例11),固溶体粉末(実施例12)や、他
の耐弧成分と導電成分と前記第3成分によって製造され
た接点は、遮断性能を除外し、再点弧特性だけに注目す
れば、十分に使用可能であることも判明した(実施例1
3,14,15)。尚、評価結果は表4に示す通りであ
る。
%と少なくても、また、85%と多くても、再点弧特性
が低下する傾向にあった。前者は接点自体の耐電圧特性
が低下し、後者は、耐弧成分同士の密着力が低下したた
めと思われる。 (実施例11,12,13,14,15)金属間化合物
粉末(実施例11),固溶体粉末(実施例12)や、他
の耐弧成分と導電成分と前記第3成分によって製造され
た接点は、遮断性能を除外し、再点弧特性だけに注目す
れば、十分に使用可能であることも判明した(実施例1
3,14,15)。尚、評価結果は表4に示す通りであ
る。
【0019】
【表4】
【0020】以上の実施例から明らかなように、耐弧成
分と導電成分から構成される接点材料に於いて、酸素含
有量の0.5倍以上の軽元素を添加することによって、
再点弧特性は改善される。これは、Cu−Cr−Mg系
のみならず、実施例に示したように、他の組成系に於い
ても同様な効果を得られることが確認された。
分と導電成分から構成される接点材料に於いて、酸素含
有量の0.5倍以上の軽元素を添加することによって、
再点弧特性は改善される。これは、Cu−Cr−Mg系
のみならず、実施例に示したように、他の組成系に於い
ても同様な効果を得られることが確認された。
【0021】更に、これらの組成に溶着防止成分であ
る、Bi,Te,Sbを1%以下添加して、同様な評価
を実施したところ、開閉器の機構の負担が大幅に軽減さ
れ、再点弧発生確率の抑制に対しても良い方向に働い
た。
る、Bi,Te,Sbを1%以下添加して、同様な評価
を実施したところ、開閉器の機構の負担が大幅に軽減さ
れ、再点弧発生確率の抑制に対しても良い方向に働い
た。
【0022】以上のように、酸素含有量と補助成分の添
加量を制御することによって、再点弧発生頻度を抑制で
きることを見いだした。本発明を用いることにより、耐
電圧特性の優れた接点を供給できる。なお、耐弧成分の
組合せ方は本実施例に述べたものに留まらないのは明白
である。
加量を制御することによって、再点弧発生頻度を抑制で
きることを見いだした。本発明を用いることにより、耐
電圧特性の優れた接点を供給できる。なお、耐弧成分の
組合せ方は本実施例に述べたものに留まらないのは明白
である。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、Cu及び
Agのうちの少なくとも1種から成る導電成分と、15
重量%〜80重量%であってCr、W、Mo及びTiの
うちの少なくとも1種から成る耐弧成分とで主成分が構
成されると共に、導電成分の原子量以下であって導電成
分に固溶する金属元素及び半金属元素のうちの少なくと
も一方を有する補助成分が、0.2重量%以下とした酸
素含有量の0.5%以上含有されたので、再点弧発生確
率を抑制し、安定した耐電圧特性を得ることができる。
Agのうちの少なくとも1種から成る導電成分と、15
重量%〜80重量%であってCr、W、Mo及びTiの
うちの少なくとも1種から成る耐弧成分とで主成分が構
成されると共に、導電成分の原子量以下であって導電成
分に固溶する金属元素及び半金属元素のうちの少なくと
も一方を有する補助成分が、0.2重量%以下とした酸
素含有量の0.5%以上含有されたので、再点弧発生確
率を抑制し、安定した耐電圧特性を得ることができる。
【図1】 本発明の実施の形態を示す真空バルブ用接点
材料が適用された真空バルブの断面図。
材料が適用された真空バルブの断面図。
【図2】 [図1]の電極部の拡大断面図。
7…固定電極、8…可動電極、13a…固定側接点、1
3b…可動側接点
3b…可動側接点
フロントページの続き (72)発明者 山本 敦史 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 草野 貴史 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内
Claims (4)
- 【請求項1】 Cu及びAgのうちの少なくとも1種か
ら成る導電成分と、15重量%〜80重量%であってC
r、W、Mo及びTiのうちの少なくとも1種から成る
耐弧成分とで主成分が構成されると共に、前記導電成分
の原子量以下であって導電成分に固溶する金属元素及び
半金属元素のうちの少なくとも一方を有する補助成分
が、0.2重量%以下とした酸素含有量の0.5%以上
含有されたことを特徴とする真空バルブ用接点材料。 - 【請求項2】 前記補助成分は、導電率が25IACS
%以上を維持するように含有されたことを特徴とする請
求項1記載の真空バルブ用接点材料。 - 【請求項3】 前記補助成分は、B、Mg、Al、S
i、Ti、V及びCrのうちの少なくとも1種から成る
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の真空バル
ブ用接点材料。 - 【請求項4】 Bi、Te及びSbのうちの少なくとも
1種を1体積%以下含有したことを特徴とする請求項1
乃至請求項3のいずれかに記載の真空バルブ用接点材
料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9192966A JPH1139973A (ja) | 1997-07-18 | 1997-07-18 | 真空バルブ用接点材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9192966A JPH1139973A (ja) | 1997-07-18 | 1997-07-18 | 真空バルブ用接点材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1139973A true JPH1139973A (ja) | 1999-02-12 |
Family
ID=16300014
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9192966A Pending JPH1139973A (ja) | 1997-07-18 | 1997-07-18 | 真空バルブ用接点材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1139973A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006233298A (ja) * | 2005-02-25 | 2006-09-07 | Toshiba Corp | 真空バルブ用接点材料およびその製造方法 |
-
1997
- 1997-07-18 JP JP9192966A patent/JPH1139973A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006233298A (ja) * | 2005-02-25 | 2006-09-07 | Toshiba Corp | 真空バルブ用接点材料およびその製造方法 |
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