JPH1139859A - 巨大磁気抵抗効果によるメモリセルおよび並列型ランダムアクセスメモリ - Google Patents

巨大磁気抵抗効果によるメモリセルおよび並列型ランダムアクセスメモリ

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JPH1139859A
JPH1139859A JP9195490A JP19549097A JPH1139859A JP H1139859 A JPH1139859 A JP H1139859A JP 9195490 A JP9195490 A JP 9195490A JP 19549097 A JP19549097 A JP 19549097A JP H1139859 A JPH1139859 A JP H1139859A
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JP
Japan
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memory cell
magnetic
layer
memory
conductive layers
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JP9195490A
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English (en)
Inventor
Masahiko Nawate
雅彦 縄手
Mitsuru Yamaguchi
充 山口
Shigeo Honda
茂男 本多
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Shimane University
Original Assignee
Shimane University
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 読み出し時に膜面内に電流を流すようにして
大きな抵抗変化を検知できる巨大磁気抵抗効果を利用し
たメモリセルを提供するとともに読み出し信号の減衰が
小さく、高速で記録・消去ができ、消費電力が小さいラ
ンダムアクセスメモリを提供する。 【解決手段】 低保磁力および高保磁力の磁性層12, 13
で非磁性金属層14を挟んだ層構造の磁気抵抗素子11の表
裏両面に第1および第2の絶縁層15, 16を形成するとと
もに層構造の互いに対向する位置において第1および第
2の導電層17, 18を接触させ、膜面に沿って電流が流れ
るメモリセルを構成する。複数のメモリセルを2次元的
に配列し、同じ行および列のメモリセルの第1および第
2の導電層をそれぞれ共通とし、所定の第1および第2
の導電層に同時に電流を流し、その交点のメモリセルに
対して記録・消去を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気メモリデバイ
ス、特に巨大磁気抵抗効果を利用したメモリセルおよび
そのようなメモリセルを用いた並列型ランダムアクセス
メモリに関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁性薄膜の磁気抵抗効果を固体メモリに
利用することは既に提案されているが、主として製造上
の理由によって実用化されなかった。しかし1988年にFe
/Cr 人工格子における巨大磁気抵抗効果(以下GMR効
果とも称する)が報告され、それに続いてCo/Cu など他
の多くの人工格子においてもGMR効果が見い出され
た。それ以前の異方性磁気抵抗効果は抵抗変化率が2〜
4%程度しかなかったが、GMR効果では抵抗変化率が
室温でも最大で70%にも達し、メモリへ応用した場合に
出力の飛躍的な向上が期待された。しかし、人工格子の
GMRは大きな抵抗変化を得るには1KOe 以上の大きな
磁場が必要であり、実用に適さないものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】その後、保磁力の異な
った2つの磁性金属層で非磁性金属層を挟んだサンドイ
ッチ構造のスピンバブル効果の研究が行われ、低磁場で
GMR効果を得ることの可能性が示され、このようなサ
ンドイッチ構造の磁気抵抗素子を用いたメモリが提案さ
れている。このGMRメモリでは、複数のメモリセルが
センス線に沿って直列に配置され、各メモリセルの上を
それぞれ独立したワード線が直交して配置された構造と
なっている。そのため、一つのメモリセルでの抵抗変化
比がそのままセンス線の抵抗変化比とはならず、センス
線に沿って直列に配置されたメモリセルの総個数で除し
たものとなってしまう欠点があった。
【0004】メモリセルの抵抗変化比を有効に利用する
手段としてメモリセルを2次元マトリックス状の配列し
た並列型のメモリも提案されている。このような並列型
メモリにおいては、互いに直交する上下のリード線の交
点位置に上下のリード線と電気的に接触したサンドイッ
チ構造のGMR素子が配置され、上下のリード線を1組
選ぶことにより交点位置のGMR素子に対して記録、読
み出しが行われるものである。
【0005】上述した巨大磁気抵抗効果を利用したメモ
リにおいては、リード線に対するGMR素子の抵抗比率
が大きいほうが有利であるとともに構造上GMR素子の
底面に垂直に電流が流れるため、トンネル型の巨大磁気
抵抗効果を示すGMR素子を利用することが必要条件で
あるとされている。換言すると、GMR素子の磁性膜の
膜厚方向に電流が流れる場合には、抵抗が非常に小さ
く、記録情報を判断するための抵抗変化を検出できない
ので、トンネル型の巨大磁気抵抗効果を示すGMR素子
を使用することが必須であると考えられている。しかし
ながら、大きな巨大磁気抵抗効果を示すトンネル型のG
MR素子の製作は、現在までのところ薄膜形態でも困難
であり、微細加工を施してメモリ素子とすることはきわ
めて難しいという問題がある。
【0006】また、従来の巨大磁気抵抗効果を示すメモ
リ素子では、サンドイッチ構造の内の高保磁力層に磁性
情報を記憶させているので、磁化反転に大きな磁界が必
要となり、消費電力が大きくなるという問題もある。加
えて、読み出しに磁化反転を要するので、動作速度の限
界が磁化反転速度で決まってしまい高速動作が可能なメ
モリを実現できないという問題もある。
【0007】したがって本発明の目的は、上述した巨大
磁気抵抗効果を示すサンドイッチ構造のGMR素子の磁
性層の面内に電流が流れるようにして大きな抵抗変化が
得られ、したがって記録情報の判断を正確に行なうこと
ができるように構成した巨大磁気抵抗効果によるメモリ
セルを提供しようとするものである。本発明の他の目的
は、巨大磁気抵抗効果によるメモリセルを2次元的に配
列し、個々のメモリセルにおいて大きな抵抗変化比を得
ることができ、しかも磁性情報をサンドイッチ構造のG
MR素子の低保磁力層に記憶することでき、したがって
記録・消去に要する磁場を小さくすることができ、消費
電力を低減することができ、さらに記録情報の読み出し
時に磁化反転を必要としない静的読み出しが可能であ
り、動作速度が磁化反転速度によって制限されることが
ない巨大磁気抵抗効果による並列型のランダムアクセス
メモリを提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による巨大磁気抵
抗効果によるメモリセルは、保磁力の異なる磁性層の間
に非磁性金属層を挟んだ積層構造を有し、巨大磁気抵抗
効果を示す磁気抵抗素子と、その一方の表面をほぼ覆う
ように形成された第1の絶縁膜と、他方の表面上をほぼ
覆うように形成された第2の絶縁膜と、前記第1の絶縁
膜の上に形成された第1の導電層と、前記第2の絶縁膜
の上に形成された第2の導電層とを具え、前記第1およ
び第2の導電層を前記磁気抵抗素子の互いに対向する位
置において一方および他方の表面と接触させて磁性層の
面内に電流を流すように構成したことを特徴とするもの
である。また、本発明による巨大磁気抵抗効果による並
列型ランダムアクセスメモリは、それぞれが、保磁力の
異なる磁性層の間に非磁性金属層を挟んだ積層構造を有
し、巨大磁気抵抗効果を示す磁気抵抗素子と、その一方
の表面をほぼ覆うように形成された第1の絶縁膜と、他
方の表面をほぼ覆うように形成された第2の絶縁膜と、
前記第1の絶縁膜の上に形成された第1の導電層と、前
記第2の絶縁膜の上に形成された第2の導電層とを具
え、前記第1および第2の導電層を前記磁気抵抗素子の
互いに対向する位置において一方および他方の表面とそ
れぞれ接触させて磁性層の面内に電流を流すように構成
したメモリセルを複数マトリックス状に配列し、行また
は列方向に整列する複数のメモリセルの第1の導電層を
共通とするともに互いに平行に配設し、列または行方向
に整列する複数のメモリセルの第2の導電層を共通とす
るともに第1の導電層の延在方向とほぼ直交する方向に
互いに平行に配設し、所定の第1および第2の導電層の
組に格別に電流を流すことによってこれら導電層の交点
に位置するメモリセルの磁気抵抗素子の低い保磁力を有
する磁性層の磁化のみを反転して記録・消去を行なうと
ともにこれら第1および第2の導電層およびその交点に
位置するメモリセルを経て電流を流して磁性情報の読み
出しを行なうように構成したことを特徴とするものであ
る。
【0009】上述した本発明による巨大磁気抵抗効果に
よるメモリセルおよびそのようなメモリセルを有する並
列型ランダムアクセスメモリでは、GMR素子は互いに
保磁力が異なる磁性層で非磁性金属層を挟んだサンドイ
ッチ構造を有しており、磁性情報を読み出す際には、そ
の面内に電流が流れるように構成されているので、トン
ネル型でない製造が容易な通常のGMR素子を用いても
大きな抵抗変化を検出することができる。また、個々の
メモリセルに記憶された磁性情報を独立して読み出すこ
とができるので、大きな抵抗変化比を得ることができ
る。さらに、異なる保磁力を有する磁性層で非磁性金属
層を挟んだサンドイッチ構造を有するGMR素子の低保
磁力層に磁性情報を記憶するようにしているので、記録
・消去に要する磁場を小さくすることができ、消費電力
を低減することができる。さらにまた、記録情報の読み
出し時に磁化反転を必要としない静的読み出しが可能で
あるので、磁化反転速度によって制限されることがない
高速の動作を行なうことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1AおよびBは本発明による巨
大磁気抵抗効果を利用したメモリセルの構造を示す平面
図および断面図であり、図2は同じくそのGMR素子の
詳細な構造を示す断面図である。GMR素子11は、図2
に示すように3層構造となっている。本例では、低保磁
力を有するFeCo合金より成る下部磁性層12と、高保持力
を有するCoより成る上部磁性層13と、これらの磁性層の
間に挟まれたCuより成る非磁性金属層14とをサンドイッ
チ状に積層した構造となっている。本例では、下部磁性
層12の膜厚を6 nmとし、上部磁性層13の膜厚を2.2 nmと
し、非磁性金属層14の膜厚を4.4 nmとし、平面サイズは
30×150 μm としている。このようなGMR素子11を構
成する磁性材料および非磁性金属材料およびそれらの膜
厚や平面サイズは単に例として示すものであり、本発明
はこのような実施例に限定されるものでないことは勿論
である。
【0011】図1に示すように、GMR素子11の上側表
面をほぼ覆うように、例えばSiO 薄膜より成る第1の絶
縁膜15を形成するとともに下側表面をほぼ覆うように、
同じくSiO 薄膜より成る第2の絶縁膜16を形成する。本
発明においては、これら第1および第2の絶縁膜14およ
び15によってGMR素子11の表裏の表面の全体を覆わず
に、左側の端縁部分の上側表面を露出させるとともに右
側の端縁部分の下側表面を露出させる。第1の絶縁膜15
の上に、例えばCuより成る第1の導電膜17を形成すると
ともに第2の絶縁膜16の上に、同じくCuより成る第2の
導電膜18を形成する。ここで、第1の導電膜17は上述し
たGMR素子11の上側表面の露出部分と接触させ、第2
の導電膜18は下側表面の露出部分と接触させる。さらに
第1A図に示すように、第1の導電膜17の延在方向と第
2の導電膜18の延在方向と互いに直交するように配置
し、第1の導電層17の巾を200 μm とし、第2の導電層
18の巾を50μm とする。このように本発明によるGMR
素子11においては、素子の互いに対向する位置において
第1および第2の導電層17および18が素子の表裏の表面
と接触した構造となっているので、磁性情報を読み出す
際に電流はGMR素子の面内に流れることになり、トン
ネル型のGMR素子でない金属膜GMR素子によっても
大きな抵抗変化を得ることができる。
【0012】次に上述した本発明による巨大磁気抵抗効
果によるメモリセルの一例の製造工程について簡単に述
べる。先ず、適当な基板の上に第2の導電膜18を高周波
マグネトロンスパッタ法により形成した。真空チャンバ
内を10-7Torr以下まで予備排気した後、アルゴンガスを
3mTorrの圧力で導入し、投入電力75W でCuをスパッタし
て膜厚が100nm のCu薄膜を形成し、希硝酸エッチャント
を用いるフォトリソグラフィ手法によりCu薄膜をパター
ニングして第2の導電膜18を形成した。次に、第2の絶
縁膜16を、SiO 薄膜を真空蒸着法によって堆積した後、
フォトリソグラフィ手法によって所定のパターンにエッ
チングして形成した。さらに、高周波マグネトロンスパ
ッタ法によってGMR素子11を形成した。すなわち、フ
ォトレジストを塗布し、形成すべきGMR素子のパター
ンに応じた露光を行った基板上に、アルゴンガスを20mT
orr の圧力で充填した真空チャンバ内で、FeCo薄膜、Cu
薄膜およびCo薄膜をそれぞれ250W、75W および250Wの投
入電力で、6 nm、2.2 nmおよび4.4 nmの膜厚となるよう
に順次に形成した後、リフトオフの手法によって平面サ
イズが30×150 μm のGMR素子11を形成した。次に第
1の絶縁膜15を、第2の絶縁膜18の形成と同様にSiO 薄
膜を真空蒸着法によって堆積した後、フォトリソグラフ
ィ手法によって所定のパターンにエッチングして形成し
た。さらに、真空蒸着/フォトリソグラフィ/リフトオ
フの手法を用いて膜厚が100 nmのCu薄膜より成る第1の
導電膜17を形成した。
【0013】図3は上述した構造のGMR素子をメモリ
セルとした本発明による並列型のランダムアクセスメモ
リの構成を示す線図的な平面図である。複数のGMRメ
モリセル11-1-1, 11-1-2---11-1-4; 11-2-2, 11-2-2---
11-2-4;---11-4-1, 11-4-2---11-4-4 をマトリックス状
に2次元的に配列し、同じ列上に配列されている複数の
メモリセル11-1-1, 11-2-1---11-4-1; 11-1-2, 11-2-2-
--11-4-2;---11-1-4,11-2-4---11-4-4 の第1の導電層1
7-1, 17-2---17-4 を共通とするとともに同じ行上に配
列されている複数のメモリセル11-1-1, 11-1-2---11-1-
4; 11-2-1, 11-2-2---11-2-4;---11-4-1, 11-4-2---11-
4-4 の第2の導電層18-1, 18-2---18-4を共通とし、こ
れら第1の導電層および第2の導電層を互いに直交して
延在するように配設する。
【0014】先ず、磁気情報の記録や消去を行なう場合
について説明する。図3において、マトリックスの4行
1列に位置するGMRメモリセル11-4-1に対して記録・
消去を行なう場合には、第1列目の第1の導電層17-1に
電流を流すとともに第4行目の第2の導電層18-4に電流
を流す。図3ではこれを図式的に直流電源21, 23および
スイッチ22, 24で示した。このように所定のGMRメモ
リセルに対して記録または消去を行なう場合には、この
メモリセルの第1および第2の導電層に同時に電流を流
す。
【0015】また、マトリックスの2行4列に位置する
GMRメモリセル11-2-4に記憶されている磁性情報を読
み出す際には、当該GMRメモリセルの第1および第2
の導電層17-4および18-2の間に電位差を与え、そこを流
れる電流を検知する。図3においては、これを直流電源
25、スイッチ26およびメータ27によって図式的に表し
た。ここで、GMRメモリセルの磁気抵抗の変化を検知
するには、一定の電圧を印加して流れる電流の大きさを
検知する方法と、一定の電流を流したときのメモリセル
間の電圧降下を検知する方法とがあるが、本発明ではい
ずれの方法でも良い。
【0016】次に上述したようにして記録・消去および
読み出しを行なう動作原理について説明する。図4はG
MR素子における磁化方向を示すものであり、ここでは
低保磁力を有する第1の磁性層12における磁化方向と高
保磁力を有する第2の磁性層13における磁化方向とが同
じ方向を向いているとき、すなわち平行のときに2値情
報の「0」を表し、互いに反対方向を向くとき、すなわ
ち逆平行のときに2値情報の「1」を表すものと定義す
る。このように本発明においては、「0」状態と「1」
状態とを比較した場合、磁化方向は低い保磁力を有する
第1の磁性層12においてのみ反転し、高い保磁力を有す
る第2の磁性層13の磁化方向は変化していない。したが
って、小さな磁場によって磁化反転を行なうことがで
き、消費電力を低減することができる。
【0017】図5は上述した本発明によるGMR素子に
おける磁化反転を説明するためのアステロイド曲線を示
すものである。このアステロイド曲線は容易磁区にある
磁化を反転させるために必要な磁場を2次元ベクトル表
示させるためのものである。ここで、容易軸方向にかか
る磁場と困難軸方向にかかる磁場との合成磁場が星型の
曲線の外に出ると、磁化が反転することを示している。
内側の星型の曲線は低保磁力の第1の磁性層12の限界磁
場を表し、外側の曲線は高保磁力の第2の磁性層13の限
界磁場を表している。今、「0」状態では矢印Aおよび
Bで示すように第1および第2の磁性層12および13での
磁化方向は同じ平行となっている。したがって、この
「0」状態から「1」状態へ変化させるには、矢印Cで
示すように第1の磁性層12の磁化を矢印Bとは反対の方
向(図5の左向き)において内側のアステロイド曲線の
外側に出るようにすれば良い。
【0018】ここで、第1および第2の導電層17および
18の何れか一方に電流を流して磁化反転を行なうことも
できるが、図3に示すような並列型のメモリにおいては
同じ行または列にあるGMRメモリセルにおいても磁化
方向が反転してしまい目的とするGMRメモリセルのみ
において磁化反転を行なうことができない。そこで本発
明においては、目的とするGMRメモリセル11-4-1の第
1および第2の導電層17-1および18-4に、それぞれ単独
の電流では磁化反転が起こらないような値の電流を同時
に流し、これらの電流によって誘起される磁場の合成磁
場によって磁化が反転するようにしている。上述したよ
うに第1および第2ので導電層12および13は互いに直交
しているので、これらの導電層に流れる電流による磁場
の合成磁場は図5において矢印Dで示すようになり、内
側のアステロイド曲線の外側に出るので、磁化反転が行
われることになる。ここで、第1の導電層12に流す電流
の向きを変えることによって、図6に示すように「0」
状態と「1」状態との間で両方向に状態を変化させるこ
とができるので、記録および消去を行なうことができ
る。
【0019】次に磁性情報の読み出し動作について説明
する。図7は本発明によるGMRメモリセルの電気抵抗
の磁化状態による変化を示す磁気抵抗曲線を示すもので
ある。第1および第2の磁性層12および13の磁化方向が
平行のとき、すなわち「0」状態のとき電気抵抗は低く
なっているが、反平行となっているとき、すなわち
「1」状態のときに電気抵抗は著しく高くなっている。
このような現象を巨大磁気抵抗効果と呼んでいる。この
ような磁気抵抗特性を有するGMRメモリセルの第1お
よび第2の導電層12および13を経て電流を流すことによ
って「0」状態、すなわち低抵抗状態であるのかまたは
「1」状態、すなわち高抵抗状態であるのかを判別する
ことができる。この場合、本発明によるGMRメモリセ
ルにおいては膜構造を有するGMR素子11の互いに対向
する位置において第1および第2の導電層17および18が
GMR素子の表裏の表面と接触しているので、GMR素
子の膜面内に電流が流れるようになり、大きな抵抗変化
を検出することができる。
【0020】図8は上述したGMRメモリセルのGMR
素子の低保磁力を有する第1の磁性層12の磁化を外部電
磁石を用いて反転させて電気抵抗を測定したときの結果
を示すものである。なお、図8において、実線はマイナ
ーループを表し、破線はMR曲線を表すものである。左
向きの磁場を与えて磁化方向を揃えた後、右方向へ磁場
かけると、約10Oeにおいて低保磁力の磁性層12の磁化が
反転しはじめ、縦軸に示す電気抵抗が増加した。磁化の
反転後、磁場を取り去っても電気抵抗を高いままに保持
され、記録が安定に保持されていることが確認できた。
再び左向きの磁場を加えると約−25Oeで元の低い電気抵
抗値に戻り、消去(「0」状態の書込)が行われること
が確認できた。このようにしてメモリセルとしての動作
が確認できた。
【0021】
【発明の効果】上述したように本発明による巨大磁気抵
抗効果によるメモリセルおよびそのようなメモリセルを
2次元的に配列したランダムアクセスメモリにおいて
は、従来の直列型のメモリと比較した場合、個々のメモ
リセルでの電気抵抗変化をそのまま検知して磁性情報の
読み出しを行なうことができるので、SN比の大きな検
出出力を得ることができる。また、従来の直列型のメモ
リにおいては、センス線に接続された複数のメモリセル
のどれからの信号であるのかを特定するためには、特定
のメモリセルの磁気抵抗素子の磁化を回転させ、そのと
きに信号が検出されるか否かに基づいて読み出しを行っ
ており、したがって読み出しは磁化回転を伴う動的なも
のとなり、メモリの高速動作という点で不利であった。
これに対し、本発明では個々のメモリセルを独立して読
み出すことができるので磁化の反転を必要としない静的
な動作が可能であるので、高速動作に十分対応できる。
【0022】さらに、従来の直列型のメモリでは、サン
ドイッチ構造のGMR素子の高い保磁力を有する磁性層
に磁性情報を記録しているので、図9に示すように記録
・消去を行なうためにはきわめて広い範囲の磁場が必要
となる。これに対し、本発明では磁性情報は低い保磁力
を有する磁性層に記録しているので、必要な磁場範囲は
図9に示すようにきわめて小さいもので足り、それだけ
消費電力を低減することができる。なお、図9におい
て、実線はマイナーループを表し、破線はMR曲線を表
すものである。
【0023】また、従来の巨大磁気抵抗効果による並列
型メモリでは、層構造を有するGMR素子を構成する薄
膜の膜面に対して垂直な方向に電流を流しているので、
GMR素子をトンネル型のものとする必要があったが、
このようなトンネル型のGMR素子の製造は難しく、実
現が困難であった。これに対し、本発明では第1および
第2の導電層を磁気抵抗素子に対してオフセット配置す
ることによって膜面内に電流を流すことができ、したが
って製造が容易な通常の金属GMR膜より成る磁気抵抗
素子を使用することができるようになり、巨大磁気抵抗
効果を利用したメモリの実現が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1AおよびBは、本発明による巨大磁気抵抗
効果を利用したメモリセルの構成を示す線図的平面図お
よび断面図である。
【図2】図2は、同じくその磁気抵抗素子の構成を示す
断面図である。
【図3】図3は、本発明による巨大磁気抵抗効果を利用
した並列型ランダムアクセスメモリの構成を示す線図で
ある。
【図4】図4は、本発明によるメモリセルの動作を説明
するための線図である。
【図5】図5は、同じく動作を説明するためのアステロ
イド曲線を示すグラフである。
【図6】図6は、同じく動作を説明するための磁化曲線
を示すグラフである。
【図7】図7は、同じく動作を説明するための磁気抵抗
曲線を示すグラフである。
【図8】図8は、本発明によるメモリセルの動作を確認
するための実験結果を示すグラフである。
【図9】図9は、従来の直列型メモリと本発明による並
列型メモリにおいて、記録・消去を行なうための磁場範
囲を示すグラフである。
【符号の説明】
11 巨大磁気抵抗効果を示す磁気抵抗素子 12 低保磁力の磁性層 13 高保磁力の磁性層 14 非磁性金属層 15, 16 第1および第2の絶縁層 17, 18 第1および第2の導電層 11-1-1〜11-4-4 巨大磁気抵抗効果によるメモリセル 17-1〜17-4 第1の導電層 18-1〜18-4 第2の導電層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年10月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 巨大磁気抵抗効果によるメモリセル
および並列型ランダムアクセスメモリ
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気メモリデバイ
ス、特に巨大磁気抵抗効果を利用したメモリセルおよび
このようなメモリセルを用いる並列型ランダムアクセス
メモリに関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁性薄膜の磁気抵抗効果を固体メモリに
利用することは既に提案されているが、主として製造上
の理由によって実用化されなかった。しかし1988年にFe
/Cr 人工格子における巨大磁気抵抗効果(以下GMR効
果とも称する)が報告され、それに続いてCo/Cu など他
の多くの人工格子においてもGMR効果が見い出され
た。それ以前の異方性磁気抵抗効果は抵抗変化率が2〜
4%程度しかなかったが、GMR効果では抵抗変化率が
室温でも最大で70%にも達し、メモリへ応用した場合に
出力の飛躍的な向上が期待された。しかし、人工格子の
GMRは大きな抵抗変化を得るには1KOe 以上の大きな
磁場が必要であり、実用に適さないものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】その後、保磁力の異な
った2つの磁性金属層で非磁性金属層を挟んだサンドイ
ッチ構造のスピンバブル効果の研究が行われ、低磁場で
GMR効果を得ることの可能性が示され、このようなサ
ンドイッチ構造の磁気抵抗素子を用いたメモリが提案さ
れている。このGMRメモリでは、複数のメモリセルが
センス線に沿って直列に配置され、各メモリセルの上を
それぞれ独立したワード線が直交して配置された構造と
なっている。そのため、一つのメモリセルでの抵抗変化
比がそのままセンス線の抵抗変化比とはならず、センス
線に沿って直列に配置されたメモリセルの総個数で除し
たものとなってしまう欠点があった。
【0004】メモリセルの抵抗変化比を有効に利用する
手段としてメモリセルを2次元マトリックス状に配列し
た並列型のメモリも提案されている。このような並列型
メモリにおいては、互いに直交する上下のリード線の交
点位置に上下のリード線と電気的に接触したサンドイッ
チ構造のGMR素子が配置され、上下のリード線を1組
選ぶことにより交点位置のGMR素子に対して記録、読
み出しが行われるものである。
【0005】上述した巨大磁気抵抗効果を利用したメモ
リにおいては、リード線に対するGMR素子の抵抗比率
が大きいほうが有利であるとともに構造上GMR素子の
底面に垂直に電流が流れるため、トンネル型の巨大磁気
抵抗効果を示すGMR素子を利用することが必要条件で
あるとされている。換言すると、GMR素子の磁性膜の
膜厚方向に電流が流れる場合には、抵抗が非常に小さ
く、記録情報を判断するための抵抗変化を検出できない
ので、トンネル型の巨大磁気抵抗効果を示すGMR素子
を使用することが必須であると考えられている。しかし
ながら、大きな巨大磁気抵抗効果を示すトンネル型のG
MR素子の製作は、現在までのところ薄膜形態でも困難
であり、微細加工を施してメモリ素子とすることはきわ
めて難しいという問題がある。
【0006】また、従来の巨大磁気抵抗効果を示すメモ
リ素子では、サンドイッチ構造の内の高保磁力層に磁性
情報を記憶させているので、磁化反転に大きな磁界が必
要となり、消費電力が大きくなるという問題もある。加
えて、読み出しに磁化反転を要するので、動作速度の限
界が磁化反転速度で決まってしまい高速動作が可能なメ
モリを実現できないという問題もある。
【0007】このような問題を解決するために、巨大磁
気抵抗効果を示すサンドイッチ構造のGMR素子の磁性
層の面内に電流が流れるようにして大きな抵抗変化が得
られ、したがって記録情報の判断を正確に行なうことが
できるように構成した巨大磁気抵抗効果によるメモリセ
ルが特開平9─139069号公報に開示されている。
この巨大磁気抵抗効果によるメモリセルは、保磁力の異
なる磁性層の間に非磁性金属層を挟んだ積層構造を有
し、巨大磁気抵抗効果を示す磁気抵抗素子と、その一方
の表面をほぼ覆うように形成された第1の絶縁膜と、他
方の表面上をほぼ覆うように形成された第2の絶縁膜
と、前記第1の絶縁膜の上に形成された第1の導電層
と、前記第2の絶縁膜の上に形成された第2の導電層と
を具え、前記第1および第2の導電層を前記磁気抵抗素
子の互いに対向する位置において一方および他方の表面
と接触させて磁性層の面内に電流を流すように構成した
ものである。また、第1および第2の導電層は互いに直
交するように配設されている。
【0008】しかしながら、このような従来のメモリセ
ルにおいては、一方の導電層が磁気抵抗素子の平面に対
して垂直な凸部を含む3次元的な構造を有している。し
たがって、電流がこの凸部を流れると、磁気抵抗素子の
面内方向に磁場が発生することになる。高密度メモリを
実現するためには、隣接するメモリセル間の間隔は0.1
μm オーダーとなるが、上述したように磁気抵抗素子の
面内方向に磁場が発生すると、隣接するモリセルの磁気
抵抗素子にも面内方向に磁場が発生することになり、記
録・再生のための電流マージンが極端に狭くなる。これ
を解決するためには磁気抵抗材料の特性にも余分なマー
ジンが必要となるという問題がある。さらに、上述した
従来のメモリセルにおいては、上述したように一方の導
電層を3次元的に形成する必要があるため、製造工程が
複雑となり、スループットや歩留りが低下し、コスト高
となるという問題もある。
【0009】したがって本発明の目的は、上述した従来
の種々の問題を解決し、巨大磁気抵抗効果を示すサンド
イッチ構造のGMR素子の磁性層の面内に電流が流れる
ようにして大きな抵抗変化が得られ、したがって記録情
報の判断を正確に行なうことができるとともに記録・再
生の際に隣接するセルに磁気抵抗素子の面内方向に磁場
が発生することがなく、したがって電流や磁気材料特性
のマージンを小さくすることができ、さらに製造工程が
容易な巨大磁気抵抗効果によるメモリセルを提供しよう
とするものである。本発明の他の目的は、巨大磁気抵抗
効果によるメモリセルを2次元的に配列し、個々のメモ
リセルにおいて大きな抵抗変化比を得ることができ、し
かも磁性情報をサンドイッチ構造のGMR素子の低保磁
力層に記憶することでき、したがって記録・消去に要す
る磁場を小さくすることができ、消費電力を低減するこ
とができ、さらに記録情報の読み出し時に磁化反転を必
要としない静的読み出しが可能であり、動作速度が磁化
反転速度によって制限されることがない巨大磁気抵抗効
果による並列型のランダムアクセスメモリを提供しよう
とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による巨大磁気抵
抗効果によるメモリセルは、基板上に第1の方向に延在
するように形成された第1の導電層と、この第1の導電
層の一部分を覆って延在するように形成された第1の絶
縁層と、この第1の絶縁層の表面から、第1の導電層の
表面と第1の絶縁層の端面とで構成される段部を越えて
前記第1の導電層の表面に達するまで前記第1の方向に
延在し、一方の端部の基板側の表面が第1の導電層と接
触するように形成され、保磁力の異なる磁性層の間に非
磁性金属層を挟んだ積層構造を有し、巨大磁気抵抗効果
を示す磁気抵抗素子と、この磁気抵抗素子の他方の端部
を除いて磁気抵抗素子を覆うように形成された第2の絶
縁層と、前記磁気抵抗素子の他方の端部の基板とは反対
側の表面と接触するとともに前記第2の絶縁層の一部分
を覆って前記第1の方向と直交する第2の方向に延在す
るように形成された第2の絶縁層とを具え、前記第1お
よび第2の導電層を流れる電流によって誘起される合成
磁場によって前記低い保磁力を有する磁性層の磁化を反
転させるように構成したことを特徴とするものである。
【0011】また、本発明による巨大磁気抵抗効果によ
る並列型ランダムアクセスメモリは、それぞれが、基板
上に第1の方向に延在するように形成された第1の導電
層と、この第1の導電層の一部分を覆って延在するよう
に形成された第1の絶縁層と、この第1の絶縁層の表面
から、第1の導電層の表面と第1の絶縁層の端面とで構
成される段部を越えて前記第1の導電層の表面に達する
まで前記第1の方向に延在し、一方の端部の基板側の表
面が第1の導電層と接触するように形成され、保磁力の
異なる磁性層の間に非磁性金属層を挟んだ積層構造を有
し、巨大磁気抵抗効果を示す磁気抵抗素子と、この磁気
抵抗素子の他方の端部を除いて磁気抵抗素子を覆うよう
に形成された第2の絶縁層と、前記磁気抵抗素子の他方
の端部の基板とは反対側の表面と接触するとともに前記
第2の絶縁層の一部分を覆って前記第1の方向と直交す
る第2の方向に延在するように形成された第2の絶縁層
とを具え、前記第1および第2の導電層を流れる電流に
よって誘起される合成磁場によって前記低い保磁力を有
する磁性層の磁化を反転させるように構成したメモリセ
ルを複数マトリックス状に配列し、行または列方向に整
列する複数のメモリセルの第1の導電層を共通とすると
もに互いに平行に配設し、列または行方向に整列する複
数のメモリセルの第2の導電層を共通とするともに第1
の導電層の延在方向とほぼ直交する方向に互いに平行に
配設し、所定の第1および第2の導電層の組に各別に電
流を流すことによってこれら導電層の交点に位置するメ
モリセルの磁気抵抗素子の低い保磁力を有する磁性層の
磁化のみを反転して記録・消去を行なうとともにこれら
第1および第2の導電層およびその交点に位置するメモ
リセルを経て電流を流して磁性情報の読み出しを行なう
ように構成したことを特徴とするものである。
【0012】上述した本発明による巨大磁気抵抗効果に
よるメモリセルおよびそのようなメモリセルを有する並
列型ランダムアクセスメモリでは、GMR素子は互いに
保磁力が異なる磁性層で非磁性金属層を挟んだサンドイ
ッチ構造を有しており、磁性情報を読み出す際には、そ
の面内に電流が流れるように構成されているので、トン
ネル型でない製造が容易な通常のGMR素子を用いても
大きな抵抗変化を検出することができる。また、個々の
メモリセルに記憶された磁性情報を独立して読み出すこ
とができるので、大きな抵抗変化比を得ることができ
る。さらに、異なる保磁力を有する磁性層で非磁性金属
層を挟んだサンドイッチ構造を有するGMR素子の低保
磁力層に磁性情報を記憶するようにしているので、記録
・消去に要する磁場を小さくすることができ、消費電力
を低減することができる。さらにまた、記録情報の読み
出し時に磁化反転を必要としない静的読み出しが可能で
あるので、磁化反転速度によって制限されることがない
高速の動作を行なうことができる。
【0013】さらに本発明のメモリセルでは、導電層
は、基板表面に垂直に延在する凸部を持っていないの
で、記録・再生の際に導電層に電流が流れても、磁気抵
抗素子の面内方向に磁場が形成されることはなく、電流
のマージンや磁性材料の特性のマージンを小さくするこ
とができるとともに製造工程も簡単となる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1AおよびBは本発明による巨
大磁気抵抗効果を利用したメモリセルの構造を示す平面
図および断面図であり、図2は同じくそのGMR素子の
詳細な構造を示す断面図である。GMR素子11は、図2
に示すように3層構造となっている。本例では、低保磁
力を有するFeCo合金より成る下部磁性層12と、高保持力
を有するCoより成る上部磁性層13と、これらの磁性層の
間に挟まれたCuより成る非磁性金属層14とをサンドイッ
チ状に積層した構造となっている。本例では、下部磁性
層12の膜厚を6 nmとし、上部磁性層13の膜厚を2.2 nmと
し、非磁性金属層14の膜厚を4.4 nmとし、平面サイズは
30×150 μm としている。このようなGMR素子11を構
成する磁性材料および非磁性金属材料およびそれらの膜
厚や平面サイズは単に例として示すものであり、本発明
はこのような実施例に限定されるものでないことは勿論
である。
【0015】図1に示すように、基板上に第1の方向に
延在するように形成した、例えばCuより成る第1の導電
層18と、この第1の導電層の一部分を覆うように形成さ
れた、例えばSiO2より成る第1の絶縁層16と、この第1
の絶縁層の表面から、前記第1の導電層18の表面と第1
の絶縁層の端面とで構成される段部を越えて前記第1の
導電層の表面に達するまで前記第1の方向に延在し、一
方の端部の基板側の表面が第1の導電層と接触するよう
に形成したGMR素子11とを設ける。上述したようにこ
のGMR素子11は保磁力の異なる磁性層の間に非磁性金
属層を挟んだ積層構造を有している。
【0016】さらに、このGMR素子11の他方の端部を
除いてGMR素子を覆うように形成された同じくSiO2
り成る第2の絶縁層15と、GMR素子11の他方の端部の
基板とは反対側の表面と接触するとともに前記第2の絶
縁層15の一部分を覆って前記第1の方向と直交する第2
の方向に延在するように形成された同じくCuより成る第
2の導電層17とを具え、前記第1および第2の導電層18
および17を流れる電流によって誘起される合成磁場によ
って前記低い保磁力を有する磁性層の磁化を反転させる
ように構成したものである。第1A図に示すように、第
1の導電膜18および第2の導電膜17は、それらの延在方
向が互いに直交するように配置し、第1の導電層18の巾
を50μm とし、第2の導電層17の巾を200 μm とする。
このように本発明によるGMR素子11においては、素子
の互いに対向する位置において第1および第2の導電層
17および18が素子の表裏の表面と接触した構造となって
いるので、磁性情報を読み出す際に電流はGMR素子の
面内に流れることになり、トンネル型のGMR素子でな
い金属膜GMR素子によっても大きな抵抗変化を得るこ
とができる。
【0017】次に上述した本発明による巨大磁気抵抗効
果によるメモリセルの一例の製造工程について簡単に述
べる。先ず、適当な基板の上に第1の導電膜18を高周波
マグネトロンスパッタ法により形成した。真空チャンバ
内を10-7Torr以下まで予備排気した後、アルゴンガスを
3mTorrの圧力で導入し、投入電力75W でCuをスパッタし
て膜厚が100nm のCu薄膜を形成し、希硝酸エッチャント
を用いるフォトリソグラフィ手法によりCu薄膜をパター
ニングして第1の導電膜18を形成した。次に、第1の絶
縁膜16を、SiO 薄膜を真空蒸着法によって堆積した後、
フォトリソグラフィ手法によって所定のパターンにエッ
チングして形成した。さらに、高周波マグネトロンスパ
ッタ法によってGMR素子11を形成した。すなわち、フ
ォトレジストを塗布し、形成すべきGMR素子のパター
ンに応じた露光を行った基板上に、アルゴンガスを20mT
orr の圧力で充填した真空チャンバ内で、FeCo薄膜、Cu
薄膜およびCo薄膜をそれぞれ250W、75W および250Wの投
入電力で、6 nm、2.2 nmおよび4.4 nmの膜厚となるよう
に順次に形成した後、リフトオフの手法によって平面サ
イズが30×150 μm のGMR素子11を形成した。次に第
2の絶縁膜15を、第1の絶縁膜16の形成と同様にSiO 薄
膜を真空蒸着法によって堆積した後、フォトリソグラフ
ィ手法によって所定のパターンにエッチングして形成し
た。さらに、真空蒸着/フォトリソグラフィ/リフトオ
フの手法を用いて膜厚が100 nmのCu薄膜より成る第2の
導電膜17を形成した。
【0018】図3は上述した構造のGMR素子をメモリ
セルとした本発明による並列型のランダムアクセスメモ
リの構成を示す線図的な平面図である。複数のGMRメ
モリセル11-1-1, 11-1-2---11-1-4; 11-2-2, 11-2-2---
11-2-4;---11-4-1, 11-4-2---11-4-4 をマトリックス状
に2次元的に配列し、同じ列上に配列されている複数の
メモリセル11-1-1, 11-2-1---11-4-1; 11-1-2, 11-2-2-
--11-4-2;---11-1-4,11-2-4---11-4-4 の第2の導電層1
7-1, 17-2---17-4 を共通とするとともに同じ行上に配
列されている複数のメモリセル11-1-1, 11-1-2---11-1-
4; 11-2-1, 11-2-2---11-2-4;---11-4-1, 11-4-2---11-
4-4 の第1の導電層18-1, 18-2---18-4を共通とし、こ
れら第1の導電層および第2の導電層を互いに直交して
延在するように配設する。
【0019】先ず、磁気情報の記録や消去を行なう場合
について説明する。図3において、マトリックスの4行
1列に位置するGMRメモリセル11-4-1に対して記録・
消去を行なう場合には、第1列目の第2の導電層17-1に
電流を流すとともに第4行目の第1の導電層18-4に電流
を流す。図3ではこれを図式的に直流電源21, 23および
スイッチ22, 24で示した。このように所定のGMRメモ
リセルに対して記録または消去を行なう場合には、この
メモリセルの第1および第2の導電層に同時に電流を流
す。
【0020】また、マトリックスの2行4列に位置する
GMRメモリセル11-2-4に記憶されている磁性情報を読
み出す際には、当該GMRメモリセルの第1および第2
の導電層18-2および17-4の間に電位差を与え、そこを流
れる電流を検知する。図3においては、これを直流電源
25、スイッチ26およびメータ27によって図式的に表し
た。ここで、GMRメモリセルの磁気抵抗の変化を検知
するには、一定の電圧を印加して流れる電流の大きさを
検知する方法と、一定の電流を流したときのメモリセル
間の電圧降下を検知する方法とがあるが、本発明ではい
ずれの方法でも良い。
【0021】次に上述したようにして記録・消去および
読み出しを行なう動作原理について説明する。図4はG
MR素子における磁化方向を示すものであり、ここでは
低保磁力を有する第1の磁性層12における磁化方向と高
保磁力を有する第2の磁性層13における磁化方向とが同
じ方向を向いているとき、すなわち平行のときに2値情
報の「0」を表し、互いに反対方向を向くとき、すなわ
ち逆平行のときに2値情報の「1」を表すものと定義す
る。このように本発明においては、「0」状態と「1」
状態とを比較した場合、磁化方向は低い保磁力を有する
第1の磁性層12においてのみ反転し、高い保磁力を有す
る第2の磁性層13の磁化方向は変化していない。したが
って、小さな磁場によって磁化反転を行なうことがで
き、消費電力を低減することができる。
【0022】図5は上述した本発明によるGMR素子に
おける磁化反転を説明するためのアステロイド曲線を示
すものである。このアステロイド曲線は容易磁区にある
磁化を反転させるために必要な磁場を2次元ベクトル表
示させるためのものである。ここで、容易軸方向にかか
る磁場と困難軸方向にかかる磁場との合成磁場が星型の
曲線の外に出ると、磁化が反転することを示している。
内側の星型の曲線は低保磁力の第1の磁性層12の限界磁
場を表し、外側の曲線は高保磁力の第2の磁性層13の限
界磁場を表している。今、「0」状態では矢印Aおよび
Bで示すように第1および第2の磁性層12および13での
磁化方向は同じ平行となっている。したがって、この
「0」状態から「1」状態へ変化させるには、矢印Cで
示すように第1の磁性層12の磁化を矢印Bとは反対の方
向(図5の左向き)において内側のアステロイド曲線の
外側に出るようにすれば良い。
【0023】ここで、第1および第2の導電層18および
17の何れか一方に電流を流して磁化反転を行なうことも
できるが、図3に示すような並列型のメモリにおいては
同じ行または列にあるGMRメモリセルにおいても磁化
方向が反転してしまい目的とするGMRメモリセルのみ
において磁化反転を行なうことができない。そこで本発
明においては、目的とするGMRメモリセル11-4-1の第
1および第2の導電層18-4および17-1に、それぞれ単独
の電流では磁化反転が起こらないような値の電流を同時
に流し、これらの電流によって誘起される磁場の合成磁
場によって磁化が反転するようにしている。上述したよ
うに第1および第2ので導電層18および17は互いに直交
しているので、これらの導電層に流れる電流による磁場
の合成磁場は図5において矢印Dで示すようになり、内
側のアステロイド曲線の外側に出るので、磁化反転が行
われることになる。ここで、第2の導電層17に流す電流
の向きを変えることによって、図6に示すように「0」
状態と「1」状態との間で両方向に状態を変化させるこ
とができるので、記録および消去を行なうことができ
る。
【0024】次に磁性情報の読み出し動作について説明
する。図7は本発明によるGMRメモリセルの電気抵抗
の磁化状態による変化を示す磁気抵抗曲線を示すもので
ある。第1および第2の磁性層12および13の磁化方向が
平行のとき、すなわち「0」状態のとき電気抵抗は低く
なっているが、反平行となっているとき、すなわち
「1」状態のときに電気抵抗は著しく高くなっている。
このような現象を巨大磁気抵抗効果と呼んでいる。この
ような磁気抵抗特性を有するGMRメモリセルの第1お
よび第2の導電層18および17を経て電流を流すことによ
って「0」状態、すなわち低抵抗状態であるのかまたは
「1」状態、すなわち高抵抗状態であるのかを判別する
ことができる。この場合、本発明によるGMRメモリセ
ルにおいては膜構造を有するGMR素子11の互いに対向
する位置において第1および第2の導電層18および17が
GMR素子の表裏の表面と接触しているので、GMR素
子の膜面内に電流が流れるようになり、大きな抵抗変化
を検出することができる。
【0025】図8は上述したGMRメモリセルのGMR
素子の低保磁力を有する第1の磁性層12の磁化を外部電
磁石を用いて反転させて電気抵抗を測定したときの結果
を示すものである。なお、図8において、実線はマイナ
ーループを表し、破線はMR曲線を表すものである。左
向きの磁場を与えて磁化方向を揃えた後、右方向へ磁場
かけると、約10Oeにおいて低保磁力の磁性層12の磁化が
反転しはじめ、縦軸に示す電気抵抗が増加した。磁化の
反転後、磁場を取り去っても電気抵抗を高いままに保持
され、記録が安定に保持されていることが確認できた。
再び左向きの磁場を加えると約−25Oeで元の低い電気抵
抗値に戻り、消去(「0」状態の書込)が行われること
が確認できた。このようにしてメモリセルとしての動作
が確認できた。
【0026】
【発明の効果】上述したように本発明による巨大磁気抵
抗効果によるメモリセルおよびそのようなメモリセルを
2次元的に配列したランダムアクセスメモリにおいて
は、従来の直列型のメモリと比較した場合、個々のメモ
リセルでの電気抵抗変化をそのまま検知して磁性情報の
読み出しを行なうことができるので、SN比の大きな検
出出力を得ることができる。また、従来の直列型のメモ
リにおいては、センス線に接続された複数のメモリセル
のどれからの信号であるのかを特定するためには、特定
のメモリセルの磁気抵抗素子の磁化を回転させ、そのと
きに信号が検出されるか否かに基づいて読み出しを行っ
ており、したがって読み出しは磁化回転を伴う動的なも
のとなり、メモリの高速動作という点で不利であった。
これに対し、本発明では個々のメモリセルを独立して読
み出すことができるので磁化の反転を必要としない静的
な動作が可能であるので、高速動作に十分対応できる。
【0027】さらに、従来の直列型のメモリでは、サン
ドイッチ構造のGMR素子の高い保磁力を有する磁性層
に磁性情報を記録しているので、図9に示すように記録
・消去を行なうためにはきわめて広い範囲の磁場が必要
となる。これに対し、本発明では磁性情報は低い保磁力
を有する磁性層に記録しているので、必要な磁場範囲は
図9に示すようにきわめて小さいもので足り、それだけ
消費電力を低減することができる。なお、図9におい
て、実線はマイナーループを表し、破線はMR曲線を表
すものである。
【0028】また、従来の巨大磁気抵抗効果による並列
型メモリでは、層構造を有するGMR素子を構成する薄
膜の膜面に対して垂直な方向に電流を流しているので、
GMR素子をトンネル型のものとする必要があったが、
このようなトンネル型のGMR素子の製造は難しく、実
現が困難であった。これに対し、本発明では第1および
第2の導電層を磁気抵抗素子に対してオフセット配置す
ることによって膜面内に電流を流すことができ、したが
って製造が容易な通常の金属GMR膜より成る磁気抵抗
素子を使用することができるようになり、巨大磁気抵抗
効果を利用したメモリの実現が可能となった。
【0029】さらに、本発明によるメモリセルにおいて
は、磁気抵抗素子の面に垂直な方向に電流が流れるよう
な凸部を有する3次元的な導電層を必要としないので、
記録・再生の際に隣接するメモリセルの磁気抵抗素子の
面内方向に磁場が発生しないので、記録・再生の際の電
流のマージンを大きくすることができるとともに磁性材
料の特性に余分なマージンを見込む必要はなくなる。ま
た、このような3次元構造を持たない導電層は簡単に製
造することができ、スループットを向上することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1AおよびBは、本発明による巨大磁気抵抗
効果を利用したメモリセルの構成を示す線図的平面図お
よび断面図である。
【図2】図2は、同じくその磁気抵抗素子の構成を示す
断面図である。
【図3】図3は、本発明による巨大磁気抵抗効果を利用
した並列型ランダムアクセスメモリの構成を示す線図で
ある。
【図4】図4は、本発明によるメモリセルの動作を説明
するための線図である。
【図5】図5は、同じく動作を説明するためのアステロ
イド曲線を示すグラフである。
【図6】図6は、同じく動作を説明するための磁化曲線
を示すグラフである。
【図7】図7は、同じく動作を説明するための磁気抵抗
曲線を示すグラフである。
【図8】図8は、本発明によるメモリセルの動作を確認
するための実験結果を示すグラフである。
【図9】図9は、従来の直列型メモリと本発明による並
列型メモリにおいて、記録・消去を行なうための磁場範
囲を示すグラフである。
【符号の説明】 11 巨大磁気抵抗効果を示す磁気抵抗素子 12 低保磁力の磁性層 13 高保磁力の磁性層 14 非磁性金属層 16, 15 第1および第2の絶縁層 18, 17 第1および第2の導電層 11-1-1〜11-4-4 巨大磁気抵抗効果によるメモリセル 17-1〜17-4 第2の導電層 18-1〜18-4 第1の導電層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保磁力の異なる磁性層の間に非磁性金属
    層を挟んだ積層構造を有し、巨大磁気抵抗効果を示す磁
    気抵抗素子と、その一方の表面をほぼ覆うように形成さ
    れた第1の絶縁膜と、他方の表面上をほぼ覆うように形
    成された第2の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜の上に形成
    された第1の導電層と、前記第2の絶縁膜の上に形成さ
    れた第2の導電層とを具え、前記第1および第2の導電
    層を前記磁気抵抗素子の互いに対向する位置において一
    方および他方の表面と接触させて磁性層の面内に電流が
    流れるように構成したことを特徴とする巨大磁気抵抗効
    果によるメモリセル。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2の導電層に所定の方
    向に電流を流すことによって低い保磁力を有する方の磁
    性層の磁化のみを反転させて磁性情報の記録・消去を行
    なうように構成したことを特徴とする請求項1に記載の
    巨大磁気抵抗効果によるメモリセル。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2の導電層を互いに直
    交するように配置し、これらの導電層を流れる電流によ
    って誘起される合成磁場によって前記低い保磁力を有す
    る磁性層の磁化を反転させるように構成したことを特徴
    とする請求項3に記載の巨大磁気抵抗効果によるメモリ
    セル。
  4. 【請求項4】 それぞれが、保磁力の異なる磁性層の間
    に非磁性金属層を挟んだ積層構造を有し、巨大磁気抵抗
    効果を示す磁気抵抗素子と、その一方の表面をほぼ覆う
    ように形成された第1の絶縁膜と、他方の表面をほぼ覆
    うように形成された第2の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜
    の上に形成された第1の導電層と、前記第2の絶縁膜の
    上に形成された第2の導電層とを具え、前記第1および
    第2の導電層を前記磁気抵抗素子の互いに対向する位置
    において一方および他方の表面とそれぞれ接触させて磁
    性層の面内に電流を流すように構成したメモリセルを複
    数マトリックス状に配列し、行または列方向に整列する
    複数のメモリセルの第1の導電層を共通とするともに互
    いに平行に配設し、列または行方向に整列する複数のメ
    モリセルの第2の導電層を共通とするともに第1の導電
    層の延在方向とほぼ直交する方向に互いに平行に配設
    し、所定の第1および第2の導電層の組に格別に電流を
    流すことによってこれら導電層の交点に位置するメモリ
    セルの磁気抵抗素子の低い保磁力を有する磁性層の磁化
    のみを反転して記録・消去を行なうとともにこれら第1
    および第2の導電層およびその交点に位置するメモリセ
    ルを経て電流を流して磁性情報の読み出しを行なうよう
    に構成したことを特徴とする巨大磁気抵抗効果による並
    列型ランダムアクセスメモリ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006313587A (ja) * 2005-05-06 2006-11-16 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands Bv 磁気記録媒体の消磁方法及び消磁装置
JP2012104168A (ja) * 2010-11-08 2012-05-31 Hitachi Ltd 磁気記録ヘッドおよび磁気記録装置
JP2013089081A (ja) * 2011-10-19 2013-05-13 Fujitsu Ltd メモリ装置

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