JPH113830A - 零相変流器 - Google Patents

零相変流器

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JPH113830A
JPH113830A JP10081787A JP8178798A JPH113830A JP H113830 A JPH113830 A JP H113830A JP 10081787 A JP10081787 A JP 10081787A JP 8178798 A JP8178798 A JP 8178798A JP H113830 A JPH113830 A JP H113830A
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Susumu Okada
將 岡田
Kazuhiro Ishii
和宏 石井
Masanori Kawamura
昌典 河村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 巻線コストが安価で、負荷電流通電時の残留
電圧が小さく、零相電流に対する出力感度が高い零相変
流器を得る。 【解決手段】 少なくとも2本の導体3a,3b,3c
と、導体3a,3b,3cを囲繞する矩形のコア101
と、コア101に挿通されたボビンコイル2とを備えて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】送・配電線路において地絡事
故が生じたり人体に感電があった場合のみに流れる零相
電流を検出する零相変流器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図28は例えば特開昭51−10322
6号公報に開示されている従来の零相変流器を示す構成
図である。図28において、11は環状鉄心、21は出
力巻線(二次導体)、3a、3bは環状鉄心11の中空
部を貫通する一次導体である。環状鉄心11の材料は、
高透磁率のパーマロイが広く使用されており、この他、
珪素鋼、フェライト、アモルファス合金等も用いられて
いる。環状鉄心11の成型法は材料により異なり、フェ
ライトは焼結によるが、パーマロイ、珪素鋼等の金属磁
性体は打ち抜き板を積層するか、トロイダル状に巻き込
む方法が用いられる。
【0003】また、図28では2個の一次導体3a、3
bが示されているが、三相の場合は、3個の一次導体を
鉄心の中空部を貫通するように配置して使用される。ま
た、図示されていないが、通常、環状鉄心11の表面
は、電磁軟鉄、方向性珪素鋼などの巻鉄心からなる磁気
遮蔽体で磁気的にシールドされている。
【0004】なお、図29は従来の零相変流器の他の例
を示す構成図である。図29において、環状鉄心12は
2個に分割されている。その他の構成は、図28の従来
例と概略同様である。
【0005】次に動作について説明する。導体3aと3
bに互いに逆向きで大きさが等しい平衡した負荷電流の
みが流れている場合、これらの電流によって環状鉄心1
1内に発生する磁束は打ち消しあい出力巻線21には電
圧は誘起されない。例えば、地絡事故が発生して、一次
導体3aと3bの電流に差が生じるすなわち零相電流が
流れると、出力巻線21に電圧が誘起される。零相変流
器を搭載した漏電遮断器はこの原理を活用し、地絡事故
が生じたり人体に感電があった場合、即座に給電を止
め、回路や人命を保護する機能を有するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際に
は、出力巻線の不均一や、環状鉄心に対する一次導体位
置の非対称性等が原因で、平衡した負荷電流のみが流れ
ているときでも、出力巻線に電圧が誘起される。これを
残留電圧と呼ぶ。この残留電圧が、零相電流に対する出
力より大きいと漏電遮断器の誤動作につながる。従っ
て、零相変流器の特性としては、平衡した負荷電流のみ
が流れているときに発生する残留電圧が小さいこと、零
相電流に対する出力感度が高いこと、また言い換えれ
ば、零相電流に対する出力が残留電圧より大きいことが
重要である。
【0007】図28に示す環状鉄心11は、コアの透磁
率が高く、零相電流に対する出力感度が高いという長所
を有するものの、残留電圧を小さくするために環状鉄心
の全周に亘って出力巻線を均一に施すことが非常に難し
い。また、コアが環状であるため、トロイダル巻線機を
使用する必要があり、巻線のための貯線作業が巻線作業
に付随し巻線作業に時間が長くかかり、製作価格が高く
なるという欠点があった。
【0008】次いで、図29に示す分割型の環状鉄心1
2は、分割されているのでスピンドル型の巻線機が使用
でき、巻線時間が短縮できるという長所を有するもの
の、コアの二カ所に比透磁率が1の若干の空隙ができる
ので残留電圧が大きくなり、コアの実効透磁率が低下
し、零相電流に対する出力感度が低下するという問題点
を有していた。
【0009】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、巻線コストが安価で、負荷電流
通電時の残留電圧が小さく、零相電流に対する出力感度
が高い零相変流器を得ることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の零相変流器に
おいては、少なくとも2本の導体と、導体を囲繞する矩
形のコアと、コアに挿通されたボビンコイルとを備えて
いる。そのため、コイルの巻線コストが安く且つ巻線ピ
ッチを均一にすることができ、負荷電流通電時の残留電
圧を著しく小さくする効果が得られる。
【0011】請求項2の零相変流器においては、導体
は、同一平面上に延設され、ボビンコイルは、コアの平
面と平行な1辺に挿通された1個のボビンコイルであ
る。そのため、ボビンコイルの数を減らすことができ安
価とすることができる。
【0012】請求項3の零相変流器においては、ボビン
コイルは、コアの対向する2辺に挿通された一対のボビ
ンコイルである。そのため、出力電圧が安定し信頼性が
向上する。
【0013】請求項4の零相変流器においては、導体
は、同一平面上に延設され、ボビンコイルは、コアの平
面と平行な1辺と1辺に隣り合う2辺に挿通された3個
のボビンコイルである。そのため、出力電圧を高くする
ことができる。
【0014】請求項5の零相変流器においては、ボビン
コイルは、4辺に挿通された4個のボビンコイルであ
る。そのため、出力電圧をさらに高くすることができ
る。
【0015】請求項6の零相変流器においては、コアは
4枚の短冊形状磁性板が端部を順次連結されて矩形とさ
れ、矩形が積層されて作製され、その接合方法はダブル
ラップジョイントまたはバットラップジョイントであ
る。そのため、材料が安価でありコストの削減をするこ
とができる。
【0016】請求項7の零相変流器においては、コアは
2枚のL形状磁性板が両端部を連結されて矩形とされ、
矩形が積層されて作製され、その接合方法は交互積層接
合または突き合わせ接合である。そのため、接合箇所を
2カ所とすることができ、コアの実効透磁率を高くする
ことができるので、出力電圧を高くすることができる。
【0017】請求項8の零相変流器においては、コ字状
磁性板とコ字状の開口側両端部に連結された短冊形状磁
性板とで矩形とされ、矩形が積層されて作製され、その
接合方法は交互積層接合または突き合わせ接合であり、
一対のボビンコイルはコ字状磁性板の対向する2辺に挿
通されている。そのため、接合箇所を2カ所とすること
ができ、コアの実効透磁率を高くすることができるの
で、出力電圧を高くすることができる。
【0018】請求項9の零相変流器においては、コ字状
磁性板とコ字状の開口側両端部に連結された短冊形状磁
性板とで矩形とされ、矩形が積層されて作製され、その
接合方法は交互積層接合または突き合わせ接合であり、
3個のボビンコイルはコ字状磁性板の3辺に挿通されて
いる。そのため、接合箇所を2カ所とすることができ、
コアの実効透磁率を高くすることができるので、出力電
圧を高くすることができ、また出力電圧を高くすること
ができる。
【0019】請求項10の零相変流器においては、コア
およびボビンコイルを覆うように設けられたシールドケ
ースを有し、コアは各接合部が接着剤で接合され、4個
の角部のうち1箇所のみを接着剤でシールドケースに固
定されている。そのため、コアとシールドケースの熱膨
張率が異なってもコアは、変形応力を受けることがな
く、コアの透磁率の低下を防止することができる。
【0020】請求項11の零相変流器においては、シー
ルドケースの内部にコアおよびボビンコイルを覆うよう
にさらに設けられた第2のシールドを有する。そのた
め、導体に巨大な負荷電流が流れたとき、コアの磁気飽
和による残留電圧特性の低下を防止する効果が得られ
る。
【0021】請求項12の零相変流器においては、シー
ルドケースの厚さは、第2のシールドの厚さより厚い。
そのため、導体に巨大な負荷電流が流れたとき、コアの
磁気飽和による残留電圧特性の低下を防止する効果が得
られる。
【0022】請求項13の零相変流器においては、ボビ
ンコイルのうち対向するボビンコイルは、等ピッチで同
一巻数、同一巻線長である。そのため、残留電圧を小さ
くすることができる。
【0023】請求項14の零相変流器においては、接着
剤は常温硬化型であり、熱収縮のないものである。その
ため、コアはさらに変形応力を受けることがなく、コア
の透磁率の低下を防止することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1は本発明の零相変流器を示す断面図
である。また図2は図1のII-II線に沿う矢視断面図で
ある。さらに図3は零相変流器の斜視図である。図1乃
至図3において、101は正方形で矩形枠状のコアであ
る。コア101は、パーマロイ、珪素鋼、鉄系及びコバ
ルト系アモルファス合金などを材料とするの同一寸法の
薄板の短冊形状磁性板1a,1b,1c,1dが、端部
を順次接合されて矩形の枠状とされている。2はコア1
01の対向する一対の辺にそれぞれ挿通された一対のボ
ビンコイルである。ボビンコイル2は、樹脂製のボビン
に二次導体がコイル状に巻回されたものである。ボビン
コイル2は、それぞれ磁性板1dおよび磁性板1bの概
略中央に配置されている。
【0025】3a,3b,3cは三相のU、V、W相に
対応する導体である一次導体である。一次導体3a,3
b,3cは、磁性板1dおよび磁性板1bの中央を垂直
に横切る同一平面上に延設されている。4は一次導体3
a,3b,3cを囲繞するように設けられた矩形筒状の
内周シールドである。5はコア101およびボビンコイ
ル2を囲繞するように設けられた同じく矩形筒状の外周
シールドである。6a,6bは内周シールド4および外
周シールド5の端部を密閉するように覆う側面シールド
である。各シールド4,5,6は電磁軟鉄、珪素鋼など
の薄板が積層されて作製され、コア101およびボビン
コイル2を覆うシールドケースを構成している。一次導
体3a,3b,3cは、側面シールド6a,6bを貫通
するように延設されている。
【0026】図4はコア101の斜視図である。図4に
示されるように、コア101は、複数枚の短冊形状磁性
板1a,1b,1c,1dが概略井げた状に積み上げら
れて接合されたダブルラップジョイントと呼ばれる接合
の方法により接合されている。すなわち、まず2枚の短
冊形状磁性板1b,1dが平行に並べて置かれ、次にこ
の2枚の短冊形状磁性板1b,1dの各々の端部に掛け
渡されるように2枚の短冊形状磁性板1a、1cが平行
に並べて置かれ、これが順次繰り返されて合計8枚の短
冊形状磁性板が4層に積み上げられている。そして、各
短冊形状磁性板1a、1b、1c、1dの各々端面は、
隣り合う短冊形状磁性板の側面から突出しないように側
面に面一とされている。零相変流器は一般に商用周波数
で使用されるので、短冊形状磁性板1a,1b,1c,
1dの厚みは、渦電流損失による磁気特性の劣化が問題
にならない程度の十分の数ミリ以下のものが使用されて
いる。このダブルラップジョイントと呼ばれる接合は、
各々の短冊形状磁性板の厚さが多少異なっても接合面を
面接触とすることができる効果を有している。
【0027】図5はボビンコイル2のボビン2aの側面
図である。ボビン2aは、樹脂製で直線的な概略四角筒
状をなし両端部にフランジ部が形成されている。ボビン
コイル2は、このボビン2aに二次導体がコイル状に巻
回されて作製されている。ボビンコイル2は、残留電圧
を小さくする観点から二次導体の長さは長く、また等ピ
ッチで巻回されたものが望ましい。そして、一対のボビ
ンコイル2の二次導体の長さおよび巻数は同一にされる
ことが望ましい。二次導体は、スピンドル型巻線機を用
いて巻回される。そして、スピンドル型巻線機での巻線
作業性を勘案すると共に、零相電流に対する所要の出力
を確保するために、二次導体は、巻線径0.1mm程度
の絶縁被覆線が用いられ、1ボビンコイル当たり500
ターン程度巻かれることが望ましい。ボビン2aの材料
には、ABS樹脂などの各種樹脂が用いられる。
【0028】一次導体3a,3b,3cは、残留電圧を
小さくする観点から、コア101の中央に対称に配置さ
れると共に、各導体の導体間距離はできるだけ小さくさ
れることが望ましい。また、各一次導体3a,3b,3
cの電流容量を同一にするため、通常各導体の断面積は
ほぼ同じものが用いられる。一次導体3a、3b、3c
の断面形状は円形、矩形のどちらでも良い。
【0029】内周シールド4、外周シールド5、側面シ
ールド6は、一次導体3a,3b,3cに巨大な負荷電
流が流れたとき、コア101の磁気飽和による残留特性
の低下を防止するのに有用である。また、負荷電流によ
って発生する磁束のコアへの侵入を低減し、残留電圧の
減少に寄与する効果もある。
【0030】図6は図1のVI-VI線に沿う矢視断面図お
よび図3のVI面による切断面を矢印A方向から見た図で
ある。また図7は図1のVII-VII線に沿う矢視断面図お
よび図3のVII面による切断面を矢印B方向から見た図
である。図6において、ボビンコイル2は、図示しない
接着剤により図6の下方の側面シールド6aに固定され
ている。そして、積み上げられた各々の短冊形状磁性板
は、角稜部に塗布された接着剤7にて接合されている。
図7において、ボビンコイル2は、同じように図示しな
い接着剤により図6の下方の側面シールド6aに固定さ
れている。そして、積み上げられた各々の短冊形状磁性
板は、角稜部に塗布された接着剤7にて接合されてお
り、さらに一側の端部の角稜部を接合する接着剤7は、
図7の下方まで延び側面シールド6に固着している。接
着剤7は、硬化時に熱収縮のない常温硬化の接着剤、例
えば、市販品で容易に入手できるアラルダイト・スタン
ダード#400、セメダイン・ハイスーパー30等が推
奨できる。共に2液性のエポキシ系接着剤である。
【0031】このような構成の零相変流器の組立方法を
説明する。まず、側面シールド6a上の所定の位置に一
対のボビンコイル2が所定の距離だけ離して平行に置か
れ、図示しない接着剤により側面シールド6aに固着さ
れる。次に、一対のボビンコイル2に、各々1枚の短冊
形状磁性板1b,1dが挿入される。そして、短冊形状
磁性板1b,1dの端部に掛け渡されて2枚の短冊形状
磁性板1a、1cが平行に並べて置かれ、さらに一対の
ボビンコイル2に、次の短冊形状磁性板1b,1dが挿
入されて積み上げられ、そして、次の短冊形状磁性板1
a、1cが平行に並べて置かれ、図4に示されるように
垂直方向に積み上げられる。そして、重ねられた角部が
各々密着するように角部上面に重りが載せられて所定の
圧力が加えられた状態で、4個の角稜部に接着剤7が塗
布される。接着剤7は、図6および図7の上方から滴下
され積み上げられた短冊形状磁性板の側面を伝わって流
れる。このとき、4個の角稜部のうち1箇所の角稜部に
塗布された接着剤7は、他の3箇所より塗布量を多くさ
れている。そして、接着剤7は、硬化前において所定の
粘度を有しているので、鉛直方向に垂下し側面シールド
6に達する。その後、接着剤7が硬化し、各々の短冊形
状磁性板1a,1b,1c,1dが角部にて接合されて
コア101が形成され、さらにコア101の1箇所の角
部においては、側面シールド6aに固定される。尚、接
着剤7は、硬化前において所定の粘度を有しているの
で、短冊形状磁性板間に浸透して実効透磁率を低下させ
ることはない。
【0032】一般に、透磁率が大きい材料ほど靱性が低
いが、靱性が低いと変形応力が加わったときに内部にク
リープが発生しもとの状態に戻りにくい。そしてこのク
リープが原因で透磁率が低下する。コアの4個の角部が
側面シールド6aに対して固定されていると、コア10
1と側面シールド6aの熱膨張率が異なる為に周囲温度
の変化によって変形応力を受ける。本実施の形態のコア
101は、4個の角部のうち1箇所の角部のみを側面シ
ールド6aに固定されているので、コア101と側面シ
ールド6aの熱膨張率が異なっても周囲温度の変化によ
る変形応力を受けることが少ない。一方、コア101の
4個の角部がすべて、側面シールド6aに固定されてい
ない場合、透磁率が低下することないが、コア101が
シールドケースの内部で移動してしまうので好ましくな
い。
【0033】このような構成の零相変流器においては、
ボビンコイル2を用い、またボビンコイル2のボビンは
直線的であるので、ボビンにコイルを等ピッチに均一に
巻くことが容易であり、平衡した負荷電流のみ通電時の
残留電圧を小さくすることができる。また、ボビンに二
次導体を巻回するのでスピンドル型巻線機を用いること
ができ、巻線時間の短縮、巻線費用の低減ができる。さ
らに、本発明の零相変流器のコア101は磁気抵抗が大
きい矩形(正方形)であるため、本発明のパーミアンス
(コア空間の磁気抵抗の逆数)は、従来例のリング型の
コアのパーミアンスより小さく、従ってパーミアンスに
比例する還流磁束も小さくすることができ、残留電圧を
も小さくすることができる。
【0034】このような構成の零相変流器においては、
また、4枚の短冊形状磁性板1a,1b,1c,1dが
端部を順次連結されて矩形とされ、この矩形が積層され
て作製されているので、材料が安価でありコストの削減
をすることができる。また、各々の短冊形状磁性板1
a,1b,1c,1dの角部の接合は、ダブルラップジ
ョイントであるので、各々の短冊形状磁性板の厚さが多
少異なっても接合面を面接触とすることができ、透磁率
が低下することないので出力電圧を大きくすることがで
きる。
【0035】このような構成の零相変流器においては、
さらに、4個の角部のうち1箇所の角部のみを側面シー
ルド6aに固定されているので、コア101と側面シー
ルド6aの熱膨張率が異なってもコア101は、変形応
力を受けることがなく、コア101の透磁率の低下を防
止できる。
【0036】尚、本実施の形態の零相変流器は、定格電
流の小さい漏電遮断器に搭載されるのであれば、内周シ
ールド4及び外周シールド5、さらに側面シールド6は
省略することも可能である。
【0037】実施の形態2.図8は本発明の零相変流器
の他の例を示す一対のボビンコイルのうち一側のボビン
コイルのボビンの側面図である。また図9は接着剤によ
る接合方法を示す断面図である。本実施の形態において
は、一対のボビンコイルのうち一方のボビンコイル2の
ボビン2bは、図8に示されるように、一端に設けられ
た矩形の開口部の一辺から軸線方向に延設された延長部
2cを有している。そして、本実施の形態のコア101
は、この延長部2cが設けられている1個の角稜部を、
接着剤7で延長部2cに固定されている。その他の3個
の角稜部においては、各々の短冊形状磁性板1a,1
b,1c,1dは、接着剤7にて互いに接合されている
が、側面シールド6には固定されていない。ボビンコイ
ル2は、実施の形態1と同様に図示しない接着剤によっ
て、側面シールド6aに固定されている。その他の構成
は、実施の形態1と同様である。
【0038】このような構成の零相変流器においては、
4個の角部のうち1箇所の角部のみを側面シールド6a
に固定されているので、コア1と側面シールド6aの熱
膨張率が異なってもコア101は、変形応力を受けるこ
とがなく、積層コアの透磁率の低下を防止できるととも
に、1箇所の角部の固定においては、固定を確実とする
ことができ信頼性が向上する。
【0039】実施の形態3.図10は本発明の零相変流
器の他の例を示すコアの斜視図である。また図11は零
相変流器の断面図である。本実施の形態のコア102
は、図10に示されるようなバットラップジョイントと
呼ばれる方法にて接合されている。すなわち、各々の短
冊形状磁性板1a,1b,1c,1dは、最下層におい
て、一側の端面を隣接する短冊形状磁性板の側面端部に
突き合わせて、一方、他側の側面端部に、他側に隣接す
る短冊形状磁性板の端面を突き合わせられて全体で正方
形矩形の枠型にされ、そして次の層においては、この突
き合わせを向きを反対にして行われて積層されている。
そして、短冊形状磁性板1a,1b,1c,1dの厚み
は、実施の形態1と同じように渦電流損失による磁気特
性の劣化が問題にならない程度の十分の数ミリ以下のも
のが使用されている。
【0040】本実施の形態の一対のボビンコイル2のボ
ビンは、図11に示されるように、両端部に延長部2c
が形成されている。延長部2cは、短冊形状磁性板1
a,1b,1c,1dの幅より狭くされ、かつ鈎状に曲
げて形成されている。積み上げられた複数の短冊形状磁
性板のうち最下層の短冊形状磁性板1a,1cは、両端
をこの延長部2cに掛け渡されて載置されている。
【0041】このような構成の零相変流器の組立方法を
説明する。まず、側面シールド6a上の所定の位置に一
対のボビンコイル2が所定の距離離して平行に置かれ、
図示しない接着剤により固定される。次に、各々ボビン
コイル2に、短冊形状磁性板1b,1dが挿入され、ま
た短冊形状磁性板1a,1cは、延長部2cに掛け渡さ
れて配置される。これが繰り返されて図10に示される
ように垂直方向に積み上げられる。次に、実施の形態1
と同じように接着剤7が4個の角稜部に塗布される。こ
のとき、4個の角稜部のうち1箇所の角稜部に塗布され
た接着剤7は、他の3箇所より塗布量を多くされてい
る。そして、接着剤7は、硬化前において所定の粘度を
有しているので、鉛直方向に垂れ側面シールド6aに達
する。その後、接着剤7が硬化し、各々の短冊形状磁性
板1a,1b,1c,1dが角部にて接合され、さらに
1箇所の角部においては、側面シールド6aに固定され
る。
【0042】このような構成の零相変流器においては、
コア102は、バットラップジョイントにより接合され
ている。バットラップジョイントは、ダブルラップジョ
イントに比べてコアの高さを半分とすることができ、零
相変流器をコンパクトにすることができる。
【0043】実施の形態4.図12は本発明の零相変流
器の他の例を示すコアの斜視図である。本実施の形態の
コア103は、薄板のL形状磁性板1e,1fが端部を
互いに接合され矩形枠状に形成されて作製されている。
そして、接合の方法は、端部を交互に重ねる交互積層接
合である。その他の構成は実施の形態3と同様である。
【0044】このような構成の零相変流器においては、
L形状磁性板が用いられているので、上述実施の形態1
における短冊形状磁性板よりもコストが若干高くなると
いう短所があるが、接合箇所を2カ所とすることがで
き、短冊形状磁性板で構成したものよりも接合箇所を減
らすことができるので、コアの実効透磁率を高くするこ
とができ、従って、零相電流に対する出力電圧を高くで
きる長所を有する。
【0045】実施の形態5.図13は本発明の零相変流
器の他の例を示すコアの斜視図である。本実施の形態の
コア104は、薄板のL形状磁性板1e,1fが端部を
互いに突き合わせて矩形枠状にされ積み上げられて作製
されている。接合の方法は、突き合わせ接合である。そ
の他の構成は実施の形態3と同様である。
【0046】このような構成の零相変流器においては、
接合箇所を2カ所とすることができ、接合箇所を減らす
ことができるので、コアの実効透磁率を高くすることが
でき出力電圧を高くできるとともに、コアの高さを半分
とすることができ、零相変流器をコンパクトにすること
ができる。
【0047】実施の形態6.図14は本発明の零相変流
器の他の例を示すコアおよびボビンコイルの上面図であ
る。また図15はコアの斜視図である。図14および図
15において、1gは、薄板のコ字状磁性板である。本
実施の形態のコア105は、コ字状磁性板1gとコ字状
磁性板1gの開口側両端部に連結された短冊形状磁性板
1aとで矩形とされ、この矩形が積層されて作製されて
いる。そして、その接合方法は交互積層接合である。本
実施の形態においては、一対のボビンコイル2は左辺及
び右辺に設置される。その他の構成は実施の形態3と同
様である。
【0048】このような構成の零相変流器においては、
コ字状磁性板1gを用いるので、上述実施の形態1にお
ける短冊形状磁性板よりもコストが若干高くなるという
短所があるが、接合箇所は2カ所となり、全て短冊形状
磁性板で構成するよりも接合箇所を減らすことができる
ので、コアの実効透磁率を高くすることができ、従っ
て、零相電流に対する出力電圧を高くできる長所を有す
る。
【0049】実施の形態7.図16は本発明の零相変流
器の他の例を示すコアの斜視図である。本実施の形態の
コア106は、コ字状磁性板1gとコ字状磁性板1gの
開口側両端部に連結された短冊形状磁性板1aとで矩形
とされ、これが積層されて作製されている。そして、そ
の接合方法は突き合わせ接合である。その他の構成は実
施の形態6と同様である。
【0050】このような構成の零相変流器においては、
実施の形態6の効果に加えて、コアの高さを半分とする
ことができ、零相変流器をコンパクトにすることができ
る。
【0051】実施の形態8.図17は本発明の零相変流
器の他の例を示すコアおよびボビンコイルの上面図であ
る。本実施の形態においては、ボビンコイル2は、コア
101の一次導体3a,3b,3cの延設されている平
面と平行な1辺に1個のみが挿通されている。その他の
構成は実施の形態1と同様である。
【0052】このような構成の零相変流器においては、
出力電圧が低くなるという短所があるが、ボビンコイル
の数を減らすことができ安価とすることができる。
【0053】実施の形態9.図18は本発明の零相変流
器の他の例を示すコアおよびボビンコイルの上面図であ
る。本実施の形態においては、一対のボビンコイル2
は、コア101の一次導体3a,3b,3cの延設され
ている平面と平行な2辺に挿通されている。その他の構
成は実施の形態1と同様である。このような構成の零相
変流器においても、実施の形態1と同様な効果を得るこ
とができる。
【0054】実施の形態10.図19は本発明の零相変
流器の他の例を示すコアおよびボビンコイルの上面図で
ある。本実施の形態においては、3個のボビンコイル2
は、コア101の一次導体3a,3b,3cの延設され
ている平面と平行な1辺とこの辺に隣り合う2辺に設け
られている。その他の構成は実施の形態1と同様であ
る。このような構成の零相変流器においては、出力電圧
を高くすることができる。
【0055】実施の形態11.図20は本発明の零相変
流器の他の例を示すコアおよびボビンコイルの上面図で
ある。本実施の形態においては、4個のボビンコイル2
は、コア101の4辺に各々挿通されている。その他の
構成は実施の形態1と同様である。このような構成の零
相変流器においては、出力電圧をさらに高くすることが
できる。
【0056】実施の形態12.図21は本発明の零相変
流器の他の例を示す断面図である。上述実施の形態1で
は、内周シールドに磁性板が積層された矩形筒状の内周
シールド4が用いられたが、本実施の形態においては、
円形筒状の巻鉄心型の内周シールド14が用いられてい
る。その他の構成は実施の形態1と同様である。
【0057】このような構成の零相変流器においては、
一時導体が貫通する空間が狭くなるという欠点がある
が、内周シールド14とコア101との空間を大きくと
ることができるため残留電圧を小さくできる長所を有す
る。
【0058】実施の形態13.図22は本発明の零相変
流器の他の例を示す断面図である。本実施の形態におい
ては、内周に円形筒状の巻鉄心型の内周シールド14が
用いられ、また外周に同じく円形筒状の巻鉄心型の外周
シールド15が用いられている。その他の構成は実施の
形態1と同様である。
【0059】このような構成の零相変流器においては、
零相変流器全体の形状が大きくなるという欠点がある
が、内周シールド14および外周シールド15とコア1
01との空間を大きくとることができるため、残留電圧
をさらに小さくできる長所を有する。
【0060】実施の形態14.図23は本発明の零相変
流器の他の例を示す断面図である。図23において、9
は、シールドケースの内部にコアおよびボビンコイルを
覆うようにさらに設けられた第2のシールドである。そ
して、一次導体3a及び3cは、側面シールド6a,6
bを貫通した後、側面シールド6a,6bに沿って外周
方向に延びている。このような構成の零相変流器におい
ては、一次導体3a及び3cがコア101に近接した構
成になっているので、一次導体3a及び3cに流れる大
電流によりコア101に強い磁場が印加される。そし
て、シールドが薄いと磁気飽和し遮蔽効果が無くなる。
そのため、第2のシールド9を設けてこれを防ぐもので
ある。なお、コア及びボビンコイル側のシールド厚より
も導体側のシールド厚を大きくすると良い効果が得られ
る。
【0061】
【実施例】以下、本発明による零相変流器を実施例に基
づいてさらに詳しく説明するが、本発明は係る実施例の
みに限定されるものではない。
【0062】実施例1.本実施例では、温度変化による
磁気コアの透磁率の経時劣化を調査するために、材質に
おいては、零相変流器用に広く用いられているJIS規
格PC相当のパーマロイ(某メーカー規格初透磁率40
000〜100000(磁界の強さO.4A/mにおけ
る値))であり、形状が短冊状の磁性板を用い、接合部
が図4に示すダブルラップジョイントの磁気回路を製作
した。短冊形状磁性板の寸法は厚みO.35mm、幅4
mm、長さ44mm、積層数4枚である。
【0063】接着剤に上述の常温硬化のアラルダイトを
用い、接合部の固定法として下記3種類のコアを製作し
た。 (1)積層コアの4角稜部のみを接着剤で接合したも
の。 (2)積層コアの4角稜部を接着剤で接合し、そして積
層コアの4角稜部をシールドコア(無方向性珪素鋼)に
接着剤で固定したもの。 (3)積層コアの4角稜部を接着剤で接合し、そして積
層コアの1角稜部のみをシールドコア(無方向性珪素
鋼)に接着剤で固定したもの。
【0064】そして、先ず接着剤塗布した後、硬化時
(塗布後24時間経過後)の周波数60Hzでの初透磁
率を測定し、次いで、これらの積層コアを気中炉に入
れ、温度を100℃に上げ1時間保持した後、急冷し、
室温(20°C)になった状態で初透磁率を測定し劣化
率を求めた。この結果を図24に示す。
【0065】図24において、積層コアの4角稜部をシ
ールドコアに固定したもの(2)は、他の2個に比べて
遙かに劣化率が大きかった。これは、パーマロイコアと
珪素鋼の熱膨張の違いによる応力が靱性に非常に劣るパ
ーマロイコアに残留することが原因だと考えられる。そ
して、1角稜部のみをシールドコアに固定したもの
(3)と、まったく固定しないもの(1)とでは、殆ど
同じ劣化率であった。
【0066】積層コアと樹脂製のボビンの接合の組み合
わせの場合の結果は省略するが、この場合も接合部の2
個所以上が接着剤で拘束固定されると上述と同様の応力
劣化を起こした。また、積層コア、シールドコア、ボビ
ンの3者を2個所以上の接合部で一体に固定した場合も
同様の応力劣化を起こした。
【0067】実施例2.本実施例では、従来から用いら
れているリングコア型の零相変流器と、本発明によるボ
ビンコイル型の零相変流器のそれぞれについて定格電流
100A、225Aのものを作製し、零相電流(60H
z、22mA)に対する出力電圧(2次巻線に連結され
た負荷抵抗680Ωの両端の出力)、及び残留電圧が上
記零相電流に対する出力電圧を超える負荷電流を測定し
た。この各零相変流器の諸元を図25および図26に示
し、また測定結果を図27に示す。
【0068】図25乃至図27から分かるように、零相
電流に対する出力電圧が従来例より本発明のほうが低
く、悪い結果となっているが、これは、本発明のほうが
磁路長が長いということと、磁路のコーナー部に接合部
を有することが大きい理由であると考えられる。しか
し、残留電圧が零相電流に対する出力電圧を超える負荷
電流値は、従来例よりも本発明のほうがかなり大きい。
零相電流に対する出力電圧が負荷電流通電時の残留電圧
より大きいことが優れた零相変流器の特性であるので、
残留電圧が零相電流に対する出力電圧を超える負荷電流
値が大きいほど零相変流器の性能が優れていると言え
る。以上から、総合的な結果として本発明の零相変流器
が従来例よりも優れていることが言える。
【0069】なお、上記実施例では、本発明による零相
変流器のコアを、短冊形状磁性板のバットラップジョイ
ント接合にて構成したが、上記各実施の形態で説明した
ダブルラップジョイント、交互積層接合及び突き合わせ
接合で構成すれば、残留電圧はバットラップジョイント
とほぼ同じで、零相電流に対する出力電圧を5〜15%
大きくすることができた。
【0070】
【発明の効果】請求項1の零相変流器においては、少な
くとも2本の導体と、導体を囲繞する矩形のコアと、コ
アに挿通されたボビンコイルとを備えている。そのた
め、コイルの巻線コストが安く且つ巻線ピッチを均一に
することができ、負荷電流通電時の残留電圧を著しく小
さくする効果が得られる。
【0071】請求項2の零相変流器においては、導体
は、同一平面上に延設され、ボビンコイルは、コアの平
面と平行な1辺に挿通された1個のボビンコイルであ
る。そのため、ボビンコイルの数を減らすことができ安
価とすることができる。
【0072】請求項3の零相変流器においては、ボビン
コイルは、コアの対向する2辺に挿通された一対のボビ
ンコイルである。そのため、出力電圧が安定し信頼性が
向上する。
【0073】請求項4の零相変流器においては、導体
は、同一平面上に延設され、ボビンコイルは、コアの平
面と平行な1辺と1辺に隣り合う2辺に挿通された3個
のボビンコイルである。そのため、出力電圧を高くする
ことができる。
【0074】請求項5の零相変流器においては、ボビン
コイルは、4辺に挿通された4個のボビンコイルであ
る。そのため、出力電圧をさらに高くすることができ
る。
【0075】請求項6の零相変流器においては、コアは
4枚の短冊形状磁性板が端部を順次連結されて矩形とさ
れ、矩形が積層されて作製され、その接合方法はダブル
ラップジョイントまたはバットラップジョイントであ
る。そのため、材料が安価でありコストの削減をするこ
とができる。
【0076】請求項7の零相変流器においては、コアは
2枚のL形状磁性板が両端部を連結されて矩形とされ、
矩形が積層されて作製され、その接合方法は交互積層接
合または突き合わせ接合である。そのため、接合箇所を
2カ所とすることができ、コアの実効透磁率を高くする
ことができるので、出力電圧を高くすることができる。
【0077】請求項8の零相変流器においては、コ字状
磁性板とコ字状の開口側両端部に連結された短冊形状磁
性板とで矩形とされ、矩形が積層されて作製され、その
接合方法は交互積層接合または突き合わせ接合であり、
一対のボビンコイルはコ字状磁性板の対向する2辺に挿
通されている。そのため、接合箇所を2カ所とすること
ができ、コアの実効透磁率を高くすることができるの
で、出力電圧を高くすることができる。
【0078】請求項9の零相変流器においては、コ字状
磁性板とコ字状の開口側両端部に連結された短冊形状磁
性板とで矩形とされ、矩形が積層されて作製され、その
接合方法は交互積層接合または突き合わせ接合であり、
3個のボビンコイルはコ字状磁性板の3辺に挿通されて
いる。そのため、接合箇所を2カ所とすることができ、
コアの実効透磁率を高くすることができるので、出力電
圧を高くすることができ、また出力電圧を高くすること
ができる。
【0079】請求項10の零相変流器においては、コア
およびボビンコイルを覆うように設けられたシールドケ
ースを有し、コアは各接合部が接着剤で接合され、4個
の角部のうち1箇所のみを接着剤でシールドケースに固
定されている。そのため、コアとシールドケースの熱膨
張率が異なってもコアは、変形応力を受けることがな
く、コアの透磁率の低下を防止することができる。
【0080】請求項11の零相変流器においては、シー
ルドケースの内部にコアおよびボビンコイルを覆うよう
にさらに設けられた第2のシールドを有する。そのた
め、導体に巨大な負荷電流が流れたとき、コアの磁気飽
和による残留電圧特性の低下を防止する効果が得られ
る。
【0081】請求項12の零相変流器においては、シー
ルドケースの厚さは、第2のシールドの厚さより厚い。
そのため、導体に巨大な負荷電流が流れたとき、コアの
磁気飽和による残留電圧特性の低下を防止する効果が得
られる。
【0082】請求項13の零相変流器においては、ボビ
ンコイルのうち対向するボビンコイルは、等ピッチで同
一巻数、同一巻線長である。そのため、残留電圧を小さ
くすることができる。
【0083】請求項14の零相変流器においては、接着
剤は常温硬化型であり、熱収縮のないものである。その
ため、コアはさらに変形応力を受けることがなく、コア
の透磁率の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の零相変流器を示す断面図である。
【図2】 図1のII-II線に沿う矢視断面図である。
【図3】 本発明の零相変流器の斜視図である。
【図4】 本発明の零相変流器のコアの斜視図である。
【図5】 ボビンコイルのボビンの側面図である。
【図6】 図1のVI-VI線に沿う矢視断面図および図3
のVI面による切断面を矢印A方向から見た図である。
【図7】 図1のVII-VII線に沿う矢視断面図および図
3のVII面による断面面を矢印B方向から見た図であ
る。
【図8】 本発明の零相変流器の他の例を示す一対のボ
ビンコイルのうち一側のボビンコイルのボビンの側面図
である。
【図9】 接着剤による接合方法を示す断面図である。
【図10】 本発明の零相変流器の他の例を示すコアの
斜視図である。
【図11】 零相変流器の断面図である。
【図12】 本発明の零相変流器の他の例を示すコアの
斜視図である。
【図13】 本発明の零相変流器の他の例を示すコアの
斜視図である。
【図14】 本発明の零相変流器の他の例を示すコアお
よびボビンコイルの上面図である。
【図15】 零相変流器のコアの斜視図である。
【図16】 本発明の零相変流器の他の例を示すコアの
斜視図である。
【図17】 本発明の零相変流器の他の例を示すコアお
よびボビンコイルの上面図である。
【図18】 本発明の零相変流器の他の例を示すコアお
よびボビンコイルの上面図である。
【図19】 本発明の零相変流器の他の例を示すコアお
よびボビンコイルの上面図である。
【図20】 本発明の零相変流器の他の例を示すコアお
よびボビンコイルの上面図である。
【図21】 本発明の零相変流器の他の例を示す断面図
である。
【図22】 本発明の零相変流器の他の例を示す断面図
である。
【図23】 本発明の零相変流器の他の例を示す断面図
である。
【図24】 コアの固定方法ごとの劣化率の差を示す表
である。
【図25】 各零相変流器の諸元を示す表である。
【図26】 各零相変流器の諸元を示す表である。
【図27】 各零相変流器の零相電流に対する出力電圧
及び残留電圧が上記零相電流に対する出力電圧を超える
負荷電流の測定結果を示す表である。
【図28】 従来の零相変流器を示す構成図である。
【図29】 従来の零相変流器の他の例を示す構成図で
ある。
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d 短冊形状磁性板、1e,1f
L形状磁性板、1gコ字状磁性板、2 ボビンコイ
ル、3a,3b,3c 一次導体(導体)、4内周シー
ルド(シールドケース)、5 外周シールド(シールド
ケース)、6a,6b 側面シールド(シールドケー
ス)、7 接着剤、9 第2のシールド、101,10
2,103,104,105,106 コア。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2本の導体と、 上記導体を囲繞する矩形のコアと、 上記コアに挿通されたボビンコイルとを備えたことを特
    徴とする零相変流器。
  2. 【請求項2】 上記導体は、同一平面上に延設され、 上記ボビンコイルは、上記コアの上記平面と平行な1辺
    に挿通された1個のボビンコイルであることを特徴とす
    る請求項1記載の零相変流器。
  3. 【請求項3】 上記ボビンコイルは、上記コアの対向す
    る2辺に挿通された一対のボビンコイルであることを特
    徴とする請求項1記載の零相変流器。
  4. 【請求項4】 上記導体は、同一平面上に延設され、 上記ボビンコイルは、上記コアの上記平面と平行な1辺
    と該1辺に隣り合う2辺に挿通された3個のボビンコイ
    ルであることを特徴とする請求項1記載の零相変流器。
  5. 【請求項5】 上記ボビンコイルは、4辺に挿通された
    4個のボビンコイルであることを特徴とする請求項1記
    載の零相変流器。
  6. 【請求項6】 上記コアは4枚の短冊形状磁性板が端部
    を順次連結されて矩形とされ、該矩形が積層されて作製
    され、その接合方法はダブルラップジョイントまたはバ
    ットラップジョイントであることを特徴とする請求項1
    乃至5に記載の零相変流器。
  7. 【請求項7】 上記コアは2枚のL形状磁性板が両端部
    を連結されて矩形とされ、該矩形が積層されて作製さ
    れ、その接合方法は交互積層接合または突き合わせ接合
    であることを特徴とする請求項3に記載の零相変流器。
  8. 【請求項8】 コ字状磁性板と該コ字状の開口側両端部
    に連結された短冊形状磁性板とで矩形とされ、該矩形が
    積層されて作製され、その接合方法は交互積層接合また
    は突き合わせ接合であり、上記一対のボビンコイルは該
    コ字状磁性板の対向する2辺に挿通されていることを特
    徴とする請求項3記載の零相変流器。
  9. 【請求項9】 コ字状磁性板と該コ字状の開口側両端部
    に連結された短冊形状磁性板とで矩形とされ、該矩形が
    積層されて作製され、その接合方法は交互積層接合また
    は突き合わせ接合であり、上記3個のボビンコイルは該
    コ字状磁性板の3辺に挿通されていることを特徴とする
    請求項4記載の零相変流器。
  10. 【請求項10】 上記コアおよび上記ボビンコイルを覆
    うように設けられたシールドケースを有し、 上記コアは各接合部が接着剤で接合され、4個の角部の
    うち1箇所のみを該接着剤で上記シールドケースに固定
    されていることを特徴とする請求項6乃至9のいずれか
    に記載の零相変流器。
  11. 【請求項11】 上記シールドケースの内部に上記コア
    および上記ボビンコイルを覆うようにさらに設けられた
    第2のシールドを有することを特徴とする請求項10記
    載の零相変流器。
  12. 【請求項12】 上記シールドケースの厚さは、上記第
    2のシールドの厚さより厚いことを特徴とする請求項1
    1記載の零相変流器。
  13. 【請求項13】 上記ボビンコイルのうち対向するボビ
    ンコイルは、等ピッチで同一巻数、同一巻線長であるこ
    とを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の零相
    変流器。
  14. 【請求項14】 上記接着剤は常温硬化型であり、熱収
    縮のないものであることを特徴とする請求項10記載の
    零相変流器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001221814A (ja) * 1999-12-06 2001-08-17 General Electric Co <Ge> 変流器とその非対称性を補正する方法
JP2010056422A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Midori Anzen Co Ltd 変流器
JP2016162774A (ja) * 2015-02-26 2016-09-05 株式会社Screenホールディングス ヒータ異常検出装置、処理液供給装置、基板処理システム、およびヒータ異常検出方法

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