JPH10233328A - 零相変流器およびその製法 - Google Patents

零相変流器およびその製法

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JPH10233328A
JPH10233328A JP9035201A JP3520197A JPH10233328A JP H10233328 A JPH10233328 A JP H10233328A JP 9035201 A JP9035201 A JP 9035201A JP 3520197 A JP3520197 A JP 3520197A JP H10233328 A JPH10233328 A JP H10233328A
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core
zero
phase current
current transformer
conductors
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JP9035201A
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Susumu Okada
將 岡田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 負荷電流通電時の残留電圧が小さく、零相電
流に対する出力感度が高い零相変流器をうる。 【解決手段】 矩形の中空部を有するコアと、該コアの
4辺にそれぞれ設置されたボビンに等ピッチでコイルが
巻回されてなるボビンコイルと、前記中空部において前
記コアに垂直に貫通する一組の導体とを備えており、該
一組の導体は並列かつ同一平面上に配置され、かつ該同
一平面と前記コアの各辺とが非平行とされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送・配電線路にお
いて地絡事故が生じたり人体に感電があったりしたばあ
いのみに流れる零相電流を検出する零相変流器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図16は、たとえば、特開昭51−10
3226号公報に開示されている従来の零相変流器の構
成を示す斜視説明図である。図において、11はコアと
しての環状鉄心、21は出力巻線(二次導体)、3a、
3bは環状鉄心11の中空部を貫通する一次導体であ
る。環状鉄心11に用いる材料としては、高透磁率のパ
ーマロイが広く使用されており、この他、珪素鋼、フェ
ライト、アモルファス合金なども用いられている。環状
鉄心11の成型法は、用いられる材料により異なる。フ
ェライトのばあいは焼結によって形成するが、パーマロ
イ、珪素鋼などの金属磁性体のばあいは打ち抜き板を積
層するか、トロイダル状に巻き込む方法が用いられる。
なお、図16は、環状鉄心の形態についても示した説明
図であり、図16の(a)は環状鉄心11が分割されて
いないものの例、図16の(b)は分割されているもの
の例をそれぞれ示している。また、図では2個で一組
の、単相のばあいの一次導体が示されているが、三相の
ばあいは、3個で一組の一次導体を鉄心の中空部を貫通
するように配置して使用される。
【0003】つぎに動作について説明する。たとえば、
図16の(a)または(b)に示した導体3aと3bに
おいて、互いに逆向きで大きさが等しい負荷電流のみが
流れているばあい、これらの電流によって環状鉄心11
内に発生する磁束は互いに打ち消しあうので、出力巻線
21には電圧は誘起されない。しかし、たとえば、地絡
事故が発生して零相電流が流れることによって、一次導
体3a、3bの電流の大きさに差が生じると、出力巻線
21に電圧が誘起される。零相変流器を搭載した漏電遮
断器はこの原理を活用し、地絡事故が生じたり人体に感
電があったりしたばあい、即座に負荷部(回路)への給
電を止め、回路や人命を保護する機能を有するものであ
る。
【0004】なお、前述した従来例は、鉄心中空部が丸
穴のばあいであるが、これを角穴にしたことを特徴とす
る零相変流器として、実開昭60−66019号公報に
開示されているものが知られている。図17は、前記実
開昭60−66019号公報に記載された従来の零相変
流器の一例を示す斜視説明図であり、図中で符号11は
角筒鉄心を示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上に説明したような
零相変流器に対して要求される特性としては、通常の負
荷電流のみが流れているときに出力巻線に誘起する残留
電圧が小さいこと、零相電流に対する出力感度が高いこ
とが重要である。残留電圧は出力巻線が等ピッチ(隣接
線間距離が同じ)で巻かれていないという不均一や、環
状鉄心に対する一次導体配設位置の非対称性などが原因
で生じ、漏電遮断器の誤動作の原因となるので、極力小
さくしなければならない。図16の(a)に示す環状鉄
心は、コアの透磁率が高く、零相電流に対する出力感度
が高いという長所を有している。しかしながら、残留電
圧を小さくするために環状鉄心の全周にわたって出力巻
線を均一に施すことが非常に難しいという欠点があっ
た。さらに、トロイダル巻線機を使用する必要があり、
巻線のための貯線作業が巻線作業に付随するので、巻線
作業に時間が長くかかり、製作価格が高くなるという欠
点があった。
【0006】ついで、図16の(b)に示す分割型の環
状鉄心は、スピンドル型の巻線機が使用でき、巻線時間
が短縮できるという長所を有している。しかしながら、
コアの2個所に比透磁率1の空隙が出来るのでコアの実
効透磁率が低下し、零相電流に対する出力感度が低下す
るという問題点を有していた。さらに、接合部近傍部に
巻線を施すことができないので、コアの全周にわたっ
て、均一な巻線が出来ていないため残留電圧が大きくな
るという問題点を有していた。
【0007】しかも、図15に示す角筒鉄心11には、
コーナ部が4個所あるため、鉄心の全周にわたって等ピ
ッチで均一に巻線を施すことが非常に難しく、残留電圧
が大きくなり、しかも巻線はトロイダル巻線機によるの
で、巻線費用がかさむという問題点があった。
【0008】本発明は前述のような問題点を解消するた
めになされたもので、巻線コストが安価で、負荷電流通
電時の残留電圧が小さく、零相電流に対する出力感度が
高い零相変流器をうることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明にかかわる零相変
流器は、矩形の中空部を有するコアと、該コアの4辺に
それぞれ設置されたボビンに等ピッチでコイルが巻回さ
れてなるボビンコイルと、前記中空部において前記コア
に垂直に貫通する一組の導体とを備えており、該一組の
導体は並列かつ同一平面上に配置され、かつ該同一平面
と前記コアの各辺とが非平行とされている。
【0010】前記コアが短冊形状磁性板からなること
が、リングコアが打ち抜き加工、またはトロイダル形状
への巻き上げ加工によるのに対し、スリット加工で作製
されるので加工性がよく、しかも打ち抜き加工のリング
コアに比して、材料歩留が高い点で好ましい。
【0011】前記短冊形状磁性板が、ダブルラップジョ
イントおよびバットラップジョイントのうちのいずれか
一方で接合された積層構造であることが、積層間の接合
面積が大きく出来るので磁気回路の磁気抵抗を低減でき
る点で好ましい。
【0012】前記短冊形状磁性板が、パーマロイ、珪素
鋼、鉄系アモルファス合金およびコバルト系アモルファ
ス合金のうちのいずれかからなることが、高透磁率材料
であるので高出力がえられる点で好ましい。
【0013】本発明の他の零相変流器は、矩形の中空部
を有するコアと、該コアの4辺にそれぞれ設置されたボ
ビンに等ピッチでコイルが巻回されてなるボビンコイル
と前記中空部において前記コアに垂直に貫通する一組の
導体とを備えており、該一組の導体は並列かつ同一平面
上に配置され、かつ該同一平面と前記コアの各辺とが非
平行であり、さらに前記コアおよび前記ボビンコイルの
少なくとも一部を磁性体で遮蔽している。
【0014】前記コアが短冊形状磁性板からなること
が、リングコアが打ち抜き加工、またはトロイダル形状
への巻き上げ加工によるのに対し、スリット加工で作製
されるので加工性がよく、しかも打ち抜き加工のリング
コアに比して、材料歩留が高い点で好ましい。
【0015】前記短冊形状磁性板が、ダブルラップジョ
イントおよびバットランプジョイントのうちのいずれか
一方で接合された積層構造であることが、積層間の接合
面積が大きく出来るので磁気回路の磁気抵抗を低減でき
る点で好ましい。
【0016】前記短冊形状磁性板が、パーマロイ、珪素
鋼、鉄系アモルファス合金およびコバルト系アモルファ
ス合金のうちのいずれかからなることが、高透磁率材料
であるので高出力がえられる点で好ましい。
【0017】本発明にかかわる零相変流器の製法は、前
記一組の導体を前記中空部において回転させ、残留電圧
が最小となるように前記同一平面と前記コアの辺とのな
す最適の角度を決定して前記一組の導体を配設する。
【0018】前記一組の導体を前記中空部において回転
させ、一定の回転角度ごとに停止させて残留電圧を測定
して前記最適の角度を決定することが、残留電圧を極小
にできる点で好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付図を参照しながら本発
明の実施の形態を詳細に説明する。
【0020】実施の形態1 図1は、本発明の第1の実施の形態にかかわる、三相の
ばあいの零相変流器(ボビンコイル型)の構成を示す平
面説明図である。図において、1a、1b、1cおよび
1dは短冊形状磁性板(以下、単に磁性板ともいう)で
あり、2a、2b、2cおよび2dはボビンコイルであ
り、3a、3bおよび3cは一組の導体としての一次導
体であり、5(図1の(b))はコアである。また、
U、VおよびWは、一次導体3a,3bおよび3cにそ
れぞれ対応する交流相を示している。また、図1の
(a)中で、矢印を付して示した実線M1およびM2は磁
束線を示している。図1の(b)に示した直線L0は、
コア5の4辺のうちの2辺、たとえば、図1の(a)に
おいて紙面に何かって上および下の2辺(1a、1c)
に平行に描かれた直線である。直線L1は、3本の一次
導体を、そのそれぞれの断面で結んだ直線である。本発
明にかかわる零相変流器においては、一組の導体は並列
かつ、同一平面上に配置されるので、L1は一直線であ
る。角度θは、直線L0とL1とのなす角度(この角度θ
を、以下、傾き角ともいう)を示している。すなわち、
前記同一平面とコアの辺とのなす角を前記角度θと定義
する。前記同一平面とコアの辺とのなす角を、単に、一
次導体とコアの辺とのなす角ともいう。以下の図におい
て、図中の符号は、同一の部分には同一の符号を付して
示す。
【0021】つぎに、それぞれの構成要素の材料および
本変流器の構成について説明する。短冊形状磁性板1
a、1b、1cおよび1dに用いられる材料の条件は零
相電流に対する出力が高いという観点から高透磁率であ
ることであり、その例としては、パーマロイ、珪素鋼、
鉄系およびコバルト系アモルファス合金などがあげられ
る。また、短冊形状磁性板は同一寸法に形成されてお
り、この短冊形状磁性板1aから1dで本変流器のコア
5(図1の(b))を構成している。
【0022】したがって、本実施の形態においては、コ
ア5の4辺の長さは等しく、また、その中空部(コアの
中空部を、以下、コア窓ともいう)の形状は正方形であ
る。後述するように、コア5および中空部とも長方形
(矩形)であってもよい。ボビンコイル2a、2b、2
cおよび2dは、短冊形状磁性板の1aから1dのそれ
ぞれに貫接されたボビン(巻枠)に等ピッチでコイル
(二次導体)を巻回して形成されている。ボビンに用い
られる材料の条件は低価格化という観点から射出成形で
作製されることであり、その例としてはABS樹脂をあ
げることができ、射出成形で形成されたものが矩冊形状
磁性板の1aから1dのそれぞれに貫接されている。コ
イルに用いられる材料の条件は、通常、密接巻で巻線を
施すので絶縁被覆付きで線径が均一であることであり、
その例としてはEWB線をあげることができ、線径は
0.1mm程度、4個のボビンコイルの巻数和は100
0ターン程度である。
【0023】なお、等ピッチとは、用いられるコイルの
材料のばらつき、巻線作業のばらつきなどを含めて、実
質的にほぼ等ピッチという意味である。一次導体として
は通常、裸の丸銅線と平角銅線が使用され、銅線の太さ
(断面積)も種々のものが使用され、零相変流器を搭載
する漏電遮断器の定格容量により使い分けられる。
【0024】また、本発明にかかわる零相変流器におい
ては、一次導体は、前記中空部においてコアに垂直に貫
通するように、互いに並列に、かつ同一平面上に配設さ
れる。したがって、図1の(b)に示すように、一次導
体のそれぞれの断面は直線(ここではL1)で結ばれ
る。
【0025】なお、本実施の形態においては、一組の導
体として三相用の3本の一次導体が配設されるが、後述
するように、単相用の2本の一次導体が配設されてもよ
い。磁束線M1およびM2は、一次導体に負荷電流が流れ
たときの、コアとコア窓を還流する磁束線を模式的に示
している。Wcはコア幅、Lbはボビンコイルの巻線
長、Lcは磁性板1枚当たりの平均磁路長であり、この
コア全体の平均磁路長は4×Lcとなる。一次導体は、
図1の(b)に示すごとく、そのそれぞれの断面を結ぶ
直線L1と直線L0とのなす角度θが、ある大きさをなす
ように、すなわち、前記同一平面とコアの各辺とが平行
でないように配設され、かつ、以下に説明するように、
このとき、二次導体中の残留電圧が最小となるように、
最適の角度(最適角度)θ0に設定される。一次導体と
コアの辺とのなす角度を最適の角度θ0に設定する方法
は、のちに説明する。
【0026】図2は、図1における短冊形状磁性板1a
〜1dなどの接合方法を示す斜視説明図であり、図2の
(a)はダブルラップジョイント(図1も同じ)を示し
ており、図2の(b)はバットラップジョイントを示し
ている。磁性板のコア長は、ダブルラップジョイントの
ばあいはLc+Wc、バットラップジョイントのばあい
はLcとなる。なお、零相変流器は一般に商用周波数で
使用されるので、短冊形状磁性板1a〜1dの厚さは渦
電流損失による透磁率の低下が支障にならない程度の1
0分の数ミリ以下のものが使用される。
【0027】一体成形された鉄心にトロイダル巻線機で
コイルを巻いた従来例と違って、本実施の形態によれ
ば、スピンドル型の巻線機でコイルを巻いたボビンコイ
ルを用いるので、巻線時間の短縮、巻線費用の低減が実
現できる。かつコイルを均一に巻くのが容易であり、一
次導体をコア窓内で最適位置まで回転させ残留電圧を最
小にすることが可能である。
【0028】つぎに、本発明の零相変流器の設計思想を
理解するために重要な、残留電圧の発生のメカニズムと
残留電圧を最小にする手段とについて以下に述べる。図
1に示すように、正方形のコア窓を窓面に垂直に貫通す
る一次導体U、V、Wに Iu=Isin(ωt−2π/3) (1) Iv=Isin(ωt) (2) Iw=Isin(ωt+2π/3) (3) (1)〜(3)式で表される三相の負荷電流が流れたと
き、V相導体位置を座標軸の(0、0)にとり、導体間
距離をr、傾き角をθとし、s=rcosθ、c=rs
inθと置くと、コアの任意の位置(x、y)のx軸方
向、y軸方向の磁界成分Hx、Hyはそれぞれ(4)、
(5)式で与えられる。
【0029】 Hx=I{<(y+c)/[(x+s)2+(y+c)2]>・sin(ωt−2π/3) +<y/(x2+y2)>・sin(ωt) +<(y−c)/[(x−s)2+(y−c)2]>・sin(ωt+2π/3)} (4) Hy=I{<(x+s)/[(x+s)2+(y+c)2]>・sin(ωt−2π/3) +<x/(x2+y2)>・sin(ωt) +<(x−s)/[(x−s)2+(y−c)2]>・sin(ωt+2π/3)} (5) また、図3は、U−W間のみに負荷電流(Iu=−I
v)が流れたときの(つまり単相)の傾き角θ=0での
磁束線の位置を模式的に示した平面説明図である。な
お、図4は、零相電流に起因する磁束線の位置を模式的
に示した平面説明図である。これらの図からわかるよう
に、負荷電流により発生する磁束はコアからコア窓を還
流するのに対し、零相電流により発生する磁束はコア内
のみを還流するという違いを有する。
【0030】つぎに、三相の負荷電流が流れたときのボ
ビンコイル2a〜2dにそれぞれ生ずる誘起電圧E1
4について述べる。ここで、各ボビンコイルの巻数は
同じであり、巻き線ピッチが同じであり、各ボビンコイ
ルの巻線長:Lb、平均磁路長:4Lcとあらわす
と、、V相導体がコア窓内の中点に位置とするとし、コ
アの透磁率は一定とし、コイルへの鎖交磁束が印加磁界
に比例するとすると、誘起電圧E1〜E4は、コイルの巻
線長Lbについて(4)、(5)式を定積分することに
よりえられ、(6)から(9)式のようになる。
【0031】 E1=KI{tan-1[(Lb+2s)/(Lc+2c)] +tan-1[(Lb−2s)/(Lc+2c)]}・sin(ωt−2π/3) +2KI{tan-1(Lb/Lc)}・sin(ωt) +KI{tan-1{(Lb−2s)/(Lc−2c)] +tan-1[(Lb+2s)/(Lc−2c)]}・sin(ωt+2π/3) (6) E2=KI{(tan-1[Lb+2c)/(Lc+2s)] +tan-1[(Lb−2c)/(Lc+2s)]}・sin(ωt−2π/3) +2KI{tan-1(Lb/Lc)}・sin(ωt) +KI{tan-1[(Lb−2c)/(Lc−2s)] +tan-1[(Lb+2c)/(Lc−2s)]}・sin(ωt+2π/3) (7) E3=−KI{tan-1[(Lb+2s)/(Lc−2c)] +tan-1[(Lb−2s)/(Lc−2c)]}・sin(ωt−2π/3) −2KI{tan-1(Lb/Lc)}・sin(ωt) −KI{tan-1[(Lb−2s)/(Lc+2c)] +tan-1[(Lb+2s)/(Lc+2c)]}・sin(ωt+2π/3) (8) E4=KI{tan-1(Lb+2c)/(Lc−2s)] +tan-1[(Lb−2c)/(Lc−2s)]}・sin(ωt−2π/3) −2KI{tan-1(Lb/Lc)}・sin(ωt) −KI{tan-1[(Lb−2c)/(Lc+2s)] +tan-1[(Lb+2c)/(Lc−2s)]}・sin(ωt+2π/3) (9) ボビンコイル2a、2b、2cおよび2dをシリーズに
つないでえられる全誘起電圧Eは電流の作る磁場の極性
に留意すれば、(10)式で与えられる。
【0032】 E=E1+(−E2)+E3+(−E4) =KI{8tan-1(Lb/Lc)−tan-1[(Lb+2s)/(Lc+2c)] −tan-1[(Lb−2s)/(Lc+2c)] −tan-1[(Lb−2s)/(Lc−2c)] −tan-1[(Lb+2s)/(Lc−2c)−tan-1[(Lb+2c)/(Lc +2s)] −tan-1[(Lb−2c)/(Lc+2s)]−tan-1[(Lb−2c)/(Lc −2s)] −tan-1[(Lb+2c)/(Lc−2s)]・sin(ωt) (10) 図5は、(10)式に基づき、導体間隔r=5mm、一
辺のコア長Lc=30mmのばあいの一次導体の傾き角
θと残留電圧E(誘起電圧(相対値))との関係を、L
bをパラメータ(Lb=15、20、25mm)にして
プロットしたグラフである。また、図6は、同じく(1
0)式に基づき、Lc=30mm、Lb=20mm、傾
き角θ=0のばあいの導体間隔rと残留電圧E(誘起電
圧(相対値))の関係をプロットしたグラフである。さ
らに、図7はLc=30mm、r=5mm、θ=0°の
時の巻線長Lbと誘起電圧(相対値)の関係をプロット
したグラフである。
【0033】これらの結果より、 [1]巻線長が一辺のコア長に等しいとき、すなわち、
コアの全周にわたってコイルを均一に巻けば、残留電圧
は零となる。
【0034】[2]一次導体の間隔r=0(s=c=
0)のばあい、すなわち3個(または2個)の一次導体
が同軸のばあい、残留電圧は零となる。
【0035】ボビンコイル方式では、コアの全周にわた
って、コイルを均一に設けることは磁気回路の4隅へ巻
線が難しいので、出来ない。また、一次導体を同軸化す
ることは、漏電遮断器内の狭い空間に零相変流器を設置
しなければならないという制約があり、実用化は困難で
ある。図8は、ボビン形状の一例を示す平面説明図であ
る。図8において、12はボビンを示す。図8に示すよ
うに、ボビン形状で鍔の幅を小さくすれば4隅に少しは
巻線が行えるが、実際問題にしては、4隅も含めて均一
巻きをするのは不可能に近い。
【0036】[3]コア窓が正方形のばあい、各辺の巻
線長・巻数が同じで、かつ、Lc>Lbのばあいであっ
て、一次導体の傾き角0度および45度のばあい、残留
電圧Eは最大となり、0度と45度の中間の角度で極小
(零)となる。
【0037】以上に記したのは、理想条件下での解析例
であるが、実際の零相変流器では、コア透磁率の不均
一、コーナー部接合面の空隙長の不均一、コイルの線径
のばらつきによる巻線の不均一、導体間隔の不均一、導
体位置の変動などの製作上不可避の原因で残留電圧が極
小となる角度は若干変化する。解析例に示したごとく、
導体の傾き角により残留電圧が変化し、最小値と最大値
を有する特性は変わらない。
【0038】したがって、一次導体をコア窓内で回転さ
せ残留電圧が最小となるようにするのが簡便で適切な対
策となる。回転は、連続的でもよく、また一定の回転角
度ごとに停止させてもよい。いずれも、二次導体内の残
留電圧を測定しながら回転させ、残留電圧が最小になる
傾き角を見い出して最適の角度θ0を決定する。
【0039】導体の断面の形状の他の例を示す。図9
は、本発明にかかわる零相変流器の他の例の構成を示す
平面説明図であり、このように、図9に示した矩形形状
のものによっても同様な効果がえられる。
【0040】実施の形態2 実施の形態1では、コア窓が正方形のものについて、す
なわち各辺のコア長Lcが同一のばあいについて説明し
たが、コア窓が長方形のものについても同様の効果がえ
られる。
【0041】コア窓の形状が長方形の零相変流器の残留
電圧Eは、長辺コアのコア長をL1、コイルの巻線長を
Lx、短辺コアのコア長をLs、コイルの巻線長をLy
とし、すべてのコイルの巻数/巻線長を一定とすると、
(11)式で表される。このとき、傾き角θの基準とな
る直線L0は、コアの長辺に平行に設定するものとす
る。
【0042】 E=KI{4tan-1(Lx/Ls)−tan-1[(Lx+2s)/(Ls+2c)] −tan-1[(Lx−2s)/(Ls+2c)] −tan-1[(Lx−2s)/(Ls−2c)] −tan-1[(Lx+2s)/(Ls−2c)]+4tan-1(Ly/L1) −tan-1[(Ly+2c)/(L1+2s)] −tan-1[(Ly−2c)/(L1+2s)] −tan-1[(Ly−2c)/(L1−2s)] −tan-1[(Ly+2c)/(L1−2s)]}・sin(ωt) (11) コア窓が正方形でないばあいも、 [1]巻線長が一辺のコア長に等しいとき、すなわち、
コアの全周にわたってコイルを均一に巻けば、残留電圧
は零となる。
【0043】[2]一次導体の間隔r=0(s=c=
0)のとき、すなわち、3個(または2個)の導体が同
軸のばあい、残留電圧は零となる。
【0044】ボビンコイル方式では、コアの全周にわた
って、コイルを均一に設けることは出来ない。また、一
次導体を同軸化することは、漏電遮断器内の狭い空間に
零相変流器を設置しなければならないという制約があ
り、実用化は困難である。
【0045】[3]コア窓が長方形のばあい、図10
は、(11)式にもとずく計算例の結果を示したグラフ
である。図10において、傾き角0度は長辺に平行にな
るばあい、傾き角90度は短辺に平行になるばあいをそ
れぞれ示している。図10に示すように、巻線長Lx、
Lyとコア長L1、Lsに依存する最適傾き角θで残留
電圧E(誘起電圧(相対値))は極小(零)になる(図
はLx=35mm、Ly=25mm、L1=45mm、
Ls=35mm、r=8mmのばあいの計算例)。最適
角度θ0は、グラフにおけるデータ曲線と、誘起電圧0
の目盛線との交点が示す角度であり、45°より大きく
56°より小さい角度であることが図からわかる。した
がって、このばあいも、コア窓内で一次導体を回転さ
せ、残留電圧が極小となるようにするのが簡便で、適切
な対策となる。一次導体を回転させる方法は、実施の形
態1のばあいと同様におこなうことができる。
【0046】実施の形態3 図11は、実施の形態1と実施の形態2に開示した零相
変流器のコアとボビンコイルの周囲を磁性体で囲った実
施の形態3を模式的に示した平面説明図であり、6はボ
ビンコイルであり、7および8は遮蔽体である。図11
に示すように、少なくともコアとボビンコイルの周囲の
一部分(図11の(b))を磁気遮蔽した構成の零相変
流器も本発明に含まれる。この磁気遮蔽体としては高透
磁率、かつ高飽和磁束密度である、たとえば、珪素鋼の
ような磁性体が適している。
【0047】図12は、磁気遮蔽体を設けないばあいと
磁気遮蔽体を設けたばあいとの比較において、残留電圧
と負荷電流との関連を模式的に示すグラフである。磁気
遮蔽体を設けないばあい、図12に示すように、ある負
荷電流で残留電圧が急激に増大するのはコアの磁気飽和
が原因である。
【0048】図13および図14は磁気遮蔽体を設けた
ばあいの負荷電流による起磁力と零相電流による起磁力
に関する等価磁気回路図である。図13および図14に
おいて、Φ1は負荷電流を通電したときに発生する磁束
であり、F1は負荷電流に起因する起磁力であり、Φz
は零相電流が流れたときに発生する磁束であり、Fzは
零相電流に起因する起磁力であり、Rsは磁気遮蔽体の
磁気抵抗であり、Raはコアと磁気遮蔽体間の空間(隙
間)の磁気抵抗であり、Rcは零相変流器コアの磁気抵
抗である。図13と図14の等価磁気回路を比較するこ
とにより、負荷電流により発生する磁束のコアへの侵入
が、磁気遮蔽体により低減されることが容易に理解でき
る。
【0049】本発明の実施の形態のうち、実用上最良の
形態は、零相変流器が漏電遮断器と共に用いられる関係
上、漏電遮断器の定格容量(定格負荷電流)、漏電遮断
器の形状、漏電遮断器の外付けか、漏電遮断器に内蔵さ
れるかなどにより異なる。
【0050】一般に定格容量の小さい漏電遮断器には、
実施の形態1および2の零相変流器が用いられ、定格容
量の大きい漏電遮断器には、実施の形態3の零相変流器
が用いられる。残留電圧は負荷電流に比例し、負荷電流
が大きくなると、本体コアの磁気飽和により、残留電圧
が急激に増大する。磁気遮蔽体は残留電圧の低減、磁気
飽和の防止に有用である。なお、価格は磁気遮蔽体の無
い実施の形態1と2のものが安くできるのはいうまでも
ないことである。
【0051】磁気回路の磁路長、コア断面積が同一で、
導体間隔も同一の実施の形態1と実施の形態2を比較し
たばあい、残留電圧は実施の形態1のものが小さいが、
実施の形態2のものはコア高さが低く、漏電遮断器の薄
型化に適するという特徴を有する。
【0052】図15は、内蔵型および外付け型の違いを
模式的に説明する側面断面説明図である。図15におい
て、3d、3e、3fはそれぞれ一次導体を示す。図1
5に示すように、漏電遮断器に内蔵するもの(図15の
(a))は外付けのもの(図15の(b))よりも導体
とコアが近接するため、残留電圧特性はわるくなる。し
かし、内蔵型の方がコンパクトにできるという特徴を有
する。
【0053】かかる形態において、短冊形状磁性板は、
定格電流が数十A〜数百Aの漏電遮断器に使用する零相
変流器として、所用の出力特性と残留電圧特性を確保す
るため、最も広く使用されているパーマロイのばあい、
商用周波数での渦電流損失による透磁率の低下による支
障が無い厚さが0.35mm程度のもので、幅が数m
m、長さが数cmのものを用い、これらを数層積層して
磁気回路を形成するのが好ましい。遮断器がトリップす
る最小の零相電流に対し、10mV前後の出力をうるた
めに、前記コア諸元に対する巻数として4個のボビンコ
イルのシリーズ和を1000ターン程度にし、線径とし
ては0.1mm程度のものを用いるのが好ましい。また
一次導体は定格電流により導体の太さが選定され、丸
線、平角線が使用される。導体間隔は残留電圧を小さく
するという観点から短い方が好ましく、通常数ミリから
十数ミリに設定される。さらに磁気遮蔽体としては厚さ
が0.5mm以下の電磁軟鉄と珪素鋼板の積層板が使用
され、前記磁気遮蔽体を定格電流の大きい零相変流器は
コアとボビンコイルの周囲の全体に、定格電流の小さい
ものは一部に設ける。磁気遮蔽体の厚さとしては定格電
流の大きさに応じ、十分の数ミリから数ミリのものが使
い分けられ、磁気遮蔽体とコアとのあいだの距離は遮蔽
効果を勘案すれば大きい方が好ましいが、とくに内蔵型
のばあい、小型化という観点からの制約があり、数ミリ
以下に設定される。
【0054】一例として定格電流100A用の漏電遮断
器は20数mAの零相電流により漏電遮断器がトリップ
(遮断)し、定格電流の10倍強の三相平衡負荷電流で
トリップしない特性が求められる。コア窓が正方形の磁
気遮蔽体付きの以下に示す仕様の零相変流器は導体傾き
角が20〜25°で約2200Aの三相平衡負荷電流を
通電したとき漏電遮断器がトリップしないという優れた
残留電圧特性を有する。
【0055】コア材(パーマロイ):厚さ0.35m
m、幅4mm、長さ30mm、5層、 コア接合法:ダブルラップジョイント 巻数:250ターン(ボビンコイル1個当たり) 導体間隔:6mm 遮蔽体の材質および厚さ:珪素銅、1〜1.5mm 遮蔽体とコア間の間隔:約1mm
【0056】
【発明の効果】本発明にかかわる零相変流器において
は、残留電圧の顕著な低減が安価に実現できた。
【0057】本発明にかかわる零相変流器は、矩形の中
空部を有するコアと、該コアの4辺にそれぞれ設置され
たボビンに等ピッチでコイルが巻回されてなるボビンコ
イルと、前記中空部において前記コアに垂直に貫通する
一組の導体とを備えており、該一組の導体は並列かつ同
一平面上に配置され、かつ該同一平面と前記コアの各辺
とが非平行とされるので残留電圧が著しく低減され、零
相電流に対する出力感度が高い零相変流器を、低コスト
でうる効果を奏する。
【0058】前記コアが短冊形状磁性板からなるので、
従来のリングコアやトロイダルコアより安価に作製でき
るという効果を奏する。
【0059】前記短冊形状磁性板が、ダブルラップジョ
イントおよびバットラップジョイントのうちのいずれか
一方で接合された積層構造であるので、接合部の積層板
間の接合面積を大きくとれるので磁気回路の実効透磁率
を大きくできる効果を奏する。
【0060】前記短冊形状磁性板が、パーマロイ、珪素
鋼、鉄系アモルファス合金およびコバルト系アモルファ
ス合金のうちのいずれかからなるので、高透磁率材料で
あるので零相電流に対する出力を大きくする効果を奏す
る。
【0061】本発明にかかわる他の零相変流器は、矩形
の中空部を有するコアと、該コアの4辺にそれぞれ設置
されたボビンに等ピッチでコイルが巻回されてなるボビ
ンコイルと、前記中空部において前記コアに垂直に貫通
する一組の導体とを備えており、該一組の導体に並列か
つ同一平面上に配置され、かつ該同一平面と前記コアの
各辺とが非平行であり、さらに前記コアおよび前記ボビ
ンコイルの少なくとも一部を磁性体で遮蔽しているの
で、負荷電流に対する残留電圧がさらに小さい零相変流
器をうる効果を奏する。
【0062】前記コアが短冊形状磁性板からなるので、
従来のリングコアやトロイダルコアより安価に作製でき
る効果を奏する。
【0063】前記短冊形状磁性板が、ダブルラップジョ
イントおよびバットランプジョイントのうちのいずれか
一方で接合された積層構造であるので、接合部の積層板
間の接合面積を大きくとれるので磁気回路の実効透磁率
を大きくできる効果を奏する。
【0064】前記短冊形状磁性板が、パーマロイ、珪素
鋼、鉄系アモルファス合金およびコバルト系アモルファ
ス合金のうちのいずれかからなるので、高透磁率材料で
あるので零相電流に対する出力を大きくする効果を奏す
る。
【0065】本発明にかかわる零相変流器の製法は前記
一組の導体を前記中空部において回転させ、残留電圧が
最小となるように前記同一平面と前記コアの辺とのなす
最適の角度を決定して前記一組の導体を配設するので、
最適の角度を簡便に設定することができる効果を奏す
る。
【0066】前記一組の導体を前記中空部において回転
させ、一定の回転角度ごとに停止させて残留電圧を測定
して前記最適の角度を決定するので、残留電圧を極小に
できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかわる零相変流器の構成を示す平
面説明図である。
【図2】 本発明にかかわる零相変流器のコアの接合法
を説明する斜視説明図である。
【図3】 本発明にかかわる零相変流器の残留電圧特性
を説明するための、負荷電流に起因する磁束線の位置を
模式的に示す平面説明図(単相)である。
【図4】 本発明にかかわる零相変流器の零相電流に起
因する磁束線の位置を模式的に示す平面説明図である。
【図5】 本発明にかかわるコア窓が正方形の零相変流
器の傾き角と残留電圧特性を説明するグラフである。
【図6】 本発明にかかわるコア窓が正方形の零相変流
器の導体間隔と残留電圧特性を説明するグラフである。
【図7】 本発明にかかわるコア窓が正方形の零相変流
器の巻線長と残留電圧特性を説明するグラフである。
【図8】 ボビン形状の一例を示す平面説明図である。
【図9】 本発明にかかわる零相変流器の他の構成を示
す平面説明図である。
【図10】 本発明にかかわるコア窓が長方形の零相変
流器の残留電圧特性を説明するグラフである。
【図11】 周囲を磁性体で囲んだ零相変流器を模式的
に示す平面説明図である。
【図12】 本発明にかかわる零相変流器の磁気遮蔽体
と残留電圧の関連を説明するグラフである。
【図13】 本発明にかかわる零相変流器を説明するた
めの負荷電流による発生磁束に関する等価磁気回路図で
ある。
【図14】 本発明にかかわる零相変流器を説明するた
めの零相電流による発生磁束に関する等価磁気回路図で
ある。
【図15】 内蔵型および外付け型の違いを示す側面断
面説明図である。
【図16】 従来の零相変流器の構成を示す斜視説明図
である。
【図17】 従来の零相変流器の構成を示す斜視説明図
である。
【符号の説明】
1a、1b、1c、1d 短冊形状磁性板、2a、2
b、2c、2d ボビンコイル、3a、3b、3c 一
次導体、5 コア、U、V、W 交流相、Wcコア幅、
Lb ボビンコイルの巻線長、Lc 平均磁路長、θ
傾き角。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 矩形の中空部を有するコアと、該コアの
    4辺にそれぞれ設置されたボビンに等ピッチでコイルが
    巻回されてなるボビンコイルと、前記中空部において前
    記コアに垂直に貫通する一組の導体とを備えており、該
    一組の導体は並列かつ同一平面上に配置され、かつ該同
    一平面と前記コアの各辺とが非平行である零相変流器。
  2. 【請求項2】 前記コアが短冊形状磁性板からなる請求
    項1記載の零相変流器。
  3. 【請求項3】 前記短冊形状磁性板が、ダブルラップジ
    ョイントおよびバットラップジョイントのうちのいずれ
    か一方で接合された積層構造である請求項2記載の零相
    変流器。
  4. 【請求項4】 前記短冊形状磁性板が、パーマロイ、珪
    素鋼、鉄系アモルファス合金およびコバルト系アモルフ
    ァス合金のうちのいずれかからなる請求項2記載の零相
    変流器。
  5. 【請求項5】 矩形の中空部を有するコアと、該コアの
    4辺にそれぞれ設置されたボビンに等ピッチでコイルが
    巻回されてなるボビンコイルと、前記中空部において前
    記コアに垂直に貫通する複数本の導体とを備えており、
    該複数本の導体は並列かつ同一平面上に配置され、かつ
    該同一平面と前記コアの各辺とが非平行であり、さらに
    前記コアおよび前記ボビンコイルの少なくとも一部を磁
    性体で遮蔽してなる零相変流器。
  6. 【請求項6】 前記コアが短冊形状磁性板からなる請求
    項5記載の零相変流器。
  7. 【請求項7】 前記短冊形状磁性板が、ダブルラップジ
    ョイントおよびバットラップジョイントのうちのいずれ
    か一方で接合された積層構造である請求項6記載の零相
    変流器。
  8. 【請求項8】 前記短冊形状磁性板が、パーマロイ、珪
    素鋼、鉄系アモルファス合金およびコバルト系アモルフ
    ァス合金のうちのいずれかからなる請求項6記載の零相
    変流器。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の零相変流器の製法であっ
    て、前記一組の導体を前記中空部において回転させ、残
    留電圧が最小となるように前記同一平面と前記コアの辺
    とのなす最適の角度を決定して前記一組の導体を配設す
    る製法。
  10. 【請求項10】 前記一組の導体を前記中空部において
    回転させ、一定の回転角度ごとに停止させて残留電圧を
    測定して前記最適の角度を決定する請求項9記載の製
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001221814A (ja) * 1999-12-06 2001-08-17 General Electric Co <Ge> 変流器とその非対称性を補正する方法
JP2003234224A (ja) * 2002-02-06 2003-08-22 Mitsubishi Electric Corp 零相変流器に対する導体の配置方法及び保持・位置調整装置
JP2015012070A (ja) * 2013-06-27 2015-01-19 Necトーキン株式会社 零相変流器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001221814A (ja) * 1999-12-06 2001-08-17 General Electric Co <Ge> 変流器とその非対称性を補正する方法
JP2003234224A (ja) * 2002-02-06 2003-08-22 Mitsubishi Electric Corp 零相変流器に対する導体の配置方法及び保持・位置調整装置
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