JPH1138210A - ダイクロイックプリズムおよび投写型表示装置 - Google Patents
ダイクロイックプリズムおよび投写型表示装置Info
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Abstract
のずれを小さくすることの可能なダイクロイックプリズ
ムを提供すること。 【解決手段】 ダイクロイックプリズム10は、4個の
直角プリズム11〜14を相互に接合することにより全
体として四角柱状に構成されている。また、各プリズム
11〜14の接合面に沿って赤光反射ダイクロイック面
15と青光反射ダイクロイック面15とが略X状に交差
している。赤光反射ダイクロイック面15は、各直角プ
リズムを相互に接続している接着層18の厚みを部分的
に変えることによって、凸状面とされている。このた
め、赤色光束Rを拡大した状態で投写光学系に導くこと
ができるので、投写光学系を介して投写面上に投写され
る赤色光束Rの投写画像を縮小することができる。これ
により、倍率色収差に起因した各色光束の投写画素の相
対的なずれを小さくできる。
Description
を少なくとも2色の色光束に分解し、これらの各色光束
を液晶パネルから構成されるライトバルブを通して画像
情報に対応して変調し、変調した後の各色光束を再合成
して、投写光学系を介して投写面上に投写表示する形式
の投写型表示装置に関するものである。特に、倍率色収
差に起因した各色の投写画素の相対的なズレを補正可能
なダイクロイックプリズムに関するものである。
から出射された光束を3色の各色光束に分離する色分離
手段と、分離された各色の光束を画像情報に対応して変
調する3枚のライトバルブと、これらのライトバルブを
介して変調された後の各色光束を合成する色合成手段と
してのダイクロイックプリズムと、ダイクロイックプリ
ズムによって合成された光束を投写面上に拡大投写する
投写光学系とを備えた構成の装置が知られている。
平7−294845号公報に開示されている。図11に
示すように、この公報に開示されているダイクロイック
プリズム1000は、断面が直角二等辺三角形の4個の
直角プリズム11、12、13、14を相互に貼り合わ
せることにより全体が四角柱状に構成されている。ま
た、このダイクロイックプリズム1000では、各柱状
のプリズム11〜14の接合面に沿って対角線方向に延
びる赤光反射ダイクロイック面1500、1500およ
び青光反射ダイクロイック面1600、1600が平面
となるように形成されている。各直角プリズム11〜1
4を接合するために、これらの貼り合わせ面の間に形成
した接着剤の層1800の厚さは10〜20μmとされ
ている。
0は、投写型表示装置の色合成手段として用いられる。
この場合、その三方の側面に対峙するように配置された
液晶ライトバルブ925R、925G、925Bからの
各色光束R、G、Bが一対のダイクロイック面150
0、1600によって合成され、合成後の光束が残りの
側面から投写光学系に向かって出射される。
介して投写表示された画像は、中心から離れるにしたが
って倍率色収差の影響が大きくなるために各色の投写画
像のずれが大きくなる。例えば、図12に示すように、
投写面100に投写された各色の投写画像の面積が、青
色投写画像B’<緑色投写画像G’<赤色投写画像R’
の関係になる。この場合、図13に示すように、投写画
素として見た場合には、各色の投写画素b、g、rは完
全に揃った状態ではなく、画素ずれd1が生じている。
この画素ずれd1が小さい場合(d1≦d)には、表示
品位に殆ど影響を及ぼさないが、画素ずれd1が許容範
囲を越えた場合(d≦d1=d2)には、投写画像の画
質を低下させる原因となってしまう。なお、各色の投写
画像R’、G’、B’の大きさは、投写光学系の材質に
よって異なるものであり、常に赤色投写画像R’が最も
大きくなるとは限らないが、各色の投写画像の面積は相
対的に異なる。
度の高い投写画像を得るために、液晶パネル等からなる
ライトバルブの画素数を増加させることによる高精細化
が図られている。この高精細化に伴い1画素当たりの面
積は小さく傾向にあり、上記の画素ずれd1に対する許
容範囲も小さくなり、倍率色収差の許容度も小さくな
る。従って、解像度の高い高品位の投写画像を得るため
には、倍率色収差を補正して、その倍率色収差が投写画
像に及ぼす影響をより低減する必要がある。
色収差に起因して生じる各色の投写画素のずれを小さく
することの可能なダイクロイックプリズムを提供するこ
とにある。また、このダイクロイックプリズムが組み込
まれた投写型表示装置を提供することにある。
め、本発明では、断面が三角形の4個のプリズムを相互
に接合することにより構成され、各プリズムの接合面に
沿って略X状に交差した反射特性の異なる第1および第
2のダイクロイックプリズムにおいて、1および第2の
ダイクロイック面が形成されているダイクロイックプリ
ズムにおいて、前記第1および第2のダイクロイック面
のうちの少なくとも第1のダイクロイック面が凹状面あ
るいは凸状面であることを特徴としている。
ムでは、第1のダイクロイック面の凹状あるいは凸状の
程度に応じて、この面で反射される色光束の反射状態が
変化する。従って、当該色光束を拡大あるいは縮小する
ことができる。本発明のダイクロイックプリズムを投写
型表示装置の色合成手段として用いれば、所定の色光束
の投写画像の倍率を調整することができるので、各色の
投写画像の面積を略等しくすることができる。すなわ
ち、倍率色収差を補正することができ、各色光束の投写
画素の相対的なずれを小さく抑制できる。よって、本発
明のダイクロイックプリズムを投写型表示装置の色合成
手段として用いた場合には、倍率色収差に起因した投写
画像の画質の低下を防ぐことができる。
度の高い投写画像を得るためにライトバルブが高精細化
される傾向にある。この場合には、画素ずれに対する許
容範囲が小さくなり、倍率色収差の許容度も小さくな
る。本発明のダイクロイックプリズムは、上記のように
倍率色収差を補正して各色の相対的な画素ずれを抑制で
きるので、高精細化されたライトバルブを使用して解像
度の高い高品位の画像を投写する投写型表示装置の色合
成手段に特に適している。
2のダイクロイック面との交線に対して左右対称に傾斜
した状態に構成することが好ましい。第1のダイクロイ
ック面としては、例えば、R面とすることもできるが、
この場合には、曲率半径等に配慮しながら各プリズムを
製造する必要があるため、ダイクロイックプリズムの製
造が困難になると予想される。このため、上記のような
第1のダイクロイック面を構成すれば、製造が容易とな
り、製造コストを高騰を防ぐことができる。
直角となった直角プリズムを使用することができる。こ
の場合には、これらの直角プリズムを接合するための接
着層の厚さを調整することによって、第1のダイクロイ
ック面を凹状面あるいは凸状面することができる。この
ように直角プリズムを使用することにより、従来のダイ
クロイックミラーの構成要素である直角プリズムをその
まま使用することができる。
とも一のプリズムを、頂角が鋭角あるいは鈍角となった
プリズムとすれば、接着層の厚さ意図的に調整せずと
も、前記第1のダイクロイック面を自動的に凹状面ある
いは凸状面とすることができる。
型表示装置の色合成手段として用いることができる。す
なわち、光源と、ここから出射された出射光束を少なく
とも2色の色光束に分離する色分離手段と、分離された
各色の光束を画像情報に対応して変調する変調手段と、
当該変調手段によって変調された後の各色の光束を合成
する色合成手段と、合成された光束を投写面上に拡大投
写する投写光学系とを有する投写型表示装置の前記色合
成手段として使用することができる。前述したように本
発明を適用したダイクロイックプリズムは、所定の色光
束の倍率を調整できるので、当該ダイクロイックプリズ
ムを色合成手段として用いた投写型表示装置によれば、
投写画素の相対的なずれを抑制でき、倍率色収差に起因
した画質の低下を防ぐことができる。特に、変調手段と
して高精細化されたライトバルブを使用した場合でも、
各色の投写画素の相対的なずれを小さくできるので、解
像度の高い高品位の投写画像を得ることができる。
型および反射型の変調手段を用いることができる。この
うち反射型の変調手段を用いた場合には、本発明を適用
したダイクロイックプリズムを色合成手段としてだけで
はなく、色分離手段として使用することも可能である。
このように本発明を適用したダイクロイックプリズムを
色合成手段および色分離手段として機能させれば、少な
い数の光学部品で投写型表示装置の光学系を構成するこ
とができるので、投写型表示装置のコンパクト化および
低廉価を図ることができる。
明を適用したダイクロイックプリズムの一例を説明す
る。図1には本発明を適用したダイクロイックプリズム
の斜視図を示してある。この図1に示すダイクロイック
プリズム10は、3枚の液晶ライトバルブによって変調
された各色光束R、G、Bの合成を行うためのものであ
り、異なる方向から入射した各色光束R、G、Bを共に
投写光学系に向かって出射する機能を有している。この
ため、図2にはダイクロイックプリズム10と共に、3
枚の液晶ライトバルブも合わせて示してある。なお、以
下の説明では、投写光学系によって投写面上に投写され
る各色の投写画像の面積は、図12に示したように倍率
色収差に起因して青色、緑色、赤色の順に大きくなる場
合を想定している。
ム10は、4個の直角プリズム11、12、13、14
を有しており、これらの直角プリズム11〜14を相互
に接合することにより、全体として四角柱状に構成され
ている。
1における相互に直交する矩形状側面111、112の
うち、一方の矩形状側面111には赤色光束Rを反射さ
せる誘電体多層膜からなる赤光反射膜113が形成さ
れ、他方の矩形状側面112には青色光束Bを反射させ
る誘電体多層膜からなる青光反射膜114が形成されて
いる。
交する矩形状側面121、122のうち、一方の矩形状
側面121には特定の反射膜は形成されておらず、接着
層18を介して第1の直角プリズム11の矩形状側面1
12に接合されている。他方の矩形状側面122には第
1の直角プリズム11の矩形状側面111に形成されて
いる赤光反射膜113と同様の光学特性を備えた赤光反
射膜123が形成されている。
交する矩形状側面131、132には特定の反射膜は形
成されておらず、各矩形状側面131、132が露出し
ている。これらの矩形状側面131、132のうち一方
の矩形状側面131は接着層18を介して第2の直角プ
リズム12の矩形状側面122に接合されている。
交する矩形状側面141、142のうち、一方の矩形状
側面141には第1の直角プリズム11の矩形状側面1
12に形成されている青光反射膜114と同様の光学特
性を備えた青光反射膜143が形成され、他方の矩形状
側面142には特定の反射膜は形成されていない。一方
の矩形状側面141は接着層18を介して第3の直角プ
リズム13の矩形状側面132に接合され、他方の矩形
状側面142は、接着層18を介して第1の直角プリズ
ム11の矩形状側面111に接合されている。
ることによって構成される接合面に沿って、それぞれ赤
光反射膜113、青光反射膜114、赤光反射膜12
3、青光反射膜143が介在し、これらの反射膜によっ
て赤光反射ダイクロイック面15と青光反射ダイクロイ
ック面16とが略X状に交差している。
0においては、各直角プリズム11〜14を相互に接合
している接着層18の厚みを部分的に変えることによっ
て、赤光反射ダイクロイック面15は、青光反射ダイク
ロイック面16との交線を対して左右対称に傾斜してい
る。すなわち、本例のダイクロイックプリズム10で
は、赤光反射ダイクロイック面15が凸状面とされてい
る。
を凸状面となるように構成するためには、例えば、次の
ような方法で接着層18の厚さを調整すれば良い。すな
わち、第1および第4の直角プリズム11、14を層厚
が一定の接着層18を介して接合してプリズム合成体を
構成する。また、第2および第3の直角プリズム12、
13を同様に接合してプリズム合成体を構成する。次
に、一対のプリズム合成体同士を接合する際に、それら
の接合面の一方の側から他方の側に向かって徐々に接着
層18の厚さが厚くなるようにする。この結果、得られ
たダイクロイックプリズム10の赤光反射ダイクロイッ
ク面15は、中心が最も高くなった凸状面になる。な
お、赤光反射ダイクロイック面15を凹状に構成する場
合には、他方の側から一方の側に向かって徐々に接着層
18が厚くなるようにすれば良い。
クプリズム10においては、緑光用の液晶ライトバルブ
925Gからの緑色光束Gは、それぞれのダイクロイッ
ク面15、16を透過して第1の直角プリズム11の側
面から投写光学系60に向かって出射される。また、青
光用の液晶ライトバルブ925Bからの青色光束Bは、
青光反射ダイクロイック面16によってその光軸が略9
0度折り曲げられた後、緑色光束Gと同様に第1の直角
プリズム11の側面から投写光学系60に向かって出射
される。さらに、赤光用の液晶ライトバルブ925Rか
らの赤色光束Rは、赤光反射ダイクロイック面15によ
ってその光軸が略90度折り曲げられた後に、緑色光束
G、青色光束Bと同様に第1の直角プリズム11の側面
から投写光学系60に向かって出射される。
10から出射された赤色光束Rが投写光学系60を介し
て投写面上に投写される様子を示してある。本例のダイ
クロイックプリズム10では、赤光反射ダイクロイック
面15が凸状面とされているので、この赤光反射ダイク
ロイック面15で反射された赤色光束Rは、図3におい
て実線で示すように、拡大されながら投写光学系60に
向かって出射される。ここで、投写光学系60は各色光
束R、G、Bを反転させて投写面100に投写する。こ
のため、凸状面とされた赤光反射ダイクロイック面15
で反射された赤色光束Rの投写面積は、平面である赤光
反射ダイクロイック面15で反射された赤色光束の投写
面積に比して縮小する。すなわち、図4に示すように、
赤光反射ダイクロイック面15が平面である場合には、
緑色光束Gの投写画像(図4において実線で囲われた領
域)G’に比べて、赤色光束Rの投写画像(図4におい
て破線で囲われた領域)R’が大きくなっているが、赤
光反射ダイクロイック面15を凸状面とすることで、赤
色光束Rの投写画像R’の面積を緑色光束Gの投写画像
G’の面積と略等しくすることができる。従って、倍率
色収差に起因した各色光束R、G、Bの投写画素の相対
的なずれを小さくできる。それ故、本例のダイクロイッ
クプリズム10を投写型表示装置の色合成手段として用
いた場合には、倍率色収差に起因した投写画像の画質の
低下を防ぐことができ、投写表示品位に優れた投写型表
示装置を実現できる。
度の高い投写画像を得るために変調手段としてのライト
バルブを高精細化、すなわち、1画素当たりの面積を小
さくし、画素数を増やす傾向にある。このため、各色の
画素ずれに対する許容範囲が小さくなり、倍率色収差の
許容度も必然的に小さくなる。本例のダイクロイックプ
リズム10は、前述したように、倍率色収差を補正して
各色の相対的な画素ずれを小さくできるので、上記のよ
うに高精細化されたライトバルブを使用しても、倍率色
収差に対する許容度を満足することができ、解像度の高
い高品位の画像を投写する投写型表示装置の色合成手段
として用いることができる。
ては、直角プリズムを4個使用して、接着層18の厚み
を部分的に調整することにより、赤光反射ダイクロイッ
ク面15を凸状面としている。従って、従来のダイクロ
イックプリズムの構成要素である直角プリズムをそのま
ま使用することができるという利点がある。
においては、赤光反射ダイクロイック面15がR面とな
るように構成しても、上記の同様に、倍率色収差を補正
して各色の画素ずれを小さくすることができる。しか
し、赤光反射ダイクロイック面15がR面となるように
構成するためには、曲率半径等に配慮しながら各プリズ
ムを製造する必要があるため、製造コストが高騰するこ
とが予想される。従って、本例で説明したように、赤光
反射ダイクロイック面15を折れ曲がった面とすること
により、製造コストが高騰するといった事態を回避でき
る。
ク面15を凸状面として、赤色光束Rの投写画像を縮小
するようにしているが、これに加えて、青色光束Bの投
写画像を拡大するようにしても良い。このように青色光
束Bの投写画像を拡大して3色の投写画像をほぼ等しく
すれば、各色光束の投写画素の画素ずれをより抑制でき
る。なお、青色光束Bの投写画像を拡大するためには、
青光反射ダイクロイック面16を、青色光束Bの入射方
向に向かって凹状面となるようすれば良い。
においては、各色光束R、G、Bの投写画像R’、
G’、B’の面積が投写画像R’>投写画像G’>投写
画像B’となる場合を想定して説明したが、このような
場合に限らず、青色光束Bの投写画像B’の面積が最も
大きくなる場合や、緑色光束Gの投写画像G’の面積が
最も大きくなる場合など、いずれも場合にも本発明を適
用できる。赤色光束Rの投写画像R’を縮小したい場合
には、赤光反射ダイクロイック面15を凹状面とすれば
良く、青色光束Bの投写画像B’を拡大したい場合に
は、青光反射ダイクロイック面16を凸状面とすれば良
い。また、所定の色の投写画像の面積を拡大あるいは縮
小する倍率については、凹状あるいは凸状の程度を変え
ることにより所望の倍率を得ることができる。
イックプリズムを備えた投写型表示装置の一例を説明す
る。この投写型表示装置は、光源からの出射光束を、
赤、青、緑の3色光束に分離し、分離された各色光束を
液晶パネル等から構成されるライトバルブを通して画像
情報に対応させて変調し、変調した後の各色光束を再合
成して、投写光学系を介して投写面上に投写表示するも
のである。
示してある。本例の投写型表示装置1は直方体形状をし
た外装ケース2を有している。外装ケース2は、基本的
には、アッパーケース3と、ロアーケース4と、装置前
面を規定しているフロントケース5とから構成されてい
る。フロントケース5の中央からは投写レンズユニット
6の先端側の部分が突出している。
の内部における各構成部分の配置を示してあり、図7に
は図6のA−A線における断面を示してある。これらの
図に示すように、外装ケース2の内部において、その後
端側には電源ユニット7が配置されている。これよりも
装置前側に隣接した位置には、光源装置8が配置されて
いる。光源装置8の前側には光学ユニット9が配置され
ている。光学ユニット9の前側の中央には、投写レンズ
ユニット6が位置している。一方、光学ユニット9の側
方には、装置前後方向に向けて入出力インターフェース
回路が搭載されたインターフェース基板11が配置さ
れ、これに平行に、ビデオ信号所理回路が搭載されたビ
デオ基板12が配置されている。さらに、光源装置8、
光学ユニット9の上側には、装置駆動制御用の制御基板
13が配置されている。装置前端側の左右の角には、そ
れぞれスピーカ14R、14Lが配置されている。光学
ユニット9の上面側の中央には冷却用の吸気ファン15
Aが配置され、光学ユニット9の底面側の中央には冷却
用循環流形成用の循環用ファン15Bが配置されてい
る。また、光源装置8の裏面側である装置側面には排気
ファン16が配置されている。そして、電源ユニット7
における基板11、12の端に面する位置には、吸気フ
ァン15Aからの冷却用空気流を電源ユニット7内に吸
引するための補助冷却ファン17が配置されている。
装置左側の位置に、フロッピーディスク駆動ユニット
(FDD)18が配置されている。
ズユニット6の部分を取り出して示してある。この図に
示すように、光学ユニット9は、その色合成手段を構成
しているダイクロイックプリズム10以外の光学素子
が、上下のライトガイド901、902の間に上下から
挟まれて保持された構成となっている。これらの上ライ
トガイド901、下ライトガイド902は、それぞれア
ッパーケース3およびロアーケース4の側に固定ねじに
よって固定されている。また、これらの上下のライトガ
イド板901、902は、ダイクロイックプリズム10
の側に同じく固定ねじによって固定されている。ダイク
ロイックプリズム10は、ダイキャスト板である厚手の
ヘッド板903の裏面に固定ねじによって固定されてい
る。このヘッド板903の前面には、投写レンズユニッ
ト6が同じく固定ねじによって固定されている。
ている光学系の概略構成を示してある。本例の光学系
は、上記の光源装置8の構成要素であるランプ81と、
均一照明光学素子であるインテグレータレンズ921お
よびインテグレータレンズ922から構成される均一照
明光学系923とを備えている。また、均一照明光学系
923から出射される光束Wを赤、緑、青の各色光束
R、G、Bに分離する色分離光学系924と、各色光束
を変調するライトバルブとしての3枚の液晶ライトバル
ブ925R、925G、925Bと、変調された色光束
を再合成する色合成光学系としてのダイクロイックプリ
ズム10と、合成された光束を投写面100の表面に拡
大投写する投写レンズユニット6の構成要素である投写
光学系60を備えている。さらに、色分離光学系924
によって分離された各色光束のうち、青色光束Bを対応
する液晶ライトバルブ925Bに導く導光系927を備
えている。
1を備えており、照明光学系からの出射光の中心光軸1
aを装置前方向に向けて直角に折り曲げるようにしてい
る。このミラー931を挟み、インテグレータレンズ9
21、922が直交する状態に配置されている。
レータレンズ921を介してインテグレータレンズ92
2を構成している各レンズの入射面上にそれぞれ2次光
源像として投写され、当該インテグレータレンズ922
から出射光を用いて被照明対象物が照射されることにな
る。
ロイックミラー941と、緑反射ダイクロイックミラー
942と、反射ミラー943から構成される。光束W
は、まず、青緑反射ダイクロイックミラー941におい
て、そこに含まれている青色光束Bおよび緑色光束Gが
直角に反射され、緑反射ダイクロイックミラー942の
側に向かう。
て、後方の反射ミラー943で直角に反射されて、赤色
光束Rの出射部944からダイクロイックプリズム10
の側に出射される。ミラー941において反射された青
および緑の光束B、Gは、緑反射ダイクロイックミラー
942において、緑色光束Gのみが直角に反射されて、
緑色光束Gの出射部945から色合成光学系の側に出射
される。このミラー942を通過した青色光束Bは、青
色光束Bの出射部946から導光系927の側に出射さ
れる。本例では、均一照明光学素子の光束Wの出射部か
ら、色分離光学系924における各色光束の出射部94
4、945、946までの距離が全て等しくなるように
設定されている。
Gの出射部944、945の出射側には、それぞれ集光
レンズ951、952が配置されている。したがって、
各出射部から出射した赤色、緑色光束R、Gは、これら
の集光レンズ951、952に入射して平行化される。
R、Gは液晶ライトバルブ925R、925Gに入射し
て変調され、各色光に対応した画像情報が付加される。
すなわち、これらのライトバルブは、不図示の駆動手段
によって画像情報に応じてスイッチング制御されて、こ
れにより、ここを通過する各色光の変調が行われる。こ
のような駆動手段は公知の手段をそのまま使用すること
ができる。一方、青色光束Bは、導光系927を介して
対応する液晶ライトバルブ925Bに導かれ、ここにお
いて、同様に画像情報に応じて変調が施される。本例の
ライトバルブは、例えば、ポリシリコンTFTをスイッ
チング素子として用いることができる。
6の出射側に配置した集光レンズ954と、入射側反射
ミラー971と、出射側反射ミラー972と、これらの
ミラーの間に配置した中間レンズ973と、液晶ライト
バルブ925Bの手前側に配置した集光レンズ953と
から構成される。各色光束の光路長、すなわち、ランプ
81から各液晶パネルまでの距離は青色光束Bが最も長
くなり、したがって、この光束の拡散による光量損失が
最も多くなる。しかし、導光系927を介在させること
により、光量損失を抑制できる。
って変調された各色光束は、ダイクロイックプリズム1
0に入射され、ここで再合成される。再合成されたカラ
ー映像は、投写レンズユニット6の構成要素である投写
光学系60を介して所定の位置にある投写面100の表
面に拡大投写される。
おいては、色合成手段として本発明を適用したダイクロ
イックプリズム10を備えている。ダイクロイックプリ
ズム10は、前述したように、倍率色収差に起因した各
色光束R、G、Bの相対的な画像ずれを小さくできる。
このため、倍率色収差に起因した画質の低下を回避でき
る。また、各液晶ライトバルブ925R、925G、9
25Bの画素を小さくし、かつ、画素数を増やして解像
度の高い画像を投写する場合でも、倍率色収差によって
生じる各色光束の画素ずれに起因した画質の低下を防ぐ
ことができるので、解像度の高い高品位の投写画像を投
写できる投写型表示装置を提供できる。
用した別の構成のダイクロイックプリズムを示してあ
る。本例のダイクロイックプリズム10Aと、実施の形
態1のダイクロイックプリズム10との異なる点は、4
個の直角プリズム11〜14のうち、第1および第2の
直角プリズム11、12を、各プリズムの接合中心に近
い頂角が鈍角となった三角プリズム11A、12Aに置
き換えた点である。
4の直角プリズム14を、青光反射膜114、143が
形成された矩形状側面112、141によって平坦な面
が構成されるように接着層18の膜厚を調整しながら接
合してプリズム合成体を構成する。また、第2の三角プ
リズム12Aと第3の直角プリズム13を、矩形状側面
121、132によって平坦な面が構成されるように接
着層18の膜厚を調整しながら接合してプリズム合成体
を構成する。その後、プリズム合成体同志を膜厚が一定
の接着層18を介して接合する。この時、各三角プリズ
ム11A、12Aは、直角プリズムではないので、第1
の三角プリズム11Aの矩形状側面111に形成された
赤光反射膜113と第2の三角プリズム12Aの矩形状
側面122に形成された赤光反射膜113とによって凸
状の赤光反射ダイクロイック面15が自動的に形成され
る。次に、各プリズム合成体同士を接合する。この結
果、中心が最も高くなった凸状面になった赤色ダイクロ
イック面15が構成されたダイクロイックプリズム10
Aが得られる。
A、12Aのうちのいずれか一方を直角プリズムとして
も、凸状の赤色ダイクロイック面15を上記と同様に構
成することが可能である。また、赤色ダイクロイック面
15を凹状に構成するには、第1および第2の三角プリ
ズム11A、12Aのうちのいずれか一方を、各プリズ
ムの接合中心に近い頂角が鋭角となった三角プリズムと
すれば良い。
ズム10Aでも赤光反射ダイクロイック面15が凸状面
になっているので、実施の形態1と同様の効果を奏す
る。これに加えて、本例のダイクロイックプリズム10
Aでは、第1および第2の三角プリズム11A、12A
を相互に接合した時点で凸状の赤光反射ダイクロイック
面15が自動的に形成されるので、プリズム合成体を相
互に接合する過程において、接着層18の層厚を意図的
に変えなくても良い。従って、各プリズムを接合する作
業が容易となり、ダイクロイックプリズムを安価に製造
できるという効果も奏する。
ク面15を凸状面にすると共に、青光反射ダイクロイッ
ク面16を、青色光束Bの入射方向に向かって凹状面と
なるように構成すれば、3色の投写画像R’G’B’の
面積を略等しくすることができる。また、各色光束R、
G、Bの投写画像R’、G’、B’の大きさの関係が、
投写画像R’>投写画像G’>投写画像B’となる場合
だけに限らず、各ダイクロイック面15、16の凹凸状
態を選択することにより、実施の形態1と同様にすべて
の場合に適用できるのは勿論である。
示装置は、透過型のライトバルブを備えた投写型表示装
置であるが、本発明のダイクロイックプリズムは、反射
型ライトバルブを備えた投写型表示装置にも適用でき
る。この場合には、本発明のダイクロイックプリズムに
よって色分離手段と色合成手段を兼ねることができ、光
学系をコンパクトに纏めることができる。
側から投写を行う前面投写型表示装置であるが、本発明
の色合成装置は投写面を観察する側とは反対の方向から
投写を行う背面投写型表示装置にも適用可能である。
イックプリズムにおいては、ダイクロイック面を凹状あ
るいは凸状に構成することにより、色光束の反射状態を
変化させて、当該色光束を拡大あるいは縮小するように
している。従って、本発明のダイクロイックプリズムを
投写型表示装置の色合成手段として用いれば、倍率色収
差を補正することができ、各色光束の投写画素の相対的
なずれを小さくできる。このため、倍率色収差に起因し
た投写画像の画質の低下を防ぐことができる。特に、本
発明のダイクロイックプリズムは、高精細化されたライ
トバルブを使用して解像度の高い高品位の画像を投写す
る投写型表示装置の色合成手段として極めて有用であ
る。
視図である。
図である。
写光学系を介して投写面上に投写される赤色光束の様子
を示す説明図である。
説明図である。
段として用いた投写型表示装置の外観形状を示す斜視図
である。
略平面構成図である。
る。
り出して示す概略平面構成図である。
概略構成図である。
プリズムの拡大平面図である。
である。
さを示す説明図である。
を示す説明図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 断面が三角形の4個のプリズムを相互に
接合することにより構成され、各プリズムの接合面に沿
って略X状に交差した反射膜特性の異なる第1および第
2のダイクロイック面が形成されているダイクロイック
プリズムにおいて、 前記第1および第2のダイクロイック面のうちの少なく
とも第1のダイクロイック面は凹状面あるいは凸状面で
あることを特徴とするダイクロイックプリズム。 - 【請求項2】 請求項1において、前記第1のダイクロ
イック面は、前記第2のダイクロイック面との交線に対
して左右対称に傾斜していることを特徴とするダイクロ
イックプリズム。 - 【請求項3】 請求項1または2において、前記4個の
プリズムは、各プリズムの頂角が直角となった直角プリ
ズムであり、これらの直角プリズムを接合するための接
着層の厚みを調整することにより、前記第1のダイクロ
イック面を凹状面あるいは凸状面としたことを特徴とす
るダイクロイックプリズム。 - 【請求項4】 請求項1または2において、前記4個の
プリズムのうちの少なくとも一のプリズムは頂角が鋭角
あるいは鈍角となったプリズムであり、この頂角が鋭角
あるいは鈍角となったプリズムを用いることにより、前
記第1のダイクロイック面を凹状面あるいは凸状面とし
たことを特徴とするダイクロイックプリズム。 - 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかの項に記載の
ダイクロイックプリズムを有する投写型表示装置であっ
て、 光源と、ここから出射された出射光束を少なくとも2色
の色光束に分離する色分離手段と、分離された各色の光
束を画像情報に対応して変調する変調手段と、当該変調
手段によって変調された後の各色の光束を合成する前記
ダイクロイックプリズムと、合成された光束を投写面上
に拡大投写する投写光学系とを有することを特徴とする
投写型表示装置。 - 【請求項6】 請求項5において、前記変調手段は反射
型の変調手段であり、前記ダイクロイックプリズムは前
記色分離手段を兼ねていることを特徴とする投写型表示
装置。
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