JPH1137988A - 化学指示薬用組成物およびその組成物を付着させたシート - Google Patents
化学指示薬用組成物およびその組成物を付着させたシートInfo
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- JPH1137988A JPH1137988A JP10122839A JP12283998A JPH1137988A JP H1137988 A JPH1137988 A JP H1137988A JP 10122839 A JP10122839 A JP 10122839A JP 12283998 A JP12283998 A JP 12283998A JP H1137988 A JPH1137988 A JP H1137988A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 化学指示薬、特に過酸化水素プラズマ殺菌に
おける指示薬として使用するための組成物を提供するこ
と。 【解決手段】 本発明の組成物は、過酸化水素蒸気また
は過酸化水素から誘導されたプラズマに触れると色が変
化する染料と、ある種の有機アミン化合物を含む。本発
明はまた、この組成物を付着させたシートも提供する。
おける指示薬として使用するための組成物を提供するこ
と。 【解決手段】 本発明の組成物は、過酸化水素蒸気また
は過酸化水素から誘導されたプラズマに触れると色が変
化する染料と、ある種の有機アミン化合物を含む。本発
明はまた、この組成物を付着させたシートも提供する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、化学指示薬として
使用する組成物、特に過酸化水素プラズマ殺菌処理に有
用な組成物、およびその組成物を付着させてその過酸化
水素プラズマ殺菌処理に用いられるシートに関する。
使用する組成物、特に過酸化水素プラズマ殺菌処理に有
用な組成物、およびその組成物を付着させてその過酸化
水素プラズマ殺菌処理に用いられるシートに関する。
【０００２】
【従来の技術】使い捨て可能、或いは再使用可能な医療
装置や食品容器などあらゆる種類の製品に対して、ずっ
と以前から種々の殺菌手段が用いられてきており、その
ような殺菌処理が行われたかどうかを容易に判断する指
示薬もいくつか提案されてきた。例えば、特開昭５９−
３６１７２号公報は、酸化エチレン（エチレンオキシ
ド）によるガス殺菌処理用の指示薬を開示している。ま
た、同じく特開昭６１−２８７９７２号、特開平５−４
３８２７号および同５−６５４４１号の各公報は、電子
ビーム殺菌用の指示薬インクを開示している。これらの
三つの公報に記載された発明は、電子ビームを照射した
ときに塩化水素を発生することができるような高分子量
化合物と組み合わせて用いるｐＨ指示薬に触れている。
装置や食品容器などあらゆる種類の製品に対して、ずっ
と以前から種々の殺菌手段が用いられてきており、その
ような殺菌処理が行われたかどうかを容易に判断する指
示薬もいくつか提案されてきた。例えば、特開昭５９−
３６１７２号公報は、酸化エチレン（エチレンオキシ
ド）によるガス殺菌処理用の指示薬を開示している。ま
た、同じく特開昭６１−２８７９７２号、特開平５−４
３８２７号および同５−６５４４１号の各公報は、電子
ビーム殺菌用の指示薬インクを開示している。これらの
三つの公報に記載された発明は、電子ビームを照射した
ときに塩化水素を発生することができるような高分子量
化合物と組み合わせて用いるｐＨ指示薬に触れている。
【０００３】他方、種々の材料から製造される医療器具
に悪影響を与えることなく殺菌処理を行う手段として、
最近では、過酸化水素プラズマ殺菌方法とそのための装
置が提案され、また実際に使用されている（特公平２−
６２２６１号および同７−２２６９３号）。この殺菌方
法は、要約すると、被殺菌製品を気密容器中で減圧下に
過酸化水素蒸気に触れさせ、ついで過酸化水素プラズマ
を発生させるものである。この方法は、高殺菌効率が得
られるだけでなく、過酸化水素が全く無害な水と酸素に
転換されるという点で、非常に有用と言える。
に悪影響を与えることなく殺菌処理を行う手段として、
最近では、過酸化水素プラズマ殺菌方法とそのための装
置が提案され、また実際に使用されている（特公平２−
６２２６１号および同７−２２６９３号）。この殺菌方
法は、要約すると、被殺菌製品を気密容器中で減圧下に
過酸化水素蒸気に触れさせ、ついで過酸化水素プラズマ
を発生させるものである。この方法は、高殺菌効率が得
られるだけでなく、過酸化水素が全く無害な水と酸素に
転換されるという点で、非常に有用と言える。
【０００４】上述の特公平７−２２６９３号公報は、プ
ラズマ殺菌装置で用いる、過酸化水素溶液を収めるセル
を装備した液体分配カセットを開示している。この公報
はさらに、その液体分配カセットには、過酸化水素溶液
がセルから漏れたらこれを検出する色調を有する指示薬
片（strip)を備えることができるとも述べている。しか
し、この公報は、この指示薬片をどのように構成するか
については具体的に開示していない。
ラズマ殺菌装置で用いる、過酸化水素溶液を収めるセル
を装備した液体分配カセットを開示している。この公報
はさらに、その液体分配カセットには、過酸化水素溶液
がセルから漏れたらこれを検出する色調を有する指示薬
片（strip)を備えることができるとも述べている。しか
し、この公報は、この指示薬片をどのように構成するか
については具体的に開示していない。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】過酸化水素プラズマ殺
菌を実施に移すに当っても、上述の酸化エチレンを使っ
たガス殺菌処理や電子ビーム殺菌処理で採用されている
ような、被殺菌製品に対して殺菌処理が行われたかどう
かを容易に判定できる指示薬が利用できることが望まし
い。したがって、本発明の目的は、被殺菌製品への過酸
化水素プラズマ殺菌処理が行われたかどうかを判定でき
る化学指示薬用組成物（特に指示薬用インキ）を提供す
ることである。
菌を実施に移すに当っても、上述の酸化エチレンを使っ
たガス殺菌処理や電子ビーム殺菌処理で採用されている
ような、被殺菌製品に対して殺菌処理が行われたかどう
かを容易に判定できる指示薬が利用できることが望まし
い。したがって、本発明の目的は、被殺菌製品への過酸
化水素プラズマ殺菌処理が行われたかどうかを判定でき
る化学指示薬用組成物（特に指示薬用インキ）を提供す
ることである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上述の特開平５−６５４
４１号公報は、例えば、ビスフェノールと、電子ビーム
照射時に酸またはフリーラジカルを生成するトリフェニ
ルスルホニウムヘキサフルオロホスフェートのような物
質が、電子ビーム照射時に塩化水素を発生するような高
分子量化合物とｐＨ指示薬とを含む指示薬インキと組み
合わされると、そのインキが電子ビームに照射された時
の、インキの変色能が改善されることを示唆している。
これに対し、本願発明者は、特定のｐＨ指示薬に属する
染料が、過酸化水素や過酸化水素から誘導されるプラズ
マを含むが塩化水素は発生しない系に接触すると、特定
の色の変化が起こり、その変色は特定の有機アミンが共
存する場合に安定化されるとともに顕著に現れることを
発見した。
４１号公報は、例えば、ビスフェノールと、電子ビーム
照射時に酸またはフリーラジカルを生成するトリフェニ
ルスルホニウムヘキサフルオロホスフェートのような物
質が、電子ビーム照射時に塩化水素を発生するような高
分子量化合物とｐＨ指示薬とを含む指示薬インキと組み
合わされると、そのインキが電子ビームに照射された時
の、インキの変色能が改善されることを示唆している。
これに対し、本願発明者は、特定のｐＨ指示薬に属する
染料が、過酸化水素や過酸化水素から誘導されるプラズ
マを含むが塩化水素は発生しない系に接触すると、特定
の色の変化が起こり、その変色は特定の有機アミンが共
存する場合に安定化されるとともに顕著に現れることを
発見した。
【０００７】そこで、上述の目的を達成するために、本
発明は、過酸化水素及び過酸化水素から誘導されたプラ
ズマからなる群より選択される少なくとも一種の物質に
触れたときに変色できる染料と、周囲条件下では蒸発し
ない有機アミン化合物の両方を含み、化学指示薬として
使用できる組成物を提供する。
発明は、過酸化水素及び過酸化水素から誘導されたプラ
ズマからなる群より選択される少なくとも一種の物質に
触れたときに変色できる染料と、周囲条件下では蒸発し
ない有機アミン化合物の両方を含み、化学指示薬として
使用できる組成物を提供する。
【０００８】本発明はさらに、過酸化水素プラズマ殺菌
処理が行われたかどうかを判定するのに用いるシートを
提供する。このシートは、その基材上に、組成物（ある
いは指示薬インキ）含有層と、この層の上に設けられる
被覆層の両方を付着して形成される。
処理が行われたかどうかを判定するのに用いるシートを
提供する。このシートは、その基材上に、組成物（ある
いは指示薬インキ）含有層と、この層の上に設けられる
被覆層の両方を付着して形成される。
【０００９】以上のような特徴を有する本発明は、医療
装置、食品容器等の非殺菌製品が過酸化水素プラズマ殺
菌処理を受けてから一定の時間を経過した後でも、その
ような処理を経たか否かを明瞭に判定することを可能に
する。
装置、食品容器等の非殺菌製品が過酸化水素プラズマ殺
菌処理を受けてから一定の時間を経過した後でも、その
ような処理を経たか否かを明瞭に判定することを可能に
する。
【００１０】
【発明の実施の形態】本発明の化学指示薬として用いる
組成物において、過酸化水素、及び過酸化水素から誘導
されたプラズマからなる群より選択される少なくとも一
種の物質に接触した時にその色を変化できる染料として
は、その接触の前後で色が変化することによって、その
ような接触が行われたかどうかを明確に判定できるなら
ば、いかなる種類の染料も用いることができる。そのよ
うな染料の典型的な例は、限定的なものではないが、ｐ
Ｈ５．５〜９．０の範囲に遷移領域を有するｐＨ指示薬
がある。このようなｐＨ指示薬の具体例としては、１，
２−ジヒドロキシアントラキノン（ｐＨ５．５〜６．
８）、ジブロモチモールスルホンフタレイ（ブロモチモ
ールブルー；ｐＨ６．０〜７．５）、５，８−キノリン
キノン−８−ヒドロキシ−５−キノリル−５−イミド
（ｐＨ６．０〜８．０）、３−アミノ−６−ジメチルア
ミノ−２−フェナジン塩酸塩（ｐＨ６．８〜８．０）、
フェノールスルホンフタレイン（フエノールレッド；ｐ
Ｈ６．８〜８．４）、ｏ−クレゾールスルホンフタレイ
ン（クレゾールレッド；ｐＨ７．２〜８．８）、ｍ−ク
レゾールスルホンフタレイン（ｐＨ７．４〜９．０）
等、およびこれらの誘導体がある。実際に使用する場合
は、これら指示薬の２種またはそれ以上を組み合わせて
使うこともできる。
組成物において、過酸化水素、及び過酸化水素から誘導
されたプラズマからなる群より選択される少なくとも一
種の物質に接触した時にその色を変化できる染料として
は、その接触の前後で色が変化することによって、その
ような接触が行われたかどうかを明確に判定できるなら
ば、いかなる種類の染料も用いることができる。そのよ
うな染料の典型的な例は、限定的なものではないが、ｐ
Ｈ５．５〜９．０の範囲に遷移領域を有するｐＨ指示薬
がある。このようなｐＨ指示薬の具体例としては、１，
２−ジヒドロキシアントラキノン（ｐＨ５．５〜６．
８）、ジブロモチモールスルホンフタレイ（ブロモチモ
ールブルー；ｐＨ６．０〜７．５）、５，８−キノリン
キノン−８−ヒドロキシ−５−キノリル−５−イミド
（ｐＨ６．０〜８．０）、３−アミノ−６−ジメチルア
ミノ−２−フェナジン塩酸塩（ｐＨ６．８〜８．０）、
フェノールスルホンフタレイン（フエノールレッド；ｐ
Ｈ６．８〜８．４）、ｏ−クレゾールスルホンフタレイ
ン（クレゾールレッド；ｐＨ７．２〜８．８）、ｍ−ク
レゾールスルホンフタレイン（ｐＨ７．４〜９．０）
等、およびこれらの誘導体がある。実際に使用する場合
は、これら指示薬の２種またはそれ以上を組み合わせて
使うこともできる。
【００１１】本発明は、上述の染料が、周囲条件（具体
的には殺菌処理が行われる室温）下で蒸発しない有機ア
ミン化合物とともに用いられるという点に特徴がある。
そのような有機アミン化合物としては、殺菌処理、特に
過酸化水素を使った低温殺菌処理（例えば特公平２−６
２２６１号公報参照）を通じて蒸発せず、また組成物の
ｐＨをアルカリ側に調整できるものであれば、どのよう
なものでも使用することができる。このような有機アミ
ン化合物の例としては、ラウリルアミンのようなモノ高
級脂肪族アミン、モノヒドロキシ高級脂肪族アミンおよ
びトリエタノールアミンがある。なかでも、本発明で用
いる染料との両立性と、組成物中に担体として含有され
ることがある合成樹脂との両立性を考えると、トリエタ
ノールアミンが好ましい。
的には殺菌処理が行われる室温）下で蒸発しない有機ア
ミン化合物とともに用いられるという点に特徴がある。
そのような有機アミン化合物としては、殺菌処理、特に
過酸化水素を使った低温殺菌処理（例えば特公平２−６
２２６１号公報参照）を通じて蒸発せず、また組成物の
ｐＨをアルカリ側に調整できるものであれば、どのよう
なものでも使用することができる。このような有機アミ
ン化合物の例としては、ラウリルアミンのようなモノ高
級脂肪族アミン、モノヒドロキシ高級脂肪族アミンおよ
びトリエタノールアミンがある。なかでも、本発明で用
いる染料との両立性と、組成物中に担体として含有され
ることがある合成樹脂との両立性を考えると、トリエタ
ノールアミンが好ましい。
【００１２】本発明の組成物は通常、印刷用インキの調
製に通常用いられる担体（合成樹脂、溶媒、および必要
ならば可塑剤を含む）や、添加物（分散剤、安定剤、増
粘剤等）を含有することができる。合成樹脂としては、
なんらかの合成ポリマーから誘導されるものならば、上
述の過酸化水素プラズマ殺菌処理に当って本発明の目的
達成に悪影響を及ぼさない限り、使用することができ
る。このような合成樹脂の具体例としては、フェノール
樹脂、アルキド樹脂、尿素樹脂、ポリアミド樹脂、アク
リル樹脂、および合成ゴムがある。
製に通常用いられる担体（合成樹脂、溶媒、および必要
ならば可塑剤を含む）や、添加物（分散剤、安定剤、増
粘剤等）を含有することができる。合成樹脂としては、
なんらかの合成ポリマーから誘導されるものならば、上
述の過酸化水素プラズマ殺菌処理に当って本発明の目的
達成に悪影響を及ぼさない限り、使用することができ
る。このような合成樹脂の具体例としては、フェノール
樹脂、アルキド樹脂、尿素樹脂、ポリアミド樹脂、アク
リル樹脂、および合成ゴムがある。
【００１３】これらの合成樹脂は、本発明の組成物をシ
ートに加工するのに用いられる基材に応じて、またこの
組成物の基材への塗布方法（或いは印刷方法）を考慮し
た上で、適当に選択することができる。基材に間接的に
塗布（或いはオフセット印刷）する場合は、例えば、か
なり高粘度（約２００〜２０００Ｐ）の組成物をつくる
ことができるアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン
樹脂を用いることができる。このようなアクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン樹脂として好ましいのは、透
明な増量材基剤ＡＢＳ−８００（Advance Process Supp
ly, Cicago, U.S.A.）である。このＡＢＳ−８００は、
別の担体としての溶媒か又は添加物としてグリセロー
ル、２−ブトキシエタノールのようなモノアルキルグリ
セロールエーテルと共に、そして環境によって紫外線吸
収剤とともに用いるのが好ましい。
ートに加工するのに用いられる基材に応じて、またこの
組成物の基材への塗布方法（或いは印刷方法）を考慮し
た上で、適当に選択することができる。基材に間接的に
塗布（或いはオフセット印刷）する場合は、例えば、か
なり高粘度（約２００〜２０００Ｐ）の組成物をつくる
ことができるアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン
樹脂を用いることができる。このようなアクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン樹脂として好ましいのは、透
明な増量材基剤ＡＢＳ−８００（Advance Process Supp
ly, Cicago, U.S.A.）である。このＡＢＳ−８００は、
別の担体としての溶媒か又は添加物としてグリセロー
ル、２−ブトキシエタノールのようなモノアルキルグリ
セロールエーテルと共に、そして環境によって紫外線吸
収剤とともに用いるのが好ましい。
【００１４】上述の組成物は、組成物全体量を基準とし
て、染料が０．３〜１０．０重量％、有機アミン化合物
が５〜１５％、合成樹脂が４５〜７０重量％、溶媒（モ
ノアルキルグリセロールエーテルなど）が２０〜３３重
量％、およびグリセロールが１〜３重量％の組成を有す
る。上述のようなＡＢＳ樹脂を用いる場合は、基材とし
てポリスチレン型基材が好ましい（ただしこれに限定す
るものではない）。
て、染料が０．３〜１０．０重量％、有機アミン化合物
が５〜１５％、合成樹脂が４５〜７０重量％、溶媒（モ
ノアルキルグリセロールエーテルなど）が２０〜３３重
量％、およびグリセロールが１〜３重量％の組成を有す
る。上述のようなＡＢＳ樹脂を用いる場合は、基材とし
てポリスチレン型基材が好ましい（ただしこれに限定す
るものではない）。
【００１５】基材上に少なくとも上述の組成物が付着形
成された指示作用層とこの指示作用層の上に設けられた
外被層とを有するシートは、これまで説明した本発明の
組成物から、好適に製造することができる。外被層は、
得られる層が過酸化水素蒸気、又は過酸化水素から誘導
されるプラズマを透過させ、かつ染料の色の変化を透視
できるよう透明または半透明のものならば、どのような
成分からも形成することができる。しかし、外被層は、
指示作用層を形成する成分を含む組成物から形成するの
が好ましい。すなわち、染料と有機アミン化合物は含ま
ないが、その代わりに紫外線吸収剤、及び環境によって
は、さらに０．３〜１０重量％（組成物全量基準）のワ
ックス（例えばポリエチレンワックス）を含むことがで
きる。
成された指示作用層とこの指示作用層の上に設けられた
外被層とを有するシートは、これまで説明した本発明の
組成物から、好適に製造することができる。外被層は、
得られる層が過酸化水素蒸気、又は過酸化水素から誘導
されるプラズマを透過させ、かつ染料の色の変化を透視
できるよう透明または半透明のものならば、どのような
成分からも形成することができる。しかし、外被層は、
指示作用層を形成する成分を含む組成物から形成するの
が好ましい。すなわち、染料と有機アミン化合物は含ま
ないが、その代わりに紫外線吸収剤、及び環境によって
は、さらに０．３〜１０重量％（組成物全量基準）のワ
ックス（例えばポリエチレンワックス）を含むことがで
きる。
【００１６】紫外線吸収剤としては、この分野で通常使
用されているものならば、本発明の目的達成に悪影響を
与えるものでない限り、どのような種類のものでも使用
することができる。例えば、市販されているベンゾトリ
アゾール誘導体を使用するのが好ましい。このような誘
導体の典型例としては、紫外線遮断効果を有するCiba-G
eigy社のTinuvin(商標）型化合物があり、この化合物は
単独でも、また他の二種類以上の化合物と組み合わせて
も使用することができる。
用されているものならば、本発明の目的達成に悪影響を
与えるものでない限り、どのような種類のものでも使用
することができる。例えば、市販されているベンゾトリ
アゾール誘導体を使用するのが好ましい。このような誘
導体の典型例としては、紫外線遮断効果を有するCiba-G
eigy社のTinuvin(商標）型化合物があり、この化合物は
単独でも、また他の二種類以上の化合物と組み合わせて
も使用することができる。
【００１７】こうして得られる複数の層を含むシート
は、細片（strip)状に切断したり、或いは被殺菌製品を
包装するための包装袋の一部とすることもできる。
は、細片（strip)状に切断したり、或いは被殺菌製品を
包装するための包装袋の一部とすることもできる。
【００１８】指示作用層は、通常、包装袋の一部を構成
する通気性シートの表面上に形成される。包装袋が内部
を透視できる透明なものであるときは、指示作用層は、
通気性シートの内側あるいはラミネートシートの内側
（すなわち包装袋の内側）に形成することができる。
する通気性シートの表面上に形成される。包装袋が内部
を透視できる透明なものであるときは、指示作用層は、
通気性シートの内側あるいはラミネートシートの内側
（すなわち包装袋の内側）に形成することができる。
【００１９】上述の本発明の組成物は、印刷インキの調
製に用いられているような公知の混練方法を使って均質
にされ、ついでこれを基材の上に付着させて指示層を形
成する。そして、この後、公知の印刷方法（例えばオフ
セット印刷、フレキソ印刷あるいはグラビア印刷等）を
使って外被層を形成すれば、本発明のシートが得られ
る。
製に用いられているような公知の混練方法を使って均質
にされ、ついでこれを基材の上に付着させて指示層を形
成する。そして、この後、公知の印刷方法（例えばオフ
セット印刷、フレキソ印刷あるいはグラビア印刷等）を
使って外被層を形成すれば、本発明のシートが得られ
る。
【００２０】以下に、本発明を具体的な実施例を用いて
詳細に説明する。以下の実施例において、％割合は、他
に断らない限り、“重量％”を示す。
詳細に説明する。以下の実施例において、％割合は、他
に断らない限り、“重量％”を示す。
【００２１】実施例１： 指示作用層と外被層の形成 以下の組成割合を有する組成物を混合し、均質になるま
でロールミルで練り合わせて、指示作用層用の組成物を
調製した。
でロールミルで練り合わせて、指示作用層用の組成物を
調製した。
【００２２】 ABS-800 増量剤基剤（Advance Process Supply社製） ６０ （％） トリエタノールアミン １０ グリセロール ２ フェノールレッド（酸を含まない） ０．５ ２−ブトキシエタノール ２７．５ 計 １００．０
【００２３】この組成物とは別に、以下の成分を有する
組成物を混合し、均質になるまでロールミルで練り合わ
せて、外被層用の組成物を調製した。
組成物を混合し、均質になるまでロールミルで練り合わ
せて、外被層用の組成物を調製した。
【００２４】 ABS-800 増量剤基剤（Advance Process Supply社製） ６０ （％） Dipsal（紫外線吸収剤：Scher Chemical社製） ２ ２−ブトキシエタノール ３８ 計 １００
【００２５】こうして調製した指示作用層用と外被層用
の組成物を、この順番で白色・不透明のポリスチレンシ
ートに印刷した。こうして形成したラミネートシート
は、化学指示薬片（strip)として適当な大きさに切断す
ることができる。
の組成物を、この順番で白色・不透明のポリスチレンシ
ートに印刷した。こうして形成したラミネートシート
は、化学指示薬片（strip)として適当な大きさに切断す
ることができる。
【００２６】本発明の具体的な実施態様は以下の通りで
ある。 （１）前記染料は、ｐＨ５．５〜９．０の範囲で遷移領
域を有するｐＨ指示薬であり、前記有機アミン化合物は
トリエタノールアミンである請求項１記載の組成物。 （２）前記化学指示薬は、過酸化水素プラズマ殺菌処理
が行われたかどうかを判定するために用いられる請求項
１又は実施態様（１）記載の組成物。 （３）前記指示作用層は、グリセロールとモノアルキル
グリセロールエーテルからなる群より選択される少なく
とも一種の溶媒と、この溶媒と両立可能な合成樹脂を含
む請求項２記載のシート。 （４）前記外被層は、グリセロールとモノアルキルグリ
セロールエーテルからなる群より選択される少なくとも
一種の溶媒と、この溶媒と両立可能な合成樹脂と、さら
に環境によっては紫外線吸収剤とワックスを含む請求項
２または上記実施態様（３）記載のシート。 （５）前記合成樹脂は、アクリロニトリル−ブタジエン
−スチレン樹脂である請求項２または上記実施態様
（３）若しくは（４）記載のシート。
ある。 （１）前記染料は、ｐＨ５．５〜９．０の範囲で遷移領
域を有するｐＨ指示薬であり、前記有機アミン化合物は
トリエタノールアミンである請求項１記載の組成物。 （２）前記化学指示薬は、過酸化水素プラズマ殺菌処理
が行われたかどうかを判定するために用いられる請求項
１又は実施態様（１）記載の組成物。 （３）前記指示作用層は、グリセロールとモノアルキル
グリセロールエーテルからなる群より選択される少なく
とも一種の溶媒と、この溶媒と両立可能な合成樹脂を含
む請求項２記載のシート。 （４）前記外被層は、グリセロールとモノアルキルグリ
セロールエーテルからなる群より選択される少なくとも
一種の溶媒と、この溶媒と両立可能な合成樹脂と、さら
に環境によっては紫外線吸収剤とワックスを含む請求項
２または上記実施態様（３）記載のシート。 （５）前記合成樹脂は、アクリロニトリル−ブタジエン
−スチレン樹脂である請求項２または上記実施態様
（３）若しくは（４）記載のシート。
【００２７】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、医療具
などの包装された製品が殺菌処理を受けているかどうか
を明瞭に識別することができる組成物を提供する。
などの包装された製品が殺菌処理を受けているかどうか
を明瞭に識別することができる組成物を提供する。
Claims (2)
- 【請求項１】 過酸化水素および過酸化水素から誘導さ
れたプラズマからなる群より選択される少なくとも一種
の物質に接触すると変色できる染料と、周囲条件下で蒸
発しない有機アミン化合物を含む化学指示薬用組成物。 - 【請求項２】 過酸化水素プラズマ殺菌処理が行われた
かどうかを判定するために用いられるシートであって、
その基材上に、請求項１記載の化学指示薬用組成物を含
有する指示作用層と、前記指示作用層上に設けられた外
被層とを有するシート。
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