JPH1137900A - 内燃機関の燃焼状態検出装置 - Google Patents

内燃機関の燃焼状態検出装置

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JPH1137900A
JPH1137900A JP19845397A JP19845397A JPH1137900A JP H1137900 A JPH1137900 A JP H1137900A JP 19845397 A JP19845397 A JP 19845397A JP 19845397 A JP19845397 A JP 19845397A JP H1137900 A JPH1137900 A JP H1137900A
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JP
Japan
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signal
internal combustion
combustion engine
combustion state
control unit
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Application number
JP19845397A
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English (en)
Inventor
Junji Taguchi
純司 田口
Yukihiro Kato
幸宏 加藤
Tokuyuki Nomura
得之 野村
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Denso Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Denso Corp
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関の各気筒毎に正常燃焼状態/失火状
態またはワイヤハーネス等の異常状態を正確に判定し、
点検、修理、整備の際の故障気筒と故障部位を特定する
こと。 【解決手段】 ECU(内燃機関用電子制御ユニット)
40からの点火指令信号IGtに基づき点火コイル10
が駆動されたのち、点火プラグ12とグランドとの間を
流れるイオン電流がイオン電流検出抵抗17、演算増幅
器20等にて検出され、比較器30で信号変換されオフ
セット手段としての抵抗31,32を介してECU40
に対応する所定範囲内の信号に変換される。これによ
り、内燃機関が正常燃焼状態または失火状態であるとき
には、イオン電流信号が電源電圧またはグランド電位に
固定されることがないため、回路上の正常/異常を確実
に区別でき、点検、修理、整備の際の故障気筒と故障部
位との特定が容易となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の燃焼室
に配設された点火プラグとグランドとの間を流れる電流
に基づき燃焼状態を検出する内燃機関の燃焼状態検出装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関の燃焼状態検出装置に関
連する先行技術文献としては、特開平7−286552
号公報にて開示されたものが知られている。このもので
は、内燃機関の燃焼によって発生されたイオン電流の積
分値、または比較器によるイオン電流の有無の判定結果
に基づき失火を判定する技術が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、積分値を用
いた場合や比較器を用いた場合の何れにおいても、燃焼
状態検出回路の出力回路故障、ワイヤハーネスの断線、
ワイヤハーネスのグランド短絡等により失火判定のため
の出力が電源電圧またはグランド(GND)電位に固定
されてしまった場合とイオン電流出力が正常に機能して
いる場合とを区別することができないという不具合があ
った。
【0004】具体的に、図3に示すような比較器51を
用いた燃焼状態検出回路50において、内燃機関の燃焼
室に配設された図示しない点火プラグとグランドとの間
を流れる電流に基づくイオン電流信号がオープンコレク
タ方式の比較器51に入力されている。ここで、このイ
オン電流信号が所定レベルを越え、内燃機関が正常燃焼
状態であるとき比較器51からの出力信号がオープン
(オフ)、また、イオン電流信号が所定レベル以下で、
内燃機関が失火状態であるとき比較器51からの出力信
号がL(0〔V〕:オン)とする。
【0005】この燃焼状態検出回路50の比較器51か
らの出力信号の受取側として、図3に示すように、例え
ば、燃料噴射制御回路60の接続端子60a側が定電圧
5〔V〕にプルアップ抵抗61を介してプルアップ処理
されている。そして、燃料噴射制御回路60の接続端子
60aにおける電圧は、比較器62の非反転(+)端子
に入力され、その反転(−)端子に入力されている燃焼
状態判定のための比較電圧Vref と比較される。この比
較器62の出力端子側は抵抗63を介して定電圧5
〔V〕に接続されている。
【0006】ここで、燃焼状態検出回路50の接続端子
50aと燃料噴射制御回路60の接続端子60aとの間
を接続するワイヤハーネス55に断線が起きた場合に
は、図4に示すように、そのときの信号レベルと内燃機
関が正常燃焼状態であるときの信号レベルとが同じ5
〔V〕となるため、ワイヤハーネス55の断線で異常状
態であっても、正常燃焼状態と区別できず誤判定される
こととなる。また、ワイヤハーネス55にグランド短絡
が起きた場合には、図4に示すように、そのときの信号
レベルと内燃機関が失火状態であるときの信号レベルと
が同じ0〔V〕となるため、ワイヤハーネス55の短絡
で異常状態であっても、失火状態と区別できず誤判定さ
れることとなる。
【0007】更に、図3と同一構成であって、前述と逆
に、内燃機関が正常燃焼状態であるとき燃焼状態検出回
路50の比較器51からの出力信号がL(0〔V〕:オ
ン)、失火状態であるとき比較器51からの出力信号が
オープン(オフ)となるときには、ワイヤハーネス55
に断線が起きた場合と失火状態である場合との区別、ま
たはワイヤハーネス55にグランド短絡が起きた場合と
正常燃焼状態である場合との区別がそれぞれできないこ
ととなる。
【0008】したがって、例えば、内燃機関が失火状態
であるとして警告ランプ等により表示されても、実際に
失火状態にあるのかワイヤハーネス55に断線/短絡が
起きているのかを特定することができず、点検、修理、
整備の際の異常箇所の発見が困難であった。
【0009】そこで、この発明はかかる不具合を解決す
るためになされたもので、内燃機関の各気筒毎に燃焼室
に配設された点火プラグとグランドとの間を流れる電流
に基づき正常燃焼状態/失火状態またはワイヤハーネス
等の異常状態が正確に判定でき、点検、修理、整備の際
の故障気筒と故障部位の特定が容易な内燃機関の燃焼状
態検出装置の提供を課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の内燃機関の燃
焼状態検出装置によれば、燃焼状態検出手段により点火
プラグとグランドとの間に流れる電流が検出され、信号
変換手段によりこの検出された電流に基づき燃焼状態に
応じた電圧信号が出力される。更に、オフセット手段に
より信号変換手段から出力された電圧信号が所定範囲に
オフセットされる。これにより、内燃機関が正常燃焼状
態または失火状態の何れの状態にあるときでもオフセッ
ト手段から出力される信号が電源電圧またはグランド電
位に固定されることがないため、回路上の正常/異常を
確実に判定できるようになり、点検、修理、整備の際の
故障気筒と故障部位の特定をし易くできるという効果が
得られる。
【0011】請求項2の内燃機関の燃焼状態検出装置で
は、オフセット手段から電子制御ユニットに電圧信号が
出力され、電子制御ユニットにて故障判定信号と燃焼状
態判定信号とを独立して処理されると共に内燃機関の各
気筒毎に処理される。これにより、内燃機関の燃焼状態
に関係なく故障判定することができる。また、点検、修
理、整備の際の故障気筒と故障部位とを特定することが
できるようになる。
【0012】請求項3の内燃機関の燃焼状態検出装置で
は、電子制御ユニットにて故障判定信号が所定範囲内に
あるとき燃焼状態判定信号に基づき燃焼状態、例えば、
失火の有無が判定され、故障判定信号が所定範囲外にあ
るとき故障判定信号に基づき故障の有無が判定される。
これにより、故障発生時の燃焼状態における誤判定を防
止することができる。
【0013】請求項4の内燃機関の燃焼状態検出装置で
は、電子制御ユニットにて故障判定信号が所定時間継続
して所定範囲外にあるときに故障が発生していると判定
される。これにより、オフセット手段から出力された信
号にノイズ等が重畳されたときの誤判定を防止すること
ができる。
【0014】請求項5の内燃機関の燃焼状態検出装置で
は、電子制御ユニットにて故障判定信号が所定範囲より
大きいときに電子制御ユニットとオフセット手段とを電
気的に接続するワイヤハーネスに断線が発生していると
判定される。これにより、点検、修理、整備の際の故障
部位の特定をすることができる。
【0015】請求項6の内燃機関の燃焼状態検出装置で
は、電子制御ユニットにて故障判定信号が所定範囲より
小さいときに電子制御ユニットとオフセット手段とを電
気的に接続するワイヤハーネスがグランドと短絡してい
ると判定される。これにより、点検、修理、整備の際の
故障部位の特定をすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて説明する。
【0017】図1は本発明の実施の形態の一実施例にか
かる内燃機関の燃焼状態検出装置を示す構成図である。
なお、本実施例の内燃機関は複数気筒からなり各気筒の
点火コイル/イグナイタは同一構成であるため、以下で
は1つの気筒に対する点火コイル/イグナイタ1につい
て述べる。
【0018】図1において、10は点火コイルであり、
10aは点火コイル10の1次巻線、10bは点火コイ
ル10の2次巻線である。12は図示しない内燃機関の
燃焼室に配設される点火プラグである。点火コイル10
の1次巻線10aにはスイッチング素子11が接続され
ており、このスイッチング素子11のゲートに例えば、
燃料噴射制御回路を構成する後述の内燃機関用電子制御
ユニット(ElectronicControl Unit:以下、単に『EC
U』と記す)40からの点火指令信号IGtが接続端子
1aから入力され、スイッチング素子11がオンとされ
ることで、点火コイル10の1次巻線10aにバッテリ
電源(図示略)と接続された+B端子(接続端子)から
の1次電流I1 が通電される。
【0019】また、点火コイル10の2次巻線10b側
における2次電流I2 が環流する電流路は、点火プラグ
12、点火コイル10の2次巻線10b、ツェナダイオ
ード13及びツェナダイオード14によって形成されて
いる。ここで、ツェナダイオード14は2次電流I2
(2次環流電流)の流れる方向に対して順方向に接続さ
れている。なお、ツェナダイオード13は、これに並列
に接続されたイオン電流検出用電源としてのコンデンサ
15を充電するためのダイオードである。また、ツェナ
ダイオード14に並列に抵抗16が接続されている。
【0020】イオン電流検出時には、コンデンサ15か
ら点火コイル10の2次巻線10b、点火プラグ12の
順にイオン電流IION が流れ、更に、演算増幅器20の
反転(−)端子側からイオン電流検出抵抗17を介して
イオン電流IION が流れ、そのイオン電流検出抵抗17
によってイオン電流IION が検出される。なお、演算増
幅器20の反転(−)端子と出力端子との間に接続され
た抵抗21は演算増幅器20のゲインを設定するための
増幅用抵抗である。
【0021】このイオン電流IION に基づく演算増幅器
20からの電圧信号は、点火コイル/イグナイタ1に内
蔵されている比較器30の反転(−)端子に入力され
る。この比較器30は、イオン電流IION に基づいて燃
焼状態に応じた電圧信号を出力する。この比較器30の
出力端子は抵抗31(抵抗値R1 )を介して点火コイル
/イグナイタ1の接続端子1bに接続されている。ま
た、抵抗31と接続端子1bとの間は抵抗32(抵抗値
R2 )を介してグランド(GND)に接続されている。
これらの抵抗31,32により比較器30から出力され
た電圧信号にオフセットが設けられ、所定範囲の後述す
る比較電圧VTH1 と比較電圧VTH2 との間の電圧信号に
オフセットされる。なお、比較器30の非反転(+)端
子には抵抗33,34による所定の比較電圧が入力され
ている。
【0022】点火コイル/イグナイタ1の接続端子1b
はECU40の接続端子40aとワイヤハーネス35を
介して接続されており、この接続端子1bはプルアップ
抵抗41(抵抗値R3 )を介して定電源5〔V〕と接続
されている。したがって、ECU40の接続端子40a
には後述のように比較器30のオン/オフ状態に対応し
て分圧された所定の電圧が現れる。このECU40の接
続端子40aの電圧はECU40内の比較器42の非反
転(+)端子に入力され、反転(−)端子に入力されて
いる正常燃焼状態/失火状態判定のための比較電圧Vre
f と比較される。
【0023】また、ECU40の接続端子40aの電圧
はECU40内の比較器44の反転(−)端子に入力さ
れ、非反転(+)端子に入力されている異常判定のため
の上限電圧としての比較電圧VTH1 と比較されると共
に、比較器45の非反転(+)端子に入力され、反転
(−)端子に入力されている異常判定のための下限電圧
としての比較電圧VTH2 と比較される。このとき、比較
電圧VTH1 と電源電圧5〔V〕との間の電位差または比
較電圧VTH2 とグランド(GND)電位との間の電位差
は、ECU40等における回路上の電圧公差を考慮して
設定されており、電源電圧やグランド(GND)電位に
基づく誤検出及びノイズによる誤検出が防止される。こ
れら比較器44,45の出力信号に基づいてマイクロコ
ンピュータ48にて断線、短絡等の故障が判定される。
【0024】比較器42の出力端子側は抵抗43を介し
て定電源5〔V〕と接続され、比較器44,45の出力
端子側は抵抗44を介して定電源5〔V〕と接続されて
いる。これら比較器42,44,45の出力端子からの
出力信号(電圧)はマイクロコンピュータ48に入力さ
れる。マイクロコンピュータ48では、この比較器42
の出力信号に基づいて失火の有無が判定される。
【0025】なお、マイクロコンピュータ48は、周知
の各種演算処理を実行する中央処理装置としてのCP
U、制御プログラムを格納したROM、各種データを格
納するRAM、B/U(バックアップ)RAM、入出力
回路及びそれらを接続するバスライン等からなる論理演
算回路として構成されている。
【0026】図2は本発明の実施の形態の一実施例にか
かる内燃機関の燃焼状態検出装置における正常燃焼状
態、失火状態、ワイヤハーネス35の断線、ワイヤハー
ネス35のグランド短絡のときの各比較器42,44,
45からの信号レベルを示す説明図である。
【0027】まず、点火コイル/イグナイタ1におい
て、点火プラグ12とグランドとの間を流れる電流に基
づくイオン電流信号が所定レベルを越え、内燃機関が正
常燃焼状態であるとき比較器30からの出力信号はオー
プン(オフ)となる。すると、抵抗31は作用すること
なく、ECU40の接続端子40aの信号レベルは、定
電源5〔V〕が抵抗32の抵抗値R2 と抵抗41の抵抗
値R3 とで分圧され、次式(1)で示す電圧v1 〔V〕
となる。
【0028】
【数1】 v1 =5×{R2 /(R2 +R3 )} ・・・(1) この電圧v1 は、図2に示すように、比較器42の比較
電圧Vref より大きく、比較器44の比較電圧VTH1 よ
り小さい信号レベルである。したがって、比較器42,
44,45の出力端子電圧は共に5〔V〕となる。つま
り、接続端子40aを介して入力された電圧信号が比較
電圧VTH1 と比較電圧VTH2 との所定範囲内にあるため
比較器42の出力信号に基づき、マイクロコンピュータ
48では失火の有無、この時は正常燃焼であったことが
判定される。
【0029】次に、点火コイル/イグナイタ1におい
て、点火プラグ12とグランドとの間を流れる電流に基
づくイオン電流信号が所定レベル以下で、内燃機関が失
火状態であるとき比較器30からの出力信号はL(0
〔V〕:オン)となる。すると、抵抗31が作用し、E
CU40の接続端子40aの信号レベルは、定電源5
〔V〕が抵抗32の抵抗値R2 と抵抗31の抵抗値R1
及び抵抗41の抵抗値R3 の並列抵抗値とで分圧され、
抵抗値R1 ≪抵抗値R2 としたとき、次式(2)で示す
電圧v2 〔V〕と近似できる。
【0030】
【数2】 v2 ≒5×[(R1 //R2 )/{(R1 //R2 )+R3 }] ・・・(2) ここで、(R1 //R2 )=(R1 ×R2 )/(R1 +R
2 )とする。
【0031】この電圧v2 は、図2に示すように、比較
器42の比較電圧Vref より小さく、比較器45の比較
電圧VTH2 より大きい信号レベルである。したがって、
比較器42の出力端子電圧は0〔V〕となり、比較器4
4,45の出力端子電圧は5〔V〕となる。この時も、
正常燃焼時と同様に、マイクロコンピュータ48では比
較器42の出力に基づき失火が発生したと判定される。
【0032】次に、点火コイル/イグナイタ1の接続端
子1bとECU40の接続端子40aとの間を接続する
ワイヤハーネス35に断線が起きた場合には、抵抗3
1,32は共に作用することがなく、ECU40の接続
端子40aの信号レベルは、定電源5〔V〕そのままの
電圧となる。この電圧は、図2に示すように、比較器4
2の比較電圧Vref より大きく、比較器44の比較電圧
VTH1 より大きい信号レベルである。したがって、比較
器42の出力端子電圧は5〔V〕となり、比較器44の
出力端子電圧は0〔V〕となる。
【0033】つまり、接続端子40aから入力された電
圧信号が比較電圧VTH1 と比較電圧VTH2 とからなる所
定範囲から外れる(比較電圧VTH1 より大きい)ため、
マイクロコンピュータ48ではこの信号に基づいて故障
判定が実行される。本実施例では、所定時間継続して接
続端子40aから入力された電圧信号が所定範囲より大
きいとき、ワイヤハーネス35が断線していると判定さ
れる。
【0034】更に、点火コイル/イグナイタ1の接続端
子1bとECU40の接続端子40aとの間を接続する
ワイヤハーネス35にグランド短絡が起きた場合には、
抵抗31,32は共に作用することがなく、ECU40
の接続端子40aがグランドに接続された状態となりそ
の信号レベルは0〔V〕となる。この電圧は、図2に示
すように、比較器42の比較電圧Vref より小さく、比
較器45の比較電圧VTH2 より小さい信号レベルであ
る。したがって、比較器42,44の出力端子電圧は共
に0〔V〕となる。この時も、断線時と同様に、マイク
ロコンピュータ48では比較器45の出力に基づいて故
障判定が実行される。本実施例では、所定時間継続して
接続端子40aから入力された電圧信号が所定範囲より
小さいとき、ワイヤハーネス35が短絡していると判定
される。
【0035】このように、本実施例の内燃機関の燃焼状
態検出装置は、内燃機関の各気筒毎に燃焼室に配設され
た点火プラグ12とグランドとの間を流れる電流を検出
し、内燃機関の燃焼状態を検出する点火プラグ12、コ
ンデンサ15、イオン電流検出抵抗17、演算増幅器2
0、抵抗21等からなる燃焼状態検出手段と、前記燃焼
状態検出手段で検出された電流に基づき燃焼状態に応じ
た電圧信号を出力する比較器30等からなる信号変換手
段と、前記信号変換手段から出力された電圧信号を所定
範囲(比較電圧VTH1 〜VTH2 )にオフセットする抵抗
31,32からなるオフセット手段とを具備するもので
ある。
【0036】したがって、燃焼状態検出手段としての点
火プラグ12、コンデンサ15、イオン電流検出抵抗1
7、演算増幅器20、抵抗21等により点火フラグ12
とグランドとの間に流れる電流が検出され、信号変換手
段としての比較器30等によりこの検出された電流に基
づき燃焼状態に応じた電圧信号が出力される。更に、オ
フセット手段としての抵抗31,32を介して信号変換
手段としての比較器30等から出力された電圧信号が所
定範囲にオフセットされる。これにより、内燃機関が正
常燃焼状態または失火状態の何れの状態にあるときでも
抵抗31,32を介して出力される信号が電源電圧また
はグランド電位に固定されることがないため、回路上の
正常/異常を確実に判定できるようになり、点検、修
理、整備の際の故障気筒と故障部位との特定が容易とな
る。
【0037】また、本実施例の内燃機関の燃焼状態検出
装置は、抵抗31,32からなるオフセット手段から出
力された信号を受信するECU40を備え、ECU40
で前記オフセット手段から出力された電圧信号をモニタ
し、信号を伝達するワイヤハーネス35や比較器30等
からなる信号変換手段の故障を判定するための故障判定
信号と内燃機関の燃焼状態を判定するための燃焼状態判
定信号とを独立して処理すると共に、内燃機関の各気筒
別に処理するものである。これにより、オフセット手段
としての抵抗31,32を介してECU40に電圧信号
が出力され、ECU40にて故障判定信号と燃焼状態判
定信号とを独立して処理されると共に内燃機関の各気筒
毎に処理される。これにより、内燃機関の燃焼状態に関
係なく故障判定することができる。また、点検、修理、
整備の際の故障気筒と故障部位との特定が容易となる。
【0038】そして、本実施例の内燃機関の燃焼状態検
出装置は、ECU40で故障判定信号が所定範囲(比較
電圧VTH1 〜VTH2 )内にあるとき燃焼状態判定信号に
基づき内燃機関の燃焼状態を判定し、故障判定信号が所
定範囲(比較電圧VTH1 〜VTH2 )外にあるとき故障判
定信号に基づき故障の有無を判定するものである。つま
り、ECU40にて故障判定信号が所定範囲内にあると
き燃焼状態判定信号に基づき燃焼状態、例えば、失火の
有無が判定され、故障判定信号が所定範囲外にあるとき
故障判定信号に基づき故障の有無が判定される。これに
より、故障発生時の燃焼状態における誤判定が防止でき
る。
【0039】更に、本実施例の内燃機関の燃焼状態検出
装置は、ECU40で故障判定信号が所定時間継続して
所定範囲(比較電圧VTH1 〜VTH2 )外にあるとき故障
が発生していると判定するものである。つまり、ECU
40にて故障判定信号が所定時間継続して所定範囲外に
あるときに故障が発生していると判定される。これによ
り、オフセット手段としての抵抗31,32を介して出
力された信号にノイズ等が重畳されたときの誤判定が防
止できる。
【0040】更にまた、本実施例の内燃機関の燃焼状態
検出装置は、ECU40で故障判定信号が所定範囲(比
較電圧VTH1 〜VTH2 )より大きいときECU40と抵
抗31,32からなるオフセット手段とを電気的に接続
するワイヤハーネス35に断線が生じていると判定する
ものである。つまり、ECU40にて故障判定信号が比
較電圧VTH1 より大きいときにECU40とオフセット
手段としての抵抗31,32とを電気的に接続するワイ
ヤハーネス35に断線が発生していると判定される。こ
れにより、点検、修理、整備の際の故障部位が特定でき
る。
【0041】加えて、本実施例の内燃機関の燃焼状態検
出装置は、ECU40で故障判定信号が所定範囲(比較
電圧VTH1 〜VTH2 )より小さいときECU40と抵抗
31,32からなるオフセット手段とを電気的に接続す
るワイヤハーネス35がグランドと短絡していると判定
するものである。つまり、ECU40にて故障判定信号
が比較電圧VTH2 より小さいときにECU40とオフセ
ット手段としての抵抗31,32とを電気的に接続する
ワイヤハーネス35がグランドと短絡していると判定さ
れる。これにより、点検、修理、整備の際の故障部位が
特定できる。
【0042】なお、上記実施例では、マイクロコンピュ
ータ48の処理について詳述されていないが、比較器4
2,44,45からの信号レベルが所定時間継続して正
常範囲内にないときに異常と判定され、その後の処理と
して入力系故障診断のための判定信号が内燃機関の各気
筒別に出力されるものである。
【0043】ところで、上記実施例では、比較器42,
44,45の出力端子からの信号レベルをマイクロコン
ピュータ48に入力して例えば、燃料噴射制御における
故障気筒への燃料供給停止に用いているが、本発明を実
施する場合には、これに限定されるものではなく、比較
器42,44,45の出力端子からの信号レベルにて直
接、ハード構成を用いて警告ランプ等を点灯させること
もできる。
【0044】また、上記実施例において、オフセット手
段としての抵抗31,32を点火コイル/イグナイタ1
側に設けているが、本発明を実施する場合には、これに
限定されるものではなく、ECU40側に設けても良い
し、何れか一方の抵抗のみを設けるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関の燃焼状態検出装置を示す構成図である。
【図2】 図2は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関の燃焼状態検出装置の正常/異常判定におけ
る信号レベルを示す説明図である。
【図3】 図3は従来の内燃機関の燃焼状態検出装置を
示す構成図である。
【図4】 図4は従来の内燃機関の燃焼状態検出装置の
正常/異常判定における信号レベルを示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 点火コイル/イグナイタ 10 点火コイル 11 スイッチング素子 12 点火プラグ 20 演算増幅器 35 ワイヤハーネス 40 ECU(内燃機関用電子制御ユニット)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年1月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】したがって、燃焼状態検出手段としての点
火プラグ12、コンデンサ15、イオン電流検出抵抗1
7、演算増幅器20、抵抗21等により点火プラグ12
とグランドとの間に流れる電流が検出され、信号変換手
段としての比較器30等によりこの検出された電流に基
づき燃焼状態に応じた電圧信号が出力される。更に、オ
フセット手段としての抵抗31,32を介して信号変換
手段としての比較器30等から出力された電圧信号が所
定範囲にオフセットされる。これにより、内燃機関が正
常燃焼状態または失火状態の何れの状態にあるときでも
抵抗31,32を介して出力される信号が電源電圧また
はグランド電位に固定されることがないため、回路上の
正常/異常を確実に判定できるようになり、点検、修
理、整備の際の故障気筒と故障部位との特定が容易とな
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野村 得之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の各気筒毎に燃焼室に配設され
    た点火プラグとグランドとの間を流れる電流を検出し、
    前記内燃機関の燃焼状態を検出する燃焼状態検出手段
    と、 前記燃焼状態検出手段で検出された電流に基づき燃焼状
    態に応じた電圧信号を出力する信号変換手段と、 前記信号変換手段から出力された電圧信号を所定範囲に
    オフセットするオフセット手段とを具備することを特徴
    とする内燃機関の燃焼状態検出装置。
  2. 【請求項2】 前記オフセット手段から出力された信号
    を受信する電子制御ユニットを備え、 前記電子制御ユニットは、前記オフセット手段から出力
    された電圧信号をモニタし、信号を伝達するワイヤハー
    ネスや前記信号変換手段の故障を判定するための故障判
    定信号と前記内燃機関の燃焼状態を判定するための燃焼
    状態判定信号とを独立して処理すると共に、前記内燃機
    関の各気筒別に処理することを特徴とする請求項1に記
    載の内燃機関の燃焼状態検出装置。
  3. 【請求項3】 前記電子制御ユニットは、前記故障判定
    信号が前記所定範囲内にあるとき前記燃焼状態判定信号
    に基づき前記内燃機関の燃焼状態を判定し、前記故障判
    定信号が前記所定範囲外にあるとき前記故障判定信号に
    基づき故障の有無を判定することを特徴とする請求項2
    に記載の内燃機関の燃焼状態検出装置。
  4. 【請求項4】 前記電子制御ユニットは、前記故障判定
    信号が所定時間継続して前記所定範囲外にあるとき故障
    が発生していると判定することを特徴とする請求項2ま
    たは請求項3に記載の内燃機関の燃焼状態検出装置。
  5. 【請求項5】 前記電子制御ユニットは、前記故障判定
    信号が前記所定範囲より大きいとき前記電子制御ユニッ
    トと前記オフセット手段とを電気的に接続するワイヤハ
    ーネスに断線が生じていると判定することを特徴とする
    請求項2乃至請求項4の何れか1つに記載の内燃機関の
    燃焼状態検出装置。
  6. 【請求項6】 前記電子制御ユニットは、前記故障判定
    信号が前記所定範囲より小さいとき前記電子制御ユニッ
    トと前記オフセット手段とを電気的に接続するワイヤハ
    ーネスがグランドと短絡していると判定することを特徴
    とする請求項2乃至請求項5の何れか1つに記載の内燃
    機関の燃焼状態検出装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006016566A1 (ja) * 2004-08-09 2006-02-16 Diamond Electric Mfg. Co., Ltd. 内燃機関用イオン電流検出装置
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