JPH1137780A - 経路探索方法 - Google Patents

経路探索方法

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JPH1137780A
JPH1137780A JP9196661A JP19666197A JPH1137780A JP H1137780 A JPH1137780 A JP H1137780A JP 9196661 A JP9196661 A JP 9196661A JP 19666197 A JP19666197 A JP 19666197A JP H1137780 A JPH1137780 A JP H1137780A
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JP9196661A
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Tadashi Sakamoto
直史 坂本
Yukio Hayashi
幸男 林
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
    • G01C21/00Navigation; Navigational instruments not provided for in groups G01C1/00 - G01C19/00
    • G01C21/26Navigation; Navigational instruments not provided for in groups G01C1/00 - G01C19/00 specially adapted for navigation in a road network
    • G01C21/34Route searching; Route guidance
    • G01C21/3446Details of route searching algorithms, e.g. Dijkstra, A*, arc-flags, using precalculated routes

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Navigation (AREA)
  • Instructional Devices (AREA)
  • Information Retrieval, Db Structures And Fs Structures Therefor (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 出発地と目的地とを結ぶ最適な経路を短い処
理時間で得る。 【解決手段】 出発地S及び目的地Eを焦点とする楕円
である探索領域A1内において経路R1が存在しなかっ
た場合には、探索の対象となる範囲を探索領域A2へと
拡大し、経路R2を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は経路探索方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から電子地図においての経路探索、
つまり出発地から目的地へ至る経路(以下「特定経路」
と仮称する)を見いだす処理には、ダイクストラ法が広
く用いられてきた。しかし、このダイクストラ法では、
出発地から全方位に対して探索が行われるため、特定経
路とは関係ない部分の探索まで行われてしまい、計算効
率が悪くなってしまう。
【0003】これに対し、探索領域を限定する技術や、
探索に方向性を持たせる技術を採用して、不要な探索を
省き、経路上の距離が最短に近い特定経路を短時間で求
める手法も知られている。例えば特開昭63−2070
0号公報には前者の技術を採用したものが開示され、あ
るいは例えば特開平04−280287号公報や特開平
02−260000号公報には後者の技術を採用したも
のが開示されている。
【0004】探索領域を限定して行われる探索では、出
発地・目的地の2点を含む領域が設定され、その領域内
での探索が行われるので、特定経路に含まれる可能性が
低い領域での経路探索が省かれる。また、方向性を持た
せた探索では、各ノードにおいて分岐する度に目的地ま
での方位や距離が調べられ、より目的地へ近づく可能性
の高い分岐を選びながら経路が探索される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、探索領域を限
定する経路探索においては経路が探索領域外に出てしま
い、探索が不可能となってしまう場合があるという問題
点があった。図20はそのような問題点を示す模式図で
ある。出発地Sと目的地Eは限定された探索領域Qに含
まれているものの、両者の間には湾が存在し、特定経路
Rは探索領域Qからはみ出している。従って、かかる手
法で経路探索を行う場合には、出発地Sと目的地Eの間
に存在する山地や湾を含めて十分な探索領域を確保する
必要が生じる。しかしそのような領域で探索を行えば、
処理すべきデータ量が多くなって計算効率が落ちてしま
う。
【0006】一方、方向性を持たせた経路探索において
は、探索領域が限定されないので山地や湾等、経路が存
在し得ない地理形状が出発地と目的地の間に存在する場
合であっても探索は可能である。しかしこの探索方法で
は、最初に目的地にたどり着いた時点で探索の終了と判
定されて十分な経路の検討がされていなかったり、なか
なか目的地にたどり着けずに処理に長時間を要したりす
る場合があるという問題点があった。
【0007】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、出発地と目的地とを結ぶ最適な経路を短い
処理時間で得る事を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明のうち請求項1
にかかるものは、出発地及び目的地を含んで互いに連結
された複数のノードに対し、前記出発地から前記目的地
に至る特定経路を探索する経路探索方法であって、前記
複数のノードのいずれが前記特定経路の中継地として採
用されるかが、前記出発地及び前記目的地を含む探索領
域において判断される判断工程を備える。そして、前記
判断工程は前記探索領域が更新されて繰り返され、更新
後の前記探索領域は更新前の前記探索領域を内包する。
【0009】この発明のうち請求項2にかかるものは、
請求項1記載の経路探索方法であって、前記判断工程は
(a)前記探索領域内に在る前記複数のノードの中から
選択する事によって展開ノードを得る工程と、(b)前
記展開ノードに連結されたノードをリンク先ノードとし
て前記探索領域の内外を問わず選択する工程と、(c)
前記出発地から前記展開ノードを中継して前記リンク先
ノードに至る距離を求める工程と、(d)前記工程
(b)で得られるノードが、異なる前記展開ノードに対
しての前記リンク先ノードとして共通する場合、異なる
前記展開ノードについて前記工程(c)が実行される毎
に、前記距離の短い方を前記リンク先ノードの累計距離
として採用して更新する工程と、(e)前記累計距離を
与える前記展開ノードを連結して前記特定経路を求める
工程とを有する。そして、前記工程(a),(b)は、
少なくとも未だ展開ノードとして採用されていないノー
ドを対象として実行される。
【0010】この発明のうち請求項3にかかるものは、
請求項2記載の経路探索方法であって、前記工程
(a),(b)は、既に展開ノードとして選択されたこ
とのあるノードをも対象として実行される。
【0011】この発明のうち請求項4にかかるものは、
出発地及び目的地を含んで互いに連結された複数のノー
ドに対し、前記出発地から前記目的地に至る特定経路を
探索する経路探索方法であって、前記複数のノードのい
ずれが前記特定経路の中継地として採用されるかが、前
記出発地及び前記目的地を含む探索領域において判断さ
れる判断工程を備える。そして前記探索領域は前記出発
地と前記目的地とを焦点とする楕円である。
【0012】
【発明の実施の形態】A.基本的な考え方:発明の実施
の形態の詳細な説明を行う前に、本発明の2つの基本的
な考え方について説明する。この2つの考え方は互いに
他方の存在を前提とするものではないが、実施の形態で
説明されるように、第2の考え方を第1の考え方に付随
させて両方の考え方を採用することができる。
【0013】(a−1)探索領域の拡大:本発明の第1
の考え方では、探索領域を出発地と目的地についての一
定の関数(以下「評価関数」と称す)を用いて設定す
る。但し、評価関数は評価基準というパラメータを有
し、評価基準を変化させることで探索領域の大きさを変
化させることができる。ここで評価関数は、評価基準が
異った場合には、大きい方の探索領域が小さい方の探索
領域を包含するように設定される。
【0014】まず、評価基準に初期値を与え、出発地S
と目的地Eの2点の座標から探索領域の初期値を設定す
る。そしてこの探索領域内のみを対象として経路探索を
行う。その結果、例えば図20に示されるように探索領
域内で経路が得られなかった場合には、評価基準を変え
て探索領域を増大させて再度の経路探索を行なう。経路
が得られるまで探索領域の拡大と再探索をくり返す事
で、様々な地形に対応した高速な経路探索を行えるよう
にする。探索領域の形状は長方形等の他、後述される第
2の考え方で示されるような楕円を用いることができ
る。
【0015】再探索において評価基準が更新されると、
増大した探索領域はそれまでの探索領域を包含するの
で、再探索は前回の探索の「続き」として行ってもよ
い。具体的に言えば、前回までの探索に用いられた探索
領域の再評価を行わず(つまりそれまでの探索で発見さ
れた中継地や、出発地と目的地に割り当てられたデータ
をそのまま使い)、新たな探索領域の内、前回の探索に
は用いられていない領域のみ新たな探索を行ってもよ
い。このようにして再探索を進めることにより、再探索
時に探索データを最初から作り直す探索に比べ、探索を
効率的に行える。
【0016】第1の考え方によれば、当初は小さな探索
領域に限定して探索が行われるため、出発地と目的地と
が直線的につながるような特定経路が存在すれば、これ
を早期に求めることができ、処理を高速に終える事がで
きる。また、山地や湾等の形状を持つ地形における探索
では、探索領域が特定経路を含む範囲にまで広がるの
で、特定経路が存在する限り、これを見つける事ができ
る。山地や湾状の地形のような出発地と目的地との間に
ノードをあまり含まない場合のみに探索領域が拡大され
るので、領域を拡大してもデータ量は増大しにくく、比
較的高速に処理する事ができる。
【0017】また、経路が探索される探索領域は順次拡
大して更新されるので、探索領域を限定しないで方向付
けを持たせた探索に比べ、短い経路が探索される可能性
が高い。
【0018】勿論、再探索において、前回までの探索に
用いられた探索領域の再評価を行うことにより、更に短
い特定経路の検出を行うことができる。ダイクストラ法
では出発地からの経路上の累計距離が最短となるノード
(出発地、目的地、及びその間の中継点の総称)から順
番に展開されていく。従って、あるノードに関して一旦
確定した累計距離は、そのノードについての最短のコス
トであって、書き換えは行なわれない。しかし、本発明
にかかる探索方法においては探索領域を拡大する事によ
り新たに経路が探索されるため、この経路に接続される
ノードの累計距離は、前回の探索で確定している累計距
離よりも新たな経路を通過した場合の方がより低くなる
場合がある。その場合には、既に探索された領域に存在
するノードであっても、その累計距離の書き換えを行な
う。この作業は、前回の探索で確定したノードの累計距
離の再評価となり処理時間の増加を招くが、より最適な
経路の検出が行なえる。
【0019】このように、第1の考え方では前回の探索
で得られた累計距離を更新するか、否かによって、探索
目的に叶った探索を行なう事が可能である。
【0020】なお、特開平8−122089号公報に
は、探索領域を順次拡大する技術が開示されているが、
この技術は探索領域の境界を一つ定めて、これを含む方
向へと新たな探索領域が移動するものである。これに対
して第1の考え方は、方向性を有することなく、探索領
域が古い探索領域を包含して拡大するという点で異なっ
ている。
【0021】(a−2)探索領域の形状:経路探索にお
いては、特定経路の内の最短距離のものを得たいのであ
るから、もしも両者を結ぶ直線状の経路が存在すれば、
それを特定経路とする(以下「第0次目的経路」と仮称
する)。しかし、第0次目的経路が存在しない場合に
は、出発地Sと目的地Eとを結ぶ直線RSEに最も近い中
継地Nに対し、出発地Sと中継地Nとを結ぶ直線状の経
路WSN、中継地Nと目的地Eとを結ぶ直線状の経路WNE
の2つの経路からなる経路(以下「第1次目的経路」と
仮称する)が存在すれば、それが特定経路となる可能性
は高い。
【0022】図21は中継地Nを探索する為に、第1の
考え方に則って探索領域を広げる様子の一例を示す概念
図である。仮想線LS,LEはいずれも直線RSEに対して
垂直であり、それぞれ出発地Sと目的地Eとを通る。そ
して探索領域AR1,AR2はいずれも仮想線LS,LE
で挟まれている。
【0023】中継点がもしも仮想線LS,LE内に存在す
るのであれば、仮想線LS,LEの外側にも中継点が存在
したとしても、前者の中継点が最短の特定経路を与える
可能性の方が、後者の中継点が最短の特定経路を与える
可能性よりも高いと考えられる。従って、探索領域AR
1で探索して中継点が見つからず、第1の考え方に則っ
て探索領域を拡大する場合には、仮想線LS,LEの延び
る方向へと拡大して探索領域AR2を得る。
【0024】しかし、必ずしも中継点が仮想線LS,LE
内に存在するとは限らないため、探索領域を仮想線L
S,LE内に限定するのは望ましくない。図22は中継地
Nを探索する為に、第1の考え方に則って探索領域を広
げる様子を示す他の例の概念図である。長方形の探索領
域AR3は、出発地Sに関して目的地Eと反対側の領域
や、目的地Eに関して出発地Sと反対側の領域をも含
む。そして第1の考え方を採用する際には、探索領域A
R3よりも大きな長方形である探索領域AR4に対して
探索を行う。
【0025】このようにして探索領域を設定した場合に
は、最短の特定経路に接続される可能性の低い中継点が
存在する領域をも探索する事になり、効率が悪い。
【0026】本発明の第2の考え方では、出発地Sに関
して目的地Eと反対側の領域や、目的地Eに関して出発
地Sと反対側の領域をも含みつつ、これらの領域を過剰
に含まないように、出発地S及び目的地Eを焦点とする
楕円を探索領域として探索を行う。
【0027】図23は探索領域として楕円を用いた場合
を示す概念図である。このように探索領域として楕円を
用いるのは、中継点が複数存在してそれぞれに対応する
第1次目的経路が存在した場合に、特定経路の全体の累
計距離(出発地Sから目的地Eまでの経路上の距離)が
最も小さい第1次目的経路を得ることができるためであ
る。つまり、第1の考え方に則って処理を進める場合に
は、楕円状の探索領域ARを順次拡大する事により第1
次目的経路の全体のコストに対して許容される値が増大
するのであって、探索領域を拡大して行って最初に得ら
れた中継点は、コストが最小となる第1次目的経路に接
続されている可能性が高いと考えられるためである。こ
の考え方は、直線状の経路WSN,WNEによってそれぞれ
出発地S及び目的地Eに接続されている中継点Nが楕円
状の探索領域AR内に存在する限り、その位置によらず
に(たとえ出発地Sに関して目的地Eと反対側の領域
や、目的地Eに関して出発地Sと反対側の領域に在って
も)経路WSN,WNEのコストの和が一定値以下である事
に基づいている。
【0028】なお、第2の考え方は、必ずしも第1の考
え方を前提とするものではない。予め経路全体のコスト
に対して許容される最大値を決定しておき、この許容さ
れる値を順次に減少させて行って楕円状の探索領域を狭
め、出発地S及び目的地Eに直接あるいは間接に接続さ
れている中継点Nが求められ得る最小の探索領域内で周
知の手法を以て経路探索を行っても良い。
【0029】B.実施の形態の説明:(b−1)概要:
以下で説明される本発明の実施の形態では、第1の考え
方と第2の考え方の両方が採用されている。図1は出発
地S及び目的地Eと、これらの間に存在する経路R1,
R2と、出発地S及び目的地Eを焦点とする楕円である
探索領域A1,A2との関係を示す。探索領域A1内に
おいて経路R1が存在しなかった場合には、探索の対象
となる範囲を探索領域A2へと拡大し、経路R2を求め
る事になる。
【0030】なお、以下の説明で用いられる図面でノー
ド同士の接続は直線で示されるが、そのノード同士の間
の距離は経路上のそれであって、必ずしも直線の長さと
対応していない。実際の地形では生じるカーブや高さの
変動が省略されて、単に直線として描かれているに過ぎ
ない。但し、ノードの存在する位置と探索領域との関係
は本願発明にとって重要なため、図面においても損なわ
れていない。
【0031】(b−2)実施の形態1:図2は、本実施
の形態にかかる経路探索の対象となる出発地S及び目的
地E、中継地N1〜N4を示す概念図である。また図3
及び図4は、両者相俟って本実施の形態にかかる経路探
索の処理手順を示すフローチャートである。
【0032】図5は、図2に示されたノードの座標、リ
ンク数ln、リンク先ノードlink、各リンク先ノー
ドまでの距離distを示す図である。例えば、図2か
ら、出発地Sには2つの中継地N1,N2が接続されて
いることが解る。よって図5においてリンク数lnとし
て“2”、リンク先ノードlinkとして“N1,N
2”が記載されている。
【0033】まず図3を参照する。経路探索が開始され
ると、ステップS101でリストの初期化が行われる。
ここで「リスト」とは探索過程での各ノードの出発地か
らの経路上の累計距離等の情報を記録するものであり、
探索終了時にはリスト内において出発地Sから目的地E
への経路が完成する。
【0034】図6は本実施の形態で採用されるリストを
示す図である。リストは、ノード番号N、ノード番号N
について探索される直前のノード番号prev、累計距
離cost、通過フラグflg、位置評価Fの各項目か
らなる。ステップS101では図6のように何も登録さ
れていない空のリストが用意される。
【0035】図3に戻り、ステップS102において出
発地Sと目的地Eの間の距離Lを求める。ここで距離L
は、図2に示されるように、出発地Sと目的地Eの間の
直線距離を意味する。即ち、sx,syを出発地Sの、
ex,eyを目的地Eの、それぞれの座標であるとし
て、
【0036】
【数1】
【0037】である。
【0038】本実施の形態において探索領域は出発地S
と目的地Eとを焦点とする楕円であり、評価基準φを導
入して、探索領域の境界の座標(px,py)は次式を
満足する。
【0039】
【数2】
【0040】評価基準φが大きいほど、探索領域の境界
は第0次目的経路から大きく離れていることになる。極
端な場合として、φ=1では第0次目的経路に探索領域
が一致することになる。評価基準φを所定の拡大幅st
epずつ増大させて探索領域を拡大し、初めて出発地S
と目的地Eとを結ぶ経路が探索されれば、原則としてそ
の経路が最短経路として採用すべき経路となる。例えば
step=0.1と設定する事により、探索領域はLに
対して10%ずつ拡張される。
【0041】数2において、px,pyを中継地の座標
であると読み替えることにより、評価基準φはそのノー
ドの位置評価Fとして読み替えることができる。換言す
れば、探索領域内での中継地の探索とは、当該探索領域
の評価基準φよりも小さな位置評価Fを有する中継地の
探索を意味する。位置評価Fは各ノード毎に、図5に示
されたノードの座標から求められる。
【0042】ステップS102においては、最初の探索
領域を設定するために、評価基準φに初期値を、例えば
1.1に設定する(探索領域A1に相当)。また、探索
領域を拡大する際に、評価基準φを増大させる拡大幅s
tepも設定する。
【0043】ステップS102の実行後にはステップS
103で出発地Sをリストへ登録する。図7はこの時点
におけるリストを示す図である。現在着目しているノー
ドの直前に探索されたノードprevは存在せず、累計
距離costは“0”である。通過フラグflgは、そ
の対応するノードについての累計距離が確定したか否か
によってそれぞれ“1”,“0”の値をとる。ステップ
S102では通過フラグflgは“0”と設定される。
出発地Sの位置評価Fは1である。
【0044】出発地Sのリストへの登録が終わるとステ
ップS104へと進み、リストに登録されたノードの中
から、展開ノードの探索が行われる。ここで展開ノード
は、2つの条件を満足する必要がある。第1には通過フ
ラグflgが“0”であるという条件と、第2には探索
領域内になければならない、つまり展開ノードは位置評
価Fが評価基準φ以下でなければならないという条件で
ある。但し目的地Eは除外される。
【0045】ここで、上記2つの条件を満たすノードが
複数存在する場合には、経路探索の目的が累計距離の短
い特定経路を見いだすことにあるので、累計距離cos
tが最も小さいノードを展開ノードとして採用する。
【0046】図7に示されたように、リストには通過フ
ラグflgが“0”にセットされた出発地Sが登録され
ており、その位置評価Fは1であり、評価基準φは1.
1であるので、出発地Sが展開ノードとして採用され
る。よってステップS105における判断「展開ノード
が選べたか?」に対する答は「Yes」となり、ステップ
S106に進む。
【0047】ステップS106においては展開ノードと
して採用されたノードの通過フラグflgを“1”にセ
ットする。通過フラグflgが“1”であるということ
は、そのノードは展開ノードとして採用され、累計距離
が確定している意味を持つ。そして次にステップS10
4が処理される場合に、このノードは展開ノードの採用
対象から外される。
【0048】ステップS107に進み、展開ノードのリ
ンク先ノードの各々について、リストへ登録し、累計距
離を算出し、位置評価を求める。もしも展開ノードのリ
ンク先ノードであって、リストに登録されていないもの
があれば、当該ノードを新たにリストに登録する。この
新たに登録されたノードは、未だ累計距離が求められて
いないので、通過フラグflgが“0”として登録され
る。
【0049】リンク先ノードが既にリストに登録されて
いる時、少なくともリンク先ノードの通過フラグflg
が“0”の場合には、現在着目されている展開ノードを
通過する場合の累計距離と、既にリストに登録されてい
る累計距離の比較を行い、前者の方が短い場合にはリス
トの内容を変更し、後者の方が短い場合にはリストの変
更は行わない。但し前者の方が短い場合に、リンク先ノ
ードの通過フラグflgが“1”であってもリストの変
更を行うか否かの取扱いについては後の実施の形態で例
示される。
【0050】図2及び図5から解るように、ノードSの
リンク先ノードはN1,N2の2つ存在する。ノードN
1,N2も現段階ではリストに登録されていないので、
新たにリストへの登録が行われる。
【0051】ノードN1の累計距離costはノードS
のそれに対して、ノードS,N1間の経路上の距離di
stを加えたものが登録される。ノードSの累計距離c
ostは0であり、ノードS,N1間の経路上の距離d
istは22.4であるので、ノードN1の累計距離c
ostは22.4となる。そしてノードN1の直前ノー
ドprevとしてノードSが登録される。リストにノー
ドN1の登録を行う際、通過フラグflgは“0”に設
定される。ノードN1の位置評価Fは図5に示された座
標から求められる。ここではL=100であるので、
【0052】
【数3】
【0053】として求められ、リストに登録される。
【0054】ノードN2に関しても同様にして、新たに
リストに登録される。ノードN2については累計距離c
ostは32.0であり、位置評価Fは1.16として
リストに登録される。図8はステップS107が完了し
た後のリストの状態を示す。
【0055】次にステップS104へと戻り、リストに
上がっているノードの中から展開ノードを選択する。現
段階でリスト上で通過フラグflgが“0”として登録
されているノードはN1,N2である。しかし、現段階
での評価基準φの値は1.1となっており、ノードN1
の位置評価Fは評価基準φの値以下であるが、ノードN
2のそれは評価基準φの値を上回っている。従って、ノ
ードN1のみが展開ノードとして採用される。
【0056】展開ノードがリスト上のノードから選択さ
れたので、ステップS105を介してステップS106
へと進み、展開ノードN1の通過フラグflgが“1”
にセットされる。
【0057】ステップS107でノードN1のリンク先
ノードがリストに登録される。図2及び図5から解るよ
うにノードN1のリンク先ノードはノードSのみであ
る。しかし図8に示されるように、ノードSは既にリス
トに登録されているので、新規の登録は行わない。そし
て現在の展開ノードN1からのノードSへの累計距離
と、リストに登録されているノードSの累計距離とを比
較すると、前者が22.4+22.4=44.8である
のに対し、後者は0であるのでリスト内容の変更は行わ
ない。
【0058】ノードN1には他にリンク先ノードがない
のでステップS107の処理は終了し、ステップS10
4へ戻る。図9はこの時点でのリストの内容を示してい
る。
【0059】通過フラグflgが“0”のノードとして
ノードN2がリストに登録されているが、その位置評価
Fの値は1.16であって評価基準φの1.1を超える
ので、展開ノードの探索の結果、展開ノードの選択はで
きない。よってステップS105、接続子J1を介して
ステップS108(図4)の処理へと進む。
【0060】ステップS108は探索を終了するか否か
を判定する。ここではリストに目的地Eのノードが登録
されているか否かの判定を行い、登録されていれば探索
の終了処理(ステップS111)に進む。目的地Eが登
録されていない場合、探索領域の拡張を行って再探索す
るための処理(ステップS109,S110)に進む。
【0061】図9に示された現在のリストには目的地E
が登録されていないので、再探索を行うためS108か
らステップS109へと進む。ステップS109は評価
基準φの値を拡大幅stepだけ増加させて探索領域の
拡大を行う。ここでは評価基準が1.1から1.2に更
新される(探索領域A2に相当)。
【0062】ステップS110はエラーが生じたか否か
のチェックを行う。目的地Eまでの経路がみつからなか
った場合、際限無く探索領域を拡大し続けることを回避
するために、探索領域の最大値を設定しておき、それま
でに経路が見つからなかった時は探索不能として処理を
終えるのである。具体的には評価基準φがある所定の値
を超えるとエラーであったとして終了させる。この最大
値は大き過ぎると再探索の回数が増加し、エラー終了に
時間がかかる。例えば2.0から3.0までの値を選ぶ
ことができる。
【0063】ステップS110において評価基準φが所
定の値以下であれば探索を続行するので、接続子J2を
介して図3のステップS104に戻る。リストの内容は
前回にステップS104の処理が行われた時と変わらな
いが、評価基準の値が1.2に増加したため、ノードN
2が展開ノードとして採用され、ステップS105を介
してステップS106へと進み、ノードN2の通過フラ
グflgが“1”にセットされる。
【0064】図2及び図5から解るようにノードN2の
リンク先ノードはS,N3である。Sは既にリストに登
録されており、累計距離costもノードN2を通過す
る場合よりリストの累計距離の方が短いので、リスト内
容の変更は行われない。
【0065】ノードN3はリストには存在しないので、
新規に登録が行われる。ノードN2の累計距離cost
が32.0であり、ノードN2,N3間の距離dist
が31.6であるので、これらの和を以てノードN3の
累計距離costとして63.6を登録する。また、ノ
ードN3の直前ノードprevとしてノードN2を、位
置評価Fとして1.22を、それぞれリストに登録す
る。図10はこの段階におけるリストの内容を示す。
【0066】処理はステップS104へと戻り、通過フ
ラグflgが“0”のノードとしてノードN3が登録さ
れているが、F=1.22>φ=1.2であり、展開ノ
ードとして採用されない。よってステップS105を介
してステップS108に進むが、目的地Eはリストに登
録されていないのでステップS109に進み、評価関数
φが1.3に増大する(探索領域A3に相当)。そして
ステップS110、接続子J2を介してステップS10
4に戻る。
【0067】F=1.22≦φ=1.3であり、ノード
N3が展開ノードとして採用され、ステップS105を
介してステップS106に進み、ノードN3の通過フラ
グflgが“1”にセットされる。ステップS107に
進み、ノードN3のリンク先ノードN2,N4がリスト
へと登録される。ノードN2は既にリストに登録されて
おり、累計距離costは32.0である。一方、ノー
ドN3の累計距離costは63.6であり、ノードN
3を経由するよりも現状の方(直接ノードSから到達す
る状況)がノードN2の累計距離costは短いので、
リストの変更は行わない。
【0068】一方、ノードN4はリストに存在しないの
で、新規に登録を行う。ノードN4のリストの各項目
は、直前ノードprevとしてN3、累計距離cost
として63.6+31.6=95.2、位置評価Fとし
て1.16となる。図11はこの段階におけるリストの
内容を示す。
【0069】処理はステップS104へと戻り、通過フ
ラグflgが“0”のノードとしてノードN4が登録さ
れており、F=1.16≦φ=1.3であるので、これ
が展開ノードとして採用される。よってステップS10
5を介してステップS106に進み、ノードN4の通過
フラグflgが“1”にセットされる。ステップS10
7に進み、ノードN4のリンク先ノードN3,Eがリス
トへと登録される。ノードN3は既にリストに登録され
ており、累計距離costは63.6である。一方、ノ
ードN4の累計距離costは95.2であり、ノード
N4を経由するよりも現状の方(ノードN2から到達す
る状況)がノードN3の累計距離costは短いので、
リストの変更は行わない。
【0070】目的地Eはリストに存在しないので、新規
に登録を行う。ノードEのリストの各項目は、直前ノー
ドprevとしてN4、累計距離costとして95.
2+32.0=127.2、位置評価Fとして1とな
る。図12はこの段階におけるリストの内容を示す。
【0071】ステップS104に戻って展開ノードの探
索が行われるが、ノードEは目的地であって選択対象外
であるので、展開ノードとして採用はされない。よって
ステップS105を介してステップS108に進み、終
了するか否かの判定が行われる。
【0072】図12に示されるように、この段階ではリ
ストには目的地Eが登録されているので、ステップS1
08を介してステップS111へと進む。ステップS1
11ではリストの目的地Eから直前ノードprevを順
にたどり、出発地Sから目的地Eまでの経路データを作
成する。以上で経路探索処理が終了する。
【0073】以上のように、本実施の形態によれば、出
発地Sから累計距離costが小さくなる展開ノードを
辿って目的地Eに達するので、距離が短くなるような経
路を探索することができる。しかも、第1の考え方を採
用しているので方向性を有する経路探索の問題点を回避
しつつ、また必要な探索領域のみを探索して処理すべき
データ量を抑制しつつ、上記効果を得ることができる。
更に第2の考え方をも採用しているので、不要に広い領
域を探索領域に含めること無く、経路探索に必要な探索
領域を拡大させることができる。
【0074】(b−3)実施の形態2:前回の探索でコ
ストの確定しているノードであっても、新たな経路に接
続されることにより、そのノード及びそのノードのリン
ク先ノードの累計距離がより短くなる可能性がある。こ
の可能性は前回の探索領域の境界付近で高いと考えられ
る。ステップS107でせっかく見いだされても、ステ
ップS104で展開ノードとならないノードはこの境界
付近に存在する可能性が高いためである。
【0075】本実施の形態では、図3に示されたステッ
プS107において、現在着目されている展開ノードを
通過する場合の累計距離と、既にリストに登録されてい
る累計距離の比較を行い、前者の方が短い場合には、リ
ンク先ノードの通過フラグflgが“1”であってもリ
ストの変更を行う場合について説明する。
【0076】図13は本実施の形態にかかる経路探索の
対象となる出発地S及び目的地E、中継地N1〜N4を
示す概念図である。同図においてノード間のリンクは直
線で示されているが、直線上に付された符号がリンクの
長さを表わしている。但し、WS1=5,WS3=2,W32
=W12=W24=W4E=1である。
【0077】探索領域A1は初期の探索領域であり、探
索領域A2は探索領域A1から拡張されたものである。
【0078】図14は探索領域A1の探索が終了した時
(図4のステップS109に進んだ時点)のリストを示
す。但し、本実施の形態の説明において位置評価Fは用
いられないのでその値は省略されている。探索領域A1
にノードN1,N2が含まれており、これらが展開ノー
ドとして採用された後、ステップS107においてノー
ドN2のリンク先ノードであるノードN3,N4がリス
トに登録された状態にある。ノードN3,N4は探索領
域A1に含まれないので、フローチャートにおいて処理
は接続子J1を介してステップS108に至っている。
【0079】ノードN2は直前ノードprevとしてノ
ードN3をとる経路では累計距離costが2+1=3
となり、ノードN1をとる経路を考えた場合の累計距離
costが5+1=6となる場合よりも短い。しかし、
ノードN3は探索領域A1に含まれていないので展開ノ
ードとして採用されず、よって直前ノードprev足り
得ず、探索領域A1に含まれるノードN1が直前ノード
prevとなっている。
【0080】探索領域A1における探索で目的地Eがリ
ストに登録されていないので、ステップS109に進ん
で探索領域A2へと探索領域を拡大し、接続子J2を介
してステップS104へと戻って再度の探索を行う。
【0081】探索領域A2はノードN3,N4を含むの
でこれらの内の一方が展開ノードとして採用される。実
施の形態1において説明されたように、展開ノードが満
足すべき2つの条件を共に満足するノードが複数存在す
る場合には、累計距離costが最も小さいノードを展
開ノードとして採用する。従って、ここではノードN3
が展開ノードとして採用される。よってステップS10
5を介してステップS106に進み、ノードN3の通過
フラグflgが“1”にセットされる。そしてステップ
S107に進む。
【0082】図15は本実施の形態において用いられる
ステップS107の詳細を示すフローチャートである。
まずステップS1071において、展開ノードの全ての
リンク先ノードについての評価が終了したか否かが判断
される。ここで「評価が終了した」とは、現在着目して
いる展開ノードのリンク先ノードとしての累計距離co
st等が求められたことを意味する。つまり、既に他の
展開ノードのリンク先ノードとして累計距離cost等
が求められていても、ここでいう「評価が終了した」に
は該当しない。この段階では新たに展開ノードとなった
ノードN3のリンク先ノードとしてのノードの評価は全
く行われていないのでステップS1072へと進む。
【0083】ステップS1072では展開ノードのリン
ク先ノードの内、未選択のものを一つ選択する。ここで
はまずノードSが選択される。そしてステップS107
3に進み、選択された当該ノードがリストに登録されて
いるか否かが判断される。ステップS1072において
選択されたノードSは既にリストには登録されているの
で、ステップS1076へと進む。
【0084】ステップS1076では展開ノードを中継
した場合における当該ノードの累計距離を算出する。現
段階に即して言えば、ノードN3を中継した場合におけ
るノードSの累計距離costを求める。この値は4で
ある。ステップS1077に進み、算出した累計距離の
方が、リストに登録されている累計距離よりも短いか否
かが判断される。ここでは「No」と判断され、ステッ
プS1071へと戻る。実施の形態1で説明されたのは
ステップS1077において「No」と判断される場合
であった。
【0085】次に再度ステップS1071を介してステ
ップS1072へと進み、今度はノードN2が選択され
る。ノードN2も既にリストに登録されているので、ス
テップS1073を介してステップS1076へと進
む。ステップS1076においてノードN2の累計距離
costは3と求められる。これはリストに登録された
累計距離costの値6よりも小さいので、ステップS
1077を介してステップS1078aへと進む。
【0086】ノードN2の通過フラグflgは“1”で
あって既に累計距離costは一旦確定した(換言すれ
ば一旦展開ノードとして採用された)が、ステップS1
078aではノードN2についての記載を更新する。具
体的には、新たに算出された値を以て累計距離cost
を更新し、直前ノードprevとして現在着目している
展開ノードを採用し、通過フラグflgは“0”に設定
する。このように設定する事により、ステップS107
2において選択されたノードに対して新たに見い出され
た、より有利な経路の続きを探索して行くことができ
る。位置評価Fはノード自身に固有の値であるから、変
更はされない。図16はこの段階におけるリストを示
す。
【0087】ステップS1071において、展開ノード
N3のリンク先ノードとしてのノードS,N2の評価が
終了したので、ステップS104へと戻る。
【0088】ステップS104において展開ノードが探
索され、ノードN2,N4が候補足り得るが、ノードN
2の方がその累計距離costが短いので、ステップS
105を介してステップS106においてノードN2の
通過フラグflgを“1”に設定する。
【0089】ステップS107に進み、ステップS10
72においてノードN1,N3,N4のいずれかが選択
される。ノードN3が選択された場合にはステップS1
073,S1076,S1077を介してステップS1
071へと戻る。一方、ステップS1072においてノ
ードN1,N4が選択された場合にはステップS107
7からステップS1078aへと進む。新たに求められ
る累計距離はそれまでリストに登録されていた値よりも
小さいからである。よって、ステップS1078aでの
処理が終わった後のリストは図17に示されるようにな
る。
【0090】次にステップS104へと戻ってノードN
1,N4のいずれかが展開ノードとして採用される。展
開ノードとしてノードN4が採用されれば、目的地Eが
ステップS1072で選択され、ステップS1073を
介してステップS1074が実行される。
【0091】この段階で目的地Eが検出されるので、探
索領域A2の探索において探索処理が終了する。つま
り、この経路で最も最短な、S→N3→N2→N4→E
という経路を検出できた。
【0092】ステップS1074の処理は既に実施の形
態1において説明されている。具体的には、新たに登録
されるノードの累計距離costを、展開ノードの累計
距離costと、新たに登録されるノードと展開ノード
との間の距離distとの和して求め、直前ノードpr
evとしては展開ノードを採用し、通過フラグflgは
“0”に設定し、位置評価Fを新たに登録されるノード
の座標から求める。
【0093】結局、累計距離の書き換えの対象は、現在
探索の最中にある経路に接続され、新たに累計距離が求
められるノード及びそのノードを出発地までの中継地と
するノード群、並びに累計距離が書き換ったノードを出
発地からの新たな中継地とするノード群に及ぶ。勿論、
依然として最低の累計距離が記されているノードに関し
ては書き換えは起こらない。このような複雑な処理が必
要とはなるが、最短の経路を得ることができるという点
で本実施の形態は有利である。
【0094】(b−4)実施の形態3:本実施の形態で
は、図3に示されたステップS107において、現在着
目されている展開ノードを通過する場合の累計距離と、
既にリストに登録されている累計距離の比較を行い、前
者の方が短い場合であっても、リンク先ノードの通過フ
ラグflgが“1”であればリストの変更を行わない場
合について説明する。本実施の形態においても図13に
示された概念図を例に採って説明する。
【0095】図18は本実施の形態において用いられる
ステップS107の詳細を示すフローチャートである。
図15に示された、実施の形態2に用いられるステップ
S107との相違は、ステップS1075がステップS
1073とS1076との間に挿入され、ステップS1
075において「Yes」と判断された場合にはステップ
S1076へ進むことなくステップS1071へと戻
り、「No」と判断された場合にのみステップS1076
へ進むという点である。
【0096】実施の形態2の場合と同様にして、リスト
の内容が図14に示された状態になった後の処理につい
て説明する。ステップS109に進んで探索領域がA1
からA2へと探索領域を拡大し、ノードN3が展開ノー
ドとして採用される。よってステップS105を介して
ステップS106に進み、ノードN3の通過フラグfl
gが“1”にセットされる。そしてステップS107に
進む。ステップS1072では展開ノードN3のリンク
先ノードの内、ステップS107において未選択のもの
の一つとして、まずノードSが選択される。そしてステ
ップS1073に進み、ステップS1072において選
択されたノードSは既にリストには登録されているの
で、ステップS1075へと進む。
【0097】ステップS1075ではリンク先ノードの
通過フラグflgが“1”であるか否か、即ちその累計
距離が一旦確定したか否かが判断される。ステップSの
通過フラグflgは“1”であるので、ステップS10
76〜ステップS1078bの処理、即ち累計距離を更
新する処理を行わずにステップS1071へと戻る。
【0098】なお、ステップS1078bでは実質的に
はステップS1078aと同じ処理が行われる。しかし
このステップの処理を受けるリンク先ノードは、ステッ
プS1075において通過フラグflgが“0”である
ことが判明しているので、ステップS1078aにおい
て通過フラグflgを“0”にする処理の代わりに、ス
テップS1078bにおいて通過フラグflgを変更し
ないとする処理を採用している。従って、既に実施の形
態1において説明されたように、ステップS1076〜
ステップS1078bの処理は、「リンク先ノードが既
にリストに登録されている時、リンク先ノードの通過フ
ラグflgが“0”の場合には、現在着目されている展
開ノードを通過する場合の累計距離と、既にリストに登
録されている累計距離の比較を行い、前者の方が短い場
合にはリストの内容を変更し、後者の方が短い場合には
リストの変更は行わない」という工程に相当する。
【0099】次にステップS1072においてノードN
2が選択されるが、ステップS1075を介してステッ
プS1071へと戻る。ステップS1071において、
展開ノードN3のリンク先ノードとしてのノードS,N
2の評価が終了したので、ステップS104へと戻る。
【0100】ステップS104において展開ノードが探
索される。本実施の形態ではノードN2についてステッ
プS1078aの処理は行われないので、ノードN2の
通過フラグflgは“1”のままであって、ノードN4
のみが展開ノードとして採用され得る。ステップS10
5を介してステップS106においてノードN4の通過
フラグflgを“1”に設定する。この後の処理は実施
の形態2と同様である。
【0101】以上のようにしてS→N1→N2→N4→
Eという経路を検出できる。実施の形態2の場合と比較
して経路上の累計距離は最短ではないが、最長となる経
路でもなく、ステップS1076〜ステップS1078
bの処理を行わないので、少ない処理で経路を探索する
ことができる。
【0102】(b−5)変形:既に述べたように、第1
の考え方は第2の考え方を必須とするものではない。例
えば図19に示されるように、図13に示された楕円の
探索領域A1,A2を長方形としても、実施の形態2,
3で説明された各処理は妥当であることは明白である。
【0103】
【発明の効果】この発明のうち請求項1にかかる経路探
索方法によれば、当初は小さな探索領域に限定して探索
が行われるため、出発地と目的地とが直線的につながる
ような特定経路が存在すれば、これを早期に求めること
ができ、処理を高速に終える事ができる。また、山地や
湾等の形状を持つ地形における探索では、探索領域が特
定経路を含む範囲にまで広がるので、特定経路を見つけ
る事ができる。山地や湾状の地形のような出発地と目的
地との間にノードをあまり含まない場合のみに探索領域
が拡大されるので、領域を拡大してもデータ量は増大し
にくく、比較的高速に処理する事ができる。
【0104】また、順次拡大して更新される探索領域に
おいて経路が探索されるので、探索領域を限定しないで
方向付けを持たせた探索に比べ、短い経路が探索される
可能性が高い。
【0105】この発明のうち請求項2にかかる経路探索
方法によれば、出発地から展開ノードを中継して第1種
リンク先ノードに至る距離を求め、これが最短となる展
開ノードを連結して特定経路を求める。従って得られた
特定経路は、当該特定経路が求められた範囲内におい
て、少なくとも距離が最長となる経路となることが回避
される。
【0106】この発明のうち請求項3にかかる経路探索
方法によれば、出発地から展開ノードを連結して特定経
路を求める途中において、より累計距離が短くなる展開
ノードが見いだされれば、それまで求められていた特定
経路までも変更する。従って得られた特定経路は、少な
くとも当該特定経路が求められた範囲内において最短と
なる。
【0107】この発明のうち請求項4にかかる経路探索
方法によれば、直線状の経路によってそれぞれ出発地及
び目的地に接続されている中継点が探索領域内に存在す
る限り、たとえ出発地に関して目的地と反対側の領域
や、目的地に関して出発地と反対側の領域に在っても、
これらの経路の距離の和が一定値以下となる。よって探
索領域を所定の大きさの楕円に設定し、上記中継点を含
む経路を探索することによって所定の累計距離以下の特
定経路を探索することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の概要を説明する図である。
【図2】 実施の形態1にかかる経路探索の対象を示す
概念図である。
【図3】 図4と相俟って実施の形態1にかかる経路探
索の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】 図3と相俟って実施の形態1にかかる経路探
索の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】 ノードの座標、リンク数、リンク先ノード、
各リンク先ノードまでの距離を示す図である。
【図6】 実施の形態1で採用されるリストを工程順に
示す図である。
【図7】 実施の形態1で採用されるリストを工程順に
示す図である。
【図8】 実施の形態1で採用されるリストを工程順に
示す図である。
【図9】 実施の形態1で採用されるリストを工程順に
示す図である。
【図10】 実施の形態1で採用されるリストを工程順
に示す図である。
【図11】 実施の形態1で採用されるリストを工程順
に示す図である。
【図12】 実施の形態1で採用されるリストを工程順
に示す図である。
【図13】 実施の形態2にかかる経路探索の対象を示
す概念図である。
【図14】 実施の形態2で採用されるリストを工程順
に示す図である。
【図15】 実施の形態2にかかる経路探索の処理手順
を示すフローチャートである。
【図16】 実施の形態2で採用されるリストを工程順
に示す図である。
【図17】 実施の形態2で採用されるリストを工程順
に示す図である。
【図18】 実施の形態3にかかる経路探索の処理手順
を示すフローチャートである。
【図19】 本発明の変形にかかる経路探索の対象を示
す概念図である。
【図20】 従来の問題点を説明する模式図である。
【図21】 本発明の第1の考え方を示す概念図であ
る。
【図22】 本発明の第1の考え方を示す概念図であ
る。
【図23】 本発明の第2の考え方を示す概念図であ
る。
【符号の説明】
S 出発地、E 目的地、N1〜N4 ノード、cos
t 累計距離。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出発地及び目的地を含んで互いに連結さ
    れた複数のノードに対し、前記出発地から前記目的地に
    至る特定経路を探索する経路探索方法であって、前記複
    数のノードのいずれが前記特定経路の中継地として採用
    されるかが、前記出発地及び前記目的地を含む探索領域
    において判断される判断工程を備え、前記判断工程は前
    記探索領域が更新されて繰り返され、更新後の前記探索
    領域は更新前の前記探索領域を内包する経路探索方法。
  2. 【請求項2】 前記判断工程は(a)前記探索領域内に
    在る前記複数のノードの中から選択する事によって展開
    ノードを得る工程と、(b)前記展開ノードに連結され
    たノードをリンク先ノードとして前記探索領域の内外を
    問わず選択する工程と、(c)前記出発地から前記展開
    ノードを中継して前記リンク先ノードに至る距離を求め
    る工程と、(d)前記工程(b)で得られるノードが、
    異なる前記展開ノードに対しての前記リンク先ノードと
    して共通する場合、異なる前記展開ノードについて前記
    工程(c)が実行される毎に、前記距離の短い方を前記
    リンク先ノードの累計距離として採用して更新する工程
    と、(e)前記累計距離を与える前記展開ノードを連結
    して前記特定経路を求める工程とを有し、前記工程
    (a),(b)は、少なくとも未だ展開ノードとして採
    用されていないノードを対象として実行される、請求項
    1記載の経路探索方法。
  3. 【請求項3】 前記工程(a),(b)は、既に展開ノ
    ードとして選択されたことのあるノードをも対象として
    実行される、請求項2記載の経路探索方法。
  4. 【請求項4】 出発地及び目的地を含んで互いに連結さ
    れた複数のノードに対し、前記出発地から前記目的地に
    至る特定経路を探索する経路探索方法であって、前記複
    数のノードのいずれが前記特定経路の中継地として採用
    されるかが、前記出発地及び前記目的地を含む探索領域
    において判断される判断工程を備え、前記探索領域は前
    記出発地と前記目的地とを焦点とする楕円である経路探
    索方法。
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